JP2018117431A - 回転機の短絡診断装置および回転機の短絡診断方法 - Google Patents

回転機の短絡診断装置および回転機の短絡診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回転機に1ターン短絡が発生した場合であっても短絡を簡易かつ確実に検出すること。【解決手段】電動機2の三相コイルの各相に流れる負荷電流Iu,Iv,Iwに対して周波数解析(FFT解析)を行い(ステップS104)、FFT解析の結果から所定周波数Friに対応する振幅値Amiを読み込み(ステップS106)、当該振幅値Amiおよび電源4の周波数Frepに対応する振幅値A60を用いてひずみ率D(Du,Dv,Dw)を算出する(ステップS108)。そして、算出したひずみ率D(Du,Dv,Dw)を1ターン短絡発生有無診断用マップにプロットして、プロットされたひずみ率D(Du,Dv,Dw)の配置場所によって短絡発生の有無の診断を行う(ステップS110)。なお、ひずみ率D(Du,Dv,Dw)は、コイルに短絡が生じていない正常な場合とコイルに1ターンで短絡が生じている場合とで大きく相違する特性を示す。【選択図】図2

Description

本発明は、回転機の短絡を診断する短絡診断装置および短絡診断方法に関する。
特開2014−194727号公報(特許文献1)には、各相に流れる電流の正側の最大値を特徴量として測定し、当該特徴量を用いることによって回転機としての電動機の固定子巻線で発生した短絡発生の有無を診断する回転機の短絡診断装置が開示されている。当該回転機の短絡診断装置では、予め正常な電動機における特徴量の分布を直線で近似すると共に、当該近似直線と各特徴量との距離の関数として確率密度関数を定義しておき、電動機を診断するに際して、特徴量を測定すると共に、当該測定した特徴量と予め求めておいた近似直線との距離を求めると共に、当該求めた距離と予め定義しておいた確率密度関数とを用いて故障確率を求めることによって、回転機としての電動機の短絡発生の有無を診断している。
当該回転機の短絡診断装置では、回転機としての電動機を停止させることなく、当該電動機が稼働している状態で電動機の固定子巻線で発生した短絡発生の有無を診断することができる。
特開2014−194727号公報
ところで、電動機の短絡は、コイル表面の絶縁不良によって隣同士のコイル間で通電する現象として規定され、短絡が発生した場合には、正常な場合と比べて電気的特性に変化が生じる。上述した回転機の短絡診断装置は、こうした電気的特性の変化を利用して短絡発生の有無を診断する構成であるが、短絡したコイルの巻き数(ターン数)が小さい場合、特に1ターンで電動機の短絡が発生した場合には、当該電気的特性の変化が小さくなるため、短絡発生の有無の診断が困難となる場合があり、かかる点において、なお改良の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、短絡したコイルの巻き数(ターン数)が小さい場合、特に1ターンで回転機の短絡が発生した場合であっても短絡を簡易かつ確実に検出することができる回転機の短絡診断装置および回転機の短絡診断方法を提供することを主目的とする。
上述した主目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、1ターンで短絡が生じている回転機について鋭意研究を行った結果、負荷が接続された状態で稼働している回転機に流れる電流(以下、「負荷電流」という)に対する周波数解析において特定の周波数の振幅値が、短絡が生じていない正常な場合に比べて、1ターンで短絡が生じている場合に大きくなることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明に係る回転機の短絡診断装置の好ましい形態によれば、回転機の短絡を診断する回転機の短絡診断装置が構成される。当該回転機の短絡診断装置は、回転機に流れる負荷電流を計測する電流計測手段と、当該電流計測手段によって計測された負荷電流に対して周波数解析を行うと共に所定周波数の振幅値を抽出する解析抽出手段と、所定周波数の振幅値に基づいて判定指標を設定する判定指標設定手段と、当該判定指標に基づいて回転機の短絡発生の有無を判定する判定手段と、を備えている。
本発明によれば、コイルに短絡が生じていない正常な場合に比べてコイルに1ターンで短絡が生じている場合に大きな振幅値を示す所定周波数の振幅値に基づいて判定指標を設定し、当該判定指標に基づいて1ターンで短絡が生じているか否かを判定するのみの構成であるため、1ターン短絡という極めて軽微な短絡であっても簡易かつ確実に検出することができる。
