JP2018126492A - 眼球撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】眼底に関する画像と角膜に関する画像を取得可能な眼球撮影装置を提供する。
【解決手段】眼球撮影装置100Aは、照明装置111A及び112A、ハーフミラー120、撮像装置130A、第1偏光子140Aを有する。照明装置は、眼底撮影用照明部と角膜撮影用照明部とを有し、撮像装置は、第1対物レンズを有するカメラ部を含む。第1偏光子は、ハーフミラーとカメラ部との間に配置される。眼底撮影用照明部は、第1偏光子の透過軸に直交する方向に偏光した第1の光をハーフミラーに照射し、ハーフミラーは、第1の光を受けて、進行方向が第1対物レンズ131Zの光軸に一致する反射光を眼球に向けて出射する。眼底撮影用照明部が第1の光を出射するタイミングとは異なるタイミングで、角膜撮影用照明部は光を出射し、角膜撮影用照明部が出射した光に基づく第2の光は第1対物レンズの光軸に平行な方向とは異なる方向から第2の光で眼球を照射する。
【選択図】図1

Description

本開示は、眼球撮影装置に関する。
製品または部品の検査に偏光が利用されている(例えば下記の特許文献1および2)。また、眼球の撮影への偏光の応用も研究されている(例えば下記の非特許文献1および2)。例えば、眼圧の変化は、角膜の変形として現れ得る。また、糖尿病患者の房水中の血糖濃度は、通常よりも高いことが知られており、眼底の網膜神経の観察によってアルツハイマー病の診断が可能であるとの報告もある。このように、眼球の観察により、眼病に限らず、他の病気を発見できることもあり、眼球の撮影によってより多くの情報を得たいとの要求がある。
特開2016−122913号公報 特開2016−122912号公報
福間康文ら、「偏光計測カメラを用いた視神経繊維の偏光解析」、視覚の科学、2007年9月26日、第28巻第3号、P.P110−116 石川和夫ら、「眼球結像系における偏光特性の臨床への応用」、日本眼光学学会誌、1989年3月、P.93−96 久下沼国之ら、「低SNRマルチアパーチャ画像からの視差推定と画像合成」、2016、日本光学会年次学術講演会、Optics&Photonics Japan2016、31aES9
しかしながら、眼底カメラ、細隙灯、光コヒーレンス・トモグラフィー(OCT)などを利用した従来の検査では、被検者の顔を固定した状態で、眼球の各部位ごとに別々の装置で眼球の近くから撮影を行う必要がある。そのため、検査に時間を要し、また、被検者に与えるストレスも大きい。非接触、眼球非固定の状態で、眼球の眼底に関する画像と角膜に関する画像とをより簡易に取得できると有益である。
本開示の限定的ではないある例示的な実施形態によれば、以下が提供される。
照明装置と、ハーフミラーと、撮像装置と、第1偏光子と、を備え、前記照明装置は、眼底撮影用照明部および角膜撮影用照明部を有し、前記撮像装置は、第1対物レンズを有する第1カメラ部を含み、前記第1偏光子は、前記ハーフミラーと前記第1カメラ部との間に配置され、前記眼底撮影用照明部は、前記第1偏光子の透過軸に直交する方向に偏光した第1の光を前記ハーフミラーに照射し、前記ハーフミラーは、前記第1の光を受けて、進行方向が前記第1対物レンズの光軸に一致する反射光を眼球に向けて出射し、前記眼底撮影用照明部が前記第1の光を出射するタイミングとは異なるタイミングで、前記角膜撮影用照明部は光を出射し、前記角膜撮影用照明部が出射した光に基づく第2の光は、前記第1対物レンズの光軸に平行な方向とは異なる方向から、前記眼球を照射する、眼球撮影装置。
包括的または具体的な態様は、素子、デバイス、モジュール、システム、集積回路、方法またはコンピュータプログラムで実現されてもよい。また、包括的または具体的な態様は、装置、素子、デバイス、モジュール、システム、集積回路、方法およびコンピュータプログラムの任意の組み合わせによって実現されてもよい。
本開示によれば、眼球の眼底に関する画像と角膜に関する画像とをより簡易に取得可能な眼球撮影装置が提供される。本開示の一態様の付加的な恩恵および有利な点は本明細書および図面から明らかとなる。この恩恵および/または有利な点は、本明細書および図面に開示した様々な態様および特徴により個別に提供され得るものであり、その1以上を得るために全てが必要ではない。
図1は、本開示の第1の実施形態による眼球撮影装置の例示的な構成を模式的に示す図である。 図2は、照明装置110Aの例示的な構成を説明するための図であり、図1に矢印A1で示す方向から見たときの照明装置110Aの平面図である。 図3は、眼球500の眼底に関する画像の撮影時の動作を説明するための図である。 図4は、眼底撮影モードによって得られる眼球の画像の一例を模式的に示す図である。 図5は、眼球500の角膜510に関する画像の撮影時の動作を説明するための図である。 図6は、角膜撮影モードによって得られる眼球の画像の一例を模式的に示す図である。 図7は、第1の実施形態の第1の改変例による眼球撮影装置の例示的な構成、および、眼底撮影モードにおける動作を説明するための図である。 図8は、照明装置110Bの第1照明部111Bの例示的な構成を説明するための図であり、図7に矢印B1で示す方向から見たときの第1照明部111Bを示す。 図9は、照明装置110Bの第2照明部112Bの例示的な構成を説明するための図であり、対物レンズ131zの光軸Lzに沿って見たときの第2照明部112Bの平面図である。 図10は、第1の実施形態の第1の改変例による眼球撮影装置の例示的な構成、および、角膜撮影モードにおける動作を説明するための図である。 図11は、第1の実施形態の第2の改変例による眼球撮影装置の例示的な構成、および、眼底撮影モードにおける動作を説明するための図である。 図12は、第1の実施形態の第2の改変例による眼球撮影装置の例示的な構成、および、角膜撮影モードにおける動作を説明するための図である。 図13は、眼球撮影装置の第3の改変例による照明装置の第2照明部112Dを取り出して示す平面図である。 図14は、発光部LDbの複数の光源114qを点灯させた状態において得られる眼球の画像の一例を模式的に示す図である。 図15は、発光部LDaの複数の光源113qを点灯させた状態において得られる眼球の画像の一例を模式的に示す図である。 図16は、第2の実施形態による眼球撮影装置の例示的な構成、および、眼底撮影モードにおける動作を説明するための図である。 図17は、第2の実施形態による眼球撮影装置の例示的な構成、および、角膜撮影モードにおける動作を説明するための図である。 図18は、第4の改変例による眼球撮影装置の例示的な構成、および、眼底撮影モードにおける動作を説明するための図である。 図19は、第4の改変例による眼球撮影装置の例示的な構成、および、角膜撮影モードにおける動作を説明するための図である。 図20は、第5の改変例による眼球撮影装置の例示的な構成、および、眼底撮影モードにおける動作を説明するための図である。 図21は、第5の改変例による眼球撮影装置の例示的な構成、および、角膜撮影モードにおける動作を説明するための図である。 図22は、対物レンズ131zの光軸Lzに沿って見たときのカメラ部の配置の一例を示す平面図である。 図23は、カメラ部131a〜131hによって得られる視野と、カメラ部132によって得られる視野とをあわせて模式的に示す図である。 図24は、本開示の第3の実施形態による眼球撮影装置の例示的な構成を模式的に示す図である。 図25は、眼球撮影装置100Hによる眼球の撮影動作の一例を説明するためのフローチャートである。 図26Aは、ディスプレイ200に表示されたコンテンツの一例を模式的に示す図である。 図26Bは、ディスプレイ200に表示されたコンテンツを見ているときのユーザの眼球の様子を模式的に示す図である。 図27Aは、ディスプレイ200に表示された画像が、ユーザが高い関心を示す画像に切り替えられた状態を模式的に示す図である。 図27Bは、ユーザが高い関心を示す画像がディスプレイ200に表示されたときの眼球の様子を模式的に示す図である。 図28Aは、眼底撮影用の照明パタンの一例を示す平面図である。 図28Bは、眼底撮影用の照明パタンが表示された状態において取得される、眼球の画像の一例を模式的に示す図である。 図29Aは、角膜撮影用の照明パタンの一例を示す平面図である。 図29Bは、角膜撮影用の照明パタンが表示された状態において取得される、眼球の画像の一例を模式的に示す図である。 図30は、本開示の第4の実施形態による眼球撮影装置の例示的な構成を模式的に示す図である。 図31は、図30に矢印I1で示す方向から見たときの第1照明部111Iおよび第2照明部112Iの平面図である。 図32は、第1照明部111Iの発光部11のうちの4つを取り出して模式的に示す図である。 図33は、第1照明部113Iの発光部12のうちの4つを取り出して模式的に示す図である。 図34は、対物レンズ131zの光軸Lzに沿って見たときの偏光子140Iの例示的な構成を示す平面図である。 図35は、図34に示す3行3列のマトリクス状の配置の第2列および第3列に位置する6つの対物レンズ131zのそれぞれに入射する光の偏光状態を模式的に示す図である。 図36は、図34に示す3行3列のマトリクス状の配置の第2行第1列および第2列、ならびに、第3行第1列および第2列に位置する4つの対物レンズ131zのそれぞれに入射する光の偏光状態を模式的に示す図である。 図37は、図34に示す3行3列のマトリクス状の配置の第1行第1列および第2列、ならびに、第2行第1列および第2列に位置する4つの対物レンズ131zのそれぞれに入射する光の偏光状態を模式的に示す図である。 図38Aは、携帯型タブレット端末の一例の斜視図である。 図38Bは、携帯型タブレット端末の一例の側面図である。 図39は、眼球撮影装置100Hによる眼球の撮影動作の一例を説明するためのフローチャートである。
本開示の一態様の概要は、以下のとおりである。
[項目1]
照明装置と、
ハーフミラーと、
撮像装置と、
第1偏光子と、
を備え、
前記照明装置は、眼底撮影用照明部および角膜撮影用照明部を有し、
前記撮像装置は、第1対物レンズを有する第1カメラ部を含み、
前記第1偏光子は、前記ハーフミラーと前記第1カメラ部との間に配置され、
前記眼底撮影用照明部は、前記第1偏光子の透過軸に直交する方向に偏光した第1の光を前記ハーフミラーに照射し、
前記ハーフミラーは、前記第1の光を受けて、進行方向が前記第1対物レンズの光軸に一致する反射光を眼球に向けて出射し、
前記眼底撮影用照明部が前記第1の光を出射するタイミングとは異なるタイミングで、前記角膜撮影用照明部は光を出射し、
前記角膜撮影用照明部が出射した光に基づく第2の光は、前記第1対物レンズの光軸に平行な方向とは異なる方向から、前記眼球を照射する、眼球撮影装置。
[項目2]
前記角膜撮影用照明部は、前記眼底撮影用照明部を取り囲むように配置され、前記光を出射する複数の発光部を含み、
前記光は、非偏光で前記ハーフミラーを照射し、
前記第2の光は、前記ハーフミラーが、前記光を反射した光である、項目1に記載の眼球撮影装置。
[項目3]
前記角膜撮影用照明部は、前記光軸に沿って見たとき、前記第1対物レンズを取り囲むように配置され、前記光を出射する複数の発光部を含み、
前記光は、非偏光で前記ハーフミラーを照射し、
