JP2018137969A - 二重三相巻線永久磁石同期形電動機の駆動システム - Google Patents

二重三相巻線永久磁石同期形電動機の駆動システム Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、永久磁石を有する回転子と2個の三相巻線を有する固定子とからなる二重三相巻線永久磁石同期形電動機に対し、2個の巻線の間で強い相互誘導結合がある場合にも、各巻線電流の適切な制御を可能とする電動機駆動システムを提供する。【解決手段】 電動機1、電力変換装置2とともに電動機駆動システムを構成する電流制御装置3を、フィードバック制御器31、各巻線の電流を利用した電流形巻線間非干渉器33とを少なくとも用いて構成し、課題を解決した。【選択図】図6

Description

本発明は、永久磁石を有する回転子と2個の三相巻線(第1三相巻線と第2三相巻線)を有する固定子とからなる二重三相巻線永久磁石同期形電動機と、2個の三相巻線に三相電流を同時に供給できる電力変換装置とを少なくとも備える二重三相巻線永久磁石同期形電動機の駆動システムに関する。以降の説明では、簡単のため、「巻線」を「三相巻線」と同義で使用する。上記の二重三相巻線永久磁石同期形電動機を、簡単のため、二重同期電動機と略称する。さらには、同様の理由で、同駆動システムを二重同期電動機駆動システムと略称する。発明の二重同期電動機駆動システムの用途は、バッテリ電気自動車、燃料電池電気自動車、ハイブリッド電気自動車等の主駆動、広範囲にわたり効率駆動を求められる家電製品等の用途、あるいは対故障性、機能安全性を要求される用途である。
本発明では、二重同期電動機において三相巻線が施された部分を「固定子」と呼称する。本発明における「固定子」は、「電機子」と同義である。固定子に施される三相巻線には、Y形とΔ形が存在する。当業者には周知のように、三相端子から評価した場合、Y形巻線による特性とΔ形巻線による特性は互いに等価変換される。説明の簡明性を確保すべく、本明細書における技術説明は、Y形結線を想定して行なう。等価変換の存在より明白なように、これにより、本発明の一般性を失うことなない。
本発明では、2次元平面を極座標的に捉え、角度、空間的位置、空間的位相の3用語を同義で使用する。これらの単位は「ラジアン(rad)」または「度(degree)」である。本発明における角度、空間的位置、空間的位相の正方向は、左周り(反時計周り)、右周り(時計周り)のいずれに定義してもよい。ただし、本明細書では、説明の簡明性を維持すべく、角度、空間的位置、空間的位相の正方向は左周り(反時計周り)と定義し、本発明を説明する。これにより、本発明の一般性を失うことはない。
本発明では、二重同期電動機に交流電力を供給する装置を、電力変換装置と呼称する。電力変換装置の主要機器である電力変換器としては、インバータ、マトリックスコンバータなどが実用化されている。単一・六相用、2個・三相用、6個・単相用の電力変換器等が、本発明の電力変換装置を構成する。
本発明では、「電流相当値」を固定子電流の真値、指令値、推定値、近似値などの総称として使用する。同様に、回転子の「速度相当値」を回転子速度の真値、指令値、推定値、近似値、さらには回転子と同一の平均速度で回転する2軸直交回転座標系の速度の真値、近似値などの総称として使用する。当業者は周知の通り、回転子速度には電気速度と機械速度が存在するが、両速度の間には1対1の厳密な関係が存在し、電気速度から機械速度、機械速度から電気速度への一意の変換が可能である。本発明では、当業者間の周知性を考慮し、説明の明瞭性が失われない限り、回転子速度は電気速度を意味するものとして、これを使用する。
本発明では、「微分相当処理」を、純粋微分処理、近似微分処理、線形な微分処理にリミッタ処理等の非線形処理を追加した処理など、微分的処理を中心とした処理の総称として使用する。
