JP2018111523A - 耐熱カバーテープ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】外部環境の温度等に関わりなく、剥離強度の上昇を抑制することのできる耐熱カバーテープ及びその製造方法を提供する。【解決手段】部品用キャリアテープに貼り着けられる耐熱カバーテープ1であり、耐熱性を有する強度確保層2と、この強度確保層2に積層される緩衝中間層3と、この緩衝中間層3に積層されて部品用キャリアテープの平坦な表面に接着する接着層4とを三層構造に備え、接着層4にオレフィン系樹脂が30%〜90%未満含有される。接着層4中のオレフィン系樹脂の結晶化作用と含有量の増加により、接着面積の拡大を防止するので、剥離強度の低い低剥離強度状態で維持することができる。したがって、部品メーカからアッセンブリメーカに部品用キャリアテープを輸送する貨物運送車や航空機が長時間野外に駐車するような場合にも、外部環境の温度で剥離強度が上昇し、高剥離強度状態になるのを有効に抑制することができる。【選択図】図1
Description
本発明は、電子部品等の収納、供給、保管、輸送等に用いられる部品用キャリアテープの耐熱カバーテープ及びその製造方法に関するものである。
従来における耐熱カバーテープ1Aは、図2や図3に示すように、樹脂製の基材層5と、この基材層5に積層される接着層4Aとを二層構造に備え、複数の電子部品12を収納する部品用キャリアテープ10の表面に蓋材として接着されることにより、電子部品12が部品用キャリアテープ10のエンボス穴11から飛び出すのを防止する(特許文献1参照)。
基材層5は、例えばポリエステル樹脂により薄く細長い帯形に成形されている。また、接着層4Aは、例えば接着性に優れるアクリル樹脂あるいはポリスチレン樹脂により基材層5の表面に積層され、部品用キャリアテープ10の平坦な表面に加熱溶着される。部品用キャリアテープ10は、例えば細長い帯形のポリスチレン樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂製のシートによりプレス成形され、巻取リール13に巻回される。この部品用キャリアテープ10の長手方向には、複数のエンボス穴11が所定の間隔で並べて凹み形成され、各エンボス穴11が平面矩形に形成されて半導体パッケージ等の電子部品12を隙間を介して収納する。
このような耐熱カバーテープ1Aは、部品用キャリアテープ10に電子部品12を部品メーカが収納する場合には、部品用キャリアテープ10の複数のエンボス穴11に電子部品12が順次収納された後、部品用キャリアテープ10の平坦な表面に加熱溶着される。これに対し、部品用キャリアテープ10に収納された電子部品12をアッセンブリメーカが回路基板に実装する場合には、巻取リール13から部品用キャリアテープ10が繰り出された後、この繰り出された部品用キャリアテープ10の表面から徐々に剥離される。
従来における耐熱カバーテープ1Aは、以上のように基材層5と接着層4Aとの二層構造に構成されているが、部品用キャリアテープ10の表面からの剥離を容易にする観点から、剥離強度の低い低剥離強度状態で維持される必要がある。
しかしながら、例えば部品メーカからアッセンブリメーカに部品用キャリアテープ10を輸送する貨物運送車や航空機が長時間野外に駐車するような場合、外部環境の温度により、剥離強度が不安定化し、剥離強度が上昇して高剥離強度状態になるという問題が生じる。例えば、60℃以上の高温の外部環境下に部品用キャリアテープ10が長期間放置されるような場合、時間の経過に伴い、剥離強度が大幅に上昇して高剥離強度状態となり、部品用キャリアテープ10から耐熱カバーテープ1Aを剥離する作業が非常に困難となり、取り扱いに重大な問題が生じる。この問題は、地球温暖化により、地球表面の大気の平均温度が上昇している現在、非常に深刻である。
係る問題の解消には、部品用キャリアテープ10の輸送方法の改善があげられるが、この場合、輸送に携わる者の熟練度等に左右されるので、十分な改善が期待できないおそれがある。
