JP2018124903A - 指を用いた情報入力装置と情報入力方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で持ち運びが容易で、しかも操作性の良い、従来のマウスの機能を代替する入力装置を提供する。【解決手段】人差し指に取り付けた接触分布センシングデバイスを含む入力装置に親指を接触させて、従来のマウスと同等の機能を実現する。接触分布センシングデバイスには、複数個の接触センサーが含まれている。親指の接触および移動を検出し、これに応じた信号をコンピューター装置に送り、表示装置上のカーソルの位置を移動させる。また、接触分布センシングデバイスの上端、下端、左端、右端に設けた領域に親指を接触させることにより、それぞれの方向へのカーソルの連続移動ができるようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、指を用いた情報入力装置および情報入力方法に関する。
パーソナル・コンピューター(パソコン)の入力手段として、キーボードとマウスが用いられるようになってから、数十年がたつ。デスクトップ・パソコンでは、キーボードとマウスの2つの入力装置が現在でも、主に用いられている。ノートブック・パソコンでは、キーボードはデスクトップ・パソコンと同様に使われているが、マウスは持ち運びが不便であるために、タッチパッドやトラックボール、トラックポイントが、マウスの代わりに使われるようになっている。さらに小型のパソコンやスマートフォンの入出力では、指の接触を感知できる機能を付加した、タッチパネルと呼ばれる液晶表示・入力装置が用いられている。タッチパネルでは、情報の表示の機能と指の接触による入力の機能が統合されている。
さらに、最近では、小型軽量化を目指すために、メガネに装着し、人の目の網膜に画像を結像させる、新しい方式の表示装置が開発されている。この表示装置の問題点は、液晶画面のように、タッチパネルとしての機能が付加できない事にある。持ち運びが容易な小型の入力装置が新たに必要となる。メガネ型表示装置では、現状のスマートフォンよりも、自由な姿勢での操作が可能であり、入力装置も持ち運びが容易で、自由度の大きい使い方ができる事が要求される。このように、持ち運びが容易で、自由度の大きい入力装置の第2の用途は、プロジェクターを用いて、コンピューターから画像を投影する場合のコンピューターの操作にある。現在のパーソナル・コンピューターをプロジェクターに接続する場合には、パーソナル・コンピューターのキーボードやマウスの操作により、次の画面に移る、画面上でカーソルを動かす等の操作を行う必要がある。このために、プレゼンテーションを行う人、またはその補助者が、パーソナル・コンピューターのキーボードとマウスやタッチパッド等で操作をする必要がある。持ち運びが容易な小型の入力装置があれば、これから操作信号を提供することが可能になる。パーソナル・コンピューターから離れた位置から、画面の操作が可能となり、パーソナル・コンピューターを用いたプレゼンテーションの利便性が向上できる。第3の用途としては、テレビや画像録画機器のリモートコントローラーがある。これらの装置のリモートコントローラーは、機能の増加に伴って、ボタンの数が大幅に増え、操作は複雑になっている。できるだけ単純な入力装置とし、操作内容は、テレビ画面上に表示し、これを見ながら、入力操作をすることが可能になる。
手の大きさに近い大きさを持ち、平らな面上での操作に限定される従来のマウスに対して、上記のタッチパッド、トラックボールやトラックポイントが、マウスの機能を代替するために使われている。ただし、この3つの入力装置も、キーボードと一緒にノートブック・パソコンに取り付けて使われている。片手で容易に持つことができるようにするために、さらなる小型化を図った入力装置の発明として、例えば、特許文献1が出願されている。人差し指に取り付けたスティックとマウスと同様のクリックボタンを用いて、従来のマウスと同等の操作ができるようにしている。ただし、マウスの機能部分をそのまま小型化して、指に取り付けているために、操作性に問題がある。
