JP2018113673A - 無線通信システム、通信装置及び通信方法 - Google Patents

無線通信システム、通信装置及び通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電界又は磁界の結合による通信を行う無線通信システムにおいて、複数組のアンテナで通信される電気信号の干渉を抑制することで、より高速な通信を実現する。【解決手段】 無線通信システム100は、第1アンテナと第3アンテナとの間での電界又は磁界の結合による無線通信を制御する第1通信制御手段と、第2アンテナと第4アンテナとの間での電界又は磁界の結合による無線通信を制御する第2通信制御手段とを有する。当該無線通信システム100において、第1アンテナ、第2アンテナ、第3アンテナ及び第4アンテナは、第1通信制御手段による制御に応じて第1アンテナから送信され第2アンテナにより受信される電気信号の強度が、当該制御に応じて第1アンテナから送信され第3アンテナにより受信される電気信号の強度よりも弱くなる位置にある。【選択図】 図1

Description

本発明は、無線通信システムに関する。
近年、近接した1対のアンテナ間で電磁界結合による通信を行う近接無線通信システムが提案されている。特許文献1には、電磁界結合による無線通信においてベースバンド方式に従って電気信号を無変調で伝送することにより、簡易な回路構成で高速かつ低遅延な通信を実現する方法が記載されている。
特開2009−268022号公報
しかしながら、近年は通信されるべきデータ量が増大しており、電界又は磁界の結合による通信を行う無線通信システムにおいてより高速な通信を実現することが求められている。通信を高速化するための方法として、送信アンテナと受信アンテナの組を複数用いて双方向通信や単方向の2系統通信を行う方法が考えられる。しかしながら、複数組のアンテナそれぞれで送受信される電気信号の間の干渉が大きい場合には、通信の誤りが生じるなど正確な高速通信を実現できない虞がある。
本発明は上記課題に鑑み、電界又は磁界の結合による通信を行う無線通信システムにおいて、複数組のアンテナで通信される電気信号の干渉を抑制することで、より高速な通信を実現することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る無線通信システムは、例えば以下の構成を有する。すなわち、第1アンテナと第2アンテナとを有する第1通信装置と、第3アンテナと第4アンテナとを有する第2通信装置と、前記第1アンテナと前記第3アンテナとの間での電界又磁界の結合による無線通信を制御する第1通信制御手段と、前記第2アンテナと前記第4アンテナとの間での電界又は磁界の結合による無線通信を制御する第2通信制御手段とを有する無線通信システムであって、前記第1アンテナ、前記第2アンテナ、前記第3アンテナ及び前記第4アンテナは、前記第1通信制御手段による制御に応じて前記第1アンテナから送信され前記第2アンテナにより受信される電気信号の強度が、当該制御に応じて前記第1アンテナから送信され前記第3アンテナにより受信される電気信号の強度よりも弱くなる位置にある。
本発明によれば、第1アンテナと第3アンテナとの間で通信される電気信号と、第2アンテナと第4アンテナとの間で通信される電気信号との干渉が抑制されることで、電界又は磁界の結合による通信を行う無線通信システムにおいてより高速な通信を実現できる。
無線通信システム100のシステム構成について説明するための図である。 無線通信システム100におけるカプラの構成例について説明するための図である。 無線通信システム100において通信される電気信号について説明するための図である。 無線通信システム400のシステム構成について説明するための図である。 無線通信システム500のシステム構成について説明するための図である。 無線通信システム600のシステム構成について説明するための図である。 無線通信システム100において通信される電気信号の干渉について説明するための図である。 電気信号の干渉を抑制するための無線通信システム100の構成例について説明するための図である。 電気信号の干渉を抑制するための無線通信システム100の構成例について説明するための図である。 平行移動可能なカプラを有する無線通信システム100の構成例について説明するための図である。 回転移動可能なカプラを有する無線通信システム100の構成例について説明するための図である。 カプラの構造の例について説明するための図である。 シールド導体を用いて電気信号の干渉を抑制するための無線通信システム100の構成例について説明するための図である。 スリットを有するシールド導体を用いて電気信号の干渉を抑制するための無線通信システム100の構成例について説明するための図である。 平行移動可能なカプラを有する無線通信システム100の別の形態の構成例について説明するための図である。 回転移動可能なカプラを有する無線通信システム100の別の形態の構成例について説明するための図である。 回転移動可能なカプラを有する無線通信システム100の別の形態の構成例について説明するための図である。 回転移動可能なカプラを有する無線通信システム100の別の形態の構成例について説明するための図である。 回転移動可能なカプラを有する無線通信システム100における電気信号の干渉に関するシミュレーション結果である。 回転移動可能なカプラを有する無線通信システム100におけるシールド導体を用いる場合の電気信号の干渉に関するシミュレーション結果である。 回転移動可能なカプラを有する無線通信システム100におけるスリットを有するシールド導体を用いる場合の電気信号の干渉に関するシミュレーション結果である。
[システム構成]
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。図1に、本実施形態における無線通信システム100(以降、システム100)のシステム構成を示す。システム100は、通信装置101と、通信装置101との間で無線通信を行う通信装置102とを有する。通信装置101は、送信回路103、送信カプラ104、受信回路107、受信カプラ108及び制御部111を有する。同様に通信装置102は、受信回路105、受信カプラ106、送信回路109、送信カプラ110、及び制御部112を有する。なお、通信装置101と通信装置102はそれぞれ単一の装置の第1部分と第2部分であってもよい。
本実施形態においてシステム100は、通信装置101と通信装置102とを所定の位置関係(例えばカプラ間の距離が略一定となる位置関係)を保つように支持するための構造を有する。具体的には、通信装置101がネットワークカメラの雲台部であり、通信装置102がネットワークカメラの撮像部である。また別の例としては、通信装置101がロボットアームのハンド部であり、通信装置102がハンド部と連結されるアーム部である。また別の例としては、通信装置101がプリンタのプリントヘッド部であり、通信装置102がプリンタの本体部である。ただしシステム100の適用先はこれらに限定されない。
送信カプラ104、送信カプラ110、受信カプラ106及び受信カプラ108は、アンテナとして機能する板状の導体である。ただしカプラの形状はこれに限定されない。送信カプラ104は受信カプラ106との間で電磁界結合による無線通信を行うためのアンテナとして機能し、送信カプラ110は受信カプラ108との間で電磁界結合による無線通信を行うためのアンテナとして機能する。
本実施形態における電磁界結合には、電界結合と磁界結合の両方が含まれる。すなわち、カプラ間における無線通信は電界結合によって行われてもよいし、磁界結合によって行われてもよいし、電界結合と磁界結合の両方によって行われてもよい。なお、図1においては通信装置101と通信装置102がそれぞれ送信用と受信用の2つのカプラを有しているが、通信装置101と通信装置102の少なくとも何れかが3つ以上のカプラを有していてもよい。
