JP2018103080A - 排水処理装置及び排水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】嫌気性アンモニア酸化法による安定した脱窒素処理を低コストで行える排水処理装置及び排水処理方法を提供する。
【解決手段】排水処理装置1は、排水に含まれているアンモニア性窒素を微生物汚泥によって酸化するアンモニア酸化槽100と、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥を加熱処理する加熱槽120と、を備える。排水処理方法は、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥を、廃汚泥を嫌気性微生物によって消化する消化槽50、又は、消化槽50で消化される廃汚泥を加温するための熱源80から供給される熱を利用して加熱処理し、加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下した微生物汚泥をアンモニア酸化槽100に返送し、排水に含まれているアンモニア性窒素を亜硝酸性窒素に酸化するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、排水処理装置及び排水処理方法に係り、特に、アンモニア性窒素を亜硝酸型硝化してアナモックスプロセスで排水を脱窒素処理する排水処理装置及び排水処理方法に関する。
窒素含有排水は、閉鎖性水域の富栄養化を招き、水質汚染を引き起こす一因となっている。そのため、一部の下水処理施設では、窒素含有排水に含まれている窒素成分を微生物を利用して分解除去する高度処理が行われている。
従来、窒素含有排水を生物学的に脱窒素処理する方法としては、硝化処理と脱窒処理とを組み合わせて行う硝化脱窒処理が広く用いられてきた。硝化脱窒処理では、排水中に含まれているアンモニア性窒素が硝化細菌群によって硝酸性窒素にまで酸化された後、硝酸性窒素が脱窒細菌によって窒素ガスに変換されて、窒素含有排水中の窒素成分が除去されている。
一方、近年では、嫌気性アンモニア酸化(アナモックス(ANAMMOX:Anaerobic Ammonium Oxidation))法の実用化も進められている。嫌気性アンモニア酸化反応は、アンモニアと亜硝酸とを嫌気性条件の下で共脱窒する反応であり、次の式(1)のように表される。
1.00NH4 + + 1.32NO2 - + 0.066HCO3 - + 0.13H+
→ 1.02N2 + 0.26NO3 - + 0.066CH20.50.15 + 2.03H2O・・・(1)
嫌気性アンモニア酸化反応は、独立栄養性である嫌気性アンモニア酸化細菌がアンモニアを水素供与体として行う反応であるため、メタノール等の炭素源を供給する必要が無く、運転コストが低く抑えられるという利点がある。また、亜硝酸性窒素を硝酸性窒素にまで酸化する必要が無いため、曝気に関わる動力コストも削減される。また、嫌気性アンモニア酸化細菌は高い脱窒速度を示す一方で増殖量が少ないため、処理効率を維持して設備規模を縮小することが可能であり、余剰汚泥の量が少なくなるという利点もある。
窒素含有排水は、通常、窒素成分としてアンモニア性窒素を含有していることが多い。一方、嫌気性アンモニア酸化反応では、前記の式(1)に表されるように、アンモニウムイオンと亜硝酸イオンとが約1:1.3の比率で反応する。そのため、嫌気性アンモニア酸化法では、アンモニア性窒素の一部を亜硝酸性窒素にまで酸化させておく亜硝酸型硝化が行われる。
嫌気性アンモニア酸化法による排水処理の方式は、亜硝酸型硝化と嫌気性アンモニア酸化とを一槽で行う単槽式と、亜硝酸型硝化を行うアンモニア酸化槽と嫌気性アンモニア酸化を行うアナモックス反応槽を用いる二槽式とに大別される。二槽式としては、窒素含有排水の全量をアンモニア酸化槽に導入してアンモニア性窒素の一部を部分亜硝酸化するワンパス式や、窒素含有排水の一部をアンモニア酸化槽に導入してアンモニア性窒素の全部を亜硝酸化する一方、残部を迂回させて合流させるバイパス式がある。
一般に、アンモニア性窒素を亜硝酸性窒素にまで酸化する亜硝酸型硝化には、硝化細菌群を含む微生物汚泥が用いられている。硝化細菌群は、通常、アンモニア性窒素を亜硝酸性窒素にまで酸化するアンモニア酸化細菌(ammonium oxidizing bacteria:AOB)と、亜硝酸性窒素を硝酸性窒素にまで酸化する亜硝酸酸化細菌(nitrate oxidizing bacteria:NOB)との混成である。そのため、いずれの排水処理の方式においても、亜硝酸型硝化の進行を制御し、アナモックス反応槽に導入されるアンモニウムイオンと亜硝酸イオンとの比率を適正に維持することが重要になっている。
