JP2018118245A - 調湿装置 - Google Patents

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    • F25B6/04Compression machines, plants or systems, with several condenser circuits arranged in series

Abstract

【課題】調湿装置が保有する液体吸収剤の量の増加を抑え、且つ調湿装置の大型化を抑制する。
【解決手段】液式除湿モジュール(21)は、液体吸収剤に被処理空気中の水分を吸収させて該被処理空気を除湿する。再生モジュール(31)は、液体吸収剤の水分を再生用空気に放出させて液体吸収剤を再生する。1つの液槽(24)は、液式除湿モジュール(21)にて被処理空気の除湿に利用された液体吸収剤と再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤とを貯留する。ポンプ(37)は、液槽(24)に貯留された液体吸収剤を液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに送る。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体吸収剤を用いて空気を調湿する調湿装置に関するものである。
室内の湿度を調整する装置には、特許文献1に示すように、吸湿性を有する液体を液体吸収剤として用いたタイプがある。
特許文献1の調湿装置は、室内を除湿する除湿部(処理機)と、除湿に利用された液体吸収剤を再生する再生部(再生機)とを備える。除湿部(処理機)は、冷却された液体吸収剤に被処理空気を通すことにより該空気中の水分を吸収して該空気を除湿する。再生部は、除湿に用いられた後加熱された液体吸収剤に再生用空気を通すことにより、該液体吸収剤の水分を空気中に放出して液体吸収剤を再生する。
更に、特許文献1の除湿部は、気液接触部(コンタクタ)と液槽とを有する。冷却された液体吸収剤は、気液接触部において被処理空気と接触し、その後液槽に蓄えられる。
特開2010−36093号公報
上記特許文献1では、再生部も、気液接触部及び液槽を有する。加熱された液体吸収剤は、再生部の気液接触部において再生用空気と接触して再生され、その後再生部の液槽に蓄えられる。
このように、上記特許文献1では、除湿部及び再生部にて別々に液槽が設けられており、調湿装置は大型化してしまう。また、液槽が2つであるため、調湿装置が保有する液体吸収剤の総量は比較的多く、調湿装置のコストも高くなってしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、調湿装置が保有する液体吸収剤の量の増加を抑え、且つ調湿装置の大型化を抑制することである。
第1の発明は、液体吸収剤に被処理空気中の水分を吸収させて該被処理空気を除湿する液式除湿部(21)と、上記液体吸収剤の水分を再生用空気に放出させて上記液体吸収剤を再生する再生部(31)と、上記液式除湿部(21)にて上記被処理空気の除湿に利用された上記液体吸収剤と上記再生部(31)にて再生された上記液体吸収剤とを貯留する1つの液槽(24,35)と、上記液槽(24,35)に貯留された上記液体吸収剤を上記液式除湿部(21)及び上記再生部(31)それぞれに送るポンプ(37,37a,37b)とを備えることを特徴とする調湿装置である。
ここでは、液式除湿部(21)及び再生部(31)それぞれに液槽が設けられているのではなく、液式除湿部(21)及び再生部(31)に共通した1つの液槽(24,35)が設けられている。これにより、液式除湿部(21)及び再生部(31)それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置(10)のサイズは小さくなる。従って、調湿装置(10)のコストを抑えられる。そして、液槽(24)内の液体吸収剤は、ポンプ(37,37a,37b)によって、積極的に液式除湿部(21)及び再生部(31)それぞれに滞りなく送られる。
第2の発明は、第1の発明において、上記液槽(24)は、上記再生部(31)よりも上記液式除湿部(21)寄りに位置し、上記液槽(24)には、上記再生部(31)にて再生された上記液体吸収剤を上記液槽(24)に送る配管(15c)が接続されていることを特徴とする調湿装置である。
液体吸収剤の循環量は、再生部(31)よりも液式除湿部(21)の方が多い。ここでは、液槽(24)が、液式除湿部(21)寄りに位置しているため、液槽(24)内の液体吸収剤を液式除湿部(21)に送るための配管の長さを、再生部(31)に送るための配管よりも短くすることができる。従って、ポンプ(37,37a,37b)の動力を小さくすることができる。
第3の発明は、第1の発明において、上記液槽(24)は、上記液式除湿部(21)及び上記再生部(31)の下方に位置することを特徴とする調湿装置である。
これにより、液式除湿部(21)及び再生部(31)それぞれからの液体吸収剤には、重力により液槽(24)に流れ込む力が作用する。従って、液体吸収剤を液式除湿部(21)及び再生部(31)から液槽(24)に流入させるためのポンプの動力を小さくするか、または当該ポンプを設けないようにすることができる。
第4の発明は、第2の発明または第3の発明において、上記液式除湿部(21)は、上記液体吸収剤と上記被処理空気とを接触させるための除湿側気液接触部(23)と、上記除湿側気液接触部(23)の下方において上記被処理空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための除湿側液受部(24)とを有し、上記再生部(31)は、上記液体吸収剤と上記再生用空気とを接触させるための再生側気液接触部(33)と、上記再生側気液接触部(33)の下方において上記再生用空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための再生側液受部(34)とを有し、上記液槽(24)は上記除湿側液受部(24)を兼ねていることを特徴とする調湿装置である。
これにより、除湿側液受部を液槽とは別途設けずに済むため、その分調湿装置(10)の構成が簡略化できる。
第5の発明は、第1の発明において、上記液式除湿部(21)は、上記液体吸収剤と上記被処理空気とを接触させるための除湿側気液接触部(23)と、上記除湿側気液接触部(23)の下方において上記被処理空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための除湿側液受部(26)とを有し、上記再生部(31)は、上記液体吸収剤と上記再生用空気とを接触させるための再生側気液接触部(33)と、上記再生側気液接触部(33)の下方において上記再生用空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための再生側液受部(34)とを有し、上記除湿側液受部(26)、上記再生側液受部(34)及び上記液槽(24)を繋ぐ第1接続配管(16)、を更に備え、上記液式除湿部(21)にて上記被処理空気の除湿に利用された上記液体吸収剤と上記再生部(31)にて再生された上記液体吸収剤とは、上記第1接続配管(16)内にて混合された後に上記液槽(24)に流入されることを特徴とする調湿装置である。
これにより、液槽(24)にて液体吸収剤の混合を行う場合よりも、液槽(24)には十分に混合され温度が均一となった液体吸収剤が貯留される。従って、液槽(24)内の温度ムラは生じにくくなる。
第6の発明は、第5の発明において、上記液槽(24)は、上記再生部(31)よりも上記液式除湿部(21)寄りに位置することを特徴とする調湿装置である。
液体吸収剤の循環量は、再生部(31)よりも液式除湿部(21)の方が多い。ここでは、液槽(24)が、液式除湿部(21)寄りに位置しているため、液槽(24)内の液体吸収剤を液式除湿部(21)に送るための配管の長さを、再生部(31)に送るための配管よりも短くすることができる。従って、ポンプ(37)の動力を小さくすることができる。
第7の発明は、第1の発明において、上記液式除湿部(21)は、上記液体吸収剤と上記被処理空気とを接触させるための除湿側気液接触部(23)と、上記除湿側気液接触部(23)の下方において上記被処理空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための除湿側液受部(26)とを有し、上記再生部(31)は、上記液体吸収剤と上記再生用空気とを接触させるための再生側気液接触部(33)と、上記再生側気液接触部(33)の下方において上記再生用空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための再生側液受部(34)とを有し、上記再生側液受部(34)と上記除湿側液受部(26)とを繋ぐ第2接続配管(17)と、上記除湿側液受部(26)から上記液槽(24)に上記液体吸収剤を送る液送部(18)と、を更に備え、上記再生部(31)にて再生された上記液体吸収剤は、上記再生側液受部(34)から上記第2接続配管(17)を介して上記除湿側液受部(26)に流入した後、上記被処理空気の除湿に利用された上記液体吸収剤と上記除湿側液受部(26)にて混合され、上記液槽(24)には、混合された後の上記液体吸収剤が上記液送部(18)を介して流入されることを特徴とする調湿装置である。
これにより、液槽(24)にて液体吸収剤の混合を行う場合よりも、液槽(24)には十分に混合され温度が均一となった液体吸収剤が貯留される。従って、液槽(24)内の温度ムラは生じにくくなる。
第8の発明は、第1の発明において、上記液式除湿部(21)は、上記液体吸収剤と上記被処理空気とを接触させるための除湿側気液接触部(23)と、上記除湿側気液接触部(23)の下方において上記被処理空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための除湿側液受部(26)とを有し、上記再生部(31)は、上記液体吸収剤と上記再生用空気とを接触させるための再生側気液接触部(33)と、上記再生側気液接触部(33)の下方において上記再生用空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための再生側液受部(34)とを有し、上記再生側液受部(34)と上記除湿側液受部(26)とを繋ぐ第2接続配管(17)と、上記再生側液受部(34)から上記液槽(24)に上記液体吸収剤を送る液送部(18)と、を更に備え、上記液式除湿部(21)にて上記被処理空気の除湿に利用された上記液体吸収剤は、上記除湿側液受部(26)から上記第2接続配管(17)を介して上記再生側液受部(34)に流入した後、再生された上記液体吸収剤と上記再生側液受部(34)にて混合され、上記液槽(24)には、混合された後の上記液体吸収剤が上記液送部(18)を介して流入されることを特徴とする調湿装置である。
これにより、液槽(24)にて液体吸収剤の混合を行う場合よりも、液槽(24)には十分に混合され温度が均一となった液体吸収剤が貯留される。従って、液槽(24)内の温度ムラは生じにくくなる。
第9の発明は、第1の発明から第4の発明のいずれか1つにおいて、上記液槽(24,35)では、上記液式除湿部(21)にて上記被処理空気の除湿に利用された上記液体吸収剤と上記再生部(31)にて再生された上記液体吸収剤とが混合されることを特徴とする調湿装置である。
第10の発明は、第1の発明から第9の発明のいずれか1つにおいて、上記液式除湿部(21)よりも上記被処理空気の流れ方向上流側に位置し、上記液式除湿部(21)にて除湿される前の上記被処理空気を冷却して除湿する冷却除湿部(48)、を更に備えることを特徴とする調湿装置である。
ここでは、被処理空気は、冷却除湿部(48)で冷却除湿された後に、液体吸収剤を用いて液式除湿部(21)で更に除湿される。そのため、被処理空気を液式除湿部(21)のみで除湿する場合に比して、液式除湿部(21)での除湿量は少ない。従って、液式除湿部(21)で除湿に必要とする液体吸収剤の量も、液式除湿部(21)のみで除湿する場合よりも少なくて済む。また、液式除湿部(21)における液体吸収剤の濃度変化は、液式除湿部(21)のみで除湿する場合に比して小さくなるため、濃度の異なる液体吸収剤を1つの液槽(24)にて貯留しても、濃度の異なる液体吸収剤の混合による除湿性能への影響は小さい。即ち、1つの液槽(24)にて液式除湿部(21)と再生部(31)それぞれからの液体吸収剤を貯留しても、調湿装置(10)の性能面にて問題となることはない。
本発明によれば、液式除湿部(21)及び再生部(31)それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置(10)のサイズは小さくなる。従って、調湿装置(10)のコストを抑えられる。
図1は、実施形態1の調湿装置の構成を概略的に示す図である。 図2は、実施形態2の調湿装置の構成を概略的に示す図である。 図3は、実施形態3の調湿装置の構成を概略的に示す図である。 図4は、実施形態4の調湿装置の構成を概略的に示す図である。 図5は、実施形態5の調湿装置の構成を概略的に示す図である。 図6は、実施形態6の調湿装置の構成を概略的に示す図である。 図7は、実施形態7の調湿装置の構成を概略的に示す図である。 図8は、実施形態7の変形例に係る調湿装置の構成を概略的に示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
≪実施形態1≫
<概要>
本実施形態1に係る調湿装置(10)は、オフィスビルや住宅などの内部空間(以下、室内)を、主に液体吸収剤を用いて除湿する装置である。
図1に示すように、本実施形態1に係る調湿装置(10)は、空気を除湿する除湿モジュール(20)を備える。除湿モジュール(20)は、液体吸収剤を用いて除湿する液式除湿モジュール(21)(液式除湿部に相当)と、冷媒を用いて除湿する冷媒冷却式除湿モジュール(48)(冷却除湿部に相当)とを含む。
このような調湿装置(10)は、液体吸収剤が循環する吸収剤回路(15)と、冷媒が循環する冷媒回路(40)とを備える。上記液式除湿モジュール(21)は、吸収剤回路(15)を構成する機器に含まれる。吸収剤回路(15)を構成する機器全ては、室内とは別の空間(例えば機械室)に設置される。冷媒回路(40)を構成する機器には、上記冷媒冷却式除湿モジュール(48)の他、圧縮機(42)及び放熱用凝縮器(43)(放熱用熱交換器に相当)が含まれる。圧縮機(42)及び放熱用凝縮器(43)は、室外機(41)に含まれ、屋外に設置される。冷媒回路(40)を構成する機器のうち、圧縮機(42)及び放熱用凝縮器(43)以外の機器は、上記吸収剤回路(15)を構成する機器と同様、室内とは別の空間(例えば機械室)に設置される。
−液体吸収剤−
上記液体吸収剤とは、空気中の水分(水蒸気)を吸収できる液体である。一般的に、調湿装置(10)にて用いられる液体吸収剤としては、塩化リチウム水溶液及び臭化リチウム水溶液が挙げられる。これらは、吸湿性能が優れているが、比較的高い腐食性を有する水溶液である。これらの水溶液を用いる場合、腐食防止のための対策を調湿装置(10)に別途講じる必要が生じるため、これらの水溶液を安全に使用することは困難である。
これに対し、本実施形態1では、上記水溶液よりも吸湿性能は劣るものの腐食性が低い性質の液体を液体吸収剤として用いることができる。当該液体は、腐食性が低いため安全に使用することができる。このような液体としては、イオン液体が挙げられる。イオン液体とは、イオンで構成される塩であって、摂氏100度以下にて液体の状態である性質を有する。
<調湿装置の構成>
調湿装置(10)は、上記吸収剤回路(15)と、上記冷媒回路(40)と、各回路(15,40)における各種制御を行うためのコントローラ(50)とを備える。
−吸収剤回路−
吸収剤回路(15)は、液体吸収剤と空気との間における水分の授受を行うためのモジュールとして、上記液式除湿モジュール(21)、再生モジュール(31)(再生部に相当)を有する。更に、吸収剤回路(15)は、ポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)を有する。吸収剤回路(15)は、各モジュール(21,31)及びポンプ(37)等が接続配管(15a〜15e)によって接続されることで構成されている。
−液式除湿モジュール−
液式除湿モジュール(21)は、液体吸収剤に被処理空気中の水分を吸収させて該被処理空気を除湿する。具体的に、液式除湿モジュール(21)は、除湿側液体供給部(22)と、除湿側気液接触部(23)と、液槽(24)とを有する。
除湿側液体供給部(22)は、例えば、接続配管(15a)の一端に接続された配管部分に、液体吸収剤を滴下するための滴下口が該配管部分の延設方向に並んで複数形成された構成を有する。
除湿側気液接触部(23)は、親水性の充填材で構成されており、除湿側液体供給部(22)の下方に位置する。除湿側気液接触部(23)は、被処理空気である外気(OA)が供給されると、この外気(OA)を、除湿側液体供給部(22)から滴下された液体吸収剤と接触させる。これにより、除湿側気液接触部(23)を通過した外気(OA)に含まれる水分量は、通過前よりも少なくなっており、除湿された状態となっている。つまり、除湿側気液接触部(23)に滴下され外気(OA)と接触した後の液体吸収剤の濃度は、除湿側気液接触部(23)に滴下される前よりも薄くなっている。
液槽(24)は、再生モジュール(31)よりも液式除湿モジュール(21)寄りであって、具体的には除湿側気液接触部(23)の下方に位置する。液槽(24)は、除湿側気液接触部(23)において外気(OA)と接触した後の液体吸収剤を受けるための除湿側液受部としての機能を兼ねており、除湿利用後の液体吸収剤を貯留する。即ち、本実施形態1に係る液式除湿モジュール(21)では、除湿側液受部と液槽とが併設されていない。これにより、除湿側液受部と液槽とを併設する場合に比して、調湿装置(10)のコスト上昇は抑えられる。
−再生モジュール−
再生モジュール(31)は、液体吸収剤の水分を再生用空気に放出させて液体吸収剤を再生する。具体的に、再生モジュール(31)は、再生側液体供給部(32)と、再生側気液接触部(33)と、再生側液受部(34)とを有する。
再生側液体供給部(32)は、例えば、接続配管(15b)の一端に接続された配管部分に、液体吸収剤を滴下するための滴下口が該配管部分の延設方向に並んで複数形成された構成を有する。
再生側気液接触部(33)は、親水性の充填材で構成されており、再生側液体供給部(32)の下方に位置する。再生側気液接触部(33)は、再生用空気である室内空気(RA)が供給されると、この室内空気(RA)を、再生側液体供給部(32)から滴下された液体吸収剤と接触させる。これにより、滴下された液体吸収剤に含まれる水分量は、再生用空気に放出され、再生側気液接触部(33)を通過した液体吸収剤の濃度は、再生側気液接触部(33)に滴下される前よりも濃くなっている。
再生側液受部(34)は、液式除湿モジュール(21)よりも再生モジュール(31)寄りであって、具体的には再生側気液接触部(33)の下方に位置する。再生側液受部(34)は、再生側気液接触部(33)において室内空気(RA)と接触し再生された液体吸収剤を受ける。再生側液受部(34)と液槽(24)とは、接続配管(15c)によって接続されており、再生側液受部(34)が受けた液体吸収剤(即ち、再生された液体吸収剤)は、接続配管(15c)を介して1つの液槽(24)に送られる。
即ち、本実施形態1に係る液槽(24)には、液式除湿モジュール(21)の除湿側気液接触部(23)にて被処理空気(外気(OA))の除湿に利用された液体吸収剤と、再生モジュール(31)の再生側気液接触部(33)にて再生された液体吸収剤とが、混合されて貯留される。除湿に利用された液体吸収剤の濃度は、再生された液体吸収剤の濃度よりも薄い。従って、除湿に利用された濃度の薄い液体吸収剤と、再生された濃度の薄い液体吸収剤とが、1つの液槽(24)を共通のタンクとして貯留される。
特に、接続配管(15c)は、再生側液受部(34)の底部を液入口とし、液槽(24)の側部を液出口として、再生側液受部(34)及び液槽(24)を繋いでいる。液出口は、液入口よりも下方にある。そのため、再生側液受部(34)から液槽(24)へは、重力(液体吸収剤の自重)を利用して流れ込むようになっている。従って、接続配管(15c)の間に、液体吸収剤を再生側液受部(34)から液槽(24)へと積極的に送るポンプ等の動力を設けずとも、再生された液体吸収剤と除湿に利用された液体吸収剤とを1つの液槽(24)に集めることができる。
なお、液槽(24)自体が再生側液受部(34)よりも低い位置に設置されていることがより好ましい。これにより、液体吸収剤は、再生側液受部(34)から液槽(24)へと、重力によってより移動し易くなるためである。
−ポンプ−
