JP2018118440A - 引抜成形体及びその製造方法 - Google Patents

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尚 水野
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Abstract

【課題】MDに対して斜め方向に配向した炭素繊維を含む、形状に優れた引抜成形体、及びMDに対して斜め方向に配向した炭素繊維を含む、形状に優れた引抜成形体を安定して製造できる製造方法の提供。【解決手段】熱硬化性組成物の硬化物であるマトリックス樹脂と強化繊維とを含む引抜成形体であり、MDに沿った少なくとも一方の側縁が自由端とされた板状部を有し、前記自由端を含む端部にある強化繊維がガラス繊維又は有機繊維であり、前記端部以外の部分にある強化繊維が炭素繊維であり、前記炭素繊維の少なくとも一部が、MDに対して斜め方向に配向している、引抜成形体。【選択図】なし

Description

本発明は、引抜成形体及びその製造方法に関する。
マトリックス樹脂と強化繊維とを含む繊維強化複合材料の成形体は、高強度、高剛性、軽量性等の優れた特性から、様々な用途で使用されている。強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維や、アラミド繊維等の有機繊維が使用されている。特に強化繊維として炭素繊維を用いた繊維強化複合材料は、強度、剛性に優れる傾向がある。
繊維強化複合材料の成形体の製造方法の一つとして引抜成形法(プルトルージョン法)がある。引抜成形法では、熱硬化性組成物と強化繊維とを加熱成形金型に導入して所定の断面形状に成形し、加熱成形金型内で熱硬化性組成物を硬化させて所定形状の成形体とし、この成形体を加熱成形金型から引き抜いて繊維強化複合材料の成形体(以下、引抜成形体とも記す。)を得る。引抜成形法は、引抜成形体を連続して製造できるという利点を有する。
引抜成形法において熱硬化性組成物には、低粘度、速硬化性等が要求される。また、引抜成形法では通常、一方向に引きそろえられた強化繊維が引抜方向、つまりMD(Machine Direction)に沿って加熱成形金型に導入される(特許文献1)。このようにして得られる引抜成形体は、MDに配向した強化繊維を含むため、MDの強度に優れる。しかし、MD以外の方向の強度、例えばねじりに対する強度は充分ではない。
ねじりに対する強度を高めるために、強化繊維が管状体主軸に対して10〜95°の角度で配列した繊維強化複合材料層を設けた繊維強化複合材料製管状体が提案されている(特許文献2)。しかし、特許文献2では、かかる管状体を引抜成形法で製造することについては検討されていない。
特開2008−038082号公報 特開2002−361765号公報
MDに対して斜め方向に配向した強化繊維(以下、斜め配向強化繊維とも記す。)を引抜成形体に導入する手法としては、引抜成形の際、斜め配向強化繊維を含む織物を加熱成形金型に導入することが考えられる。本発明者らは、織物を用いて斜め配向強化繊維を含む引抜成形体を製造することについて検討し、以下の知見を得た。
引抜成形体が、MDに沿った少なくとも一方の側縁が自由端とされた板状部を有する場合、織物は、織物の側縁の位置が自由端の位置と一致するように配置される。かかる引抜成形体の製造において、炭素繊維の織物を使用すると、経時的に、加熱成形金型に導入される織物の斜め配向強化繊維の配向角度が小さくなり、織物の両側縁が中心に寄ってくる。その結果、加熱成形金型の端部(板状部の自由端を含む端部に対応する部分)に導入される強化繊維の量が少なくなり、加熱成形金型の端部に熱硬化性組成物だけが溜まり、ゲル状の樹脂塊(ダマ)が生じる。このダマは、板状部の端部に付着して、側縁の形状を悪化させる。例えば側縁が直線状ではなく凹凸のある形状になる。
また、一方向に引きそろえられた強化繊維をMDに沿って織物とともに加熱成形金型に導入する場合、織物の両側縁が中心に寄ってくると、MDと直交する断面において、この強化繊維の分布に偏りが生じ、引抜成形体の特性が部分的にばらついてしまう。
なお、織物を構成する強化繊維がガラス繊維の場合、上記のような問題は生じにくい。
本発明の目的は、MDに対して斜め方向に配向した炭素繊維を含む、形状に優れた引抜成形体、及びMDに対して斜め方向に配向した炭素繊維を含む、形状に優れた引抜成形体を安定して製造できる製造方法を提供することにある。
本発明は、以下の〔1〕〜〔4〕の構成を有する、引抜成形体及びその製造方法を提供する。
