JP2018133716A - 送信装置およびパルス幅変調方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】RF帯のパルス幅変調信号を生成するパルス幅変調器の消費電力を削減する。
【解決手段】送信装置は、入力信号から抽出される第1の変調成分および第2の変調成分を表す第1の変調成分信号および第2の変調成分信号に基づいてパルス幅変調信号を生成するパルス幅変調器と、パルス幅変調信号をフィルタリングする帯域通過フィルタを備える。パルス幅変調器は、第1の変調成分信号または第1の変調成分信号に基づいて生成される信号に所定の関数を乗算して第1の乗算信号を生成する第1の乗算器と、第2の変調成分信号に所定の関数を乗算して第2の乗算信号を生成する第2の乗算器と、第1の乗算信号をアナログ信号に変換するD/A変換器と、第2の乗算信号に対応する発振信号を生成する発振信号生成回路と、D/A変換器の出力信号と発振信号生成回路により生成される発振信号との比較に基づいてパルス幅変調信号を生成するコンパレータを備える。
【選択図】図8
【解決手段】送信装置は、入力信号から抽出される第1の変調成分および第2の変調成分を表す第1の変調成分信号および第2の変調成分信号に基づいてパルス幅変調信号を生成するパルス幅変調器と、パルス幅変調信号をフィルタリングする帯域通過フィルタを備える。パルス幅変調器は、第1の変調成分信号または第1の変調成分信号に基づいて生成される信号に所定の関数を乗算して第1の乗算信号を生成する第1の乗算器と、第2の変調成分信号に所定の関数を乗算して第2の乗算信号を生成する第2の乗算器と、第1の乗算信号をアナログ信号に変換するD/A変換器と、第2の乗算信号に対応する発振信号を生成する発振信号生成回路と、D/A変換器の出力信号と発振信号生成回路により生成される発振信号との比較に基づいてパルス幅変調信号を生成するコンパレータを備える。
【選択図】図8
Description
本発明は、パルス幅変調を利用して変調信号を送信する送信装置およびパルス幅変調方法に係わる。
送信データから変調信号を生成し、無線アンテナを介してその変調信号を出力する送信装置が広く実用化されている。そして、この送信装置が備える増幅器の効率を高くするために、パルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)を利用して変調信号を生成する構成が提案されている。
送信装置は、たとえば、図1に示すように、矩形波変調器1、増幅器2、帯域通過フィルタ(BPF)3を備える。矩形波変調器1は、入力変調信号の振幅および位相に対応するPWM信号を生成する。パルスの幅は、入力変調信号の振幅Ainに対応する。パルスのタイミング(時間領域におけるパルスの位置)は、入力変調信号の位相φinに対応する。パルス列の繰返し周波数は、送信装置の出力信号のキャリア周波数に相当する。増幅器2は、PWM信号を増幅する。ここで、PWM信号は2値信号なので、増幅器2は、スイッチング動作によりPWM信号を増幅することできる。したがって、増幅器2は、例えば、効率のよいD級大電力増幅器により実現され得る。BPF3は、キャリア周波数成分を抽出する。この構成により、送信装置は、入力変調信号を増幅して送信することができる。このとき、出力信号の位相φoutは、入力変調信号の位相φinと同じであることが好ましい。
このように、増幅器の入力側でデータ信号をPWM信号に変換し、増幅器の出力側に帯域通過フィルタを設ける構成においては、増幅器の効率が改善する。なお、PWMを利用して信号を処理する技術は、例えば、特許文献1〜2および非特許文献1〜2に記載されている。また、特許文献3に関連技術が記載されている。
F. H. Raab, Radio Frequency Pulsewidth Modulation, IEEE Trans on Communications, vol.21, No.8, pp.958-966, August 1973
Michael Nielsen et al., An RF Pulse Width Modulator for Switch-Mode Power Amplification of Varying Envelope Signals, Topical Meeting on Silicon Monolithic Integrated Circuit in RF Systems, pp.277-280, 2007 IEEE
PWM信号を生成する矩形波変調器1は、送信シンボルの振幅を表す振幅情報信号とキャリア周波数のサイン波信号とを比較するコンパレータを備える。振幅情報信号は、入力変調信号の振幅Ainに基づいて生成される。また、サイン波信号の位相は、入力変調信号の位相φinに基づいて制御される。そして、サイン波信号が振幅情報信号よりも高いときに、コンパレータからパルスが出力される。
振幅情報信号およびサイン波信号は、デジタル処理により生成される。そして、振幅情報信号およびサイン波信号は、それぞれD/A変換器によりアナログ信号に変換されてコンパレータに与えられる。
ただし、送信装置がRF(Radio Frequency)信号を送信する場合、コンパレータに与えられる高速アナログサイン波信号を生成するために、非常に高速のD/A変換器が要求される。例えば、キャリア周波数が300MHzである場合、D/A変換器は、数GHzのサンプリング周波数で動作することが好ましい。しかしながら、このような高速D/A変換器は、消費電力が大きい。
本発明の1つの側面に係わる目的は、RF帯のパルス幅変調信号を生成するパルス幅変調器の消費電力を削減することである。
