JP2018129966A - インバータの検証装置及び検証方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シャント抵抗によりモータ電流を検出するインバータ装置に関し、複数のシミュレータによる協調シミュレーションにて前記装置の動作や性能を高精度で模擬可能にする、検証装置及び検証方法を提供する。【解決手段】インバータの検証装置及び検証方法において、相互に通信機能を有する複数のシミュレータであって、第一のシミュレータの内部には、直流電源のモデルと、インバータのモデルと、該2つのモデルの間に接続する電流もしくは電圧のセンサモデルと、インバータのモデルに接続する、Y結線もしくはΔ結線で表されるモータの等価回路モデルとを有し、第二のシミュレータ内部には、該モータの仕様を前記等価回路モデルよりも細部まで模擬するモータモデルを有し、個々のシミュレータによるシミュレーションと、シミュレータ間の協調シミュレーションによって、インバータとモータの動作や性能を模擬することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、インバータの検証装置及び検証方法に関する。
従来、モータを駆動するインバータについて知られており、例えば、特開2005−192358号公報には、「モータを駆動するインバータ装置において、1つのシャント抵抗で直流側の電流を検出することによりモータ電流を正確に検出する」という技術が開示されている。
特開2005−192358号公報
上記特開2005−192358号公報には、モータを駆動するインバータ装置において、1つのシャント抵抗で直流側の電流を検出することによりモータ電流を正確に検出する仕組みが記載されている。
この仕組みを活用したインバータ装置に関し、ISO26262もしくはIEC61508で規定されている機能安全の証明をするためには、インバータ装置の回路素子等の故障発生時の性能評価及び動作検証を実施する必要がある。インバータ装置の実物(以下、実機と記す)を使用しての性能評価及び動作検証を実施する場合は、実機を改造することに加え、試験設備の整備も必要なため、作業負荷や開発コストの増加になり得る。実機の一部を破壊するために、動作の再現が困難になることもある。さらに、実機を使用した試験では、回路素子の開放故障(オープン故障ともいう)や短絡故障(ショート故障ともいう)以外の中間値故障(ドリフト故障ともいう)の模擬や再現が難しい。そのため、回路素子の性能劣化を評価する試験が難しい。また、インバータ装置で高電圧や大電流を扱う場合には、実機の試験は作業者にとって危険なこともある。
これらの課題の解決策として、インバータ装置の性能評価及び動作検証には、インバータ装置の実機を使用せずにシミュレーションにより執り行う、シミュレーション技術の活用を提案する。なお、ISO26262の規定では、シミュレーション技術の活用による実機試験の代替が可能である。インバータ装置の性能評価や動作検証をシミュレーションで実現するためには、インバータ装置の仕様や諸元に基づき、シミュレーション用のモデルを、シミュレーション専用のソフトウェアもしくは検証装置(以下、シミュレータと記す)の内部に構築する必要がある。モータを駆動するインバータ装置の性能評価や動作検証用のモデルは、例えば、インバータ、電流センサもしくはシャント抵抗、モータ、モータに繋がる負荷(以下、モータ負荷と記す)等から構成され、それらの構成要素を統合するものである。また、各構成要素の個々のモデルも作成する必要がある。個々のモデルは、各構成要素の仕様や諸元に基づき作成し、求めるシミュレーション結果の精度に応じ、作り込みの度合いが変わる。作り込みの度合いとは、例えば、シミュレーション結果に、より高い精度を求めるならば、仕様や諸元を細部まで模擬する詳細なモデル(以下、詳細モデルと記す)を作成する。逆に、仕様や諸元の一部を省略もしくは簡略化する簡易的なモデル(以下、簡易モデルと記す)で、シミュレーション結果が性能評価や動作検証の意図を満足する精度であるならば、その簡易モデルの作り込みで十分である。
インバータ装置のシミュレーションに関して、複数のシミュレータを用いることが考えられる。個々のシミュレータの内部に、別々の構成要素のモデルを作成し、個々のシミュレータによるシミュレーションと、シミュレータ間の相互通信と、による協調シミュレーションによって、インバータ装置のシミュレーションを実行する。複数のシミュレータを用いる理由は、シミュレータが具備している機能には、シミュレータ各々で差があるため、個々の構成要素のモデリングに適したシミュレータを選択して使用できることである。また、性能評価や動作検証に適した機能を使えるからでもある。
以上のように、インバータ装置をシミュレーションにより性能評価及び動作検証をする場合は、1つ以上のシミュレータの内部に、インバータ装置のモデルを作成もしくは配置して、シミュレーションを実行することで、電流センサもしくはシャント抵抗によるモータ電流の検出を模擬する。
しかし、インバータ装置を模擬するシミュレーションにおいて、複数のシミュレータを用いて協調シミュレーションを実行させる場合、従来の技術では、インバータ、モータ、モータ負荷のそれぞれの詳細モデルを配置したシミュレータを協調させて、1つの電流センサもしくはシャント抵抗に流れるモータ電流を模擬することはできなかった。このことを実現できる技術や仕組みがなかったことが理由である。
そのため、インバータ、モータ、モータ負荷のいずれかの詳細モデルを簡略化するか、あるいは簡易モデルを使用して、同一のシミュレータ内部にインバータのモデルとモータのモデルを、あるいは前記2つのモデルに負荷モデルを加えて配置する。そして、シミュレーションを実行し、モータ電流の検出を模擬する。
このようにすると、インバータ素子のスイッチングによる、モータ出力電流の分流や合流で、該電流が1つの電流センサもしくはシャント抵抗に流れるのを模擬できる。しかし、インバータ装置の構成要素の、いずれかのモデルを簡易モデルにする必要があるため、シミュレーション結果に性能評価や動作検証の意図を満足する結果もしくは精度が得られないことがある。また、構成要素のモデリングに強みのある専用のシミュレータを使えないことがあるため、性能評価や動作検証をするための機能に制約が生じる。例えば、インバータのモデルを簡略化する場合は、インバータを構成するFETのスイッチングによる寄生振動をシミュレーションで模擬できない。モータモデルを簡略化する場合は、ステータ−ロータ間の動的な磁束変化を考慮したモータ特性(トルク、電圧、電流、回転数等)を模擬できない。また、モータ負荷のモデルを簡略化する場合は、アクチュエータのモータ以外の制御対象部分(バネ、ダンパー、ボールネジ、ギヤ等)や、アクチュエータに繋がる外部環境の動的な振る舞いを模擬できない。また、前記構成要素のいずれかを簡略化することで、簡略化していない要素のシミュレーション結果に影響が生じ、インバータ装置全体の性能評価や動作検証に支障が生じることもある。
ただし、シミュレーションでは電流センサもしくはシャント抵抗を介さずに、モータ電流を検出でき得るために、インバータのスイッチングパターンとモータ電流から、逆に電流センサもしくはシャント抵抗に流れる電流を求められる場合がある。しかし、この場合は、インバータ素子のスイッチング動作をON、OFFで簡略化していることが前提である。即ち、インバータのモデルを簡略化していることに相当するため、先述の通りの問題がある。
本発明の目的は、電流センサもしくはシャント抵抗によりモータ電流を検出するインバータ装置に関し、複数のシミュレータによる協調シミュレーションにてインバータ装置の動作や性能を、実機と同程度の精度で模擬可能にする、インバータの検証装置及び検証方法を提供することにある。
本発明は上記の目的を達成するために、相互に通信機能を有する複数のシミュレータを有し、前記複数のシミュレータのうちの第一のシミュレータの内部には、直流電源のモデルである直流電源モデルと、インバータのモデルであるインバータモデルと、前記直流電源モデルと前記インバータモデルとの間に接続する電流センサのモデルである電流センサモデルもしくは前記直流電源モデルと前記インバータモデルとの間に接続する電圧センサのモデルである電圧センサモデルと、前記インバータモデルに接続する、Y結線もしくはΔ結線で表されるモータの等価回路モデルであるモータ等価回路モデルと、を有し、前記複数のシミュレータのうちの第二のシミュレータの内部には、前記モータの仕様を前記モータ等価回路モデルよりも細部まで模擬するモデルであるモータモデルを有し、前記複数のシミュレータの個々によるシミュレーションと、前記複数のシミュレータ同士の協調シミュレーションと、によって、前記インバータと前記モータの動作もしくは性能を模擬することで、前記インバータの検証を行う検証部を備えた、ことを特徴とする。
