JP2018122555A - 液体吐出装置及び液体吐出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷品質の低下を抑制させた印刷を継続させることができる液体吐出装置を提供する。
【解決手段】第1方向に沿って並ぶノズル列44を有するヘッド41と、ヘッド41が第2方向に沿って配置されるヘッドユニット42と、を備え、第1側からn番目に位置するノズル列44に対応する色は、第2側からn番目に位置するノズル列44に対応する色と同じであり、印刷動作を実行する第1モードと、第2モードと、を有し、第2モードは、液体を吐出できないノズル47を含むノズル列44を使用不可能ノズル列、使用不可能ノズル列以外のノズル列44を使用可能ノズル列、使用可能ノズル列のうち印刷動作に使用するノズル列44を使用ノズル列とし、使用可能ノズル列の中から、第1側からn番目に位置する使用ノズル列に対応する色が、第2側からn番目に位置する使用ノズル列に対応する色と同じになるように、使用ノズル列を選択する。
【選択図】図9
【解決手段】第1方向に沿って並ぶノズル列44を有するヘッド41と、ヘッド41が第2方向に沿って配置されるヘッドユニット42と、を備え、第1側からn番目に位置するノズル列44に対応する色は、第2側からn番目に位置するノズル列44に対応する色と同じであり、印刷動作を実行する第1モードと、第2モードと、を有し、第2モードは、液体を吐出できないノズル47を含むノズル列44を使用不可能ノズル列、使用不可能ノズル列以外のノズル列44を使用可能ノズル列、使用可能ノズル列のうち印刷動作に使用するノズル列44を使用ノズル列とし、使用可能ノズル列の中から、第1側からn番目に位置する使用ノズル列に対応する色が、第2側からn番目に位置する使用ノズル列に対応する色と同じになるように、使用ノズル列を選択する。
【選択図】図9
Description
本発明は、液体吐出装置及び液体吐出方法に関する。
従来から、液体を吐出するノズル列を備えたヘッドと用紙などの媒体とを相対移動させることで、媒体に印刷を行う液体吐出装置が知られていた。産業用途で使用される液体吐出装置では、生産効率を向上させるために、複数のヘッドを配置させた大型のヘッド(ヘッドユニット)が使用されている。例えば、特許文献1には、シアン、マゼンタ、イエロー等の液体に対応する6つのヘッドがノズル列の列方向に沿って配置されたインクジェットヘッド(ヘッドユニット)を備えるインクジェット記録装置(液体吐出装置)が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の液体吐出装置に備えられているヘッドユニットでは、同色の液体を吐出するノズル(ノズル列)は、1つのヘッドにしか形成されていなかった。そのため、不具合などにより液体を吐出できないノズルが生じると、印刷画質が低下するため印刷を継続することができなかった。また、媒体とヘッドユニットとをノズル列の列方向と交差する一方向と他方向とに相対移動させながら印刷を行う場合、相対移動の方向によって各色の液体を吐出させる順番が異なってしまい、印刷画質が低下する恐れがあった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る液体吐出装置は、媒体に液体を吐出する複数のノズルが第1方向に沿って並ぶノズル列を有するヘッドと、複数の前記ヘッドが前記第1方向と交差する第2方向に沿って配置されるヘッドユニットと、前記ヘッドユニットを前記第2方向に移動させながら、前記ノズルから前記液体を吐出させる印刷動作を制御する制御部と、を備え、前記ヘッドユニットの前記第2方向における一方側を第1側、前記ヘッドユニットの前記第2方向における他方側を第2側とした時、前記第1側からn(nは正の整数)番目に位置するノズル列に対応する色は、前記第2側からn番目に位置するノズル列に対応する色と同じであり、前記制御部は、前記印刷動作を実行する際のモードとして、前記液体を吐出できないノズルが無い場合のための第1モードと、前記液体を吐出できないノズルが有る場合のための第2モードと、を有し、前記第2モードは、前記液体を吐出できないノズルを含む前記ノズル列を使用不可能ノズル列、前記使用不可能ノズル列以外の前記ノズル列を使用可能ノズル列、前記使用可能ノズル列のうち前記印刷動作に使用する前記ノズル列を使用ノズル列とし、前記使用可能ノズル列の中から、前記第1側からn番目に位置する前記使用ノズル列に対応する色が、前記第2側からn番目に位置する前記使用ノズル列に対応する色と同じになるように、前記使用ノズル列を選択するモードであることを特徴とする。
本適用例によれば、液体吐出装置において、ヘッドユニットの第1側からn番目のノズル列に対応する色は、第2側からn番目のノズル列に対応する色と同じである。また、制御部は、印刷動作を実行する際のモードとして、液体を吐出できないノズルが無い場合のための第1モードと、液体を吐出できないノズルが有る場合のための第2モードとを有している。制御部は、液体を吐出できないノズルが生じた場合に、使用可能ノズル列の中から、第1側からn番目(nは正の整数)に位置する使用ノズル列に対応する色が、第2側からn番目に位置する使用ノズル列に対応する色と同じになるように、使用ノズル列を選択する第2モードで印刷動作を実行する。すなわち、制御部は、液体を吐出できないノズルが生じた場合でも、正常に吐出可能な各色の使用可能ノズル列から、ヘッドユニットと媒体との相対移動の方向に係らず各色の吐出順が同じになるノズル列(使用ノズル列)を用いて液体を吐出するので、各色の吐出順番が異なることに起因する印刷品質の低下を抑制させた印刷を継続することができる。
[適用例2]上記適用例に記載の液体吐出装置において、前記制御部は、前記第2モードにおいて、画像を形成するために前記ヘッドユニットを前記第2方向に移動させる移動回数を前記第1モードよりも増やすことが好ましい。
本適用例によれば、液体吐出装置は、第2モードで印刷動作を実行する時、ヘッドユニットを第2方向に移動させながら液体を吐出する移動回数を第1モードよりも増やす。第2モードは、使用するノズル列の数が第1モードよりも少ないので、一度に吐出できる液体の量が減少するが、本適用例の液体吐出装置は、移動回数を第1モードよりも増やすことで液体の吐出量を増加させられるので、印刷画質の低下を抑制することができる。
[適用例3]上記適用例に記載の液体吐出装置において、前記制御部は、前記第2モードにおいて、画像を形成するために前記ヘッドユニットを前記第2方向に移動させる移動速度を、前記第1モードよりも遅くすることが好ましい。
本適用例によれば、液体吐出装置は、第2モードで印刷動作を実行する時、ヘッドユニットを第2方向に移動させながら液体を吐出する移動速度を第1モードよりも遅くする。第2モードは、使用するノズル列の数が少ないので、ヘッドユニットの一度の移動で吐出できる液体の量が減少するが、本適用例の液体吐出装置は、ヘッドユニットの移動速度を第1モードよりも遅くすることで液体の吐出量を増加させられるので、印刷画質の低下を抑制することができる。
[適用例4]上記適用例に記載の液体吐出装置において、前記制御部は、印刷する画像の形成に必要な単位面積当たりの前記液体の吐出量が所定の値未満であった場合、前記第2モードにおいて、画像を形成するために前記ヘッドユニットを前記第2方向に移動させる移動回数及び移動速度を、前記第1モードと同じにすることが好ましい。
本適用例によれば、液体吐出装置の制御部は、第2モードで印刷動作を実行する際、印刷する画像を形成するのに必要な単位面積当たりの液体の吐出量が所定の値未満である場合、ヘッドユニットを第2方向に移動させながら液体を吐出する移動回数及び移動速度を第1モードと同じにして印刷動作を実行する。使用するノズル列の数が第1モードよりも少ない第2モードであっても、液体の吐出量が所定の値未満である場合は、ヘッドユニットの移動回数及び移動速度を第1モードと同じにしても第1モードと同等の印刷画質を得ることができるので、第2モードにおける生産効率の低下を抑制することができる。
[適用例5]上記適用例に記載の液体吐出装置において、前記ヘッドユニットの前記第2方向における中央より一方側の領域を第1領域、前記ヘッドユニットの前記第2方向における中央より他方側の領域を第2領域、とした時、前記第1領域及び前記第2領域のそれぞれには、第1の色に対応する前記ノズル列を有するヘッドが2つ以上設けられていることが好ましい。
本適用例によれば、液体吐出装置のヘッドユニットは、第1領域及び第2領域のそれぞれにおいて、第1の色に対応するノズル列を有するヘッドが2つ以上設けられている。すなわち、第1の色に対するノズル列は4つ以上のヘッドに分散されているので、ヘッドの個体差に起因する印刷品質の低下を抑制することができる。
[適用例6]上記適用例に記載の液体吐出装置は、前記第1領域において、前記第1側からn番目に位置するノズル列に対応する色は、前記第2側からn番目に位置するノズル列に対応する色と同じであり、前記第2領域において、前記第1側からn番目に位置するノズル列に対応する色は、前記第2側からn番目に位置するノズル列に対応する色と同じであり、前記制御部は、前記第2モードにおいて、前記第1領域及び前記第2領域のいずれか一方の領域に使用不可能ノズル列が含まれる場合、一方の領域に位置する前記ノズル列を前記印刷動作に使用しない不使用ノズル列とし、他方の領域に位置する前記ノズル列を前記使用ノズル列として前記印刷動作を行うことが好ましい。
本適用例によれば、ヘッドユニットの第1領域において、第1側からn番目のノズル列に対応する色は、第2側からn番目のノズル列に対応する色と同じであり、ヘッドユニットの第2領域において、第1側からn番目のノズル列に対応する色は、第2側からn番目のノズル列に対応する色と同じである。すなわち、第1領域及び第2領域のそれぞれの領域において、各ノズル列に対応する色は第1領域及び第2領域の第2方向における中央に対して対称に配置されている。これにより、第1領域及び第2領域のうちの一方の領域を使用して第2モードでの印刷動作を実行した場合でも、ヘッドユニットと媒体との相対移動の方向が変わっても各色の吐出順を同じにすることができる。したがって、各色の吐出順番が異なることに起因する印刷品質の低下を抑制させた印刷を継続することができる。
