JP2018112257A - 動吸振器及びその設計方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】周囲温度の変化に伴う減衰比の変化を抑制できる動吸振器及びその設計方法を提供する。【解決手段】動吸振器は、第1板バネと、第2板バネと、質量体と、粘弾性体とを備える。第1板バネは長手方向中央において支柱に固定される。第2板バネは長手方向中央において支柱に固定され、第1板バネと平行に配置される。第2板バネの剛性は、第1板バネの剛性よりも大きい。粘弾性体は、第1及び第2板バネを連結し、温度が高くなるにしたがって剛性が低くなる。動吸振器の製造方法は、温度に対して変化する動吸振器の減衰比の特性を設定するステップと、減衰比の特性において、使用温度域内に前記減衰比のピークが位置するか否かを判定するステップと、使用温度域内に減衰比のピークが位置しない場合に、温度に対するピークの位置を変更するように減衰比の特性を再設定するステップとを有する。【選択図】図11

Description

本発明は、対象物における共振現象を抑制する動吸振器及びその設計方法に関する。
対象物にバネと質量体を付加することにより、固有振動数を同調させて対象物の固有振動数周辺での共振現象を抑制する動吸振器が知られている。かかる動吸振器の中でも、板バネを利用したものは、板バネの一端をバネ固定金具によって対象物に固定し、板バネの他端近傍に重錘を位置調整可能に取り付けるという構造である。また、かかる板バネ式の動吸振器において、ダンパーとして粘弾性体を付加したものがある(特許文献1参照)。
特開平7−317372号公報
ところで、粘弾性体は周囲温度によって剛性(ヤング率)及び減衰特性が大きく変化する。このため、粘弾性体を利用した動吸振器では、動吸振器全体の特性が周囲温度によって変化する。したがって、基準温度では目標固有振動数及び目標減衰比を満足している動吸振器であっても、周囲温度の変化によって固有振動数又は減衰比が目標値を逸脱することがある。固有振動数は重錘の位置又は板バネの形状を変更することで容易に調整できるが、減衰比は容易に調整できない。このため、周囲温度の変化に伴う減衰比の変化を可及的に抑制することが求められる。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、周囲温度の変化に伴う減衰比の変化を抑制できる動吸振器及びその設計方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の動吸振器は、温度変化に応じて減衰比が変化する動吸振器であって、対象物に固定された支柱と、長手方向中央において前記支柱に固定された第1板バネと、長手方向中央において前記支柱に固定され、前記第1板バネと平行に配置された、前記第1板バネよりも剛性が大きい第2板バネと、前記第1板バネに取り付けられた質量体と、前記第1及び第2板バネを連結し、温度が高くなるにしたがって剛性が低くなる粘弾性体とを備え、対象物に振動が発生した場合における前記第1及び第2板バネ並びに前記粘弾性体のそれぞれの変形量が温度変化に応じて変化し、温度変化に対して減衰比がピークを示して変化するように構成され、前記温度と前記減衰比との関係において、使用温度域内に前記減衰比のピークが位置するように第1及び第2板バネ並びに粘弾性体の剛性が設定されている。
この態様において、前記動吸振器は、温度と減衰比との関係において、前記使用温度域内の基準温度に前記ピークが一致するように前記第1及び第2板バネ並びに粘弾性体の剛性が設定されていてもよい。
また、上記態様において、前記動吸振器は、温度と減衰比との関係において、前記基準温度における減衰比が目標減衰比以上であり、且つ、前記使用温度域の上限又は下限における減衰比が目標減衰比以下であるように前記第1及び第2板バネ並びに粘弾性体の剛性が設定されていてもよい。
また、上記態様において、前記動吸振器は、温度と固有振動数の関係において、前記基準温度における固有振動数が目標固有振動数に一致するように前記第1及び第2板バネ並びに粘弾性体の剛性が設定されていてもよい。
また、上記態様において、前記動吸振器は、前記第1及び第2板バネのそれぞれを長手方向において位置調整可能に支持し、前記第1及び第2板バネの支持位置を調整することにより前記第1及び第2板バネの剛性を調整する第1及び第2支持部材をさらに備えてもよい。
また、上記態様において、前記動吸振器は、前記第1及び第2板バネの間に配置された支持体をさらに備え、前記第1及び第2支持部材のそれぞれは、前記支持体において、前記長手方向に位置調整可能に配置されていてもよい。
また、上記態様において、前記第1及び第2支持部材のそれぞれは、前記第1及び第2板バネのそれぞれに向かうにしたがって細くなるように形成され、先端に前記第1及び第2板バネに当接する頂部と、前記頂部の反対側に前記支持体に当接する底部とを有し、前記第1支持部材における前記頂部と前記底部との間の距離は、前記支持体に前記第1支持部材が配置されていない状態における前記第1板バネと前記支持体の前記第1支持部材の前記底部への当接面との間の距離よりも大きく設定され、前記第2支持部材における前記頂部と前記底部との間の距離は、前記支持体に前記第2支持部材が配置されていない状態における前記第2板バネと前記支持体の前記第2支持部材の前記底部への当接面との間の距離よりも大きく設定されていてもよい。
また、本発明の他の態様の動吸振器の設計方法は、対象物に固定された支柱と、長手方向中央において前記支柱に固定された第1板バネと、長手方向中央において前記支柱に固定され、前記第1板バネと平行に配置された、前記第1板バネよりも剛性が高い第2板バネと、前記第1板バネに取り付けられた質量体と、前記第1及び第2板バネを連結する粘弾性体とを備える動吸振器の設計方法であって、温度に対して変化する前記動吸振器の減衰比の特性を設定するステップと、前記減衰比の特性において、使用温度域内に前記減衰比のピークが位置するか否かを判定するステップと、前記使用温度域内に前記減衰比のピークが位置しない場合に、温度に対する前記ピークの位置を変更するように前記減衰比の特性を再設定するステップとを有する。
この態様において、前記減衰比の特性を設定するステップでは、前記粘弾性体の損失係数を一定の代表損失係数とした場合における前記粘弾性体の剛性を変化させたときの各剛性に対する減衰比に対して、前記粘弾性体の剛性を変化させたときの各剛性における前記粘弾性体の損失係数と前記代表損失係数との比率を剛性毎に乗じることで、前記粘弾性体の損失係数を温度に応じて変化する損失係数とした場合における剛性と前記減衰比との関係である前記減衰比の特性を決定し、前記減衰比の特性を再設定するステップでは、前記粘弾性体の損失係数を一定の代表損失係数とした場合における前記粘弾性体の剛性を変化させたときの各剛性に対する減衰比に対して、各剛性における前記粘弾性体の損失係数と前記代表損失係数との比率を、前記減衰比の特性を決定したときとは剛性を変えて乗じることで、前記減衰比の特性を再決定してもよい。
また、上記態様において、前記判定するステップでは、前記減衰比の特性において、前記使用温度域内の基準温度に前記ピークが一致するか否かを判定してもよい。
