JP2018119513A - 低温流体循環用ポンプ装置および低温流体循環装置 - Google Patents

低温流体循環用ポンプ装置および低温流体循環装置 Download PDF

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秀彦 西島
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Abstract

【課題】従来の上記低温液化ガス用ポンプと比べて、低温流体容器の圧力壁からインペラを収容するハウジングへの熱伝導を抑制し得る低温流体循環用ポンプ装置および低温流体循環装置を提供する。【解決手段】インペラ8と、駆動部9,10,11,12と、容器2の壁部と別体として構成されている筐体6,7とを備える。筐体6,7は、インペラ8を内部に収容し容器2内に配置される第1筐体部6と、第1筐体部6と接続されており、かつ駆動部を内部に収容し容器2外に配置される第2筐体部7とを含む。第2筐体部7と容器2の壁部との間を接続する少なくとも1つの第1接続部材13をさらに備える。【選択図】図2

Description

本発明は、低温流体循環用ポンプ装置および低温流体循環装置に関する。
低温液化ガスなどの低温流体が循環される低温流体循環装置において、低温流体を圧送するための低温流体循環用ポンプ装置が知られている。
特開2015−61981号公報(特許文献1)には、低温液化ガスの気相内に配置されたモータと、低温液化ガスの液相内に配置され、モータにより回転駆動されるインペラと、モータとインペラとの間に配置された熱調整部とを備える低温液化ガス用ポンプが開示されている。
特開2015−61981号公報に記載の低温液化ガス用ポンプでは、インペラを収容するハウジングは、モータを覆う圧力壁および低温液化ガス容器の圧力壁と、耐圧壁を介して接続されている。
特開2015−61981号公報
しかしながら、特開2015−61981号公報に記載の低温液化ガス用ポンプでは、低温流体容器の圧力壁に生じた熱が、上記耐圧壁を介してインペラを収容するハウジングに伝わり易いという問題があった。
特に、上記低温液化ガス用ポンプでは、低温流体容器が低温流体の液温よりも極めて高温である空間内に配置される場合、低温流体容器の圧力壁から耐圧壁を介してインペラを収容するハウジングに伝わって、低温流体容器内に浸入する熱量が多くなる。低温流体容器内に浸入する熱量の増加により、低温液化ガスから気化されたガス量が増加する。その結果、上記低温液化ガス用ポンプのポンプ効率が低下する。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の主たる目的は、従来の上記低温液化ガス用ポンプと比べて、低温流体容器の圧力壁からインペラを収容するハウジングへの熱伝導を抑制し得る低温流体循環用ポンプ装置および低温流体循環装置を提供することにある。
本発明に係る低温流体循環用ポンプ装置は、低温流体を収容する容器の壁部に形成された貫通孔を塞ぐように取り付けられ、低温流体に運動エネルギーを付与する低温流体循環用ポンプ装置である。上記低温流体循環用ポンプ装置は、容器内の低温流体に運動エネルギーを付与するためのインペラと、インペラを駆動するための駆動部と、容器の壁部と別体として構成されている筐体とを備える。駆動部は、筐体に対して位置決めされている磁気軸受と、インペラに接続されており、かつ磁気軸受によって筐体に対して非接触で回転可能に支持されているシャフトと、シャフトを回転させるモータとを含む。筐体は、インペラを内部に収容し容器内に配置される第1筐体部と、第1筐体部と接続されており、かつ駆動部を内部に収容し容器外に配置される第2筐体部とを含む。低温流体循環用ポンプ装置は、筐体の第2筐体部と容器の壁部との間を接続する少なくとも1つの第1接続部材をさらに備える。
上記低温流体循環用ポンプ装置では、少なくとも1つの第1接続部材を構成する材料は、筐体を構成する材料と比べて熱伝導率が低い。
