JP2018123698A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機関高負荷運転時にノッキングをより確実に制限しつつ、機関低負荷運転時に燃焼をより確実に安定させる。【解決手段】排気ガス中のNOxを浄化するNOx浄化触媒11を機関排気通路内に配置する。NOx浄化触媒上流の機関排気通路と機関吸気通路とを上流側EGR通路21uにより連結し、NOx浄化触媒下流の機関排気通路と機関吸気通路とを下流側EGR通路21dにより連結する。上流側EGR通路内に上流側EGR制御弁22u及び酸化触媒23を配置し、下流側EGR通路内に下流側EGR制御弁22dを配置する。機関負荷が低いときには機関負荷が高いときに比べて、機関吸気通路に供給されるEGRガスの総量に対する、上流側EGR通路を介して機関吸気通路に供給されるEGRガスの量の割合が大きくなるように、上流側EGR制御弁及び下流側EGR制御弁を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
機関排気通路内に配置され、排気ガス中のNOxを浄化するNOx浄化触媒と、NOx浄化触媒上流の機関排気通路と機関吸気通路とを互いに連結する上流側EGR通路と、NOx浄化触媒下流の機関排気通路と機関吸気通路とを互いに連結する下流側EGR通路と、上流側EGR通路内を流れるEGRガス量を制御する上流側EGR制御弁と、下流側EGR通路内を流れるEGRガス量を制御する下流側EGR制御弁と、を備え、機関負荷が低くなるにつれて上流側EGR制御弁のバルブリフト量を大きくし、機関負荷が高くなるにつれて下流側EGR制御弁のバルブリフト量を大きくする、内燃機関の排気浄化装置が公知である(例えば、特許文献1参照)。
上流側EGR通路からのEGRガス中のNOx濃度は比較的高く、下流側EGR通路からのEGRガス中のNOx濃度は比較的低い。したがって、特許文献1では、機関低負荷運転時における混合気中のNOx濃度は高く、機関高負荷運転時における混合気中のNOx濃度は低い。一方、筒内ガス中のNOx濃度が高くなると混合気の圧縮自着火が促進され、NOx濃度が低くなると圧縮自着火すなわちノッキングが制限される。したがって、特許文献1によれば、機関低負荷運転時にNOxによる圧縮自着火促進作用が得られるので燃焼が安定し、機関高負荷運転時においてノッキングが制限される。
特開2001−152855号公報
しかしながら、本願発明者らによれば、EGRガス中に炭化水素が含まれていると、NOxによる混合気の圧縮自着火促進作用が弱められるおそれがあることが判明した。この点、特許文献1では、上流側EGR通路から供給されるEGRガスはまったく触媒を通過していないので比較的多量の低級炭化水素を含んでいる。その結果、機関低負荷運転時に混合気中のNOx濃度を高くしたとしても、混合気の圧縮自着火が十分に促進されないおそれがあり、安定した燃焼が得られないおそれがある。
本発明によれば、機関排気通路内に配置され、排気ガス中のNOxを浄化するように構成されているNOx浄化触媒と、前記NOx浄化触媒上流の前記機関排気通路と機関吸気通路とを、酸化触媒を介して互いに連結する上流側EGR通路と、前記NOx浄化触媒下流の前記機関排気通路と前記機関吸気通路とを、酸化触媒を介することなく互いに連結する下流側EGR通路と、前記上流側EGR通路内を流れるEGRガスの量を制御するように構成されている上流側EGR制御弁と、前記下流側EGR通路内を流れるEGRガスの量を制御するように構成されている下流側EGR制御弁と、機関負荷が低いときには機関負荷が高いときに比べて、前記機関吸気通路に供給されるEGRガスの総量に対する、前記上流側EGR通路を介して前記機関吸気通路に供給されるEGRガスの量の割合が大きくなるように、前記上流側EGR制御弁及び前記下流側EGR制御弁を制御するように構成されているEGR制御部と、を備えた、内燃機関の排気浄化装置が提供される。
機関高負荷運転時にノッキングをより確実に制限しつつ、機関低負荷運転時に燃焼をより確実に安定させることができる。