本発明の二重同期電動機駆動システムが駆動対象とする二重同期電動機に関する先行発明としては、例えば、特許文献1〜2、非特許文献1〜5がある。既報の二重同期電動機は、固定子の二重三相巻線の配置の観点から、三相単純同期電動機(非特許文献1)、六相同期電動機(特許文献2、非特許文献2〜3)、三相逆同期電動機(非特許文献4〜5)の3種に概略ながら大別される。
非特許文献1を参考に、従前の二重同期電動機(三相単純同期電動機)の概要を、極対数NpをNp=1とした場合を例に、図1に示した。1は二重同期電動機(回転子、固定子を含む)を、11は二重同期電動機の回転子を、121は二重同期電動機の固定子の第1巻線を、122は二重同期電動機の固定子の第2巻線を、各々示している。同図では、固定子の第1巻線と第2巻線との区別の明瞭化を図るべく、第1巻線は実線で、第2巻線は破線で表示している。また、第2巻線が、巻線配置上第1巻線と重なるため、描画上の重複を回避すべく、第2巻線を意図的に右にシフトして描画している。
本配置による二重同期電動機(三相単純同期電動機)は、以下の特徴を有する。(a)第1巻線、第2巻線とも、u相巻線、v相巻線、w相巻線は、1極対数を基準とした空間において、順次2π/3[rad]の空間的位相進みの位置に配置されている。(b)原理的には、第1巻線と第2巻線は、空間上で位相差なく配置されている。(c)原理的には、極対数は任意の整数を取りうる。すなわち、奇数または偶数の極対数が採用可能である。(d)第1巻線と第2巻線に同時通電する場合も、いずれか一方の巻線のみに通電する場合も、相数は三相のまま不変である。(e)原理的には、第1巻線と第2巻線との同時通電の場合には、第1巻線と第2巻線の電流は位相差のない同期が必要である。
二重同期電動機の固定子巻線配置の第2例(六相同期電動機の例)として、特許文献2、非特許文献2〜3を参考に、極対数NpをNp=1とした場合を例に、図2に、回転子とともに概略的に示した(巻線抵抗の描画は省略)。引き線番号1、11、121、122の意味は、図1と同一である。ただし、第2巻線の配置を第1巻線に対して、1極対数を基準とした空間において、空間的にθ12=π/6[rad]シフトしている点が図1の例と異なっている。
本配置による二重同期電動機(六相同期電動機)は、三相単純同期電動機(図1)に比較し、以下の特徴を有する。(a)例1の(a)項と同様。(b)原理的には、第1巻線と第2巻線は、1極対数を基準とした空間において、π/6[rad]の空間的位相差をもつように配置されている。(c)例1の(c)項と同様。(d)第1巻線と第2巻線に同時通電する場合は、六相電動機として動作し、いずれか一方の巻線のみに通電する場合には三相電動機として動作する。(e)原理的には、第1巻線と第2巻線との同時通電の場合には、第1巻線と第2巻線との電流は、空間位相差に対応した位相差をもつ同期が必要である。
二重同期電動機の固定子巻線配置の第3例(三相逆同期電動機の例)として、非特許文献4〜5を参考に、極対数NpをNp=2とした場合の例を図3に、回転子とともに概略的に示した(巻線抵抗の描画は省略)。引き線番号1、11、121、122の意味は、図1と同一である。
本巻線配置による二重同期電動機(三相逆同期電動機)は、例1、例2に比較し、以下の特徴を有する。(a)第1巻線、第2巻線とも、u相巻線、v相巻線、w相巻線は、2極対数を基準とした空間において、順次2π/3[rad]の空間的位相遅れの位置に配置されている。(b)原理的には、第1巻線と第2巻線は、2極対数を基準とした空間において、±π[rad]の位相差をもつように配置されている。(c)極対数は偶数のみ取りうる。すなわち、奇数の極対数は採用できない。(d)例1の(d)項と同様。(e)例1の(e)項と同様。
図1〜図3に例示した二重同期電動機においては、第1巻線と第2巻線は必ずしも同一特性をもつように構成される必要はない。両巻線は、特許文献1〜2及び非特許文献1〜4に示されているように同一特性をもつように構成することも、また、非特許文献5に示されているように互いに異なる特性をもつように構成することも可能である。
