JP2018119907A - 測定面調整方法、膜厚測定方法及び膜厚測定装置 - Google Patents

測定面調整方法、膜厚測定方法及び膜厚測定装置 Download PDF

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允 鳥澤
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Abstract

【課題】試料の測定面に対する照射光の角度、及び、照射光の焦点位置を精度よく調整することができ、試料に形成された膜の膜厚を高精度で測定することができる測定面調整方法、膜厚測定方法及び膜厚測定装置を提供する。【解決手段】本発明に係る測定面調整方法は、測定面53を照明する照明光11を測定面53に集光させるとともに、照明光11が測定面53で反射した反射光12を集光する対物レンズ25と、対物レンズ25で集光された反射光12を検出して測定面53における照明光11の像を含む画像を撮像する受光素子26と、を有する光学系20を用いて、画像における照明光11の像14の大きさから、照明光11の焦点13を測定面53に合わせ、画像における照明光11の像14の位置から、測定面53と照明光11の光軸11aとの傾きを調整する。【選択図】図1

Description

本発明は、測定面調整方法、膜厚測定方法及び膜厚測定装置に関し、特に、反射光を用いて膜厚を測定する際の測定面調整方法、膜厚測定方法及び膜厚測定装置に関する。
レンズ等に成膜された反射防止膜等の膜厚を測定する方法としては、膜に対して白色光を照明し、その反射光を分光して測定する反射光分光法が挙げられる。
白色光が試料の測定面に対して、垂直に入射した場合と、傾斜して入射した場合とでは、反射スペクトルが異なる。このため、反射光分光法においては、試料の測定面に対する照明光の入射角を調整する必要がある。
また、試料の測定面によって反射した反射光に、試料の裏面によって反射した反射光が重なった場合には、正確な膜厚を得ることはできない。したがって、反射光分光法においては、試料の裏面からの反射光を除外する必要がある。
試料の裏面からの反射光を除外する一つの方法として、例えば、共焦点光学系を用いる方法が挙げられる。この場合には、対物レンズの焦点が試料の測定面に位置するようにし、試料の測定面によって反射した反射光のみを分光する。これにより、試料の裏面からの反射光を除外することができる。
このように、精度よく膜厚を測定するためには、照射光に対する試料の測定面の傾き及び照明光の焦点位置を調整する必要がある。特許文献1及び特許文献2には、試料の測定面の傾き及び照明光の焦点位置の測定に、傾き検出用の受光素子及び変位測定用の受光素子を用いることが記載されている。
特開平10−049911号公報 特開2004−239646号公報 特開2007−047131号公報 特開2007−085914号公報 特開2006−250942号公報 特開昭63−026512号公報 特開2004−317480号公報 特開2006−090744号公報 特開2006−153770号公報 特開2012−078727号公報
特許文献1及び特許文献2の方法では、測定面の傾き及び位置は、反射光の位置及び強度から測定している。したがって、反射光の位置及び強度の測定のために、複数の受光素子を必要としている。
測定面の調整方法の一つである光テコ方式は、対物瞳位置における反射光の位置から焦点位置を測定するが、試料は、平坦な面が前提である。試料がレンズのように曲面で構成されている場合に、光テコ方式では、焦点位置がずれているのか、測定面が傾いているのか区別することができない。
また、試料面の傾き及び照明光の焦点位置を求める従来の別の方法では、まず、試料の測定面の3次元形状を、共焦点顕微鏡等で測定する。次に、分光器のステージに試料を配置し、試料の外形等を参照して試料の位置合わせを行う。そして、試料の測定面の傾き及び焦点位置を、測定面の3次元形状に基づいて測定する。測定した結果に対応するように、試料の測定面をステージ等で補正する。このように、従来の方法では、試料及び光学系の設置に時間を要することとなっていた。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、共焦点光学系を用いて、試料の測定面に対する照射光の角度、及び、照射光の焦点位置を精度よく調整することができ、試料に形成された膜の膜厚を高精度で測定することができる測定面調整方法、膜厚測定方法及び膜厚測定装置を提供することを目的とする。
本発明に係る測定面調整方法は、試料の測定面の位置を調整する測定面調整方法であって、前記測定面を照明する照明光を前記測定面に集光させるとともに、前記照明光が前記測定面で反射した反射光を集光する対物レンズと、前記対物レンズで集光された前記反射光を検出して前記測定面における前記照明光の像を含む画像を撮像する受光素子と、を有する光学系を用いて、前記画像における前記照明光の像の大きさから、前記照明光の焦点を前記測定面に合わせ、前記画像における前記照明光の像の位置から、前記測定面と前記照明光の光軸との傾きを調整する。このような構成により、照射光の焦点位置、及び、試料の測定面と照明光の光軸との傾きを精度よく、かつ、短時間で調整することができる。
また、前記照明光の前記焦点を前記測定面に合わせる際に、前記光軸上における前記対物レンズと前記測定面との間の距離として、第1距離、第2距離及び第3距離をとり、前記第1距離<前記第2距離<前記第3距離とした場合に、前記第2距離における前記像の大きさ<前記第1距離における前記像の大きさであり、前記第2距離における前記像の大きさ<前記第3距離における前記像の大きさとなるような前記第2距離に前記距離を調整する。このような構成により、照射光の焦点位置をより精度よく調整することができる。
さらに、前記測定面と前記照明光の光軸との傾きを調整する際に、前記光軸上における前記対物レンズと前記測定面との間の距離として、第1距離、第2距離及び第3距離をとり、前記第1距離<前記第2距離<前記第3距離とした場合に、前記第1距離における前記像の中心の位置、前記第2距離における前記像の中心の位置、及び、前記第3距離における前記像の中心の位置において、相互のずれが最小になるように前記傾きを調整する。このような構成により、試料の測定面と照明光の光軸との傾きをより精度よく調整することができる。
前記測定面と前記照明光の光軸との傾きを調整する際に、前記像における輝度の重心の位置を、前記像の中心に位置するように前記傾きを調整する。このような構成により、傾きが小さい場合でも、試料の測定面と照明光の光軸との傾きをより精度よく調整することができる。