本発明によれば、電流センサもしくはシャント抵抗によりモータ電流を検出するインバータ装置に関し、複数のシミュレータによる協調シミュレーションにてインバータ装置の動作や性能を、実機と同程度の精度で模擬可能にする、インバータの検証装置及び検証方法を提供できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施例1に関わるインバータ検証装置の構成図。 図1のインバータ検証装置から、複合領域物理シミュレータを抽出して拡大して示す図。 (a)、(b)、(c)は、図1において、電流センサのモデルとして、複数の抵抗のモデルを用いた例を示す図。 図1のインバータのモデル周辺において、直流電源のモデル−インバータのモデル間と、インバータのモデル−モータの等価回路モデル間とに、それぞれ遮断回路のモデルを追加した例を示す図。 図1の例において、モータの等価回路モデルをΔ結線で表した例を示す図。 実施例1に関わるインバータ検証装置の概観の例を示す図。 実施例2に関わるインバータ検証装置の概観の例を示す図。 実施例2に関わるインバータ検証装置の構成図。 図8のインバータ検証装置から、複合領域物理シミュレータを抽出して拡大して示す図。 図8の例において、モータの等価回路モデルをΔ結線で表した例を示す図。
以下、図面を用いて本発明に係るインバータの検証装置及び検証方法について説明する。
本実施例1では、1つの電流センサでモータ電流を検出するインバータ装置に関し、複数のシミュレータによる協調シミュレーションによって前記装置の動作や性能を、実機と同程度の精度で摸擬可能にする、インバータ検証装置の例を説明する。
図1は、本実施例1のインバータ検証装置の構成図である。本実施例では、電動パワーステアリングシステムのインバータの検証を対象とした。電動パワーステアリングのことを以下EPS(Electric Power Steering)と記す。
インバータ検証装置100は、マイコンシミュレータ200と、回路シミュレータ300と、複合領域物理シミュレータ400と、シミュレータ間のインターフェース210、310、311、410と、シミュレータ間の通信線510、520と、を有する。なお、複合領域をマルチドメインと表現されることもある。マイコンシミュレータ200と、回路シミュレータ300と、複合領域物理シミュレータ400と、はそれぞれ1つの筐体をもつ。ただし、マイコンシミュレータ200、回路シミュレータ300及び複合領域物理シミュレータ400の3つのシミュレータは、シミュレーションの高速化や実行処理の分散を目的に、それぞれが複数の筐体をもつこともある。
図2は、図1のインバータ検証装置100から、複合領域物理シミュレータ400を抽出して拡大して示す図である。図2では、複合領域物理シミュレータ400内の詳細を示してある。
マイコンシミュレータ200と、回路シミュレータ300と、複合領域物理シミュレータ400とは、シミュレータ間のインターフェース210、310、311、410と通信線510、520を介して、相互に通信しながら、協調シミュレーションを実行する。なお、シミュレータ間はLAN(Local Area Network)で接続することもできる。また、シミュレータ間の通信を無線により行う場合は、シミュレータ間の通信線510、520は必要としない。
マイコンシミュレータ200、回路シミュレータ300及び複合領域物理シミュレータ400の3つのシミュレータを用いる理由は、シミュレータが具備している機能には、シミュレータ各々で差があるため、個々の構成要素のモデリングに適したシミュレータを選択して使用できることである。また、性能評価や動作検証に適した機能を使えるからでもある。
マイコンシミュレータ200は、マイコン及びマイコンの周辺機能のモデリングとシミュレーションの機能を備える。また、マイコンの制御用ソフトウェア(以下、制御ソフトと記す)を、ECU(Electronic Control Unit)と呼ばれる電子制御装置に実装されるものと同じファイル形式でロードして、実行することができる。
ただし、マイコンシミュレータ200は一例であってこれに限定するものではない。例えば、これらの機能を備える統合環境シミュレータを、マイコンシミュレータ200の替わりに用いることもできる。
マイコンシミュレータ200の内部には、ECUで使用されるマイコンの挙動を記述したマイコンモデル230と、マイコンシミュレータ200−回路シミュレータ300間インターフェースのモデル220と、が組み込まれる。マイコンモデル230は、例えば、C言語のような高級言語によりマイコンの挙動を記述したソースコードを、マイコンシミュレータ200で実行可能なバイナリ形式に変換されたものである。
回路シミュレータ300は、電気回路及び電子回路のモデリングとシミュレーションの機能を備える。ただし、回路シミュレータ300は一例であってこれに限定するものではない。例えば、これらの機能を備える複合領域物理シミュレータを、回路シミュレータ300の替わりに用いることもできる。
回路シミュレータ300の内部には、直流電源のモデル340と、インバータのモデル360と、電流センサのモデル350と、平滑用コンデンサのモデル341と、Y結線(スター結線もしくは星型結線ともいう)で表したモータの等価回路モデル370と、回路シミュレータ300−マイコンシミュレータ200間インターフェースのモデル320と、回路シミュレータ300−複合領域物理シミュレータ400間インターフェースのモデル321と、ドライバ回路のモデル330と、電流モニタ回路のモデル335と、センサ回路のモデル(不図示)と、等が接続され、組み込まれる。ドライバ回路とは駆動回路を意味する。これらの、回路シミュレータ300の内部にあるモデル全体を、以下回路モデルと呼ぶ。回路モデルは、EPSのECUを構成する回路をモデル化したものである。
インバータのモデル360は、直流電源を3相交流に変換するインバータを模擬するモデルであって、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)のようなスイッチング素子のモデル361と、帰還ダイオードのモデル362と、を有する。本実施例ではスイッチング素子のモデル361に、MOSFETのモデルを用いているため、以下この2つのモデルを同様の意味で記す。インバータのモデル360は、スイッチング素子のモデル361と帰還ダイオードのモデル362を、それぞれ6つずつ有する。
電流センサのモデル350としては、シャント抵抗のモデル355を用いた。なお、電流センサとして用いる抵抗をシャント抵抗という。電流センサのモデル350は、後に説明する同期モータのモデル440から、Y結線で表したモータの等価回路モデル370を介して、インバータのモデル360にフィードバックされるモータ電流を検出するためのモデルである。電流センサのモデル350としては、図1に示すような1つの抵抗のモデルに限定されるものではなく、図3に示すような複数の抵抗を直列に接続したモデル351(図3(a)参照)や、並列に接続したモデル352(図3(b)参照)や、あるいは直列、並列の両方の接続方法で接続したモデル353(図3(c)参照)など、を使うこともできる。また、抵抗に流れる電流は、抵抗にかかる電圧と抵抗値から変換できるため、抵抗のモデルを電圧センサのモデルとして使ってもよい。電流センサのモデル350や抵抗のモデルの替わりに、電流計のモデルあるいは電圧計のモデルを使うこともできる。
なお、インバータのモデル360周辺のモデルにおいて、直流電源のモデル340−インバータのモデル360間と、インバータのモデル360−モータの等価回路モデル370間に、遮断回路のモデルを設けることがある。図4は、図1のインバータのモデル周辺において、直流電源のモデル340−インバータのモデル360間と、インバータのモデル360−モータの等価回路モデル370間に、それぞれ遮断回路のモデル380、遮断回路のモデル385を追加した一例である。遮断回路は、実機におけるインバータの回路素子の過電流発生時の保護のためであって、モデルにおいてもこのことを模擬する。遮断回路のモデル380、385は、MOSFETのようなスイッチング素子のモデル381と、帰還ダイオードのモデル382と、を有している。
図1の説明に戻る。
Y結線で表したモータの等価回路モデル370は、3相交流で駆動するモータを模擬するモデルであって、モータの1相当りの、巻線抵抗のモデル371と、インダクタンスのモデル372と、逆起電力(誘起電圧ともいう)を模擬する回路素子のモデル373と、を有し、それらを1相分ずつ計3相にY状に接続したものである。
なお、モータの等価回路モデルとして、Y結線の替わりにΔ(デルタと読む)結線(環状結線ともいう)で表してもよい。図5は、モータの等価回路モデルをΔ結線で表した例である。Δ結線で表したモータの等価回路モデル390は、3相交流で駆動するモータを模擬するモデルであって、モータの1相当りの、巻線抵抗と、インダクタンスと、逆起電力を、それぞれ線間値で表した、巻線抵抗のモデル391と、インダクタンスのモデル392と、逆起電力を模擬する回路素子のモデル393と、を有し、それらを3つずつΔ状に接続したものである。
次に、図1あるいは図2を用いて、複合領域物理シミュレータ400の説明を行う。
複合領域物理シミュレータ400は、制御、モータ、機械、回路等の複合領域のモデリングとシミュレーションの機能を備える。ただし、複合領域物理シミュレータ400は一例であってこれに限定するものではない。例えば、本実施例ではモータのシミュレーション機能を必須要件とするため、モータ専用のシミュレータを、複合領域物理シミュレータ400の替わりに用いることもできる。
