JP2018112943A - 紙葉類集積装置及び紙葉類処理装置 - Google Patents

紙葉類集積装置及び紙葉類処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】舌片が変形して他の舌片と搬送ガイドとの間に挟まってしまっても、メンテナンスを行うことなく、紙幣を正常に集積できる状態に復帰できるようにする。【解決手段】搬送ガイド40の裏面側の開放部53を、変形した舌片61A全体のうち、巻付方向に隣接する次の舌片62Bの根本部分から先端までの部分が開放部53内に収まることができる大きさとした。こうすることで、舌片ローラ43を回転している途中で、変形している舌片61A全体のうち、次の舌片62Bの根本部分から先端までの部分が開放部53内に位置する期間を設けることができ、このとき、変形している舌片61Aは、自身の弾性によって、元の形状に戻ることができる。【選択図】図8

Description

本発明は、紙葉類集積装置及び紙葉類処理装置に関するものであり、例えば、紙葉類を集積する集積空間に紙葉類を叩き落とす舌片ローラを有する紙葉類集積装置及びこの紙葉類集積装置を備えた紙葉類処理装置に適用して好適なものである。
従来、紙葉類処理装置として、金融機関などに設置され、利用者(例えば金融機関の顧客)からの要求に応じて、紙幣や硬貨などの現金を出金する現金自動取引装置がある。現金自動取引装置は、出金する紙幣として適さない紙幣(これを出金リジェクト紙幣と呼ぶ)を集積するリジェクトカセットを備え、出金リジェクト紙幣をこのリジェクトカセットに集積することで、他の紙幣とは区別して管理するようになっている。
リジェクトカセットは、出金リジェクト紙幣を集積する集積空間と、リジェクトカセットへと搬送されてきた出金リジェクト紙幣を集積空間へとガイドする搬送ガイドと、出金リジェクト紙幣を集積空間へ放出する駆動ローラ及び従動ローラと、集積空間に放出された紙幣を叩き落とす舌片ローラとを備えている。
リジェクトカセットは、駆動ローラと従動ローラとを回転させて、これらの間に挟まれた出金リジェクト紙幣を集積空間へと放出する。さらに、リジェクトカセットは、舌片ローラを回転させて、集積空間に放出された紙幣を叩き落とすことで、集積空間に紙幣を集積するようになっている(例えば特許文献1参照)。
舌片ローラは、駆動軸に取り付けられた円筒状のボスと、このボスの外周面から放射状に延びる弾性素材で形成された複数の舌片とで構成された羽根車形状のローラである。舌片ローラは、搬送ガイドのガイド面の反対側(裏面側)に配置された駆動軸にボスが固定され、このボスから延びる舌片が搬送ガイドに設けられたスリットを通ってガイド面側に露出するようになっている。そしてこの舌片ローラは、駆動軸とともに回転しながら、ガイド面側に露出する舌片により紙幣を叩き落とすようになっている。
特願2013−239075号公報
ところで、リジェクトカセットへ搬送されてくる出金リジェクト紙幣は、折れ曲がりや破れた状態の紙幣や、複数枚が重なった重送状態の紙幣が混在している。リジェクトカセットでは、このような出金リジェクト紙幣を舌片により叩き落とす際に、舌片への抵抗が増加して、舌片の回転軌跡が本来の回転軌跡から回転軸方向にずれてしまうことがある。さらに、本来の回転軌跡からずれた舌片が、駆動軸に巻き付くように変形して他の舌片と搬送ガイドとの隙間(つまりスリットの一部)に入り込み、他の舌片と搬送ガイドとにより挟持されてしまうことがあった。この場合、変形した舌片は、他の舌片と搬送ガイドとにより挟持されている為、元の形状に戻ることができず、変形したままとなる。
このように舌片が駆動軸に巻き付くように変形したままだと、舌片ローラは、正常に機能する舌片の数が減る為、紙幣を1枚1枚適切に叩き落とすことができなくなる。この結果、現金自動取引装置では、リジェクトカセットに紙幣を正常に集積できなくなり、休止してリジェクトカセットのメンテナンスを行わなければならなくなる。
このように、従来のリジェクトカセットでは、舌片が変形して他の舌片と搬送ガイドとの間に挟まってしまうと、メンテナンスを行わない限り、紙幣を正常に集積できる状態に復帰できないという問題を有していた。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、舌片が変形して他の舌片と搬送ガイドとの間に挟まってしまっても、メンテナンスを行うことなく、紙幣を正常に集積できる状態に復帰できるようにした紙葉類集積装置及び紙葉類処理装置を提案するものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、紙葉類を集積する集積空間と、回転軸を中心に回転して前記集積空間に前記紙葉類を放出する駆動ローラと、前記駆動ローラの前記回転軸と同軸上に設けられ、前記回転軸に固定されるボスと当該ボスの外周面から放射状に延び前記集積空間に放出された紙葉類を叩く複数の舌片とを有する舌片ローラと、前記紙葉類をガイドするガイド面を形成する搬送ガイドとを備え、前記搬送ガイドは、前記ガイド面とは反対側に設けられ、前記回転軸が配置される空間である開放部と、前記開放部と前記ガイド面とを連通し、前記舌片ローラの舌片を前記ガイド面側に露出させる開口部とを有し、前記開放部は、前記複数の舌片のうちの一の舌片が前記回転軸に巻き付くように変形した状態で前記舌片ローラが回転するときに、前記一の舌片全体のうち、当該一の舌片が前記回転軸に巻き付く方向に隣接する次の舌片から当該一の舌片の先端までの部分が収まる大きさとなっている。
本発明は、搬送ガイドの開放部を、変形した一の舌片全体のうち、巻き付く方向に隣接する次の舌片から当該一の舌片の先端までの部分が収まる大きさとすることで、舌片ローラを回転させる途中で、変形した一の舌片が他の舌片と搬送ガイドとの間に挟持されない期間を設けることができ、このとき、舌片が自ら元の形状に戻ることができる。
本発明によれば、舌片が変形して他の舌片と搬送ガイドとの間に挟まってしまっても、メンテナンスを行うことなく、紙幣を正常に集積できる状態に復帰できる紙葉類集積装置及び紙葉類処理装置を実現できる。
