JP2018135961A - スプール弁 - Google Patents

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松本 和也
Kazuya Matsumoto
和也 松本
英紀 田中
Hidenori Tanaka
英紀 田中
慎治 成田
Shinji Narita
慎治 成田
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Abstract

【課題】 小型化を図ることができるスプール弁を提供する。
【解決手段】 スプール弁は、中立位置から所定方向一方及び他方に夫々移動可能なスプールと、スプールを移動させる電動アクチュエータと、スプールに対して中立位置の方へと付勢する中立復帰機構と、を備え、電動アクチュエータは、出力軸を正方向及び逆方向に回転させる電動モータと、出力軸が正回転するとスプールを所定方向一方に移動させ、且つ出力軸が逆回転するとスプールを所定方向他方に移動させる直動変換機構と、を有し、中立復帰機構は、出力軸が正方向に回転すると出力軸に逆方向の回転トルクを付勢する第1トルク付勢部材と、出力軸が逆方向に回転すると出力軸に正方向の回転トルクを付勢する第2トルク付勢部材とを有し、第1及び第2トルク付勢部材は、スプールが中立位置に位置する際に出力軸に付勢する各々の回転トルクが釣り合うように構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電動アクチュエータによってスプールを移動させるスプール弁に関する。
制御弁の1つとしてスプール弁が知られており、スプール弁は、スプールの位置に応じて作動油の流れる方向や作動油の流量を制御することができるようになっている。また、スプール弁には、パイロット圧をスプールに与えて位置を変えるパイロット駆動方式のものと、直動電動アクチュエータによってスプールの位置を変えるアクチュエータ駆動方式のものとが知られている。後者のアクチュエータ駆動方式のスプール弁としては、例えば特許文献1の多連方向切換弁が知られている。特許文献1の多連方向切換弁では、電動モータの出力軸がボールねじ減速機を介してスプールと連結されている。従って、電動モータの出力軸を回転させることでスプールがその軸線方向に移動し、スプールの位置が変わるようになっている。また、多連方向切換弁には、スプールを中立位置へと戻すための中立復帰機構が備わっている。中立復帰機構は、圧縮コイルばねを有しており、スプールが中立位置から移動すると圧縮コイルばねによってスプールを中立位置に戻すようになっている。
特許第5666174号明細書
特許文献1の多連方向切換弁では、圧縮コイルばねがスプールの同軸上に配置されており、圧縮コイルばねは、スプールを軸線方向一方及び他方に付勢してスプールを中立位置に戻すようになっている。スプールは、多連方向切換弁内を流れる流体から流体力を軸線方向に受けており、圧縮コイルばねは流体力のような大きな荷重に抗する必要がある。また、多連方向切換弁では、ボールねじ減速機によってモータの回転を減速させて高い推力を得るようにしており、圧縮コイルばねはこのような高い推力にも抗する必要がある。それ故、圧縮コイルばねは必然的に大型化し、それに伴ってスプール弁が大型化する。
そこで本発明は、小型化を図ることができるスプール弁を提供することを目的としている。
本発明のスプール弁は、予め定められる中立位置から所定方向一方及び他方に夫々移動可能なスプールと、前記スプールを所定方向一方及び他方に夫々移動させる電動アクチュエータと、前記中立位置から移動した前記スプールに対して前記中立位置の方へと付勢する中立復帰機構と、を備え、前記電動アクチュエータは、出力軸を正方向及び逆方向に回転させる電動モータと、前記出力軸の回転運動を直線運動に変換し、前記出力軸が正回転すると前記スプールを所定方向一方に移動させ、且つ前記出力軸が逆回転すると前記スプールを所定方向他方に移動させる直動変換機構と、を有し、前記中立復帰機構は、前記出力軸が正方向に回転すると、前記出力軸に逆方向の回転トルクを付勢する第1トルク付勢部材と、前記出力軸が逆方向に回転すると、前記出力軸に正方向の回転トルクを付勢する第2トルク付勢部材とを有し、前記第1トルク付勢部材及び前記第2トルク付勢部材は、前記スプールが前記中立位置に位置する際に前記出力軸に付勢する各々の回転トルクが釣り合うように構成されているものである。