複合領域物理シミュレータ400の内部には、ドライバーのモデル430と、同期モータのモデル440と、機構のモデル450と、車両のモデル460と、複合領域物理シミュレータ400−回路シミュレータ300間インターフェースのモデル420と、が接続され、組み込まれる。ドライバーとは運転者のことを意味しており、ドライバ回路とは別のことを指す。
ドライバーのモデル430は、ドライバーの操舵、アクセル、ブレーキのそれぞれの操作パターンをモデル化したものである。
同期モータのモデル440は、永久磁石型同期モータを、等価回路モデル370(あるいは図5のモデル390)よりも、該モータの設計仕様を細部までモデル化したものである。具体的には、同期モータのモデル440には、モータの寸法、巻線抵抗、インダクタンス、回転子の永久磁石の磁極位置、極対数、磁束の大きさ等のモータ諸元と、磁束変化を考慮したモータの回転運動と、がモデル化されている。また、以降で説明する、EPSの機構と、EPS搭載車の車両の動作とを考慮したモータ負荷を、シミュレーションで模擬できる。そのため、複雑な磁束変化や負荷の変動を反映した、モータシミュレーションを実行できる。それにより、実機の精度に近いモータ特性(トルク、回転数、回転角、電流、逆起電力等)を得ることができる。
モータの等価回路モデル370と同期モータのモデル440とは、2種類のモデルを意味するが、シミュレーション対象である同一のモータを摸擬するモデルであって、別のモータを意味するものではない。同期モータのモデル440は、実機の精度に近いモータ特性を得るためのモデルであり、モータの等価回路モデル370は、同期モータのモデル440で得られるモータ特性の中から、モータ電流とモータ逆起電力を回路シミュレータ300側に反映するためのモデルである。このことが、インバータ検証装置100の内部に、モータの等価回路モデル370と同期モータのモデル440との、2つのモータのモデルが存在する理由である。
なお、本実施例では同期モータのモデルを用いたが、シミュレーション対象のモータが別種のモータの場合は、その種のモータのモデルを用いる。別種のモータとは、例えば、ブラシレスDCモータ、誘導モータ(インダクションモータともいう)、ステッピングモータ、スイッチドリラクタンスモータ等である。また、同期モータのモデルの替わりに、ジェネレータのモデルを使う場合がある。シミュレータでは、モータ(電動機ともいう)とジェネレータ(発電機ともいう)のモデルを、同じ回転機のモデルとして区別せずに扱うことが多いことによる。同様に、モータの等価回路モデルの替わりに、ジェネレータの等価回路モデルを使う場合がある。
機構のモデル450は、EPSの機械部分とその機械動作をモデル化したものである。機構のモデル450の内部には、EPSの構成部品(バネ、ダンパー、ボールネジ、ギヤ等)単位で、それを連結したものを有しているため、EPSの機械動作を高精度で模擬できる。
車両のモデル460は、EPSの搭載車の車両と車両運動をモデル化したものである。これにより、EPSの実機を実車両に組み付けることなしに車両運動を模擬できる。
次に、3つのシミュレータの内部にある、シミュレータ間インターフェースのモデルについて説明する。マイコンシミュレータ200−回路シミュレータ300間インターフェースのモデル220、回路シミュレータ300−マイコンシミュレータ200間インターフェースのモデル320、回路シミュレータ300−複合領域物理シミュレータ400間インターフェースのモデル321、複合領域物理シミュレータ400−回路シミュレータ300間インターフェースのモデル420は、それぞれのシミュレータ間の通信で送受信されるデータを設定したモデルである。送受信されるデータについては、後述する、処理3、処理4、処理5、処理6、処理7、処理8、処理9、処理10、処理14、で詳しく説明する。
以上で、本実施例のインバータ検証装置100とその各部の構成を、図1と図2により説明した。該インバータ検証装置100を構成するマイコンシミュレータ200と、回路シミュレータ300と、複合領域物理シミュレータ400と、には他に、表示装置と入力装置をそれぞれ1つずつもつ。表示装置は、それぞれのシミュレータ内部にあるモデルと、シミュレータやモデルの設定と、シミュレーション結果と、を表示できる。入力装置は、ユーザーからシミュレータを操作する入力を受け付ける。入力装置は、例えば、キーボード、マウス、操作ボタンである。図1および図2では、複合領域物理シミュレータ400内にモニタ470を図示しているが、モニタ470については、後述する、処理1で詳しく説明する。
図6は、本実施例1のインバータ検証装置100の概観の例を示す図である。インバータ検証装置100は、マイコンシミュレータ200と、回路シミュレータ300と、複合領域物理シミュレータ400と、シミュレータ間の通信線510、520と、で構成される。マイコンシミュレータ200には、本体である筐体6200の他に、表示装置6205と入力装置6207がある。図6では、表示装置6205が、本体である筐体6200の一部となっている例である。また、入力装置6207は、キーボードである例である。同様に、回路シミュレータ300には、本体である筐体6300の他に、表示装置6305と入力装置6307があり、複合領域物理シミュレータ400には、本体である筐体6400の他に、表示装置6405と入力装置6407がある。また、表示装置6305、6405が、それぞれ本体である筐体6300、6400の一部となっている例である。実行ボタン等の操作ボタンは、いずれのシミュレータも、入力装置であるキーボードのキーを操作ボタンとして使う。
次に、図1と図2と図6を用いて、インバータ検証装置100のシミュレーション実行の処理について、以下に処理1〜処理16で説明する。
処理1.
ユーザー(不図示)は、インバータ検証装置100を構成するマイコンシミュレータ200と、回路シミュレータ300と、複合領域物理シミュレータ400と、のそれぞれの表示装置6205、6305、6405により表示される、それぞれのシミュレータ内部にあるモデルとそのモデルの設定を見ながら、それぞれの入力装置6207、6307、6407を操作し、シミュレーションにより取得すべき入出力特性を設定する。3つのシミュレータ200、300、400は、前記設定を受け付ける。本実施例では、6つの車両運動特性である、車速、車両変位、ヨーレート、ヨー角、スリップ角、前輪の実舵角を、モニタ470によって表示する設定である。
説明の補足として、ユーザーが、シミュレーション実行中あるいは実行後に、複合領域物理シミュレータ400の入力装置6407の操作により、モニタ470を操作すると、前記6つの車両運動特性を、複合領域物理シミュレータ400の表示装置6405に表示できる。ただし、モニタ470は、6つの車両運動特性を、表示装置6405の1画面で表示するために明示的に設定したもので、必ずしも設定する必要はない。また、シミュレーション実行中あるいは実行後に確認できる特性は、車両運動特性に限ったものではなく、EPSを構成する各部位のモデルの入出力特性を確認できる。ユーザーはシミュレーション実行中あるいは実行後に、表示装置6205、6305、6405を見ながら入力装置6207、6307、6407を介して、3つのシミュレータ200、300、400内部に存在するモデル、制御線、信号線、接続線を操作すると、シミュレーションで得られる、各部位の入出力特性を確認できる。
処理2.
インバータ検証装置100は、ユーザーから入力装置6207、6307、6407の実行ボタンの押下による入力を受け付けると、インバータ検証装置100による協調シミュレーションを開始する。この実行ボタンは、マイコンシミュレータ200と、回路シミュレータ300と、複合領域物理シミュレータ400の、いずれの入力装置6207、6307、6407の実行ボタンでも、協調シミュレーションを開始する。協調シミュレーションの具体的な処理内容は、次に説明する処理3〜処理15である。
処理3.
マイコンシミュレータ200と、回路シミュレータ300と、複合領域物理シミュレータ400とは、それぞれ互いに同期をとり、シミュレーションを実行する。そして、マイコンシミュレータ200−回路シミュレータ300間インターフェースのモデル220と、回路シミュレータ300−マイコンシミュレータ200間インターフェースのモデル320と、回路シミュレータ300−複合領域物理シミュレータ400間インターフェースのモデル321と、複合領域物理シミュレータ400−回路シミュレータ300間インターフェースのモデル420と、それぞれに設定した時間間隔で、データの送受信を行う。それぞれ個別のシミュレータ200、300、400は、受信したデータと、内部にあるモデルとで、シミュレーションを実行する。そして、モデルの出力である送信用のデータを、前記の設定した時間間隔置きに、他のシミュレータに送信する。処理3で説明した、これらの処理内容は、協調シミュレーションの基本動作である。以下処理4〜処理15で説明する処理の間は、マイコンシミュレータ200と、回路シミュレータ300と、複合領域物理シミュレータ400とは、絶えずこの基本動作を実行している。
処理4.
