JP2018107687A - 通信システム、通信方法および制御プログラム - Google Patents

通信システム、通信方法および制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】近距離無線通信において、ユーザの利便性が低下することを抑制しつつ、ユーザの所望の接続先装置に的確に接続することが可能な技術を提供する。【解決手段】近距離無線通信を利用して端末(携帯端末100)とデバイス(MFP300)とが通信する通信システムである。近距離無線通信用の電波を発信する複数のデバイス(MFP300)のうち、端末(携帯端末100)との通信を行う優先順位を設定情報として設定する。接続先候補として検出した複数のデバイス(MFP300)のうち、設定情報の優先順位に基づき通信するデバイス(MFP300)を決定する。接続先候補として検出した複数のデバイス(MFP300)のうち、設定情報の優先順位が最上位となるデバイス(MFP300)が一つに決まる場合、決定したデバイス(MFP300)と自動的に通信を開始する。【選択図】図1

Description

この開示は通信システム、通信方法および制御プログラムに関し、特に、近距離無線通信を利用して端末とデバイスとが通信する通信システム、通信方法および制御プログラムに関する。
端末と画像形成装置などのデバイスとの間の通信には、各種の無線通信技術が利用され得る。たとえば、無線LAN(IEEE 802.11等)による通信、および/または近距離無線通信が利用され得る。近距離無線通信としては、Bluetooth(登録商標)規格に基づく通信等が存在する。
特許文献1には、画像形成装置に関する技術ではないが、携帯端末と周辺機器との間の無線通信にBluetooth(ブルートゥース)規格に基づく通信が利用される技術が記載されている。
特開2007−67723号公報
ここにおいて、Bluetooth規格に基づく通信(ブルートゥース通信)におけるペアリング方式には、ブルートゥース通信における接続先装置をユーザが確認する作業(確認作業)を伴わない方式と当該確認作業を伴う方式とが存在する。
当該確認作業を伴わない方式(「確認不要接続方式」とも称する)としては、「JustWorks方式」などが存在する。「JustWorks方式」においては、たとえば、ブルートゥース通信における接続先装置の確認作業がユーザによって行われず、接続元装置によって検出された閾値以上の電波強度の装置が接続先装置として自動的に決定され、各装置間のペアリングが自動的に実行される。
確認不要接続方式が利用される場合、接続元装置は、電波強度で接続先装置までの距離を正確に測れないため、検出した接続先装置が最も近い接続先装置とは限られず、遠い接続先装置と自動的にペアリングが実行される問題があった。例えば、接続先装置がプリンタの場合、接続元装置から遠く、印刷をしたくないプリンタと自動的にペアリングが実行されプリント出力が行われる問題があった。また、接続元装置は、複数の接続先装置が検出された場合でも、所定条件(最も電波が強い、最先の検出)に基づいて接続先装置が選択され、各装置間のペアリングが自動的に実行され、ユーザの望まない接続先装置で処理が実行される問題があった。
一方、ユーザによる接続先装置の確認作業を伴う方式(「要確認接続方式」とも称する)としては、「Numeric Comparison方式」などが存在する。「Numeric Comparison方式」においては、たとえば接続元装置の表示手段と接続先装置の表示手段との双方に同一の確認コード(確認番号)が表示される。そして、確認コードが表示されている装置が所望の接続先装置である旨がユーザによって確認された上で、「OK」ボタンの押下操作など、所望の接続先装置であることを承認する操作(承認操作)が確認作業として行われると、各装置間のペアリングが実行される。
要確認接続方式が利用される場合、接続先装置の確認作業が要求されることによって、ユーザの手間(確認作業を行う手間)が増え、ユーザの利便性が低下する問題があった。例えば、接続先装置がプリンタの場合、ユーザがプリンタを使用する度に検出した複数のプリンタから印刷したいプリンタを選択する手間がかかる問題があった。
そこで、本開示は、近距離無線通信において、ユーザの利便性が低下することを抑制しつつ、ユーザの所望の接続先装置に的確に接続することが可能な技術を提供することを課題とする。
本開示のある局面に従うと、近距離無線通信を利用して端末とデバイスとが通信する通信システムであって、近距離無線通信用の電波を発信する複数のデバイスのうち、端末との通信を行う優先順位を設定情報として設定する設定手段と、近距離無線通信における接続先候補のデバイスを検出する検出手段と、検出手段で接続先候補として検出した複数のデバイスのうち、設定情報の優先順位に基づき通信するデバイスを決定する決定手段と、接続先候補として検出した複数のデバイスのうち、決定手段で設定情報の優先順位が最上位となるデバイスが一つに決まる場合、決定したデバイスと自動的に通信を開始する通信処理手段とを備える。
好ましくは、設定手段で設定した設定情報は、デバイスおよび端末の少なくとも一方に記憶されている。
好ましくは、設定手段は、デバイスおよび端末の少なくとも一方で設定情報を設定可能である。
好ましくは、設定手段は、デバイスの条件により設定情報の優先順位を変更して設定することが可能である。
好ましくは、デバイスの条件は、デバイスでのジョブの処理状態、およびデバイスでのジョブの処理能力のうち少なくとも1つの条件を含んでいる。
好ましくは、検出手段で接続先候補として検出した複数のデバイスに対する端末の移動方向を検知する移動検知手段をさらに備える。
好ましくは、移動検知手段は、デバイスから発信される近距離無線通信用の電波強度の単位時間当たりの変化に基づいて端末の移動方向を検知する。
好ましくは、決定手段は、設定情報の優先順位、および移動検知手段で検知する端末の移動方向に基づき通信するデバイスを決定する。
好ましくは、通信処理手段は、端末が移動方向において、優先順位が最上位となるデバイスが一つに決まる場合、決定したデバイスと自動的に通信を開始する。
好ましくは、決定手段でデバイスが一つに決まらない場合、接続先候補として検出した複数のデバイスを表示して、ユーザが通信を開始するデバイスを選択することが可能な選択手段をさらに備える。
好ましくは、選択手段は、決定手段で優先順位が最上位となる複数のデバイスのみ表示する。
好ましくは、近距離無線通信は、ブルートゥース通信である。