紙幣出金機の構成を示す側面図である。 リジェクトカセットの構成を示す側面図である。 リジェクトカセットに設けられた放出部の構成を示す前面図である。 図3に示す放出部のA−A断面を拡大した拡大断面図である。 舌片ローラの構成を示す斜視図である。 図4に示す放出部から搬送ガイド以外の部分を省略した拡大断面図である。 舌片ローラの舌片が駆動軸に巻き付くように変形している状態の放出部を示す前面図である。 図7に示す放出部のB−B断面を拡大した拡大断面図である。 舌片ローラの舌片が変形してから自分で元の形状に戻るまでの一連の動作の説明に用いる遷移図である。 図9につづく遷移図である。 図10につづく遷移図である。 比較対象となる放出部の構成を示す拡大断面図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.紙幣出金機の構成]
図1に模式的な側面図を示すように、紙幣出金機1は、例えば金融機関等に設置され、利用者(すなわち金融機関の顧客)の操作に応じて紙幣を出金するようになっている。この紙幣出金機1は、大きく分けて下側の収納ユニット2と上側の束搬送ユニット3により構成されており、収納ユニット2又は束搬送ユニット3内に全体を制御する制御部(図中省略)が組み込まれている。
尚、顧客が対峙する側(図中右側)を紙幣出金機1の前側、その反対側(図中左側)を紙幣出金機1の後側とし、紙幣出金機1の前側に対峙した顧客から見て左側(図中手前側)及び右側(図中奥側)を、それぞれ紙幣出金機1の左側及び右側と定義して、以下、紙幣出金機1の構成について説明する。
収納ユニット2は、直方体形状の収納筐体10を有し、この収納筐体10に、紙幣に関する種々の処理を行う複数の部分が組み込まれている。具体的に、この収納筐体10には、複数(例えば4個)の収納カセット11(11A〜11D)と、搬送部12と、鑑別部13と、切替部14と、一時集積部15と、リジェクトカセット16とが設けられている。
収納筐体10には、上側の一部と前側の一部を除く部分に、4個の収納カセット11(11A〜11D)が上下方向に並ぶようにして取り付けられていて、さらに1番上の収納カセット11Aの上方に、一時集積部15とリジェクトカセット16が前後方向に並べて設けられている。さらに、収納筐体10には、一番下の収納カセット11Dの前端近傍から1番上の収納カセット11Aの前端近傍まで延び、さらにそこから一時集積部15及びリジェクトカセット16へと延びる搬送路12Rが形成されている。
各収納カセット11は、内部に収納空間が設けられ、この収納空間に紙幣を前後方向に重ねるように集積した状態で収納する。また、各収納カセット11は、収納空間に収納されている紙幣を1枚ずつ分離して、各収納カセット11と接続された搬送路12Rへと繰り出すようになっている。
搬送部12は、搬送路12Rに沿って紙幣を搬送する為の図示しないローラやベルト、これらを駆動するモータ、搬送ガイドなどにより構成されている。鑑別部13は、一番上の収納カセット11Aの前方に搬送路12Rに沿って設けられている。この鑑別部13は、搬送される紙幣の金種や走行状態等を鑑別し、その鑑別結果を制御部へ供給する。制御部は、得られた鑑別結果を基に、各収納カセット11から排出された紙幣のうち、出金可能な正常な紙幣の搬送先を一時集積部15に、出金不可能な紙幣(すなわち出金リジェクト紙幣)の搬送先をリジェクトカセット16に、それぞれ決定する。
切替部14は、一時集積部15とリジェクトカセット16との間に位置する搬送路12Rの分岐箇所に設けられている。この切替部14は、制御部の制御に基づき、搬送路12Rに沿って搬送されてきた紙幣の進行方向を、一時集積部15又はリジェクトカセット16に切り替える。
一時集積部15は、リジェクトカセット16の前側に位置していて、その内部に、紙幣を集積する為の集積空間15Sが設けられている。この一時集積部15は、搬送路12Rに沿って搬送されてきた紙幣BLを、放出部15Rにより集積空間15Sへ放出して上下方向に移動可能なステージ15T上に集積することができる。また、この一時集積部15は、ステージ15Tを上方に移動させることで、ステージ15T上に集積させた紙幣を、一時集積部15の上方に位置する束搬送ユニット3へ繰り出すことができるようにもなっている。
リジェクトカセット16は、その内部に、出金リジェクト紙幣を集積する集積空間16Saと、紙幣束を収納する収納空間16Sbとが別々に設けられている。このリジェクトカセット16は、搬送路12Rに沿って搬送されてきた出金リジェクト紙幣を、放出部16Rにより集積空間16Saへ放出して集積することができる。また、このリジェクトカセット16は、束搬送ユニット3から落とされた、顧客が取り忘れた紙幣束を取り込み、収納空間16Sbに収納することができるようにもなっている。
尚、各収納カセット11とリジェクトカセット16は、それぞれ収納筐体10の後側から収納筐体10外部へ引き出すことができ、また、収納筐体10の後側から収納筐体10内部へ装填できるようになっている。
一方、束搬送ユニット3は、収納ユニット2の収納筐体10よりも前後方向に長く上下方向に短い直方体形状の束搬送筐体20を有し、この束搬送筐体20内に、紙幣を束ねた状態で搬送して束搬送筐体20の前端に位置する出金口21から排出する為の種々の機構が設けられている。具体的に、この束搬送筐体20には、束搬送筐体20の前端近傍から後端近傍にかけて掛け渡された上搬送ベルト22と、上搬送ベルト22より前後方向の長さが短く上搬送ベルト22の前側(すなわち出金口21側)の一部分と対向する出金口側下搬送ベルト23と、上搬送ベルト22より前後方向の長さが短く出金口側下搬送ベルト23の後端と束搬送筐体20の後端との間(すなわち一時集積部15及びリジェクトカセット16の上方)で上搬送ベルト22と対向したまま前後方向に移動可能な可動ガイド24とが設けられている。
束搬送ユニット3は、上搬送ベルト22、出金口側下搬送ベルト23及び可動ガイド24により前後方向に延びる束搬送路3Rを形成し、上搬送ベルト22と、出金口側下搬送ベルト23及び可動ガイド24との間に紙幣束を挟持して搬送するようになっている。そして、この束搬送ユニット3は、可動ガイド24をリジェクトカセット16の上方に移動させて一時集積部15の上方を開放することで、一時集積部15に集積されている紙幣を束搬送路3Rへ取り込むことが可能な状態となる。また、束搬送ユニット3は、可動ガイド24を一時集積部15の上方に移動させてリジェクトカセット16の上方を開放することで、顧客が取り忘れた紙幣束(これを取り忘れ紙幣束と呼ぶ)を、束搬送路3Rからリジェクトカセット16に落下させることが可能な状態となる。