〔1〕熱硬化性組成物の硬化物であるマトリックス樹脂と強化繊維とを含む引抜成形体であり、
MDに沿った少なくとも一方の側縁が自由端とされた板状部を有し、
前記自由端を含む端部にある強化繊維がガラス繊維又は有機繊維であり、前記端部以外の部分にある強化繊維が炭素繊維であり、
前記炭素繊維の少なくとも一部が、MDに対して斜め方向に配向している、引抜成形体。
〔2〕前記炭素繊維の一部がMDに配向している、〔1〕の引抜成形体。
〔3〕熱硬化性組成物と強化繊維基材とを加熱成形金型に導入し、前記加熱成形金型内で前記熱硬化性組成物を硬化させ、MDに沿った少なくとも一方の側縁が自由端とされた板状部を有する成形体とし、前記加熱成形金型から前記成形体を引き抜く、引抜成形体の製造方法であり、
前記加熱成形金型の、前記自由端を含む端部以外の部分に対応する位置に、強化繊維基材として炭素繊維基材を導入し、前記炭素繊維基材の少なくとも一部が、MDに対して斜め方向に配向している炭素繊維を含む炭素繊維織物であり、
前記加熱成形金型の、前記自由端を含む端部に対応する位置に、強化繊維基材としてガラス繊維基材又は有機繊維基材を導入する、引抜成形体の製造方法。
〔4〕前記炭素繊維基材の一部が、MDに配向している炭素繊維トウである、〔3〕の引抜成形体の製造方法。
本発明によれば、MDに対して斜め方向に配向した炭素繊維を含む、形状に優れた引抜成形体、及びMDに対して斜め方向に配向した炭素繊維を含む、形状に優れた引抜成形体を安定して製造できる製造方法を提供できる。
本発明の引抜成形体の一実施形態を模式的に示す断面図である。 図1に示す引抜成形体の製造方法の一例を説明する図である。 図2に示す製造方法において、加熱成形金型付近を上方から見た図である。 本発明の引抜成形体の他の例をMDの一端側から見た正面図である。 本発明の引抜成形体の他の例をMDの一端側から見た正面図である。 本発明の引抜成形体の他の例をMDの一端側から見た正面図である。
〔引抜成形体〕
図1は、本発明の引抜成形体の一実施形態を模式的に示す断面図である。図1に示すのは、本実施形態の引抜成形体1のMD(Machine Direction)に直交する断面である。引抜成形体のMDは引抜方向である。
本実施形態の引抜成形体1は、マトリックス樹脂と強化繊維とを含む。つまり、マトリックス樹脂と強化繊維とを含む繊維強化複合材料からなる。
また、引抜成形体1は、1つの板状部10を有する。板状部10は、各々MDに沿って延びる第一の側縁11及び第二の側縁12を有する。第一の側縁11及び第二の側縁12はいずれも自由端とされている。
板状部10のうち、第一の側縁11を含む第一の端部13(自由端を含む端部)、第二の側縁12を含む第二の端部14(自由端を含む端部)それぞれにある強化繊維は、ガラス繊維又は有機繊維である。第一の端部13及び第二の端部14以外の部分にある強化繊維は、炭素繊維である。
つまり、第一の端部13及び第二の端部14はそれぞれ、マトリックス樹脂とガラス繊維又は有機繊維とを含む繊維強化複合材料からなる。第一の端部13及び第二の端部14以外の他の部分は、マトリックス樹脂と炭素繊維とを含む繊維強化複合材料からなる。
ここで、「自由端を含む端部」とは、板状部の自由端とその近傍の領域を含む連続した一領域を示す。
第一の端部13、第二の端部14それぞれにある強化繊維は同一でもよく異なってもよい。各強化繊維及びマトリックス樹脂については後で詳しく説明する。
第一の端部13及び第二の端部14以外の他の部分は、板状部10の第一の主面15を含む第一の表面部17と、板状部10の第二の主面16を含む第二の表面部18、第一の表面部17と第二の表面部18との間にある中間部19とから構成される。
第一の表面部17にある炭素繊維の少なくとも一部は、MDに対して斜め方向に配向している。第二の表面部18にある炭素繊維の少なくとも一部も、MDに対して斜め方向に配向している。中間部19にある炭素繊維は、MDに配向している。
第一の表面部17及び第二の表面部18と、中間部19とは、MDに対して斜め方向に配向している炭素繊維(斜め配向炭素繊維)の有無によって区別される。
引抜成形体1の強化繊維の体積含有率(Vf)は、35〜75%が好ましく、55〜65%がより好ましい。Vfが前記範囲内であると、引抜成形体1がより高強度、高弾性率、軽量なものとなる。Vfは、製品の単位長さ当りの体積と、投入された強化繊維の質量とその比重により求められる。
(端部)