本開示の他の局面に従うと、近距離無線通信を利用して端末とデバイスとが通信する通信方法であって、近距離無線通信用の電波を発信する複数のデバイスのうち、端末との通信を行う優先順位を設定情報として設定するステップと、近距離無線通信における接続先候補のデバイスを検出するステップと、接続先候補として検出した複数のデバイスのうち、設定情報の優先順位に基づき通信するデバイスを決定するステップと、接続先候補として検出した複数のデバイスのうち、設定情報の優先順位が最上位となるデバイスが一つに決まる場合、決定したデバイスと自動的に通信を開始するステップとを含む。
本開示の他の局面に従うと、近距離無線通信を利用してデバイスと通信する端末の制御プログラムであって、制御プログラムは端末に搭載されたコンピューターに、
近距離無線通信用の電波を発信する複数のデバイスのうち、端末との通信を行う優先順位を設定情報として設定するステップと、近距離無線通信における接続先候補のデバイスを検出するステップと、接続先候補として検出した複数のデバイスのうち、設定情報の優先順位に基づき通信するデバイスを決定するステップと、
接続先候補として検出した複数のデバイスのうち、設定情報の優先順位が最上位となるデバイスが一つに決まる場合、決定したデバイスと自動的に通信を開始するステップとを実行させる。
本開示によれば、近距離無線通信において、ユーザの利便性が低下することを抑制しつつ、ユーザの所望の接続先装置に的確に接続することが可能である。
画像形成システムを示す図である。 画像形成装置(MFP)の機能ブロックを示す図である。 携帯端末の概略構成を示す機能ブロック図である。 携帯端末の動作を示すフローチャートである。 装置リスト画面および電波強度とアンテナ本数との関係を示す図である。 複数の画像形成装置と携帯端末との位置関係を説明するための図である。 複数の画像形成装置と携帯端末との別の位置関係を説明するための図である。 画像形成装置に対する携帯端末の移動方向を説明するための図である。
以下に、図面を参照しつつ、画像形成装置の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらの説明は繰り返さない。
(通信システムの構成概要)
図1は、本発明に係る通信システム1を示す図である。図1に示すように、通信システム1では、端末である携帯端末100と、端末と通信するデバイスである複数の画像形成装置300A,300Bとを備える。図1に示す通信システム1は、デバイスに複数の画像形成装置300A,300Bを採用しているため画像形成システムである。しかし、通信システム1は、画像形成システムに限定されず、近距離無線通信を利用して端末とデバイスとが通信するシステムであれば何れの構成であってもよい。なお、画像形成装置300A,300Bの総称として画像形成装置300と記載する場合がある。
画像形成装置300と携帯端末100とは、各種の近距離無線通信技術を用いて互いに通信を行う。この通信システム1では、近距離無線通信として、Bluetooth(登録商標)規格に基づく通信(ブルートゥース通信)が用いられる。なお、当該ブルートゥース通信には、Bluetoothの拡張規格であるBLE(Bluetooth Low Energy)等が含まれる。
ブルートゥース通信におけるペアリング方式(接続方式)には、「確認不要接続方式」と「要確認接続方式」との2つの方式が存在する。なお、この通信システム1においては、携帯端末100がブルートゥース通信における接続元装置であり、画像形成装置300がブルートゥース通信における接続先装置である。
「確認不要接続方式」は、ユーザによる当該接続先装置の確認作業(ブルートゥース通信における接続先装置を接続元装置(携帯端末100)のユーザが確認する作業)を伴わない方式である。確認不要接続方式としては、「JustWorks方式」などが存在する。「JustWorks方式」においては、たとえば、ユーザは、当該確認作業(接続先装置を確認する作業)を要求されず、接続元装置(携帯端末100)によって検出された一の画像形成装置300が当該接続先装置として自動的に決定され、各装置間のペアリングが自動的に実行される。
一方、「要確認接続方式」は、接続元装置(携帯端末100)のユーザによる当該接続先装置の確認作業を伴う方式である。要確認接続方式としては、「Numeric Comparison方式」、「Passkey Entry方式」などが存在する。
「Numeric Comparison方式」においては、たとえば、接続元装置(携帯端末100)のタッチパネル75(図1)と、接続先装置として選択された装置(被選択装置)のタッチパネル25(図1)との双方に同一の確認コード(確認番号)が表示される。そして、確認コードが表示されている画像形成装置300が所望の接続先装置である旨が携帯端末100のユーザによって確認され、当該画像形成装置300が所望の接続先装置であることを承認する操作(作業)として「OK」ボタン等の押下操作がユーザによって行われると、各装置間のペアリングが実行される。
「Passkey Entry方式」においては、たとえば、ユーザは、接続先装置を確認した上で、接続先装置に表示された確認コードを接続元装置(携帯端末100)の入力手段を用いて入力すること、を要求される。そして、確認コードが表示されている画像形成装置300が所望の接続先装置である旨がユーザによって確認され、確認コードの入力操作が当該確認作業としてユーザによって行われると、各装置間のペアリングが実行される。
ここでは、確認不要接続方式として「JustWorks方式」が用いられ、要確認接続方式として「Numeric Comparison方式」が用いられる。
(画像形成装置の構成)
図2は、画像形成装置300(300A,300B)の機能ブロックを示す図である。ここでは、画像形成装置300として、MFP(マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi-Functional Peripheral))を例示する。図2においては、MFP300の機能ブロックが示されている。
MFP300は、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能およびボックス格納機能などを備える装置(複合機とも称する)である。具体的には、MFP300は、図2の機能ブロック図に示すように、画像読取部2、印刷出力部3、通信部4、格納部5、操作部6およびコントローラ(制御部)9等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
画像読取部2は、MFP300の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って(すなわちスキャンして)、当該原稿の画像データ(原稿画像あるいはスキャン画像とも称する)を生成する処理部である。この画像読取部2は、スキャン部であるとも称される。