これまでのマウスとは異なる方法で、位置情報やボタンのクリック情報を入力する手段として、表示装置の機能と接触による入力の機能とを兼ね備えているタッチパネルについての記載が、
https://www.Microsoft.com/surface/ja−jp/support/touch−mouse−and−search/using−touch−gestures−tap−swipe−and−beyond?OS=Windows−8.1−rt−update−3&=undefined
のホームページに記載されている。ただし、この機能は、タッチパネルの画面上で接触する場合にしか使えない。また、これまでの提案では、指1本での操作は限られていて、指2本を使う操作が含まれている。また、このような操作方法をするためには、画面を見ながら操作するので、ある程度の大きさが必要である。このために、入力装置を片手で持ちながらの操作は可能ではあるが、利便性に問題がある。
特開平10‐301706公報
以上の従来技術を見ると、指の動きを検出するホイールに加えてボタンやスイッチがあると、指をそれぞれの入力部に移動させる必要があるために操作性が悪い。1つの平板センシングデバイスだけで、マウスにおけるホイール、スクロール、クリックの全ての機能を実現できるようにすれば、この問題は解決できる。小型で、操作性の良好な入力デバイスを提供するためには、まず、1つの指だけで操作ができる必要がある。また、操作時に手から滑り落ちないために、操作に使う指以外の指に取り付けられる方が好ましい。本発明の目的は、現在使われているキーボードおよびマウスと同等の性能を、片手の指1本の動きにより実現できる入力装置および入力方法を提供することにある。さらに、本発明の第2の目的は、操作における手や指の負担が小さく、自由な姿勢での入力が可能な入力装置を提供することにある。
図1に示すように、ユーザーの右手の人差し指2に、本発明による入力装置1を取り付ける。入力装置1には、複数個の接触センサー4により構成された接触分布センシングデバイス5が含まれている。ユーザーが、右手の親指3をセンシングデバイス5に接触させると、接触分布センシングデバイス5は、親指3の接触位置に関する情報を生成する、接触位置を接触分布センシングデバイス5上で移動させると、移動に伴い位置情報が更新される。
この情報は、コンピューター装置6に伝えられ、表示装置7の画面上におけるカーソルの移動を制御する情報として利用される。親指3を最初に接触した位置から右に動かせば、表示装置7の画面上でもカーソルは右に移動し、左に動かせば、カーソルも左に移動し。また、上向きに動かせば、上に移動し、下向きに移動すれば、下に移動する様に制御される。さらに、親指3を接触分布センシングデバイス5の中央より左側で押し付けると、親指3の接触面積が増える事を利用して、マウスの左ボタンと同じ操作を可能にする。
親指3を接触分布センシングデバイス5の中央より右側で押し付けると、親指3の接触面積が増える事を利用して、マウスの右ボタンと同じ操作を可能にする。さらに、親指3を接触分布センシングデバイス5で押し付け、この状態を維持しながらどちらかの方向に動かすことにより、ドラッグ操作を行わせることができる。親指3を接触分布センシングデバイス5に押し付け、その後に指を離し、再度、親指3を接触分布センシングデバイス5に押し付け、その後に指を離すことにより、その時にカーソルが配置されていた領域の、スクロール操作に移行する。接触センサー4上の親指3の移動により、画面をスクロールすることができるようになる。さらに、接触位置を接触分布センシングデバイス5の上端、下端、左端、右端に指を接触させることにより、それぞれの方向にカーソルを連続移動させる機能を付加することができる。
