JP2018117688A - 血栓除去用カテーテル - Google Patents

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筒井 宣政
Nobumasa Tsutsui
宣政 筒井
筒井 康弘
Yasuhiro Tsutsui
康弘 筒井
駿吾 岡田
Shungo Okada
駿吾 岡田
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Abstract

【課題】軟質な血栓及び粘度が高い血栓であるかを問わず、容易に血栓を除去することができる血栓除去用カテーテルを提供することを主たる目的とする。【解決手段】チューブ状のカテーテル本体10と、カテーテル本体10の遠位端部近傍の周囲に設けられた血栓掛部20と、を備えたカテーテル100である。血栓掛部20は、先端側が近位側となるように遠位端側でカテーテル本体10に接続されており、血栓に挿入又は貫通した際に能動的又は受動的に起立可能である。【選択図】図2

Description

本発明は、血栓除去用カテーテルに関する。
経皮的血栓除去方法として、従来より様々な方法が提案されている。主として、ステントを利用した血栓回収用カテーテルと、吸引型の血栓回収カテーテルがある。
ステントを利用した血栓回収用カテーテルとしては、例えば、体腔内に挿入される近位端と遠位端とを備えたシースと展開可能な除去部材とを備えた経皮的血栓除去デバイスであって、外側シースである該シースの内側に内側シースを備え、該内側シースの先端には展開可能な除去部材が設けられ、該除去部材は血流を遮断しない自己展開型の除去部材であり、該除去部材は、該外側シースの内側に、内側シースと共に収納可能であることを特徴とする血栓回収用カテーテルが提案されている(特許文献1)。
吸引型の血栓回収カテーテルとしては、例えば、高圧管腔および低圧管腔を画定する長尺状シャフトであって、前記高圧管腔は前記低圧管腔の端付近で終端する、長尺状シャフトと、前記低圧管腔の端に近接して配置された拡張可能な捕捉バスケットとを備え、前記低圧管腔と連通した吸引源をさらに備える血栓回収用カテーテルが提案されている(特許文献2)。
しかしながら、ステントを利用した血栓回収デバイスは、軟質の血栓の場合、血栓が分離してしまい回収しにくいという課題があり、血栓吸引型のカテーテルの場合は、血栓の粘度が高い場合に吸引しづらく、回収しにくいという課題があった。
特開2007−319272号公報 特開2014−39851号公報
そこで、本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、軟質な血栓及び粘度が高い血栓であるかを問わず、容易に血栓を除去することができる血栓除去用カテーテルを提供することを主たる目的とする。また、柔軟性があり、血栓近傍までシースを用いなくとも到達させることができ、血栓を貫通させることにより血栓を捕捉し、引き戻す際に血栓を除去することができる血栓除去用カテーテルを提供することも目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明にかかる血栓除去用カテーテルは、
チューブ状のカテーテル本体と、
前記カテーテル本体の遠位端部近傍の周囲に、先端側が近位側となるように遠位端側でカテーテル本体に接続されており、血栓に挿入又は貫通した際に能動的又は受動的に起立可能な血栓掛部と、
を備えていることを特徴とする。
本発明の血栓除去用カテーテルは、カテーテル本体の遠位端を血栓に貫通させた後、血栓の内部で血栓掛部を起立させて、血栓掛部を血栓に突き刺したり、食い込ませたりすることで血栓を捕捉することができる。これにより、血栓除去用カテーテルを血栓に突き刺し、血栓掛部を起立させた後、引くという動作のみで血栓を除去することができる。また、血栓を捕捉する際に、ステントのような網状のもので血栓を掴むものではなく、血栓の内側から突き刺したり食い込ませたりするだけであるので、吸引カテーテル等によっては吸引が困難な粘度の高い血栓であっても、カテーテル本体の遠位端を血栓に貫通させることで血栓を捕捉できるので、粘度の高い血栓であっても容易に除去することができる。また、軟質な血栓の場合は、カテーテル本体のルーメンによって血栓を吸引することができる。また、血栓掛部によって軟質な血栓を壊すことができるため、その際に血栓掛部によって形成された側面の貫通孔から血栓を吸引したり、他の血栓吸引用のシース等を併用したりすることによって効果的に血栓を除去することができる。
また、本発明にかかる血栓除去用カテーテルにおいて、前記血栓掛部は、通常時にはカテーテル本体と略平行となる方向に付勢されていることを特徴とするものであってもよい。