本発明に従えば、2つのトルク付勢部材の何れかが出力軸に回転トルクを与えてスプールを中立位置に戻すので、トルク付勢部材の各々で発生させた回転トルクを直動変換機構で増幅させてスプールに与えることができる。それ故、スプールに対して荷重を直接与えてスプールを中立位置に戻す場合に比べて、2つのトルク付勢部材の各々で発生すべき荷重を低く抑えることができる。これにより、スプールに対して荷重を直接与えるような構造に比べて付勢部材の小型化を図ることができ、その結果スプール弁の小型化を図ることができる。
上記発明において、前記電動モータは、前記出力軸と、モータ本体とを有し、前記モータ本体は、そこに入力される電流に応じて前記出力軸を回転させ、前記出力軸は、所定方向に貫通するように前記モータ本体に回転可能に設けられ、前記直動変換機構は、前記出力軸の所定方向一端側部分に設けられ、前記中立復帰機構は、前記出力軸の所定方向他端側部分に設けられていてもよい。
上記構成に従えば、モータ本体に対して直動変換機構の所定方向反対側に中立復帰機構を配置することができるので、中立復帰機構が直動変換機構と同じサイドに配置されているスプール弁に比べて、中立復帰機構を組み付けやすく、またそのメンテナンス作業や調整作業を行いやすくすることができる。
上記発明において、前記第1トルク付勢部材及び第2トルク付勢部材は、ゼンマイばねであって、互いに相反する方向に渦が巻くようにして前記出力軸に取付けられていてもよい。
上記構成に従えば、第1トルク付勢部材及び前記第2トルク付勢部材を2つのゼンマイばねによって構成することができる。2つのゼンマイばねは、圧縮コイルばねに比べて軸線方向の高さ(又は厚み)を薄くすることができるので、中立復帰機構の所定方向の高さを抑えることができ、その結果スプール弁の更なる小型化を図ることができる。
本発明によれば、スプール弁の小型化を図ることができる。
本発明の実施形態に係るスプール弁を示す断面図である。 図1のスプール弁の領域Xを拡大して示す拡大断面図である。 図2のスプール弁を切断線III−IIIで切断して見た断面図である。 図2のスプール弁を切断線IV−IVで切断して見た断面図である。
以下、本発明に係る実施形態のスプール弁1について図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる方向の概念は、説明する上で便宜上使用するものであって、発明の構成の向き等をその方向に限定するものではない。また、以下に説明するスプール弁1は、本発明の一実施形態に過ぎない。従って、本発明は実施形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除、変更が可能である。
[スプール弁]
建設機械等を含む産業機械は、アクチュエータに作動油を供給すべく油圧供給装置を備えている。また、アクチュエータは、供給される流量に応じた速度で駆動するようになっており、油圧供給装置は、アクチュエータに供給される作動油の流量を制御すべく図1に示すようなスプール弁1を有している。スプール弁1は、直動電動式のスプール弁であり、ハウジング11と、スプール12と、電動アクチュエータ13と、中立復帰機構14とを備えている。
ハウジング11は、例えばバルブブロックであり、スプール孔11aと複数の油通路(本実施形態では、3つの油通路)11b〜11dとが形成されている。スプール孔11aは、ハウジングを貫通するように所定方向に延在しており、3つの油通路11b〜11dは、異なる位置にてスプール孔11aに夫々接続されている。また、3つの油通路11b〜11dは、図示しない油圧ポンプやアクチュエータ等に繋がっており、3つの油通路11b〜11dに作動油が流れるようになっている。このように構成されるハウジング11のスプール孔11aには、スプール12が挿通されている。