ポンプ(37)は、接続配管(15d)及び接続配管(15e)に接続されている。ポンプ(37)は、液槽(24)に貯留された液体吸収剤を、再び液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに送る。即ち、ポンプ(37)は、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)の間で液体吸収剤を循環させるためのものであると言える。
ここで、接続配管(15d)は、一端が液槽(24)に接続され、他端がポンプ(37)の入力側に接続されている。接続配管(15e)は、一端がポンプ(37)の出力側に接続されている。接続配管(15e)の他端は、2経路に分岐し、一方の経路は液冷却熱交換器(46)に接続され、他方の経路は流量調整弁(39)を介して液加熱熱交換器(44)に接続されている。
−流量調整弁−
流量調整弁(39)は、電磁比例弁で構成されており、開度を調節することで液体吸収剤の流量を調整する。液槽(24)に貯留された液体吸収剤は、ポンプ(37)から出た後、液冷却熱交換器(46)へのみならず、液加熱熱交換器(44)へと分岐して流れることができる。流量調整弁(39)の開度を調節することで、液冷却熱交換器(46)への液体吸収剤の供給量と液加熱熱交換器(44)への液体吸収剤の供給量とが所定の比率に調整される。
−液加熱熱交換器−
液加熱熱交換器(44)は、例えばプレート式であって、図示していないが、液体吸収剤が通過する吸収剤通路と、冷媒が通過する冷媒通路とを有する。吸収剤通路の入口側は接続配管(15e)に接続され、吸収剤通路の出口側は接続配管(15b)を介して再生モジュール(31)の再生側液体供給部(32)に接続される。冷媒通路の入口側は、接続配管(40c)を介して放熱用凝縮器(43)に接続され、冷媒通路の出口側は、接続配管(40d)を介して膨張弁(45)に接続される。液加熱熱交換器(44)は、冷媒の凝縮器として機能し、吸収剤通路を通過する液体吸収剤と冷媒通路を通過する冷媒とを熱交換することにより、再生モジュール(31)にて再生される前の液体吸収剤を冷媒によって加熱する。液加熱熱交換器(44)を通過した後の液体吸収剤は、再生モジュール(31)に送られ、再生される。
−液冷却熱交換器−
液冷却熱交換器(46)は、例えばプレート式であって、図示していないが、上記液加熱熱交換器(44)と同様、液体吸収剤が通過する吸収剤通路と、冷媒が通過する冷媒通路とを有する。吸収剤通路の入口側は接続配管(15e)に接続され、吸収剤通路の出口側は接続配管(15a)を介して液式除湿モジュール(21)の除湿側液体供給部(22)に接続される。冷媒通路の入口側は、接続配管(40e)を介して膨張弁(45)に接続され、冷媒通路の出口側は、接続配管(40f)を介して冷媒冷却式除湿モジュール(48)に接続される。液冷却熱交換器(46)は、冷媒の蒸発器として機能し、吸収剤通路を通過する液体吸収剤と冷媒通路を通過する冷媒とを熱交換する。具体的に、液冷却熱交換器(46)では、液式除湿モジュール(21)にて除湿に利用される前の液体吸収剤が、冷媒によって冷却される。液冷却熱交換器(46)を通過後の液体吸収剤は、液式除湿モジュール(21)に送られ、除湿に利用される。
−冷媒回路−
冷媒回路(40)は、圧縮機(42)、放熱用凝縮器(43)、液加熱熱交換器(44)、膨張弁(45)、液冷却熱交換器(46)及び冷媒冷却式除湿モジュール(48)が、接続配管(40a〜40f)によってこの順で直列に接続されることで構成されている。以下では、上述した液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)以外の冷媒回路(40)の構成機器について説明する。
−圧縮機−
圧縮機(42)は、接続配管(40a)を介して冷媒冷却式除湿モジュール(48)の冷媒流れ方向下流側に位置し、冷媒を圧縮して吐出する。圧縮機(42)は、容量可変式であって、図示しないインバータ回路によって回転数(運転周波数)が変更される。
−放熱用凝縮器−
放熱用凝縮器(43)は、例えばフィンアンドチューブ式であって、冷媒の入口は接続配管(40b)を介して圧縮機(42)の吐出側に接続され、冷媒の出口は接続配管(40c)を介して液加熱熱交換器(44)における冷媒通路の入口と接続されている。即ち、放熱用凝縮器(43)は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)の冷媒流れ方向下流側に位置する。放熱用凝縮器(43)は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)を通過し圧縮機(42)から吐出された冷媒の熱を放熱流体に放出させて、該冷媒を凝縮する。放熱後の冷媒は、液加熱熱交換器(44)にて、更に液体吸収剤に放熱して凝縮する。
ここで、上記放熱流体とは、室内の空気(RA)以外であって、例えば外気(OA)、水などが挙げられる。本実施形態1では、放熱流体が外気(OA)であって、放熱用凝縮器(43)は、外気(OA)と冷媒とを熱交換する空気−冷媒熱交換器である場合を例に取る。
また、放熱用凝縮器(43)付近には、放熱用凝縮器(43)に放熱流体である外気(OA)を供給するためのファン(43a)が設置されている。ファン(43a)は、放熱用凝縮器(43)にて冷媒の放熱が必要な場合に運転するが、これについては、“−供給制御部−”にて説明する。
−膨張弁−
膨張弁(45)は、電子膨張弁で構成されている。膨張弁(45)は、接続配管(40d)を介して液加熱熱交換器(44)における冷媒通路の出口側と接続され、接続配管(40e)を介して液冷却熱交換器(46)における冷媒通路の入口側と接続されている。膨張弁(45)は、開度を変更することで、冷媒回路(40)内を循環する冷媒を減圧する。
−冷媒冷却式除湿モジュール−
冷媒冷却式除湿モジュール(48)は、例えばフィンアンドチューブ式であって、被処理空気(外気(OA))を冷媒により冷却して除湿する。特に、冷媒冷却式除湿モジュール(48)は、液式除湿モジュール(21)よりも外気(OA)の流れ方向上流側に位置する。冷媒冷却式除湿モジュール(48)は、液式除湿モジュール(21)にて除湿される前の被処理空気(外気(OA))を冷却除湿する。即ち、本実施形態1では、被処理空気(外気(OA))は、液式除湿モジュール(21)及び冷媒冷却式除湿モジュール(48)の双方にて除湿され、その後供給空気(SA)として室内に供給される。
冷媒冷却式除湿モジュール(48)の下方には、ドレンパン(48a)が設置されている。冷媒冷却式除湿モジュール(48)では、被処理空気(外気(OA))を冷却除湿した際に該空気から吸収した水分が冷媒冷却式除湿モジュール(48)の表面で結露して、下方に落下する。ドレンパン(48a)は、この結露水を回収するための受け皿である。ドレンパン(48a)は、ドレン排出配管(48b)と接続されており、当該ドレン排出配管(48b)を通じて結露水を調湿装置(10)の外部に排出する。
このように、ドレンパン(48a)は、液式除湿モジュール(21)における液槽(24)とは別途設けられている。仮に、液槽(24)に結露水が混入すると、液槽(24)における液体吸収剤の濃度が混入しない場合に比べて低下し、液体吸収剤を再生モジュール(31)にて再生するのに必要なエネルギーが増大してしまう。しかし、ここでは、ドレンパン(48a)と液槽(24)とが別途設けられているため、上述したような問題が発生する可能性は低くなる。
更に、冷媒冷却式除湿モジュール(48)及び液式除湿モジュール(21)の間には、フィルタ(49)が位置している。フィルタ(49)は、液体吸収剤が液式除湿モジュール(21)側から冷媒冷却式除湿モジュール(48)側に飛散することを防止するとともに、結露水が冷媒冷却式除湿モジュール(48)側から液式除湿モジュール(21)側に飛散することを防止する。このフィルタ(49)により、液体吸収剤と結露水とが混ざる可能性は、確実に低くなっている。
ところで、上記結露水は、ドレンパン(48a)及びドレン排出配管(48b)を介して屋外に排出される。そのため、冷媒冷却式除湿モジュール(48)が外気(OA)を冷却除湿した際の凝縮熱の放出手段が別途必要となる。本実施形態1では、当該凝縮熱の放出手段として、上述した放熱用凝縮器(43)が存在する。特に、放熱用凝縮器(43)は、屋外に排出された結露水に相当する気化熱分を回収するべく、上述のように、室内空気(RA)以外の放熱流体に放熱を行う。従って、冷媒の凝縮温度(凝縮圧力)の過度な上昇は抑えられ、凝縮温度(凝縮圧力)の過度な上昇を異常と判断して調湿装置(10)が運転を停止する事態を回避できる。
このように、液冷却熱交換器(46)及び冷媒冷却式除湿モジュール(48)は、液加熱熱交換器(44)と共に1の冷媒回路(40)に接続されている。本実施形態1では、ヒートポンプ熱源とも言える冷媒回路(40)を複数の回路の組合せで複雑に設けてはおらず、冷媒回路(40)の構成が簡略化されている。
そして、本実施形態1に係る調湿装置(10)の除湿モジュール(20)は、上述の通り、冷媒冷却式除湿モジュール(48)と液式除湿モジュール(21)とを有する。それ故、イオン液体のように吸湿性能が比較的低い液体を液体吸収剤として用いても、更に、空調負荷が比較的高いとしても、被処理空気は2つのモジュール(48,21)により十分に除湿された状態にて室内に供給される。また、被処理空気の除湿を行うモジュール(48,21)が2つあるため、冷媒冷却式除湿モジュール(48)における除湿量と液式除湿モジュール(21)における除湿量の比を、設計段階や制御段階にて調整することも可能であり、設計の自由度が大きいと言える。
一方で、調湿装置(10)の再生側は、液体吸収剤の再生モジュール(31)のみであり、冷媒冷却式除湿モジュールのような液体吸収剤以外を使用したモジュールは存在しない。つまり、再生側の構成は、除湿側に比べて簡略化されていると言える。
−コントローラ−
コントローラ(50)は、メモリ及びCPU等で構成されるマイクロコンピュータであって、調湿装置(10)を構成する各種機器(圧縮機(42)、ポンプ(37)、流量調整弁(39)、ファン(43a)、膨張弁(45))と電気的に接続されている。メモリ内に格納されているプログラムをCPUが読み出して実行することで、コントローラ(50)は、接続された各種機器の動作を制御する。
具体的に、本実施形態1に係るコントローラ(50)は、冷媒の凝縮温度に基づくファン(43a)の運転制御、空調負荷に基づく各弁(39,45)の開度制御及びポンプ(37)の運転制御等を行う。以下では、コントローラ(50)が有する機能部のうち、ファン(43a)の運転制御を行う機能部である供給制御部(51)について説明する。
−供給制御部−
供給制御部(51)は、冷媒回路(40)における冷媒の凝縮温度が所定値を超える場合、ファン(43a)を運転させて放熱流体である外気(OA)を放熱用凝縮器(43)に供給させる。この場合、放熱用凝縮器(43)は、供給された外気(OA)に冷媒の熱を放出する。
一方、供給制御部(51)は、冷媒回路(40)における冷媒の凝縮温度が所定値以下の場合、ファン(43a)の運転を停止させて放熱用凝縮器(43)への外気(OA)の供給を停止させる。この場合、放熱用凝縮器(43)において、冷媒の熱は外気(OA)には放出されない。
冷媒の凝縮温度が所定値以下である場合にファン(43a)を運転させると、放熱用凝縮器(43)では、冷媒の凝縮温度が比較的低い状態であるにも拘わらず、冷媒は外気(OA)に放熱することとなる。すると、液加熱熱交換器(44)での液体吸収剤の加熱度合いは小さくなり、液体吸収剤は十分に再生できなくなってしまう。それ故、供給制御部(51)は、冷媒の凝縮温度が所定値以下の場合、放熱用凝縮器(43)に外気(OA)を供給させないように制御する。この制御により、液体吸収剤の再生不足を回避できるため、調湿装置(10)の除湿能力の低下を抑制することができる。
また、空調負荷が比較的小さく冷媒冷却式除湿モジュール(48)での発熱(凝縮熱)量がさほどない場合、除湿モジュール(20)側の発熱分を再生モジュール(31)での再生用空気への放熱分で十分に処理でき、冷媒の凝縮温度は比較的低くなる。そこで冷媒の凝縮温度が所定値以下である場合、調湿装置(10)では、ファン(43a)を停止し、ファン(43a)での消費電力分を削減する。
<調湿装置の動作>
ここでは、本実施形態1に係る調湿装置(10)の除湿動作について説明する。
冷媒回路(40)では、圧縮機(42)は運転し、放熱用凝縮器(43)及び液加熱熱交換器(44)は冷媒の凝縮器として機能し、液冷却熱交換器(46)及び冷媒冷却式除湿モジュール(48)は冷媒の蒸発器として機能する。
圧縮機(42)で圧縮された冷媒は、放熱用凝縮器(43)にて放熱流体(外気(OA))に放熱して凝縮された後、液加熱熱交換器(44)にて液体吸収剤に放熱して更に凝縮する。液加熱熱交換器(44)を流出した冷媒は、膨張弁(45)で減圧され、液冷却熱交換器(46)に流入する。
液冷却熱交換器(46)において、冷媒は、液体吸収剤から吸熱し、液体吸収剤を冷却する。その後、冷媒は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)に流入し、該モジュール(48)を通過する被処理空気(外気(OA))から水分を吸収して蒸発し、当該空気を冷却除湿する。冷媒冷却式除湿モジュール(48)を通過後の冷媒は、圧縮機(42)に吸入される。
吸収剤回路(15)では、ポンプ(37)は作動し、流量調整弁(39)は所定の開度に調節される。液式除湿モジュール(21)では、液体吸収剤は、除湿側液体供給部(22)から除湿側気液接触部(23)へと滴下される。除湿側気液接触部(23)には、冷媒冷却式除湿モジュール(48)にて冷房除湿された被処理空気(外気(OA))が供給され、滴下された液体吸収剤は、当該空気から水分を吸収して当該空気を除湿する。冷媒冷却式除湿モジュール(48)及び液式除湿モジュール(21)の両方にて除湿された後の空気は、供給空気(SA)として室内に供給される。
被処理空気(外気(OA))から水分を吸収した液体吸収剤は、濃度が薄まったものとなっており、除湿側気液接触部(23)の下部にある液槽(24)に貯留される。液槽(24)内の液体吸収剤は、接続配管(15d)を通過後、接続配管(15e)において液加熱熱交換器(44)側及び液冷却熱交換器(46)側それぞれに分岐して流れる。
液加熱熱交換器(44)側に流れた液体吸収剤は、当該熱交換器(44)にて冷媒によって加熱され、その後再生モジュール(31)に流入する。再生モジュール(31)に流入した液体吸収剤は、再生側液体供給部(32)から再生側気液接触部(33)へと滴下される。再生側気液接触部(33)には、再生用空気(室内空気(RA))が供給され、滴下された液体吸収剤は、当該空気に水分を放出する。これにより、液体吸収剤は、濃度が高い状態となり、再生される。再生された液体吸収剤は、再生側気液接触部(33)の下部にある再生側液受部(34)にて一旦受け止められた後、接続配管(15c)を介して液槽(24)に貯留される。即ち、液槽(24)には、再生モジュール(31)で濃度が濃くなった液体吸収剤と、液式除湿モジュール(21)で濃度が薄くなった液体吸収剤とが入れられて混合される。
なお、液体吸収剤の再生に利用された空気は、排気空気(EA)として屋外に排出される。
液冷却熱交換器(46)側に流れた液体吸収剤は、当該熱交換器(46)にて冷媒によって冷却され、その後液式除湿モジュール(21)に流入する。液式除湿モジュール(21)に流入した液体吸収剤は、再び除湿側液体供給部(22)から除湿側気液接触部(23)へと滴下される。
<液槽における液体吸収剤について>
上述の通り、液槽(24)には、再生されて濃度が濃くなった液体吸収剤と、除湿に利用されて濃度が薄まった液体吸収剤とが入れられて、混合される。混合された液体吸収剤は上述の通り吸収剤回路(15)内を循環するが、本実施形態1では、この混合に伴って除湿能力の低下等が引き起こされるおそれは低い。これは、以下の理由による。
除湿モジュール(20)では、上述したように、液式除湿モジュール(21)及び冷媒冷却式除湿モジュール(48)の2つのモジュールにて2段階に亘って被処理空気(外気(OA))を除湿する構成となっている。特に、液式除湿モジュール(21)は、被処理空気の流れ方向下流側に位置するため、先に冷媒冷却式除湿モジュール(48)で冷却除湿された後の外気(OA)を、更に除湿する。それ故、液式除湿モジュール(21)の除湿量は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)が設けられていない場合に比して低く、液式除湿モジュール(21)における液体吸収剤の濃度は、滴下前と滴下後とで約1%以下の程度しか変わらない。
また、2段階に亘って被処理空気(外気(OA))を除湿する構成であるため、液式除湿モジュール(21)が除湿動作で使用する液体吸収剤の量は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)が設けられておらず液式除湿モジュールのみで除湿を行う場合に比して少ない。それ故、液式除湿モジュール(21)において上記の程度濃度が変化した液体吸収剤が液槽(24)に入る量も、当然少なくなる。
以上に鑑みると、液槽(24)において、再生されて濃度が濃くなった液体吸収剤と、除湿に利用されて濃度が薄まった液体吸収剤とが混合されても、当該混合による濃度変化の度合いは非常に小さいと言える。混合された液体吸収剤を液式除湿モジュール(21)の除湿に利用する本実施形態1での除湿能力は、仮に再生モジュール(31)で再生された直後の液体吸収剤を液式除湿モジュール(21)の除湿に直接使用したとした場合の除湿能力と比較しても、同程度である。
従って、液式除湿モジュール(21)側及び再生モジュール(31)側それぞれに専用の液槽を設けるのではなく、本実施形態1のように、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)の共通となる液槽(24)を、サイズを大型化させることなく設けることができる。サイズが大型化していない液槽(24)を1つ設けることから、調湿装置(10)のサイズを小さくすることができ、調湿装置(10)の製造コストも液槽(24)が1つで済むため削減することができる。
<効果>
本実施形態1では、液式除湿モジュール(21)にて除湿に利用された液体吸収剤と再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤とは、1つの液槽(24)に混合されて貯留される。即ち、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液槽が設けられているのではなく、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)に共通した1つの液槽(24)が設けられている。これにより、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置(10)のサイズは小さくなる。従って、調湿装置(10)のコストを抑えられる。そして、液槽(24)内の液体吸収剤は、ポンプ(37)によって、積極的に液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに滞りなく送られる。
ところで、本実施形態1では、液体吸収剤の循環量を、再生モジュール(31)よりも液式除湿モジュール(21)の方を多くすることで、除湿効率を向上することが考えられる。本実施形態1では、液槽(24)が、液式除湿モジュール(21)寄りに位置しているため、液槽(24)内の液体吸収剤を液式除湿モジュール(21)に送るための接続配管(15d,15e,15a)の長さを、液体吸収剤を再生モジュール(31)に送るための接続配管(15d,15e,15b)よりも短くすることができる。従って、ポンプ(37)の動力を小さくすることができる。
また、本実施形態1では、液槽(24)は液式除湿モジュール(21)の除湿側液受部としての機能を兼ねている。これにより、除湿側液受部を液槽(24)とは別途設けずに済むため、その分調湿装置(10)の構成が簡略化できる。
また、本実施形態1では、被処理空気(外気(OA))は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)で冷却除湿された後に、液体吸収剤を用いて液式除湿モジュール(21)で更に除湿される。そのため、被処理空気(外気(OA))を液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合に比して、液式除湿モジュール(21)での除湿量は少ない。従って、液式除湿モジュール(21)で除湿に必要とする液体吸収剤の量も、液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合よりも少なくて済む。また、液式除湿モジュール(21)における液体吸収剤の濃度変化は、液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合に比して小さくなるため、濃度の異なる液体吸収剤を1つの液槽(24)にて混合して貯留しても、当該混合による除湿性能への影響は小さい。即ち、1つの液槽(24)にて液式除湿モジュール(21)と再生モジュール(31)それぞれからの液体吸収剤を混合して貯留しても、調湿装置(10)の性能面にて問題となることはない。