本発明による第1実施例の内燃機関の全体図である。 内燃機関の部分断面図である。 電子制御ユニットの機能を示すブロック図である。 燃焼形態及び上流側部分割合を示す線図である。 上流側部分割合の別の例を示す線図である。 本発明による第1実施例のEGR制御ルーチンを実行するためのフローチャートである。 本発明による第2実施例の内燃機関の全体図である。 本発明による第1実施例のEGR制御ルーチンを実行するためのフローチャートである。 本発明による第3実施例の内燃機関の全体図である。 本発明による第3実施例のEGR制御ルーチンを実行するためのフローチャートである。 EGR装置の別の実施例を示す、内燃機関の全体図である。 EGR装置の更に別の実施例を示す、内燃機関の全体図である。
図1は本発明による第1実施例を示している。図1を参照すると、内燃機関本体1は、複数、例えば4つの気筒2を備える。気筒2はそれぞれ対応する吸気枝管3を介してサージタンク4に連結され、サージタンク4は吸気ダクト5を介してエアクリーナ6に連結される。吸気ダクト5内には、上流側から順に、吸入空気量を検出するためのエアフローメータ7と、スロットル弁8とが順次配置される。また、気筒2は排気マニホルド9を介して排気管10に連結され、排気管10はNOx浄化触媒11の入口に連結される。NOx浄化触媒11の出口には排気管12が連結される。
NOx浄化触媒11は排気ガス中のNOxを浄化、すなわち窒素に還元するように構成されている。NOx浄化触媒11は少なくとも、リーン空燃比のもとでNOxを浄化するのに適した触媒を含む。本発明による第1実施例では、NOx浄化触媒11は、理論空燃比よりもリーンの空燃比のもとでNOxを浄化するのに適した触媒と、ほぼ理論空燃比のもとでNOxを浄化するのに適した触媒とを含む。
ほぼ理論空燃比のもとでNOxを浄化するのに適した触媒には、例えば、三元触媒が含まれる。三元触媒は貴金属触媒を含む。貴金属触媒は例えば白金Pt及びロジウムRhの少なくとも1つを含む。
一方、理論空燃比よりもリーンの空燃比のもとでNOxを浄化するのに適した触媒には、例えば、選択還元触媒及びNOx吸蔵触媒が含まれる。選択還元触媒は例えばチタニアTIO担体に担持された酸化バナジウムV、又は、ゼオライト担体に担持された銅Cuを含む。選択還元触媒は、酸化雰囲気のもとで排気ガス中に含まれる還元剤、例えば炭化水素、アンモニアによってNOxを選択的に還元する。NOx吸蔵触媒は貴金属触媒及び塩基性層を含む。貴金属触媒は白金Pt及びロジウムRhの少なくとも1つを含む。塩基性層は、カリウムK、ナトリウムNa、及びセシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa及びカルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタノイドのような希土類、並びに、銀Ag、銅Cu、鉄Fe及びイリジウムIrのようなNOxに電子を供与しうる金属から選ばれた少なくとも1つを含む。吸気通路、燃焼室、及びNOx吸蔵触媒上流の排気通路に供給された空気及び燃料の比を排気ガスの空燃比と称し、吸収と吸着とを包含する用語として吸蔵という用語を用いると、NOx吸蔵触媒は、排気ガスの空燃比がリーンのときにはNOxを吸蔵し、排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸蔵したNOxを放出し還元する。なお、NOx吸蔵触媒は貴金属触媒を備えているので、三元触媒としても機能する。
また、本発明による第1実施例では、燃焼室にEGR(排気ガス再循環)ガスを供給するように構成されているEGR装置20が設けられる。EGR装置20は、NOx浄化触媒11上流に位置する排気マニホルド9とサージタンク4とを互いに連結する上流側EGR通路21uと、NOx浄化触媒11下流に位置する排気管12とサージタンク4とを互いに連結する下流側EGR通路21dと、上流側EGR通路21u内に配置され、上流側EGR通路21u内を流れるEGRガスの量を制御するように構成されている例えば電磁式の上流側EGR制御弁22uと、下流側EGR通路21d内に配置され、下流側EGR通路21d内を流れるEGRガスの量を制御するように構成されている例えば電磁式の下流側EGR制御弁22dと、上流側EGR通路21u内に配置された酸化触媒23と、を備える。