スプール12は、その軸線方向に延在する大略円柱状の部材であり、その外径は、スプール孔11aの孔径と略一致している。また、スプール12の外周面には、複数の周溝(本実施形態では、2つの周溝12a,12b)が形成されている。各周溝12a,12bは、スプール12の外周面において周方向全周にわたって延びている。また、各周溝12a,12bは、スプール12がスプール孔11aに挿通されている状態で、3つの油通路11b〜11dに応じて配置されている。例えば、図1のようにスプール12が中立位置にある場合において、2つの周溝12a,12bは、左右両側に位置する第1及び第3油通路11b,11dに夫々接続されている。他方、スプール12が軸線方向一方(図1の右方向)に移動すると左側に位置する第1周溝12aが第1油通路11bと第2油通路11cとを接続し、スプール12が軸線方向他方(図1の左方向)に移動すると右側に位置する第2周溝12bが第3油通路11dと第2油通路11cとを接続するようになっている。
このようにスプール12は、位置を変えることによって3つの油通路11b〜11dの接続状態を切換え、また接続される油通路11b〜11dの間の開度を調整することができる。即ち、スプール12は、その位置に応じた流量及び方向に作動油を流すことができるようになっている。このような機能を有するスプール12は、その軸線方向一端部がハウジング11から軸線方向他方に突出しており、スプール12の軸線方向一端部には電動アクチュエータ13が設けられている。
電動アクチュエータ13は、いわゆる直動式の電動アクチュエータであり、電力を供給することによってスプール12を軸線方向一方及び他方の何れかに移動させるようになっている。このような機能を有する電動アクチュエータ13は、図1示すようにボールねじ収容ケーシング21と、電動モータ22と、ボールねじ機構23と、中間部材24と、連結部材25とを有している。ボールねじ収容ケーシング21は、大略円筒状になっており、その軸線方向一方側の開口部をスプール12の軸線方向一端部に被せ且つハウジング11の軸線方向他方側の側面に当接させるようにしてハウジング11に締結されている。このように配置されるボールねじ収容ケーシング21は、軸線方向に延在しており、その軸線方向他方側の開口部に電動モータ22が取付けられている。
電動モータ22は、いわゆるサーボモータであり、モータ本体22aと、出力軸22bとを有している。モータ本体22aは、ステータ及びロータ(図示せず)を有し、また図示しない制御装置に接続されている。モータ本体22aには、制御装置からの電流が入力されるようになっており、入力される電流に応じてロータを回転させるようになっている。またロータには、出力軸22bが設けられており、出力軸22bがロータと一体的に回転するようになっている。また、出力軸22bは、モータ本体22aからボールねじ収容ケーシング21内に向かって軸線方向一方に突出している。ボールねじ収容ケーシング21の内周面には、出力軸22bと同軸上に第1軸受部材26が設けられており、出力軸22bは、第1軸受部材26によって回転可能に支持されている。また、ボールねじ収容ケーシング21には、ボールねじ機構23が収容されており、出力軸22bの先端(即ち、右端)にボールねじ機構23が設けられている。
直動変換機構の一例であるボールねじ機構23は、出力軸22bの回転運動を減速させて直線運動に変換する機構であり、ねじ軸23aとナット23bとを有している。ねじ軸23aは、軸線方向に延在する棒状の部材であり、出力軸22bと一体的に回転する。またねじ軸23aの外周面には、雄ねじが形成されており、そこにナット23bが相対回転可能に螺合されている。即ち、ナット23bは、ねじ軸23aを回転させることによってねじ軸23aに沿って軸線方向一方及び他方に移動するようになっている。このように構成されるナット23bは、中間部材24に嵌合されている。
