JP2018132243A - リンテル構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】リンテル上部が水冷構造でなくエネルギー損失が少なく、水漏れトラブルも発生せず操業が休止せず、リンテル下部が従来とは異なる構成で破損し難いリンテル構造の提供。【解決手段】加熱炉の扉の内面側に存するリンテル構造10であって、一方端部を上部に固定され吊るされている複数の金属製つり棒12と、金属製つり棒12に固定された複数の板状金物14と、セラミックファイバーからなるフェルト状耐熱部材F1〜3が複数積層されてなるブランケット積層体A16と、ブランケット積層体A16をその積層方向に穿ち、板状金物14に固定されているアンカー部材18とを有し、ブランケット積層体A14が、その主面の垂線の方向と金属製つり棒12の長手方向とが平行になるように、金属製つり棒12の少なくとも他方端部にアンカー部材18によって固定されていて、リンテル下部構造の少なくとも一部をなすリンテル構造10。【選択図】図1

Description

本発明は鋼材等を加熱する加熱炉のリンテル構造に関する。
鋼材等を加熱するために用いるバッチ式の加熱炉における開口部付近の概略断面図を、図11として示す。
図11に示すような鋼材等を加熱するために用いるバッチ式の加熱炉100において、鋼材等の出し入れを行う開口部の扉102の背(炉内側)に存する部位をリンテル(リンテル104)という。
従来、リンテル下部104aは耐熱性モルタルで施工され、リンテル上部104bは水冷構造を有していた。
例えば特許文献1には、周囲に不定形耐火壁が形成されたリンテルについて記載されている。また、特許文献2には、リンテルの上部に水樋が形成されたシール構造について記載されている。
実用新案出願公開昭60−54100号公報 特開平10−189989号公報
しかしながら、リンテル上部104bは水冷構造であるため、水の抜熱によるエネルギー損失が大きかった。また、水冷構造が経年劣化等により破損し、水漏れトラブルが発生して操業が長期に休止する場合があった。さらに、リンテル下部104aは炉内雰囲気に晒されており、また、常に扉102の内側(炉内側)に存し、外部に晒されることがないため炉内の熱が直接作用し、かつ、外部へ放熱できないため破損する場合があった。また、リンテル下部104aは扉102の開閉時におけるサーマルショックによっても破損する場合があった。
本発明は上記のような課題を解決することを目的とする。
すなわち、本発明の目的はエネルギー損失が少なく、水漏れトラブルも発生しないため操業が長期に休止し難く、また、リンテル下部が破損し難いリンテル構造を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するため鋭意検討し、本発明を完成させた。
本発明は以下の(1)〜(7)である。
(1)加熱炉の扉の内面側に存するリンテル構造であって、
金属製つり棒と、板状金物と、ブランケット積層体Aと、アンカー部材と、を有し、
前記金属製つり棒は、一方端部を上部に固定され、吊るされていて、長手方向が鉛直方向となるように、複数が配置されており、
前記板状金物は、その主面の垂線の方向と前記金属製つり棒の長手方向とが平行となり、かつ、前記金属製つり棒が前記主面内を貫通するように配置され、前記金属製つり棒に複数が固定されており、
ブランケット積層体Aは、セラミックファイバーからなるフェルト状耐熱部材が複数積層されてなり、
アンカー部材は、前記ブランケット積層体Aをその積層方向に穿ち、前記金属製つり棒または前記板状金物に固定されており、
前記ブランケット積層体Aが、その主面の垂線の方向と前記金属製つり棒の長手方向とが平行になるように、前記金属製つり棒の少なくとも他方端部に前記アンカー部材によって固定されていて、リンテル下部構造の少なくとも一部をなしている、リンテル構造。
(2)前記ブランケット積層体Aの上側の主面、炉内側の側面、下側の主面および炉外側の側面を覆うようにフェルト状耐熱部材が複数積層されて、前記ブランケット積層体Aと共にリンテル下部構造をなしている、上記(1)に記載のリンテル構造。
(3)前記金属製つり棒の他方端部に固定された前記ブランケット積層体Aの上側に、前記金属製つり棒が主面内を貫通するように形成されている、前記ブランケット積層体Aとは別のブランケット積層体Bが少なくとも一つ配置され、アンカー部材によって固定されている、上記(1)または(2)に記載のリンテル構造。