[適用例7]本適用例に係る液体吐出方法は、媒体に液体を吐出する複数のノズルが第1方向に沿って並ぶノズル列を有するヘッドと、複数の前記ヘッドが前記第1方向と交差する第2方向に沿って配置されるヘッドユニットと、を備え、前記ヘッドユニットの前記第2方向における一方側を第1側、前記ヘッドユニットの前記第2方向における他方側を第2側とした時、前記第1側からn(nは正の整数)番目に位置するノズル列に対応する色は、前記第2側からn番目に位置するノズル列に対応する色と同じであるように構成された液体吐出装置における液体吐出方法であって、前記ノズルから液体を吐出させる印刷動作を実行する際のモードとして、前記液体を吐出できないノズルが無い場合のための第1モードと、前記液体を吐出できないノズルが有る場合のための第2モードと、を実行可能であり、前記第2モードを実行する場合に、前記液体を吐出できないノズルを含む前記ノズル列を使用不可能ノズル列、前記使用不可能ノズル列以外の前記ノズル列を使用可能ノズル列、前記使用可能ノズル列のうち前記印刷動作に使用する前記ノズル列を使用ノズル列とし、前記使用可能ノズル列の中から、前記第1側からn番目に位置する前記使用ノズル列に対応する色が、前記第2側からn番目に位置する前記使用ノズル列に対応する色と同じになるように、前記印刷動作に使用する使用ノズル列を選択することを特徴とする。
本適用例によれば、液体吐出方法は、液体を吐出できないノズルが生じた場合に、使用可能ノズル列の中から、第1側からn番目(nは正の整数)に位置する使用ノズル列に対応する色が、第2側からn番目に位置する使用ノズル列に対応する色と同じになるように、使用ノズル列を選択する第2モードでの印刷動作を実行する。すなわち、本適用例の液体吐出方法は、正常に吐出可能な各色のノズル列から、ヘッドユニットと媒体との相対移動の方向に係らず各色の吐出順が同じになるノズル列を用いて液体を吐出させるので、ノズルに不具合が生じた場合でも、印刷品質を低下させることなく印刷を継続させることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材の尺度を実際とは異ならせている。
また、図1及び図2では、説明の便宜上、互いに直交する三軸として、X軸、Y軸及びZ軸を図示しており、軸方向を図示した矢印の先端側を「+側」、基端側を「−側」としている。X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」という。
また、図1及び図2では、説明の便宜上、互いに直交する三軸として、X軸、Y軸及びZ軸を図示しており、軸方向を図示した矢印の先端側を「+側」、基端側を「−側」としている。X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」という。
(実施形態)
<液体吐出装置の概略構成>
図1は、実施形態に係る液体吐出装置の概略全体構成を示す模式図である。図2は、液体吐出装置の印刷部を示す平面図である。まず、本実施形態に係る液体吐出装置100の概略構成について図1及び図2を参照して説明する。なお、本実施形態では、媒体95に画像などを形成することで媒体95に捺染を行うインクジェット式の液体吐出装置100を例に上げて説明する。
<液体吐出装置の概略構成>
図1は、実施形態に係る液体吐出装置の概略全体構成を示す模式図である。図2は、液体吐出装置の印刷部を示す平面図である。まず、本実施形態に係る液体吐出装置100の概略構成について図1及び図2を参照して説明する。なお、本実施形態では、媒体95に画像などを形成することで媒体95に捺染を行うインクジェット式の液体吐出装置100を例に上げて説明する。
図1に示すように、液体吐出装置100は、搬送部としての媒体搬送部20、媒体密着部60、印刷部40、乾燥ユニット27、洗浄ユニット50などを備えている。そして、これらの各部を制御する制御部1を有している。液体吐出装置100の各部は、フレーム部90に取り付けられている。また、液体吐出装置100は、制御部1に印刷を実行させるデータを生成する画像処理装置110を有している。
画像処理装置110は、プリンター制御部111、入力部112、表示部113などを備えている。プリンター制御部111は、入力部112、表示部113の制御や、液体吐出装置100に印刷を行わせる印刷ジョブの制御を行うものであり、制御部1と協調して液体吐出装置100の全体を制御する。表示部113は、例えば液晶ディスプレイで構成されている。表示部113には、各種の情報が表示される。入力部112は、各種のハードキーや、表示部113(液晶ディスプレイ)の表面に設けられたタッチパネルなどで構成されている。表示部113は、GUI(Graphical User Interface)ボタン等により、各種コマンドの選択肢を表示すると共に、ユーザーが、入力部112によりコマンドを選択することにより、各種コマンドが入力される。
媒体搬送部20は、印刷部40において媒体95を第1方向に搬送するものである。媒体搬送部20は、媒体供給部10、搬送ローラー21,22、搬送ベルト23、ベルト回転ローラー24、ベルト駆動ローラー25、搬送ローラー26,28、及び媒体回収部30を備えている。まず、媒体供給部10から媒体回収部30に至る媒体95の搬送経路について説明する。なお、本実施形態では、重力に沿う方向をZ軸とし、印刷部40において媒体95が搬送される方向をY軸とし、Z軸及びY軸の双方と交差する媒体95の幅方向をX軸とする。また、Y軸は第1方向に相当し、X軸は第2方向に相当する。また、媒体95の搬送方向又は搬送ベルト23の移動方向に沿う位置関係を「上流側」「下流側」ともいう。
媒体供給部10は、画像を形成させる媒体95を印刷部40側に供給するものである。媒体95としては、例えば、天然繊維、綿、絹、麻、モヘヤ、ウール、カシミア、再生繊維、合成繊維、ナイロン、ポリウレタン、ポリエステルや、これらの混紡からなる織布または不織布等を用いることができる。織布や不織布には、発色性や定着性の促進のための前処理剤が塗布されていても良い。媒体供給部10は、供給軸部11及び軸受部12を有している。供給軸部11は、円筒状又は円柱状に形成されており、円周方向に回転可能に設けられている。供給軸部11には、帯状の媒体95がロール状に巻かれている。供給軸部11は、軸受部12に対して着脱可能に取り付けられている。これにより、予め供給軸部11に巻かれた状態の媒体95は、供給軸部11と共に軸受部12に取り付けできるようになっている。
軸受部12は、供給軸部11の軸方向の両端を回転可能に支持している。媒体供給部10は、供給軸部11を回転駆動させる回転駆動部(図示せず)を有している。回転駆動部は、媒体95が送り出される方向に供給軸部11を回転させる。回転駆動部の動作は、制御部1によって制御される。搬送ローラー21,22は、媒体95を媒体供給部10から搬送ベルト23まで中継する。
搬送ベルト23は、搬送ベルト23を回転させる少なくとも2つのローラー間に保持され、搬送ベルト23が回転移動することで媒体95を+Y軸方向に搬送する。詳しくは、搬送ベルト23は、帯状のベルトの両端部が接続されて無端状に形成され、ベルト回転ローラー24及びベルト駆動ローラー25の2つのローラー間に掛けられている。搬送ベルト23は、ベルト回転ローラー24とベルト駆動ローラー25との間の部分が水平になるように、所定の張力が作用した状態で保持されている。搬送ベルト23の表面(支持面)23aには、媒体95を粘着させる粘着層29が設けられている。搬送ベルト23は、搬送ローラー22から供給され、後述する媒体密着部60で粘着層29に密着された媒体95を支持(保持)している。これにより、伸縮性のある布帛などを媒体95として扱うことができる。
ベルト回転ローラー24及びベルト駆動ローラー25は、搬送ベルト23の内周面23bを支持する。なお、ベルト回転ローラー24とベルト駆動ローラー25との間に、搬送ベルト23を支持するローラーなどの支持部が設けられた構成であってもよい。
ベルト駆動ローラー25は、搬送ベルト23を回転移動させることで、媒体95を+Y軸方向に搬送する。ベルト駆動ローラー25は、ベルト駆動ローラー25を回転駆動させる回転駆動部(図示せず)を有している。ベルト駆動ローラー25は、媒体95の搬送方向(Y軸方向)において印刷部40よりも下流側に設けられ、ベルト回転ローラー24は、印刷部40よりも上流側に設けられている。ベルト駆動ローラー25が回転駆動されるとベルト駆動ローラー25の回転に伴って搬送ベルト23が回転移動し、搬送ベルト23の回転移動によりベルト回転ローラー24が回転する。搬送ベルト23の回転により、搬送ベルト23に支持された媒体95が+Y軸方向に搬送され、後述する印刷部40で媒体95に画像が形成される。
本実施形態では、搬送ベルト23の表面23aが印刷部40と対向する側(+Z軸側)において媒体95が支持され、媒体95が搬送ベルト23と共にベルト回転ローラー24側からベルト駆動ローラー25側に搬送される。また、搬送ベルト23の表面23aが洗浄ユニット50と対向する側(−Z軸側)においては、搬送ベルト23のみがベルト駆動ローラー25側からベルト回転ローラー24側に移動する。なお、搬送ベルト23は、媒体95を密着させる粘着層29を備えているものと説明したが、これに限定するものではない。例えば、搬送ベルトは、静電気で媒体をベルトに吸着させる静電吸着式のベルトであってもよい。
搬送ローラー26は、画像の形成された媒体95を搬送ベルト23の粘着層29から剥離させる。搬送ローラー26,28は、媒体95を搬送ベルト23から媒体回収部30まで中継する。
媒体回収部30は、媒体搬送部20によって搬送された媒体95を回収する。媒体回収部30は、巻取り軸部31及び軸受部32を有している。巻取り軸部31は、円筒状又は円柱状に形成されており、円周方向に回転可能に設けられている。巻取り軸部31には、帯状の媒体95がロール状に巻き取られる。巻取り軸部31は、軸受部32に対して着脱可能に取り付けられている。これにより、巻取り軸部31に巻き取られた状態の媒体95は、巻取り軸部31と共に取り外せるようになっている。
軸受部32は、巻取り軸部31の軸線方向の両端を回転可能に支持している。媒体回収部30は、巻取り軸部31を回転駆動させる回転駆動部(図示せず)を有している。回転駆動部は、媒体95が巻き取られる方向に巻取り軸部31を回転させる。回転駆動部の動作は、制御部1によって制御される。
次に、媒体搬送部20に沿って設けられている媒体密着部60、印刷部40、乾燥ユニット27、洗浄ユニット50の各部について説明する。