上記低温流体循環用ポンプ装置は、筐体の第1筐体部と容器の壁部との間を接続し、容器の内部を封止する少なくとも1つの封止部材をさらに備える。少なくとも1つの封止部材を構成する材料は、筐体を構成する材料と比べて熱伝導率が低い。
上記低温流体循環用ポンプ装置では、少なくとも1つの第1接続部材を構成する材料は、ステンレス、セラミックス、および合成樹脂からなる群から選択される少なくとも1つである。
上記低温流体循環用ポンプ装置は、複数の第1接続部および複数の封止部材を備える。
上記低温流体循環用ポンプ装置は、少なくとも1つの第1接続部材と別体として構成されており、第2筐体部と第1筐体部との間を接続する少なくとも1つの第3接続部材をさらに備える。
本発明に係る上記低温流体循環装置は、低温流体を収容する容器と、容器と接続されており、低温流体循環用ポンプ装置により運動エネルギーが付与された低温流体を流通させるための流通管路とを備える。
本発明によれば、従来の上記低温液化ガス用ポンプと比べて、低温流体容器の圧力壁からインペラを収容するハウジングへの熱伝導を抑制し得る低温流体循環用ポンプ装置および低温流体循環装置を提供することができる。
実施の形態1に係る低温流体循環装置を示す図である。 実施の形態1に係る低温流体循環用ポンプ装置を示す断面図である。 図2中の線分III−IIIから視た断面図である。 実施の形態1に係る低温流体循環用ポンプ装置の接続部材を示す斜視図である。 実施の形態2に係る低温流体循環用ポンプ装置を示す断面図である。 実施の形態3に係る低温流体循環用ポンプ装置を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
<低温流体循環装置の構成>
図1に示されるように、低温流体循環装置1は、低温流体循環用ポンプ装置100と、容器2と、流入部3と、流出部4とを主に備える。
低温流体循環用ポンプ装置100は、容器2の外部に配置されている部分と、容器2の内部に配置されている部分とを含む。低温流体循環用ポンプ装置100は、容器2の圧力壁5に取り付けられている。低温流体循環用ポンプ装置100の詳細は後述する。
容器2は、低温液化ガスなどの低温流体を内部に貯留するためのものである。低温流体は、例えば液体窒素(LN2)である。容器2は、耐圧容器として構成されており、圧力壁5を含む。圧力壁5は、容器2において低温流体を貯留する内部空間に面している。圧力壁5は、例えば容器2の上記内部空間の上方に配置されている。圧力壁5には、貫通孔5a(図2参照)が配置されている。圧力壁5の当該貫通孔5aには、低温流体循環用ポンプ装置100において容器2の内部に配置されている部分が挿通されている。貫通孔5aの孔軸は、例えば後述するポンプ100のシャフト9の中心軸と同軸上に配置されている。
圧力壁5において、貫通孔5aの周囲に位置する部分には、圧力壁5の外周面5bに対して内周面側に向かって凹んでいる凹部が配置されている。当該凹部は、後述する固定部材14がねじ込まれる部分である。圧力壁5を構成する材料は、法令等によって高圧ガスの収容容器の構成材料としての使用が認められている材料であり、例えばステンレス鋼(SUS)またはアルミニウム(Al)を含む。
流入部3は、容器2の上記内部空間と接続されている管路を含む。低温流体は、流入部3の当該管路を通って容器2内に流入する。
流出部4は、容器2の上記内部空間と接続されている管路を含む。低温流体は、流出部4の当該管路を通って容器2内から流出する。
流入部3および流出部4は、低温流体が流通する流通管路の一部として構成されている。当該流通管路は、図示しないリザーバタンクおよび図示しない冷凍機を含む。流入部3は、例えばリザーバタンクに接続されている。流出部4は、例えば冷凍機と接続されている。
<低温流体循環用ポンプ装置の構成>
