JP2018116928A - X線管用の絞り及びそのような絞りを備えたx線管 - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロフォーカスX線管によるX線画像に、電子がX線管のレンズ絞りに衝突して形成される散乱X線によって光る円板の干渉が現れる。X線画像に現れる干渉を防止する絞り及びそのような絞りを備えたX線管を提供する。【解決手段】絞りをベース本体1(第1の材料)と付加的本体2(第2の材料)から構成し、第2の材料の原子番号(及び密度)を第1の材料よりも小さくする。電子ビームが入射する側に付加的本体2を配置し、電子ビームが原子番号(及び密度)の小さい付加的本体2に衝突するようにして、円板状の干渉を生じさせる短波長X線の割合を低減する。【選択図】図7

Description

本発明は、X線管の電子ビームの断面を絞るための絞りと、X線管、特にマイクロフォーカスX線管とに関する。
X線管、特に、マイクロフォーカスX線管の画質は、多くの場合、生成されたX線画像内に光る円板の干渉が現れることよって損なわれる。この円板は、電子がX線管のレンズ絞りの絞り本体に衝突する際に形成される散乱X線によって生じる。レンズ絞りは、本出願の文脈において絞りと称する。絞り本体は高温耐性を備える必要があることから、特に金属により構成されているため、電子が絞り本体に衝突する際に、短波長X線が形成される。この短波長X線は、比較的高い電子のエネルギーが使用される場合に、ターゲットを透過して絞り穴の像を受像体上に投影する。
特許文献1には、絞りを被覆することによって該問題を解決するマイクロフォーカスX線管が記載されている。ここでは、迷放射線を低減するために、絞りの金属を原子番号の小さい材料により被覆している。ここでの欠点は、被覆が通常マイクロメートルの範囲内のみにおいて可能であることである。例えば、約4μmの炭素被覆が可能である。しかしながら、電子の透過深さは、高エネルギーでは4μmをはるかに超えており、結果的には、電子は金属内を完全に透過して迷放射線を発生させる。さらに、絞りは高い熱負荷にさらされる。絞りが被覆されている場合には、これによって被覆が剥離することがよくある。
特許文献2より、X線管内の電子ビーム用のコリメータが知られている。該コリメータは、2つの部分より構成されている。該コリメータの電子源に近い部分(第1部分)は、原子番号の小さい材料(例えば、アルミニウム)により構成されており、該コリメータの電子源から遠い部分(第2部分)は、原子番号の大きい材料(例えば、鉛)により構成されている。原理的には、両方の部分を通り抜ける該コリメータの開口は、該コリメータの電子源に近い入口側の領域が、該コリメータの電子源から遠い出口側の領域よりも大きくなるように、すなわち、電子ビームのビーム方向に先細りするように形成される。該コリメータの開口は、第1の開口部(第1の部分に形成される)と、第2の開口部(第2の部分に形成される)とを有する。両開口部はそれぞれ、切頭円錐面領域を有する。これらの開口部は、ビーム方向に広がるか狭くなるかのいずれかにより形成され得る。電子源から遠い第1の開口部の末端側における第1の開口は、電子源に近い第2の開口部の末端側における第2の開口よりも小さく形成されており、その結果、電子ビーム内に延びているビーム方向の段差が存在することになる。あるいは、両開口部がそれぞれビーム方向に狭くなっている場合には、該第1及び第2の開口は、同じ大きさでもあり得る。いずれの実施形態においても、電子は第2の部分に衝突し、そこで迷放射線を生成し得る。
特許文献3より、電子線照射治療に使用される塗布具用の絞りが知られている。該絞りは三層配置により構成されており、電子の照射方向に向いている層は、第1の原子番号を有する第1の金属により構成されており、第1の原子番号は、中間層の第2の材料の第2の原子番号よりも小さく、続いて、第2の原子番号は、電子の照射方向とは反対方向に向いている層の第3の材料の第3の原子番号よりも小さい。絞り開口は、シリンダージャケットの形状に形成されている。
独国特許出願公開第10 2006 062 454号明細書 米国特許第3227880号明細書 独国特許出願公開第10 2011 005 450号明細書
本発明の目的は、X線画像中に光る円板が形成されることを防止する、絞り及びそのような絞りを備えたX線管を提供することである。