媒体密着部60は、媒体95を搬送ベルト23に密着させるものである。媒体密着部60は、搬送方向(Y軸方向)において印刷部40より上流側(−Y軸側)に設けられている。媒体密着部60は、押圧ローラー61、押圧ローラー駆動部62及びローラー支持部63を有している。押圧ローラー61は、円筒状又は円柱状に形成されており、円周方向に回転可能に設けられている。押圧ローラー61は、搬送方向に沿った方向に回転するように、軸線方向が搬送方向と交差するように配置されている。ローラー支持部63は、搬送ベルト23を挟んで押圧ローラー61と対向する搬送ベルト23の内周面23b側に設けられている。
押圧ローラー駆動部62は、押圧ローラー61を鉛直方向の下方側(−Z軸側)に押圧しながら搬送方向(+Y軸方向)、及び搬送方向と逆向きの方向(−Y軸方向)に押圧ローラー61を移動させる。搬送ベルト23に重ね合された媒体95は、押圧ローラー61とローラー支持部63との間で搬送ベルト23に押し当てられる。これにより、搬送ベルト23の表面23aに設けられている粘着層29に媒体95を確実に粘着させることができ、搬送ベルト23上での媒体95の浮きの発生を防止することができる。
印刷部40は、搬送ベルト23の配置位置に対して上方(+Z軸側)に配置され、搬送ベルト23の表面23a上に載置された媒体95に印刷を行うものである。印刷部40は、ヘッドユニット42、ヘッドユニット42が搭載されるキャリッジ43、キャリッジ43を媒体95の搬送方向(Y軸方向)と交差する媒体95の幅方向(X軸方向)に移動させるキャリッジ移動部45などを有している。
キャリッジ移動部45は、搬送ベルト23の上方(+Z軸側)に設けられている。キャリッジ移動部45は、X軸方向に沿って延在する一対のガイドレール45a,45bを有している。ガイドレール45a,45bは、搬送ベルト23の外側に垂直に設けられているフレーム部90a,90bの間に架け渡されている。ヘッドユニット42は、キャリッジ43と共にX軸方向に沿って往復移動可能な状態でガイドレール45a,45bに支持されている。
キャリッジ移動部45は、キャリッジ43をガイドレール45a,45bに沿って移動させるための図示しない移動機構及び動力源を備えている。移動機構としては、例えば、ボールねじとボールナットとを組み合わせた機構や、リニアガイド機構などを採用することができる。動力源としては、例えば、ステッピングモーター、サーボモーター、リニアモーターなどの種々のモーターを採用することができる。制御部1の制御によりモーターが駆動されると、ヘッドユニット42は、移動機構によってキャリッジ43と共にX軸方向に沿って移動する。
乾燥ユニット27は、搬送ローラー26と搬送ローラー28との間に設けられている。乾燥ユニット27は、媒体95上に吐出された液体としてのインクを乾燥するものであり、乾燥ユニット27には、例えば、IRヒーターが含まれ、IRヒーターを駆動させることにより媒体95上に吐出されたインクを短時間で乾燥させることができる。これにより、画像などの形成された帯状の媒体95を巻取り軸部31に巻き取ることができる。
洗浄ユニット50は、Y軸方向においてベルト回転ローラー24とベルト駆動ローラー25の間に配置されている。洗浄ユニット50は、洗浄部51、押圧部52及び移動部53を有している。移動部53は、床面99に沿って洗浄ユニット50を一体的に移動させて所定の位置に固定させる。
押圧部52は、例えば、エアーシリンダー56とボールブッシュ57とで構成された昇降装置であり、その上部に備えられている洗浄部51を搬送ベルト23の表面23aに当接させるものである。洗浄部51は、ベルト回転ローラー24とベルト駆動ローラー25との間で所定の張力が作用した状態で掛けられ、ベルト駆動ローラー25からベルト回転ローラー24に向かって移動する搬送ベルト23の表面(支持面)23aを下方(−Z軸方向)から洗浄する。
洗浄部51は、洗浄槽54、洗浄ローラー58及びブレード55を有している。洗浄槽54は、搬送ベルト23の表面23aに付着したインクや異物の洗浄に用いる洗浄液を貯留する槽であり、洗浄ローラー58及びブレード55は洗浄槽54の内側に設けられている。洗浄液としては、例えば、水や水溶性溶剤(アルコール水溶液など)を用いることができ、必要に応じて界面活性剤や消泡剤を添加させてもよい。
洗浄ローラー58が回転すると、洗浄液が搬送ベルト23の表面23aに供給されると共に、洗浄ローラー58と搬送ベルト23とが摺動する。これにより、搬送ベルト23に付着したインクや媒体95としての布帛の繊維などが洗浄ローラー58で取り除かれる。
ブレード55は、例えば、シリコンゴムなどの可撓性の材料で形成することができる。ブレード55は、搬送ベルト23の搬送方向において洗浄ローラー58よりも下流側に設けられている。搬送ベルト23とブレード55とが摺動することにより、搬送ベルト23の表面23aに残っている洗浄液が除去される。
図3は、ヘッドユニットの構成を示す平面図である。図4は、ヘッドの内部構成を示す断面図である。次に、ヘッドユニット42の構成について図3及び図4を参照して説明する。
液体吐出装置100は、図3に示すヘッドユニット42を備えている。ヘッドユニット42は、媒体95に液体としてのインクを吐出する複数のノズル47が第1方向(Y軸方向)に沿って並ぶノズル列44を有するヘッド41Y,41M,41C,41Kを備えている。複数のヘッド41Y,41M,41C,41Kは、第1方向と交差する第2方向(X軸方向)に沿って配置されている。
ヘッドユニット42は、上述のキャリッジ移動部45によって第2方向に沿って移動しながら媒体95にインクを吐出するように構成されている。
ヘッド41Yには、例えば、図示しないインク供給部からイエローのインクが供給され、ノズル47から媒体95に向かってイエローのインクが吐出される。
ヘッド41Mには、例えば、図示しないインク供給部からマゼンタのインクが供給され、ノズル47から媒体95に向かってマゼンタのインクが吐出される。
ヘッド41Cには、例えば、図示しないインク供給部からシアンのインクが供給され、ノズル47から媒体95に向かってシアンのインクが吐出される。
ヘッド41Kには、例えば、図示しないインク供給部からブラックのインクが供給され、ノズル47から媒体95に向かってブラックのインクが吐出される。
なお、以下の説明では、インクの色を特定しない場合のヘッドは、「ヘッド41」と記す。
ヘッド41Yには、例えば、図示しないインク供給部からイエローのインクが供給され、ノズル47から媒体95に向かってイエローのインクが吐出される。
ヘッド41Mには、例えば、図示しないインク供給部からマゼンタのインクが供給され、ノズル47から媒体95に向かってマゼンタのインクが吐出される。
ヘッド41Cには、例えば、図示しないインク供給部からシアンのインクが供給され、ノズル47から媒体95に向かってシアンのインクが吐出される。
ヘッド41Kには、例えば、図示しないインク供給部からブラックのインクが供給され、ノズル47から媒体95に向かってブラックのインクが吐出される。
なお、以下の説明では、インクの色を特定しない場合のヘッドは、「ヘッド41」と記す。
ヘッドユニット42は、第2方向における中央(中心線CL)より一方側の領域である第1領域X1と、第2方向における中心線CLより他方側の領域である第2領域X2とを有している。第1領域X1及び第2領域X2のそれぞれには、第1の色に対応するノズル列44を有するヘッド41が2つ以上設けられている。
例えば、本実施形態のヘッドユニット42には、第1の色をイエローとした時、イエローに対応するノズル列44を有するヘッド41Yが、第1領域X1及び第2領域X2に2つずつ設けられている。
同様に、マゼンタに対応するヘッド41M、シアンに対応するヘッド41C及びブラックに対応するヘッド41Kが、第1領域X1及び第2領域X2に2つずつ設けられている。換言すると、第1の色のインクは、異なる4つのヘッド41に設けられているノズル列44から吐出されるので、ヘッドの個体差に起因する印刷品質の低下を抑制することができる。
同様に、マゼンタに対応するヘッド41M、シアンに対応するヘッド41C及びブラックに対応するヘッド41Kが、第1領域X1及び第2領域X2に2つずつ設けられている。換言すると、第1の色のインクは、異なる4つのヘッド41に設けられているノズル列44から吐出されるので、ヘッドの個体差に起因する印刷品質の低下を抑制することができる。
また、ヘッドユニット42の第2方向における一方側を第1側、ヘッドユニット42の第2方向における他方側を第2側とした時、第1側からn(nは正の整数)番目に位置するノズル列44に対応する色は、第2側からn番目に位置するノズル列に対応する色と同じである。
例えば、イエローに対応するノズル列44は、第1側から1番目及び8番目と、第2側から1番目及び8番目とに配置されている。
マゼンタに対応するノズル列44は、第1側から2番目及び7番目と、第2側から2番目及び7番目とに配置されている。
シアンに対応するノズル列44は、第1側から3番目及び6番目と、第2側から3番目及び6番目とに配置されている。ブラックに対応するノズル列44は、第1側から4番目及び5番目と、第2側から4番目及び5番目とに配置されている。
マゼンタに対応するノズル列44は、第1側から2番目及び7番目と、第2側から2番目及び7番目とに配置されている。
シアンに対応するノズル列44は、第1側から3番目及び6番目と、第2側から3番目及び6番目とに配置されている。ブラックに対応するノズル列44は、第1側から4番目及び5番目と、第2側から4番目及び5番目とに配置されている。
すなわち、各色のノズル列44は、中心線CLに関して対称に配置されている。これにより、ヘッドユニット42が往動しながらインクを吐出する時でも、ヘッドユニット42が復動しながらインクを吐出する時でも、各色の吐出順は同じになるので、各色の吐出順番が異なることに起因する印刷品質の低下を抑制することができる。
さらに、ヘッドユニット42の第1領域X1において、第1側からn(nは正の整数)番目に位置するノズル列44に対応する色は、第2側からn番目に位置するノズル列44に対応する色と同じである。ヘッドユニット42の第2領域X2において、第1側からn番目に位置するノズル列44に対応する色は、第2側からn番目に位置するノズル列44に対応する色と同じである。
例えば、イエローに対応するノズル列44は、第1領域X1において第1側から1番目と第2側から1番目とに配置され、第2領域X2において第1側から1番目と第2側から1番目とに配置されている。
マゼンタに対応するノズル列44は、第1領域X1において第1側から2番目と第2側から2番目とに配置され、第2領域X2において第1側から2番目と第2側から2番目とに配置されている。