通信装置101の制御部111は、送信回路103を制御して通信装置102へのデータの送信処理を行い、受信回路107を制御して通信装置102からのデータの受信処理を行う。同様に、通信装置102の制御部112は、送信回路109を制御して通信装置101へのデータの送信処理を行い、受信回路105を制御して通信装置101からのデータの受信処理を行う。すなわち、制御部111及び制御部112による通信制御によって、通信装置101と通信装置102との間でデータがやり取りされる。なお、制御部111は受信回路107を制御して受信したデータに基づいて、通信装置101が有する不図示の機能部を制御してもよい。同様に、制御部112は受信回路105を制御して受信したデータに基づいて、通信装置102が有する不図示の機能部を制御してもよい。ここで不図示の機能部には、例えば、受信データに基づく画像を表示部に表示させる表示制御部や、受信データを外部の装置に転送する転送部などが含まれる。
送信回路103は、制御部111による制御に基づいて電気信号を生成し、電気信号を変調せずに伝送するベースバンド方式に従って送信カプラ104から受信カプラ106へ電気信号を送信する。同様に、送信回路109は、制御部112による制御に基づいて電気信号を生成し、ベースバンド方式に従って送信カプラ110から受信カプラ108へ電気信号を送信する。受信回路107は、受信カプラ108により受信した電気信号を制御部111に伝達する。同様に受信回路105は、受信カプラ106により受信した電気信号を制御部112に伝達する。
図2に、システム100における送受信カプラの構成例を示す。図2(a)はシステム100の一部分についての斜視図であり、図2(b)は互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸により定義される座標系200のX軸正方向からシステム100の一部分を見た場合の図である。送信カプラ104と受信カプラ108は、通信装置101が有する板状部材の同じ面に設置されており、略同一平面上に位置する。また送信カプラ110と受信カプラ106は、通信装置102が有する板状部材の同じ面に設置されており、略同一平面上に位置する。
送信カプラ104と受信カプラ106は近接し、Z軸方向において対向するように位置する。すなわち、Z軸方向から見た場合に送信カプラ104と受信カプラ106とは少なくとも一部が重なる。ここでZ軸方向は、板状部材の面にほぼ垂直な方向である。同様に、送信カプラ110と受信カプラ108は近接し、Z軸方向において対向するように位置する。このような構成のもと、送信カプラ104から受信カプラ106へZ軸正方向に電気信号が伝送されることで、通信装置101から通信装置102へのデータ送信が実現される。また、送信カプラ110から受信カプラ108へZ軸負方向に電気信号が伝送されることで、通信装置102から通信装置101へのデータ送信が実現される。
なお、図2においては各カプラがX軸方向に略平行な長辺を有するものとなっているが、各カプラの形状及び設置方向はこれに限らず、対応する送信カプラと受信カプラとが電磁界結合できればよい。例えば、送信カプラ110と受信カプラ108はY軸方向に略平行な長辺を有し、送信カプラ104と受信カプラ106はX軸に略平行な長辺を有していてもよい。また、送信カプラ110と受信カプラ106とがX軸方向に直線状に並べられ、且つ送信カプラ104と受信カプラ108とがX軸方向に直線状に並べられてもよい。また、カプラの形状がU字型やL字型などであってもよい。
図3に、通信装置101と通信装置102とが電界結合により通信を行う場合に送受信される電気信号の波形の例を示す。図3の横軸は時間を示している。まず、送信回路103により生成された図3(a)に示す第1送信信号が送信カプラ104に入力される。受信カプラ106は送信カプラ104と電界結合するため、送信カプラ104に対する第1送信信号の入力に応じて、受信カプラ106には図3(b)に示す第1受信信号が発生する。受信回路105はこの第1受信信号に対して変換処理を行い、第1送信信号と同様の波形を有する、図3(c)に示す第1変換済信号を生成する。受信回路105における変換処理には、例えば受信したアナログ信号を比較器において閾値と比較することでデジタル信号に変換する処理などが含まれる。以上の過程により、通信装置101から通信装置102への第1電気信号の送信が実現する。
通信装置102から通信装置101へ第2電気信号の送信も、同様の過程により実現される。具体的には、送信回路109により生成された図3(d)に示す第2送信信号が送信カプラ110に入力されることに応じて、受信カプラ108には図3(e)に示す第2受信信号が発生する。そして受信回路107はこの第2受信信号に対して変換処理を行い、第2送信信号と同様の波形を有する、図3(f)に示す第2変換済信号を生成する。
以上のように、通信装置101と通信装置102のそれぞれに送信カプラと受信カプラを設けることで、通信装置101と通信装置102との間で双方向通信を行うことが可能となる。また、通信装置101はデータの送信と受信をそれぞれ異なるカプラを用いて非同期で行うことができるため、例えば単一のカプラを用いて時分割で送信と受信を交互に行う場合と比較して、高速な通信を実現することができる。
また、以上では通信装置101と通信装置102とが双方向通信を行うシステム100について説明したが、2対以上のカプラが単方向通信に用いられてもよい。図4に、通信装置401と通信装置402との間で単方向通信を行う無線通信システム400(以降、システム400)のシステム構成を示す。通信装置401は、送信回路103、送信カプラ104、送信回路109、送信カプラ110及び制御部111を有する。通信装置402は、受信回路105、受信カプラ106、受信回路107、受信カプラ108及び制御部112を有する。通信装置401及び通信装置402の各構成要素の詳細については、図1における同一符号の各構成要素と同様である。ただし、制御部111はデータ受信処理を行わなくてもよく、制御部112はデータ送信処理を行わなくてもよい。
システム400においては、通信装置401の送信カプラ104から通信装置402の受信カプラ106に対して電気信号が送信され、また通信装置401の送信カプラ110から通信装置402の受信カプラ108に対して電気信号が送信される。通信装置401が送信カプラ104と送信カプラ110から同時に異なる電気信号を送信する場合、単一の送信カプラから電気信号を送信する場合よりも単位時間当たりに送信可能なデータ量が大きくなり、より高速な通信が実現できる。
一方、通信装置401が送信カプラ104と送信カプラ110から同一の電気信号を送信する場合、仮にノイズ等の影響により一方の送信カプラを用いたデータ送信が失敗しても、他方の送信カプラを用いて通信装置402へデータを送信することができる。これにより、単一の送信カプラから電気信号を送信する場合と比較して、例えば通信の失敗に応じて行われるデータの再送処理を減らすことができるため、より高速な通信が実現できる。
なお、図4においては通信装置401が2つの送信用カプラを有し通信装置402が2つの受信用カプラを有しているが、通信装置401が3つ以上の送信用カプラを有し通信装置402が3つ以上の受信用カプラを有していてもよい。また、通信装置401が2つ以上の送信用カプラと1つ以上の受信用カプラを有し、通信装置402が1つ以上の送信用カプラと2つ以上の受信用カプラを有していてもよい。
また、図1及び図4では2つの通信装置の間で通信を行うシステム100及びシステム400について説明したが、3つ以上の通信装置の間で通信が行われてもよい。図5に、通信装置501、通信装置502及び通信装置503の3つの通信装置の間で通信を行う無線通信システム500(以降、システム500)のシステム構成を示す。通信装置501は、送信回路103、送信カプラ104及び制御部111を有する。通信装置502は、受信回路105、受信カプラ106、送信回路109、送信カプラ110及び制御部112を有する。通信装置503は、受信回路107、受信カプラ108及び制御部113を有する。