前記ハーフミラーを透過した光が前記第2の光である、項目1に記載の眼球撮影装置。
[項目4]
前記角膜撮影用照明部は、前記光を出射する複数の発光部を含み、
前記角膜撮影用照明部は、前記ハーフミラーに関して前記第1カメラ部とは反対側に配置され、
複数の発光部は、前記光軸と重ならない位置かつ前記光軸に平行で前記第1対物レンズと交差する直線と重ならない位置に配置される、項目1に記載の眼球撮影装置。
[項目5]
前記複数の発光部は、複数の第1光源および複数の第2光源を含み、
前記角膜撮影用照明部は、各第1光源の前面に配置された第1直線偏光板を有し、
各第1直線偏光板の透過軸は、前記第1偏光子の透過軸の方向に直交しており、
前記複数の第1光源および前記複数の第2光源は、互いに異なるタイミングで発光する項目2から4のいずれかに記載の眼球撮影装置。
[項目6]
前記撮像装置は、第2対物レンズを有する第2カメラ部をさらに含み、
前記第1偏光子は、前記ハーフミラーと前記第2カメラ部との間に配置される、項目1から5のいずれかに記載の眼球撮影装置。
[項目7]
前記第2対物レンズの焦点距離は、前記第1対物レンズの焦点距離よりも小さい、項目6に記載の眼球撮影装置。
[項目8]
複数の第1カメラ部を含み、
前記複数の第1カメラ部は前記第1カメラ部を含み、
前記複数の第1カメラ部は複数の第1対物レンズを含み、
前記複数の第1対物レンズは前記第1対物レンズを含み、
前記複数の第1カメラ部と前記複数の第1対物レンズはそれぞれ対応し、
前記複数の第1対物レンズは、前記光軸に沿って見たとき、前記第2対物レンズを取り囲む、項目6に記載の眼球撮影装置。
[項目9]
前記第2対物レンズの焦点距離は、前記複数の第1対物レンズのそれぞれの焦点距離よりも小さい、項目8に記載の眼球撮影装置。
[項目10]
前記照明装置は、表示面を有するディスプレイであり、
前記眼底撮影用照明部は、前記表示面の第1領域と、前記第1領域の前面に配置された第2偏光子とを含み、
前記第2偏光子の透過軸は、前記第1偏光子の透過軸の方向に直交しており、
前記角膜撮影用照明部は、前記第1領域を取り囲む、前記表示面の第2領域を含む、項目1に記載の眼球撮影装置。
[項目11]
前記照明装置および前記撮像装置を同期して駆動させる制御回路をさらに含み、
前記ディスプレイは、複数の画像を切り替えて表示し、
前記制御回路は、前記撮像装置によって前記眼球の散瞳を検出し、散瞳が検出されたときに前記眼底撮影用照明部に前記第1の光の照射を実行させ、前記撮像装置に前記眼球を撮影させる、項目10に記載の眼球撮影装置。
[項目12]
前記第1の光の照射のもとでの撮影に続けて、前記第1の光の照射を終了させ、前記角膜撮影用照明部を発光させて前記撮像装置によって前記眼球を撮影する、項目11に記載の眼球撮影装置。
[項目13]
前記眼底撮影用照明部および前記角膜撮影用照明部の一方は、第1直線偏光板を含む第1発光部と、第2直線偏光板を含む第2発光部と、第3直線偏光板を含む第3発光部と、第1円偏光板を含む第4発光部とを有し、
前記第1、第2および第3直線偏光板の透過軸の方向は、互いに異なり、かつ、前記第1、第2および第3直線偏光板の透過軸のうちの1つは、前記第1の光の偏光方向に平行であり、
前記第1カメラ部を含む、複数の第1カメラ部を含み、
前記第1偏光子は、透過軸が前記第1の光の偏光方向と平行な第4直線偏光板と、透過軸が前記第1の光の偏光方向と直交する第5直線偏光板と、透過軸の方向が前記第4直線偏光板の透過軸の方向および前記第5直線偏光板の透過軸の方向のいずれとも異なっている第6直線偏光板と、第2円偏光板とを含み、
前記第4直線偏光板、前記第5直線偏光板、前記第6直線偏光板および前記第2円偏光板のそれぞれは、前記複数の第1カメラ部のうちの1つの前面に配置されている、項目1に記載の眼球撮影装置。
[項目14]
前記眼底撮影用照明部および前記角膜撮影用照明部の他方は、第7直線偏光板を含む第5発光部と、第8直線偏光板を含む第6発光部と、第9直線偏光板を含む第7発光部と、第3円偏光板を含む第8発光部とを有し、
前記第7、第8および第9直線偏光板の透過軸の方向は、互いに異なり、かつ、前記第7、第8および第9直線偏光板の透過軸のうちの1つは、前記第1の光の偏光方向に平行である、項目13に記載の眼球撮影装置。
[項目15]
前記撮像装置は、ライトフィールドカメラである、項目1から14のいずれかに記載の眼球撮影装置。
[項目16]
前記撮像装置は、前記眼球が前記第1の光の反射光で照射されているときに、前記眼球の眼底を撮影し、前記眼球が前記第2の光で照射されているときに、前記眼球の角膜を撮影する、項目1から15のいずれかに記載の眼球撮影装置。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態は、いずれも包括的または具体的な例を示す。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。本明細書において説明される種々の態様は、矛盾が生じない限り互いに組み合わせることが可能である。また、以下の実施形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。以下の説明において、実質的に同じ機能を有する構成要素は共通の参照符号で示し、説明を省略することがある。
(第1の実施形態)
図1は、本開示の第1の実施形態による眼球撮影装置の例示的な構成を模式的に示す。図1に示す眼球撮影装置100Aは、照明装置110Aと、ハーフミラー120と、撮像装置130Aと、偏光子140Aとを有する。図1に例示する構成では、撮像装置130Aは、イメージセンサ131sと、イメージセンサ131sの前面に配置された対物レンズ131zとを有するカメラ部131を含む。ハーフミラー120は、第1面120aと、第1面120aの反対側に位置する第2面120bとを有し、図1に示すように、第1面120aに立てた法線Nが対物レンズ131zの光軸Lzに対して概ね45°傾斜するようにして眼球撮影装置100A内に配置される。偏光子140Aは、ハーフミラー120の第2面120bと撮像装置130Aとの間に位置している。
照明装置110Aは、第1照明部111Aと、第2照明部112Aとを有する。照明装置110Aは、典型的には、複数の光源を含む。この例では、第1照明部111Aは、複数の光源111qと、複数の光源111qの前面に配置された偏光子111pとを有する。後に詳しく説明するように、第1照明部111Aは、被写体である眼球の眼底撮影用の光を提供する。複数の光源111qの各々は、例えば、白色発光ダイオードまたは赤外線発光ダイオードなどの公知の発光素子であってもよい。偏光子111pとしては、市販の偏光シートまたは金属ワイヤグリッド偏光子などを用いることができる。
他方、第2照明部112Aは、眼球の角膜撮影用の光を提供する。第2照明部112Aは、複数の発光部LAを含む。この例では、第2照明部112Aは、第1照明部111Aと同様に複数の光源112qを有しており、複数の光源112qの各々が発光部LAとして機能する。複数の光源112qの各々は、複数の光源111qの各々と同様に、白色発光ダイオードまたは赤外線発光ダイオードなどの公知の発光素子であってもよい。複数の光源111qおよび複数の光源112qの各々の光軸は、法線Nと45°の角度をなす。図1に例示する構成において、複数の光源112qの前面には偏光子は配置されていない。
眼球撮影装置100Aは、制御回路170をさらに有する。制御回路170は、照明装置110Aおよび撮像装置130Aが同期して動作するようにこれらの動作を制御する。例えば、制御回路170は、第1照明部111Aの複数の光源111qを選択的に点灯させた状態、すなわち、複数の光源111qを点灯させ、複数の光源112qを消灯させた状態、でカメラ部131のイメージセンサ131sを駆動させ、被写体である眼球500に関する第1の画像のデータをイメージセンサ131sに取得させる。さらに、制御回路170は、第1照明部111Aの複数の光源111qを消灯して第2照明部112Aの複数の光源112qを点灯させ、カメラ部131のイメージセンサ131sを駆動させて眼球500に関する第2の画像のデータをイメージセンサ131sに取得させる。このような制御回路170の機能は、汎用の処理回路とソフトウェアとの組み合わせによって実現されてもよいし、このような処理に特化したハードウェアによって実現されてもよい。
眼球撮影装置100Aの筐体は、例えば、遮光部150と、遮光部150に支持された透光部160とを有する。透光部160は、例えば、ガラス、透明樹脂から形成された透明な窓であり、ハーフミラー120の汚れを防止する機能を有する。撮影時、被写体である眼球500が対物レンズ131zの光軸Lz上に位置するように眼球撮影装置100Aの位置および姿勢が調整され、このとき、透光部160が眼球500に対向させられる。眼球500は、人または動物の眼球である。
撮像装置130Aがハーフミラー120の第2面120b側に配置されていることに対し、図1に示す例では、照明装置110Aは、ハーフミラー120の第1面120a側に配置されている。すなわち、ここでは、照明装置110Aの光源から発せられた光がハーフミラー120の第1面120aを照射する構成を例示している。照明装置110Aから発せられた光は、ハーフミラー120の第1面120aに照射され、第1面120aで反射された光が透光部160を介して眼球500に照射される。
図2は、照明装置110Aの例示的な構成を示す。図2は、図1に矢印A1で示す方向から見たときの照明装置110Aを示している。図2に例示する構成は、第1照明部111Aは、照明装置110Aの中央付近に位置し、第1照明部111Aの複数の光源111qは、4行4列のマトリクス状に配置していることを示す。これらの複数の光源111qは、同一面に配置され得る。第1照明部111Aの形状は、図2に示すような四角形状に限定されず、任意の形状を採用し得る。偏光子111pは、の複数の光源111qを覆うように配置されている。
照明装置110Aの第1照明部111Aは、第1照明部111Aの光軸がハーフミラー120と光軸Lzとの交点付近を通るような位置に配置される。上述したように、複数の光源111qの各々の光軸は、法線Nと45°の角度をなすので、第1照明部111Aのこのような配置によれば、同軸照明に近い状態で眼球500を偏光で照明し得る。なお、第1照明部111Aの光軸は、複数の光源111qのうち、第1照明部111Aの中央またはその近くに位置する光源111qの光軸であるとしてもよい。
他方、第2照明部112Aの複数の発光部LA、すなわち、複数の光源112qは、この例では、第1照明部111Aを取り囲むようにリング状に配置されている。第1照明部111Aの外側に第2照明部112Aの複数の発光部LA、例えば複数の光源112qを配置することにより、眼底撮影用の光とは異なる方向から、眼球500の角膜510(図1参照)を例えば非偏光で均一に照明し得る。
ここで、図3〜図6を参照して、眼球撮影装置100Aの例示的な動作を説明する。以下の説明から明らかとなるように、本開示の実施形態によれば、被検者、例えばヒト、の顔面を拘束することなく、また、眼球の撮影のための装置の物理的な構成を変更することなく、被検者の眼球の眼底に関する画像と、角膜表面に関する画像とを例えば連続して取得することが可能である。
図3は、眼球500の眼底に関する画像の撮影時の動作を説明するための図である。以下に説明するような撮影のモードを、眼底撮影モードと呼んでもよい。
