JP2018127339A - 物品移載装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】移載ミスが生じたコンテナが次工程に送られることを簡易且つ精度良く防止できる物品移載装置を提供する。
【解決手段】一実施形態の物品移載装置10は、物品Gが移載される移載位置にコンテナCを供給し、移載位置において物品Gが移載されたコンテナCを移載位置から排出するように、コンテナCを搬送する物品移載機11と、移載位置、又は物品移載機11におけるコンテナCの搬送方向の移載位置の下流位置で、物品Gが収納されたコンテナCを計量する計量器13と、計量器13により計量された計量値に基づいて、物品移載機11によるコンテナCの搬送動作を制御する制御部12と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、物品移載装置に関する。
従来、食品製造工場等において、食品等の物品を番重等のコンテナに移載するための物品移載装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−78997号公報
上記のような物品移載装置においては、例えばロボットアーム等で物品がコンテナに移載される際に物品がコンテナ外に落下し、欠品が生じる場合が考えられる。また、イレギュラーな移載動作によってコンテナに予め定められた数量よりも多くの物品が移載される場合も考えられる。
そこで、本発明は、移載ミスが生じたコンテナが次工程に送られることを簡易且つ精度良く防止できる物品移載装置を提供することを目的とする。
本発明に係る物品移載装置は、物品が移載される移載位置にコンテナを供給し、移載位置において物品が移載されたコンテナを移載位置から排出するように、コンテナを搬送する搬送部と、移載位置、又は搬送部におけるコンテナの搬送方向の移載位置の下流位置で、物品が収納されたコンテナを計量する計量部と、計量部により計量された計量値に基づいて、搬送部によるコンテナの搬送動作を制御する制御部と、を備える。
この物品移載装置は、移載位置又は移載位置の下流位置で計量された計量値に基づいて、搬送部によるコンテナの搬送動作を制御する。これにより、計量値に基づく簡易な切り分けによって、移載ミスが生じたコンテナが次工程に送られることを防止することができる。例えば計量値と予め定められた規定値との差分等に基づいて、物品の移載が正常に行われなかったコンテナ(例えば計量値と予め定められた規定値との差分が閾値より大きいコンテナ)が次工程に搬送されないように搬送動作を制御することができる。従って、上記物品移載装置によれば、移載ミスが生じたコンテナが次工程に送られることを簡易且つ精度良く防止できる。
制御部は、計量値が予め定められた計量範囲に含まれている場合、コンテナを第1搬送先に搬送するように搬送動作を制御し、計量値が上記計量範囲に含まれていない場合、コンテナを第2搬送先に搬送するように搬送動作を制御してもよい。これによれば、移載ミスが生じたコンテナ(すなわち、計量値が予め定められた計量範囲に含まれていないコンテナ)を移載ミスが生じていないコンテナ(すなわち、計量値が予め定められた計量範囲に含まれているコンテナ)とは異なる搬送先に搬送(排出)することができる。その結果、移載ミスが生じたコンテナと移載ミスが生じていないコンテナとが混在した状態で次工程に送られることを適切に防止できる。
制御部は、コンテナに移載される前に計量された物品の事前計量値に基づいて、予め定められた計量範囲を決定してもよい。これによれば、物品毎の質量にバラツキがある場合において、事前に計量された物品の計量値(事前計量値)に基づいて適正な計量範囲を決定することができる。その結果、移載ミスが生じたコンテナが次工程に送られることをより一層精度良く防止できる。
物品移載装置は、移載位置、又は搬送部におけるコンテナの搬送方向の移載位置の上流位置で、物品が収納される前のコンテナを計量する風袋計量部を更に備え、制御部は、風袋計量部により計量された風袋値に更に基づいて、搬送部によるコンテナの搬送動作を制御してもよい。これによれば、コンテナに収納される物品の正味の質量に基づいてコンテナの搬送動作を精度良く制御することができる。
計量部は、一のコンテナに対して予め定められた回数の移載動作が完了した後に、一のコンテナを計量し、制御部は、一のコンテナに対して予め定められた回数の移載動作が完了した後に、計量値に基づいて搬送動作を制御してもよい。これによれば、1つのコンテナの搬送動作の制御に関する処理を、比較的少ない処理量(1回の計量と1回の判定)で実行することができる。