図1〜図3に例示した二重同期電動機においては、第1巻線の中性点と第2巻線の中性点は、不接続となっている。本発明が対象とする二重同期電動機においては、一般には、第1巻線の中性点と第2巻線の中性点は、不接続、接続のいずれも可能である。
続いて、二重同期電動機駆動システムすなわち二重同期電動機を対象した駆動システムに関する従前技術を紹介する。本願発明は、二重同期電動機駆動システムの主要構成装置の1つである電流制御装置に関するもの、より詳細には、電流制御装置の構成機器の1つである巻線間非干渉器に関するものである。この点を踏まえ、二重同期電動機駆動システムのための巻線間非干渉器に関する従前技術を紹介する。図10は、非特許文献1で提案された二重同期電動機駆動システムのための巻線間非干渉器を引用したものである(特許文献1にも同一発明者による実質同一の巻線間非干渉器が示されている)。なお、非特許文献1は、二重同期電動機として図1の三相単純同期電動機を対象とし、このときの二重同期電動機は非突極としている。
図10の中心に記載された用語「非干渉化部」が本願明細書の用語「巻線間非干渉器」に該当する。同図より明白なように、「非干渉化部」の構成は、次式で記述される。
Figure 2018137969
(1)式では、第1巻線用のフィードバック制御器の出力信号(図10では「電圧指令−1」と記載)をv11*で表現し、第2巻線用のフィードバック制御器の出力信号(図10では「電圧指令−2」と記載)をv22*で表現している。フィードバック制御器からこれら2出力信号(2電圧指令値)v11*、v22*が、(1)式で数式表現された非干渉化部の入力信号となっている。(1)式における係数(M/L)は、非突極二重同期電動機のインダクタンスより定まる定数である。非干渉化部の出力信号であるv12*、v21*は、(1)式に従い生成されている。
出力信号v12*は第1三相巻線の側への非干渉信号として、出力信号v21*は第2三相巻線の側への非干渉信号として、各巻線用のフィードバック制御器の出力信号(電圧指令値)に各々加算され、最終的な電圧指令値v1*、v2*が生成されている。この最終電圧指令値の生成は、次式で記述される。
Figure 2018137969
ここに、v1*、v2*は各々第1巻線用の最終電圧指令値、第2巻線用の最終電圧指令値を意味する。なお、簡略図である図10においては、インバータ等の電力変換装置は省略され記載されていない。
(1)、(2)式より明白なように、従前の巻線間非干渉器は、各巻線用のフィードバック制御器の出力信号(電圧指令値)を一定の線形関係で相互に加重して、各巻線用の最終電圧指令値を合成するものである。すなわち、従前の巻線間非干渉器の入力信号は電圧指令値であり、従前の巻線間非干渉器は「電圧形」とも呼ぶべきものである。非突極な二重同期電動機を対象に、厳密な数学的解析を行なうことなく構築された従前の電圧形巻線間非干渉器は、突極の強い二重同期電動機には有効な巻線間非干渉効果をもたらすものでない。一方で、当業者には周知のように、同期電動機の効率駆動には電動機の非突極性を高め、これに起因したリラクタンストルクの活用が不可欠である。リラクタンストルク活用の有用性は、通常の同期電動機と同様に、二重同期電動機の効率駆動にも成立する。
佐竹彰・水野滋基:「多重巻線電動機の制御装置」、特開第2001−341135号(2001−11−6) 伴在慶一郎・大林和良:「自動車用電動駆動装置」、特開第2000−41392号(1998−7−23)
