JP2018132228A - 原石焼成装置及び原石焼成方法 - Google Patents

原石焼成装置及び原石焼成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】炉体内で目詰まりを起こすことなく、加熱ガスが層内を良好に上昇して原石を均一に加熱し、焼成物の品質を向上させることのできる原石焼成装置及び原石焼成方法を提供する。
【解決手段】竪型筒状の炉体2の上部に原石の投入部3、下部に排出部4、そして投入部3と排出部4の間に加熱部7を有し、投入部3から炉体2内に投入された原石を加熱部7からの加熱ガスで加熱することで焼成して得られる焼成物を上記排出部4から排出する原石焼成装置1において、炉体2内には、炉体2の縦方向で、投入部3と加熱部4との間の位置に加熱用火格子5が設けられていると共に、加熱部7と排出部4との間の位置に排出用火格子6とが設けられており、加熱用火格子5は原石の通過落下を許容する通過孔の開口サイズが排出用火格子6よりも大きく設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、竪型筒状の炉体をもつ原石焼成装置及び原石焼成方法に関する。
原石としての石灰石は焼成されることで、生石灰として多くの産業分野で使用される。原石たる石灰石の焼成には、炉内での石灰石の充填率そして熱効率が高いことで、竪型筒炉体の炉本体をもつ焼成炉が広く用いられる。原石が石灰石以外にドロマイト、マグネサイトであっても同様である。この種の焼成炉は、例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1の装置は、竪筒状の炉体の上部に投入部が設けられ、該投入部から、例えば、石灰石、ドロマイト、マグネサイト等の原石等と、例えば、コークス、石炭等の固形燃料との混合物が炉体内へ投入されて炉体内に混合物層が形成される。該混合物層は、上方から予熱帯、焼成帯そして冷却帯を形成する。上記炉体の下部に位置する冷却帯には、固形燃料を燃焼するための空気を外部から炉内へ送り込む空気送入口が炉下部近傍に設けられていて、この燃焼用空気が上記混合物層内を上昇して、混合物中の固形燃料が焼成帯でこの空気により燃焼して加熱ガスを生じ該加熱ガスが原石を加熱し焼成する。加熱ガスは加熱に要した熱の分だけ降温して予熱帯へ上昇して原石を予熱する。焼成帯で焼成された原石は焼成物として降下して層下部の冷却帯へ移動しながら、層内を上昇する上記空気により冷却されて製品として排出部から排出される。
特許第2641054号
原石は、その粒径が幅広く分布していることがあり、大径の粗粒から微小の細粒そして粉粒のものまで混在している。原石は、焼成帯で焼成されると熱解離(熱分解)により細粒化そして粉粒化されることがある。したがって、混合物層の下部になるほど粗粒に比しその量が増え、粒間隙間がきわめて少なくなり、目詰まり状態となる。その結果、上記燃焼用の空気そして固形燃料の燃焼による加熱ガスの層内上昇が不均一となり、層内での固形燃料の燃焼は不具合を生じ、原石の焼成条件に大きなバラツキが出て、製品としての焼成物の品質を低下させることにもなる。
原石が、例えば石灰石の場合、炉体内への投入当初は粗粒であっても、石灰石は炉体内で加熱されることで熱解離して崩壊し細粒そして微細化してしまうものもある。石灰石には、その結晶が大きいものと小さいものとがある。「石灰ハンドブック」(日本石灰協会、1992年発行)(第5〜6頁)によると、石灰石は、結晶が大きい顕晶質と結晶が小さい緻密質とに分類でき、顕晶質のものが崩壊しやすいと記載されている。したがって、石灰石が顕晶質である場合には、炉体内への投入当初に石灰石の粒径がほぼ均一な粗粒であっても、石灰石は加熱を受けることで、焼成過程で崩壊して、上述の目詰まり状態となってしまうことが多い。
特に、特許文献1の場合、混合層には原石にコークスが混合されているので、コークスが燃焼後粉粒化して焼成帯で上記目詰まりを悪化させてしまう。