計量部は、移載位置において、一のコンテナに対する1回の移載動作毎に、一のコンテナを計量し、制御部は、1回の移載動作毎に、計量値に基づいて搬送動作を制御してもよい。これによれば、1回の移載動作毎に移載ミスの発生(例えば、計量値が予め定められた計量範囲に含まれていないこと)を検知し、移載ミスの発生に応じたコンテナの搬送動作(例えば、通常のライン外へのコンテナ排出等)を直ちに実行することが可能となる。その結果、移載ミスが生じたコンテナに対するその後の無駄な移載動作の発生を防止することができる。
本発明によれば、移載ミスが生じたコンテナが次工程に送られることを簡易且つ精度良く防止できる物品移載装置を提供することができる。
一実施形態の物品移載装置を備える物品搬送システムの構成図である。 平面視における図1の物品移載装置の構成図である。 物品移載装置におけるコンテナの搬送動作の制御の第1の例を示すフローチャートである。 物品移載装置におけるコンテナの搬送動作の制御の第2の例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
(1)全体構成
図1に示されるように、物品搬送システム100は、物品搬送装置1と、物品移載装置10と、を備えている。物品搬送システム100は、例えば食品製造工場等において、食品(ここでは、おにぎり)等の物品GをコンテナCに移載するために用いられる。コンテナCは、例えば食品用の運搬用容器である。
(1−1)物品搬送装置の構成
物品搬送装置1は、搬送コンベア2、計量器3、移載ロボット4、及び制御部5を有している。搬送コンベア2は、物品Gの製造装置(不図示)から供給された物品Gを移載ロボット4に搬送する。計量器3は、搬送コンベア2によって搬送される物品Gの質量を測定する。計量器3は、制御部5と電気的に接続されている。計量器3は、測定した物品Gの質量に関する信号を制御部5に送信する。移載ロボット4は、物品移載装置10によって用意されたコンテナCに物品Gを移載する。移載ロボット4は、搬送コンベア2によって搬送され且つ計量器3によって計量された物品Gが所定数(例えば10個)集まった段階で、所定数の物品Gを纏めてコンテナCに移載する。移載ロボット4は、制御部5と電気的に接続されている。移載ロボット4の動作は、制御部5によって制御される。
(1−2)物品移載装置の構成
物品移載装置10は、移載ロボット4に隣接するように配置されている。物品移載装置10は、移載ロボット4が物品Gを移載するためのコンテナCを用意する。物品移載装置10は、物品移載機11(搬送部)、制御部12、及び計量器13(計量部、風袋計量部)を有している。図2に示されるように、物品移載機11は、搬入部14、回送部15、段ばらし部16、移載部17(移載位置)、段積み部18、及び搬出部19を含んでいる。物品移載機11では、搬入部14、回送部15、段ばらし部16、移載部17、段積み部18、及び搬出部19の順で、コンテナCが搬送される。
物品移載機11は、コンテナCを搬送するための機構として、供給機構20、第1排出機構30、及び第2排出機構40を有している。更に、物品移載機11は、台車Dを移動させるための機構として、移動機構50を有している。供給機構20は、搬入部14において台車DからコンテナCを分離して、搬入部14から移載部17にコンテナCを供給する。第1排出機構30は、移載部17から搬出部19にコンテナCを排出し、搬出部19において台車DにコンテナCを積載する。第2排出機構40は、移載部17から物品移載機11外にコンテナCを排出する。移動機構50は、搬入部14においてコンテナCが分離された台車Dを搬入部14から搬出部19に移動させる。物品移載機11は、制御部12と電気的に接続されている。物品移載機11の各機構の動作は、制御部12によって制御される。第2排出機構40は、例えば振り分けアーム又はプッシャー等(不図示)、周知の構成が採用され得る。
搬入部14は、複数(例えば10段)の空のコンテナCが積載された台車Dが搬入される部分である。台車Dには、複数の空のコンテナCが積み重ねられた状態で積載されている。複数の空のコンテナCが積載された台車Dは、作業者によって、搬入方向D1に沿って搬入部14に搬入される。搬入部14では、供給機構20によって複数のコンテナCが台車Dから分離される。台車Dから分離されたコンテナCは、供給機構20によって、搬入部14から回送部15を介して段ばらし部16に搬送される。回送部15は、コンテナCを搬入方向D1に沿って搬送する部分である。回送部15は、搬入方向D1における搬入部14の下流側において搬入部14に隣接するように配置されている。回送部15は、例えばローラコンベアによって構成されている。
