JP2018119494A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の噴孔を有するインジェクタと点火プラグを燃焼室の上部に備える内燃機関において、触媒暖機運転モードと成層燃焼運転モードとを両立可能な燃料噴霧特性を得る。
【解決手段】インジェクタ38の中心軸方向から見た場合には、燃料噴霧A、Bの相対角度は実質的にゼロである。燃料噴霧A、Bは、気筒中心軸方向から燃焼室20を見た場合には、点火プラグ34よりもスワール流の上流側にオフセットされた位置において形成される。燃料噴霧A、Bは、気筒中心軸に垂直な方向から燃焼室20を見た場合には、点火プラグ34を挟むように形成される。触媒暖機運転モードでは、第1噴射の後に、圧縮上死点よりも遅角側の点火期間と重なるように第2噴射が実行される。成層燃焼運転モードでは、第3噴射の後に、圧縮行程において前記成層混合気の形成のための第4噴射が点火開始前に行われる。成層燃焼運転モードの実行中にはスワール流が生成される。
【選択図】図1

Description

この発明は、内燃機関の制御装置に関し、より詳細には筒内インジェクタを備える火花点火式内燃機関に適用される制御装置に関する。
特許文献1には、複数の噴孔を有するインジェクタと点火プラグを燃焼室の上部に備える内燃機関が開示されている。この内燃機関では、点火プラグの放電ギャップの中心位置から、インジェクタの噴孔のうちの点火プラグに最も近い噴孔の中心位置までの距離が、特定の範囲に設定されている。より詳細には、このインジェクタによれば、気筒軸方向から燃焼室を見たときに、点火プラグを挟む2本の燃料噴霧を含む複数本の燃料噴霧が形成されるように燃料が噴射される。また、この内燃機関では、燃料噴射を開始してから所定時間が経過した後に、当該燃料噴射の終了までの間に亘って、点火プラグへの高電圧の印加を行う制御が行われる。
上述した制御が行われると、インジェクタによる燃料噴射の期間に、点火プラグへの高電圧の印加期間(すなわち、点火期間)が重なることになる。ここで、インジェクタには加圧状態の燃料が供給されているので、インジェクタによる燃料噴射が行われると、各噴孔からの燃料噴霧の周囲の空気が持ち去られて低圧部が形成される(エントレインメント)。故に、上述した制御が行われると、上述の2本の燃料噴霧の周囲に形成された低圧部に、放電ギャップに生じた放電火花が誘引されることになる。よって、この内燃機関によれば、点火プラグの周辺に形成される混合気の着火性を向上できる。
特開2011−106377号公報 特開2006−200494号公報 特開2004−044462号公報 特開2006−046126号公報
特許文献1に記載の制御では、上述のように、インジェクタによる燃料噴射期間と点火プラグによる点火期間とが重なるように制御される。この制御がエンジン始動時に利用されると、混合気の着火性の向上効果によって、燃焼変動の少ない状態を維持したままで点火時期を遅角することが可能となる。点火時期の遅角によれば、高温の排気を排気浄化触媒に送ることが可能となる。したがって、上記制御によれば、排気浄化触媒の早期活性化を図ることができる。
上述の制御を利用する触媒暖機運転モードとは異なり、部分負荷領域などにおいては、熱効率向上策として成層燃焼運転モードを行うことが有効である。より詳細には、成層燃焼運転モードでは、点火プラグの周りにその周囲よりも燃料濃度の濃い(リッチな)成層混合気を形成するために、均質混合気の生成のために先に実行される噴射の後であって点火開始前の圧縮行程において小量の燃料噴射が実行される。