また、上記態様において、前記動吸振器の設計方法は、前記減衰比の特性において、前記ピークにおける減衰比が目標減衰比に基づく所定範囲内にあるか否かを判定するステップと、前記ピークにおける減衰比が前記所定範囲内にない場合に、前記第1板バネの剛性と前記第2板バネの剛性との関係を規定するパラメータを調整することにより、前記減衰比の特性を再設定するステップとをさらに有してもよい。
また、上記態様において、前記動吸振器の設計方法は、前記減衰比の特性において、前記ピークにおける減衰比が目標減衰比に基づく所定範囲内にあるか否かを判定するステップと、前記ピークにおける減衰比が前記所定範囲内にない場合に、前記第2板バネの板厚を調整することにより、前記減衰比の特性を再設定するステップとをさらに有してもよい。
また、上記態様において、前記動吸振器の設計方法は、前記減衰比の特性を設定した後、前記減衰比のピークにおける前記動吸振器の固有振動数が目標固有振動数に一致するように、前記第1及び第2板バネ並びに前記粘弾性体のそれぞれの剛性を決定することにより、温度に対して変化する前記固有振動数の特性を調整するステップをさらに有してもよい。
また、上記態様において、前記動吸振器は、前記第1及び第2板バネのそれぞれを長手方向において位置調整可能に支持し、前記第1及び第2板バネの支持位置を調整することにより前記第1及び第2板バネの剛性を調整する第1及び第2支持部をさらに備え、前記動吸振器の設計方法は、前記第1及び第2板バネそれぞれの剛性が、決定された前記第1及び第2板バネそれぞれの剛性と一致するように、前記第1及び第2支持部の支持位置を調整するステップをさらに有してもよい。
また、上記態様において、前記動吸振器の設計方法は、前記第1及び第2板バネをシェル要素で、前記粘弾性体をソリッド要素でモデル化し、前記ソリッド要素の剛性特性としてヤング率又は剪断係数を与え、前記ソリッド要素の減衰特性として損失係数を与えて、有限要素法により前記減衰比及び前記固有振動数の初期特性を決定するステップをさらに有してもよい。
また、上記態様において、前記減衰比の特性を設定するステップでは、前記ヤング率又は剪断係数を変化させて前記粘弾性体の剛性を変化させ、各剛性における減衰比を得ることにより、前記減衰比の特性を設定してもよい。
本発明に係る動吸振器及びその設計方法によれば、周囲温度の変化に伴う減衰比の変化を抑制できる。
実施の形態1に係る動吸振器の構成を示す模式図。 実施の形態1に係る動吸振器と等価な要素モデルを示す図。 動吸振器が変形したときの状態を示す模式図。 粘弾性体の剪断弾性係数と温度との関係を示すグラフ。 粘弾性体の損失係数と温度との関係を示すグラフ。 動吸振器の減衰比及び固有振動数それぞれの温度特性の一例を示すグラフ。 実施の形態1に係る設計支援装置の構成を示すブロック図。 実施の形態1に係る動吸振器の設計方法の手順を示すフローチャート。 初期条件設定工程の手順を示すフローチャート。 粘弾性体の基準剛性比と損失係数との関係を示すグラフ。 減衰比設計工程の手順を示すフローチャート 第1グラフの一例を示す図。 第2グラフの決定処理を説明するための図。 第2グラフの一例を示す図。 減衰比のピーク値の調整を説明するための図。 減衰比のピークにおける基準剛性比の調整を説明するための図。 固有振動数設計工程の手順を示すフローチャート。 固有振動数の調整を説明するための図。 実施の形態2に係る動吸振器の設計方法の手順を示すフローチャート。 初期条件設定工程の手順を示すフローチャート。 FEMモデルの一例を示す図。 減衰比設計工程の手順を示すフローチャート。 実施の形態3に係る動吸振器の構成を示す模式図。 支持部の構成を示す斜視図。 第1支持部材の構成を示す斜視図。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法及び装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
(実施の形態1)
<動吸振器の構成>
本実施の形態では、2つの板バネと、粘弾性体とを有する動吸振器及びその設計方法について説明する。図1は、本実施の形態に係る動吸振器の構成を示す模式図である。動吸振器100は、第1板バネ101と、第2板バネ102と、質量体103と、粘弾性体104とを備えている。
第1板バネ101及び第2板バネ102は互いに平行且つ水平に配置されており、それぞれ長手方向中央部において剛体である支柱105に固定されている。支柱105は、下端において対象物200に固定されている。第1板バネ101の両端それぞれには質量体103が取り付けられている。また、第1板バネ101及び第2板バネ102のそれぞれの両端において、第1板バネ101及び第2板バネ102の間に円柱状の粘弾性体104が配置されており、粘弾性体104によって第1板バネ101と第2板バネ102とが連結されている。なお、粘弾性体104の形状は円柱に限られず、角柱等、断面形状が円形以外の柱状であってもよい。
第1板バネ101及び第2板バネ102は、ばね用冷間圧延鋼帯、ばね用ステンレス鋼帯等によって構成される。また、粘弾性体104には、例えばアクリルゴム系材料を使用したものを利用する。
図2は、動吸振器100と等価な要素モデルを示す図である。図2に示す要素モデルは、動吸振器100の半分(図1中の破線で囲んだ部分)と等価である。図2に示すように、第1板バネ101及び第2板バネ102のそれぞれは弾性要素として機能する。また、粘弾性体104は並列接続された弾性要素及び減衰要素として機能する。第2板バネ102の厚さは第1板バネ101の厚さよりも大きく、これによって第2板バネ102の剛性(ばね定数)kは第1板バネ101の剛性(ばね定数)kよりも大きい。また、粘弾性体104の剛性(ばね定数)kは、剛性k及びkよりも十分に小さい。
図3は、動吸振器100が変形したときの状態を示す模式図である。対象物200が振動すると、剛体である支柱105も振動し、第1板バネ101及び第2板バネ102の両方が湾曲する。このとき、剛性kが剛性kよりも小さいため、第1板バネ101は第2板バネ102よりも大きく変形する。この両者の変形量の差に応じて、粘弾性体104が変形する。動吸振器100の固有振動数は、対象物200の固有振動数の近傍に設定されている。これにより、対象物200の振動が吸収される。
図4は、粘弾性体104の剪断弾性係数と温度との関係を示すグラフであり、図5は、粘弾性体104の損失係数と温度との関係を示すグラフである。図4において横軸は温度を示し、縦軸は剪断弾性係数を示している。また、図5において横軸は温度を示し、縦軸は損失係数を示している。剪断弾性係数は剛性率とも呼ばれ、材料の剛性の高さを示す指標である。図4に示すように、粘弾性体104の剪断弾性係数は温度に対して単調減少する。つまり、粘弾性体104の剛性は温度が低くなると大きくなる。また、損失係数は材料の減衰特性を示す指標である。図5に示すように、粘弾性体104の損失係数もまた、温度に対して変化する。このため、このような粘弾性体104の温度特性が、動吸振器100の減衰比の特性に影響を及ぼす。