図2に示されるように、実施の形態1に係る低温流体循環用ポンプ装置100(以下、単にポンプとよぶ)は、容器2の圧力壁5に配置された貫通孔5aを塞ぐように配置される。ポンプ100は、外郭部材である筐体として、容器2の内部に配置される第1筐体部6と、容器2の外部に配置される第2筐体部7とを備えている。ここで、容器2の内部とは、容器2の圧力壁5の外周面5bに対して内側に位置する部分を指し、容器2の外部とは、容器2の圧力壁5の外周面5bに対して外側に位置する部分を指す。第1筐体部6および第2筐体部7は、容器2の圧力壁5と別体として構成されている。
図2に示されるように、第1筐体部6は、インペラ8、シャフト9の第1部9aを内部に収容している。第1筐体部6には、開口部としての流入口6aおよび流出口6bが配置されている。流入口6aは、第1筐体部6の下方端部に配置され、下方に開口している。流出口6bは、インペラ8の中心軸の延在方向(シャフト9の中心軸の延在方向)から視たインペラ8の外周面の接線方向に開口している。
第1筐体部6の上方端部は、第2筐体部7の下方端部と接続され、固定されている。具体的には、第1筐体部6の上方端部の上面において外周側に位置する部分が、第2筐体部7の下方端部の下面に接続され、固定されている。
第1筐体部6の上方端部は、容器2の圧力壁5に配置された貫通孔5a内に配置される。第1筐体部6の上方端部は、貫通孔5aの大部分を塞ぐように構成されている。第1筐体部6の上方端部は、上記延在方向に垂直な径方向(ラジアル方向)において、貫通孔5aの内周端面と対向する外周端面を有している。第1筐体部6の上方端部は、当該外周端面に対して凹んでいる溝部6cを有している。溝部6cは、上記延在方向および上記径方向に垂直な周方向に連なっている。第1筐体部6の上方端部は、溝部6c内に配置された後述する封止部材15を介して圧力壁5と接続されている。溝部6cは、後述する封止部材15と線接触または面接触可能に構成されている。
図2に示されるように、第2筐体部7は、シャフト9の第2部9b、モータ10、ラジアル磁気軸受11、およびスラスト磁気軸受12を内部に収容している。第2筐体部7は、その下方端部よりも上方において、上記径方向の外側に突出しているフランジ部7aを含む。フランジ部7aは、上記周方向に連なっている。フランジ部7aには、複数の貫通孔7bが配置されている。好ましくは、フランジ部7aと第2筐体部7の下方端部との間の上記延在方向の距離は、第1筐体部6の上方端部と圧力壁5の貫通孔5aとの間の上記径方向の距離よりも長い。
複数の貫通孔7bの各々は、シャフト9の中心軸に対する周方向に互いに間隔を隔てて配置されている。各貫通孔7bの孔軸は、例えば上記延在方向に沿っている。各貫通孔7bの一端はフランジ部7aの下面に配置されており、各貫通孔7bの他端はフランジ部7aの上面に配置されている。フランジ部7aの下面は、圧力壁5の外周面5bにおいて貫通孔5aの全周を囲む部分と、上記延在方向に対向している。フランジ部7aは、後述する第1接続部材13を介して圧力壁5の外周面5bと接続されている。
第2筐体部7は、例えば第3筐体部7cと第4筐体部7dとを含む。第3筐体部7cは筒状部材である。第4筐体部7dは、第3筐体部7cの上方端部を覆うように構成された、蓋状部材である。第3筐体部7cの下方端部が、第2筐体部7の下方端部を構成している。第3筐体部7cの上方端部は、第4筐体部7dの下方端部と接触され、固定されている。第2筐体部7の外周面は、例えば大気に曝されている。
第1筐体部6および第2筐体部7を構成する材料は、法令等によって高圧ガスの収容容器の構成材料としての使用が認められている材料であり、例えばSUSまたはAlを含む。
インペラ8は、容器2内の低温流体LGに運動エネルギーを付与する。インペラ8は、例えば遠心羽根車として構成されている。インペラ8は、シャフト9の第1部9aの一端に接続されている。