印刷出力部3は、印刷対象に関するデータに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、各種の無線通信(ブルートゥース通信等を含む)を行うことも可能である。具体的には、通信部4は、無線LAN(IEEE 802.11等)による無線通信を行う無線LAN通信部4aと、ブルートゥース通信(ブルートゥース規格に基づく無線通信)を行うブルートゥース通信部4bとを備える。MFP300には、ブルートゥース通信部4bの一部または全部として機能するブルートゥースチップ42(近距離無線通信用チップ(あるいは単に通信チップ)とも称される)が内蔵されている(図1参照)。ブルートゥースチップ42は、アドバタイジングデータ(Advertising Data)(ブロードキャスト送信される送信データ)をブロードキャスト送信(一斉同報送信)することが可能である。このアドバタイジングデータには、MFP300の装置識別情報(MACアドレス(Media Access Control address)、装置ID等)が含まれている(記述されている)。
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置で構成される。
操作部6は、MFP300に対する操作入力を受け付ける操作入力部6aと、各種情報の表示出力を行う表示部6bとを備えている。
このMFP300においては、略板状の操作パネル部6c(図1参照)が設けられている。また、操作パネル部6cは、その正面側にタッチパネル25(図1参照)を有している。タッチパネル25は、操作入力部6aの一部としても機能するとともに、表示部6bの一部としても機能する。タッチパネル25は、液晶表示パネルに各種センサ等が埋め込まれて構成され、各種情報を表示するとともに操作者からの各種の操作入力を受け付けることが可能である。
コントローラ(制御部)9は、MFP300に内蔵され、MFP300を統括的に制御する制御装置である。コントローラ9は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(たとえば、EEPROM(登録商標))内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)を実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体を介してMFP300にインストールされているようにしてもよい。あるいは、当該プログラムは、ネットワーク等を経由してダウンロードされてMFP300にインストールされるようにしてもよい。
具体的には、図2に示すように、コントローラ9は、当該プログラムの実行により、通信制御部11と入力制御部12と表示制御部13とを含む各種の処理部を実現する。
通信制御部11は、他の装置(携帯端末100等)との間の通信動作を通信部4等と協働して制御する処理部である。通信制御部11は、各種データの送信動作を制御する送信制御部と各種データの受信動作を制御する受信制御部とを有する。また、通信制御部11は、通信部4(ブルートゥース通信部4b)と協働して、接続元装置とのペアリング動作等をも制御する。具体的には、通信制御部11は、携帯端末100からの方式指定通知(確認不要接続方式と要確認接続方式とのいずれかの方式をブルートゥース通信におけるペアリング方式として指定する通知)にて指定されたペアリング方式を用いて、携帯端末100とのペアリング処理を実行する。当該通信制御部11は、ペアリング実行部とも称される。
入力制御部12は、操作入力部6a(タッチパネル25等)に対する操作入力動作を制御する制御部である。たとえば、入力制御部12は、タッチパネル25に表示された操作画面に対する操作入力を受け付ける動作を制御する。
表示制御部13は、表示部6b(タッチパネル25等)における表示動作を制御する処理部である。表示制御部13は、MFP300を操作するための操作画面等をタッチパネル25に表示させる。
(携帯端末の構成)
次に携帯端末100の構成について説明する。
携帯端末(外部端末)50は、MFP300との間でのネットワーク通信が可能な情報入出力端末装置(情報端末)である。ここでは、携帯端末100として、スマートフォンを例示する。ただし、これに限定されず、携帯端末100は、タブレット型端末などであってもよい。
図3は携帯端末100の概略構成を示す機能ブロック図である。
携帯端末100は、図3の機能ブロック図に示すように、通信部54、格納部55、操作部56およびコントローラ(制御部)59等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
通信部54は、各種の無線通信(ブルートゥース通信等を含む)を行うことが可能である。具体的には、通信部54は、無線LAN(IEEE 802.11等)による無線通信を行う無線LAN通信部54aと、ブルートゥース通信(ブルートゥース規格に基づく無線通信)を行うブルートゥース通信部54bとを備える。ブルートゥース通信部54bは、MFP300に内蔵されたブルートゥースチップ42からブロードキャスト送信されてくるアドバタイジングデータ(Advertising Data)を受信するとともに、そのデータ送信用電波の強度を測定する。
格納部55は、不揮発性の半導体メモリ等の記憶装置で構成される。格納部55には、コントローラ59で実行する制御プログラム(アプリケーションプログラムなど)や、各種画面(詳細にはその表示用データ)が格納されている。さらに、格納部55には、ブルートゥース通信における接続先候補のMFP300(接続候補装置)と通信を行う優先順位の設定情報も格納されている。
操作部56は、携帯端末100に対する操作入力を受け付ける操作入力部56aと、各種情報の表示出力を行う表示部56bとを備えている。この携帯端末100においては、液晶表示パネルに各種センサ等が埋め込まれて構成されたタッチパネル75(図1参照)が設けられている。このタッチパネル75は、操作入力部56aの一部としても機能するとともに、表示部56bの一部としても機能する。
図3のコントローラ(制御部)59は、携帯端末100に内蔵され、携帯端末100を統括的に制御する制御装置である。コントローラ59は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ59は、CPUにおいて、格納部55や記憶部(半導体メモリ等)内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)を実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体を介して携帯端末100にインストールされるようにしてもよい。あるいは、当該プログラムは、ネットワーク等を経由してダウンロードされて携帯端末100にインストールされるようにしてもよい。