引抜成形体1の製造において使用される加熱成形金型には、引抜成形体1の断面形状に対応した断面形状の、強化繊維等が挿通可能な空間が設けられている。第一の端部13、第二の端部14はそれぞれ、引抜成形の際、この空間の端部(第一の端部13、第二の端部14それぞれに対応する位置)にガラス繊維基材又は有機繊維基材を導入することにより形成される。
引抜成形の際、加熱成形金型の端部に熱硬化性組成物だけが溜まって樹脂溜りが形成されても、この端部に導入され引き抜かれるガラス繊維基材又は有機繊維基材とともに樹脂が引き抜かれ、樹脂溜りが解消される。そのため、樹脂溜りがダマとなって引抜成形体1に付着することが抑制され、第一の側縁11及び第二の側縁12の形状が良好な引抜成形体1が得られる。また、引抜成形体1の連続的な製造を安定して実施できる。
ガラス繊維の材質としては、例えばEガラス、Cガラス、Sガラス等が挙げられる。
ガラス繊維の直径(フィラメント直径)は、例えば3〜50μmであってよい。
ガラス繊維としては、Eガラス繊維が好ましい。
有機繊維としては、例えばアラミド繊維、ビニロン繊維等が挙げられる。
有機繊維の直径(フィラメント直径)は、例えば5〜100μmであってよい。
有機繊維としては、アラミド繊維が好ましい。
ガラス繊維又は有機繊維は、ヤーンの形態とされていることが好ましい。つまり引抜成形時に加熱成形金型に導入されるガラス繊維基材又は有機繊維基材が、ガラス繊維ヤーン又は有機繊維ヤーンであることが好ましい。ガラス繊維基材又は有機繊維基材がガラス繊維ヤーン又は有機繊維ヤーンであると、ガラス繊維又は有機繊維が一方向に引きそろえられている場合に比べて、熱硬化性組成物が絡みやすく、樹脂溜りを解消する効果に優れる。
ガラス繊維ヤーン又は有機繊維ヤーンの繊度は、例えば1000〜5000dtexであってよい。
ガラス繊維ヤーン又は有機繊維ヤーンは、バルキーヤーンであることが好ましい。バルキーヤーンとは、嵩高縒り糸を示す。バルキーヤーンの目付は、10〜600g/kmが好ましい。バルキーヤーンは、ガラス繊維のバルキーヤーンであることが好ましい。
MDと直交し、かつ板状部10の厚さ方向と直交する方向において、第一の端部13、第二の端部14それぞれの幅は、0.5mm〜10mmの範囲内であることが好ましい。この幅が前記範囲の下限値以上であれば、各端部に用いられたガラス繊維基材又は有機繊維基材の量が充分に多く、樹脂溜りを解消する効果が得られやすい。この幅が前記範囲の上限値以下であれば、ガラス繊維基材又は有機繊維基材を含む引抜成形体の強度が充分に高くできる。
板状部10の幅(100%)に対する第一の端部13、第二の端部14それぞれの幅の割合は、0.5〜6%が好ましく、1〜5%がより好ましい。
板状部10の幅は、特に限定されないが、例えば50mm〜200cmの範囲内であってよい。
(第一の表面部、第二の表面部)
第一の表面部17、第二の表面部18はそれぞれ、斜め配向炭素繊維を含む。斜め配向炭素繊維は、引抜成形体1のMD以外の方向の強度の向上に寄与する。
炭素繊維としては、例えばPAN(ポリアクリロニトリル)系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維等が挙げられる。
炭素繊維の直径(フィラメント直径)は、例えば1〜20μmであってよい。
炭素繊維としては、PAN系炭素繊維が好ましい。
炭素繊維はサイジング剤で表面処理されていてもよい。サイジング剤としては、特に限定されず、公知のものを使用できる。サイジング剤を付与する前に、炭素繊維表面に酸化処理が施されていてもよい。酸化処理としては、液相処理、気相処理等が挙げられる。
第一の表面部17、第二の表面部18それぞれにある炭素繊維のうち、斜め配向炭素繊維であるのは、一部でもよく全部でもよい。一部が斜め配向炭素繊維である場合、残部はMDに配向している。
MDと斜め配向炭素繊維の配向方向とがなす角度は、10°以上90°未満が好ましく、20°以上80°以下がより好ましく、30°以上70°以下が特に好ましい。該角度が前記範囲内であれば、MD以外の方向の強度がより優れる。
斜め配向炭素繊維の配向方向は1つでもよく2つ以上でもよい。
引抜成形体1の強度の点から、配向方向が異なる斜め配向炭素繊維を含むことが好ましく、MDを0°としたときの配向方向が±x°である斜め配向炭素繊維を含むことが特に好ましい。ここで、xは10以上90未満であり、20以上80以下がより好ましく、30以上70以下が特に好ましい。xが前記範囲内であれば、MD以外の方向の強度がより優れる。