眼底に関する画像の取得においては、制御回路170は、照明装置110Aに含まれる複数の光源のうち、第1照明部111Aの複数の光源111qが点灯状態となり、第2照明部112Aの複数の光源112qが消灯状態となるように照明装置110Aを駆動させる。複数の光源111qの前面には偏光子111pが配置されているので、複数の光源111qから発せられた光のうち、電場ベクトルの振動方向が偏光子111pの透過軸に一致する成分が偏光子111pを透過してハーフミラー120の第1面120aに入射する。換言すれば、ハーフミラー120の第1面120aには直線偏光が入射する。なお、図3中の二重の円は、電場ベクトルの振動方向が紙面に垂直であることを表現している。
ハーフミラー120は、第1照明部111Aから出射された直線偏光を反射させる。上述したように、ハーフミラー120の法線Nは、複数の光源111qのそれぞれの光軸および対物レンズ131zの光軸Lzに対して45°の角度をなしている。そのため、図3に模式的に示すように、反射光線の進行方向は、対物レンズ131zの光軸Lzにほぼ一致する。なお、反射光線の進行方向は、対物レンズ131zの光軸Lzに3度程度の誤差を有していてもよい。ハーフミラー120での反射において、直線偏光の偏光面は変化しない。したがって、第1照明部111Aから出射され、ハーフミラー120で反射された光R1(以下、単に「反射光R1」と呼ぶ。)は、偏光方向を維持したまま、被写体である眼球500に向かって進行する。
反射光線の一部は、透光部160および眼球500の角膜510を通過して虹彩520に到達する。ここでは、反射光線の進行方向が対物レンズ131zの光軸Lzにほぼ一致しているので、ハーフミラー120からの反射光線は、眼球500の直上から、換言すれば、眼球500の中心と対物レンズ131zとを結ぶ線分を基準として入射角がほぼ0°の方向から眼球500に入射する。そのため、角膜510を通過した光の大部分は、虹彩520の中央の瞳孔を通過し、水晶体530を通過して眼底550に到達する。
眼底550に到達した光は、眼底550で拡散反射され、非偏光の戻り光D1となって眼球500から眼球撮影装置100Aに向かって進行する。戻り光D1は、水晶体530、虹彩520中央の瞳孔および角膜510を通過し、さらにハーフミラー120を第1面120a側から第2面120b側に通過して偏光子140Aに到達する。なお、非偏光の戻り光D1が発生する理由は、眼底の視神経層、血管組織層などにおいて光の多重散乱と吸収が発生するため直線偏光が解消されるからと考えてもよい。
図3中、偏光子140Aを表す矩形中の太い両矢印は、偏光子140Aの透過軸の方向を示している。ここでは、偏光子140Aの透過軸は、紙面の上下方向に平行である。本明細書において、「透過軸の方向」は、偏光子の主面と対向したときに、透過軸の延びている方向を意味する。眼球500の眼底550における拡散反射によって生じた戻り光D1は、上述したように非偏光であり、戻り光D1の少なくとも一部、例えば強度においておおよそ半分、は、偏光子140Aを透過する。
制御回路170は、第1照明部111Aの複数の光源の点灯と同期させてイメージセンサ131sに撮像を実行させる。撮像装置130Aが制御回路170の指示に基づいて制御されることにより、カメラ部131によって、偏光子140Aの透過光に基づく眼底の画像を取得することができる。
ここで、撮像装置130Aに向かう光に注目すると、撮像装置130Aに向かう光には、図3に模式的に示すように、ハーフミラー120からの反射光R1のうち、透光部160、角膜510などで鏡面反射された成分が含まれる。鏡面反射に起因するこれらの反射光は、眼底の画像中に輝点を生じさせるので、眼底の観察には不要であるといえる。
ここでは、第1照明部111Aの偏光子111pの透過軸は、紙面に垂直であり、カメラ部131の前面に配置された偏光子140Aの透過軸は、紙面の上下方向に平行である。すなわち、ここでは、偏光子111pの透過軸と、偏光子140Aの透過軸とが互いに直交するような構成が採用されている。第1照明部111Aは、偏光子140Aの透過軸に直交する方向に偏光した光でハーフミラー120を照射しており、また、透光部160、角膜510などにおける鏡面反射は、入射した直線偏光の偏光面を変化させない。そのため、透光部160、角膜510などでの鏡面反射による光は、反射光R1と電場ベクトルの振動方向が同じである。つまり、透光部160、角膜510などでの鏡面反射による光の電場ベクトルの振動方向は、偏光子140Aの透過軸に直交し、透光部160、角膜510などでの鏡面反射による光は、偏光子140Aによって遮断される。したがって、不要な反射光の像(輝点)が眼底の画像中に現れることが防止される。鏡面反射に起因する不要な光がハーフミラー120によって遮断されるので、例えば、眼球撮影装置100Aを明視距離(10cm〜20cm)程度まで離しても眼底の画像が可能である。
図4は、眼底撮影モードによって得られる眼球の画像の一例を模式的に示す。図3を参照して説明したように、眼底撮影モードでは、眼球500を同軸照明に近い状態で偏光で照明し得る。そのため、図4に模式的に示すように、眼底550を明るく写すことが可能である。また、眼球500内での多重反射を防止できるので、眼底観察の妨げとなる、眼球500内での多重反射に起因する光の像が、取得される画像中に出現することを防止できる。さらに、角膜510からの鏡面反射に起因する光のカメラ部131への入射を偏光子140Aによって防止することができるので、眼底観察の妨げとなる角膜510での鏡面反射に起因する光の像の出現も防止される。したがって、網膜上の血管552などに関するテクスチャが明瞭に現れた画像を取得することが可能である。
次に、図5を参照して、角膜510に関する画像の撮影時の動作を説明する。以下に説明するような撮影のモードを、角膜撮影モードと呼んでもよい。
図5は、眼球500の角膜510に関する画像の撮影時の動作を説明するための図である。角膜撮影モードにおいては、制御回路170は、第2照明部112Aの複数の光源112qを点灯させ、第1照明部111Aの複数の光源111qを消灯させる。第2照明部112Aの複数の光源112qの前面には偏光子は配置されておらず、したがって第2照明部112Aは、図5に模式的に示すように非偏光でハーフミラー120の第1面120aを照射する。ハーフミラー120は、第2照明部112Aから出射された非偏光を反射させる。ハーフミラー120は、第2照明部112Aから出射された光(ここでは非偏光)の反射光R2を眼球500に向けて照射する。ハーフミラー120からの反射光R2は、非偏光である。
図2を参照して説明したように、ここでは、第2照明部112Aの複数の光源112qは、第1照明部111Aを取り囲む配置を有している。そのため、反射光R2(ここでは非偏光)は、図5に模式的に示すように、対物レンズ131zの光軸Lzに平行な方向とは異なる方向、換言すれば、斜め方向から眼球500に入射する。また、ここでは、第2照明部112Aの複数の光源112qを第1照明部111Aの周囲にリング状に配置しているので、第2照明部112Aから出射され、ハーフミラー120で反射された光で眼球500の角膜510を均一に照明することが可能である。
反射光R2が眼球500に到達すると、角膜510は、鏡面反射による戻り光D2を生じさせる。戻り光D2は、ハーフミラー120を通過してカメラ部131に向かって進行する。戻り光D2も非偏光であるので、戻り光D2の一部は、偏光子140Aを通過してイメージセンサ131sの撮像面上に眼球500の像を形成する。
図6は、角膜撮影モードによって得られる眼球の画像の一例を模式的に示す。図6に模式的に示すように、角膜撮影モードでは、眼底撮影モードとは対照的に瞳孔が暗い部分として画像中に現れている。
角膜撮影モードでは、第2照明部112Aは、対物レンズ131zの光軸Lzに平行な方向とは異なる方向から眼球500を照明する。図2を参照して説明したように、ここでは、第2照明部112Aの複数の光源112qが第1照明部111Aの外側にリング状に配置されているので、複数の光源112qから出射され、ハーフミラー120で反射された光(ここでは非偏光)は、眼球500の中心と対物レンズ131zとを結ぶ線分を基準としてより大きな入射角で眼球500に入射する。そのため、反射光R2の一部が瞳孔を通過しても、眼球500の内部での多重反射により、瞳孔を通過した光のほとんどはカメラ部131に向かって出射しない。そのため、角膜撮影モードで得られる画像中の瞳孔は、暗い部分として写る。ただし、瞳孔を通過した光の一部は、眼球500内で多重反射した後、戻り光としてカメラ部131に入射し得る。図6に示す例では、このような戻り光に起因して、暗い瞳孔を背景としたリング状の明るい部分512mが画像中に現れている。また、この例では、角膜510の表面およびその近傍での鏡面反射に起因するリング状の明るい部分512sも画像中に現れている。
以上のように、撮像装置130Aは、眼球500が第1照明部111Aから出射された光の反射光R1で照射されているときに、眼球500の眼底550を撮影する。また、眼球500が第2照明部112Aから出射された光の反射光R2で照射されているときに、眼球500の角膜510を撮影する。上述した実施形態によれば、単一の装置でありながら、進行方向が対物レンズ131zの光軸Lzに一致する光(例えば直線偏光)と、光軸Lzに平行な方向とは異なる方向からの光(例えば非偏光)とを互いに異なるタイミングで切り替えて眼球500に照射することができる。例えば、同軸照明に近い、偏光での照明のもとでの撮影(眼底撮影モード)と、入射角のより大きな方向からの非偏光による照明のもとでの撮影(角膜撮影モード)とを互いに異なるタイミングで実行することができる。
本開示の実施形態によれば、照明の光学系および撮像の光学系の物理的な構成を変更することなく、眼底撮影モードでの撮影と、角膜撮影モードでの撮影とを切り替えて実行することが可能である。例えば、これらのモードを高速に(例えば30ミリ秒程度のインターバルで)切り替えて、同一の眼球の眼底に関する画像のデータと、角膜に関する画像のデータとを連続して順次に取得することが可能である。本開示の実施形態による眼球撮影装置におけるこのような動作は、例えば汎用の処理回路とソフトウェアとの組み合わせによって実現可能であり、眼球に関する2種の画像を高速に取得できる。したがって、被検者の顔面の拘束を不要としながら、被検者にストレスを与えずに撮影を行うことが可能である。本開示の実施形態は、新生児または動物の眼球が撮影の対象であるなど、被検者を医師の指示に従わせることが難しい場合の眼球の撮影に特に有効である。
同一の対象に関する、眼底撮影モードでの撮影および角膜撮影モードでの撮影の順序は、任意であり、例えば角膜撮影モードでの撮影後に眼底撮影モードでの撮影を実行してもよい。眼底撮影モードでの撮影と、角膜撮影モードでの撮影の間隔も任意に決定し得る。ただし、第1および第2の光として可視光を利用してこれらのモードのもとでの撮影を短い間隔で連続して実行する場合、まず部屋を暗くして瞳孔を拡大させておいてから、眼底撮影モードでの撮影と、角膜撮影モードでの撮影とをこの順で実行すると、眼底の画像をより確実に取得し得るので有益である。
