JP2018118224A - 遠心ろ過機およびその脱液方法 - Google Patents

遠心ろ過機およびその脱液方法 Download PDF

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Abstract

【課題】雑味の混入を抑えられ、大きな脱液量、脱液速度が得られる遠心脱液性能が向上する遠心ろ過機およびその脱液方法を提供する。【解決手段】本発明の遠心ろ過機1は、駆動源Mと、駆動源Mによって回転中心C1周りに回転駆動され、一方に形成される開口6oが回転中心C1または回転中心C1の近くに対向して設けられ、他方に設けられる第2ろ材6b1と、第2ろ材6b1と開口6oとの間に設けられる第1ろ材6a1とを備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、遠心ろ過機およびその脱液方法に関するものである。
従来型の固液分離法(ろ過脱水法)では、ケークの平均ろ過比抵抗が大きく、ろ過が容易でない処理物、例えば清酒、醤油等のもろみ(スラリー)がある。
清酒、醤油等の脱液では、昔ながらの「雫しぼり」、「ふね」という脱液法のほか、「フィルタープレス」という加圧ろ過圧搾機や、「遠心ろ過機」等が使用される。
固液分離機の分離工程には、スラリーの「ろ過期間」に続いて「圧密期間」があり、上澄み液がケークを透過して、ケーク面が表出すると、「ろ過」工程から「圧密(脱水)」工程に移行する。本発明により、清酒、醤油等のスラリーに対して遠心ろ過機の「ろ過ケーク」の「圧密」メカニズムを「圧密方程式」により説明することができた。
なお、前述の「圧密」「脱水」「圧搾」という用語は慣用的に「脱液」あるいは「脱液操作」と同義に用いられることが多く、「ろ過」工程と「圧密(脱水)」工程の境界がわかりにくいため、以後、本発明においては、「ろ過」および「脱液」操作と、その操作により分離される液分である「ろ液」と「脱液」を区別せず、「脱液」と総称する。
また、「遠心ろ過機」などの固液分離機(脱水機)の名称も慣用的に「ろ過機」と呼称するため、このまま使用する。
例えば、「雫しぼり」は、図11に示すように、発酵を終えた酒もろみ(スラリー)101を酒袋(ろ材)102に詰める。この酒袋102を吊るすと重力によって清酒103が脱液される。図11は、「雫しぼり」の清酒の脱液を示す模式図である。
「ふね」は、図12に示すように、発酵を終えた酒もろみ201を酒袋202に詰める。この酒袋202を「ふね」という箱203内に積み重ねると清酒204が脱液される。図12は、「ふね」での清酒の脱液を示す模式図である。
脱液工程の最終段階で加圧板206とおもり205を酒もろみ201が詰められた酒袋202の上に載せる。これにより、酒袋202の位置を変え、おもり205を乗せ換えたりして「せめ」と呼ばれる脱液を行う。
図13は、「フィルタープレス」での清酒の製造脱液を示す模式図である。
「フィルタープレス」は、図13に示すように、発酵を終えた酒もろみ(スラリー)301を、ろ材304が設けられた複数の箱302に中央の管路301cを通して供給する。
そして、複数の箱302の内部の酒もろみ301を加圧することにより、清酒303が脱液される。
「遠心ろ過機」では、発酵を終えたもろみ(スラリー)が、ろ材が内周面に配置された円筒形状のバスケットに供給される。そして、このバスケットが回転軸周りに高速回転することで、遠心力により清酒が脱液される。
「旭酒造」https://www.asahishuzo.ne.jp/dassai/history.html
ところで、「雫しぼり」、「ふね」という方法は、比較的雑味の少ない吟醸や大吟醸などの清酒の脱液に用いられるが、清酒の時間当たりの生産量が少ないという欠点がある。
「フィルタープレス」は、大量の定圧脱液が可能であるが、比較的雑味が多くなるのは避けられない。
また、固液分離手法の一つとして、従来、非特許文献1に記載される遠心脱液がある。遠心脱液は化学、医薬品、食品等の様々な工業分野で用いられている。しかし、醤油もろみなどの難脱液性材料を遠心脱液する場合には、遠心力によって形成されるケークが大きな脱液抵抗を有するため、脱液に時間がかかる。
また、非特許文献1に記載される「遠心ろ過機」では、「フィルタープレス」よりも雑味の混入が少ない脱液を可能としているが、ケークの液分含有率が高く、清酒(脱液)の回収率が低い。
「遠心ろ過機」は回転速度を上げると、遠心力の増加に伴い一般に脱液速度が速くなるが、雑味も清酒に流出してしまう。これは、アセトアルデヒド、メタノール、アミノ酸などの雑味成分が大きな脱液圧力により酒もろみ(スラリー)から清酒(脱液)に移行したものと考えられる。
上述の「雫しぼり」、「ふね」では雑味が清酒(脱液)に混じりにくいが、処理量は小さい。一方、「フィルタープレス」や、従来の「遠心ろ過機」では、雑味が混じることなく、大きな脱液量、脱液速度を得ることができない。
本発明は上記実状に鑑み創案されたものであり、雑味の混入が抑えられ、大きな脱液量、脱液速度が得られ、遠心脱液性能が向上する遠心ろ過機およびその脱液方法の提供を目的とする。
前記課題を解決するため、第1の本発明の遠心ろ過機は、駆動源と、前記駆動源によって回転中心周りに回転駆動され、一方に形成される開口が前記回転中心または前記回転中心の近くに対向して設けられ、他方に設けられる第2ろ材と、前記第2ろ材と前記開口との間に設けられる第1ろ材とを備えている。
第2の本発明の遠心ろ過機は、駆動源と、前記駆動源により回転中心周りに回転駆動され、前記回転中心または回転中心近くに対向して一方側に開口が設けられ、他方側に設けられる周状の第2ろ材と、前記開口と前記第2ろ材との間に設けられる第1ろ材とを有し、前記第1ろ材と前記第2ろ材とは、環形状をもつ環状体に形成され、前記環状体は、前記回転中心に沿って複数並設されている。
第3の本発明の遠心ろ過機の脱液方法は、第1の本発明を実現する方法である。
第4の本発明の遠心ろ過機の脱液方法は、第2の本発明を実現する方法である。
本発明によれば、雑味の混入を抑えられ、大きな脱液量、脱液速度が得られ、遠心脱液性能が向上する遠心ろ過機およびその脱液方法を提供することができる。