上記の成層燃焼運転モードには、点火プラグの近傍のみをリッチ混合気で成層化することが望ましい。しかしながら、特許文献1に記載の構成は、点火プラグの近傍に燃料を集めたうえで点火を行うためのものではない。このため、この構成を用いて成層燃焼運転モードを行おうとした場合には、点火プラグの近傍のみをリッチ化することはできない。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、複数の噴孔を有するインジェクタと点火プラグを燃焼室の上部に備える内燃機関において、インジェクタによる燃料噴射期間に点火プラグによる点火期間を重複させる制御の利用による触媒暖機運転モードと、点火プラグの近傍にのみリッチな成層混合気を形成して行う成層燃焼運転モードとを両立可能な燃料噴霧特性が得られる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、燃焼室の上部の中央付近に配置された点火プラグを有する点火装置と、気筒からの排気を浄化する排気浄化触媒と、前記気筒内にスワール流を生成させるスワール生成装置と、前記燃焼室の上部の中央付近に配置され、複数の噴孔から前記気筒内に燃料を噴射するインジェクタと、を備える内燃機関を制御する。前記複数の噴孔は、2本の燃料噴霧を形成する2つの噴孔を含む。前記インジェクタの中心軸方向から見た場合には、前記2本の燃料噴霧の相対角度は実質的にゼロである。前記2本の燃料噴霧は、気筒中心軸方向から前記燃焼室を見た場合には、前記点火プラグよりも前記スワール流の上流側にオフセットされた位置において形成される。前記2本の燃料噴霧は、気筒中心軸に垂直な方向から前記燃焼室を見た場合には、前記点火プラグを挟むように形成される。前記制御装置が行う運転モードは、前記排気浄化触媒を暖機しつつ行われる触媒暖機運転モードと、前記点火プラグの近傍にその周囲よりも燃料濃度の濃い成層混合気を形成しつつ行われる成層燃焼運転モードと、を含む。前記触媒暖機運転モードでは、前記制御装置は、圧縮上死点よりも遅角側の点火期間で放電火花が発生するように前記点火プラグを制御すると共に、前記圧縮上死点よりも進角側での第1噴射と、前記圧縮上死点よりも遅角側での第2噴射であって、噴射期間が前記点火期間の少なくとも一部と重複し、尚且つ、終了時期が前記点火期間の終了時期よりも進角側となる第2噴射と、を行うように前記インジェクタを制御する。前記成層燃焼運転モードでは、前記制御装置は、均質混合気の形成のための第3噴射の後に、圧縮行程において前記成層混合気の形成のための第4噴射を点火開始前に行うように前記インジェクタを制御する。前記制御装置は、前記成層燃焼運転モードの実行中には前記スワール流が生成されるように前記スワール生成装置を制御する。
本発明によれば、触媒暖機運転モードの実行中には、圧縮上死点よりも遅角側での(膨張行程での)第2噴射による上記2本の燃料噴霧がもたらす放電火花や初期火炎の誘引作用によって混合気の着火性を向上することができる。このため、触媒暖機運転モードの実行中に、点火時期の遅角による排気浄化触媒の早期活性化を図る際に適した燃料噴霧特性が得られる。また、本発明によれば、成層燃焼運転モードの実行中には、圧縮行程での第4噴射による燃料噴霧がスワール流によって点火プラグの近傍に移動される。このため、成層燃焼運転モードの利用時に点火プラグの近傍に成層混合気を形成するために適した燃料噴霧特性が得られる。以上のように、本発明によれば、触媒暖機運転モード時に適した燃料噴霧特性と、成層燃焼運転モード時に適した燃料噴霧特性とを両立させることが可能となる。
本発明の実施の形態1に係るシステム構成を説明するための図である。 図1に示す気筒中心軸方向から燃焼室周りの構成を見た図である。 膨張行程噴射による放電火花や初期火炎の誘引作用を表した図である。 成層燃焼運転モードの実行中に点火プラグの周囲に成層混合気が形成された様子を表した図である。 燃料噴霧A、Bと点火プラグとの関係を表した図である。 エンジン運転条件(具体的には、エンジン負荷とエンジン回転速度)と噴射−点火インターバルとの関係を表した図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
実施の形態1.
