JP2018131098A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハウジング内部における軸受を挟んだ2つの空間の通気を維持しつつ、動力伝達部材のボールねじナットに対する相対回転を抑制できるステアリング装置を提供すること。【解決手段】ボールねじナット31の第1溝部31aと、従動プーリ42の第2溝部42aとにより形成される孔部52には、回り止め部材51が収容されている。第1溝部31aは、軸受の径方向内側を貫通するように、且つ軸方向に内輪をまたぐように設けられている。回り止め部材51は、その内部に孔部としての貫通孔51aを有している。回り止め部材51は、第1溝部31aおよび第2溝部42aの両方の内部に位置している。孔部52に回り止め部材51を収容した状態において、孔部52の内面と回り止め部材51の外面との間、および回り止め部材51の貫通孔51aを含めた5つの空隙Sが軸方向に沿って連通している。【選択図】図3

Description

本発明は、ステアリング装置に関するものである。
例えば、特許文献1に記載されるステアリング装置では、モータの駆動力を入力プーリ、ベルト、動力伝達部材としての従動プーリからなる減速機構を介してボールねじ機構に伝達することで、転舵シャフトをその軸方向に移動させる軸力を発生させている。また、ハウジング内部におけるボールねじ機構のボールねじナットを回転可能に支持する軸受を挟んだ両空間内の空気を通気させるために、ボールねじナットには連通孔が設けられている。連通孔は、ボールねじナットの外周側と内周側とを連通するように、またはボールねじナットの外周にその軸方向において、ボールねじナットを支持する軸受をまたぐ最小限の長さに亘って形成される。尚、ボールねじナットの外周面には従動プーリが嵌合されており、ボールねじナットの外周面に設けられているキー溝に対して従動プーリのキーが嵌合されることにより、従動プーリのボールねじナットに対する相対回転が抑制されている。
特開2015−47891
しかし、特許文献1に記載されるボールねじ機構では、通気のための連通孔と、従動プーリのボールねじナットに対する相対回転を抑制するためのキー溝と、がボールねじナットの周方向において異なる位置に形成されている。そのため、加工時間と、工数とが増大し、ステアリング装置のコストが高くなってしまうおそれがある。
本発明の目的は、加工時間と工数とを削減し、コストを低減させることができるステアリング装置を提供することである。
上記目的を達成し得るステアリング装置は、モータと、外周面にねじ溝を備え、ステアリングホイールの操作に伴い軸方向に移動する転舵シャフトと、複数のボールを介して前記転舵シャフトの前記ねじ溝と螺合する円筒状のボールねじナットと、前記ボールねじナットの外周面に嵌合されるとともに、前記モータの駆動に連動して前記ボールねじナットと一体回転する円筒状の動力伝達部材と、前記転舵シャフト、前記ボールねじナット、および前記動力伝達部材を収容するハウジングと、前記ボールねじナットを前記ハウジングに対して回転自在に支持する軸受と、を備えることを前提としている。前記ボールねじナットの外周面には、前記ボールねじナットの軸方向に沿って延在する溝であって、且つ前記溝の両端が前記ボールねじナットの軸方向において、前記軸受の両端面よりも外側の位置まで延在する溝である第1溝部が設けられ、前記動力伝達部材の内周面における前記第1溝部に対応する部分には、前記ボールねじナットの軸方向に沿って第2溝部が設けられ、前記第1溝部および前記第2溝部により形成される孔部には、前記第1溝部および前記第2溝部の内部に位置する回り止め部材が設けられており、前記孔部に前記回り止め部材を収容した状態において、前記孔部の内部には前記ハウジング内部における前記軸受を挟んだ2つの空間を互いに連通する空隙が設けられていることを要旨とする。
上記構成によれば、動力伝達部材がボールねじナットに対して相対回転しようとしても、回り止め部材がボールねじナットの第1溝部および動力伝達部材の第2溝部に引っかかる。そのため、動力伝達部材のボールねじナットに対する相対回転を抑制することができる。また、第1溝部および第2溝部により形成される孔部に回り止め部材を収容した状態において、孔部の内部には、ハウジング内部における軸受を挟んだ2つの空間をボールねじナットの軸方向に沿って連通する空隙が形成されている。この空隙は、ハウジング内部における軸受を挟んだ一方の空間と他方の空間との間の通気孔として機能する。そのため、ハウジング内部における軸受を挟んだ2つの空間の通気を維持しつつ、動力伝達部材のボールねじナットに対する相対回転を抑制することができる。したがって、ボールねじナットに対する動力伝達部材の相対回転を抑制する機能と、ハウジング内部における軸受を挟んだ2つの空間の通気をさせる機能と、を個別に備えるステアリング装置と比較して、それぞれの機能を1つにまとめることで兼用できるため、加工時間と工数とを削減し、ステアリング装置のコストを低減させることができる。
