JP2001216089A - タッチパネル式コンピュータ及びタッチパネル式コンピュータに使用する入力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タッチパネルでの操作、又は机上の平面
を利用した操作をユーザーが必要に応じて選択可能で、
且つ、操作を切り替える際に入力装置を持ち替える必要
がなくなり、ユーザーが使いやすくなる。 【解決手段】 ペン型の入力装置の先端に設けたボール
状の接触部を任意の物に接触させたときに、その移動方
向と移動距離を示すペンデータを受信するペンデータ受
信手段２０１と、前記表示画面への接触によって、その
移動方向や移動距離を示すタッチパネルデータを検出す
るタッチパネル制御手段２０３と、前記表示画面への接
触のみがあった場合、及び、前記表示画面への接触と前
記接触部の接触とが同時にあった場合は、前記タッチパ
ネルデータを基にした座標データによって操作を行い、
前記接触部の接触のみがあった場合は、前記ペンデータ
を基にした座標データによって操作を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はタッチパネル式コン
ピュータ及びタッチパネルコンピュータに使用する入力
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、コンピュータを操作するにあた
り、その表示画面においてプログラムやファイル等を駆
動する領域を示すアイコンをマウス等で操作して、必要
なプログラムやファイル等を迅速且つ簡便に呼び出すこ
とができる、いわゆるグラフィック・ユーザー・インタ
ーフェース（以下、ＧＵＩという）を備えたオペレーテ
ィング・システムが使用されている。

【０００３】このようなＧＵＩを介して操作されるコン
ピュータには、キーボードやマウスを使用せずに、表示
画面に表示されたアイコンを指先で触れることにより、
各種の操作が可能なタッチパネル式コンピュータがあ
る。これを使用すれば、ペンや指で表示画面に表示され
たアイコンに触れることで、より迅速且つ正確な操作を
行うことが可能である。

【０００４】また、このようなタッチパネル式コンピュ
ータでは、指先ではなく、タッチ入力用のペンを使用す
ることが考えられている。このようなタッチパネル式コ
ンピュータでは、液晶ディスプレイの表示画面上に特定
の処理を行うための複数のアイコンを表示し、複数のア
イコンの特定のアイコンに対応するタッチパネルの特定
の領域にタッチ入力用ペンのペン先を接触させるタップ
入力と呼ばれる操作を行うことにより、タッチパネル式
コンピュータ本体に対して特定の処理を行うことを指示
したり、或いは、液晶ディスプレイの表示画面に対応す
るタッチパネルの特定の領域にタップ入力を行って、特
定の座標値を入力する操作を行っている。

【０００５】更に、特開平５−１１３８５０号には、ペ
ン型の入力装置の先端にローラを取り付け、これを表示
画面上で滑動させることにより、表示画面内のカーソル
を操作することが開示されており、その効果として入力
装置の滑走エリアを設ける必要がなく、タッチパネルを
も必要としないことが記載されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようなタッチパネル式コンピュータを操作する場合、
下記のような問題が発生する。 （１）タッチパネル式コンピュータを操作するためのペ
ンや指は表示画面に接触させて操作するため、ペンやユ
ーザーの手が画面の一部を隠し、操作や画面閲覧の妨げ
になる場合がある。 （２）ペンを操作するときに、ペンを持つユーザーの手
が表示画面に触れてしまい、誤動作の原因になる場合が
ある。 （３）タッチパネル式コンピュータでは、マウスボタン
におけるシングルクリックをシングルタップ（１回短い
感覚で表示画面に触れる）、ダブルクリックをダブルタ
ップ（２回短い間隔でタッチパネルに触れる）によって
操作することができるが、マウスが持つ複数のボタンの
機能を持たせることが困難であった。 （４）タッチパネル方式においてタップすることは、そ
の座標へのカーソル移動の操作にもあたるため、例えば
アイコンを数回押すといった動作は正確にそのアイコン
に何度も触れることが要求されるため、操作が難しくな
る。

【０００７】以上のように、タッチパネル式のコンピュ
ータは、携帯用の端末として適した利便性がある反面、
ユーザーにとって使いずらい面があるという問題点があ
る。

【０００８】しかしながらタッチパネル式のコンピュー
タを採用していない特開平５−１１３８５０号に記載さ
れた従来例では、依然としてコンピュータを操作するた
めのペン型の入力装置を表示画面に接触させて操作する
ため、入力装置やユーザーの手が画面の一部を隠し、操
作や画面閲覧の妨げになる場合がある。更に、常に表示
画面に入力装置を接触させて使用するためユーザーが疲
労してしまうという問題があった。