上記のように、粘弾性体104の剛性は温度が低くなると大きくなる。このため、周囲温度が低い状態では、粘弾性体104の変形量が小さくなり、これに応じて第2板バネ102の変形量が大きくなる。このため、温度と動吸振器100の減衰比との関係を示す曲線はピークを有するようになる。
図6は、動吸振器100の減衰比及び固有振動数それぞれの温度特性の一例を示すグラフである。図6において、縦軸は減衰比及び固有振動数の大きさを示しており、横軸は粘弾性体104の基準剛性に対する剛性の比率(以下、「基準剛性比」という)を示している。ここで、動吸振器100には使用温度粋及び当該動吸振器100の使用が想定される基準温度が設定される。基準温度は使用温度粋内に設定され、本実施形態においては基準温度が20℃、使用温度粋が10℃以上30℃以下である。このように、基準温度は、使用温度粋の中央値とすることが好ましいが、使用温度粋内に設定されていれば中央値には限られない。基準剛性は、動吸振器100の基準温度における剛性である。粘弾性体104の剛性は温度に応じて単調減少する。したがって、基準剛性比も温度に応じて単調減少する。よって図6における横軸は、温度に対応している。
図6に示すように、本実施の形態に係る動吸振器100の減衰比の温度特性を示す曲線(図中破線で示す)は、基準温度においてピークを有する。基準温度(20℃)における減衰比は15%であり、使用温度粋の上限(30℃)における減衰比は約12%であり、同下限(10℃)における減衰比は約11%である。動吸振器100の目標減衰比は15%であり、基準温度における減衰比が目標減衰比と一致している。また、使用温度粋の上限及び下限における減衰比は目標温度域よりも小さい。なお、動吸振器100の基準温度における減衰比は、目標減衰比と同一でなくてもよく、目標減衰比以上であればよい。また、使用温度粋の上限及び下限における減衰比は、目標減衰比以下であればよい。例えば、基準温度における減衰比を17.5%に設定すれば、使用温度粋における減衰比が12.5%前後になる。このようにすれば、使用温度粋における減衰比の目標減衰比からの差を小さくできる。このように、本実施の形態に係る動吸振器100によれば、使用温度域内、特に基準温度に減衰比のピークが位置するため、使用温度域内での周囲温度の変化に伴う減衰比の変化を抑制できる。
一方、動吸振器100の固有振動数は温度に対して単調減少する。基準温度における固有振動数は20Hzであり、目標固有振動数に一致している。使用温度粋の上限における固有振動数は約17Hzであり、同下限における固有振動数は約25Hzである。このように、基準温度における固有振動数を目標固有振動数付近とすることで、使用温度粋内における固有振動数の目標固有振動数からの差を小さくできる。
<動吸振器の設計方法>
次に、本実施の形態に係る動吸振器の設計方法について説明する。本実施の形態に係る動吸振器の設計方法では、理論式に基づいて動吸振器についての減衰比の温度特性と固有振動数の温度特性とを決定する。
まず、動吸振器の設計に用いる理論式について説明する。第1板バネ101及び第2板バネ102の剛性k,kは式(1)で与えられる。
Figure 2018112257
ここで、tは第1板バネ101の厚さを、tは第2板バネ102の厚さを、bは第1板バネ101及び第2板バネ102の幅を、Lは支柱105から質量体Mの重心位置までの距離(図1参照)を、Eは第1板バネ101及び第2板バネ102のヤング率を、それぞれ示している。
粘弾性体104の複素剛性k=k(1+ηj)は、次式(2)で表される。
Figure 2018112257
ここで、Aは粘弾性体104の断面積を、dはその厚さを、Eはその貯蔵弾性率を、ηはその損失係数を、kはそのばね定数、つまり剛性をそれぞれ示している。
このとき、図2に示す要素モデルの全体剛性Kallと全体の損失係数ηallとは次のように表される。
Figure 2018112257
また、動吸振器100の固有振動数f及び減衰比ζは、それぞれ次のように表される。
Figure 2018112257
但し、Mは質量体103の質量を示す。
ここで、第2板バネ102の剛性kと第1板バネ101の剛性kとの関係は係数αを用いて下式(7)で表すことができる。
Figure 2018112257
粘弾性体104の損失係数を温度にかかわらず一定と仮定した場合、減衰比が極大となる粘弾性体104の剛性kpeakは、減衰比ζを剛性kで微分したときに傾きが0となるときのkである。したがって、式(8)より式(9)が得られる。
Figure 2018112257
式(9)で与えられる剛性kpeakを式(6)及び式(4)に代入すると、次式(10)によって減衰比のピーク値ζpeakが求められる。
Figure 2018112257
次に、上記のような理論式を利用した動吸振器の設計を支援する設計支援装置の構成について説明する。図7は、本実施の形態に係る設計支援システムの構成を示すブロック図である。設計支援装置300は、コンピュータ400によって実現される。図7に示すように、コンピュータ400は、本体500と、入力部600と、表示部700とを備えている。本体500は、CPU501、ROM502、RAM503、読出装置504、ハードディスク505、入出力インタフェース506、及び画像出力インタフェース507を備えており、CPU501、ROM502、RAM503、読出装置504、ハードディスク505、入出力インタフェース506、及び画像出力インタフェース507は、バスによって接続されている。
CPU501は、RAM503にロードされたコンピュータプログラムを実行する。そして、設計支援用のコンピュータプログラムである設計支援プログラム510を当該CPU501が実行することにより、コンピュータ400が設計支援装置300として機能する。
ROM502は、マスクROM、PROM、EPROM、又はEEPROM等によって構成されており、CPU501に実行されるコンピュータプログラム及びこれに用いるデータ等が記録されている。
RAM503は、SRAM又はDRAM等によって構成されている。RAM503は、ハードディスク505に記録されている設計支援プログラム510の読み出しに用いられる。また、RAM503は、CPU501がコンピュータプログラムを実行するときに、CPU501の作業領域として利用される。
ハードディスク505は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等、CPU501に実行させるための種々のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータがインストールされている。設計支援プログラム510も、このハードディスク505にインストールされている。
また、ハードディスク505には、粘弾性体の材料の物性のデータを格納する粘弾性体物性データベース(粘弾性体物性DB)520が設けられている。粘弾性体物性DB520には、振動数毎に、各温度におけるヤング率、損失係数、基準剛性比のデータが格納されている。