そこで、特許文献1の方法によらず、コークス等の燃料を用いずに原石のみを炉内に投入し、その原石の堆積層の中間部にバーナを配し、このバーナの火炎による加熱ガスを層内で上昇せしめて原石を加熱する技術もある。しかしながら、このバーナを用いる方法にあっては、原石が顕晶質の場合、焼成が進むと細粒化・粉粒化してコークスを用いたときと同様に粒間隙間が少なくなるという傾向があるとともに、さらには、これに起因して、バーナのための火炎形成空間自体がきわめて小さくなり、結局、加熱が良好に行われず、原石の焼成が十分に行われなかったり、均一になされなかったりすることになっていた。
本発明は、かかる事情に鑑み、石灰石等の原石が顕晶質のもので、焼成中に炉体内で粗粒とともに細粒そして粉粒のものが存在するようになっても、細粒そして粉粒によって炉体内で目詰まりを起こすことなく、上記加熱ガスが層内を良好に上昇して原石を均一に加熱し、焼成物の品質を向上させることのできる原石焼成装置及び原石焼成方法を提供することを課題とする。
本発明によれば、上述の課題は、次の第一発明に係る原石焼成装置、第二発明に係る原石焼成方法により解決される。
<第一発明>
第一発明に係る原石焼成装置は、竪型筒状の炉体の上部に原石の投入部、下部に排出部、そして投入部と排出部の間に加熱部を有し、投入部から炉体内に投入された原石を加熱部からの加熱ガスで加熱することで焼成して得られる焼成物を上記排出部から排出する。
かかる原石焼成装置において、炉体内には、炉体の縦方向で、投入部と加熱部との間の位置に加熱用火格子が設けられていると共に、加熱部と排出部との間の位置に排出用火格子とが設けられており、加熱用火格子は原石の通過落下を許容する通過孔の開口サイズが排出用火格子よりも大きく設定されていることを特徴としている。
第一発明では、加熱用火格子上に堆積された顕晶質の原石が下方から加熱部により加熱を受けて焼成物を形成する。加熱用火格子上の原石は加熱(焼成)の進行とともに崩壊し、崩壊した原石のうち加熱用火格子の通過孔の開口サイズよりも小径となったものは、焼成不十分な焼成途中でも該通過孔を通過して排出用火格子上に落下する。焼成度合が不十分な排出用火格子上の原石は、排出用火格子上に滞留してさらに加熱され十分に焼成した状態で崩壊し、排出用火格子の通過孔の開口サイズよりも小径になった後に該通過孔から落下して排出部から排出される。必要に応じて、加熱用火格子上および排出用火格子上の原石に外力を加えて、原石の粉粒の分離・落下を促進してもよい。かくして原石は炉体に投入されてから排出用火格子から落下するまでに十分焼成されて所定粒径以下の焼成物となる。したがって、本発明では、すべての原石を十分に焼成された焼成物とすることができる。
第一発明では、加熱用火格子上で加熱される原石は、該加熱用火格子の通過孔の開口サイズよりも小径に崩壊すると該通過孔を通過落下してしまう。つまり、加熱用火格子上に留まっている原石は、通過孔の開口サイズよりも大きい粒径のもののみであり、該原石によって形成される層では、目詰まりが生じにくく、加熱ガスが通過するための十分な粒間隙間が確保される。
また、加熱用火格子の通過孔を通過落下して排出用火格子上に滞留している焼成不十分な原石の層と上記加熱用火格子との間には、加熱部からの加熱ガスを形成するための十分な空間が確実に確保されている。したがって、加熱用火格子上の原石の堆積層のうち加熱用火格子に近い下層は所定粒径以上の原石のみであり、その所定粒径以上の原石が加熱用火格子の直下の空間から十分に加熱されることとなるので、原石は十分かつ均一に加熱(焼成)されることとなる。