佐竹彰・加藤覚・今中晶:「多重巻線永久磁石モータのモデル化と非干渉制御方式」、電気学会産業応用部門大会講演論文集、I、pp.199−202(2005) 今井隆文・大澤文明・山田靖・稲熊幸雄:「EV・HEV電気駆動系の規格化の可能性について(多相モータの電流リプル抑制)」、電気学会全国大会講演論文集、4、pp.361−362(2016) 森辰也・古川晃:「二重三相PMSM駆動1シャント電流検出ダブルインバータにおけるトルクリップルを低減するパルスパターン」、電気学会産業応用部門大会講演論文集、III、pp.159−164(2016) 新中新二:「180度空間位相差の逆二重三相巻線をもつ三相永久磁石同期モータ(二重巻線配置、動的数学モデル、ベクトルシミュレータ)」、平成28年電気学会産業応用部門大会講演論文集、III、pp.285−290(2016) 新中新二:「180度空間位相差の逆二重三相巻線をもつ三相永久磁石同期モータ(二重巻線配置、動的数学モデル、ベクトルシミュレータ)」、電気学会論文誌D,Vol.137,No.2,pp.75−86(2017)
本発明は上記背景の下になされたものである。二重同期電動機が強い突極性をもち、第1巻線と第2巻線の間に強い磁気的結合を有する場合にも適用可能であり、ひいては、第1巻線と第2巻線の電流制御の高い独立的遂行を可能とする二重同期電動機駆動システムのための新たな電流形巻線間非干渉器を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、永久磁石を有する回転子と2個の三相巻線(第1三相巻線と第2三相巻線)を有する固定子とからなる永久磁石同期形電動機と、2個の三相巻線に電流を同時に供給できる電力変換装置と、電力変換装置を介して、2個の三相巻線に流れる電流をフィードバック制御する電流制御装置とを備える永久磁石同期形電動機駆動システムであって、フィードバック制御器と、第1三相巻線に流れる電流の相当値、第2三相巻線に流れる電流の相当値を少なくとも入力信号として使用する電流形巻線間非干渉器とを少なくとも用いて該電流制御装置を構成したことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の永久磁石同期形電動機駆動システムであって、該回転子の速度と平均的に同じ速度で回転する2軸直交回転座標系の上で、該電流形巻線間非干渉器を構成したことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2記載の永久磁石同期形電動機駆動システムであって、該2軸直交回転座標系上における該第1三相巻線の該電流相当値をi1とし、該2軸直交座標系上における該第2三相巻線の該電流相当値をi2とし、該回転子の速度相当値をωnとし、信号の微分相当処理をsで表現し、第1三相巻線と第2三相巻線の間の相互誘導結合を相互インダクタンスMd、Mqで表現し、相互インダクタンスMd、Mqの概略値を単一のMiで表現するとき、該電流形巻線間非干渉器への入力信号をi1、i2、ωnとし、該第1三相巻線の側への非干渉信号としての該電流形巻線間非干渉器の出力信号をv12*とし、該第2三相巻線の側への非干渉信号としての該電流形巻線間非干渉器の出力信号をv21*とする次式
Figure 2018137969
に準拠し、該電流形巻線間非干渉器を構成したことを特徴とする。
本発明の効果を説明する。効果説明の平易化を図るべく、先ず、座標系を説明する。図4を考える。図4には、αβ固定座標系、dq同期座標系、γδ一般座標系を示している。αβ固定座標系は固定子に対応した座標系であり、一般に、α軸は、固定子第1巻線のu相巻線の中心に取られる(固定子第2巻線のu相巻線の中心にとっても本質的相違はない)。dq同期座標系は回転座標系の1つであり、特に、d軸が回転子磁束と同期した座標系となっている。すなわち、dq同期座標系においては、d軸の位相は回転子磁束の位相と同一である。dq同期座標系の速度は、回転子速度ωnと瞬時瞬時において同一である。γδ一般座標系は、任意の座標系速度ωγをもつ一般性に富む座標系である。γδ一般座標系は、特別の場合として、αβ固定座標系、dq同期座標系を包含している。また、座標系の平均速度を回転子速度の平均速度と同一とするγδ回転座標系も、特別の場合として包含している。また、座標系の位相に関しては、α軸からみたγ軸の位相をθαγとして、γ軸からみたd軸の位相をθγとしている。なお、本発明における用語「2軸直交回転座標系」は、dq同期座標系、γδ回転座標系の総称である。
