JP2018118257A - 熱間鍛造装置及びそれを用いたエンジンバルブの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸部原形の押出し成形時と中間成形物の取り出し時の両方で軸部原形の軸曲がりを抑え、軸部原形の真直性を向上させること。【解決手段】熱間鍛造装置は、ダイ21とパンチ22を備え、ダイ21は、チタン焼結材からなる棒状の素材11を、軸部原形と傘部原形を有する中間成形物に成形する成形孔42を含む。パンチ22は、素材11を成形孔42にて押圧する形状を有する。成形孔42は、素材11が装填されると共に素材11の一部を傘部原形に成形する装填部46と、装填部46に装填された素材11がパンチ22により押圧されることで素材11の一部を所定の外径に縮径しながら軸部原形に成形する絞り部44と、絞り部44から所定の間隔を隔てて配置され、絞り部44にて縮径されて押し出された軸部原形を軸方向へ案内する案内部48とを含む。案内部48の内径は絞り部44の内径と同じかそれよりも小さく設定される。【選択図】 図3

Description

この発明は、軸部と傘部を含むエンジンバルブの製造に使用される熱間鍛造装置及びそれを用いたエンジンバルブの製造方法に関する。
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1及び2に記載される技術が知られている。特許文献1には、冷間押出成形用の金型装置(第1従来例)が記載される。図8に、この金型装置による素材の成形過程を断面図により示す。図8に示すように、この金型装置は、その中心に装填部61、成形ランド62、逃げ部63及び拘束部64よりなる成形孔が設けられた金型65を備える。この金型65の装填部61に素材を装填し、パンチ66で素材を押圧することにより、成形ランド62で軸部原形71aを押出し成形すると共に、装填部61にて傘部原形71bを成形するようになっている。成形された中間成形物71は、ノックアウトピン67により金型65から取り出される。逃げ部63は、成形ランド62よりも内径が大きく形成される。拘束部64には、成形後の軸部原形71aの先端が入り込む。この拘束部64は、成形ランド62よりも内径が大きく、逃げ部63よりも内径が小さく形成される。逃げ部63は、成形ランド62よりも内径が「0.1〜0.5(mm)」程度大きく形成される。
ここで、軸部原形71aの押出し成形時には、軸部原形71aが逃げ部63にて金型65に接触することなく下方へ押し出される。ところが、逃げ部63と軸部原形71aとの間に隙間があることから、図9に金型65の一部を拡大断面図で示すように、軸部原形71aに「0.1(mm)」程度の軸曲がりが発生するおそれがあった。この軸曲がりは、成形が進むほど大きくなり、軸部原形71aの先端にて最大になり、この先端が拘束部64にて規制力を受けて軸曲がりが戻される。しかしながら、軸部原形71aの先端のみ軸曲がりが戻されても、軸部原形71aの全体の軸曲がりが十分に戻されることはなかった。
そこで、特許文献2には、上記問題に対処するためのエンジンバルブの鍛造システム(第2従来例)が提案されている。図10に、この鍛造システムの一部を断面図により示す。図10に示すように、この鍛造システムの金型81は、複数のブロック材により構成され、その中心には、装填部82及び軸成形部83と、多段に配置された複数の軸曲がり規制部84が設けられる。各軸曲がり規制部84は、先端(下方)及び中心へ向かって先細りとなる円錐台形状の孔を有する。従って、金型81の装填部82に素材76を装填し、押圧部材85で押圧することにより、軸成形部83で軸部原形を押出し成形すると共に、装填部82にて傘部原形を成形するようになっている。そして、軸部原形の押出し成形時には、押し出された軸部原形が、複数の軸曲がり規制部84にて連続的に繰り返し曲がりが規制され、軸部原形の軸曲がりを大幅に低減するようになっている。成形された中間成形物は、ノックアウトピン86で押し上げられることにより、金型81から取り出される。
特開2002−113542号公報 国際公開第2013/098956号