従来、硝化細菌群を含む微生物汚泥を用いた亜硝酸型硝化は、アンモニア性窒素を亜硝酸性窒素までの部分酸化に留めて安定させるのが容易でないことが知られている。通常の窒素含有排水の水質では、亜硝酸酸化細菌が増殖し易いため、亜硝酸性窒素が硝酸性窒素にまで酸化されて嫌気性アンモニア酸化反応の反応基質が消費される傾向がある。そこで、アンモニア酸化細菌の活性を優位にするための増殖条件や活性化条件、亜硝酸酸化細菌の活性を抑制する阻害条件等について検討が進められている。
例えば、特許文献1には、湖底泥、土壌等から採取した微生物汚泥を包括固定化し、30〜80℃で加熱処理する亜硝酸型硝化担体の製造方法や、微生物を固定化するためのモノマ又はプレポリマの何れかを、採取した微生物汚泥の存在下で30〜80℃で加熱処理しながら重合する亜硝酸型硝化担体の製造方法が開示されている。これらの製造方法では、30〜80℃で加熱処理を行うことによって、微生物汚泥中のアンモニア酸化細菌を優先的に集積させている。
特開2003−211177号公報
従来は、特許文献1に開示されるように、微生物汚泥に含まれているアンモニア酸化細菌を集積させるにあたって、担体製造時や担体製造直後に微生物汚泥や担体を加熱処理する手法が採られていた。しかしながら、硝化細菌群を一旦加熱処理してアンモニア酸化細菌を集積させたとしても、その後に排水処理を続けると、亜硝酸酸化細菌の活性が復帰する。そのため、嫌気性アンモニア酸化法による脱窒素処理を安定して続けるためには、加熱処理を定期的に繰り返して亜硝酸酸化細菌の活性を低下させる必要がある。
しかしながら、排水処理設備に加熱処理用の加熱装置を新たに付設すると、設備の建設コストや付属する機器の設置コスト等が余計にかかるという問題がある。また、加熱処理を繰り返すと、加熱装置の消費エネルギが膨大になるため、運転コストが低く抑えられるという嫌気性アンモニア酸化法の本来の利点が著しく減殺されるという問題もある。
そこで、本発明は、嫌気性アンモニア酸化法による安定した脱窒素処理を低コストで行える排水処理装置及び排水処理方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明に係る排水処理装置は、排水に含まれているアンモニア性窒素を微生物汚泥によって酸化するアンモニア酸化槽と、前記アンモニア酸化槽から引き抜かれた前記微生物汚泥を加熱処理する加熱槽と、を備え、前記加熱処理に利用される熱が、廃汚泥を嫌気性微生物によって消化する消化槽、又は、前記消化槽で消化される前記廃汚泥を加温するための熱源から供給され、前記加熱処理された前記微生物汚泥が、前記アンモニア酸化槽に返送される。
また、本発明に係る排水処理方法は、排水に含まれているアンモニア性窒素を微生物汚泥によって酸化するアンモニア酸化槽を備える排水処理装置において、前記アンモニア酸化槽から引き抜かれた前記微生物汚泥を、廃汚泥を嫌気性微生物によって消化する消化槽、又は、前記消化槽で消化される前記廃汚泥を加温するための熱源から供給される熱を利用して加熱処理し、前記加熱処理された前記微生物汚泥を前記アンモニア酸化槽に返送し、前記排水に含まれているアンモニア性窒素を亜硝酸性窒素に酸化する。
本発明によれば、嫌気性アンモニア酸化法による安定した脱窒素処理を低コストで行える排水処理装置及び排水処理方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る排水処理装置の構成を示す模式図である。 加熱槽の構造の第1例を示す模式図である。 加熱槽の構造の第2例を示す模式図である。 加熱槽の構造の第3例を示す模式図である。 加熱槽の構造の第4例を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係る排水処理装置の構成を示す模式図である。 本発明の第3実施形態に係る排水処理装置の構成を示す模式図である。 第1熱交換槽及び第2熱交換槽における処理を示す概念図である。 本発明の第4実施形態に係る排水処理装置の構成を示す模式図である。 本発明の第5実施形態に係る排水処理装置の構成を示す模式図である。
[第1実施形態]
はじめに、本発明の第1実施形態に係る排水処理装置及び排水処理方法について説明する。なお、以下の各図において共通する構成については同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る排水処理装置の構成を示す模式図である。
図1に示すように、第1実施形態に係る排水処理装置1は、最初沈殿池10と、生物反応槽20と、最終沈殿池30と、濃縮槽40と、消化槽50と、脱水機60と、ガスホルダ70と、ボイラ(熱源)80と、アンモニア酸化槽100と、アナモックス反応槽110と、加熱槽120と、を備えている。