(4)フェルト状耐熱部材が前記ブランケット積層体Bの炉内側を覆うように配置されている、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のリンテル構造。
(5)前記ブランケット積層体Aおよび/または前記ブランケット積層体Bを構成する前記フェルト状耐熱部材の圧縮率が20%以上である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載のリンテル構造。
(6)隣り合う2つの金属製つり棒が貫通している各々の前記ブランケット積層体Bが、お互いに嵌合する形状を備え、それら隣り合う2つの前記ブランケット積層体Bを主面側から見たときに、それらの隙間が炉内側から炉外側まで一直線になっていない、上記(3)〜(5)のいずれかに記載のリンテル構造。
(7)前記ブランケット積層体Bを構成する前記フェルト状耐熱部材の一部が、隣の前記ブランケット積層体Bを構成する前記フェルト状耐熱部材の一部と重なっている、上記(3)〜(6)のいずれかに記載のリンテル構造。
本発明によればエネルギー損失が少なく、水漏れトラブルも発生しないため操業が長期に休止し難く、また、リンテル下部が破損し難いリンテル構造を提供することができる。
本発明のリンテル構造の好適例を示す概略断面図である。 板状金物の一例の概略斜視図である。 ブランケット積層体Aの一例の概略断面図である。 アンカー部材の一例の概略側面図である。 本発明のリンテル構造の好適態様を説明するための別の図である。 本発明のリンテル構造の好適態様を説明するための別の図である。 本発明のリンテル構造の製造方法を説明するための図である。 本発明のリンテル構造の製造方法を説明するための別の図である。 本発明のリンテル構造の製造方法を説明するための別の図である。 本発明のリンテル構造の製造方法を説明するための別の図である。 鋼材等を加熱するために用いるバッチ式の加熱炉における開口部付近の概略断面図である。
本発明のリンテル構造について、図を用いて説明する。
図1は、本発明のリンテル構造の好適例を示す概略断面図である。
図1に好適例として示す本発明のリンテル構造10は、加熱炉の扉の内面側に存するリンテル構造であって、金属製つり棒12と、板状金物14と、ブランケット積層体A(16)と、アンカー部材(18)と、を有し、金属製つり棒12は、一方端部12aを上部2に固定され、吊るされていて、長手方向が鉛直方向となるように、複数が配置されており、板状金物14は、その主面の垂線の方向と金属製つり棒12の長手方向とが平行となり、かつ、金属製つり棒12が主面内を貫通するように配置され、金属製つり棒12に複数が固定されており、ブランケット積層体A(16)は、セラミックファイバーからなるフェルト状耐熱部材(F1)が複数積層されてなり、アンカー部材18は、ブランケット積層体A(16)をその積層方向に穿ち、金属製つり棒12または板状金物14に固定されており、ブランケット積層体A(16)が、その主面の垂線の方向と金属製つり棒12の長手方向とが平行になるように、金属製つり棒12の少なくとも他方端部12bにアンカー部材18によって固定されていて、リンテル下部構造の少なくとも一部をなしている、リンテル構造である。
本発明のリンテル構造10は、図11を用いて説明した、加熱炉の扉102の内面側(炉内側)に存するリンテル構造(リンテル104)と同様のものである。
本発明のリンテル構造10を含む加熱炉として、例えば鋼材を加熱するためのバッチ式の台車炉が挙げられる。加熱炉の大きさ等は特に限定されない。
加熱炉の内部温度等の操業条件は特に限定されない。例えば内部温度を1000〜1300℃程度とする操業を行うことができる。
加熱炉で用いる燃料は、硫黄やバナジウム化合物の含有率が少ないものであることが好ましい。例えば重油は硫黄やバナジウム化合物を多く含む燃料であり、都市ガスは硫黄やバナジウム化合物をほぼ含まない燃料である。硫黄やバナジウム化合物はセラミックファイバーを浸食する可能性が高いからである。
本発明のリンテル構造10は、以下に説明する金属製つり棒12と、板状金物14と、ブランケット積層体A(16)と、アンカー部材18とを有する。
<金属製つり棒>
本発明のリンテル構造10において金属製つり棒12は、その一方端部12aを上部2に固定され、吊るされている。ここで上部2として、加熱炉が設置されている工場等における天井が例示される。
そして、金属製つり棒12の長手方向が鉛直方向(図1における上下方向)になるように配置されている。