また、前記測定面と前記照明光の光軸との傾きを調整する際に、前記対物レンズを透過し平行光となった前記反射光の位置をモニタすることによって前記傾きを調整する。このような構成とすることにより、測定面に焦点が合っている場合においても、試料の測定面と照明光の光軸との傾きをより精度よく調整することができる。
本発明に係る膜厚測定方法は、試料の表面に形成された膜の膜厚を、前記試料の測定面において測定する膜厚測定方法であって、複数の波長の光を含む照明光を前記測定面に集光させるとともに、前記照明光が前記測定面で反射した反射光を集光する対物レンズと、前記対物レンズで集光された前記反射光を検出して前記測定面における前記照明光の像を含む画像を撮像する受光素子と、を有する光学系を用いて、前記画像における前記照明光の像の大きさから、前記照明光の焦点を前記測定面に合わせ、前記画像における前記照明光の像の位置から、前記測定面と前記照明光の光軸との傾きを調整し、前記反射光における前記複数の波長の光の強度を測定することによって前記膜厚を算出する。このような構成により、照射光の焦点位置、及び、試料の測定面と照明光の光軸との傾きを精度よく、かつ、短時間で調整することができる。
また、前記照明光の前記焦点を前記測定面に合わせる際に、前記光軸上における前記対物レンズと前記測定面との間の距離として、第1距離、第2距離及び第3距離をとり、前記第1距離<前記第2距離<前記第3距離とした場合に、前記第2距離における前記像の大きさ<前記第1距離における前記像の大きさであり、前記第2距離における前記像の大きさ<前記第3距離における前記像の大きさとなるような前記第2距離に前記距離を調整する。このような構成により、照射光の焦点位置をより精度よく調整することができる。
さらに、前記測定面と前記照明光の光軸との傾きを調整する際に、前記光軸上における前記対物レンズと前記測定面との間の距離として、第1距離、第2距離及び第3距離をとり、前記第1距離<前記第2距離<前記第3距離とした場合に、前記第1距離における前記像の中心の位置、前記第2距離における前記像の中心の位置、及び、前記第3距離における前記像の中心の位置において、相互のずれが最小になるように前記傾きを調整する。このような構成により、試料の測定面と照明光の光軸との傾きをより精度よく調整することができる。
前記測定面と前記照明光の光軸との傾きを調整する際に、前記像における輝度の重心の位置を、前記像の中心に位置するように前記傾きを調整する。このような構成により、このような構成により、傾きが小さい場合でも、試料の測定面と照明光の光軸との傾きをより精度よく調整することができる。
前記測定面と前記照明光の光軸との傾きを調整する際に、前記対物レンズを透過し平行光となった前記反射光の位置をモニタすることによって前記傾きを調整する。このような構成とすることにより、測定面に焦点が合っている場合においても、試料の測定面と照明光の光軸との傾きをより精度よく調整することができる。
本発明に係る膜厚測定装置は、試料の表面に形成された膜の膜厚を、前記試料の測定面において測定する膜厚測定装置であって、複数の波長の光を含む照明光を前記測定面に集光させるとともに、前記照明光が前記測定面で反射した反射光を集光する対物レンズと、前記対物レンズで集光された前記反射光を検出して前記測定面における前記照明光の像を含む画像を撮像する受光素子と、を有する光学系と、前記照明光の光軸上における前記対物レンズと前記測定面との間の距離を調整する対物レンズ用ステージと、前記測定面と前記光軸との傾きを調整する試料用ステージと、前記反射光における前記複数の波長の光の強度を測定する分光器と、を備える。このような構成により、照射光の焦点位置、及び、試料の測定面と照明光の光軸との傾きを精度よく、かつ、短時間で調整することができる。
また、前記対物レンズ用ステージにより、前記光軸上における前記対物レンズと前記測定面との間の距離として、第1距離、第2距離及び第3距離をとり、前記第1距離<前記第2距離<前記第3距離とした場合に、前記第2距離における前記像の大きさ<前記第1距離における前記像の大きさであり、前記第2距離における前記像の大きさ<前記第3距離における前記像の大きさとなるような前記第2距離に前記距離が調整される。このような構成により、照射光の焦点位置をより精度よく調整することができる。
さらに、前記試料用ステージにより、前記光軸上における前記測定面と前記対物レンズとの間の距離として、第1距離、第2距離及び第3距離をとり、前記第1距離<前記第2距離<前記第3距離とした場合に、前記第1距離における前記像の中心の位置、前記第2距離における前記像の中心の位置、及び、前記第3距離における前記像の中心の位置において、相互のずれが最小になるように前記傾きが調整される。このような構成により、試料の測定面と照明光の光軸との傾きをより精度よく調整することができる。
前記試料用ステージにより、前記像における輝度の重心の位置を、前記像の中心に位置するように前記傾きが調整される。このような構成により、傾きが小さい場合でも、試料の測定面と照明光の光軸との傾きをより精度よく調整することができる。
また、前記対物レンズを透過し平行光となった前記反射光の位置をモニタするモニタをさらに備え、前記反射光の位置をモニタすることによって前記傾きが調整される。このような構成とすることにより、測定面に焦点が合っている場合においても、試料の測定面と照明光の光軸との傾きをより精度よく調整することができる。
本発明によれば、共焦点光学系を用いて、試料の測定面に対する照射光の角度、及び、照射光の焦点位置を精度よく調整することができ、試料に成膜された膜の膜厚を高精度で測定することができる測定面調整方法、膜厚測定方法及び膜厚測定装置を提供することができる。