ところが、特許文献2に記載の鍛造システムでは、複数の軸曲がり規制部84の孔が円錐台形状をなし、軸部原形の外径より大きい内径を有する部分がある。そのため、軸成形部83から押し出された軸部原形と軸曲がり規制部84との間に隙間が生じることは避けられず、軸部原形に軸曲がりが発生するおそれがあった。しかも、この隙間の存在は、ノックアウトピン86による中間成形物の取り出しの際にも、軸曲がりを発生させる懸念があった。この軸曲がりは、その後、軸部原形の外周を切削加工することで取り除かなければならなかった。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、軸部原形の押出し成形時と中間成形物の取り出し時の両方で軸部原形の軸曲がりを抑え、軸部原形の真直性を向上させることを可能とした熱間鍛造装置及びそれを用いたエンジンバルブの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、軸部と、軸部の一端に設けられた傘部とを含むエンジンバルブの製造に使用される熱間鍛造装置であって、ダイ及びパンチを備え、ダイは、チタン焼結材からなる棒状の素材を軸部原形と傘部原形を有する中間成形物に成形するための軸方向へ延びる成形孔を含み、パンチは、素材を成形孔にて軸方向へ押圧する形状を有し、成形孔は、素材が装填されると共に素材の一部を傘部原形に成形するための装填部と、装填部に装填された素材がパンチにより押圧されることで素材の一部を所定の外径に縮径(径を縮めること)しながら軸部原形に成形するための絞り部と、絞り部から所定の間隔を隔てて配置され、絞り部にて縮径されて押し出された軸部原形を軸方向へ案内するための案内部とを含み、案内部の内径が絞り部の内径と同じかそれよりも小さく設定されることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、ダイの装填部に装填された素材を、パンチにより軸方向へ押圧することにより、絞り部にて素材の一部が所定の外径に縮径されながら軸部原形に成形されて押し出される。その後、絞り部から押し出された軸部原形は、案内部にて軸方向へ案内される。ここで、案内部の内径が絞り部の内径と同じかそれよりも小さく設定されるので、軸部原形と案内部との間に隙間が生じることなく、軸部原形が案内部を軸方向へ案内される。また、素材がチタン焼結材から形成されるので、チタン溶製材と比較した材料相対密度(真密度に対する素材の密度の比)が小さく、素材の変形抵抗が相対的に小さくなる。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、絞り部と案内部との間には、絞り部から押し出された軸部原形が拘束から一時的に開放される開放部が設けられることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の作用に加え、絞り部と案内部との間に開放部が設けられるので、絞り部からの軸部原形の押出し抵抗が緩和される。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、軸部と、軸部の一端に設けられた傘部とを含むエンジンバルブの製造方法であって、所定の寸法と所定の密度を有するチタン焼結材からなる棒状の素材を形成する工程と、形成された素材に、請求項1又は2に記載の熱間鍛造装置を使用して熱間押出し鍛造を施すことにより、軸部原形と傘部原形を含む中間成形物を成形する工程と、成形された傘部原形に熱間鍛造を施すことにより、傘部を成形する工程と、成形された軸部原形に機械加工を施すことにより、軸部を形成する工程とを備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、素材を成形する工程で成形された棒状の素材に、中間成形物を形成する工程で、請求項1又は2に記載の熱間鍛造装置を使用して熱間押出し鍛造が施されることにより、軸部原形と傘部原形を含む中間成形物が成形される。その後、傘部を成形する工程で、傘部原形に熱間鍛造が施されることにより、傘部が成形され、軸部を成形する工程で、軸部原形に機械加工が施されることにより、軸部が形成される。ここで、中間成形物を成形する工程では、熱間押出し鍛造装置を使用した熱間鍛造により、軸部原形を真直に成形することができるので、軸部を成形する工程では、軸部原形の機械加工による取り代が少なくなる。
請求項1に記載の発明によれば、軸部原形の押出し成形時と中間成形物の取り出し時の両方で軸部原形の軸曲がりを抑えることができ、軸部原形の真直性を向上させることができる。しかも、軸部原形と案内部との間の焼き付きの発生を抑えることができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、絞り部からの軸部原形の押出し性を向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、エンジンバルブ製造における素材の歩留まりを向上させることができ、加工費の削減を図ることができる。