通信装置501、通信装置502及び通信装置503の各構成要素の詳細については、図1における同一符号の各構成要素と同様である。なお、制御部113は制御部111及び制御部112と同様の通信処理を行う。ただし、制御部111はデータ受信処理を行わなくてもよく、制御部113はデータ送信処理を行わなくてもよい。システム500においては、通信装置501の送信カプラ104から通信装置502の受信カプラ106に対して電気信号が送信され、通信装置502の送信カプラ110から通信装置503の受信カプラ108に対して電気信号が送信される。
また、図1、図4及び図5では送信用のカプラと受信用のカプラとが区別して使用される場合について説明したが、1つのカプラを送信用と受信用の両方に用いてもよい。例えば、図1に示すシステム100において、受信回路107は受信用の回路としての機能と送信用の回路としての機能を併せ持ち、受信回路107を送信用の回路として機能させるか受信用の回路として機能させるかを制御部111が切り替えてもよい。受信回路107が送信用の回路として機能する場合、受信カプラ108から送信カプラ110に対して電気信号が送信される。
通信装置101においてこのような送受信の切り替え処理が行われる場合、通信装置102においても、送信回路109が送信用の回路としての機能と受信用の回路としての機能を併せ持ち、制御部112により送受信の切り替え処理が行われる。すなわち、送信カプラ110から受信カプラ108へ電気信号を送信するか、受信カプラ108から送信カプラ110へ電気信号を送信するかが、制御部111及び112により制御される。
このような構成により、システム100は、通信装置101と通信装置102との間で双方向通信を行うか単方向通信を行うかを制御することができる。例えば、通信装置101から通信装置102へ送信すべきデータの発生頻度よりも、通信装置102から通信装置101へ送信すべきデータの発生頻度が低い状況が考えられる。このような状況においてシステム100は、通信装置102から送信すべきデータがある期間は、送信カプラ104から受信カプラ106へデータを送信し且つ送信カプラ110から受信カプラ108へデータを送信することで、双方向通信を行ってもよい。一方、通信装置102から送信すべきデータがない期間は、送信カプラ104から受信カプラ106へデータを送信し且つ受信カプラ108から送信カプラ110へデータを送信することで、単方向通信を行ってもよい。これにより、通信すべきデータに応じてカプラを効率的に使用することができ、高速な通信が実現できる。
また、本実施形態ではシングルエンド伝送によって無線通信が行われる場合を中心に説明するが、これに限らず、差動伝送によって無線通信が行われてもよい。例えば図1に示すシステム100に差動伝送を適用する場合、送信カプラ104、受信カプラ106、受信カプラ108及び送信カプラ110のそれぞれが、互いに逆位相の信号を伝送するための2つのカプラに置き換えられ、図6のシステム600のようになる。図6において、図1のシステム100と同様の構成要素には同一の符号を付している。
システム600においては、システム100の構成に加えて、通信装置101は送信カプラ114と受信カプラ118を有し、通信装置102は受信カプラ116と送信カプラ120を有する。送信カプラ114は受信カプラ116との間で電磁界結合による無線通信を行うためのアンテナとして機能し、送信カプラ120は受信カプラ118との間で電磁界結合による無線通信を行うためのアンテナとして機能する。
送信回路103は、送信カプラ104から受信カプラ106へ送信する電気信号と逆位相の信号を、送信カプラ114から受信カプラ116へ送信する。また送信回路109は、送信カプラ110から受信カプラ108へ送信する電気信号と逆位相の信号を送信カプラ120から受信カプラ118へ送信する。そして受信回路105は、受信カプラ106により受信した電気信号と受信カプラ116により受信した電気信号との電位差を制御部112に伝達する。同様に受信回路107は、受信カプラ108により受信した電気信号と受信カプラ118により受信した電気信号との電位差を制御部111に伝達する。
システム600のような構成により、通信装置101と通信装置102が差動伝送による無線通信を行うことが可能になる。差動伝送を用いることで、シングルエンド伝送を用いる場合よりも、無線通信における外部からのノイズの影響が低減される。なお、図6では図1のシステム100に差動伝送を適用した場合について説明したが、同様の方法で図4のシステム400や図5のシステム500に差動伝送を適用してもよい。また、上述した送受信の切り替えが可能なカプラを有するシステムに適用してもよい。
[干渉の抑制]
上述した図3の説明では、2対のカプラで送受信される電気信号の間で干渉が生じない場合の波形の例について示した。一方、各カプラの位置関係などによっては、送受信される電気信号に干渉が生じる場合がある。例えば図2において、送信カプラ104と受信カプラ108とのY軸方向における距離、および受信カプラ106と送信カプラ110とのY軸方向における距離が近い場合を考える。このような場合には、送信カプラ104から送信される電気信号が受信カプラ108により受信され、送信カプラ110から送信される電気信号が受信カプラ106により受信されてしまうことがある。
図7に、システム100の通信装置101と通信装置102との間で送受信される電気信号の、干渉が生じた場合の波形の例を示す。図7の横軸は時間を示している。まず、送信回路103により生成された図7(a)に示す第1送信信号が送信カプラ104に入力され、送信回路109により生成された図7(d)に示す第2送信信号が送信カプラ110に入力される。すると、受信カプラ106は送信カプラ104から送信された信号に加えて送信カプラ110から送信された信号も受信してしまい、受信カプラ106に発生する第1受信信号には図7(b)に示すようにノイズ701が含まれる。この第1受信信号に対して受信回路105における変換処理が行われると、図7(c)に示すように、ノイズ702を含む第1変換済信号が生成される。同様に、受信カプラ108に発生する第2受信信号には、送信カプラ104から送信された信号の影響で、図7(e)に示すようにノイズ703が含まれる。そして、第2受信信号に対して受信回路107における変換処理が行われると、図7(f)に示すように、ノイズ704を含む第2変換済信号が生成される。
以下では、図7に示すような電気信号の干渉によるノイズの発生を抑制するためのシステム100の構成について説明する。なお、以下で説明する構成は図1のシステム100に限らず、図4のシステム400や図6のシステム600などの上述した構成にも同様に適用できる。
図8を用いて、電気信号の干渉を抑制するためのシステム100の構成例について説明する。図8(a)はシステム100の一部分についての斜視図であり、図8(b)は座標系200のX軸正方向からシステム100の一部分を見た場合の図である。図8において、図2と同様の構成要素には同一の符号を付している。
図8においては、上述した干渉を抑制するため、通信装置101は送信カプラ104と受信カプラ108との間に位置するグランド801を有し、通信装置102は受信カプラ106と送信カプラ110との間に位置するグランド802を有する。グランド801及びグランド802は、例えば基準電位点に接続された導体である。図8では、グランド801及びグランド802はX軸方向における長さがカプラより長い形状であるが、グランド801及びグランド802の形状はこれに限定されない。