実施形態に係る膜厚測定装置を例示した構成図である。 実施形態に係る膜厚測定方法の概要を例示したフローチャート図である。 実施形態に係る膜厚測定方法において、測定面調整方法を例示したフローチャート図である。 (a)〜(e)は、実施形態に係る測定面調整方法において、測定面と光軸との傾きが0°の場合に、測定面における照明光の像を含む画像を例示した図である。 実施形態に係る膜厚測定装置の対物レンズ及び試料の位置を例示した構成図である。 (a)〜(e)は、実施形態に係る測定面調整方法において、測定面と光軸との傾きが1°の場合に、試料の測定面における照明光の像を含む画像を例示した図である。 (a)〜(e)は、実施形態に係る測定面調整方法において、測定面と光軸との傾きが2°の場合に、試料の測定面における照明光の像を含む画像を例示した図である。 (a)〜(e)は、実施形態に係る測定面調整方法において、測定面と光軸との傾きが3°の場合に、試料の測定面における照明光の像を含む画像を例示した図である。 (a)〜(e)は、実施形態に係る測定面調整方法において、測定面と光軸との傾きが5°の場合に、試料の測定面における照明光の像を含む画像を例示した図である。 (a)〜(e)は、実施形態に係る測定面調整方法において、測定面と光軸との傾きが10°の場合に、試料の測定面における照明光の像を含む画像を例示した図である。 実施形態に係る膜厚測定装置において、照明光及び反射光のシミュレーションに用いたモデルを例示した構成図であり、測定面と光軸との傾きが0°の場合を示す。 実施形態に係る膜厚測定装置において、照明光及び反射光のシミュレーションに用いたモデルを例示した構成図であり、測定面と光軸との傾きが所定の角度の場合を示す。 (a)〜(g)は、実施形態に係る測定面調整方法において、測定面と焦点との間のデフォーカス量が、−0.05mmの場合に、対物レンズを透過し平行光となった反射光の断面図、及び、試料の測定面における照明光の像を含む画像を例示した図である。 (a)〜(g)は、実施形態に係る測定面調整方法において、測定面と焦点との間のデフォーカス量が、0.00mmの場合に、対物レンズを透過し平行光となった反射光の断面図、及び、試料の測定面における照明光の像を含む画像を例示した図である。 (a)〜(g)は、実施形態に係る測定面調整方法において、測定面と焦点との間のデフォーカス量が、+0.05mmの場合に、対物レンズを透過し平行光となった反射光の断面図、及び、試料の測定面における照明光の像を含む画像を例示した図である。 実施形態に係る測定面調整方法において、測定面における照明光の像を例示した図であり、測定面と光軸との傾きが10°であり、デフォーカス量が−0.05mmの場合を示す。 実施形態に係る反射光分光方法による膜厚測定方法を例示したフローチャート図である。
以下、本実施形態の具体的構成について図面を参照して説明する。以下の説明は、本発明の好適な実施の形態を示すものであって、本発明の範囲が以下の実施の形態に限定されるものではない。以下の説明において、同一の符号が付されたものは実質的に同様の内容を示している。
(実施形態)
<膜厚測定装置の構成>
実施形態に係る膜厚測定装置及び膜厚測定方法を説明する。図1は、実施形態に係る膜厚測定装置1を例示した構成図である。図1に示すように、膜厚測定装置1は、光源10、共焦点光学系20及び分光器30を備えている。膜厚測定装置1は、試料50の表面51に形成された膜52の膜厚を測定する装置である。膜厚測定装置1は、試料50の表面51の測定面53において、膜厚を測定する。
光源10は、複数の波長の光を含む照明光11を生成する。光源10は、例えば、照明光11として、白色光を生成する。光源10には、例えば、水銀キセノンランプのような連続スペクトルに複数の輝線を含む白色光源が用いられる。なお、例えば、紫外から赤外域(185nm〜2000nm)に幅広い連続スペクトルを有するキセノンランプを用いてもよいし、白色ダイオード、白色レーザ等を用いてもよい。
共焦点光学系20は、レンズ21a〜21e、ピンホール22、ビームスプリッタまたは偏光ビームスプリッタ23、ビームスプリッタまたは偏光ビームスプリッタ24、対物レンズ25、及び、受光素子26を有している。
光源10で生成された照明光11は、光源10から出射する。光源10から出射した照明光11の光軸11a上には、レンズ21a、ピンホール22、ビームスプリッタ23が配置されている。光源10から出射した照明光11は、レンズ21aにより集光され、ピンホール22を通過する。照明光11の光軸11aは、ピンホール22を通っている。なお、ピンホール22の代わりにスリットでもよい。また、光源10、レンズ21a、ピンホール22の代わりに端面がピンホール22に位置するファイバでもよい。
照明光11は、ピンホール22の内部で集光される。例えば、照明光11は、ピンホール22の内部で焦点13を結ぶようになっている。したがって、レンズ21aを透過した照明光11は、収束光となっている。一方、ピンホール22を通過した照明光11は、発散光となっている。
ピンホール22を通過した照明光11は、ビームスプリッタ23に到達する。ビームスプリッタ23に到達した照明光11の一部は、ビームスプリッタ23で反射する。ビームスプリッタ23で反射した照明光11の光軸11a上には、レンズ21b及びビームスプリッタ24が配置されている。
ビームスプリッタ23で反射した照明光11は、レンズ21bを透過し、屈折して平行光となって、ビームスプリッタ24に到達する。ビームスプリッタ24に到達した照明光11の一部は、ビームスプリッタ24で反射する。ビームスプリッタ24で反射した照明光11の光軸11a上には、レンズ21c、レンズ21d、対物レンズ25及び試料50が配置されている。
ビームスプリッタ24は、振動させてもよい。ビームスプリッタ24で反射した照明光11は、平行光となっている。ビームスプリッタ24で反射した照明光11は、レンズ21cにより集光される。レンズ21cは、透過した照明光11を集光する。レンズ21cで集光された照明光11は、レンズ21dに到達する前に、焦点13を結んでいる。よって、レンズ21cを透過した照明光11は、焦点13を結ぶ前は、収束光となっているが、焦点13を結んだ後は、発散光となっている。したがって、レンズ21dに到達した照明光11は、発散光となっている。
レンズ21dに到達した照明光11は、レンズ21dによって集光され、平行光となって、対物レンズ25に到達する。
対物レンズ25は、複数の波長の光を含む照明光11を試料50の測定面53に集光させる。対物レンズ25は、対物レンズ用ステージ27に取付けられている。対物レンズ用ステージ27には、ピエゾ素子を含んだピエゾステージが設けられている。したがって、対物レンズ用ステージ27は、電圧の信号により、高速かつ高精度に位置を光軸11a方向に微調整することができる。
対物レンズ用ステージ27は、対物レンズ25を照明光11の光軸11a方向に沿って移動させる。これにより、対物レンズ用ステージ27は、照明光11の光軸11a上における対物レンズ25と測定面53との間の距離を調整する。ここで、照明光11の光軸11a方向をZ軸方向ともよぶ。対物レンズ25から試料50に向かう方向を+Z軸方向、その反対方向を−Z軸方向とする。