段ばらし部16は、段ばらしを実施する部分である。段ばらしは、積み重ねられた複数のコンテナCから1つずつコンテナCを取り出す作業である。段ばらし部16は、搬入方向D1における回送部15の下流側において回送部15に隣接するように配置されている。段ばらし部16では、搬入部14に搬入された台車Dに複数のコンテナCが積み重ねられた状態であった場合、供給機構20によって段ばらしが実施される。段ばらしが実施された1つのコンテナCは、供給機構20によって、段ばらし部16から移載部17に搬送される。
移載部17は、移載ロボット4によって物品GがコンテナCに移載される部分である。移載部17は、搬入方向D1に直交する水平方向における段ばらし部16の一方の側において段ばらし部16に隣接するように配置されている。移載部17では、コンテナCに収納された物品Gの個数が所定数(例えば50個)となるように、移載ロボット4によってコンテナCに物品Gが移載される。
移載部17には、計量器13が設けられている。計量器13は、移載ロボット4によって物品Gが移載される前の空のコンテナCの質量である風袋値を測定(計量)する。また、計量器13は、物品Gが移載されたコンテナC(すなわち、物品Gが収納されたコンテナC)の質量(計量値)を測定する。計量器13は、制御部12と電気的に接続されている。計量器13は、測定した物品G及びコンテナCの質量(風袋値又は計量値)に関する信号を制御部12に送信する。計量器13による計量の結果として、物品Gの移載が完了したコンテナCに物品Gの欠品等がないと想定される結果が得られた場合、制御部12は、第1排出機構30を制御し、当該コンテナCは、第1排出機構30によって段積み部18に搬送される。一方、計量器13による計量の結果として、物品Gの移載が完了したコンテナCに物品Gの欠品等があると想定される結果が得られた場合、制御部12は、第2排出機構40を制御し、当該コンテナCは、第2排出機構40によって物品移載機11外に排出される。
段積み部18は、段積みを実施する部分である。段積みは、複数(例えば10段)のコンテナCが積み重ねられた状態となるように、物品Gが収納されたコンテナCを1つずつ積み上げる作業である。段積み部18は、搬入方向D1とは反対方向における移載部17の下流側において移載部17に隣接するように配置されている。段積み部18では、搬出部19から搬出される台車Dに複数のコンテナCが積み重ねられた状態とする場合、第1排出機構30によって段積みが実施される。段積みが実施されたコンテナCは、第1排出機構30によって、段積み部18から搬出部19に搬送される。
搬出部19は、複数のコンテナCが積載された台車Dが搬出される部分である。搬出部19は、搬入方向D1とは反対方向における段積み部18の下流側において段積み部18に隣接するように配置されている。搬出部19は、搬入方向D1に直交する水平方向における一方の側において搬入部14に隣接するように配置されている。搬出部19では、積み重ねられた複数のコンテナCが第1排出機構30によって台車Dに積載される。複数のコンテナCが積載された台車Dは、作業者によって、搬入方向D1とは反対方向である搬出方向D2に沿って搬出部19から搬出される。
搬入部14及び搬出部19は、搬入部14から搬出部19への台車Dの移動が可能となるように構成されている。搬入部14から搬出部19への台車Dの移動は、移動機構50によって実施される。移動機構50は、搬入部14においてコンテナCが分離された台車Dを搬入部14から搬出部19に移動させる。搬入部14においてコンテナCが分離された台車Dは、移動機構50によって、搬入方向D1及び搬出方向D2に直交する水平方向である移動方向D3に沿って搬入部14から搬出部19に移動させられる。
以上のように構成された物品搬送システム100では、搬入部14において、複数の空のコンテナCが積載された台車Dが作業者によって搬入されると共に、供給機構20によって複数のコンテナCが台車Dから分離される。台車Dから分離されたコンテナCは、複数のコンテナCが積み重ねられた状態で、供給機構20によって、搬入部14から段ばらし部16に搬送される。段ばらし部16において、段ばらしが実施される。段ばらしが実施された1つのコンテナCは、供給機構20によって、段ばらし部16から移載部17に搬送される。移載部17において、移載ロボット4によってコンテナCに物品Gが移載される。計量器13による計量の結果として、物品Gの移載が完了したコンテナCに物品Gの欠品等がないと想定される結果が得られた場合、第1排出機構30によって、当該コンテナCが段積み部18に搬送される。段積み部18において、段積みが実施される。段積みが実施されたコンテナCは、複数のコンテナCが積み重ねられた状態で、第1排出機構30によって、段積み部18から搬出部19に搬送される。このとき、移動機構50によって、搬入部14においてコンテナCが分離された台車Dが搬入部14から搬出部19に移動されている。搬出部19において、第1排出機構30によって、積み重ねられた複数のコンテナCが当該台車Dに積載される。複数のコンテナCが積載された台車Dは、作業者によって、搬出方向D2に沿って搬出部19から搬出される。