また、本実施形態1では、液槽(24)の液出口には1台のポンプ(37)が接続され、そのポンプ(37)から接続配管(15e)を介して液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液体吸収剤を分岐して流す構成となっている。このように複数台のポンプを使用せずとも、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)に液体吸収剤を送ることができ、ポンプ(37)の数が少ない分調湿装置(10)の製造コストや消費電力量を削減することができる。また、ポンプ(37)の数が少ないため、その分調湿装置(10)のメンテナンスに要する時間も短縮できる。
≪実施形態2≫
本実施形態2の調湿装置(10)の構成を図2に示す。図2では、冷媒回路(40)の構成は図1と同様であるが、吸収剤回路(15)の構成が若干異なる。なお、図2では、図1と対応する構成に、図1と同様の符合を付している。以下では、構成の異なる部分についてのみ説明する。
液体吸収剤は、上記実施形態1と同様である。
吸収剤回路(15)は、液式除湿モジュール(21)、再生モジュール(31)、ポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)が接続配管(15a,15b,15d,15e)によって接続されることで構成されている。このうち、ポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)は、上記実施形態1に係るポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)と同様である。
液式除湿モジュール(21)は、上記実施形態1と同様の除湿側液体供給部(22)及び除湿側気液接触部(23)を有し、再生モジュール(31)は、上記実施形態1と同様の再生側液体供給部(32)及び再生側気液接触部(33)を有する。
液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)は、いずれも、各モジュール(21,31)専用の液受部を有していない。その代わりに、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)の下方には、1つの液槽(24)が設置されている。
液槽(24)は、除湿側気液接触部(23)にて除湿に利用された後の液体吸収剤と再生側気液接触部(33)にて再生された液体吸収剤との両方を受けることができるように、両気液接触部(23,33)の下方に位置する。そして、液槽(24)は、除湿に利用された後の液体吸収剤と再生された液体吸収剤とを、混合して貯留する。即ち、液槽(24)は、除湿側の液受部及び再生側の液受部を兼ねている。従って、本実施形態2では、図1の再生側液受部(34)と、再生側液受部(34)及び液槽(24)を繋ぐ接続配管(15c)とは、設けられていない。
なお、本実施形態2に係る調湿装置(10)の動作は、上記実施形態1と同様である。
このような本実施形態2に係る調湿装置(10)は、上記実施形態1の効果に加え、以下の効果も奏する。
本実施形態2では、液槽(24)は、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)の下方に位置している。これにより、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれからの液体吸収剤には、重力により液槽(24)に流れ込む力が作用する。従って、液体吸収剤を液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)から液槽(24)に流入させるためのポンプを図2に示すように設けずとも良い。
≪実施形態3≫
本実施形態3の調湿装置(10)の構成を図3に示す。図3では、冷媒回路(40)の構成は図1と同様であるが、吸収剤回路(15)の構成が若干異なる。なお、図3では、図1と対応する構成に、図1と同様の符合を付している。以下では、構成の異なる部分についてのみ説明する。
液体吸収剤は、上記実施形態1と同様である。
吸収剤回路(15)は、液式除湿モジュール(21)、再生モジュール(31)、2つのポンプ(37a,37b)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)が接続配管(15a〜15c,15f〜15i)によって接続されることで構成されている。このうち、液式除湿モジュール(21)、再生モジュール(31)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)は、上記実施形態1に係る液式除湿モジュール(21)、再生モジュール(31)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)と同様である。
本実施形態3においても、上記実施形態1と同様、液式除湿モジュール(21)の除湿側気液接触部(23)の下方に位置する1つの液槽(24)から、ポンプ(37a,37b)を介して液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)それぞれに、液槽(24)内の液体吸収剤が送られる。しかし、本実施形態3では、上記実施形態1とは異なり、図1の流量調整弁(39)が設けられない代わりに、1つの液槽(24)には2つのポンプ(37a,37b)が接続されている。
即ち、本実施形態3では、再生モジュール(31)に対応してポンプ(37a)が設けられ、液式除湿モジュール(21)に対応してポンプ(37b)が設けられている。ポンプ(37a)の入力側は、接続配管(15f)を介して液槽(24)と接続され、ポンプ(37a)の出力側は、接続配管(15g)を介して液加熱熱交換器(44)の吸収剤通路の入口に接続されている。ポンプ(37b)の入力側は、接続配管(15h)を介して液槽(24)と接続され、ポンプ(37b)の出力側は、接続配管(15i)を介して液冷却熱交換器(46)の吸収剤通路の入口に接続されている。
これにより、液槽(24)内の液体吸収剤は、ポンプ(37a)により液加熱熱交換器(44)を介して再生モジュール(31)に送られ、ポンプ(37b)により液冷却熱交換器(46)を介して液式除湿モジュール(21)に送られる。
上述した構成を有する本実施形態3に係る調湿装置(10)は、ポンプ(37)が1台である際の効果を除き、上記実施形態1と同様の効果を奏する。
≪実施形態4≫
<構成>
本実施形態4の調湿装置(10)の構成を図4に示す。本実施形態4に係る調湿装置(10)は、吸収剤回路(15)と冷媒回路(40)とを備える。本実施形態4の調湿装置(10)は、上記実施形態1〜3とは構成が大幅に異なっているため、以下では、構成と動作について説明する。
液体吸収剤は、上記実施形態1と同様である。
−吸収剤回路−
吸収剤回路(15)は、2つの液式除湿モジュール(21a,21b)、1つの再生モジュール(31)、1台のポンプ(37)、3つの流量調整弁(39a〜39c)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)が、接続配管(15a〜15g)によって接続されることで構成されている。
液式除湿モジュール(21a,21b)は、それぞれ、除湿側液体供給部(22a,22b)と、除湿側気液接触部(23a,23b)と、除湿側液受部(25a,25b)とを有する。
除湿側液体供給部(22a,22b)は、接続配管(15a,15f)及び流量調整弁(39b,39c)を介して液冷却熱交換器(46)と接続されている。除湿側液体供給部(22a,22b)は、対応する除湿側気液接触部(23a,23b)に、液冷却熱交換器(46)にて冷却された液体吸収剤を供給する。
各除湿側気液接触部(23a,23b)は、液体吸収剤に被処理空気としての外気(OA)を接触させて該空気を除湿する。除湿された空気は、供給空気(SA)として室内に供給される。
各除湿側液受部(25a,25b)は、各除湿側気液接触部(23a,23b)の下方に位置する。各除湿側液受部(25a,25b)は、各除湿側気液接触部(23a,23b)において被処理空気(外気(OA))と接触し除湿に使用された液体吸収剤を受ける。各除湿側液受部(25a,25b)と液槽(35)とは、接続配管(15c,15g)によって接続されており、各除湿側液受部(25a,25b)が受けた液体吸収剤(即ち、除湿に使用された液体吸収剤)は、接続配管(15c,15g)それぞれを介して1つの液槽(35)に送られる。
再生モジュール(31)は、再生側液体供給部(32)と、再生側気液接触部(33)と、液槽(35)とを有する。即ち、本実施形態4では、液槽(35)は、再生モジュール(31)側に設置されている。
再生側液体供給部(32)は、接続配管(15b)を介して液加熱熱交換器(44)と接続されており、液加熱熱交換器(44)で加熱された液体吸収剤を再生側気液接触部(33)に供給する。
再生側気液接触部(33)は、液体吸収剤に再生用空気としての室内外気(RA)を接触させて液体吸収剤を再生する。なお、再生された空気は、排気空気(EA)として屋外に排出される。
液槽(35)は、再生側気液接触部(33)の下方に位置している。液槽(35)は、再生側気液接触部(33)において再生された液体吸収剤を受けるための再生側液受部としての機能を兼ねていると共に、当該液体吸収剤を貯留する。このように、本実施形態4では、再生側液受部と液槽とは併設されていない。
液槽(35)には、再生され濃度が高まった液体吸収剤のみならず、各液式除湿モジュール(21a,21b)にて除湿に使用され濃度が薄まった液体吸収剤が、混合して貯留される。
ポンプ(37)は、入力が接続配管(15d)を介して液槽(35)に接続され、出力が接続配管(15e)を介して液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)に接続されている。このポンプ(37)により、液槽(35)に貯留された液体吸収剤は、液加熱熱交換器(44)を介して再生モジュール(31)に送られると共に、液冷却熱交換器(46)を介して各液式除湿モジュール(21a,21b)に送られる。
なお、接続配管(15e)は、一端がポンプ(37)の出力側に接続され、他端が2経路に分岐している。2つの経路とは、流量調整弁(39a)を介して液加熱熱交換器(44)に接続される経路と、液冷却熱交換器(46)に接続された経路である。
流量調整弁(39a)は、接続配管(15e)上のうち、2経路への分岐点から液加熱熱交換器(44)までの間に位置している。流量調整弁(39a)は、再生モジュール(31)への液体吸収剤の供給量を調整する。流量調整弁(39b)は、接続配管(15a)のうち、液式除湿モジュール(21a)と接続配管(15a,15f)の合流点との間に位置している。流量調整弁(39b)は、液式除湿モジュール(21a)への液体吸収剤の供給量を調整する。流量調整弁(39c)は、接続配管(15f)のうち、液式除湿モジュール(21b)と接続配管(15a,15f)の合流点との間に位置している。流量調整弁(39c)は、液式除湿モジュール(21b)への液体吸収剤の供給量を調整する。
液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)は、上記実施形態1に係る液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)と同様である。つまり、液加熱熱交換器(44)は、冷媒回路(40)を流れる冷媒を用いて、再生モジュール(31)に供給される前の液体吸収剤を加熱する。液冷却熱交換器(46)は、冷媒回路(40)を流れる冷媒を用いて、各液式除湿モジュール(21a,21b)に供給される前の液体吸収剤を冷却する。
−冷媒回路−
冷媒回路(40)は、上記実施形態1において、放熱用凝縮器(43)及び冷媒冷却式除湿モジュール(48)を有さない構成となっている。また、本実施形態4では、ファン(43a)も設けられていない。即ち、本実施形態4では、冷媒冷却式除湿モジュール(48)が設けられないため、該モジュール(48)の発熱(凝縮熱)量をバランスさせるための放熱手段(具体的には、放熱用凝縮器(43)及びファン(43a))が不要となっている。
具体的に、冷媒回路(40)は、圧縮機(42)、液加熱熱交換器(44)、膨張弁(45)及び液冷却熱交換器(46)が、接続配管(40a〜40d)によってこの順で直列に接続されている。液加熱熱交換器(44)は、冷媒と液体吸収剤とを熱交換して液体吸収剤を加熱するものであって、冷媒の凝縮器として機能する。液冷却熱交換器(46)は、冷媒と液体吸収剤とを熱交換して液体吸収剤を冷却するものであって、冷媒の蒸発器として機能する。
なお、本実施形態4では、ファン(43a)が設けられていないため、コントローラ(50)によるファン(43a)の運転動作は行われない。コントローラ(50)は、圧縮機(42)の運転動作の制御、流量調整弁(39a)の開度制御を行う。また、コントローラ(50)は、流量調整弁(39b,39c)の開度制御を行うことにより、液式除湿モジュール(21a,21b)への液体吸収剤の供給量を調整する。
<調湿装置の動作>
圧縮機(42)で圧縮された冷媒は、液加熱熱交換器(44)にて液体吸収剤に放熱して凝縮する。液加熱熱交換器(44)を流出した冷媒は、膨張弁(45)で減圧され、液冷却熱交換器(46)に流入する。液冷却熱交換器(46)において、冷媒は、液体吸収剤を冷却して蒸発する。その後、冷媒は、圧縮機(42)に吸入される。
吸収剤回路(15)では、ポンプ(37)は作動し、流量調整弁(39a〜39c)は所定の開度に調節される。
各液式除湿モジュール(21a,21b)では、液体吸収剤は、各除湿側液体供給部(22a,22b)から対応する除湿側気液接触部(23a,23b)へと滴下される。滴下された液体吸収剤は、被処理空気(外気(OA))から水分を吸収して該空気を除湿する。各液式除湿モジュール(21a,21b)にて除湿された空気は、供給空気(SA)として室内に供給される。
被処理空気(外気(OA))から水分を吸収した液体吸収剤は、濃度が薄まったものとなっており、各除湿側液受部(25a,25b)にて一旦受け止められた後、接続配管(15c,15g)を介して液槽(35)に送られて貯留される。液槽(35)に貯留された液体吸収剤は、接続配管(15d)を通過後、接続配管(15e)において液加熱熱交換器(44)側及び液冷却熱交換器(46)側それぞれに分岐して流れる。
液加熱熱交換器(44)側に流れた液体吸収剤は、当該熱交換器(44)にて冷媒によって加熱され、その後再生モジュール(31)に流入する。再生モジュール(31)に流入した液体吸収剤は、再生側液体供給部(32)から再生側気液接触部(33)へと滴下される。再生側気液接触部(33)には、再生用空気(室内空気(RA))が供給され、滴下された液体吸収剤は、当該空気に水分を放出する。これにより、液体吸収剤は、濃度が高い状態となり、再生される。当該液体吸収剤は、再生側気液接触部(33)の下部にある液槽(35)に貯留される。
即ち、液槽(35)には、再生モジュール(31)で濃度が濃くなった液体吸収剤と、各液式除湿モジュール(21a,21b)で濃度が薄くなった液体吸収剤とが入れられて混合される。
なお、再生用空気は、液体吸収体の再生に利用された後、排気空気(EA)として屋外に排出される。
液冷却熱交換器(46)側に流れた液体吸収剤は、当該熱交換器(46)にて冷媒によって冷却され、その後液式除湿モジュール(21a,21b)それぞれに供給される。各液式除湿モジュール(21a,21b)に流入した液体吸収剤は、再び各除湿側液体供給部(22a,22b)から各除湿側気液接触部(23a,23b)へと滴下される。
<効果>
本実施形態4では、除湿に利用された液体吸収剤と再生された液体吸収剤とが、1つの液槽(35)に混合されて貯留される。即ち、各液式除湿モジュール(21a,21b)及び再生モジュール(31)それぞれに液槽が設けられているのではなく、各液式除湿モジュール(21a,21b)及び再生モジュール(31)に共通した1つの液槽(35)が設けられている。これにより、各液式除湿モジュール(21a,21b)及び再生モジュール(31)それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置(10)のサイズは小さくなる。従って、調湿装置(10)のコストは抑えられる。また、液槽(35)内の液体吸収剤は、ポンプ(37)によって、積極的に各液式除湿モジュール(21a,21b)及び再生モジュール(31)それぞれに滞りなく送られる。
また、本実施形態4の調湿装置(10)は、複数の液式除湿モジュール(21a,21b)を有しているが、再生モジュール(31)は1つである。従って、少なくとも一方の液式除湿モジュール(21a,21b)が運転している場合は、再生モジュール(31)は、常時運転することとなる。本実施形態4では、このような再生モジュール(31)側にあえて液槽(35)を設けた構成とし、更に、液槽(35)が再生側液受部としての機能を兼ねるように構成している。これにより、液槽(35)が各モジュール(21a,21b,31)とは別に設けられる場合よりも、調湿装置(10)の構成は簡略化されている。また、液槽(35)は、常時運転する再生モジュール(31)に含まれているため、調湿装置(10)が運転するのに常時必要な部分は、常時動作している1つの再生モジュール(31)内に収まっていると言える。
≪実施形態5≫
本実施形態5の調湿装置(10)の構成を図5に示す。図5では、冷媒回路(40)の構成は図4と同様であるが、吸収剤回路(15)の構成が若干異なる。なお、図5では、図4と対応する構成に、図4と同様の符合を付している。以下では、構成の異なる部分についてのみ説明する。
液体吸収剤は、上記実施形態1と同様である。
吸収剤回路(15)は、複数の液式除湿モジュール(21a,21b)、1つの再生モジュール(31)、1つの液槽(35)、1つのポンプ(37)、複数の流量調整弁(39a,39b,39c)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)が、接続配管(15a〜15h)によって接続されることで構成されている。このうち、再生モジュール(31)及び液槽(35)以外は、上記実施形態4と同様である。
再生モジュール(31)は、上記実施形態4と同様の再生側液体供給部(32)及び再生側気液接触部(33)に加え、再生側液受部(34)を有する。
再生側液受部(34)は、再生側気液接触部(33)の下方に位置する。再生側液受部(34)は、再生側気液接触部(33)で再生された液体吸収剤を受ける。再生側液受部(34)と液槽(35)とは、接続配管(15h)によって接続されており、再生側液受部(34)が受けた液体吸収剤(即ち、再生された液体吸収剤)は、接続配管(15h)を介して1つの液槽(35)に送られる。
液槽(35)は、液式除湿モジュール(21a,21b)及び再生モジュール(31)のいずれにも含まれておらず、これらのモジュール(21a,21b,31)とは別途、タンクユニット(36)内に配置されている。タンクユニット(36)には、液槽(35)の他、接続配管(15d)及びポンプ(37)が含まれている。液槽(35)には、各液式除湿モジュール(21a,21b)にて除湿に使用された後の液体吸収剤が接続配管(15c,15g)を介して流入するとともに、再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤が接続配管(15h)を介して流入する。これらの液体吸収剤は、液槽(35)内にて混合され、ポンプ(37)及び接続配管(15a)を介して各モジュール(21a,21b,31)に送られる。
このように、本実施形態5では、各液式除湿モジュール(21a,21b)及び再生モジュール(31)にて共通した1つの液槽(35)が設けられている。これにより、各モジュール(21a,21b,31)それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置(10)のサイズは小さくなる。従って、調湿装置(10)のコストを抑えることができる。また、液槽(35)内の液体吸収剤は、ポンプ(37)によって、積極的に各モジュール(21a,21b,31)に滞りなく送られる。
また、本実施形態5では、液槽(35)を含むタンクユニット(36)が各モジュール(21a,21b,31)とは別に設置されている。これにより、タンクユニット(36)の設置場所の自由度が向上し、液槽(35)を最適な容量とすることができる。更に、液槽(35)に接続された接続配管(15c,15d,15g,15h)の経路が最小となるように、タンクユニット(36)の設置位置を調節することもできる。
≪実施形態6≫
本実施形態6の調湿装置(10)の構成を図6に示す。図6では、冷媒回路(40)の構成は図1〜図3と同様であるが、吸収剤回路(15)の構成が若干異なる。なお、図6では、図1と対応する構成に、図1と同様の符合を付している。以下では、構成の異なる部分についてのみ説明する。