以上の本発明により、指に取り付けられる小型かつ軽量な情報入力装置を実現することができる。また、指による操作性は、既に使われているマウスと同等、またはそれ以上の使いやすさを有する。マウスの場合には、画面上での移動において、移動距離が長い場合には、机の上等で、手を大幅に動かす必要がある。これによる手の疲労が生じる。本発明の入力装置では、指に取り付けた平板上で指を移動させることにより、また、指を繰り返して同じ場所を滑らせることにより、さらに、所定の位置に指を接触させることにより、カーソルを移動させることができる。この結果、非常に狭い指の移動範囲で、大きなカーソルの移動を実現できる。したがって、指や手に与える負担は、マウスを使う場合よりも少ない。
さらに、親指3と接触分布センシングデバイス5との接触面積を大きくする操作により、左または右のクリックボタンを押すのと同じ動作をさせることができる。さらに、押し付けた指をそのまま移動することにより、ドラッグ操作に入る事ができる。いったんドラッグに入ると、通常の移動モードにより、アイコンやウィンドウ枠等を移動できる。止めた場所で、再度の接触面積を大きくする操作により、ドラッグ操作の終了ができる。さらに、親指3を2回連続して押し付けることにより、画面のスクロールモードに移行することができる。これらの操作も、慣れることにより、従来のマウスによる操作と同様に、容易かつ便利である。
画面上の仮想キーボードを用いた文字入力も、本発明の入力装置を用いれば、マウスと同等の操作性を持たせることができる。以上により、本発明の入力装置を用いることにより、指に取り付けた入力装置を他の指で操作する方法が、ポータブル機器である、スマートフォン、小型パソコンに有用である。さらに、この入力装置は、メガネに取り付けて、画面表示を目に直接投影する、小型の表示装置と組み合わせることにより、情報入力や操作を容易にすることができる。さらに、コンピューター装置6の画像を大型のディスプレイ装置やスクリーン等に投影する場合には、画面を見ながら、指の操作だけで、画面の操作が可能となる。コンピューター装置6の処理の大半を、無線で接続したサーバー等のコンピューター機器で実行するようにすれば、携帯機器のさらなら小型化を実現できる。
さらにこの入力装置は、テレビやテレビに接続されるレコーダー等の機器にも用いることが可能である。テレビやレコーダーの機能が多くなっていて、テレビやレコーダーのリモートコントローラーにはきわめて多くの押ボタン等が取り付けられていて、操作は容易ではない。この入力装置とテレビ画面の表示を組み合わせることにより、きわめて単純な構成の入力装置を用いて、外面の表示と操作のアルゴリズムを工夫することにより、操作性の良いリモートコントロールを実現することができる。
接触分布センシングデバイスを用いたシステムを示す図 接触分布センシングデバイスの構造を示す図 接触分布センシングデバイス内の接触センサーのマトリクス配線および制御・信号処理回路を示す図 接触分布センシングデバイス上での親指により閾値以上の信号を発生する接触センサーの位置とその移動を示す図 接触分布センシングデバイス上での複数回の親指の移動によるカーソル移動を示す図 接触分布センシングデバイス上に配置した、上下、左右方向の連続移動接触部 接触分布センシングデバイス上での親指によるクリック操作における閾値以上の信号を発生する接触センサーの配置とその移動を示す図 接触分布センシングデバイス上での親指によるドラッグ操作における閾値以上の信号を発生する接触センサーの配置とその移動を示す図 接触分布センシングデバイス上での親指による特定の領域内におけるスクロール操作時に閾値以上の信号を発生する接触センサーの配置とその移動を示す図
本発明による入力装置の実施の形態として、図面を参照してさらに詳細に説明する。