金属製つり棒12の態様は特に限定されない。例えば長手方向の長さは2200mm程度であることが好ましい。
また、材質としては例えばNi系合金等を用いることができる。
また、丸棒、角棒等を用いることができる。
さらに、金属製つり棒の断面の大きさ等も特に限定されず、例えば金属製つり棒が丸棒である場合、断面直径は50mm程度であることが好ましい。
<板状金物>
本発明のリンテル構造10において板状金物14は、例えば図2に示す態様を備えている。
図2に好適例として示す板状金物14は、矩形の金属製の板に切り欠き14aが2つ形成されたものである。また、金属製つり棒12が丸棒である場合、その断面の直径と、切り欠き14aの幅hがほぼ同じとなるように形成されている。このような板状金物14において、金属製つり棒12の長手方向と主面14bの垂線の方向とが平行(ほぼ平行であることを意味する)となるように配置し、さらに金属製つり棒12の側面が切り欠き14aの奥の面14cと接するように配置し、金属製つり棒12と板状金物14とをそれらの接触部分において溶接等によって固定すれば、金属製つり棒12が主面14bの内部を貫通するように配置することができる。なお、板状金物14において主面14bとは、鉛直方向に垂直な面であり、板状金物14は図2に示す主面14bの他、その裏側にももう一つの主面を有する。主面14bは鉛直方向に平行な面である端面(面14c等)と比べると広い面積を備える面である。
なお、板状金物14の材質は特に限定されない。例えばステンレス等を用いることができる。
板状金物14の大きさも特に限定されない。例えば長辺が400〜600mmであり、短辺が250〜300mmである矩形であり、厚さが12〜20mmであってよい。
本発明のリンテル構造10は、上記のような板状金物14を複数有している。図1に示した本発明のリンテル構造10の場合は、7つの板状金物14を有している。
<ブランケット積層体A>
本発明のリンテル構造10においてブランケット積層体Aは、セラミックファイバーからなるフェルト状耐熱部材(F1)が複数積層されてなるものである。
例えば図1に示した本発明のリンテル構造10が有するブランケット積層体Aは、図3に斜視図(概略図)を示すようなフェルト状耐熱部材(F1)が4枚積層されてなるものである。フェルト状耐熱部材(F1)の積層数(枚数)は特に限定されない。例えば2〜7枚とすることができる。
また、各々のフェルト状耐熱部材(F1)同士が、それらの主面においてモルタル等によって接着されていることが好ましい。
フェルト状耐熱部材(F1)の大きさは特に限定されない。
フェルト状耐熱部材として、Al23およびSiO2を主成分とするセラミックファイバーを積層してニードル加工し、嵩密度を100〜200kg/m3とされた、耐熱温度が1000〜1700℃程度(好ましくは1450℃程度)のものが例示される。このようなセラミックファイバーからなるフェルト状耐熱部材(F1)として、成分がAl23:31質量%、SiO2:53%、ZrO2:16質量%であり、嵩密度が160〜180kg/m3であり、最高使用温度(耐熱温度)が1450℃であるものが挙げられる。このようなフェルト状耐熱部材として、ITM社製、FXL−Zブランケットが例示できる。
なお、ITM社製、FXL−Zブランケットに代表されるフェルト状耐熱部材の嵩密度は130kg/m3程度であるが、160〜180kg/m3となるように圧密化して設置することが好ましい。操業中に熱収縮し難くなり、また、熱による劣化を抑制することができるからである。
本発明のリンテル構造1では、ブランケット積層体A(16)を構成するフェルト状耐熱部材(F1)の圧縮率(圧密化後の嵩密度/圧密化前の嵩密度×100)が20%以上であることが好ましい。
<アンカー部材>
本発明のリンテル構造10においてアンカー部材18は、ブランケット積層体A(16)と、ブランケット積層体A(16)をその積層方向に穿っている。
アンカー部材18は、例えば図4に例示する態様のものである。図4に例示するアンカー部材18は、図1に例示した態様の本発明のリンテル構造10に用いたものである。例示したものは、スタッドピン18a(図4(a))とLピン18b(図4(b))である。
そして、アンカー部材18はブランケット積層体A(16)をその積層方向に穿った後、図1に示すようにブランケット積層体A(16)の上部の板状金物14と固定される。例えば板状金物14に予めアンカー部材18が貫通する穴を予め4個作成しておき、下方からブランケット積層体A(16)を穿ち、各々のアンカー部材18についてアンカー部材18の穴を通過させ、板状金物14の上部からアンカー部材18を板状金物14へ溶接して固定することができる。