紙幣出金機1は、このような構成であり、図示しない操作部により利用者から出金の指示及び出金額を受け付けると、制御部の制御に基づいて、出金処理を行うようになっている。
すなわち、紙幣出金機1は、収納カセット11から出金額に応じた金種及び枚数の紙幣を順次繰り出し、繰り出した紙幣を鑑別部13まで搬送して鑑別部13により鑑別する。そして、紙幣出金機1は、鑑別部13により出金可能な正常な紙幣と判定された紙幣を一時集積部15に搬送して集積する一方で、鑑別部13により出金不可能な紙幣と判定された出金リジェクト紙幣をリジェクトカセット16に搬送して、リジェクトカセット16の集積空間16Saに集積する。
紙幣出金機1は、一時集積部15に集積した紙幣の金額が出金額に到達すると、収納カセット11からの紙幣の繰り出しを終了する。ここで、紙幣出金機1は、可動ガイド24をリジェクトカセット16の上方に移動させ、一時集積部15に集積されている紙幣を、集積された状態のまま(つまり束の状態で)束搬送路3Rへと繰り出す。そして、紙幣出金機1は、一時集積部15から繰り出された紙幣束を束搬送路3Rに沿って搬送して出金口21から露出させる。
紙幣出金機1は、出金口21から露出させた紙幣束が所定時間内に顧客により取り出されたことを図示しないセンサで検出すると、出金処理を終了する。一方で、紙幣出金機1は、出金口21から露出させた紙幣束が所定時間経過しても取り出されていないことを図示しないセンサで検出すると、可動ガイド24を一時集積部15の上方に移動させる。そして、紙幣出金機1は、出金口21から露出させている紙幣束を、束搬送路3Rに沿ってリジェクトカセット16の上方まで搬送して落下させることで、この紙幣束(すなわち取り忘れ紙幣束)をリジェクトカセット16の収納空間16Sbに収納して、出金処理を終了する。
[2.リジェクトカセットの構成]
次に、リジェクトカセット16の構成について、図2を用いてさらに詳しく説明する。リジェクトカセット16は、直方体形状のカセット筐体30を有し、このカセット筐体30の内部が、前後方向の中央付近に位置する壁31により前後方向に区切られていて、この壁31の前側が出金リジェクト紙幣を集積する集積空間16Sa、この壁31の後側が取り忘れ紙幣束を収納する収納空間16Sbとなっている。またカセット筐体30は、上面が開口していて、上面側から集積空間16Saと収納空間16Sbにアクセスして紙幣を取り出すことができるようになっている。
さらにリジェクトカセット16は、カセット筐体30の上面を覆う直方体形状の蓋体32を有している。この蓋体32は、カセット筐体30に対して開閉可能に取り付けられていて、閉じることでカセット筐体30の上面を遮蔽(すなわち集積空間16Saと収納空間16Sbを遮蔽)し、開くことでカセット筐体30の上面を露出(すなわち集積空間16Saと収納空間16Sbを露出)するようになっている。またリジェクトカセット16は、蓋体32の開閉を規制する錠33を備え、この錠33に鍵(図示せず)を差し込んで解錠することで蓋体32を開くことができるようになっている。
また、蓋体32には、上面の前側と下面の後側とにそれぞれ開口部32Ha、32Hbが形成されているとともに、上面の開口部32Haと下面の開口部32Hbとを繋ぐ連通孔32Hcが形成されている。この連通孔32Hcは、リジェクトカセット16の上方に位置する束搬送ユニット3から落下してくる取り忘れ紙幣束を、収納空間16Sbへと案内する孔である。また、蓋体32には、上面側の開口部32Haを遮蔽及び露出するシャッタ34が設けられている。このシャッタ34は、リジェクトカセット16が収納筐体10から引き出されたときには開口部32Haを遮蔽し、リジェクトカセット16が収納筐体10に装填されたときには開口部32Haを露出するようにスライドする。
また、カセット筐体30は、前面中央に、出金リジェクト紙幣を取り込む為の取込口30Hが形成されているとともに、この取込口30Hと集積空間16Saとの間に、取込口30Hから取り込んだ出金リジェクト紙幣を集積空間16Saへ放出して集積する放出部16Rが設けられている。尚、出金リジェクト紙幣は、例えば、短手方向に搬送されてリジェクトカセット16に取り込まれるようになっている。リジェクトカセット16の構成は、以上のようになっている。
[3.放出部の構成及び動作]
ここで、放出部16Rの構成についてさらに詳しく説明する。図2乃至図4に示すように、放出部16Rは、搬送ガイド40と、駆動ローラ41と、従動ローラ42と、舌片ローラ43とで構成されている。尚、図3は、放出部16Rを前側から見た前面図であり、図4は、図3のA−A断面を拡大した拡大断面図である。また、図3、図4は、それぞれ放出部16Rから従動ローラ42を省略した図となっている。
搬送ガイド40は、断面略L字型の部材であり、例えばABS樹脂により形成されている。この搬送ガイド40は、取込口30Hから集積空間16Saへと前後方向に延び、取込口30Hと集積空間16Saとの間で出金リジェクト紙幣の搬送をガイドするガイド面(これを搬送ガイド面と呼ぶ)50を形成する搬送ガイド面形成部40Aと、この搬送ガイド面形成部40Aの後端から下方へと延び、集積空間16Saに集積された出金リジェクト紙幣をガイドするガイド面(これを集積ガイド面と呼ぶ)51を形成する集積ガイド面形成部40Bとで構成されている。尚、集積ガイド面51は、集積空間16Saの前側の壁面でもある。また、搬送ガイド40は、搬送ガイド面50と集積ガイド面51との角部が丸みを帯びたR形状となっている。
ここで、この搬送ガイド40では、搬送ガイド面50及び集積ガイド面51が形成されている側をガイド面側、搬送ガイド面50及び集積ガイド面51が形成されている側とは反対側を裏面側とする。さらに、この搬送ガイド40の角部には、搬送ガイド40のガイド面側と裏面側とを連通する(すなわち厚さ方向に貫通する)スリット52(52S、52L)が、左右方向に間隔を空けて複数個(例えば5個)形成されている。