本発明のステアリング装置によれば、加工時間と工数とを削減し、コストを低減させることができる。
ステアリング装置の一実施の形態である電動パワーステアリング装置の概略図。 ステアリング装置の一実施の形態の電動パワーステアリング装置のアシスト機構の断面図。 図2の3−3線で切断した断面図。 他の実施形態における回り止め部材の断面図。 他の実施形態における回り止め部材の断面図。
以下、ステアリング装置の実施の形態を説明する。本実施の形態のステアリング装置は、ベルト式減速機構を介してモータの回転運動をボールねじ機構に伝達し、モータの回転運動をラックシャフトの直線運動に変換することにより、ユーザのステアリングホイールの操作を補助する電動パワーステアリング装置(以下、「EPS」という。)である。
図1に示すように、EPS1は、ユーザのステアリングホイール10の操作に基づいて転舵輪15,15を転舵させる操舵機構2、およびユーザのステアリングホイール10の操作を補助するアシスト機構4を備えている。
操舵機構2は、ステアリングシャフト11および転舵シャフトとしてのラックシャフト12を備えている。ラックシャフト12の外周面には、ねじ溝12aと、ラック歯12bとが設けられている。ステアリングシャフト11は、ステアリングホイール10と連結されたコラムシャフト11aと、コラムシャフト11aの下端部に連結されたインターミディエイトシャフト11bと、インターミディエイトシャフト11bの下端部に連結されたピニオンシャフト11cとを有している。ピニオンシャフト11cの下端部には、ピニオン歯11dが設けられている。ピニオン歯11dは、ラックシャフト12のラック歯12bと噛み合っている。
したがって、ステアリングシャフト11の回転運動は、ピニオンシャフト11cのピニオン歯11dとラックシャフト12のラック歯12bとの噛み合いを介してラックシャフト12の軸方向の往復直線運動に変換される。当該往復直線運動がラックシャフト12の両軸端部にそれぞれ設けられたタイロッド14,14を介して左右の転舵輪15,15にそれぞれ伝達されることにより、転舵輪15,15の転舵角が変化する。タイロッド14,14は、ラックシャフト12に対して角度が付いた状態で取り付けられている。
アシスト機構4は、ラックシャフト12の周囲に設けられている。アシスト機構4は、アシスト力の発生源であるモータ20と、ラックシャフト12の周囲に一体的に設けられたボールねじ機構30と、モータ20の回転軸21の回転力をボールねじ機構30に伝達する減速機構40と、ボールねじ機構30と減速機構40との間の回り止めを抑制する回り止め機構50とを有している。アシスト機構4は、モータ20の回転軸21の回転力を減速機構40およびボールねじ機構30を介して、ラックシャフト12を軸方向に往復直線運動させる力に変換する。このラックシャフト12に付与される軸方向の力がアシスト力となり、ユーザのステアリングホイール10の操作を補助する。
ボールねじ機構30、減速機構40、ピニオンシャフト11c、およびラックシャフト12は、ラックシャフト12の軸方向に沿って延びるハウジング16により覆われている。ハウジング16は、減速機構40の付近で軸方向に分割された第1ハウジング16aおよび第2ハウジング16bを連結することにより構成されている。第1ハウジング16aおよび第2ハウジング16bは、ラックシャフト12の延びる方向に対して交わる方向(図中の下方)へ突出している。第2ハウジング16bの外壁(図中の右側壁)には、貫通孔22が設けられている。モータ20の回転軸21は、貫通孔22を通じて第2ハウジング16bの内部に伸びている。モータ20は、第2ハウジング16bに設けられたフランジ部17およびモータ20に設けられたフランジ部24をボルト23により連結することで、第2ハウジング16bに固定されている。回転軸21は、ラックシャフト12に対して平行である。ハウジング16の両端部と、タイロッド14,14との間には蛇腹状のブーツ18,18が設けられている。ブーツ18は、水や埃などの異物がハウジング16の内部に浸入することを抑制する。
次に、アシスト機構4について詳細に説明する。