血栓掛部を、カテーテル本体と略平行に配置することによって、血栓掛部がカテーテル本体の外周よりも大きく外側に配置されることを極力抑えることができる。そのため、カテーテル本体の遠位端を血栓まで移動させる際に抵抗となることを極力抑えることができ、血栓を貫通させる際の抵抗も抑えることができる。
さらに、本発明にかかる血栓除去用カテーテルにおいて、前記血栓掛部は、カテーテル本体に対して取付部材を介して設けられていることを特徴とするものであってもよい。
かかる構成を採用することによって、既に作製されている既成のカテーテルに血栓掛部を設けることが可能になる。
さらに、本発明にかかる血栓除去用カテーテルにおいて、前記血栓掛部の少なくとも一部は、カテーテル本体に形成された凹部又は取付部材に設けられた凹部に配置されていることを特徴とするものであってもよい。
かかる構成を採用することによって、血栓掛部がカテーテル本体又は取付部材の外周から突出している部分(体積)を減らすことができる。そのため、さらにカテーテル本体の遠位端を血栓まで移動させる際に抵抗となることを極力抑えることができ、血栓を貫通させる際の抵抗も抑えることができる。
さらに、本発明にかかる血栓除去用カテーテルにおいて、前記血栓掛部は、カテーテル本体の周壁を切り欠いて形成された切欠部からなるものであることを特徴とするものであってもよい。
かかる構成を採用することによって、カテーテル本体を後加工することのみによって、血栓掛部を有する血栓除去用カテーテルを作製することができる。
さらに、本発明にかかる血栓除去用カテーテルにおいて、前記カテーテル本体の内周側に少なくとも前記切欠部を含むように伸張する膜が形成されていることを特徴とするものであってもよい。
かかる構成を採用することによって、カテーテル本体内部の圧力を調整することによって、能動的に血栓掛部を起立させたり、可倒させたりすることができる。
さらに、本発明にかかる血栓除去用カテーテルにおいて、前記血栓掛部は、カテーテル本体に形成された貫通孔に嵌挿されており、かつカテーテル本体の内周側で外部と連通する線材と連結されていることを特徴とするものであってもよい。
かかる構成を採用することによって、線材の引き具合を調整することによって、能動的に血栓掛部を起立させたり、可倒させたりすることができる。
さらに、本発明にかかる血栓除去用カテーテルにおいて、前記血栓掛部が起立した状態の外周より大きな内周を有する回収用シースを有することを特徴とするものであってもよい。
かかる構成を採用することによって、血栓掛部によって破壊された血栓や、血栓掛部に捕捉されている血栓を効果的に回収することができるようになる。
本発明にかかる血栓除去用カテーテルによれば、血栓を貫通させて血栓を捕捉し、引き戻す際に血栓を除去することができるので、軟質な血栓及び粘度が高い血栓であるかを問わず、容易に血栓を除去することができる。
図1は、第1実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100を使用した経皮的血栓除去用デバイス200の側面図である。 図2は、第1実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100の遠位端部を示す拡大図である。 図3Aは、第1実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100の血栓掛部20をわずかに起立させた状態を示す図であり、図3Bは、第1実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100の血栓掛部20を大きく起立させた状態を示す図である。 図4A〜図4Dは、第1実施形態にかかる血栓掛部20の変形例を示す図である。 図5A〜図5Cは、第1実施形態にかかる血栓掛部20をカテーテル本体10に接続する方法を示す図である。 図6は、第1実施形態にかかる血栓掛部20をカテーテル本体10に接続する際に使用される取付部材30を示す図である。 図7A〜図7Eは、第1実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100の使用方法を示す図である。 図8は、第2実施形態にかかる血栓掛部20を示す斜視図及び断面図である。 図9は、第3実施形態にかかる血栓掛部20を示す斜視図及び断面図である。 図10は、第4実施形態にかかる血栓掛部20を示す断面図である。 図11は、第5実施形態にかかる血栓掛部20を示す断面図である。