中間部材24は、大略有底筒状に形成されており、その軸線方向他方側に開口部24aを有している。中間部材24の開口部24aには、ナット23bが嵌合されて接着されている。また、中間部材24の外径は、ボールねじ収容ケーシング21の内径より若干小さくなっており、ナット23bと共に軸線方向一方及び他方に移動できるようになっている。更に、中間部材24は、その先端部分にねじ部24bを有しており、このねじ部24bに連結部材25が螺合されている。
連結部材25は、大略円柱状に形成されており、軸線方向一端部にねじ孔25aが形成されている。ねじ孔25aは、中間部材24のねじ部24bが螺合されており、螺合されることによって連結部材25と中間部材24とが連結されている。また、連結部材25は、軸線方向他端側にねじ部25bを有しており、このねじ部25bに対応させるようにしてスプール12の軸線方向一端部にねじ孔12cが形成されている。ねじ孔12cには、連結部材25のねじ部25bが螺合され、これによって連結部材25とスプール12とが連結されている。即ち、スプール12は、連結部材25と中間部材24とを介してボールねじ機構23のナット23bと連結されている。
このように構成されている電動アクチュエータ13は、制御装置から電動モータ22に電流が流されると、その電流に応じてスプール12を動かすようになっている。即ち、制御装置からの電流に応じてモータ本体22aが出力軸22bを正方向に回転させると、それと共にねじ軸23aが正方向に回転してナット23bが軸線方向一方に移動する。ナット23bには、中間部材24及び連結部材25を介してスプール12が連結されており、ナット23bが軸線方向一方に移動することによってスプール12が軸線方向一方に移動する。これにより、2つの油通路11b,11cが接続される。また、制御装置からの電流に応じてモータ本体22aが出力軸22bを逆方向に回転させると、それと共にねじ軸23aが逆方向に回転してナット23bが軸線方向他方に移動する。これにより、スプール12が軸線方向他方に移動し、2つの油通路11c,11dが接続される。
このような機能を有する電動アクチュエータ13は、更に以下のように動作する。即ち、制御装置からの電流に応じてモータ本体22aが出力軸22bを逆方向に回転させることによって、軸線方向一方に移動させたスプール12を中立位置に戻す。また、電動アクチュエータ13は、制御装置からの電流に応じてモータ本体22aが出力軸22bを正方向に回転させることによって、軸線方向他方に移動させたスプール12を中立位置に戻す。このように、スプール12では、電動アクチュエータ13によってスプール12を中立位置に戻すことができるようになっている。他方、スプール12の中立位置の復帰をサポートし中立位置にて保持すべく、電動アクチュエータ13には中立復帰機構14が設けられている。
図2に示すように中立復帰機構14は、ばね収容ケーシング31と、第2軸受部材32と、第1ゼンマイばね33と、第2ゼンマイばね34とを有している。ばね収容ケーシング31は、大略有底筒状に形成されており、モータ本体22aの軸線方向他方側の端部に取付けられている。また、モータ本体22aでは、出力軸22bが貫通しており、モータ本体22aの軸線方向他方側の端部から軸線方向他方へと出力軸22bが突出している。ばね収容ケーシング31は、このように突出する出力軸22bの軸線方向他方側の部分に被せるようにしてモータ本体22aに取付けられている。また、ばね収容ケーシング31の底部には、凹部31aが形成されており、この凹部31aには、第2軸受部材32が嵌まり込んでいる。第2軸受部材32は、出力軸22bと同軸上に配置され、出力軸22bの基端部を回転可能に支持している。なお、第2軸受部材32は、必ずしも出力軸22bの基端部を支持している必要はなく、後述する2つのゼンマイばね33,34よりモータ側の部分を支持してもよい。更に、ばね収容ケーシング31には、出力軸22bに回転トルクを付勢するべく、第1ゼンマイばね33及び第2ゼンマイばね34が軸線方向に重ねるようにして収容されている。