このスリット52は、搬送ガイド40の角部の裏面側に配置された駆動ローラ41の一部及び舌片ローラ43の一部を、搬送ガイド40の表面側に露出させる為の孔である。このスリット52には、幅(すなわち左右方向の長さ)の異なる2種類があり、幅狭のスリット52Sを小スリット52Sと呼び、幅広のスリット52Lを大スリット52Lと呼ぶ。小スリット52Sは、舌片ローラ43の一部を露出させる為の孔であり、舌片ローラ43の幅よりわずかに大きな幅を有している。一方、大スリット52Lは、駆動ローラ41の一部と舌片ローラ43の一部を露出させる為の孔であり、駆動ローラ41の幅と舌片ローラ43の幅を足した幅よりわずかに大きな幅を有している。
そして、搬送ガイド40の角部には、例えば、左右方向の中央と左右両端にそれぞれ1個ずつの計3個の小スリット52Sが形成され、中央の小スリット52Sと左右両端の小スリット52Sとの間にそれぞれ1個ずつの計2個の大スリット52Lが形成されている。尚、これら小スリット52S及び大スリット52Lの位置は、駆動ローラ41及び舌片ローラ43の配置に基づいて選定されている。
駆動ローラ41は、搬送ガイド40の角部の裏面側の空間(これを開放部と呼ぶ)53に配置された、左右方向に延びる1本の駆動軸54に固定されている。駆動軸54は、左右両端部がカセット筐体30に回転可能に支持されていて、図示しないモータにより回転させられる回転軸である。この駆動軸54には、搬送ガイド40の大スリット52Lと対向する2箇所に、それぞれ駆動ローラ41が固定されている。つまり、駆動軸54には、2個の駆動ローラ41が固定されている。各駆動ローラ41は、それぞれ外周の一部が、搬送ガイド40に形成されている各大スリット52Lから搬送ガイド面50側に突出するようになっていて、駆動軸54が回転することにともなって回転するようになっている。
従動ローラ42は、駆動ローラ41の上方に対向配置されている。この従動ローラ42は、駆動ローラ41側に付勢されていて、駆動ローラ41と連れ回りで回転するようになっている。
舌片ローラ43も、駆動ローラ41と同様、駆動軸54に固定されていて、駆動ローラ41と同軸で回転するようになっている。具体的に、駆動軸54には、搬送ガイド40の大スリット52Lと対向する2箇所に、それぞれ駆動ローラ41と近接して舌片ローラ43が固定されていて、且つ小スリット52Sと対向する3箇所に、それぞれ舌片ローラ43が固定されている。つまり、駆動軸54には、2個の駆動ローラ41と、5個の舌片ローラ43が固定されている。尚、大スリット52Lと対向する箇所で駆動ローラ41と近接する舌片ローラ43は、駆動ローラ41の左右両側のうち、例えば、駆動軸54の軸方向の中心から遠い側に近接するようになっている。
各舌片ローラ43は、図5に斜視図を示すように、駆動軸54に固定される円筒状のボス60と、このボス60の外周面から放射状に延びる複数(例えば90度間隔で4本)の舌片61(61A〜61D)とで構成された羽根車形状のローラであり、ゴムなどの弾性素材を用いて一体成形されている。具体的に、この舌片ローラ43は、例えばゴム硬度60°(誤差±5%、JIS Aで測定)の塩素化ポリエチレンを用いて一体成形されている。尚、ボス60の幅と舌片61の幅は等しく、例えば4mm程度となっている。尚、各舌片61は、ボス60の外周面から放射する方向の長さ(つまり根本から先端までの長さ)を全長とする。各舌片ローラ43は、図3に示すように、舌片61が、搬送ガイド40に形成されている各小スリット52S及び各大スリット52Lを通って搬送ガイド40のガイド面側に突出するようになっている。
つまり、放出部16Rは、搬送ガイド40に形成された3箇所の小スリット52Sから、舌片ローラ43の舌片61が搬送ガイド40のガイド面側に突出するとともに、2箇所の大スリット52Lから、舌片ローラ43の舌片61と駆動ローラ41の外周の一部が、搬送ガイド40のガイド面側に突出するようになっている。
また、搬送ガイド40の角部の裏面側は、図4から舌片ローラ43などを省略した図6にも示すように、搬送ガイド面50の裏側に位置する前後方向に延びる第1の平面62と、集積ガイド面51の裏側に位置する上下方向に延びる第2の平面63と、これらの間を繋ぐ曲面64とで構成されていて、これら3つの面62、63、64により側面視で(つまり駆動軸54の軸方向から見て)略扇型の開放部53が形成されている。搬送ガイド40の角部に形成されている各スリット52(52S、52L)は、この開放部53と搬送ガイド40の角部のガイド面とを連通している。
開放部53を形成する第1の平面62は、搬送ガイド面50と平行ではなく曲面64から離れる方向に下る傾斜面となっていて、第2の平面63は、集積ガイド面51と平行な面となっている。曲面64は、図4に示すように、舌片ローラ43のボス60の外周の一部分に沿うように形成された側面視で円弧状の面であり、第1の平面62に対して上方に窪んでいる。これら3つの面62、63、64で形成される開放部53に、舌片ローラ43のボス60の外周の一部分が曲面64に沿うようにして駆動軸54が配置され、舌片ローラ43の舌片61と駆動ローラ41の外周の一部がスリット52からガイド面側に突出するようになっている。
また、舌片ローラ43のボス60から延びる4本の舌片61(61A〜61D)は、ボス60が図4中矢印Aで示す反時計回り方向に回転することにともなって、根本部分がスリット52内から開放部53内へ、そしてまた開放部53内からスリット52内へと移動する。そして、舌片61の根本部分がスリット52内に位置するときに、この舌片61の根本部分より先の部分がスリット52からガイド面側に突出するようになっている。放出部16Rの構成は、以上のようになっている。
次に、放出部16Rによる集積動作について簡単に説明する。放出部16Rは、取り込んだ出金リジェクト紙幣を1枚ずつ、回転させている駆動ローラ41と従動ローラ42との間に挟持して後方の集積空間16Saの上部へと放出する。さらに、放出部16Rは、集積空間16Saの上部へと放出した出金リジェクト紙幣の前端を、回転させている舌片ローラ43の舌片61により下方に叩き落とすことで、集積空間16Saに出金リジェクト紙幣を上下方向に集積する。またこのとき、放出部16Rは、出金リジェクト紙幣の前端を舌片61により集積ガイド面51に引き寄せて、出金リジェクト紙幣の前端を集積ガイド面51に沿って整列させた状態で集積する。このようにして、放出部16Rは、出金リジェクト紙幣を集積空間16Saに集積するようになっている。