本発明の1つの態様の送信装置は、入力信号から抽出される第1の変調成分および第2の変調成分を表す第1の変調成分信号および第2の変調成分信号に基づいてパルス幅変調信号を生成するパルス幅変調器と、前記パルス幅変調器により生成されるパルス幅変調信号をフィルタリングする帯域通過フィルタと、を備える。前記パルス幅変調器は、前記第1の変調成分信号または前記第1の変調成分信号に基づいて生成される信号に所定の関数を乗算して第1の乗算信号を生成する第1の乗算器と、前記第2の変調成分信号に前記所定の関数を乗算して第2の乗算信号を生成する第2の乗算器と、前記第1の乗算信号をアナログ信号に変換するD/A変換器と、前記第2の乗算信号に対応する発振信号を生成する発振信号生成回路と、前記D/A変換器の出力信号と前記発振信号生成回路により生成される発振信号との比較に基づいて前記パルス幅変調信号を生成するコンパレータと、を備える。
上述の態様によれば、RF帯のパルス幅変調信号を生成するパルス幅変調器の消費電力が削減される。
図2は、本発明の実施形態に係わる送信装置の一例を示す。実施形態に係わる送信装置10は、この実施例では、図2に示すように、変調成分信号生成部11、パルス幅変調器13、増幅器14、帯域通過フィルタ(BPF:band pass filter)15、アンテナ16を備える。なお、送信装置10は、図2に示していない他の回路要素を備えていてもよい。
送信装置10には、デジタルデータが入力される。このデジタルデータは、例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)により生成される。
変調成分信号生成部11は、入力データに基づいて変調成分信号を生成する。ここで、変調成分信号生成部11は、入力データを表す信号(例えば、電界情報信号)から第1の変調成分および第2の変調成分を抽出することにより第1の変調成分信号および第2の変調成分信号を生成してもよい。この実施例では、送信シンボルの振幅および位相を表す振幅成分信号Aおよび位相成分信号φが生成される。
変調成分信号生成部11は、この実施例では、I/Qマッパ12aおよび振幅/位相計算機12bを備える。I/Qマッパ12aは、指定された変調方式(QPSK、16QAM、64QAM、256QAMなど)に応じて、入力データからシンボル列を生成する。各シンボルは、I成分およびQ成分で表される。振幅/位相計算機12bは、I/Qマッパ12aから出力されるI成分信号およびQ成分信号に基づいて、各シンボルの振幅および位相を計算する。なお、変調成分信号生成部11は、例えば、プロセッサエレメントおよびメモリを含むプロセッサシステムで実現される。あるいは、変調成分信号生成部11は、デジタル信号処理回路で実現してもよい。
なお、変調成分信号生成部11は、I/Qマッパ12aを含まなくてもよい。即ち、変調成分信号生成部11は、I/Qマッパを用いることなく、入力データに基づいて送信シンボルの振幅および位相を表す振幅成分信号および位相成分信号を生成してもよい。
パルス幅変調器13は、変調成分信号生成部11により生成される振幅成分信号Ainおよび位相成分信号φinに基づいて、パルス幅変調信号(以下、PWM信号)を生成する。PWM信号のパルス幅は、振幅成分信号に依存する。また、時間領域におけるPWM信号のパルスの位置(即ち、タイミング)は、位相成分信号に依存する。ここで、パルス幅変調器13は、チャネル指示に応じてPWM信号を生成することができる。チャネル指示は、キャリア周波数の異なる複数の周波数チャネルが多重化される通信システムにおいて送信装置10が使用する周波数チャネルを指示する。すなわち、チャネル指示は、送信装置10により送信されるRF変調信号のキャリア周波数を指定する。なお、チャネル指示は、例えば、ユーザまたはネットワーク管理システムにより生成される。そして、チャネル指示は、送信装置10が備える不図示のコントローラからパルス幅変調器13およびBPF15に与えられる。
増幅器14は、パルス幅変調器13により生成されるPWM信号を増幅する。ここで、PWM信号は2値信号なので、増幅器14は、スイッチング動作によりPWM信号を増幅することができる。よって、増幅器2は、例えば、効率のよいD級大電力増幅器により実現され得る。BPF15は、チャネル指示に応じて、送信装置10の出力信号(即ち、送信装置10から出力されるRF変調信号)のキャリア周波数を通過させる。BPF15の通過帯の幅は、データ信号のビットレートおよび変調方式などに基づいて決められるようにしてもよい。また、BPF15は、例えば、周波数可変帯域通過フィルタにより実現される。
BPF15の出力信号は、アンテナ16を介して他の通信機器へ送信される。なお、BPF15の出力信号は、必要に応じて所望の周波数帯にアップコンバートされるようにしてもよい。
上記構成の送信装置10において、パルス幅変調器13の入力信号S(t)は、(1)式で表される。
Ainは、振幅成分信号を表す。φinは、位相成分信号を表す。
パルス幅変調器13から出力されるPWM信号は、増幅器14により利得Gで増幅される。そして、BPF15は、増幅されたPWM信号からチャネル指示により指定された周波数成分fcを抽出する。BPF15は、上述したように、所定の帯域幅の通過帯を有する。なお、以下の記載では、周波数fcは、パルス幅変調器13においてPWM信号を生成するために使用される発振信号の周波数であるものとする。この場合、BPF15の出力信号Sout(t)は、(2)式で表される。
パルス幅変調器13から出力されるPWM信号は、増幅器14により利得Gで増幅される。そして、BPF15は、増幅されたPWM信号からチャネル指示により指定された周波数成分fcを抽出する。BPF15は、上述したように、所定の帯域幅の通過帯を有する。なお、以下の記載では、周波数fcは、パルス幅変調器13においてPWM信号を生成するために使用される発振信号の周波数であるものとする。この場合、BPF15の出力信号Sout(t)は、(2)式で表される。