以下、本発明にかかる血栓除去用カテーテルについて、その技術的要点について説明する。本発明にかかる血栓除去用カテーテルは、血栓に直接挿入又は貫通するように突き刺した後、内側から血栓を突き刺し、又は食い込ませることによって血栓を捕捉して、血栓をその状態のまま引きずるようにして除去するものである。そのため本発明にかかる血栓除去用カテーテルは、内部にルーメンを有する長尺のチューブ状に形成されるカテーテル本体と、このカテーテル本体の遠位端近傍に設けられ、血栓内部から血栓を捕捉する血栓掛部を有している。この血栓掛部は、血栓に挿入又は貫通された状態で起立し、血栓を突き刺し又は食い込ませることで血栓を捕捉する。従って、吸引型のタイプの血栓除去カテーテルで吸引できない程、血栓の粘度が高い場合であっても血栓に挿入したり、貫通させたりすることは容易にできるので、このような粘度の高い血栓であっても容易に除去することができる。また、ステントのように血栓を直ちに回収する必要もないので、シースは必ずしも必須ではなく、シースを有することなく血栓除去用カテーテルを構成することができる。そのため、カテーテル全体を柔軟に形成することができ、血栓まで容易にカテーテルを到達させることができる。また、軟質な血栓である場合は、カテーテル本体のルーメンを吸引用ルーメンとして使用することによって、血栓を吸引することができ、すべてを吸引できなかった場合であっても、血栓掛部によって残った血栓を引っ掛けたり、削ったりすることによって、血管内壁から除去することができ、血栓掛部が立ち上がった際に形成される貫通孔や、他の吸引用シースを利用して確実に血栓を除去することができる。
さらに、本発明の血栓除去用カテーテルの血栓掛部は、血栓に挿入又は貫通して血栓を除去するとき以外(通常時)は、カテーテル本体に対して略平行に形成されているため(起立状態ではなく寝た状態にある。)、血栓を除去する前の段階(例えば、血栓まで血栓除去用カテーテルを移動させている段階)等においてはカテーテル本体の外周から大きく張り出すことなく、移動時の抵抗を抑えることができ、かつ血栓挿入時又は貫通時における抵抗を最小限に抑えることができる。血栓掛部は、血栓に挿入又は貫通された状態で受動的又は能動的に血栓掛部が起立又は延出でき、これにより血栓に突き刺したり、血栓に食い込んだりして血栓を捕捉することができる。ここで、「能動的」とは、外部の力によって直接血栓掛部に力を加えて、血栓掛部を起立又は可倒させたり、若しくは延出させたり引っ込めたりすることをいい、「受動的」とは、血栓掛部自体に直接力を加えることなく、例えば、カテーテル本体を移動させることにより、血栓によって血栓掛部に力が加わり起立又は可倒したりすることをいう。
以下、本発明にかかる血栓除去用カテーテル100の実施形態について、図面に沿って詳細に説明する。なお、第1実施形態から第3実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100は、受動的に血栓掛部20が起立するタイプであり、第4実施形態及び第5実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100は、能動的に血栓掛部20が起立するタイプのものである。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100を備えた経皮的血栓除去用デバイス200の模式図である。図2は、第1実施形態にかかるカテーテル本体10の遠位端近傍を示す模式図である。図3は、第1実施形態にかかる血栓掛部20の動きを示した図である。本発明の血栓除去用カテーテル100は、図1に示すように、操作部材90に取り付けられて使用される。操作部材90側には、カテーテル本体10に形成されるルーメンを吸引するための吸引装置を取り付けてもよい。
血栓除去用カテーテル100は、ルーメンを有する長尺のチューブ状のカテーテル本体10と、血栓掛部20と、を備えている。血栓除去用カテーテル100の素材としては、限定するものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、シリコンゴム又はこれらの共重合体等から作製される。好ましくは、生体適合性があり、かつ柔軟性及び硬化性等を比較的自由に設計することができるポリウレタン、ポリエチレン及びポリアミド等を使用するとよい。この際に、カテーテル本体10と血栓掛部20とで異なる材料を使用してもよい。
カテーテル本体10の遠位端近傍には、図2に示すように棘状の血栓掛部20がカテーテル本体10の外周全体に複数設けられている。血栓掛部20は、図3Aに示すように、血栓掛部20の遠位側の一部がカテーテル本体10に接続されており、血栓掛部20の先端21(近位端側)を起立させることができる。血栓掛部20は何ら外部から力が加わっていない状態では、図2に示すように、血栓掛部20全体がカテーテル本体10と略平行に付勢されるか、図3Aに示すように平行に近い状態に付勢されており、カテーテル本体10の外周面から大きく張り出さないように配置されている。従って、通常のカテーテルと同様にカテーテル本体10を血栓まで移動させることができる。