排水処理装置1は、排水に含まれている窒素成分を嫌気性アンモニア酸化法を利用して脱窒素処理する構成とされている。排水処理装置1においては、生物反応槽20を備え、排水に含まれている有機物等を生物処理する排水処理系に、亜硝酸型硝化を行うためのアンモニア酸化槽100と、嫌気性アンモニア酸化を行うためのアナモックス反応槽110とが組み込まれている。
排水処理装置1では、亜硝酸型硝化を担う微生物汚泥を加熱槽120で加熱処理して亜硝酸酸化細菌の活性を低下させる。排水処理装置1は、微生物汚泥の加熱処理に利用する熱を、消化槽50を加温する既存のボイラ80から供給する構成である。排水処理装置1において、加熱処理に利用される熱は、ボイラ80から、消化ガスG1の燃焼によって作られた蒸気又は温水(熱媒体H1)によって供給される。
図1に示すように、排水処理装置1には、窒素含有排水である流入水W1(排水)が流入し、最初沈殿池10に導入される。流入水W1は、例えば、一般家庭や事業場から排出された汚水に雨水が合流していない分流式の下水や、一般家庭や事業場から排出された汚水に雨水が合流している合流式の下水等である。排水処理装置1に流入する流入水W1は、粗大な異物等が不図示の沈砂池等において予め除去されていてもよい。
最初沈殿池10は、流入水W1を固液分離処理するために備えられる。最初沈殿池10では、流入水W1に含まれている沈降性の汚濁物質や土砂が、槽底に沈殿して除去される。槽底に沈殿した生汚泥S1は、最初沈殿池10から引き抜かれて濃縮槽40に送られる。一方、汚濁物質や土砂が除去された上澄水W2は、最初沈殿池10から生物反応槽20に流出する。
生物反応槽20は、上澄水W2(排水)を活性汚泥によって生物処理するための処理槽である。生物反応槽20では、上澄水W2に含まれている有機物等が生物処理により分解される。生物反応槽20は、微生物を利用した生物処理を行う処理槽である限り、活性汚泥法、散水濾床法、好気性濾床法、回転生物接触法、膜分離活性汚泥法、嫌気性濾床法、嫌気性グラニュール汚泥床法等のいずれの方式でもよい。活性汚泥によって生物処理された処理水W3は、生物反応槽20から最終沈殿池30に送られる。
最終沈殿池30は、生物処理された処理水W3を固液分離処理するために備えられる。最終沈殿池30では、処理水W3に含まれている活性汚泥S2が、槽底に沈殿して除去される。活性汚泥S2が除去された上澄水W4は、最終沈殿池30からアンモニア酸化槽100に送られる。一方、槽底に沈殿した活性汚泥S2は、最終沈殿池30から引き抜かれ、生物反応槽20の生物量を維持するのに必要な一部は、返送汚泥S3として生物反応槽20に戻される。また、活性汚泥S2の残部は、余剰汚泥S4として濃縮槽40に送られる。なお、最終沈殿池30は、生物反応槽20が散水濾床法、膜分離活性汚泥法等の方式である場合には省略されてもよい。
濃縮槽40は、余剰汚泥S4から水分を分離するために備えられる。濃縮槽40では、余剰汚泥S4に含まれている水分が分離されることにより、余剰汚泥230が濃縮されて減容される。濃縮槽40は、遠心分離、ベルトプレス等による機械式や、余剰汚泥S4を重力で自然沈降させる重力式や、余剰汚泥S4を気泡で浮上させて分離する加圧浮上式等のいずれの方式でもよい。余剰汚泥S4から分離された脱離水W5は、濃縮槽40から生物反応槽40に戻される。一方、濃縮汚泥S5は、濃縮槽40から消化槽50に送られる。
消化槽50は、濃縮汚泥S5(廃汚泥)を嫌気性微生物によって消化する処理槽である。消化槽50では、濃縮汚泥S5に含まれている有機物等が嫌気性条件の下で分解されて濃縮汚泥S5の性状が安定化される。消化槽50には、濃縮汚泥S5の沈殿を防ぐための攪拌装置が設置される。攪拌装置は、機械式攪拌、ガス式攪拌等のいずれの方式でもよい。消化処理された消化汚泥S6は、消化槽50から引き抜かれて脱水機60に送られる。また、メタン発酵等によって生成したメタン、二酸化炭素等を含む消化ガスG1は、ガスホルダ70に回収される。
脱水機60は、消化汚泥S6を脱水するために備えられる。脱水機60は、遠心分離式、ベルトプレス式、スクリュープレス式、ロータリープレス式、真空減圧式、多重円盤脱水式等のいずれの方式でもよい。消化汚泥S6から分離された脱離水W6は、脱水機60から生物反応槽20に戻される。一方、脱水されて含水率が低下した脱水汚泥S7は、脱水機60から系外に排出され、乾燥、焼却等されて廃棄される。
ガスホルダ70は、嫌気性微生物による消化によって生じた消化ガスG1を貯留するために備えられる。ガスホルダ70は、消化ガスG1を液面上に密封する湿式、鋼製等の容器内に密封する乾式、二重の膜で密封する二重膜式、吸着剤に吸着させて貯蔵する吸蔵式等のいずれの方式でもよい。消化槽50から回収される消化ガスG1は、必要に応じて、硫化水素等の硫化物を除去される。硫化物を除去する装置としては、脱硫剤を使用する乾式脱硫装置、水やアルカリ水溶液等を気液接触させる湿式脱硫装置等が用いられる。また、ガスホルダ70から供給される燃料の消化ガスG1は、必要に応じて、水分、シロキサン等を除去される。水分を除去する装置としては、乾燥剤を使用する除湿装置やデミスタ等が用いられる。また、シロキサンを除去する装置としては、活性炭、ゼオライト等を使用する吸着装置等が用いられる。