シアンに対応するノズル列44は、第1領域X1において第1側から3番目と第2側から3番目とに配置され、第2領域X2において第1側から3番目と第2側から3番目とに配置されている。
ブラックに対応するノズル列44は、第1領域X1において第1側から4番目と第2側から4番目とに配置され、第2領域X2において第1側から4番目と第2側から4番目とに配置されている。
マゼンタに対応するノズル列44は、第1領域X1において第1側から2番目と第2側から2番目とに配置され、第2領域X2において第1側から2番目と第2側から2番目とに配置されている。
シアンに対応するノズル列44は、第1領域X1において第1側から3番目と第2側から3番目とに配置され、第2領域X2において第1側から3番目と第2側から3番目とに配置されている。
ブラックに対応するノズル列44は、第1領域X1において第1側から4番目と第2側から4番目とに配置され、第2領域X2において第1側から4番目と第2側から4番目とに配置されている。
すなわち、ノズル列44に対応する色は、第1領域X1の第2方向における中心線CL1に関して対称に配置され、第2領域X2の第2方向における中心線CL2に関して対称に配置されている。
これにより、ヘッドユニット42の第1領域X1及び第2領域X2のうちの一方の領域を使用して印刷を行った場合でも、往動しながらインクを吐出する時と、ヘッドユニット42が復動しながらインクを吐出する時との各色の吐出順は同じになるので、各色の吐出順番が異なることに起因する印刷品質の低下を抑制することができる。
これにより、ヘッドユニット42の第1領域X1及び第2領域X2のうちの一方の領域を使用して印刷を行った場合でも、往動しながらインクを吐出する時と、ヘッドユニット42が復動しながらインクを吐出する時との各色の吐出順は同じになるので、各色の吐出順番が異なることに起因する印刷品質の低下を抑制することができる。
次に、ヘッド41の内部構造について説明する。
図4に示すように、ヘッド41は、複数の圧電振動子72、固定板73、及び、フレキシブルケーブル74等をユニット化した振動子ユニット70と、この振動子ユニット70を収納可能なケース71と、ケース71の先端面に接合された流路ユニット80とを備えている。
図4に示すように、ヘッド41は、複数の圧電振動子72、固定板73、及び、フレキシブルケーブル74等をユニット化した振動子ユニット70と、この振動子ユニット70を収納可能なケース71と、ケース71の先端面に接合された流路ユニット80とを備えている。
ケース71は、先端と後端が共に開放された収納空部75を形成した合成樹脂製のブロック状部材であり、収納空部75内には振動子ユニット70が収納固定されている。
圧電振動子72は、縦方向に細長い櫛歯状に形成されている。この圧電振動子72は、圧電体と内部電極とを交互に積層して構成された積層型の圧電振動子であって、積層方向に直交する縦方向に伸縮可能な縦振動モードの圧電振動子である。そして、各圧電振動子72の先端面が、流路ユニット80の島部76に接合されている。
なお、この圧電振動子72はコンデンサーと同じように振る舞う。即ち、信号の供給が停止された場合において、圧電振動子72の電位は、停止直前の電位で保持される。
なお、この圧電振動子72はコンデンサーと同じように振る舞う。即ち、信号の供給が停止された場合において、圧電振動子72の電位は、停止直前の電位で保持される。
流路ユニット80は、流路形成基板83を間に挟んでノズルプレート48を流路形成基板83の一方の面側に配置し、弾性板84をノズルプレート48とは反対側となる他方の面側に配置して積層することで構成されている。
ノズルプレート48は、複数(例えば、180個)のノズル47を第1方向(Y軸方向)に沿って形成した薄手の金属製板材(例えば、ステンレス板)によって構成してある。流路形成基板83は、共通インク室86、インク供給口87、圧力室88、及び、ノズル連通口89からなる一連のインク流路が形成された板状部材である。本実施形態では、この流路形成基板83を、シリコンウェハーのエッチング処理によって作製している。弾性板84は、ステンレス製の支持板82上に樹脂フィルム81をラミネート加工した二重構造の複合板材であり、圧力室88に対応した部分の支持板82を環状に除去して島部76を形成している。
このヘッド41では、共通インク室86から圧力室88を通ってノズル47に至る一連のインク流路がノズル47毎に形成される。そして、圧電振動子72を充電したり放電したりすることで圧電振動子72が変形する。即ち、この縦振動モードの圧電振動子72は、充電によって振動子長手方向に収縮し、放電によって振動子長手方向に伸長する。従って、充電によって電位を上昇させると、島部76が圧電振動子72側に引っ張られ、島部76周辺の樹脂フィルム81が変形して圧力室88が膨張する。また、放電によって電位を下降させると、圧力室88が収縮する。
このように、電位に応じて圧力室88の容積が制御できるので、圧力室88内のインクに圧力変動を生じさせることができ、ノズル47からインクを吐出させることができる。例えば、定常容量(基準容積)の圧力室88を一旦膨張させた後に急激に収縮させることで、インクを液滴に吐出させることができる。
なお、本実施形態では、縦振動型の圧電振動子72を用いた構成を例示したが、これに限定するものではない。例えば、下電極と圧電体層と上電極とを積層形成した撓み変形型の圧電振動子を用いてもよい。また、圧力室88を膨張、収縮させる手段として、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズルから液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用してもよい。さらには、発熱体を用いてノズル内に泡を発生させ、その泡によってインクを液滴として吐出させる構成を有するヘッドユニットであってもよい。
<電気的構成>
図5は、液体吐出装置の電気的な構成を示す電気ブロック図である。次に、液体吐出装置100の電気的構成について図5を参照して説明する。
図5は、液体吐出装置の電気的な構成を示す電気ブロック図である。次に、液体吐出装置100の電気的構成について図5を参照して説明する。
液体吐出装置100は、画像処理装置110、液体吐出装置100の各部の制御を行う制御部1を有している。画像処理装置110としては、パーソナルコンピューター等を使用することができる。画像処理装置110(以下。PC110ともいう)は、液体吐出装置100と別体で設けられていてもよい。
PC110は、プリンター制御部111、入力部112、表示部113、記憶部114などを備え、液体吐出装置100に印刷を行わせる印刷ジョブの制御を行う。
PC110が動作するソフトウェアには、印刷する画像データを扱う一般的な画像処理アプリケーションソフトウェア(以下アプリケーションと言う)や、制御部1に印刷を実行させるための印刷データを生成するプリンタードライバーソフトウェア(以下プリンタードライバーと言う)が含まれる。
PC110が動作するソフトウェアには、印刷する画像データを扱う一般的な画像処理アプリケーションソフトウェア(以下アプリケーションと言う)や、制御部1に印刷を実行させるための印刷データを生成するプリンタードライバーソフトウェア(以下プリンタードライバーと言う)が含まれる。
プリンター制御部111は、CPU(Central Processing Unit)115や、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)116、DSP(Digital Signal Processor)117、メモリー118、インターフェイス部(I/F)119などを備えている。インターフェイス部(I/F)119は、PC110と制御部1との間で、データの送受信を行うためのものである。
入力部112は、ヒューマンインターフェイスとしての情報入力手段である。具体的には、例えば、キーボードや情報入力機器が接続されるポートなどである。
表示部113は、ヒューマンインターフェイスとしての情報表示手段(ディスプレイ)であり、プリンター制御部111の制御の基に、入力部112から入力される情報や、液体吐出装置100に印刷する画像、印刷ジョブに関係する情報などが表示される。
記憶部114は、ハードディスクドライブ(HDD)やメモリーカードなどの書き換え可能な記憶媒体であり、PC110が動作するソフトウェア(プリンター制御部111で動作するプログラム)や、印刷する画像、印刷ジョブに関係する情報などが記憶される。
メモリー118は、CPU115が動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの記憶素子によって構成される。
入力部112は、ヒューマンインターフェイスとしての情報入力手段である。具体的には、例えば、キーボードや情報入力機器が接続されるポートなどである。
表示部113は、ヒューマンインターフェイスとしての情報表示手段(ディスプレイ)であり、プリンター制御部111の制御の基に、入力部112から入力される情報や、液体吐出装置100に印刷する画像、印刷ジョブに関係する情報などが表示される。
記憶部114は、ハードディスクドライブ(HDD)やメモリーカードなどの書き換え可能な記憶媒体であり、PC110が動作するソフトウェア(プリンター制御部111で動作するプログラム)や、印刷する画像、印刷ジョブに関係する情報などが記憶される。
メモリー118は、CPU115が動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの記憶素子によって構成される。
制御部1は、制御回路4、インターフェイス部(I/F)2、CPU3、メモリー5、駆動信号生成部6、などを含んで構成されている。インターフェイス部2は、入力信号や画像を取り扱うPC110と制御部1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU3は、各種の入力信号処理や液体吐出装置100の印刷動作の制御を行うための演算処理装置である。
メモリー5は、CPU3のプログラムを格納する領域や作業領域などを確保するための記憶媒体であり、RAM、EEPROMなどの記憶素子を有している。
駆動信号生成部6は、ノズル47からインクを液滴に吐出させる圧電振動子72を駆動するための駆動信号を生成する。
メモリー5は、CPU3のプログラムを格納する領域や作業領域などを確保するための記憶媒体であり、RAM、EEPROMなどの記憶素子を有している。