複合領域物理シミュレータ400は、ドライバーのモデル430の出力であるドライバーによる操舵角及び操舵トルクと、同期モータのモデル440の出力である、モータ回転角と、UVWの3相分あるモータ逆起電力とを、複合領域物理シミュレータ400−回路シミュレータ300間インターフェースのモデル420と、シミュレータ間のインターフェース410と、シミュレータ間の通信線520と、シミュレータ間のインターフェース311と、を経由させ、回路シミュレータ300に送信する。また、ドライバーのモデル430の出力である操舵トルクは機構のモデル450に、ドライバーのモデル430の出力であるアクセル操作とブレーキ操作は車両のモデル460に、それぞれ入力される。
処理5.
回路シミュレータ300は、複合領域物理シミュレータ400から、ドライバーのモデル430の出力である操舵角及び操舵トルクと、同期モータのモデル440の出力であるモータ回転角とを受信する。ドライバーのモデル430の操舵角及び操舵トルクと、同期モータのモデル440の出力であるモータ回転角とは、回路シミュレータ300−複合領域物理シミュレータ400間インターフェースのモデル321を経由して、回路シミュレータ300内の回路モデルの一部である種々のセンサ回路のモデルによって、デジタル値に変換される。そして、回路シミュレータ300は、ドライバーのモデル430の操舵角及び操舵トルクと、同期モータのモデル440のモータ回転角とのデジタル値を、回路シミュレータ300−マイコンシミュレータ200間インターフェースのモデル320と、シミュレータ間のインターフェース310と、シミュレータ間の通信線510と、シミュレータ間のインターフェース210と、を経由して、マイコンシミュレータ200に送信する。
処理6.
回路シミュレータ300内の回路モデルの一部である電流センサのモデル350によって検出した電流値は、同じく回路モデルの一部である電流モニタ回路のモデル335によってデジタル変換される。回路シミュレータ300は、回路シミュレータ300−マイコンシミュレータ200間インターフェースのモデル320と、シミュレータ間のインターフェース310と、シミュレータ間の通信線510と、シミュレータ間のインターフェース210と、を経由して、マイコンシミュレータ200に送信する。なお、電流センサのモデル350によって検出した電流値を、以下シャント電流と記すことにする。
処理7.
マイコンシミュレータ200は、ドライバーのモデル430の操舵角及び操舵トルクと、同期モータのモデル440のモータ回転角と、シャント電流の、デジタル値を、回路シミュレータ300から受信する。マイコンモデル230は、マイコンシミュレータ200−回路シミュレータ300間インターフェースのモデル220を経由して、ドライバーのモデル430の操舵角及び操舵トルク、同期モータのモデル440のモータの回転角、シャント電流の、デジタル値を受信し、それらのデジタル値から、ドライバーの操舵をアシストするモータトルクを発生するための、PWM信号を生成する。マイコンシミュレータ200は、生成したPWM信号を、マイコンシミュレータ200−回路シミュレータ300間インターフェースのモデル220と、シミュレータ間のインターフェース210と、シミュレータ間の通信線510と、シミュレータ間のインターフェース310と、を経由して、回路シミュレータ300に送信する。
処理8.
回路シミュレータ300は、マイコンシミュレータ200からPWM信号を受信する。回路モデルの一部であるドライバ回路のモデル330は、回路シミュレータ300−マイコンシミュレータ200間インターフェースのモデル320を経由して、PWM信号を受信し、その後、PWM信号を、インバータのスイッチング素子であるMOSFETのモデル361のゲート素子に入力する電圧(以下、ゲート電圧と記す)に変換する。MOSFETのモデル361は、ゲート電圧に基づくスイッチング動作をする。インバータのモデル360中にある、他の5つあるMOSFETのモデルも、同様な動作をする。回路シミュレータ300とインバータのモデル360は、MOSFETの6つのモデルによるスイッチング動作と、直流電源のモデル340から供給される電圧と、Y結線で表したモータの等価回路モデル370のUVW3相の電圧と、インバータのモデル360−モータの等価回路モデル370間の回路線と、によって、モータの等価回路モデル370に供給するUVW3相分の電圧を決定し、供給する。
処理9.
回路シミュレータ300は、モータの等価回路モデル370に供給する同一のUVW3相分の電圧(以下、モータ供給電圧と記す)を、回路シミュレータ300−複合領域物理シミュレータ400間インターフェースのモデル321と、シミュレータ間のインターフェース311と、シミュレータ間の通信線520と、シミュレータ間のインターフェース410と、を経由して、複合領域物理シミュレータ400に送信する。
処理10.
複合領域物理シミュレータ400は、回路シミュレータ300からモータ供給電圧を受信する。同期モータのモデル440は、複合領域物理シミュレータ400−回路シミュレータ300間インターフェースのモデル420を経由して、モータ供給電圧を受信し、モータ供給電圧と、機構のモデル450からフィードバックされるモータの角速度と、モデル内部の処理と、によって、実機に近い精度のモータ特性を算出する。モデル内部の処理とは、同期モータのモデル440の説明で先述した、モータの諸元と回転運動のモデルによる処理のことである。同期モータのモデル440以外でも、モデル内部の処理と記した場合は、先述の該当するモデルの説明を参照のこと。モータ特性とは、モータの電流、逆起電力、トルク、回転角、回転数、の時間特性であり、電流と逆起電力はそれぞれUVW3相分の特性である。
処理11.
機構のモデル450は、ドライバーのモデル430の出力である操舵トルクと、同期モータのモデル440の出力であるモータトルクと、車両のモデル460の出力でフィードバックされる車両反力と、モデル内部の処理と、によって、前輪の実舵角と、モータの角速度と、を算出する。モータの角速度は、モータトルクと、モータ負荷による合力と、によって算出される。
処理12.
車両のモデル460は、ドライバーのモデル430の出力であるアクセル操作及びブレーキ操作と、機構のモデル450の出力である前輪の実舵角と、モデル内部の処理と、によって、車速、車両変位、ヨーレート、ヨー角、タイヤスリップ角、車両反力と、を算出する。
処理13.
処理4で説明した通り、複合領域物理シミュレータ400は、同期モータのモデル440の出力である、UVWの3相分あるモータ逆起電力を、回路シミュレータ300に送信する。
処理14.
回路シミュレータ300は、複合領域物理シミュレータ400からモータ逆起電力を受信する。モータの等価回路モデル370にあって、逆起電力を模擬する回路素子のモデル373(UVW各相に1つずつ計3つある)は、回路シミュレータ300−複合領域物理シミュレータ400間インターフェースのモデル321を経由して、受信するモータ逆起電力を、モータの等価回路モデル370に出力する。
ここで、図1には、回路シミュレータ300−複合領域物理シミュレータ400間インターフェースのモデル321へ入力されるモータ供給電圧と、回路シミュレータ300−複合領域物理シミュレータ400間インターフェースのモデル321から出力されるモータ逆起電力と、の信号線があるが、回路シミュレータ300の変数値渡しの機能を使うことで、信号線を省略できる場合もある。
図5のΔ結線で表したモータの等価回路モデル390を使う場合は、受信したUVW各相のモータ逆起電力を、線間値に変換する処理を、回路シミュレータ300−複合領域物理シミュレータ400間インターフェースのモデル322内に追加し、モータの等価回路モデル390に出力すればよい。
なお、処理13と処理14において、図1ではモータ逆起電力のみを回路シミュレータ300に送信しているが、モータの巻線抵抗とインダクタンスの変動もシミュレーションで模擬する場合がある。この場合は、この2つの値についても、同期モータのモデル440で設定する値を、複合領域物理シミュレータ400から回路シミュレータ300に送信し、モータの等価回路モデル370にある、巻線抵抗のモデル371とインダクタンスのモデル372に、それぞれ設定値を反映させればよい。その際は、巻線抵抗のモデル371と、インダクタンスのモデル372、同期モータのモデル440と複合領域物理シミュレータ400−回路シミュレータ300間インターフェースのモデル420間の信号線と、複合領域物理シミュレータ400−回路シミュレータ300間インターフェースのモデル420と、回路シミュレータ300−複合領域物理シミュレータ400間インターフェースのモデル321と、前記インターフェースのモデル321−巻線抵抗のモデル371とインダクタンスのモデル372間の信号線、とを、逆起電力の送受信の方法と同様に変更すればよい。Δ結線で表したモータの等価回路モデル390を使う場合は、巻線抵抗、インダクタンス、逆起電力を、いずれも線間値に変換してからモータの等価回路モデル390の設定値に反映すればよい。
処理15.