一方、下流側EGR通路21d内には酸化触媒23が配置されていない。したがって、本発明による第1実施例では、NOx浄化触媒11上流の機関排気通路と機関吸気通路とを、酸化触媒23を介して互いに連結する上流側EGR通路21uと、NOx浄化触媒11下流の機関排気通路と機関吸気通路とを、酸化触媒を介することなく互いに連結する下流側EGR通路21dとが設けられる、ということになる。
図2は、本発明による第1実施例の内燃機関本体1を詳細に示している。図2を参照すると、30はシリンダブロック、31はシリンダヘッド、32はピストン、33は燃焼室、34は吸気ポート、35は吸気弁、36は吸気弁35の動弁機構、37は排気ポート、38は排気弁、39は排気弁38の動弁機構、40は燃焼室33のほぼ中央に配置された燃料噴射弁、41は燃料噴射弁40に隣接配置された点火栓、をそれぞれ示す。本発明による第1実施例では、燃料としてガソリンが用いられる。別の実施例(図示しない)では燃料として軽油が用いられる。この場合、点火栓41は省略される。
再び図1を参照すると、電子制御ユニット50はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス51によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)52、RAM(ランダムアクセスメモリ)53、CPU(マイクロプロセッサ)54、入力ポート55及び出力ポート56を具備する。アクセルペダル59には、機関負荷を表すアクセルペダル59の踏み込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ60が接続される。エアフローメータ7及び負荷センサ60の出力電圧はそれぞれ対応するAD変換器57を介して入力ポート55に入力される。更に、クランクシャフトが例えば30度回転するごとに出力パルスを発生するクランク角センサ61が入力ポート55に接続される。CPU54ではクランク角センサ61からの出力パルスに基づいて機関回転数が算出される。一方、出力ポート56はそれぞれ対応する駆動回路58を介して、スロットル弁8のアクチュエータ、上流側EGR制御弁22u、下流側EGR制御弁22d、燃料噴射弁40、及び点火栓41にそれぞれ接続される。
図3は本発明による第1実施例における電子制御ユニット50の機能を示すブロック図を示している。図3を参照すると、電子制御ユニット50は、燃焼制御部50a及びEGR制御部50bを備える。
燃焼制御部50aは、機関運転状態に基づいて空燃比を制御するように構成されている。すなわち、本発明による第1実施例では、図4に示されるように、機関負荷Lがあらかじめ定められた設定負荷Lxよりも低いときには、空燃比が例えば理論空燃比よりもリーンの空燃比に設定され、機関負荷Lが設定負荷Lxよりも高いときには空燃比がほぼ理論空燃比に設定される。
また、燃焼制御部50aは、燃焼室33で行われる燃焼形態を機関運転状態に基づいて制御するように構成されている。すなわち、本発明による第1実施例では、図4に示されるように、機関負荷Lが設定負荷Lxよりも低いときには圧縮自着火燃焼が行われ、機関負荷Lが設定負荷Lxよりも高いときには火花点火燃焼が行われる。
圧縮自着火燃焼を行うべきときには、例えば吸気行程又は圧縮行程に燃料噴射が行われ、それにより燃焼室33内にほぼ均質な予混合気が形成される。この予混合気は次いで、ピストン32の上昇に伴い圧縮され、それにより自着火し、燃焼する。この場合、燃焼室33内の多数の位置における予混合気の温度がほぼ同時に自己着火温度に到達し、当該多数の位置において燃焼がほぼ一斉に開始されると考えられている。このように圧縮自着火燃焼では点火栓41による点火作用が行われない。