本発明に係る回転機の短絡診断装置の更なる形態によれば、短絡が生じていない複数の回転機の負荷電流に対する判定指標のデータ群である正常判定指標データ群および短絡が生じている複数の回転機の負荷電流に対する判定指標のデータ群である短絡発生判定指標データ群に基づき短絡発生判定マップを設定するマップ設定手段をさらに備えている。そして、判定手段は、判定指標設定手段によって設定された判定指標とマップ設定手段によって設定された短絡発生判定マップとに基づいて回転機の短絡発生の有無を判定するように構成されている。
本形態によれば、予め短絡発生判定マップを設定しておき、回転機に流れる負荷電流に対する判定指標が設定されたときに、当該判定指標が短絡発生判定マップのいずれの領域にプロットされるかによって回転機の短絡発生の有無を判断することができるため、回転機の短絡発生の有無の判断を簡易に行うことができる。
本発明に係る回転機の短絡診断装置の更なる形態によれば、マップ設定手段は、正常判定指標データ群と短絡発生判定指標データ群とに基づき回転機に短絡が発生しているか否かの境界を設定するように構成されている。そして、判定手段は、判定指標設定手段によって設定された判定指標が境界に対して正常判定指標データ群寄りのときには回転機には短絡が発生していないと判定し、判定指標設定手段によって設定された判定指標が境界に対して短絡発生判定指標データ群寄りのときには回転機に短絡が発生していると判定するように構成されている。
本形態によれば、設定した判定指標が境界に対していずれの側にプロットされたかを判定するのみで良いため、回転機の短絡発生の有無の判断をより簡易に行うことができる。
本発明に係る回転機の短絡診断装置の更なる形態によれば、マップ設定手段は、正常判定指標データ群のうち最も短絡発生判定指標データ群寄りのデータと、短絡発生判定指標データ群のうち最も正常判定指標データ群寄りのデータと、を結ぶ仮想直線の中央を通り当該仮想直線に直交する直交線または当該直交線を含む直交平面を境界として設定するように構成されている。なお、境界の設定は、サポートベクターマシーンによって設定する構成とすることもできるし、正常判定指標データ群の重心および短絡発生判定指標データ群の重心を結ぶ仮想直線の中央を通り当該仮想直線に直交する直交線または当該直交線を含む直交平面を境界として設定する構成とすることもできる。
本形態によれば、回転機に短絡が発生しているか否かの境界を簡易に設定することができる。
本発明に係る回転機の短絡診断装置の更なる形態によれば、判定手段は、判定指標設定手段により設定した判定指標と、短絡が生じていない複数の回転機の負荷電流に対する判定指標のデータ群である正常判定指標データ群の重心および短絡が生じている複数の回転機の負荷電流に対する判定指標のデータ群である短絡発生判定指標データ群の重心と、の距離に基づき回転機の短絡発生の有無を判定するように構成されている。なお、距離としては、ユークリッド距離を用いる構成とすることもできるし、マハラノビス距離を用いる構成とすることもできる。
本形態によれば、設定した判定指標が正常判定指標データ群寄りであるのか、あるいは、短絡発生判定指標データ群寄りであるのかを判定するのみで良いため、回転機の短絡発生の有無の判断をより簡易に行うことができる。
本発明に係る回転機の短絡診断装置の更なる形態によれば、判定指標設定手段は、所定周波数の振幅値を用いて負荷電流のひずみを算出し、当該ひずみを判定指標として設定する手段である
本発明者らは、さらに所定周波数の振幅値を用いて算出した負荷電流のひずみが、短絡が生じていない正常な場合と1ターンで短絡が生じている場合とで大きく相違することを見出した。このような研究結果を踏まえて、本形態では、判定指標としてひずみを用いる構成であるため回転機の短絡発生の有無の判断をより確実に行うことができる。
本発明に係る回転機の短絡診断装置の更なる形態によれば、判定指標設定手段は、所定周波数の振幅値の総和を、回転機に負荷電流を供給するための電源の周波数の振幅値で除した値としてひずみを算出する手段である。
本形態によれば、ひずみとして、所定周波数の振幅値の総和と電源の周波数の振幅値との比である所謂ひずみ率を算出するのみの構成であるため、負荷電流のひずみを容易に算出することができる。
本発明に係る回転機の短絡診断装置の更なる形態によれば、所定周波数は、電源の周波数を回転機の極対数で除した値の整数倍の値に設定されている。
本発明者は、さらに1ターンで短絡が生じている場合に大きな振幅値を示す特定の周波数について鋭意研究を行った結果、当該特定の周波数が、電源の周波数を回転機の極対数で除した値の整数倍となっていることを見出した。このような研究結果を踏まえて、本形態では、所定周波数として、電源の周波数を回転機の極対数で除した値の整数倍の周波数を設定する構成であるため、より一層確実に回転機の短絡を検出することができる。
