JP2018116760A - ゴムシール付きセパレータとそれを用いた燃料電池 - Google Patents

ゴムシール付きセパレータとそれを用いた燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】外部マニホールド型の燃料電池において、外部マニホールドとスタックの間のシール性を確保する。【解決手段】発電領域を囲むように非発電領域にセパレータ1と一体成形され両端がセパレータ1における充填剤6を介して外部マニホールド5と接する部分の縁に達する一対のゴムシール部材4は、両端部が充填剤6によってスタック7の側面が平滑にされる部分の幅よりも広い幅のシート状(シート状の部分4a)で、発電領域を囲む部分がシート状の部分4aよりも幅が狭いリップ状(リップ状の部分4b)であり、スタック7に締結荷重が付与された場合に、シート状の部分4aが、ゴムシール部材4を圧縮する物と、充填剤6によってスタック7の側面が平滑にされる部分の幅よりも広い幅で密着するように構成する。【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池、特に固体高分子型燃料電池に用いられるゴムシール付きセパレータとそれを用いた燃料電池に関するものである。
固体高分子型燃料電池は、水素などの燃料ガスと空気などの酸化剤ガスとを、ガス拡散電極によって電気化学的に反応させるもので、電気と熱を同時に発生させるものである。
水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜(以下、単に「電解質膜」ともいう。)の両面には、白金系の金属触媒を担持したカーボン粉末を主成分とする触媒層が密着して配されている。さらに触媒層の外面には、ガス通気性と導電性を兼ね備えた一対のガス拡散層(以下、「GDL」という。)が密着して配されている。
このGDLと触媒層により電極が構成される。このように電解質膜と電極とが一体的に接合されて組み立てられたものを電解質膜−電極接合体(以下、「MEA」という。)と呼ぶ。一対の電極のうち、水素などの燃料ガスが供給され酸化反応が起こる方をアノードと呼び、空気などの酸化剤ガスが供給され還元反応が起こる方をカソードと呼ぶ。
MEAの外面には、MEAを機械的に固定すると共に、隣接するMEA同士を互いに電気的に直列に接続するための導電性のセパレータが配されている。セパレータの電極と接触する部分には、電極に水素や空気などの反応ガスを供給しかつ反応により発生したガスや余剰のガスを運び去るためのガス流路となる溝が形成されている。
多くの燃料電池は、MEAとセパレータを数多く重ねた積層構造を採っており、これをスタックと呼ぶ。
この溝に反応ガスを供給するためは、反応ガスを供給する配管を、使用するセパレータの枚数分に分岐し、その分岐した配管の先端を直接セパレータの溝につなぐ配管治具が必要となる。この治具をマニホールドといい、上記のような反応ガスの供給配管から直接つなぐタイプを外部マニホールドという。
外部マニホールドは、構造を簡略化するために、複数の配管で構成されるのではなく、複数のセパレータの溝を全て覆う一つの箱状とすることが一般的である。
水素や空気が電池外へリークしたり互いに混合したりしないように、電極の周囲には電解質膜を挟んでシール部材やO−リングが電極を取り囲むように環状に配される。シール部材やO−リングには弾性体であるゴムやエラストマーが用いられ、リップ状や丸型となっている断面をセパレータで挟んで押し潰すことでシール性が保たれる。
なお、このシール部材やO−リングは、セパレータに一体成形されることが一般的であるが、電極および電解質膜と一体化して予め組み立てられる場合もある。
外部マニホールド構成とする場合には、スタックの積層構造の側面に露出したセパレータの溝を全て覆うように、箱状の外部マニホールドをスタックの側面に配置する。外部マニホールドとスタックの間には、反応ガスが電池外へリークしないようにシールが配される。このシールは、上記の電極の周囲に配されたシール部材やO−リングの、スタック側面に露出した端部と接触して、シール性を保つ必要がある。
電極の周囲に配されたシール部材やO−リングの端部の断面形状は、端部以外の断面形状と同じ形状とすることが一般的であり、リップ状や丸型の断面形状となっている(例えば、特許文献1の図1など)。
特開2005−093243号公報
スタックの積層構造の側面は、数多くのセパレータが重なったものであるため、セパレータ自体の寸法のばらつきやセパレータ同士の積層位置のばらつきなどによって、平坦な面ではなく凹凸のある面となっている。