BPF15は、パルス幅変調器13および増幅器14において発生する高次周波数成分を除去する。ここで、説明を簡単にするために、増幅器14の利得Gは「1」であるものとする。そうすると、以下の記載では、増幅器14がないものとして送信装置10の動作を説明することができる。
図3は、パルス幅変調器13の一例を示す。パルス幅変調器13は、この例では、図3に示すように、振幅補正部21、D/A変換器(DAC)22、発振信号生成回路23、コンパレータ24を備える。
振幅補正部21は、振幅成分信号Ainを補正して振幅成分信号Amapを生成する。具体的には、振幅補正部21は、図2に示すBPF15の出力信号の振幅Aoutが振幅成分信号Ainに対して線形になるように、振幅成分信号Ainから振幅成分信号Amapを生成する。一例としては、振幅補正部21は、(3)式でAinからAmapを生成してもよい。
D/A変換器22は、振幅成分信号Amapをアナログ信号に変換する。発振信号生成回路23は、位相成分信号φinにより表される位相を有する発振信号を生成する。発振信号生成回路23から出力される発振信号の波形は、例えば、サイン波である。
発振信号生成回路23は、発振器23a、乗算器23b、D/A変換器(DAC)23cを備える。発振器23aは、所望の周波数の発振信号を生成できる。ここで、発振器23aは、チャネル指示に従って発振信号を生成してもよい。この場合、発信器23aから出力される発振信号の周波数fcは、送信装置10から送信される変調信号のキャリア周波数に相当する。発振信号の波形は、例えば、サイン波である。また、発振器23aは、例えば、数値制御発振器(NCO:Numerically Controlled Oscillator)により実現される。なお、発振器23aは、サイン波を表すデジタル信号を生成する。
乗算器23bは、デジタル演算により、発振器23aから出力される発振信号に位相成分信号φinを乗算する。この結果、位相成分信号φinにより表される位相を有する発振信号が生成される。そして、D/A変換器23cは、乗算器23bから出力される発振信号をアナログ信号に変換する。
コンパレータ24は、振幅成分信号Amapと発振信号生成回路23から出力される発振信号との比較に基づいてPWM信号を生成する。この実施例では、振幅成分信号Amapよりも発振信号の方が高いときにパルスが生成される。
図3に示すパルス幅変調器13により生成されるPWM信号のスペクトラムは、(4)式に示すフーリエ級数で表される。
yは、パルス幅を表す。また、ωcは、発振信号生成回路23により生成される発振信号の角周波数を表す。
パルス幅変調器13により生成されるPWM信号は、BPF15によりフィルタリングされる。ここで、BPF15の通過帯の中心周波数は、fc(ωc=2πfc)である。そうすると、BPF15の出力信号Soutは、(5)式で表される。
ここで、振幅補正部21によりAinがAmapに変換される場合、パルス幅yは(6)式で表される。kは、比例係数を表す。
したがって、(7)式で表されるように、BPF15の出力信号の振幅Aoutは、振幅成分信号Ainに対して線形になる。
このように、振幅補正部21は、逆サイン関数を用いて振幅成分信号Ainに対して予歪処理を行う。この結果、BPF15の出力信号の振幅Aoutは、振幅成分信号Ainに対して線形である。また、パルス幅変調器13において位相φは変化しないので、BPF15の出力信号の位相φoutは、位相成分信号φinと同じである。すなわち、(8)式が満たされる。したがって、送信装置10は、歪みのない信号を送信することができる。
図4は、PWM信号のスペクトラムの一例を示す。なお、キャリア周波数(図3では、発振器23aの周波数)は、200MHzである。入力データ信号は、LTE信号であり、その帯域幅は20MHzである。この場合、BPF15の透過帯の中心周波数は、200MHzに設定される。
ただし、パルス幅変調器13において歪みのないPWM信号を生成するためには、D/A変換器22およびD/A変換器23cが十分に高速であることが要求される。特に、位相成分信号φinに基づいてアナログ発振信号を生成するD/A変換器23cは、非常に高速な動作が要求される。
図5は、振幅成分信号および位相成分信号のスペクトラムの一例を示す。図4に示す例と同様に、キャリア周波数は200MHzである。入力データ信号はLTE信号であり、その帯域は20MHzである。
図5(a)に示すように、振幅成分信号Ain、Amapの周波数は低い。たとえば、振幅成分信号Amapの電力がそのピーク電力に対して80dB低下する周波数は、約40MHzである。これに対して、図5(b)に示すように、位相成分信号φinの周波数は高い。例えば、600MHzにおいて、位相成分信号φinの電力は、そのピーク電力に対して約60dBしか低下しない。そして、位相成分信号φinの電力がそのピーク電力に対して80dB低下する周波数は、1GHzよりも高くなる。この場合、位相成分信号φinの歪みを十分に小さくするためには、D/A変換器23cは、数GHzの動作速度が要求される。そして、D/A変換器の動作速度が高くなると、消費電力が大きくなってしまう。
この問題は、例えば、D/A変換器の入力信号の帯域を狭くすることにより解決され得る。すなわち、D/A変換器の入力信号の帯域を狭くすれば、動作速度の遅いD/A変換器を用いてパルス幅変調器13を構成することが可能である。そして、D/A変換器の入力信号の帯域を狭くする構成は、例えば、D/A変換器の入力側に低域通過フィルタ(LPF:low pass filter)を設けることにより実現される。