ボイラ80は、消化槽50で消化される濃縮汚泥S5(廃汚泥)を加温するために備えられる。ボイラ80は、消化槽50から回収される消化ガスG1を燃料とする。ボイラ80が、給水された水を消化ガスG1を燃焼した熱で加熱することにより、濃縮汚泥S5を加温するための高温の熱媒体H1が作られる。熱媒体H1としては、蒸気及び温水のいずれであってもよい。ボイラ80が作った高温の熱媒体H1は、消化槽50に供給され、濃縮汚泥S5を加温して消化反応を促進させる。例えば、ボイラ80が作る蒸気は、消化槽50で消化される濃縮汚泥S5を直接加熱により加温してよいし、ボイラ80が作る温水は、濃縮汚泥S5を消化槽50に付随する不図示の熱交換器で熱交換により加温してよい。濃縮汚泥S5は、通常、気温や消化ガスG1の回収目標量等に応じて、20〜40℃の中温域、或いは、40〜55℃程度の高温域に加温される。
アンモニア酸化槽100は、上澄水W4(排水)に含まれているアンモニア性窒素を微生物汚泥によって酸化するための処理槽である。アンモニア酸化槽100では、微生物汚泥に含まれているアンモニア酸化細菌による作用で、上澄水W4に含まれているアンモニア性窒素の一部を亜硝酸性窒素にまで部分亜硝酸化し、後段のアナモックス反応槽110に導入される処理水W7のアンモニウムイオンと亜硝酸イオンとの比率を約1:1.3付近に制御する。
なお、図1において、アンモニア酸化槽100は、上澄水W4(排水)の全量を亜硝酸型硝化するワンパス式とされているが、バイパス式とされてもよい。すなわち、上澄水W4(排水)の一部をアンモニア酸化槽100に導入してアンモニア性窒素の全量を亜硝酸性窒素にまで酸化する一方、残部を迂回させて亜硝酸型硝化せずアナモックス反応槽110に合流させてもよい。
アンモニア酸化槽100で用いられる微生物汚泥は、担体に包括固定化されている状態、担体に付着固定化されている状態、自己造粒によるグラニュールを形成している状態、及び、水中に浮遊した浮遊汚泥の状態のうちのいずれの状態で用いられてもよい。また、固定化された微生物汚泥は、固定床、流動床及び移動床のいずれの形態で用いられてもよい。
流動床の担体の形状は、立方体状、直方体状、球状、円筒状等の適宜の形状とすることができる。担体の材料としては、モノメタクリレート類、モノアクリレート類、ジメタクリレート類、ジアクリレート類、トリメタクリレート類、トリアクリレート類、テトラアクリレート類、ウレタンアクリレート類、エポキシアクリレート類、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルアミド等を使用することができる。担体の大きさは、特に制限されるものではなく、例えば、3mm角等とすることが可能である。
アンモニア酸化槽100には、曝気を行うための散気装置や、排水に炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリを供給するpH調整装置を設置することができる。アンモニア酸化槽100の水温は、10℃以上40℃以下でアンモニア酸化槽100を特に加温せずに運転することが普通であるが、安価な熱源があれば加温装置にて加温をしてもよい。アンモニア酸化槽100のpHは、通常、pH6以上pH9以下、好ましくはpH7.5以上pH8.2以下に調整する。
アンモニア酸化槽100は、後段に、アナモックス反応槽110に送られる処理水W7を脱気する脱気槽や、pHを調整するpH調整槽を備えてもよい。また、バイパス式である場合には、アンモニア酸化槽100を迂回させた上澄水W4を合流させる混合槽を備えてもよい。上澄水W4(排水)に含まれているアンモニア性窒素が部分亜硝酸化されると、アンモニア性窒素と亜硝酸性窒素とを含む処理水W7は、アンモニア酸化槽100からアナモックス反応槽110に送られる。
アナモックス反応槽110は、亜硝酸型硝化された処理水W7(排水)に含まれているアンモニア性窒素と亜硝酸性窒素とを嫌気性アンモニア酸化細菌によって共脱窒するための処理槽である。アナモックス反応槽110では、処理水W7に含まれているアンモニア性窒素と亜硝酸性窒素とが嫌気性条件の下で窒素ガスや硝酸性窒素に変換される。
嫌気性アンモニア酸化細菌は、担体に包括固定化されている状態、担体に付着固定化されている状態、自己造粒によるグラニュールを形成している状態、及び、水中に浮遊した浮遊汚泥の状態のうちのいずれの状態で用いられてもよい。また、固定化された嫌気性アンモニア酸化細菌は、固定床、流動床及び移動床のいずれの形態で用いられてもよい。流動床担体の形状、材料、大きさは、前記のアンモニア酸化槽100についてと同様にすることができる。