回路シミュレータ300と、MOSFETのモデル361を含むインバータのモデル360中にあるMOSFETの6モデルによるスイッチングと、帰還ダイオードのモデル362を含む同じくインバータのモデル360中にある帰還ダイオードの6モデルと、モータの等価回路モデル370と、インバータのモデル360−モータの等価回路モデル370間を接続している回路線と、によって、UVW三相分のモータ出力電流を算出する。次に、それらと、前記MOSFETの6モデルによるスイッチングにより導通するインバータのモデル360と、によって、モータのUVW三相分の電流が、分流もしくは合流されて電流センサのモデル350に流れ、検出される。即ち、モータの出力電流を、シャント抵抗のモデル355で検出できる。
処理16.
ユーザーは、シミュレーション実行中あるいは実行後に、複合領域物理シミュレータ400の表示装置6405を見ながら、入力装置6407を介してモニタ470を操作し、処理1で設定した6つの車両運動特性のシミュレーション結果を、表示装置6405に表示して確認する。また、必要に応じ、マイコンシミュレータ200と、回路シミュレータ300と、複合領域物理シミュレータ400と、のそれぞれの表示装置6205、6305、6405を見ながら、マイコンシミュレータ200、回路シミュレータ300及び複合領域物理シミュレータ400の3つのシミュレータ内部に存在するモデル、制御線、信号線、接続線を、それぞれの入力装置6207、6307、6407を介して操作し、シミュレーションで得られる各部位の入出力特性を、マイコンシミュレータ200、回路シミュレータ300及び複合領域物理シミュレータ400の3つのシミュレータそれぞれの表示装置6205、6305、6405に表示させ、確認する。インバータ装置のシミュレーション結果に関しては、例えば、MOSFETのモデル361、帰還ダイオードのモデル362、電流センサのモデル350(あるいはシャント抵抗のモデル355)の入出力特性を確認する。
以上の処理1〜処理16の処理により、インバータ検証装置100のシミュレーションが実行される。
次は、本実施例の効果について説明する。
1つの電流センサでモータ電流を検出する方式のインバータ装置に関して、本実施例によって、EPS搭載車の全体の挙動を考慮した、モータを駆動するインバータ装置の動作を、実機と同等な精度で模擬、検証可能にした。これらは特に、本実施例によって、インバータ素子のスイッチングによるモータ出力電流の分流や合流、そして該電流が1つの電流センサに流れる現象を、協調シミュレーションによって模擬、検証できるようになったことで実現した。本実施例の効果をさらに詳しく説明すると、次の(1)〜(5)である。
(1)マイコン、ECU、機構、モータ、搭載車両等のEPS全体を考慮した、インバータの回路素子の微小な動特性(電圧、電流、電力損失等)を、実機を用いることなくシミュレーションによって、実機と同程度の精度で模擬できる。回路素子の微小な動特性とは、例えば、MOSFETのスイッチングによる寄生振動である。また、インバータ回路以外の全回路素子の動特性も、実機と同程度の精度で模擬できる。
(2)ステータ−ロータ間の動的な磁束変化を考慮したモータ特性を、シミュレーションで実機と同程度の精度で模擬できる。例えば、コギングトルクを模擬できる。
(3)EPSのモータ以外の機械部分(バネ、ダンパー、ボールネジ、ギヤ等)の動的な振る舞いを、シミュレーションで実機と同程度の精度で模擬できる。
(4)EPSを搭載する車両の車両運動特性(前輪の実舵角、車速、車両変位、ヨーレート、ヨー角、タイヤスリップ角等)をシミュレーションで実機と同程度の精度で模擬できる。
(5)重要保安部品に該当するEPSの機能安全を、シミュレーションにより実機の製造前に証明することができる。あるいは、EPSの構成部品や制御ソフトウェアの、不具合や故障発生時の安全侵害を、シミュレーションで模擬、検出でき、製品の設計段階でそれらの対策を施すことができる。それによって、EPS製品の品質向上に繋がる。
効果の説明は以上である。
本実施例とは違って、1つの電流センサでモータ電流を検出する方式のインバータ装置を模擬するシミュレーションでは、電流センサのモデルを介さずに、モータ電流を検出でき得るために、インバータのスイッチングパターンとモータ電流から、逆に電流センサのモデルに流れる電流を算出できる場合がある。しかし、この場合は、インバータ素子のスイッチング動作をON、OFFで簡略化していることが前提である。そのため、上記(1)と(5)の効果は得られない。本実施例では、回路素子単位においても、EPS搭載車全体においても、微小な挙動や動特性を、シミュレーションで実機と同程度の精度で模擬できることに特徴がある。
本実施例2では、1つの電流センサでモータ電流を検出するインバータ装置に関し、複数のシミュレータによる協調シミュレーションによって前記装置の故障発生時における動作や性能を、実機と同程度の精度で模擬可能にする、インバータ検証装置の例を説明する。
図7は、本実施例2のインバータ検証装置105の概観の例を示す図であり、図8は、本実施例2のインバータ検証装置の構成図である。本実施例では、EPSシステムのインバータの回路故障発生時の検証を対象とした。
インバータ検証装置105は、該装置のメモリ(不図示)に、ソフトウェアで構成する、マイコンシミュレータ205と、回路シミュレータ305と、複合領域物理シミュレータ405と、シミュレータ間のインターフェース215、315、316、415と、を有する。マイコンシミュレータ205と、回路シミュレータ305と、複合領域物理シミュレータ405と、は1つの筐体7105を共有する。同様に、マイコンシミュレータ205、回路シミュレータ305及び複合領域物理シミュレータ405の3つのシミュレータは表示装置7106と入力装置7107も、1つを共有する。
図9は、図8のインバータ検証装置105から、複合領域物理シミュレータ405を抽出して拡大して示す図である。図9では、複合領域物理シミュレータ405内の詳細を示してある。
マイコンシミュレータ205と、回路シミュレータ305と、複合領域物理シミュレータ405とは、シミュレータ間のインターフェース215、315、316、415を介して、相互に通信しながら、協調シミュレーションを実行する。
なお、マイコンシミュレータ205、回路シミュレータ305及び複合領域物理シミュレータ405の3つのシミュレータを、クラウド環境上に構築し、それぞれを仮想マシン上に配置する場合もある。また、インバータ検証装置105のメモリは、例えば、該装置の筐体7105の外部に配置したり、メモリの一部を筐体7105に外付けしたり、あるいは、ネットワークを介して、物理的に別な場所に配置する場合もある。しかし、このようなメモリもインバータ検証装置105の一部である。
図8のインバータ検証装置105では、図1のインバータ検証装置100のうち、マイコンシミュレータ200、回路シミュレータ300、複合領域物理シミュレータ400と、シミュレータ間のインターフェース210、310、311、410、をソフトウェアに変更し、マイコンシミュレータ205、回路シミュレータ305、複合領域物理シミュレータ405、シミュレータ間のインターフェース215、315、316、415として、インバータ検証装置105のメモリ上に配置したものである。そのため、シミュレータ間の通信線はインバータ検証装置105内部にある通信線を使用する。即ち、協調シミュレーションは筺体7105のインバータ検証装置105が1台で実行できる。
なお、マイコンシミュレータ205、回路シミュレータ305及び複合領域物理シミュレータ405の3つのシミュレータの役割は、図1のマイコンシミュレータ200、回路シミュレータ300及び複合領域物理シミュレータ400の3つのシミュレータの役割と大きな変更はなく、各部位の処理が若干違うだけである。図8において図1と同一番号を付与した箇所には変更はない。図9においても同様である。
図8の、図1からの変更点として、モータの等価回路モデル370の変更がある。図8において、Y結線で表したモータの等価回路モデル375は、3相交流で駆動するモータを模擬するモデルであって、モータの1相当りの、電流と端子電圧の両方を1つのモデルで模擬する、回路素子のモデル376を有し、1相分ずつ計3相にY状に接続したものである。ここでは、電流と端子電圧の両方を1つの回路素子のモデルで模擬したが、複数の回路素子モデルを用いてもよい。また、後の処理14´で説明する処理が同一であるならば、回路素子モデルでなくてもよい。
モータの等価回路モデル375は、同期モータのモデル440で得られるモータ特性の中から、モータ電流とモータ端子電圧を回路シミュレータ305側に反映するためのモデルである。
なお、モータの等価回路モデルとして、Y結線の替わりにΔ結線で表してもよい。図10は、モータの等価回路モデルをΔ結線で表した例である。Δ結線で表したモータの等価回路モデル395は、3相交流で駆動するモータを模擬するモデルであって、モータの1相当りの電流と端子電圧をそれぞれ線間値で表し、さらに電流と端子電圧の線間値の両方を1つのモデルで模擬する、回路素子のモデル396を有し、それを1つずつΔ状に計3つを接続したものである。ここでは、電流と端子電圧の線間値の両方を1つの回路素子のモデルで模擬したが、複数の回路素子モデルを用いてもよい。また、後の処理14´で説明する処理が同一であるならば、回路素子モデルでなくてもよい。
実施例1において処理1〜処理16で説明したシミュレーション実行の処理に対応し、実施例2における実施例1からの変更点を以下に説明する。
第一に、実施例2では、先述の通り、マイコンシミュレータ205と、回路シミュレータ305と、複合領域物理シミュレータ405は、1つのみある表示装置7106により、シミュレータ内部にあるモデルと、シミュレータやモデルの設定と、シミュレーション結果を表示する。また、1つのみある入力装置7107により、ユーザーからシミュレータを操作する入力を受け付ける。そのため、表示装置と入力装置に関し、実施例1の処理の内容をこの通りに読み替える。
第二に、実施例2では、シミュレータ間の通信線は、先述の通り、インバータ検証装置105内部に存在する通信線を使うため、ソフトウェアで構成されているシミュレータ間同士を、物理的に繋いでいるわけではない。よって、実施例1の処理の内容から削除する。
第三に、EPSシステムのインバータの回路故障発生時の動作や性能を模擬するため、実施例1で説明したシミュレーション実行の処理である処理1〜処理16のうち、処理2を以下の処理2´に変更し、処理8を以下の処理8´に変更し、処理13を以下の処理13´に変更し、処理14を以下の処理14´に変更し、処理15を以下の処理15´に変更する。
処理2´.