駆動信号生成部6は、ノズル47からインクを液滴に吐出させる圧電振動子72を駆動するための駆動信号を生成する。
制御部1は、制御回路4から出力する制御信号によって媒体搬送部20の各部に備えられている回転駆動部の駆動を制御して媒体95を搬送方向(+Y軸方向)に移動させる。制御部1は、制御回路4から出力する制御信号によってキャリッジ移動部45に備えられているモーターの駆動を制御してヘッドユニット42が搭載されているキャリッジ43を媒体95の幅方向(X軸方向)に移動させる。制御部1は、制御回路4から出力する制御信号と駆動信号生成部6から出力する駆動信号とによってヘッドユニット42の駆動を制御して媒体95に向かってインクを吐出させる。また、制御部1は、図示しない各装置を制御する。
制御部1は、ヘッドユニット42を第2方向に移動させながら、ノズル47から液体としてのインクを吐出させる印刷動作を制御する。詳しくは、制御部1が、キャリッジ移動部45及びヘッドユニット42を制御してキャリッジ43(ヘッドユニット42)を第2方向に移動させながら、ヘッドユニット42のノズル47からインクを吐出させる主走査(パスともいう)を行うことで、第2方向にドットの並ぶラスターラインが形成される。そして、この主走査と、制御部1が媒体搬送部20を制御して媒体95を第1方向に搬送させる副走査と、を繰り返す印刷動作を行うことで第1方向にラスターラインが並び、媒体95に画像などが形成される。制御部1は、インクを吐出できないノズル47を検出する吐出異常検出部120から出力される信号に応じて印刷動作を制御する。
図6は、吐出異常検出部の概略的なブロック図である。次に、吐出異常検出部120について説明する。
制御部1によって駆動信号が圧電振動子72に入力されると、圧電振動子72が振動しインクが吐出される。そして、圧電振動子72は、次の駆動信号が入力されるまでの間、減衰振動(以下、残留振動ともいう)をしている。インクの固着や異物の付着によってノズル47の形状が変化すると、残留振動の周波数が変化する。したがって、各ノズル47の圧電振動子72又は圧電振動子72が接合されている島部76の残留振動からインクを吐出できないノズル47を検出することができる。
制御部1によって駆動信号が圧電振動子72に入力されると、圧電振動子72が振動しインクが吐出される。そして、圧電振動子72は、次の駆動信号が入力されるまでの間、減衰振動(以下、残留振動ともいう)をしている。インクの固着や異物の付着によってノズル47の形状が変化すると、残留振動の周波数が変化する。したがって、各ノズル47の圧電振動子72又は圧電振動子72が接合されている島部76の残留振動からインクを吐出できないノズル47を検出することができる。
図6に示すように、吐出異常検出部120は、発振回路122と、F/V変換回路123と、波形整形回路124とから構成される残留振動検出手段121と、この残留振動検出手段121によって検出された残留振動波形データから周期(周波数)や振幅などを計測する計測手段125と、この計測手段125によって計測された周期などに基づいてヘッドユニット42の吐出異常を判定する判定手段126とを備えている。吐出異常検出部120では、残留振動検出手段121は、圧電振動子72又は島部76の残留振動に基づいて、発振回路122が発振し、その発振周波数からF/V変換回路123及び波形整形回路124において振動波形を形成して、検出する。そして、計測手段125は、検出された振動波形に基づいて残留振動の周期などを計測し、判定手段126は、計測された残留振動の周期などに基づいて、ノズル47の吐出異常を検出する。
なお、本実施形態では、吐出異常ノズルを検出する吐出異常検出部120を備えた構成の液体吐出装置100を例示したが、吐出異常ノズルの検出方法は、ノズル47から吐出される液滴を光学センサーで検出する方法や、媒体95に吐出させたインクのドットをスキャナーで読み取って検出する方法であってもよい。
なお、本実施形態では、吐出異常ノズルを検出する吐出異常検出部120を備えた構成の液体吐出装置100を例示したが、吐出異常ノズルの検出方法は、ノズル47から吐出される液滴を光学センサーで検出する方法や、媒体95に吐出させたインクのドットをスキャナーで読み取って検出する方法であってもよい。
<画像処理>
図7は、画像を印刷させるための画像処理を説明する図である。次に、印刷データの生成処理について、図7を参照して説明する。媒体95への印刷は、画像処理装置110から制御部1に印刷データが送信されることにより開始される。印刷データは、プリンタードライバーによって生成される。
図7は、画像を印刷させるための画像処理を説明する図である。次に、印刷データの生成処理について、図7を参照して説明する。媒体95への印刷は、画像処理装置110から制御部1に印刷データが送信されることにより開始される。印刷データは、プリンタードライバーによって生成される。
プリンタードライバーは、アプリケーションから画像データ(例えば、テキストデータやフルカラーのイメージデータなど)を受け取り、制御部1が解釈できる形式の印刷データに変換し、印刷データを制御部1に出力する。アプリケーションからの画像データを印刷データに変換する際に、プリンタードライバーは、解像度変換処理・色変換処理・ハーフトーン処理・ラスタライズ処理・コマンド付加処理などを行う。
ステップS1の解像度変換処理は、アプリケーションから出力された画像データを、媒体95に印刷する際の解像度(印刷解像度)に変換する処理である。例えば、印刷解像度が720×720dpiに指定されている場合、アプリケーションから受け取ったベクター形式の画像データを720×720dpiの解像度のビットマップ形式の画像データに変換する。解像度変換処理後の画像データの各画素データは、マトリクス状に配置された画素から構成されている。各画素はRGB色空間の例えば256階調の階調値を有している。つまり、解像度変換後の画素データは、対応する画素の階調値を示すものである。
マトリクス状に配置された画素の内の所定の方向に並ぶ1列分の画素に対応する画素データを、ラスタデータという。なお、ラスタデータに対応する画素が並ぶ所定の方向は、画像を印刷するときのヘッドユニット42の移動方向(第2方向)と対応している。
マトリクス状に配置された画素の内の所定の方向に並ぶ1列分の画素に対応する画素データを、ラスタデータという。なお、ラスタデータに対応する画素が並ぶ所定の方向は、画像を印刷するときのヘッドユニット42の移動方向(第2方向)と対応している。
ステップS2の色変換処理は、RGB色空間からCMYK色空間のデータに変換する処理である。この変換を行うシステムとして、カラーマネージメントシステムが使用される。カラーマネージメントシステムは、それらの色空間の対応関係を記述したプロファイル(例えば、ICC(International Color Consortium)プロファイル)を使用して色空間を変換する。色空間変換は、画像データを取り扱う特定の機器に依存する依存色空間(RGB色空間)から機器に依存しない非依存色空間(例えば、CIELAB色空間)に変換し、その後、出力側の液体吐出装置100の色空間(CMYK色空間)に変換することにより行われる。
CMYK色とは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)であり、CMYK色系空間の画像データは、液体吐出装置100が有するインクの色に対応したデータである。従って、例えば、液体吐出装置100がCMYK色系の4種類のインクを使用する場合には、プリンタードライバーは、RGBデータに基づいて、CMYK色系の4次元空間の画像データを生成する。この色変換処理は、RGBデータの階調値とCMYK色系データの階調値とを対応づけたテーブル(色変換ルックアップテーブルLUT)に基づいて行われる。なお、色変換処理後の画素データは、CMYK色系空間により表される例えば256階調のCMYK色系データである。
CMYK色とは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)であり、CMYK色系空間の画像データは、液体吐出装置100が有するインクの色に対応したデータである。従って、例えば、液体吐出装置100がCMYK色系の4種類のインクを使用する場合には、プリンタードライバーは、RGBデータに基づいて、CMYK色系の4次元空間の画像データを生成する。この色変換処理は、RGBデータの階調値とCMYK色系データの階調値とを対応づけたテーブル(色変換ルックアップテーブルLUT)に基づいて行われる。なお、色変換処理後の画素データは、CMYK色系空間により表される例えば256階調のCMYK色系データである。
ステップS3のハーフトーン処理は、高階調数(256階調)のデータを、制御部1が形成可能な階調数のデータに変換する処理である。このハーフトーン処理により、256階調を示すデータが、2階調(ドット有り、無し)を示す1ビットデータや、4階調(ドット無し、小ドット、中ドット、大ドット)を示す2ビットデータに変換される。具体的には、階調値(0〜255)とドット生成率が対応したドット生成率テーブルから、階調値に対応するドットの生成率(例えば、4階調の場合は、ドット無し、小ドット、中ドット、大ドットのそれぞれの生成率)を求め、得られた生成率において、ディザー法・誤差拡散法などを利用して、ドットが分散して形成されるように画素データが作成される。
つまり、ハーフトーン処理後の画素データは、1ビットまたは2ビットのデータであり、この画素データは各画素でのドットの形成(ドットの有無、ドットの大きさ)を示すデータになる。例えば、2ビット(4階調)の場合、ドット無しに対応するドット階調値[00]、小ドットの形成に対応するドット階調値[01]、中ドットの形成に対応するドット階調値[10]、及び、大ドットの形成に対応するドット階調値[11]のように4段階に変換される。
つまり、ハーフトーン処理後の画素データは、1ビットまたは2ビットのデータであり、この画素データは各画素でのドットの形成(ドットの有無、ドットの大きさ)を示すデータになる。例えば、2ビット(4階調)の場合、ドット無しに対応するドット階調値[00]、小ドットの形成に対応するドット階調値[01]、中ドットの形成に対応するドット階調値[10]、及び、大ドットの形成に対応するドット階調値[11]のように4段階に変換される。