本発明は上記に鑑みなされたもので、外部環境の温度等に関わりなく、剥離強度の上昇を抑制することのできる耐熱カバーテープ及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、部品用キャリアテープに貼り着けられるものであって、
耐熱性を有する強度確保層と、この強度確保層に積層される緩衝中間層と、この緩衝中間層に積層されて部品用キャリアテープに接着する接着層とを含み、この接着層にオレフィン系樹脂が30%〜90%未満含有されることを特徴としている。
耐熱性を有する強度確保層と、この強度確保層に積層される緩衝中間層と、この緩衝中間層に積層されて部品用キャリアテープに接着する接着層とを含み、この接着層にオレフィン系樹脂が30%〜90%未満含有されることを特徴としている。
なお、強度確保層がポリエチレンテレフタレート層であり、緩衝中間層がポリエチレン層であることが好ましい。
また、接着層は、オレフィン系樹脂に、ポリスチレン樹脂とアクリル樹脂の少なくともいずれかがグラフト重合されると良い。
また、オレフィン系樹脂は、密度が0.920〜0.930未満の低密度ポリエチレン樹脂であることが好ましい。
また、接着層は、オレフィン系樹脂に、ポリスチレン樹脂とアクリル樹脂の少なくともいずれかがグラフト重合されると良い。
また、オレフィン系樹脂は、密度が0.920〜0.930未満の低密度ポリエチレン樹脂であることが好ましい。
また、本発明においては上記課題を解決するため、請求項1ないし4のいずれかに記載した耐熱カバーテープの製造方法であり、
オレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂とアクリル樹脂の少なくともいずれか一方の樹脂、及びラジカル開始剤を混合して樹脂組成物とし、この混合した樹脂組成物を減圧混練することにより、接着性樹脂を調製し、その後、接着性樹脂を強度確保層に積層された緩衝中間層に供給して乾燥硬化させることにより、接着層を形成することを特徴としている。
オレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂とアクリル樹脂の少なくともいずれか一方の樹脂、及びラジカル開始剤を混合して樹脂組成物とし、この混合した樹脂組成物を減圧混練することにより、接着性樹脂を調製し、その後、接着性樹脂を強度確保層に積層された緩衝中間層に供給して乾燥硬化させることにより、接着層を形成することを特徴としている。
ここで、特許請求の範囲における部品用キャリアテープは、車載部品、精密部品、電気部品、電子部品等の各種の部品を収納する。強度確保層、緩衝中間層、及び接着層の少なくともいずれかには、必要に応じ、導電材や帯電防止材等が添加される。強度確保層と緩衝中間層の間、緩衝中間層と接着層との間には、必要に応じ、他の層を介在させることができる。強度確保層と緩衝中間層とは、直接積層接着されても良いし、粘着材により間接的に積層接着されても良い。
接着層は、例えばオレフィン系樹脂、接着性のポリスチレン樹脂とアクリル樹脂の少なくともいずれか一方、及びラジカル開始剤を混合して樹脂組成物とし、この混合した樹脂組成物を各種の押出機やミキサー等で減圧混練することにより、接着性樹脂を調製し、その後、接着性樹脂を緩衝中間層に分出しして乾燥硬化させることにより、形成することができる。
本発明によれば、部品用キャリアテープに部品が収納された後、部品用キャリアテープに耐熱カバーテープの接着層が接着される。耐熱カバーテープの接着層は、接着されると、溶融された後、冷却されるが、この冷却により再度の結晶化が生じ、接着面積の拡大防止が図られる。結晶化が生じた接着層は、常温により徐冷されるが、この徐冷で結晶化の速度が遅くなり、この遅延により、耐熱カバーテープの剥離強度の上昇が抑制される。