本発明に係る回転機の短絡診断方法の好ましい形態によれば、回転機の短絡を診断する回転機の短絡診断方法が構成される。当該回転機の短絡診断方法では、(a)前記回転機に流れる負荷電流を計測し、(b)計測した前記負荷電流に対して周波数解析を行うと共に所定周波数の振幅値を抽出し、、(c)所定の振幅値に基づいて判定指標を設定し、(d)設定した判定指標に基づいて前記回転機の短絡発生の有無を判定する。
本発明によれば、コイルに短絡が生じていない正常な場合に比べてコイルに1ターンで短絡が生じている場合に大きな振幅値を示す所定周波数の振幅値に基づいて判定指標を設定し、当該判定指標に基づいて1ターンで短絡が生じているか否かを判定する構成であるため、1ターン短絡という極めて軽微な短絡であっても簡易かつ確実に検出することができる。
本発明によれば、短絡したコイルの巻き数(ターン数)が小さい場合、特に1ターンで回転機の短絡が発生した場合であっても短絡を簡易かつ確実に検出することができる。
本発明の実施の形態に係る短絡診断装置10を備えた設備1の構成の概略を示す構成図である。 診断用制御装置20によって実行される短絡診断処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 電動機2のU相に流れる負荷電流Iuに対してFFT解析を行った結果を示す説明図である。 1ターン短絡発生有無診断用マップの一例を示す図である。 変形例の1ターン短絡発生有無診断用マップの一例を示す図である。 変形例の1ターン短絡発生有無診断用マップの一例を示す図である。 変形例の1ターン短絡発生有無診断用マップの一例を示す図である。 変形例の1ターン短絡発生有無診断用マップの一例を示す図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
本発明の実施の形態に係る短絡診断装置10は、図1に示すように、回転機としての電動機2と、当該電動機2に電力を供給する電源4と、電動機2の回転軸2aに接続され当該電動機2によって駆動される負荷6と、を備える設備1に適用され、電動機2が稼働された状態(オンライン)で当該電動機2のコイルに短絡が発生したか否かを診断することができる装置として構成されている。
電動機2は、内部にかご型もしくは巻線型のロータと、U相,V相,W相の各相の複数のコイル(図示せず)が巻回されたステータと、を含む汎用三相誘導電動機(例えば、200V、4極)として構成されている。電源4は、例えば、周波数60Hzの商用交流電源として構成されている。
短絡診断装置10は、図1に示すように、主に診断用制御装置20と、表示装置30と、から構成されている。診断用制御装置20は、CPU22を中心とするマイクロプロセッサを備え、CPU22の他にデータの一時的な記憶や処理プログラムの記憶を行う記憶装置24と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートと、を備えている。診断用制御装置20には、電動機2の回転軸2aの回転数を検出する回転数検出センサ82からの信号や、電動機2の三相コイルのU相,V相,W相の各相に流れる負荷電流Iu,Iv,Iwを検出する電流センサ84U,84V,84Wからの負荷電流、あるいは、電動機2の各線間電圧を検出する電圧センサ86UV,86VW,86WUからの線間電圧Vuv,Vvw,Vwuが入力されており、診断用制御装置20からは、電動機2のコイルに短絡が生じたことを表示する表示装置30への表示制御信号などが出力ポートを介して出力されている。ここで、電流センサ84U,84V,84Wは、本発明における「電流計測手段」に対応する実施構成の一例である。
表示装置30は、後述する短絡発生判定マップが表示されるように構成されていると共に、表示された短絡発生判定マップ上に短絡発生有無の診断結果などが表示されるように構成されている。
次に、こうして構成された本発明の実施の形態に係る短絡診断装置10によって電動機2のコイルに短絡が生じたか否かの診断が行われる際の動作について説明する。図2は、診断用制御装置20によって実行される短絡診断処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、設備1が稼働された際、即ち、電動機2が稼働された際に実行され、電動機2の稼働が停止されるまで繰り返し実行される。