ユーザーは、インバータ検証装置105の、表示装置7106により表示される、回路シミュレータ305の内部にある、回路モデルとそのモデルの設定を見ながら、入力装置7107を操作し、回路故障を模擬する設定をする。回路シミュレータ305は、前記設定を受け付ける。回路故障とは、例えば、開放故障(オープン故障ともいう)、短絡故障(ショート故障ともいう)、中間値故障(ドリフト故障ともいう)である。本実施例では一例として、インバータのモデル365を構成する回路素子のモデルの、MOSFETのモデル361と帰還ダイオードのモデル362の1つずつに、開放故障を模擬する設定をした。MOSFETのモデル361の開放故障は、ゲート素子の開放とした。
その後、インバータ検証装置105は、ユーザーから入力装置7107の実行ボタンの押下による入力を受け付けると、インバータ検証装置105による協調シミュレーションを開始する。
処理8´.
回路シミュレータ305は、マイコンシミュレータ205からPWM信号を受信する。回路モデルの一部であるドライバ回路のモデル330は、回路シミュレータ305−マイコンシミュレータ205間インターフェースのモデル320を経由して、PWM信号を受信し、その後、PWM信号を、インバータのモデル365中にある、MOSFETの6モデルのゲート電圧に変換する。前記MOSFETの6モデルは、ゲート電圧に基づくスイッチング動作をする。ただし、1つのMOSFETのモデル361中のゲート素子には、処理2´で開放故障を設定してあるため、正常動作でなく故障動作をする。回路シミュレータ305とインバータのモデル365は、MOSFETの6つのモデルによるスイッチング動作と、直流電源のモデル340から供給される電圧と、Y結線で表したモータの等価回路モデル375のUVW3相の電圧と、インバータのモデル365−モータの等価回路モデル375間の回路線と、によって、モータの等価回路モデル375に供給するUVW3相分の電圧を決定し、供給する。
処理13´.
複合領域物理シミュレータ405と、その内部にあるモータ端子電圧算出用のモデル485は、同期モータのモデル440の、設定値であるUVW3相分の、巻線抵抗とインダクタンスと、出力値であるUVW3相分の電流と逆起電力とから、モータの端子電圧を算出する。そして、モータの電流と端子電圧を、複合領域物理シミュレータ405−回路シミュレータ305間インターフェースのモデル425と、シミュレータ間のインターフェース415と316と、を経由して、回路シミュレータ305に送信する。
処理14´.
回路シミュレータ305は、複合領域物理シミュレータ405から、モータの1相当りの、電流と端子電圧を受信する。モータの等価回路モデル375にあって、電流と端子電圧の両方を1つのモデルで模擬する回路素子のモデル376(UVW相に各1つずつある)は、回路シミュレータ305−複合領域物理シミュレータ405間インターフェースのモデル325を経由して、受信するモータの電流と端子電圧を、モータの等価回路モデル375に出力する。
ここで、図8には、回路シミュレータ305−複合領域物理シミュレータ405間インターフェースのモデル325へ入力されるモータ供給電圧と、回路シミュレータ305−複合領域物理シミュレータ405間インターフェースのモデル325から出力されるモータ電流とモータ端子電圧と、の信号線があるが、回路シミュレータ305の変数値渡しの機能を使うことで、信号線を省略できる場合もある。
なお、図10のΔ結線で表したモータの等価回路モデル395を使う場合は、受信したモータ電流と端子電圧をどちらも線間値に変換する処理を、回路シミュレータ305−複合領域物理シミュレータ405間インターフェースのモデル326内に追加し、等価回路モデル395に出力すればよい。
処理15´.
回路シミュレータ305と、帰還ダイオードのモデル362を含むインバータのモデル365中にある帰還ダイオードの6モデルと、MOSFETのモデル361を含むインバータのモデル365中にあるMOSFETの6モデルによるスイッチングと、前記スイッチングにより導通するインバータのモデル365と、モータの等価回路モデル375と、インバータのモデル365−モータの等価回路モデル375間を接続している回路線と、によって、モータのUVW三相分の電流が、分流もしくは合流されて電流センサのモデル350に流れ、検出される。即ち、モータの出力電流を、シャント抵抗のモデル355で検出できる。ただし、帰還ダイオードのモデル362と、MOSFETのモデル361中のゲート素子と、には、処理2´で開放故障を設定してあるため、正常動作でなく故障動作をする。
以上で、実施例2におけるシミュレーション実行の処理について、実施例1からの変更内容の説明をした。
実施例2は、インバータ検証装置105による、インバータ回路素子の故障事象の模擬である。インバータ検証装置105によるシミュレーション結果から、故障の影響によるモータ駆動の停止を観測できる。これはEPSシステムが故障による危険動作を回避し、フェールセーフが発動する一例である。なお、モータ駆動の停止中は、ドライバーによる操舵によって、モータの発電動作を観測する場合がある。発電した電気が直流電源のモデルに蓄電されれば回生動作となるため、本実施例のインバータ検証装置105は、モータの駆動動作のみならず、モータがジェネレータとして動作する、モータの回生動作の模擬、検証にも適用できる。
その他の構成や処理は、既に説明した図1、図2に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有するので、それらの説明は省略する。
次は、本実施例の効果について説明する。
本実施例の効果は、実施例1で説明した効果の(1)〜(5)に加え、インバータの回路故障を摸擬した協調シミュレーションの実施による効果として、さらに次の(6)〜(9)がある。
(6)1つの電流センサでモータの電流を検出する、モータを駆動するインバータ装置であって、該装置を内蔵しているEPSのECUに回路故障が生じる場合の、回路故障がEPSを構成する部位と、EPS搭載車の車両運動に与える影響を、シミュレーションで実機と同程度の精度で模擬できる。このシミュレーションの結果により、安全への侵害がないことを確認できれば、ISO26262で規定されている機能安全の証明を、実機を用いることなく得られる。安全への侵害がないこととは、例えば、フェールセーフが発動することである。
(7)EPSの実機を使用しないため、試験のために実機を改造することや、試験設備の整備も不要になる。そのため、試験による作業負荷や開発コストを削減できる。
(8)実機を使用した試験と違い、実機の一部を破壊する必要がないために、故障による動作の再現に勝れている。また、回路素子の中間値故障(ドリフト故障)の模擬や再現が容易であるため、回路素子の性能劣化を検証、評価することができる。
(9)インバータ装置で高電圧や大電流を扱う場合でも、実機の試験と違って、作業者にとって危険がない。
上述の実施例1と実施例2の説明では、1つの電流センサでモータ電流を検出するインバータ装置に関して、検証するためのモデルの構成と、シミュレータ間及びモデル間で送受信するデータについても詳しく説明した。そのため、インバータの検証方法やシミュレーション技法としても有用である。
また、実施例1と実施例2では、EPSを例にとり説明したが、1つの電流センサでモータ電流を検出するインバータを組み込む車両や装置の検証に適用することができる。例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車、鉄道、電子制御ブレーキ、エレベータ、ロボット、工作機械、冷蔵庫、エアコン、電気掃除機、電動工具、複写機、等にも適用可能である。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。例えば、マイコンシミュレータ、回路シミュレータ、複合領域物理シミュレータ、の3つのシミュレータのうち、2つのシミュレータが実施例2のように1つの筐体を共有し、別の1つのシミュレータは1つの筐体をもち、その2つの筐体によって、実施例1のようなインバータ検証装置を構成する場合である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段、装置等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、図面上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
<付記1>
なお、以上説明した本発明は、
1.