図3を参照して説明したように、眼底撮影モードでは、電場ベクトルの振動方向が、カメラ部の前面に配置された偏光子の透過軸に直交する偏光をハーフミラーに照射し、ハーフミラーで反射された光で眼球をほぼ直上から照明している。眼底撮影モードにおける照明は、同軸照明に近い照明であるので、例えばカラーのイメージセンサを用いることにより、眼底の色に関する情報を取得することも可能である。また、さらに、カメラ部の前面に配置された偏光子の透過軸と、ハーフミラーに照射される直線偏光の偏光方向とが互いに直交しているので、眼底の観察の妨げとなる、鏡面反射(例えば角膜での鏡面反射)によって生じた光の影響をカメラ部前面の偏光子によって除去することができる。したがって、眼底に関する高品位の画像を取得することが可能である。
図3に模式的に示すように、上述の例では、第1照明部111Aは、S偏光でハーフミラー120を照射している。S偏光でハーフミラー120を照射することにより、P偏光でハーフミラー120を照射する場合と比較して、より高い反射率が得られ、光の利用効率を向上させることができる。すなわち、より明るい画像を得ることができる。
他方、角膜撮影モードでは、眼底撮影用の光の照射とは異なるタイミングで、眼球に対して斜め方向から眼球が例えば非偏光で照射される。このときの戻り光に基づいて取得される画像は、例えば角膜表面の異物、傷などの観察に有用な情報を提供する。
このように、本開示の実施形態によれば、眼底に関する画像と、角膜に関する画像とをより容易かつより短時間で取得することが可能である。
(第1の実施形態の改変例)
本開示の実施形態による眼球撮影装置は、上述した例に限定されず、種々の改変が可能である。例えば、照明装置に関して種々の改変が可能である。言うまでもないが、以下に説明する構成は、あくまでも例示であり、照明装置に関する改変は、以下に説明する構成に限定されない。
図7は、眼球撮影装置の第1の改変例を示す。図7に示す眼球撮影装置100Bと、図1を参照して説明した眼球撮影装置100Aとの間の相違点は、眼球撮影装置100Bが、照明装置110Aに代えて照明装置110Bを有している点である。
図7に例示する構成において、照明装置110Bは、複数の光源111qおよび偏光子111pを有する第1照明部111Bと、複数の発光部LBを有する第2照明部112Bとを含む。図7に模式的に示すように、複数の発光部LBは、ハーフミラーの第2面120b側であって、カメラ部131の対物レンズ131zの周囲に位置している。図2を参照して説明した例と同様に、第2照明部112Bは、発光部LBとしての複数の光源112qを含んでいる。図7に例示する構成において、偏光子140Aは、第2照明部112Bの複数の発光部LBを覆っていない。
図8は、図7に矢印B1で示す方向から見たときの第1照明部111Bを示す。図8に例示する構成において、第1照明部111Bは、2行2列のマトリクス状に配置された4つの発光ブロックBkを含み、各発光ブロックBkは、上述の眼球撮影装置100A中の第1照明部111Aと同様に、4行4列に配置された合計16個の光源111qを有している。すなわち、ここでは、第1照明部111Bは、眼球撮影装置100A中の第1照明部111Aと比較して4倍の数の光源111qを有している。偏光子111pは、これらの複数の光源111qを覆っている。
図7に示すように、眼球撮影装置100A中の第1照明部111Aとは異なり、照明装置110Bの第1照明部111Bの周囲には、第2照明部112Bが配置されていない。したがって、第1照明部111Bを拡大して、より多くの光源111qを第1照明部111Bに含ませることができる。このように、第1照明部111Bと第2照明部112Bとを分離して眼球撮影装置100B内に配置することにより、第1照明部111Bの面積を増大させ、眼球500(特に眼底550)をより明るく照明することが可能になる。
なお、図7は、眼球撮影装置100Bの眼底撮影モードにおける動作を模式的に示している。眼球撮影装置100Bの、眼底撮影モードにおける動作は、眼球撮影装置100Aにおける動作と同様である。例えば、制御回路170の制御に基づき、第1照明部111Bの複数の光源111qが点灯され、第2照明部112Bの光源112qが消灯される。複数の光源111qから出射された光は、偏光子111pに入射する。ここで、偏光子111pの透過軸の方向としては、カメラ部131の前面に配置された偏光子140Aの透過軸に直交する方向(ここでは紙面に垂直な方向)が選ばれている。したがって、第1照明部111Bは、偏光子140Aの透過軸に直交する方向に偏光した光でハーフミラー120を照射する。ハーフミラー120は、進行方向が対物レンズ131zの光軸Lzに一致した反射光R1を眼球500に向けて出射する。眼球500に入射し、眼底550で拡散反射された戻り光D1の一部が偏光子140Aを透過して眼底550に関する画像を形成する。
図9は、対物レンズ131zの光軸Lzに沿って見たときの第2照明部112Bを示す。図9に示すように、ここでは、複数の発光部LB、すなわち複数の光源112q、がカメラ部131の対物レンズ131zを取り囲むようにリング状に配置されている。
図10は、眼球撮影装置100Bの角膜撮影モードにおける動作を説明するための図である。角膜撮影モードにおいては、制御回路170は、第2照明部112Bの複数の光源112qを点灯させ、第1照明部111Bの複数の光源111qを消灯させる。第2照明部112Bの発光部LB(ここでは複数の光源112q)から出射された光は、第2面120b側から第1面120a側に向かってハーフミラー120を透過し、眼球500に向かって進行する。複数の発光部LBが対物レンズ131zを取り囲む配置を有しているので、ハーフミラー120を通過した透過光T2(ここでは非偏光)は、図10に模式的に示すように、光軸Lzに平行な方向とは異なる方向から眼球500に入射する。眼球500の角膜510で反射された光が戻り光D2としてカメラ部131に向かって進行し、眼球500の角膜に関する画像を形成する。このように、第2照明部112Bは、ハーフミラー120を透過した光を眼球500に向けて出射してもよい。
図11および図12は、眼球撮影装置の第2の改変例を示す。図11および図12に示す眼球撮影装置100Cは、第1照明部111Cおよび第2照明部112Cを有する照明装置110Cを含む。上述の第1の改変例と同様に、第2照明部112Cは、第1照明部111Cと分離して眼球撮影装置100C内に配置されている。
図11および図12は、眼球撮影装置100Cの眼底撮影モードにおける動作および角膜撮影モードにおける動作をそれぞれ模式的に示している。まず、図11を参照する。眼球撮影装置100Cの眼底撮影モードにおける動作は、上述の眼球撮影装置100Aおよび100Bの眼底撮影モードにおける動作と同様である。照明装置110Cの第1照明部111Cは、ハーフミラー120の第1面120aを直線偏光で照射し、ハーフミラー120は、進行方向が対物レンズ131zの光軸Lzに一致する反射光R1を眼球500に向けて出射する。第1照明部111Cとしては、上述の第1の改変例における第1照明部111Bと同様の構成(図8参照)を採用し得る。
図12を参照する。図12に模式的に示すように、この例では、第2照明部112Cは、ハーフミラー120に関してカメラ部131とは反対側、すなわち、透光部160とハーフミラー120の第1面120aとの間に位置する。第2照明部112Cは、複数の発光部LCを含む。これらの発光部LCは、対物レンズ131zの光軸Lzの周りに対物レンズ131zに重ならない位置に配置される。対物レンズ131zの光軸Lzに沿って見たときの複数の発光部LCの配置は、図9を参照して説明した第2照明部112B中の発光部LBの配置とほぼ同様であるのでここでは図示を省略する。
このような構成によっても、光軸Lzに平行な方向とは異なる方向から、透光部160を透過した、第2照明部112Cの発光部LCからの光L2(典型的には非偏光)で眼球500を照射することができる。図11および図12に示す構成によれば、第1照明部111Cおよび第2照明部112Cの独立性がより高く、照明光学系の設計がより容易である。図11および図12に例示する構成によれば、ハーフミラー120を介さずに非偏光を眼球500に照射できるので、第2の改変例と比較して、ハーフミラー120における不要な鏡面反射を防止でき、また、ハーフミラー120の面積を低減することができる。さらに、眼球500のより近くに複数の発光部LCが位置するので、より大きな入射角度で眼球500を照明することができる。
図13は、眼球撮影装置の第3の改変例を示す。図13では、照明装置の第2照明部112Dを取り出して示している。眼球撮影装置のその他の部分の構成には、既に説明した例と同様の構成を適用し得る。例えば第1照明部として、上述した第1照明部111A〜111Cのいずれを採用してもよい。
図13に示す第2照明部112Dは、発光部LDaおよび発光部LDbを含む複数の発光部LDを有する。図13に示すように、複数の発光部LDは、例えばリング状の配置を有する。発光部LDは、図2を参照して説明した構成のように、第1照明部を取り囲むように配置され得る。あるいは、発光部LDは、図9を参照して説明した構成のように、対物レンズ131zを取り囲むように配置され得る。第2照明部112Dは、図7および図10を参照して説明した例のように、ハーフミラー120の第2面120b側に配置されてもよいし、図11および図12を参照して説明した例のように、ハーフミラー120の第1面120a側に配置されてもよい。
図13に例示する構成において、発光部LDaおよび発光部LDbは、円周上に沿って交互に配置されている。発光部LDaは、複数の光源113qと、複数の光源113qを覆う複数の偏光子112pとを有する。複数の偏光子112pのそれぞれの透過軸の方向としては、偏光子111pと同様に、カメラ部131の前面に配置された偏光子140Aの透過軸に直交する方向が選ばれる。他方、発光部LDbは、複数の光源114qを有し、複数の光源114qの前面には、偏光子は配置されない。このような構成の第2照明部112Dが適用された場合、角膜撮影モードにおいて、発光部LDaの複数の光源113qと、発光部LDbの複数の光源114qとは、例えば制御回路170の指示に基づき、互いに異なるタイミングで発光するように制御される。
図14は、発光部LDbの複数の光源114qを点灯させ、発光部LDaの複数の光源113qを消灯させた状態において得られる眼球の画像の一例を示す。ただし、第1照明部の複数の光源は消灯させている。複数の光源114qの前面には偏光子は配置されていないので、複数の光源114qを選択的に点灯させた状態では、図6を参照して説明した例と同様に、眼球500内での多重反射を経た戻り光に起因して、暗い瞳孔を背景としたリング状の明るい部分512mが画像中に現れ、角膜510の表面およびその近傍での鏡面反射に起因するリング状の明るい部分512sも画像中に現れる。
図15は、発光部LDaの複数の光源113qを点灯させ、発光部LDbの複数の光源114qを消灯させた状態において得られる眼球の画像の一例を示す。ただし、第1照明部の複数の光源は消灯させている。発光部LDaは、複数の光源113qの前面に配置された複数の偏光子112pを含んでいる。したがって、複数の光源113qを選択的に点灯させた状態では、眼球500が直線偏光で照射される。複数の偏光子112pのそれぞれの透過軸の方向として、偏光子140Aの透過軸に直交する方向が選択されているので、眼球500内での多重反射を経た戻り光、ならびに、角膜510の表面およびその近傍での鏡面反射に起因する戻り光は、偏光子140Aによって遮断される。そのため、発光部LDaの複数の光源113qを選択的に点灯させた状態において得られる眼球の画像には、図14に示すような明るい部分512mおよび512sが生じない。