通信装置101がグランド801を有することで、送信カプラ104と受信カプラ108との間の電磁界結合が弱まり、受信カプラ108により受信される電気信号におけるノイズの発生を抑制できる。同様に、通信装置102がグランド802を有することで、送信カプラ110と受信カプラ106との間の電磁界結合が弱まり、受信カプラ106により受信される電気信号におけるノイズの発生を抑制できる。なお、システム100はグランド801とグランド802の何れか一方のみを有していてもよい。
また、干渉を抑制するための別の構成例として、送信カプラ104と受信カプラ108との間のY軸方向における距離、及び受信カプラ106と送信カプラ110との間のY軸方向における距離が所定距離以上になるように、カプラを配置してもよい。上記の所定距離は、例えば送信される信号の強度や許容されるノイズの強度などに応じて設定される。
また、干渉を抑制するための別の構成例として、通信装置101と通信装置102との間の通信において送信と受信が時分割で行われてもよい。具体的には、送信カプラ104から受信カプラ106への電気信号の送信と、送信カプラ110から受信カプラ108への電気信号の送信とが同時に行われないように、制御部111及び制御部112が送信回路103及び送信回路109を制御してもよい。
なお、図8を用いた以上の説明においては、送信カプラと受信カプラとの間に配置する導体として、基準電位点に接続されたグランド801及びグランド802を用いるものとした。ただしこれに限らず、送信カプラ104と受信カプラ108との間、及び送信カプラ110と受信カプラ106との間の少なくとも一方に、送信回路や受信回路のいわゆる電気的なグランドから直流的または交流的に絶縁された導体を配置してもよい。
次に、干渉を抑制するための別の構成例として、図2とは異なる長さのカプラを有するシステム100について図9を用いて説明する。図9(a)はシステム100の一部分についての斜視図であり、図9(b)は座標系200のX軸正方向からシステム100の一部分を見た場合の図である。また図9(c)はZ軸正方向から見た場合の図であり、図9(d)はZ軸負方向から見た場合の図である。図9において、図2と同様の構成要素には同一の符号を付している。なお図9(b)−(d)においては、説明のため、通信装置102の受信カプラ906と送信カプラ110を白色にしている。
図9の構成においては、図2における受信カプラ106と受信カプラ108が、X軸方向における長さがより短い受信カプラ906と受信カプラ908にそれぞれ置き換えられている。ここで、各カプラは図9(b)に示すように平たい形状であるため、送信カプラ110のうち受信カプラ908と対向する部分の面積は、送信カプラ110のうち受信カプラ906と対向する部分の面積よりも大きい。このような構成により、送信カプラ110と受信カプラ906との電磁界結合は図2における送信カプラ110と受信カプラ106との電磁界結合よりも弱くなる。同様に、送信カプラ104と受信カプラ908との電磁界結合は図2における送信カプラ104と受信カプラ108との電磁界結合よりも弱くなる。これにより、通信装置101と通信装置102との間で送受信される電気信号の干渉によるノイズの発生を抑制することができる。
[カプラ位置の移動]
以上においてはカプラ同士の位置関係が固定である場合について説明したが、カプラの相対位置は可変であってもよい。以下では、無線通信が可能な状態を維持しつつカプラの相対位置を移動させることができるシステム100の構成について説明する。なお、以下で説明する構成は図4のシステム400や図6のシステム600などの上述した構成にも同様に適用できる。
図10を用いて、並行移動可能なカプラを有するシステム100の構成例について説明する。図10において、図2と同様の構成要素には同一の符号を付している。図2の場合と異なり、送信カプラ104と受信カプラ108は、通信装置101が有する板状部材の面に対して互いに逆側に設置されている。そして通信装置102は、通信装置101が有する板状部材の上下を取り囲むように2つの板状部材を有し、これら2つの板状部材の一方に送信カプラ1010が設置され、他方に受信カプラ1006が設置されている。すなわち、送信カプラ1010と受信カプラ1006とは、通信装置101が有する板状部材の面に対して互いに逆側に位置する。
このような構成により、送信カプラ1010と受信カプラ1006との電磁界結合は図2における送信カプラ110と受信カプラ106との電磁界結合よりも弱くなる。また、送信カプラ104と受信カプラ108との電磁界結合は図2の場合よりも弱くなる。これにより、送信カプラ1010から受信カプラ108へ送信される電気信号と、送信カプラ104から受信カプラ106へ送信される電気信号との間の干渉が抑制される。
また、通信装置101が有する板状部材の内層など、送信カプラ104と受信カプラ108との間の位置にグランドを設置することで、電気信号の干渉をより抑制することができる。このように干渉を抑制できる場合には、例えば送信カプラ104と受信カプラ108をそれぞれ板状部材の裏面と表面の対応する位置に設置するなど、送信カプラ104と受信カプラ108のY軸方向における距離を小さくすることができる。その結果、通信装置101及び通信装置102のY軸方向におけるサイズを小さくすることも可能となる。
図10における送信カプラ1010及び受信カプラ1006は、図2における送信カプラ110及び受信カプラ106よりもX軸方向における長さが短い。そのため、受信カプラ108は送信カプラ1010よりもX軸方向における長さが短く、受信カプラ1006は送信カプラ104よりもX軸方向における長さが短い。これにより、通信装置102のX軸方向におけるサイズを小さくすることが可能となる。
そして通信装置102は、送信カプラ1010と受信カプラ108との対向、及び送信カプラ104と受信カプラ1006との対向を保ったまま、座標系200のX軸方向に移動可能である。通信装置102の移動制御は、例えば通信装置102が有する不図示の駆動部を制御部112が制御することで実現される。この移動制御により、受信カプラ108に対する送信カプラ1010の位置、及び受信カプラ1006に対する送信カプラ104の位置を、X軸方向に移動させることが可能となる。
なお、通信装置102の代わりに通信装置101がX軸方向に移動してもよいし、通信装置101と通信装置102の両方が移動してもよい。また、カプラの移動方向はX軸方向に限らず、他の方向であってもよい。また、送信カプラと受信カプラが対向する範囲に限らず、送信カプラと受信カプラとの間で電磁界結合による通信が可能な範囲で、カプラが移動してもよい。また、図2、図8及び図9で説明したシステム100において、通信装置101及び通信装置102の少なくとも何れかがX軸方向に移動してもよい。
次に、図11を用いて、回転移動可能なカプラを有するシステム100の構成例について説明する。図11(a)はシステム100の一部分についての斜視図であり、図11(b)は座標系200のZ軸正方向からシステム100の一部分を見た場合の図であり、図11(c)はZ軸負方向から見た場合の図である。図11において、図2と同様の構成要素には同一の符号を付している。
送信カプラ1104と受信カプラ1108は、通信装置101が有する円筒状部材に設置されており、送信カプラ1110と受信カプラ1106は、通信装置102が有する円筒状部材に設置されている。ここで、通信装置101が有する円筒状部材と通信装置102が有する円筒状部材は、中心軸が略一致し直径が異なる。そして、送信カプラ1104は受信カプラ1106と対向し、送信カプラ1110は受信カプラ1108と対向する。すなわち、受信カプラ1108と送信カプラ1110は、中心が等しく直径が異なる円の略円周上に位置する。また、送信カプラ1104と受信カプラ1106は、中心が等しく直径が異なる円の略円周上に位置する。