図2に示すように、ボールねじ機構30は、ラックシャフト12に複数のボール32を介して螺合する円筒状のボールねじナット31を備えている。ボールねじナット31は、円筒状の軸受34を介してハウジング16の内周面に対して回転自在に支持されている。ボールねじナット31の内周面には、ラックシャフト12のねじ溝12aに対向する螺旋状のねじ溝33が設けられている。ボールねじナット31のねじ溝33とラックシャフト12のねじ溝12aにより囲まれる螺旋状の空間は、ボール32が転動する転動路Rとして機能する。また、図示しないが、ボールねじナット31には転動路Rの2箇所に開口して、当該2箇所の開口を短絡する循環路が設けられている。したがって、ボール32は、ボールねじナット31内の循環路を介して転動路R内を無限循環することができる。
減速機構40は、モータ20の回転軸21に一体的に設けられた駆動プーリ41、ボールねじナット31の外周面に一体的に取り付けられた動力伝達部材としての従動プーリ42、および駆動プーリ41と従動プーリ42との間に巻きかけられたベルト43を備えている。ベルト43は、心線を含むゴム製の歯付きベルトである。また、駆動プーリ41および従動プーリ42は、歯付きプーリである。
ボールねじナット31の軸方向の一端部には、円環状のフランジ部35が設けられている。ボールねじナット31の外周面には、フランジ部35と軸方向に係合するように軸受34の内輪34aが嵌合されているとともに、この内輪34aに隣接して従動プーリ42および円環状のロックナット46がこの順序で嵌合されている。ボールねじナット31の他端部には、図示しないねじ溝が設けられており、当該ねじ溝にはロックナット46が螺合されている。軸受34の内輪34aおよび従動プーリ42は、ロックナット46とフランジ部35とにより軸方向に挟みこまれることで、ボールねじナット31に対して固定されている。軸受34の外輪34bは、ハウジング16の内周面に対して固定されている。また、軸受34は、シール付ベアリングが採用される。軸受34の内輪34aと外輪34bとの間において、ボール34dよりも従動プーリ42側には、円環状のシール部材34cが設けられている。シール部材34cは、例えば、弾性力を有する樹脂部材である。
ボールねじナット31および従動プーリ42の径方向において、ボールねじナット31と従動プーリ42との間には、円筒状の回り止め部材51が設けられている。回り止め部材51は、従動プーリ42のボールねじナット31に対する相対的な回転を抑制するためのものである。
次に、従動プーリ42のボールねじナット31に対する相対的な回転を抑制する機構について詳述する。
ボールねじナット31の外周面には、その軸方向の全長に亘って第1溝部31aが設けられている。第1溝部31aは、ボールねじナット31の外周面において、軸受34の内輪34aよりも径方向内側を貫通するように、且つ軸方向に内輪34aをまたぐように設けられている。従動プーリ42の内周面には、ボールねじナット31の第1溝部31aに対応する位置に第2溝部42aが設けられている。第2溝部42aは、従動プーリ42の軸方向の全長に亘って設けられている。第1溝部31aの底面と、第2溝部42aの底面との間には、回り止め部材51が設けられている。
図3に示すように、ボールねじナット31の第1溝部31aは、ボールねじナット31の軸方向に直交する向きに切断したときの断面形状が略矩形をなしている。従動プーリ42の第2溝部42aは、従動プーリ42の軸方向に直交する向きに切断したときの断面形状が略矩形をなしている。第1溝部31aおよび第2溝部42aの一対の側面間の距離Dは、略同一である。尚、第1溝部31aおよび第2溝部42aの一対の側面間の距離Dは異なるように形成してもよい。
回り止め部材51は、第1溝部31aと第2溝部42aにより形成される孔部52に収容されている。回り止め部材51の外径は、第1溝部31aの深さL1および第2溝部42aの深さL2の合計L3よりも若干大きく設定されている。また、回り止め部材51の外径は、第1溝部31aおよび第2溝部42aの一対の側面間の距離Dよりも若干大きく設定されている。そのため、回り止め部材51が孔部52に収容された状態において、回り止め部材51は、第1溝部31aおよび第2溝部42aの両方の内部に位置し、且つ孔部52の内面(第1溝部31aおよび第2溝部42aの底面と、第1溝部31aおよび第2溝部42aの一対の側面)に接触する。