1.システム構成の説明
1−1.全体構成
図1は、本発明の実施の形態1に係るシステム構成を説明するための図である。より詳細には、図1は、内燃機関10の気筒12を気筒中心軸に垂直な方向(側面方向)から見た図である。
図1に示すように、本実施形態に係るシステムは、車両に搭載される内燃機関10を備えている。内燃機関10は4ストローク1サイクルエンジンであり、複数の気筒12を有している。ただし、図1には、そのうちの1つの気筒12のみが描かれている。内燃機関10は、気筒12が形成されたシリンダブロック14と、シリンダブロック14上に配置されるシリンダヘッド16と、を有している。気筒12内にはその軸方向に往復動するピストン18が配置されている。内燃機関10の燃焼室20は、少なくともシリンダブロック14の壁面と、シリンダヘッド16の下面と、ピストン18の上面と、によって画定されている。
シリンダヘッド16には、燃焼室20に連通する吸気ポート22および排気ポート24が2つずつ形成されている。吸気ポート22の燃焼室20に連通する開口部には吸気バルブ26が設けられ、排気ポート24の燃焼室20に連通する開口部には排気バルブ28が設けられている。内燃機関10の排気通路30は、排気ポート24内の通路を含んでいる。排気通路30における排気ポート24よりも下流側の部位には、排気浄化触媒32が配置されている。
また、シリンダヘッド16における燃焼室20の上部の中央付近には、点火装置の点火プラグ34が設けられている。点火プラグ34は、中心電極と接地電極とからなる電極部36を先端に備えている。また、燃焼室20の上部の中央付近(より詳細には、一例として、点火プラグ34が設けられた位置よりも吸気バルブ26の側の位置)には、先端が燃焼室20内に突き出すようにインジェクタ38が設けられている。インジェクタ38は燃料タンク、デリバリパイプ、サプライポンプ等から構成される燃料供給系(図示省略)に接続されている。インジェクタ38の先端には複数の噴孔(図示省略)が放射状に形成されており、インジェクタ38を開弁するとこれらの噴孔から燃料が高圧状態で噴射される。インジェクタ38から噴射される燃料噴霧の特性については、図1とともに図2を参照しながら後述する。
内燃機関10の吸気通路40は、吸気ポート22内の通路を含んでいる。吸気通路40における吸気ポート22よりも上流側の部位には、気筒12内にスワール流(横旋回流)を生成させるスワール生成装置の一例として、スワールコントロールバルブ(SCV)42が配置されている。SCV42によれば、その開度を制御することで、生成されるスワール流の強さを制御することができる。SCV42により生成されるスワール流の回転方向は、後述の図2に表わされている。
また、図1に示すように、本実施形態に係るシステムは、電子制御ユニット(ECU)50を備えている。ECU50は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、CPU(Central Processing Unit)等を備えている。ECU50は、内燃機関10を備える車両に搭載された各種センサの信号を取り込んで処理する。各種センサには、エンジン回転速度を検出するためのクランク角センサ52、吸入空気量を検出するためのエアフローセンサ54、および、エンジン冷却水温度を検出するための水温センサ56が少なくとも含まれている。ECU50は、取り込んだ各センサの信号を処理して所定の制御プログラムに従って各種アクチュエータを操作する。ECU50によって操作されるアクチュエータには、上述した点火装置、インジェクタ38、およびSCV42が少なくとも含まれている。
1−2.インジェクタにより噴射される燃料噴霧の特性
図2は、図1に示す気筒中心軸方向から燃焼室20周りの構成を見た図である。インジェクタ38が備える複数の噴孔は、2本の燃料噴霧A、Bを形成する2つの噴孔を含んでいる。当該2つの噴孔の向きおよび形状は、以下に示すような特性を有する燃料噴霧A、Bを形成可能となるように決定されている。
すなわち、インジェクタ38の中心軸方向から見た場合には(換言すると、図2による気筒中心軸方向からの図示に近い図示において)、2本の燃料噴霧A、Bの相対角度は実質的にゼロとなっている。したがって、図2には、2本の燃料噴霧A、Bのうちの一方の燃料噴霧Bが表され、他方の燃料噴霧Aは燃料噴霧Bの後ろに隠れている。