このような構成のもと、送信カプラ1104から受信カプラ1106へ電磁界結合により電気信号が送信され、送信カプラ1110から受信カプラ1108へ電磁界結合により電気信号が送信される。なお、送信カプラ1104が設置された部分の円筒の直径と、受信カプラ1108が設置された部分の円筒の直径とが異なっていてもよい。同様に、送信カプラ1110が設置された部分の円筒の直径と、受信カプラ1106が設置された部分の円筒の直径とが異なっていてもよい。
通信装置102は、送信カプラ1104と受信カプラ1106との対向、及び送信カプラ1110と受信カプラ1108との対向を保ったまま、円筒状部材の中心軸(Z軸方向の軸)まわりに回転移動可能である。通信装置102の移動制御は、例えば通信装置102が有する不図示の駆動部を制御部112が制御することで実現される。この移動制御により、送信カプラ1110及び受信カプラ1106を回転移動させることが可能となる。なお、通信装置102の代わりに通信装置101が円筒状部材の中心軸まわりに回転移動することで、送信カプラ1104及び受信カプラ1108を回転移動させてもよい。また、通信装置101と通信装置102の両方が回転移動してもよい。
なお、図11(b)及び図11(c)に示すように、受信カプラ1106及び受信カプラ1108は、円筒状部材の中心軸と略平行な基準方向(Z軸方向)の視点において弧形を成す。また、送信カプラ1104及び送信カプラ1110は該基準方向の視点において略円形を成す。送信カプラ1104が略円形を成すことで、受信カプラ1106の回転移動に係る回転角の大きさによらず、送信カプラ1104と受信カプラ1106とを対向させることができる。また、受信カプラ1106が弧形を成すことで、受信カプラ1106が略円形である場合と比べて、送信カプラ1110と受信カプラ1106との間の電磁界結合を弱めることができる。送信カプラ1110と受信カプラ1108の形状に関しても同様のことが言える。これにより、送信カプラ1104から受信カプラ1106に送信される電気信号と、送信カプラ1110から受信カプラ1108に送信される電気信号との間の干渉が抑制される。
また、通信装置101の送信カプラ1104と受信カプラ1108との間、及び通信装置102の受信カプラ1106と送信カプラ1110との間の少なくとも何れかにグランドを配置することで、干渉をより抑制することが可能となる。
なお、各カプラの形状は図11に示したものに限定されない。例えば、送信カプラ1104及び送信カプラ1110の少なくとも何れかが弧形を成してもよいし、受信カプラ1106及び受信カプラ1108の少なくとも何れかが略円形を成してもよい。また、送信カプラ1104と受信カプラ1106の両方が弧形を成してもよい。そしてこの場合には、送信カプラ1104と受信カプラ1106とが対向する範囲や、送信カプラ1104と受信カプラ1106との間で電磁界結合による通信が可能な範囲でのみ、カプラが回転移動してもよい。送信カプラ1110及び受信カプラ1108の両方が弧形を成す場合も同様である。
また、図11の構成の変形例として、システム100は、Y軸方向を軸に図10の構成を丸めたような構成であってもよい。具体的には、通信装置101が有する円筒状部材の内側の面に受信カプラ108が設置され、外側の面に送信カプラ104が設置される。そして、通信装置102に設置された送信カプラ1010が該円筒状部材の内側に位置し、通信装置102に設置された受信カプラ1006が該円筒状部材の外側に位置するように、通信装置102が該円筒状部材を挟むような構成であってもよい。なお同様に、通信装置101が有する円筒状部材の内側の面に送信カプラ104が設置され、外側の面に受信カプラ108が設置されてもよい。このような構成において、通信装置101及び通信装置102の少なくとも何れかを、Y軸方向を軸として回転移動させてもよい。
この変形例において、さらに、通信装置101が有する円筒状部材の内層など、送信カプラ104と受信カプラ108の間にグランドを配置することで、電気信号の干渉を抑制できる。このように干渉を抑制できる場合には、例えば送信カプラ104と受信カプラ108をそれぞれ円筒状部材の内側の面と外側の面の対応する位置に設置するなど、送信カプラ104と受信カプラ108のY軸方向における距離を小さくすることができる。その結果、通信装置101及び通信装置102のY軸方向におけるサイズを小さくすることも可能となる。
[カプラの具体的構成例]
図6を用いて上述した、差動伝送を適用した無線通信システム600におけるカプラの具体的な構成例を、図12に示す。図12(a)は電界結合によって、図12(b)は磁界結合によって、図12(c)は電界及び磁界の結合によって無線通信を実現する場合のカプラの具体的な構成例を示す。以下、図12(a)、図12(b)、及び図12(c)各々に示すカプラを電界結合カプラ、磁界結合カプラ、電磁界結合カプラと呼ぶ。
図12(a)に示す電界結合カプラにおいて、2つの導体(送信カプラ104と送信カプラ114)により構成される送信カプラは、送信回路103と接続される給電点(P1)とは逆の端部が電気的にオープンとなる。同様に、2つの導体(受信カプラ106と受信カプラ116)により構成される受信カプラは、受信回路105と接続される給電点(P2)とは逆の端部が電気的にオープンとなる。一方、図12(b)に示す磁界結合カプラにおいては、送信カプラ及び受信カプラにおける給電点(P1、P2)とは逆の端部が導体1200と導体1201により電気的にショートされる。また、図12(c)に示す電磁界結合カプラにおいては、送信カプラにおける給電点(P1)とは逆の端部に、送信回路103と送信カプラ間とを接続する伝送路の特性インピーダンスと略等しい抵抗1202が挿入される。同様に、受信カプラにおける給電点(P2)とは逆の端部に、受信回路105と受信カプラ間とを接続する伝送路の特性インピーダンスと略等しい抵抗1203が挿入される。
なお、図12(a)から図12(c)で示した各方式のカプラの形状は一例であって、上記で説明した特徴を有するカプラであれば、形状はこれに限らない。また、図12で示した構成のカプラを用いた無線通信は差動伝送に限定されるわけではなく、図12で示した構成のカプラを用いてシングルエンド伝送による無線通信が行われてもよい。ただし、差動伝送を採用することで、通信における外部からのノイズの影響が抑制できるため、本実施形態で説明するカプラ間の電気信号の干渉を抑制する手法と組み合わせることで、通信の誤りが生じる虞をより低減できる。
[シールド挿入による干渉抑制]
電気信号の干渉を抑制するためのシステム100の構成について、図8や図9を用いて上述したが、ここでは干渉を抑制するためのシステム100の他の構成例について図13を用いて説明する。図13(a)はシステム100の一部分についての斜視図であり、図13(b)は座標系200のX軸正方向からシステム100の一部分を見た場合の図である。また図13(c)は座標系200のZ軸正方向からシステム100の一部分を見た場合の図である。なお、図13(c)においては、通信装置101側の構成は省略し、通信装置102側の構成のみを示している。
図13の構成においては、通信装置101は板状のシールド導体1300を有する。シールド導体1300は、Z軸正方向から見た場合に送信カプラ104及び受信カプラ108と重なるように配置される。また、シールド導体1300は、送信カプラ104及び受信カプラ108が面上に位置する板状部材に対して、送信カプラ110及び受信カプラ106とは逆側に配置されている。すなわち、送信カプラ104及び受信カプラ108は、Z軸負方向から見た場合にシールド導体1300に覆われる位置となるように配置される。ここで、Z軸方向は板状部材に略垂直な特定方向である。同様に、通信装置102はシールド導体1301を有し、送信カプラ110及び受信カプラ106は、Z軸正方向から見た場合にシールド導体1301に覆われる位置となるように配置されている。