本発明に係る実施形態1の遠心ろ過機を示す模式的縦断面図。 一つの脱液モジュールをバスケットの回転軸側(内方側)から見た斜視図。 従来のバスケットの周面と側面とに、それぞれ端部ろ材、側面ろ材を配置した場合の側面脱液の模式図。 実施形態1で採用している円筒型側面ろ材の脱液を示す模式図。 図8の評価結果を得たラボスケールテスト用遠心ろ過管において、比較例の端面を成す底板の端部ろ材のみを設けた円筒型ろ過体の遠心脱液時の状態を示す模式的縦断面図。 図8の評価結果を得たラボスケールテスト用遠心ろ過管において、(a)は実施例1の開放型の円筒型ろ過体の遠心脱液時の状態を示す模式的縦断面図、(b)は (a)のI部拡大図。 図8の評価結果を得たラボスケールテスト用遠心ろ過管において、(a)は実施例2の閉鎖型の円筒型ろ過体の遠心脱液時の状態を示す模式的縦断面図であり、(b)は(a)のII部拡大図。 図5〜図7での評価結果を示す経過時間θ(min)に対する脱液量を示したグラフ。 本発明に係る実施形態2の遠心ろ過機を示す模式的縦断面図。 (a)は本発明に係る実施形態2の変形例の遠心ろ過機を示す模式的斜視図、(b)は(a)のIII断面図。 「雫しぼり」の清酒の脱液を示す模式図。 「ふね」での清酒の脱液を示す模式図。 「フィルタープレス」での清酒の脱液を示す模式図。
以下、本発明の実施形態について、適宜、図面を参照しながら詳細に説明する。
<<実施形態1>>
図1は、本発明に係る実施形態1の遠心ろ過機を示す模式的縦断面図である。図2は、一つの脱液モジュール5をバスケット3の回転軸側(内方側)から見た斜視図である。
図1、図2に示すように、実施形態1の遠心ろ過機1は、ろ過部が回転中心C1の方向または回転中心C1近くの方向に軸心をもつ円筒型ろ過体6の単独あるいはこの集合体(脱液モジュール5)であり、回転体のバスケット3に脱着可能な構造を有する。
ろ材は、一端部の端部ろ材6b1よりも側面ろ材6a1に厚みのあるろ材が用いられる。
例えば、端部ろ材6b1に、ろ布、金網等のろ材を用い、側面ろ材6a1には端部ろ材6b1よりも厚みのある不織布(フェルト等)、ろ布、セラミック膜等のろ材を用いる。
実施形態1の遠心ろ過機1は、酒もろみを遠心脱液する遠心ろ過機の例を説明する。
遠心ろ過機1は、外郭を形成するケーシング2とバスケット3とモータMとを備えている。一般的に、回転軸に取り付けられたバスケット3はVベルトを介してモータMに接続される。
図1に示すように、ケーシング2内には、バスケット3が軸受2jを介して回転自在に支持されている。
バスケット3は、高速回転して遠心力によってスラリーs1(酒もろみ)(以下、スラリーs1と称す)から清酒を脱液する役割を担う。
バスケット3は、短円筒形状を有しており、その周板3sに脱液を通すための多数の貫通孔3s1が形成されている。なお、底板3t1、3t2に貫通孔3s1を形成してもよい。
バスケット3の一方の底板3t1には金属製フランジ3fが固定されている。
モータMは、バスケット3を回転駆動するものであり、ケーシング2の外方に設けられている。モータMの回転軸4は、ケーシング2の一部を貫通し、バスケット3の底板3t1に設けられる金属製フランジ3fと結合している。
バスケット3の内部には、清酒の原料であるスラリーs1(酒もろみ)をバスケット3の内部に供給する供給パイプ7が設けられている。
ケーシング2の一部には、脱液である清酒を回収する収集部2sが設置されている。収集部2sには、図示しない管が接続されている。
バスケット3の内周面には、図2に示す複数の脱液モジュール5が取り付けられている。脱液モジュール5は、例えば8つ、バスケット3の内周面に配置される。なお、バスケット3の内部に配置する脱液モジュール5の数は任意に選択できる。
バスケット3の内部には、スラリーs1の脱液後のケークを外部に排出するシュート3dが配設されている。
バスケット3のシュート3dの代わりにスクリューコンベア3c(図1の二点鎖線)を配設し、ケークをスクリューコンベア3cで外部に排出する構成としてもよい。
シュート3dやスクリュ-コンベア3cには図示しないケークの剥離回収装置が接続されている。
<脱液モジュール5>
図2に示すように、脱液モジュール5は、天板7bのある箱形をしており、円筒形状をもつ円筒型ろ過体6が複数設けられている。天板7bには、複数の円筒型ろ過体6の開口6oを露出させる孔7boが形成されている。
脱液モジュール5は、防錆処理された金属で形成してもよいし、樹脂で形成してもよい。或いは、金属、樹脂等を組み合わせた構成や成型したろ材で構成してもよい。
円筒型ろ過体6は、回転軸4に向けて配置される開口6oと円筒状の周板6aと開口6oの反対側に配置される開口6o1とを有している。つまり、円筒型ろ過体6は、脱液モジュール天板7bと底板5bに挟みこまれるように設けられ、回転中心C1または回転中心C1近くの方向に向く一方側の開口6oおよび他方側の開口6o1と、一方側の開口6oと他方側の脱液モジュール底板5bとの間に設けられる円筒状の周板6aを有している。
円筒型ろ過体6の周板6aと脱液モジュール底板5bには、通水可能な貫通孔6sが複数形成されている。
円筒型ろ過体6のろ材は、脱液モジュール底板5bの内側に配置されるろ材と、周板6aの内側に配置される円筒型側面ろ材とを組み合わせて設けられている。すなわち、円筒型ろ過体6の底部の脱液モジュール底板5bの内側には、ろ布、金網等の端部ろ材6b1が配設されている。端部ろ材6b1は、例えば、1mm厚の織布、金網等が使用される。
円筒型ろ過体6の側周部の周板6aの内側には、脱液モジュール底板5bの端部ろ材6b1より厚みがある側面ろ材6a1、例えば、不織布(フェルト等)、セラミック膜などが使用されている。
図1に示すように、スラリーs1をバスケット3内の複数の脱液モジュール5上に投入し、バスケット3を高速回転させる。すると、スラリーs1が端部ろ材6b1で脱液され、円筒型ろ過体6の端部ろ材6b1上にケークが形成される。スラリーs1の相対的に粒子径の粗い粒子がケークを形成する。一方、相対的に粒子径が細かく、沈降速度の遅い粒子(浮遊物質等)は、ケーク上の上澄み液中にわずかに懸濁している。
底板6b上の端部ろ材6b1にはケークが形成されるので、脱液抵抗が大きい。
一方、円筒型ろ過体6の周板6aは、高速回転するバスケット3(図1参照)内に生じる遠心力方向に垂直な方向に対向している。
周板6aの側面ろ材6a1には、ケークが殆ど形成されないため、液の圧力や遠心力場における位置エネルギーが端部より相対的に低い側面ろ材6a1で脱液された脱液に浮遊物質が混じることを抑制する必要がある。そのため、液体がよく通り、厚みのあるろ材を用いてろ材の表面だけでなくろ材の内部で、バスケット3の回転半径方向の厚みを使って、浮遊物質を捕捉する脱液機構を用いる。つまり、側面ろ材6a1には、端部ろ材6b1より厚みがあるろ材を用いるとよい。
そこで、側周部の周板6a内側の側面ろ材6a1は、端部ろ材6b1と同じ厚さ又はより厚いろ材を用いて、上澄み液中の浮遊物質等の細かい粒子を捕捉し、脱液を排出する。