アナモックス反応槽110には、槽内の排水を攪拌する攪拌装置や、排水に硫酸、塩酸等の酸を供給するpH調整装置を設置することができる。アナモックス反応槽110の水温は、20℃以上40℃以下に維持することが好ましく、30℃から37℃に維持することがより好ましい。アナモックス反応槽110のpHは、通常、pH6.5以上pH9以下、好ましくはpH7.0以上pH8.2以下に調整する。嫌気性アンモニア酸化により脱窒素処理されて窒素成分の濃度が低下した処理水W8は、例えば、不図示の処理水槽等に送られた後に、河川や海洋等に放流される。
排水処理装置1では、アンモニア酸化槽100において、硝化細菌群を含む微生物汚泥が用いられる。通常、汚泥を集積培養して得られる硝化細菌群は、Nitrosomonas属、Nitrosococcus属、Nitrosospira属、Nitrosolobus属等に分類されるアンモニア酸化細菌(AOB)と、Nitrobactor属、Nitrospina属、Nitrococcus属、Nitrospira属等に分類される亜硝酸酸化細菌(NOB)との混成である。一般に、硝化細菌群は、水温が低い場合、下水のようにアンモニア性窒素や亜硝酸性窒素の濃度が低い場合、溶存酸素濃度が高い場合、pHが低い場合等に、亜硝酸酸化細菌の活性が優位になり、亜硝酸性窒素を硝酸性窒素にまで酸化して、嫌気性アンモニア酸化反応の反応基質を消費してしまう。
そこで、排水処理装置1では、アンモニア酸化槽100から定期的に微生物汚泥の一部又は全部を引き抜き、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥を加熱処理する。そして、加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下した微生物汚泥をアンモニア酸化槽100に返送し、脱窒素処理すべき上澄水W4(排水)に含まれているアンモニア性窒素を亜硝酸性窒素に酸化する。このような亜硝酸型硝化を制御した排水処理方法によって、嫌気性アンモニア酸化法による脱窒素処理が安定的に続けられる。
加熱処理の温度は、好ましくは30℃以上90℃以下、より好ましくは40℃以上70℃以下である。微生物汚泥が担体に包括固定化されている状態である場合には、50℃以上70℃以下、60℃付近とすることが特に好ましい。また、加熱処理の時間は、1時間以上とすることが好ましく、無駄なエネルギを削減する観点からは、2週間以内とすることが好ましい。加熱処理を行う時期は、例えば、数時間毎、24時間毎等から、数カ月毎等とすることができる。
図1に示すように、排水処理装置1には、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥を加熱処理するための加熱槽120が備えられる。加熱槽120は、消化槽50を加温するために設けられた既存のボイラ80と熱媒体用の配管を介して接続され、ボイラ80が作った高温の熱媒体(H1)を供給可能とされる。排水処理装置1において行われる排水処理(第1実施形態に係る排水処理方法)は、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥を、消化槽50で消化される濃縮汚泥S5(廃汚泥)を加温する既存のボイラ(熱源)50から供給される熱を利用して加熱処理し、加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下した微生物汚泥をアンモニア酸化槽100に返送し、アンモニア酸化細菌によって得られた亜硝酸性窒素の消費を抑制するものである。
図1に示すように、排水処理装置1には、アンモニア酸化槽100から加熱槽120に微生物汚泥を移送するための移送路L10と、加熱槽120からアンモニア酸化槽100に加熱処理された微生物汚泥を返送するための返送路L20と、が備えられてもよい。
移送路L10及び返送路L20は、例えば、配管、ホース等によって形成し、固定化されている微生物汚泥や、自己造粒によるグラニュールを形成している微生物汚泥や、水中に浮遊した状態の微生物汚泥を、排水ごとアンモニア酸化槽100から引き抜いて移送する構造にすることができる。移送用のポンプとしては、エアリフトポンプ、スクリューポンプ、ピストンポンプ、ホースポンプ等の各種の形式を用いることが可能である。
或いは、移送路L10及び返送路L20は、微生物汚泥が担体に包括固定化されている状態や、担体に付着固定化されている状態や、自己造粒によるグラニュールを形成している状態である場合には、ストレーナ型、コランダ型等のざる状容器によって排水から引き揚げて搬送する構造にすることもできる。ざる状容器は、アンモニア酸化槽100と加熱槽120との間を自動的に移動するように設置してもよい。
図2は、加熱槽の構造の第1例を示す模式図、図3は、加熱槽の構造の第2例を示す模式図である。