図1〜図3に示した3種の二重同期電動機は、明らかに異なった巻線配置を有するが、γδ一般座標系の上では、これらの数学モデル(回路方程式)は、共通して次式で記述される(非特許文献5参照)。
Figure 2018137969
数学モデルにおける脚符1、2は、各々第1巻線、第2巻線との関連を意味しており、記号sは微分演算子d/dtを意味している。第1巻線を例に、数学モデルに使用した物理量を説明する。γδ一般座標系上で定義された2×1ベクトルv1、i1、e1mは、それぞれ固定子の電圧、電流、誘起電圧(速度起電力)を意味している。Iは2×2単位行列である。R1は固定子巻線の抵抗である。L1i、L1mは、d軸(自己)インダクタンスL1d、q軸(自己)インダクタンスL1qと下の(5a)式で関係付けられた同相(自己)インダクタンス、鏡相(自己)インダクタンスである。Mi、Mmは第1巻線と第2巻線の間のd軸(相互)インダクタンスMd、q軸(相互)インダクタンスMqと下の(5b)式で関係付けられた同相(相互)インダクタンス、鏡相(相互)インダクタンスである。
Figure 2018137969
(5)式が明瞭に示しているように、同相インダクタンスは、対応のd軸、q軸インダクタンスの平均値を意味している。
本発明が対象とする二重同期電動機においては、2個の三相巻線に起因した電動機パラメータ(巻線抵抗R1、インダクタンスL1d、L1qなど)は、同一の場合もあれば、異なる場合もある。本発明は、巻線に起因した電動機パラメータの同異には依存しない。
(4)式の回路方程式は、特に(4a)式、(4b)式は、(4e)式、(4f)式を用い、以下のように書き改められる。
Figure 2018137969
Figure 2018137969
(6b)式は、「電圧v11は第1巻線側の信号のみで構成されている」ことを示し、(6c)式は、「電圧v12は第2巻線側の信号のみで構成されている」ことを示している。したがって、電圧v11に対応した電圧指令値v11*を第1巻線側のフィードバック制御器で生成し、電圧v12に対応した信号v12*を(6c)式右辺に従って第2巻線側の電流信号で生成し、2種の信号v11*、v12*を(6a)式に従って合成すれば、合成信号は、第1巻線用の理想的な最終電圧指令値v1*となる。同様なことは、第2巻線用の最終電圧指令値v2*に関してもいえる。上記の最終電圧指令値の生成は、次の(8)式を用いて記述することができる。
Figure 2018137969
図5に、上記の最終電圧指令値生成をブロック図として示した。図5のブロックは、「第1巻線の電流i1と第2巻線の電流i2を用いた、第1、第2巻線間の電流形巻線間非干渉器」を明瞭に示している。
図5の電流形巻線間非干渉器の最大の特徴は、電流形巻線間非干渉器の入力信号として、第1巻線側の電流i1と第2巻線側の電流i2とを受け取り、第1巻線用の非干渉信号v12*、第2巻線用の非干渉信号v21*を生成している点にある。請求項1の発明によれば、電流制御装置をフィードバック制御器と電流形巻線間非干渉器とを用いて構成し、かつ、当該電流形巻線間非干渉器を、第1巻線に流れる電流の相当値、第2巻線に流れる電流の相当値を少なくとも入力信号として用いて構成することになる。すなわち、請求項1の発明によれば、「理想的な非干渉器を実現できる」と言う効果が得られる。ひいては、「二重同期電動機が強い突極性をもち、第1巻線と第2巻線の間に強い磁気的結合を有する場合にも適用可能で、さらには第1巻線と第2巻線の電流制御の高い独立的遂行を可能とする二重同期電動機駆動システムのための巻線間非干渉器を実現できるようになる」と言う効果が得られる。