また、2本の燃料噴霧A、Bは、気筒中心軸方向から前記燃焼室を見た場合には(換言すると、図2による図示において)、SCV42により気筒12内にスワール流が生成されているときに点火プラグ34よりもスワール流の上流側にオフセットされた位置において形成される。
さらに、2本の燃料噴霧A、Bは、気筒中心軸に垂直な方向から燃焼室20を見た場合には(換言すると、図1による図示において)、点火プラグ34を挟むように形成される。
2.実施の形態1に係る運転モード
本実施形態においてECU50が行う内燃機関10の運転モードは、排気浄化触媒32を暖機しつつ行われる触媒暖機運転モードと、点火プラグ34の近傍にその周囲よりも燃料濃度の濃い成層混合気を形成しつつ行われる成層燃焼運転モードとを含む。
2−1.触媒暖機運転モード
触媒暖機運転モードは、より具体的には、内燃機関10の冷間始動直後に、排気浄化触媒32の活性化を促進するために実行される。触媒暖機運転モードでは、ECU50は、圧縮上死点よりも遅角側の点火期間で放電火花が発生するように点火プラグ34を制御すると共に、圧縮上死点よりも進角側での第1噴射と、圧縮上死点よりも遅角側での第2噴射であって、噴射期間が上記点火期間の少なくとも一部と重複し、尚且つ、終了時期が上記点火期間の終了時期よりも進角側となる第2噴射と、を行うようにインジェクタ38を制御する。
より詳細には、第1噴射は、吸気行程において行われる。また、上述の説明より膨張行程において行われる噴射である第2噴射のことを、以下、「膨張行程噴射」とも称する。膨張行程噴射は、吸気行程での第1噴射と比べて少量である。また、膨張行程での点火により着火する混合気は、吸気行程での第1噴射により形成された希薄な均質混合気で賄われる。さらに、膨張行程噴射の燃料噴霧(A、Bを含む)によって、燃焼室20内には、空燃比が理論空燃比よりもややリッチでかつ乱れの大きい領域が得られる(燃料濃度の高い成層混合気が形成される)。
2−1−1.膨張行程噴射による誘引作用
図3は、膨張行程噴射による放電火花や初期火炎の誘引作用を表した図である。図3は、図2中のX−X線で点火プラグ34周りの構成を切断した図である。膨張行程噴射が行われると、2本の燃料噴霧A、Bの周囲には低圧部が形成される。その結果、膨張行程での点火において電極部36の放電火花および当該放電火花から生じた初期火炎(火炎核)を、図3に示すように電極部36の近くを通る2本の燃料噴霧A、Bの間に引き込むような気流が形成される(誘引作用)。
放電火花や初期火炎が上記気流に乗って燃料噴霧A、Bによって誘引されることで、膨張行程噴射により形成された上述の燃料濃度の高い成層混合気への引火が促進される。その結果、火炎は一気に成長して燃焼が急速に進行する。これにより、上述の膨張行程噴射を利用しない場合と比べ、混合気の燃焼速度が向上して燃焼が安定化するので、ドライバビリティに悪影響を及ぼすサイクル間の燃焼変動が抑制される。つまり、触媒暖機運転モードによれば、燃焼変動の少ない状態を維持したままで点火時期を遅角することが可能となる。その結果、点火時期の遅角によって高温の排気を排気浄化触媒32に送ることが可能となるので、排気浄化触媒32の早期活性化を図ることができる。
なお、触媒暖機運転モードの実行中には、スワール流が付加されないように(より詳細には、スワール流の生成が抑制されるように)SCV42の開度が制御される。
2−2.成層燃焼運転モード
成層燃焼運転モードは、より具体的には、内燃機関10の部分負荷領域等の通常運転域の使用時に実行される。成層燃焼運転モードでは、ECU50は、均質混合気の形成のための第3噴射の後に、圧縮行程において成層混合気の形成のための第4噴射を点火開始前に行うようにインジェクタ38を制御する。
より詳細には、第3噴射は、吸気行程において行われる。また、上述の説明より圧縮行程において行われる噴射である第4噴射のことを、以下、「圧縮行程噴射」とも称する。圧縮行程噴射は、吸気行程での第3噴射と比べて少量である。この圧縮行程噴射は、成層燃焼運転モード(より具体的には、成層リーン燃焼運転モード)時の初期の着火を安定させるために、点火プラグ34の近傍にその周囲よりも燃料濃度の濃い(弱リッチな)成層混合気を点火直前に形成するために行われる。