短絡診断処理ルーチンが実行されると、診断用制御装置20のCPU22は、図2に示すように、まず、電動機2の三相コイルのU相、V相、W相それぞれに流れる負荷電流Iu、Iv、Iwを読み込むと共に(ステップS100)、読み込んだ負荷電流Iu、Iv、Iwを記憶装置24の所定領域に設定された負荷電流用バッファに格納する(ステップS102)。負荷電流用バッファに格納された負荷電流Iu、Iv、Iwが所定個数となったら、当該負荷電流Iu、Iv、Iwに対して周波数解析を行う(ステップS104)。なお、本実施の形態では、周波数解析として、FFT解析を行うものとした。また、所定個数としては、後述するFFT解析を精度よく実施することが可能なデータ数として設定されている。
そして、FFT解析の結果から所定周波数Fri(i=1〜11)における振幅値Ami(i=1〜11)の読み込みを行う(ステップS106)。ここで、所定周波数Friは、本実施の形態では、Fr1=30Hz,Fr2=90Hz,Fr3=120Hz,Fr4=150Hz,Fr5=240Hz,Fr6=270Hz,Fr7=330Hz,Fr8=360Hz,Fr9=390Hz,Fr10=450Hz,Fr11=480Hzの11個を用いる構成とした。ステップS104〜ステップS106を実行する診断用制御装置20は、本発明における「解析抽出手段」に対応する実施構成の一例である。
本発明者は、研究や実験,解析などによって、電動機2のコイルに1ターンで短絡が生じている場合において、電源4の周波数Fr(本実施の形態ではFr=60Hz)を電動機2の極対数k(本実施の形態ではk=2)で除した値(本実施の形態では値30)の整数倍の周波数Fri(Fri=i×Fr/k、iは整数)における振幅値Ami(iは整数)が、電動機2のコイルに短絡が生じていない場合(以下、「正常時」ということがある)に比べて大きくなることを見出した。なお、当該周波数Friにおける振幅値Amiが大きくなる傾向は、電動機2のコイルに1ターン以上の短絡が生じている場合においても同様である。
図3は、電動機2のU相に流れる負荷電流Iuに対してFFT解析を行った結果を示す図である。ここで、電動機2のV相およびW相に流れる負荷電流Iv,Iwに対するFFT解析結果は、基本的には電動機2のU相に流れる負荷電流Iuに対するFFT解析結果と同様の特性を示すため、以下では、説明の便宜上、電動機2のU相に流れる負荷電流Iuに対するFFT解析結果のみについて説明をし、電動機2のV相およびW相に流れる負荷電流Iv,Iwに対するFFT解析結果についてはその説明を省略する。
なお、図3(a)は、コイルに短絡が生じていない正常時の結果であり、図3(b)は、コイルに1ターン短絡が生じているときの結果であり、図3(c)は、正常時のデータ(図3(a))と1ターン短絡が生じているときのデータ(図3(b))との差の絶対値を取った結果である。なお、図3(a)および図3(b)では、最大となる振幅値(縦軸の値のうち最大値、最大周波数スペクトル)が0dbとなるように正規化されている。
図3(a)ないし図3(c)に示すように、1ターン短絡が発生した場合に、正常時では観測されなかった大きな振幅値(周波数スペクトル)Amiが観測される特定の周波数Friが複数個確認できる。当該特定の複数の周波数Friは、電源4の周波数Frep(本実施の形態ではFrep=60Hz)を電動機2の極対数k(本実施の形態ではk=2)で除した値(本実施の形態では値30)の整数倍の周波数Fri(Fri=i×Frep/k、iは整数)となっている。これら周波数Friのうち所定周波数Fri(i=1〜11)=30Hz,90Hz,120Hz,150Hz,240Hz,270Hz,330Hz,360Hz,390Hz,450Hz,480Hzの11個において特に大きな振幅値(周波数スペクトル)Ami(i=1〜11)を示すことが判明した。
なお、詳細は省略するが、本発明者らは、各周波数Fri(i=1〜11)において、負荷6の大きさを変化させた場合、即ち、U相、V相、W相に流れる負荷電流Iu、Iv、Iwの大きさを変化させた場合であっても当該周波数Fri(i=1〜11)で確認される振幅値Ami(i=1〜11)がほぼ一定値を示すことを確認している。即ち、1ターン短絡が発生した場合には、負荷6の大きさに関わらず当該周波数Fri(i=1〜11)で確認される振幅値Amiに着目すれば良いことが分かる。
また、FFT解析を行う際には、様々なノイズの影響や負荷電流Iu,Iv,Iwの大きさによって、観測される周波数Frや振幅値Amが変動するため、当該変動を抑制するために各所定周波数Fri(i=1〜11)=30Hz,90Hz,120Hz,150Hz,240Hz,270Hz,330Hz,360Hz,390Hz,450Hz,480Hzの前後数ヘルツの範囲の中から最大となる振幅値Ammaxを抽出して、当該振幅値Ammaxを示す周波数Frを所定周波数Fri(i=1〜11)として用いる構成としても良い。