(2)制御部の構成
上述の通り、物品搬送システム100は、物品搬送装置1の動作を制御する制御部5と、物品移載機11を制御する制御部12と、を備えている。制御部5は、計量器3から質量に関する信号を受信し、当該信号を制御部12に送信する。制御部12は、制御部5から受信した質量情報(事前計量値)と計量器13から取得した質量情報(風袋値及び計量値)とに基づいて、供給機構20、第1排出機構30、及び第2排出機構40の動作を制御する。
制御部5及び制御部12の各々は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び補助記憶装置(ハードディスク、光学ディスク、フラッシュメモリ及びSSD(solid state drive)等)等で構成される。例えば、制御部5及び制御部12の処理は、CPUによって、ROMに格納されているプログラムがRAM上にロードされ、当該プログラムが実行されることで実現される。
(3)コンテナの搬送動作の制御
(3−1)第1の例
次に、図3を参照して、物品移載装置10におけるコンテナCの搬送動作の制御の第1の例について説明する。
ステップS11において、制御部12は、制御部5を介して、計量器3により計量された物品Gの計量値(事前計量値)を取得する。例えば、制御部12は、計量された物品Gを識別するための物品IDと当該物品Gの事前計量値とを関連付けた情報を取得する。
ステップS12において、制御部12は、供給機構20によって空のコンテナCが移載部17に供給された後であって移載ロボット4による物品Gの移載がされる前に、当該空のコンテナCを計量器13に計量させる。これにより、制御部12は、計量器13から、移載部17に載置されたコンテナCの風袋値Tを取得する。
ステップS13において、制御部12は、移載部17に載置されたコンテナCに移載(収納)されるべき複数の物品Gの事前計量値の和を予定値Pとして算出する。そして、制御部12は、当該予定値Pと予め定められた許容誤差dとに基づいて、コンテナCに移載されるべき複数の物品Gの適正な計量範囲(P−d〜P+d)を決定する。上述の通り、本実施形態では一例として、1つのコンテナCに50個の物品Gが移載される。また、例えば、物品搬送システム100において、各物品Gの位置及び状態等は、トレーサビリティの確保等のために物品IDに紐付けて管理される。例えば、制御部5は、このような管理情報を参照することにより、移載ロボット4による各回の移載動作においてコンテナCに移載されるべき(移載される予定の)10個の物品Gの各々の物品IDを把握することができる。そして、制御部12は、制御部5と通信することにより、移載部17に載置されたコンテナCに移載されるべき50個の物品Gの各々の物品IDを把握することができる。制御部12は、ステップS11において取得された情報(物品IDと事前計量値とを関連付けた情報)を参照することにより、上述のように把握された物品IDに対応する物品Gの計量値を取得することができる。そして、制御部12は、取得された計量値の和を予定値Pとして算出することができる。
ステップS14において、移載ロボット4による1回の移載動作が実行される。本実施形態では、移載ロボット4は、1回の移載動作において、搬送コンベア2の下流端に貯留された物品Gを、先に搬送されてきた順(先入れ先出しの順)に10個単位で掬い上げ、当該物品GをコンテナCに移載する。このため、コンテナCに対する移載ロボット4による移載動作が正常に行われる場合には、当該コンテナCに対する5回の移載動作(予め定められた回数の移載動作)により、当該コンテナCに対する移載動作が完了する。
ステップS15において、制御部12は、予め定められた回数(5回)の移載動作が完了したか否かを判定する。制御部12は、例えば、移載ロボット4の移載動作を制御する制御部5から、1回の移載動作が完了する毎に完了通知を受け取ること等により、上記判定を行うことができる。コンテナCに対して5回の移載動作が完了したと判定されるまで(ステップS15:NO)、移載ロボット4による移載動作が実行される。一方、当該コンテナCに対して5回の移載動作が完了したと判定された場合(ステップS15:YES)、制御部12は、ステップS16の処理を実行する。