この凹凸に追従して隙間を充填することでスタック側面を平滑にし、外部マニホールドとスタックの間のシール性を保つために、外部マニホールドのシールにはゴムやスポンジなどの弾性体を押し付けたものや、接着剤や液状の樹脂などの充填剤を塗布して硬化させたものなどが使用される。
しかしながら、従来のようなリップ状や丸型の断面を持つ電極周囲シールでは、スタック側面に露出したシール断面に、頂部にあたる幅の狭い部分が存在することになり、積層されたセパレータ同士の側面には、この幅の狭い部分に起因する隙間が生じる。
このため、外部マニホールドのシールとして充填剤を配した際に、上記の隙間を十分に覆うことができなかったり、隙間に液体の充填剤が入り込んで外部マニホールドとスタックの間に保持されるべき充填剤が部分的に不足する状態となったりすることで、外部マニホールドとスタックの間のシール性が保てない場合がある。
本発明は、上記課題に鑑み、外部マニホールドとスタックの間のシール性の優れた燃料電池のためのゴムシール付きセパレータを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、電解質膜−電極接合体を一対のセパレータで挟んだセルが積層されて積層方向に締結荷重が付与されたスタックの側面に、前記スタックの側面の凹凸を平滑にする充填剤を介して、外部マニホールドを配設した、外部マニホールド型の燃料電池に用いられるゴムシール付きセパレータであって、前記電解質膜−電極接合体と対向する面に、前記電解質膜−電極接合体の電解質膜の両主面に配置された電極と接触する発電領域と、前記発電領域を囲む非発電領域とを有する前記セパレータと、前記発電領域を囲むように前記非発電領域に前記セパレータと一体成形され、両端が前記セパレータにおける前記充填剤を介して前記外部マニホールドと接する部分の縁に達する一対のゴムシール部材と、を備え、前記ゴムシール部材は、両端部が前記充填剤によって前記スタックの側面が平滑にされる部分の幅よりも広い幅のシート状で、前記発電領域を囲む部分が前記シート状の部分よりも幅が狭いリップ状であり、前記締結荷重が付与された場合に、前記ゴムシール部材における少なくとも前記リップ状の部分が前記セパレータ側に圧縮されると共に、前記シート状の部分が、前記ゴムシール部材を前記セパレータ側に圧縮する物と、前記充填剤によって前記スタックの側面が平滑にされる部分の幅よりも広い幅で密着するように構成する。
上記構成において、発電領域を囲むように非発電領域にセパレータと一体成形され両端
がセパレータにおける充填剤を介して外部マニホールドと接する部分の縁に達する一対のゴムシール部材は、両端部が充填剤によってスタックの側面が平滑にされる部分の幅よりも広い幅のシート状で、発電領域を囲む部分がシート状の部分よりも幅が狭いリップ状であり、締結荷重が付与された場合に、シート状の部分が、ゴムシール部材をセパレータ側に圧縮する物と、充填剤によってスタックの側面が平滑にされる部分の幅よりも広い幅で密着するように構成したので、外部マニホールドと、積層方向に締結荷重が付与された状態のスタックの側面との間に、スタック側面の凹凸を平滑にする充填剤を配した際に、充填剤が隙間からスタックの内側に入り込むことを防止でき、充填剤でシール断面とセパレータ側面を隙間なく覆うことができ、外部マニホールドとスタックの側面との間に充填剤が保持され、外部マニホールドとスタックの側面との間のシール性を確保することができる。
また、発電領域を囲む部分もリップ状の部分およびシート状の部分によってシール性を確保することができる。
本発明によれば、充填剤が隙間からスタックの内側に入り込むことを防止でき、充填剤でシール断面とセパレータ側面を隙間なく覆うことができ、外部マニホールドとスタックの間に充填剤が保持され、外部マニホールドとスタックの側面との間のシール性を確保することができる。また、発電領域を囲む部分もリップ状の部分およびシート状の部分によってシール性を確保することができる。
本発明の実施の形態1のゴムシール付きセパレータと外部マニホールドと充填剤の関係を示す概略平面図 図1のA部の拡大図 図2のB−B線断面図 図2のC−C線断面図 本発明の実施の形態1のゴムシール付きセパレータを用いたセルが積層されて積層方向に締結荷重が付与されたスタックの側面に、充填剤を配置した状態を示す要部拡大側面図 本発明の別の形態のゴムシール付きセパレータの図2のD−D線断面図