シャフト9は、第1部9aおよび第2部9bを含む。上記延在方向において、第1部9aの一端はインペラ8に接続されており、第1部9aの他端は第2部9bの一端に接続されている。第1部9aの中心軸は、第2部9bの中心軸と同軸上に配置されている。シャフト9の中心軸は、第1部9aおよび第2部9bの中心軸であって、インペラ8の中心軸と同軸上に配置されている。シャフト9は、モータ10により回転駆動される。シャフト9の第2部9bは、ラジアル磁気軸受11およびスラスト磁気軸受12により非接触で支持されている。シャフト9は、その中心軸がモータ10の回転軸と同軸となるように支持されている。シャフト9の中心軸の上記延在方向は、例えば鉛直方向に沿っている。
ラジアル磁気軸受11は、例えば上記延在方向においてモータ10の両側に2つ配置されている。スラスト磁気軸受12は、シャフト9の第2部9bの他端よりも上方に配置されている。シャフト9、モータ10、ラジアル磁気軸受11およびスラスト磁気軸受12は、インペラ8を回転駆動する駆動部を構成している。
図2に示されるように、ポンプ100は、第1筐体部6および第2筐体部7とは別体であり、かつ第1筐体部6および第2筐体部7の外部に配置される、複数の第1接続部材13、複数の固定部材14、および少なくとも1つの封止部材15をさらに備える。
図2および図3に示されるように、複数(例えば12個)の第1接続部材13の各々は、第2筐体部7のフランジ部7aと容器2の圧力壁5とを接続している。複数の第1接続部材13の各々には、内部に貫通孔13aが配置されている。図3および図4に示されるように、貫通孔13aの一端または他端が配置されている各第1接続部材13の2つの端面13bは、例えば円環状である。各貫通孔13aの孔軸は、上記延在方向に沿っている。各第1接続部材13は、各貫通孔13aの孔軸がフランジ部7aの各貫通孔7bの孔軸と重なるように配置されている。各第1接続部材13は、上記周方向に互いに間隔を隔てて配置されている。複数の第1接続部材13の各々は、第1筐体部6と接続されていない。第1筐体部6は、第2筐体部7を介して、各第1接続部材13と接続されている。
複数の第1接続部材13の一方の端面13bは第2筐体部7のフランジ部7aの下面と接触している。複数の第1接続部材13の他方の端面13bは容器2の圧力壁5の外周面5bと接触している。複数の第1接続部材13の各々の端面13bの面積の和は、フランジ部7aの下面の面積よりも小さい。すなわち、複数の第1接続部材13の各々の端面13bの面積の和は、圧力壁5の外周面5bにおいてフランジ部7aの下面と対向する部分の面積よりも小さい。
第1接続部材13を構成する材料は、任意の材料であればよいが、例えばSUSを含む。好ましくは、第1接続部材13を構成する材料は、第1筐体部6および第2筐体部7を構成する材料と比べて熱伝導率が低い材料を含み、例えばセラミックス、または炭素繊維強化樹脂(CFRP)などの合成樹脂を含む。
複数(例えば12個)の固定部材14は、第2筐体部7を、第1接続部材13を介して圧力壁5に固定している。固定部材14は、例えばネジである。固定部材14は、フランジ部7aの貫通孔7b、第1接続部材13の貫通孔13a、および圧力壁5の上記凹部内に挿通され、当該凹部に固定されている。
固定部材14を構成する材料は、例えばSUSを含む。好ましくは、固定部材14を構成する材料は、第1筐体部6および第2筐体部7を構成する材料と比べて熱伝導率が低い材料を含み、例えばセラミックス、または炭素繊維強化樹脂(CFRP)などの合成樹脂を含む。
封止部材15は、容器2内に収容された低温流体から気化した高圧ガスを封止するためのものである。封止部材15は、例えばOリングである。封止部材15は、圧力壁5の貫通孔5aと第1筐体部6の上方端部との間に配置されている。上記径方向において、封止部材15の内周端は、第1筐体部6の上方端部に配置された溝部6cの内周面と線接触または面接触されており、封止部材15の外周端は貫通孔5aの内周端面と線接触または面接触されている。低温流体循環装置1における封止部材15は、ポンプ100が容器2に取り付けられていない状態における封止部材15に対して変形している。