そして、読み込んだ振幅値Ami(i=1〜11)を用いて各相のひずみ率Du,Dv,Dwの算出を行う(ステップS108)。ひずみ率D(Du,Dv,Dw)は、各周波数Fri(i=1〜11)における振幅値Ami(i=1〜11)全体と電源4の周波数Frep(本実施の形態ではFr=60Hz)における振幅値A60との比として規定され、次式(1)で算出することができる。ひずみ率Du,Dv,Dwは、本発明における「判定指標」および「ひずみ」に対応する実施構成の一例である。また、ステップS108を実行する診断用制御装置20は、本発明における「判定指標設定手段」に対応する実施構成の一例である。
D=√(A2 30+A2 90+A2 120+・・・+A2 450+A2 480)/A60 ・・・(1)
こうして算出されたひずみ率D(Du,Dv,Dw)に基づいて電動機2のコイルに短絡が生じているか否かの診断を行う(ステップS110)。ステップS110を実行する診断用制御装置20は、本発明における「判定手段」に対応する実施構成の一例である。
電動機2のコイルに短絡が生じているか否かの診断は、本実施の形態では、コイルに1ターン短絡が発生していない複数の電動機2の負荷電流Iu,Iv,Iwに対するひずみ率Du,Dv,Dw(以下、「正常ひずみ率データ群」という)と、1ターン短絡が発生している複数の電動機2の負荷電流Iu,Iv,Iwに対するひずみ率Du,Dv,Dw(以下、「短絡発生ひずみ率データ群」という)と、を予め実験などにより求めて3次元空間上にプロットすると共に当該正常ひずみ率データ群と当該短絡発生ひずみ率データ群との境界面BPを定めて1ターン短絡発生有無診断用マップとして記憶装置24に記憶しておき、ステップS108において各相のひずみ率Du,Dv,Dwが算出されると、記憶した1ターン短絡発生有無診断用マップ上に当該算出された各相のひずみ率Du,Dv,Dwがプロットされて、プロットされた各相のひずみ率Du,Dv,Dwの配置場所によって1ターン短絡発生の有無の診断を行う構成とした。ここで、記憶装置24は、本発明における「マップ設定手段」に対応する実施構成の一例である。
図4に1ターン短絡発生有無診断用マップの一例を示す。同図では、境界面BPに関して左側(図4の左側)の領域が1ターン短絡が発生していない正常領域として設定されており、境界面BPに関して右側(図4の右側)の領域が1ターン短絡が発生している短絡発生領域として設定されている。なお、負荷電流Iu,Iv,Iwがさまざまに変化した場合でも、図4に示すように、ひずみ率D(Du,Dv,Dw)が分布する領域はほぼ同一直線上に分布することが確認された。ひずみ率D(Du,Dv,Dw)を用いることで、1ターン短絡が発生しているか否かを空間上で視覚的に確認することができるため、短絡の発生をより確実に検知することができる。
ここで、境界面BPは、本実施の形態では、サポートベクターマシーンを用いて求める構成としたが、図5に示すように、正常ひずみ率データ群のうち最も短絡発生ひずみ率データ群寄りのひずみ率Dの3次元空間上の点aと、短絡発生ひずみ率データ群のうち最も正常ひずみ率データ群寄りのひずみ率Dの3次元空間上の点bと、を結ぶ仮想直線VLの中央(線分a−bの中点)の点cを通り当該仮想直線VLに直交する平面を境界面BPに設定する構成としたり、あるいは、図6に示すように、正常ひずみ率データ群の重心となる3次元空間上の点ngと、短絡発生ひずみ率データ群の重心となる3次元空間上の点scgと、を結ぶ仮想直線VLの中央(線分ng−scgの中点)の点mを通り当該仮想直線VLに直交する平面を境界面BPに設定する構成としても良い。
そして、ステップS108で算出された各相のひずみ率Du,Dv,Dwが、1ターン短絡発生有無診断用マップ上において境界面BPよりも左側、即ち、正常領域にプロットされた場合には、電動機2のコイルには1ターン短絡は発生していない、即ち、電動機2のコイルは正常であることを出力して(ステップS112)、本ルーチンを終了する。
一方、ステップS108で算出された各相のひずみ率Du,Dv,Dwが、1ターン短絡発生有無診断用マップ上において境界面BPよりも右側、即ち、1ターン短絡発生領域にプロットされた場合には、電動機2のコイルに1ターン短絡が発生していることを出力して(ステップS114)、本ルーチンを終了する。
なお、こうして出力された情報(「正常」あるいは「1ターン短絡発生」)は、表示装置30に表示される。これにより、作業者は、1ターン短絡が発生しているか否かを視覚的に確認することができるため、短絡の発生をより確実に検知することができる。
以上説明した本実施の形態に係る本発明の短絡診断装置10によれば、コイルに短絡が生じていない正常な場合とコイルに1ターンで短絡が生じている場合とで大きく相違する特性を示すひずみ率D(Du,Dv,Dw)に基づいて、電動機2のコイルに1ターンで短絡が生じているか否かを判定するのみの構成であるため、1ターン短絡という極めて軽微な短絡であっても簡易かつ確実に検出することができる。