これに対し、火花点火燃焼を行うべきときには、例えば吸気行程に燃料噴射が行われ、それにより燃焼室33内にほぼ均質な予混合気が形成される。この予混合気は次いで点火栓41によって点火され、火炎伝播燃焼される。
なお、別の実施例(図示しない)では、機関負荷Lが設定負荷Lxよりも低いときにも火花点火燃焼が行われる。
一方、EGR制御部50bは上流側EGR制御弁22u及び下流側EGR制御弁22dを制御するように構成されている。詳しく説明すると、本発明による第1実施例では、サージタンク4又は燃焼室33に供給されるEGRガスの総量は、上流側EGR通路21uを介してサージタンク4に供給されるEGRガスの量と、下流側EGR通路21dを介してサージタンク4に供給されるEGRガスの量との合計である。ここで、サージタンク4に供給されるEGRガス総量に対する、上流側EGR通路21uを介して供給されるEGRガスの量の割合を上流側部分割合RUと称すると、本発明による第1実施例では、図4に示されるように、機関負荷Lが設定負荷Lxよりも低いときには上流側部分割合RUが1となり、機関負荷Lが設定負荷Lxよりも高いときには上流側部分割合RUがゼロとなるように、上流側EGR制御弁22u及び下流側EGR制御弁22dが制御される。
具体的には、機関負荷Lが設定負荷Lxよりも低いときは、上流側EGR制御弁22uが開弁され、下流側EGR制御弁22dが閉弁される。その結果、上流側EGR通路21uからEGRガスが供給され、下流側EGR通路21dからEGRガスが供給されず、したがって上流側部分割合RUが1となる。上流側EGR通路21uからのEGRガス、すなわちNOx浄化触媒11を通る前の排気ガスは、下流側EGR通路21dからのEGRガス、すなわちNOx浄化触媒11を通った後の排気ガスに比べて、高濃度のNOxを含んでいる。したがって、この場合には、比較的高濃度のNOxを含むEGRガスが燃焼室33に供給されることになる。一方、機関負荷Lが設定負荷Lxよりも低いときには上述したように、燃焼室33でリーン空燃比のもとで圧縮自着火燃焼が行われる。したがって、EGRガスに含まれる高濃度のNOxによって、着火、特に圧縮自着火が促進され、安定した燃焼が得られる。また、燃料消費量が低減される。
一方、機関負荷Lが設定負荷Lxよりも高いときは、下流側EGR制御弁22dが開弁され、上流側EGR制御弁22uが閉弁される。その結果、下流側EGR通路21dからEGRガスが供給され、上流側EGR通路21uからEGRガスが供給されず、したがって上流側部分割合RUがゼロとなる。下流側EGR通路21dからのEGRガス、すなわちNOx浄化触媒11を通った後の排気ガスは、上流側EGR通路21uからのEGRガス、すなわちNOx浄化触媒11を通る前の排気ガスに比べて、低濃度のNOxを含むか、NOxをほとんど含まない。したがって、この場合には、比較的低濃度のNOxを含むEGRガス又はNOxをほとんど含まないEGRガスが燃焼室33に供給されることになる。一方、機関負荷Lが設定負荷Lxよりも高いときには上述したように、燃焼室33においてほぼ理論空燃比のもとで火花点火燃焼が行われる。したがって、このときノッキングが制限される。
図5に示される別の実施例では、機関負荷Lが高くなるにつれて上流側部分割合RUが低くなるように、上流側EGR制御弁22u及び下流側EGR制御弁22dが制御される。
したがって、概念的に表現すると、EGR制御部50bは、機関負荷が低いときには機関負荷が高いときに比べて、機関吸気通路に供給されるEGRガスの総量に対する、上流側EGR通路21uを介して機関吸気通路に供給されるEGRガスの量の割合、すなわち上流側部分割合RUが大きくなるように、上流側EGR制御弁22u及び下流側EGR制御弁22dを制御するように構成されている、ということになる。
あるいは、EGR制御部50bは、空燃比が大きいときには空燃比が小さいときに比べて、上流側部分割合RUが大きくなるように、上流側EGR制御弁22u及び下流側EGR制御弁22dを制御するように構成されている、という見方もできる。