上記目的は、請求項1の特徴に従う絞りによって達成される。絞りは、ベース本体及び付加的本体の2つの構成部品に分かれているため、これら2つの部品は、異なる材料により強固に構成され得る。本発明によれば、付加的本体は、ベース本体の第1の材料よりも原子番号(及び密度)の小さい第2の材料により構成される。電子ビームの直径は第2の絞り開口によって絞られ、電子ビームの電子は、絞りの電子源に近い側に配置された付加的本体に衝突する。第2の材料の原子番号が第1の材料の原子番号よりも小さいため、電子ビームの電子が付加的本体に衝突して光る円板形状の干渉を生じさせる際に形成される短波長X線の割合が減少する。したがって、ターゲットを透過して画像エラーを引き起こす迷放射線の割合が小さくなる。ベース本体を構成する第1の材料が、付加的本体を構成する第2の材料よりも大きい原子番号(及び密度)を有するため、該絞りは、X線管の内部に形成される迷放射線を遮蔽する機能を発揮する。各絞り開口の電子源から遠い末端の直径は、電子源に近い末端の直径よりも小さくないため、それらは軸方向には狭くなってはおらず、そのため、ベース本体の両側にて、付加的本体による遮蔽にもかかわらず、電子が第1の絞り開口内を通って飛翔する間に電子が第1の材料に衝突し、それによって(少しではあるが)上述の干渉が生じる。また、付加的本体の絞り開口の電子源から遠い末端がベース本体の絞り開口の前記電子源に近い末端内に完全に位置している実施形態では、電子が第1の絞り開口内を通って飛翔する間に第1の材料に衝突し得ること及び該プロセス中に干渉が生じることが防止される。
本発明の有利な発展形態は、ベース本体及び付加的本体の絞り開口が、互いに対して同心円状に配置されていることを提供する。この特に簡易な方法により、2つの開口の直径が、絶対的にも互いに対して相対的にも小さく設計可能になる。
本発明のさらなる有利な発展形態は、ベース本体及び付加的本体の絞り開口はそれぞれ円錐形であり、ベース本体の絞り開口の前記電子源に近い末端の直径は、付加的本体の絞り開口の前記電子源から遠い末端の直径よりも大きいことを提供する。この円錐形状、特に第1の絞り開口の円錐形状により、たとえ絞りを通って飛翔する電子の軌道が(例えば、電子ビームの開口角が限られているために)第1の絞り開口の中心軸に向かって僅かに傾斜しているが第1の絞り開口を無事に通り抜ける場合であっても、これらの電子が第1の材料に衝突しないことが確保される。
本発明のさらなる有利な発展形態では、付加的本体とベース本体とが、付加的本体の電子源から遠い側の表面とベース本体の電子源に近い側の表面とにおいて互いに接触していること、特に、それらの表面全体にわたって接触していることを提供する。それにより、特に表面全体に接触している場合において、(電子ビームの方向における)全体の高さを低く保つことができる。
本発明のさらなる有利な発展形態は、第1の材料が金属であることを提供する。ベース本体を構成する第1の材料は、それぞれの要件、特に高温耐性に関する要件に応じて広い範囲内で選択することができる。モリブデン、タングステン又はチタンのような金属が特に好適である。本発明のさらなる有利な実施形態は、第2の材料がアルミニウム、ベリリウム、ケイ素、炭素、ホウ素又はそれらの元素の1つ以上の化学化合物であること、特に、該炭素がグラファイトの形態であることを提供する。付加的本体を構成する第2の材料もまた、それぞれの要件に応じて広い範囲内で選択することができる。第2の材料により構成される付加的本体の機能によれば、該材料は小さい原子番号を有する。ベース本体及び付加的本体について列挙された材料は、一方の第1の材料と他方の第2の材料とについて互いに明確に異なる原子番号を有する材料である。
第1の材料及び第2の材料の原子番号の差は、好ましくは少なくとも16であり、特に好ましくは少なくとも36である。このため、第2の材料には、好ましくは炭素(原子番号6)が使用され、第1の材料には、好ましくはモリブデン(原子番号42)が使用される。本発明に従う材料は、電子衝撃の結果として、又は、ターゲット内で生成された散乱X線に暴露された結果として強く加熱されるため、耐熱性であると共に高い熱伝導率を有している必要がある。また、該材料が磁化するとX線管内の磁場に干渉するため、該材料は磁化を許容してはならない。