液体吸収剤は、上記実施形態1と同様である。
吸収剤回路(15)は、液式除湿モジュール(21)、再生モジュール(31)、ポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)が接続配管(15a,15b,16,15d,15e)によって接続されることで構成されている。このうち、ポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)は、上記実施形態1に係るポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)と同様である。
液式除湿モジュール(21)は、上記実施形態1と同様の除湿側液体供給部(22)、除湿側気液接触部(23)を有し、再生モジュール(31)は、上記実施形態1と同様の再生側液体供給部(32)及び再生側気液接触部(33)を有する。
更に、本実施形態6では、液式除湿モジュール(21)は、除湿側液受部(26)及び液槽(24)を有する。再生モジュール(31)は、再生側液受部(34)を有する。即ち、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)は、各モジュール(21,31)専用の液受部(26,34)を有する。
除湿側液受部(26)は、除湿側気液接触部(23)の下方に位置する。除湿側液受部(26)は、除湿側気液接触部(23)において被処理空気(外気(OA))と接触し除湿に使用された液体吸収剤を受ける。
再生側液受部(34)は、再生側気液接触部(33)の下方に位置する。再生側液受部(34)は、再生側気液接触部(33)において室内空気(RA)と接触し再生された液体吸収剤を受ける。
液槽(24)は、再生モジュール(31)よりも液式除湿モジュール(21)寄り、即ち、除湿側液受部(26)の下方に位置する。液槽(24)は、除湿側液受部(26)及び再生側液受部(34)と、接続配管(16)(第1接続配管に相当)によって繋がれている。液槽(24)には、各液受部(26,34)が受けた液体吸収剤が、接続配管(16)を介して流入され貯留される。
具体的に、接続配管(16)は、一端が再生側液受部(34)に接続された配管(16a)、一端が除湿側液受部(26)に接続された配管(16b)、及び、一端が液槽(24)に接続された配管(16c)とで構成される。これらの配管(16a,16b,16c)の他端同士は繋がっており、これによって接続配管(16)は形作られている。
このような接続配管(16)には、液式除湿モジュール(21)にて被処理空気(外気(OA))の除湿に利用された液体吸収剤と、再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤とが流入され、これらの液体吸収剤は当該接続配管(16)内にて混合される。接続配管(16)内にて混合された液体吸収剤は、当該接続配管(16)を介して液槽(24)に流入される。
即ち、本実施形態6では、上記実施形態1〜実施形態5とは異なり、液体吸収剤の混合動作が液槽(24)内で行われるのではなく、接続配管(16)内にて行われる。
<効果>
本実施形態6では、液式除湿モジュール(21)にて除湿に利用された液体吸収剤と再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤とは、1つの液槽(24)に貯留される。即ち、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液槽が設けられているのではなく、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)に共通した1つの液槽(24)が設けられている。これにより、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置(10)のサイズは小さくなる。従って、調湿装置(10)のコストを抑えられる。そして、液槽(24)内の液体吸収剤は、ポンプ(37)によって、積極的に液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに滞りなく送られる。
また、本実施形態6では、液式除湿モジュール(21)にて被処理空気(外気(OA))の除湿に利用された液体吸収剤と再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤とが、接続配管(16)内にて混合された後に液槽(24)に流入される。これにより、上記実施形態1のように液槽(24)にて液体吸収剤の混合を行う場合よりも、液槽(24)には十分に混合され温度が均一となった液体吸収剤が貯留される。従って、液槽(24)内の温度ムラは生じにくくなる。
液体吸収剤の循環量を、再生モジュール(31)よりも液式除湿モジュール(21)の方を多くすることで、除湿効率を向上することが考えられる。本実施形態6では、液槽(24)が、液式除湿モジュール(21)寄りに位置しているため、液槽(24)内の液体吸収剤を液式除湿モジュール(21)に送るための接続配管(15d,15e,15a)の長さを、液体吸収剤を再生モジュール(31)に送るための接続配管(15d,15e,15b)よりも短くすることができる。従って、ポンプ(37)の動力を小さくすることができる。
また、本実施形態6では、上記実施形態1と同様、被処理空気(外気(OA))は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)で冷却除湿された後に、液体吸収剤を用いて液式除湿モジュール(21)で更に除湿される。そのため、被処理空気(外気(OA))を液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合に比して、液式除湿モジュール(21)での除湿量は少ない。従って、液式除湿モジュール(21)で除湿に必要とする液体吸収剤の量も、液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合よりも少なくて済む。また、液式除湿モジュール(21)における液体吸収剤の濃度変化は、液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合に比して小さくなるため、濃度の異なる液体吸収剤を1つの液槽(24)にて貯留しても、濃度の異なる液体吸収剤の混合による除湿性能への影響は小さい。即ち、1つの液槽(24)にて、液式除湿モジュール(21)と再生モジュール(31)それぞれからの液体吸収剤を混合したものを貯留しても、調湿装置(10)の性能面にて問題となることはない。
また、本実施形態6では、上記実施形態1と同様、液槽(24)には1台のポンプ(37)が接続され、そのポンプ(37)から接続配管(15e)を介して液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液体吸収剤を分岐して流す構成となっている。このように複数台のポンプを使用せずとも、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)に液体吸収剤を送ることができ、ポンプ(37)の数が少ない分調湿装置(10)の製造コストや消費電力量を削減することができる。また、ポンプ(37)の数が少ないため、その分調湿装置(10)のメンテナンスに要する時間も短縮できる。
≪実施形態7≫
本実施形態7の調湿装置(10)の構成を図7に示す。図7では、冷媒回路(40)の構成は図1〜図3,図6と同様であるが、吸収剤回路(15)の構成が若干異なる。なお、図7では、図1と対応する構成に、図1と同様の符合を付している。以下では、構成の異なる部分についてのみ説明する。
液体吸収剤は、上記実施形態1と同様である。
吸収剤回路(15)は、液式除湿モジュール(21)、再生モジュール(31)、ポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)が接続配管(15a,15b,17,18,15d,15e)によって接続されることで構成されている。このうち、ポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)は、上記実施形態1に係るポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)と同様である。
液式除湿モジュール(21)は、上記実施形態1と同様の除湿側液体供給部(22)、除湿側気液接触部(23)を有し、再生モジュール(31)は、上記実施形態1と同様の再生側液体供給部(32)及び再生側気液接触部(33)を有する。
更に、本実施形態7では、液式除湿モジュール(21)は、除湿側液受部(26)及び液槽(24)を有する。再生モジュール(31)は、再生側液受部(34)を有する。即ち、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)は、各モジュール(21,31)専用の液受部(26,34)を有する。
除湿側液受部(26)は、除湿側気液接触部(23)の下方に位置する。除湿側液受部(26)は、除湿側気液接触部(23)において被処理空気(外気(OA))と接触し除湿に使用された液体吸収剤を受ける。
再生側液受部(34)は、再生側気液接触部(33)の下方に位置する。再生側液受部(34)は、再生側気液接触部(33)において室内空気(RA)と接触し再生された液体吸収剤を受ける。
これらの液受部(26,34)は、接続配管(17)(第2接続配管に相当)によって繋がれている。具体的に、接続配管(17)の一端は再生側液受部(34)に接続され、接続配管(17)の他端は除湿側液受部(26)に接続されている。
液槽(24)は、再生モジュール(31)よりも液式除湿モジュール(21)寄り、即ち、除湿側液受部(26)の下方に位置する。液槽(24)は、接続配管(17)とは別の接続配管(18)(液送部に相当)によって、除湿側液受部(26)と繋がれている。液槽(24)には、各液受部(26,34)が受けた液体吸収剤が、接続配管(17,18)を介して流入され貯留される。
具体的に、再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤は、再生側液受部(34)から接続配管(17)を介して除湿側液受部(26)に流入する。除湿側液受部(26)では、当該液体吸収剤と、除湿側気液接触部(23)から滴下されてきた液体吸収剤(即ち被処理空気(外気(OA)の除湿に利用された液体吸収剤)とが混合される。除湿側液受部(26)にて混合された液体吸収剤は、接続配管(18)を介して液槽(24)に流入される。
即ち、本実施形態7では、上記実施形態1〜実施形態5とは異なり、液体吸収剤の混合動作が液槽(24)内で行われるのではなく、除湿側液受部(26)にて行われる。
<効果>
本実施形態7では、液式除湿モジュール(21)にて除湿に利用された液体吸収剤と再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤とは、1つの液槽(24)に貯留される。即ち、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液槽が設けられているのではなく、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)に共通した1つの液槽(24)が設けられている。これにより、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置(10)のサイズは小さくなる。従って、調湿装置(10)のコストを抑えられる。そして、液槽(24)内の液体吸収剤は、ポンプ(37)によって、積極的に液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに滞りなく送られる。
また、本実施形態7では、再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤は、再生側液受部(34)から接続配管(17)を介して除湿側液受部(26)に流入した後、被処理空気の除湿に利用された液体吸収剤と除湿側液受部(26)にて混合される。混合された後の液体吸収剤は、接続配管(18)を介して液槽(24)に流入される。これにより、上記実施形態1のように液槽(24)にて液体吸収剤の混合を行う場合よりも、液槽(24)には十分に混合され温度が均一となった液体吸収剤が貯留される。従って、液槽(24)内の温度ムラは生じにくくなる。
液体吸収剤の循環量を、再生モジュール(31)よりも液式除湿モジュール(21)の方を多くすることで、除湿効率を向上することが考えられる。本実施形態7では、上記実施形態6と同様、液槽(24)が、液式除湿モジュール(21)寄りに位置しているため、液槽(24)内の液体吸収剤を液式除湿モジュール(21)に送るための接続配管(15d,15e,15a)の長さを、液体吸収剤を再生モジュール(31)に送るための接続配管(15d,15e,15b)よりも短くすることができる。従って、ポンプ(37)の動力を小さくすることができる。
また、本実施形態7では、上記実施形態1と同様、被処理空気(外気(OA))は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)で冷却除湿された後に、液体吸収剤を用いて液式除湿モジュール(21)で更に除湿される。そのため、被処理空気(外気(OA))を液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合に比して、液式除湿モジュール(21)での除湿量は少ない。従って、液式除湿モジュール(21)で除湿に必要とする液体吸収剤の量も、液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合よりも少なくて済む。また、液式除湿モジュール(21)における液体吸収剤の濃度変化は、液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合に比して小さくなるため、濃度の異なる液体吸収剤を1つの液槽(24)に貯留しても、濃度の異なる液体吸収剤の混合による除湿性能への影響は小さい。即ち、1つの液槽(24)にて、液式除湿モジュール(21)と再生モジュール(31)それぞれからの液体吸収剤を混合したものを貯留しても、調湿装置(10)の性能面にて問題となることはない。
また、本実施形態7では、上記実施形態1と同様、液槽(24)には1台のポンプ(37)が接続され、そのポンプ(37)から接続配管(15e)を介して液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液体吸収剤を分岐して流す構成となっている。このように複数台のポンプを使用せずとも、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)に液体吸収剤を送ることができ、ポンプ(37)の数が少ない分調湿装置(10)の製造コストや消費電力量を削減することができる。また、ポンプ(37)の数が少ないため、その分調湿装置(10)のメンテナンスに要する時間も短縮できる。
≪その他の実施形態≫
冷媒冷却式除湿モジュール(48)は、被処理空気を冷却除湿できれば良い。そのため、被処理空気を冷却除湿する際に使用する媒体は、冷媒に代えて水等であってもよい。
再生モジュール(31)は、複数設けられていても良い。
例えば実施形態1〜3において、冷媒冷却式除湿モジュール(48)の上流側に、別途顕熱処理用の熱交換器が設置されてもよい。顕熱処理用の熱交換器は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)とは異なる熱源(例えば地中熱)を用いて、被処理空気である外気(OA)を顕熱処理してもよい。
放熱用凝縮器(43)が放熱する放熱流体は、室内の空気(RA)以外であればよく、水であってもよい。この場合、放熱用凝縮器(43)は冷媒と水との熱交換器で構成され、ファン(43a)の代わりに水を放熱用凝縮器(43)に供給するためのポンプを有する水循環回路を別途設けてもよい。
放熱用凝縮器(43)及びファン(43a)は必須ではなく、設けられていなくても良い。
放熱用凝縮器(43)が設けられているとしても、放熱用凝縮器(43)への放熱流体の供給が停止される条件は、冷媒の凝縮温度が所定値以下の場合に限定されない。例えば、供給制御部(51)は、潜熱負荷が所定負荷以下である場合に、放熱用凝縮器(43)にて処理するべき冷媒冷却式除湿モジュール(48)での発熱(凝縮熱)量は存在しないと判断して、ファン(43a)の運転を停止してもよい。この場合、供給制御部(51)は、潜熱負荷が所定負荷を超える場合、放熱用凝縮器(43)にて処理するべき冷媒冷却式除湿モジュール(48)での発熱(凝縮熱)量が存在すると判断して、ファン(43a)を運転させる。潜熱負荷が所定負荷を超えるか否かは、外気(OA)の露点温度が冷媒の蒸発温度よりも高いか否かによって判断されてもよい。即ち、再生モジュール(31)の放熱分のみでは2つの除湿モジュール(21,48)の発熱量を処理することができない程に、冷媒冷却式除湿モジュール(48)での発熱(凝縮熱)量がある場合に、ファン(43a)が運転して放熱用凝縮器(43)での放熱が行われる。
実施形態7では、再生された液体吸収剤と除湿に利用された液体吸収剤とが、除湿側液受部(26)にて混合される場合について説明したが、液体吸収剤の混合場所は、図8に示すように、再生側液受部(34)内であってもよい。具体的に、図8では、接続配管(18)(液送部に相当)は、除湿側液受部(26)と再生側液受部(34)とを繋ぐ接続配管(17)(第2接続配管に相当)とは別の配管であって、再生側液受部(34)と液槽(24)とを繋いでいる。除湿側液受部(26)にて被処理空気の除湿に利用された液体吸収剤は、除湿側液受部(26)から接続配管(17)を介して再生側液受部(34)に流入した後、再生された液体吸収剤と再生側液受部(34)にて混合される。液槽(24)には、混合された後の液体吸収剤が接続配管(18)を介して流入される。これによっても、上記実施形態7と同様、液槽(24)にて液体吸収剤の混合を行う場合よりも、液槽には十分に混合された液体吸収剤が貯留される。
なお、図8では、液槽(24)は、再生モジュール(31)内に設置されているが、上記実施形態7と同様に液式除湿モジュール(21)内に設置されていてもよい。
図7及び図8では、液送部(18)が配管で構成される場合を説明した。しかし、液送部は、液体吸収剤を液槽(24)に送るものであればどのような構成であってもよく、配管に限定されずともよい。例えば、液送部は、図7においては除湿側液受部(26)の底部に孔が形成され、その孔から液槽(24)へ液体吸収剤が滴下されるような構成であることができる。また、液送部は、図8においては再生側液受部(34)の底部に孔が形成され、その孔から液槽(24)へ液体吸収剤が滴下されるような構成であることができる。
以上説明したように、本発明は、液式除湿部及び再生部それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置のサイズは小さいものにできるといった効果を有する。従って、本発明は、サイズの大きい調湿装置が設置困難な場所にも設置することができる調湿装置として有用である。
10 調湿装置
15c 接続配管(配管)
16 接続配管(第1接続配管)
17 接続配管(第2接続配管)
18 接続配管(液送部)
21 液式除湿モジュール(液式除湿部)
22 除湿側気液接触部
24,35 液槽
26 除湿側液受部
31 再生モジュール(再生部)
32 再生側気液接触部
34 再生側液受部
37,37a,37b ポンプ
48 冷媒冷却式除湿モジュール(冷却除湿部)
本発明は、液体吸収剤を用いて空気を調湿する調湿装置に関するものである。
室内の湿度を調整する装置には、特許文献1に示すように、吸湿性を有する液体を液体吸収剤として用いたタイプがある。
特許文献1の調湿装置は、室内を除湿する除湿部(処理機)と、除湿に利用された液体吸収剤を再生する再生部(再生機)とを備える。除湿部(処理機)は、冷却された液体吸収剤に被処理空気を通すことにより該空気中の水分を吸収して該空気を除湿する。再生部は、除湿に用いられた後加熱された液体吸収剤に再生用空気を通すことにより、該液体吸収剤の水分を空気中に放出して液体吸収剤を再生する。
更に、特許文献1の除湿部は、気液接触部(コンタクタ)と液槽とを有する。冷却された液体吸収剤は、気液接触部において被処理空気と接触し、その後液槽に蓄えられる。
特開2010−36093号公報
上記特許文献1では、再生部も、気液接触部及び液槽を有する。加熱された液体吸収剤は、再生部の気液接触部において再生用空気と接触して再生され、その後再生部の液槽に蓄えられる。
このように、上記特許文献1では、除湿部及び再生部にて別々に液槽が設けられており、調湿装置は大型化してしまう。また、液槽が2つであるため、調湿装置が保有する液体吸収剤の総量は比較的多く、調湿装置のコストも高くなってしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、調湿装置が保有する液体吸収剤の量の増加を抑え、且つ調湿装置の大型化を抑制することである。