図2及び図3に示すように、微生物汚泥を加熱処理するための加熱槽120は、微生物汚泥(AOB+NOB)が含まれている水を加熱する水槽式の加熱槽(120A,120B)とすることができる。
例えば、図2に示す水槽式の加熱槽120Aには、アンモニア酸化槽100から排水ごと引き抜かれた微生物汚泥(AOB+NOB)が、配管、ホース等によって形成された移送路L10を通じて導入される。併せて、加熱槽120Aには、加熱処理に利用される熱が、ボイラ80から蒸気(熱媒体H1)によって供給される。ボイラ80が消化ガスG1を燃焼して作った蒸気(熱媒体H1)は、一部が消化槽50(図1参照)に供給されて濃縮汚泥S5を加温する一方、他の一部が加熱槽120Aに供給されて、微生物汚泥(AOB+NOB)が含まれている排水(上澄水W4)を直接加熱するのに利用される。そして、加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下した微生物汚泥は、配管、ホース等によって形成された返送路L20を通じてアンモニア酸化槽100に返送され、亜硝酸を消費する亜硝酸酸化細菌の活性が低下したことによって安定して亜硝酸型硝化が続けられる。
また、図3に示す水槽式の加熱槽120Bには、アンモニア酸化槽100から排水ごと引き抜かれた微生物汚泥(AOB+NOB)が、配管、ホース等によって形成された移送路L10を通じて導入される。併せて、加熱槽120Bには、加熱処理に利用される熱が、ボイラ80から温水(熱媒体H1)によって供給される。ボイラ80が消化ガスG1を燃焼して作った温水(熱媒体H1)は、一部が消化槽50(図1参照)に供給されて濃縮汚泥S5を加温する一方、他の一部が加熱槽120Bに付随した熱交換器130に供給されて、微生物汚泥(AOB+NOB)が含まれている排水(上澄水W4)を熱交換により加熱するのに利用される。そして、加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下した微生物汚泥は、配管、ホース等によって形成された返送路L20を通じてアンモニア酸化槽100に返送され、安定して亜硝酸型硝化が続けられる。
なお、水槽式の加熱槽(120A,120B)は、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥を、アンモニア酸化槽100からの排水中で加熱する形態としてもよいし、アンモニア酸化槽100以外から給水される水中で加熱する形態としてもよい。例えば、微生物汚泥を、アンモニア酸化槽100の排水からストレーナ型、コランダ型等のざる状容器によって引き揚げて搬送し、アンモニア酸化槽100以外から給水される水を溜めた加熱槽(120A,120B)に投入して加熱処理を行ってよい。給水する水としては、例えば、排水処理装置1によって排水処理された処理水W8、その他の工水、水道水等の用水を、pHや塩濃度等を適宜調整して用いることができる。
アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥は、pH10以上、及び、塩濃度4%以上のうちの少なくとも一方を満たすように調整した水中で熱媒体と直接接触させて加熱処理してもよい。このようにpHや塩濃度が高い水中で加熱処理を行うと、亜硝酸酸化細菌の活性が効果的に抑制される。そのため、加熱処理の温度を低くしたり、加熱処理の時間を短縮したりすることが可能になり、加熱処理の消費エネルギや装置の運転コストを更に削減することができる。
図4は、加熱槽の構造の第3例を示す模式図、図5は、加熱槽の構造の第4例を示す模式図である。
図4及び図5に示すように、微生物汚泥を加熱処理するための加熱槽120は、微生物汚泥(AOB+NOB)を対向流で加熱する接触式の加熱槽(120C,120D)とすることもできる。
例えば、図4に示す接触式の加熱槽120Cには、アンモニア酸化槽100の排水からストレーナ型、コランダ型等のざる状容器Cによって引き揚げられた微生物汚泥(AOB+NOB)が、移送路L10を通じて導入される。併せて、加熱槽120Cには、加熱処理に利用される熱が、ボイラ80から熱媒体H1によって供給される。ボイラ80が消化ガスG1を燃焼して加熱された熱媒体H1は、加熱槽120Cの槽内に供給され、微生物汚泥(AOB+NOB)を加熱するのに利用される。そして、加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下した微生物汚泥は、返送路L20を通じてアンモニア酸化槽100に返送され、安定して亜硝酸型硝化が続けられる。対向流の方向は、図4のように、熱媒体H1が上向きで、微生物汚泥(AOB+NOB)が下向きでもよく、図5のように、逆向きであってもよい。また、熱媒体H1は、温水でもよく、熱風でもよい。