また、血栓掛部20の先端21は、進行方向に対して反対側を向いているので、カテーテル本体10を血栓まで移動させる際に、血栓掛部20の先端21によって血管の内皮を傷つけることが防止される。好ましくは、さらに血管の内皮を防止するために、先端21を柔軟に形成して遠位端に向かうに従って硬くなるように形成してもよい。さらに、血栓掛部20の先端21は、鋭角に形成してあってもよいが、さらなる血管の内皮保護のため、先端21を多少の丸みを帯びるように形成してもよい。先端21を柔軟かつ多少の丸みを帯びて形成されることによって、もし仮に血栓捕捉時に、血栓から血栓掛部20の先端21が飛び出した場合であっても、血管の内皮を傷つけることを防止することができる。なお、血栓掛部20は、血栓除去に必要なレベルまでの力を加えた場合には、図3Bに示すように、カテーテル本体10に対する角度αが90°以上には可倒しないような強度でカテーテル本体10に接続されている。そして、血栓除去に必要なレベルの力以上が加わった場合には、カテーテル本体10に対する角度αが90°以上に可倒するような強度で作製することが好ましい。なお、ここで、「接続」とは、必ずしも血栓掛部20をカテーテル本体10に後から接着したもののみに限らず、図5Aに示したように、例えば成形時に一体的に形成したものも含む。
血栓掛部20の形態としては、図1に示すように棘状に形成してもよいし、図4Aに示すように円柱状に形成してもよいし、図4Bに示すように、カテーテル本体10の外周に沿って板状に形成してもよいし、図4Cに示すように、カテーテル本体10の外周全体を覆うように傘状に形成してもよい。要するに、血栓掛部20の形態は、カテーテル本体10の外周から起立して血栓に突き刺さったり、食い込んだりする形状をすべて含むものである。また、血栓掛部20は、力が加わっていない場合に、完全にカテーテル本体10を平行でなく、図3Aに示すように、わずかに血栓掛部20がカテーテル本体10から斜めに立ち上がっていてもよい。また、図4Dに示すように、血栓掛部20の先端21のみを若干起立させて血栓へのかかりしろを形成してもよい。このような構成を採用することによって、カテーテル本体10を引いたときに血栓掛部20の先端21が血栓に掛かりやすくなる。カテーテル本体10に対する血栓掛部20の接続方法としては、図5Aに示すように、カテーテル本体10に成形時に成形型によって一体成形してもよいし、図5Bに示すように、カテーテル本体10の外周に直接接着剤等で接着したり、溶着したりしてもよい。さらに、図5Cに示すように、シートからなる取付部材30にあらかじめ血栓掛部20を取り付けたり、図6に示すように、カテーテル本体10の外周と同様の直径の外周を有するリング状のベルトからなる取付部材30にあらかじめ血栓掛部20を取り付けたりしたものを準備して、カテーテル本体10に取り付けてもよい。なお、カテーテル本体10に対して取り付けられる血栓掛部20の数量や配置等は特に限定するものではなく、適宜、最適な数量及び配置を選択することができる。
以上のように作製された血栓除去用カテーテル100は、以下のようにして使用される。なお、図7は、説明のために模式的に表したものであり、実際の血管や血栓に対するサイズを反映したものではない。まず、経皮的処置により血管60内にカテーテル本体10を挿入し、カテーテル本体10の遠位端11を血栓70の近傍まで移動する(図7A)。この状態で、カテーテル本体10を吸引カテーテルと使用して、ルーメンから吸引可能な軟質な血栓70は吸引により除去してもよい。そして、吸引により血栓70が除去できなかったり、血栓70の一部が残ったりしてしまった場合には、カテーテル本体10の遠位端11を血栓70に挿入又は貫通するように突き刺し、血栓70の内部に血栓掛部20が位置するように配置する(図7B)。このときには、血栓掛部20は起立しておらず、カテーテル本体10に対して略平行に配置されている。この状態からカテーテル本体10をわずかに引き戻すことによって、血栓70の抵抗により、血栓掛部20が起立し始める(図7C)。さらに、カテーテル本体10を引き戻すことによって、血栓掛部20は、さらに起立し、血栓70に深く食い込み、血栓70を捕捉する(図7D)。この状態からさらにカテーテル本体10を引き出すことにより、血栓掛部20はこれ以上起立することなく、血栓70を引きずり出し、血栓を回収除去することができる。この際に、血栓掛部20が立ち上がった状態の外周より広い内周を有する回収用シースを使用して血栓掛部20及び血栓70を包み込むようにして回収用シース内に収容して回収してもよい。なお、血栓70を引きずり出すことができる所定の力で引き戻しても、血栓70が移動しない場合は、これ以上の力で無理やり引き戻すと、血管内膜を損傷させる恐れがあるので、血栓掛部20は90°以上に倒れ、血栓70から外すことができる。
(第2実施形態)