本発明のリンテル構造10は、図1に示すように、ブランケット積層体A(16)がその主面の垂線の方向と金属製つり棒12の長手方向とが平行(ほぼ平行を意味する)になるように、金属製つり棒12の少なくとも他方端部12bにアンカー部材18によって固定されている。そして、この部分が、リンテル下部構造の少なくとも一部をなしている。
本発明のリンテル構造1では、図1に示すように、ブランケット積層体A(16)の上側の主面16a、炉内側の側面16b、下側の主面16cおよび炉外側の側面16dを覆うようにフェルト状耐熱部材(F2)が複数積層(図1では3枚積層)されて、ブランケット積層体A(16)と共にリンテル下部構造10aをなしていることが好ましい。リンテル下部の耐熱性がより高まり、より破損し難くなるからである。
ここで用いるフェルト状耐熱部材(F2)は、前述のフェルト状耐熱部材(F1)と同様の材質や嵩密度等であって、大きさのみが異なるものであってよい。
本発明のリンテル構造1では、上記のブランケット積層体A(16)の外周面を覆うフェルト状耐熱部材(F2)の圧縮率(圧密化後の嵩密度/圧密化前の嵩密度×100)が20%以上であることが好ましい。
本発明のリンテル構造1では、金属製つり棒12の他方端部12bに固定されたブランケット積層体A(16)の上側に、金属製つり棒が主面内を貫通するように形成されている、ブランケット積層体A(16)とは別のブランケット積層体B(22)が少なくとも一つ配置され(図1ではブランケット積層体B(22)が5つ配置されている)、各々がアンカー部材18によって固定されていることが好ましい。
ブランケット積層体B(22)は、ブランケット積層体Aと同じフェルト状耐熱部材(F1)からなる。ただし、大きさは異なり得る。
また、ブランケット積層体Bを構成するフェルト状耐熱部材(F1)の積層数(枚数)は特に限定されない。図1では5枚または7枚が積層されているが、例えば3〜10枚とすることができる。
さらに、各々のフェルト状耐熱部材(F1)は、それらの主面においてモルタル等によって接着されていることが好ましい。
ブランケット積層体B(22)を固定するアンカー部材18は、図1に示すようなL字型のものであることが好ましい。図1に示すように、L字型のアンカー部材18の一方端部によってブランケット積層体Bを穿った後、L字型のアンカー部材18の他方端部をブランケット積層体Bの上部に配置する板状金物14または金属製つり棒12に溶接することで固定することができる。
本発明のリンテル構造1では、図1に示すように、フェルト状耐熱部材(F3)がブランケット積層体B(22)の炉内側を覆うように配置されていることが好ましい。リンテル上部の耐熱性がより高まり、より破損し難くなるからである。
フェルト状耐熱部材(F3)は、前述のフェルト状耐熱部材(F1)と同様の材質や嵩密度等であって、大きさのみが異なるものであってよい。
本発明のリンテル構造1では、上記のブランケット積層体B(16)の炉内側の面を覆うフェルト状耐熱部材(F3)の圧縮率(圧密化後の嵩密度/圧密化前の嵩密度×100)が20%以上であることが好ましい。
フェルト状耐熱部材(F3)はブランケット積層体Bへモルタル等によって接着されていることが好ましい。
本発明のリンテル構造は、隣り合う2つの金属製つり棒に形成されている前記ブランケット積層体Bの各々を構成する前記フェルト状耐熱部材が、お互いに嵌合する形状を備え、それら隣り合う2つの前記ブランケット積層体Bを主面側から見たときに、それらの隙間が炉内側から炉外側まで一直線になっておらず、炉内側から炉外側へ炉内の熱が逃げ難い構造となっていることが好ましい。
このような好適態様について、図5を用いて説明する。
図5は、図1におけるA−A線断面図である。ただし、アンカー部材18およびフェルト状耐熱部材(F3)は、記載を省略している。
図5において本発明のリンテル構造10は、金属製つり棒12が6本有する態様のものである。そして、2つの金属製つり棒が1つの板状金物およびブランケット積層体Bを貫通している態様のものである。
説明を容易にするために、図5においては金属製つり棒に12、12、12、12、12、12と付した。また、2つの金属製つり棒(12、12)が貫通している板状金物を14、2つの金属製つり棒(12、12)が貫通している板状金物を14、2つの金属製つり棒(12、12)が貫通している板状金物を14と付した。さらに、2つの金属製つり棒(12、12)が貫通しているブランケット積層体Bを22、2つの金属製つり棒(12、12)が貫通しているブランケット積層体Bを22、2つの金属製つり棒(12、12)が貫通しているブランケット積層体Bを22と付した。