入出力インタフェース506は、例えばUSB,IEEE1394,又はRS-232C等のシリアルインタフェース、SCSI,IDE,又は IEEE1284等のパラレルインタフェース、及びD/A変換器、A/D変換器等からなるアナログインタフェース等から構成されている。入出力インタフェース506には、キーボード及びマウスからなる入力部600が接続されており、ユーザが当該入力部600を使用することにより、コンピュータ400にデータを入力することが可能である。
画像出力インタフェース507は、LCDまたはCRT等で構成された表示部700に接続されており、CPU501から与えられた画像データに応じた映像信号を表示部700に出力するようになっている。表示部700は、入力された映像信号にしたがって、画像(画面)を表示する。
次に、設計支援装置の動作について説明する。図8は、本実施の形態に係る動吸振器100の設計方法の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係る動吸振器100の設計方法は、初期条件設定工程S110と、減衰比設計工程S130と、固有振動数設計工程S150とを含んでいる。
図9は、初期条件設定工程S110の手順を示すフローチャートである。初期条件設定工程S110において、まず、CPU501は、動吸振器100の目標固有振動数fopt及び目標減衰比ζoptを次式にしたがって決定する(ステップS111)。
Figure 2018112257
ここで、fは制振対象物の固有振動数を示し、μは対象物200と動吸振器100との質量比を示している。
次にCPU501は、粘弾性体104の目標固有振動数における基準剛性比と損失係数との関係を特定する(ステップS112)。図10は、基準剛性比と損失係数との関係を示すグラフである。図10において横軸は基準剛性比を示し、縦軸は損失係数を示している。上述したように、粘弾性体104の基準剛性比及び損失係数はそれぞれ温度に応じて変化する。このため、基準剛性比が変化するとそれに応じて損失係数が変化する。図10に示す例では、振動数0.5Hzにおける基準剛性比−損失係数曲線(図中破線で示す)と、振動数20Hzにおける基準剛性比−損失係数曲線(図中実線で示す)とを示している。ステップS112では、COU501は、粘弾性体物性DB520から目標固有振動数に対応する基準剛性比及び損失係数を抽出し、これらの関係をハードディスク505に記憶する。ここで、最小自乗法等の公知のカーブフィッティング手法によって曲線を関数化してもよい。なお、ステップS112において、CPU501は、特定した基準剛性比及び損失係数の関係をグラフとして表示部700に表示してもよい。
再び図9を参照する。次にCPU501は、粘弾性体104の代表損失係数ηαを設定する(ステップS113)。この代表損失係数ηαは、使用温度粋における粘弾性体104の損失係数の平均値とすることができる。なお、代表損失係数ηαは、上記の平均値ではなくてもよく、任意の値とすることができる。但し、実際の損失係数は温度変化するのに対して、以下の処理においては代表損失係数ηαを用いて近似計算するため、代表損失係数ηαと実際の使用温度における損失係数との差が大きければ、計算による近似誤差が大きくなってしまう。このため、代表損失係数ηαは、使用温度粋内の平均的な損失係数とすることが好ましい。また、ステップS113においては、ユーザが入力部600から代表損失係数ηαとする損失係数を入力し、これをCPU501が代表損失係数ηαとして設定してもよい。
次にCPU501は、k,α,kの各パラメータの初期値を設定する(ステップS114)。この処理では、CPU501が式(3)〜式(10)を用いることで、k,α,kを算出する。ステップS114の処理を終えると、初期条件設定工程S110が終了する。
図11は、減衰比設計工程S130の手順を示すフローチャートである。減衰比設計工程S130において、まず、CPU501は、粘弾性体104の剛性kを1/10〜10倍まで変化させ、各剛性についての固有振動数及び減衰比を算出する(ステップS131)。この処理において、CPU501は式(3)〜(6)を使用し、代表損失係数ηαを用いる。
次にCPU501は、ステップS131で算出された基準剛性比についての固有振動数の特性及び減衰比の特性を示す第1グラフを生成し、第1グラフをハードディスク505に記憶する(ステップS132)。図12は、第1グラフの一例を示す図である。図12において、横軸は基準剛性比を示し、縦軸は固有振動数及び減衰比を示している。図12に示す例では、基準剛性比「2」に減衰比のピークが位置しており、そのピーク値は約11%である。また、基準剛性比「1」における固有振動数は約18Hzである。但し、図12に示す計算結果は、損失係数を一定の代表損失係数ηαで近似して得られたものであり、誤差を含んでいる。なお、ステップS132の処理においては、CPU505が代1グラフを表示部700に表示させてもよい。
再び図11を参照する。次にCPU501は、粘弾性体の損失係数を温度に応じて変化する損失係数とした場合における剛性と減衰比との関係を示す第2グラフを決定する(ステップS133)。この処理について詳しく説明する。図13は、第2グラフの決定処理を説明するための図である。CPU501は、ハードディスク505から目標固有振動数における基準剛性比と損失係数との関係を読み出し、この各損失係数を代表損失係数で除して、損失係数と代表損失係数との比率(以下、「代表損失係数比率」という)η/ηαを算出する。以下、剛性比と代表損失係数比率との関係を示すグラフを「代表損失係数比率グラフ」という。CPU501は、第1グラフの横軸に対して、代表損失係数グラフの横軸を所定の位置で合わせ、第1グラフの各減衰比に対して、代表損失係数グラフの各代表損失係数比率を乗じる。これにより、CPU501は第2グラフを決定する。
設計する動吸振器100全体の損失係数ηallは、式(4)から次式で表せる。
Figure 2018112257
ここで、粘弾性体104の剛性kは、第2板バネ102の剛性kに対して十分に小さいため、式(13)の分母の第1項及び第2項に含まれるk/kは0に近い値となり、当該第1項及び第2項を実質的に無視できる。したがって、式(13)における分母の第1項及び第2項に含まれるηの影響は軽減され、ηallは粘弾性体104の損失係数に概ね比例する。
したがって、代表損失係数ηαを用いて計算された減衰比ζに対して代表損失係数比率η/ηαを乗じることで、代表損失係数の影響を除去した減衰比ζ’を算出できる(式(14)参照)。つまり、第2グラフで示される減衰比は、温度により変化する損失係数ηが考慮されたものとなる。
Figure 2018112257
再び図11を参照する。CPU501は、第2グラフのピークにおける基準剛性比と、基準温度における基準剛性比とが一致するか否かを判定する(ステップS134)。図14は、第2グラフの一例を示す図である。図14に示す例では、ピークにおける基準剛性比が約3.4となっている。ステップS134では、このピークにおける温度が基準温度に一致するか否かが判定される。具体的には、ピークにおける温度が基準温度を中心とした許容範囲内に入っていれば、基準温度に一致すると判定され、許容範囲を外れていれば、基準温度に一致しないと判定される。