ステップS4のラスタライズ処理は、マトリクス状に並ぶ画素データ(例えば、2ビットのデータ)を、印刷時のドット形成順序に従って並べ替える処理である。ラスタライズ処理には、ハーフトーン処理後の画素データによって構成される画像データを、ヘッドユニット42が往復移動しながら液滴を吐出する各主走査に割り付けるパス割り付け処理が含まれる。パス割り付けが完了すると、印刷画像を構成する各ラスターラインを形成する実際のノズル47が割り付けられる。
ステップS5のコマンド付加処理は、ラスタライズ処理されたデータに、印刷方式に応じたコマンドデータを付加する処理である。コマンドデータとしては、例えば媒体95の搬送仕様(搬送方向への移動量や速度など)に関わる搬送データなどがある。
ステップS6の印刷データ送信処理は、生成された印刷データを、インターフェイス部119を介して制御部1に送信する処理である。
プリンタードライバーによるステップS1からステップS6の処理は、CPU115の制御のもとにASIC116及びDSP117によって行われる(図5参照)。
ステップS6の印刷データ送信処理は、生成された印刷データを、インターフェイス部119を介して制御部1に送信する処理である。
プリンタードライバーによるステップS1からステップS6の処理は、CPU115の制御のもとにASIC116及びDSP117によって行われる(図5参照)。
<液体吐出方法>
図8は、液体吐出方法を説明するフローチャート図である。次に、液体吐出装置100の液体吐出方法について図8を参照して説明する。
図8は、液体吐出方法を説明するフローチャート図である。次に、液体吐出装置100の液体吐出方法について図8を参照して説明する。
ステップS101は、印刷データを生成する印刷データ生成工程である。画像処理装置110は、上述した画像処理によって生成された印刷データを、インターフェイス部119,2を介して制御部1に送信する。制御部1は印刷データをメモリー5に格納する。
ステップS102は、ノズル47の状態を検出するノズル検査工程である。制御部1は、駆動信号を出力して各ノズル47からインクを吐出させ、吐出異常検出部120は、その残留振動によって各ノズル47の状態を検査する。
ステップS103は、インクを吐出できないノズル47(以下、吐出異常ノズルともいう)があるかを判断する工程である。制御部1は、吐出異常検出部120から出力される信号に基づいて、吐出異常ノズル47の有無を判断する。制御部1は、印刷動作を実行する際のモードとして、液体としてのインクを吐出できないノズル47が無い場合のための第1モードと、液体としてのインクを吐出できないノズル47が有る場合のための第2モードとを有している。吐出異常ノズル47がある場合(ステップS103:Yes)は、ステップS104に進み、第2モードでの印刷準備を行う。吐出異常ノズル47がない場合(ステップS103:No)は、全てのノズル列44を使用ノズル列としてステップS107に進む。
ステップS104は、第2モードでの印刷に使用するノズル列44を選択する使用ノズル列選択工程である。制御部1は、ヘッドユニット42に形成されている各ノズル列44を、インクを吐出できないノズル47を含むノズル列44を使用不可能ノズル列、使用不可能ノズル列以外のノズル列44を使用可能ノズル列として分類する。そして、制御部1は、使用可能ノズル列のうち第2モードでの印刷動作に使用するノズル列44を使用ノズル列として選択する。このとき、制御部1は、使用可能ノズル列の中から第1側からn番目に位置する使用ノズル列に対応する色が、第2側からn番目に位置する使用ノズル列に対応する色と同じになるように、使用ノズル列を選択する。
ここで、第2モードでの印刷動作に使用する使用ノズル列の一例について説明する。図9は、使用ノズル列の一例を説明するためのヘッドユニットの平面図である。なお、図9においては、使用不可能ノズル列を含むヘッド41をクロス線のハッチングで示し、使用可能ノズル列のうち、使用ノズル列として選択されなかったノズル列を含むヘッド41を斜め線のハッチングで示している。
例えば、制御部1は、第1側から1番目に位置するヘッド41Yに含まれるイエローに対応するノズル列44と、第2側から4番目に位置するヘッド41Kに含まれるブラックに対応するノズル列44と、に吐出異常ノズルが含まれていた場合、該ノズル列44を使用不可能ノズル列として分類し、該使用不可能ノズル列以外のノズル列44を使用可能ノズル列に分類する。
例えば、制御部1は、第1側から1番目に位置するヘッド41Yに含まれるイエローに対応するノズル列44と、第2側から4番目に位置するヘッド41Kに含まれるブラックに対応するノズル列44と、に吐出異常ノズルが含まれていた場合、該ノズル列44を使用不可能ノズル列として分類し、該使用不可能ノズル列以外のノズル列44を使用可能ノズル列に分類する。
そして、制御部1は、各ノズル列44に対応する色が、中心線CLに関して対称になるように、第2モードで使用する使用ノズル列を選択する。具体的には、制御部1は、使用不可能ノズル列に加え、使用不可能ノズル列と中心線CLに関して対称の位置にある第2側から1番目のイエローに対応するノズル列44と、第1側から4番目のブラックに対応するノズル列44と、の4つのノズル列44を除く、12列のノズル列44を使用ノズル列に選択する。これにより、選択された各使用ノズル列に対応する色は、中心線CLに対して対称になる。したがって、吐出異常ノズルが生じて第2モードで印刷動作を実行する場合であっても、ヘッドユニット42と媒体95との相対移動の方向に係らず各色の吐出順を同じにすることができる。
ステップS105は、インクの吐出量が所定の値未満かを確認する工程である。制御部1は、印刷する画像の形成に必要な単位面積当たりのインクの吐出量を確認し、インクの吐出量が所定の値未満であった場合(ステップS105:Yes)、第2モードにおいて、画像を形成させるためにヘッドユニット42を第2方向に移動させる際の移動速度を第1モードと同じに設定し、ステップS107に進む。インクの吐出量が所定値以上であった場合(ステップS105:No)、ステップS106に進む。
例えば、使用ノズル列が図9に示した配置であった場合、イエロー及びブラックに対応するノズル列44の数は、他の色に対応するノズル列44の数の1/2である。したがって、制御部1は、イエロー及びブラックのインクが吐出される面積が、画像の形成される単位面積の1/2未満だった場合、ヘッドユニット42を第2方向に移動させながらインクを吐出する際の移動速度を第1モードと同じに設定する。これにより、使用するノズル列44の数が第1モードよりも少ない第2モードであっても、インクの吐出量が所定の値未満である場合は、ヘッドユニット42の移動速度を第1モードと同じにしても第1モードと同等の印刷画質を得ることができるので、第2モードにおける生産効率の低下を抑制することができる。
ステップS106は、ヘッドユニット42の移動速度を変更する移動速度変更工程である。制御部1は、第2モードにおいて、画像を形成するためにヘッドユニット42を第2方向に移動させる移動速度を、第1モードよりも遅くする。例えば、使用ノズル列が図9に示した配置であった場合、イエロー及びブラックに対応するノズル列44の数は、他の色に対応するノズル列44の数の1/2であるので、制御部1は、ヘッドユニット42の移動速度を略1/2に変更する。制御部1は、使用するノズル列44の数が少ない第2モードで印刷動作を実行する場合、ヘッドユニット42の移動速度を第1モードよりも遅くすることで、インクの吐出量を増加させられるので、印刷画質の低下を抑制することができる。
ステップS107は、印刷データを選択する印刷データ選択工程である。使用ノズル列やヘッドユニット42の移動速度を変更した第2モードで印刷動作を実行するには、上述した画像処理におけるラスタライズ処理やコマンド付加処理などを変更した印刷データが必要になる。液体吐出装置100では、想定される吐出異常ノズル47の生じる位置に応じて、第2モードでの印刷に適応させる使用ノズル列の配置が予め複数用意されている。図9に示した配置は、その一例である。ステップS101において、画像処理装置110は、全ノズル列44を使用する第1モードの印刷データに加え、第2モードで使用することが可能な使用ノズル列の配置に対応する複数の印刷データを生成し、制御部1はメモリー5にそれらの印刷データを格納している。制御部1は、第1モード、又は第2モードで使用する使用ノズル列の配置及び印刷速度に対応する印刷データを選択する。これにより、吐出異常ノズルが生じた場合であっても、印刷品質を低下させることなく印刷を継続することができる。
ステップS108は、印刷動作を実行する印刷工程である。制御部1は、ヘッドユニット42を第2方向に移動させながら、ノズル47からインクを吐出させる主走査(パス)と、媒体95を第1方向に搬送させる副走査とを繰り返し、媒体95に画像などを印刷する。なお、液体吐出装置100は、この印刷工程においてもノズル47の状態を検出するノズル検査工程を同時に行っている。
ステップS109は、印刷動作を終了するかを判断する工程である。所定回数の印刷が終了した場合(ステップS109:Yes)は、印刷動作を停止する。同一画像の印刷を実行する場合(ステップS109:No)は、ステップS103に戻り、ステップS103からステップS109を繰り返す。
なお、本実施形態のヘッドユニット42では、1つのヘッド41に1つのノズル列44が配置された構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、1つのヘッドに、異なる色に対応する2つのノズル列が配置された構成であってもよい。また、1つのヘッドに2つのノズル列が構成され、一方のノズル列が他方のノズル列に対してノズルピッチの1/2に相当する距離だけ第1方向にシフトして配置された構成あってもよい。
例えば、1つのヘッドに、異なる色に対応する2つのノズル列が配置された構成であってもよい。また、1つのヘッドに2つのノズル列が構成され、一方のノズル列が他方のノズル列に対してノズルピッチの1/2に相当する距離だけ第1方向にシフトして配置された構成あってもよい。
以上述べたように、本実施形態に係る液体吐出装置100及び液体吐出方法によれば、以下の効果を得ることができる。