第1の発明は、液体吸収剤に被処理空気中の水分を吸収させて該被処理空気を除湿する液式除湿部(21)と、上記液体吸収剤の水分を再生用空気に放出させて上記液体吸収剤を再生する再生部(31)と、上記液式除湿部(21)にて上記被処理空気の除湿に利用された上記液体吸収剤と上記再生部(31)にて再生された上記液体吸収剤とを貯留する1つの液槽(24)と、上記液槽(24)に貯留された上記液体吸収剤を上記液式除湿部(21)及び上記再生部(31)それぞれに送るポンプ(37)とを備え、上記液式除湿部(21)は、上記液体吸収剤と上記被処理空気とを接触させるための除湿側気液接触部(23)と、上記除湿側気液接触部(23)の下方において上記被処理空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための除湿側液受部(26)とを有し、上記再生部(31)は、上記液体吸収剤と上記再生用空気とを接触させるための再生側気液接触部(33)と、上記再生側気液接触部(33)の下方において上記再生用空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための再生側液受部(34)とを有し、上記再生側液受部(34)と上記除湿側液受部(26)とを繋ぐ第2接続配管(17)と、上記除湿側液受部(26)から上記液槽(24)に上記液体吸収剤を送る液送部(18)と、を更に備え、上記再生部(31)にて再生された上記液体吸収剤は、上記再生側液受部(34)から上記第2接続配管(17)を介して上記除湿側液受部(26)に流入した後、上記被処理空気の除湿に利用された上記液体吸収剤と上記除湿側液受部(26)にて混合され、上記液槽(24)には、混合された後の上記液体吸収剤が上記液送部(18)を介して流入され、上記液槽(24)は、上記除湿側液受部(26)の下方に位置することを特徴とする調湿装置である。
ここでは、液式除湿部(21)及び再生部(31)それぞれに液槽が設けられているのではなく、液式除湿部(21)及び再生部(31)に共通した1つの液槽(24)が設けられている。これにより、液式除湿部(21)及び再生部(31)それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置(10)のサイズは小さくなる。従って、調湿装置(10)のコストを抑えられる。そして、液槽(24)内の液体吸収剤は、ポンプ(37)によって、積極的に液式除湿部(21)及び再生部(31)それぞれに滞りなく送られる。
また、ここでは、液槽(24)にて液体吸収剤の混合を行う場合よりも、液槽(24)には十分に混合され温度が均一となった液体吸収剤が貯留される。従って、液槽(24)内の温度ムラは生じにくくなる。
第2の発明は、液体吸収剤に被処理空気中の水分を吸収させて該被処理空気を除湿する液式除湿部(21)と、上記液体吸収剤の水分を再生用空気に放出させて上記液体吸収剤を再生する再生部(31)と、上記液式除湿部(21)にて上記被処理空気の除湿に利用された上記液体吸収剤と上記再生部(31)にて再生された上記液体吸収剤とを貯留する1つの液槽(24)と、上記液槽(24)に貯留された上記液体吸収剤を上記液式除湿部(21)及び上記再生部(31)それぞれに送るポンプ(37)とを備え、上記液式除湿部(21)は、上記液体吸収剤と上記被処理空気とを接触させるための除湿側気液接触部(23)と、上記除湿側気液接触部(23)の下方において上記被処理空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための除湿側液受部(26)とを有し、上記再生部(31)は、上記液体吸収剤と上記再生用空気とを接触させるための再生側気液接触部(33)と、上記再生側気液接触部(33)の下方において上記再生用空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための再生側液受部(34)とを有し、上記再生側液受部(34)と上記除湿側液受部(26)とを繋ぐ第2接続配管(17)と、上記再生側液受部(34)から上記液槽(24)に上記液体吸収剤を送る液送部(18)と、を更に備え、上記液式除湿部(21)にて上記被処理空気の除湿に利用された上記液体吸収剤は、上記除湿側液受部(26)から上記第2接続配管(17)を介して上記再生側液受部(34)に流入した後、再生された上記液体吸収剤と上記再生側液受部(34)にて混合され、上記液槽(24)には、混合された後の上記液体吸収剤が上記液送部(18)を介して流入され、上記液槽(24)は、上記再生側液受部(34)の下方に位置することを特徴とする調湿装置である。
ここでは、液式除湿部(21)及び再生部(31)それぞれに液槽が設けられているのではなく、液式除湿部(21)及び再生部(31)に共通した1つの液槽(24)が設けられている。これにより、液式除湿部(21)及び再生部(31)それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置(10)のサイズは小さくなる。従って、調湿装置(10)のコストを抑えられる。そして、液槽(24)内の液体吸収剤は、ポンプ(37)によって、積極的に液式除湿部(21)及び再生部(31)それぞれに滞りなく送られる。
また、ここでは、液槽(24)にて液体吸収剤の混合を行う場合よりも、液槽(24)には十分に混合され温度が均一となった液体吸収剤が貯留される。従って、液槽(24)内の温度ムラは生じにくくなる。
の発明は、第1の発明または第2の発明において、上記液槽(24)は、上記再生部(31)よりも上記液式除湿部(21)寄りに位置することを特徴とする調湿装置である。
液体吸収剤の循環量は、再生部(31)よりも液式除湿部(21)の方が多い。ここでは、液槽(24)が、液式除湿部(21)寄りに位置しているため、液槽(24)内の液体吸収剤を液式除湿部(21)に送るための配管の長さを、再生部(31)に送るための配管よりも短くすることができる。従って、ポンプ(37)の動力を小さくすることができる
の発明は、第1の発明から第の発明のいずれか1つにおいて、上記液式除湿部(21)よりも上記被処理空気の流れ方向上流側に位置し、上記液式除湿部(21)にて除湿される前の上記被処理空気を冷却して除湿する冷却除湿部(48)、を更に備えることを特徴とする調湿装置である。
ここでは、被処理空気は、冷却除湿部(48)で冷却除湿された後に、液体吸収剤を用いて液式除湿部(21)で更に除湿される。そのため、被処理空気を液式除湿部(21)のみで除湿する場合に比して、液式除湿部(21)での除湿量は少ない。従って、液式除湿部(21)で除湿に必要とする液体吸収剤の量も、液式除湿部(21)のみで除湿する場合よりも少なくて済む。また、液式除湿部(21)における液体吸収剤の濃度変化は、液式除湿部(21)のみで除湿する場合に比して小さくなるため、濃度の異なる液体吸収剤を1つの液槽(24)にて貯留しても、濃度の異なる液体吸収剤の混合による除湿性能への影響は小さい。即ち、1つの液槽(24)にて液式除湿部(21)と再生部(31)それぞれからの液体吸収剤を貯留しても、調湿装置(10)の性能面にて問題となることはない。
本発明によれば、液式除湿部(21)及び再生部(31)それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置(10)のサイズは小さくなる。従って、調湿装置(10)のコストを抑えられる。
図1は、実施形態1の調湿装置の構成を概略的に示す図である。 図2は、実施形態2の調湿装置の構成を概略的に示す図である。 図3は、実施形態3の調湿装置の構成を概略的に示す図である。 図4は、実施形態4の調湿装置の構成を概略的に示す図である。 図5は、実施形態5の調湿装置の構成を概略的に示す図である。 図6は、実施形態6の調湿装置の構成を概略的に示す図である。 図7は、実施形態7の調湿装置の構成を概略的に示す図である。 図8は、実施形態7の変形例に係る調湿装置の構成を概略的に示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
≪実施形態1≫
<概要>
本実施形態1に係る調湿装置(10)は、オフィスビルや住宅などの内部空間(以下、室内)を、主に液体吸収剤を用いて除湿する装置である。
図1に示すように、本実施形態1に係る調湿装置(10)は、空気を除湿する除湿モジュール(20)を備える。除湿モジュール(20)は、液体吸収剤を用いて除湿する液式除湿モジュール(21)(液式除湿部に相当)と、冷媒を用いて除湿する冷媒冷却式除湿モジュール(48)(冷却除湿部に相当)とを含む。
このような調湿装置(10)は、液体吸収剤が循環する吸収剤回路(15)と、冷媒が循環する冷媒回路(40)とを備える。上記液式除湿モジュール(21)は、吸収剤回路(15)を構成する機器に含まれる。吸収剤回路(15)を構成する機器全ては、室内とは別の空間(例えば機械室)に設置される。冷媒回路(40)を構成する機器には、上記冷媒冷却式除湿モジュール(48)の他、圧縮機(42)及び放熱用凝縮器(43)(放熱用熱交換器に相当)が含まれる。圧縮機(42)及び放熱用凝縮器(43)は、室外機(41)に含まれ、屋外に設置される。冷媒回路(40)を構成する機器のうち、圧縮機(42)及び放熱用凝縮器(43)以外の機器は、上記吸収剤回路(15)を構成する機器と同様、室内とは別の空間(例えば機械室)に設置される。
−液体吸収剤−
上記液体吸収剤とは、空気中の水分(水蒸気)を吸収できる液体である。一般的に、調湿装置(10)にて用いられる液体吸収剤としては、塩化リチウム水溶液及び臭化リチウム水溶液が挙げられる。これらは、吸湿性能が優れているが、比較的高い腐食性を有する水溶液である。これらの水溶液を用いる場合、腐食防止のための対策を調湿装置(10)に別途講じる必要が生じるため、これらの水溶液を安全に使用することは困難である。
これに対し、本実施形態1では、上記水溶液よりも吸湿性能は劣るものの腐食性が低い性質の液体を液体吸収剤として用いることができる。当該液体は、腐食性が低いため安全に使用することができる。このような液体としては、イオン液体が挙げられる。イオン液体とは、イオンで構成される塩であって、摂氏100度以下にて液体の状態である性質を有する。
<調湿装置の構成>
調湿装置(10)は、上記吸収剤回路(15)と、上記冷媒回路(40)と、各回路(15,40)における各種制御を行うためのコントローラ(50)とを備える。
−吸収剤回路−
吸収剤回路(15)は、液体吸収剤と空気との間における水分の授受を行うためのモジュールとして、上記液式除湿モジュール(21)、再生モジュール(31)(再生部に相当)を有する。更に、吸収剤回路(15)は、ポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)を有する。吸収剤回路(15)は、各モジュール(21,31)及びポンプ(37)等が接続配管(15a〜15e)によって接続されることで構成されている。
−液式除湿モジュール−
液式除湿モジュール(21)は、液体吸収剤に被処理空気中の水分を吸収させて該被処理空気を除湿する。具体的に、液式除湿モジュール(21)は、除湿側液体供給部(22)と、除湿側気液接触部(23)と、液槽(24)とを有する。
除湿側液体供給部(22)は、例えば、接続配管(15a)の一端に接続された配管部分に、液体吸収剤を滴下するための滴下口が該配管部分の延設方向に並んで複数形成された構成を有する。
除湿側気液接触部(23)は、親水性の充填材で構成されており、除湿側液体供給部(22)の下方に位置する。除湿側気液接触部(23)は、被処理空気である外気(OA)が供給されると、この外気(OA)を、除湿側液体供給部(22)から滴下された液体吸収剤と接触させる。これにより、除湿側気液接触部(23)を通過した外気(OA)に含まれる水分量は、通過前よりも少なくなっており、除湿された状態となっている。つまり、除湿側気液接触部(23)に滴下され外気(OA)と接触した後の液体吸収剤の濃度は、除湿側気液接触部(23)に滴下される前よりも薄くなっている。
液槽(24)は、再生モジュール(31)よりも液式除湿モジュール(21)寄りであって、具体的には除湿側気液接触部(23)の下方に位置する。液槽(24)は、除湿側気液接触部(23)において外気(OA)と接触した後の液体吸収剤を受けるための除湿側液受部としての機能を兼ねており、除湿利用後の液体吸収剤を貯留する。即ち、本実施形態1に係る液式除湿モジュール(21)では、除湿側液受部と液槽とが併設されていない。これにより、除湿側液受部と液槽とを併設する場合に比して、調湿装置(10)のコスト上昇は抑えられる。
−再生モジュール−
再生モジュール(31)は、液体吸収剤の水分を再生用空気に放出させて液体吸収剤を再生する。具体的に、再生モジュール(31)は、再生側液体供給部(32)と、再生側気液接触部(33)と、再生側液受部(34)とを有する。
再生側液体供給部(32)は、例えば、接続配管(15b)の一端に接続された配管部分に、液体吸収剤を滴下するための滴下口が該配管部分の延設方向に並んで複数形成された構成を有する。
再生側気液接触部(33)は、親水性の充填材で構成されており、再生側液体供給部(32)の下方に位置する。再生側気液接触部(33)は、再生用空気である室内空気(RA)が供給されると、この室内空気(RA)を、再生側液体供給部(32)から滴下された液体吸収剤と接触させる。これにより、滴下された液体吸収剤に含まれる水分量は、再生用空気に放出され、再生側気液接触部(33)を通過した液体吸収剤の濃度は、再生側気液接触部(33)に滴下される前よりも濃くなっている。
再生側液受部(34)は、液式除湿モジュール(21)よりも再生モジュール(31)寄りであって、具体的には再生側気液接触部(33)の下方に位置する。再生側液受部(34)は、再生側気液接触部(33)において室内空気(RA)と接触し再生された液体吸収剤を受ける。再生側液受部(34)と液槽(24)とは、接続配管(15c)によって接続されており、再生側液受部(34)が受けた液体吸収剤(即ち、再生された液体吸収剤)は、接続配管(15c)を介して1つの液槽(24)に送られる。
即ち、本実施形態1に係る液槽(24)には、液式除湿モジュール(21)の除湿側気液接触部(23)にて被処理空気(外気(OA))の除湿に利用された液体吸収剤と、再生モジュール(31)の再生側気液接触部(33)にて再生された液体吸収剤とが、混合されて貯留される。除湿に利用された液体吸収剤の濃度は、再生された液体吸収剤の濃度よりも薄い。従って、除湿に利用された濃度の薄い液体吸収剤と、再生された濃度の薄い液体吸収剤とが、1つの液槽(24)を共通のタンクとして貯留される。
特に、接続配管(15c)は、再生側液受部(34)の底部を液入口とし、液槽(24)の側部を液出口として、再生側液受部(34)及び液槽(24)を繋いでいる。液出口は、液入口よりも下方にある。そのため、再生側液受部(34)から液槽(24)へは、重力(液体吸収剤の自重)を利用して流れ込むようになっている。従って、接続配管(15c)の間に、液体吸収剤を再生側液受部(34)から液槽(24)へと積極的に送るポンプ等の動力を設けずとも、再生された液体吸収剤と除湿に利用された液体吸収剤とを1つの液槽(24)に集めることができる。
なお、液槽(24)自体が再生側液受部(34)よりも低い位置に設置されていることがより好ましい。これにより、液体吸収剤は、再生側液受部(34)から液槽(24)へと、重力によってより移動し易くなるためである。
−ポンプ−
ポンプ(37)は、接続配管(15d)及び接続配管(15e)に接続されている。ポンプ(37)は、液槽(24)に貯留された液体吸収剤を、再び液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに送る。即ち、ポンプ(37)は、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)の間で液体吸収剤を循環させるためのものであると言える。
ここで、接続配管(15d)は、一端が液槽(24)に接続され、他端がポンプ(37)の入力側に接続されている。接続配管(15e)は、一端がポンプ(37)の出力側に接続されている。接続配管(15e)の他端は、2経路に分岐し、一方の経路は液冷却熱交換器(46)に接続され、他方の経路は流量調整弁(39)を介して液加熱熱交換器(44)に接続されている。
−流量調整弁−
流量調整弁(39)は、電磁比例弁で構成されており、開度を調節することで液体吸収剤の流量を調整する。液槽(24)に貯留された液体吸収剤は、ポンプ(37)から出た後、液冷却熱交換器(46)へのみならず、液加熱熱交換器(44)へと分岐して流れることができる。流量調整弁(39)の開度を調節することで、液冷却熱交換器(46)への液体吸収剤の供給量と液加熱熱交換器(44)への液体吸収剤の供給量とが所定の比率に調整される。
−液加熱熱交換器−
液加熱熱交換器(44)は、例えばプレート式であって、図示していないが、液体吸収剤が通過する吸収剤通路と、冷媒が通過する冷媒通路とを有する。吸収剤通路の入口側は接続配管(15e)に接続され、吸収剤通路の出口側は接続配管(15b)を介して再生モジュール(31)の再生側液体供給部(32)に接続される。冷媒通路の入口側は、接続配管(40c)を介して放熱用凝縮器(43)に接続され、冷媒通路の出口側は、接続配管(40d)を介して膨張弁(45)に接続される。液加熱熱交換器(44)は、冷媒の凝縮器として機能し、吸収剤通路を通過する液体吸収剤と冷媒通路を通過する冷媒とを熱交換することにより、再生モジュール(31)にて再生される前の液体吸収剤を冷媒によって加熱する。液加熱熱交換器(44)を通過した後の液体吸収剤は、再生モジュール(31)に送られ、再生される。
−液冷却熱交換器−
液冷却熱交換器(46)は、例えばプレート式であって、図示していないが、上記液加熱熱交換器(44)と同様、液体吸収剤が通過する吸収剤通路と、冷媒が通過する冷媒通路とを有する。吸収剤通路の入口側は接続配管(15e)に接続され、吸収剤通路の出口側は接続配管(15a)を介して液式除湿モジュール(21)の除湿側液体供給部(22)に接続される。冷媒通路の入口側は、接続配管(40e)を介して膨張弁(45)に接続され、冷媒通路の出口側は、接続配管(40f)を介して冷媒冷却式除湿モジュール(48)に接続される。液冷却熱交換器(46)は、冷媒の蒸発器として機能し、吸収剤通路を通過する液体吸収剤と冷媒通路を通過する冷媒とを熱交換する。具体的に、液冷却熱交換器(46)では、液式除湿モジュール(21)にて除湿に利用される前の液体吸収剤が、冷媒によって冷却される。液冷却熱交換器(46)を通過後の液体吸収剤は、液式除湿モジュール(21)に送られ、除湿に利用される。
−冷媒回路−
冷媒回路(40)は、圧縮機(42)、放熱用凝縮器(43)、液加熱熱交換器(44)、膨張弁(45)、液冷却熱交換器(46)及び冷媒冷却式除湿モジュール(48)が、接続配管(40a〜40f)によってこの順で直列に接続されることで構成されている。以下では、上述した液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)以外の冷媒回路(40)の構成機器について説明する。
−圧縮機−
圧縮機(42)は、接続配管(40a)を介して冷媒冷却式除湿モジュール(48)の冷媒流れ方向下流側に位置し、冷媒を圧縮して吐出する。圧縮機(42)は、容量可変式であって、図示しないインバータ回路によって回転数(運転周波数)が変更される。
−放熱用凝縮器−
放熱用凝縮器(43)は、例えばフィンアンドチューブ式であって、冷媒の入口は接続配管(40b)を介して圧縮機(42)の吐出側に接続され、冷媒の出口は接続配管(40c)を介して液加熱熱交換器(44)における冷媒通路の入口と接続されている。即ち、放熱用凝縮器(43)は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)の冷媒流れ方向下流側に位置する。放熱用凝縮器(43)は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)を通過し圧縮機(42)から吐出された冷媒の熱を放熱流体に放出させて、該冷媒を凝縮する。放熱後の冷媒は、液加熱熱交換器(44)にて、更に液体吸収剤に放熱して凝縮する。
ここで、上記放熱流体とは、室内の空気(RA)以外であって、例えば外気(OA)、水などが挙げられる。本実施形態1では、放熱流体が外気(OA)であって、放熱用凝縮器(43)は、外気(OA)と冷媒とを熱交換する空気−冷媒熱交換器である場合を例に取る。
また、放熱用凝縮器(43)付近には、放熱用凝縮器(43)に放熱流体である外気(OA)を供給するためのファン(43a)が設置されている。ファン(43a)は、放熱用凝縮器(43)にて冷媒の放熱が必要な場合に運転するが、これについては、“−供給制御部−”にて説明する。
−膨張弁−
膨張弁(45)は、電子膨張弁で構成されている。膨張弁(45)は、接続配管(40d)を介して液加熱熱交換器(44)における冷媒通路の出口側と接続され、接続配管(40e)を介して液冷却熱交換器(46)における冷媒通路の入口側と接続されている。膨張弁(45)は、開度を変更することで、冷媒回路(40)内を循環する冷媒を減圧する。