ステップS133及び134の処理について、さらに具体的に説明する。ここで、基準温度及び基準剛性における粘弾性体の基準ばね剛性をkbase、形状変化に関する剛性比をγ、温度変化に関する剛性比をγとする。第1グラフは形状変化に関する剛性比の変化を示しており、これをζ(γ)とする。一方、代表損失係数グラフは温度変化に関する基準剛性比の変化を示している(図13参照)。γとγとは、互いに独立して変化させることができるため、次式のように表すことができる。
Figure 2018112257
上式(15)のβを調整することが、代表損失係数グラフの横軸をずらすことに相当する。
各温度に関する剛性比での損失係数をη(γ)とし、代表損失係数比率グラフの曲線を次式(16)で定義する。
Figure 2018112257
このとき、式(15)から次式(17)が導かれる。
Figure 2018112257
また、第2グラフの曲線(修正減衰比)ζn(γf)は、次式(18)で表される。
Figure 2018112257
ここで、次式(19)が成立するγの値をγfpeakとする。
Figure 2018112257
このγfpeakが次式を満たせば、基準温度の際に修正減衰比ζがピークであることを示す。なお、実際のステップS134の処理では、厳密にγfpeakがβに一致することを求めておらず、βを中心とした許容範囲内であればβに一致したものとして取り扱う。
ステップS134において、第2グラフのピークにおける基準剛性比と、基準温度とが一致しない場合、つまり、γfpeakがβに一致しない場合には(ステップS134においてNO)、CPU501は、ステップS133に処理を戻し、前回とは第1グラフの横軸と代表損失係数比率グラフの横軸との位置を異ならせて、第1グラフと代表損失係数比率グラフとを掛け合わせ、第2グラフを再度決定する。例えば、1回目の第2グラフの決定においては、第1グラフの基準剛性比「1」と、代表損失係数比率の基準剛性比「1」とが一致するようにそれぞれの横軸の位置合わせが行われ、2回目の第2グラフの決定においては、第1グラフの基準剛性比「1」と、代表損失係数比率の基準剛性比「1.1」とが一致するようにそれぞれの横軸の位置合わせが行われる。粘弾性体104の剛性kは、粘弾性体104の形状を変更するだけで容易に変更できるため、基準剛性は任意に設定できる。このため、上記のように横軸の位置をずらすことができる。
再び図11を参照する。第2グラフのピークにおける基準剛性比と、基準温度とが一致する場合、つまり、γfpeakがβに一致する場合には(ステップS134においてYES)、CPU501は、ピークにおける減衰比が目標減衰比に基づく基準範囲内にあるか否かを判定する(ステップS135)。基準範囲は、目標減衰比を中心とした範囲としたり、目標減衰比を下限とし、目標減衰比から所定位置大きい値を上限値とする範囲としたりすることができる。
ピークにおける減衰比が基準範囲を外れる場合(ステップS135においてNO)、CPU501は目標減衰比とピークにおける減衰比との差に基づいて係数αを調整し(ステップS136)、ステップS131に処理を戻す。ここで、ステップS136の処理について詳細に説明する。係数αと減衰比のピーク値ζpeakは、粘弾性体104の損失係数ηを一定の代表損失係数ηαとしたときに簡易的に式(10)で表される。CPU501は、この式を元に、目標減衰比ζoptを満足する係数αoptを算出する。前回の計算に用いた係数αをαとし、そのときの減衰比ζをζとすると、次式で整理できる。
Figure 2018112257
この式(20)は次式(21)のようにαoptの式として変形できる。
Figure 2018112257
これにより、CPU501は係数αoptを算出し、これを新たな係数αとする。次のステップS131の処理では、新たな係数αを用いて計算が行われる。しかし、損失係数ηが一定の代表損失係数ηαとするという近似が含まれているため、新たな係数αを使用したとしても必ずしも減衰比のピーク値ζpeakが目標減衰比ζoptに一致するとは限らない。このため、ステップS131〜S136を繰り返し実行することで、最適な係数αが求まり、ζpeakがζoptに近づく。
なお、αの調整式は、上記の式(21)に限られない。式(21)よりも簡易な次式(22)、(23)を用いることでも、ステップS131〜S136を繰り返し実行することでζpeakをζoptに近づけることができる。特に式(23)を用いれば、比較的速くζpeakをζoptに収束させることができる。
Figure 2018112257
図15は、減衰比のピーク値ζpeakの調整を説明するための図である。この図において、目標減衰比ζoptは15%としている。図中上側のグラフでは、ζpeakが13程度であり、目標減衰比ζoptに基づく基準範囲には入っていない。ステップS131〜S136の処理を繰り返すことで、ζpeakが調整され、図中下側のグラフのように、ζpeakが約15%に調整される。
再び図11を参照する。ピークにおける減衰比が基準範囲内にある場合(ステップS135においてYES)、CPU501は、減衰比のピークにおける基準合成比の値を粘弾性体104の基準剛性kに乗じて、減衰比のピークが基準剛性比「1」に位置するように調整する(ステップS137)。この処理について詳しく説明する。図16は、減衰比のピークにおける基準剛性比の調整を説明するための図である。図中上側のグラフでは、減衰比のピークにおける基準剛性比が5である。この場合、CPU501は、粘弾性体の基準剛性kを5倍する。これにより、図中下側のグラフのように、減衰比のピークにおいて基準剛性比が1となるように、減衰比の曲線が左にシフトする。基準剛性は粘弾性体104の形状を変更することで容易に調整できる。例えば、基準剛性を5倍する場合には、式(2)における粘弾性体104の厚さdを1/5倍するか、断面積Aを5倍すればよい。上記のようなテップS137の処理を終えると、減衰比設計工程S130が終了する。
図17は、固有振動数設計工程S150の手順を示すフローチャートである。固有振動数設計工程S150において、まず、CPU501は、基準剛性比「1」における固有振動数を、目標固有振動数に一致させるように調整する(ステップS151)。この処理について詳しく説明する。図18は、固有振動数の調整を説明するための図である。ここでは、目標固有振動数を20Hzとする。図中上側のグラフでは、基準剛性比「1」における固有振動数が25Hzである。CPU501は、この固有振動数25Hzを目標固有振動数20Hzに調整するために、要素モデルの全ての剛性k,k,kに(20/25)(=0.64)を乗ずる。全ての剛性を0.64で等倍した場合、式(4)の全項で0.64倍となり、この結果分母と分子のそれぞれが0.64倍となるため、約分されて損失係数ηallは変化しない。このため、全ての剛性を等倍することで、減衰比を変更することなく、固有振動数を変更できる。この調整の結果、図中下側のグラフに示すように、基準剛性比「1」における固有振動数が目標固有振動数に一致する。
再び図17を参照する。次に、CPU501は、上記のようにして決定された剛性k,k,kを満たすように、パラメータt,t,b,L,A,dを決定する(ステップS152)。以上で固有振動数設計工程S150が終了し、動吸振器100の設計方法の全工程が終了する。