第一の表面部17及び第二の表面部18それぞれにおいて、炭素繊維は、典型的には、織物の形態とされている。つまり、引抜成形時に加熱成形金型の第一の表面部17及び第二の表面部18に対応する位置に導入される炭素繊維基材は、典型的には炭素繊維織物であり、第一の表面部17及び第二の表面部18はそれぞれ、炭素繊維織物とマトリックス樹脂とを含む繊維強化複合材料からなる。この炭素繊維織物は、斜め配向炭素繊維を含む。
炭素繊維織物は、具体的には、配向方向が同じ複数の炭素繊維糸条が並列してなる炭素繊維糸条列が複数、それぞれ異なった配向方向で組み合わされたシートである。
炭素繊維織物には、炭素繊維糸条以外の他の繊維糸条が含まれていてもよい。例えば配向方向が同じ複数の炭素繊維糸条同士または配向方向が異なる複数の炭素繊維糸条同士が他の繊維糸条によって縫い合わされ一体化されていてもよい。他の繊維糸条としては、例えばガラス繊維糸状、有機繊維糸状等が挙げられる。
炭素繊維織物の組織としては、特に限定されず、例えば平織、綾織、ニットファブリック等が挙げられる。
炭素繊維トウとは、極めて多数のフィラメントから構成される長繊維束で撚りのないものを指す。
炭素繊維糸条を構成する炭素繊維(フィラメント)の数は、例えば例えば1000〜72000本であってよい。
炭素繊維糸条の繊度は、例えば660〜16500dtexであってよい。
炭素繊維トウの引張強度(JIS R 7606:2000により測定)は、例えば3000〜8000MPaであってよい。
炭素繊維トウの引張弾性率(JIS R 7606:2000により測定)は、例えば200〜800GPaであってよい。
炭素繊維トウの伸び(JIS R 7606:2000により測定)は、例えば0.5〜3.0%であってよい。
炭素繊維トウの密度は、例えば17〜20dg/cmであってよい。
複数の炭素繊維糸条列の少なくとも一部は、MDに対して斜め方向に配向している。複数の炭素繊維糸条列の一部が、MDに配向していてもよい。複数の炭素繊維糸条列の一部が、MDと直交する方向に配向していてもよい。
MDを0°としたときの複数の炭素繊維糸条列それぞれの配向方向(以下、繊維配向とも記す。)の組み合わせ例としては、例えば、+x°と−x°との組み合わせ(以下、x°/−x°とも記す。他の組み合わせも同様に記す。)、0°/+x°/−x°、90°/+x°/−x°、+x°/90°/−x°等が挙げられる。xは前記と同様である。
複数の炭素繊維糸条列の繊維方向の組み合わせとしては、+x°/−x°(以下、±x°とも記す。)を含む組み合わせが好ましい。
炭素繊維織物の厚さは、第一の表面部17、第二の表面部18それぞれの厚さに応じて設定される。
第一の表面部17、第二の表面部18それぞれの厚さは、0.5mm〜5mmであることが好ましい。この厚さは、板状部10の厚さ方向における厚さである。
(中間部)
MDに配向している炭素繊維は、引抜成形体1のMDの強度の向上に寄与する。
中間部19にある炭素繊維は、一部がMDに配向していてもよく、全部がMDに配向していてもよく、全部がMDに配向していることが好ましい。
炭素繊維としては、前記と同様のものが挙げられる。
中間部19においてMDに配向している炭素繊維は、典型的には、トウの形態である。つまり引抜成形時に加熱成形金型の中間部19に対応する位置に導入される炭素繊維基材は、典型的には炭素繊維トウであり、中間部19は、炭素繊維トウとマトリックス樹脂とを含む繊維強化複合材料からなる。
炭素繊維トウを構成する炭素繊維(フィラメント)の数は、例えば例えば1000〜7200本であってよい。
炭素繊維トウの繊度は、例えば660〜5000dtexであってよい。
炭素繊維トウの引張強度(JIS R 7606:2000により測定)は、例えば3000〜8000MPaであってよい。
炭素繊維トウの引張弾性率(JIS R 7606:2000により測定)は、例えば200〜800GPaであってよい。
炭素繊維トウの伸び(JIS R 7606:2000により測定)は、例えば0.5〜3.0%であってよい。
炭素繊維トウの密度は、例えば17〜20dg/cmであってよい。
中間部19の厚さは、例えば0.3mm〜1cmであってよい。この厚さは、板状部10の厚さ方向における厚さである。
(マトリックス樹脂)
マトリックス樹脂は、熱硬化性組成物の硬化物である。
熱硬化性組成物としては、特に限定されず、引抜成形体に用いられる熱硬化性組成物として公知の熱硬化性組成物であってよい。