第2実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100が図8に示されている。第2実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100は、血栓掛部20の少なくとも一部が、カテーテル本体10の外周より内側に配置されている点が第1実施形態と異なる。すなわち、カテーテル本体10又は取付部材30に血栓掛部20の一部又は全部が収容可能な凹部25が形成されており、血栓掛部20が起立していないときには、その凹部25内に血栓掛部20の一部又は全部が配置されている。かかる構成を採用することによって、血栓掛部20がカテーテル本体10の外周より外側に配置される体積を減少させることができるので、カテーテル本体10が血栓を通過する際の抵抗を抑えることができる。好ましくは、血栓掛部20の先端21のみが僅かにカテーテル本体10の外周から飛び出るにように形成するとよい。かかる構成を採用することによって、血栓内に血栓掛部20を配置した際に、血栓掛部20を血栓に突き刺しやすくなるかかりしろの機能を有する。なお、第1実施形態における血栓掛部20に関する変形例はすべて第2実施形態に適合する限りにおいて適用しうる。また、第2実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100の使用方法は第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
第3実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100が図9に示されている。第3実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100は、カテーテル本体10の一部を切り欠いて形成された切欠部を血栓掛部20としたものである。その他の点は第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。このような形態に形成することによって、カテーテル本体10の内側と外側とがこの切り欠いた部分(貫通孔)26で連通して形成されることになる。そのため、カテーテル本体10内部を負圧にすることによって、圧力差によっても血栓を捕捉する効果を付与することができる。
なお、第1実施形態における血栓掛部20に関する変形例はすべて第3実施形態に適合する限りにおいて適用しうる。また、第3実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100の使用方法は第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
第4実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100が図10に示されている。第4実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100は、血栓掛部20を能動的に起立させることができるタイプのものである。第3実施形態と同様に、カテーテル本体10の一部を切り欠いて血栓掛部20が形成されている。さらに、カテーテル本体10の内周側であって、かつ少なくとも血栓掛部20を覆うように、圧力により伸張可能な膜80が設置されている。膜80としては、ウレタンゴム、天然ゴム、シリコンゴム等が挙げられる。かかる構成を採用することによって、カテーテル本体10内の圧力を上昇させることによって、図10Bに示すように、血栓掛部20が起立し、血栓を捕捉することができる。
なお、第1実施形態における血栓掛部20に関する変形例はすべて第4実施形態に適合する限りにおいて適用しうる。第4実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100の使用方法は第1実施形態おける使用方法に対して、カテーテル本体10の遠位端11を血栓70に挿入又は貫通するように突き刺し、血栓70の内部に血栓掛部20を配置した後、カテーテル本体を引き戻すことなく、カテーテル本体10内の圧力を上昇させることによって、血栓掛部20を起立させて血栓70に深く食い込ませて血栓70を捕捉する点が異なる。その他の点は第1実施形態の使用方法と同様である。
(第5実施形態)
第5実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100が図11に示されている。第5実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100は、血栓掛部20を能動的に起立させることができるタイプのものである。第5実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100は、血栓掛部20がカテーテル本体10に形成された貫通孔15に嵌挿された状態でカテーテル本体10に対して大きく傾いた状態(寝た状態)で配置されている。さらに、血栓掛部20は、カテーテル本体10の内側において、操作部材90の開口部の外側から連通して配置されているワイヤ等の線材50と、血栓掛部20の端部又は端部近傍で結合されている。こうして形成された血栓掛部20は、操作部材90から出ている線材50を手元側に引くことによって起立させることができる。