以上のようにシールド導体をカプラの近傍に配置することで、図7を用いて説明したような、送信カプラ104と受信カプラ108との間に生じる電気信号の干渉を抑制することができる。なお、シールド導体1300及び1301は、導体であれば良く、例えばアルミや銅などを用いて構成される。また、FR4などの基板パターンを用いる場合、カプラを形成する層とは別の表層または内層の導体層によってシールド導体を形成しても良い。また、シールド導体1301及び1302は、送信回路や受信回路の電気的なグランドに直流的に接続していても良いし、直流/交流的に絶縁していても良い。また、通信装置101または通信装置102のどちらか一方にのみシールド導体を設けても良い。また、シールド導体はZ軸方向から見た場合に送信カプラと受信カプラをすべて覆う必要はなく、送信カプラ又は受信カプラの少なくとも一部とシールド導体とが重なる構成であれば良い。
また、スリットを有するシールド導体を用いることで、カプラ間の電気信号の干渉をさらに抑制することができる。当該構成について、図14を用いて説明する。図14(a)はシステム100の一部分についての斜視図であり、図14(b)は座標系200のX軸正方向からシステム100の一部分を見た場合の図である。また図14(c)は座標系200のZ軸正方向からシステム100の一部分を見た場合の図である。なお、図14(c)においては、通信装置101側の構成は省略し、通信装置102側の構成のみを示している。
図14の構成においては、通信装置101及び通信装置102は、スリットが挿入されたシールド導体1400及びシールド導体1401を有する。シールド導体1400が有するスリットは、Z軸方向から見た場合に送信カプラ104と受信カプラ108との間に位置する。同様に、シールド導体1401が有するスリットは、Z軸方向から見た場合に送信カプラ110と受信カプラ106との間に位置する。
以上のようにスリットを有するシールド導体1400をカプラの近傍に配置することで、送信カプラ104と受信カプラ108とがシールド導体1400を介して結合することによる電気信号の干渉を抑制することが出来る。なお、図13及び図14を用いて説明したカプラ間の電気信号の干渉抑制手法は、電界結合カプラを用いた場合に特に好適である。
[カプラのスライド移動]
並行移動可能なカプラを有するシステム100の構成例について、図10を用いて上述したが、図10とは別の構成のカプラを並行移動可能なシステム100に適用した場合の例について、図15を用いて説明する。図15(a)はシステム100の一部分についての斜視図であり、図15(b)は座標系200のX軸正方向からシステム100の一部分を見た場合の図である。
図15の構成においては、通信装置101が有する送信カプラ104及び受信カプラ108の長さは略等しく、且つY軸方向に横並びに配置される。また、送信カプラ104及び受信カプラ108は、通信装置102が有する送信カプラ1510及び受信カプラ1506と比べてX軸方向における長さが短い。通信装置101は、Z軸正方向から見た場合に送信カプラ104と受信カプラ1506とが重なり、送信カプラ1510と受信カプラ108とが重なる範囲、即ち通信装置101と通信装置102とが効率よく通信可能な範囲において、X軸方向に移動可能である。なお、通信装置101の代わりに通信装置102が同様の範囲内で移動してもよいし、通信装置101と通信装置102との両方が移動してもよい。
なお、図15に示した構成例において、カプラ間における電気信号の干渉抑制を目的として、図8を用いて説明したように、送信カプラ104と受信カプラ108との間、及び/又は送信カプラ110と受信カプラ106との間にグランド導体を配置しても良い。また、図15に示した構成例において、カプラ間における電気信号の干渉抑制を目的として、図13及び図14を用いて説明したようにシールド導体を設けても良い。
また、図9や図10に示した構成例において、カプラ間における電気信号の干渉抑制を目的として、上述したグランドやシールドなどの干渉抑制のための構成を適用してもよい。さらに、上述した干渉抑制のための複数の手法を、単一のシステムにおいて併用してもよい。
[回転移動するシステム(立体型)]
図11を用いた上述の説明では、円筒状部材にカプラを配置して回転移動可能とした構成において、送信カプラと受信カプラの長さが異なる場合を中心に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、一方の通信装置に配置される送信カプラと受信カプラとの間の電気信号の干渉が問題にならない程度に、その送信カプラと受信カプラとの距離が離れて配置される場合には、図16に示すように送信カプラと受信カプラが同一の長さであってもよい。図16の構成において、通信装置101は送信カプラ1604と受信カプラ1608を有し、通信装置102は送信カプラ1610と受信カプラ1606を有する。そして、送信カプラ1604は受信カプラ1606との間で通信を行い、送信カプラ1610は受信カプラ1608との間で通信を行う。このような構成であっても、図11を用いて上述した場合と同様、通信装置101と通信装置102との少なくとも一方をZ軸を中心に回転移動させながら通信を行うこと可能となる。
なお、図16に示す構成例において、カプラ間における電気信号の干渉抑制を目的として、図8を用いて説明したようにグランド導体を用いてもよい。すなわち、送信カプラ1604と受信カプラ1608との間、及び/又は受信カプラ1606と送信カプラ1610との間にグランド導体を配置しても良い。また、図16に示した構成例において、カプラ間における電気信号の干渉抑制を目的として、図13及び図14を用いて説明したようにシールド導体を設けても良い。
また、図16の構成では、通信装置101と通信装置102のそれぞれにおいて、送信カプラと受信カプラが円筒状部材の同じ面に配置されるものとした。ただしこれに限らず、カプラ間における電気信号の干渉抑制を目的として、図17に示すように、送信カプラと受信カプラを円筒状部材の別の面に配置してもよい。図17の構成において、通信装置101は円筒状部材Aと円筒状部材Bとを有し、通信装置102は円筒状部材Cを有する。そして、円筒状部材Aの内側に円筒状部材Cが配置され、円筒状部材Cのさらに内側に円筒状部材Bが配置される。通信装置101が有する送信カプラ1704は円筒状部材Aの内側面に配置され、円筒状部材Cの外側面に配置される通信装置102が有する受信カプラ1706との間で通信を行う。また通信装置102が有する送信カプラ1710は円筒状部材Cの内側面に配置され、円筒状部材Bの外側面に配置される通信装置101が有する受信カプラ1708との間で通信を行う。
このような構成であっても、図11及び図16で説明した構成と同様に、通信装置101と通信装置102との少なくとも一方をZ軸を中心に回転移動させながら通信を行うことが可能となる。この場合、各円筒状部材はその位置関係が大きく変化しないように、回転移動を妨害しない構造で支持される。
なお、通信装置102が有する受信カプラ1708と送信カプラ1710との間における電気信号の干渉を抑制することを目的として、受信カプラ1708と送信カプラ1710の間に挟まるように円筒状部材Cの内部に円筒状のシールド導体を設けても良い。当該シールド導体は、送信回路や受信回路の電気的なグランドに直流的に接続されていても良いし、直流/交流的に絶縁される構成であっても良い。また、図11、図16、及び図18に示した構成例において、カプラ間における電気信号の干渉抑制のための構成を複数併用しても構わない。
[回転移動するシステム(平面型)]