ステップS16において、制御部12は、予め定められた回数の移載動作が完了した後に、コンテナCを計量器13に計量させる。これにより、制御部12は、計量器13から、移載部17に載置されたコンテナCの計量値Wを取得する。
ステップS17において、制御部12は、コンテナCに対する物品Gの移載動作において、移載ミスが生じたか否かを判定する。本実施形態では一例として、制御部12は、ステップS16において取得された計量値WからステップS12において取得された風袋値Tを差し引くことで、コンテナCに収納された複数の物品Gの正味の質量「計量値W−風袋値T」(以下「W−T」)を算出する。そして、制御部12は、「W−T」がステップS13において決定された適正な計量範囲(P−d〜P+d)に含まれるか否かを判定する。
「W−T」が適正な計量範囲に含まれている場合(ステップS17:YES)、コンテナCに対する移載ロボット4による移載動作が正常に完了したと考えられる。この場合、ステップS18において、制御部12は、移載動作が正常に完了した場合の搬送先として予め定められた搬送先(第1搬送先)にコンテナCを搬送するように、コンテナCの搬送動作を制御する。本実施形態では、制御部12は、第1搬送先である段積み部18にコンテナCを排出(搬送)するように、第1排出機構30を動作させる。
一方、「W−T」が適正な計量範囲に含まれていない場合(ステップS17:NO)、コンテナCに対する移載ロボット4による移載動作が正常に完了しなかったと考えられる。例えば、移載ロボット4による移載動作中に、移載ロボット4のアーム等から一以上の物品GがコンテナC外に落下してしまう移載ミス等が考えられる。このような移載ミスが生じた場合、本来コンテナCに収納されるべき一部の物品GがコンテナCに収納されないため、「W−T」は「P−d」よりも小さい値となる。その結果、上記判定において、「W−T」が適正な計量範囲に含まれていないと判定されることになる。このような場合、ステップS19において、制御部12は、移載動作が正常に完了しなかった場合の搬送先として予め定められた搬送先(第2搬送先)にコンテナCを搬送するように、コンテナCの搬送動作を制御する。本実施形態では、制御部12は、第2搬送先である物品移載機11外にコンテナCを排出(搬送)するように、第2排出機構40を動作させる。
(3−2)第2の例
次に、図4を参照して、物品移載装置10におけるコンテナCの搬送動作の制御の第2の例について説明する。第1の例では、予め定められた回数(5回)の移載動作が完了した後に「計量値−風袋値」が適正な計量範囲に含まれているか否かが判定されるのに対し、第2の例では、1回の移載動作毎に「計量値−風袋値」が適正な計量範囲に含まれているか否かが判定される。
ステップS21において、制御部12は、上述したステップS11と同様に、制御部5を介して、計量器3により計量された物品Gの計量値(事前計量値)を取得する。例えば、制御部12は、計量された物品Gを識別するための物品IDと当該物品Gの事前計量値とを関連付けた情報を取得する。
ステップS22において、制御部12は、上述したステップS12と同様に、計量器13から、移載部17に載置されたコンテナCの風袋値Tを取得する。
ステップS23において、制御部12は、移載部17に載置されたコンテナCに移載(収納)されるべき複数の物品Gの事前計量値の和を予定値として算出する。そして、制御部12は、当該予定値と予め定められた許容誤差とに基づいて、コンテナCに移載されるべき複数の物品Gの適正な計量範囲を決定する。ここで、ステップS23における処理は、以下の点で、ステップS13における処理とは相違する。上述の通り、1つのコンテナCには、5回の移載動作によって最終的に50個の物品Gが移載される。制御部12は、1つのコンテナCに対して予定されている5回の移載動作の各々について、移載動作が正常に完了した場合にコンテナCに収納されているべき物品Gの質量(すなわち、n回目の移載動作の後に収納されているべき10×n個の物品Gの計量値の和)を、各回の移載動作に対応する予定値Pn(n=1,…,5)として算出する。そして、制御部12は、当該予定値Pnと各回の移載動作について予め定められた許容誤差dn(n=1,…,5)とに基づいて、各回の移載動作に対応する適正な計量範囲(Pn−dn〜Pn+dn(n=1,…,5))を決定する。ここで、コンテナCに収納される物品Gの個数が多くなる程、予定値と実際に測定される質量との誤差は大きくなると考えられるため、許容誤差dnは、nが大きい程大きくなるように定められてもよい。