端部ろ材6b1上のケークの脱液抵抗が大きいので、ケーク上にできる上澄み液は、側面ろ材6a1によって、速やかに脱液として、遠心力が働く回転半径外方向に排出される。
なお、円筒型ろ過体6の底部の開口6o1を塞ぐ底板を、脱液モジュール底板5bより回転中心C1の側に別体に離膈して設けることも可能である。この底板には複数の貫通孔が設けられる。この場合、当該底板の上下面の何れかに端部ろ材6b1を設け、円筒型ろ過体6の下方にある脱液モジュール底板5bにはろ材を設けない。なお、円筒型ろ過体6の下方の脱液モジュール底板5bにろ材を設けてもよい。また、脱液モジュール底板5bの全体または一部の上面または下面にろ材を設けてもよいし、設けなくともよい。
また、側面ろ材6a1は周板6aの内側に代えて、周板6aの外側に設ける構成としてもよい。
<円筒型側面ろ材の脱液と従来の側面脱液の違い>
図3は、従来のバスケット103の周面103tと側面103sとに、それぞれ端部ろ材103t1、側面ろ材103s1を配置した場合の側面脱液の模式図である。図3では、バスケット103を省略して示し、2つの脱液面を形成する側面ろ材103s1と端部ろ材103t1を離して図示している。側面ろ材103s1と端部ろ材103t1は同じろ材であることが多い。
回転軸C2の周りに、バスケット103を高速回転させると、周面103tの端部ろ材103t1の内方にあるスラリーs1(酒もろみ)に遠心力が加わり、スラリーs1が端部ろ材103t1で脱液される。端部ろ材103t1で脱液されるスラリーs1には、遠心力場における液圧とケークの固体圧縮圧力が作用するので遠心力が大き過ぎると端部ろ材103t1で脱液される清酒(脱液)に雑味が混じることとなる。
バスケット103の側面103sの側面ろ材103s1で脱液されるスラリーs1は、遠心力の方向と垂直な方向に作用し、遠心力による圧力より低い圧力の液圧による脱液の流れが生じ、スラリーs1が脱液される。そのため、側面ろ材103s1で脱液されるスラリーs1に雑味が混じることが抑制されると考えられる。
そこで、バスケット103の側面103sでの脱液を促進することが望まれる。しかし、従来のバスケット103の側面103sに設置できる側面ろ材103s1の大きさは、図3から分るように、限定される。結果的に、従来の方式では側面ろ材103s1による脱液(清酒)の量が制限されていた。
図4は、実施形態1で採用している円筒型側面ろ材の脱液を示す模式図である。図4では、円筒型ろ過体6を3つだけ図示している。
そこで、実施形態1のバスケット3の内部には、円筒型ろ過体6の軸が回転中心C3または回転中心C3近くを向くとともに、開口6oが回転中心C3または回転中心C3近くに対向するように配置される。換言すれば、回転中心C3または回転中心C3近くに対して円筒型ろ過体6の軸が放射状または放射状に近くなるように円筒型ろ過体6が配置される。
円筒型ろ過体6は、端面を成す底板6bの端部ろ材6b1に対して側面の周板6aの側面ろ材6a1の脱液面積を大きくとれる。そこで、円筒型ろ過体6を回転中心C3周りに複数配置することで、周板6aの側面ろ材6a1で形成される脱液面を拡大する。
脱液モジュール5(図2参照)に、円筒型ろ過体6を複数設けることで、高速回転するバスケット3内に生じる遠心力方向に垂直な方向に対向する面の面積を増大させることができる。本構成により、遠心力方向に垂直な方向に対向する面にろ材(側面ろ材6a1)をより広く配置できる。
以上のことから、バスケット3の内部に回転中心C3または回転中心C3近くを中心として円筒型ろ過体6を複数設けることで、側面脱液の面積を拡大し、清酒(脱液)への雑味の混入を抑制するとともに短時間で清酒(脱液)の量を多く回収することができる。
そこで、脱液モジュール5に、周板6aと底板6bとにろ材(6a1、6b1)が設けられる円筒型ろ過体6を複数配置し、当該脱液モジュール5を単数または複数、例えば8つ、バスケット3の内部に配置する構成とした。
<ラボスケールテストにおける比較例(従来方式)の円筒型ろ過体106と実施例1(開放型)、実施例2(閉鎖型)の円筒型ろ過体16、26との脱液量の比較>
従来(比較例)の遠心脱液は、前記したように、遠心力によって形成されたケークが大きな脱液抵抗を有し、ケークを形成する固体粒子どうしの接触により、固体の圧縮圧力が増加し、ケークが緻密化するため、脱液速度が極めて小さくなって、脱液に時間がかかる。本実施形態1では、従来の問題点を解決するために、遠心力が働く方向に平行な面または沿った面にも、ろ材(側面ろ材6a1)を設置し側面からも脱液が排出される方式を開発した。
そこで、図5に示す比較例の端面を成す底板106bの端部ろ材106b1のみを設けた円筒型ろ過体106と、図6に示す実施例1の開放型の円筒型ろ過体16および図7に示す実施例2の閉鎖型の円筒型ろ過体26との脱液量を比較する。従来方式と側面ろ材併用方式の遠心脱液試験 (仕込み固体量ω0 = 1.5 mm、回転数1500rpm、 すなわち、端部ろ材106b1排水面での遠心効果300G(Gは重力加速度を示す)で評価した。
ここで、ω0=全固体体積/ろ材面積と定義する。
比較例(図5)の端部ろ材106b1、実施例1(図6)の端部ろ材16b1、実施例2(図7)の端部ろ材26b1には、ろ材r2を使用して、同じ底部ろ材面積での評価を行った。
評価は醤油もろみ(スラリー)を用いて行った。
<比較例>
図5は、比較例の端面の底板106bの端部ろ材106b1(ろ材r2)のみを設けた円筒型ろ過体106の遠心脱液時の状態を示す模式的縦断面図である。
比較例の円筒型ろ過体106は、一方端が開口された有底円筒形状を有している。円筒型ろ過体106は、一方端が開口(106o)され、円筒状の周板106aと他方端の平板状の底板106bとを有している。他方端の底板106bには、ろ液を挿通させる貫通孔が多数設けられている。円筒型ろ過体106の底板106bの内面にのみ、ろ材r2(端部ろ材106b1)が設置されている。
比較例の円筒型ろ過体106は、回転中心C3に向けて、開口106oが配置されるとともに軸心が配置されている。この状態で、円筒型ろ過体106の内部にスラリーs1を供給し、円筒型ろ過体106を回転中心C3の周りに高速回転させて、遠心脱液する。円筒型ろ過体106の内部のスラリーs1は底板106bのろ材r2で脱液され(矢印α11)、脱液e1が遠心力で実施形態1の図1に示すケーシング2に相当する受器106jに向けて外方に排出される。
<実施例1>