図6は、LPFを備えるパルス幅変調器の一例を示す。振幅成分信号の高周波成分を除去するLPF31は、振幅補正部21とD/A変換器22との間に設けられる。即ち、LPF31は、振幅補正部21から出力される振幅成分信号Amapをフィルタリングする。また、位相成分信号の高周波成分を除去するLPF32は、例えば、発振信号生成回路23の入力側に設けられる。この場合、LPF32は、位相成分信号φinをフィルタリングする。或いは、LPF32は、発振信号生成回路23内で乗算器23bとD/A変換器23cとの間に設けられるようにしてもよい。この場合、LPF32は、乗算器23bの出力信号(即ち、位相成分信号φinにより位相が制御されたデジタル発振信号)をフィルタリングする。なお、LPF31およびLPF32は、それぞれデジタルフィルタにより実現される。
図7は、LPFを備えるパルス幅変調器の出力信号のスペクトラムの例を示す。この例では、キャリア周波数(図6では、発振器23aの周波数)は、300MHzである。入力データ信号は、LTE信号であり、その帯域幅は20MHzである。
図7(a)は、振幅成分信号AmapがLPF31によりフィルタリングされたときにパルス幅変調器13により生成されるPWM信号のスペクトラムを示す。この例では、LPF31のカットオフ周波数は、8MHz、16MHz、62MHzである。なお、LPF32は実装されていないものとする。すなわち、位相成分信号φinは、LPF32によりフィルタリングされないものとする。
LPF31のカットオフ周波数が振幅成分信号Amapに対して十分に高いとき(カットオフ周波数:62MHz)は、PWM信号のスペクトラムは、LPF31が実装されていないときに生成されるPWM信号のスペクトラムとほぼ同じである。すなわち、LPF31のカットオフ周波数が振幅成分信号Amapに対して十分に高いときは、パルス幅変調器13から出力されるPWM信号の歪みは小さい。これに対して、LPF31のカットオフ周波数が振幅成分信号Amapに対して低いとき(カットオフ周波数:8MHz、16MHz)には、帯域外スペクトルエミッション(out-of-band spectral emission)が大きくなる。すなわち、LPF31のカットオフ周波数が振幅成分信号Amapに対して低いときには、パルス幅変調器13から出力されるPWM信号の歪みは大きい。
図7(b)は、位相成分信号φinがLPF32によりフィルタリングされたときにパルス幅変調器13により生成されるPWM信号のスペクトラムを示す。この例では、LPF32のカットオフ周波数は、61MHz、256MHz、4GHzである。なお、LPF31は実装されていないものとする。すなわち、振幅成分信号Amapは、LPF31によりフィルタリングされないものとする。
LPF32のカットオフ周波数が位相成分信号φinに対して十分に高いとき(カットオフ周波数:4GHz)は、PWM信号のスペクトラムは、LPF32が実装されていないときに生成されるPWM信号のスペクトラムとほぼ同じである。すなわち、LPF32のカットオフ周波数が位相成分信号φinに対して十分に高いときは、パルス幅変調器13から出力されるPWM信号の歪みは小さい。これに対して、LPF32のカットオフ周波数が位相成分信号φinに対して低いとき(カットオフ周波数:61MHz、256MHz)には、帯域外スペクトルエミッションが大きくなる。すなわち、LPF32のカットオフ周波数が位相成分信号φinに対して低いときには、パルス幅変調器13から出力されるPWM信号の歪みは大きい。
図6に示すパルス幅変調器13において、D/A変換による波形歪みを小さくするためには、D/A変換器のサンプリング周波数は、対応するLPFのカットオフ周波数の2倍以上であることが好ましい。そうすると、帯域外スペクトルエミッションを抑制し、且つ、D/A変換による波形歪みを小さくするためには、上述の例では、D/A変換器22のサンプリング周波数を124MHz以上とすることが要求される。また、D/A変換器23cのサンプリング周波数を8GHz以上とすることが要求される。すなわち、図6に示す構成では、D/A変換器23cのサンプリング周波数を低くすることは困難である。
<第1の実施形態>
図8は、本発明の第1の実施形態に係わるパルス幅変調器の一例を示す。第1の実施形態のパルス幅変調器13は、図2に示す送信装置10に実装される。
図8は、本発明の第1の実施形態に係わるパルス幅変調器の一例を示す。第1の実施形態のパルス幅変調器13は、図2に示す送信装置10に実装される。
第1の実施形態のパルス幅変調器13は、この実施例では、図8に示すように、振幅補正部21、D/A変換器(DAC)22、発振信号生成回路23、コンパレータ24、LPF31、32、乗算器41、42を備える。振幅補正部21、D/A変換器22、発振信号生成回路23、コンパレータ24、LPF31、32の構成は、図3または図6に示す構成と同じである。ただし、第1の実施形態で実装されるD/A変換器22およびD/A変換器23cのサンプリング周波数は、図3または図6に示すD/A変換器22およびD/A変換器23cより低くてもよい。また、第1の実施形態のLPF31、32のカットオフ周波数は、図6に示すLPF31、32より低くてもよい。更に、LPF32は、図6に示す例では発振信号生成回路23の入力側に設けられているが、発振信号生成回路23内の乗算器23bとD/A変換器23cとの間に実装されるようにしてもよい。
尚、振幅補正部21、D/A変換器22、発振器23a、乗算器23b、LPF31、32、乗算器41、42は、例えば、プロセッサおよびメモリを含むプロセッサシステムで実現してもよい。或いは、振幅補正部21、D/A変換器22、発振器23a、乗算器23b、LPF31、32、乗算器41、42は、デジタル演算回路で実現してもよい。