−冷媒冷却式除湿モジュール−
冷媒冷却式除湿モジュール(48)は、例えばフィンアンドチューブ式であって、被処理空気(外気(OA))を冷媒により冷却して除湿する。特に、冷媒冷却式除湿モジュール(48)は、液式除湿モジュール(21)よりも外気(OA)の流れ方向上流側に位置する。冷媒冷却式除湿モジュール(48)は、液式除湿モジュール(21)にて除湿される前の被処理空気(外気(OA))を冷却除湿する。即ち、本実施形態1では、被処理空気(外気(OA))は、液式除湿モジュール(21)及び冷媒冷却式除湿モジュール(48)の双方にて除湿され、その後供給空気(SA)として室内に供給される。
冷媒冷却式除湿モジュール(48)の下方には、ドレンパン(48a)が設置されている。冷媒冷却式除湿モジュール(48)では、被処理空気(外気(OA))を冷却除湿した際に該空気から吸収した水分が冷媒冷却式除湿モジュール(48)の表面で結露して、下方に落下する。ドレンパン(48a)は、この結露水を回収するための受け皿である。ドレンパン(48a)は、ドレン排出配管(48b)と接続されており、当該ドレン排出配管(48b)を通じて結露水を調湿装置(10)の外部に排出する。
このように、ドレンパン(48a)は、液式除湿モジュール(21)における液槽(24)とは別途設けられている。仮に、液槽(24)に結露水が混入すると、液槽(24)における液体吸収剤の濃度が混入しない場合に比べて低下し、液体吸収剤を再生モジュール(31)にて再生するのに必要なエネルギーが増大してしまう。しかし、ここでは、ドレンパン(48a)と液槽(24)とが別途設けられているため、上述したような問題が発生する可能性は低くなる。
更に、冷媒冷却式除湿モジュール(48)及び液式除湿モジュール(21)の間には、フィルタ(49)が位置している。フィルタ(49)は、液体吸収剤が液式除湿モジュール(21)側から冷媒冷却式除湿モジュール(48)側に飛散することを防止するとともに、結露水が冷媒冷却式除湿モジュール(48)側から液式除湿モジュール(21)側に飛散することを防止する。このフィルタ(49)により、液体吸収剤と結露水とが混ざる可能性は、確実に低くなっている。
ところで、上記結露水は、ドレンパン(48a)及びドレン排出配管(48b)を介して屋外に排出される。そのため、冷媒冷却式除湿モジュール(48)が外気(OA)を冷却除湿した際の凝縮熱の放出手段が別途必要となる。本実施形態1では、当該凝縮熱の放出手段として、上述した放熱用凝縮器(43)が存在する。特に、放熱用凝縮器(43)は、屋外に排出された結露水に相当する気化熱分を回収するべく、上述のように、室内空気(RA)以外の放熱流体に放熱を行う。従って、冷媒の凝縮温度(凝縮圧力)の過度な上昇は抑えられ、凝縮温度(凝縮圧力)の過度な上昇を異常と判断して調湿装置(10)が運転を停止する事態を回避できる。
このように、液冷却熱交換器(46)及び冷媒冷却式除湿モジュール(48)は、液加熱熱交換器(44)と共に1の冷媒回路(40)に接続されている。本実施形態1では、ヒートポンプ熱源とも言える冷媒回路(40)を複数の回路の組合せで複雑に設けてはおらず、冷媒回路(40)の構成が簡略化されている。
そして、本実施形態1に係る調湿装置(10)の除湿モジュール(20)は、上述の通り、冷媒冷却式除湿モジュール(48)と液式除湿モジュール(21)とを有する。それ故、イオン液体のように吸湿性能が比較的低い液体を液体吸収剤として用いても、更に、空調負荷が比較的高いとしても、被処理空気は2つのモジュール(48,21)により十分に除湿された状態にて室内に供給される。また、被処理空気の除湿を行うモジュール(48,21)が2つあるため、冷媒冷却式除湿モジュール(48)における除湿量と液式除湿モジュール(21)における除湿量の比を、設計段階や制御段階にて調整することも可能であり、設計の自由度が大きいと言える。
一方で、調湿装置(10)の再生側は、液体吸収剤の再生モジュール(31)のみであり、冷媒冷却式除湿モジュールのような液体吸収剤以外を使用したモジュールは存在しない。つまり、再生側の構成は、除湿側に比べて簡略化されていると言える。
−コントローラ−
コントローラ(50)は、メモリ及びCPU等で構成されるマイクロコンピュータであって、調湿装置(10)を構成する各種機器(圧縮機(42)、ポンプ(37)、流量調整弁(39)、ファン(43a)、膨張弁(45))と電気的に接続されている。メモリ内に格納されているプログラムをCPUが読み出して実行することで、コントローラ(50)は、接続された各種機器の動作を制御する。
具体的に、本実施形態1に係るコントローラ(50)は、冷媒の凝縮温度に基づくファン(43a)の運転制御、空調負荷に基づく各弁(39,45)の開度制御及びポンプ(37)の運転制御等を行う。以下では、コントローラ(50)が有する機能部のうち、ファン(43a)の運転制御を行う機能部である供給制御部(51)について説明する。
−供給制御部−
供給制御部(51)は、冷媒回路(40)における冷媒の凝縮温度が所定値を超える場合、ファン(43a)を運転させて放熱流体である外気(OA)を放熱用凝縮器(43)に供給させる。この場合、放熱用凝縮器(43)は、供給された外気(OA)に冷媒の熱を放出する。
一方、供給制御部(51)は、冷媒回路(40)における冷媒の凝縮温度が所定値以下の場合、ファン(43a)の運転を停止させて放熱用凝縮器(43)への外気(OA)の供給を停止させる。この場合、放熱用凝縮器(43)において、冷媒の熱は外気(OA)には放出されない。
冷媒の凝縮温度が所定値以下である場合にファン(43a)を運転させると、放熱用凝縮器(43)では、冷媒の凝縮温度が比較的低い状態であるにも拘わらず、冷媒は外気(OA)に放熱することとなる。すると、液加熱熱交換器(44)での液体吸収剤の加熱度合いは小さくなり、液体吸収剤は十分に再生できなくなってしまう。それ故、供給制御部(51)は、冷媒の凝縮温度が所定値以下の場合、放熱用凝縮器(43)に外気(OA)を供給させないように制御する。この制御により、液体吸収剤の再生不足を回避できるため、調湿装置(10)の除湿能力の低下を抑制することができる。
また、空調負荷が比較的小さく冷媒冷却式除湿モジュール(48)での発熱(凝縮熱)量がさほどない場合、除湿モジュール(20)側の発熱分を再生モジュール(31)での再生用空気への放熱分で十分に処理でき、冷媒の凝縮温度は比較的低くなる。そこで冷媒の凝縮温度が所定値以下である場合、調湿装置(10)では、ファン(43a)を停止し、ファン(43a)での消費電力分を削減する。
<調湿装置の動作>
ここでは、本実施形態1に係る調湿装置(10)の除湿動作について説明する。
冷媒回路(40)では、圧縮機(42)は運転し、放熱用凝縮器(43)及び液加熱熱交換器(44)は冷媒の凝縮器として機能し、液冷却熱交換器(46)及び冷媒冷却式除湿モジュール(48)は冷媒の蒸発器として機能する。
圧縮機(42)で圧縮された冷媒は、放熱用凝縮器(43)にて放熱流体(外気(OA))に放熱して凝縮された後、液加熱熱交換器(44)にて液体吸収剤に放熱して更に凝縮する。液加熱熱交換器(44)を流出した冷媒は、膨張弁(45)で減圧され、液冷却熱交換器(46)に流入する。
液冷却熱交換器(46)において、冷媒は、液体吸収剤から吸熱し、液体吸収剤を冷却する。その後、冷媒は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)に流入し、該モジュール(48)を通過する被処理空気(外気(OA))から水分を吸収して蒸発し、当該空気を冷却除湿する。冷媒冷却式除湿モジュール(48)を通過後の冷媒は、圧縮機(42)に吸入される。
吸収剤回路(15)では、ポンプ(37)は作動し、流量調整弁(39)は所定の開度に調節される。液式除湿モジュール(21)では、液体吸収剤は、除湿側液体供給部(22)から除湿側気液接触部(23)へと滴下される。除湿側気液接触部(23)には、冷媒冷却式除湿モジュール(48)にて冷房除湿された被処理空気(外気(OA))が供給され、滴下された液体吸収剤は、当該空気から水分を吸収して当該空気を除湿する。冷媒冷却式除湿モジュール(48)及び液式除湿モジュール(21)の両方にて除湿された後の空気は、供給空気(SA)として室内に供給される。
被処理空気(外気(OA))から水分を吸収した液体吸収剤は、濃度が薄まったものとなっており、除湿側気液接触部(23)の下部にある液槽(24)に貯留される。液槽(24)内の液体吸収剤は、接続配管(15d)を通過後、接続配管(15e)において液加熱熱交換器(44)側及び液冷却熱交換器(46)側それぞれに分岐して流れる。
液加熱熱交換器(44)側に流れた液体吸収剤は、当該熱交換器(44)にて冷媒によって加熱され、その後再生モジュール(31)に流入する。再生モジュール(31)に流入した液体吸収剤は、再生側液体供給部(32)から再生側気液接触部(33)へと滴下される。再生側気液接触部(33)には、再生用空気(室内空気(RA))が供給され、滴下された液体吸収剤は、当該空気に水分を放出する。これにより、液体吸収剤は、濃度が高い状態となり、再生される。再生された液体吸収剤は、再生側気液接触部(33)の下部にある再生側液受部(34)にて一旦受け止められた後、接続配管(15c)を介して液槽(24)に貯留される。即ち、液槽(24)には、再生モジュール(31)で濃度が濃くなった液体吸収剤と、液式除湿モジュール(21)で濃度が薄くなった液体吸収剤とが入れられて混合される。
なお、液体吸収剤の再生に利用された空気は、排気空気(EA)として屋外に排出される。
液冷却熱交換器(46)側に流れた液体吸収剤は、当該熱交換器(46)にて冷媒によって冷却され、その後液式除湿モジュール(21)に流入する。液式除湿モジュール(21)に流入した液体吸収剤は、再び除湿側液体供給部(22)から除湿側気液接触部(23)へと滴下される。
<液槽における液体吸収剤について>
上述の通り、液槽(24)には、再生されて濃度が濃くなった液体吸収剤と、除湿に利用されて濃度が薄まった液体吸収剤とが入れられて、混合される。混合された液体吸収剤は上述の通り吸収剤回路(15)内を循環するが、本実施形態1では、この混合に伴って除湿能力の低下等が引き起こされるおそれは低い。これは、以下の理由による。
除湿モジュール(20)では、上述したように、液式除湿モジュール(21)及び冷媒冷却式除湿モジュール(48)の2つのモジュールにて2段階に亘って被処理空気(外気(OA))を除湿する構成となっている。特に、液式除湿モジュール(21)は、被処理空気の流れ方向下流側に位置するため、先に冷媒冷却式除湿モジュール(48)で冷却除湿された後の外気(OA)を、更に除湿する。それ故、液式除湿モジュール(21)の除湿量は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)が設けられていない場合に比して低く、液式除湿モジュール(21)における液体吸収剤の濃度は、滴下前と滴下後とで約1%以下の程度しか変わらない。
また、2段階に亘って被処理空気(外気(OA))を除湿する構成であるため、液式除湿モジュール(21)が除湿動作で使用する液体吸収剤の量は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)が設けられておらず液式除湿モジュールのみで除湿を行う場合に比して少ない。それ故、液式除湿モジュール(21)において上記の程度濃度が変化した液体吸収剤が液槽(24)に入る量も、当然少なくなる。
以上に鑑みると、液槽(24)において、再生されて濃度が濃くなった液体吸収剤と、除湿に利用されて濃度が薄まった液体吸収剤とが混合されても、当該混合による濃度変化の度合いは非常に小さいと言える。混合された液体吸収剤を液式除湿モジュール(21)の除湿に利用する本実施形態1での除湿能力は、仮に再生モジュール(31)で再生された直後の液体吸収剤を液式除湿モジュール(21)の除湿に直接使用したとした場合の除湿能力と比較しても、同程度である。
従って、液式除湿モジュール(21)側及び再生モジュール(31)側それぞれに専用の液槽を設けるのではなく、本実施形態1のように、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)の共通となる液槽(24)を、サイズを大型化させることなく設けることができる。サイズが大型化していない液槽(24)を1つ設けることから、調湿装置(10)のサイズを小さくすることができ、調湿装置(10)の製造コストも液槽(24)が1つで済むため削減することができる。
<効果>
本実施形態1では、液式除湿モジュール(21)にて除湿に利用された液体吸収剤と再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤とは、1つの液槽(24)に混合されて貯留される。即ち、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液槽が設けられているのではなく、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)に共通した1つの液槽(24)が設けられている。これにより、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置(10)のサイズは小さくなる。従って、調湿装置(10)のコストを抑えられる。そして、液槽(24)内の液体吸収剤は、ポンプ(37)によって、積極的に液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに滞りなく送られる。
ところで、本実施形態1では、液体吸収剤の循環量を、再生モジュール(31)よりも液式除湿モジュール(21)の方を多くすることで、除湿効率を向上することが考えられる。本実施形態1では、液槽(24)が、液式除湿モジュール(21)寄りに位置しているため、液槽(24)内の液体吸収剤を液式除湿モジュール(21)に送るための接続配管(15d,15e,15a)の長さを、液体吸収剤を再生モジュール(31)に送るための接続配管(15d,15e,15b)よりも短くすることができる。従って、ポンプ(37)の動力を小さくすることができる。
また、本実施形態1では、液槽(24)は液式除湿モジュール(21)の除湿側液受部としての機能を兼ねている。これにより、除湿側液受部を液槽(24)とは別途設けずに済むため、その分調湿装置(10)の構成が簡略化できる。
また、本実施形態1では、被処理空気(外気(OA))は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)で冷却除湿された後に、液体吸収剤を用いて液式除湿モジュール(21)で更に除湿される。そのため、被処理空気(外気(OA))を液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合に比して、液式除湿モジュール(21)での除湿量は少ない。従って、液式除湿モジュール(21)で除湿に必要とする液体吸収剤の量も、液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合よりも少なくて済む。また、液式除湿モジュール(21)における液体吸収剤の濃度変化は、液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合に比して小さくなるため、濃度の異なる液体吸収剤を1つの液槽(24)にて混合して貯留しても、当該混合による除湿性能への影響は小さい。即ち、1つの液槽(24)にて液式除湿モジュール(21)と再生モジュール(31)それぞれからの液体吸収剤を混合して貯留しても、調湿装置(10)の性能面にて問題となることはない。
また、本実施形態1では、液槽(24)の液出口には1台のポンプ(37)が接続され、そのポンプ(37)から接続配管(15e)を介して液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液体吸収剤を分岐して流す構成となっている。このように複数台のポンプを使用せずとも、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)に液体吸収剤を送ることができ、ポンプ(37)の数が少ない分調湿装置(10)の製造コストや消費電力量を削減することができる。また、ポンプ(37)の数が少ないため、その分調湿装置(10)のメンテナンスに要する時間も短縮できる。
≪実施形態2≫
本実施形態2の調湿装置(10)の構成を図2に示す。図2では、冷媒回路(40)の構成は図1と同様であるが、吸収剤回路(15)の構成が若干異なる。なお、図2では、図1と対応する構成に、図1と同様の符合を付している。以下では、構成の異なる部分についてのみ説明する。
液体吸収剤は、上記実施形態1と同様である。
吸収剤回路(15)は、液式除湿モジュール(21)、再生モジュール(31)、ポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)が接続配管(15a,15b,15d,15e)によって接続されることで構成されている。このうち、ポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)は、上記実施形態1に係るポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)と同様である。
液式除湿モジュール(21)は、上記実施形態1と同様の除湿側液体供給部(22)及び除湿側気液接触部(23)を有し、再生モジュール(31)は、上記実施形態1と同様の再生側液体供給部(32)及び再生側気液接触部(33)を有する。
液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)は、いずれも、各モジュール(21,31)専用の液受部を有していない。その代わりに、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)の下方には、1つの液槽(24)が設置されている。
液槽(24)は、除湿側気液接触部(23)にて除湿に利用された後の液体吸収剤と再生側気液接触部(33)にて再生された液体吸収剤との両方を受けることができるように、両気液接触部(23,33)の下方に位置する。そして、液槽(24)は、除湿に利用された後の液体吸収剤と再生された液体吸収剤とを、混合して貯留する。即ち、液槽(24)は、除湿側の液受部及び再生側の液受部を兼ねている。従って、本実施形態2では、図1の再生側液受部(34)と、再生側液受部(34)及び液槽(24)を繋ぐ接続配管(15c)とは、設けられていない。
なお、本実施形態2に係る調湿装置(10)の動作は、上記実施形態1と同様である。
このような本実施形態2に係る調湿装置(10)は、上記実施形態1の効果に加え、以下の効果も奏する。
本実施形態2では、液槽(24)は、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)の下方に位置している。これにより、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれからの液体吸収剤には、重力により液槽(24)に流れ込む力が作用する。従って、液体吸収剤を液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)から液槽(24)に流入させるためのポンプを図2に示すように設けずとも良い。
≪実施形態3≫
本実施形態3の調湿装置(10)の構成を図3に示す。図3では、冷媒回路(40)の構成は図1と同様であるが、吸収剤回路(15)の構成が若干異なる。なお、図3では、図1と対応する構成に、図1と同様の符合を付している。以下では、構成の異なる部分についてのみ説明する。
液体吸収剤は、上記実施形態1と同様である。
吸収剤回路(15)は、液式除湿モジュール(21)、再生モジュール(31)、2つのポンプ(37a,37b)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)が接続配管(15a〜15c,15f〜15i)によって接続されることで構成されている。このうち、液式除湿モジュール(21)、再生モジュール(31)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)は、上記実施形態1に係る液式除湿モジュール(21)、再生モジュール(31)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)と同様である。
本実施形態3においても、上記実施形態1と同様、液式除湿モジュール(21)の除湿側気液接触部(23)の下方に位置する1つの液槽(24)から、ポンプ(37a,37b)を介して液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)それぞれに、液槽(24)内の液体吸収剤が送られる。しかし、本実施形態3では、上記実施形態1とは異なり、図1の流量調整弁(39)が設けられない代わりに、1つの液槽(24)には2つのポンプ(37a,37b)が接続されている。