図6(a)は、ラボスケールテストにおける実施例1の開放型の円筒型ろ過体16の遠心脱液時の状態を示す模式的縦断面図であり、図6(b)は、図6(a)のI部拡大図である。
開放型の円筒型ろ過体16は、一方端が開口16oされ、円筒状のろ材r1(側面ろ材16a1)と他方端の平板状のろ材r2(端部ろ材16b1)とを有している。
円筒状のろ材r1(側面ろ材16a1)の外方には空隙d1(図6(b)参照)が設けられる。
開放型の円筒型ろ過体16は、回転中心C3または回転中心C3近くに向けて、開口16oが配置されるとともに軸心が配置されている。この状態で、開放型の円筒型ろ過体16の内部にスラリーs1を供給し、円筒型ろ過体16を回転中心C3の周りに高速回転させて、遠心脱液した。スラリーs1は、底部のろ材r2(端部ろ材16b1)で脱液され(矢印α21)、脱液e1が遠心力で受器16jに向けて外方に排出される。また、図6(b)に示すように、側方のろ材r1(側面ろ材16a1)で脱液(矢印α22)された脱液e1が、空隙d1を通って遠心力で受器16jに向けて外方に排出される(矢印α23)。
<実施例2>
図7(a)は、ラボスケールテストにおける実施例2の閉鎖型の円筒型ろ過体26の遠心脱液時の状態を示す模式的縦断面図であり、図7(b)は、図7(a)のII部拡大図である。
閉鎖型の円筒型ろ過体26とは、図7(b)に示すように、側方にろ材r1(側面ろ材26a1)が設置され、ろ材r1(側面ろ材26a1)の外方に空隙を設けない構成である。
図7(a)、(b)に示すように、閉鎖型の円筒型ろ過体26は、一方端に開口26oがある有底円筒形状を有している。閉鎖型の円筒型ろ過体26は、一方端の開口26oが形成される側方のろ材r1(側面ろ材26a1)と、他方端の底部のろ材r2(端部ろ材26b1)とを有している。
側方のろ材r1(側面ろ材26a1)の外方には閉鎖部材h1が設けられ、側方のろ材r1(側面ろ材26a1)の外方には、空隙がない閉鎖構造である。
閉鎖型の円筒型ろ過体26は、回転中心C3または回転中心C3近くに向けて、開口26oが配置されるとともに軸心が配置されている。
上述の閉鎖型の円筒型ろ過体26の内部にスラリーs1を供給し、円筒型ろ過体26を回転中心C3の周りに高速回転させて、遠心脱液した。スラリーs1は、図7(a)に示すように、底部のろ材r2で脱液され(矢印α31)、脱液e1が遠心力で受器26jに向けて外方に排出される。
また、図7(b)に示すように、側方のろ材r1の外面側に空隙が設けられないことから、ろ材r1(側面ろ材26a1)で脱液された脱液e1(矢印α32)は、ろ材r1の内部を通って遠心力で受器26jに向けて外方に排出される(矢印α33)。
<評価>
図8は、ラボスケールテストにおける図5〜図7の評価結果を示す経過時間θ(min)に対する脱液量を示したグラフである。図8は、横軸に(経過)時間(min)をとり、縦軸に脱液量/初期スラリー質量をとっている。
“○”は、比較例の円筒型ろ過体106(図5参照)のろ材r2での評価結果を示し、“□”は実施例1の開放型の円筒型ろ過体16のろ材r1、r2での評価結果を示し、“△”は実施例2の閉鎖型の円筒型ろ過体26のろ材r1、r2での評価結果を示している。
図8より、実施例1の開放型の円筒型ろ過体16(図6参照)と実施例2の閉鎖型の円筒型ろ過体26(図7参照)は初期スラリー質量に対してほぼ同様の脱液量であった。
これに対して、比較例の円筒型ろ過体106(“○”)は、初期の脱液量が実施例1、2の開放型・閉鎖型の円筒型ろ過体16、26(“□”、“△”)に比べて少なく、500min(分)を経過して開放型・閉鎖型の円筒型ろ過体16、26の脱液量に到達することが明らかとなった。
以上の結果より、本実施形態の実施例1、2は脱液速度に優れることが分る。すなわち、従来のケークの含液率の経時変化を新方式の実施例1、2のものと比較すると、本実施形態の側面ろ材併用方式では初期の脱液性能が劇的に向上することが確認された。
また、脱液量を増加させるために、脱液圧力を高める必要がないので、清酒に雑味が混じることが抑制される。
次に、比較例の端部ろ材106b1と、実施例1の開放型の円筒型ろ過体16のろ材(16a1、16b1)と、実施例2の閉鎖型の円筒型ろ過体26のろ材(26a1、26b1)の脱液機構について説明する。
<比較例の端部ろ材106b1>
比較例の端部ろ材106b1の場合、バスケット3の内部に供給されたスラリーs1(酒もろみ)は、遠心脱液管106の回転による遠心力により、端部ろ材106b1により脱液され、端部ろ材106b1上に形成されるケークと、端部ろ材106b1で脱液された脱液(清酒)とに脱液分離される。
この際、ろ材抵抗は、端部ろ材106b1の上に形成されるケークで、脱液される際の(1)ケーク抵抗と、端部ろ材106b1で脱液される際の(2)ろ材抵抗の合計が脱液抵抗となる。
これらには、(1)ケーク抵抗>>(2)ろ材抵抗 の関係があり、端部ろ材106b1での脱液は「ケーク脱液」となる。
<実施例1の開放型の円筒型ろ過体16のろ材(16a1、16b1)>
遠心ろ過管の内部に供給されたスラリーs1(酒もろみ)は、遠心ろ過管の回転に基づく遠心力場における位置エネルギーおよび液圧の寄与により、端部ろ材16b1および側面ろ材16a1とにより脱液される。
この際、スラリーが端部ろ材16b1により脱液されることで、端部ろ材16b1上にケークが形成される。
そこで、スラリーs1が円筒型ろ過体16により脱液される際には、脱液抵抗は、端部ろ材16b1上に形成されるケークで脱液される際の(1)ケーク抵抗と、(2)端部ろ材16b1のろ材抵抗がある。加えて、上澄み液中を遠心沈降する微細固形分が側面ろ材16a1に取り込まれることによる(3)側面ろ材16a1のろ材抵抗増加分と、(4)側面ろ材16a1のろ材抵抗の合計が脱液抵抗となる。
すなわち、開放型の円筒型ろ過体16のろ材(16a1、16b1)で脱液される際は、(1)+(2)の脱液抵抗の「ケーク脱液」と、(3)+(4)の脱液抵抗の「側面脱液」の組合せになる。
脱液抵抗は、 (1)+(2)>>(3)+(4) であり、また、(1)>>(3)+(4) の関係がある。
<実施例2の閉鎖型の円筒型ろ過体26のろ材(26a1、26b1)>
遠心ろ過管の内部に供給されたスラリーs1(酒もろみ)は、遠心ろ過管の回転に基づく遠心力場における位置エネルギーおよび液圧の寄与により、図7に示す端部ろ材26b1および側面ろ材26a1とにより脱液される。
この際、スラリーs1が端部ろ材26b1で脱液されることにより、端部ろ材26b1上にケークが形成される。