熱硬化性組成物の一例として、エポキシ樹脂と、硬化剤と、硬化促進剤と、離型剤とを含む組成物が挙げられる。該熱硬化性組成物は通常、25℃において液状である。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルキシレンジアミン等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタンやトリス(グリシジルオキシ)メタン等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂はいずれか1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。上記の中でも、入手性及びコストと強度のバランスの点で、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。
硬化剤としては、例えば、酸無水物、ジシアンジアミド、脂肪族ポリアミン等が挙げられる。加熱成形金型への導入前の温度条件(例えば−10〜40℃)で硬化反応が進みにくく、かつ加熱成形金型等で加熱した時に硬化反応が進みやすい点で、酸無水物が好ましい。
酸無水物としては、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ドデシル無水コハク酸等が挙げられる。これらの酸無水物はいずれか1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。上記の中でも、25℃における粘度が低く、得られる硬化物の耐熱性に優れることから、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸が好ましい。
熱硬化性組成物中の硬化剤の含有量は、硬化剤の種類等に応じて適宜設定できる。例えば酸無水物の含有量は、例えば、エポキシ樹脂のエポキシ価:酸無水物の酸価の比が1:1〜1.2の範囲内となる量とすることができる。
硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール誘導体、ホスフィン、三級アミン塩等が挙げられる。
イミダゾール誘導体としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−アミノエチル−2−メチルイミダゾール等が挙げられる。これらのイミダゾール誘導体はいずれか1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
熱硬化性組成物中の硬化促進剤の含有量は、硬化促進剤の種類等に応じて適宜設定できる。
硬化促進剤がイミダゾール誘導体である場合、イミダゾール誘導体の含有量は、例えば、エポキシ樹脂100質量部に対し、0.2〜10質量部とすることができる。
熱硬化性組成物が離型剤を含むことで、加熱成形金型からの引き抜きを良好に行うことができる。
離型剤としては、引抜成形の分野で公知の離型剤を特に限定せずに使用できる。
離型剤としては、25℃で液状の離型剤が好ましい。引抜成形では、熱硬化性組成物を迅速に強化繊維へ含浸させるため、熱硬化性組成物として低粘度のものが用いられる。そのため、エポキシ樹脂等としても低粘度のものが用いられる。離型剤が液状であれば、エポキシ樹脂等と良好に混合できる。
25℃で液状の離型剤としては、有機酸誘導体、シリコーンオイル等が挙げられる。有機酸誘導体である離型剤の市販品としては、MOLDWIZ INT−1846、MOLDWIZ INT−1836、MOLDWIZ INT−1850、MOLDWIZ INT−1854等が挙げられる。シリコーンオイルである離型剤の市販品としては、ジメチルシリコーンオイルであるKF−96(信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
熱硬化性組成物中の離型剤の含有量は、例えば、エポキシ樹脂100質量部に対し、0.2〜10質量部とすることができる。
熱硬化性組成物は、エポキシ樹脂、酸無水物、硬化促進剤及び離型剤以外の他の成分をさらに含んでもよい。他の成分としては、例えば、充填剤、反応性希釈剤等が挙げられる。
熱硬化性組成物の25℃における粘度は、500〜10000mPa・sが好ましく、1000〜3000mPa・sがより好ましい。25℃における粘度が前記範囲の上限値以下であると、熱硬化性組成物が強化繊維束に含浸しやすい。25℃における粘度が前記範囲の下限値以上であると、熱硬化性組成物が強化繊維に保持されやすい。
粘度は、B型粘度計により測定される値である。