本発明において、加熱用火格子は、炉体の縦方向で複数設けられており、下方の加熱用火格子へ向かうにつれて通過孔の開口サイズが順次小さくなっていてもよい。このように加熱用火格子を複数設けた場合、原石は、一つの加熱用火格子上で加熱されて崩壊すると該加熱用火格子を通過して直下に位置する次の加熱用火格子へ落下することとなる。つまり、原石は、複数の加熱用火格子を経る間にそれぞれの加熱用火格子上で加熱されるので、加熱用火格子が一つだけ設けられている場合と比べて、複数の加熱用火格子で加熱されること、そして順次小粒径になった状態で加熱されることにより、原石をより確実に焼成することができる。
本発明において、加熱部は、複数の加熱用火格子のそれぞれの直下に設けられているようにすることができる。このように、加熱部がそれぞれの加熱用火格子の直下に設けられていれば、炉体の縦方向での複数位置で各加熱部が該加熱部に対して直上そして直下に位置する火格子上の原石を加熱するので、原石をより確実に焼成することができる。
<第二発明>
第二発明に係る原石焼成方法は、竪型筒状の炉体の上部に設けられた投入部から原石を炉体内へ投入し、炉体の下部の排出部と投入部との間に設けられた加熱部で、炉体内に投入された原石を該加熱部からの加熱ガスで加熱することにより焼成して得られる焼成物を上記排出部から排出する。
かかる原石焼成方法において、第二発明では、炉体の縦方向で投入部と加熱部との間の位置に設けられた加熱用火格子と、加熱部と排出部との間に設けられた排出用火格子で、原石を加熱中に通過落下させ、加熱用火格子は原石の通過落下を許容する通過孔の開口サイズが排出用火格子よりも大きく設定されていることを特徴としている。
第二発明において、加熱用火格子は、炉体の縦方向で複数設けられており、下方の加熱用火格子へ向かうにつれて通過孔の開口サイズが順次小さくなっていてもよい。
第二発明において、加熱部は、複数の加熱用火格子のそれぞれの直下に設けられていてもよい。
本発明は、以上のように、原石の投入部と加熱部との間に加熱用火格子を設けることとしたので、原石は加熱されて崩壊し焼成物となって加熱用火格子を通過落下し、加熱用火格子上に残った原石も加熱の進行とともに崩壊して焼成物となって順次通過落下することとなり、さらには、排出用火格子上でも焼成不十分で半焼成物が該排出用火格子に残っても、その滞留時に加熱され十分に焼成されて小径化した後に排出用火格子を通過落下する。かくして、原石は炉体内で目詰まりすることなく、加熱ガスが良好にこの原石の粒間を上昇し原石を均一に加熱して良品質な焼成物を得るようになる。
本発明の一実施形態に係る原石焼成装置の縦断面図である。
以下、添付図面にもとづき、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係る原石焼成装置としての石灰石焼成炉1(以下、単に「焼成炉1」という)の縦断面図である。焼成炉1は、原石としての石灰石を上部から受け入れて、炉内で該石灰石を加熱して焼成することにより製品としての生石灰を生成し、該生石灰を下部から排出するようになっている。本実施形態では、原石として、顕晶質の石灰石、すなわち焼成過程で崩壊する石灰石が焼成炉1に供給される。
焼成炉1は、炉体2と、該炉体2の上部に設けられた投入部3、炉体2の下部に設けられた排出部4と、炉体2内で上下方向中間位置に設けられた加熱用火格子5と、炉体2内で加熱用火格子5よりも下方に設けられた排出用火格子6と、上下方向での加熱用火格子5と排出用火格子6との中間位置で炉体2の炉壁に設けられた複数の加熱部7とを有している。本実施形態では、「加熱用火格子」と「排出用火格子」とを特に区別する必要がない場合には、両者を「火格子」を総称する。
炉体2は、ほぼ全体にわたり竪型筒状をなし下部が下に向けて末つぼまりの形をなしている。投入部3は、炉体2内へ原石としての石灰石を投入するための装置であり、炉体2の炉蓋の中央部にて上下方向(縦方向)に延びる軸線Aまわりで回転可能に設けられている。該投入部3は斜下方へ傾斜する管状の投入口3Aを有しており、上記石灰石を投入する際にモータ(図示せず)よる駆動を受けて軸線Aまわりに回転することにより、石灰石を炉体2内に平均して堆積させるようになっている。本実施形態では、投入された石灰石の堆積層の上面が中央でのみ高くならず平均するように分散させるために、上記投入口3Aを傾斜し回転する形態としたが、本発明ではこれに限定されず、例えば固定式の投入口を設けてもよい。