低温流体循環装置1において、封止部材15と第1筐体部6の上方端部の溝部6cとの接触面積、および封止部材15と貫通孔5aの内周端面との接触面積は、複数の第1接続部材13の各々の端面13b(図4参照)の面積の和よりも小さい。ポンプ100が容器2に取り付けられていない状態において、封止部材15の上記径方向に垂直な断面積の最大値は、例えば第1接続部材13の端面13b(図4参照)の面積の和よりも小さい。
封止部材15を構成する材料は、法令等によって低温液体から気化した高圧ガス環境下での使用が認められている材料であり、例えばSUSを含む。好ましくは、封止部材15を構成する材料は、第1筐体部6および第2筐体部7を構成する材料と比べて熱伝導率が低い。より好ましくは、封止部材15を構成する材料は、第1接続部材13を構成する材料と比べて、熱伝導率が同等もしくは低い。例えば、第1接続部材13を構成する材料がステンレス鋼(SUS)またはアルミニウム(Al)を含む場合、封止部材15を構成する材料がSUSまたはニトリルゴムなどの合成ゴムを含む。
上記の構成を備えるポンプ100には、容器2の圧力壁5から第1筐体部6に至る熱経路として、以下の2つの熱経路を形成することができる。第1の熱経路は、第1接続部材13または固定部材14、および第2筐体部7を通る経路である。第2の熱経路は、封止部材15を通る経路である。
<作用効果>
上述した従来のポンプでは、圧力壁から耐圧壁を介してインペラを収容するハウジングへと至る1つの熱経路が形成されている。耐圧壁は、圧力壁と当該ハウジングとを一直線状にほぼ最短距離で接続している。また、耐圧壁は、十分な耐圧性を実現するため、十分な厚みを有する必要があり、かつ上記圧力壁および上記ハウジングとの間で十分な接触面積を有する必要がある。
これに対し、ポンプ100によれば、容器2の圧力壁5から第1筐体部6に至る熱経路として、以下の2つの熱経路を形成することができる。第1の熱経路は、第1接続部材13または固定部材14、および第2筐体部7を通る経路である。第2の熱経路は、封止部材15を通る経路である。
ポンプ100の第1の熱経路の長さは、上述した従来のポンプにおいて圧力壁とインペラを収容するハウジングとの間に耐圧壁を介して形成される熱経路の長さと比べて、長くされ得る。そのため、ポンプ100の第1の熱経路の熱抵抗は、上記従来の熱経路の熱抵抗と比べて、十分に高められ得る。
さらに、低温流体循環装置1において、封止部材15は第1筐体部6の上方端部の溝部6cと圧力壁5の貫通孔5aとの間に嵌め合されて変形されている。これにより、封止部材15と第1筐体部6の上方端部の溝部6cとの接触面積および封止部材15と貫通孔5aの内周端面との接触面積は、上述した従来のポンプにおける耐圧壁とケーシングとの接触面積および耐圧壁と圧力壁との接触面積と比べて十分に小さくされながらも、封止部材15が容器2内の高圧ガスを封止することができる。そのため、ポンプ100の第2の熱経路の熱抵抗は、上記従来の熱経路の熱抵抗と比べて、十分に高められ得る。
その結果、ポンプ100によれば、従来の上記低温液化ガス用ポンプと比べて、低温流体容器の圧力壁からインペラを収容するハウジングへの熱伝導を抑制し得る。
上記ポンプ100において、複数の第1接続部材13の各々を構成する材料は、第1筐体部6および第2筐体部7を構成する材料と比べて熱伝導率が低い。
このようにすれば、上記第1の熱経路の熱抵抗は、例えば各第1接続部材13を構成する材料が第1筐体部6および第2筐体部7を構成する材料と同等程度の熱伝導率を有する場合の上記第1の熱経路の熱抵抗と比べて、さらに高められ得る。
上記ポンプ100において、封止部材15を構成する材料は、第1筐体部6および第2筐体部7を構成する材料と比べて熱伝導率が低い。
このようにすれば、上記第2の熱経路の熱抵抗は、例えば封止部材15を構成する材料が第1筐体部6および第2筐体部7を構成する材料と同等程度の熱伝導率を有する場合の上記第2の熱経路の熱抵抗と比べて、さらに高められ得る。