スラリーs1が円筒型ろ過体26により脱液される際には、脱液抵抗は、端部ろ材26b1上に形成されるケークで脱液される際の(1)ケーク抵抗と、(2)端部ろ材26b1のろ材抵抗がある。加えて、上澄み液中を遠心沈降する微細固形分が側面ろ材26a1に取り込まれることによる(3)側面ろ材26a1のろ材抵抗増加分と、(4)側面ろ材26a1のろ材抵抗の合計が脱液抵抗となる。
つまり、閉鎖型の円筒型ろ過体26のろ材(26a1、26b1)で脱液される際は(1)+(2)の脱液抵抗の「ケーク脱液」と、(3)+(4)の脱液抵抗の「側面脱液」の組合せになる。
脱液抵抗は、 (1)+(2)>>(3)+(4) であり、また、 (1)>>(3)+(4) の関係がある。
図6〜図7の評価に用いた開放型の円筒型ろ過体16のろ材r1およびr2の場合と、閉鎖型の円筒型ろ過体26のろ材r1およびr2の場合の脱液速度は実験誤差内であり、ほぼ同じであった(図8参照)。
実施形態1では、以上説明した実施例1の開放型または実施例2の閉鎖型の円筒型ろ過体6を採用する。
<円筒型の側面ろ材6a1と端部ろ材6b1>
スラリーs1(酒もろみ)が実施形態1のバスケット3の回転に基づく遠心力場における位置エネルギーおよび液圧の寄与により、端部ろ材6b1と円筒型の側面ろ材6a1とで脱液されると、端部ろ材6b1(図2参照)の上にケークが形成される。
そのため、遠心力に対向する端部ろ材6b1側では、ケークと端部ろ材6b1によるケーク脱液となる。
以下、例として、清酒を搾る場合の端部ろ材6b1と側面ろ材6a1とについて説明する。
<端部ろ材6b1>
端部ろ材6b1は、例えば、糸を織った織布が使われる。耐薬品性、機械的強度に優れ、ろ布厚さは0.5mm〜1.2mm位である。
織布は、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロンなどを原料としたものが多く使用され、引っ張り強度など機械的強度が強いろ材である。また、耐薬品性にも優れ、各種グレードの脱液精度に対応でき、しかも圧力損失が少なく流量が大きくとれるものが選定される。
糸にはモノフィラメント糸、マルチフィラメント糸、スパン糸などがあり、織り方には平織、綾織、朱子織などがある。
モノフィラメント糸は単繊維の太い糸で、洗浄性に優れ、目詰まりも少なく、ケーク剥離は良好だが、微細粒子の捕捉性が良くない。
マルチフィラメント糸は細い長繊維が多数撚り合わされた原糸で、機械的強度に優れ、ケーク剥離は良好である。
スパン糸は細く短くカットした繊維を紡績した原糸で、粒子の捕捉性に優れるが、前述のマルチフィラメントなどに比較して、一般的にケーク剥離はやや劣り、目詰まりが早い傾向がある。
<側面ろ材6a1>
側面ろ材6a1は大きなろ材抵抗がない方が脱液が通り易い。一方、側面ろ材6a1で粒子を捕捉する必要がある。しかし、目詰まりすると側面ろ材6a1で脱液できなくなる。
不織布(フェルト等)は空隙率が大きいため、液が抜け易く、かつ厚く、微細粒子による目詰まりを抑制しながら、脱液が行える。
側面ろ材6a1は、機械的強度だけでなく、脱液性を確保する必要があるので、不織布(フェルト等)は、強度と通り易さをコントロールでき、側面ろ材6a1に適している。
側面ろ材6a1は、端部ろ材6b1より、厚手であれば、フェルトやろ布、セラミック膜等でもよい。
側面ろ材6a1は、例えば、円筒型のカートリッジフィルタ用フェルトろ材が用いられる。
円筒型の脱液モジュールは、例えば円筒型でない2つの側板で囲まれたろ材で構成する。円筒型ろ布の厚さは1mm以上が適していると考えられる。
側面ろ材6a1のカートリッジフィルタ用ろ材の例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系熱接着繊維、テトロン等のポリエステル系熱接着繊維を主原料とし、機械的強度が大きく、バインダーを使わず成型するフィルターがある。耐薬品性に優れ、各種グレードの脱液精度に対応でき、しかも圧力損失が少なく流量が大きくとれ、ろ材寿命が長い特徴がある。
カートリッジフィルタ用ろ材には次の特徴がある。第1に、円筒型に成型するため、熱により繊維同士を強固に溶着している。第2に、機械的強度が大きく、耐薬品性に優れる。第3に、空隙率が高いため、圧力損失が小さくなり、脱液流量が大きい。第4に、ポリエステル系熱接着繊維でも円筒型に成型可能である。
なお、上述の側面ろ材6a1、端部ろ材6b1はあくまでも一例であり、脱液対象に応じて上述以外のものを使用してもよいのは勿論である。
<脱液の解析>
次に、円筒型ろ過体6による脱液の挙動を、実験試料に醤油もろみを用いたラボスケールテストデータに基づき、解析する。
遠心場における機械的エネルギー収支式、 Darcy 式、および連続の式から遠心半径方向(端部ろ材6b1の方向)の圧密方程式(1)が得られる。
Figure 2018118224
なお、eは空隙比、θは時間、ωは排水面から任意の位置までの単位断面積あたりの固体体積、μは液粘度、αは局所流動比抵抗、ρsは固体密度、ρは液密度、rは回転中心C1からの距離、Ωは角速度、psは固体圧縮圧力である。
側面ろ材併用方式では、r方向への液の流れ(円筒型ろ過体6の端部ろ材6b1方向への液の流れ)だけでなく、側面ろ材6a1に向かう液の流れも生じる。この液流速をqと表記する。固液混合物内の厚さdω の微小要素で物質収支をとると、次の圧密方程式(2)が得られる。
Figure 2018118224
開放型の円筒型ろ過体16と閉鎖型の円筒型ろ過体26でのq をそれぞれqb0、qbsと表記する。開放型の円筒型ろ過体16においては、ろ材内外の液圧差をΔp、ろ材抵抗をRで表すとDarcy 式に従ってqb0は(3)式で表される。
Figure 2018118224
また、閉鎖型の円筒型ろ過体26においては、側面ろ材(側面ろ材26a1)内部の厚さΔr の微小要素での物質収支式から、qbsは(4)式で表される。
Figure 2018118224
ここで、Dは側面ろ材(側面ろ材26a1)内径であり、Dは側面ろ材外径であり、α、ρ、εはそれぞれ側面ろ材(側面ろ材26a1)の流動比抵抗、真密度、空隙率である。
二次圧密を考慮して(1)式および(2)式をそれぞれ解いた結果を図8の細破線、太破線、太実線で示す。図8より実験値(○、□、△)と理論値(細破線、太破線、太実線)が良好に一致していることが確認された。
<清酒の雑味>
次に、実施形態1の脱液の清酒の雑味について説明する。
本醸造などの清酒は吟醸や大吟醸等と比較して雑味成分が多く、吟醸や大吟醸等の清酒は雑味成分が少ないと考えられる。
ある調査によると、本醸造などの清酒は、アセトアルデヒド成分が多い一方、吟醸や大吟醸等の清酒は、n−プロピルアルコールなどのアルコールの成分が相対的に多い。