熱硬化性組成物の150℃におけるキュアタイムは、10〜600秒が好ましく、30〜240秒がより好ましい。150℃におけるキュアタイムが前記範囲の上限値以下であると、引抜成形における通常の硬化条件で充分に硬化する。150℃におけるキュアタイムが前記範囲の下限値以上であると、製造時間が効率的である。
ゲルタイムは、JIS K 6901を参考にバス温を150℃に設定した試験により測定される値である。
〔引抜成形体の製造方法〕
引抜成形体1は、引抜成形法により製造される。
引抜成形法では、熱硬化性組成物と強化繊維基材とを加熱成形金型に導入し、前記加熱成形金型内で前記熱硬化性組成物を硬化させ、所定形状の成形体とし、前記加熱成形金型から前記成形品を引き抜き、引抜成形体を得る。
引抜成形体1の製造においては、加熱成形金型に導入される強化繊維基材は、導入位置によって異なる。具体的には、加熱成形金型の、第一の側縁11を含む第一の端部13、第二の側縁12を含む第二の端部14それぞれに対応する位置には、強化繊維基材として、ガラス繊維基材又は有機繊維基材を導入する。第一の端部13、第二の端部14以外の部分(第一の表面部17、第二の表面部18、中間部19)に対応する位置には、強化繊維基材として炭素繊維基材を導入する。
また、前記炭素繊維基材の一部(第一の表面部17及び第二の表面部18それぞれに対応する位置に導入される炭素繊維基材)は、MDに対して斜め方向に配向している炭素繊維を含む炭素繊維織物である。前記炭素繊維基材の一部(中間部19に対応する位置に導入される炭素繊維基材)は、MDに配向している炭素繊維トウである。
図2に、引抜成形体1の製造方法の一例を説明する図を示す。図3に、図2に示す製造方法において、加熱成形金型付近を上方から見た図を示す。
この例の製造方法では、引抜成形装置20を用いて引抜成形体1を製造する。
引抜成形装置20は、加熱成形金型21と、加熱成形金型21の上流側に配置された貯留槽22と、加熱成形金型21の下流側に配置された引抜機23と、引抜機23の下流側に配置された切断機24とを備える。
加熱成形金型21には、引抜成形体1の断面形状に対応した断面形状の、強化繊維等が挿通可能な空間Sが形成されている。また、加熱成形金型21には、空間Sに導入された熱硬化性組成物を加熱し、硬化させるための加熱機構(図示せず)が設けられている。
引抜成形装置20を用いた引抜成形体1の製造は、例えば以下の手順で行われる。
まず、複数の炭素繊維トウ35を、液状の熱硬化性組成物36が貯留された貯留槽22に浸漬し、複数の炭素繊維トウ35に熱硬化性組成物36を含浸させる。熱硬化性組成物36が含浸した複数の炭素繊維トウ35を貯留槽22から引き上げ、引抜機23によって、加熱成形金型21の空間Sに導入するとともに、2枚の炭素繊維織物33,34及び2本のガラス繊維ヤーン又は有機繊維ヤーン31,32をそれぞれ、加熱成形金型21の空間Sに導入し、加熱成形金型21内で熱硬化性組成物36を硬化させて成形体とし、これを加熱成形金型21から引き抜き、引抜成形体1を得る。この引抜成形体1は、必要に応じて、所定の長さとなるように、切断機24で切断される。
引抜成形体1の長さは、特に限定されず、例えば数十cm〜数十mであってよい。切断機24で切断した引抜成形体1を、別の切断機を用いてオフラインで切断することもできる。
複数の炭素繊維トウ35、炭素繊維織物33,34及びガラス繊維ヤーン又は有機繊維ヤーン31,32それぞれの空間Sへの導入位置は、MDと直交する断面において、引抜成形体1の中間部19、第一の表面部17、第二の表面部18、第一の端部13、第二の端部14それぞれに対応する位置である。
具体的には、空間Sは、MDと直交する断面が横長の矩形状であり、この空間Sを囲む上下左右の面のうち、左右の面それぞれに当接する位置にガラス繊維ヤーン又は有機繊維ヤーン31,32が導入され、上下の面それぞれに当接する位置に炭素繊維織物33,34が導入され、それらの間の位置に炭素繊維トウ35が導入される。
加熱成形金型21への導入前の炭素繊維織物33,34、ガラス繊維ヤーン又は有機繊維ヤーン31,32はそれぞれ、熱硬化性組成物36が含浸していてもよく、含浸していなくてもよい。含浸していない場合でも、加熱成形金型21への導入の際、炭素繊維トウ35に含浸した熱硬化性組成物36が炭素繊維織物33,34、ガラス繊維ヤーン又は有機繊維ヤーン31,32それぞれに含浸する。加熱成形金型21内の樹脂溜りを解消する効果がより優れる点では、加熱成形金型21への導入前のガラス繊維ヤーン又は有機繊維ヤーン31,32には熱硬化性組成物36が含浸していないことが好ましい。