具体的には、コントローラ59は、当該プログラムの実行により、通信制御部61と入力制御部62と表示制御部63と検出部64と設定部65と決定部66とを含む各種の処理部を実現する。
通信制御部61は、通信部54等と協働して、MFP300等との通信動作を制御する処理部である。また、通信制御部61は、接続先装置とのペアリング動作等をも制御する処理部でもある。
入力制御部62は、操作入力部56a(タッチパネル75等)に対する操作入力動作等を制御する制御部である。
表示制御部63は、表示部56b(タッチパネル75等)における各種情報の表示動作を制御する処理部である。表示制御部63は、たとえば、装置リスト画面510(図5(a)参照)の表示動作等を制御する。
検出部(検出処理部)64は、ブルートゥース通信における接続先候補のMFP300(接続候補装置)を、ブルートゥース通信用の電波に基づき検出する動作等を制御する処理部である。
設定部65は、ブルートゥース通信における接続先候補のMFP300(接続候補装置)のうち、優先的に通信を行うMFP300の優先順位を設定する動作を制御する処理部である。具体的には、設定部65は、優先的に通信を行うMFP300に対応する優先順位の情報(第1位、第2位など)を、ユーザに操作入力部56a(タッチパネル75等)で入力させ、入力された優先順位の情報とMFP300の識別情報(例えばアドレス情報)とを対応させて設定情報として格納部55に格納する。なお、優先順位の情報は、優先の有無の2値の情報であっても、第1位、第2位など複数の値の情報であってもよい。また、優先順位の情報は、第1位、第2位など複数の値の情報で設定する場合、同じ順位を複数のMFPに設定可(例えば第1位の情報を3台のMFP0に設定)にしても、設定不可(例えば第1位の情報は1台のMFPのみに設定)としてもよい。
決定部66は、ブルートゥース通信におけるペアリング方式を決定する動作を制御する処理部である。具体的には、決定部66は、検出部64によって検出された接続候補装置の台数および設定部65で設定された設定情報に応じて、当該ペアリング方式を決定する。より詳細には、単一の接続候補装置が接続候補装置として検出される場合、決定部66は、確認作業(ブルートゥース通信における接続先装置を携帯端末100のユーザが確認する作業)を伴わない方式(確認不要接続方式)(ここでは「JustWorks方式」)を、ペアリング方式として決定する。一方、複数の接続候補装置が接続候補装置として検出される場合、決定部66は、当該確認作業を伴う方式(要確認接続方式)(ここでは「Numeric Comparison方式」)を、ペアリング方式として決定する。
(通信システムの動作)
複数のMFP300の内から1つのMFP300と携帯端末100とが通信を行い、プリント出力を行う場合の通信システムの動作の例を説明する。当該通信システムの動作を携帯端末100の動作のフローチャートに基づいて説明する。図4は、携帯端末の動作を示すフローチャートである。まず、ユーザが携帯端末100を操作してMFP300に対してプリント出力の処理を実行する場合、携帯端末100は、通信可能なMFP300を検出するため、各MFP300(MFP300A,300B)からのブルートゥース通信用の電波をそれぞれ受信するとともに、当該電波の強度をもそれぞれ測定する(ステップS401)。
なお、MFP300は、ブルートゥース通信用の電波(MFP300の周辺領域(たとえば数十メートル以内)に到達する電波)を微小時間間隔で常に発信している。詳細には、MFP300に内蔵されたブルートゥースチップ42(図1参照)は、アドバタイジングデータ(Advertising Data)をブロードキャスト送信している。このような動作によって、携帯端末100は、通信可能な各MFP300(MFP300A,300B)からのブルートゥース通信用の電波を受信することができる。
具体的に、携帯端末100(通信制御部61および検出部64)は、携帯端末100のブルートゥース通信部54bと協働し、各MFP300内のブルートゥースチップ42からそれぞれブロードキャスト送信されてきたアドバタイジングデータを受信するとともに、そのデータ送信用電波の強度をそれぞれ測定する。
たとえば、携帯端末100と或るMFP300(たとえばMFP300A)との距離が比較的小さい場合、携帯端末100によって検出(測定)される電波の強度(MFP300A内のブルートゥースチップ42から送出されてくる電波の強度)は、比較的大きい。逆に、携帯端末100と或るMFP300(たとえばMFP300B)との距離が比較的大きい場合、携帯端末100によって検出(測定)される電波の強度(MFP300Bからの電波の強度)は、比較的小さい。
このような性質を利用して、携帯端末100(検出部64)は、取得される電波の強度が所定の閾値TH(例えば−80dB)以上か否かによって、通信可能なN台のMFP300を検出する(ステップS402)。携帯端末100は、検出したMFP300が0(ゼロ)台か否かを判定する(ステップS403)。検出したMFP300が0(ゼロ)台の場合(ステップS403でYES)、携帯端末100は、処理をステップS401に戻す。一方、検出したMFP300が0(ゼロ)台でない場合(ステップS403でNO)、携帯端末100は、通信可能なN台のMFP300の設定情報から優先順位を検出し、優先順位が最上位であるM台のMFP300を検出する(ステップS404)。具体的に、検出したN台のMFP300の内、3台のMFP300が優先順位1位、5台のMFP300が優先順位2位の場合、携帯端末100は、優先順位1位の3台のMFP300を優先順位が最上位であるMFP300として検出する。しかし、検出したN台のMFP300の内、優先順位1位のMFP300がなく、5台のMFP300が優先順位2位、3台のMFP300が優先順位3位の場合、携帯端末100は、優先順位2位の5台のMFP300を優先順位が最上位であるMFP300として検出する。
携帯端末100は、優先順位が最上位であるMFP300が0(ゼロ)台か否かを判定する(ステップS405)。具体的に、検出したN台のMFP300がいずれも優先順位が設定されていない場合、携帯端末100は、優先順位が最上位であるMFP300が0(ゼロ)台であると判定する。もちろん、携帯端末100は、検出したN台のMFP300に優先順位1位のMFP300がない場合に、優先順位が最上位であるMFP300が0(ゼロ)台であると判定するようにしてもよい。