カプラを回転移動可能な別の構成例について、図18を用いて説明する。図18(a)はシステム100の一部分についての斜視図であり、図18(b)は座標系200のX軸正方向からシステム100の一部分を見た場合の図である。図18の構成例において、通信装置101は円板状の部材を有し、送信カプラ1804と受信カプラ1808とが点1900を中心として略同心円上に配置される。また、通信装置102も円板状の部材を有し、送信カプラ1810と受信カプラ1806とが点1901を中心として略同心円上に配置される。点1900と点1901とは、座標系200のZ軸正方向から見て重なる点である。そして、送信カプラ1804と受信カプラ1806との間で通信が行われ、送信カプラ1810と受信カプラ1808との間で通信が行われる。このような構成をとることで、通信装置101が有する円板状部材と通信装置102が有する円板状部材の少なくとも一方を、点1900及び点1901を通るZ軸方向の軸周りに回転移動させながら、通信装置101と通信装置102との間で通信が可能となる。
なお、図18の構成例において、カプラ間における電気信号の干渉抑制を目的として、図8を用いて説明したように、送信カプラ1804と受信カプラ1808との間、及び/又は送信カプラ1810と受信カプラ1808との間にグランド導体を配置しても良い。また、図18に示した構成例において、カプラ間における電気信号の干渉抑制を目的として、図13及び図14を用いて説明したように、通信装置101及び/又は通信装置102にシールド導体を設けても良い。
また、図18に示した構成例において、カプラ間における電気信号の干渉抑制を目的として、図9を用いて説明したように、通信相手となる送信カプラと受信カプラとの長さが異なるように構成しても良い。例えば、送信カプラ1810を短くして弧形にしても、受信カプラ1808が円形であれば、Z軸を中心にカプラを回転移動させても送信カプラ1810と受信カプラ1808との間での通信が可能となる。逆に、送信カプラ1810を円形にして受信カプラ1808を弧形にしてもよい。また、送信カプラ1804と受信カプラ1806との長さを異ならせてもよい。さらに、図18に示した構成例において、カプラ間における電気信号の干渉抑制のための構成を複数併用してもよい。
[シールド導体による干渉抑制の効果]
図13及び図14を用いて説明したシールド導体による干渉抑制の効果について、図19から図21を用いて説明する。図19から図21は、図18を用いて説明した回転移動が可能なカプラ構造を用いる場合のシミュレーションのモデルと結果を示している。図19(a)、図20(a)及び図21(a)は、通信装置101のカプラ部分についてのモデルの斜視図であり、図19(b)、図20(b)及び図21(b)は、Z軸正方向から通信装置101のカプラ部分を見た場合のモデルを示す図である。ここでは差動伝送による無線通信が可能な電界結合型カプラを想定しており、導体2000及び導体2001が送信カプラ1804を構成し、導体2002及び導体2003が受信カプラ1808を構成する。P20は送信カプラ1804の給電点を示し、P21は受信カプラ1808の給電点を示す。
図19から図21に示すシミュレーションのモデルにおいて、通信装置101が有する円形の基板の一方の面(表面)のパターンとして送信カプラ1804と受信カプラ1808が構成されている。さらに、図20に示すシミュレーションのモデルでは、円形の基板の他方の面(裏面)のパターンとしてシールド導体2100が構成されている。また、図21に示すシミュレーションのモデルでは、円形の基板の他方の面(裏面)のパターンとしてスリットを有するシールド導体2200が構成されている。なお、通信装置101のカプラ部分と対向して配置される通信装置102のカプラ部分も、同一の構成である。
本シミュレーションにおいて、円形基板は外形が95mmであり、内径が56mmである。カプラの最外径(導体2003の径)は79mmであり、カプラの最内径(導体2000の径)は59mmである。導体2000及び導体2001の幅はそれぞれ1.5mmであり、導体2002及び導体2003の幅はそれぞれ1.0mmである。導体2000と導体2001との間隔、及び導体2002と導体2003との間隔はそれぞれ1.5mmであり、導体2001と導体2002との間隔は2.0mmである。シールド導体2100及びシールド導体2200はそれぞれ、最外径が80mmであり、最内径が57mmである。シールド導体2200のスリット幅は0.5mmであり、スリットの径は69mmである。また、通信装置101が有する円形基板と通信装置102が有する円形基板との間隔は0.5mmである。
図19(c)、図20(c)及び図21(c)は、通信装置101のカプラ部分と通信装置102のカプラ部分とを近接して対向させた場合における、対向するカプラ間の伝達特性についてのシミュレーション結果を示すグラフである。グラフの縦軸はゲインを示し、横軸は伝送される電気信号の周波数を示している。また、グラフにおける実線は送信カプラ1804と受信カプラ1806との間の伝達特性を示しており、点線は送信カプラ1804と受信カプラ1808との間の伝達特性を示している。すなわち、実線で示した対向するカプラ間の伝達特性のゲインと比較して、点線で示した隣接するカプラ間の伝達特性のゲインが小さい場合(ゲインの差が大きい場合)、カプラ間における電気信号の干渉の抑制度合が大きいことを意味する。
図19はシールド導体を配置しない場合のシミュレーションのモデルと結果を示す。電気信号の周波数が100MHzの場合に、対向するカプラ間の伝達特性(実線)は−12.6dBであるのに対して、隣接するカプラ間の伝達特性(点線)は―33.4dBであり、その差は20.8dBとなっている。
一方、図20はシールド導体2100をカプラに重ねて配置した場合のシミュレーションのモデルと結果を示す。電気信号の周波数が100MHzである場合に、対向するカプラ間の伝達特性は−15.3dBであるのに対して、隣接するカプラ間の伝達特性は―46.5dBであり、その差は31.2dBとなっている。すなわち、シールド導体を用いない場合(図19の場合)と比べて、13.4dB分の干渉抑制効果が得られるという結果が示される。
また、図21はスリットを有するシールド導体2200をカプラに重ねて配置した場合のシミュレーションのモデルと結果を示す。電気信号の周波数が100MHzである場合に、対向するカプラ間の伝達特性は−15.3dBであるのに対して、隣接するカプラ間の伝達特性は―49.0dBであり、その差は33.7dBとなっている。すなわち、スリットを有さないシールド導体2100を用いる場合(図20の場合)と比べて、さらに2.5dB分の干渉抑制効果が得られるという結果が示される。
以上説明したように、本実施形態に係る無線通信システム(システム100、システム400、システム500及びシステム600)は、第1アンテナと、第2アンテナとを有する。さらに無線通信システムは、第1アンテナとの間で電磁界結合による無線通信を行うための第3アンテナと、第2アンテナとの間で電磁界結合による無線通信を行うための第4アンテナとを有する。このような構成により、電磁界結合による通信を行う無線通信システムにおいて、より高速な通信を実現することができる。また、上述した各種の干渉抑制手法を用いて各アンテナを配置することで、第1アンテナから送信され第2アンテナにより受信される電気信号の強度が、第1アンテナから送信され第3アンテナにより受信される電気信号の強度よりも弱くなる。すなわち、第1アンテナと第2アンテナとの間における電気信号の干渉、及び第3アンテナと第4アンテナとの間における電気信号の干渉を抑制することができる。
なお、本実施形態では、送信カプラと受信カプラとの間でベースバンド方式に従って電気信号が送受信される場合について説明した。ベースバンド方式によれば、電気信号の変調や復調を必要としないため、回路規模を小さくし且つ低遅延で通信することができる。しかしながら、ベースバンド方式では、電気信号に変復調を行って通信する方式と比べて、近接する複数の組のアンテナで行われる通信の干渉が発生しやすいため、干渉を抑制する必要性が高い。そこで、本実施形態で説明したように電気信号の干渉を抑制する構成を適用することで、複数組のアンテナを同時に用いたベースバンド方式の通信を行うことができ、通信の高速化を実現できる。ただし、通信方式はこれに限らず、例えば送信カプラから受信カプラへ送信される搬送波を、送信回路により生成される電気信号により変調することで、搬送通信を行ってもよい。搬送通信を行う場合、1対の送受信カプラ間で伝送される搬送波の周波数と、別の1対の送受信カプラ間で伝送される搬送波の周波数とを異ならせることで、通信の干渉を抑制できる。