本発明のリンテル構造10は、図5に示すように、隣り合う2つの金属製つり棒(すなわち、金属製つり棒12と12、または12と12)が貫通している各々のブランケット積層体B(すなわち、ブランケット積層体B(22と22)または(22と22)が、お互いに嵌合する形状を備えており、それら隣り合う2つのブランケット積層体Bを主面(22a)側から見たときに、それらの隙間Sが炉内側から炉外側まで一直線になっておらず、炉内側から炉外側へ炉内の熱が逃げ難い構造となっていることが好ましい。
これに対して、ブランケット積層体Bを構成するフェルト状耐熱部材(F1)が矩形であると、図5に示すように隣り合うブランケット積層体Bがお互いに嵌合する形状ではないため、炉内側から炉外側へ炉内の熱が逃げやすい。
本発明のリンテル構造は、前記ブランケット積層体Bを構成する前記フェルト状耐熱部材の一部が、隣の前記ブランケット積層体Bを構成する前記フェルト状耐熱部材の一部と重なっているものであることが好ましい。
このような好適態様について、図6を用いて説明する。
図6は、隣り合う2つのブランケット積層体B(22)を炉外側から見た図であり、図5の場合と同様に、2つの金属製つり棒が1つのブランケット積層体Bを貫通している態様のものである。また、図5の場合と同様に、金属製つり棒に12、12、12、12と付した。また、2つの金属製つり棒(12、12)が貫通しているブランケット積層体Bを22、2つの金属製つり棒(12、12)が貫通しているブランケット積層体Bを22と付した。
図6に示した好適態様では、ブランケット積層体B(22)を構成するフェルト状耐熱部材(F1)の一部(α)が、隣のブランケット積層体B(22)を構成するフェルト状耐熱部材(F1)の一部(β)と重なっている。このような場合、炉内側から炉外側へ炉内の熱が逃げ難いため好ましい。
<製造方法>
次に、本発明のリンテル構造の製造方法について、図7〜図10を用いて説明する。
初めに、金属製つり棒12の一方端部12aを上部2(加熱炉の門柱)に固定し、吊す。通常、吊るすことで、その長手方向が鉛直方向となる。そして、金属製つり棒12の他方端部12bに、板状金物14を溶接等によって固定する(図7(a))。
次に、その板状金物14の下方に、フェルト状耐熱部材(F1)を積層し、ブランケット積層体A(16)を形成する(図7(b))。ここでフェルト状耐熱部材(F1)の圧縮率(圧密化後の嵩密度/圧密化前の嵩密度×100)が20%以上となるように圧密化し、嵩密度を160〜180kg/m3とすることが好ましい。その後、下方から上方へ向かって積層方向へアンカー部材18を穿つ。その後、アンカー部材18の先端を板状金物14と溶接等によって固定する(図7(c))。
次に、ブランケット積層体A(16)の上側の主面16a、炉内側の側面16b、下側の主面16cおよび炉外側の側面16dを覆うようにフェルト状耐熱部材(F2)を積層する(図8(a))。図8(a)では3枚積層している。ここでフェルト状耐熱部材(F2)の圧縮率(圧密化後の嵩密度/圧密化前の嵩密度×100)が20%以上となるように圧密化し、嵩密度を160〜180kg/m3とすることが好ましい。そして、上部に板状金物14を設置した後、2つのL字型アンカー18を用いて上方から下方へフェルト状耐熱部材(F2)を穿ち、L字型アンカー18を板状金物14または金属製つり棒12へ溶接等によって固定する(図8(b))。
次に、板状金物14の上にフェルト状耐熱部材(F1)を積層することで、ブランケット積層体A(16)の上側に、ブランケット積層体B(22)を形成する(図8(c))。ここでフェルト状耐熱部材(F1)の圧縮率(圧密化後の嵩密度/圧密化前の嵩密度×100)が20%以上となるように圧密化し、嵩密度を160〜180kg/m3とすることが好ましい。そして、上部に板状金物14を設置した後、2つのL字型アンカー18を用いて上方から下方へフェルト状耐熱部材(F1)を穿ち、L字型アンカー18を板状金物14または金属製つり棒12へ溶接等によって固定する(図9(a))。
次に、ブランケット積層体B(22)の炉内側を覆うようにフェルト状耐熱部材(F3)を配置する(図9(b))。ここで図9(b)に示すように、ブランケット積層体A(16)の炉内側についても合わせて覆うことが好ましい。