2−2−1.成層燃焼運転モード時のスワール制御
ECU50は、成層燃焼運転モードの実行中には、スワール流が生成されるようにSCV42の開度が制御される。なお、成層燃焼運転モードの実行中にスワール流が生成されることで、以下に説明する成層混合気の形成への寄与以外に、次のような効果も得られる。すなわち、点火に伴う火炎がシリンダボアの周辺に到達する前に、インジェクタ38から放射状に噴射された燃料をスワール流によってシリンダボアの周辺に分散させることができる。これにより、混合気が局所的に不均一となることに起因するCOやHCの発生を抑制することができる。
2−2−2.成層燃焼運転モード時の(マイクロ)成層混合気の形成
図4は、成層燃焼運転モードの実行中に点火プラグ34の周囲に成層混合気が形成された様子を表した図である。成層燃焼運転モード時には、図1、2に表わされるように噴霧特性(噴射方向)が決定された2本の燃料噴霧A、Bとスワール流とを利用して、図4に示すように成層混合気が形成される。より詳細には、圧縮行程噴射による2本の燃料噴霧A、Bにより得られる混合気は、当該噴射後にスワール流によって点火プラグ34に近づいていく。2本の燃料噴霧A、Bは、図1に示すように、気筒中心軸に垂直な方向から燃焼室20を見た場合に点火プラグ34を挟むように形成される。このような燃料噴霧A、Bによれば、燃料噴霧A、Bがスワール流によって点火プラグ34の近傍に移動したときに、図4に示すように、上記2本の燃料噴霧A、Bによる弱リッチな成層混合気が点火プラグ34の周囲に形成される。
圧縮行程噴射を利用して上述のような弱リッチな成層混合気を形成することで、サイクル間変動の少ない着火が可能となる。また、このような成層混合気の形成手法によれば、燃料噴霧が点火プラグに向かうように燃料を噴射することによる従来の成層混合気の形成手法とは異なり、燃料が液相状態で点火プラグに衝突することが抑制されるので、点火時の燻りの発生を抑制することもできる。
2−2−3.エンジン運転条件に応じた噴射−点火インターバルの設定
図5は、燃料噴霧A、Bと点火プラグ34との関係を表した図である。図5に示すように、燃料噴霧A、Bの速度を噴霧速度V1とし、SCV42により生成されるスワール流の速度をスワール速度V2とする。成層燃焼運転モードの実行中に圧縮行程において燃料噴霧A、Bが、噴射されてから点火プラグ34(電極部36)近傍に到達するまでに要する期間は、概ね噴霧速度V1とスワール速度V2との和に依存する。
図6は、エンジン運転条件(具体的には、エンジン負荷とエンジン回転速度)と噴射−点火インターバルとの関係を表した図である。ここでいう噴射−点火インターバルとは、圧縮行程噴射の開始から点火の開始(すなわち、点火時期)までのインターバルのことである。成層燃焼運転モードを用いる場合には、以下に図6を参照して説明する関係に従って、エンジン負荷およびエンジン回転速度に応じて噴射−点火インターバルを変更することが好ましい。より詳細には、図6に示すような関係をECU50にマップとして記憶させておき、そのようなマップを参照してエンジン運転条件に応じた噴射−点火インターバルを取得すればよい。
エンジン負荷が高くなると、圧縮行程噴射時の筒内圧が高くなる。このことは、インジェクタ38にとっては、圧縮行程噴射時の背圧の上昇に相当する。このため、エンジン負荷が高くなると、圧縮行程噴射による噴霧速度V1が低下し、燃料噴霧A、Bによる混合気が点火プラグ34の近傍に到達するタイミングが遅くなる。そこで、本実施形態では、図6に示すように、エンジン負荷が高いほど長くなるように噴射−点火インターバルが変更される。より具体的には、噴射−点火インターバルを長くする場合には、点火時期は変更せずに圧縮行程噴射の時期が進角される。
また、エンジン回転速度が高くなると、スワール速度V2が高くなる。このことは、燃料噴霧A、Bによる混合気が点火プラグ34の近傍に到達するタイミングを早めるように作用する。そこで、本実施形態では、図6に示すように、(エンジン負荷が一定の下で)エンジン回転速度が高いほど短くなるように噴射−点火インターバルが変更される。