あるいは、EGR制御部50bは、圧縮自着火燃焼が行われるときには圧縮自着火燃焼以外の燃焼が行われるときに比べて、上流側部分割合RUが大きくなるように、上流側EGR制御弁22u及び下流側EGR制御弁22dを制御するように構成されている、という見方もできる。
このように、リーン空燃比のもとで圧縮自着火燃焼が行われているときに高濃度のNOxを含むEGRガスを供給すると、圧縮自着火が促進される。ところが、冒頭で述べたように、本願発明者らによれば、EGRガス中に炭化水素、特に低級の炭化水素(例えば、炭素数が2から6)が含まれていると、NOxによる圧縮自着火促進作用が弱められるおそれがあることが判明した。
この現象の理由は明らかになっていなけれども、例えば次のように考えられる。すなわち、EGRガスに高濃度のNOxが含まれていると、圧縮行程時にこのNOxが筒内ガス中の酸素と反応して酸素ラジカルのような活性種が生成され、この活性種によって圧縮自着火が促進される。ところが、EGRガス中に未燃炭化水素が含まれていると、この未燃炭化水素が活性種を消費し、したがって圧縮自着火促進作用が弱められる。
上流側EGR通路21uに流入するガス、すなわち燃焼室33から排出された排気ガスには未燃炭化水素が含まれている。したがって、このEGRガスをそのまま燃焼室33に還流すると、NOxによる圧縮自着火促進作用が弱められるおそれがある。
そこで本発明による第1実施例では、上流側EGR通路21u内に酸化触媒23を配置している。その結果、上流側EGR通路21u内に流入したEGRガス中の未燃炭化水素が酸化触媒23によって酸化除去される。したがって、上流側EGR通路21uから燃焼室33に供給されるEGRガス中の未燃炭化水素の量が低減される。これにより、リーン空燃比のもとで圧縮自着火燃焼が行われるときにNOxによる圧縮自着火促進作用をより確実に得ることができる。
一方、本発明による第1実施例では、下流側EGR通路21d内には酸化触媒が配置されていない。これは次の理由による。すなわち、下流側EGR通路21d内に流入するガス、すなわちNOx浄化触媒11から流出した排気ガス中には窒素及び酸素が含まれている。このため、下流側EGR通路21d内に酸化触媒が配置されていると、窒素がNOxに酸化されるおそれがある。このNOxが燃焼室33に還流されると、ノッキングが生ずるおそれがある。本発明による第1実施例では、下流側EGR通路21d内には酸化触媒が配置されていないので、ほぼ理論空燃比のもとで火花点火燃焼が行われるときにノッキングをより確実に制限することができる。
図6は上述した本発明による第1実施例のEGR制御ルーチンを示している。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間ごとの割り込みによって実行される。図6を参照すると、ステップ100では例えば機関運転状態に基づいて、EGRガスの供給条件が成立しているか否かが判別される。EGRガスの供給条件が成立していないときには次いでステップ101に進み、上流側EGR制御弁22u及び下流側EGR制御弁22dが閉弁される。これに対し、EGRガスの供給条件が成立しているときにはステップ100からステップ102に進み、機関負荷Lが設定負荷Lxよりも低いか否かが判別される。L<Lxのときにはステップ103に進み、上流側EGR制御弁22uが開弁され、下流側EGR制御弁22dが閉弁される。これに対し、L≧Lxのときにはステップ102からステップ104に進み、上流側EGR制御弁22uが閉弁され、下流側EGR制御弁22dが開弁される。
なお、本発明による第1実施例では、酸化触媒23は上流側EGR制御弁22u上流の上流側EGR通路21u内に配置される。このようにすると、上流側EGR制御弁22uが閉弁されているときであっても、排気脈動により排気ガスの熱が酸化触媒23に伝達され得る。したがって、酸化触媒23の温度が高く維持される。別の実施例(図示しない)では、酸化触媒23は上流側EGR制御弁22uの下流の上流側EGR通路21u内に配置される。