本発明によれば、接着層にオレフィン系樹脂を30%〜90%未満含有させるので、外部環境の温度等に関わりなく、剥離強度の上昇を抑制することができるという効果がある。
請求項2記載の発明によれば、強度確保層がポリエチレンテレフタレート層なので、優れた耐熱性、機械的強度、強靭性、透明性を得ることができる。また、緩衝中間層がポリエチレン層なので、優れた緩衝性、防水性、絶縁性を得ることができる。
請求項2記載の発明によれば、強度確保層がポリエチレンテレフタレート層なので、優れた耐熱性、機械的強度、強靭性、透明性を得ることができる。また、緩衝中間層がポリエチレン層なので、優れた緩衝性、防水性、絶縁性を得ることができる。
請求項3記載の発明によれば、ポリスチレン樹脂とアクリル樹脂の少なくともいずれかの樹脂をグラフト重合するので、接着層の高機能化や多機能化を図ることができる。
請求項4記載の発明によれば、接着層のオレフィン系樹脂として、高密度ポリエチレン樹脂ではなく、低密度ポリエチレン樹脂を使用するので、剥離強度の上昇を抑制することが可能になる。
請求項4記載の発明によれば、接着層のオレフィン系樹脂として、高密度ポリエチレン樹脂ではなく、低密度ポリエチレン樹脂を使用するので、剥離強度の上昇を抑制することが可能になる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における耐熱カバーテープ1は、図1に示すように、部品用キャリアテープに接着される透明のカバーテープであり、耐熱性を有する強度確保層2と、この強度確保層2に積層される緩衝中間層3と、この緩衝中間層3に積層されて部品用キャリアテープの表面に加熱溶着される透明の接着層4とを多層構造に備え、接着層4にオレフィン系樹脂が30%〜90%未満含有されており、全体の厚さが50〜70μm程度とされる。
強度確保層2は、例えば細長い帯形の安価なポリエチレンテレフタレート(PET)層、ポリエチレンナフタレート(PEN)層、ポリプロピレン(PP)層等からなり、12〜25μm、好ましくは16〜18μm程度の厚さとされる。これらの中では、熱収縮を受けにくく、耐熱性や機械的強度に優れ、強靭な透明のポリエチレンテレフタレート層が好ましい。
緩衝中間層3は、例えば細長い帯形のポリエチレン(PE)層やナイロン(PA)層等からなり、20〜40μm、好ましくは25〜35μm、より好ましくは29〜30μm程度の厚さとされる。これらの中では、緩衝性、防水性、絶縁性等に優れ、圧力が均一に作用する透明のポリエチレン層が好ましい。
接着層4は、ベース樹脂として、安全性や環境性等に優れ、剥離強度の上昇抑制に資する安価なオレフィン系樹脂を有し、このオレフィン系樹脂に、安全性や透明性に優れる安価なポリスチレン樹脂(PS)、及び耐候性、耐熱性、透明性等に優れ、粘着力のレンジが広いアクリル樹脂(MMA)の少なくともいずれか一方の樹脂がグラフト重合される。この接着層4のオレフィン系樹脂は、例えばポリエチレン樹脂等からなり、剥離強度の上昇を抑制する観点から、30%〜90%未満含有される。
これは、接着層4中のオレフィン系樹脂含有量が30%〜90%未満の場合には、接着性のポリスチレン樹脂等と部品用キャリアテープとの接着面積比率が30%以下となり、単位接着面積当たりの接着強度の抑制を図ることができるからである。これに対し、接着層4中のオレフィン系樹脂含有量が30%未満の場合には、単位接着面積当たりの接着面積が拡大し、剥離強度の上昇を招くこととなる。
接着層4中のオレフィン系樹脂の含有量は、剥離強度の上昇抑制の観点からすると、可能な限り含有されることが好ましく、70%〜89%、より好ましくは75%〜89%が最適である。
接着層4中のオレフィン系樹脂の含有量は、剥離強度の上昇抑制の観点からすると、可能な限り含有されることが好ましく、70%〜89%、より好ましくは75%〜89%が最適である。