一実施形態に係り、エンジンバルブを示す正面図。 一実施形態に係り、一連の製造工程に対応したエンジンバルブの成形過程を示す流れ図。 一実施形態に係り、熱間鍛造装置の主要部とその作用を示す断面図。 一実施形態に係り、熱間鍛造装置の主要部とその作用を示す断面図。 一実施形態に係り、熱間鍛造装置の主要部とその作用を示す断面図。 一実施形態に係り、図4の鎖線四角の部分を簡略化して示す拡大断面図。 一実施形態に係り、図6の鎖線四角の部分の示す拡大断面図。 第1従来例に係り、金型装置による素材の成形過程を示す断面図。 第1従来例に係り、金型の一部を示す拡大断面図。 第2従来例に係り、鍛造システムの一部を示す断面図。
以下、本発明における熱間鍛造装置及びそれを用いたエンジンバルブの製造方法を具体化した一実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図1に、この実施形態のエンジンバルブ1を正面図により示す。このエンジンバルブ1は、エンジンの吸気バルブ又は排気バルブとして使用される。エンジンバルブ1は、軸部2、傘部3、溝部4及び軸端部5を備える。このエンジンバルブ1は、チタンを主成分とする材料により形成される。
次に、上記したエンジンバルブ1の製造方法について説明する。図2に、一連の製造工程に対応したエンジンバルブの成形過程を流れ図により示す。
先ず、第1の工程では、図2(a)に示すように、所定の寸法と所定の密度を有する棒状のチタン焼結ビレット11を形成する。この実施形態で、チタン焼結ビレット11は、チタンの粉末材料が、再結晶温度以上の高温に加熱され焼結されることで形成される。これにより、例えば、チタン焼結ビレット11の材料相対密度を、チタン溶製材よりも小さい「0.992」とすることができ、素材としての変形抵抗を減少させることができる。チタン焼結ビレット11は、本発明における棒状の素材の一例に相当する。
次に、第2の工程では、図2(a)に示すチタン焼結ビレット11を、高温(例えば、「1200℃」)に加熱し、所定の金型に装填して熱間押出し鍛造を施すことにより、図2(b)に示す中間成形物12を成形する。この熱間押出し鍛造では、チタン焼結ビレット11を、1回の押し出しにより鍛造する。これにより、チタン焼結ビレット11の全長を引き延ばして軸部原形12aを成形すると共に、その軸部原形12aの上端に傘部原形12bを成形する。この傘部原形12bの外径は、チタン焼結ビレット11の外径とほぼ同じ寸法を有する。この中間成形物12の全長L2は、チタン焼結ビレット11の全長L1の約2倍となる。軸部原形12aの外径D2は、チタン焼結ビレット11の外径D1の約半分となる。この第2の工程については、後で詳しく説明する。
次に、第3の工程では、図2(b)に示す中間成形物12の傘部原形12bに熱間鍛造によりプレス成形を施すことにより、図2(c)に示す傘部3を成形し、次の中間成形物13とする。
次に、第4の工程では、鍛造時に発生した残留応力を除去するために、傘部3を成形した中間成形物13の全体に熱処理を施す。この実施形態では、熱処理として、低温焼鈍を行う。併せて2次焼鈍を行う場合もある。この低温焼鈍は「400℃」程度で行うことができる。
次に、第5の工程では、各部の寸法合わせなどを行うために、低温焼鈍後の中間成形物に機械加工を施すことにより、図2(b)に示す軸部原形12aを、図12(d)に示すように軸部2とし、その軸部2の一端部に溝部4と軸端部5を形成する。具体的には、機械加工として、軸粗研、傘削り、溝研、端面研磨、フェース研又は軸精研を行うことができる。
その後、第6の工程では、各部の耐摩耗性を向上させるために、機械加工後の中間成形物に表面処理を施す。具体的には、窒化処理、Crメッキなどを行うことができる。これにより、図2(d)に示すようなエンジンバルブ1の完成品を得ることができる。
ここで、上記した第2の工程(熱間押出し鍛造)の内容について、図3〜図6を参照して詳しく説明する。図3〜図5は、この実施形態の熱間鍛造装置の主要部とその作用を断面図により示す。図6に、図4の鎖線四角S1の部分を簡略化して拡大断面図により示す。図3〜図5に示すように、この実施形態の熱間鍛造装置は、押出しダイ21と、押出しパンチ22を含む可動型23とを備える。