第1の発明は、電解質膜−電極接合体を一対のセパレータで挟んだセルが積層されて積層方向に締結荷重が付与されたスタックの側面に、前記スタックの側面の凹凸を平滑にする充填剤を介して、外部マニホールドを配設した、外部マニホールド型の燃料電池に用いられるゴムシール付きセパレータであって、前記電解質膜−電極接合体と対向する面に、前記電解質膜−電極接合体の電解質膜の両主面に配置された電極と接触する発電領域と、前記発電領域を囲む非発電領域とを有する前記セパレータと、前記発電領域を囲むように前記非発電領域に前記セパレータと一体成形され、両端が前記セパレータにおける前記充填剤を介して前記外部マニホールドと接する部分の縁に達する一対のゴムシール部材と、を備え、前記ゴムシール部材は、両端部が前記充填剤によって前記スタックの側面が平滑にされる部分の幅よりも広い幅のシート状で、前記発電領域を囲む部分が前記シート状の部分よりも幅が狭いリップ状であり、前記締結荷重が付与された場合に、前記ゴムシール部材における少なくとも前記リップ状の部分が前記セパレータ側に圧縮されると共に、前記シート状の部分が、前記ゴムシール部材を前記セパレータ側に圧縮する物と、前記充填剤によって前記スタックの側面が平滑にされる部分の幅よりも広い幅で密着するように構成するものである。
上記構成において、発電領域を囲むように非発電領域にセパレータと一体成形され両端がセパレータにおける充填剤を介して外部マニホールドと接する部分の縁に達する一対のゴムシール部材は、両端部が充填剤によってスタックの側面が平滑にされる部分の幅よりも広い幅のシート状で、発電領域を囲む部分がシート状の部分よりも幅が狭いリップ状であり、締結荷重が付与された場合に、シート状の部分が、ゴムシール部材をセパレータ側に圧縮する物と、充填剤によってスタックの側面が平滑にされる部分の幅よりも広い幅で密着するので、外部マニホールドと、積層方向に締結荷重が付与された状態のスタックの側面との間に、スタック側面の凹凸を平滑にする充填剤を配した際に、充填剤が隙間からスタックの内側に入り込むことを防止でき、充填剤でシール断面とセパレータ側面を隙間なく覆うことができ、外部マニホールドとスタックの側面との間に充填剤が保持され、外部マニホールドとスタックの側面との間のシール性を確保することができる。
また、発電領域を囲む部分もリップ状の部分およびシート状の部分によってシール性を確保することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明における前記ゴムシール部材が、前記シート状の部分がリップ状の部位を有しており、前記締結荷重が付与された場合に、前記リップ状の部位が押し潰されて略長方形または略台形の断面形状となるように構成するものである。
シート状の部分に十分なシール性を持たせるためには、シート状の部分に大きな締結荷重を付与する必要がある。シート状の部分にリップ状の部位を設けることで、より小さな締結荷重でもこのリップ状の部位に反力を生じさせることができる。
押し潰されて略長方形または略台形の断面形状となれば、締結荷重が付与された状態では、リップ状の部位を設けていないシート状の場合と同じ断面形状になることとなり、同じ効果によって外部マニホールドとスタックの側面との間のシール性を確保することができる。
また、スタックの締結荷重を小さくすることができ、締結に関する構造を簡素化することができるため、より好ましい。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明における前記ゴムシール部材が、前記シート状の部分と前記リップ状の部分との間に、前記シート状の部分から前記リップ状の部分に向かって、連続的になめらかに形状が変化する部分を有するものである。
リップ状の部分はスタックに締結荷重が付与された際に押し潰されるが、シート状の部分との間が連続的になめらかに形状が変化していると、リップ状の部分が意図しない潰れ方をしてシール性を低下させることがなく、より好ましい。
意図しない潰れ方とは、例えば、リップ状の部分とシート状の部分が不連続につながっており両者の高さに段差がある形状である場合、リップ状の部分が押し潰された際に端部がシート状の部分の上に乗り上げる形となれば、その部分に隙間が生じることとなり、シール性が低下する可能性がある。
第4の発明は、特に、第1から第3のいずれかの発明における前記充填剤が、前記スタックの側面に塗布された接着剤または液状の樹脂が硬化したもの、あるいは、加熱により軟化させた熱可塑性樹脂を前記スタックの側面に押し付けたもの、のいずれかであるものである。
充填剤としては、ゴムやスポンジなどの弾性体を用いることもできるが、固体である弾