液体吐出装置100の備えるヘッドユニット42は、第1側からn(nは正の整数)番目に位置するノズル列44に対応する色は、第2側からn番目に位置するノズル列に対応する色と同じである。すなわち、ノズル列44に対応する色は、ヘッドユニット42の第2方向における中心線CLに関して対称に配置されている。また、液体吐出装置100の制御部1は、印刷動作を実行する際のモードとして、インクを吐出できないノズル47が無い場合のための第1モードと、インクを吐出できないノズル47が有る場合のための第2モードとを有している。制御部1は、インクを吐出できないノズル47を含むノズル列44を使用不可能ノズル列、使用不可能ノズル列以外のノズル列44を使用可能ノズル列として分類する。そして、制御部1は、使用可能ノズル列のうち第2モードでの印刷動作に使用するノズル列44を使用ノズル列として選択する。このとき、制御部1は、使用可能ノズル列の中から第1側からn番目に位置する使用ノズル列に対応する色が、第2側からn番目に位置する使用ノズル列に対応する色と同じになるように、使用ノズル列を選択する。制御部1は、このようにして選択した使用ノズル列を用いて、第2モードで印刷動作を実行する。制御部1は、インクを吐出できないノズル47が生じた場合でも、使用可能ノズル列からヘッドユニット42と媒体95との相対移動の方向に係らず各色の吐出順が同じなるノズル列を用いてインクを吐出するので、各色の吐出順番が異なることに起因する印刷品質の低下を抑制させた印刷を継続することができる。
液体吐出装置100の備えるヘッドユニット42は、第1側からn(nは正の整数)番目に位置するノズル列44に対応する色は、第2側からn番目に位置するノズル列に対応する色と同じである。すなわち、ノズル列44に対応する色は、ヘッドユニット42の第2方向における中心線CLに関して対称に配置されている。また、液体吐出装置100の制御部1は、印刷動作を実行する際のモードとして、インクを吐出できないノズル47が無い場合のための第1モードと、インクを吐出できないノズル47が有る場合のための第2モードとを有している。制御部1は、インクを吐出できないノズル47を含むノズル列44を使用不可能ノズル列、使用不可能ノズル列以外のノズル列44を使用可能ノズル列として分類する。そして、制御部1は、使用可能ノズル列のうち第2モードでの印刷動作に使用するノズル列44を使用ノズル列として選択する。このとき、制御部1は、使用可能ノズル列の中から第1側からn番目に位置する使用ノズル列に対応する色が、第2側からn番目に位置する使用ノズル列に対応する色と同じになるように、使用ノズル列を選択する。制御部1は、このようにして選択した使用ノズル列を用いて、第2モードで印刷動作を実行する。制御部1は、インクを吐出できないノズル47が生じた場合でも、使用可能ノズル列からヘッドユニット42と媒体95との相対移動の方向に係らず各色の吐出順が同じなるノズル列を用いてインクを吐出するので、各色の吐出順番が異なることに起因する印刷品質の低下を抑制させた印刷を継続することができる。
制御部1は、使用するノズル列44の数が少ない第2モードで印刷動作を実行する場合、画像を形成するためにヘッドユニット42を第2方向に移動させる際の移動速度を、第1モードよりも遅くすることで、インクの吐出量を増加させる。これにより、第2モードでの印刷画質の低下を抑制することができる。
制御部1は、第2モードで印刷動作を実行する際、印刷する画像の形成に必要な単位面積当たりのインクの吐出量が所定の値未満であった場合、画像を形成するためにヘッドユニット42を第2方向に移動させる際の移動速度を、第1モードと同じにして印刷動作を実行する。使用するノズル列44の数が第1モードよりも少ない第2モードであっても、インクの吐出量が所定の値未満である場合は、ヘッドユニット42の移動速度を第1モードと同じにしても第1モードと同等の印刷画質を得ることができるので、第2モードにおける生産効率の低下を抑制することができる。
ヘッドユニット42は、第2方向における中心線CLより一方側の領域である第1領域X1と、他方側の領域である第2領域X2とを有している。第1領域X1及び第2領域X2のそれぞれには、第1の色に対応するノズル列44を有するヘッド41が2つ以上設けられている。すなわち、第1の色のインクは、異なる4つのヘッド41に設けられているノズル列44から吐出されるので、ヘッドの個体差に起因する印刷品質の低下を抑制することができる。
液体吐出装置100の液体吐出方法は、印刷動作を実行する際のモードとして、インクを吐出できないノズル47が無い場合のための第1モードと、インクを吐出できないノズル47が有る場合のための第2モードとを有している。液体吐出方法は、インクを吐出できないノズル47が生じた場合に、使用可能ノズル列のうち第2モードでの印刷動作に使用する使用ノズル列を選択する。このとき、使用可能ノズル列の中から、第1側からn番目に位置する使用ノズル列に対応する色が、第2側からn番目に位置する使用ノズル列に対応する色と同じになるように、使用ノズル列を選択する。制御部1は、このようにして選択した使用ノズル列を用いて、第2モードで印刷動作を実行する。液体吐出方法は、インクを吐出できないノズル47が生じた場合でも、使用可能ノズル列からヘッドユニット42と媒体95との相対移動の方向に係らず各色の吐出順を同じなるノズル列44(使用ノズル列)を用いてインクを吐出させるので、各色の吐出順番が異なることに起因する印刷品質の低下を抑制させた印刷を継続させることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例)
図10は、変形例に係る液体吐出方法を説明するフローチャート図である。図11は、使用ノズル列の一例を説明するためのヘッドユニットの平面図である。本変形例で説明する液体吐出方法は、第2モードで印刷動作を実行する際に、ヘッドユニット42を第2方向に移動させる回数を増やすところが実施形態と異なっている。
以下、変形例に係る液体吐出装置100の液体吐出方法について図10及び図11を参照して説明する。なお、液体吐出装置100の構成は、実施形態と同一であるので、その説明は省略する。また、図10に示すフローチャートのうち、ステップS201〜ステップS204は、実施形態で説明したステップS101〜ステップS104と同じであり、ステップS207〜ステップS209は実施形態で説明したステップS107〜ステップS109と同じであるので、その説明は省略する。
図10は、変形例に係る液体吐出方法を説明するフローチャート図である。図11は、使用ノズル列の一例を説明するためのヘッドユニットの平面図である。本変形例で説明する液体吐出方法は、第2モードで印刷動作を実行する際に、ヘッドユニット42を第2方向に移動させる回数を増やすところが実施形態と異なっている。
以下、変形例に係る液体吐出装置100の液体吐出方法について図10及び図11を参照して説明する。なお、液体吐出装置100の構成は、実施形態と同一であるので、その説明は省略する。また、図10に示すフローチャートのうち、ステップS201〜ステップS204は、実施形態で説明したステップS101〜ステップS104と同じであり、ステップS207〜ステップS209は実施形態で説明したステップS107〜ステップS109と同じであるので、その説明は省略する。
まず、本変形例における使用ノズル列の一例について図11を参照して説明する。なお、図11においては、使用不可能ノズル列を含むヘッド41をクロス線のハッチングで示し、使用可能ノズル列のうち、使用ノズル列として選択されなかったノズル列を含むヘッド41を斜め線のハッチングで示している。
例えば、制御部1は、第2側から2番目に位置するヘッド41Mに含まれるマゼンタに対応するノズル列44と、第2側から6番目に位置するヘッド41Cに含まれるシアンに対応するノズル列44と、に吐出異常ノズルが含まれていた場合、該ノズル列44を使用不可能ノズル列として分類し、該使用不可能ノズル列以外のノズル列44を使用可能ノズル列に分類する。
例えば、制御部1は、第2側から2番目に位置するヘッド41Mに含まれるマゼンタに対応するノズル列44と、第2側から6番目に位置するヘッド41Cに含まれるシアンに対応するノズル列44と、に吐出異常ノズルが含まれていた場合、該ノズル列44を使用不可能ノズル列として分類し、該使用不可能ノズル列以外のノズル列44を使用可能ノズル列に分類する。
このように、制御部1は、第2モードにおいて、第1領域X1及び第2領域X2のいずれか一方の領域に使用不可能ノズル列が含まれる場合、一方の領域に位置するノズル列44を印刷動作に使用しない不使用ノズル列とし、他方の領域に位置するノズル列44を使用ノズル列とする。本変形例では、第2領域X2に使用不可能ノズル列が含まれているので、制御部1は、第2領域に位置するノズル列44を不使用ノズル列とし、第1領域X1に位置するノズル列44を使用ノズル列に選択する。ヘッドユニット42は、第1領域X1においても、各ノズル列(各使用ノズル列)44に対応する色は、第1領域の中心線CL1に対して対称になっているので、吐出異常ノズルが生じて第2モードで印刷動作を実行する場合であっても、ヘッドユニット42と媒体95との相対移動の方向に係らず各色の吐出順を同じにすることができる。
ステップS205は、インクの吐出量が所定の値未満かを確認する工程である。制御部1は、印刷する画像の形成に必要な単位面積当たりのインクの吐出量を確認し、インクの吐出量が所定の値未満であった場合(ステップS205:Yes)、第2モードにおいて、画像を形成させるためにヘッドユニット42を第2方向に移動させる移動回数(パス数)を第1モードと同じに設定し、ステップS207に進む。インクの吐出量が所定値以上であった場合(ステップS205:No)、ステップS206に進む。
ステップS206は、ヘッドユニット42の移動回数を変更する移動回数変更工程である。制御部1は、第2モードにおいて、画像を形成するためにヘッドユニット42を第2方向に移動させる移動回数(パス数)を、第1モードより増やす。例えば、図11に示すように、第1領域X1のノズル列44を使用ノズル列とした場合、各色に対応するノズル列44の数は、従来の1/2になっているので、制御部1は、ヘッドユニット42のパス数を2倍に変更する。これにより、使用するノズル列44の数が少ない第2モードで印刷する際の印刷画質の低下を抑制することができる。
ステップS207は、印刷データを選択する印刷データ選択工程である。使用ノズル列やパス数を変更した第2モードで印刷動作を実行するには、上述した画像処理におけるラスタライズ処理やコマンド付加処理などを変更した印刷データが必要になる。液体吐出装置100では、想定される吐出異常ノズル47の生じる位置に応じて、第2モードの印刷に適応させる使用ノズル列の配置が予め複数用意されている。図11に示した配置は、その一例である。ステップS201において、画像処理装置110は、全ノズル列44を使用する第1モードの印刷データに加え、第2モードで使用することが可能な使用ノズル列の配置に対応する複数の印刷データを生成し、制御部1はメモリー5にそれらの印刷データを格納している。制御部1は、第1モード、又は第2モードで使用する使用ノズル列の配置及びパス数に対応する印刷データを選択する。これにより、吐出異常ノズルが生じた場合であっても、印刷品質を低下させることなく印刷を継続することができる。