本発明のさらなる有利な発展形態は、ベース本体が、ベース本体の前記電子源に近い側の表面に凹部を有しており、該凹部が、電子源から遠い側の表面の外面形状に対応しており、該外面形状よりもわずかに大きいことを提供する。これにより、付加的本体及びベース本体の互いに対する相対的な位置変化を電子ビームに対する径方向に生じさせることなく、付加的本体をベース本体に非常に簡易な方法にて接合することができる。したがって、電子が第1の絞り開口を通過する際に、電子が第2の絞り開口の長手方向軸に対する径方向に変位することにより第1の材料と衝突して望ましくない干渉を生じさせることが防止される。
本発明のさらなる有利な発展形態は、付加的本体が、付加的本体の電子源に近い側の表面に、凹面球欠形状を有していることを提供する。これにより、付加的本体に衝突する電子ビームの領域であって、第2の絞り開口によって絞られる電子ビームの領域において、付加的本体の表面が大きくなるため、電子の衝突の際に第2の絞り開口の周りに発生する熱が、より良好に分布されるようになる。
上記目的はまた、請求項9の特徴を有するX線管によっても達成される。該X線管についても、本発明の絞りに関する上記の利点が得られる。
本発明のさらなる有利な発展形態は、絞りの付加的本体及びベース本体をそれらの径方向端部にて取り囲み、それによって付加的本体及びベース本体が互いに押し合うようにする絞り保持具が存在することを提供する。これにより、絞りの2つの部品であるベース本体及び付加的本体の相対位置が、電子ビームに対して軸方向及び径方向のいずれに変化すること(そのような変化があると、電子がベース本体の第1の材料に衝突するようになり得ると共に、干渉を生じさせることになる)も防止される。
本発明のさらなる利点及び詳細は、図中に示された実施形態の例を参照して、以下により詳細に説明される。
本発明に係るベース本体の斜視図である。 図1のベース本体の縦断面図である。 本発明に係る付加的本体の斜視図である。 図3の付加的本体の縦断面図である。 図6に示すベース本体及び付加的本体を備えた絞りを通る縦断面図である。 図1及び図2のベース本体と図3及び図4の付加的本体とを備えた、本発明に係る絞りの斜視図である。 X線管の一部分における、本発明に係る絞りの概略断面図である。
図1及び図2には、本発明に係るX線管用の絞りのベース本体1が示されており、図1の斜視図は、図2の断面図に対して、ベース本体1を斜め下方の方向より表している。
ベース本体1は、その長手方向中心軸7の周りに軸対称に形成されている。ベース本体1は、X線管内においてターゲット9(図7参照)にてX線を発生させるように機能する電子ビーム5(図7参照)を絞るための絞りの一部である。
ベース本体1は、第1の材料で作製されている。第1の材料は、そのX線管内における位置のために高度に耐熱性である必要があると共に、X線管内で生成される熱を除去するために高い熱伝導率を有する必要がある。さらに、第1の材料は、X線管内の電場に干渉しないように、可能な限り磁気的影響を及ぼさないようにする必要がある。第1の材料は、技術水準における既知の絞りのように、好ましくは金属製であり、特に、モリブデン、タングステン又はチタン製である。
ベース本体1の長手方向中心軸7に沿って、第1の絞り開口10が存在する。第1の絞り開口10は、装着された状態において電子源に近い側に位置する第1の絞り開口入口11から、装着された状態において電子源から遠い側に位置する第1の絞り開口出口12に向かって、円錐状に広がっている。
電子源に近い側では、ベース本体1は、凹部を備えた外周フランジ14であって、該長手方向中心軸の周りに同心状に形成された凹部を有する外周フランジ14を有する。外周フランジ14の凹部は、平坦な第1の保持面15を形成する。
電子源から遠い側では、ベース本体1は、短い中空の円筒状延長部であって、第1の絞り開口出口12からの径方向距離が大きい円筒状延長部を有する。
図3及び図4には、本発明の絞りに係る付加的本体2が示されており、図3の斜視図は、図4の断面図に対して、付加的本体2を斜め上方の方向より表している。付加的本体2は、図1及び図2のベース本体1に対して大きく示されている。
付加的本体2は、その長手方向中心軸7の周りに軸対称に形成されている。付加的本体2は、電子ビーム5(図7参照)を絞るための絞りの一部である。