続いて、請求項2の発明の効果を説明する。本発明の電流制御装置は、フィードバック制御器と電流形巻線間非干渉器とを用いて構成される。これは、電流制御装置の総合性能はフィードバック制御器と電流形巻線間非干渉器の両機器の性能によって支配されることを意味する。フィードバック制御器は、αβ固定座標系上でも、dq同期座標系に代表される回転座標系の上でも構築可能である。フィードバック制御器の構成は、高い性能を期待する場合には、回転子の速度と平均的に同じ速度で回転する回転座標系上での構成が一般的である。この場合には、電流形巻線間非干渉器も同一の回転座標系上での構成が簡単である。請求項2の発明によれば、回転子の速度と平均的に同じ速度で回転する2軸直交回転座標系の上で、電流形巻線間非干渉器を構成することになる。以上より明らかなように、請求項2の発明によれば、「電流形巻線間非干渉器を、フィードバック制御器に合わせた形で、比較的簡単に実現できるようになる」と言う効果が得られる。ひいては、「請求項1の効果を比較的簡単に得ることができる」と言う効果が得られる。
続いて、請求項3の発明の効果を説明する。回転子の速度と平均的に同じ速度で回転する2軸直交回転座標系の代表は、dq同期座標系である。簡単のため、dq同期座標系上で電流形巻線間非干渉器を構成して、請求項3の発明の効果を説明する。dq同期座標系上での理想的な電流形巻線間非干渉器は、γδ一般座標系上の(8)式の理想的な電流形巻線間非干渉器にdq同期座標系の条件(θγ=0、ωγ=ωn)を付与すると、ただちに次式のように得られる。
Figure 2018137969
dq同期座標系上の電流形巻線間非干渉器に関しては、信号の真値に代わってこの相当値の利用が実際的なことが少なくない。同様なことは、記号sで示された微分処理、インダクタンスのパラメータに関しても言える。請求項3の発明は、dq同期座標系に代表される2軸直交回転座標系上で、(9c)式、(9d)式の近似式として、(3a)式、(3b)式を用いて電流形巻線間非干渉器を構成するものである。したがって、請求項3の発明によれば、「実際的な電流形巻線間非干渉器を構成できるようになる」と言う効果が得られる。ひいては、「請求項1、請求項2の発明の効果を高める」という効果が得られる。
「二重三相巻線永久磁石同期形電動機の巻線配置例(三相単純同期電動機)を示す図」 「二重三相巻線永久磁石同期形電動機の巻線配置例(六相同期電動機)を示す図」 「二重三相巻線永久磁石同期形電動機の巻線配置例(三相逆同期電動機)を示す図」 「3種の2軸直交座標系の関係を示す図」 「本発明によるγδ一般座標系上の電流形巻線間非干渉器の基本構成を示す図」 「本発明によるdq同期座標系上の電流形巻線間非干渉器を用いた二重同期電動機駆動システムの構成例を示す図」 「本発明によるdq同期座標系上の電流形巻線間非干渉器の基本構成を示す図」 「本発明によるαβ固定座標系上の電流形巻線間非干渉器を用いた二重同期電動機駆動システムの構成例を示す図」 「本発明によるαβ固定座標系上の電流形巻線間非干渉器の基本構成を示す図」 「従前の電圧形巻線間非干渉器の基本構成を示す図」
以下、図面を用いて、本発明の好適な態様を具体的に説明する。
二重同期電動機に対して請求項1〜3の全発明を用いた二重同期電動機駆動システムの実施形態例を図6に示した。駆動システムは大きくは、二重同期電動機(回転子、固定子を含む)1、電力変換装置2(破線ブロック表示)、電流制御装置3(破線ブロック表示)から構成されている。電力変換装置の内部構成、電流制御装置に内部構成は、第1巻線用と第2巻線用は基本的に同一である。この点を踏まえ、基本的に第1巻線用を中心にこれらを説明し、第1巻線用と第2巻線用で相違がある場合に限り、個別に説明する。
電力変換装置は、第1、第2巻線用の電力変換器21、電流検出器22から構成されている。電流制御装置3は、大きくは、第1、第2巻線の固定子電流のフィードバック制御の基幹を担うフィードバック制御器31(破線ブロック表示)と、フィードバック電流制御のための諸信号の変換を担う信号変換部32(破線ブロック表示)と、電流形巻線間非干渉器33から構成されている。信号変換部32では、第1、第2巻線の電流制御が独立的に遂行できるように、各巻線に対して、3相2相変換器321a、2相3相変換器321b、ベクトル回転器322a、322bが構成されている。