ここで、吟醸や大吟醸などの清酒は、酒袋の「雫しぼり」、「ふね」等において、もろみの自重により、重力脱液が行われる。一方、本醸造などの清酒は、フィルタープレス等によって、スラリーs1(酒もろみ)が3×10〜7×10Pa程度の高い圧力で脱液される。
日本酒に含まれるアセトアルデヒドは、日本酒の製造過程で生成するアルコールが、醸造時や醸造後に酸化されて生成すると言われている。したがって、酒もろみを高い脱液圧力で脱液することによって、アミノ酸などの雑味成分がろ液の清酒に移行することが、雑味の1番の原因ではないかと考えられる。
従って、「なるべく温度を上げずに、機密性の良い固液分離機で脱液して、酒もろみからの雑味成分の混入を防げば、雑味の少ない日本酒が作れるのではないか」と考えた。雑味が少ない吟醸や大吟醸などの清酒は酒もろみをなるべく低い脱液圧力で脱液することが肝要と考えられる。
そこで、実施形態1の遠心ろ過機1は、フィルタープレスより最大脱液圧力が低い、例えば0.3×10〜3×10Pa程度の遠心力場の圧力をスラリーs1に加えることとした。
<遠心ろ過機1の分離操作>
次に、遠心ろ過機1の分離操作を、スラリーs1(酒もろみ)から清酒を脱液する場合を例示して説明する。
まず、図2に示すように、脱液モジュール5に設けられる円筒型ろ過体6の端部ろ材6b1を設置するとともに、貫通孔6sをもつ周板6aに側面ろ材6a1を設置する。
そして、端部ろ材6b1、側面ろ材6a1が設置された脱液モジュール5を、図1に示すバスケット3の内部の周板3s上に複数、例えば8つ設置する。
その後、モータMによりバスケット3が回転される。そして、供給パイプ7から、バスケット3の内部の端部ろ材6b1、側面ろ材6a1が設置された円筒型ろ過体6上にスラリーs1が供給される。
バスケット3が高速回転すると、バスケット3の内部のスラリーs1が、円筒型ろ過体6の端部ろ材6b1、側面ろ材6a1でそれぞれ脱液され、清酒が搾られる。遠心力による圧力は、例えば前記の脱液圧力から、0.3×10〜3×10Pa程度である。
上記構成によれば、側面ろ材6a1を端部ろ材6b1より厚いものを適用すれば脱液が行える。また、端部ろ材6b1で表面脱液を行い、側面ろ材6a1で脱液を行う。
側面ろ材6a1の効果で低い脱液圧力の側面脱液が促進され、雑味が少ない清酒(脱液)を回収できる。
また、遠心ろ過機1は、回転中心C1または回転中心C1近くに開口6oが向いた円筒型ろ過体6の側面ろ材6a1で、側面脱液する。これにより、特に脱液初期の清酒等の脱液量が多く得られ、脱液時間が著しく短縮される。また、脱液工程ではケークの圧密が進み、ケーク液分が低下する。
また、ケークを通過した脱液を回収する従来法と比較し、スラリーs1(図1参照)に加える脱液圧力が低い酒袋の「雫しぼり」、「ふね」と、3×10〜7×10Pa程度の「フィルタープレス」との間の脱液圧力、例えば、0.3×10〜3×10Paを用いるために清酒等の脱液の旨みが維持できる。すなわち、清酒、醤油等の雑味が抑制される利点がある。
また、円筒型ろ過体6を複数有する脱液モジュール5を設けたので、円筒型ろ過体6の設置、取り扱いが容易となる。また、筒状のろ過体を円筒型ろ過体6の円筒形状としたので、ろ過体の製作、ケークの掻き出しが「雫しぼり」や「ふね」よりは容易に行える。
以上より、本遠心ろ過機1では、雑味が少ない高品質の酒等の脱液を短い時間で多量に採取できる。
まとめると、遠心ろ過機1が、モータMと、
前記駆動源によって回転中心C1周りに回転駆動され、一方に形成される開口6oが回転中心C1または回転中心C1近くに対向して設けられ、他方に配置される端部ろ材6b1と、端部ろ材6b1と開口6oとの間に設けられる側面ろ材6a1とを備えることで、回転中心C1の径方向に垂直な方向の側面脱液を促進でき、低い脱液圧力でありながら脱液量、脱液速度の大きな脱液が可能となる。
なお、側面ろ材6a1は、周板6aの内面側に設置してもよいし、周板6aの外面側に設置してもよい。側面ろ材6a1の取り付け、取り外しからは、周板6aの外面側に設置すると作業性がよい。
また、円筒型ろ過体6を、側面ろ材6a1と端部ろ材6b1とで成形し、周板6aを用いない構成としてもよい。
側面ろ材6a1は、筒状であれば、円筒状以外の多角形断面をもつ筒形状や、一部が円筒、他部が多角形断面をもつ筒状でもよい。また、側面ろ材6a1は、回転中心C1または回転中心C1近くに沿った方向に設ければ必ずしも筒状でなくともよい。
<<実施形態2>>
図9は、本発明に係る実施形態2の遠心ろ過機21を示す模式的縦断面図である。
実施形態2の遠心ろ過機21は、回転軸24の周りに複数の環形状の環状ろ過体46を回転軸24が延びる方向に並設したものである。遠心ろ過機21は、環状ろ過体46の内部に供給されるスラリーs2を脱液する。
遠心ろ過機21は、回転軸24と複数の環状ろ過体46と供給パイプ27と掻き取りナイフ28a、28b、28cとを備えている。
回転軸24は、モータ2Mによって回転駆動する。
複数の環状ろ過体46は、回転軸24に連結され、回転軸24によって回転する。
環状ろ過体46は、回転軸24(回転中心C3)に対向する開口46oと、短円筒状の外周板46aと一方の平板状の側板46bと他方の平板状の側板46cとを有している。
外周板46a、側板46b、側板46cには、それぞれ脱液が挿通する小径の貫通孔が多数形成されている。
側板46b、側板46cの内側または外側には、第1ろ材46b1、46c1(図10中、ハッチングで示す)がそれぞれ側板46b、側板46cに沿って設けられている。また、外周板46aの内側または外側には、第2ろ材46a1(図10中、ハッチングで示す)が外周板46aに沿って設けられている。
側板46b、側板46cの内側または外側の第1ろ材46b1、46c1は、外周板46aの内側または外側の第2ろ材46a1より厚いろ材が用いられ、脱液が行われる。
供給パイプ27は、環状ろ過体46の内部にもろみ等のスラリーs2を供給するものである。掻き取りナイフ28a、28b、28cはスラリーs2を脱液した後に形成されるケークk2を掻き取る役割をもつ。ケークk2は、遠心力によって、外周に設けられる第2ろ材46a1および外周板46aの内側に形成される。
<遠心ろ過機21の分離操作>
次に、遠心ろ過機21の分離操作について説明する。
上述の複数の環状ろ過体46が駆動源により回転する。
供給パイプ27からもろみ等のスラリーs2が回転軸24側の開口46oを通して供給される。
その後、複数の環状ろ過体46が駆動源により回転し、もろみ等のスラリーs2が、環状ろ過体46の第1ろ材46b1、46c1と第2ろ材46a1とにより脱液される。