(実施の形態2)
本実施の形態に係る動吸振器の設計方法について説明する。本実施の形態に係る動吸振器の設計方法では、有限要素法構造解析を用いて動吸振器についての減衰比の温度特性と固有振動数の温度特性とを決定する。なお、本実施の形態に係る動吸振器及び設計支援装置の構成については、実施の形態1において説明した動吸振器100及び設計支援装置300の構成と同様であるので、同一構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
図19は、本実施の形態に係る動吸振器100の設計方法の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係る動吸振器100の設計方法は、初期条件設定工程S210と、減衰比設計工程S230と、固有振動数設計工程S250とを含んでいる。
図20は、初期条件設定工程S210の手順を示すフローチャートである。ステップS211〜S214の処理は、実施の形態1において説明したステップS111〜S114の処理と同様であるので、その説明を省略する。
ステップS214の後、CPU501は、FEMモデル化工程S220を実行する。FEMモデル化工程S220では、まずCPU501は、剛性k及び係数αから、パラメータL,b,t,tを決定する(ステップS221)。例えば、パラメータL,bの値が事前に決められていれば、式(1)を用いてt,tを決定すればよい。
次に、CPU501は、剛性kに基づいて、粘弾性体104の断面積A及び厚さdを決定する(ステップS222)。続いてCPU501は、第1板バネ101及び第2板バネ102をシェル要素とし、粘弾性体104をソリッド要素としてFEM解析モデルを作成する(ステップS223)。ステップS223の処理では、シェル要素に対して材料の物性値(ヤング率、ポアソン比、密度等)と板ばねの長さL,幅b,厚さt,tを与える。また、ソリッド要素に対して粘弾性体104の剛性特性としてヤング率又は剪断弾性係数を与え、また粘弾性体104の減衰特性として損失係数を与える。図21は、作成したFEMモデルの一例を示す図である。図21において、800はFEMモデルを、801は第1板バネ101のシェル要素を、802は第2板バネ102のシェル要素を、804はソリッド要素をそれぞれ示す。シェル要素801,802とソリッド要素804との結合については、シェル要素801,802の板厚の半分だけオフセットして、シェル要素801,802の対向面において結合することが好ましいが、オフセットせずにシェル要素801,802の厚さの中心の節点においてソリッド要素を結合しても、結果の誤差は少ない。また、粘弾性体の厚さdは、ソリッド要素804の高さ、つまり、シェル要素801,802の節点間距離となる。さらに、ソリッド要素804は厚さ方向に少なくとも2分割する(図21では5分割している。)。
以上でFEMモデル化工程S220が終了し、初期条件設定工程S210が終了する。
図22は、減衰比設計工程S230の手順を示すフローチャートである。減衰比設計工程S230において、まず、CPU501は、粘弾性体104の剛性特性として与えられたヤング率又は剪断弾性係数を1/10〜10倍まで変化させ、各ヤング率又は剪断弾性係数をFEMモデルに与えて、FEMモデルを用いた複素固有値解析により、固有振動数及び減衰比を算出する(ステップS231)。この処理において、CPU501はFEM構造解析にあたり、代表損失係数ηαを用いる。
ステップS232〜S236の処理は、実施の形態1において説明したステップS132〜S136の処理と同様であるので、その説明を省略する。
ステップS236において係数αを調整した後、CPU501は、αに応じてシェル要素802の厚さtを更新する(ステップS237)。ステップS237の処理を終えると、CPU501はステップS231に処理を戻す。ステップS231〜S237の処理を繰り返し実行することで、ζpeakがζoptに近づく。
また、ステップS238の処理は、実施の形態1において説明したステップS137の処理と同様であるので、その説明を省略する。以上により、減衰比設計工程S230が終了する。
固有振動数設計工程S250は、実施の形態1で説明した固有振動数設計工程S150と同様であるので、その説明を省略する。
以上により、FEM構造解析を利用して動吸振器100を設計する。理論式による計算では、動吸振器の構造、境界条件、粘弾性体の剪断変形等の影響により、誤差が大きくなる場合がある。上記のようなFEM構造解析を用いることで、より精度の高い設計が可能となる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、支持位置を調整することでばね剛性を調整可能な動吸振器及びその設計方法について説明する。図23は、本実施の形態に係る動吸振器の構成を示す模式図である。動吸振器300は、第1板バネ101及び第2板バネ102に、支持部301が設けられている。
支持部301は、第1板バネ101と第2板バネ102との間に、これらと平行に配置された支持体311と、支持体311に取り付けられた第1及び第2支持部材315a,315bとを有している。図24は、支持部301の構成を示す斜視図であり、図25は、第1支持部材315aの構成を示す斜視図である。図24に示すように、支持体311は、互いに平行に鉛直配置された2つのフランジ313と、2つのフランジ313を連結する水平配置された1つのウェブ312とを有し、その断面形状はH状をなしている。各フランジ313のウェブ312よりも第1板バネ101側の部分、及び第2板バネ102側の部分の両方には、ねじ穴314が長手方向に複数設けられている。2つのフランジ313において、これらのねじ穴314は対向するように設けられている。また、支持体311の上下両側には、2つのフランジ313とウェブ312とで囲まれた、一方向に長い凹部が形成されている。上側の凹部には、第1支持部材315aが配置され、下側の凹部には、第2支持部材315bが配置される。第1及び第2支持部材315a,315bは互いに同一形状をなし、直方体の基部316と基部316の一面から三角状に突出した突状部317とをそれぞれ有している(図25参照)。かかる第1及び第2支持部材315a,315bのそれぞれは、基部316をウェブ312側として上記の凹部に挿入される(図24参照)。上側の凹部に第1支持部材315aが配置された状態のとき、支持体311の上端から突状部317が突出する。また、支持体311の下端からは、下側の凹部に配置された第2支持部材315bの突状部317が支持体311の下端から突出する。図25に示すように、突状部317は、支持体311の幅方向に長い三角柱状をなしている。突状部317の先端は、三角柱の一つの頂点318であり、先端に向かうにしたがって細くなるテーパ状をなしている。第1板バネ101は第1支持部材315aの突状部317の頂部318に当接し、第2板バネ102は、第2支持部材315bの突状部317の頂部318に当接する(図23参照)。突状部317が三角柱状であるため、第1及び第2板バネ101,102と突状部317とは、幅方向に延びた直線状の部分で接触する。