性体をスタックの側面に押し付けたものでは、スタックの側面の凹凸に十分に追従することができず隙間なく充填することができない場合がある。
充填剤が接着剤または液状の樹脂が硬化したもの、あるいは、加熱により軟化させた熱可塑性樹脂である場合には、充填剤の変形量やその自由度が高いため、スタックの側面の凹凸が大きい場合でも十分に追従することができ、より確実にシール性を確保することができるため、好ましい。
第5の発明は、電解質膜−電極接合体を一対のセパレータで挟んだセルが積層されて積層方向に締結荷重が付与されたスタックの側面に、前記スタックの側面の凹凸を平滑にする充填剤を介して、外部マニホールドを配設した、外部マニホールド型の燃料電池であって、前記セパレータが、第1から第4のいずれかの発明のゴムシール付きセパレータである、燃料電池である。
この燃料電池は、外部マニホールドとスタックの間のシール性が高いため、水素や空気が電池外へリークしたり互いに混合したりすることがなく、より少ない流量の反応ガスでも高い発電性能を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるゴムシール付きセパレータにおけるMEAと対向する面と外部マニホールドと充填剤の関係を模式的に示した平面図である。図2は、図1のA部の拡大図である。図3は、図2のB−B線断面図である。図4は、図2のC−C線断面図である。
図5は、本発明の実施の形態1のゴムシール付きセパレータを用いたセルが積層されて積層方向に締結荷重が付与されたスタックの側面に、充填剤を配置した状態を模式的に示した要部拡大側面図である。
図1に示すように、本実施の形態のゴムシール付きセパレータのセパレータ1のMEAと対向する面には、電極(図示せず)と接触する発電領域2と、それを囲む非発電領域3があり、非発電領域3にはゴムシール部材4がセパレータ1と一体成形される。
セパレータ1の縁には側面に外部マニホールド5が配設され、セパレータ1と外部マニホールド5の間には充填剤6が配設される。発電領域2および発電領域2から外部マニホールド5に達する領域には、セパレータ1の表面にガス流路となる溝(図示せず)が形成される。外部マニホールド5は、セパレータ1に形成されたガス流路の入口と出口に配設される。
1枚のMEAと1枚のセパレータ1とが交互に積層されてスタック7を形成する場合もあるが、多くの場合には、セパレータ1を2枚重ね合わせて、その間にスタック7を冷却するための冷却水を流す冷却水流路が設けられる。この冷却水流路を構成する方法としては、例えば、流路の溝が形成されたセパレータ1と平らなセパレータ1を対向して積層することで、2枚のセパレータ1の間に冷却水流路を設けることができる。
1つのスタック7に配設される外部マニホールド5は、カソード入口、カソード出口、アノード入口、アノード出口の4つに加えて、冷却水入口と冷却水出口の2つを含めた、合計で6つとなることが一般的である。
これらは全て別の部品として構成されても良いし、複数の外部マニホールド5が、内部に仕切り板を設けた1つの部品として構成されても良い。
セパレータ1の材質としては、特に限定されることはなく、一般的に燃料電池用として用いられる種々の材質を用いることができる。例えば、カーボン粒子と樹脂結合剤からなる複合材、グラッシーカーボン、カーボン繊維を含有したプリプレグ、金属板を加工したものなどを用いることができる。
ゴムシール部材4は、単独で成形したものをセパレータ1に積層する場合もあるが、位置ずれや作業性などに関する優位性を考慮し、セパレータ1と一体成形される。ゴムシール部材4の形状に対応した凹みを有する金型にセパレータ1を投入し、そこに液状のゴムを注入して硬化させることで成形する。
ゴムシール部材4の材質としては、特に限定されることはなく、一般的に燃料電池用として用いられる種々の材質を用いることができ、例えば、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴムなどを用いることができる。
本実施の形態のゴムシール部材4は、外部マニホールド5に近接する両端部がシート状(シート状の部分4a)で、発電領域2を囲む部分がシート状の部分4aよりも幅が狭いリップ状(リップ状の部分4b)である。スタック7に締結荷重が付与された場合に、シート状の部分4aが、ゴムシール部材4をセパレータ1側に圧縮する物と、充填剤6によってスタック7の側面が平滑にされる部分の幅よりも広い幅で密着する。