【０００９】そこで、本発明は、上記課題に鑑み、従来
のタッチパネル式コンピュータの入力装置の問題点を解
決し、ユーザーがより使いやすいタッチパネル式コンピ
ュータの入力装置を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、表示
画面２０４への接触を検出して操作を行うタッチパネル
式コンピュータにおいて、ペン型の入力装置の先端に設
けたボール状の接触部１０１を任意の物に接触させたと
きに、その移動方向と移動距離を示すペンデータを受信
するペンデータ受信手段２０１と、前記表示画面２０４
への接触によって、その移動方向や移動距離を示すタッ
チパネルデータを検出するタッチパネル制御手段２０３
と、前記表示画面２０４への接触のみがあった場合、及
び、前記表示画面２０４への接触と前記接触部１０１の
接触とが同時にあった場合は、前記タッチパネルデータ
を基にした座標データによって操作を行い、前記接触部
１０１の接触のみがあった場合は、前記ペンデータを基
にした座標データによって操作を行うことを特徴とする
タッチパネル式コンピュータを提供する。

【００１１】また、先端にボール状の接触部を設け、任
意の物に接触させたときに、その移動方向と移動距離を
示すペンデータを検出し、これを前記ペンデータ受信手
段２０１へ送信することを特徴とする請求項１に記載の
タッチパネル式コンピュータに使用する入力装置を提供
する。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係るタッチパネル
式コンピュータ及びタッチパネル式コンピュータの入力
装置について、図面を参照して説明する。図１は本発明
に係るタッチパネル式コンピュータに使用される入力装
置の一実施例を示す図であり、図２は本発明に係るタッ
チパネル式コンピュータを示すブロック図、図３はタッ
チパネル入力用のペンやタッチパネルからデータが入力
されたときのプロセッサの処理手順を示すフローチャー
トである。

【００１３】図１に示すように、本発明に係る入力装置
はペン型であり、その先端部には、ボール１０１が取り
付けられている。このボール１０１が回転することによ
り、マウスにおけるボールと同様にペン先を任意の物に
接触させ、動かしたときの方向と距離を検出することが
できる。なお、ここで使用されるボールを樹脂製のもの
とすることで、ボール１０１の滑走をより確実にし、タ
ッチパネル表面を保護することも可能である。

【００１４】また、この入力装置は、その先端部に取り
付けられたボール１０１が物体に接触しているか否かの
情報を検出することもできる。そして上述したペン先の
移動データは、ペンデータ送信部１０５から赤外線や電
波を用いた無線通信により後述するタッチパネル式コン
ピュータのペンデータ受信部に送られる。更に、マウス
のクリックに対応するためのボタン１０３，１０４が設
けられている。そして、ディスプレイに表示された画面
のスクロールなどに用いられるホイールボタン１０２な
ども設けられている。上述したボタン１０３，１０４や
ホイールボタン１０２の状態を示すデータもペンデータ
送信部１０５からタッチパネル式コンピュータのペンデ
ータ受信部に送られる。

【００１５】このようにして送られた信号はタッチパネ
ル式コンピュータによって受信されるが、その構成につ
いて図２を参照して説明する。ペン型の入力装置から送
られた信号はペンデータ受信部２０１によって受信され
る。ペンデータはペン型入力装置に設けられたボール１
０１からの移動方向と移動距離を示すデータ、ボール１
０１が物体に接触しているか否かを示すデータ、ボタン
１０３，１０４が押下されているか否かを示すデータ、
ホイールボタン１０２からの移動方向と移動距離、押下
されているかを示すデータなどであり、このデータはプ
ロセッサ２０２に送られる。

【００１６】上述したペン型入力装置の先端部に設けら
れたボール１０１を動かすには、通常マウスを動かすの
と同様に、ボールを転がすためのある程度の平面空間を
必要とする。、また、このペン型入力装置の先端部に設
けたボール１０１をタッチパネル２０４に接触させるこ
とでタッチパネル式コンピュータを操作することができ
る。タッチパネル２０４は液晶ディスプレイ２０５の表
面に、液晶ディスプレイ２０５の表示の妨げにならない
ように設けられており、圧力を検出することで圧力を得
た位置の座標を読み取ることが可能である。

【００１７】タッチパネル制御部２０３は、タッチパネ
ル２０４にボール１０１によって接触したときの接触座
標を検出するものであり、検出されたタッチパネル２０
４上の接触座標はプロセッサ２０２に入力される。

【００１８】プロセッサ２０２はタッチパネル式コンピ
ュータの総合的な処理を行うブロックで、タッチパネル
２０４から入力した接触座標や、ペンデータ、表示制御
部２０６を介して液晶ディスプレイ２０５の画面表示を
行う。

【００１９】以下、図３示すフローチャートを用いてプ
ロセッサ２０２に接触座標やペンデータが入力したとき
の、処理手順を説明する。処理を開始すると、ペンデー
タ受信部２０１に入力装置のボール１０１が移動してい
るデータが入力しているか、すなわち入力装置のボール
１０１が使用されているか、またはタッチパネル制御部
２０３へ接触座標データがあるか、すなわち、タッチパ
ネル２０４に対する入力があるかを調べる（ステップ３
０１）。入力がない場合（ｎｏ）はステップ３０１を繰
り返し、入力がある場合（ｙｅｓ）はステップ３０２に
進む。