上記ポンプ100において、各第1接続部材13を構成する材料は、SUS、セラミックス、および合成樹脂からなる群から選択される少なくとも1つを含む。
このようにすれば、上記第1の熱経路の熱抵抗は、例えば第1接続部材13を構成する材料が炭素鋼を含む場合の上記第1の熱経路の熱抵抗と比べて、さらに高められ得る。SUS、セラミックス、および合成樹脂などの各熱伝導率が、炭素鋼の熱伝導率よりも低いためである。
上記ポンプ100は、複数の第1接続部材13を備える。
ポンプ100が1つの第1接続部材13を備える場合、当該1つの第1接続部材13は第2筐体部7の全周を囲む環状の部材として構成されている必要がある。この場合、当該1つの第1接続部材13の端面の面積は、上記複数の第1接続部材13の各々の端面13bの端面の面積の和よりも大きくなる。そのため、複数の第1接続部材13を備えるポンプ100は、1つの第1接続部材13を備えるポンプ100と比べて、第2筐体部7のフランジ部7aと第1接続部材13との接触面積を低減することができる。
上記低温流体循環装置1は、ポンプ100と、低温流体を収容する容器2と、容器2と接続されており、ポンプ100により運動エネルギーが付与された低温流体を流通させるための流通管路の一部を構成する流入部3および流出部4とを備える。
そのため、低温流体循環装置1は、従来の上記低温液化ガス用ポンプを備える低温流体循環装置と比べて、低温流体容器の圧力壁からインペラを収容するハウジングへの熱伝導を抑制し得る。その結果、低温流体循環装置1は、従来の上記低温流体循環装置と比べて、容器2内の低温流体の気化を抑制でき、低温流体を高効率で循環させることができる。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る低温流体循環装置は、基本的に実施の形態1に係る低温流体循環装置1と同様の構成を備えるが、図2に示される低温流体循環用ポンプ装置100に代えて図5に示される低温流体循環用ポンプ装置101を備える点で異なる。
<低温流体循環用ポンプ装置の構成>
図5に示されるように、実施の形態2に係る低温流体循環用ポンプ装置(以下、単にポンプとよぶ)101は、基本的に実施の形態1に係るポンプ100と同様の構成を備えるが、複数の第1接続部材13と別体として構成されており、第1筐体部6と第2筐体部7との間を接続する第2接続部材16をさらに備える点で異なる。つまり、第2接続部材16はポンプ101の筐体の一部を構成している。
第2接続部材16は、例えば上記周方向に沿って延在する環状部材である。第2接続部材16の下面は、第1筐体部6の上方端部の上面において外周側に位置する部分と接触され、固定されている。第2接続部材16の上面は、第2筐体部7の下方端部の下面と接触され、固定されている。第2接続部材16は、容器2の圧力壁5の外周面5bよりも外側に配置されている。ポンプ101において、第2接続部材16は、封止部材15と接触していない。第2接続部材16は、第1筐体部6および第2筐体部7と、任意の方法で固定されていればよいが、例えばボルトにより固定されている。
第2接続部材16を構成する材料は、第1筐体部6および第2筐体部7を構成する材料と比べて熱伝導率が低い材料を含み、例えばセラミックス、または炭素繊維強化樹脂(CFRP)などの合成樹脂を含む。
上記の構成を備えるポンプ101には、容器2の圧力壁5から第1筐体部6に至る熱経路として、第1接続部材13または固定部材14、第2筐体部7および第2接続部材16を通る第1の経路と、封止部材15を通る第2の熱経路とが形成されている。
<作用効果>
このようなポンプ101は、上記ポンプ100と基本的に同様の構成を備えるため、ポンプ100と同様の効果を奏することができる。
さらに、ポンプ101の第1の経路には第2接続部材16が含まれており、かつ第2接続部材16を構成する材料が第1筐体部6および第2筐体部7を構成する材料と比べて熱伝導率が低い材料を含む。そのため、ポンプ101の第1の熱経路の熱抵抗は、上記ポンプ100の第1の経路の熱抵抗と比べて、高められ得る。