なお、第2巻線用の3相2相変換器(2×3行列)、2相3相変換器(3×2行列)に関しては、二重同期電動機の巻線配置の違いに応じて、若干の変更が必要である。すなわち、図6におけるSR(・)に関しては、三相単純同期電動機(図1参照)、三相逆同期電動機(図3参照)の場合には下の(10a)式を用い、六相同期電動機(図2参照)の場合には下の(10b)式を用いることになる。
Figure 2018137969
Figure 2018137969
位相検出器323、速度検出器324は、両巻線で共有されている。なお、同図では、簡明のため、複数のスカラ信号を1つのベクトル信号として捉え、複数のスカラ信号線を1本の太い信号線で表現している。三相二相変換器、二相三相変換器から左側に存在する二相信号(すなわち、電圧、電流の2×1ベクトル信号)は、1本の太い信号線で表現している。なお、電圧、電流のベクトル信号の脚符r、sは、各々、dq同期座標系上の信号、αβ固定座標系の信号であることを示している。
電流制御装置3を構成するフィードバック制御器31と信号変換部32に関しては、従前のものと基本的に同一である。これらの機器は当業者には周知であるので、これ以上の説明は省略する。本発明の核心は、電流制御装置3を構成する電流形巻線間非干渉器33にある。以降は、図6の電流形巻線間非干渉器33を中心に説明する。なお、図6の電流形巻線間非干渉器33は、請求項2の発明に従い、2軸直交回転座標系の代表的座標系であるdq同期座標系上の構成されている。
図6における電流形巻線間非干渉器33の詳細構成を図7に示した。本構成は、請求項1の発明に基づく図5から得ることもできるし、請求項3の発明から、すなわち(3)式からただちに得ることができる。図7の第1実施形態例は、第1巻線、第2巻線の電流の相当値として同真値(電流検出値)を、速度相当値として同真値(速度検出値)を利用する例となっている。図7のブロック33a、33bには、各々、(3a)式、(3b)式の処理が実装されている。実装すべき処理としては、(3a)式、(3b)式の右辺側の第1辺、第2辺、第3辺のいずれの処理を採用してもよい。(3a)式、(3b)式に従い微分相当処理を採用する場合には、純粋微分に代わる他の近似微分等の処理が適当である。
図7の実施形態例と異なり、電流の相当値として、この指令値、推定値、近似値などを利用してもよい。特に、電流指令値は電流真値(検出値)に代わる有用な信号である。同様に、速度の相当値として、この指令値、推定値、近似値、さらには回転子と同一の平均速度で回転する2軸直交回転座標系の速度の真値、近似値などを利用してもよい。特に、電流制御系の上位に速度制御系を構成する場合には、速度指令値(電気速度指令値)は速度真値(検出値)に代わる有用な信号である。
図7の実施形態例では、2軸直交回転座標系としてdq同期座標系を採用した。dq同期座標系に代わって、他のγδ回転座標系を採用する場合にも、図7の電流形巻線間非干渉器は利用可能である。なお、他の代表的なγδ回転座標系としては、δ軸位相を固定子電流位相と等しくしたγδ電流座標系、δ軸位相を固定子電圧位相と等しくしたγδ電圧座標系がある。
請求項1の発明によれば、αβ固定座標系上で電流形巻線間非干渉器を構成することも可能である。図8は、この実施形態例のための全システムの構成を示したものである。電流形巻線間非干渉器33がαβ固定座標系上で構成されている点を除けば、すなわわち、電流形巻線間非干渉器の入出力ベクトル信号(電圧、電流)がαβ固定座標系上の信号となっている点を除けば、他の機器の構成は図6と同一である。
図8における電流形巻線間非干渉器の構成原理は、請求項1の発明にある。より具体的には(8)式にある。(8)式は、γδ一般座標系上の電流形巻線間非干渉器の基本構成を数式表現したものであるが、同式にαβ固定座標系の条件(θγ=θα、ωγ=0)を付与すると、下の(11)式に示したαβ固定座標系上の電流形巻線間非干渉器を得る。