次に、本発明による第2実施例を説明する。本発明による第1実施例との相違点について説明すると、本発明による第2実施例では図7に示されるように、酸化触媒23が電気加熱式触媒から構成されており、EGR制御部50bは酸化触媒23の電気加熱作用の作動及び停止を制御するように構成されている。また、酸化触媒23の温度TCを検出するように構成されている温度センサ24が設けられる。
本発明による第2実施例では、上流側EGR通路21uからEGRガスを供給すべきときに酸化触媒23の温度TCがその活性温度TCxよりも低いときには、酸化触媒23の電気加熱作用が作動される。その結果、酸化触媒23が活性状態に維持される。したがって、上流側EGR通路21uから供給されるEGRガス中の未燃炭化水素の量をより確実に低減することができる。
一方、上流側EGR通路21uからEGRガスを供給すべきときに酸化触媒23の温度TCがその活性温度TCxよりも高いとき、又は、上流側EGR通路21uからEGRガスを供給すべきでないときには、酸化触媒23の電気加熱作用が停止される。したがって、電気エネルギを有効利用することができる。別の実施例(図示しない)では、上流側EGR通路21uからEGRガスを供給すべきでないときであっても、酸化触媒23の温度TCがその活性温度TCxよりも低いときには、酸化触媒23の電気加熱作用が作動される。その結果、酸化触媒23がより確実に活性状態に維持される。
図8は上述した本発明による第2実施例のEGR制御ルーチンを示している。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間ごとの割り込みによって実行される。図8を参照すると、ステップ100では例えば機関運転状態に基づいて、EGRガスの供給条件が成立しているか否かが判別される。EGRガスの供給条件が成立していないときには次いでステップ101に進み、上流側EGR制御弁22u及び下流側EGR制御弁22dが閉弁される。次いでステップ104aに進む。これに対し、EGRガスの供給条件が成立しているときにはステップ100からステップ102に進み、機関負荷Lが設定負荷Lxよりも低いか否かが判別される。L<Lxのときにはステップ102aに進み、酸化触媒23の温度TCが活性温度TCxよりも低いか否かが判別される。TC<TCxのときには次いでステップ102bに進み、酸化触媒23の電気加熱作用が作動される。次いでステップ103に進む。これに対し、TC≧TCxのときには次いでステップ102cに進み、酸化触媒23の電気加熱作用が停止される。次いでステップ103に進む。ステップ103では上流側EGR制御弁22uが開弁され、下流側EGR制御弁22dが閉弁される。これに対し、L≧Lxのときにはステップ102からステップ104に進み、上流側EGR制御弁22uが閉弁され、下流側EGR制御弁22dが開弁される。次いでステップ104aに進む。ステップ104aでは、酸化触媒23の電気加熱作用が停止される。
次に、本発明による第3実施例を説明する。本発明による第1実施例との相違点について説明すると、本発明による第3実施例では図9に示されるように、酸化触媒23上流の上流側EGR通路21uに空気供給路25の出口が連結される。空気供給路25の入口は図9に示される例では、エアフローメータ7とスロットル弁8との間の吸気ダクト5に連結される。空気供給路25内には空気ポンプ26及び電磁式の空気制御弁27が配置される。EGR制御部50bは、酸化触媒23への空気供給作用の作動及び停止を制御するように構成されている。すなわち、酸化触媒23への空気供給作用を作動すべきときには、空気ポンプ26が作動されるとともに空気制御弁27が開弁される。酸化触媒23への空気供給作用を停止すべきときには、空気ポンプ26が停止されるとともに空気制御弁27が閉弁される。
本発明による第3実施例では、上流側EGR通路21uからEGRガスを供給すべきときには、酸化触媒23への空気供給作用が作動される。その結果、酸化触媒23において未燃炭化水素がより確実に酸化除去される。