接着層4のオレフィン系樹脂がポリエチレン樹脂の場合、剥離強度の上昇を抑制する観点から、密度が0.920〜0.930未満、好ましくは0.923〜0.929、より好ましくは0.925〜0.929の低密度ポリエチレン樹脂であるのが良い。この点について詳しく説明すると、一般的な低密度ポリエチレン樹脂は、その側鎖の構造から、結晶化が進みにくいという特性を有している。
この点に鑑み、本実施形態では、比較的結晶化度の高い低密度ポリエチレン樹脂が採用される。徐冷後の結晶化を進めるため、比較的結晶化度の高い密度0.920〜0.930未満の低密度ポリエチレン樹脂を使用すれば、剥離強度の上昇を有効に抑制することができる。また、低密度ポリエチレン樹脂ではなく、高密度ポリエチレン樹脂を採用すると、透明性が悪化し、部品用キャリアテープに収納された電子部品の視認に支障を来すこととなる。
接着層4は、例えばオレフィン系樹脂であるポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、及びラジカル開始剤を混合して樹脂組成物とし、この混合した樹脂組成物を加熱した二軸押出機や三軸押出機等の押出機を用いて減圧混練することにより、接着性樹脂を調製し、その後、接着性樹脂を強度確保層2に予め積層された緩衝中間層3に分出しして乾燥硬化させることにより、10μm〜25μm、好ましくは15μm〜22μm、より好ましくは18μm〜20μmの厚さに形成される。
部品用キャリアテープについては、図示しないが、従来例と同様であるので説明を省略する。電子部品についても同様である。
部品用キャリアテープについては、図示しないが、従来例と同様であるので説明を省略する。電子部品についても同様である。
このような耐熱カバーテープ1は、部品用キャリアテープに電子部品を部品メーカが収納する場合には、製造された部品用キャリアテープの複数のエンボス穴に電子部品が順次収納された後、部品用キャリアテープの平坦な表面に接着層4が130℃〜200℃程度の高熱で加熱溶着(ヒートシール)される。
接着層4は、加熱溶着されると、溶融された後に冷却されるが、この冷却により再度の結晶化が生じ、接着面積の拡大防止が図られる。再度の結晶化が生じた接着層4は、常温により徐冷されるが、この徐冷で結晶化の速度が遅くなり、この遅延により、耐熱カバーテープ1の剥離強度の上昇が抑制されることとなる。この際、接着層4を急冷すると、結晶化の速度が速くなるので、注意する必要がある。
上記構成によれば、接着層4中のオレフィン系樹脂の結晶化作用と含有量の増加により、接着面積の拡大を防止するので、耐熱カバーテープ1を剥離強度の低い低剥離強度状態で維持することができる。したがって、部品メーカからアッセンブリメーカに部品用キャリアテープを輸送する貨物運送車や航空機が長時間野外に駐車するような場合にも、外部環境の温度で耐熱カバーテープ1の剥離強度が上昇し、耐熱カバーテープ1が高剥離強度状態になるのを有効に抑制することができる。
また、60℃以上の高温の外部環境下に部品用キャリアテープが長期間放置されるような場合にも、耐熱カバーテープ1の剥離強度の上昇を初期値の50%以下に抑制することができる。したがって、部品用キャリアテープから耐熱カバーテープ1を簡単に剥離することができ、作業の円滑化、迅速化、容易化を図ることが可能になる。さらに、耐熱カバーテープ1を低剥離強度状態に維持するため、部品用キャリアテープ10の輸送方法の改善を特に重視する必要もない。
なお、上記実施形態における接着層4のオレフィン系樹脂には、ポリスチレン樹脂あるいはアクリル樹脂をグラフト重合しても良いし、ポリスチレン樹脂とアクリル樹脂とをグラフト重合しても良い。
以下、本発明の実施例を比較例と共に説明する。
〔実施例1〕
先ず、ポリスチレン製で8.0mmの幅を有する透明の部品用キャリアテープ用の耐熱カバーテープを製造するため、接着性樹脂を調製した。接着性樹脂は、密度0.925のポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂(PSジャパン社製:製品名HF77)、アクリル樹脂(三菱化学社製:製品名アクリル酸メチル)、及びラジカル開始剤(TCI JAPAN社製:製品名ジパチルパーオキシド)を表1のように混合し、この混合した樹脂組成物を二軸押出機を用いて減圧混練することにより、調製した。二軸押出機は、シリンダー温度180℃、スクリュー回転数250rpm、吐出量5kg/hr、ベント圧力50mmHgの条件で使用した。