このように、角膜照明用の光を提供する第2照明部に2種の発光部を設け、一方の発光部を、非偏光を提供する発光部とし、他方の発光部を、電場ベクトルの振動方向が偏光子140Aの透過軸に直交する直線偏光を提供する発光部とすることにより、角膜に関して2種の画像を得ることができる。発光部LDbの複数の光源114qを選択的に点灯させて撮影を行うモードは、角膜に鏡面反射を生成させ、鏡面反射による像を取得するモードであるといえる。このようなモードによれば、角膜表面の凹凸、異物または傷を発見しやすい。他方、発光部LDaの複数の光源113qを選択的に点灯させて撮影を行うモードは、角膜表面およびその近傍での鏡面反射に起因する戻り光の影響が除去されたモードであるといえる。このようなモードによれば、角膜直下(前眼房)内の房水、水晶体などによる光の散乱および水晶体の濁りの状態の観察に有利な画像が得られるので、白内障などの診断に有用である。
角膜表面およびその近傍での鏡面反射に起因する戻り光の像を観察可能なモードと、鏡面反射に起因する戻り光の影響を除去するモードを切り替え可能とすることにより、目的に応じて、より有用な情報を与える画像を取得することが可能になる。なお、発光部LDaおよびLDbの配置は、図13を参照して説明したような、これらが円周上に並ぶ配置に限定されない。ただし、角膜に対する照明光の入射角度を2種のモードの間で揃える観点からは、発光部LDaおよびLDbを円周上に交互に配置するような構成が有利である。
(第2の実施形態)
照明装置と同様に、本開示の眼球撮影装置は、撮像装置に関しても種々の改変が可能である。図16および図17は、本開示の第2の実施形態による眼球撮影装置の例示的な構成を模式的に示す。図16および図17に示す眼球撮影装置100Eは、図1を参照して説明した眼球撮影装置100Aと比較して、撮像装置130Aに代えて撮像装置130Eを有している。
撮像装置130Eは、いわゆるライトフィールドカメラである。撮像装置130Eは、対物レンズ131zおよびイメージセンサ131sの間に配置されたマイクロレンズアレイ131mを有し、画像データを得た後で事後的にフォーカスを変更可能に構成されている。マイクロレンズアレイ131mは、複数のマイクロレンズを含み、各マイクロレンズは、イメージセンサ131sの複数の撮像セルを含む領域を覆う。マイクロレンズアレイ131mを用いることにより、対物レンズ131zを透過した光線による像をイメージセンサ131sによって入射角度毎に記録できる。そのため、取得した画像データに画像処理を施すことによって、撮影の回数が1回であっても、取得した画像データに基づいて、異なる距離にフォーカスされた画像を事後的に生成することができる。画像データを得た後でリフォーカス可能な撮像装置は、例えば、ILLUM(登録商標)の名称でライトロ,インコーポレイテッドから販売されている。
図16および図17は、眼球撮影装置100Eの眼底撮影モードにおける動作および角膜撮影モードにおける動作をそれぞれ模式的に示している。眼底撮像モードでは、第1照明部111Aの複数の光源111qを点灯し、第2照明部112Aの複数の光源112qを消灯して、ライトフィールドカメラとして構成されたカメラ部131Eを含む撮像装置130Eで眼球500を撮像する。取得された画像データに基づき、必要に応じて、リフォーカスされた画像を生成する。リフォーカスされた画像の生成は、制御回路170によって実行されてもよいし、眼球撮影装置100Eと外部の機器とを接続して外部の機器に実行させてもよい。リフォーカス可能に構成された撮像装置を適用することにより、眼球500の眼底550とイメージセンサ131sの撮像面との間の距離を事前に測定することなく、フォーカスを仮想的に変えて、眼底に関する画像のうち、テクスチャに関する最高周波数成分を含む画像を選定することができる。すなわち、眼底550に関する鮮明な画像をより確実に得ることができ、より効果的に網膜血管、神経などの検査を行うことができる。
角膜撮像モードでは、第2照明部112Aの複数の光源112qを点灯し、第1照明部111Aの複数の光源111qを消灯して眼球500を撮像する。撮像装置130Eによって取得された画像データに基づき、必要に応じて、リフォーカスされた画像を生成する。例えば、角膜510での鏡面反射に起因する輝点が現れた画像から、最高周波数成分を含む画像を生成する。角膜510の位置にピントが合った画像を生成することにより、角膜510表面に関する鮮明な像が得られるので、角膜上の傷などの検査を有利に行い得る。
リフォーカス可能な撮像装置を適用することにより、被写体とカメラとの距離が固定できず、撮像のチャンスが一瞬であるような場合であっても、眼底および/または角膜に関する鮮明な画像を取得し得る。上述したような構成は、被検者に意識させない、被検者の眼球に関する画像の取得(眼球のカジュアルセンシングと呼ばれることがある。)に特に有利である。
(第2の実施形態の改変例)
図18および図19は、眼球撮影装置の第4の改変例を示す。図18および図19に示す眼球撮影装置100Fは、第1のカメラ部131と、第2のカメラ部132とを有する撮像装置130Fを有する。図18および図19に例示する構成において、第2のカメラ部132は、対物レンズ132zと、イメージセンサ131sとを含む。つまり、この例では、第1のカメラ部131および第2のカメラ部132は、イメージセンサ131sを共有している。もちろん、第1のカメラ部131と第2のカメラ部132とが、独立してイメージセンサを有していてもよい。図18および図19に模式的に示すように、この例では、対物レンズ131zの光軸Lzに沿って見たとき、カメラ部132は、偏光子140Aによって覆われている。
図18は、眼球撮影装置100Fの眼底撮影モードにおける動作を模式的に示している。既に説明したように、眼底撮影モードでは、制御回路170は、第1照明部111Aの複数の光源111qを点灯し、第2照明部112Aの複数の光源112qを消灯ささせ、複数の光源111qの点灯に同期させてカメラ部131を動作させることによって、眼底550に関する画像をイメージセンサ131sに取得させる。
図19は、眼球撮影装置100Fの角膜撮影モードにおける動作を模式的に示している。第2照明部112Aの複数の光源112qを点灯し、第1照明部111Aの複数の光源111qを消灯させ、複数の光源112qの点灯に同期してイメージセンサ131sによって角膜510に関する画像を取得する点は、これまでに説明した例と同様である。ただし、ここでは、カメラ部132により、角膜510に関する画像を取得する。換言すれば、ここでは、角膜510に関する画像は、カメラ部132の対物レンズ132zを通過した光線によって形成された画像である。
カメラ部131および132のフォーカスは、典型的には、固定されている。眼球撮影装置100Fと眼球500との間の相対的な配置を変えずに同一の眼球500を撮影すると仮定した場合、眼球500の角膜510は、眼底550よりも眼球撮影装置100Fに近い位置にある。すなわち、角膜510を撮影する場合、眼底550を撮影する場合と比較して、より装置に近い位置にフォーカスさせることによって、角膜510に関してより鮮明な画像を取得し得る。
ここでは、カメラ部132の対物レンズ132zとして、カメラ部131の対物レンズ131zよりも焦点距離の小さいレンズを用いる。これにより、眼底撮影モードと角膜撮影モードとを比較的短いインターバルで切り替えた場合であっても、角膜510に対するフォーカスがより容易となり、角膜510表面に生じた、鏡面反射による光の像などをより鮮明に撮像することが可能になる。このように、眼底および角膜のいずれを撮影するかに応じて、焦点距離が互いに異なる対物レンズを選択可能とすることにより、眼底にピントがあった画像と、角膜にピントがあった画像とをより確実に取得し得る。なお、対物レンズ131zは、単一のレンズに限定されず、1以上のレンズの集合であってもよい。対物レンズ132zについても同様である。
図20および図21は、第5の改変例による眼球撮影装置100Gの例示的な構成を示す。図20および図21は、眼球撮影装置100Gの眼底撮影モードにおける動作および角膜撮影モードにおける動作をそれぞれ模式的に示している。
図20および図21に示す眼球撮影装置100Gは、第2のカメラ部132を有する撮像装置130Gを含む点で、図18および図19を参照して説明した撮像装置130Fと共通する。図18および図19を参照して説明した眼球撮影装置100Fと、図20および図21に示す眼球撮影装置100Gとの間の相違点は、眼球撮影装置100Gの撮像装置130Gが複数の第1のカメラ部を有する点である。図20および図21に示す例では、カメラ部132を挟んでカメラ部132の上下に、対物レンズ131zを有するカメラ部131aと対物レンズ131zを有するカメラ部131bとが配置されている。複数の第1のカメラ部はカメラ部131aとカメラ部131bを含む。
図22は、対物レンズ131zの光軸Lzに沿って見たときのカメラ部の配置の一例を示す。図22に例示する構成において、撮像装置130Gは、それぞれが対物レンズ131zを有する第1のカメラ部131a〜131hと、撮像装置130Gの中央に配置された第2のカメラ部132とを有する。図22に示すように、第1のカメラ部131a〜131hの対物レンズ131zは、第2のカメラ部132の対物レンズ132zを取り囲む配置を有する。図22に示す例では、これらの対物レンズは、3行3列のマトリクス状に配列されている。行方向または列方向に隣接する2つの対物レンズの中心間距離は、1mm〜2mm程度であり得る。
この例では、第2のカメラ部132によって眼球の角膜に関する画像を取得し、複数の第1のカメラ部131a〜131hによって、眼球の眼底に関する複数の画像を取得する。したがって、典型的には、カメラ部132の対物レンズ132zの焦点距離は、カメラ部131a〜131hの対物レンズ131zよりも焦点距離が小さい。
再び図20を参照する。図20に模式的に示すように、眼底撮影モードでは、直線偏光の反射光R1で眼球500が照射される。第1のカメラ部131a〜131hの各々は、眼底550からの戻り光D1に基づき、眼底550に関する画像データを取得する。つまり、ここでは、一度の撮影で合計8つの画像が得られる。なお、この例では、第1のカメラ部131a〜131hは、単一のイメージセンサ131sを共有しているので、各カメラ部は、対物レンズ131zを通過した光がイメージセンサ131sの撮像面上の異なる領域上にそれぞれ結像するように構成されている。他方、角膜撮影モードでは、図21に模式的に示すように、非偏光の反射光R2で眼球500が照射され、第2のカメラ部132が、角膜510からの戻り光D2に基づき、角膜510に関する画像データを取得する。