接触分布センシングデバイス5は、図2に示すように構成されている。指に取り付けるのに適した大きさの、矩形または矩形に近い形状をしている平板上に配置される。接触分布センシングデバイス5の大きさは、例えば横方向に2.5cm、縦方向に1cm程度の大きさである。この大きさは、人差し指2に取り付けた場合に、親指3で操作が容易にできる制約により決まっている。この範囲に、横方向、縦方向のどちらにも、0.2mmから2.5mmの間隔で接触センサー4が配置される。この間隔は、親指3の位置や移動を正確にデータとして取り込み、後述のクリック操作時の、親指3の状態を把握させるためには、できるだけ小さいほうが良く、装置のコストの観点では、できるだけ大きいほうが良い一例として、2mmの間隔で、接触センサー4が配置される場合には、横方向には12個、縦方向には4個が並ぶ、合計48個の接触センサー4ーが配置される。それぞれの接触センサー4は、接触を電気信号に変換するセンサーであるが、金属膜間に接触で変形可能な誘電体を挟んだ構造のキャパシタンスセンサーであってもよいし、ピエゾ素子の様に、接触の圧力により電圧を発生するセンサーであってもよいし、接触の圧力により抵抗値が変化するセンサーであってもよい。これ以外の、指の接触に反応して信号を出力するセンサーであってもよい。
図3に示したマトリクス回路により、マトリクス上に配置した、48個の接触センサー4の中から、制御信号処理回路10により1個の接触センサー4を選択する。12本のY方向マトリクス配線9のいずれかを選択し、さらに4本のX方向マトリクス配線8のいずれかを選択する。これにより、48個の接触センサー4のうち1個の接触センサー4を選択することができる。選択した接触センサー4の信号を、制御信号処理回路10により処理することにより、接触センサー4の位置において、親指3がセンシングデバイス5に接触しているか否かを判定する。制御信号処理回路10によりX方向マトリクス配線8とY方向マトリクス配線9による選択の切り替えを、48回行うことにより、それぞれの接触センサー4の位置において、親指3がセンシングデバイス5に接触しているか否かを制御信号処理回路10により判定する。接触していると判定した複数個の接触センサー4のXおよびY方向の位置のXおよびY方向の平均を、親指3の接触位置のX座標およびY座標とする。これを接触位置判定機能と呼ぶことにする。この接触位置のX、Y座標はコンピューター装置6に送られ、表示装置7のカーソルの位置を決定する。
上述の接触位置判定機能を利用することにより、親指3が移動する場合には、その移動を検出することができる。すなわち、ある時刻の接触センシングデバイス5上の親指3の接触位置と、一定の時間後の接触位置とを比較することにより、移動方向と移動量を求めることができる。この移動方向と移動量は、制御信号処理回路10によりそれぞれX方向とY方向の移動成分に変換され、コンピューター装置6に送られ、表示装置7上のカーソルの位置を、親指3の移動量に応じて移動させることができる。すなわち、親指3の移動方向が+X方向であれば、カーソルは+X方向に移動し、親指3の移動方向が−X方向であれば、カーソルは−X方向に移動する。親指3の移動方向が+Y方向であれば、カーソルは+Y方向に移動する。親指3の移動方向が−Y方向であれば、カーソルは−Y方向に移動する。親指3の移動がX方向とY方向の成分を両方持つ場合にも、カーソルはその方向に移動する。親指3の移動量とカーソルの移動量との比は、あらかじめ決めて制御する。X方向の移動と、Y方向の移動とについて、それぞれ異なる係数を与えることもできる。図4に接触センシングデバイス5上での親指3の接触により、所定の閾値より高い信号を発生している接触センサー4を黒丸で示した。4−1から4−2、4−3、4−4、4−5へと移動していく。これを、表示措置7上のカーソルの位置に対応させる。