図3〜図5に示すように、押出しパンチ22は、チタン焼結ビレット11を成形孔にて軸方向へ押圧する形状(この実施形態では軸形状)を有し、可動型23と一体に押出しダイ21に対し往復動可能に設けられる。押出しダイ21は、ケース31,32と複数のブロック材33〜40及び案内型41等により構成される。押出しダイ21は、上下方向に並ぶ第1ダイ部21A、第2ダイ部21B及び第3ダイ部21Cを含む。第1〜第3のダイ部21A〜21Cの中心には、一連なりの成形孔42が設けられる。第1ダイ部21Aの中の成形孔42の上端には、受入れ口43が形成される。第1ダイ部21Aの中の成形孔42の下端には、他の部位よりも縮径された(径が縮められた)絞り部44が形成される。受入れ口43は、チタン焼結ビレット11の受け入れを容易にするために、外方へ拡径(径を拡げること)された曲面をなす。受入れ口43の直後は、チタン焼結ビレット11が装填されると共に、同ビレット11の一部を傘部原形に成形するための装填部46となっている。この実施形態で、装填部46の内径はチタン焼結ビレット11の外径とほぼ同じかそれよりも若干大きく設定される。絞り部44は、装填部46に装填されたチタン焼結ビレット11が、押出しパンチ22により押圧されることで、同ビレット11の一部を所定の外径に縮径しながら軸部原形に成形するための手段である。絞り部44の直前には、絞り部44へ向けて徐々に縮径するテーパ部45が形成される。
第2ダイ部21Bの中心には、成形孔42を構成すると共に、絞り部44から押し出された軸部原形12aが拘束から一時的に開放される開放部47が設けられる。この開放部47の内径は、絞り部44の内径より若干大きく設定される。
第3ダイ部21Cは案内型41を含む。案内型41の中心には、成形孔42を構成すると共に、絞り部44から所定の間隔を隔てて配置され、絞り部44にて縮径されて押し出された軸部原形12aを軸方向へ案内するための案内部48が形成される。この案内部48の内径は、絞り部44の内径よりも若干小さく設定される。また、案内部48の軸方向の長さは、開放部47の軸方向の長さの3倍以上の長さに設定される。
この実施形態では、一例として、図7において、絞り部44の内径J1が「6(mm)」に、開放部47の内径J2が「6.1(mm)」に、案内部48の内径J3が、絞り部44の内径J1よりも「所定値」だけ小さく設定される。この実施形態で、「所定値」として「0.01(mm)」を当てはめることができる。すなわち、案内部48の内径J3を「5.99(mm)」に設定することができる。図7は、図6の鎖線四角S2の部分を示す拡大断面図である。
上記の熱間鍛造装置を使用して行われる第2の工程の内容は以下の通りである。先ず、第1の過程では、図3に示すように、押出しダイ21の装填部46にチタン焼結ビレット11を装填する。
次に、図4に示すように、押出しパンチ22を装填部46に押し込み、そのパンチ22によりチタン焼結ビレット11を成形孔42の中へ更に押し込む。これにより、チタン焼結ビレット11を、絞り部44から一気に押出すことにより、軸部原形12aに成形すると共に、装填部46にて傘部原形12bを成形する。この間の時間は、例えば、「0.5(秒)」程度を想定することができる。
その後、図5に示すように、この中間成形物12を取り出しピン(図示略)により、押出しダイ21から取り出すことにより、図2(b)に示すように、軸部原形12aと傘部原形12bを含む中間成形物12が得られる。この間の時間は、例えば、「3(秒)」程度を想定することができる。
上記した第2の工程は、いわゆる「前方押出し加工」に相当するものであり、押出しダイ21の成形孔42に素材を装填し、押出しパンチ22の進む方向に素材を流動させて、絞り部44を通して素材の一部の断面積を縮小させるようになっている。
以上説明したこの実施形態における熱間鍛造装置によれば、押出しダイ21の装填部46に装填されたチタン焼結ビレット11を、押出しパンチ22により軸方向へ押圧することにより、絞り部44にてチタン焼結ビレット11の一部が所定の外径に縮径されながら軸部原形12aに成形されて押し出される。その後、絞り部44から押し出された軸部原形12aは、案内部48にて軸方向へ案内される。ここで、案内部48の内径が絞り部44の内径よりも若干小さく設定されるので、軸部原形12aと案内部48との間に隙間が生じることなく、軸部原形12aが案内部48を軸方向へ案内される。このように軸部原形12aが案内部48を軸方向へ案内されるときに、軸部原形12aがしごき加工されることになる。このため、押出しパンチ22による軸部原形12aの押出し成形時と、取り出しピンによる中間成形物12の取り出し時との両方で軸部原形12aの軸曲がりを抑えることができ、軸部原形12aの真直性を向上させることができる。ここで、軸部原形12aのしごき加工時には、軸部原形12aと案内部48との間に焼き付きが発生するおそれがある。しかしながら、絞り部44と案内部48との間の内径の差が「0.01(mm)」と比較的小さく、また、チタン焼結ビレット11がチタン焼結材から形成され、その材料相対密度が「1.0」より小さいので、チタン焼結ビレット11の変形抵抗が相対的に小さくなる。このため、軸部原形12aと案内部48との間の焼き付きの発生を抑えることができる。