以上の排水処理装置1及び排水処理方法によると、微生物汚泥の加熱処理に利用される熱が、消化槽50を加温する既存のボイラ80から供給されるので、排水処理設備に加熱処理用の加熱装置を新たに付設しなくて済む。つまり、加熱処理用の熱源としては、消化槽用に設けられている既存のボイラを利用することができるため、設備の建設コスト、付属する機器の設置コスト、保守のコスト等を削減することができる。また、微生物汚泥の加熱処理に利用される熱が、消化ガスG1を燃料として供給されるので、廃熱の活用によりエネルギ効率が改善される。すなわち、加熱処理専用の熱源を新設する必要が無く、エネルギ効率に優れた加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下して亜硝酸型硝化が適正に維持されるため、嫌気性アンモニア酸化法による安定した脱窒素処理を低コストで行うことが可能である。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る排水処理装置及び排水処理方法について説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る排水処理装置の構成を示す模式図である。
図6に示すように、第2実施形態に係る排水処理装置2は、前記の排水処理装置1と同様に、最初沈殿池10と、生物反応槽20と、最終沈殿池30と、濃縮槽40と、消化槽50と、脱水機60と、ガスホルダ70と、ボイラ(熱源)80と、アンモニア酸化槽100と、アナモックス反応槽110と、を備えている。
第2実施形態に係る排水処理装置2が、前記の排水処理装置1と異なる点は、ボイラ(熱源)80に代えて、消化ガスG1を燃料とする発電機210(熱源)と、発電機210の廃熱を熱交換して消化槽50を加温する廃熱熱交換器220と、を備える点である。
排水処理装置2では、亜硝酸型硝化を担う微生物汚泥を加熱槽120で加熱処理して亜硝酸酸化細菌の活性を低下させる。排水処理装置2は、微生物汚泥の加熱処理に利用する熱を、消化槽50を加温する既存の発電機210から供給する構成である。排水処理装置2において、加熱処理に利用される熱は、発電機210から、廃熱として排出された排ガス、蒸気又は温水(熱媒体H2)によって供給される。
発電機210は、各種の用途に利用可能な電力P1を消化ガスG1を燃料として発電する。発電機410は、消化ガスG1を燃料として発電するときに生じる廃熱を、消化槽50で消化処理される濃縮汚泥S8を加温するために熱交換器220に供給する。発電機210は、例えば、ガスエンジン、ガスタービン、燃料電池等のいずれの方式でもよい。ガスタービンは、大型のガスタービンであってもよいし、マイクロガスタービンであってもよい。また、発電機210は、消化処理で生じた消化ガスG1を利用する限り、他の燃料が併用される方式であってもよい。
ガスエンジンによる発電機210は、例えば、燃焼室を形成するシリンダ、シリンダと共に燃焼室を形成し、シリンダ内で往復動可能なピストン、燃焼室に燃料の消化ガスG1を供給する吸気ポート、消化ガスG1の燃焼により生じた排ガスを燃焼室から排出する排気ポート等を誘導発電機構と共に備える。ガスエンジンによる発電機210では、燃焼室に燃料の消化ガスG1が供給されて燃焼行程にしたがってピストンの往復運動が駆動され、ピストンの往復運動が電力P1を発電するためのロータの回転運動に変換される。消化ガスG1が燃焼して生じた排ガス(熱媒体H2)は、排気ポートを通じて燃焼室から排出され、廃熱熱交換器220に供給される。
ガスタービンによる発電機210は、例えば、圧縮機用静翼とタービン用静翼を有するケーシング、ケーシング内に回転可能に支持され、圧縮機用動翼とタービン用動翼を有するロータ、圧縮された空気中で燃料の消化ガスG1を燃焼する燃焼器等を誘導発電機構と共に備える。ガスタービンによる発電機210では、ケーシングに吸気された空気が、ロータの回転によって圧縮機用静翼と圧縮機用動翼とにより圧縮されて燃焼器に供給される。燃焼器に供給された圧縮空気中には、消化ガスG1が噴射されて燃焼し、高温高圧の燃焼ガスが、タービン用静翼とタービン用動翼との間を通り、電力P1を発電するためのロータの回転運動を駆動する。消化ガスG1が燃焼して生じ、タービン用静翼とタービン用動翼との間を通過した排ガス(熱媒体H2)は、ケーシングから排出され、廃熱熱交換器220に供給される。
燃料電池による発電機210は、例えば、燃料の消化ガスG1を水蒸気改質する改質器、水蒸気改質により生じた一酸化炭素を二酸化炭素に変える変成器、燃料極と酸素極とセパレータとを有する電池本体、電池本体を冷却水によって冷却する冷却系統、冷却系統から水蒸気改質のための水蒸気を分離する水蒸気分離器等を備える。燃料電池による発電機210では、燃料の消化ガスG1に水蒸気が混合され、改質器において水蒸気改質が行われる。水蒸気改質によって生成した水素ガスが燃料極に供給され、空気が空気極に供給されると、水素と酸素との電気化学的反応によって電池本体で電力P1の発電が行われる。改質器において発生した排ガス(熱媒体H2)、電池本体の熱を冷却して受熱した冷却系統の温水(熱媒体H2)、及び、電気化学的反応によって電池本体から排出される水蒸気(熱媒体H2)のうちの一以上は、廃熱熱交換器220に供給される。