即ち、本実施形態3では、再生モジュール(31)に対応してポンプ(37a)が設けられ、液式除湿モジュール(21)に対応してポンプ(37b)が設けられている。ポンプ(37a)の入力側は、接続配管(15f)を介して液槽(24)と接続され、ポンプ(37a)の出力側は、接続配管(15g)を介して液加熱熱交換器(44)の吸収剤通路の入口に接続されている。ポンプ(37b)の入力側は、接続配管(15h)を介して液槽(24)と接続され、ポンプ(37b)の出力側は、接続配管(15i)を介して液冷却熱交換器(46)の吸収剤通路の入口に接続されている。
これにより、液槽(24)内の液体吸収剤は、ポンプ(37a)により液加熱熱交換器(44)を介して再生モジュール(31)に送られ、ポンプ(37b)により液冷却熱交換器(46)を介して液式除湿モジュール(21)に送られる。
上述した構成を有する本実施形態3に係る調湿装置(10)は、ポンプ(37)が1台である際の効果を除き、上記実施形態1と同様の効果を奏する。
≪実施形態4≫
<構成>
本実施形態4の調湿装置(10)の構成を図4に示す。本実施形態4に係る調湿装置(10)は、吸収剤回路(15)と冷媒回路(40)とを備える。本実施形態4の調湿装置(10)は、上記実施形態1〜3とは構成が大幅に異なっているため、以下では、構成と動作について説明する。
液体吸収剤は、上記実施形態1と同様である。
−吸収剤回路−
吸収剤回路(15)は、2つの液式除湿モジュール(21a,21b)、1つの再生モジュール(31)、1台のポンプ(37)、3つの流量調整弁(39a〜39c)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)が、接続配管(15a〜15g)によって接続されることで構成されている。
液式除湿モジュール(21a,21b)は、それぞれ、除湿側液体供給部(22a,22b)と、除湿側気液接触部(23a,23b)と、除湿側液受部(25a,25b)とを有する。
除湿側液体供給部(22a,22b)は、接続配管(15a,15f)及び流量調整弁(39b,39c)を介して液冷却熱交換器(46)と接続されている。除湿側液体供給部(22a,22b)は、対応する除湿側気液接触部(23a,23b)に、液冷却熱交換器(46)にて冷却された液体吸収剤を供給する。
各除湿側気液接触部(23a,23b)は、液体吸収剤に被処理空気としての外気(OA)を接触させて該空気を除湿する。除湿された空気は、供給空気(SA)として室内に供給される。
各除湿側液受部(25a,25b)は、各除湿側気液接触部(23a,23b)の下方に位置する。各除湿側液受部(25a,25b)は、各除湿側気液接触部(23a,23b)において被処理空気(外気(OA))と接触し除湿に使用された液体吸収剤を受ける。各除湿側液受部(25a,25b)と液槽(35)とは、接続配管(15c,15g)によって接続されており、各除湿側液受部(25a,25b)が受けた液体吸収剤(即ち、除湿に使用された液体吸収剤)は、接続配管(15c,15g)それぞれを介して1つの液槽(35)に送られる。
再生モジュール(31)は、再生側液体供給部(32)と、再生側気液接触部(33)と、液槽(35)とを有する。即ち、本実施形態4では、液槽(35)は、再生モジュール(31)側に設置されている。
再生側液体供給部(32)は、接続配管(15b)を介して液加熱熱交換器(44)と接続されており、液加熱熱交換器(44)で加熱された液体吸収剤を再生側気液接触部(33)に供給する。
再生側気液接触部(33)は、液体吸収剤に再生用空気としての室内外気(RA)を接触させて液体吸収剤を再生する。なお、再生された空気は、排気空気(EA)として屋外に排出される。
液槽(35)は、再生側気液接触部(33)の下方に位置している。液槽(35)は、再生側気液接触部(33)において再生された液体吸収剤を受けるための再生側液受部としての機能を兼ねていると共に、当該液体吸収剤を貯留する。このように、本実施形態4では、再生側液受部と液槽とは併設されていない。
液槽(35)には、再生され濃度が高まった液体吸収剤のみならず、各液式除湿モジュール(21a,21b)にて除湿に使用され濃度が薄まった液体吸収剤が、混合して貯留される。
ポンプ(37)は、入力が接続配管(15d)を介して液槽(35)に接続され、出力が接続配管(15e)を介して液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)に接続されている。このポンプ(37)により、液槽(35)に貯留された液体吸収剤は、液加熱熱交換器(44)を介して再生モジュール(31)に送られると共に、液冷却熱交換器(46)を介して各液式除湿モジュール(21a,21b)に送られる。
なお、接続配管(15e)は、一端がポンプ(37)の出力側に接続され、他端が2経路に分岐している。2つの経路とは、流量調整弁(39a)を介して液加熱熱交換器(44)に接続される経路と、液冷却熱交換器(46)に接続された経路である。
流量調整弁(39a)は、接続配管(15e)上のうち、2経路への分岐点から液加熱熱交換器(44)までの間に位置している。流量調整弁(39a)は、再生モジュール(31)への液体吸収剤の供給量を調整する。流量調整弁(39b)は、接続配管(15a)のうち、液式除湿モジュール(21a)と接続配管(15a,15f)の合流点との間に位置している。流量調整弁(39b)は、液式除湿モジュール(21a)への液体吸収剤の供給量を調整する。流量調整弁(39c)は、接続配管(15f)のうち、液式除湿モジュール(21b)と接続配管(15a,15f)の合流点との間に位置している。流量調整弁(39c)は、液式除湿モジュール(21b)への液体吸収剤の供給量を調整する。
液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)は、上記実施形態1に係る液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)と同様である。つまり、液加熱熱交換器(44)は、冷媒回路(40)を流れる冷媒を用いて、再生モジュール(31)に供給される前の液体吸収剤を加熱する。液冷却熱交換器(46)は、冷媒回路(40)を流れる冷媒を用いて、各液式除湿モジュール(21a,21b)に供給される前の液体吸収剤を冷却する。
−冷媒回路−
冷媒回路(40)は、上記実施形態1において、放熱用凝縮器(43)及び冷媒冷却式除湿モジュール(48)を有さない構成となっている。また、本実施形態4では、ファン(43a)も設けられていない。即ち、本実施形態4では、冷媒冷却式除湿モジュール(48)が設けられないため、該モジュール(48)の発熱(凝縮熱)量をバランスさせるための放熱手段(具体的には、放熱用凝縮器(43)及びファン(43a))が不要となっている。
具体的に、冷媒回路(40)は、圧縮機(42)、液加熱熱交換器(44)、膨張弁(45)及び液冷却熱交換器(46)が、接続配管(40a〜40d)によってこの順で直列に接続されている。液加熱熱交換器(44)は、冷媒と液体吸収剤とを熱交換して液体吸収剤を加熱するものであって、冷媒の凝縮器として機能する。液冷却熱交換器(46)は、冷媒と液体吸収剤とを熱交換して液体吸収剤を冷却するものであって、冷媒の蒸発器として機能する。
なお、本実施形態4では、ファン(43a)が設けられていないため、コントローラ(50)によるファン(43a)の運転動作は行われない。コントローラ(50)は、圧縮機(42)の運転動作の制御、流量調整弁(39a)の開度制御を行う。また、コントローラ(50)は、流量調整弁(39b,39c)の開度制御を行うことにより、液式除湿モジュール(21a,21b)への液体吸収剤の供給量を調整する。
<調湿装置の動作>
圧縮機(42)で圧縮された冷媒は、液加熱熱交換器(44)にて液体吸収剤に放熱して凝縮する。液加熱熱交換器(44)を流出した冷媒は、膨張弁(45)で減圧され、液冷却熱交換器(46)に流入する。液冷却熱交換器(46)において、冷媒は、液体吸収剤を冷却して蒸発する。その後、冷媒は、圧縮機(42)に吸入される。
吸収剤回路(15)では、ポンプ(37)は作動し、流量調整弁(39a〜39c)は所定の開度に調節される。
各液式除湿モジュール(21a,21b)では、液体吸収剤は、各除湿側液体供給部(22a,22b)から対応する除湿側気液接触部(23a,23b)へと滴下される。滴下された液体吸収剤は、被処理空気(外気(OA))から水分を吸収して該空気を除湿する。各液式除湿モジュール(21a,21b)にて除湿された空気は、供給空気(SA)として室内に供給される。
被処理空気(外気(OA))から水分を吸収した液体吸収剤は、濃度が薄まったものとなっており、各除湿側液受部(25a,25b)にて一旦受け止められた後、接続配管(15c,15g)を介して液槽(35)に送られて貯留される。液槽(35)に貯留された液体吸収剤は、接続配管(15d)を通過後、接続配管(15e)において液加熱熱交換器(44)側及び液冷却熱交換器(46)側それぞれに分岐して流れる。
液加熱熱交換器(44)側に流れた液体吸収剤は、当該熱交換器(44)にて冷媒によって加熱され、その後再生モジュール(31)に流入する。再生モジュール(31)に流入した液体吸収剤は、再生側液体供給部(32)から再生側気液接触部(33)へと滴下される。再生側気液接触部(33)には、再生用空気(室内空気(RA))が供給され、滴下された液体吸収剤は、当該空気に水分を放出する。これにより、液体吸収剤は、濃度が高い状態となり、再生される。当該液体吸収剤は、再生側気液接触部(33)の下部にある液槽(35)に貯留される。
即ち、液槽(35)には、再生モジュール(31)で濃度が濃くなった液体吸収剤と、各液式除湿モジュール(21a,21b)で濃度が薄くなった液体吸収剤とが入れられて混合される。
なお、再生用空気は、液体吸収体の再生に利用された後、排気空気(EA)として屋外に排出される。
液冷却熱交換器(46)側に流れた液体吸収剤は、当該熱交換器(46)にて冷媒によって冷却され、その後液式除湿モジュール(21a,21b)それぞれに供給される。各液式除湿モジュール(21a,21b)に流入した液体吸収剤は、再び各除湿側液体供給部(22a,22b)から各除湿側気液接触部(23a,23b)へと滴下される。
<効果>
本実施形態4では、除湿に利用された液体吸収剤と再生された液体吸収剤とが、1つの液槽(35)に混合されて貯留される。即ち、各液式除湿モジュール(21a,21b)及び再生モジュール(31)それぞれに液槽が設けられているのではなく、各液式除湿モジュール(21a,21b)及び再生モジュール(31)に共通した1つの液槽(35)が設けられている。これにより、各液式除湿モジュール(21a,21b)及び再生モジュール(31)それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置(10)のサイズは小さくなる。従って、調湿装置(10)のコストは抑えられる。また、液槽(35)内の液体吸収剤は、ポンプ(37)によって、積極的に各液式除湿モジュール(21a,21b)及び再生モジュール(31)それぞれに滞りなく送られる。
また、本実施形態4の調湿装置(10)は、複数の液式除湿モジュール(21a,21b)を有しているが、再生モジュール(31)は1つである。従って、少なくとも一方の液式除湿モジュール(21a,21b)が運転している場合は、再生モジュール(31)は、常時運転することとなる。本実施形態4では、このような再生モジュール(31)側にあえて液槽(35)を設けた構成とし、更に、液槽(35)が再生側液受部としての機能を兼ねるように構成している。これにより、液槽(35)が各モジュール(21a,21b,31)とは別に設けられる場合よりも、調湿装置(10)の構成は簡略化されている。また、液槽(35)は、常時運転する再生モジュール(31)に含まれているため、調湿装置(10)が運転するのに常時必要な部分は、常時動作している1つの再生モジュール(31)内に収まっていると言える。
≪実施形態5≫
本実施形態5の調湿装置(10)の構成を図5に示す。図5では、冷媒回路(40)の構成は図4と同様であるが、吸収剤回路(15)の構成が若干異なる。なお、図5では、図4と対応する構成に、図4と同様の符合を付している。以下では、構成の異なる部分についてのみ説明する。
液体吸収剤は、上記実施形態1と同様である。
吸収剤回路(15)は、複数の液式除湿モジュール(21a,21b)、1つの再生モジュール(31)、1つの液槽(35)、1つのポンプ(37)、複数の流量調整弁(39a,39b,39c)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)が、接続配管(15a〜15h)によって接続されることで構成されている。このうち、再生モジュール(31)及び液槽(35)以外は、上記実施形態4と同様である。
再生モジュール(31)は、上記実施形態4と同様の再生側液体供給部(32)及び再生側気液接触部(33)に加え、再生側液受部(34)を有する。
再生側液受部(34)は、再生側気液接触部(33)の下方に位置する。再生側液受部(34)は、再生側気液接触部(33)で再生された液体吸収剤を受ける。再生側液受部(34)と液槽(35)とは、接続配管(15h)によって接続されており、再生側液受部(34)が受けた液体吸収剤(即ち、再生された液体吸収剤)は、接続配管(15h)を介して1つの液槽(35)に送られる。
液槽(35)は、液式除湿モジュール(21a,21b)及び再生モジュール(31)のいずれにも含まれておらず、これらのモジュール(21a,21b,31)とは別途、タンクユニット(36)内に配置されている。タンクユニット(36)には、液槽(35)の他、接続配管(15d)及びポンプ(37)が含まれている。液槽(35)には、各液式除湿モジュール(21a,21b)にて除湿に使用された後の液体吸収剤が接続配管(15c,15g)を介して流入するとともに、再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤が接続配管(15h)を介して流入する。これらの液体吸収剤は、液槽(35)内にて混合され、ポンプ(37)及び接続配管(15a)を介して各モジュール(21a,21b,31)に送られる。
このように、本実施形態5では、各液式除湿モジュール(21a,21b)及び再生モジュール(31)にて共通した1つの液槽(35)が設けられている。これにより、各モジュール(21a,21b,31)それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置(10)のサイズは小さくなる。従って、調湿装置(10)のコストを抑えることができる。また、液槽(35)内の液体吸収剤は、ポンプ(37)によって、積極的に各モジュール(21a,21b,31)に滞りなく送られる。
また、本実施形態5では、液槽(35)を含むタンクユニット(36)が各モジュール(21a,21b,31)とは別に設置されている。これにより、タンクユニット(36)の設置場所の自由度が向上し、液槽(35)を最適な容量とすることができる。更に、液槽(35)に接続された接続配管(15c,15d,15g,15h)の経路が最小となるように、タンクユニット(36)の設置位置を調節することもできる。
≪実施形態6≫
本実施形態6の調湿装置(10)の構成を図6に示す。図6では、冷媒回路(40)の構成は図1〜図3と同様であるが、吸収剤回路(15)の構成が若干異なる。なお、図6では、図1と対応する構成に、図1と同様の符合を付している。以下では、構成の異なる部分についてのみ説明する。
液体吸収剤は、上記実施形態1と同様である。
吸収剤回路(15)は、液式除湿モジュール(21)、再生モジュール(31)、ポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)が接続配管(15a,15b,16,15d,15e)によって接続されることで構成されている。このうち、ポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)は、上記実施形態1に係るポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)と同様である。
液式除湿モジュール(21)は、上記実施形態1と同様の除湿側液体供給部(22)、除湿側気液接触部(23)を有し、再生モジュール(31)は、上記実施形態1と同様の再生側液体供給部(32)及び再生側気液接触部(33)を有する。
更に、本実施形態6では、液式除湿モジュール(21)は、除湿側液受部(26)及び液槽(24)を有する。再生モジュール(31)は、再生側液受部(34)を有する。即ち、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)は、各モジュール(21,31)専用の液受部(26,34)を有する。
除湿側液受部(26)は、除湿側気液接触部(23)の下方に位置する。除湿側液受部(26)は、除湿側気液接触部(23)において被処理空気(外気(OA))と接触し除湿に使用された液体吸収剤を受ける。
再生側液受部(34)は、再生側気液接触部(33)の下方に位置する。再生側液受部(34)は、再生側気液接触部(33)において室内空気(RA)と接触し再生された液体吸収剤を受ける。
液槽(24)は、再生モジュール(31)よりも液式除湿モジュール(21)寄り、即ち、除湿側液受部(26)の下方に位置する。液槽(24)は、除湿側液受部(26)及び再生側液受部(34)と、接続配管(16)(第1接続配管に相当)によって繋がれている。液槽(24)には、各液受部(26,34)が受けた液体吸収剤が、接続配管(16)を介して流入され貯留される。
具体的に、接続配管(16)は、一端が再生側液受部(34)に接続された配管(16a)、一端が除湿側液受部(26)に接続された配管(16b)、及び、一端が液槽(24)に接続された配管(16c)とで構成される。これらの配管(16a,16b,16c)の他端同士は繋がっており、これによって接続配管(16)は形作られている。
このような接続配管(16)には、液式除湿モジュール(21)にて被処理空気(外気(OA))の除湿に利用された液体吸収剤と、再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤とが流入され、これらの液体吸収剤は当該接続配管(16)内にて混合される。接続配管(16)内にて混合された液体吸収剤は、当該接続配管(16)を介して液槽(24)に流入される。
即ち、本実施形態6では、上記実施形態1〜実施形態5とは異なり、液体吸収剤の混合動作が液槽(24)内で行われるのではなく、接続配管(16)内にて行われる。
<効果>
本実施形態6では、液式除湿モジュール(21)にて除湿に利用された液体吸収剤と再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤とは、1つの液槽(24)に貯留される。即ち、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液槽が設けられているのではなく、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)に共通した1つの液槽(24)が設けられている。これにより、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置(10)のサイズは小さくなる。従って、調湿装置(10)のコストを抑えられる。そして、液槽(24)内の液体吸収剤は、ポンプ(37)によって、積極的に液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに滞りなく送られる。
また、本実施形態6では、液式除湿モジュール(21)にて被処理空気(外気(OA))の除湿に利用された液体吸収剤と再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤とが、接続配管(16)内にて混合された後に液槽(24)に流入される。これにより、上記実施形態1のように液槽(24)にて液体吸収剤の混合を行う場合よりも、液槽(24)には十分に混合され温度が均一となった液体吸収剤が貯留される。従って、液槽(24)内の温度ムラは生じにくくなる。
液体吸収剤の循環量を、再生モジュール(31)よりも液式除湿モジュール(21)の方を多くすることで、除湿効率を向上することが考えられる。本実施形態6では、液槽(24)が、液式除湿モジュール(21)寄りに位置しているため、液槽(24)内の液体吸収剤を液式除湿モジュール(21)に送るための接続配管(15d,15e,15a)の長さを、液体吸収剤を再生モジュール(31)に送るための接続配管(15d,15e,15b)よりも短くすることができる。従って、ポンプ(37)の動力を小さくすることができる。