乗算器41は、振幅補正部21から出力される振幅成分信号Amapに関数f(t)を乗算する。すなわち、乗算信号f(t)Amapが生成される。よって、LPF31は、乗算器41から出力される乗算信号f(t)Amapをフィルタリングする。また、D/A変換器22は、LPF31によりフィルタリングされた乗算信号f(t)Amapをアナログ信号に変換する。
乗算器42は、位相成分信号φinに関数f(t)を乗算する。即ち、振幅成分信号Amapおよび位相成分信号φinに同じ関数f(t)が乗算される。この結果、乗算信号f(t)φinが生成される。よって、LPF32は、乗算器42から出力される乗算信号f(t)φinをフィルタリングする。また、発振信号生成回路23は、LPF32によりフィルタリングされた乗算信号f(t)φinにより表される位相を有する発振信号を生成する。
関数f(t)は、特に限定されるものではないが、以下の3つの条件を満足することが好ましい。
(1)振幅成分信号Amapおよび位相成分信号φinにそれぞれ関数f(t)を乗算することでコンパレータ24の入力関係が変化しない。
(2)乗算信号f(t)φinの帯域は、位相成分信号φinの帯域よりも狭くなる。
(3)乗算信号f(t)Amapの帯域は、振幅成分信号Amapの帯域と比較して大幅に大きくなることはない。
(1)振幅成分信号Amapおよび位相成分信号φinにそれぞれ関数f(t)を乗算することでコンパレータ24の入力関係が変化しない。
(2)乗算信号f(t)φinの帯域は、位相成分信号φinの帯域よりも狭くなる。
(3)乗算信号f(t)Amapの帯域は、振幅成分信号Amapの帯域と比較して大幅に大きくなることはない。
ここで、コンパレータ24は、信号Xが信号Yよりも高いときにパルスを出力するものとする。この場合、コンパレータ24の動作は、(9)式で表される。なお、Coutは、コンパレータ24の出力信号の論理値を表す。
コンパレータ24の動作が(9)式で表される場合、関数f(t)は、例えば(10)式で表される条件を満足するように決定される。
(10)式は、上述の条件(1)に相当する。そして、この条件は、関数f(t)の値が「常に正」または「負にはならない」である場合に満たされる。ただし、関数f(t)は、他の条件を満足するように決定してもよい。例えば、関数f(t)は、(11)式で表される条件を満足するように決定してもよい。
この条件は、関数f(t)の値が「常に負」または「正にはならない」である場合に満たされる。ただし、関数f(t)が(11)式で表される条件を満足するように決定されるときは、コンパレータ24の動作論理を反転させる必要がある。例えば、D/A変換器22の出力信号が非反転入力端子に導かれ、発振信号生成回路23の出力信号が反転入力端子に導かれる。
1つの好適な例では、図9に示すように、関数f(t)として振幅成分信号Ainが使用される。ここで、振幅成分信号Ainは信号の「振幅」を表すので、Ainの値は常に「正」である。したがって、関数f(t)として振幅成分信号Ainが使用される場合、上述した条件(1)が満たされる。
図9に示すパルス幅変調器13においては、乗算器41において振幅成分信号Amapに振幅成分信号Ainが乗算され、乗算信号AinAmapが生成される。したがって、LPF31は、乗算器41から出力される乗算信号AinAmapをフィルタリングする。D/A変換器22は、LPF31によりフィルタリングされた乗算信号AinAmapをアナログ信号に変換する。また、乗算器42において位相成分信号φinに振幅成分信号Ainが乗算され、乗算信号Ainφinが生成される。したがって、LPF32は、乗算器42から出力される乗算信号Ainφinをフィルタリングする。発振信号生成回路23は、LPF32によりフィルタリングされた乗算信号Ainφinにより表される位相を有する発振信号を生成する。
図10は、図9に示すパルス幅変調器13における乗算信号のスペクトラムの一例を示す。なお、図5に示す実施例と同様に、キャリア周波数は200MHzである。入力データ信号はLTE信号であり、その帯域は20MHzである。
乗算器41から出力される乗算信号AinAmapの帯域は、図10(a)に示すように、振幅成分信号Amapと比較して少し広くなる。具体的には、振幅成分信号Amapの電力がそのピーク電力に対して80dB低下する周波数は約40MHzである。これに対して、乗算信号AinAmapの電力がそのピーク電力に対して80dB低下する周波数は約100MHzである。すなわち、関数f(t)として振幅成分信号Ainが使用される場合、上述した条件(3)が満たされる。なお、図10(a)に示す例では、乗算信号AinAmapのスペクトラムは、振幅成分信号Ainのスペクトラムとほぼ同じである。
乗算信号AinAmapのスペクトラムが図10(a)に示す状態である場合、LPF31のカットオフ周波数を100MHz以上に設定すれば、LPF31により除去される信号成分は少なく、LPF31による信号の歪みは僅かである。ここで、LPF31のカットオフ周波数が100MHzである場合、D/A変換器22のサンプリング周波数を200MHzとすれば、D/A変換による波形歪みは十分に小さい。したがって、振幅成分信号Amapに関数f(t)(即ち、振幅成分信号Ain)を乗算しても、図6に示す構成と比較して、D/A変換器22のサンプリング周波数を大幅に高くする必要はない。
乗算器42から出力される乗算信号Ainφinの帯域は、図10(b)に示すように、位相成分信号φinと比較して大幅に狭くなる。具体的には、位相成分信号φinの電力がそのピーク電力に対して80dB低下する周波数は1GHzよりも高い。これに対して、乗算信号Ainφinの帯域は、実質的に入力データ信号の帯域と同じである。すなわち、この実施例では、乗算信号Ainφinの帯域は、約20MHzである。したがって、関数f(t)として振幅成分信号Ainが使用される場合、上述した条件(2)が満たされる。