ステップS24において、ステップS14と同様に、移載ロボット4による1回の移載動作が実行される。すなわち、移載ロボット4は、1回の移載動作において、搬送コンベア2の下流端に貯留された物品Gを、先に搬送されてきた順(先入れ先出しの順)に10個単位で掬い上げ、当該物品GをコンテナCに移載する。
ステップS25において、移載部17に載置されたコンテナCに対して1回の移載動作(ステップS24)が完了する毎に、制御部12は、コンテナCを計量器13に計量させる。これにより、制御部12は、1回の移載動作が完了する毎に、計量器13から、移載部17に載置されたコンテナCの計量値Wを取得する。以下、n回目の移載動作が完了した後に取得される計量値を、計量値Wnと表す。
ステップS26において、制御部12は、n回目の移載動作が完了した後に、コンテナCに対するn回目の移載動作において移載ミスが生じたか否かを判定する。本実施形態では一例として、制御部12は、ステップS25において取得されたn回目の移載動作後の計量値WnからステップS22において取得された風袋値Tを差し引くことで、コンテナCに収納された複数の物品Gの正味の質量「計量値Wn−風袋値T」(以下「Wn−T」)を算出する。そして、制御部12は、「Wn−T」がステップS23において決定されたn回目の移載動作に対応する適正な計量範囲(Pn−dn〜Pn+dn)に含まれるか否かを判定する。
「Wn−T」が適正な計量範囲に含まれている場合(ステップS26:YES)、コンテナCに対する移載ロボット4によるn回目の移載動作が正常に完了したと考えられる。この場合、ステップS27において、制御部12は、ステップS15と同様に、予め定められた回数(5回)の移載動作が完了したか否かを判定する。コンテナCに対して5回の移載動作が完了したと判定されなかった場合(ステップS27:NO)、移載ロボット4によるn+1回目の移載動作が実行される。一方、コンテナCに対して5回の移載動作が完了したと判定された場合(ステップS27:YES)、ステップS28において、制御部12は、第1搬送先である段積み部18にコンテナCを排出(搬送)するように、第1排出機構30を動作させる。
一方、「Wn−T」が適正な計量範囲に含まれていない場合(ステップS26:NO)、移載ロボット4によるn回目の移載動作が正常に完了しなかったと考えられる。この場合、ステップS29において、制御部12は、第2搬送先である物品移載機11外にコンテナCを排出(搬送)するように、第2排出機構40を動作させる。
(4)特徴及び作用・効果
物品移載装置10は、物品Gが移載される移載部17(移載位置)にコンテナCを供給し、移載部17において物品Gが移載されたコンテナCを移載部17から排出するように、コンテナCを搬送する物品移載機11(搬送部)と、移載部17において、物品Gが収納されたコンテナCを計量する計量器13(計量部)と、計量器13により計量された計量値Wに基づいて、物品移載機11によるコンテナCの搬送動作を制御する制御部12(制御部)と、を備える。
この物品移載装置10は、移載部17において計量された計量値Wに基づいて、物品移載機11によるコンテナCの搬送動作を制御する。これにより、計量値Wに基づく簡易な切り分けによって、移載ミスが生じたコンテナCが次工程(本実施形態では、搬出部19から搬出されたコンテナCの搬出先)に送られることを防止することができる。従って、物品移載装置10によれば、移載ミスが生じたコンテナCが次工程に送られることを簡易且つ精度良く防止できる。
制御部12は、計量値Wが予め定められた計量範囲(例えば、上記第1の例では、風袋値Tが考慮された適正な計量範囲(P−d+T〜P+d+T))に含まれている場合、コンテナCを段積み部18(第1搬送先)に搬送するように物品移載機11によるコンテナCの搬送動作を制御する。一方、制御部12は、計量値Wが上記計量範囲に含まれていない場合、コンテナCを物品移載機11外(第2搬送先)に搬送するように物品移載機11によるコンテナCの搬送動作を制御する。これによれば、移載ミスが生じたコンテナC(すなわち、計量値Wが予め定められた計量範囲に含まれていないコンテナ)を移載ミスが生じていないコンテナC(すなわち、計量値Wが予め定められた計量範囲に含まれているコンテナ)とは異なる搬送先に搬送(排出)することができる。その結果、移載ミスが生じたコンテナCと移載ミスが生じていないコンテナCとが混在した状態で次工程に送られることを適切に防止できる。