ここで、リップ状とは、断面形状が曲線または直線で凸型を形成しているものを広く指している。例えば、半円状、上に凸の放物線状、三角形状などがあり、いずれも底部の幅が頂部の幅よりも広くなっている。リップ状のゴムシール部材4を押し潰すように変形させることで反力を発生させてシールする。
シート状とは、断面形状がセパレータ1の表面を形成する直線と平行な直線を持つ略長方形または略台形となっているものを指している。セパレータ1の側面形状は、ガス流路などの部分的な凹凸はあるが、全体的に捕らえると2つの平行な直線で形成される。このセパレータ1を平行に複数重ね合わせることで、スタック7が構成される。
つまり、セパレータ1同士の間には2つの平行な直線で構成された空間がスタック7の側面に形成される。この空間を隙間なく繋げるためには、セパレータ1表面と平行な直線で形成された略長方形または略台形の断面形状を持つシート状が適している。
隙間なく繋げられたセパレータ1とゴムシール部材4におけるシート状の部分4aによって、スタック7の側面には積層方向に連続した1本のシールラインが形成される。このシールラインを、スタック7側面の凹凸を平滑にする充填剤6を介して外部マニホールド5を配設させることによって、スタック7と外部マニホールド5の間のシール性を確保する。
このため、シート状の部分4aの幅は、スタック7と外部マニホールド5の間に配される充填剤6の幅よりも広くなるように構成される。こうすることによって、充填剤6でシール端面とセパレータ1側面を隙間なく覆うことができ、外部マニホールド5とスタック7の間に充填剤6が保持され、シール性を確保することができる。
図6に示すように、シート状の部分4aには、リップ状の部位4dを設けておき、締結
荷重が付与された場合に、リップ状の部位4dが押し潰されることで、リップ状の部位4dを含めたシート状の部分4aが略長方形または略台形の断面形状となるように構成することができる。
リップ状の部位4dの断面形状とシート状の部分4aの断面形状がなめらかにつながるように構成することで、リップ状の部位4dがセパレータ1の表面を形成する直線で押し潰された場合に、リップ状の部位4dを含めたシート状の部分4aが略長方形または略台形の断面形状となるようにすることができる。
また、リップ状の部位4dの両側にシート状の部分4aよりも高さが低いなめらかな凹部を設けておくことで、リップ状の部位4dが押し潰された際のゴムの変位先を確保することができるため、より小さな締結荷重でリップ状の部位4dを含めたシート状の部分4aが略長方形または略台形の断面形状となるようにすることができ、より好ましい。
シート状の部分4aに設けるリップ状の部位4dの頂部の高さは、リップ状の部分4bの頂部の高さと同じとしても良いし、異なる高さとしても良い。
スタック7に締結荷重が付与された場合に、シート状の部分4aおよびリップ状の部分4bに十分なシール性を持たせ、かつ適正な押し潰し量とするためには、リップ状の部分4bおよびシート状の部分4aの高さや幅、およびシート状の部分4aの長さなどを適正に構成することが必要となる。
このような構成の設計は、3D−CADおよびCAEを利用した解析などによって得ることができる。十分なシール性とは、本発明のゴムシール付きセパレータを用いた燃料電池の運転環境において、反応ガスや冷却水が電池外へリークしたり互いに混合したりしないシール性のことである。
また、適正な押し潰し量とは、締結荷重が付与された場合にゴムシール部材4に発生する内部歪みなどによって、長期間にわたる使用時にゴムシール部材4の内部割れなどを起こさない押し潰し量のことである。
2枚のセパレータ1をMEAの両面に積層して挟み込み、電極の周囲をシールする方法としては、いくつかの方法をとることができる。
例えば、MEAの電解質膜を電極よりも一回り大きくして外周に露出させ、その電解質膜をゴムシール部材4で両側から挟み込む方法がある。この場合には、MEAを挟み込む2枚のセパレータ1の両方にゴムシール部材4が一体成形される。一対のゴムシール部材4は両方がリップ状でも良いし、一方がリップ状で他方がシート状でも良い。
また、例えば、上記の外周に露出した電解質膜を硬質な樹脂部材などで形成された枠体で被覆し、その枠体をゴムシール部材4で両側から挟み込む方法もある。この場合には、枠体の側面形状はセパレータ1の側面形状を構成する直線と平行な2つの直線で構成される。
つまり、セパレータ1と枠体の間には2つの平行な直線で構成された空間がスタック7の側面に形成される。スタック7の側面に露出したゴムシール部材4の断面形状がシート状であることで、この空間を隙間なくシールすることができる。