この実施形態の構成によれば、絞り部44と案内部48との間に開放部47が設けられるので、絞り部44からの軸部原形12aの押出し抵抗が緩和される。このため、絞り部44からの軸部原形12aの押出し性(押出し速度、押出し性状)を向上させることができる。
また、この実施形態におけるエンジンバルブの製造方法によれば、第1の工程で形成されたチタン焼結ビレット11に、第2の工程で、熱間鍛造装置を使用して熱間押出し鍛造が施されることにより、軸部原形12aと傘部原形12bを含む中間成形物12が成形される。その後、第3の工程で、傘部原形12bに熱間鍛造が施されることにより、傘部3が成形され、その後、第4の工程を経て第5の工程では、軸部原形12aに機械加工が施されることにより、軸部2が形成される。ここで、第2の工程では、熱間鍛造装置を使用した熱間鍛造により、軸部原形12aを真直に成形することができるので、第5の工程では、軸部原形12aの機械加工による取り代が少なくなる。このため、エンジンバルブ1の製造におけるチタン焼結ビレット11の歩留まりを向上させることができ、加工費の削減を図ることができる。
なお、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。
(1)前記実施形態では、絞り部44と案内部48の間に開放部47を設けたが、この開放部47を省略することもできる。
(2)前記実施形態では、案内部48の内径を絞り部44の内径よりも若干小さく設定したが、案内部48の内径と絞り部44の内径を同じに設定することもできる。
この発明は、エンジンに設けられる吸気バルブ及び排気バルブの製造に利用することができる。
1 エンジンバルブ
2 軸部
3 傘部
11 チタン焼結ビレット(棒状の素材)
12 中間成形物
12a 軸部原形
12b 傘部原形
13 中間成形物
21 押出しダイ(ダイ)
22 押出しパンチ(パンチ)
42 成形孔
44 絞り部
46 装填部
47 開放部
48 案内部

Claims (3)

  1. 軸部と、前記軸部の一端に設けられた傘部とを含むエンジンバルブの製造に使用される熱間鍛造装置であって、
    ダイ及びパンチを備え、
    前記ダイは、チタン焼結材からなる棒状の素材を軸部原形と傘部原形を有する中間成形物に成形するための軸方向へ延びる成形孔を含み、
    前記パンチは、前記素材を前記成形孔にて前記軸方向へ押圧する形状を有し、
    前記成形孔は、前記素材が装填されると共に前記素材の一部を前記傘部原形に成形するための装填部と、前記装填部に装填された前記素材が前記パンチにより押圧されることで前記素材の一部を所定の外径に縮径しながら前記軸部原形に成形するための絞り部と、前記絞り部から所定の間隔を隔てて配置され、前記絞り部にて縮径されて押し出された前記軸部原形を前記軸方向へ案内するための案内部とを含み、前記案内部の内径が前記絞り部の内径と同じかそれよりも小さく設定される
    ことを特徴とする熱間鍛造装置。
  2. 前記絞り部と前記案内部との間には、前記絞り部から押し出された前記軸部原形が拘束から一時的に開放される開放部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の熱間鍛造装置。
  3. 軸部と、前記軸部の一端に設けられた傘部とを含むエンジンバルブの製造方法であって、
    所定の寸法と所定の密度を有するチタン焼結材からなる棒状の素材を形成する工程と、
    形成された前記素材に、請求項1又は2に記載の熱間鍛造装置を使用して熱間押出し鍛造を施すことにより、軸部原形と傘部原形を含む中間成形物を成形する工程と、
    成形された前記傘部原形に熱間鍛造を施すことにより、前記傘部を成形する工程と、
    成形された前記軸部原形に機械加工を施すことにより、前記軸部を形成する工程と
    を備えたことを特徴とするエンジンバルブの製造方法。
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