優先順位が最上位であるMFP300が0(ゼロ)台でない場合(ステップS405でNO)、携帯端末100は、優先順位が最上位であるMFP300が1台か否かを判定する(ステップS406)。優先順位が最上位であるMFP300が1台である場合(ステップS406でYES)、携帯端末100(決定部66)は、ペアリング方式として確認不要接続方式(ここでは「JustWorks方式」)を決定して当該MFP300と通信を開始し、MFP300に対してプリント出力の処理を実行させる(ステップS407)。
また、携帯端末100とのブルートゥース通信における接続先装置として(自動的に)決定されたMFP300に対して、携帯端末100は、確認不要接続方式を自装置と接続先装置(たとえばMFP300A)とのブルートゥース通信におけるペアリング方式として指定する通知(方式指定通知)を送信する。通知(方式指定通知)を受信したMFP300は、携帯端末100とのブルートゥース通信におけるペアリング方式が、携帯端末100からの当該方式指定通知にて指定された方式(確認不要接続方式(「JustWorks方式」))に決定される。
ステップS407において、携帯端末100(通信制御部61)は、接続先装置(MFP300A)との間で「JustWorks方式」によるペアリングを行い、当該接続先装置(MFP300A)との接続を確立する。詳細には、携帯端末100(通信制御部61)は、自装置にて決定されたペアリング方式(「JustWorks方式」)を用いてMFP300とのペアリングを実行し、MFP300は、携帯端末100からの方式指定通知にて指定されたペアリング方式(「JustWorks方式」)を用いて、携帯端末100とのペアリングを実行する。
このように、優先順位が最上位であるMFP300が1台である場合、確認不要接続方式がペアリング方式として決定され、接続候補装置として検出された1つのMFP300がユーザの所望の接続先装置であるか否かの確認作業を行うことなくプリント出力の処理を実行することが可能となる。
一方、優先順位が最上位であるMFP300が1台でない場合(ステップS406でNO)、携帯端末100は、ペアリング方式として要確認接続方式(ここでは「Numeric Comparison方式」)を決定して、優先順位が最上位であるMFP300のリスト表示である装置リスト画面510(図5(a)参照)を表示する(ステップS408)。つまり、携帯端末100は、検出したN台のMFP300から優先順位が最上位となるM台のMFP300のみを装置リスト画面510に表示させている。そして、携帯端末100は、リスト表示からユーザが選択したMFP300の選択情報の入力受付け待ち状態となる。
具体的に、携帯端末100のタッチパネル75に表示される装置リスト画面について説明する。図5は、装置リスト画面および電波強度とアンテナ本数との関係を示す図である。図5(a)に示すように、装置リスト画面510には、複数の接続候補装置が列挙された装置リストに加えて、接続候補装置それぞれの電波強度、「Bluetoothで接続可能なMFPが複数台あります。接続するMFPを選択してください。」などの選択依頼メッセージも表示される。
当該装置リスト画面510においては、図5(a)に示すように、複数の接続候補装置(ここではMFP300A,300B)が、それぞれの装置識別情報(ここでは装置ID)で互いに区別されて表示される。
具体的には、各MFP300からのブルートゥース通信用電波の受信に際して、アドバタイジングデータから装置識別情報(装置ID)がそれぞれ取得され、各MFP300の装置IDが携帯端末100にて一時的に格納される。そして、接続候補装置として検出されたMFP300(優先順位が最上位であるMFP300)の装置IDが装置リストに列挙される。ここでは、図5(a)に示すように、当該装置リストには、MFP300Aの装置ID(「C830-*********A」)とMFP300Bの装置ID(「C830-*********B」)とが列挙されている。
また、当該装置リスト画面510においては、複数の接続候補装置(MFP300A,MFP300B)(詳細には複数の接続候補装置の各装置ID)が、当該複数の接続候補装置からそれぞれ取得された電波強度の降順(電波強度の大きい順)に表示される。そのため、装置リスト画面510の上側の接続候補装置を選択することでより電波強度の大きいMFP300に対して通信可能となる。なお、電波強度は5本のアンテナで表示され、電波強度とアンテナ本数との関係は、例えば図5(b)にしめすようになっている。例えば、電波強度が−40dB以上であれば、装置リスト画面510に5本のアンテナが表示される。
当該装置リスト画面510において表示されるMFP300の順は、電波強度に基づいて決定される場合に限定されるものではなく、MFP300の優先順位、MFP300でのジョブの処理状態(例えば、MFP300AにてFAX受信中である)、やMFP300でのジョブの処理能力(例えば、MFP300Aが100枚/分のプリント能力である)などに基づいて決定される場合であってもよい。
図4に戻って、携帯端末100は、ユーザが装置リスト画面510から接続先装置としてのMFP300を選択した場合、選択されたMFP300の選択情報が入力される(ステップS409)。
複数の接続候補装置の中から1つの接続候補装置が接続先装置として選択されると、携帯端末100(通信制御部61)は、選択された被選択装置(ここではMFP300A)を接続先装置として決定する。
接続先装置が決定されると、携帯端末100は、要確認接続方式(ここでは「Numeric Comparison方式」)をペアリング方式として指定する方式指定通知を当該接続先装置(MFP300A)に送信する。MFP300においては、携帯端末100とのブルートゥース通信におけるペアリング方式が、携帯端末100からの当該方式指定通知にて指定された方式(要確認接続方式(「Numeric Comparison方式」))に決定され、後述のように、当該指定された方式を用いて携帯端末100とのペアリングが実行される。