付加的本体2はまた、第2の材料で作製されている。第2の材料は、そのX線管内における位置のために高度に耐熱性である必要があると共に、X線管内で生成される熱を除去するために高い熱伝導率を有する必要がある。さらに、第2の材料は、X線管内の電場に干渉しないように、可能な限り磁気的影響を及ぼさないようにする必要がある。第2の材料は、好ましくは黒鉛、炭素化合物、ベリリウム又はアルミニウム製である。
付加的本体2の長手方向中心軸7に沿って、第2の絞り開口20が存在する。第2の絞り開口20は、装着された状態において電子源に近い側に位置する第2の絞り開口入口21から、装着された状態において電子源から遠い側に位置する第2の絞り開口出口22に向かって、円錐状に広がっている。
径方向の外面は、その下部では円筒状に形成されており、上部では円錐形ジャケット25として形成されている。
電子源に近い側では、付加的本体2は、凹面球欠形状を有する。対照的に、電子源から遠い側では、付加的本体2は、平坦な第2の保持面24を有する。
図5には、図2及び図4の断面に相当する、絞り全体にわたっての断面が示される。2つの別々の部品であるベース本体1及び付加的本体2は、互いに対して正確な大きさの比率により示されている。しかしながら、図1〜図4と比較して、スケールが変更されている。
ベース本体1と付加的本体2とは、それらの平坦な保持面15,24が互いに当接し、付加的本体2の下端がベース本体1の凹部13内に配されるように、互いに接合されている。これにより、2つの部品が互いに対して径方向に不変であることが確保される。2つの部品の位置揃えは、該2つの部品のそれぞれの長手方向中心軸7が一致して共通の長手方向中心軸7を形成し、得られる構造全体が該長手方向中心軸7の周りに軸対称となるようにされる。
第2の絞り開口20の円錐の開口角は、第1の絞り開口10の円錐の開口角に比べてかなり小さい。図示の実施形態では、第2の絞り開口出口22と第1の絞り開口入口11とが同じ直径を有する限定的な状況が示されている。本発明の範囲内では、第2の絞り開口出口22の直径が、第1の絞り開口入口11の直径よりも小さいこともまた可能である(図7参照)。
図6には、ベース本体1及び付加的本体2を備えた絞りが斜視図に示されている。図6は、方向に関して図4に対応しており、図5は、図6の縦断面図である。絞りの2つの部品(ベース本体1及び付加的本体2)の径方向の位置変更だけでなく、中心の長手方向軸7に沿った軸方向の変更をも達成するために、絞り保持具(図示せず)が存在する。絞り保持具は、図6の上方から、付加的本体2の円錐形ジャケット25の一部を押圧し、ベース本体1のフランジ14の電子源に向いている絞り保持具保持面8(図2及び図5もまた参照)に当接する。したがって、絞り保持具は、2つの部分であるベース本体1及び付加的本体2が互いに対して軸方向に移動することを防止する。
図7には、ターゲット9の領域におけるX線管の一部の概略図が断面図に示されている。ターゲット9は、支持材料3と、該支持材料3に付与されたターゲット材料4とを備えた、技術水準において既知のターゲット9であり、該ターゲット材料4には、電子源(図示せず)から生じる電子ビーム5が衝突して、そこでX線6を生成する。図示のX線管は透過管であるが、このことは本発明を限定するものではない。
該絞りは、X線管の焦点の大きさを絞るために使用される。すなわち、焦点は、第1及び第2の絞り開口10,20を通る電子と同じだけの大きさしかない。
絞りに衝突する電子ビーム5の電子が干渉X線6を生成することを防止するために、付加的本体2は、ターゲット材料において生じたX線よりも可能な限り、かつ、有意に軟らかいX線が形成される材料で作製されている必要がある。この目的のため、絞り材料が金属である従来技術とは異なり(本発明の場合は、絞りのベース本体1のみに金属が付与される)、付加的本体2は黒鉛製である。黒鉛は原子番号が小さいため、短波長のX線の割合が減少し、その結果、迷放射線のごく一部だけがターゲット9を透過して画像エラーを生じさせ得る。
したがって、長手方向中心軸線7と平行には飛翔しない電子ビーム5の電子は、ベース本体1の金属材料(本実施形態の例では、モリブデン(高い原子番号)で構成される)に衝突して迷放射線を生成することもないように、第1の絞り10は、ターゲット9に向かって広がる円錐形状を有している。ベース本体1は、X線管の内部に形成された放射線を遮蔽する機能も有する。この目的のためには、高い原子番号及び密度が有利である。