ところで、リジェクトカセット16は、上述したように、小スリット52Sの幅が舌片61の幅よりわずかに大きい為、図3に示すように、小スリット52Sから突出する舌片61の左右両側には、それぞれ搬送ガイド40との間に隙間70が空くようになっている。また、リジェクトカセット16は、大スリット52Lの幅が舌片61の幅に駆動ローラ41の幅を足した長さよりわずかに大きい為、大スリット52Lから突出する舌片61における駆動ローラ41と対向する側とは反対側にも、搬送ガイド40との間に隙間70が空くようになっている。隙間70は、舌片61の幅(4mm程度)よりわずかに狭い3mm程度の幅となっている。
また一方で、リジェクトカセット16へと搬送されてくる出金リジェクト紙幣は、折れ曲がりや破れた状態の紙幣や、複数枚が重なった重送状態の紙幣が混在している。この為、リジェクトカセット16では、このような出金リジェクト紙幣を舌片61により叩き落とす際に舌片61への抵抗が増加して、舌片61の回転軌跡が本来の回転軌跡から回転軸方向(左右方向)にずれることがある。さらに、リジェクトカセット16では、図7及び図8に示すように、本来の回転軌跡からずれた舌片61が、駆動軸54に巻き付くように変形して他の舌片61と搬送ガイド40との隙間70に入り込み、他の舌片61と搬送ガイド40とにより挟持されてしまうことがある。尚、図7は、舌片61が駆動軸54に巻き付くように変形している状態の放出部16Rを前側から見た前面図であり、図8は、図7のB−B断面を拡大した拡大断面図である。
舌片61は、弾性素材で形成されている為、変形しただけであれば元の形状に戻ることができるが、変形して他の舌片61と搬送ガイド40とにより挟持されてしまうと、元の形状に戻ることができなくなる。そして、舌片61が駆動軸54に巻き付くように変形したままだと、舌片ローラ43は、正常に機能する舌片61の数が減る為、出金リジェクト紙幣を1枚1枚適切に叩き落とすことができなくなる。
そこで、本実施の形態のリジェクトカセット16では、舌片ローラ43の舌片61が駆動軸54に巻き付くように変形して他の舌片61と搬送ガイド40とにより挟持されても、舌片ローラ43を回転させている途中で、他の舌片61と搬送ガイド40とによる舌片61の挟持を解除させて、変形した舌片61を元の形状に戻すことができるようになっている。
具体的に説明すると、図8に示すように、例えば、4本の舌片61(61A〜61D)のうちの1本の舌片61Aが駆動軸54に巻き付くように変形する場合、この舌片61Aは、図中矢印Aで示す回転方向とは逆方向(これを巻き付き方向とする)に倒れてボス60の外周に沿うように円弧状に変形する。ここで、変形している舌片61Aから見て巻き付き方向に隣接する舌片61Bを1番目の舌片61B、その次の舌片61Cを2番目の舌片61C、さらにその次の舌片61Dを3番目の舌片61Dとすると、変形した舌片61Aの先端は、2番目の舌片61Cの根本部分と3番目の舌片61Dの根本部分の間に位置する。つまり、各舌片61の長さ(すなわち全長)は、ボス60の外周の半分(1/2)より長く、外周の3/4より短い長さとなっている。
このとき、変形した舌片61Aは、1番目の舌片61Bの根本部分と2番目の舌片61Cの根本部分の横を通る為、これら1番目の舌片61Bの根本部分と2番目の舌片61Cの根本部分が小スリット52S内に位置するとき(図10(A)のとき)、これら1番目の舌片61Bの根本部分と2番目の舌片61Cの根本部分と搬送ガイド40との間に挟持されることになる。
ここで、リジェクトカセット16の放出部16Rは、図8に示すように、変形した舌片61A全体(すなわち舌片61Aの全長)のうち、1番目の舌片61Bの根本部分を起点として、舌片61A先端までの部分が開放部53内に収まる(つまりスリット52よりも開放部53側に位置する)ことができるように開放部53の大きさが選定されている。換言すれば、開放部53は、第1の平面62と第2の平面63との間をボス60の外周に沿って結ぶ長さXが、1番目の舌片61Bの根本部分から変形している舌片61Aの先端までの長さYより長くなっている。逆の言い方をすれば、放出部16Rは、長さYが長さXより短くなるように、舌片61の長さが選定されている。さらに別の言い方をすれば、変形している舌片61Aと接する1番目の舌片61Bの根本部分と2番目の舌片61Cの根本部分の両方が開放部53内(つまりスリット52よりも開放部53側)に位置できるように開放部53の大きさが選定されている。
開放部53をこのような大きさにすると、図8に示すように、舌片ローラ43を回転している途中で、変形している舌片61A全体(舌片61Aの全長)のうち、1番目の舌片61Bの根本部分から舌片61Aの先端までの部分が開放部53内(すなわち小スリット52Sよりも開放部53側)に位置する期間が発生する。このとき、変形している舌片61Aは、幅方向の両側を1番目の舌片61Bの根本部分及び2番目の舌片61Cの根本部分と搬送ガイド40とにより挟持されていた状態から、幅方向の片側に1番目の舌片61Bの根本部分と2番目の舌片61Cの根本部分が位置するだけの状態となる為、1番目の舌片61Bの根本部分及び2番目の舌片61Cの根本部分と搬送ガイド40とによる挟持が解除される。そしてこのとき、変形している舌片61Aは、弾性力によって元の形状に戻る。
尚、厳密に言うと、ここでは、1番目の舌片61Bの根本部分における、舌片61Aの根本部分から遠い方の面(厚さ方向の一面)から舌片61Aの先端までの長さをYとしているが、舌片61の厚さは舌片61の長さと比べて十分薄い為、舌片61Aの根本部分に近い方の面(厚さ方向の他面)から舌片61Aの先端までの長さをYとしたり、1番目の舌片61Bの根本部分における厚さ方向の中心から舌片61Aの先端までの長さをYとしたりしてもよい。
ここで、舌片61Aが変形して1番目の舌片61Bの根本部分及び2番目の舌片61Cの根本部分と搬送ガイド40とにより挟持され、その後、変形した舌片61Aの挟持が解除されて元の形状に戻るまでの一連の動作を、図9乃至図11を用いてより詳しく説明する。