図23は、カメラ部131a〜131hによって得られる視野と、カメラ部132によって得られる視野とをあわせて模式的に示す。図23中、破線の円F2は、カメラ部132の視野を模式的に示している。カメラ部132は、眼球500の瞳孔の中心とその周囲を撮影する。図23中、実線の円F1は、カメラ部131a〜131hの視野を模式的に示している。複数の円F1は、互いに重なりを有している。したがって、カメラ部131a〜131hによって得られる8つの画像を合成することによって、眼底550に関してより視野の拡大された画像が得られる。つまり、眼球撮影装置100Gによって得られる画像に基づいて、眼底550のより広い領域を観察することができる。
一般に、眼底の撮影は小さな瞳孔を介しての撮影であるので、一度の撮影では広い視野を得ることが困難である。これに対し、第5の改変例によれば、複数のカメラ部によって互いに異なる方向からの眼底の画像を一括して取得し、これらの画像を合成することによって、より大きな視野を実現できる。このような構成によれば、従来の装置のように、5cm程度の距離にまで装置を眼球に接近させることなく、より大きな視野を実現し得る。第1照明部による照明は、同軸照明に近い照明であり、従来の装置のように、装置を眼球に近づけた状態での撮影が必須ではないので、眼球の撮影に特別な技能の習得が要求されることもない。
(第3の実施形態)
図24は、本開示の第3の実施形態による眼球撮影装置の例示的な構成を模式的に示す。図24に示す眼球撮影装置100Hは、ディスプレイ200および偏光子210pを有する照明装置110Hを含む。ディスプレイ200は、表示面200rを有し、偏光子210pは、表示面200rの中央付近の第1領域Q1を覆っている。表示面200rのうち、第1領域Q1の周囲に位置する第2領域Q2上には、偏光子は配置されていない。例えば照明装置110Aの第1照明部111Aが有する偏光子111pと同様に、第1領域Q1の前面に配置された偏光子210pの透過軸は、偏光子140Aの透過軸の方向に直交する。ディスプレイ200としては、公知の表示装置を利用することができ、ここでは、有機ELディスプレイを例示する。なお、図24に例示する構成では撮像装置130Gが適用されているが、これまでに説明した撮像装置130A、130Eおよび130Fのいずれも適用可能であることは言うまでもない。
ディスプレイ200は、その表示面200rに任意の画像を表示させることができる。ディスプレイ200の駆動は、例えば制御回路170によって制御され得る。制御回路170は、ディスプレイ200と撮像装置130Gとを同期して駆動させ、例えば眼底550に関する画像と、角膜510に関する画像とを撮像装置130Gに順次に取得させる。
眼球撮影装置100Hは、例えば携帯型のタブレット端末、電子ブック、ゲーム機などの筐体の内部(例えば表示部の背面側)に搭載され得る。図24からわかるように、ディスプレイ200からの光は、ハーフミラー120によって反射されて透光部160から外部に向けて出射される。換言すれば、眼球撮影装置100Hに対向する被検者(以下、ユーザーと呼ぶことがある。)は、ディスプレイ200に表示された画像などのコンテンツを見ることができる。なお、ディスプレイ200に表示する画像を適宜反転させておくことにより、ユーザは通常の端末を見ているときと同様に画像を見ることができ、ゲームなどを楽しむことができる。
図38Aおよび図38Bは、タブレット端末の一例の斜視図、および側面図を示す。タブレット端末は、タブレット端末本体240と、ハーフミラー120と、遮光性を有するカバー242と、ディスプレイ200とを有する。タブレット端末本体240の表面に、ディスプレイ200が位置する。
カバー242は開口を有する。ハーフミラー120は、カバー242の開口を覆うように配置される。タブレット端末本体240とカバー242とは、ヒンジを介して接続されており、タブレット端末本体240とカバー242に位置するハーフミラー120とで規定される角度が変更可能である。例えば、ディスプレイ200とハーフミラー120とで規定される角度が45°になるように、ヒンジで固定可能に構成される。
カバー242とハーフミラー120とに覆われることで規定される空間に、撮像装置130Gが位置する。図38Aおよび図38Bでは、透光部160および遮光部150は省略されているが、同様に、カバー242とハーフミラー120とに覆われることで規定される空間に位置する。
ディスプレイ200は、非偏光を出力できればよく、その一例は有機ELである。ディスプレイ200は、中央付近の偏光子を有する第1領域Q1と、偏光子を有しない周辺部の第2領域Q2とを有し、第1領域Q1と第2領域Q2とは分離されている。ディスプレイ200に表示されるコンテンツは、第1の領域Q1および第2領域Q2にまたがって表示され、ディスプレイ200に45°傾斜して設置されたハーフミラー120で反射してユーザ241の眼に到達する。ユーザ241は、ディスプレイ200に表示されたコンテンツなどの像をハーフミラー120によって反射させて観察して擬似的な立体像を見ながらゲームをすることができる。同時に、ディスプレイ200に表示されるコンテンツを変化させて、撮像装置130Gによって疲労時の眼球のヘルスケアチェックを行うこともできる。
眼球撮影装置100Hは、ユーザの所望するコンテンツ(例えばウエブサイトなど、例えばテキストを含む画像または映像)をディスプレイ200に表示させ、あるタイミングでユーザの眼球の撮影を実行する。以下、図面を参照しながら、眼球撮影装置100Hによる眼球の撮影動作の一例を説明する。
図25は、眼球撮影装置100Hによる眼球の撮影動作の一例を説明するためのフローチャートである。図25に示すように、制御回路170は、例えばユーザの指示に基づき、ユーザの指定したコンテンツをディスプレイ200に表示させる(ステップS1)。図26Aは、ディスプレイ200に表示されたコンテンツの一例を模式的に示し、ここでは、電子ブックのアプリによって小説が表示されている。ユーザは、透光部160を介して、ディスプレイ200に表示されたコンテンツを見ることができる。図26Bは、このときの眼球500の様子を模式的に示しており、瞳孔の大きさは、通常の大きさである。
次に、制御回路170は、あるタイミングで、ディスプレイ200に表示されている画像を、図27Aに模式的に示すように、ユーザが高い関心を示す画像に切り替える(ステップS2)。ユーザが高い関心を示す画像は、例えば、ユーザの好きな動物、食べ物、買いたいと考えている物品、ユーザの恋人の画像など、ユーザの交感神経を興奮させるような画像であれば特に限定されない。例えば、ユーザがゲームのアプリを実行中であれば、ゲームの流れの途中でごく自然な形でこのような画像を表示させることも可能である。ユーザが高い関心を示す画像が表示されると、図27Bに模式的に示すように、瞳孔が拡大し、眼底に光が届きすい状態となる。
次に、制御回路170は、撮像装置130Gを駆動させて眼球500の撮影を行う(ステップS3)。そして、得られた画像に基づき、瞳孔が十分に拡大しているか否かの判定を実行する(ステップS4)。例えば、画像処理により瞳孔の直径を測定し、測定によって得られた値と、予め設定した閾値との大小の比較により、散瞳が生じているか否かを判定することができる。判定に利用する画像は、第1のカメラ部および第2のカメラ部のいずれで取得された画像であってもかまわない。なお、ここでは、ユーザが高い関心を示す画像を表現する光が照明として用いられるので、得られる画像の画質が低いことがあるが、散瞳の有無の判定が可能な程度の画質が得られていればよい。
瞳孔が拡大していない場合には、処理がステップS2に戻され、ディスプレイ200に表示されている画像が、ユーザが高い関心を示すであろう他の画像に切り替えられる。他方、散瞳が検出された場合には、制御回路170は、眼底撮影用の照明パタンをディスプレイ200に表示させ、撮像装置130Gの第1のカメラ部(ここでは第1のカメラ部131a〜131h)に眼球500の撮影を実行させる(ステップS5)。
図28Aは、眼底撮影用の照明パタンの一例を示す。ここでは、ディスプレイ200の前面に配置された偏光子210pが矩形状を有しており、制御回路170は、ディスプレイ200のうち、偏光子210pと重なりを有する矩形状の領域を選択的に発光させる。このとき、ハーフミラー120は、直線偏光で照射され、眼球500には、ハーフミラー120で反射された直線偏光が入射する。すなわち、図24に例示する構成では、ディスプレイ200の第1領域Q1と、偏光子210pとが、眼底撮影用の照明光を提供する第1照明部を構成する。
図28Bは、眼底撮影用の照明パタンが表示された状態において取得される、眼球の画像の一例を模式的に示す。図4に示す例と同様に、網膜上の血管552などに関するテクスチャが明瞭に現れた画像を取得することが可能である。
この例では、制御回路170は、眼底の撮影に続けて、角膜の撮影を実行する。角膜の撮影に際して、制御回路170は、ディスプレイ200の駆動を制御することにより、眼底撮影用の照明パタンによるハーフミラー120の照射を終了させ、角膜撮影用の照明パタンをディスプレイ200に表示させ、撮像装置130Gの第2のカメラ部132に眼球500の撮影を実行させる(ステップS6)。
図39は、眼球撮影装置100Hによる眼球の撮影動作の一例を説明するための別のフローチャートである。図25と異なる箇所は、ステップS4で瞳孔が拡大しているかを判定してYESとなった場合、表示している画像コンテンツが照明として適するかを判断する(ステップS7)。この判断は、表示画像が特定の単色に偏らず平均的にはグレイに近いかどうかを判断することで行われる。具体的には、カラー画像を構成するRGB値をそれぞれ画像内で加算して平均化したE(R)、E(G)、E(B)の3種の数値のカラーバランスを評価して、
E(R)/E(G) < TH1
かつ
E(B)/E(G) < TH2
である場合(TH1、TH2は一定値)、画像コンテンツの光分布が特定の色に偏らず、無彩色のグレイに近いため、当該表示画像をそのまま眼底画像取得の際の照明光として使うことができる。この場合、当該表示画像中心部Q1の画像を偏光照明としてそのまま使って眼底を撮像する(ステップS8)。この場合、周辺部Q2領域の画像輝度を低下させてもよく、その場合瞳孔がさらに開く副次的効果もある。次に当該表示画像周辺部Q2の画像コンテンツを使って角膜撮像を実施する(ステップS9)。この場合、中央部Q1領域の画像輝度を低下させることによって、角膜を斜めから非偏光で照明する。
図29Aは、角膜撮影用の照明パタンの一例を示す。ここでは、制御回路170は、表示面200rのうち、第1領域Q1を取り囲む第2領域Q2の一部を選択的に発光させることによって、第2領域Q2の一部をリング状に発光させている。第2領域Q2の全部を発光させてもよい。これにより、図5を参照して説明した例と同様に、リング状の照明によってハーフミラー120を照射することができる。すなわち、図24に例示する構成では、ディスプレイ200の第2領域Q2の少なくとも一部が、角膜撮影用の照明光を提供する第2照明部を構成する。この例では、第2領域Q2上に偏光子は配置されていないので、ハーフミラー120は、非偏光で照射される。なお、図24では、反射光R1を示す破線の矢印と、反射光R2を示す破線の矢印とがあわせて示されているが、これは、紙面の節約のためにすぎず、眼球500が同一のタイミングで反射光R1および反射光R2で照射されることを意図していない。