なお、要確認接続方式(ここでは「Numeric Comparison方式」)においては接続先装置の確認処理を実行してもよい。具体的に、携帯端末100(通信制御部61)は、所定桁数の確認コード(確認番号)を、乱数を用いて生成する。ここでは、6桁の確認コード(たとえば「135846」)が生成される。そして、携帯端末100(通信制御部61)は、当該確認コード(ここでは「135846」)を当該被選択装置(ここではMFP300A)へと送信する。当該被選択装置(MFP300A)の表示制御部13は、当該確認コードが携帯端末100から受信されると、当該確認コード(「135846」)を含む確認画面をタッチパネルに表示する。被選択装置(ここではMFP300A)がユーザの所望の接続先装置であると判断され、当該被選択装置との接続が許可されたか否か、が判定される。そして、当該ユーザは、被選択装置が所望の接続先装置であることを承認する操作(作業)を、接続先装置の確認作業として行う。
次に、携帯端末100(決定部66)は、選択したMFP300とペアリング方式として要確認接続方式で通信を開始し、MFP300に対してプリント出力の処理を実行させる(ステップS410)。
ステップS405に戻って、優先順位が最上位であるMFP300が0(ゼロ)台である場合(ステップS405でYES)、携帯端末100は、ペアリング方式として要確認接続方式(ここでは「Numeric Comparison方式」)を決定して、電波強度が所定の閾値THよりも大きい条件を充足したMFP300のリスト表示である装置リスト画面を表示する(ステップS411)。そして、携帯端末100は、リスト表示からユーザが選択したMFP300の選択情報の入力受付け待ち状態となる。
携帯端末100は、ユーザが装置リスト画面から接続先装置としてのMFP300を選択した場合、選択されたMFP300の選択情報が入力される(ステップS412)。次に、携帯端末100(決定部66)は、選択したMFP300とペアリング方式として要確認接続方式で通信を開始し、MFP300に対してプリント出力の処理を実行させる(ステップS413)。
以上のように、上記実施形態に係る通信システム1の動作においては、接続先候補として検出した複数のデバイス(ここではMFP300A)のうち、設定情報の優先順位が最上位となるデバイスが一つに決まる場合、決定したデバイスと自動的に通信を開始する。したがって、近距離無線通信において、ユーザの利便性が低下することを抑制しつつ、ユーザの所望の接続先装置に的確に接続することが可能である。
(画像形成装置と携帯端末との位置関係)
画像形成装置であるMFP300と携帯端末100との位置関係について、具体的な例を示しながら通信システム1の動作について説明する。図6は、複数の画像形成装置と携帯端末との位置関係を説明するための図である。図6では、3台のMFP300A,300B,300Cが部屋500に設置されており、ユーザが携帯端末100でプリント出力の処理を実行しようとしている様子が図示されている。また、MFP300Aの電波強度が所定の閾値TH以上となるエリアをエリアA、MFP300Bの電波強度が所定の閾値TH以上となるエリアをエリアB、MFP300Cの電波強度が所定の閾値TH以上となるエリアをエリアCとそれぞれした場合、複数のエリアが重複する領域が存在する。具体的に、エリアAとエリアBとが重複する領域が領域AB、エリアAとエリアCとが重複する領域が領域AC、エリアBとエリアCとが重複する領域が領域BC、エリアAとエリアBとエリアCとが重複する領域が領域ABCである。
3台のMFP300A,300B,300Cの優先順位がいずれも同じ順位(例えば1位)の場合、携帯端末100は、領域ABCでユーザがプリント出力の処理を実行すると図4のステップS408で説明したように3台のMFP300A,300B,300Cがリスト表示された装置リスト画面510がタッチパネル75に表示される。携帯端末100は、ユーザが装置リスト画面510からMFP300Aを選択した場合、MFP300Aの選択情報が入力され、MFP300Aに対してプリント出力の処理を実行させる。
3台のMFP300A,300B,300Cの優先順位が順に1位,2位,3位の場合、携帯端末100は、領域ABでユーザがプリント出力の処理を実行すると図4のステップS407で説明したように優先順位1位のMFP300Aに対してプリント出力の処理を実行させる。また、携帯端末100は、領域BCでユーザがプリント出力の処理を実行すると優先順位2位のMFP300Aに対してプリント出力の処理を実行させる。
携帯端末100の設定部65は、MFP300(デバイス)の条件により設定情報の優先順位を変更して設定することができるようにしてもよい。具体的に、デバイスの条件としては、MFP300でのジョブの処理状態、およびMFP300でのジョブの処理能力のうち少なくとも1つの条件を含む。例えば、3台のMFP300A,300B,300Cの優先順位が順に1位,2位,3位の場合、MFP300Aで大量に印刷が行われていてジョブの処理状態がビジーであれば、設定部65は、3台のMFP300A,300B,300Cの優先順位を3位,1位,2位の順に変更してもよい。また、ユーザのプリント出力の処理が例えばA2版の印刷である場合、設定部65は、3台のMFP300A,300B,300Cの内でA2版の印刷が可能(ジョブの処理能力)なMFP300Cにのみ優先順位1位を設定する。なお、MFP300でのジョブの処理状態とは、他の処理でビジー状態であるとか、トナー切れ状態であるとか、メンテナンス中であるとかのなどのMFP300の状態である。MFP300でのジョブの処理能力とは、カラー印刷可能とか、スキャナー可能とか、印刷速度、用紙サイズなどのMFP300の能力である。
次に、複数の画像形成装置と携帯端末との別の位置関係を説明する。図7は、複数の画像形成装置と携帯端末との別の位置関係を説明するための図である。図7では、2台のMFP300A,300Bが部屋に設置されており、ユーザが携帯端末100でプリント出力の処理を実行しようとしている様子が図示されている。また、MFP300Aの電波強度が所定の閾値TH以上となるエリアAに、MFP300Bの電波強度が所定の閾値TH以上となるエリアBが内包されている。
2台のMFP300A,300Bの優先順位がいずれも同じ順位(例えば1位)の場合、ユーザがMFP300Bに近づきながらMFP300Bにプリント出力の処理を実行させたくても、携帯端末100は、MFP300Aの電波を先に拾ってしまい同順位のMFP300Aにプリント出力の処理を実行されることがある。そこで、2台のMFP300A,300Bの優先順位が順に2位,1位となるように設定することで、携帯端末100は、MFP300Aの電波を先に拾ってしまっても、次に電波を拾うMFP300Bの方が、優先順位が高いのでMFP300Bにプリント出力の処理を実行さることができる。これにより、ユーザがMFP300Bに近づきながらMFP300Bにプリント出力の処理を実行させることが可能となる。
(画像形成装置に対する携帯端末の移動方向)