第1付勢部材の一例である第1ゼンマイばね33は、図3に示すようないわゆる渦巻きばねであり、第2ゼンマイばね34に対して電動モータ22側に位置するようにばね収容ケーシング31に収容されている。また、第1ゼンマイばね33は、渦の中心側に位置する内端が巻芯である出力軸22bに固定され、その渦の半径方向外側に位置する外端がばね収容ケーシング31に固定されている。更に詳細に説明すると、ばね収容ケーシング31の内周面には、一対の固定部31b,31cが形成されている。一対の固定部31b,31cは、周方向に間隔をあけて配置されており、本実施形態では約180度の間隔をあけて配置されている。一対の固定部31b、31cは、板状に形成されており、ばね収容ケーシング31の内周面から半径方向内方に突出している。第1ゼンマイばね33の外端は、この一対の固定部31b、31cのうちの一方、即ち一方の固定部31bに固定されている。このように配置されている第1ゼンマイばね33は、逆方向に渦を巻いており、出力軸22bが正方向に回転することによって出力軸22bに巻き取られ、出力軸22bに対して逆方向の回転トルクを付勢するようになっている。
第2付勢部材の一例である第2ゼンマイばね34もまた、図4に示すようないわゆる渦巻きばねであり、第2軸受部材32と第1ゼンマイばね33との間に位置するようにばね収容ケーシング31に収容されている。また、第2ゼンマイばね34も渦の中心側に位置する内端が巻芯である出力軸22bに固定され、渦の半径方向外側に位置する外端が他方の固定部31cに固定されている。なお、第2ゼンマイばね34の外端は、必ずしも他方の固定部31cに固定されている必要はなく、一方の固定部31bに固定されていてもよい。この際には、ばね収容ケーシング31の内周面に他方の固定部31cが形成されていなくてもよい。このように配置される第2ゼンマイばね34は、正方向に渦を巻いており、出力軸22bが逆方向に回転することによって出力軸22bに巻き取られ、出力軸22bに対して逆方向の回転トルクを付勢するようになっている。
このように構成されている中立復帰機構14では、第1ゼンマイばね33が出力軸22bを逆方向に引っ張り、また第2ゼンマイばね34が出力軸22bを正方向に引っ張っている。それ故、モータ本体22aが駆動していない状態(即ち、無負荷の状態)では、回転方向において、2つのゼンマイばね33,34のトルクが釣り合う位置、即ち基準位置にて出力軸22bが留まることになる。また、電動アクチュエータ13及びスプール12は、出力軸22bが基準位置に位置する状態においてスプール12が中立位置に位置するように、ハウジング11に組み付けられており、モータ本体22aの駆動を停止した際にスプール12が中立位置にて保持されるようになっている。また、電動モータ22が故障等によって駆動しない場合には、第1ゼンマイばね33及び第2ゼンマイばね34の何れかが出力軸22bを動かしてスプール12を中立位置に戻す。即ち、第1ゼンマイばね33及び第2ゼンマイばね34は、フェールセーフ機能を達成することができる。
このように構成されているスプール弁1では、従来の多連方向切換弁と異なり、2つのゼンマイばね33,34が出力軸22bに直接取付けられている。出力軸22bは、ボールねじ機構23を介してスプール12に連結されており、また出力軸22bのトルクは、ボールねじ機構23の減速比に応じて増幅することができる。即ち、出力軸22bに付勢する2つのゼンマイばね33,34の回転トルクをボールねじ機構23によって増幅させてスプール12に与えることができる。それ故、2つのゼンマイばね33,34で発生すべき回転トルクを低く抑えることができる。これにより、ゼンマイばね33,34の小型化(即ち、中立復帰機構14の小型化)を図ることができ、それと共にスプール弁1の小型化を図ることができる。
また、スプール弁1では、出力軸22bがモータ本体22aを軸線方向に貫通しており、出力軸22bの軸線方向一端側にボールねじ機構23を取付け、また出力軸22bの軸線方向他端側に中立復帰機構14を取付けている。これにより、中立復帰機構14を電動アクチュエータ13の軸線方向外側(即ち、ボールねじ機構23の軸線方向反対側)に配置することができるので、従来のスプール弁より中立復帰機構14を組み付けやすく、またそのメンテナンス作業や調整作業を行いやすくすることができる。