なお、ひずみ率D(Du,Dv,Dw)を算出するに際し、特定の周波数Fri、即ち、電源4の周波数Frep(本実施の形態ではFrep=60Hz)を電動機2の極対数k(本実施の形態ではk=2)で除した値(本実施の形態では値30)の整数倍の周波数Fri(Fri=i×Frep/k、iは整数)における振幅値Ami(i=1〜11)を用いる構成、即ち、コイルに短絡が生じていない正常な場合に比べてコイルに1ターンで短絡が生じている場合に、特に大きな振幅値(周波数スペクトル)Ami(i=1〜11)を示す11個の所定周波数Fri(i=1〜11)に着目して、その振幅値Ami(i=1〜11)を用いる構成であるため、電動機2のコイルに1ターン短絡が発生したか否かの診断精度を向上することができる。
本実施の形態では、正常ひずみ率データ群と短絡発生ひずみ率データ群との境界を面とする構成としたが、正常ひずみ率データ群と短絡発生ひずみ率データ群との境界は線でも良い。
本実施の形態では、ひずみ率Dの算出に際し、正常時では観測されなかった大きな値を示した11個の振幅値(周波数スペクトル)Ami(i=1〜11)を用いる構成としたが、当該11個の振幅値(周波数スペクトル)Ami(i=1〜11)の中から特に大きな値のもののみを抜き出し、当該抜き出した振幅値Amiのみを用いてひずみ率Dを算出する構成としても良いし、あるいは、12個以上の振幅値Amiを用いてひずみ率Dを算出する構成としても良い。また、ひずみ率Dの算出に際し、分子には電源4の周波数Frep(本実施の形態ではFr=60Hz)における振幅値A60含めない構成としたが、当該振幅値A60を分子に含めてひずみ率Dを算出する構成としても良い。
本実施の形態では、電動機2のU相、V相、W相の各相に流れる負荷電流Iu,Iv,Iwに対するひずみ率Du,Dv,Dwを算出し、当該ひずみ率Du,Dv,Dwを3次元空間として構成された1ターン短絡発生有無診断用マップ上にプロットして電動機2のコイルに1ターン短絡が発生しているか否かの診断を行う構成としたが、これに限らない。例えば、電動機2のU相、V相、W相のいずれか一つの相に流れる負荷電流Iu,Iv,Iwに対するひずみ率Du,Dv,Dwを算出し、当該ひずみ率Du,Dv,Dwを直線座標として構成された図7に例示した変形例の1ターン短絡発生有無診断用マップ上にプロットして電動機2のコイルに1ターン短絡が発生しているか否かの診断を行う構成としても良い。
なお、図7は、電動機2のU相に流れる負荷電流Iuに対するひずみ率Duを用いて1ターン短絡の発生の有無を診断する際に用いられる1ターン短絡発生有無診断用マップである。この場合、正常ひずみ率データ群と短絡発生ひずみ率データ群との境界線DLは、サポートベクターマシーンを用いて求める構成としても良いし、正常ひずみ率データ群のうち最も短絡発生ひずみ率データ群寄りのひずみ率Dの直線座標上の点と、短絡発生ひずみ率データ群のうち最も正常ひずみ率データ群寄りのひずみ率Dの直線座標上の点と、を結ぶ仮想直線の中央の点を通り当該仮想直線に直交する直線を境界線BLに設定する構成としても良いし、あるいは、正常ひずみ率データ群の重心となる直線座標上の点と、短絡発生ひずみ率データ群の重心となる直線座標上の点と、を結ぶ仮想直線の中央の点を通り当該仮直線に直交する直線を境界線BLに設定する構成としても良い。
本実施の形態および上述した変形例では、正常ひずみ率データ群と短絡発生ひずみ率データ群との境界面BPあるいは境界線BLを設定し、ステップS108で算出されたひずみ率Dが当該境界面BPあるいは境界線BLに関して「正常領域」あるいは「1ターン短絡発生領域」のいずれの領域側にプロットされるかによって、電動機2のコイルに1ターン短絡が発生したか否かを診断する構成としたが、これに限らない。例えば、ステップS108で算出されたひずみ率Dと、正常ひずみ率データ群および短絡発生ひずみ率データ群と、の距離に基づいて電動機2のコイルに1ターン短絡が発生したか否かを診断する構成としても良い。
この場合、例えば、図8に示すように、ステップS108で算出されたひずみ率Dの3次元空間上の点calと正常ひずみ率データ群の重心となる3次元空間上の点ngとの距離d1と、当該点calと短絡発生ひずみ率データ群の重心となる3次元空間上の点scgとの距離d2と、を比較し、d1<d2であれば電動機2のコイルは正常と判断し、d1>d2であれば電動機2のコイルに1ターン短絡が発生している判断することができる。なお、距離d1,d2としては、ユークリッド距離やマハラノビス距離を用いることができる。