画像形成装置であるMFP300と携帯端末100との位置関係は、携帯端末100の移動方向によって変化するため、画像形成装置に対する携帯端末の移動方向を考慮した通信システム1の動作について説明する。図8は、画像形成装置に対する携帯端末の移動方向を説明するための図である。図8(a)では、MFP300に対して携帯端末100が近づく場合の移動ルートをルートAと、MFP300の脇を携帯端末100が通過するルートをルートBとしてそれぞれが図示している。図8(b)では、ルートA,Bで携帯端末100を移動させた場合における電波強度の時間変化を図示している。
図8(a)には、MFP300の電波強度が所定の閾値TH以上となるエリアをエリアα、MFP300の電波強度が所定の閾値THより大きい値(THA)以上となるエリアをエリアβとして図示してある。携帯端末100がルートAで移動した場合、エリアαに侵入した後にエリアβに侵入することになるので電波強度の時間変化が図8(b)に示すように急激に変化する。一方、携帯端末100がルートBで移動した場合、エリアαに侵入した後にエリアβに侵入することなくエリアαから離れるので電波強度の時間変化が図8(b)に示すように緩やかに変化する。
そのため、携帯端末100は、MFP300の電波強度の単位時間当たりの変化に基づいて移動方向を検知することが可能となる。携帯端末100は、移動方向を考慮することで、ルートAで携帯端末100を移動させている場合にはMFP300でのプリント出力の処理を実行させ、ルートBで携帯端末100を移動させている場合にはMFP300でのプリント出力の処理を実行さないとの決定を行うことが可能となる。つまり、決定部66は、設定情報の優先順位、および携帯端末100の移動方向に基づき通信するMFP300を決定する。
例えば、図7で示したMFP300Bに対して携帯端末100が近づく方向で移動した場合、MFP300Aの電波強度の単位時間当たりの変化に比べて、MFP300Bの電波強度の単位時間当たりの変化の方が急激に変化する。そのため、2台のMFP300A,300Bの優先順位がいずれも同じ順位(例えば1位)の場合であっても、携帯端末100は、移動方向を考慮することで、優先順位が最上位となる2台のMFP300A,300BからMFP300Bを決定して自動的に通信を開始することができる。
なお、携帯端末100は、接続先候補として検出した複数のMFP300に対する移動方向を検知する移動検知手段として、MFP300の電波強度の単位時間当たりの変化に基づいて検知すると説明した。しかし、これに限られず、携帯端末100は、例えば加速度センサ等を内蔵し、当該加速度センサからの出力信号に基づき移動方向を検知してもよい。
(変形例等)
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記内容のものに限定されるものではない。
たとえば、上記実施形態においては、ユーザによる接続先装置の確認作業を伴うペアリング方式(要確認接続方式)として「Numeric Comparison方式」が利用される態様を例示したが、これに限定されず、要確認接続方式として「Passkey Entry方式」が利用されてもよい。
具体的には、「Passkey Entry方式」における接続先装置の確認処理では、確認画面が接続元装置(携帯端末100)のタッチパネル75に表示され、携帯端末100のユーザは、確認コード(パスキー)の入力作業を要求される。
より詳細には、携帯端末100は、確認コード(ここでは「135846」)を生成すると、当該確認コードを被選択装置(たとえばMFP300A)へと送信する。当該被選択装置(MFP300A)は、携帯端末100から受信された確認コードを確認画面に表示する。
また、携帯端末100は、当該被選択装置(ここではMFP300A)がユーザの所望の接続先装置であるか否かを確認するための確認画面を、タッチパネル75に表示する。当該確認画面には、被選択装置(MFP300A)にて表示されている確認コードの入力を依頼するメッセージとともに、当該確認コードの入力欄が表示される。
そして、携帯端末100のユーザは、被選択装置(MFP300A)が自身の所望の接続先装置であることを確認した上で、被選択装置の確認画面に表示されている確認コードと同じコード(ここでは「135846」)を、携帯端末100の確認画面の入力欄に入力する。確認コードの入力操作がユーザによって行われ、入力されたコードと正規の確認コード(確認画面)に表示されている確認コード)との照合に成功すると、携帯端末100は、MFP300aとのペアリング処理を実行し、当該MFP300Aとの接続を確立する。このように、要確認接続方式として「Passkey Entry方式」が利用されてもよい。なお、「Numeric Comparison方式」と「Passkey Entry方式」とのいずれを要確認接続方式として利用するかは、管理者等によって事前に設定されればよい。
また、上記実施形態等においては、携帯端末100の設定部65で設定した設定情報(例えば優先順位など)を、携帯端末100の格納部55で記憶する構成について説明した。しかし、これに限定されず、当該設定情報をMFP300(デバイス)の格納部5に記憶させてもよい。もちろん、当該設定情報を携帯端末100の格納部55およびMFP300(デバイス)の格納部5の両方に記憶してもよい。さらに、上記実施形態等においては、設定情報を携帯端末100の設定部65で設定すると説明した。しかし、これに限定されず、当該設定情報をMFP300(デバイス)で設定してもよい。もちろん、当該設定情報を携帯端末100の設定部65およびMFP300(デバイス)の両方で設定できるようにしてもよい。
また、上記実施形態等においては、複数の接続候補装置の装置IDが装置リストに列挙される態様(図5参照)を例示したが、これに限定されない。たとえば、複数の接続候補装置に関してそれぞれ予め設定された装置名が装置リストに列挙されてもよい。
具体的には、各MFP300に関する装置名が、それぞれ、管理者(あるいはユーザ)によって予め設定される。
たとえば、管理者は、MFP300Aにおいて、当該MFP300Aに関して装置名(たとえば「6階西側MFP」)を設定する。MFP300Aに関して設定された装置名「6階西側MFP」は、MFP300Aの装置識別情報に含まれ、アドバタイジングデータに記述されてMFP300Aから送出される。同様に、管理者は、MFP300B,300Cにおいても、当該MFP300B,300Cに関してそれぞれ装置名(たとえば「6階中央MFP」、「6階東側MFP」)を設定し、当該装置名を含む装置識別情報が記述されたアドバタイジングデータが、MFP300B,300Cからそれぞれ送出される。なお、各MFP300の装置名は、通信システム1における複数のMFP300(300A〜300C)のユーザが各MFP300を特定可能な名称に設定されることが好ましい。