人差し指2に取り付けた接触分布センシングデバイス5上で、親指3の移動により、表示装置7の画面上のカーソルの移動を制御する場合の一つの問題点は、表示装置7の画面全体の位置を指先に取り付けたセンサーの範囲に対応させようとすると、親指3の極めて小さい動きで、表示装置7の画面上のカーソルが大きく移動してしまうことにある。上記の接触分布センシングデバイス5の大きさは、例えば、横方向が2.5cm、縦方向が1cmである。表示装置7の画面の横方向の大きさを、40cm、縦方向の大きさを25cmとする。親指3のわずか1mmの移動で、カーソルは横方向に1.6cm、縦方向に2.5cm移動することになるので、画面上での位置制御は容易ではない。親指3の1mmの移動によるカーソルの移動距離を、横方向と縦方向いずれも5mmとすることにより。親指3の移動による表示装置7のカーソル移動は精度よく行うことが容易になる。ところが、上記の接触分布センシングデバイス5上で、親指3の縦方向の移動量は1cmしかないので、カーソルの縦方向の移動量は5cmに限定されてしまう。このため、画面の左端から右端までカーソルを動かすためには、図5に示すように、親指3をセンシングデバイス5の上で、少なくとも8回の移動を繰り返す必要がある。すなわち、画面上では、CからD,DからE,EからF,FからG、GからH,HからI,IからJ,JからKの移動が実行される。接触分布センシングデバイス5上で親指3の移動を8回繰り返す操作は不便である。
本発明の、接触分布センシングデバイス5における親指3の移動による、カーソル移動では、この問題を解決するために、以下の方法を用いる。接触分布センシングデバイス5の大きさが横幅2.5cm、高さ1cmの場合に、図6に示すように、接触分布センシングデバイス5上の上端、下端の所定の領域に、それぞれ横幅、1cm、高さ2mmmに、左端、右端の所定の領域に横幅2mm、高さ1cmの領域を設ける。上端の領域は、上方向連続移動接触領域11、下端の領域は、下方向連続移動接触領域12、左端の領域は、左方向連続移動接触領域13、右端の領域は、右方向連続移動接触領域14である。実際には、図6に示すように、それぞれの部分にある、それぞれ4個の接触センサー4が連続移動接触領域11、12、13、14を構成している。それぞれの領域で、所定の第1の時間以上、接触させる。この接触情報を制御・信号処理回路10により処理することにより、上方向連続移動接触領域11では上方向に、下方向連続移動接触領域12では下方向に、左方向連続移動接触領域13では左方向に、右方向連続移動接触領域14では右方向に、カーソルを移動させる情報をパソコンに送る。親指3をこの所定の領域から離すことにより、カーソル移動は停止するための情報をパソコンに送る。これにより、繰り返して指を移動させる回数が減るので、カーソルの操作が楽になる。
既存のマウス操作の中で、必要とされる第2の操作は、クリック操作である。カーソルを所定の位置に置き、マウスの右、または左のボタンを押し下げる(クリックする)。この操作は、以下のようにして実行させる。
(1)親指3と上記の接触分布センシングデバイス5とを所定の第1の面積より広い面積で接触させる。
(2)この状態で所定の第1の時間以上待って、その後で親指3を接触センシングデバイス5から離す。
以上の操作は、接触分布センシングデバイス5におよび、制御・信号処理回路10により検出および処理をされ、マウスのクリックと同じ信号がパソコンに送られる。親指3による右、左のクリック操作が実現できる。以上の操作の直前には、接触センシングデバイス5のセンサーのうち、図7の7−1に示すように、黒丸で示した4個の接触センサー4が、前記の閾値より高い信号を出力している。(1)の操作により、図7の7−2に示すように、4個より多い、例えば10個の接触センサー4が、前記の閾値より高い信号を出力する。所定の第1の時間後にさらに(2)の操作により、図7の7−3に示すように、閾値より高い出力の接触センサー4が、無くなる場合に、クリック操作がされたと認識する。接触分布センシングデバイス5の中央より右側で(1)、(2)の操作が行われたか中央より、左側で(1)、(2)の操作が行われたかを、判定し、それぞれ、右クリック、左クリックが行われたことを示す信号を、制御・信号処理回路10からコンピューター装置6に送る。
既存のマウス操作の中で、必要とされる第3の操作は、ドラッグである。移動をする必要があるウィンドウの枠やファイルのアイコンにカーソルを移動させ、マウスの左ボタンを押しながら、マウスを移動させることにより、ウィンドウの枠やファイルのアイコンの位置を移動させる。このドラッグは本発明の入力装置では、図8に示すように、以下のようにして実行させる。