排出部4は、炉体2の下端開口から製品となる焼成物としての生石灰を排出するための排出口をなしている。該排出部4は、ロータリバルブ4Aを有しており、該ロータリバルブ4Aの回転により生石灰を順次落下させて炉外へ排出するようになっている。本実施形態では、生石灰の排出のための機構としてロータリバルブ4Aが設けられることとしたが、該機構は、排出部4でのシール性を確保できればロータリバルブ4Aであることは必須ではなく、例えば二段ダンパ等によって構成されてもよい。
加熱用火格子5は、例えばキャスタブル耐火物等をメッシュ状に成形して作られており、上下方向に対して直角な面での炉体2の断面形状に適合した形状をなしている。該加熱用火格子5は、炉体2の内壁面に連結されて炉体2の上下方向中間位置に設けられている。後述するように、該加熱用火格子5には投入部3から投入された石灰石が滞留し、該石灰石が該加熱用火格子5上で加熱部7からの加熱ガスによって加熱されて焼成される。また、加熱用火格子5は、該加熱用火格子5上で加熱されて崩壊した石灰石の通過落下を許容する所定の開口サイズの通過孔5Aが多数形成されている。
排出用火格子6も、上述した加熱用火格子5と同様に、例えばキャスタブル耐火物等をメッシュ状に成形して作られており、上下方向に対して直角な面での炉体2の断面形状に適合した形状をなしている。該排出用火格子6は、炉体2の内壁面に連結されて、上下方向での炉体2の下端寄り位置、すなわち加熱用火格子5よりも下方位置に設けられている。後述するように、該排出用火格子6には加熱用火格子5の通過孔5Aを通過落下した石灰石が滞留し、該石灰石が該排出用火格子6上で加熱部7からの加熱ガスで加熱されて焼成される。また、排出用火格子6は、該排出用火格子6上で加熱されて崩壊した石灰石の通過落下を許容する通過孔6Aが多数形成されている。該通過孔6Aの開口サイズは、加熱用火格子5の通過孔5Aよりも小さく設定されている。すなわち、該通過孔6Aの開口サイズは、排出用火格子6上で十分に焼成されて崩壊した石灰石、すなわち製品として生成された生石灰が通過落下を許容する所定の大きさに設定されている。
加熱部7は、上下方向での加熱用火格子5と排出用火格子6との間の位置に設けられており、本実施形態では好ましい例として、炉体2の周方向に複数設けられている。該加熱部7は、例えばバーナで構成されており、加熱用火格子5と排出用火格子6上の石灰石堆積層の上表面との間の空間で、炉体2の半径方向内方へ向けて火炎を形成し炉体2内に加熱ガスを生成する。該加熱ガスは、上昇して加熱用火格子5の通過孔5Aを通過し該加熱用火格子5上の石灰石を加熱するとともに、排出用火格子6上の石灰石をも加熱するようになっている。
また、炉体2の上部には、排ガスを炉外に排出するための排気管8が接続されている。該排気管8から排出された排ガスは、炉外に設けられたブロワ9で誘引されて集塵装置10へ送られて除塵された後、煙突(図示せず)から大気へ放出される。
次に、本実施形態の焼成炉1による石灰石の焼成の要領を説明する。
まず、原石としての石灰石が投入部3から炉内に投入され加熱用火格子5上に堆積して、炉体2の上部にまで及ぶ堆積層を形成する。加熱部7からの加熱ガスは、該加熱用火格子5の通過孔5Aを通過してから、上記堆積層の石灰石の粒間を上昇しながら、該堆積層の石灰石を加熱する。このとき、該加熱ガスは、上記石灰石との熱交換により、上記堆積層内を上昇するにつれて徐々に降温していくこととなる。この結果、上記堆積層の下層の石灰石は高温の加熱ガスにより加熱されて焼成されるとともに、上記堆積層の上層の石灰石は降温した加熱ガスにより予熱される。上記下層で加熱されてある程度焼成された石灰石は崩壊する。