貯留槽22の温度は、10〜40℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。貯留槽22の温度が前記範囲の上限値以下であれば、熱硬化性組成物36の硬化反応の開始による増粘を抑制できる。貯留槽22の温度が前記範囲の下限値以上であれば、熱硬化性組成物36の強化繊維への含浸性が良好である。
加熱成形金型21の温度は、100〜250℃が好ましく、120〜220℃がより好ましい。加熱成形金型21の温度が前記範囲内であれば、加熱成形金型21内での硬化が良好に進行する。
加熱成形金型21での滞留時間は、30秒間〜5分間が好ましい。滞留時間が30秒間以上であれば、加熱成形金型21内での硬化が充分に進み、引抜成形体1の外観が良好である。滞留時間が5分間以下であれば、加熱成形金型21から引き抜きやすい。
引抜成形体1に対し、さらに、アフターキュアを行ってもよい。
アフターキュアは、加熱成形金型21の下流側にオーブンを設置してオンラインで行ってもよいし、オフラインで行ってもよい。
アフターキュアの温度は、耐熱性等の物性、生産性の観点から、130〜220℃が好ましく、140〜200℃がより好ましい。アフターキュアの時間は、アフターキュアの温度にもよるが、5分間〜6時間が好ましい。
上記引抜成形体1の製造方法にあっては、加熱成形金型21の空間Sの端部にガラス繊維基材又は有機繊維基材が導入されるため、引抜成形の開始後、空間Sの端部に樹脂溜りが形成されたとしても、ガラス繊維基材又は有機繊維基材により樹脂溜りが解消される。そのため、自由端とされた側縁の形状が良好な板状部を有する引抜成形体1が得られる。
炭素繊維織物として、空間Sの幅に等しい幅の炭素繊維織物を導入し、ガラス繊維基材又は有機繊維基材を導入しない場合、引抜成形の開始後、経時的に、炭素繊維織物の斜め配向強化繊維の配向角度が小さくなり、織物の両側縁が中心に寄って、空間Sの端部に熱硬化性組成物だけが溜まりやすくなる。そうすると、ゲル状の樹脂塊(ダマ)が生じ、成形体に付着して、側縁の形状が悪化する。
以上、実施形態を示して本発明の引抜成形体及びその製造方法を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、斜め配向強化繊維を含む表面層が板状部の両面に設けられている例を示したが、斜め配向強化繊維を含む表面層が設けられているのは片面でもよい。MD以外の方向の強度の点では、斜め配向強化繊維を含む表面層が板状部の両面に設けられていることが好ましい。
本発明の引抜成形体の形状は、MDに沿った少なくとも一方の側縁が自由端とされた板状部を有していればよく、引抜成形体1に限定されない。少なくとも一方の側縁が自由端とされた板状部の数は1つでもよく2つ以上でもよい。両方の側縁が共に自由端ではない板状部をさらに有していてもよい。板状部以外の部分をさらに有していてもよい。
引抜成形体の他の形状の例として、図4に示すような、MDの一端側から見た形状がL字状である形状(一方の側縁が自由端とされた板状部を2つ有する形状)、図5に示すような、MDの一端側から見た形状がC字状である形状(一方の側縁が自由端とされた板状部を2つ、両方の側縁が共に自由端ではない板状部を1つ有する形状)、図6に示すような、MDの一端側から見た形状がH字状である形状(両方の側縁が自由端とされた板状部を2つ、両方の側縁が共に自由端ではない板状部を1つ有する形状)等が挙げられる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
「部」は、特に記載のない限り、「質量部」を示す。
後述する例1〜2は実施例であり、例3は比較例である。
各例で使用した材料を以下に示す。
<使用材料>
〔強化基材〕
カーボントウ:東レ株式会社製カーボントウT700SC−24K−60E(1,056,000本(24k=24000本の44束)の炭素繊維のフィラメントで構成された炭素繊維トウ、トウの繊度:16500dtex、トウの引張強度:4900MPa、トウの引張弾性率:230GPa、トウの伸び:2.1%、トウの密度:18dg/cm)。
炭素繊維織物:SIGMATEX UK LTD.製DMC2831524(繊維配向±45°、目付300g/m、使用繊維T700SC−24K−60E)。
バルキーヤーン:ガラス繊維のフィラメントで構成されたバルキーヤーン、日東紡製RS310AT−025AS、目付310g/km。
〔熱硬化性組成物〕
表1に記載の配合に従い、エポキシ樹脂、酸無水物、硬化促進剤、離型剤を混合して、25°にて液状の熱硬化性組成物(1)〜(2)を調製した。