また、本実施形態6では、上記実施形態1と同様、被処理空気(外気(OA))は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)で冷却除湿された後に、液体吸収剤を用いて液式除湿モジュール(21)で更に除湿される。そのため、被処理空気(外気(OA))を液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合に比して、液式除湿モジュール(21)での除湿量は少ない。従って、液式除湿モジュール(21)で除湿に必要とする液体吸収剤の量も、液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合よりも少なくて済む。また、液式除湿モジュール(21)における液体吸収剤の濃度変化は、液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合に比して小さくなるため、濃度の異なる液体吸収剤を1つの液槽(24)にて貯留しても、濃度の異なる液体吸収剤の混合による除湿性能への影響は小さい。即ち、1つの液槽(24)にて、液式除湿モジュール(21)と再生モジュール(31)それぞれからの液体吸収剤を混合したものを貯留しても、調湿装置(10)の性能面にて問題となることはない。
また、本実施形態6では、上記実施形態1と同様、液槽(24)には1台のポンプ(37)が接続され、そのポンプ(37)から接続配管(15e)を介して液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液体吸収剤を分岐して流す構成となっている。このように複数台のポンプを使用せずとも、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)に液体吸収剤を送ることができ、ポンプ(37)の数が少ない分調湿装置(10)の製造コストや消費電力量を削減することができる。また、ポンプ(37)の数が少ないため、その分調湿装置(10)のメンテナンスに要する時間も短縮できる。
≪実施形態7≫
本実施形態7の調湿装置(10)の構成を図7に示す。図7では、冷媒回路(40)の構成は図1〜図3,図6と同様であるが、吸収剤回路(15)の構成が若干異なる。なお、図7では、図1と対応する構成に、図1と同様の符合を付している。以下では、構成の異なる部分についてのみ説明する。
液体吸収剤は、上記実施形態1と同様である。
吸収剤回路(15)は、液式除湿モジュール(21)、再生モジュール(31)、ポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)が接続配管(15a,15b,17,18,15d,15e)によって接続されることで構成されている。このうち、ポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)は、上記実施形態1に係るポンプ(37)、流量調整弁(39)、液加熱熱交換器(44)及び液冷却熱交換器(46)と同様である。
液式除湿モジュール(21)は、上記実施形態1と同様の除湿側液体供給部(22)、除湿側気液接触部(23)を有し、再生モジュール(31)は、上記実施形態1と同様の再生側液体供給部(32)及び再生側気液接触部(33)を有する。
更に、本実施形態7では、液式除湿モジュール(21)は、除湿側液受部(26)及び液槽(24)を有する。再生モジュール(31)は、再生側液受部(34)を有する。即ち、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)は、各モジュール(21,31)専用の液受部(26,34)を有する。
除湿側液受部(26)は、除湿側気液接触部(23)の下方に位置する。除湿側液受部(26)は、除湿側気液接触部(23)において被処理空気(外気(OA))と接触し除湿に使用された液体吸収剤を受ける。
再生側液受部(34)は、再生側気液接触部(33)の下方に位置する。再生側液受部(34)は、再生側気液接触部(33)において室内空気(RA)と接触し再生された液体吸収剤を受ける。
これらの液受部(26,34)は、接続配管(17)(第2接続配管に相当)によって繋がれている。具体的に、接続配管(17)の一端は再生側液受部(34)に接続され、接続配管(17)の他端は除湿側液受部(26)に接続されている。
液槽(24)は、再生モジュール(31)よりも液式除湿モジュール(21)寄り、即ち、除湿側液受部(26)の下方に位置する。液槽(24)は、接続配管(17)とは別の接続配管(18)(液送部に相当)によって、除湿側液受部(26)と繋がれている。液槽(24)には、各液受部(26,34)が受けた液体吸収剤が、接続配管(17,18)を介して流入され貯留される。
具体的に、再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤は、再生側液受部(34)から接続配管(17)を介して除湿側液受部(26)に流入する。除湿側液受部(26)では、当該液体吸収剤と、除湿側気液接触部(23)から滴下されてきた液体吸収剤(即ち被処理空気(外気(OA)の除湿に利用された液体吸収剤)とが混合される。除湿側液受部(26)にて混合された液体吸収剤は、接続配管(18)を介して液槽(24)に流入される。
即ち、本実施形態7では、上記実施形態1〜実施形態5とは異なり、液体吸収剤の混合動作が液槽(24)内で行われるのではなく、除湿側液受部(26)にて行われる。
<効果>
本実施形態7では、液式除湿モジュール(21)にて除湿に利用された液体吸収剤と再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤とは、1つの液槽(24)に貯留される。即ち、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液槽が設けられているのではなく、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)に共通した1つの液槽(24)が設けられている。これにより、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置(10)のサイズは小さくなる。従って、調湿装置(10)のコストを抑えられる。そして、液槽(24)内の液体吸収剤は、ポンプ(37)によって、積極的に液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに滞りなく送られる。
また、本実施形態7では、再生モジュール(31)にて再生された液体吸収剤は、再生側液受部(34)から接続配管(17)を介して除湿側液受部(26)に流入した後、被処理空気の除湿に利用された液体吸収剤と除湿側液受部(26)にて混合される。混合された後の液体吸収剤は、接続配管(18)を介して液槽(24)に流入される。これにより、上記実施形態1のように液槽(24)にて液体吸収剤の混合を行う場合よりも、液槽(24)には十分に混合され温度が均一となった液体吸収剤が貯留される。従って、液槽(24)内の温度ムラは生じにくくなる。
液体吸収剤の循環量を、再生モジュール(31)よりも液式除湿モジュール(21)の方を多くすることで、除湿効率を向上することが考えられる。本実施形態7では、上記実施形態6と同様、液槽(24)が、液式除湿モジュール(21)寄りに位置しているため、液槽(24)内の液体吸収剤を液式除湿モジュール(21)に送るための接続配管(15d,15e,15a)の長さを、液体吸収剤を再生モジュール(31)に送るための接続配管(15d,15e,15b)よりも短くすることができる。従って、ポンプ(37)の動力を小さくすることができる。
また、本実施形態7では、上記実施形態1と同様、被処理空気(外気(OA))は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)で冷却除湿された後に、液体吸収剤を用いて液式除湿モジュール(21)で更に除湿される。そのため、被処理空気(外気(OA))を液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合に比して、液式除湿モジュール(21)での除湿量は少ない。従って、液式除湿モジュール(21)で除湿に必要とする液体吸収剤の量も、液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合よりも少なくて済む。また、液式除湿モジュール(21)における液体吸収剤の濃度変化は、液式除湿モジュール(21)のみで除湿する場合に比して小さくなるため、濃度の異なる液体吸収剤を1つの液槽(24)に貯留しても、濃度の異なる液体吸収剤の混合による除湿性能への影響は小さい。即ち、1つの液槽(24)にて、液式除湿モジュール(21)と再生モジュール(31)それぞれからの液体吸収剤を混合したものを貯留しても、調湿装置(10)の性能面にて問題となることはない。
また、本実施形態7では、上記実施形態1と同様、液槽(24)には1台のポンプ(37)が接続され、そのポンプ(37)から接続配管(15e)を介して液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)それぞれに液体吸収剤を分岐して流す構成となっている。このように複数台のポンプを使用せずとも、液式除湿モジュール(21)及び再生モジュール(31)に液体吸収剤を送ることができ、ポンプ(37)の数が少ない分調湿装置(10)の製造コストや消費電力量を削減することができる。また、ポンプ(37)の数が少ないため、その分調湿装置(10)のメンテナンスに要する時間も短縮できる。
≪その他の実施形態≫
冷媒冷却式除湿モジュール(48)は、被処理空気を冷却除湿できれば良い。そのため、被処理空気を冷却除湿する際に使用する媒体は、冷媒に代えて水等であってもよい。
再生モジュール(31)は、複数設けられていても良い。
例えば実施形態1〜3において、冷媒冷却式除湿モジュール(48)の上流側に、別途顕熱処理用の熱交換器が設置されてもよい。顕熱処理用の熱交換器は、冷媒冷却式除湿モジュール(48)とは異なる熱源(例えば地中熱)を用いて、被処理空気である外気(OA)を顕熱処理してもよい。
放熱用凝縮器(43)が放熱する放熱流体は、室内の空気(RA)以外であればよく、水であってもよい。この場合、放熱用凝縮器(43)は冷媒と水との熱交換器で構成され、ファン(43a)の代わりに水を放熱用凝縮器(43)に供給するためのポンプを有する水循環回路を別途設けてもよい。
放熱用凝縮器(43)及びファン(43a)は必須ではなく、設けられていなくても良い。
放熱用凝縮器(43)が設けられているとしても、放熱用凝縮器(43)への放熱流体の供給が停止される条件は、冷媒の凝縮温度が所定値以下の場合に限定されない。例えば、供給制御部(51)は、潜熱負荷が所定負荷以下である場合に、放熱用凝縮器(43)にて処理するべき冷媒冷却式除湿モジュール(48)での発熱(凝縮熱)量は存在しないと判断して、ファン(43a)の運転を停止してもよい。この場合、供給制御部(51)は、潜熱負荷が所定負荷を超える場合、放熱用凝縮器(43)にて処理するべき冷媒冷却式除湿モジュール(48)での発熱(凝縮熱)量が存在すると判断して、ファン(43a)を運転させる。潜熱負荷が所定負荷を超えるか否かは、外気(OA)の露点温度が冷媒の蒸発温度よりも高いか否かによって判断されてもよい。即ち、再生モジュール(31)の放熱分のみでは2つの除湿モジュール(21,48)の発熱量を処理することができない程に、冷媒冷却式除湿モジュール(48)での発熱(凝縮熱)量がある場合に、ファン(43a)が運転して放熱用凝縮器(43)での放熱が行われる。
実施形態7では、再生された液体吸収剤と除湿に利用された液体吸収剤とが、除湿側液受部(26)にて混合される場合について説明したが、液体吸収剤の混合場所は、図8に示すように、再生側液受部(34)内であってもよい。具体的に、図8では、接続配管(18)(液送部に相当)は、除湿側液受部(26)と再生側液受部(34)とを繋ぐ接続配管(17)(第2接続配管に相当)とは別の配管であって、再生側液受部(34)と液槽(24)とを繋いでいる。除湿側液受部(26)にて被処理空気の除湿に利用された液体吸収剤は、除湿側液受部(26)から接続配管(17)を介して再生側液受部(34)に流入した後、再生された液体吸収剤と再生側液受部(34)にて混合される。液槽(24)には、混合された後の液体吸収剤が接続配管(18)を介して流入される。これによっても、上記実施形態7と同様、液槽(24)にて液体吸収剤の混合を行う場合よりも、液槽には十分に混合された液体吸収剤が貯留される。
なお、図8では、液槽(24)は、再生モジュール(31)内に設置されているが、上記実施形態7と同様に液式除湿モジュール(21)内に設置されていてもよい。
図7及び図8では、液送部(18)が配管で構成される場合を説明した。しかし、液送部は、液体吸収剤を液槽(24)に送るものであればどのような構成であってもよく、配管に限定されずともよい。例えば、液送部は、図7においては除湿側液受部(26)の底部に孔が形成され、その孔から液槽(24)へ液体吸収剤が滴下されるような構成であることができる。また、液送部は、図8においては再生側液受部(34)の底部に孔が形成され、その孔から液槽(24)へ液体吸収剤が滴下されるような構成であることができる。
以上説明したように、本発明は、液式除湿部及び再生部それぞれに液槽が設けられる場合よりも、調湿装置のサイズは小さいものにできるといった効果を有する。従って、本発明は、サイズの大きい調湿装置が設置困難な場所にも設置することができる調湿装置として有用である。
10 調湿装置
15c 接続配管(配管)
16 接続配管(第1接続配管)
17 接続配管(第2接続配管)
18 接続配管(液送部)
21 液式除湿モジュール(液式除湿部)
22 除湿側気液接触部
24,35 液槽
26 除湿側液受部
31 再生モジュール(再生部)
32 再生側気液接触部
34 再生側液受部
37,37a,37b ポンプ
48 冷媒冷却式除湿モジュール(冷却除湿部)

Claims (10)

  1. 液体吸収剤に被処理空気中の水分を吸収させて該被処理空気を除湿する液式除湿部(21)と、
    上記液体吸収剤の水分を再生用空気に放出させて上記液体吸収剤を再生する再生部(31)と、
    上記液式除湿部(21)にて上記被処理空気の除湿に利用された上記液体吸収剤と上記再生部(31)にて再生された上記液体吸収剤とを貯留する1つの液槽(24,35)と、
    上記液槽(24,35)に貯留された上記液体吸収剤を上記液式除湿部(21)及び上記再生部(31)それぞれに送るポンプ(37,37a,37b)と
    を備えることを特徴とする調湿装置。
  2. 請求項1において、
    上記液槽(24)は、上記再生部(31)よりも上記液式除湿部(21)寄りに位置し、
    上記液槽(24)には、上記再生部(31)にて再生された上記液体吸収剤を上記液槽(24)に送る配管(15c)が接続されている
    ことを特徴とする調湿装置。
  3. 請求項1において、
    上記液槽(24)は、上記液式除湿部(21)及び上記再生部(31)の下方に位置する
    ことを特徴とする調湿装置。
  4. 請求項2または請求項3において、
    上記液式除湿部(21)は、
    上記液体吸収剤と上記被処理空気とを接触させるための除湿側気液接触部(23)と、
    上記除湿側気液接触部(23)の下方において上記被処理空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための除湿側液受部(24)と
    を有し、
    上記再生部(31)は、
    上記液体吸収剤と上記再生用空気とを接触させるための再生側気液接触部(33)と、
    上記再生側気液接触部(33)の下方において上記再生用空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための再生側液受部(34)と
    を有し、
    上記液槽(24)は上記除湿側液受部(24)を兼ねている
    ことを特徴とする調湿装置。
  5. 請求項1において、
    上記液式除湿部(21)は、
    上記液体吸収剤と上記被処理空気とを接触させるための除湿側気液接触部(23)と、
    上記除湿側気液接触部(23)の下方において上記被処理空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための除湿側液受部(26)と
    を有し、
    上記再生部(31)は、
    上記液体吸収剤と上記再生用空気とを接触させるための再生側気液接触部(33)と、
    上記再生側気液接触部(33)の下方において上記再生用空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための再生側液受部(34)と
    を有し、
    上記除湿側液受部(26)、上記再生側液受部(34)及び上記液槽(24)を繋ぐ第1接続配管(16)、
    を更に備え、
    上記液式除湿部(21)にて上記被処理空気の除湿に利用された上記液体吸収剤と上記再生部(31)にて再生された上記液体吸収剤とは、上記第1接続配管(16)内にて混合された後に上記液槽(24)に流入される
    ことを特徴とする調湿装置。
  6. 請求項5において、
    上記液槽(24)は、上記再生部(31)よりも上記液式除湿部(21)寄りに位置する
    ことを特徴とする調湿装置。
  7. 請求項1において、
    上記液式除湿部(21)は、
    上記液体吸収剤と上記被処理空気とを接触させるための除湿側気液接触部(23)と、
    上記除湿側気液接触部(23)の下方において上記被処理空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための除湿側液受部(26)と
    を有し、
    上記再生部(31)は、
    上記液体吸収剤と上記再生用空気とを接触させるための再生側気液接触部(33)と、
    上記再生側気液接触部(33)の下方において上記再生用空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための再生側液受部(34)と
    を有し、
    上記再生側液受部(34)と上記除湿側液受部(26)とを繋ぐ第2接続配管(17)と、
    上記除湿側液受部(26)から上記液槽(24)に上記液体吸収剤を送る液送部(18)と、
    を更に備え、
    上記再生部(31)にて再生された上記液体吸収剤は、上記再生側液受部(34)から上記第2接続配管(17)を介して上記除湿側液受部(26)に流入した後、上記被処理空気の除湿に利用された上記液体吸収剤と上記除湿側液受部(26)にて混合され、
    上記液槽(24)には、混合された後の上記液体吸収剤が上記液送部(18)を介して流入される
    ことを特徴とする調湿装置。
  8. 請求項1において、
    上記液式除湿部(21)は、
    上記液体吸収剤と上記被処理空気とを接触させるための除湿側気液接触部(23)と、
    上記除湿側気液接触部(23)の下方において上記被処理空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための除湿側液受部(26)と
    を有し、
    上記再生部(31)は、
    上記液体吸収剤と上記再生用空気とを接触させるための再生側気液接触部(33)と、
    上記再生側気液接触部(33)の下方において上記再生用空気と接触した上記液体吸収剤を受けるための再生側液受部(34)と
    を有し、
    上記再生側液受部(34)と上記除湿側液受部(26)とを繋ぐ第2接続配管(17)と、
    上記再生側液受部(34)から上記液槽(24)に上記液体吸収剤を送る液送部(18)と、
    を更に備え、
    上記液式除湿部(21)にて上記被処理空気の除湿に利用された上記液体吸収剤は、上記除湿側液受部(26)から上記第2接続配管(17)を介して上記再生側液受部(34)に流入した後、再生された上記液体吸収剤と上記再生側液受部(34)にて混合され、
    上記液槽(24)には、混合された後の上記液体吸収剤が上記液送部(18)を介して流入される
    ことを特徴とする調湿装置。
  9. 請求項1から請求項4のいずれか1つにおいて、
    上記液槽(24,35)では、上記液式除湿部(21)にて上記被処理空気の除湿に利用された上記液体吸収剤と上記再生部(31)にて再生された上記液体吸収剤とが混合される
    ことを特徴とする調湿装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1つにおいて、
    上記液式除湿部(21)よりも上記被処理空気の流れ方向上流側に位置し、上記液式除湿部(21)にて除湿される前の上記被処理空気を冷却して除湿する冷却除湿部(48)、
    を更に備えることを特徴とする調湿装置。
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