このように、対物レンズ用ステージ27は、照明光11が測定面53で集光し、測定面53で焦点13を結ぶように、対物レンズ25の位置を調整する。なお、対物レンズ用ステージ27は、照明光11が測定面53で集光し、測定面53で焦点13を結ぶように、対物レンズ25の位置を調整することができれば、ピエゾステージに限らず、任意の駆動ステージを用いてもよい。
対物レンズ25で集光された照明光11は、試料50の表面51に形成された膜52の測定面53を照明する。ビームスプリッタ24を振動させる場合には、照明光11は、ビームスプリッタ24によって、測定面53をスキャンする。これにより、照明光11は、測定面53全体に渡って照明する。また、対物レンズ25の焦点深度に比べて、膜52の膜厚が小さい場合には、焦点13は、測定面53に位置するとともに、試料50の表面51にも位置する。
試料50は、例えば、非球面レンズである。また、膜52は、例えば、反射防止膜である。なお、測定対象となる試料50の表面51に形成された膜52は、非球面レンズの表面に形成された反射防止膜に限らない。試料50は、例えば、試料用ステージ28に取り付けられている。
試料用ステージ28は、例えば、チルトステージとなっている。試料用ステージ28は、照明光11の光軸11aに対して測定面53を傾斜させることができる。これにより、試料用ステージ28は、測定面53と照明光11の光軸11aとの傾きを調整する。なお、試料用ステージ28は、照明光11の光軸11aに対して測定面53を傾斜させることができればチルトステージに限らない。また、試料用ステージ28は、試料50を照明光11の光軸11aに直交する方向(XY軸方向)に移動させてもよいし、試料50を照明光11の光軸11a方向(Z軸方向)に沿って移動させてもよい。さらに、試料50を、光軸11aを回転軸にして回転させてもよい。試料用ステージ28を移動させる代わりに、光学系を移動させてもよい。
照明光11が測定面53により反射された反射光12は、対物レンズ25に到達する。測定面53により反射された反射光12は、照明光11と逆方向に進む。対物レンズ25に到達した反射光12の光軸12a上には、対物レンズ25、レンズ21d、レンズ21c及びビームスプリッタ24が配置されている。対物レンズ25は、対物レンズ25に到達した反射光12を集光する。すなわち、対物レンズ25は、照明光11が測定面53で反射した反射光12を集光する。このように、対物レンズ25は、照明光11を測定面53に集光させるとともに、反射光12を集光する。
対物レンズ25によって集光された反射光12は、例えば、平行光となって、レンズ21dに到達する。レンズ21dは、対物レンズ25を透過した反射光12を集光する。レンズ21dで集光された反射光12は、レンズ21cに到達する前に、焦点13を結んでいる。したがって、レンズ21dを透過した反射光12は、収束光となり、焦点13を結んだ後は、発散光となっている。
レンズ21cに到達した反射光12は、レンズ21cによって集光され、平行光となって、ビームスプリッタ24に到達する。
ビームスプリッタ24に到達した反射光12の一部は、ビームスプリッタ24を透過する。ビームスプリッタ24を透過した反射光12の光軸12a上には、レンズ21e及び受光素子26が配置されている。ビームスプリッタ24を透過した反射光12は、平行光となって、レンズ21eで集光される。レンズ21eで集光された反射光12は受光素子26に到達する。レンズ21eで集光された反射光12は、受光素子26で焦点13を結んでいる。すなわち、受光素子26の受光面に、測定面53における照明光11の像14が結像される。
受光素子26は、対物レンズ25で集光された反射光12を検出して測定面53における照明光11の像14を含む画像を撮像する。受光素子26は、例えば、2次元受光素子である。受光素子26は、例えば、試料50の測定面53の画像を撮像する。光源10からピンホール22を透過し、測定面53を照明した照明光11の像14が、受光素子26により検出され、画像として撮像される。振動ミラーの機能を有するビームスプリッタ24を用いて、測定面53上を走査することにより、画像が撮像される。
一方、ビームスプリッタ24に到達した反射光12の一部は、ビームスプリッタ24で反射する。ビームスプリッタ24で反射した反射光12の光軸12a上には、レンズ21b、ビームスプリッタ23、光ファイバ29の受光面が配置されている。
ビームスプリッタ24で反射した反射光12は、平行光となって、レンズ21bに到達し、レンズ21bによって集光され、ビームスプリッタ23に到達する。ビームスプリッタ23に到達した反射光12の一部は、ビームスプリッタ23を透過し、光ファイバ29の受光面に到達する。光ファイバ29の受光面に到達した反射光12は、光ファイバ29により、分光器30に導かれる。
分光器30は、光ファイバ29によって導かれた反射光12を分光する。分光器30は、反射光12における複数の波長の光の強度を測定する。そして、分光器30によって分光され、反射光の各波長における最大値と、膜52の屈折率との関係より、膜52の膜厚が算出される。
<膜厚測定方法の概要>
次に、実施形態に係る膜厚測定装置1の動作として、試料50の表面51に形成された膜52の膜厚測定方法を説明する。図2は、実施形態に係る膜厚測定方法の概要を例示したフローチャート図である。
まず、図2のステップS11に示すように、試料50の測定面53の調整を行う。試料50の測定面53の調整には、照明光11の光軸11aに対する試料50の測定面53の傾きの調整、及び、照明光11の焦点13位置の調整が含まれる。
次に、図2のステップS12に示すように、反射光12を分光して、膜厚測定を行う。このように、試料50の表面51に形成された膜52の膜厚測定方法においては、測定面の調整方法及び反射光の分光方法が含まれている。
<測定面調整方法>
次に、実施形態に係る膜厚測定方法の詳細を説明する。膜厚測定方法を、測定面調整方法及び反射光分光方法に分けて説明する。まず、測定面調整方法を説明する。測定面調整方法は、表面51に膜52が形成された試料50の測定面53の位置を調整する方法である。図3は、実施形態に係る膜厚測定方法において、測定面調整方法を例示したフローチャート図である。
図3のステップS21に示すように、まず、試料50の測定面53上に対物レンズ25を配置し、試料50の測定面53を照明光11で照明する。具体的には、光学系として、共焦点光学系20を設置し、試料50を所定の位置に配置させる。例えば、試料50を試料用ステージ28上に配置する。試料50の測定面53を照明する照明光11として、例えば、複数の波長の光を含む白色光を使用する。