次に、板状金物14の上にフェルト状耐熱部材(F1)を積層することで、ブランケット積層体B(22)の上側に、別のブランケット積層体B(22)を形成する(図9(c))。ここでフェルト状耐熱部材(F1)の圧縮率(圧密化後の嵩密度/圧密化前の嵩密度×100)が20%以上となるように圧密化し、嵩密度を160〜180kg/m3とすることが好ましい。そして、上部に板状金物14を設置した後、2つのL字型アンカー18を用いて上方から下方へフェルト状耐熱部材(F1)を穿ち、L字型アンカー18を板状金物14または金属製つり棒12へ溶接等によって固定する(図10(a))。
次に、ブランケット積層体B(22)の炉内側を覆うようにフェルト状耐熱部材(F3)を配置する(図10(b))。
以降は、図9(c)〜図10(b)までに示した方法と同様にして、さらに上側に別のブランケット積層体B(22)を形成していくと、図1に示した好ましい態様の本発明のリンテル構造10を製造することができる(図10(c))。
10 リンテル構造
12 金属製つり棒
12a 金属製つり棒の一方端部
12b 金属製つり棒の他方端部
14 板状金物
14a 板状金物に形成された切り欠き
14b 板状金物の主面
14c 板状金物に形成された切り欠きの奥の面
16 ブランケット積層体A
16a ブランケット積層体Aの上側の主面
16b ブランケット積層体Aの炉内側の側面
16c ブランケット積層体Aの下側の主面
16d ブランケット積層体Aの炉外側の側面
18 アンカー部材
18a スタッドピン
18b Lピン
F1、F2、F3 フェルト状耐熱部材
S 隣り合うブランケット積層体Bの隙間
100 加熱炉
102 扉
104 リンテル
104a リンテル下部
104b リンテル上部
106 鎖

Claims (7)

  1. 加熱炉の扉の内面側に存するリンテル構造であって、
    金属製つり棒と、板状金物と、ブランケット積層体Aと、アンカー部材と、を有し、
    前記金属製つり棒は、一方端部を上部に固定され、吊るされていて、長手方向が鉛直方向となるように、複数が配置されており、
    前記板状金物は、その主面の垂線の方向と前記金属製つり棒の長手方向とが平行となり、かつ、前記金属製つり棒が前記主面内を貫通するように配置され、前記金属製つり棒に複数が固定されており、
    ブランケット積層体Aは、セラミックファイバーからなるフェルト状耐熱部材が複数積層されてなり、
    アンカー部材は、前記ブランケット積層体Aをその積層方向に穿ち、前記金属製つり棒または前記板状金物に固定されており、
    前記ブランケット積層体Aが、その主面の垂線の方向と前記金属製つり棒の長手方向とが平行になるように、前記金属製つり棒の少なくとも他方端部に前記アンカー部材によって固定されていて、リンテル下部構造の少なくとも一部をなしている、リンテル構造。
  2. 前記ブランケット積層体Aの上側の主面、炉内側の側面、下側の主面および炉外側の側面を覆うようにフェルト状耐熱部材が複数積層されて、前記ブランケット積層体Aと共にリンテル下部構造をなしている、請求項1に記載のリンテル構造。
  3. 前記金属製つり棒の他方端部に固定された前記ブランケット積層体Aの上側に、前記金属製つり棒が主面内を貫通するように形成されている、前記ブランケット積層体Aとは別のブランケット積層体Bが少なくとも一つ配置され、アンカー部材によって固定されている、請求項1または2に記載のリンテル構造。
  4. フェルト状耐熱部材が前記ブランケット積層体Bの炉内側を覆うように配置されている、請求項1〜3のいずれかに記載のリンテル構造。
  5. 前記ブランケット積層体Aおよび/または前記ブランケット積層体Bを構成する前記フェルト状耐熱部材の圧縮率が20%以上である、請求項1〜4のいずれかに記載のリンテル構造。
  6. 隣り合う2つの金属製つり棒が貫通している各々の前記ブランケット積層体Bが、お互いに嵌合する形状を備え、それら隣り合う2つの前記ブランケット積層体Bを主面側から見たときに、それらの隙間が炉内側から炉外側まで一直線になっていない、請求項3〜5のいずれかに記載のリンテル構造。
  7. 前記ブランケット積層体Bを構成する前記フェルト状耐熱部材の一部が、隣の前記ブランケット積層体Bを構成する前記フェルト状耐熱部材の一部と重なっている、請求項3〜6のいずれかに記載のリンテル構造。
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