相互に通信機能を有する複数のシミュレータ(例えば、マイコンシミュレータ200、回路シミュレータ300、複合領域物理シミュレータ400、マイコンシミュレータ205、回路シミュレータ305、複合領域物理シミュレータ405)を有し、
前記複数のシミュレータのうちの第一のシミュレータ(例えば、回路シミュレータ300、305)の内部には、直流電源のモデルである直流電源モデル(例えば、モデル340)と、インバータのモデルであるインバータモデル(例えば、モデル360、365)と、前記直流電源モデルと前記インバータモデルとの間に接続する電流センサのモデルである電流センサモデル(例えば、モデル350、351、352、353、355)もしくは前記直流電源モデルと前記インバータモデルとの間に接続する電圧センサのモデルである電圧センサモデル(例えば、モデル350、351、352、353、355)と、前記インバータモデルに接続する、Y結線もしくはΔ結線で表されるモータの等価回路モデルであるモータ等価回路モデル(例えば、モデル370,390、375、395)と、を有し、
前記複数のシミュレータのうちの第二のシミュレータ(例えば、複合領域物理シミュレータ400、405)の内部には、前記モータの仕様を前記モータ等価回路モデルよりも細部まで模擬するモデルであるモータモデル(例えば、モデル440)を有し、
前記複数のシミュレータの個々によるシミュレーションと、前記複数のシミュレータ同士の協調シミュレーションと、によって、前記インバータと前記モータの動作もしくは性能を模擬することで、前記インバータの検証を行う検証部(例えば、検証装置100と同じ、あるいは105と同じ)を備えた、
ことを特徴とするインバータの検証装置(例えば、検証装置100、105)、としたため、
・電流センサもしくはシャント抵抗によりモータ電流を検出するインバータ装置に関し、複数のシミュレータによる協調シミュレーションによって、インバータ素子のスイッチングによる、モータ出力電流の分流や合流で、該電流が1つの電流センサもしくはシャント抵抗に流れるのを模擬できる。それによって、インバータ装置の動作や性能を、実機と同程度の精度で模擬可能にする、インバータの検証装置を提供できる。
また、本発明は、
2.
1.に記載のインバータの検証装置において、
前記電流センサモデルもしくは前記電圧センサモデルは、1つあるいは複数のシャント抵抗のモデルである、
ことを特徴とするインバータの検証装置、としたため、
・シャント抵抗のモデルという簡単な構成で電流センサもしくは電圧センサのモデルを実現できる。
また、本発明は、
3.
1.に記載のインバータの検証装置において、
前記インバータモデルは直流電源を3相交流に変換する前記インバータを模擬するモデルであって、
前記モータモデルは3相交流で駆動する前記モータを模擬するモデルである、
ことを特徴とするインバータの検証装置、としたため、
・3相交流で駆動するモータを制御するインバータの検証装置を提供できる。
また、本発明は、
4.
1.に記載のインバータの検証装置において、
前記モータ等価回路モデルは、前記モータの、抵抗、インダクタンス、電流、電圧、逆起電力(誘起電圧ともいう)を模擬するモデルのうちのいずれか1つ、あるいは複数を含むモデルで構成する、Y結線もしくはΔ結線である、
ことを特徴とするインバータの検証装置、としたため、
・電流センサもしくはシャント抵抗によりモータ電流を検出するインバータ装置に関し、モータの仕様(例えば、抵抗、インダクタンス)と、第二のシミュレータの個々のシミュレーションによって算出するモータ特性(例えば、電流、電圧、逆起電力)と、を第一のシミュレータに反映するためのモータのモデルを、Y結線もしくはΔ結線で表す等価回路モデルで実現できる。
また、本発明は、
5.
1.に記載のインバータの検証装置において、
前記第二のシミュレータの内部に、前記モータの負荷のモデルである負荷モデル(例えば、モデル450、460)をさらに有する、
ことを特徴とするインバータの検証装置、としたため、
・モータに接続する制御対象のモデル(例えば、モデル450)と、その制御対象に繋がる外部環境のモデル(例えば、モデル460)と、を合わせたモータの負荷モデルと、第二のシミュレータとによって、モータ負荷全体の動的な振る舞いを考慮した、モータのシミュレーションを実現できる。それによって、インバータ装置の動作や性能を摸擬する、シミュレーションの精度を向上できる。
また、本発明は、
6.
1.に記載のインバータの検証装置において、
前記インバータモデルと前記モータモデルは、前記モータの駆動動作もしくは回生動作を模擬するモデルである、
ことを特徴とするインバータの検証装置、としたため、
・モータの駆動動作のみならず、モータがジェネレータとして動作する、モータの回生動作にも対応した、インバータ装置の動作や性能を摸擬するシミュレーションを実現できる。
また、本発明は、
7.
1.に記載のインバータの検証装置において、
前記モータ等価回路モデルの替わりにジェネレータ等価回路モデルを有し、
前記モータモデルの替わりにジェネレータモデルを有する、
ことを特徴とするインバータの検証装置、としたため、
・モータ(電動機)がジェネレータ(発電機)である場合にも対応した、インバータ装置の動作や性能を摸擬するシミュレーションを実現できる。即ち、本発明は、回転機に対応した同シミュレーションを実現できる。また、モータ等価回路モデルをジェネレータ等価回路モデルで、モータのモデルをジェネレータのモデルで、それぞれ代用する場合においても、同シミュレーションを実現できる。
また、本発明は、
8.
1.に記載のインバータの検証装置において、
前記複数のシミュレータはソフトウェアで構成され、
前記複数のシミュレータを記憶する記憶部をさらに有する、
ことを特徴とするインバータの検証装置、としたため、
・シミュレータをソフトウェアで構成することにより、必要なハードウェア資源を低減できる。また、シミュレータの仕様を変更する場合(例えば、新機能の追加、計算処理の変更、バージョンアップ、不具合の解消等)に、対応が容易になりうる。
また、本発明は、
9.
相互に通信機能を有する複数のシミュレータ用い、
前記複数のシミュレータのうちの第一のシミュレータの内部には、直流電源のモデルである直流電源モデルと、インバータのモデルであるインバータモデルと、前記直流電源モデルと前記インバータモデルとの間に接続する電流センサのモデルである電流センサモデルもしくは前記直流電源モデルと前記インバータモデルとの間に接続する電圧センサのモデルである電圧センサモデルと、前記インバータモデルに接続する、Y結線もしくはΔ結線で表されるモータの等価回路モデルであるモータ等価回路モデルと、を有し、
前記複数のシミュレータのうちの第二のシミュレータの内部には、前記モータの仕様を前記モータ等価回路モデルよりも細部まで模擬するモデルであるモータモデルを有し、
前記複数のシミュレータの個々によるシミュレーションと、前記複数のシミュレータ同士の協調シミュレーションと、によって、前記インバータと前記モータの動作もしくは性能を模擬することで、前記インバータの検証を行う、
ことを特徴とするインバータの検証方法、としたため、
・電流センサもしくはシャント抵抗によりモータ電流を検出するインバータ装置に関し、複数のシミュレータによる協調シミュレーションによって、インバータ素子のスイッチングによる、モータ出力電流の分流や合流で、該電流が1つの電流センサもしくはシャント抵抗に流れるのを模擬できる。それによって、インバータ装置の動作や性能を、実機と同程度の精度で模擬可能にする、インバータの検証方法を提供できる。
また、本発明は、
10.