なお、本実施形態では、圧縮行程噴射による燃料噴射量は、インジェクタ38により噴射可能な燃料量には下限があること、および、成層混合気の形成が必要な部位は点火プラグ34の近傍のみであることを考慮して、エンジン負荷およびエンジン回転速度に依らずに少量の一定値とされている。
2−3.効果
以上説明した本実施形態によれば、図1、2に示す噴霧特性(噴射方向)を有する燃料噴霧A、Bを形成可能なインジェクタ38を備え、また、成層燃焼運転モード時にはスワール流が生成される。このような構成によれば、触媒暖機運転モードの実行中には、膨張行程噴射による燃料噴霧A、Bがもたらす放電火花や初期火炎の誘引作用によって混合気の着火性を向上することができる。このため、本構成によれば、点火時期の遅角による排気浄化触媒32の早期活性化を図る際に適した燃料噴霧特性が得られる。また、本構成によれば、成層燃焼運転モードの実行中には、圧縮行程噴射による燃料噴霧A、Bがスワール流によって点火プラグ34の近傍に移動される。このため、本構成によれば、成層燃焼運転モードの利用時に点火プラグ34の近傍に(より詳細には、点火プラグ34の近傍にのみ)成層混合気を形成するために適した燃料噴霧特性が得られる。
以上のように、本実施形態によれば、触媒暖機運転モード時に適した燃料噴霧特性と、成層燃焼運転モード時に適した燃料噴霧特性とを、1つのインジェクタ38の仕様によって(つまり、コストおよび搭載性に優れた手法で)両立させることが可能となる。
10 内燃機関
12 気筒
14 シリンダブロック
16 シリンダヘッド
18 ピストン
20 燃焼室
22 吸気ポート
24 排気ポート
32 排気浄化触媒
34 点火プラグ
36 電極部
38 インジェクタ
42 スワールコントロールバルブ(SCV)
50 電子制御ユニット(ECU)

Claims (1)

  1. 燃焼室の上部の中央付近に配置された点火プラグを有する点火装置と、
    気筒からの排気を浄化する排気浄化触媒と、
    前記気筒内にスワール流を生成させるスワール生成装置と、
    前記燃焼室の上部の中央付近に配置され、複数の噴孔から前記気筒内に燃料を噴射するインジェクタと、
    を備える内燃機関を制御する、内燃機関の制御装置であって、
    前記複数の噴孔は、2本の燃料噴霧を形成する2つの噴孔を含み、
    前記インジェクタの中心軸方向から見た場合には、前記2本の燃料噴霧の相対角度は実質的にゼロであり、
    前記2本の燃料噴霧は、気筒中心軸方向から前記燃焼室を見た場合には、前記点火プラグよりも前記スワール流の上流側にオフセットされた位置において形成され、
    前記2本の燃料噴霧は、気筒中心軸に垂直な方向から前記燃焼室を見た場合には、前記点火プラグを挟むように形成され、
    前記制御装置が行う運転モードは、前記排気浄化触媒を暖機しつつ行われる触媒暖機運転モードと、前記点火プラグの近傍にその周囲よりも燃料濃度の濃い成層混合気を形成しつつ行われる成層燃焼運転モードと、を含み、
    前記触媒暖機運転モードでは、前記制御装置は、圧縮上死点よりも遅角側の点火期間で放電火花が発生するように前記点火プラグを制御すると共に、前記圧縮上死点よりも進角側での第1噴射と、前記圧縮上死点よりも遅角側での第2噴射であって、噴射期間が前記点火期間の少なくとも一部と重複し、尚且つ、終了時期が前記点火期間の終了時期よりも進角側となる第2噴射と、を行うように前記インジェクタを制御し、
    前記成層燃焼運転モードでは、前記制御装置は、均質混合気の形成のための第3噴射の後に、圧縮行程において前記成層混合気の形成のための第4噴射を点火開始前に行うように前記インジェクタを制御し、
    前記制御装置は、前記成層燃焼運転モードの実行中には前記スワール流が生成されるように前記スワール生成装置を制御する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
JP2017012267A 2017-01-26 2017-01-26 内燃機関の制御装置 Pending JP2018119494A (ja)

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