なお、第1実施形態における血栓掛部20に関する変形例はすべて第5実施形態に適合する限りにおいて適用しうる。この第5実施形態にかかる血栓除去用カテーテル100の使用方法は、第4実施形態における血栓掛部20の起立方法が異なるのみでその他の使用方法は第4実施形態と同様である。
上述した第1実施形態から第5実施形態における血栓除去用カテーテル100においては、シングルルーメンのカテーテル本体10を使用したが、内側にガイドワイヤを通すためのルーメンを形成したり、血栓溶解用の液体を注入するルーメンを形成するため等の種々の用途のためにインナーシャフトを有するダブルルーメンやトリプルルーメンのカテーテルを使用してもよい。
また、第1実施形態から第5実施形態における血栓除去用カテーテル100は、カテーテル本体10の遠位部は樹脂でできているものとしたが、破断防止や支持力向上のために血栓掛部20が形成される部分及びその周囲に金属性の素材を使用してもよい。また、血栓への貫通力を向上させるために、カテーテル本体10の先端部を金属製にしたり、金属線を巻いたり、編み込んだりしてもよい。
さらに、第1実施形態から第5実施形態における血栓除去用カテーテル100を使用するに際して、たとえば血流をコントロールするオクリュージョンカテーテルや、血栓吸引カテーテル等と組み合わせて使用することを妨げるものではない。
上述した実施の形態で示すように、カテーテルとして使用することができる。
10…カテーテル本体、11…遠位端、15…貫通孔、20…血栓掛部、21…先端、25…凹部、30…取付部材、50…線材、70…血栓、80…膜、90…操作部材、100…血栓除去用カテーテル、200…経皮的血栓除去用デバイス


Claims (8)

  1. チューブ状のカテーテル本体と、
    前記カテーテル本体の遠位端部近傍の周囲に、先端側が近位側となるように遠位端側で前記カテーテル本体に接続されており、血栓に挿入又は貫通した際に能動的又は受動的に起立可能な血栓掛部と、
    を備えていることを特徴とする血栓除去用カテーテル。
  2. 前記血栓掛部は、通常時には前記カテーテル本体と略平行となる方向に付勢されていることを特徴とする請求項1に記載の血栓除去用カテーテル。
  3. 前記血栓掛部は、前記カテーテル本体に対して取付部材を介して設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の血栓除去用カテーテル。
  4. 前記血栓掛部の少なくとも一部は、前記カテーテル本体に形成された凹部又は取付部材に設けられた凹部に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の血栓除去用カテーテル。
  5. 前記血栓掛部は、前記カテーテル本体の周壁を切り欠いて形成された切欠部からなるものであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の血栓除去用カテーテル。
  6. 前記カテーテル本体の内周側に、少なくとも前記切欠部を含むように、伸張する膜が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の血栓除去用カテーテル。
  7. 前記血栓掛部は、前記カテーテル本体に形成された貫通孔に嵌挿されており、かつ前記カテーテル本体の内周側で外部と連通する線材と連結されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の血栓除去用カテーテル。
  8. 前記血栓掛部が起立した状態の外周より大きな内周を有する回収用シースを有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の血栓除去用カテーテル。



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JP (1) JP2018117688A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110313974A (zh) * 2019-08-06 2019-10-11 河南科技大学第一附属医院 一种带有隐藏式破碎头的血栓清除装置

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