更に、スプール弁1に備わる2つのゼンマイばね33,34は、渦巻き形状であって半径方向外側に拡がるように形成されている。それ故、2つのゼンマイばね33,34は、圧縮コイルばねに比べて軸線方向の高さ(又は厚み)を薄くすることができる。それ故、図2に示すようにばね収容ケーシング31内において軸線方向に重ねて配置することができ、また軸線方向に重ねて配置しても中立復帰機構14の軸線方向の高さが圧縮コイルばねで構成される従来の中立復帰機構に比べて小さくすることができる。それ故、スプール弁1の小型化を図ることができる。
[その他の実施形態について]
本実施形態のスプール弁1では、出力軸22bが1つの部材で構成されているように記載されているが、必ずしも1つの部材である必要はない。即ち、出力軸22bは、軸線方向一方側部分と他方側部分とで別の部材で構成され、それらが一体的に回転できるように連結されていればよい。また、本実施形態のスプール弁1では、中間部材24及び連結部材25が別部材で構成されているが、これらは一体的に構成されていてもよい。また、連結部材25とスプール12もまた一体的に構成されていてもよく、更に中間部材24、連結部材25、及びスプール12が一体的に構成されていてもよい。更に、ボールねじ機構23、中間部材24、及び連結部材25は、上述するような形状に限定されず、出力軸22bの回転運動を直線運動に変換してスプール12の位置を変えられるような形状であればよい。例えば、ボールねじ機構23に代えてすべりねじ機構及び台形ねじ機構を有する直動変換機構を用いてもよい。
更に、本実施形態のスプール弁1では、2つの付勢部材の例としてゼンマイばね33,34が示されているが、必ずしもゼンマイばねに限定されない。例えば、ねじりばねであってもよく、ゼンマイばねと同様の機能を果たすことができる。但し、ねじりばねに対してゼンマイばね33,34の方が中立復帰機構14の高さを抑えることができる。
1 スプール弁
12 スプール
13 電動アクチュエータ
14 中立復帰機構
22 電動モータ
22a モータ本体
22b 出力軸
23 ボールねじ機構(直動変換機構)
33 第1ゼンマイばね(第1付勢部材)
34 第2ゼンマイばね(第1付勢部材)

Claims (3)

  1. 予め定められる中立位置から所定方向一方及び他方に夫々移動可能なスプールと、
    前記スプールを所定方向一方及び他方に夫々移動させる電動アクチュエータと、
    前記中立位置から移動した前記スプールに対して前記中立位置の方へと付勢する中立復帰機構と、を備え、
    前記電動アクチュエータは、
    出力軸を正方向及び逆方向に回転させる電動モータと、
    前記出力軸の回転運動を直線運動に変換し、前記出力軸が正回転すると前記スプールを所定方向一方に移動させ、且つ前記出力軸が逆回転すると前記スプールを所定方向他方に移動させる直動変換機構と、を有し、
    前記中立復帰機構は、
    前記出力軸が正方向に回転すると、前記出力軸に逆方向の回転トルクを付勢する第1トルク付勢部材と、
    前記出力軸が逆方向に回転すると、前記出力軸に正方向の回転トルクを付勢する第2トルク付勢部材とを有し、
    前記第1トルク付勢部材及び前記第2トルク付勢部材は、前記スプールが前記中立位置に位置する際に前記出力軸に付勢する各々の回転トルクが釣り合うように構成されている、スプール弁。
  2. 前記電動モータは、前記出力軸と、モータ本体とを有し、
    前記モータ本体は、そこに入力される電流に応じて前記出力軸を回転させ、
    前記出力軸は、所定方向に貫通するように前記モータ本体に回転可能に設けられ、
    前記直動変換機構は、前記出力軸の所定方向一端側部分に設けられ、
    前記中立復帰機構は、前記出力軸の所定方向他端側部分に設けられている、請求項1に記載のスプール弁。
  3. 前記第1トルク付勢部材及び前記第2トルク付勢部材は、ゼンマイばねであって、互いに相反する方向に渦が巻くようにして前記出力軸に取付けられている、請求項1又は2に記載のスプール弁。
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