2枚のセパレータ1の間に冷却水流路を設ける場合には、非発電領域3に相当する領域に、冷却水がスタック7外へリークしないようにゴムシール部材4を配置する。このシー
ルも本実施の形態の断面形状とすることで、同様に外部マニホールド5とスタック7の間のシール性を確保することができる。
本実施の形態のゴムシール部材4は、外部マニホールド5に近接する両端部がシート状(シート状の部分4a)で、発電領域2を囲む部分がシート状の部分4aよりも幅が狭いリップ状(リップ状の部分4b)である。
スタック7に締結荷重が付与された場合に、シート状の部分4aが、ゴムシール部材4をセパレータ1側に圧縮する物と、充填剤6によってスタック7の側面が平滑にされる部分の幅よりも広い幅で密着する。
ここで、ゴムシール部材4をセパレータ1側に圧縮する物とは、例えば、電解質膜、枠体、セパレータ1などのことである。
例えば、電極の外周に露出させた電解質膜をゴムシール部材4で両側から挟みこむ場合には、電解質膜が、ゴムシール部材4をセパレータ1側に圧縮する物に該当する。
また、電極の外周に設けた枠体をゴムシール部材4で両側から挟みこむ場合には、枠体が、ゴムシール部材4をセパレータ1側に圧縮する物に該当する。
また、2枚のセパレータ1の間に冷却水流路を設ける場合には、セパレータ1が、ゴムシール部材4をセパレータ1側に圧縮する物に該当する。
本実施の形態のゴムシール付きセパレータは、MEAを一対のセパレータ1で挟んだセルが積層されて積層方向に締結荷重が付与されたスタック7の側面に、スタック7の側面の凹凸を平滑にする充填剤6を介して、外部マニホールド5を配設した、外部マニホールド型の燃料電池に用いられるゴムシール付きセパレータである。
本実施の形態のゴムシール付きセパレータは、MEAと対向する面に、MEAの電解質膜の両主面に配置された電極と接触する発電領域2と、発電領域2を囲む非発電領域3とを有するセパレータ1と、発電領域2を囲むように非発電領域3にセパレータ1と一体成形され、両端がセパレータ1における充填剤6を介して外部マニホールド5と接する部分の縁に達する一対のゴムシール部材4と、を備える。
本実施の形態におけるゴムシール部材4は、両端部が充填剤6によってスタック7の側面が平滑にされる部分の幅よりも広い幅のシート状(シート状の部分4a)で、発電領域2を囲む部分がシート状の部分4aよりも幅が狭いリップ状(リップ状の部分4b)であり、締結荷重が付与された場合に、シート状の部分4aが、ゴムシール部材4を圧縮する物と、充填剤6によってスタック7の側面が平滑にされる部分の幅よりも広い幅で密着するように構成するように構成される。
本実施の形態のゴムシール付きセパレータは、ゴムシール部材4が上記構成になっているので、外部マニホールド5と、積層方向に締結荷重が付与された状態のスタック7の側面との間に、スタック7側面の凹凸を平滑にする充填剤6を配した際に、充填剤6が隙間からスタック7の内側に入り込むことを防止でき、充填剤6でシール断面とセパレータ1側面を隙間なく覆うことができ、外部マニホールド5とスタック7の側面との間に充填剤6が保持され、外部マニホールド5とスタック7の側面との間のシール性を確保することができる。
また、発電領域2を囲む部分もリップ状の部分4bおよびシート状の部分4aによって
シール性を確保することができる。
ゴムシール部材4は、シート状の部分4aとリップ状の部分4bとの間に、シート状の部分からリップ状の部分に向かって、連続的になめらかに形状が変化する部分4cを有することが好ましい。
連続的になめらかに形状が変化するとは、例えば、シート状の部分4aからリップ状の部分4bにかけて高さが連続的になめらかに高くなると共に幅が連続的になめらかに狭くなることである。
充填剤6は、スタック7の側面に塗布された接着剤または液状の樹脂が硬化したもの、あるいは、加熱により軟化させた熱可塑性樹脂をスタック7の側面に押し付けたもの、のいずれかであることが好ましい。
充填剤6の材質としては、特に限定されることはなく、一般的に燃料電池用として用いられる種々の材質を用いることができる。
例えば、接着剤または液状の樹脂であれば、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂などを好ましく用いることができ、加熱により軟化させた熱可塑性樹脂であれば、ポリオレフィン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂などを好ましく用いることができる。