回り止め部材51は、その内部に孔部としての貫通孔51aを有している。また、孔部52に回り止め部材51を収容した状態において、孔部52の内面と回り止め部材51の外面との間(正確には、第1溝部31aの底部における2つの角部と回り止め部材51の外面との間、および第2溝部42aの底部における2つの角部と、回り止め部材51の外面との間)には、4つの空隙Sが形成される。4つの空隙Sは、回り止め部材51の軸方向(正確には、ラックシャフト12の軸方向)に沿って連続している。すなわち、ハウジング16内部における軸受34を挟んだ2つの空間は、空隙Sを介して連通している。さらに、先述の貫通孔51aも軸受34を挟んだ2つの空間を連通する機能を有するため、5つ目の空隙Sとして、空隙Sに含めて考える。
ここで、空隙Sの作用について説明する。
図2に示すように、ハウジング16の両端部にブーツ18,18を設けるとき、ハウジング16の内部は、軸受34(正確には、軸受34のシール部材34c)を挟んだ(軸受34で仕切られた)2つの空間が形成される。ボールねじナット31の第1溝部31aと従動プーリ42の第2溝部42aとが割愛された構成を採用する場合、すなわち、ハウジング16内部における軸受34を挟んだ2つの空間が互いに通気しにくい状態である場合、ラックシャフト12の軸方向の移動に伴い、両ブーツ18,18の内部空間S1,S2は膨張および収縮する。例えば、ラックシャフト12が軸方向左側に移動した場合、左側のブーツ18の蛇腹が軸方向に伸びる。ハウジング16内部における内部空間S1側の空間の空気の体積はあまり変化せずに、左側のブーツ18の内部空間S1の体積が大きくなるため、内部空間S1の内部圧力が小さくなる。そのため、左側のブーツ18は、半径方向に縮もうとする。
これに対し、ラックシャフト12が軸方向左側に移動した場合、右側のブーツ18の蛇腹が軸方向に縮む。ハウジング16内部における内部空間S2側の空間の空気の体積はあまり変化せず、右側のブーツ18の内部空間S2の体積が小さくなるため、内部空間S2の内部圧力が大きくなる。そのため、右側のブーツ18は、半径方向に膨らもうとする。このように、左右のブーツ18,18が半径方向に膨らむと、車体と干渉してブーツ18が磨耗するおそれがある。
これに対して、本実施の形態では、内部空間S1,S2は、回り止め部材51の貫通孔51aを含めた5つの空隙Sにより連通している。このため、ラックシャフト12が軸方向左側に移動することにより、内部空間S1が収縮し始め、同時に内部空間S2が膨張し始めると、直ちに内部空間S2の空気は、回り止め部材51の貫通孔51aを含めた空隙Sを通ってから内部空間S1へ移動する。このとき、理想的には、ラックシャフト12が軸方向に移動したときであっても、内部空間S1および内部空間S2の圧力は変化しない。理想的な状況でなくとも、少なくとも内部空間S1およびS2の圧力が大きく変化することが抑制される。このため、両ブーツ18,18の内部空間S1,S2内の圧力変化を抑制することができる。
また、回り止め部材51の作用について説明する。
ボールねじナット31の外周面に従動プーリ42を嵌合する構成を採用した場合、モータ20の駆動により、ベルト43から従動プーリ42に対して過大なトルクが作用してしまったとき、ボールねじナット31と従動プーリ42との嵌合状態によっては、従動プーリ42がボールねじナット31に対して相対回転してしまうおそれがある。その点、従動プーリ42がボールねじナット31に対して相対回転しようとしても、回り止め部材51がボールねじナット31の第1溝部31aおよび従動プーリ42の第2溝部42aに引っかかる。そのため、従動プーリ42のボールねじナット31に対する相対回転を抑制することができる。
以上詳述したように、本実施の形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)従動プーリ42がボールねじナット31に対して相対回転しようとしても、回り止め部材51がボールねじナット31の第1溝部31aおよび従動プーリ42の第2溝部42aに引っかかる。そのため、従動プーリ42のボールねじナット31に対する相対回転を抑制することができる。また、回り止め部材51の貫通孔51aを含めた5つの空隙Sは、ラックシャフト12の移動に伴い、ハウジング16内部における軸受を挟んだ2つの空間を行き来する空気の通気孔として機能する。そのため、ハウジング16内部における軸受を挟んだ2つの空間の通気を維持しつつ、従動プーリ42のボールねじナット31に対する相対回転を抑制することができる。したがって、ボールねじナット31に対する従動プーリ42の相対回転を抑制する機能(例えば、ボールねじナットの外周面に設けられたキー溝に対して、従動プーリ42の内周面に設けられたキーを嵌合する構成)と、ハウジング16内部における軸受34を挟んだ2つの空間の通気をさせる通気孔としての機能と、を個別に備えるステアリング装置と比較して、それぞれの機能を1つにまとめることで兼用できるため、加工時間と工数とを削減し、ステアリング装置のコストを低減させることができる。