図29Bは、角膜撮影用の照明パタンが表示された状態において取得される、眼球の画像の一例を模式的に示す。眼底の撮影の実行後、周囲の照明の影響により瞳孔が再び収縮するが、より入射角の大きな方向からのハーフミラー120での反射光R2の照射により、図6に示す例と同様に、角膜510の表面およびその近傍での鏡面反射に起因する輝点の像を含む画像を得ることができる。図29Bに示す例では、図6に示す例と同様に、角膜510の表面およびその近傍での鏡面反射に起因するリング状の明るい部分512sが画像中に現れている。
このように、第3の実施形態によれば、眼球撮影装置100Hを通常は表示装置として動作させながら、何らかの条件またはタイミングに応じて眼球を眼球撮影装置100Hによってセンシングすることができる。例えば、一般のタブレット端末などに眼球撮影装置100Hを組み込むことにより、ユーザに意識させずに眼球のセンシングを実行することが可能である。特に、ユーザに提示される画像または映像の内容をユーザの嗜好を考慮して決定することにより、ユーザに意識させずに眼球のセンシングを効果的に実行し得る。本開示の眼球撮影装置は、携帯可能な機器に限定されず、例えば家庭内の鏡などにも組み込むことができる。したがって、眼球の撮影を通して、緑内障患者に対する眼圧のモニタリング、糖尿病患者に対する房水中の血糖濃度のモニタリング、アルツハイマー病の早期発見のための高齢者に対する網膜内のβアミロイドのモニタリングなどを低侵襲かつ短時間で日常的に実行できる可能性がある。
(第4の実施形態)
これまでに説明した実施形態では、特に眼底の撮影において、眼球からの戻り光のうち、特定の偏光面の光を偏光子140Aによって遮断することによって、より鮮明な画像を取得している。しかしながら、以下に説明するように、戻り光の偏光状態に関する情報を積極的に取得して、偏光状態に関する情報を眼球の観察に活用してもよい。
図30は、本開示の第4の実施形態による眼球撮影装置の例示的な構成を模式的に示す。図30に示す眼球撮影装置100Iは、第1照明部111Iおよび第2照明部112Iを有する照明装置110Iと、複数のカメラ部131を有する撮像装置130Iとを含む。図22を参照した例と同様に、撮像装置130I中の複数の対物レンズ131zは、対物レンズ131zの光軸Lzに沿って見たとき、例えば3行3列のマトリクス状に配置される。また、眼球撮影装置100Iは、ハーフミラー120と、複数のカメラ部131との間に偏光子140Iを有する。偏光子140Iは、各カメラ部の前面にそれぞれ位置する複数の偏光板を含む。これら複数の偏光板のうちの少なくとも1つは、直線偏光板であり、その透過軸は、例えば紙面における上下方向に平行である。
図31は、図30に矢印I1で示す方向から見たときの第1照明部111Iおよび第2照明部112Iを示す。図31に例示する構成において、第1照明部111Iは、全体として矩形状を有しており、第2照明部112Iが第1照明部111Iの外側に位置している。この例では、第2照明部112Iの外形も矩形状である。
図31に模式的に示すように、第1照明部111Iは、それぞれがLEDなどの光源11qを含む複数の発光部11を有する。光源11qは、例えば独立して点灯および消灯を制御可能に構成され、第1照明部111Iは、発光部11を単位として駆動される。同様に、この例では、第2照明部112Iも、それぞれが光源12qを含む複数の発光部12を有している。第1照明部111Iと同様に、第2照明部112Iは、発光部12を単位として駆動される。
図32は、第1照明部111Iの発光部11のうちの4つを取り出して模式的に示す。図32では、2行2列に配列された4つの発光部11a〜11dを示す。発光部11a〜11dの光源11qの前面には、透過軸の方向が互いに異なる直線偏光板11pa〜11pdがそれぞれ配置されている。図示する例において、直線偏光板11pa〜11pdの透過軸の方向は、それぞれ、0°、90°、135°および45°である。直線偏光板11pa〜11pdの透過軸のうちの1つは、偏光子140Iが有する直線偏光板のうちの1つの透過軸の方向と直交する。
図32に例示する構成において、発光部11dは、直線偏光板11pdの前面に配置された1/4波長板(λ/4板)11qdをさらに含む。1/4波長板11qdは、その進相軸Faおよび遅相軸Saが直線偏光板11pdの透過軸と45°の角をなすように直線偏光板11pd上に配置される。図32に模式的に示すように、直線偏光板11pdおよび1/4波長板11qdの積層体は、円偏光板として機能する。
第1照明部111Iは、発光部11a〜11dを含む発光ブロックBkaの繰り返し構造を有する。発光部11aの光源11qを一斉に選択的に点灯させることにより、電場ベクトルの振動方向が0°の直線偏光でハーフミラー120を照射することができる。発光部11bの光源11qを一斉に選択的に点灯させれば電場ベクトルの振動方向が90°の直線偏光が得られ、発光部11cの光源11qを一斉に選択的に点灯させれば電場ベクトルの振動方向が135°の直線偏光が得られる。発光部11dの光源11qを一斉に選択的に点灯させた場合には、図32に模式的に示すように、光の進行方向と逆の方向から見たときに反時計周りの円偏光が出射される。このように、ここでは、第1照明部111Iは、円偏光を含む4種類の異なる偏光を生成可能に構成されている。
図33は、第2照明部112Iの発光部12のうちの4つを取り出して模式的に示す。第1照明部111Iと同様に、ここでは、第2照明部112Iも、直線偏光および円偏光を含む複数の偏光を切り替えて照射可能に構成されている。第2照明部112Iの発光部12は、発光部12a〜12dを含む。図33は、複数の発光部12のうち、2行2列に配列された4つの発光部12a〜12dを含む発光ブロックBkbを示している。第2照明部112Iは、発光ブロックBkbの繰り返し構造を有する。
図33に例示する構成において、発光部12a〜12dは、それぞれ、光源12qの前面に配置された直線偏光板12pa〜12pdを有する。直線偏光板12pa〜12pdの透過軸の方向は、それぞれ、0°、90°、135°および45°である。発光部12dは、直線偏光板12pdの前面に配置された1/4波長板12qdをさらに含み、直線偏光板12pdおよび1/4波長板12qdの積層体は、円偏光板として機能する。
図32および図33に例示する構成において、発光ブロックBkaおよびBkbは、出射される光の偏光状態が互いに異なる4個の発光部を含んでいる。ただし、発光ブロックBkaおよびBkbに含まれる発光部の数は、4個に限定されない。例えば、発光ブロックBkaおよび/またはBkbが、出射される光の偏光状態が互いに異なる16個の発光部を含んでいてもよい。
ここでは、眼底550の撮影には、第1照明部111Iからの偏光を用い、角膜510の撮影には、第2照明部112Iからの偏光を用いる。第1照明部111Iから出射された偏光は、ハーフミラー120によって反射されて眼球500に向かう。第2照明部112Iから出射された偏光についても同様である。ハーフミラー120として、偏光状態を変化させずに光を反射させる非偏光ハーフミラーを用いることにより、偏光方向の異なる複数の偏光および円偏光から選択された1つで眼球500を照射することができる。眼球500の網膜の神経線維、角膜510などは透明であるが、複屈折の性質を有する。そのため、眼底550からの戻り光および角膜510からの戻り光の偏光状態は、入射前と比較して変化する。戻り光は、ハーフミラー120を通過して各カメラ部131の対物レンズ131zに到達する。
図34は、対物レンズ131zの光軸Lzに沿って見たときの偏光子140Iの例示的な構成を示す。図34に例示する構成において、偏光子140Iは、カメラ部131の対物レンズ131zのマトリクス状の配置に対応して、3行3列のマトリクス状に配置された複数の直線偏光板14pa〜14pdを有する。各カメラ部131の前面には、直線偏光板14pa〜14pdのうちのいずれかが位置する。
直線偏光板14pa〜14pdの透過軸の方向は、それぞれ、0°、90°、135°および45°である。つまり、偏光子140Iに含まれる直交偏光板の透過軸のうちの少なくとも1つは、第1照明部111Iに含まれる直線偏光板11pa〜11pdの透過軸のうちの1つと、第2照明部112Iに含まれる直線偏光板12pa〜12pdの透過軸のうちの1つとに直交している。また、偏光子140Iに含まれる直交偏光板の透過軸のうちの少なくとも1つは、第1照明部111Iに含まれる直線偏光板11pa〜11pdの透過軸のうちの1つと、第2照明部112Iに含まれる直線偏光板12pa〜12pdの透過軸のうちの1つとに平行である。さらに、ここでは、第3行第2列に位置する直線偏光板14pd上および第3行第3列に位置する直線偏光板14pc上に1/4波長板14qが配置されている。図示するように、1/4波長板14qの進相軸Faおよび遅相軸Saは、それぞれ、90°および0°の方向に調整されており、直線偏光板12pcおよび1/4波長板14qの積層体と、直線偏光板12pdおよび1/4波長板14qの積層体とは、円偏光板として機能する。
上述したように、眼球500の網膜の神経線維、角膜510などは、複屈折を示し、入射した光の偏光状態を変化させる。前面に直線偏光板または円偏光板が配置された複数のカメラ部131のそれぞれによって眼球500を撮影し、得られた画像データに視差補正を施すことにより、視差補正後のデータに基づいて戻り光に関するストークスパラメータを推定可能である。すなわち、視差補正後のデータに基づいて戻り光の偏光状態を求めることができる。
図35は、図34に示す3行3列のマトリクス状の配置の第2列および第3列に位置する6つの対物レンズ131zのそれぞれに入射する光の偏光状態を模式的に示す。3行3列のマトリクス状の配置の第2列および第3列に位置する6つのカメラ部131によって取得される画像は、偏光方向が90°、45°、0°および135°の直線偏光に基づく4つの画像、ならびに、右回り円偏光に基づく画像および左回り円偏光に基づく画像である。これら6つの画像は、互いに異なる視点から取得された画像であるので、これらの間には視差が存在する。6つの画像の間の視差は、例えば視差補正の画像処理によってその影響をキャンセルし得る。視差補正としては、例えば非特許文献3に記載の方法を適用できる。参考のために、非特許文献3の開示内容の全てを本明細書に援用する。
例えば、視差補正後の、偏光方向が90°、45°、0°および135°の直線偏光に基づく4つの画像、ならびに、右回り円偏光に基づく画像および左回り円偏光に基づく画像を便宜的にそれぞれI90、I45、I0、I135、IRhおよびILhと表現する。このとき、戻り光に関するストークスパラメータによって表現される画像I(S0)、I(S1)、I(S2)、I(S3)は、下記の式(1)によって計算できる。
I(S0)=I0+I90
I(S1)=I0−I90
I(S2)=I45−I135
I(S3)=IRh−ILh (1)
画像間の視差がより小さいと考えられる、2行2列のブロックに位置する対物レンズの組み合わせからI(S0)〜I(S3)を計算で求めることも可能である。図36は、図34に示す3行3列のマトリクス状の配置の第2行第1列および第2列、ならびに、第3行第1列および第2列に位置する4つの対物レンズ131zのそれぞれに入射する光の偏光状態を模式的に示す。I90、I0、I135、IRhと表現される画像を抽出すれば、下記の式(2)に基づいてI(S0)〜I(S3)を求めることができる。なお、式(2)中の「*」は、乗算を表す。
I(S0)=I0+I90
I(S1)=I0−I90
I(S2)=(I0+I90)−2*I135