Figure 2018118440
表1に示す各材料は下記のものである。
エポキシ樹脂1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、AIRSTONE(登録商標) 550E Epoxy Resin(Olin Corporation製)。
エポキシ樹脂2:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、DER383(Olin Corporation製)。
硬化剤1:メチルテトラヒドロ無水フタル酸等の混合物、AIRSTONE 555H Epoxy Hardener(Olin Corporation製)。
硬化剤2:メチルテトラヒドロ無水フタル酸、HN2200(日立化成工業株式会社製)。
硬化促進剤:2−エチル−4−メチルイミダゾール、キュアゾール2E4MZ(四国化成株式会社製)。
離型剤:有機酸誘導体等の混合物、MoldWiz(登録商標)INT−1888LE(Axel Plastics Research Laboratories, Inc. 製)。
<例1>
図1に示す構成の引抜成形体を、図2に示す構成の引抜成形装置20を用いて、以下の手順で製造した。
カーボントウを、熱硬化性組成物(1)の入った貯留槽に1.5〜2.5分間潜らせて熱硬化性組成物(1)を含浸させ、貯留槽から引き上げた。その上下の表面に炭素繊維織物をそれぞれ2枚ずつ(合計1200g/m)配置させ、それらを幅50mm×厚み2mmの平板形状の空間部Sが形成された加熱成形金型に導入し、温度150℃、滞留時間2〜3分間で加熱硬化させた。その際、空間部Sの両端にバルキーヤーンを導入して端部の形状を安定させた。その後、得られた硬化物に対し、オフラインにて200℃で6時間のアフターキュアを実施し、幅50mm×厚み2mmの平板形状の引抜成形体を得た。
<例2>
熱硬化性組成物(1)を熱硬化性組成物(2)に変更した以外は例1と同様にして引抜成形体を得た。
<例3>
空間部Sの両端にバルキーヤーンを導入しなかった以外は例1と同様にして引抜成形体を得た。
例1〜2においては、引抜成形体の製造時、加熱成形金型の空間部Sの端部でゲルが大きくなるようなことがなく、安定して引抜成形を実施できた。得られた引抜成形体は、自由端とされた側縁の形状が良好であった。また、これらの引抜成形体は、MDに対して斜め方向に配向した炭素繊維を含むため、MD以外の方向の強度に優れると判断できる。
例3においては、引抜成形体の端部にゲルが付着し、また端部の厚みが均一にならなかった。
1 引抜成形体、10 板状部、11 第一の側縁、12 第二の側縁、13 第一の端部、14 第二の端部、15 第一の主面、16 第二の主面、17 第一の表面部、18 第二の表面部、19 中間部、20 引抜成形装置、21 加熱成形金型、22 貯留槽、23 引抜機、24 切断機、S 空間、31,32 ガラス繊維ヤーン又は有機繊維ヤーン、33,34 炭素繊維織物、35 炭素繊維トウ、36 熱硬化性組成物

Claims (4)

  1. 熱硬化性組成物の硬化物であるマトリックス樹脂と強化繊維とを含む引抜成形体であり、
    MDに沿った少なくとも一方の側縁が自由端とされた板状部を有し、
    前記自由端を含む端部にある強化繊維がガラス繊維又は有機繊維であり、前記端部以外の部分にある強化繊維が炭素繊維であり、
    前記炭素繊維の少なくとも一部が、MDに対して斜め方向に配向している、引抜成形体。
  2. 前記炭素繊維の一部がMDに配向している、請求項1に記載の引抜成形体。
  3. 熱硬化性組成物と強化繊維基材とを加熱成形金型に導入し、前記加熱成形金型内で前記熱硬化性組成物を硬化させ、MDに沿った少なくとも一方の側縁が自由端とされた板状部を有する成形体とし、前記加熱成形金型から前記成形体を引き抜く、引抜成形体の製造方法であり、
    前記加熱成形金型の、前記自由端を含む端部以外の部分に対応する位置に、強化繊維基材として炭素繊維基材を導入し、前記炭素繊維基材の少なくとも一部が、MDに対して斜め方向に配向している炭素繊維を含む炭素繊維織物であり、
    前記加熱成形金型の、前記自由端を含む端部に対応する位置に、強化繊維基材としてガラス繊維基材又は有機繊維基材を導入する、引抜成形体の製造方法。
  4. 前記炭素繊維基材の一部が、MDに配向している炭素繊維トウである、請求項3に記載の引抜成形体の製造方法。
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