〔実施例1〕
先ず、ポリスチレン製で8.0mmの幅を有する透明の部品用キャリアテープ用の耐熱カバーテープを製造するため、接着性樹脂を調製した。接着性樹脂は、密度0.925のポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂(PSジャパン社製:製品名HF77)、アクリル樹脂(三菱化学社製:製品名アクリル酸メチル)、及びラジカル開始剤(TCI JAPAN社製:製品名ジパチルパーオキシド)を表1のように混合し、この混合した樹脂組成物を二軸押出機を用いて減圧混練することにより、調製した。二軸押出機は、シリンダー温度180℃、スクリュー回転数250rpm、吐出量5kg/hr、ベント圧力50mmHgの条件で使用した。
接着性樹脂を調製したら、この接着性樹脂を強度確保層に積層された緩衝中間層に分出しして乾燥硬化させることにより、20μmの厚さとし、耐熱カバーテープを製造した。強度確保層としては、厚さ16μmのポリエチレンテレフタレート製のフィルムを採用した。また、緩衝中間層は、厚さ30μmのポリエチレン製のフィルムとした。
耐熱カバーテープを製造したら、部品用キャリアテープの平坦な表面に耐熱カバーテープをヒートシールし、60℃の環境下で1週間放置した。耐熱カバーテープのヒートシールに際しては、初期の剥離強度をおおよそ50gに設定した。部品用キャリアテープを1週間放置したら、部品用キャリアテープの表面から耐熱カバーテープを所定の速度で徐々に剥離するとともに、この際の剥離強度を測定機器(バンガードシステムズ社製:製品名VG-35)により測定し、測定結果を表3にまとめて評価した。測定の際の剥離速度は,300mm/minに設定した。
剥離強度の測定・評価に際しては、製造した耐熱カバーテープを5.5mm幅にスリットし、この耐熱カバーテープを8.0mm幅の部品用キャリアテープに初期の剥離強度がおおよそ50gになる条件でテーピングするとともに、60℃でエイジングし、その後、常温に戻して剥離強度の変化を調べた。テーピングは、テーピング機(バンガードシステム社製:VN1100)を用い、シール温度150℃〜170℃、シール圧力0.3MPa、シール時間0.2秒×2、コテ幅0.3mmの条件下でシートシールした。
〔実施例2〕
基本的には実施例1と同様であるが、接着性樹脂のポリスチレン樹脂(PSジャパン社製:製品名HF77)の配合量を変更し、実施例1のオレフィン系樹脂の含有比率が30%なのに対し、オレフィン系樹脂の含有比率を79%とした。
〔実施例3〕
基本的には実施例1と同様であるが、接着性樹脂のポリスチレン樹脂(PSジャパン社製:製品名HF77)とアクリル樹脂(三菱化学社製:製品名アクリル酸メチル)の配合量を変更し、オレフィン系樹脂の含有比率を89%とした。
基本的には実施例1と同様であるが、接着性樹脂のポリスチレン樹脂(PSジャパン社製:製品名HF77)の配合量を変更し、実施例1のオレフィン系樹脂の含有比率が30%なのに対し、オレフィン系樹脂の含有比率を79%とした。
〔実施例3〕
基本的には実施例1と同様であるが、接着性樹脂のポリスチレン樹脂(PSジャパン社製:製品名HF77)とアクリル樹脂(三菱化学社製:製品名アクリル酸メチル)の配合量を変更し、オレフィン系樹脂の含有比率を89%とした。
〔実施例4〕
基本的には実施例2と同様であるが、ポリエチレン樹脂を密度が0.920の低密度ポリエチレン樹脂に変更した。
〔実施例5〕
基本的には実施例2と同様であるが、ポリエチレン樹脂を密度が0.929の低密度ポリエチレン樹脂に変更した。
基本的には実施例2と同様であるが、ポリエチレン樹脂を密度が0.920の低密度ポリエチレン樹脂に変更した。