Figure 2018137969
図8における電流形巻線間非干渉器33の詳細構成を図9に示した。図9のブロック33a、33bには、各々、(11c)式、(11d)式の処理が実装されている。実装すべき処理としては、(11c)式、(11d)式の右辺側の第2辺、第3辺、第4辺のいずれの処理を採用してもよい。微分処理を採用する場合には、純粋微分に代わる他の近似微分等の微分相当処理が適当である。図9の実施形態例では、第1巻線、第2巻線の電流信号として同真値(電流検出値)を、速度信号として同真値(速度検出値)を利用する例となっている。これらの点は、図7の実施形態例に関連して説明した内容と同様であるので、これ以上の説明は省略する。
図6、図8を用いた実施形態例では、電流制御装置の主構成要素であるフィードバック制御器、信号変換部に関しては、従前の最も標準的と思われるものを採用した。本発明の電流形巻線間非干渉器は、図6、図8で用いたフィードバック制御器31、信号変換部32に限定されるものではなく、他のフィードバック制御器、信号変換部とも併用可能であることを指摘しておく。
本発明は、バッテリ電気自動車、燃料電池電気自動車、ハイブリッド電気自動車の主駆動電動機、家電用高速電動機などに代表される広範囲にわたり効率駆動を要求される用途での二重同期電動機、対故障性、機能安全性を要求される用途での二重同期電動機の駆動システムに好適である。
1 二重同期電動機
11 二重同期電動機の回転子
121 二重同期電動機の固定子の第1巻線
122 二重同期電動機の固定子の第2巻線
2 電力変換装置
21 電力変換器
22 電流検出器
3 電流制御装置
31 フィードバック制御器
32 信号変換部
321a 三相二相変換器
321b 二相三相変換器
322a ベクトル回転器
322b ベクトル回転器
323 位相検出器
324 速度検出器
33 電流形巻線間非干渉器
33a 第1巻線用非干渉信号生成器
33b 第2巻線用非干渉信号生成器

Claims (3)

  1. 永久磁石を有する回転子と2個の三相巻線(第1三相巻線と第2三相巻線)を有する固定子とからなる永久磁石同期形電動機と、
    2個の三相巻線に電流を同時に供給できる電力変換装置と、
    電力変換装置を介して、2個の三相巻線に流れる電流をフィードバック制御する電流制御装置と
    を備える永久磁石同期形電動機駆動システムであって、
    フィードバック制御器と、
    第1三相巻線に流れる電流の相当値、第2三相巻線に流れる電流の相当値を少なくとも入力信号として使用する電流形巻線間非干渉器と
    を少なくとも用いて該電流制御装置を構成したことを特徴とする永久磁石同期形電動機駆動システム。
  2. 該回転子の速度と平均的に同じ速度で回転する2軸直交回転座標系の上で、該電流形巻線間非干渉器を構成したことを特徴とする請求項1記載の永久磁石同期形電動機駆動システム。
  3. 該2軸直交回転座標系上における該第1三相巻線の該電流相当値をi1とし、該2軸直交座標系上における該第2三相巻線の該電流相当値をi2とし、該回転子の速度相当値をωnとし、信号の微分相当処理をsで表現し、第1三相巻線と第2三相巻線の間の相互誘導結合を相互インダクタンスMd、Mqで表現し、相互インダクタンスMd、Mqの概略値を単一のMiで表現するとき、
    該電流形巻線間非干渉器への入力信号をi1、i2、ωnとし、該第1三相巻線の側への非干渉信号としての該電流形巻線間非干渉器の出力信号をv12*とし、該第2三相巻線の側への非干渉信号としての該電流形巻線間非干渉器の出力信号をv21*とする次式
    Figure 2018137969
    に準拠し、該電流形巻線間非干渉器を構成したことを特徴とする請求項2記載の永久磁石同期形電動機駆動システム。
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