次に、図3のステップS22に示すように、試料50の測定面53における照明光11の像14を撮像しながら、対物レンズ25を照明光11の光軸11a方向に沿って移動させる。具体的には、対物レンズ25によって、複数の波長の光を含む照明光11を測定面53に集光させるとともに、照明光11が、試料50の測定面53で反射した反射光12を集光させる。これにより、対物レンズ25で集光された反射光12を検出して、測定面53における照明光11の像14を含む画像を撮像する。そして、対物レンズ25を、対物レンズ用ステージ27により光軸11aに沿って所定の距離15内で往復移動させる。所定の距離15内とは、例えば、対物レンズ用ステージ27がピエゾステージによりZ軸方向(光軸11a)に沿った方向で往復移動する範囲内である。
次に、図3のステップS23に示すように、照明光11の焦点13が、試料50の測定面53から所定の距離15内にあるか判断する。
図4は、実施形態に係る測定面調整方法において、測定面53と光軸11aとの傾きが0°の場合に、測定面53における照明光11の像14を含む画像を例示した図であり、(a)〜(e)は、測定面53と焦点13との間のデフォーカス量が、それぞれ、−0.10mm、−0.05mm、0.00mm、+0.05mm及び+0.10mmを示す。(a)〜(e)の各画像の一辺は、2mmである。ここで、測定面53と光軸11aとの傾き、及び、測定面53と焦点13との間のデフォーカス量を以下で説明する。
図5は、実施形態に係る膜厚測定装置1の対物レンズ25及び試料50の位置を例示した構成図である。図5に示すように、測定面53が曲面の場合には、測定面53に接する接平面54を導入する。接平面54は、測定面53における照明光11の光軸11aとの交点16において、測定面53に接している。接平面54に直交する直線を接平面54の法線17という。したがって、測定面53と光軸11aとの傾きとは、法線17に対する光軸11aの傾きθを示している。測定面53と光軸11aとの傾きが0°とは、交点16において光軸11aが、接平面54に直交するとともに、反射光12の光軸12aも直交することを示している。
測定面53が平面の場合には、測定面53と光軸11aとの傾きとは、測定面53の法線と、光軸11aとの傾きである。
測定面53と焦点13との間のデフォーカス量は、焦点13から見たZ軸上の位置である。デフォーカス量が+0.10mmとは、測定面53が、Z軸(光軸11a)において、焦点13から+Z軸方側に0.10mm離れた位置にあることを示している。デフォーカス量が0.00mmとは、測定面53が、Z軸(光軸11a)において、焦点13の位置にあることを示している。
焦点13と測定面53との間の距離が、対物レンズ用ステージ27の往復運動する所定の距離15内であるとき、照明光11の焦点13が、試料50の測定面53から所定の距離15内にあるという。
図5に示すように、対物レンズ用ステージ27によって、光軸11a上における測定面53と対物レンズ25との間の距離(以下、測定面距離19という。)を変化させる。例えば、対物レンズ用ステージ27によって、対物レンズ25を、+Z軸方向側から−Z軸方向側へ移動させる。すなわち、対物レンズ25を上昇させる。このとき、測定面距離19は大きくなる。
図4において、(a)から(e)へ向かうほど、測定面距離19は大きくなっている。すなわち、測定面距離19は、(a)の場合の測定面距離<(b)の場合の測定面距離<(c)の場合の測定面距離<(d)の場合の測定面距離<(e)の場合の測定面距離となっている。
測定面53における照明光11の像14の大きさを、例えば、像14の直径と定義する。像14の大きさは、(c)の場合の像14の大きさ<(b)の場合の像14の大きさ<(a)の場合の像14の大きさ、であり、(c)の場合の像14の大きさ<(d)の場合の像14の大きさ<(e)の場合の像14の大きさ、となっている。したがって、対物レンズ用ステージ27を照明光11の光軸11aに沿って一方向に移動させた場合に、測定面53における照明光11の像14の大きさが極小となる位置(例えば、図4の(c))が存在している。すなわち、照明光11の焦点13に測定面53が位置する場合が存在している。なお、像14の大きさは、像14の直径に限らない。像14の大きさは、面積でもよい。
図6〜図10は、実施形態に係る測定面調整方法において、測定面53と光軸11aとの傾きが1°、2°、3°、5°及び10°の場合に、試料50の測定面53における照明光11の像14を含む画像を例示した図であり、各図の(a)〜(e)は、測定面53と焦点13との間のデフォーカス量が、それぞれ、−0.10mm、−0.05mm、0.00mm、+0.05mm及び+0.10mmを示す。
図6〜図10に示すように、測定面53と光軸11aとの傾きが1°〜10°の場合においても、測定面距離19が変化することによって、測定面53における照明光11の像14の大きさが変化する。そして、図6〜10に示すように、測定面距離19を、(a)から(e)へ向かうほど大きくした場合には、測定面53における照明光11の像14の大きさは、(c)の場合の像14の大きさ<(b)の場合の像14の大きさ<(a)の場合の像14の大きさ、であり、(c)の場合の像14の大きさ<(d)の場合の像14の大きさ<(e)の場合の像14の大きさ、となっている。
このように、測定面53における照明光11の像14の大きさから、照明光11の焦点13を測定面53に合わせる。その際に、測定面距離19として、第1距離、第2距離及び第3距離をとり、第1距離<第2距離<第3距離とした場合に、第2距離における像14の大きさ<第1距離における像14の大きさであり、第2距離における像14の大きさ<第3距離における像14の大きさとなるような第2距離に測定面距離19を調整する。
図4、図6〜図10に示すように、対物レンズ用ステージ27を光軸11aに沿って一方向に駆動させた場合に、測定面53における照明光11の像14の大きさが極小となる位置(各図の(c))が存在している。すなわち、焦点13が、測定面53から、所定の距離15内に位置している。このように、図3のステップS23において、焦点13が測定面53から所定の距離15内にある(Yesの)場合には、ステップS25に進む。