ここで、入力データを表す変調信号s(すなわち、I/Qマッパ12aから出力される変調信号)が下式で表されるものとする。
s(t)=Ain(t)×exp{φin(t)}
また、振幅/位相計算機12bは、変調信号sから振幅成分Ainおよび位相成分φinを抽出する。この場合、乗算器42から出力される乗算信号Ainφinは、変調信号sに相当する。したがって、乗算信号Ainφinの帯域は、実質的に入力データ信号の帯域と同じである。
s(t)=Ain(t)×exp{φin(t)}
また、振幅/位相計算機12bは、変調信号sから振幅成分Ainおよび位相成分φinを抽出する。この場合、乗算器42から出力される乗算信号Ainφinは、変調信号sに相当する。したがって、乗算信号Ainφinの帯域は、実質的に入力データ信号の帯域と同じである。
乗算信号Ainφinのスペクトラムが図10(b)に示す状態である場合、LPF32のカットオフ周波数を20+αMHzに設定すれば、LPF32により除去される信号成分は少なく、LPF32による信号の歪みは僅かである。αは、マージンを表す。例えば、LPF32のカットオフ周波数が50MHzである場合、D/A変換器23cのサンプリング周波数を100MHzとすれば、D/A変換による波形歪みは十分に小さい。したがって、位相成分信号φinに関数f(t)(即ち、振幅成分信号Ain)を乗算すれば、図6に示す構成と比較して、D/A変換器23cのサンプリング周波数を大幅に低くすることができる。
図11は、第1の実施形態による効果を説明する図である。なお、図11は、パルス幅変調器13の出力信号のスペクトラムの例を示す。キャリア周波数(図3、図6、または図9においては、発振器23aの周波数)は、300MHzである。入力データ信号は、LTE信号であり、その帯域幅は20MHzである。
「LPFなし」は、図3に示すパルス幅変調器13の出力信号のスペクトラムを示す。なお、D/A変換器23cのサンプリング周波数は、位相成分信号φinの帯域に対して十分に高いものとする。すなわち、「LPFなし」は、理想的なスペクトラムを示す。ただし、D/A変換器23cの消費電力を大きい。
「φin(128MHz)」は、図6に示すパルス幅変調器13の出力信号のスペクトラムを示す。「Ainφin(128MHz)」は、図9に示すパルス幅変調器13の出力信号のスペクトラムを示す。これら2つのケースでは、LPF32のカットオフ周波数は、128MHzであり、D/A変換器23cのサンプリング周波数は256MHzである。
このように、図3に示す構成と比較すると、第1の実施形態によれば、D/A変換器23cのサンプリング周波数を低くすることができる。すなわち、パルス幅変調器13の消費電力が削減される。また、図6に示す構成と比較すると、第1の実施形態によれば、図11に示すように、帯域外スペクトルエミッションが抑制される。
図9に示す実施例では、関数f(t)として振幅成分信号Ainが使用されるが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、関数f(t)として、所定のカットオフ周波数のLPFによりフィルタリングされた振幅成分信号Ainを使用してもよい。
図8または図9に示す実施例では、乗算器41、42を用いてそれぞれ乗算信号が生成されるが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、加算器を用いて乗算器41、42による演算を実現してもよい。あるいは、ルックアップテーブルを利用して乗算器41、42による演算を実現してもよい。この場合、乗算器41の機能を実現するルックアップテーブルには、振幅成分信号Amapの値および関数f(t)の値の組合せに対して、それぞれ振幅成分信号Amapの値と関数f(t)の値との積が格納される。なお、振幅成分信号Amapおよび関数f(t)の値域は、それぞれ予め決められているものとする。また、乗算器42の機能を実現するルックアップテーブルには、位相成分信号φinの値および関数f(t)の値の組合せに対して、それぞれ位相成分信号φinの値と関数f(t)の値との積が格納される。位相成分信号φinの値域は、−πから+πである。
図8または図9に示す実施例では、送信装置10の出力信号の振幅が振幅成分信号Ainに対して線形となるように、振幅補正部21により振幅成分信号Amapが生成される。ただし、送信装置10の出力信号の振幅が振幅成分信号Ainに対して線形でなくてもよいときは、送信装置10は、振幅補正部21を備えていなくてもよい。
この場合、図8に示す構成では、乗算器41は、振幅成分信号Ainに関数f(t)を乗算して乗算信号f(t)Ainを生成し、LPF31は、乗算信号f(t)Ainをフィルタリングし、D/A変換器22は、フィルタリングされた乗算信号f(t)Ainをアナログ信号に変換する。また、図9に示す構成では、乗算器41は、振幅成分信号Ainを自乗することにより乗算信号AinAinを生成し、LPF31は、乗算信号AinAinをフィルタリングし、D/A変換器22は、フィルタリングされた乗算信号AinAinをアナログ信号に変換する。なお、送信装置10が振幅補正部21を備えない場合であっても、乗算器42、LPF32、発振信号生成回路23の動作は、図8または図9に示す構成での動作と同じである。
なお、第1の実施形態に係わるパルス幅変調器13を備える送信装置10は、任意の通信機器に実装され得る。例えば、送信装置10は、無線通信端末に実装される。ここで、第1の実施形態においては、D/A変換器の消費電力が小さい。したがって、送信装置10が無線通信端末に実装される場合、無線通信端末のバッテリ使用時間が長くなることが期待される。また、送信装置10は、基地局に実装されるようにしてもよい。