I(S3)=2*IRh−(I0+I90) (2)
例えば、第1照明部111Iの複数の発光部11のうち、発光部11dの光源11qを選択的に点灯させることにより(図32参照)、同軸照明に近い状態で眼球500を円偏光で照射することが可能である。円偏光で照射された眼球500からの戻り光に基づく画像を撮像装置130Iによって取得することにより、取得した画像から、透明な角膜および眼底の網膜を1つの光学媒質とみなしたときのその媒質の複屈折に関する情報を得ることが可能である。非特許文献1には、円偏光で照射された眼球からの戻り光に基づき、自覚症状がなく早期診断が困難な緑内障の診断に有用な、網膜の視神経繊維の厚さを推定可能であることが記載されている。つまり、第4の実施形態によれば、眼球の撮影を通して、緑内障の有無の診断、緑内障の疑いのある患者のモニタリングなどが可能である。
図30〜図36を参照して説明した構成によれば、偏光を4通りに変化させて眼球500を照明することができる。また、眼球500に照射される光に関するストークスパラメータS00、S01、S02およびS03は、既知である。したがって、偏光を4通りに変化させて眼球500を照明し、偏光状態の異なる照明光の照射毎に、戻り光に関する画像I(S0)、I(S1)、I(S2)およびI(S3)のデータを取得して解析することにより、眼球500に関するミュラー行列の行列要素を求めることができる。したがって、ミュラー行列の行列要素から、眼球500の角膜510および網膜神経線維に関するより詳細な光学情報を得ることができる。
図37は、図34に示す3行3列のマトリクス状の配置の第1行第1列および第2列、ならびに、第2行第1列および第2列に位置する4つの対物レンズ131zのそれぞれに入射する光の偏光状態を模式的に示す。図37に示す例では、対物レンズ131zに入射する直線偏光の偏光面は、行方向または列方向に隣接する2つのカメラ部131の間で互いに直交する。したがって、例えば、第2照明部112Iから偏光方向が0°の直線偏光を出射させて撮影を行い、第2照明部112Iから偏光方向が90°の直線偏光を出射させて撮影を行うことにより、角膜510に関する平行ニコル画像および直交ニコル画像を取得可能である。角膜510に関する平行ニコル画像および直交ニコル画像を得ることによって、これらの画像に基づき、角膜510表面の傷などを明瞭に観察したり、非特許文献2に記載されているように、複屈折に起因する十字パタンなどを観測したりすることが可能である。
第4の実施形態では、照明装置が、複数種の偏光を切り替えて眼球に照射可能に構成され、かつ、複数のカメラ部のそれぞれの前面に複数種の偏光板が配置されている。そのため、取得される画像に基づいて、戻り光の偏光状態をより詳細に解析し得る。したがって、通常の画像処理だけでは取得が困難な、透明な媒質の光学性質に関する情報を得ることが可能である。
本開示の実施形態は、眼球の撮影に有用である。本開示の実施形態によれば、被検者を拘束することなく、眼球の検査に有用な、例えば眼底の画像および角膜の画像を比較的短時間で取得可能である。また、眼底の撮影と角膜の撮影との間で機器を変えて撮影する必要がなく、眼球全体を一度に検査することが可能である。本開示の実施形態は、医師の指示の理解が難しい、動物、新生児などの眼球の検査に特に有利である。本開示の実施形態によれば、被検者に意識させることなく眼球の撮影を実行することも可能であり、日常的な健康のモニタリングにも適している。
11、11a〜11d 発光部
11pa、11pd 直線偏光板
11q 光源
11qd 1/4波長板
12、12a〜12d 発光部
12pa :直線偏光板
12pc :直線偏光板
12pd :直線偏光板
12q 光源
12qd 1/4波長板
14pa、14pc、14pd 直線偏光板
14q 1/4波長板
100A〜100C、100E〜100I 眼球撮影装置
110A〜110C、110H、110I 照明装置
111A〜111C、111H、111I 第1照明部
111p 偏光子
111q 光源
112A〜112D、112H、112I 第2照明部
112p 偏光子
112q 光源
113I 第1照明部
113q、114q 光源
120 ハーフミラー
130A、130E〜130G、130I 撮像装置
131、131E、131a〜131h (第1の)カメラ部
131m マイクロレンズアレイ
131s イメージセンサ
131z 対物レンズ
132 (第2の)カメラ部
132z 対物レンズ
140A、140I 偏光子
170 制御回路
200 ディスプレイ
210p 偏光子
500 眼球
510 角膜
550 眼底
LA〜LD 発光部
LDa、LDb、LDba 発光部
Lz 光軸

Claims (16)

  1. 照明装置と、
    ハーフミラーと、
    撮像装置と、
    第1偏光子と、
    を備え、
    前記照明装置は、眼底撮影用照明部および角膜撮影用照明部を有し、
    前記撮像装置は、第1対物レンズを有する第1カメラ部を含み、
    前記第1偏光子は、前記ハーフミラーと前記第1カメラ部との間に配置され、
    前記眼底撮影用照明部は、前記第1偏光子の透過軸に直交する方向に偏光した第1の光を前記ハーフミラーに照射し、
    前記ハーフミラーは、前記第1の光を受けて、進行方向が前記第1対物レンズの光軸に一致する反射光を眼球に向けて出射し、
    前記眼底撮影用照明部が前記第1の光を出射するタイミングとは異なるタイミングで、前記角膜撮影用照明部は光を出射し、
    前記角膜撮影用照明部が出射した光に基づく第2の光は、前記第1対物レンズの光軸に平行な方向とは異なる方向から、前記眼球を照射する、
    眼球撮影装置。
  2. 前記角膜撮影用照明部は、前記眼底撮影用照明部を取り囲むように配置され、前記光を出射する複数の発光部を含み、
    前記光は、非偏光で前記ハーフミラーを照射し、
    前記第2の光は、前記ハーフミラーが、前記光を反射した光である、
    請求項1に記載の眼球撮影装置。
  3. 前記角膜撮影用照明部は、前記光軸に沿って見たとき、前記第1対物レンズを取り囲むように配置され、前記光を出射する複数の発光部を含み、
    前記光は、非偏光で前記ハーフミラーを照射し、
    前記ハーフミラーを透過した光が前記第2の光である、
    請求項1に記載の眼球撮影装置。
  4. 前記角膜撮影用照明部は、前記光を出射する複数の発光部を含み、
    前記角膜撮影用照明部は、前記ハーフミラーに関して前記第1カメラ部とは反対側に配置され、
    複数の発光部は、前記光軸と重ならない位置かつ前記光軸に平行で前記第1対物レンズと交差する直線と重ならない位置に配置される、
    請求項1に記載の眼球撮影装置。
  5. 前記複数の発光部は、複数の第1光源および複数の第2光源を含み、
    前記角膜撮影用照明部は、各第1光源の前面に配置された第1直線偏光板を有し、
    各第1直線偏光板の透過軸は、前記第1偏光子の透過軸の方向に直交しており、
    前記複数の第1光源および前記複数の第2光源は、互いに異なるタイミングで発光する、
    請求項2から4のいずれかに記載の眼球撮影装置。
  6. 前記撮像装置は、第2対物レンズを有する第2カメラ部をさらに含み、
    前記第1偏光子は、前記ハーフミラーと前記第2カメラ部との間に配置される、
    請求項1から5のいずれかに記載の眼球撮影装置。
  7. 前記第2対物レンズの焦点距離は、前記第1対物レンズの焦点距離よりも小さい、
    請求項6に記載の眼球撮影装置。
  8. 複数の第1カメラ部を含み、
    前記複数の第1カメラ部は前記第1カメラ部を含み、
    前記複数の第1カメラ部は複数の第1対物レンズを含み、
    前記複数の第1対物レンズは前記第1対物レンズを含み、
    前記複数の第1カメラ部と前記複数の第1対物レンズはそれぞれ対応し、
    前記複数の第1対物レンズは、前記光軸に沿って見たとき、前記第2対物レンズを取り囲む、
    請求項6に記載の眼球撮影装置。
  9. 前記第2対物レンズの焦点距離は、前記複数の第1対物レンズのそれぞれの焦点距離よりも小さい、
    請求項8に記載の眼球撮影装置。
  10. 前記照明装置は、表示面を有するディスプレイであり、
    前記眼底撮影用照明部は、前記表示面の第1領域と、前記第1領域の前面に配置された第2偏光子とを含み、
    前記第2偏光子の透過軸は、前記第1偏光子の透過軸の方向に直交しており、
    前記角膜撮影用照明部は、前記第1領域を取り囲む、前記表示面の第2領域を含む、
    請求項1に記載の眼球撮影装置。
  11. 前記照明装置および前記撮像装置を同期して駆動させる制御回路をさらに含み、
    前記ディスプレイは、複数の画像を切り替えて表示し、
    前記制御回路は、前記撮像装置によって前記眼球の散瞳を検出し、散瞳が検出されたときに前記眼底撮影用照明部に前記第1の光の照射を実行させ、前記撮像装置に前記眼球を撮影させる、
    請求項10に記載の眼球撮影装置。
  12. 前記第1の光の照射のもとでの撮影に続けて、前記第1の光の照射を終了させ、前記角膜撮影用照明部を発光させて前記撮像装置によって前記眼球を撮影する、
    請求項11に記載の眼球撮影装置。
  13. 前記眼底撮影用照明部および前記角膜撮影用照明部の一方は、第1直線偏光板を含む第1発光部と、第2直線偏光板を含む第2発光部と、第3直線偏光板を含む第3発光部と、第1円偏光板を含む第4発光部とを有し、
    前記第1、第2および第3直線偏光板の透過軸の方向は、互いに異なり、かつ、前記第1、第2および第3直線偏光板の透過軸のうちの1つは、前記第1の光の偏光方向に平行であり、
    前記第1カメラ部を含む、複数の第1カメラ部を含み、
    前記第1偏光子は、透過軸が前記第1の光の偏光方向と平行な第4直線偏光板と、透過軸が前記第1の光の偏光方向と直交する第5直線偏光板と、透過軸の方向が前記第4直線偏光板の透過軸の方向および前記第5直線偏光板の透過軸の方向のいずれとも異なっている第6直線偏光板と、第2円偏光板とを含み、
    前記第4直線偏光板、前記第5直線偏光板、前記第6直線偏光板および前記第2円偏光板のそれぞれは、前記複数の第1カメラ部のうちの1つの前面に配置されている、
    請求項1に記載の眼球撮影装置。
  14. 前記眼底撮影用照明部および前記角膜撮影用照明部の他方は、第7直線偏光板を含む第5発光部と、第8直線偏光板を含む第6発光部と、第9直線偏光板を含む第7発光部と、第3円偏光板を含む第8発光部とを有し、
    前記第7、第8および第9直線偏光板の透過軸の方向は、互いに異なり、かつ、前記第7、第8および第9直線偏光板の透過軸のうちの1つは、前記第1の光の偏光方向に平行である、
    請求項13に記載の眼球撮影装置。
  15. 前記撮像装置は、ライトフィールドカメラである、
    請求項1から14のいずれかに記載の眼球撮影装置。
  16. 前記撮像装置は、前記眼球が前記第1の光の反射光で照射されているときに、前記眼球の眼底を撮影し、前記眼球が前記第2の光で照射されているときに、前記眼球の角膜を撮影する、
    請求項1から15のいずれかに記載の眼球撮影装置。
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