一方、対物レンズ用ステージ27によって、測定面距離19を変化させ、測定面53と対物レンズ25との間の距離の大きさを大きくした場合に、測定面53における照明光11の像14の大きさが極小となる位置が存在しない場合がある。例えば、測定面53と対物レンズ25との間の距離の大きさを大きくした場合に、像14の大きさは、単調に大きくなる。または、像14の大きさは、単調に小さくなる。この場合には、焦点13が測定面53から所定の距離15内にない(Noの)場合であるので、図3のステップS24に進む。
図3のステップS24に示すように、焦点13が測定面53から所定の距離15内にない(Noの)場合には、試料を載せた試料用ステージ28をZ軸方向に沿って移動させる。これにより、測定面距離19を変化させる。その後、ステップS21に戻り、測定面53を照明光11で照明し、ステップS22に示すように、試料50の測定面53における照明光11の像14を撮像しつつ、対物レンズ25を光軸11a方向に移動させる。これを、所定の距離15内になるまで繰り返す。
図3のステップS23において、焦点13が測定面53から所定の距離15内にある(Yesの)場合には、ステップS25に示すように、試料50の測定面53の傾きが、許容値以下か判断する。許容値とは、反射光分光法により膜厚測定が可能な傾きである。試料50の測定面53の傾きが、許容値以下の(Yesの)場合には、測定面53の調整を終了する。そして、反射光分光法による膜厚測定を行う。
一方、試料50の測定面53の傾きが、許容値よりも大きい場合には、図3のステップS26に示すように、試料50を、試料用ステージ28で傾けて調整する。例えば、試料用ステージ28に設けられたチルトステージ機能で調整する。または、光学系全体を傾けてもよい。
図6〜図10に示すように、測定面53と光軸11aとの傾きが大きくなると、デフォーカスさせたときの照明光11の像14の位置がずれるようになる。例えば、図10に示すように、測定面53と光軸11aとの傾きが10°のときに、図10(c)のデフォーカス量が0.00mmの場合に比べて、図10(a)のデフォーカス量が−0.10mmの場合には、像14は、図の上方にずれている。また、図10(e)のデフォーカス量が+0.10mmの場合には、像14は、図の下方にずれている。それに加えて、図10(a)及び(e)では、像14が縦に長くなっている。
このように、測定面53と光軸11aとの傾きが大きくなると、画像における照明光11の像14の位置がずれるようになる。そして、そのずれは、デフォーカス量が大きくなるほど顕著になっている。そこで、画像における照明光11の像14の位置から、測定面53と光軸11aとの傾きを調整する。その際には、測定面距離19として、第1距離、第2距離及び第3距離をとり、第1距離<第2距離<第3距離とした場合に、第1距離における像14の中心の位置、第2距離における像14の中心の位置、及び、第3距離における像14の中心の位置において、相互のずれが最小になるように傾きを調整する。また、画像における照明光11の像14の形状から、測定面53と光軸11aとの傾きを調整してもよい。その際には、像14の形状が円になるように傾きを調整する。
図11及び図12は、実施形態に係る膜厚測定装置1において、照明光11及び反射光12のシミュレーションに用いたモデルを例示した構成図である。図11は、測定面53と光軸11aとの傾きが0°の場合を示し、図12は、測定面53と光軸11aとの傾きが所定の角度の場合を示す。また、反射光12は、測定面53よりも+Z軸方向に示している。図11及び図12に示すように、φ5mmの照明光11が対物レンズ25によって集光されて測定面53を照明し、照明光11が測定面53で反射した反射光12が対物レンズ25を透過し、レンズ21eによって集光されて受光素子26に結像されている。
図13〜15は、実施形態に係る測定面調整方法において、測定面53と焦点13との間のデフォーカス量が、−0.05mm、0.00mm、及び、+0.05mmの場合に、対物レンズ25を透過し平行光となった反射光12の断面図(上段の図)、及び、試料50の測定面53における照明光11の像14を含む画像(下段の図)を例示した図であり、各図の(a)〜(g)は、測定面53と光軸11aとの傾きが、それぞれ、0°、1°、2°、3°、5°、10°及び20°の場合を示す。(a)〜(e)の各上段の図の一辺は、15mmであり、各下段の画像における一辺は、2mmである。図13〜15は、図11及び図12に示したモデルを用いてシミュレーションした結果である。
例えば、図13の上段に示すように、測定面53が焦点13から−0.05mmデフォーカスしている場合において、傾きが大きくなると、対物レンズ25を透過し平行光となった反射光12の位置は、例えば、図の上方にずれるようになる。そして、反射光12の形状が横長の形状になっている。また、照明光11の光軸11aに対して逆側に測定面53を傾けると、図示しないが、反射光12の位置は、例えば、図の下方にずれるようになる。そして、反射光12の形状が横長の形状になってくる。そこで、図の上方で横長の形状になる傾きと、図の下方で横長の形状になる傾きとの間の傾きに調整することにより、測定面53と光軸11aとの傾きを0°にすることができる。このように、測定面53と光軸11aとの傾きを調整する際に、対物レンズ25を透過し平行光となった反射光12の位置をモニタすることによって傾きを調整する。なお、反射光12の位置をモニタする場合には、例えば、反射光12の位置をモニタするモニタ55をさらに備える。そして、平行光となる位置、例えば対物レンズ25とレンズ21dの間、またはレンズ21cとレンズ21eの間にビームスプリッタを配置し、ビームスプリッタで反射させた反射光12を、モニタ55によりモニタする。
図13の下段に示すように、測定面53が焦点13から−0.05mmデフォーカスしている場合において、傾きが大きくなると、像14は、長い楕円、または、彗星状の形状(図13(g))となっている。また、像14において、輝度の分布が偏っている。
図16は、実施形態に係る測定面調整方法において、測定面53における照明光11の像14を例示した図であり、測定面53と光軸11aとの傾きが10°であり、デフォーカス量が−0.05mmの場合を示す。
図16に示すように、像14は、縦長の形状となっている。また、像14において、輝度の分布が偏っている。像14の下方には輝度の高い部分が集中し、像14の上方には、輝度の低い部分が拡がっている。よって、像14における輝度の重心18の位置は、像14の下方に位置している。このように、傾きが大きくなると、輝度の分布が偏り、輝度の重心18の位置が中心からずれるようになる。したがって、測定面53と光軸11aとの傾きを調整する際に、像14における輝度の重心18の位置を、像14の中心に位置するように傾きを調整する。