(2)第1溝部31aおよび第2溝部42aをボールねじナット31および従動プーリ42の軸方向の全長に亘って設けることで、第1溝部31aおよび第2溝部42aをボールねじナット31および従動プーリ42における軸方向の一部分に設けることよりも簡易的に第1溝部31aおよび第2溝部42aをボールねじナット31および従動プーリ42に設けることができる。例えば、フライス盤等の切削機械において、エンドミル等で一工程で製造が可能である。一方、従来のように通気孔と回り止めのキー溝を、ボールねじナットの周方向の異なる場所に別々に設ける場合は、通気孔とキー溝の形成で2工程が必要である。
(3)ボールねじナット31の第1溝部31aと、従動プーリ42の第2溝部42aとで形成される孔部52に回り止め部材51を収容する構成を採用することで、従動プーリ42のボールねじナット31に対する相対回転を抑制するための機構を、ハウジング16内部の軸受34を挟んだ2つの空間の通気を維持する機構と一体的に設けることができる。したがって、EPS1の体格が大きくなることを抑制することができる。
尚、本実施の形態は、技術的に矛盾が生じない範囲で以下のように変更してもよい。
・本実施の形態において、回り止め部材51には、円筒状のものを採用していたが、これに限らない。回り止め部材51の断面形状は、ハウジング16内部の軸受34を挟んだ2つの空間の間の空気の流通を妨げない形状であればよい。例えば、回り止め部材51をラックシャフト12の軸方向に直交する方向に切断したときの断面形状がH字形状となっていてもよい。
図4に示すように、回り止め部材60は、一対の規制壁60a,60aおよび連結部60bを有している。一対の規制壁60aは、第1溝部31aおよび第2溝部42aの両方の内部に位置している。連結部60bは、一対の規制壁60aをそれぞれの中間位置において連結している。一対の規制壁60aの内側面と、連結部60bの側面とで区画されることで、略矩形状の軸方向に貫通する2つの溝部60cが形成されている。第1溝部31aの底面と、第2溝部42aの底面と、回り止め部材60の2つの溝部60cとにより囲まれることで、ラックシャフト12の軸方向に連通する2つの空隙Sが設けられている。したがって、ハウジング16内部における軸受34を挟んだ2つの空間の通気を維持しつつ、従動プーリ42のボールねじナット31に対する相対回転を抑制することができる。
・同様にして、図5に示すように、回り止め部材70を円柱状の部材としてもよい。このようにしても、孔部52の内面と、回り止め部材70の外面との間には、4つの空隙Sが形成される。したがって、ハウジング16内部における軸受34を挟んだ2つの空間の通気を維持しつつ、従動プーリ42のボールねじナット31に対する相対回転を抑制することができる。その他にも、回り止め部材をラックシャフト12の軸方向に直交する向きに切断したときの断面形状は、矩形のチャンネル形状、U字形状であってもよい。回り止め部材が矩形状の断面形状であった場合、例えば、ボールねじナット31の第1溝部31aと従動プーリ42の第2溝部42aとで形成される孔部52と同様の形状を有していてもよい。この場合、回り止め部材の内部をボールねじナット31および従動プーリ42の軸方向に貫通する孔部としての貫通孔を設ける。そのようにすることで、貫通孔をハウジング16内部の軸受34を挟んだ2つの空間の通気を維持する空隙として機能させることができる。
・本実施の形態において、第1溝部31aおよび第2溝部42aは、それぞれボールねじナット31および従動プーリ42の軸方向の全長に亘って設けられていたが、軸方向の一部分に設けてもよい。また、第1溝部31aおよび第2溝部42aの一方が、ボールねじナット31および従動プーリ42の全長に亘って設けられ、第1溝部31aおよび第2溝部42aの他方が、ボールねじナット31および従動プーリ42の軸方向の一部分に設けられてもよい。この場合、第1溝部31aおよび第2溝部42aは、ボールねじナット31と従動プーリ42との間に回り止め部材が設けられる程度に設定されていることが好ましい。また、第1溝部31aは、軸受34の径方向内側を貫通するように、且つ軸受34を軸方向にまたぐように設けることにも留意する。また、第1溝部31aは、回り止め部材70を格納する部分以外は、曲がった溝でもよい。