(1)上記接触分布センシングデバイス5上の親指3の移動により、対象とするウィンドウの枠やファイルのアイコンにカーソルを移動させる。(図8の8−1)
(2)この位置で、カーソルの移動をさせる場合よりも、親指3と接触分布センシングデバイス5とを所定の第1の面積より広い面積で接触させる。ただし、(図8の8−2)
(3)このままの状態で、所定の第1の時間が経過した後に、より狭い接触面積での接触状態を維持する(図8の8−3)
(4)上記のカーソル移動と同様にして、カーソルを所望の位置まで移動させることにより、ウィンドウの枠やファイルのアイコンの位置を移動させることができる。(図8の8−4)
(5)この位置で、親指3と上記接触分布センシングデバイス5とを所定の第1の面積より広い面積で接触させる。(図8の8−5)
(6)所定の第1の時間が経過した後に親指3を離す。これにより、ドラッグ操作を終了させる(図8の8−6)。
カーソルが現在実行されている所定の画面領域に位置している時に、マウスを使う場合には、ホイールを指で回転させることにより、その画面領域の上下のスクロールを行わせることができる。これと同じ操作を実現するために、以下の操作を行う。カーソルが現在実行されている所定の画面領域に位置している時に、上記のクリック操作を行う。
(1)親指3と上記の接触分布センシングデバイス5とを所定の面積1より広い面積で接触させる。ただし、 (図9の9−1,9−2)
(2)この状態で所定の第1の時間だけ待って、その後で親指3を接触センシングデバイス5から離す。(図9の9−3)
この(1)と(2)をこの順に、9−4から9−6に示すように、所定の第2の時間だけ待って、もう1回行う。これを検出することにより、スクロール操作モードに入る。上下の移動は、親指3の上下移動により行うことができる。左右の移動は、親指3の左右の移動により行うことができる。スクロール操作を終了させるには、上記の(1)と(2)の操作を再び実行する。
以上で説明した操作は、人差し指2に取り付けた接触分布センシングデバイス5に対して、親指3を接触させて、実行する。これはあくまでも一例であって、接触分布センシングデバイス5を中指に取り付け、親指3を接触させて操作することもできる。さらに、接触分布センシングデバイス5を親指3に取り付けて、人差し指2、または、中指を接触させて実行することもできる。これ以外の他の指に取り付けて、取り付けた指以外の操作も可能ではあるが、操作性は悪くなると思われる。 また、接触分布センシングデバイス5を指に取り付けないで、他の機器等に取り付けて操作することも可能である。
上記において、所定の第1の面積とは、通常の接触をしている場合の面積の2倍程度の値を選択する。上記において、所定第1の時間および所定の第2の時間とは、それぞれ、0.2秒以上、0.8秒以下の範囲で指定される時間の値である。
さらにこの接触分布センシングデバイス5には、上記の指の操作による結果を処理し、表示装置7の画面上でのカーソルの移動情報に変換してコンピューター装置6に送るデータ処理機能と送信機能を含むことができる。無線電波や赤外線通信により、コンピューター装置6に送る。コンピューター装置6では、この信号をマウスからの信号と同様に処理して、表示装置7の画面上のカーソルを表示する。
1 入力装置
2 人差し指
3 親指
4 接触センサー
5 接触分布センシングデバイス
6 コンピューター装置
7 表示装置
8 X方向マトリクス配線
9 Y方向マトリクス配線
10 制御・信号処理回路
11 上方向連続移動接触領域
12 下方向連続移動接触領域
13 左方向連続移動接触領域
14 右方向連続移動接触領域

Claims (9)

  1. 複数個の接触センサーを含む接触センシングデバイスに接触する指の接触位置情報と指の接触面積情報とを前記接触センシングデバイスから取り込み、前記指の接触位置情報と前記指の接触面積情報から、マウスにおける位置情報とクリック情報に相当する情報を生成し、コンピューター装置に所定の時間間隔にて送る情報入力装置。