まず、図9(A)及び(B)に示すように、出金リジェクト紙幣を叩き落とす際などに舌片61Aへの抵抗が増加して舌片61Aの回転軌跡が本来の回転軌跡からずれると、舌片ローラ43が矢印A方向に回転しながら、舌片61Aが舌片ローラ43の回転方向とは逆方向に折り曲げられて、1番目の舌片61Bと搬送ガイド40との間に入り込んでいく。このとき、変形した舌片61Aは、1番目の舌片61Bと搬送ガイド40とにより挟持された状態となる。
この状態から、さらに舌片ローラ43が矢印A方向に回転していくと、図9(C)に示すように、折り曲げられた舌片61Aが、搬送ガイド40との摩擦力によって回転方向とは逆方向に引っ張られることにより、駆動軸54に巻き付くように変形していく。そして、図10(A)に示すように、駆動軸54に巻き付くように変形した舌片61Aは、先端が2番目の舌片61Cの根本部分と3番目の舌片61Dの根本部分との間に到達する。このとき、1番目の舌片61Bの根本部分と2番目の舌片61Cの根本部分が両方とも小スリット52S内に位置する為、変形した舌片61Aは、1番目の舌片61Bの根本部分及び2番目の舌片61Cの根本部分と搬送ガイド40とにより挟持された状態となる。
その後、さらに舌片ローラ43が矢印A方向に回転していくと、図10(B)に示すように、1番目の舌片61Bの根本部分が小スリット52Sから抜け出して開放部53内に位置する状態となる。このとき、1番目の舌片61Bの根本部分と搬送ガイド40とによる舌片61Aの挟持は解除されたものの、まだ2番目の舌片62Cの根本部分と搬送ガイド40とによる舌片61Aの挟持が継続している為、舌片61Aは変形したままとなる。
その後、さらに舌片ローラ43が矢印A方向に回転していくと、図10(C)に示すように、2番目の舌片61Cの根本部分が小スリット52Sから抜け出して開放部53内に位置する状態となる。このとき、1番目の舌片61Bの根本部分と2番目の舌片61Cの根本部分の両方が、開放部53内に位置する状態となる為、1番目の舌片61Bの根本部分及び2番目の舌片61Cの根本部分と搬送ガイド40とによる舌片61Aの挟持が解除される。このようにして挟持が完全に解除されると、図11(A)、(B)に示すように、変形している舌片61Aは、自身の弾性によって元の形状に戻る。一連の動作は、以上のようになっている。
尚、リジェクトカセット16では、図3に示すように、舌片ローラ43と駆動ローラ41との間に第2の隙間としての隙間71が空いているが、舌片ローラ43と駆動ローラ41が同軸で回転する回転部材の為、この隙間71を第1の隙間としての隙間70より狭くすることができる。実際、この隙間71は、隙間70より十分狭くなっている。これにより、リジェクトカセット16は、舌片ローラ43と駆動ローラ41との隙間71に、舌片61が変形して入り込んでしまうことを防ぐことができる。これに対して、舌片ローラ43と搬送ガイド40との隙間70は、回転部材と固定部材との隙間となる為、その大きさに制限があり、隙間71と同程度にまで狭くすることはできない。
[4.まとめと効果]
ここまで説明したように、本実施の形態では、リジェクトカセット16の放出部16Rにおいて、搬送ガイド40の裏面側の開放部53を、変形した舌片61A全体のうち、1番目の舌片62Bの根本部分から舌片61Aの先端までの部分が開放部53内に収まることができる大きさとした。こうすることで、リジェクトカセット16の放出部16Rは、舌片ローラ43を回転している途中で、変形している舌片61A全体のうち、1番目の舌片62Bの根本部分から舌片61Aの先端までの部分が開放部53内(すなわちスリット52外)に位置する期間を設けることができる。
この期間では、1番目の舌片61Bの根本部分及び2番目の舌片61Cの根本部分と搬送ガイド40とによる舌片61Aの挟持が解除される為、変形している舌片61Aは、自身の弾性によって、元の形状に戻ることができる。
このように、リジェクトカセット16では、舌片ローラ43の舌片61が変形して他の舌片61と搬送ガイド40との隙間70に挟まってしまっても、舌片ローラ43を回転させている途中で、変形している舌片61が自ら元の形状に戻ることができるので、例えば、変形している舌片61を元の形状に戻すようなメンテナンスを行うことなく、入金リジェクト紙幣を正常に集積できる状態に復帰できる。
ここで、本実施の形態の放出部16Rの比較対象となる放出部100について、図12(A)、(B)を用いて説明する。この放出部100は、舌片ローラ101における舌片102の数を放出部16Rより多く(例えば8本)し、搬送ガイド103の裏面側の開放部104の大きさを放出部16Rより小さくしたものである。尚、舌片102の長さは、放出部16Rの舌片61と同じである。
この放出部100の場合、舌片102の数が多く舌片102同士の間隔が狭い為、図12(B)に示すように、変形している舌片102Aから見て巻き付き方向に隣接する1番目の舌片102Bの根本部分から変形している舌片102Aの先端までの長さYoが、放出部16Rにおける長さYより長くなる。そのうえで、この放出部100は、第1の平面105と第2の平面106との間をボス107の外周に沿って結ぶ長さXoが放出部16Rにおける長さXより短く、且つ長さYoより短くなっている。
このような放出部100の場合、舌片ローラ101の舌片102Aが変形して例えば1番目〜5番目の舌片102B〜102Fのそれぞれと搬送ガイド103との間に挟まってしまうと、舌片ローラ101を回転させても、1番目の舌片102Bの根本部分から変形している舌片102Aの先端までの部分が開放部104内に位置する状況が起こり得ない為、変形している舌片102Aが常に他の舌片102B〜102Fのいずれかと搬送ガイド103との間に挟持され続けることになる。ゆえに、リジェクトカセット16が、このような放出部100を有する場合、変形している舌片102Aを元の形状に戻す為のメンテナンスが必要となってくる。