9.に記載のインバータの検証方法において、
前記電流センサモデルもしくは前記電圧センサモデルは、1つあるいは複数のシャント抵抗のモデルである、
ことを特徴とするインバータの検証方法、としたため、
・シャント抵抗のモデルという簡単な構成で電流センサもしくは電圧センサのモデルを実現できる。
また、本発明は、
11.
9.に記載のインバータの検証方法において、
前記インバータモデルは直流電源を3相交流に変換する前記インバータを模擬するモデルであって、
前記モータモデルは3相交流で駆動する前記モータを模擬するモデルである、
ことを特徴とするインバータの検証方法、としたため、
・3相交流で駆動するモータを制御するインバータの検証方法を提供できる。
また、本発明は、
12.
9.に記載のインバータの検証方法において、
前記モータ等価回路モデルは、前記モータの、抵抗、インダクタンス、電流、電圧、逆起電力(誘起電圧ともいう)を模擬するモデルのうちのいずれか1つ、あるいは複数を含むモデルで構成する、Y結線もしくはΔ結線である、
ことを特徴とするインバータの検証方法、としたため、
・電流センサもしくはシャント抵抗によりモータ電流を検出するインバータ装置に関し、モータの仕様(例えば、抵抗、インダクタンス)と、第二のシミュレータの個々のシミュレーションによって算出するモータ特性(例えば、電流、電圧、逆起電力)と、を第一のシミュレータに反映するためのモータのモデルを、Y結線もしくはΔ結線で表す等価回路モデルで実現できる。
また、本発明は、
13.
9.に記載のインバータの検証方法において、
前記第二のシミュレータの内部に、前記モータの負荷のモデルである負荷モデルをさらに有する、
ことを特徴とするインバータの検証方法、としたため、
・モータに接続する制御対象のモデル(例えば、モデル450)と、その制御対象に繋がる外部環境のモデル(例えば、モデル460)と、を合わせたモータの負荷モデルと、第二のシミュレータとによって、モータ負荷全体の動的な振る舞いを考慮した、モータのシミュレーションを実現できる。それによって、インバータ装置の動作や性能を摸擬する、シミュレーションの精度を向上できる。
また、本発明は、
14.
9.に記載のインバータの検証方法において、
前記インバータモデルと前記モータモデルは、前記モータの駆動動作もしくは回生動作を模擬するモデルである、
ことを特徴とするインバータの検証方法、としたため、
・モータの駆動動作のみならず、モータの回生動作にも対応した、インバータ装置の動作や性能を摸擬するシミュレーションを実現できる。
また、本発明は、
15.
9.に記載のインバータの検証方法において、
前記モータ等価回路モデルの替わりにジェネレータ等価回路モデルを有し、
前記モータモデルの替わりにジェネレータモデルを有する、
ことを特徴とするインバータの検証方法、としたため、
・モータ(電動機)がジェネレータ(発電機)である場合にも対応した、インバータ装置の動作や性能を摸擬するシミュレーションを実現できる。即ち、本発明は、回転機に対応した同シミュレーションを実現できる。また、モータ等価回路モデルをジェネレータ等価回路モデルで、モータのモデルをジェネレータのモデルで、それぞれ代用する場合においても、同シミュレーションを実現できる。
100…インバータ検証装置、200…マイコンシミュレータ、300…回路シミュレータ、350…電流センサのモデル、355…シャント抵抗のモデル、360…インバータのモデル、370…Y結線で表したモータの等価回路モデル、371…モータの1相当りの巻線抵抗のモデル、372…モータの1相当りのインダクタンスのモデル、373…モータの1相当りの逆起電力を模擬する回路素子のモデル、400…複合領域物理シミュレータ、440…同期モータのモデル。

Claims (10)

  1. 相互に通信機能を有する複数のシミュレータを有し、
    前記複数のシミュレータのうちの第一のシミュレータの内部には、直流電源のモデルである直流電源モデルと、インバータのモデルであるインバータモデルと、前記直流電源モデルと前記インバータモデルとの間に接続する電流センサのモデルである電流センサモデルもしくは前記直流電源モデルと前記インバータモデルとの間に接続する電圧センサのモデルである電圧センサモデルと、前記インバータモデルに接続する、Y結線もしくはΔ結線で表されるモータの等価回路モデルであるモータ等価回路モデルと、を有し、
    前記複数のシミュレータのうちの第二のシミュレータの内部には、前記モータの仕様を前記モータ等価回路モデルよりも細部まで模擬するモデルであるモータモデルを有し、
    前記複数のシミュレータの個々によるシミュレーションと、前記複数のシミュレータ同士の協調シミュレーションと、によって、前記インバータと前記モータの動作もしくは性能を模擬することで、前記インバータの検証を行う検証部を備えた、
    ことを特徴とするインバータの検証装置。
  2. 請求項1に記載のインバータの検証装置において、
    前記電流センサモデルもしくは前記電圧センサモデルは、1つあるいは複数のシャント抵抗のモデルである、
    ことを特徴とするインバータの検証装置。
  3. 請求項1に記載のインバータの検証装置において、
    前記インバータモデルは直流電源を3相交流に変換する前記インバータを模擬するモデルであって、
    前記モータモデルは3相交流で駆動する前記モータを模擬するモデルである、
    ことを特徴とするインバータの検証装置。
  4. 請求項1に記載のインバータの検証装置において、
    前記モータ等価回路モデルは、前記モータの、抵抗、インダクタンス、電流、電圧、逆起電力(誘起電圧ともいう)を模擬するモデルのうちのいずれか1つ、あるいは複数を含むモデルで構成する、Y結線もしくはΔ結線である、
    ことを特徴とするインバータの検証装置。
  5. 請求項1に記載のインバータの検証装置において、
    前記第二のシミュレータの内部に、前記モータの負荷のモデルである負荷モデルをさらに有する、
    ことを特徴とするインバータの検証装置。
  6. 請求項1に記載のインバータの検証装置において、
    前記インバータモデルと前記モータモデルは、前記モータの駆動動作もしくは回生動作を模擬するモデルである、
    ことを特徴とするインバータの検証装置。
  7. 請求項1に記載のインバータの検証装置において、
    前記モータ等価回路モデルの替わりにジェネレータ等価回路モデルを有し、
    前記モータモデルの替わりにジェネレータモデルを有する、
    ことを特徴とするインバータの検証装置。
  8. 請求項1に記載のインバータの検証装置において、
    前記複数のシミュレータはソフトウェアで構成され、
    前記複数のシミュレータを記憶する記憶部をさらに有する、
    ことを特徴とするインバータの検証装置。
  9. 相互に通信機能を有する複数のシミュレータ用い、
    前記複数のシミュレータのうちの第一のシミュレータの内部には、直流電源のモデルである直流電源モデルと、インバータのモデルであるインバータモデルと、前記直流電源モデルと前記インバータモデルとの間に接続する電流センサのモデルである電流センサモデルもしくは前記直流電源モデルと前記インバータモデルとの間に接続する電圧センサのモデルである電圧センサモデルと、前記インバータモデルに接続する、Y結線もしくはΔ結線で表されるモータの等価回路モデルであるモータ等価回路モデルと、を有し、
    前記複数のシミュレータのうちの第二のシミュレータの内部には、前記モータの仕様を前記モータ等価回路モデルよりも細部まで模擬するモデルであるモータモデルを有し、
    前記複数のシミュレータの個々によるシミュレーションと、前記複数のシミュレータ同士の協調シミュレーションと、によって、前記インバータと前記モータの動作もしくは性能を模擬することで、前記インバータの検証を行う、
    ことを特徴とするインバータの検証方法。
  10. 請求項9に記載のインバータの検証方法において、
    前記モータ等価回路モデルは、前記モータの、抵抗、インダクタンス、電流、電圧、逆起電力(誘起電圧ともいう)を模擬するモデルのうちのいずれか1つ、あるいは複数を含むモデルで構成する、Y結線もしくはΔ結線である、
    ことを特徴とするインバータの検証方法。
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