【００２０】ステップ３０２では、上述した移動データ
及び接触座標データのいずれかのデータがあったとき
に、同時に両方のデータが存在するかを判断する。同時
に両方のデータがあった場合（ｙｅｓ）にはペン型入力
装置のボール１０１がタッチパネル２０４に接触してい
るものとして、タッチパネル２０４への入力を優先して
ステップ３０４に進む。

【００２１】ステップ３０４ではタッチパネル接触座標
データを液晶ディスプレイ２０５上に表示されるカーソ
ル座標に変換する。

【００２２】一方、同時に両方のデータが無かった場合
（ステップ３０２のｎｏ）、どちらか一方の入力があっ
たとしてステップ３０３に進む。ステップ３０３ではタ
ッチパネル２０４からの入力のみであったか否かを判断
し、タッチパネル２０４からの入力のみであった場合
（ｙｅｓ）、ステップ３０４に進み上述した処理を行
う。これは別途用意したペンやユーザーの指などによっ
てタッチパネル２０４が操作された場合である。また、
タッチパネル２０４からの入力のみでない場合（ｎｏ）
は、ペン型の入力装置のボール１０１によって入力が行
われているものとしてステップ３０５に進む。

【００２３】ステップ３０５ではペン型入力装置のボー
ル１０１の移動方向や移動距離などから、液晶ディスプ
レイ２０５上のカーソル位置を算出する。

【００２４】ステップ３０４及びステップ３０５によっ
て液晶ディスプレイ２０５上のカーソル位置が特定され
ると、ステップ３０６へ進み、ここでカーソル座標に応
じたイベント処理が行われる。例えば、液晶ディスプレ
イ２０５上のアイコンなどが無い領域であれば、カーソ
ルの移動処理を行い、あるアイコンの存在する領域で一
定時間の間隔をもって接触されたものであればシングル
タップ、或いはダブルタップとし判断して対応する処理
を行う。

【００２５】以上のように、本発明に係るタッチパネル
式コンピュータの入力装置によれば、ペン型の入力装置
のペン先をボール形状とすることでタッチパネル２０４
に接触しなくても所望の操作が可能となる。また、ペン
型入力装置のペン先をタッチパネルに接触することによ
っても所望の操作が可能となる。

【００２６】なお、本実施例ではシングルタップ及びダ
ブルタップをペン先の接触によって実現したが、別途設
けたボタン１０３、１０４の操作によっても実現可能で
あり、またペン型入力装置からタッチパネル式コンピュ
ータへのデータ入力を無線方式としたが、これを有線形
式としても良いことはもちろんである。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るタッ
チパネル式コンピュータ及びタッチパネル式コンピュー
タに使用される入力装置によれば、タッチパネルでの操
作、又は机上の平面を利用した操作をユーザーが必要に
応じて選択可能で、且つ、操作を切り替える際に入力装
置を持ち替える必要がないため、ユーザーが使いやすく
なるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るタッチパネル式コンピュータの入
力装置を示す図である。

【図２】本発明に係るタッチパネル式コンピュータを示
すブロック図。

【図３】本発明に係るタッチパネル式コンピュータにお
いて入力装置からデータが入力されたときのプロセッサ
の処理手順を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１０１ ボール １０２ ホイールボタン １０３，１０４ ボタン １０５ ペンデータ送信部 ２０１ ペンデータ受信部 ２０２ プロセッサ ２０３ タッチパネル制御部 ２０４ タッチパネル ２０５ 液晶ディスプレイ ２０６ 表示制御部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】表示画面への接触を検出して操作を行うタ
   ッチパネル式コンピュータにおいて、 ペン型の入力装置の先端に設けたボール状の接触部を任
   意の物に接触させたときに、その移動方向と移動距離を
   示すペンデータを受信するペンデータ受信手段と、 前記表示画面への接触によって、その移動方向や移動距
   離を示すタッチパネルデータを検出するタッチパネル制
   御手段と、 前記表示画面への接触のみがあった場合、及び、前記表
   示画面への接触と前記接触部の接触とが同時にあった場
   合は、前記タッチパネルデータを基にした座標データに
   よって操作を行い、 前記接触部の接触のみがあった場合は、前記ペンデータ
   を基にした座標データによって操作を行うことを特徴と
   するタッチパネル式コンピュータ。
2. 【請求項２】先端にボール状の接触部を設け、任意の物
   に接触させたときに、その移動方向と移動距離を示すペ
   ンデータを検出し、これを前記ペンデータ受信手段へ送
   信することを特徴とする請求項１に記載のタッチパネル
   式コンピュータに使用する入力装置。