また、第1板バネ101が振動しても、第1板バネ101と第1支持部材315aの頂点318とが離れることがない様に、第1支持部材315aの頂点318は、第1板バネ101に押し付けられている。具体的には、第1及び第2支持部材315a,315bそれぞれの基部316の支持体311側の一面(つまり、頂部318とは反対側の一面)は、支持体311に当接する底部319とされている。第1支持部材315aにおける頂部318と底部319との間の距離は、第1支持部材315aが支持体311に配置されていない状態における第1板バネ101とウェブ312と間の距離よりも少し大きくなるように寸法調整されている。これにより、第1支持部材315aの頂部318が第1板バネ101に押し付けられ、振動が生じても第1板バネ101が第1支持部材315aから離れることが防止される。第2板バネ102と第2支持部材315bとの位置関係についても同様である。
ユーザは、フランジ313に設けられたねじ穴314にボルト320を螺合させ、ボルト320の先端を第1及び第2支持部材315a,315bの基部316に当接させることで、第1及び第2支持部材315a,315bのそれぞれを支持体311に対して固定する。これにより、支持体311に固定された第1及び第2支持部材315a,315bによって、第1及び第2板バネ101,102のそれぞれが支持される。
支持体311は鉄等の金属製の剛体であり、第1及び第2支持部材315a,315bもまた金属製の剛体である。このため、第1板バネ101は、支柱105を挟んだ両側の第1支持部材315aによって支持されることで、これらの支持位置におけるピン支持構造となっている。第2板バネ102も同様に、支柱105を挟んだ両側の第2支持部材315bによるピン支持構造となっている。
第1及び第2支持部材315a,315bはフランジ313とウェブ312とで囲まれた凹部内においてそれぞれ自由に位置を変更可能である。また、第1及び第2支持部材315a,315bの配置位置におけるねじ穴314にボルト320を取り付けることで、第1及び第2支持部材315a,315bのそれぞれをその位置で固定できる。このように、第1及び第2支持部材315a,315bによる支持位置を変更することにより、第1及び第2板バネ101,102のばね剛性を調整できる。本実施の形態に係る動吸振器300における第1及び第2板バネ101,102の剛性k,kは次式(24)で与えられる。
Figure 2018112257
但し、i=1,2を、xは第1板バネ101の支柱105から第1支持部材315aによる支持位置までの距離を、yは第1板バネ101の第1支持部材315aによる支持位置から質量体Mの重心位置までの距離を、xは第2板バネ102の支柱105から第2支持部材315bによる支持位置までの距離を、yは第2板バネ102の第2支持部材315bによる支持位置から質量体Mの重心位置までの距離を、それぞれ示している。
本実施の形態に係る動吸振器の設計支援装置の構成及び動吸振器の設計方法は、実施の形態1又は2に係る動吸振器の設計支援装置の構成及び動吸振器の設計方法と同様であるので、その説明を省略する。本実施の形態では、実施の形態1又は2に係る動吸振器の設計方法と同様にして、最適な剛性k,kを決定し、得られた剛性k,kと一致するように、第1及び第2板バネ101,102の第1及び第2支持部材315a,315bによる支持位置をそれぞれ決定する。これにより、既に厚さ調整加工を施した第1及び第2板バネ101,102の剛性を微調整したい場合に、第1及び第2支持部材315a,315bを凹部内でスライドさせて支持位置を調整するだけで、動吸振器の第1又は第2板バネ101,102を取り替えることなく、第1及び第2板バネ101,102の剛性を容易に最適値に調整できる。よって、第1及び第2板バネ101,102の剛性の微調整が必要な場合に、新たに第1及び第2板バネ101,102を製作し直す必要がなく、第1及び第2支持部材315a,315bの支持位置を調整するだけで容易に剛性を微調整できる。
(その他の実施の形態)
上述した実施の形態1乃至3では、温度と動吸振器100の減衰比との関係において、基準温度に減衰比のピークが一致するように剛性k,k,kを設定することについて述べたが、これに限定されるものではない。使用温度域内であれば、基準温度以外の温度にピークが位置するように剛性k,k,kを設定してもよい。
また、上述した実施の形態1乃至3では、単一のコンピュータ400によって設計支援プログラム510のすべての処理が実行される構成について述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく、設計支援プログラム510と同様の処理を、複数の装置(コンピュータ)により分散して実行する分散システムとすることも可能である。
また、上述した実施の形態3では、第1及び第2板バネ101,102の間に1つの支持体311を配置し、この支持体311の上下両側に配置した第1及び第2支持部材315a,315bによって第1及び第2板バネ101,102のそれぞれを支持する構成について述べたが、これに限定されるものではない。第1及び第2板バネ101,102のそれぞれに対して別個に支持体を設け、一方の支持体に第1支持部材315aを取り付けて第1板バネ101を支持し、他方の支持体に第2支持部材315bを取り付けて第2板バネ102を支持する構成とすることもできる。しかし、実施の形態3の構成の方が、部品点数を少なくでき、シンプル且つ省スペースとなるため好ましい。
また、上述した実施の形態3では、第1及び第2板バネ101,102に第1及び第2支持部材315a,315bを押し付けて支持する構成(ピン支持構造)について述べたが、これに限定されるものではない。第1及び第2板バネ101,102の一部の箇所を支持体にボルト等で固定することによって、第1及び第2板バネ101,102を片持ち梁構造で支持する構成とすることも可能である。しかし、第1及び第2板バネ101,102を固定するためには、第1及び第2板バネ101,102のそれぞれを上下両側からボルト及びナット等で挟み込む等する必要があるため、実施の形態3の構成の方が、部品点数を少なくでき、シンプル且つ省スペースとなり好ましい。
本発明の動吸振器及びその設計方法は、対象物における共振現象を抑制する動吸振器及びその設計方法等として有用である。
100 動吸振器
101 第1板バネ
102 第2板バネ
103 質量体
104 粘弾性体
200 対象物
300 設計支援装置
400 コンピュータ
501 CPU
505 ハードディスク
510 設計支援プログラム
600 入力部
700 表示部
801,802 シェル要素
804 ソリッド要素

Claims (16)

  1. 温度変化に応じて減衰比が変化する動吸振器であって、
    対象物に固定された支柱と、
    長手方向中央において前記支柱に固定された第1板バネと、
    長手方向中央において前記支柱に固定され、前記第1板バネと平行に配置された、前記第1板バネよりも剛性が大きい第2板バネと、
    前記第1板バネに取り付けられた質量体と、