そして、加熱用火格子5の通過孔5Aの開口サイズよりも小さい粒径にまで崩壊した石灰石は、該通過孔5Aを通過落下して排出用火格子6上に堆積する。このとき、必要に応じて、加熱用火格子5上の石灰石に外力を加えて、石灰石の粉粒の分離・落下を促進してもよい。このように上記下層の石灰石が通過孔5Aを通過落下すると、上記上層で予熱された石灰石が下降して該堆積層の下層を形成することとなり、上記加熱ガスにより加熱されて焼成される。つまり、本実施形態では、粒径の大きい石灰石(例えば、粗粒の石灰石)が加熱用火格子5上に堆積してその堆積層の下層が加熱(焼成)され、粒径の小さい石灰石(例えば、細粒や粉粒の石灰石)が排出用火格子6上に堆積して加熱(焼成)される。
上記堆積層の上層を通過上昇した加熱ガスは、既述したように、排気管8から炉外へ排出され、集塵装置10へ送られて除塵されてから大気へ放出される。
加熱用火格子5の通過孔5Aを通過落下して石灰石は、排出用火格子6上に堆積して一時滞留し、加熱部7からの加熱ガスによってさらに加熱されて焼成される。このように排出用火格子6上で加熱(焼成)された石灰石は、崩壊して、さらに小径となる。そして、該石灰石は、排出用火格子6の通過孔6Aの開口サイズよりも小さい小径にまで崩壊すると、該通過孔6Aを通過落下する。このとき、必要に応じて、排出用火格子6上の石灰石に外力を加えて、石灰石の粉粒の分離・落下を促進してもよい。該通過孔6Aを通過落下する石灰石は、すでに十分に焼成されており、製品としての生石灰となっている。該生石灰は、炉体2の下部で冷却された後、排出部4のロータリバルブ4Aによって炉外へ順次取り出される。
本実施形態では、粒径の大きい石灰石が加熱用火格子5上に堆積し、粒径の小さい石灰石が排出用火格子6上に堆積するので、加熱用火格子5上の堆積層の下部では、粒径の大きい石灰石と粒径の小さい石灰石とが混在することがなく、加熱用火格子5上の石灰石の堆積層の下部における粒間に隙間が確保され、該粒径の小さい石灰石によって炉体内で目詰まりが起きることを確実に防止できる。この結果、上記加熱ガスが石灰石の層内を良好に上昇して該石灰石を均一に加熱し、焼成物の品質を向上させることができる。
また、排出用火格子6上に滞留している石灰石の層と加熱用火格子5との間には、既述したように加熱部7が火炎ひいては加熱ガスを生成するための十分な空間が確実に確保される。したがって、より確実に石灰石を十分かつ均一に加熱(焼成)することができる。
本実施形態では、焼成炉1に設けられる加熱用火格子が一つであることしたが、変形例として、加熱用火格子が上下方向で複数位置に設けられていてもよい。この変形例では、焼成炉1には、上記複数の加熱用火格子のうち最下位の加熱用火格子の下方に排出用火格子に位置することができる。該複数の加熱用火格子は、下方の加熱用火格子へ向かうにつれて通過孔の開口サイズが順次小さく設定される。また、排出用火格子は、最下位置の加熱用火格子よりも通過孔の開口サイズが小さく設定される。
上記変形例では、石灰石は、一つの加熱用火格子上で加熱されて崩壊すると該加熱用火格子を通過して直下に位置する次の加熱用火格子上へ落下する。このようにして各加熱用火格子上で加熱される石灰石は、焼成が進行するとともに崩壊して粒径を小さくしながら複数の加熱用火格子の通過孔を順次通過落下していき、最終的には、排出用火格子の通過孔を通過落下して、所定粒径で十分に焼成された生石灰を製品焼成分として炉外へ取り出される。このように複数の加熱用火格子を設けることにより、石灰石は、該複数の加熱用火格子を経る間にそれぞれの加熱用火格子上で加熱されるので、加熱用火格子が一つだけ設けられている場合と比べて、石灰石をより確実に焼成することができる。