これに対して、本実施の形態の放出部16Rは、舌片61の長さは同じでも、舌片61同士の間隔を広くすることで、長さYを放出部100における長さYoより短くすることができ、そのうえで、第1の平面62と第2の平面63との間をボス60の外周に沿って結ぶ長さXを長さYより長くすることにより、舌片ローラ43を回転させている途中で、変形している舌片61を元の形状に戻すことができる。つまり、放出部16Rは、放出部100と同等の集積能力を備えつつ、放出部100と比べてメンテナンス頻度を減らすことができるようになっている。
尚、舌片ローラ43における舌片61の数を減らせば、その分、長さYを短くできるが、舌片61の数を減らしすぎると、駆動ローラ41と従動ローラ42により集積空間16Saの上部に放出された出金リジェクト紙幣を1枚1枚適切に叩き落とすことができなくなる。この為、舌片61の数は、放出された出金リジェクト紙幣を1枚1枚適切に叩き落とすことができる範囲で最も少なくすることが望ましい。ゆえに、本実施の形態の放出部16Rでは、舌片61の数が、放出された出金リジェクト紙幣を1枚1枚適切に叩き落とすことができる範囲で最も少ない4本となっている。
また、本実施の形態の放出部16Rは、舌片61と搬送ガイド40との隙間70が舌片61の幅より狭くなっている為、変形した舌片61が隙間70に入り込んで挟持される。ここで、この隙間70を舌片61の幅より広くすれば、変形した舌片61が、この隙間70に入り込んでも挟持されなくなる為、変形している舌片61が自ら元の形状に戻ることができるようになる。しかしながら、この場合、舌片61と搬送ガイド40との隙間70が広くなる分、この隙間70に出金リジェクト紙幣が入り込んで、出金リジェクト紙幣を傷付けたり、破ったりする可能性が高くなる。
ゆえに、本実施の形態の放出部16Rでは、舌片61と搬送ガイド40との隙間70を舌片61の幅より狭くしている。換言すれば、放出部16Rは、出金リジェクト紙幣を傷付けたり、破ったりすることなく、変形している舌片61が自ら元の形状に戻ることができるようになっている。
[5.他の実施の形態]
[5−1.他の実施の形態1]
尚、上述した実施の形態では、舌片ローラ43における舌片61の数を4本としたが、これに限らず、3本以下、もしくは5本以上としてもよい。尚、上述したように、舌片61の数を多くすると、図8に示す長さYが長くなってしまう為、これに合わせて開放部53における長さXも長くしなければならなくなる。この点を考慮すると、舌片ローラ43における舌片61の数は、できる限り少なくすることが望ましい。
[5−2.他の実施の形態2]
また、上述した実施の形態では、搬送ガイド40の角部の裏面側に、第1の面の具体例である第1の平面62と第2の面の具体例である第2の平面63と曲面64によって駆動軸54の軸方向から見て略扇型の開放部53を形成するようにしたが、長さXが長さYより長いという条件を満たしていれば、開放部53の形状を、上述した実施の形態とは異なる形状としてもよい。例えば、第1の平面62が搬送ガイド面50と平行になっていたり、第2の平面63が集積ガイド面51と平行ではない傾斜面となっていたりしてもよい。また、第1の平面62や第2の平面63を、平面ではなく曲面にするなどしてもよい。
[5−3.他の実施の形態3]
さらに、上述した実施の形態では、リジェクトカセット16に、ボス60の幅と舌片61の幅とが等しい舌片ローラ43を設けたが、これに限らず、ボス60の幅が舌片61の幅より大きい舌片ローラを設けるようにしてもよい。この場合も、上述した実施の形態と同様、変形した舌片61は、舌片ローラが回転している途中で元の形状に戻ことができる。
また、上述した実施の形態では、リジェクトカセット16に、ボス60と舌片61とが一体成形された舌片ローラ43を設けたが、これに限らず、ボス60と舌片61とが別部品であり、ボス60に舌片61を取り付けた舌片ローラを設けるようにしてもよい。さらに、上述した実施の形態では、リジェクトカセット16に、ゴム硬度60°(誤差±5%、JIS Aで測定)の塩素化ポリエチレンを用いて一体成形された舌片ローラ43を設けたが、これに限らず、変形しても自ら元の形状に戻ることができるものであれば、他の弾性素材で形成された舌片ローラを設けるようにしてもよい。
[5−4.他の実施の形態4]
さらに、上述した実施の形態では、舌片61の長さを、ボス60の外周の半分(1/2)より長く、外周の3/4より短い長さとしたが、これに限らず、ボス60の外周の3/4より長くしたり、外周の半分より短くしてもよい。ただし、舌片61の長さをボス60の外周より長くすると、変形した舌片61Aの先端がボス60を1周回って舌片61Aの根本部分に到達する為、変形した舌片61Aが常に舌片61A〜61Dのうちの少なくとも1つと搬送ガイド40とにより挟持されてしまうことになる。ゆえに、舌片61の長さは、ボス60の外周より短くすることが望ましい。
[5−5.他の実施の形態5]
さらに、上述した実施の形態では、紙葉類集積装置の具体例であるリジェクトカセット16に本発明を適用したが、これに限らず、リジェクトカセット16と同様に、紙幣などの紙葉類を集積空間に放出して集積するものであれば、リジェクトカセット16とは異なる紙葉類集積装置に適用してもよい。例えば、一時集積部15や、出金リジェクト紙幣を集積する機能のみを備えた単一機能のリジェクトカセット、紙幣の集積機能と繰出機能を備えた紙幣収納庫などに適用してもよい。
また、上述した実施の形態では、紙葉類処理装置の具体例である紙幣出金機1に本発明を適用したが、これに限らず、紙葉類を集積空間に放出して集積する紙葉類集積装置を備えるものであれば、紙幣の入金及び出金が可能な現金自動取引装置などに適用してもよい。尚、現金自動取引装置には、紙葉類集積装置の具体例として、例えば、利用者との間で紙幣の受け渡しを行う入出金部、リジェクト紙幣を収納するリジェクト庫、出金する紙幣を繰り出すとともに入金された紙幣を集積する紙幣収納庫などが設けられているものとする。
[5−6.他の実施の形態6]
さらに、上述した実施の形態では、搬送ガイド40に、小開口部の具体例である小スリット52Sを3個と、大開口部の具体例である大スリット52Lを2個設け、3個の小スリット52Sのそれぞれから舌片ローラ43の舌片61を露出させ、2個の大スリット52Lのそれぞれから舌片ローラ43の舌片61と駆動ローラ41の外周の一部を露出させるようにした。これに限らず、搬送ガイド40に設ける開口部としてのスリット52の数、位置、大きさ、種類については、放出部16Rが有する舌片ローラ43及び駆動ローラ41の数、位置、大きさに応じて、適宜変更するようにしてもよい。
