JP2018127218A - 回転翼機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】接続部16の中心は、回転翼機10の機体に発生する揚力の中心と一致している。接続部16の中心とは、接続部16に対する支持棒21及び第1搭載部25の重力の作用点である。揚力の中心とは、回転翼機10に対する揚力の作用点のことであって、接続部16における回転中心である。このように回転翼機10に発生する揚力の中心が接続部の中心に位置しているので、回転翼機10の機体が傾いた場合であっても、接続部の中心を中心にして支持棒21及び第1搭載部25が回転するから、揚力の中心の周りには、カメラ28などの重量物による回転モーメントが生じない。これにより、複数の回転翼を有する回転翼機が水平方向に進行する場合に、進行方向前方及び後方の各回転翼の回転数の差を従来よりも小さくすることが可能となる。
【選択図】図2
Description
図1は、本発明の一実施形態に係る回転翼機10の構成を示す斜視図であり、図2は、回転翼機10を図1における矢印X方向から見たときの側面図であり、図3は、回転翼機10を図1における矢印Y方向から見たときの平面図である。本実施形態では、複数の回転翼を有する回転翼機として、4ロータータイプのマルチコプターを例に挙げて説明する。
上記の実施形態を次のように変形してもよい。
[変形例1]
回転翼機の機体の重心を移動させる重心移動機構を備えるようにしてもよい。図7は、変形例1に係る回転翼機10Aの側面図であり、図8は、回転翼機10Aの姿勢変化を示す側面図である。接続部16Aは、当該接続部16Aから見て第1搭載部25とは反対側に配置された第2搭載部26を、第1搭載部25とともにアーム部14A、14B、14C、14Dに接続する。第2搭載部26は、第1搭載部25に支持棒21及び支持棒22を介して連結されている。第2搭載部26には、電源、受信機、制御装置又は水平器などのほか、測位用の信号(例えばGPS信号)を受信するアンテナなどが搭載されていてもよい。支持棒21及び支持棒22は、一方向に延びる1本の棒状部材であり、アーム部14A、14B、14C、14D及び回転翼部11A、11B、11C、11Dに干渉しない範囲で、ボールジョイント等の接続部16Aを中心として、機体に対して搖動可能になっている。
上述した実施形態や変形例1では、第1搭載部25又は第2搭載部26が接続部16、16Aを中心として重力の作用で自由に回転移動できるようになっていたが、これらの移動をモータや補助プロペラのような動力部を用い、操縦者の操作に応じて能動的に制御してもよい。例えば上記実施形態の場合、支持棒21が接続部16を起点としてアーム部14A、14B、14C、14Dに対して可変になるような駆動機構と、その駆動機構を駆動するモータとを回転翼機10に設ける。操縦者は送信機を操作して、回転翼機10が所望の高度に到着すると、進行方向後方にある回転翼12B、12Cの回転数を進行方向前方にある回転翼12A、12Dの回転数よりも多くすることで回転翼機10の姿勢を進行方向前下がりに傾かせ、さらにその傾きに合わせて、上記駆動機構を利用して第1搭載部25が接続部16の鉛直方向下方に位置するように制御する。この制御は操縦者の手動で行ってもよいし、回転翼機10の制御装置が所定の制御アルゴリズムに基づき回転翼機10の傾きに応じて自動的に行ってもよい。また、第1搭載部25に、上方から見たとき互いに直交する2方向に推進力を発生させる補助プロペラを2つ設け、その補助プロペラによる推進力で第1搭載部25の位置を制御してもよい。
以上のように、接続部は、第1搭載部が重力によって移動可能となるようにアーム部に接続してもよいし、第1搭載部が動力部によって移動可能となるようにアーム部に接続してもよい。
変形例1において、接続部16Aから見て第1搭載部25側の重量と第2搭載部26側の重量とを同じにしておけば、図9に示すように、回転翼機10Aが水平方向に移動する際に、支持棒21及び支持棒22の姿勢を水平に保つことができる。この場合において、例えば第2搭載部26にカメラ28を搭載しておくと、カメラ28の撮像方向は回転翼機10の進行方向になるので、例えば回転翼12Aなどがカメラ28の撮像範囲に入って邪魔になる可能性を低減することができる。また、支持棒21及び支持棒22の姿勢が垂直の場合に比べ、支持棒21及び支持棒22の姿勢を水平の場合には、水平方向に進行するときの機体の空気抵抗を小さくすることが可能となる。
回転翼機の構造は、実施形態に例示したものに限らず、例えば図10〜12に示すような構造であってもよい。変形例4に係る回転翼機10Bは、回転翼部11A、11B、11C、11Dを支持するアーム部141が上方から見たときに矩形の形状となるように構成されている。接続部16Bは、水平なx軸周りに回転可能となるようにアーム部141に回転軸1621で接続された枠体161と、x軸に直交する水平なy軸周りに回転可能となるように枠体161にピン1611で接続された枠体162とを備えている。アーム部141と枠体161との間には、枠体161のx軸周りの回転運動を抑制するダンパ171が設けられており、枠体161と枠体162との間には、枠体162のy軸周りの回転運動を抑制するダンパ172が設けられている。このダンパ171、172は、枠体161、162が回転運動して第1搭載部25が急激に変位することで回転翼機10Bの姿勢が不安定にならないように、その変位に要する時間を長くするための手段である。
本発明は、回転翼機が水平方向に進行する場合に限らず、水平方向を含む方向(つまり水平方向のベクトル成分を持つ方向)に進行する場合にも適用可能である。つまり、図6で説明した重力mgの向きに平行な方向の分力F1が、重力mgよりも大きい又は小さい場合であっても、進行方向前方及び後方の各回転翼の回転数の差を従来よりも小さくすることができる。
電源は回転翼機に搭載する必要はなく、例えば地上に電源を設置し、その電源から延びる電源ケーブルを回転翼機に接続して電力供給を行ってもよい。また、高度15m程度の高度であれば、非接触電力伝送の受信機を中心部、第1搭載部又は第2搭載部に設置し、地上から回転翼機に無線で給電してもよい。
Claims (4)
- 複数の回転翼と、
前記複数の回転翼を支持するアーム部と、
物体を搭載する第1搭載部と、
前記第1搭載部に連結されている支持棒と、
前記第1搭載部が所定の範囲で移動可能となるように前記支持棒を前記アーム部に接続する接続部とを備える、回転翼機であって、
前記接続部は、前記支持棒、前記第1搭載部及び前記第1搭載部に搭載された物体に対する重力の作用点に致している、
回転翼機。 - 請求項1に記載の回転翼機であって、
前記接続部は、更に、少なくとも前記支持棒の回転中心にある
回転翼機。 - 請求項1又は請求項2に記載の回転翼機であって、
前記接続部は、前記支持棒に対して上下動が可能に構成されている、
回転翼機。 - 請求項3に記載の回転翼機であって、
前記接続部の上下動によって前記接続部を支持棒に対して上方に移動させることにより、当該回転翼機の重心を下方に変位させることを特徴とする
回転翼機。
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