また、複数の加熱用火格子を設ける場合、それぞれの加熱用火格子に対応してそれらの下方、すなわち上下方向で隣接する加熱用火格子同士間のそれぞれの位置そして最下位の加熱用火格子の直下位置に加熱部が設けられていてもよい。このように加熱部を設けることにより、上下方向での複数位置で各加熱部が該加熱部に対して直上そして直下に位置する火格子上の石灰石を加熱するので、石灰石をより確実に焼成することができる。また、加熱部は、上述した加熱用火格子同士間のそれぞれの位置そして最下位の加熱用火格子の直下位置に加え、さらに排出用火格子の直下位置にも設けられていてもよい。このように排出用火格子の直下にも加熱部を設けることにより、該加熱部からの加熱ガスが排出用火格子上の石灰石を加熱するので、該石灰石をより確実に焼成することができる。
本実施形態では、火格子(加熱用火格子および排出用火格子)はメッシュ状に形成されていることとしたが、該火格子は種々の形状で形成することができる。例えば、火格子をスリット状の通過孔を有するように形成してもよい。この場合、スリット状の通過孔が多数形成された一つのスリット盤部材として火格子を形成してもよいし、また、上記スリットと等価な間隔をもって複数の直状の棒状部材を平行に配して火格子を形成してもよい。このようにスリット状の通過孔を形成する場合には、火格子を通過落下可能な石灰石の粒径に合わせて上記通過孔の幅寸法が設定される。
また、上述のようなスリット状の通過孔が形成された火格子を上下方向に複数設けてもよい。この場合、隣接し合う火格子の通過孔同士が上下方向に見て互いに交差する位置関係となるようにして上下方向で近接して火格子を配することができる。この結果、上記隣接し合う火格子により、上下方向に見て実質的にメッシュ状をなす通過孔が形成されることとなり、一つの火格子をメッシュ状に形成した既述の形態と同様の効果が得られる。
本実施形態では、顕晶質の石灰石を原石として焼成する形態を説明したが、焼成される原石は顕晶質であれば石灰石に限られず、例えば、ドロマイト、マグネサイト等であってもよい。
1 焼成炉(原石焼成装置)
2 炉体
3 投入部
4 排出部
5 加熱用火格子
6 排出用火格子
7 加熱部

Claims (6)

  1. 竪型筒状の炉体の上部に原石の投入部、下部に排出部、そして投入部と排出部の間に加熱部を有し、投入部から炉体内に投入された原石を加熱部からの加熱ガスで加熱することで焼成して得られる焼成物を上記排出部から排出する原石焼成装置において、
    炉体内には、炉体の縦方向で、投入部と加熱部との間の位置に加熱用火格子が設けられていると共に、加熱部と排出部との間の位置に排出用火格子とが設けられており、加熱用火格子は原石の通過落下を許容する通過孔の開口サイズが排出用火格子よりも大きく設定されていることを特徴とする原石焼成装置。
  2. 加熱用火格子は、炉体の縦方向で複数設けられており、下方の加熱用火格子へ向かうにつれて通過孔の開口サイズが順次小さくなっていることとする請求項1に記載の原石焼成装置。
  3. 加熱部は、複数の加熱用火格子のそれぞれの直下に設けられていることとする請求項2に記載の原石焼成装置。
  4. 竪型筒状の炉体の上部に設けられた投入部から原石を炉体内へ投入し、炉体の下部の排出部と投入部との間に設けられた加熱部で、炉体内に投入された原石を該加熱部からの加熱ガスで加熱することにより焼成して得られる焼成物を上記排出部から排出する原石焼成方法において、
    炉体の縦方向で投入部と加熱部との間の位置に設けられた加熱用火格子と、加熱部と排出部との間に設けられた排出用火格子で、原石を加熱中に通過落下させ、加熱用火格子は原石の通過落下を許容する通過孔の開口サイズが排出用火格子よりも大きく設定されていることを特徴とする原石焼成方法。
  5. 加熱用火格子は、炉体の縦方向で複数設けられており、下方の加熱用火格子へ向かうにつれて通過孔の開口サイズが順次小さくなっていることとする請求項4に記載の原石焼成方法。
  6. 加熱部は、複数の加熱用火格子のそれぞれの直下に設けられていることとする請求項5に記載の原石焼成方法。
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