そして、携帯端末100においては、複数の接続候補装置(たとえばMFP300A,300B)が接続候補装置として検出されると、装置リスト画面がタッチパネル75に表示される。当該装置リスト画面においては、複数の接続候補装置(MFP300A,300B)の各装置名(「6階西側MFP」、「6階中央MFP」)が装置リストに列挙される。
このように、複数の接続候補装置に関してそれぞれ予め設定された装置名が、装置リストに列挙されるようにしてもよい。
ここにおいて、MFP300の装置IDを知得しているユーザは比較的少なく、MFP300の装置IDを知得していないユーザにとって、装置リストに列挙された複数の接続候補装置の装置IDの中から所望の接続候補装置に対応する装置IDを選択することが困難なこともある。
これに対して、複数の接続候補装置に関してそれぞれ予め設定された装置名が装置リストにて列挙される態様によれば、ユーザは、装置リストに列挙された複数の接続候補装置の装置名の中から所望の接続候補装置に対応する装置名を容易に選択することが可能である。
今回開示された各実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された発明は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
1 通信システム、25 MFPのタッチパネル、75 携帯端末のタッチパネル、100 携帯端末、300,300A〜300C MFP(画像形成装置)、510 装置リスト画面。

Claims (14)

  1. 近距離無線通信を利用して端末とデバイスとが通信する通信システムであって、
    近距離無線通信用の電波を発信する複数の前記デバイスのうち、前記端末との通信を行う優先順位を設定情報として設定する設定手段と、
    近距離無線通信における接続先候補の前記デバイスを検出する検出手段と、
    前記検出手段で接続先候補として検出した複数の前記デバイスのうち、前記設定情報の優先順位に基づき通信する前記デバイスを決定する決定手段と、
    接続先候補として検出した複数の前記デバイスのうち、前記決定手段で前記設定情報の優先順位が最上位となる前記デバイスが一つに決まる場合、決定した前記デバイスと自動的に通信を開始する通信処理手段とを備える、通信システム。
  2. 前記設定手段で設定した前記設定情報は、前記デバイスおよび前記端末の少なくとも一方に記憶されている、請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記設定手段は、前記デバイスおよび前記端末の少なくとも一方で前記設定情報を設定可能である、請求項1または請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記設定手段は、前記デバイスの条件により前記設定情報の優先順位を変更して設定することが可能である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の通信システム。
  5. 前記デバイスの条件は、前記デバイスでのジョブの処理状態、および前記デバイスでのジョブの処理能力のうち少なくとも1つの条件を含んでいる、請求項1に記載の通信システム。
  6. 前記検出手段で接続先候補として検出した複数の前記デバイスに対する前記端末の移動方向を検知する移動検知手段をさらに備える、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の通信システム。
  7. 前記移動検知手段は、前記デバイスから発信される近距離無線通信用の電波強度の単位時間当たりの変化に基づいて前記端末の移動方向を検知する、請求項6に記載の通信システム。
  8. 前記決定手段は、前記設定情報の優先順位、および前記移動検知手段で検知する前記端末の移動方向に基づき通信する前記デバイスを決定する、請求項6または請求項7に記載の通信システム。
  9. 前記通信処理手段は、前記端末が移動方向において、優先順位が最上位となる前記デバイスが一つに決まる場合、決定した前記デバイスと自動的に通信を開始する、請求項8に記載の通信システム。
  10. 前記決定手段で前記デバイスが一つに決まらない場合、接続先候補として検出した複数の前記デバイスを表示して、ユーザが通信を開始する前記デバイスを選択することが可能な選択手段をさらに備える、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の通信システム。
  11. 前記選択手段は、前記決定手段で優先順位が最上位となる複数の前記デバイスのみ表示する、請求項10に記載の通信システム。
  12. 前記近距離無線通信は、ブルートゥース通信である、請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の通信システム。
  13. 近距離無線通信を利用して端末とデバイスとが通信する通信方法であって、
    近距離無線通信用の電波を発信する複数の前記デバイスのうち、前記端末との通信を行う優先順位を設定情報として設定するステップと、
    近距離無線通信における接続先候補の前記デバイスを検出するステップと、
    接続先候補として検出した複数の前記デバイスのうち、前記設定情報の優先順位に基づき通信する前記デバイスを決定するステップと、
    接続先候補として検出した複数の前記デバイスのうち、前記設定情報の優先順位が最上位となる前記デバイスが一つに決まる場合、決定した前記デバイスと自動的に通信を開始するステップとを含む、通信方法。
  14. 近距離無線通信を利用してデバイスと通信する端末の制御プログラムであって、
    前記制御プログラムは前記端末に搭載されたコンピューターに、
    近距離無線通信用の電波を発信する複数の前記デバイスのうち、前記端末との通信を行う優先順位を設定情報として設定するステップと、
    近距離無線通信における接続先候補の前記デバイスを検出するステップと、
    接続先候補として検出した複数の前記デバイスのうち、前記設定情報の優先順位に基づき通信する前記デバイスを決定するステップと、
    接続先候補として検出した複数の前記デバイスのうち、前記設定情報の優先順位が最上位となる前記デバイスが一つに決まる場合、決定した前記デバイスと自動的に通信を開始するステップとを実行させる、制御プログラム。
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