こうして、環状ろ過体46の内部には、脱液(清酒)e2を回収した後のケークk2が第2ろ材46a1の内方に残留し、複数の環状ろ過体46は回転している。その後、掻き取りナイフ28a、28b、28cがそれぞれ対応する環状ろ過体46の内部のその径方向外方に移動し、各環状ろ過体46の第2ろ材46a1の内側に形成されるケークk2が掻き取られる。
なお、側板46b、側板46cの各外方は、第1実施形態で説明したように、閉鎖して閉鎖型にしてもよいし、開放して開放型にしてもよい。
実施形態2の遠心ろ過機21によれば、複数の環状ろ過体46の側面の第1ろ材46b1、46c1と外周に配置される第2ろ材46a1とでスラリーs2の脱液が行える。
環状ろ過体46を複数備えるので、側面(側板46b、46c)の面積を拡大した側面脱液が可能である。
従って、特に脱液初期の脱液量が多く得られ、脱液時間が著しく短縮される。また、脱液工程ではケークk2の圧密が進行し、ケークk2の液分が低下する。
また、ケークk2を通過した脱液を回収する従来法と比較し、相対的に低い脱液圧力を用いるためにろ液e2(清酒、醤油等)の旨みが維持できる。すなわち、清酒、醤油等の脱液e2に雑味が混じらないまたは抑制される利点がある。
加えて、掻き取りナイフ28a、28b、28cをそれぞれ環状ろ過体46の開口46oを通過して入れ、第2ろ材46a1の内部のケークk2を掻き取るので、残留したケークk2の除去作業が容易に行える。
なお、実施形態2では、第1ろ材46b1、46c1、第2ろ材46a1を、それぞれ側板46b、側板46c、外周板46aで支持する構成を例示したが、側板46b、側板46c、外周板46aを用いることなく第1ろ材46b1、46c1、第2ろ材46a1を環状に成形して適用してもよい。
<実施形態2の変形例>
図10(a)は、本発明に係る実施形態2の変形例の遠心ろ過機31を示す模式的斜視図であり、図10(b)は、図10(a)のIII断面図であり、掻き取りナイフ38によりケークを掻き取っている状態を示している。
変形例の遠心ろ過機31は、複数の環状ろ過体56をバスケット3(図1参照)の内部に配設したものである。
バスケット3の内方には、不通水板56dと、断面凹形状の回転中心C4を略中心とする環形状の通水板である側板56a、外周板56b、および側板56cとが交互に形成される脱液支持体56Sが設けられる。すなわち、通水板は、回転中心C4に対向する開口56oを有し、環形状の外周板56bと一方の平板状の側板56aと他方の平板状の側板56cとを有している。通水板の側板56a、56c、外周板56bには、脱液が挿通する小径の貫通孔が多数形成されている。
各環状ろ過体56には、第1ろ材56a1、56c1と第2ろ材56b1とが設けられている。
詳細には、通水板である側板56a、側板56cの内側または外側には、第1ろ材56a1、56c1がそれぞれ側板56a、側板56cに沿って設けられている。また、通水板の外周板56bの内側または外側には、第2ろ材56b1が外周板56bに沿って設けられている。
通水板の側板56a、側板56cの内側または外側の第1ろ材56a1、56c1は、外周板56bの内側または外側の第2ろ材56b1よりも厚いろ材が用いられ、脱液が行われる。
掻き取りナイフ38は、各環状ろ過体56に対向する位置に、外周板56bおよび第2ろ材56b1に向かって延びる歯38a、38b、38cが設けられている。
第1ろ材56a1、56c1の各外方は、第1実施形態で説明したように、開放して構成してもよいし、閉鎖して構成してもよい。
供給パイプ(図示せず)から複数の環状ろ過体56を有するバスケット3の内部にもろみ等のスラリーs3(図10(a)参照)が供給される。そして、バスケット3が高速回転することで、スラリーs3は、複数の環状ろ過体56の第1ろ材56a1、56c1と第2ろ材56b1とで脱液される。
脱液後、図10(b)の白抜き矢印に示すように、回転するバスケット3の内部において、掻き取りナイフ38の歯38a、38b、38cが各環状ろ過体56の第2ろ材56b1の内側に形成されるケークk3中に突き出され、歯38a、38b、38cによってケークk3が掻き取られる。
変形例によれば、複数の環状ろ過体56を有し、掻き取りナイフ38は、各環状ろ過体56の第2ろ材56b1に対向する位置に、歯38a、38b、38cが設けられる。そのため、バスケット3(図3参照)を回転させつつ、掻き取りナイフ38の掻き取り動作で環状ろ過体56の内部に形成されるケークk3を掻き取ることができる。
また、変形例では、遠心ろ過機1のバスケット3の内部に、複数の環状ろ過体56が一体に形成される脱液支持体56Sと、歯38a、38b、38c、……を有する掻き取りナイフ38とを設けるので、変形例の構成を、図1に示す遠心ろ過機1に容易に適用できる。
なお、上述の変形例では、複数の環状ろ過体56が一体に構成される場合を例示したが、複数の環状ろ過体56を別体に独立して構成してもよい。
<<他の実施形態>>
1.なお、前記実施形態1では、円筒型ろ過体6、16、26が複数の場合を説明したが、円筒型ろ過体6を単数としてもよい。
2.なお、前記実施形態1では、ろ過体として円筒状の円筒型ろ過体6、16、26を例示したが、円筒以外の楕円筒形状や矩形筒形状の他の筒形状であってもよい。
3.なお、前記実施形態1では、円筒型ろ過体6を脱液モジュール5に設ける例を説明したが、円筒型ろ過体6は、脱液モジュール5を設けることなく設置してもよい。
4.前記実施形態1では、ろ過体として円筒状の円筒型ろ過体6、16、26を例示したが、筒状に形成され側面ろ材と端部ろ材とで脱液を行えば、その実現態様は説明した構成以外のものでも構わない。例えば、円筒型ろ過体6、16、26を脱液モジュール5等にマス目状に設けてもよいし、バスケット3上に直接形成してもよいし、バスケット3上にマス目状に設けてもよい。
5.また、前記実施形態1で例示した端部ろ材6b1、側面ろ材6a1および実施形態2で例示した第1ろ材46b1、46c1、第2ろ材46a1および変形例で例示した第1ろ材56a1、56c1、第2ろ材56b1は一例であり、脱液対象のスラリーによって変更できることは勿論である。脱液対象の脱液する粒子の大きさ、形状、粒径分布等に応じて、各ろ材は任意に選択可能である。例えば、実施形態1の端部ろ材6b1と側面ろ材6a1とを同じろ材を用いてもよいし、異なるろ材を用いてもよい。また、実施形態2の第1ろ材46b1、46c1と第2ろ材46a1には同じろ材を用いてもよいし、異なるろ材を用いてもよい。また、変形例の第1ろ材56a1、56c1と第2ろ材56b1には同じろ材を用いてもよいし、異なるろ材を用いてもよい。