    前記第1及び第2板バネを連結し、温度が高くなるにしたがって剛性が低くなる粘弾性体と
    を備え、
    対象物に振動が発生した場合における前記第1及び第2板バネ並びに前記粘弾性体のそれぞれの変形量が温度変化に応じて変化し、温度変化に対して減衰比がピークを示して変化するように構成され、
    前記温度と前記減衰比との関係において、使用温度域内に前記減衰比のピークが位置するように第1及び第2板バネ並びに粘弾性体の剛性が設定されている、
    動吸振器。
  2. 温度と減衰比との関係において、前記使用温度域内の基準温度に前記ピークが一致するように前記第1及び第2板バネ並びに粘弾性体の剛性が設定されている、
    請求項1に記載の動吸振器。
  3. 温度と減衰比との関係において、前記基準温度における減衰比が目標減衰比以上であり、且つ、前記使用温度域の上限又は下限における減衰比が目標減衰比以下であるように前記第1及び第2板バネ並びに粘弾性体の剛性が設定されている、
    請求項2に記載の動吸振器。
  4. 温度と固有振動数の関係において、前記基準温度における固有振動数が目標固有振動数に一致するように前記第1及び第2板バネ並びに粘弾性体の剛性が設定されている、
    請求項1乃至3の何れかに記載の動吸振器。
  5. 前記第1及び第2板バネのそれぞれを長手方向において位置調整可能に支持し、前記第1及び第2板バネの支持位置を調整することにより前記第1及び第2板バネの剛性を調整する第1及び第2支持部材をさらに備える、
    請求項1乃至4の何れかに記載の動吸振器。
  6. 前記第1及び第2板バネの間に配置された支持体をさらに備え、
    前記第1及び第2支持部材のそれぞれは、前記支持体において、前記長手方向に位置調整可能に配置されている、
    請求項5に記載の動吸振器。
  7. 前記第1及び第2支持部材のそれぞれは、前記第1及び第2板バネのそれぞれに向かうにしたがって細くなるように形成され、先端に前記第1及び第2板バネに当接する頂部と、前記頂部の反対側に前記支持体に当接する底部とを有し、
    前記第1支持部材における前記頂部と前記底部との間の距離は、前記支持体に前記第1支持部材が配置されていない状態における前記第1板バネと前記支持体の前記第1支持部材の前記底部への当接面との間の距離よりも大きく設定され、
    前記第2支持部材における前記頂部と前記底部との間の距離は、前記支持体に前記第2支持部材が配置されていない状態における前記第2板バネと前記支持体の前記第2支持部材の前記底部への当接面との間の距離よりも大きく設定されている、
    請求項6に記載の動吸振器。
  8. 対象物に固定された支柱と、長手方向中央において前記支柱に固定された第1板バネと、長手方向中央において前記支柱に固定され、前記第1板バネと平行に配置された、前記第1板バネよりも剛性が高い第2板バネと、前記第1板バネに取り付けられた質量体と、前記第1及び第2板バネを連結する粘弾性体とを備える動吸振器の設計方法であって、
    温度に対して変化する前記動吸振器の減衰比の特性を設定するステップと、
    前記減衰比の特性において、使用温度域内に前記減衰比のピークが位置するか否かを判定するステップと、
    前記使用温度域内に前記減衰比のピークが位置しない場合に、温度に対する前記ピークの位置を変更するように前記減衰比の特性を再設定するステップと
    を有する、
    動吸振器の設計方法。
  9. 前記減衰比の特性を設定するステップでは、前記粘弾性体の損失係数を一定の代表損失係数とした場合における前記粘弾性体の剛性を変化させたときの各剛性に対する減衰比に対して、前記粘弾性体の剛性を変化させたときの各剛性における前記粘弾性体の損失係数と前記代表損失係数との比率を剛性毎に乗じることで、前記粘弾性体の損失係数を温度に応じて変化する損失係数とした場合における剛性と前記減衰比との関係である前記減衰比の特性を決定し、
    前記減衰比の特性を再設定するステップでは、前記粘弾性体の損失係数を一定の代表損失係数とした場合における前記粘弾性体の剛性を変化させたときの各剛性に対する減衰比に対して、各剛性における前記粘弾性体の損失係数と前記代表損失係数との比率を、前記減衰比の特性を決定したときとは剛性を変えて乗じることで、前記減衰比の特性を再決定する、
    請求項8に記載の動吸振器の設計方法。
  10. 前記判定するステップでは、前記減衰比の特性において、前記使用温度域内の基準温度に前記ピークが一致するか否かを判定する、
    請求項8又は9に記載の動吸振器の設計方法。
  11. 前記減衰比の特性において、前記ピークにおける減衰比が目標減衰比に基づく所定範囲内にあるか否かを判定するステップと、
    前記ピークにおける減衰比が前記所定範囲内にない場合に、前記第1板バネの剛性と前記第2板バネの剛性との関係を規定するパラメータを調整することにより、前記減衰比の特性を再設定するステップと
    をさらに有する、
    請求項8乃至10の何れかに記載の動吸振器の設計方法。
  12. 前記減衰比の特性において、前記ピークにおける減衰比が目標減衰比に基づく所定範囲内にあるか否かを判定するステップと、
    前記ピークにおける減衰比が前記所定範囲内にない場合に、前記第2板バネの板厚を調整することにより、前記減衰比の特性を再設定するステップと
    をさらに有する、
    請求項8乃至10の何れかに記載の動吸振器の設計方法。
  13. 前記減衰比の特性を設定した後、前記減衰比のピークにおける前記動吸振器の固有振動数が目標固有振動数に一致するように、前記第1及び第2板バネ並びに前記粘弾性体のそれぞれの剛性を決定することにより、温度に対して変化する前記固有振動数の特性を調整するステップをさらに有する、
    請求項8乃至12の何れかに記載の動吸振器の設計方法。
  14. 前記動吸振器は、前記第1及び第2板バネのそれぞれを長手方向において位置調整可能に支持し、前記第1及び第2板バネの支持位置を調整することにより前記第1及び第2板バネの剛性を調整する第1及び第2支持部をさらに備え、
    前記第1及び第2板バネそれぞれの剛性が、決定された前記第1及び第2板バネそれぞれの剛性と一致するように、前記第1及び第2支持部の支持位置を調整するステップをさらに有する、
    請求項13に記載の動吸振器の設計方法。
  15. 前記第1及び第2板バネをシェル要素で、前記粘弾性体をソリッド要素でモデル化し、前記ソリッド要素の剛性特性としてヤング率又は剪断係数を与え、前記ソリッド要素の減衰特性として損失係数を与えて、有限要素法により前記減衰比及び前記固有振動数の初期特性を決定するステップをさらに有する、
    請求項8乃至14の何れかに記載の動吸振器の設計方法。
  16. 前記減衰比の特性を設定するステップでは、前記ヤング率又は剪断係数を変化させて前記粘弾性体の剛性を変化させ、各剛性における減衰比を得ることにより、前記減衰比の特性を設定する、
    請求項15に記載の動吸振器の設計方法。

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