<第2の実施形態>
無線通信システムを構築するためのコストを削減する技術の1つとして、分散アンテナシステム(DAS:Distributed Antenna System)が実用化されている。分散アンテナシステムにおいては、送信信号を処理する信号処理装置と無線信号を出力する無線装置とが分離されている。信号処理装置は、「デジタル処理ユニット」と呼ばれることがある。無線装置は、「遠隔無線ユニット(RRU:Remote Radio Unit)」または「遠隔無線ヘッド(RRH:Remote Radio Head)」と呼ばれることがある。
無線通信システムを構築するためのコストを削減する技術の1つとして、分散アンテナシステム(DAS:Distributed Antenna System)が実用化されている。分散アンテナシステムにおいては、送信信号を処理する信号処理装置と無線信号を出力する無線装置とが分離されている。信号処理装置は、「デジタル処理ユニット」と呼ばれることがある。無線装置は、「遠隔無線ユニット(RRU:Remote Radio Unit)」または「遠隔無線ヘッド(RRH:Remote Radio Head)」と呼ばれることがある。
図12は、分散アンテナシステムの一例を示す。この実施例では、分散アンテナシステムは、図12に示すように、デジタル信号処理ユニット50および遠隔無線ユニット60を備える。デジタル信号処理ユニット50および遠隔無線ユニット60は、光ファイバリンク70により接続されている。光ファイバリンク70上には、光増幅器が設けられていてもよい。また、1台のデジタル信号処理ユニット50に対して複数の遠隔無線ユニット60が接続されていてもよい。
デジタル処理ユニット50は、無線周波数(又は、中間周波数)の変調光信号を遠隔無線ユニット60へ送信する。デジタル処理ユニット50と遠隔無線ユニット60との間の伝送は、光ファイバ無線(RoF:Radio over Fiber)により実現される。光ファイバ無線システムにおいては、光ファイバを介して無線周波数信号(又は、中間周波数信号)が伝送される。
デジタル処理ユニット50は、図12に示すように、変調成分信号生成部11、パルス幅変調器13、E/O回路51を備える。変調成分信号生成部11は、図2を参照しながら説明したように、入力データ信号から振幅成分信号Ainおよび位相成分信号φinを生成する。パルス幅変調器13は、図8または図9に示す第1の実施形態と同様に、振幅成分信号Ainおよび位相成分信号φinに基づいてPWM信号を生成する。E/O回路51は、パルス幅変調器13により生成されるPWM信号を光信号に変換する。すなわち、デジタル処理ユニット50は、データを伝送する光PWM信号を生成する。そして、この光PWM信号は、光ファイバリンク70を介して遠隔無線ユニット60へ伝送される。
遠隔無線ユニット60は、O/E回路61、増幅器14、BPF15、アンテナ16を備える。O/E回路61は、光ファイバリンク70を介して受信する光PWM信号を電気信号に変換する。O/E回路61から出力されるPWM信号は、増幅器14により増幅された後、BPF15によりフィルタリングされる。この結果、振幅成分信号Ainおよび位相成分信号φinに対応する振幅および位相を有するRF変調信号が生成される。このRF変調信号は、アンテナ16を利用して移動局へ送信される。
このように、第2の実施形態に係わる伝送システムでは、振幅成分および位相成分に基づいて生成されるPWM信号は、光信号に変換されてデジタル処理ユニット50から遠隔無線ユニット60へ伝送される。ここで、光PWM信号の品質は、長距離伝送においても劣化が少ない。したがって、第2の実施形態によれば、デジタル処理ユニット50と遠隔無線ユニット60との間の距離が大きい大規模分散アンテナシステムを実現することができる。
なお、上述の実施例では、光ファイバ無線システムにおいて第2の実施形態の伝送システムが使用されているが、本発明はこの構成に限定されるものではない。すなわち、第2の実施形態は、1組の通信装置の一方に変調成分信号生成部11、パルス幅変調器13、E/O回路51が実装され、他方の通信措置にO/E回路61、増幅器14、BPF15が実装される構成に適用され得る。
10 送信装置
11 変調成分信号生成部
13 パルス幅変調器
14 増幅器
15 帯域通過フィルタ(BPF)
21 振幅補正部
22 D/A変換器(DAC)
23 発振信号生成回路
23a 発振器
23b 乗算器
23c D/A変換器(DAC)
24 コンパレータ
31、32 低域通過フィルタ(LPF)
41、42 乗算器
50 デジタル処理ユニット
51 E/O回路
60 遠隔無線ユニット(RRU)
61 O/E回路
11 変調成分信号生成部
13 パルス幅変調器
14 増幅器
15 帯域通過フィルタ(BPF)
21 振幅補正部
22 D/A変換器(DAC)
23 発振信号生成回路
23a 発振器
23b 乗算器
23c D/A変換器(DAC)
24 コンパレータ
31、32 低域通過フィルタ(LPF)
41、42 乗算器
50 デジタル処理ユニット
51 E/O回路
60 遠隔無線ユニット(RRU)
61 O/E回路
Claims (9)
- 入力信号から抽出される第1の変調成分および第2の変調成分を表す第1の変調成分信号および第2の変調成分信号に基づいてパルス幅変調信号を生成するパルス幅変調器と、
前記パルス幅変調器により生成されるパルス幅変調信号をフィルタリングする帯域通過フィルタと、を備え、
前記パルス幅変調器は、
前記第1の変調成分信号または前記第1の変調成分信号に基づいて生成される信号に所定の関数を乗算して第1の乗算信号を生成する第1の乗算器と、