本実施の形態では、予め実験などにより求めた複数のひずみ率Dを用いて1ターン短絡発生有無診断用マップを設定する構成、即ち、固定化された1ターン短絡発生有無診断用マップを用いる構成としたが、これに限らない。例えば、1ターン短絡発生有無診断用マップは、1ターン短絡発生の有無の診断を行うたびに更新される構成としても良い。即ち、ステップS108で算出された各相のひずみ率Du,Dv,Dwを正常ひずみ率データ群あるいは短絡発生ひずみ率データ群に加えることによって1ターン短絡発生有無診断用マップを更新する構成としても良い。なお、境界面BPや境界線BL、正常ひずみ率データ群の重心、短絡発生ひずみ率データ群の重心などは、1ターン短絡発生有無診断用マップが更新される際に再設定(再計算)されることは言うまでもない。ここで、ステップS108で算出された各相のひずみ率Du,Dv,Dwを正常ひずみ率データ群あるいは短絡発生ひずみ率データ群に加えることによって1ターン短絡発生有無診断用マップを更新するステップを実行する診断用制御装置20は、本発明における「マップ設定手段」に対応する実施構成の一例である。
本実施の形態では、判定指標として、式(1)によって算出されるひずみ率Du,Dv,Dwを用いる構成としたが、これに限らない。判定指標としては、負荷電流のひずみに相当する特徴量であれば如何なるものを用いる構成でも良い。例えば、特定の周波数Friにおける振幅値Amiの2乗の総和を電源4の周波数Frepにおける振幅値A60で除した値や、特定の周波数Friにおける振幅値Amiの総和を振幅値A60で除した値、特定の周波数Friにおける振幅値Amiの2乗の総和の平方根を特定の周波数Friにおける振幅値Amiのいずれか、あるいは、いくつかの総和で除した値などを判定指標とすることが考えられる。また、判定指標は、負荷電流のひずみに限らず、電動機2のコイルに短絡が生じていない場合に比べて電動機2のコイルに1ターンで短絡が生じている場合に大きな値を示す特定の周波数Friの振幅値Amiに基づいて設定されていれば、如何なる特徴量であっても良い。例えば、特定の周波数Friにおける振幅値Amiそのものや、当該振幅値Amiの2乗の総和、当該振幅値Amiの総和、当該振幅値Amiのいずれか、あるいは、いくつかの総和などを判定指標とすることが考えられる。
本実施の形態では、電動機2に短絡診断装置10を適用する構成としたが、発電機に短絡診断装置10を適用する構成としても良い。
本実施の形態では、短絡診断装置10は、表示装置30を備える構成としたが、表示装置30は無くても良い。なお、短絡診断装置10が表示装置30を有さない構成の場合には、表示装置30の代わりに電動機2のコイルに短絡が発生した際に短絡が発生したことを知らせる報知手段を備える構成とすることが望ましい。
本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものである。したがって、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。なお、本実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係を以下に示す。
1 設備
2 電動機(回転機)
2a 回転軸
4 電源
6 負荷
10 短絡診断装置(短絡診断装置)
20 診断用制御装置(ひずみ率算出手段、判定手段)
22 CPU
24 記憶装置(マップ設定手段)
30 表示装置
82 回転数検出センサ
84U 電流センサ(電流計測手段)
84V 電流センサ(電流計測手段)
84W 電流センサ(電流計測手段)
86UV 電圧センサ
86VW 電圧センサ
86WU 電圧センサ
Iu 負荷電流
Iv 負荷電流
Iw 負荷電流
Vuv 線間電圧
Vvw 線間電圧
Vwu 線間電圧
Fr 周波数
Fri 所定周波数(所定周波数)
Fri 電源の周波数
k 極対数(極対数)
Ami 振幅値
Du ひずみ率(判定指標、ひずみ)
Dv ひずみ率(判定指標、ひずみ)
Dw ひずみ率(判定指標、ひずみ)
BP 境界面(境界、直交面)
a 正常ひずみ率データ群のうち最も短絡発生ひずみ率データ群寄りのひずみ率Dの3次元空間上の点
b 短絡発生ひずみ率データ群のうち最も正常ひずみ率データ群寄りのひずみ率Dの3次元空間上の点
c 仮想直線VLの中央(線分a−bの中点)の点
VL 仮想直線(仮想直線)
ng 正常ひずみ率データ群の重心となる3次元空間上の点
scg 短絡発生ひずみ率データ群の重心となる3次元空間上の点
BL 境界線(境界、直交線)
cal 算出されたひずみ率Dの3次元空間上の点
d1 点calと点ngとの距離
d2 点calと点scgとの距離

Claims (13)