以上述べたように、本変形例に係る液体吐出方法によれば、以下の効果を得ることができる。
制御部1は、使用するノズル列44の数が少ない第2モードで印刷動作を実行する場合、画像を形成するためにヘッドユニット42を第2方向に移動させる移動回数(パス数)を、第1モードよりも増やすことで、液体としてのインクの吐出量を増加させる。これにより、第2モードでの印刷画質の低下を抑制することができる。
制御部1は、使用するノズル列44の数が少ない第2モードで印刷動作を実行する場合、画像を形成するためにヘッドユニット42を第2方向に移動させる移動回数(パス数)を、第1モードよりも増やすことで、液体としてのインクの吐出量を増加させる。これにより、第2モードでの印刷画質の低下を抑制することができる。
制御部1は、第2モードで印刷動作を実行する際、印刷する画像の形成に必要な単位面積当たりのインクの吐出量が所定の値未満であった場合、画像を形成するためにヘッドユニット42を第2方向に移動させる移動回数(パス数)を、第1モードと同じにして印刷動作を実行する。使用するノズル列44の数が第1モードよりも少ない第2モードであっても、インクの吐出量が所定の値未満である場合は、ヘッドユニット42の移動回数を第1モードと同じにしても第1モードと同等の印刷画質を得ることができるので、第2モードにおける生産効率の低下を抑制することができる。
ヘッドユニット42の第1領域X1において、第1側からn(nは正の整数)番目に位置するノズル列44に対応する色は、第2側からn番目に位置するノズル列44に対応する色と同じである。ヘッドユニット42の第2領域X2において、第1側からn番目に位置するノズル列44に対応する色は、第2側からn番目に位置するノズル列44に対応する色と同じである。すなわち、ノズル列44に対応する色は、第1領域X1の第2方向における中心線CL1に関して対称に配置され、第2領域X2の第2方向における中心線CL2に関して対称に配置されている。また、制御部1は、第2モードにおいて、第1領域X1及び第2領域X2のいずれか一方の領域に使用不可能ノズル列が含まれる場合、一方の領域に位置するノズル列44を印刷動作に使用しない不使用ノズル列とし、他方の領域に位置するノズル列44を使用ノズル列として印刷動作を実行する。これにより、インクを吐出できないノズル47が生じた場合でも、各色の吐出順番が異なることに起因する印刷品質の低下を抑制させた印刷を継続することができる。
なお、制御部1は、使用するノズル列44の数が少ない第2モードで印刷動作を実行する場合、画像を形成するためにヘッドユニット42を第2方向に移動させる移動速度及び移動回数(パス数)を、第1モードよりも増やすことで、液体としてのインクの吐出量を増加させる構成としてもよい。このような構成でも、第2モードでの印刷画質の低下を抑制することができる。
そして、制御部1は、第2モードで印刷動作を実行する際、印刷する画像の形成に必要な単位面積当たりのインクの吐出量が所定の値未満であった場合、画像を形成するためにヘッドユニット42を第2方向に移動させる移動速度及び移動回数(パス数)を、第1モードと同じにして印刷動作を実行する構成としてもよい。使用するノズル列44の数が第1モードよりも少ない第2モードであっても、インクの吐出量が所定の値未満である場合は、ヘッドユニット42の移動速度及び移動回数を第1モードと同じにしても第1モードと同等の印刷画質を得ることができるので、第2モードにおける生産効率の低下を抑制することができる。
そして、制御部1は、第2モードで印刷動作を実行する際、印刷する画像の形成に必要な単位面積当たりのインクの吐出量が所定の値未満であった場合、画像を形成するためにヘッドユニット42を第2方向に移動させる移動速度及び移動回数(パス数)を、第1モードと同じにして印刷動作を実行する構成としてもよい。使用するノズル列44の数が第1モードよりも少ない第2モードであっても、インクの吐出量が所定の値未満である場合は、ヘッドユニット42の移動速度及び移動回数を第1モードと同じにしても第1モードと同等の印刷画質を得ることができるので、第2モードにおける生産効率の低下を抑制することができる。
1…制御部、2,119…インターフェイス部、3,115…CPU、4…制御回路、5,118…メモリー、6…駆動信号生成部、10…媒体供給部、20…媒体搬送部、23…搬送ベルト、24…ベルト回転ローラー、25…ベルト駆動ローラー、27…乾燥ユニット、30…媒体回収部、40…印刷部、41,41C,41K,41M,41Y…ヘッド、42…ヘッドユニット、43…キャリッジ、44…ノズル列、45…キャリッジ移動部、47…ノズル、50…洗浄ユニット、60…媒体密着部、95…媒体、100…液体吐出装置、110…画像処理装置、111…プリンター制御部、112…入力部、113…表示部、114…記憶部、116…ASIC、117…DSP、120…吐出異常検出部、X1…第1領域、X2…第2領域。
Claims (7)
- 媒体に液体を吐出する複数のノズルが第1方向に沿って並ぶノズル列を有するヘッドと、
複数の前記ヘッドが前記第1方向と交差する第2方向に沿って配置されるヘッドユニットと、
前記ヘッドユニットを前記第2方向に移動させながら、前記ノズルから前記液体を吐出させる印刷動作を制御する制御部と、
を備え、
前記ヘッドユニットの前記第2方向における一方側を第1側、前記ヘッドユニットの前記第2方向における他方側を第2側とした時、
前記第1側からn(nは正の整数)番目に位置するノズル列に対応する色は、前記第2側からn番目に位置するノズル列に対応する色と同じであり、
前記制御部は、前記印刷動作を実行する際のモードとして、前記液体を吐出できないノズルが無い場合のための第1モードと、前記液体を吐出できないノズルが有る場合のための第2モードと、を有し、
前記第2モードは、
前記液体を吐出できないノズルを含む前記ノズル列を使用不可能ノズル列、前記使用不可能ノズル列以外の前記ノズル列を使用可能ノズル列、前記使用可能ノズル列のうち前記印刷動作に使用する前記ノズル列を使用ノズル列とし、
前記使用可能ノズル列の中から、前記第1側からn番目に位置する前記使用ノズル列に対応する色が、前記第2側からn番目に位置する前記使用ノズル列に対応する色と同じになるように、前記使用ノズル列を選択するモードであることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1に記載の液体吐出装置であって、
前記制御部は、前記第2モードにおいて、画像を形成するために前記ヘッドユニットを前記第2方向に移動させる移動回数を前記第1モードよりも増やすことを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の液体吐出装置であって、
前記制御部は、前記第2モードにおいて、画像を形成するために前記ヘッドユニットを前記第2方向に移動させる移動速度を、前記第1モードよりも遅くすることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体吐出装置であって、
前記制御部は、印刷する画像の形成に必要な単位面積当たりの前記液体の吐出量が所定の値未満であった場合、前記第2モードにおいて、画像を形成するために前記ヘッドユニットを前記第2方向に移動させる移動回数及び移動速度を、前記第1モードと同じにすることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体吐出装置であって、
前記ヘッドユニットの前記第2方向における中央より一方側の領域を第1領域、前記ヘッドユニットの前記第2方向における中央より他方側の領域を第2領域、とした時、
前記第1領域及び前記第2領域のそれぞれには、第1の色に対応する前記ノズル列を有するヘッドが2つ以上設けられていることを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項5に記載の液体吐出装置であって、
前記第1領域において、前記第1側からn番目に位置するノズル列に対応する色は、前記第2側からn番目に位置するノズル列に対応する色と同じであり、
前記第2領域において、前記第1側からn番目に位置するノズル列に対応する色は、前記第2側からn番目に位置するノズル列に対応する色と同じであり、
前記制御部は、前記第2モードにおいて、前記第1領域及び前記第2領域のいずれか一方の領域に使用不可能ノズル列が含まれる場合、一方の領域に位置する前記ノズル列を前記印刷動作に使用しない不使用ノズル列とし、他方の領域に位置する前記ノズル列を前記使用ノズル列として前記印刷動作を行うことを特徴とする液体吐出装置。 - 媒体に液体を吐出する複数のノズルが第1方向に沿って並ぶノズル列を有するヘッドと、
複数の前記ヘッドが前記第1方向と交差する第2方向に沿って配置されるヘッドユニットと、を備え、
前記ヘッドユニットの前記第2方向における一方側を第1側、前記ヘッドユニットの前記第2方向における他方側を第2側とした時、
前記第1側からn(nは正の整数)番目に位置するノズル列に対応する色は、前記第2側からn番目に位置するノズル列に対応する色と同じであるように構成された液体吐出装置における液体吐出方法であって、
前記ノズルから液体を吐出させる印刷動作を実行する際のモードとして、前記液体を吐出できないノズルが無い場合のための第1モードと、前記液体を吐出できないノズルが有る場合のための第2モードと、を実行可能であり、
前記第2モードを実行する場合に、
前記液体を吐出できないノズルを含む前記ノズル列を使用不可能ノズル列、前記使用不可能ノズル列以外の前記ノズル列を使用可能ノズル列、前記使用可能ノズル列のうち前記印刷動作に使用する前記ノズル列を使用ノズル列とし、
前記使用可能ノズル列の中から、前記第1側からn番目に位置する前記使用ノズル列に対応する色が、前記第2側からn番目に位置する前記使用ノズル列に対応する色と同じになるように、前記使用ノズル列を選択することを特徴とする液体吐出方法。
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