(実施の形態3)
実施の形態3に係る低温流体循環装置は、基本的に実施の形態1に係る低温流体循環装置1と同様の構成を備えるが、図2に示される低温流体循環用ポンプ装置100に代えて図6に示される低温流体循環用ポンプ装置102を備える点で異なる。
<低温流体循環用ポンプ装置の構成>
図6に示されるように、実施の形態3に係る低温流体循環用ポンプ装置(以下、単にポンプとよぶ)102は、基本的に実施の形態2に係るポンプ101と同様の構成を備えるが、第2接続部材16の上記径方向の内側に位置する内周端面が第1筐体部6の上方端部の外周端面と接触され固定されている点で異なる。
上述のように、第2接続部材16は、例えば上記周方向に沿って延在する環状部材である。第2接続部材16の上記径方向の内側に位置する内周端面は、第1筐体部6の上方端部の外周端面と接触され固定されている。第2接続部材16の上記径方向の内側に位置する外周端面の少なくとも一部は、例えば圧力壁5の貫通孔5aの内周端面と対向するように配置されている。すなわち、第2接続部材16の少なくとも一部は、例えば圧力壁5の貫通孔5a内に配置されている。
第2接続部材16は、上記外周端面において貫通孔5aの内周端面と対向する部分に対して凹んでいる溝部16cを有している。溝部16cは、上記延在方向および上記径方向に垂直な周方向に連なっている。第2接続部材16は、溝部16c内に配置された後述する封止部材15を介して圧力壁5と接続されている。溝部16cは、封止部材15と線接触または面接触可能に構成されている。つまり、第2接続部材16はポンプ102の筐体の一部を構成している。第2接続部材16は、容器2の圧力壁5の外周面5bよりも内側に配置されている部分と、容器2の圧力壁5の外周面5bよりも外側に配置されている部分とを有している。
上述のように、第2接続部材16を構成する材料は、第1筐体部6および第2筐体部7を構成する材料と比べて熱伝導率が低い材料を含み、例えばセラミックス、または炭素繊維強化樹脂(CFRP)などの合成樹脂を含む。
上記の構成を備えるポンプ102には、容器2の圧力壁5から第1筐体部6に至る熱経路として、第1接続部材13または固定部材14、第2筐体部7および第2接続部材16を通る第1の経路と、封止部材15および第2接続部材16を通る第2の熱経路とが形成されている。
<作用効果>
このようなポンプ102は、上記ポンプ100と基本的に同様の構成を備えるため、ポンプ100と同様の効果を奏することができる。
さらに、ポンプ102の第1の経路および第2の経路には第2接続部材16が含まれており、かつ第2接続部材16を構成する材料が第1筐体部6および第2筐体部7を構成する材料と比べて熱伝導率が低い材料を含む。そのため、ポンプ102の第1の熱経路の熱抵抗は、上記ポンプ100の第1の経路の熱抵抗と比べて、高められ得る。さらに、ポンプ102の第2の熱経路の熱抵抗は、上記ポンプ100および上記ポンプ101の各第1の経路の熱抵抗と比べて、高められ得る。
<変形例>
上記低温流体循環装置1、上記ポンプ100,101,102は、以下のような構成を有していてもよい。
上記ポンプ100,101,102は、1つの第1接続部材13を備えていてもよい。この場合、当該1つの第1接続部材13は第2筐体部7の全周を囲む環状部材である。
上記ポンプ100,101,102は、複数の封止部材15を備えていてもよい。例えばポンプ100,101において、複数の封止部材15の各々は、第1筐体部6の上方端部と圧力壁5との間に、上記延在方向に互いに間隔を隔てて配置されている。この場合、好ましくは、第1筐体部6の上方端部は複数の溝部6cを有している。例えばポンプ102において、複数の封止部材15の各々は、第2接続部材16と圧力壁5との間に、上記延在方向に互いに間隔を隔てて配置されている。この場合、好ましくは、第2接続部材16は複数の上記溝部を有している。
第2筐体部7のフランジ部7aは、周方向において間欠的に配置されていてもよい。