100 無線通信システム
101 通信装置
102 通信装置
104 送信カプラ
106 受信カプラ
108 受信カプラ
110 送信カプラ

Claims (20)

  1. 第1アンテナと第2アンテナとを有する第1通信装置と、
    第3アンテナと第4アンテナとを有する第2通信装置と、
    前記第1アンテナと前記第3アンテナとの間での電界又は磁界の結合による無線通信を制御する第1通信制御手段と、
    前記第2アンテナと前記第4アンテナとの間での電界又は磁界の結合による無線通信を制御する第2通信制御手段とを有する無線通信システムであって、
    前記第1アンテナ、前記第2アンテナ、前記第3アンテナ及び前記第4アンテナは、前記第1通信制御手段による制御に応じて前記第1アンテナから送信され前記第2アンテナにより受信される電気信号の強度が、当該制御に応じて前記第1アンテナから送信され前記第3アンテナにより受信される電気信号の強度よりも弱くなる位置にあることを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記第1アンテナ、前記第2アンテナ及び前記第3アンテナは、前記第1アンテナのうち前記第3アンテナと対向する部分の面積が前記第1アンテナのうち前記第2アンテナと対向する部分の面積よりも大きくなる位置にあり、
    前記第2アンテナ及び前記第3アンテナはそれぞれ前記第1アンテナよりも短いことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記第1アンテナ及び前記第2アンテナは第1板状部材の面上に位置し、
    前記第3アンテナ及び前記第4アンテナは、前記第1板状部材と対向する第2板状部材の面上に位置することを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記第1板状部材と前記第2板状部材との少なくとも一方を、前記第1板状部材の面及び前記第2板状部材の面に略平行な所定の動き方向に移動させる移動制御手段を有し、
    前記第2アンテナ及び前記第3アンテナはそれぞれ前記第1アンテナよりも前記動き方向における長さが短いことを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
  5. 前記第1板状部材と前記第2板状部材との少なくとも一方を、前記第1板状部材の面及び前記第2板状部材の面に略垂直な所定の軸周りに回転移動させる移動制御手段を有し、
    前記第1アンテナは前記所定の軸を中心とする略円形であり、
    前記第2アンテナ及び前記第3アンテナは所定の軸方向の視点において弧形であることを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
  6. 所定の軸を中心軸とする第1円筒状部材と、前記円筒状部材と中心軸が略一致し直径が異なる第2円筒状部材との、少なくとも一方を前記所定の軸周りに回転移動させる移動制御手段を有し、
    前記第1アンテナ及び前記第2アンテナは前記第1円筒状部材の面上に位置し、
    前記第3アンテナ及び前記第4アンテナは前記第2円筒状部材の面上に位置し、
    前記第1アンテナは前記所定の軸を中心とする略円形であり、
    前記第2アンテナ及び前記第3アンテナは前記所定の軸方向の視点において弧形であることを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
  7. 前記第1アンテナは、第1部材の面上に位置し、
    前記第1アンテナ、前記第2アンテナ及び前記第3アンテナの位置関係は、前記第2アンテナが前記第1部材の前記面に対して前記第1アンテナとは逆側に位置し、前記第3アンテナが前記第1部材の前記面に対して前記第1アンテナと同じ側に位置する位置関係であることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  8. 前記第1部材は板状の部材であり、
    前記第2アンテナは前記第1部材における前記第1アンテナが位置する面とは逆側の面上に位置することを特徴とする請求項7に記載の無線通信システム。
  9. 前記第1部材を、前記第1部材の面に略平行な所定の動き方向に移動させる移動制御手段を有することを特徴とする請求項8に記載の無線通信システム。
  10. 前記第1部材を所定の軸周りに回転移動させる移動制御手段を有し、
    前記第1部材は前記所定の軸を中心軸とする円筒状の部材であり、
    前記第1アンテナと前記第2アンテナは前記第1部材の互いに逆側の面上に位置し、
    前記第3アンテナは、前記第1部材と中心軸が略一致し直径が異なる円筒状の第2部材の面上に位置することを特徴とする請求項7に記載の無線通信システム。
  11. 導体の部材を有し、
    前記第1アンテナ及び前記第2アンテナは、前記第1アンテナと前記第2アンテナとが位置する平面に略垂直な特定方向の視点において前記導体の部材が前記第1アンテナ及び前記第2アンテナと重なる位置にあることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  12. 前記第1アンテナ及び前記第2アンテナは第1板状部材の面上に位置し、
    前記第3アンテナ及び前記第4アンテナは、前記第1板状部材と対向する第2板状部材の面上に位置することを特徴とする請求項11に記載の無線通信システム。
  13. 前記第1板状部材と前記第2板状部材との少なくとも一方を、前記第1板状部材の面及び前記第2板状部材の面に略平行な所定の動き方向に移動させる移動制御手段を有することを特徴とする請求項12に記載の無線通信システム。
  14. 前記第1板状部材と前記第2板状部材との少なくとも一方を、前記第1板状部材の面及び前記第2板状部材の面に略垂直な所定の軸周りに回転移動させる移動制御手段を有することを特徴とする請求項12に記載の無線通信システム。
  15. 前記導体の部材は、前記第1板状部材における前記第1アンテナ及び前記第2アンテナが位置する面とは逆側の面上に位置することを特徴とする請求項12に記載の無線通信システム。
  16. 前記導体の部材は、前記特定方向の視点における前記第1アンテナと前記第2アンテナとの間の位置にスリットを有することを特徴とする請求項11に記載の無線通信システム。
  17. 前記第1アンテナと前記第2アンテナとの間に位置する電気的なグランドとなる導体の部材を有することを特徴とする請求項1乃至16の何れか1項に記載の通信システム。
  18. 前記第1アンテナと前記第3アンテナとの間の距離は、前記第1アンテナと前記第2アンテナとの間の距離よりも短いことを特徴とする請求項1乃至17の何れか1項に記載の通信システム。
  19. 前記第1通信制御手段は、前記第1アンテナと前記第3アンテナとの間でのベースバンド方式の差動伝送による無線通信を制御し、
    前記第2通信制御手段は、前記2アンテナと前記第4アンテナとの間でのベースバンド方式の差動伝送による無線通信を制御することを特徴とする請求項1乃至18の何れか1項に記載の無線通信システム。
  20. 前記第1通信装置と前記第2通信装置とが所定の位置関係を保つように、前記第1通信装置及び前記第2通信装置を支持する支持手段を有することを特徴とする請求項1乃至19の何れか1項に記載の無線通信システム。
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