[5−7.他の実施の形態7]
さらに本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
本発明は、紙幣などの紙葉類を集積空間に放出して集積するタイプの紙葉類集積装置で広く利用できる。
1……紙幣出金機、16……リジェクトカセット、16R、100……放出部、15S、16Sa……集積空間、40、103……搬送ガイド、41……駆動ローラ、42……従動ローラ、43、101……舌片ローラ、40A……搬送ガイド面形成部、40B……集積ガイド面形成部、50……搬送ガイド面、51……集積ガイド面、52……スリット、52S……小スリット、52L……大スリット、53、104……開放部、54……駆動軸、60、107……ボス、61、102……舌片、62、105……第1の平面、63、106……第2の平面、64……曲面、70、71……隙間。

Claims (9)

  1. 紙葉類を集積する集積空間と、
    回転軸を中心に回転して前記集積空間に前記紙葉類を放出する駆動ローラと、
    前記駆動ローラの前記回転軸と同軸上に設けられ、前記回転軸に固定されるボスと当該ボスの外周面から放射状に延び前記集積空間に放出された紙葉類を叩く複数の舌片とを有する舌片ローラと、
    前記紙葉類をガイドするガイド面を形成する搬送ガイドと
    を備え、
    前記搬送ガイドは、
    前記ガイド面とは反対側に設けられ、前記回転軸が配置される空間である開放部と、
    前記開放部と前記ガイド面とを連通し、前記舌片ローラの舌片を前記ガイド面側に露出させる開口部と
    を有し、
    前記開放部は、
    前記複数の舌片のうちの一の舌片が前記回転軸に巻き付くように変形した状態で前記舌片ローラが回転するときに、前記一の舌片全体のうち、当該一の舌片が前記回転軸に巻き付く方向に隣接する次の舌片から当該一の舌片の先端までの部分が収まる大きさとなっている
    ことを特徴とする紙葉類集積装置。
  2. 前記舌片は、
    前記回転軸に巻き付くように変形しても自ら元の形状に戻ることができる弾性素材で形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類集積装置。
  3. 前記開口部は、
    当該開口部の幅方向の長さが前記舌片の幅方向の長さより大きく、前記開口部から露出する前記舌片と前記搬送ガイドとの間に、前記舌片の幅方向の長さよりも狭い隙間を空けて形成される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の紙葉類集積装置。
  4. 前記搬送ガイドは、
    前記紙葉類を前記集積空間までガイドする搬送ガイド面を形成する搬送ガイド面形成部と、前記集積空間に集積された紙葉類をガイドする集積ガイド面を形成する集積ガイド面形成部とで構成され、
    前記開放部は、
    前記搬送ガイド面形成部と前記集積ガイド面形成部との角部であって、前記搬送ガイド面及び前記集積ガイド面とは反対側に設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の紙葉類集積装置。
  5. 前記開放部は、
    前記搬送ガイド面の反対側に位置する第1の面と、前記集積ガイド面の反対側に位置する第2の面との間の空間であり、当該第1の面と当該第2の面との間に、前記回転軸に巻き付くように変形した前記一の舌片全体のうち、当該一の舌片が前記回転軸に巻き付く方向に隣接する次の舌片から当該一の舌片の先端までの部分が収まる大きさとなっている
    ことを特徴とする請求項4に記載の紙葉類集積装置。
  6. 前記舌片ローラは、
    前記集積空間の上部に放出された紙葉類を叩き落とすとともに、当該紙葉類を前記集積ガイド面に引き寄せる
    ことを特徴とする請求項4又は5に紙葉類集積装置。
  7. 前記舌片ローラは複数個有り、
    前記開口部は、
    前記舌片ローラの舌片を露出させる小開口部と、当該小開口部より幅が広く、前記舌片ローラの舌片と、当該舌片ローラと隣接する前記駆動ローラの外周の一部とを露出させる大開口部とがあり、
    前記大開口部は、
    前記大開口部から露出する前記舌片ローラの舌片と前記搬送ガイドとの間に、前記舌片の幅よりも狭い第1の隙間が形成され、前記大開口部から露出する前記舌片ローラの舌片と前記駆動ローラの外周の一部との間には、前記第1の隙間よりも狭い第2の隙間が形成される
    ことを特徴とする請求項3に記載の紙葉類集積装置。
  8. 前記舌片の長さは、前記ボスの外周より短い
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の紙葉類集積装置。
  9. 紙葉類を集積する集積空間と、回転軸を中心に回転して前記集積空間に前記紙葉類を放出する駆動ローラと、前記駆動ローラの前記回転軸と同軸上に設けられ、前記回転軸に固定されるボスと当該ボスの外周面から放射状に延び前記集積空間に放出された紙葉類を叩く複数の舌片とを有する舌片ローラと、前記紙葉類をガイドするガイド面を形成する搬送ガイドとを備えた紙葉類集積装置と、
    前記紙葉類を前記紙葉類集積装置へ搬送する搬送部と
    を備え、
    前記搬送ガイドは、
    前記ガイド面とは反対側に設けられ、前記回転軸が配置される空間である開放部と、
    前記開放部と前記ガイド面とを連通し、前記舌片ローラの舌片を前記ガイド面側に露出させる開口部と
    を有し、
    前記開放部は、
    前記複数の舌片のうちの一の舌片が前記回転軸に巻き付くように変形した状態で前記舌片ローラが回転するときに、前記一の舌片全体のうち、当該一の舌片が前記回転軸に巻き付く方向に隣接する次の舌片から当該一の舌片の先端までの部分が収まる大きさとなっている
    ことを特徴とする紙葉類処理装置。
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