・本実施の形態において、ボールねじナット31の第1溝部31aおよび従動プーリ42の第2溝部42aの、ラックシャフト12の軸方向に切断した断面形状は、略矩形であったが、例えば、半円形状であってもよい。ただし、上記したように回り止め部材を孔部52に収容した状態で、ハウジング16内部の軸受34を挟んだ2つの空間を連通するような空隙が形成されるようにすることに留意する。
・本実施の形態において、ボールねじナット31の外周面には、ボールねじナット31のフランジ部35側から順に軸受34、従動プーリ42、ロックナット46が設けられていたが、これに限らない。例えば、従動プーリ42、軸受34、ロックナット46となるように設けてもよい。この場合、ボールねじナット31の従動プーリ42側の端部に本実施の形態のフランジ部35が当接する。従動プーリ42を軸方向においてフランジ部35と当接するように設け、軸受34の内輪34aにおける従動プーリ42と反対側の面にロックナット46が当接するように設けることに留意する。
・本実施の形態において、回り止め部材51は、孔部52の内面に接触するように設けられていたが、これに限らない。例えば、回り止め部材51の外面が、孔部52の内面全てに接触させなくてもよい。この場合、回り止め部材51を、第1溝部31aおよび第2溝部42aの両方の内部に位置するように設ければよい。
・本実施の形態において、モータ20の回転軸21は、ラックシャフト12と平行であったが、同軸上に配置してもよい。この場合、モータ20の動力伝達部材としての回転軸21は、中空のモータシャフトとなり、モータシャフトの内部にボールねじナット31が嵌合されるようにする。
・本実施の形態において、ステアリング装置を電動パワーステアリング装置に具体化して説明していたが、これに限らない。例えば、ステアバイワイヤ式のステアリング装置(ピニオンシャフト11cを備えるタイプと備えないタイプの双方)にも、四輪操舵装置の後輪操舵用ステアリング装置にも適用することができる。
1…EPS、10…ステアリングホイール、12…ラックシャフト、12a…ねじ溝、16…ハウジング、20…モータ、31…ボールねじナット、31a…第1溝部、32…ボール、34…軸受、42…従動プーリ、42a…第2溝部、51,60,70…回り止め部材、51a…貫通孔、52…孔部、60c…溝部、S…空隙。

Claims (6)

  1. モータと、
    外周面にねじ溝を備え、ステアリングホイールの操作に伴い軸方向に移動する転舵シャフトと、
    複数のボールを介して前記転舵シャフトの前記ねじ溝と螺合する円筒状のボールねじナットと、
    前記ボールねじナットの外周面に嵌合されるとともに、前記モータの駆動に連動して前記ボールねじナットと一体回転する円筒状の動力伝達部材と、
    前記転舵シャフト、前記ボールねじナット、および前記動力伝達部材を収容するハウジングと、
    前記ボールねじナットを前記ハウジングに対して回転自在に支持する軸受と、を備え、
    前記ボールねじナットの外周面には、前記ボールねじナットの軸方向に沿って延在する溝であって、且つ前記溝の両端が前記ボールねじナットの軸方向において、前記軸受の両端面よりも外側の位置まで延在する溝である第1溝部が設けられ、
    前記動力伝達部材の内周面における前記第1溝部に対応する部分には、前記ボールねじナットの軸方向に沿って第2溝部が設けられ、
    前記第1溝部および前記第2溝部により形成される孔部には、前記第1溝部および前記第2溝部の内部に位置する回り止め部材が設けられており、
    前記孔部に前記回り止め部材を収容した状態において、前記孔部の内部には前記ハウジング内部における前記軸受を挟んだ2つの空間を互いに連通する空隙が設けられているステアリング装置。
  2. 前記孔部の内面と前記回り止め部材の外面との間には、前記転舵シャフトの軸方向に沿って前記ハウジング内部における前記軸受を挟んだ2つの空間を互いに連通する前記空隙が形成されている請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記第1溝部は、前記ボールねじナットの全長に亘って設けられている請求項1または請求項2に記載のステアリング装置。
  4. 前記第2溝部は、前記動力伝達部材の全長に亘って設けられている請求項1〜3のいずれか一項に記載のステアリング装置。
  5. 前記回り止め部材は、軸方向に貫通する孔部または溝部を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載のステアリング装置。
  6. 前記回り止め部材は、円筒状をなしている請求項1〜5のいずれか一項に記載のステアリング装置。
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