第2の絞り開口20の円錐の開口角度は、非点収差効果を防止するために小さく選択される。
1 ベース本体
2 付加的本体
3 支持材料
4 ターゲット材料
5 電子ビーム
6 X線
7 長手方向中心軸
8 絞り保持具の保持面
9 ターゲット
10 第1の絞り開口
11 第1の絞り開口入口
12 第1の絞り開口出口
13 凹部
14 フランジ
15 第1の保持面
20 第2の絞り開口
21 第2の絞り開口入口
22 第2の絞り開口出口
23 電子源に近い表面
24 第2の保持面
25 円錐形ジャケット

Claims (10)

  1. X線管の電子ビーム(5)の断面を制限するための絞りであって、
    第1の円筒形又は円錐形の絞り開口(10)を有する、第1の材料で作製されたベース本体(1)と、
    第2の円筒形又は円錐形の絞り開口(20)を有する、第2の材料で作製された付加的本体(2)とを備えており、
    装着された状態における前記付加的本体(2)は、電子源に近い側に配置され、
    前記第1の材料の原子番号は、前記第2の材料の原子番号よりも大きく、
    前記第1及び第2の絞り開口(10,20)のそれぞれの前記電子源から遠い末端の直径は、前記電子源に近い末端の直径よりも小さくなく、
    前記第2の絞り開口(20)の前記電子源から遠い末端は、第1の絞り開口(10)の前記電子源に近い末端内に完全に位置する、絞り。
  2. 前記第1の絞り開口(10)と前記第2の絞り開口(20)とが、互いに対して同心円状に配置されている、請求項1に記載の絞り。
  3. 前記第1の絞り開口(10)及び前記第2の絞り開口(20)はそれぞれ円錐形であり、前記第1の絞り開口(10)の前記電子源に近い末端である第1の絞り開口入口(11)の前記直径は、前記第2の絞り開口(20)の前記電子源から遠い末端である第2の絞り開口出口(22)の前記直径よりも大きい、請求項1又は2に記載の絞り。
  4. 前記付加的本体(2)と前記ベース本体(1)とが、前記付加的本体(2)の前記電子源から遠い側の表面と前記ベース本体(1)の前記電子源に近い側の表面とにおいて互いに接触しており、特に、それらの表面全体にわたって接触している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の絞り。
  5. 前記第1の材料が金属であり、特に、モリブデン、タングステン又はチタンであり、前記第2の材料がアルミニウム、ベリリウム、ケイ素、炭素、ホウ素又はそれらの元素の1つ以上の化学化合物であり、特に、前記炭素がグラファイトの形態である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の絞り。
  6. 前記第1の材料及び前記第2の材料の原子番号の差が少なくとも16であり、好ましくは少なくとも36である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の絞り。
  7. 前記ベース本体(1)が、前記ベース本体(1)の前記電子源に近い側の表面に、第1の保持面(15)を備えた凹部(13)を有しており、前記第1の保持面(15)は、前記付加的本体(2)の前記電子源から遠い側の表面の外面形状である第2の保持面(24)に対応しており、前記第2の保持面(24)よりもわずかに大きい、請求項1〜6のいずれか1項に記載の絞り。
  8. 前記付加的本体(2)が、前記付加的本体(2)の前記電子源に近い側の表面(23)に、凹面球欠形状を有している、請求項1〜7のいずれか1項に記載の絞り。
  9. 電子ビーム(5)をターゲット(9)上に導くための手段と、前記電子ビーム(5)の伝播経路内に配置された請求項1〜8のいずれか1項に記載の絞りとを有するX線管、特にマイクロフォーカスX線管。
  10. 前記絞りの前記付加的本体(2)及び前記ベース本体(1)をそれらの径方向端部にて取り囲み、それによって前記付加的本体(2)及び前記ベース本体(1)が互いに押し合うようにする絞り保持具(8)が存在する、請求項9に記載のX線管。
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