  1. 回転機の短絡を診断する回転機の短絡診断装置であって、
    前記回転機に流れる負荷電流を計測する電流計測手段と、
    該電流計測手段によって計測された前記負荷電流に対して周波数解析を行うと共に所定周波数の振幅値を抽出する解析抽出手段と、
    前記所定周波数の振幅値に基づいて判定指標を設定する判定指標設定手段と、
    該判定指標に基づいて前記回転機の短絡発生の有無を判定する判定手段と、
    を備える回転機の短絡診断装置。
  2. 短絡が生じていない複数の前記回転機の前記負荷電流に対する前記判定指標のデータ群である正常判定指標データ群および短絡が生じている複数の前記回転機の前記負荷電流に対する前記判定指標のデータ群である短絡発生判定指標データ群に基づき短絡発生判定マップを設定するマップ設定手段をさらに備え、
    前記判定手段は、前記判定指標設定手段によって設定された前記判定指標と前記マップ設定手段によって設定された前記短絡発生判定マップとに基づいて前記回転機の短絡発生の有無を判定するよう構成されている
    請求項1に記載の回転機の短絡診断装置。
  3. 前記マップ設定手段は、前記正常判定指標データ群と前記短絡発生判定指標データ群とに基づき前記回転機に短絡が発生しているか否かの境界を設定するよう構成されており、
    前記判定手段は、前記判定指標設定手段によって設定された前記判定指標が前記境界に対して前記正常判定指標データ群寄りのときには前記回転機には短絡が発生していないと判定し、前記判定指標設定手段によって設定された前記判定指標が前記境界に対して前記短絡発生判定指標データ群寄りのときには前記回転機に短絡が発生していると判定するよう構成されている
    請求項2に記載の回転機の短絡診断装置。
  4. 前記マップ設定手段は、前記正常判定指標データ群のうち最も前記短絡発生判定指標データ群寄りのデータと、前記短絡発生判定指標データ群のうち最も前記正常判定指標データ群寄りのデータと、を結ぶ仮想直線の中央を通り該仮想直線に直交する直交線または該直交線を含む直交平面を前記境界として設定するよう構成されている
    請求項3に記載の回転機の短絡診断装置。
  5. 前記マップ設定手段は、サポートベクターマシーンによって前記境界を設定するよう構成されている
    設定請求項3に記載の回転機の短絡診断装置。
  6. 前記マップ設定手段は、前記正常判定指標データ群の重心および前記短絡発生判定指標データ群の重心を結ぶ仮想直線の中央を通り該仮想直線に直交する直交線または該直交線を含む直交平面を前記境界として設定するよう構成されている
    請求項3に記載の回転機の短絡診断装置。
  7. 前記判定手段は、前記判定指標設定手段により算出した前記判定指標と、短絡が生じていない複数の前記回転機の前記負荷電流に対する前記判定指標のデータ群である正常判定指標データ群の重心および短絡が生じている複数の前記回転機の前記負荷電流に対する前記判定指標のデータ群である短絡発生判定指標データ群の重心と、の距離に基づき前記回転機の短絡発生の有無を判定するよう構成されている
    請求項1に記載の回転機の短絡診断装置。
  8. 前記判定手段は、前記距離としてユークリッド距離を用いるよう構成されている
    請求項7に記載の回転機の短絡診断装置。
  9. 前記判定手段は、前記距離としてマハラノビス距離を用いるよう構成されている
    請求項7に記載の回転機の短絡診断装置。
  10. 前記判定指標設定手段は、前記所定周波数の振幅値を用いて前記負荷電流のひずみを算出し、該ひずみを前記判定指標として設定する手段である
    請求項1ないし9のいずれか1項に記載の回転機の短絡診断装置。
  11. 前記判定指標設定手段は、前記所定周波数の振幅値の2乗の総和の平方根を、回転機に負荷電流を供給するための電源の周波数の振幅値で除した値として前記ひずみを算出する手段である
    請求項10に記載の回転機の短絡診断装置。
  12. 前記所定周波数は、前記電源の周波数を前記回転機の極対数で除した値の整数倍の値に設定されている
    請求項1ないし11のいずれか1項に記載の回転機の短絡診断装置。
  13. 回転機の短絡を診断する回転機の短絡診断方法であって、
    (a)前記回転機に流れる負荷電流を計測し、
    (b)計測した前記負荷電流に対して周波数解析を行うと共に所定周波数の振幅値を抽出し、
    (c)所定の振幅値に基づいて判定指標を設定し、
    (d)設定した前記判定指標に基づいて前記回転機の短絡発生の有無を判定する
    回転機の短絡診断方法。
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