また、傾きが小さい場合には、形状の変化を判別することは困難となるが、像14における輝度の重心18の位置を、像14の中心に位置するようにすることで、傾きの調整を容易にすることができる。
図14に示すように、デフォーカス量が0.00mmであって、測定面53が焦点13に位置している場合には、下段に示すように、傾きを大きくしても、像14の位置、形状、輝度の分布を測定することが困難になる。そこで、図6、図8〜図10の(a)〜(e)のように、対物レンズ用ステージ27を用いて、対物レンズ25をZ軸上で振動するように往復移動させる。これにより、測定面距離19を焦点13の近傍で振動させる。デフォーカス量の大きい部分では、像14の形状が彗星状となり判別しやすくなるため、傾きの調整を容易にすることができる。
このようにして、図3のステップS26に示すように、試料用ステージ28を傾けることにより、試料50の測定面53の傾きが小さくなるように、試料50を試料用ステージ28で傾ける。そして、ステップS21〜S23、S25を繰り返す。ステップS25において、試料50の測定面53の傾きが許容値以下になるようにして、測定面53の調整を終了する。
<反射光分光法による膜厚測定>
次に、反射光分光方法による膜厚測定方法を説明する。図17は、実施形態に係る膜厚測定方法において、反射光分光方法を例示したフローチャート図である。まず、図17のステップS31に示すように、反射光12を分光器30で分光する。具体的には、光ファイバ29によって導かれた反射光12を、分光器30を用いて分光する。反射光12は、照明光11が測定面53によって反射した反射光12と、照明光11が膜52の内部に進み、試料50の表面51によって反射した反射光12とが干渉したものとなっている。
次に、図17のステップS32に示すように、反射光12における複数の波長の光の強度を測定する。このとき、対物レンズ25の軸上色収差を補正するために、対物レンズ用ステージ27をZ軸方向に移動させ、各波長の光が測定面53で焦点を結ぶようにする。そして、分光器30によって分光され、反射光の各波長における最大値と、膜52の屈折率との関係より、膜52の膜厚を算出する。このようにして、試料50の表面51に形成された膜52の膜厚を、試料50の測定面53において測定することができる。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態に係る測定面調整方法は、照明光11の像14の大きさから、測定面53に、照明光11の焦点13を合わせている。像14の大きさの判別は明瞭で容易であるので、照射光11の焦点13の位置を精度よく、かつ、短時間で調整することができる。
また、測定面53と対物レンズ25との間の距離が、第1距離<第2距離<第3距離の場合に、第2距離における像14の大きさ<第1距離における像14の大きさであり、第2距離における像14の大きさ<第3距離における像14の大きさとなるように調整している。像14の大きさの微小な変化から焦点13の位置を決定することができるので、より高精度に調整することができる。
照明光11の像14の位置から、測定面53と光軸11aとの傾きを調整している。像14の位置の判別は明瞭で容易であるので、測定面53と照明光11の光軸11aとの傾き精度よく、かつ、短時間で調整することができる。
また、測定面53と対物レンズ25との間の距離が、第1距離<第2距離<第3距離の場合に、第1距離における像14の中心位置、第2距離における像14の中心位置、及び、第3距離における像14の中心位置が、相互にずれないように調整している。像14の中心位置の微小な変化から傾きを決定することができるので、より高精度に調整することができる。
さらに、照明光11の像14を含む画像を、共焦点光学系20を用いて撮像している。よって、試料50の裏面からの反射光を排除することができ、測定面53における照明光11の像14をシャープに精度よく撮像することができる。
ビームスプリッタ24を振動させることによって、測定面53を照明光11でスキャンしてもよい。これにより、試料50の測定面53に渡って、測定面53と光軸11aとの傾き、及び、照射光11の焦点13位置を精度よく調整することができる。また、測定面53に渡って膜厚の分布を測定することができる。
像14における輝度の重心18の位置を、像14の中心に位置するように傾きを調整している。よって、傾きが小さい場合でも、測定面53と光軸11aとの傾きをより精度よく調整することができる。
対物レンズ25を透過し平行光となった反射光12の位置をモニタすることによって、傾きを調整してもよい。測定面53に焦点13が合っている場合においても、測定面53と光軸11aとの傾きをより精度よく調整することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態による限定は受けない。
例えば、測定面53の位置を調整する方法として、表面51に膜52が形成された試料50の測定面53の位置を調整する場合を説明したが、表面51に膜が形成されていない試料50の測定面53の位置を調整する場合に用いてもよい。
1 膜厚測定装置
10 光源
11 照明光
11a 光軸
12 反射光
12a 光軸
13 焦点
14 像
15 所定の距離
16 交点
17 法線
18 重心
19 測定面距離
20 共焦点光学系
21a、21b、21c、21d、21e レンズ
22 ピンホール
23 ビームスプリッタ
24 ビームスプリッタ
25 対物レンズ
25a 光軸
26 受光素子
27 対物レンズ用ステージ
28 試料用ステージ
29 光ファイバ
30 分光器
50 試料
51 表面
52 膜
53 測定面
54 接平面
55 モニタ

Claims (15)

  1. 試料の測定面の位置を調整する測定面調整方法であって、
    前記測定面を照明する照明光を前記測定面に集光させるとともに、前記照明光が前記測定面で反射した反射光を集光する対物レンズと、前記対物レンズで集光された前記反射光を検出して前記測定面における前記照明光の像を含む画像を撮像する受光素子と、を有する光学系を用いて、
    前記画像における前記照明光の像の大きさから、前記照明光の焦点を前記測定面に合わせ、
    前記画像における前記照明光の像の位置から、前記測定面と前記照明光の光軸との傾きを調整する、
    測定面調整方法。
  2. 前記照明光の前記焦点を前記測定面に合わせる際に、