制御部12は、コンテナCに移載される前に計量器3により計量された物品Gの事前計量値に基づいて、予め定められた計量範囲を決定する。これによれば、物品G毎の質量にバラツキがある場合において、事前に計量された物品Gの事前計量値に基づいて適正な計量範囲を決定することができる。ここで、物品G毎の質量にバラツキがある場合には、1つのコンテナCに対して異なる種類の物品G(質量が互いに異なる複数の物品G)が移載される場合が含まれると共に、物品Gの種類(本実施形態では、おにぎり)が同一であっても物品G毎に個体差(質量差)が生じ得る場合も含まれる。その結果、移載ミスが生じたコンテナCが次工程に送られることをより一層精度良く防止できる。
物品移載装置10は、移載部17において、物品Gが収納される前のコンテナCを計量する計量器13(風袋計量部)を備える。また、制御部12は、計量器13により計量された風袋値Tに更に基づいて、物品移載機11によるコンテナCの搬送動作を制御する。本実施形態では一例として、制御部12は、風袋値Tを考慮して適正な計量範囲を決定する。これによれば、コンテナCに収納される物品Gの正味の質量に基づいてコンテナCの搬送動作を精度良く制御することができる。
上述した制御の第1の例では、計量器13は、一のコンテナCに対して予め定められた回数(本実施形態では5回)の移載動作が完了した後に、当該一のコンテナCを計量する。また、制御部12は、当該一のコンテナCに対して予め定められた回数の移載動作が完了した後に、計量器13により計量された計量値Wに基づいて搬送動作を制御する。これによれば、1つのコンテナCの搬送動作の制御に関する処理を、比較的少ない処理量(1回の計量(図3のステップS16)と1回の判定(図3のステップS17))で実行することができる。
上述した制御の第2の例では、計量器13は、移載位置において、一のコンテナCに対する1回の移載動作毎に、当該一のコンテナCを計量する。また、制御部12は、1回の移載動作毎に、計量器13により計量された計量値Wnに基づいて搬送動作を制御する。これによれば、1回の移載動作毎に移載ミスの発生を検知することができる。上記第2の例では、ステップS26における判定において、「Wn−T」が適正な計量範囲(Pn−dn〜Pn+dn)に含まれていない場合に、移載ミス(例えば欠品等)の発生を検知することができる。そして、移載ミスの発生に応じたコンテナCの搬送動作(本実施形態では、通常のライン外(物品移載機11外)へのコンテナ排出)を直ちに実行することが可能となる。その結果、移載ミスが生じたコンテナCに対するその後の無駄な移載動作の発生を防止することができる。例えば、一のコンテナCに対する2回目の移載動作の後に移載ミスの発生が検知された場合(すなわち、ステップS26における判定結果が「NO」であった場合)、当該コンテナCに対する3回目以降の移載動作を省略することができる。これにより、物品Gの移載が正常に行われたコンテナCの出荷効率(単位時間当たりに搬出部19から搬出されるコンテナCの数量)を向上させ得る。
(5)変形例
以上、一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態では、計量器13が空のコンテナCを計量する風袋値計量部及び物品Gが収納されたコンテナCを計量する計量部の両方として機能する場合を例示したが、風袋値計量部と計量部とは互いに異なる装置によって実現されてもよい。例えば、風袋値計量部は、物品移載機11におけるコンテナCの搬送方向の移載部17の上流位置に配置されてもよい。例えば、段ばらし部16から移載部17へ供給機構20によって1つのコンテナCが搬送される際に、供給機構20に組み込まれた計量器が、当該コンテナCの風袋値を計量してもよい。この場合、供給機構20に組み込まれた計量器が、風袋値計量部として機能する。
また、規格化されたコンテナCが用いられる場合、コンテナCの風袋値として予め規定されたコンテナCの質量が用いられてもよい。この場合、風袋値計量部を省略することができる。また、上記実施形態におけるステップS12及びS22を省略することができる。ただし、規格化されたコンテナCを用いる場合であっても、コンテナCの欠損等によりコンテナC間で質量のばらつきが生じ得るため、計量された風袋値Tを用いた方が上述の搬送制御をより精度良く行うことができる。特に、1つのコンテナCに収納される物品Gの質量が小さく、コンテナCの風袋値Tが上述の質量判定(ステップS17及びS26)の結果に与える影響が大きい場合等には、計量された風袋値Tを用いるのが好ましい。
また、上記第1の例のように1つのコンテナCに対して予定されている移載動作(本実施形態では5回の移載動作)が全て完了した後に質量判定を実行する場合、計量器13は、移載部17ではなく、物品移載機11におけるコンテナCの搬送方向の移載部17の下流位置に配置されてもよい。