圧力壁5には、貫通孔5aの内周端面に対して凹んでいる溝部が配置されていてもよい。圧力壁5の当該溝部は、第1筐体部6の上記溝部6cと上記径方向に対向するように配置されている。圧力壁5の当該溝部は、封止部材15と線接触または面接触可能に構成されている。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 低温流体循環装置、2 容器、3 流入部、4 流出部、5 圧力壁、5a 貫通孔、5b 外周面、6 第1筐体部、6a 流入口、6b 流出口、6c 溝部、7 第2筐体部、7a フランジ部、7b 貫通孔、7c 第3筐体部、7d 第4筐体部、8 インペラ、9 シャフト、9a 第1部、9b 第2部、10 モータ、11 ラジアル磁気軸受、12 スラスト磁気軸受、13 第1接続部材、13a 貫通孔、13b 端面、14 固定部材、15 封止部材、16 第2接続部材、16c 溝部、100,101,102 低温流体循環用ポンプ装置(ポンプ)。

Claims (7)

  1. 低温流体を収容する容器の壁部に形成された貫通孔を塞ぐように取り付けられ、低温流体に運動エネルギーを付与する低温流体循環用ポンプ装置であって、
    前記容器内の低温流体に運動エネルギーを付与するためのインペラと、
    前記インペラを駆動するための駆動部と、
    前記容器の前記壁部と別体として構成されている筐体とを備え、
    前記駆動部は、前記筐体に対して位置決めされている磁気軸受と、前記インペラに接続されており、かつ前記磁気軸受によって前記筐体に対して非接触で回転可能に支持されているシャフトと、前記シャフトを回転させるモータとを含み、
    前記筐体は、前記インペラを内部に収容し前記容器内に配置される第1筐体部と、前記第1筐体部と接続されており、かつ前記駆動部を内部に収容し前記容器外に配置される第2筐体部とを含み、
    前記筐体の前記第2筐体部と前記容器の前記壁部との間を接続する少なくとも1つの第1接続部材をさらに備える、低温流体循環用ポンプ装置。
  2. 前記少なくとも1つの第1接続部材を構成する材料は、前記筐体を構成する材料と比べて熱伝導率が低い、請求項1に記載の低温流体循環用ポンプ装置。
  3. 前記筐体の前記第1筐体部と前記容器の前記壁部との間を接続し、前記容器の内部を封止する少なくとも1つの封止部材をさらに備え、
    前記少なくとも1つの封止部材を構成する材料は、前記筐体を構成する材料と比べて熱伝導率が低い、請求項1または2に記載の低温流体循環用ポンプ装置。
  4. 前記少なくとも1つの第1接続部材を構成する材料は、ステンレス、セラミックス、および合成樹脂からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の低温流体循環用ポンプ装置。
  5. 複数の前記第1接続部材を備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の低温流体循環用ポンプ装置。
  6. 前記少なくとも1つの第1接続部材と別体として構成されており、前記第2筐体部と前記第1筐体部との間を接続する少なくとも1つの第2接続部材をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の低温流体循環用ポンプ装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の低温流体循環用ポンプ装置と、
    低温流体を収容する前記容器と、
    前記容器と接続されており、前記低温流体循環用ポンプ装置により運動エネルギーが付与された低温流体を流通させるための流通管路とを備える、低温流体循環装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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