    前記光軸上における前記対物レンズと前記測定面との間の距離として、第1距離、第2距離及び第3距離をとり、前記第1距離<前記第2距離<前記第3距離とした場合に、
    前記第2距離における前記像の大きさ<前記第1距離における前記像の大きさであり、
    前記第2距離における前記像の大きさ<前記第3距離における前記像の大きさとなるような前記第2距離に前記距離を調整する、
    請求項1に記載の測定面調整方法。
  3. 前記測定面と前記照明光の光軸との傾きを調整する際に、
    前記光軸上における前記対物レンズと前記測定面との間の距離として、第1距離、第2距離及び第3距離をとり、前記第1距離<前記第2距離<前記第3距離とした場合に、
    前記第1距離における前記像の中心の位置、前記第2距離における前記像の中心の位置、及び、前記第3距離における前記像の中心の位置において、相互のずれが最小になるように前記傾きを調整する、
    請求項1または2に記載の測定面調整方法。
  4. 前記測定面と前記照明光の光軸との傾きを調整する際に、
    前記像における輝度の重心の位置を、前記像の中心に位置するように前記傾きを調整する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の測定面調整方法。
  5. 前記測定面と前記照明光の光軸との傾きを調整する際に、
    前記対物レンズを透過し平行光となった前記反射光の位置をモニタすることによって前記傾きを調整する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の測定面調整方法。
  6. 試料の表面に形成された膜の膜厚を、前記試料の測定面において測定する膜厚測定方法であって、
    複数の波長の光を含む照明光を前記測定面に集光させるとともに、前記照明光が前記測定面で反射した反射光を集光する対物レンズと、前記対物レンズで集光された前記反射光を検出して前記測定面における前記照明光の像を含む画像を撮像する受光素子と、を有する光学系を用いて、
    前記画像における前記照明光の像の大きさから、前記照明光の焦点を前記測定面に合わせ、
    前記画像における前記照明光の像の位置から、前記測定面と前記照明光の光軸との傾きを調整し、
    前記反射光における前記複数の波長の光の強度を測定することによって前記膜厚を算出する、
    膜厚測定方法。
  7. 前記照明光の前記焦点を前記測定面に合わせる際に、
    前記光軸上における前記対物レンズと前記測定面との間の距離として、第1距離、第2距離及び第3距離をとり、前記第1距離<前記第2距離<前記第3距離とした場合に、
    前記第2距離における前記像の大きさ<前記第1距離における前記像の大きさであり、
    前記第2距離における前記像の大きさ<前記第3距離における前記像の大きさとなるような前記第2距離に前記距離を調整する、
    請求項6に記載の膜厚測定方法。
  8. 前記測定面と前記照明光の光軸との傾きを調整する際に、
    前記光軸上における前記対物レンズと前記測定面との間の距離として、第1距離、第2距離及び第3距離をとり、前記第1距離<前記第2距離<前記第3距離とした場合に、
    前記第1距離における前記像の中心の位置、前記第2距離における前記像の中心の位置、及び、前記第3距離における前記像の中心の位置において、相互のずれが最小になるように前記傾きを調整する、
    請求項6または7に記載の膜厚測定方法。
  9. 前記測定面と前記照明光の光軸との傾きを調整する際に、
    前記像における輝度の重心の位置を、前記像の中心に位置するように前記傾きを調整する、
    請求項6〜8のいずれか一項に記載の膜厚測定方法。
  10. 前記測定面と前記照明光の光軸との傾きを調整する際に、
    前記対物レンズを透過し平行光となった前記反射光の位置をモニタすることによって前記傾きを調整する、
    請求項6〜9のいずれか一項に記載の膜厚測定方法。
  11. 試料の表面に形成された膜の膜厚を、前記試料の測定面において測定する膜厚測定装置であって、
    複数の波長の光を含む照明光を前記測定面に集光させるとともに、前記照明光が前記測定面で反射した反射光を集光する対物レンズと、前記対物レンズで集光された前記反射光を検出して前記測定面における前記照明光の像を含む画像を撮像する受光素子と、を有する光学系と、
    前記照明光の光軸上における前記対物レンズと前記測定面との間の距離を調整する対物レンズ用ステージと、
    前記測定面と前記光軸との傾きを調整する試料用ステージと、
    前記反射光における前記複数の波長の光の強度を測定する分光器と、
    を備えた、
    膜厚測定装置。
  12. 前記対物レンズ用ステージにより、
    前記光軸上における前記対物レンズと前記測定面との間の距離として、第1距離、第2距離及び第3距離をとり、前記第1距離<前記第2距離<前記第3距離とした場合に、
    前記第2距離における前記像の大きさ<前記第1距離における前記像の大きさであり、前記第2距離における前記像の大きさ<前記第3距離における前記像の大きさとなるような前記第2距離に前記距離が調整される、
    請求項11に記載の膜厚測定装置。
  13. 前記試料用ステージにより、
    前記光軸上における前記測定面と前記対物レンズとの間の距離として、第1距離、第2距離及び第3距離をとり、前記第1距離<前記第2距離<前記第3距離とした場合に、
    前記第1距離における前記像の中心の位置、前記第2距離における前記像の中心の位置、及び、前記第3距離における前記像の中心の位置において、相互のずれが最小になるように前記傾きが調整される、
    請求項11または12に記載の膜厚測定装置。
  14. 前記試料用ステージにより、
    前記像における輝度の重心の位置を、前記像の中心に位置するように前記傾きが調整される、
    請求項11〜13のいずれか一項に記載の膜厚測定装置。
  15. 前記対物レンズを透過し平行光となった前記反射光の位置をモニタするモニタをさらに備え、
    前記反射光の位置をモニタすることによって前記傾きが調整される、
    請求項11〜14のいずれか一項に記載の膜厚測定装置。
JP2017012908A 2017-01-27 2017-01-27 測定面調整方法、膜厚測定方法及び膜厚測定装置 Pending JP2018119907A (ja)

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