一方、上流側EGR通路21uからEGRガスを供給すべきでないときには、酸化触媒23への空気供給作用が停止される。その結果、空気供給路25から供給された空気によって酸化触媒23の温度が低下するのが阻止される。
図10は上述した本発明による第3実施例のEGR制御ルーチンを示している。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間ごとの割り込みによって実行される。図10を参照すると、ステップ100では例えば機関運転状態に基づいて、EGRガスの供給条件が成立しているか否かが判別される。EGRガスの供給条件が成立していないときには次いでステップ101に進み、上流側EGR制御弁22u及び下流側EGR制御弁22dが閉弁される。次いでステップ105bに進む。これに対し、EGRガスの供給条件が成立しているときにはステップ100からステップ102に進み、機関負荷Lが設定負荷Lxよりも低いか否かが判別される。L<Lxのときにはステップ103に進み、上流側EGR制御弁22uが開弁され、下流側EGR制御弁22dが閉弁される。続くステップ105aでは酸化触媒23への空気供給作用が作動される。これに対し、L≧Lxのときにはステップ102からステップ104に進み、上流側EGR制御弁22uが閉弁され、下流側EGR制御弁22dが開弁される。次いでステップ105bに進む。ステップ105bでは酸化触媒23への空気供給作用が停止される。
図11はEGR装置20の別の実施例を示している。図11に示される例では、上流側EGR通路21u及び下流側EGR通路21dが共通のEGR供給通路28を介してサージタンク4に連結される。このようにすると、上流側EGR通路21u及び下流側EGR通路21dの構成を簡素化することができる。
図12はEGR装置20の更に別の実施例を示している。図12に示される例では、上流側EGR通路21u及び下流側EGR通路21dが共通の電磁式三方弁29を介してEGR供給通路28に連結される。この三方弁29は、上流側EGR通路21uとEGR供給通路28との連通面積と、下流側EGR通路21dとEGR供給通路28との連通面積とのうち一方が大きくなると他方が小さくなるように構成されている。この場合、三方弁29は上述の上流側EGR制御弁22u及び下流側EGR制御弁22dを構成しているということになる。
これまで述べてきた本発明による種々の実施例の少なくとも2つを適宜互いに組み合せることもできる。一例では、図7に示される実施例において、酸化触媒23上流の上流側EGR通路21u内に空気供給路が連結され、この空気供給路から酸化触媒23に空気が供給される。
1 内燃機関本体
4 サージタンク
9 排気マニホルド
11 NOx浄化触媒
12 排気管
21u 上流側EGR通路
21d 下流側EGR通路
22u 上流側EGR制御弁
22d 下流側EGR制御弁
23 酸化触媒
50 電子制御ユニット
50b EGR制御部

Claims (1)

  1. 機関排気通路内に配置され、排気ガス中のNOxを浄化するように構成されているNOx浄化触媒と、
    前記NOx浄化触媒上流の前記機関排気通路と機関吸気通路とを、酸化触媒を介して互いに連結する上流側EGR通路と、
    前記NOx浄化触媒下流の前記機関排気通路と前記機関吸気通路とを、酸化触媒を介することなく互いに連結する下流側EGR通路と、
    前記上流側EGR通路内を流れるEGRガスの量を制御するように構成されている上流側EGR制御弁と、
    前記下流側EGR通路内を流れるEGRガスの量を制御するように構成されている下流側EGR制御弁と、
    機関負荷が低いときには機関負荷が高いときに比べて、前記機関吸気通路に供給されるEGRガスの総量に対する、前記上流側EGR通路を介して前記機関吸気通路に供給されるEGRガスの量の割合が大きくなるように、前記上流側EGR制御弁及び前記下流側EGR制御弁を制御するように構成されているEGR制御部と、
    を備えた、内燃機関の排気浄化装置。
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