本実施の形態のゴムシール付きセパレータでMEAを挟んだセルを積層し、積層方向に締結荷重を付与することによって、スタック7を構成する。スタック7に締結荷重を付与する方法としては、特に限定されることはなく、一般的に燃料電池用として用いられる種々の方法を用いることができる。例えば、複数のボルトを積層方向に通してナットで締め上げる方法や、帯状のバンドを積層方向に巻く方法などがある。
スタック7の側面には、スタック7側面の凹凸を平滑にする充填剤6を介して、外部マニホールド5を配設する。外部マニホールド5とスタック7の固定方法としては、特に限定されることはなく、一般的に燃料電池用として用いられる種々の方法を用いることができる。
例えば、複数のボルトで外部マニホールド5をスタック7に固定する方法や、充填剤6の接着力によって外部マニホールド5をスタック7に固定する方法などがある。
本実施の形態の燃料電池は、外部マニホールド5とスタック7の間のシール性が高いため、水素や空気が電池外へリークしたり互いに混合したりすることがなく、より少ない流量の反応ガスでも高い発電性能を得ることができる。
本発明のゴムシール付きセパレータは、スタックと外部マニホールドとのシール性を確保することによって、水素や空気が電池外へリークしたり互いに混合したりすることがない。このため、より少ない流量の反応ガスでも高い発電性能を得ることができ、家庭用コージェネレーションや車載用の燃料電池として好適に用いることができる。
1 セパレータ
2 発電領域
3 非発電領域
4 ゴムシール部材
4a シート状の部分
4b リップ状の部分
4c 連続的になめらかに形状が変化する部分
4d リップ状の部位
5 外部マニホールド
6 充填剤
7 スタック

Claims (5)

  1. 電解質膜−電極接合体を一対のセパレータで挟んだセルが積層されて積層方向に締結荷重が付与されたスタックの側面に、前記スタックの側面の凹凸を平滑にする充填剤を介して、外部マニホールドを配設した、外部マニホールド型の燃料電池に用いられるゴムシール付きセパレータであって、
    前記電解質膜−電極接合体と対向する面に、前記電解質膜−電極接合体の電解質膜の両主面に配置された電極と接触する発電領域と、前記発電領域を囲む非発電領域とを有する前記セパレータと、
    前記発電領域を囲むように前記非発電領域に前記セパレータと一体成形され、両端が前記セパレータにおける前記充填剤を介して前記外部マニホールドと接する部分の縁に達する一対のゴムシール部材と、を備え、
    前記ゴムシール部材は、両端部が前記充填剤によって前記スタックの側面が平滑にされる部分の幅よりも広い幅のシート状で、前記発電領域を囲む部分が前記シート状の部分よりも幅が狭いリップ状であり、
    前記締結荷重が付与された場合に、前記ゴムシール部材における少なくとも前記リップ状の部分が前記セパレータ側に圧縮されると共に、前記シート状の部分が、前記ゴムシール部材を前記セパレータ側に圧縮する物と、前記充填剤によって前記スタックの側面が平滑にされる部分の幅よりも広い幅で密着するように構成した、
    ゴムシール付きセパレータ。
  2. 前記ゴムシール部材は、前記シート状の部分がリップ状の部位を有しており、前記締結荷重が付与された場合に、前記リップ状の部位が押し潰されて略長方形または略台形の断面形状となる、
    請求項1に記載のゴムシール付きセパレータ。
  3. 前記ゴムシール部材は、前記シート状の部分と前記リップ状の部分との間に、前記シート状の部分から前記リップ状の部分に向かって、連続的になめらかに形状が変化する部分を有する、
    請求項1または2に記載のゴムシール付きセパレータ。
  4. 前記充填剤は、前記スタックの側面に塗布された接着剤または液状の樹脂が硬化したもの、あるいは、加熱により軟化させた熱可塑性樹脂を前記スタックの側面に押し付けたもの、のいずれかである、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のゴムシール付きセパレータ。
  5. 電解質膜−電極接合体を一対のセパレータで挟んだセルが積層されて積層方向に締結荷重が付与されたスタックの側面に、前記スタックの側面の凹凸を平滑にする充填剤を介して、外部マニホールドを配設した、外部マニホールド型の燃料電池であって、
    前記セパレータが、請求項1から4のいずれか1項に記載のゴムシール付きセパレータである、
    燃料電池。
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