前記第2の変調成分信号に前記所定の関数を乗算して第2の乗算信号を生成する第2の乗算器と、
前記第1の乗算信号をアナログ信号に変換する第1のD/A変換器と、
前記第2の乗算信号に対応する発振信号を生成する発振信号生成回路と、
前記第1のD/A変換器の出力信号と前記発振信号生成回路により生成される発振信号との比較に基づいて前記パルス幅変調信号を生成するコンパレータと、を備える
ことを特徴とする送信装置。 - 前記所定の関数は、前記第1の変調成分信号である
ことを特徴とする請求項1に記載の送信装置。 - 前記所定の関数は、常に正の値をとる
ことを特徴とする請求項1に記載の送信装置。 - 前記第1の変調成分信号は前記入力信号の振幅を表し、
前記第2の変調成分信号は前記入力信号の位相を表し、
前記発振信号生成回路は、前記第2の乗算信号により表される位相を有する発振信号を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の送信装置。 - 前記発振信号生成回路は、
サイン波を表すデジタル信号を生成する発振器と、
前記発振器の出力信号に前記第2の乗算信号を乗算する第3の乗算器と、
前記第3の乗算器の出力信号をアナログ信号に変換して前記発振信号を生成する第2のD/A変換器と、を備える
ことを特徴とする請求項4に記載の送信装置。 - 前記第1の乗算器と前記第1のD/A変換器との間に実装される第1の低域通過フィルタ31と、
前記第2の乗算器と前記発振信号生成回路との間に実装される第2の低域通過フィルタ32と、をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の送信装置。 - 前記帯域通過フィルタの出力信号の振幅が前記入力信号の振幅に対して線形となるように前記第1の変調成分信号を補正する補正部をさらに備え、
前記第1の乗算器は、前記補正部により補正された第1の変調成分信号に前記所定の関数を乗算して前記第1の乗算信号を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の送信装置。 - 入力信号から抽出される第1の変調成分を表す第1の変調成分信号または前記第1の変調成分信号に基づいて生成される信号に所定の関数を乗算して第1の乗算信号を生成し、
前記入力信号から抽出される第2の変調成分を表す第2の変調成分信号に前記所定の関数を乗算して第2の乗算信号を生成し、
前記第1の乗算信号をアナログ信号に変換し、
前記第2の乗算信号に対応する発振信号を生成し、
コンパレータを用いた前記アナログ信号と前記発振信号との比較に基づいてパルス幅変調信号を生成し、
帯域通過フィルタを用いて前記パルス幅変調信号をフィルタリングして変調信号を生成し、
前記変調信号を出力する
ことを特徴とする送信方法。 - 第1の通信装置、第2の通信装置、および前記第1の通信装置と前記第2の通信装置とを接続する光ファイバリンクを備える伝送システムであって、
前記第1の通信装置は、
入力信号から抽出される第1の変調成分および第2の変調成分を表す第1の変調成分信号および第2の変調成分信号に基づいてパルス幅変調信号を生成するパルス幅変調器と、
前記パルス幅変調信号を光信号に変換して光パルス幅変調信号を生成するE/O回路と、を備え、
前記第2の通信装置は、
前記光ファイバリンクを介して受信する前記光パルス幅変調信号を電気信号に変換するO/E回路と、
前記O/E回路の出力信号をフィルタリングして変調信号を生成する帯域通過フィルタと、
前記変調信号を出力するアンテナと、を備え、
前記パルス幅変調器は、
前記第1の変調成分信号または前記第1の変調成分信号に基づいて生成される信号に所定の関数を乗算して第1の乗算信号を生成する第1の乗算器と、
前記第2の変調成分信号に前記所定の関数を乗算して第2の乗算信号を生成する第2の乗算器と、
前記第1の乗算信号をアナログ信号に変換するD/A変換器と、
前記第2の乗算信号に対応する発振信号を生成する発振信号生成回路と、
前記D/A変換器の出力信号と前記発振信号生成回路により生成される発振信号との比較に基づいて前記パルス幅変調信号を生成するコンパレータと、を備える
ことを特徴とする伝送システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017026584A JP2018133716A (ja) | 2017-02-16 | 2017-02-16 | 送信装置およびパルス幅変調方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=63248723
Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018133716A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023148822A1 (ja) * | 2022-02-01 | 2023-08-10 | 日本電気株式会社 | 光無線伝送システム、伝送装置及び光無線伝送方法 |
-
2017
- 2017-02-16 JP JP2017026584A patent/JP2018133716A/ja active Pending
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WO2023148822A1 (ja) * | 2022-02-01 | 2023-08-10 | 日本電気株式会社 | 光無線伝送システム、伝送装置及び光無線伝送方法 |
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