〔実施例5〕
基本的には実施例2と同様であるが、ポリエチレン樹脂を密度が0.929の低密度ポリエチレン樹脂に変更した。
〔比較例1〕
基本的には実施例1と同様であるが、接着性樹脂のポリスチレン樹脂(PSジャパン社製:製品名HF77)の配合量を変更し、オレフィン系樹脂の含有比率を30%未満の29%とした。
〔比較例2〕
基本的には実施例1と同様であるが、接着性樹脂のポリスチレン樹脂(PSジャパン社製:製品名HF77)とアクリル樹脂(三菱化学社製:製品名アクリル酸メチル)の配合量を大幅に変更し、オレフィン系樹脂の含有比率を90%未満ではなく、90%とした。
基本的には実施例1と同様であるが、接着性樹脂のポリスチレン樹脂(PSジャパン社製:製品名HF77)の配合量を変更し、オレフィン系樹脂の含有比率を30%未満の29%とした。
〔比較例2〕
基本的には実施例1と同様であるが、接着性樹脂のポリスチレン樹脂(PSジャパン社製:製品名HF77)とアクリル樹脂(三菱化学社製:製品名アクリル酸メチル)の配合量を大幅に変更し、オレフィン系樹脂の含有比率を90%未満ではなく、90%とした。
〔比較例3〕
基本的には実施例2と同様であるが、ポリエチレン樹脂を密度が0.920未満の0.919である低密度ポリエチレン樹脂に変更した。
〔比較例4〕
基本的には実施例2と同様であるが、ポリエチレン樹脂を密度が0.930未満ではなく、0.930である低密度ポリエチレン樹脂に変更した。
基本的には実施例2と同様であるが、ポリエチレン樹脂を密度が0.920未満の0.919である低密度ポリエチレン樹脂に変更した。
〔比較例4〕
基本的には実施例2と同様であるが、ポリエチレン樹脂を密度が0.930未満ではなく、0.930である低密度ポリエチレン樹脂に変更した。
実施例1〜5の耐熱カバーテープは、比較例とは異なり、接着層のオレフィン系樹脂の比率と樹脂の結晶化を利用することができ、高温の環境下で剥離強度の上昇を抑えることができるのを確認した。
本発明に係る耐熱カバーテープ及びその製造方法は、部品用キャリアテープの製造分野で使用される。
1 耐熱カバーテープ
2 強度確保層
3 緩衝中間層
4 接着層
10 部品用キャリアテープ
11 エンボス穴
12 電子部品(部品)
2 強度確保層
3 緩衝中間層
4 接着層
10 部品用キャリアテープ
11 エンボス穴
12 電子部品(部品)
Claims (5)
- 部品用キャリアテープに貼り着けられる耐熱カバーテープであって、耐熱性を有する強度確保層と、この強度確保層に積層される緩衝中間層と、この緩衝中間層に積層されて部品用キャリアテープに接着する接着層とを含み、この接着層にオレフィン系樹脂が30%〜90%未満含有されることを特徴とする耐熱カバーテープ。
- 強度確保層がポリエチレンテレフタレート層であり、緩衝中間層がポリエチレン層である請求項1記載の耐熱カバーテープ。
- 接着層は、オレフィン系樹脂に、ポリスチレン樹脂とアクリル樹脂の少なくともいずれかがグラフト重合された請求項1又は2記載の耐熱カバーテープ。
- オレフィン系樹脂は、密度が0.920〜0.930未満の低密度ポリエチレン樹脂である請求項1、2、又は3記載の耐熱カバーテープ。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載した耐熱カバーテープの製造方法であり、オレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂とアクリル樹脂の少なくともいずれか一方の樹脂、及びラジカル開始剤を混合して樹脂組成物とし、この混合した樹脂組成物を減圧混練することにより、接着性樹脂を調製し、その後、接着性樹脂を強度確保層に積層された緩衝中間層に供給して乾燥硬化させることにより、接着層を形成することを特徴とする耐熱カバーテープの製造方法。
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