  2. 前記複数個の接触センサーを矩形または矩形に近い形状の範囲に配置した前記接触センシングデバイスを第1の指に取り付け、前記前記接触センシングデバイスに接触する第2の指の前記接触位置情報および前記接触面積情報を前記前記接触センシングデバイスから取り込む、請求項第1に記載の入力装置。
  3. 前記接触センシングデバイスの水平方向の中央より左側において、前記第2の指の接触面積が所定の第1の値より広い状態が所定の第1の時間より長く継続され、その後に前記第2の指が前記接触センシングデバイスから離れる事を検出すると、マウスにおける左クリックと同等の信号を前記コンピューター装置に送る、請求項1に記載の入力装置。
  4. 前記接触センシングデバイスの水平方向の中央より右側において、前記第2の指の接触面積が所定の第1の値より広い状態が前記所定の第1の時間より長く継続され、その後に前記第2の指が前記接触センシングデバイスから離れる事を検出すると、マウスにおける右クリックと同等の信号を前記コンピューター装置に送る、請求項1に記載の入力装置。
  5. 前記接触センシングデバイスの上端、下端、左端、または、右端の所定の領域に前記第2の指を、所定の第1の時間より長く接触させることにより、それぞれ、上方向、下方向、左方向、右方向に表示装置の画面上のカーソルを連続的に移動させる信号を前記コンピューター装置に送る、請求項第1に記載の入力装置。
  6. 前記第1の指が人差し指であり、前記第2の指が親指である、請求項2に記載の入力装置。
  7. 前記接触センシングデバイス上で、前記接触センシングデバイスに接触する前記第2の指の接触面積が前記所定の第1の値より広い状態が所定の前記所定の第1の時間より長く継続され、その後に前記第2の指の接触面積が所定の第1の値より広い状態を保ったまま、任意の方向に一定の距離移動することを検出すると、マウスにおけるドラッグ操作を開始したとの信号を前記コンピューター装置に送り、前記ドラッグ操作を開始した後に前記接触センシングデバイスに接触する前記第1の指の前記接触位置情報を前記接触センシングデバイスから取り込み、前記接触位置情報を前記コンピューター装置に前記所定の時間間隔にて送り、前記コンピューターは前記接触位置情報により前記表示装置の画面上の前記カーソルの位置情報に対応させ、所定の位置に前記カーソルを移動させた後に、前記接触センシングデバイスに接触する第1の指の接触面積が所定の第1の値より広い状態を前記所定の第1の時間より長く継続し、その後に前記第2の指が前記接触センシングデバイスから離れた事を検出することにより、マウスにおける前記ドラッグ操作終了と同等の信号を前記コンピューター装置に送る請求項1に記載の入力装置
  8. 前記カーソルが前記画面上の特定のプログラムの所定の範囲にある時に、前記接触センシングデバイス上で、前記接触センシングデバイスに接触する指の前記接触面積が前記所定の第1の面積より広い状態が前記所定の第1の時間より長く継続された後に、前記第1の指が前記接触センシングデバイスから離れ、さらに所定の第2の時間の経過後に、再度、前記接触センシングデバイス上で、前記接触センシングデバイスに接触する指の接触面積が前記所定の第1の値より広い状態が前記所定の第1の時間より長く継続された後に、指を前記接触センシングデバイスから離れたと判定される場合に、その後に前記接触センシングデバイス上の指の移動により、前記画面上の特定のプログラムの範囲において、表示範囲を移動させる機能を有する、請求項1に記載の入力装置
  9. 前記所定の第1の面積とは、通常の接触をしている場合の前記第2の指の前記接触面積の1.5倍から4倍のであり、前記所定第1の時間および前記所定の第2の時間が、0.2秒以上、0.8秒以下の範囲である、請求項第1に記載の入力装置。
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