また、上記実施形態では、計量器3で事前に計量された物品Gの事前計量値に基づいて適正な計量範囲が決定されたが、規格化されており個体差(物品G毎の質量差)の少ない物品Gが搬送される場合には、当該物品Gについて予め定められた質量(1個当たりの質量)に基づいて適正な計量範囲が決定されてもよい。具体的には、制御部12は、コンテナCに移載されるべき物品Gの個数と当該物品Gについて予め定められた質量とを掛け合わせることで、上述した予定値を算出し、適正な計量範囲を決定してもよい。この場合、制御部12は、物品Gの事前計量値を取得しなくてもよい。また、上記実施形態におけるステップS11及びS21を省略することができる。
また、上記実施形態では、コンテナCの搬送動作の制御の例として、物品Gが移載されたコンテナCの計量値Wが適正な計量範囲に含まれないと制御部12が判定した場合に、当該コンテナCを物品移載機11外に排出する制御について説明した。ただし、コンテナCの搬送動作の制御の態様は、これに限られない。例えば、制御部12は、コンテナCに対して予定されている移載動作が完了した後に、コンテナCの計量値Wが適正な計量範囲に含まれないと判定された場合(例えば、図3のステップS17の判定結果が「NO」の場合)、物品移載機11の動作を停止させてもよい。併せて、制御部12は、制御部5を介して、移載ロボット4による移載動作を停止させてもよい。そして、例えば作業者等が手動で不足している物品GをコンテナCに補充するといった動作が行われた後に、制御部12は、質量判定(例えば、図3のステップS17)を再度実行してもよい。このようなコンテナCの搬送動作の制御によれば、上記質量判定に基づいて、コンテナCに物品Gが適切に収納されるまで第1排出機構30による排出動作を停止させることができる。これにより、物品Gが適切に収納されたコンテナCのみが第1排出機構30によって排出されるように、コンテナCの搬送動作を制御することができる。
10…物品移載装置、11…物品移載機(搬送部)、12…制御部、13…計量器(計量部)、14…搬入部、15…回送部、16…段ばらし部、17…移載部、18…段積み部、19…搬出部、20…供給機構、30…第1排出機構、40…第2排出機構、C…コンテナ、G…物品。

Claims (6)

  1. 物品が移載される移載位置にコンテナを供給し、前記移載位置において前記物品が移載された前記コンテナを前記移載位置から排出するように、前記コンテナを搬送する搬送部と、
    前記移載位置、又は前記搬送部における前記コンテナの搬送方向の前記移載位置の下流位置で、前記物品が収納されたコンテナを計量する計量部と、
    前記計量部により計量された計量値に基づいて、前記搬送部による前記コンテナの搬送動作を制御する制御部と、
    を備える、物品移載装置。
  2. 前記制御部は、
    前記計量値が予め定められた計量範囲に含まれている場合、前記コンテナを第1搬送先に搬送するように前記搬送動作を制御し、
    前記計量値が前記計量範囲に含まれていない場合、前記コンテナを第2搬送先に搬送するように前記搬送動作を制御する、
    請求項1に記載の物品移載装置。
  3. 前記制御部は、前記コンテナに移載される前に計量された前記物品の事前計量値に基づいて、前記予め定められた計量範囲を決定する、
    請求項2に記載の物品移載装置。
  4. 前記移載位置、又は前記搬送部における前記コンテナの搬送方向の前記移載位置の上流位置で、前記物品が収納される前のコンテナを計量する風袋計量部を更に備え、
    前記制御部は、前記風袋計量部により計量された風袋値に更に基づいて、前記搬送部による前記コンテナの搬送動作を制御する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の物品移載装置。
  5. 前記計量部は、一のコンテナに対して予め定められた回数の移載動作が完了した後に、前記一のコンテナを計量し、
    前記制御部は、前記一のコンテナに対して前記予め定められた回数の移載動作が完了した後に、前記計量値に基づいて前記搬送動作を制御する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の物品移載装置。
  6. 前記計量部は、前記移載位置において、一のコンテナに対する1回の移載動作毎に、前記一のコンテナを計量し、
    前記制御部は、前記1回の移載動作毎に、前記計量値に基づいて前記搬送動作を制御する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の物品移載装置。
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