6.なお、前記実施形態1、2等では、酒もろみを例示して説明したが、その他化学品、醤油もろみなどの食品、医薬品等、脱液を行うものであれば、様々なものに適用できる。
7.前記実施形態1、2等で説明した側面側の第1ろ材(6a1、46b1、46c1等)は、端部側の第2ろ材(6b1、46a1等)より大きい面積をもつとよい。これにより、雑味が少ない脱液をより多く得られる。
8.また、前記実施形態1等で様々な構成を説明したが、特許請求の範囲で様々な変形形態、実施形態が可能であることは勿論である。さらに、図1には回転軸(回転中心C1)が横軸(地面に対して回転軸が平行または略平行)の遠心ろ過機1を示したが、縦軸(地面に対して回転軸が垂直または略垂直)の遠心ろ過機にて実施することも可能である。この場合は重力によって掻き取りケークを系外に排出するため、バスケット3の回転速度をケーク掻き取り時に減速することや、ケーク掻き取り装置の機構が異なるが、脱液モジュールの基本構成は変わらず、横軸の遠心ろ過機1と同様に適用可能である。すなわち、本発明は、遠心ろ過機の回転軸(回転中心C1)が如何なる方向に向いているかに係らず、有効に適用できる。
1、21、31 遠心ろ過機
4、24 回転軸(回転中心)
5 脱液モジュール(ろ材集合体)
6、16、26 円筒型ろ過体(ろ材支持体)
6a 側板
6b 底板
6b1 端部ろ材(ろ材、第2ろ材)
6a1 側面ろ材(ろ材、第1ろ材)
6o、46o、56o 開口
46、56 環状ろ過体
46a、56b 外周板(支持体)
46a1、56b1 第2ろ材(周状の第2ろ材、環状体)
46b 側板(支持体)
46b1、46c1、56a1、56c1 第1ろ材(環状体)
46c 側板(支持体)
C1、C3、C4 回転中心
M、2M モータ(駆動源)
s1、s2、s3 スラリー(もろみ)

Claims (16)

  1. 駆動源と、
    前記駆動源によって回転中心周りに回転駆動され、一方に形成される開口が前記回転中心または前記回転中心の近くに対向して設けられ、他方に設けられる第2ろ材と、
    前記第2ろ材と前記開口との間に設けられる第1ろ材とを
    備えることを特徴とする遠心ろ過機。
  2. 前記第1ろ材は、前記第2ろ材より大きい面積を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遠心ろ過機。
  3. 前記第1ろ材が設けられ複数の貫通孔をもつ側板と、前記第2ろ材が設けられ複数の貫通孔をもつ底板とを有するろ材支持体を備える
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遠心ろ過機。
  4. 前記第1ろ材と前記第2ろ材とは、筒形状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちの何れか一項に記載の遠心ろ過機。
  5. 前記第1ろ材および前記第2ろ材を複数有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちの何れか一項に記載の遠心ろ過機。
  6. 前記第1ろ材および前記第2ろ材が複数設けられるろ材集合体を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちの何れか一項に記載の遠心ろ過機。
  7. 駆動源と、
    前記駆動源により回転中心周りに回転駆動され、前記回転中心または回転中心近くに対向して一方側に開口が設けられ、他方側に設けられる周状の第2ろ材と、前記開口と前記第2ろ材との間に設けられる第1ろ材とを有し、
    前記第1ろ材と前記第2ろ材とは、環形状をもつ環状体に形成され、
    前記環状体は、前記回転中心に沿って複数並設されている
    ことを特徴とする遠心ろ過機。
  8. 前記第1ろ材と前記第2ろ材とは、複数の貫通孔を有する支持体に支持されている
    ことを特徴とする請求項7に記載の遠心ろ過機。
  9. 前記第1ろ材は、前記第2ろ材より厚い厚さを有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項8のうちの何れか一項に記載の遠心ろ過機。
  10. 前記第1ろ材の外方が開放されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項9のうちの何れか一項に記載の遠心ろ過機。
  11. 前記第1ろ材の外方が閉鎖されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項10のうちの何れか一項に記載の遠心ろ過機。
  12. 一方に形成される開口が回転中心または回転中心近くに対向して設けられ、他方に第2ろ材を有するとともに前記第2ろ材と前記開口との間に設けられる第1ろ材を備える遠心ろ過機の脱液方法であって、
    前記第1ろ材および前記第2ろ材の内方にスラリーが供給され、
    前記第1ろ材および前記第2ろ材は、駆動源によって回転中心周りに回転駆動され、
    前記スラリーは、前記第1ろ材および前記第2ろ材とで脱液される
    ことを特徴とする遠心ろ過機の脱液方法。
  13. 前記第1ろ材板と前記第2ろ材とは、筒形状を有する
    ことを特徴とする請求項12に記載の遠心ろ過機の脱液方法。
  14. 回転中心に対向して一方側に開口が設けられ、他方側に設けられる周状の第2ろ材と、前記開口と前記第2ろ材との間に設けられる第1ろ材とを有し、前記第1ろ材と前記第2ろ材とで、環形状に形成され、前記第1ろ材と前記第2ろ材は、前記回転中心に沿って複数並設されている遠心ろ過機の脱液方法であって、
    前記第1ろ材と前記第2ろ材は、駆動源により前記回転中心周りに回転駆動され、
    前記第1ろ材と前記第2ろ材の内方にスラリーが供給され、
    前記スラリーは、前記第1ろ材と前記第2ろ材とで脱液される
    ことを特徴とする遠心ろ過機の脱液方法。
  15. 前記第1ろ材は、前記第2ろ材より大きい面積を有する
    ことを特徴とする請求項12から請求項14のうちの何れか一項に記載の遠心ろ過機の脱液方法。
  16. 前記第1ろ材は、前記第2ろ材よりも厚い
    ことを特徴とする請求項12から請求項15のうちの何れか一項に記載の遠心ろ過機の脱液方法。
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