廃熱熱交換器220は、発電機210の廃熱を熱交換して、消化槽50で消化される濃縮汚泥S8(廃汚泥)を加温するために備えられる。なお、図1において、廃熱熱交換器220は、消化槽50から引き抜かれた濃縮汚泥S8と、発電機210の廃熱を媒介する熱媒体H2とで熱交換する形態とされているが、消化槽50で消化される濃縮汚泥S8と、発電機210の廃熱を媒介する熱媒体H2とを、蒸気、温水等の他の熱媒体を介して熱交換する形態であってもよい。廃熱熱交換器220は、例えば、多管円筒式熱交換器、二重管式熱交換器、タンクコイル式熱交換器、タンクジャケット式熱交換器、渦巻板式熱交換器、液膜式熱交換器等のいずれの方式でもよい。
図6に示すように、排水処理装置2には、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥を加熱処理するための加熱槽120が備えられる。加熱槽120は、消化槽50を加温する既存の発電機210及び廃熱熱交換器220と熱媒体用の配管を介して接続され、発電機210からの廃熱を媒介する熱媒体H2の供給を受けると共に、熱交換した熱媒体H2を廃熱熱交換器220に供給可能とされる。排水処理装置2において行われる排水処理(第2実施形態に係る排水処理方法)は、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥を、消化槽50で消化される濃縮汚泥S8(廃汚泥)を加温する既存の発電機(熱源)210から供給される熱を利用して加熱処理し、加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下した微生物汚泥をアンモニア酸化槽100に返送し、排水に含まれているアンモニア性窒素を亜硝酸性窒素に酸化するものである。
図6に示すように、排水処理装置2には、アンモニア酸化槽100から加熱槽120に微生物汚泥を移送するための移送路L10と、加熱槽120からアンモニア酸化槽100に加熱処理された微生物汚泥を返送するための返送路L20と、が備えられてもよい。微生物汚泥を加熱処理するための加熱槽120は、装置の構成が複雑化するのを防止する観点から、微生物汚泥が含まれている排水を加熱する水槽式の加熱槽(図2及び図3参照)とすることが好ましい。なお、その他の構成は、前記の排水処理装置1と同様にすることができる。
例えば、水槽式の加熱槽120には、アンモニア酸化槽100から排水ごと引き抜かれた微生物汚泥が、配管、ホース等によって形成された移送路L10を通じて導入される。併せて、加熱槽120には、加熱処理に利用される熱が、発電機210から排ガス、蒸気又は温水(熱媒体H2)によって供給される。排ガスや蒸気や温水(熱媒体H2)は、発電機210から消化ガスG1を燃料とした発電に伴って排出され、水槽式の加熱槽120に付随した熱交換器に供給されて、微生物汚泥の加熱処理に利用される。その後、排ガスや蒸気や温水(熱媒体H2)は、廃熱熱交換器220に供給されて、消化槽50で消化される濃縮汚泥S8を加温するのに更に利用される。そして、加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下した微生物汚泥は、配管、ホース等によって形成された返送路L20を通じてアンモニア酸化槽100に返送され、安定して亜硝酸型硝化が続けられる。
以上の排水処理装置2及び排水処理方法によると、微生物汚泥の加熱処理に利用される熱が、消化槽50を加温する既存の発電機210から供給されるので、排水処理設備に加熱処理用の加熱装置を新たに付設しなくて済む。つまり、加熱処理用の熱源としては、既存の発電機を利用することができるため、設備の建設コスト、付属する機器の設置コスト、保守のコスト等を削減することができる。また、微生物汚泥の加熱処理に利用される熱が、消化ガスG1を燃料として供給されるので、廃熱の活用によりエネルギ効率が改善される。すなわち、熱源を新設する必要が無く、エネルギ効率に優れた加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下して亜硝酸型硝化が適正に維持されるため、嫌気性アンモニア酸化法による安定した脱窒素処理を低コストで行うことが可能である。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る排水処理装置及び排水処理方法について説明する。
図7は、本発明の第3実施形態に係る排水処理装置の構成を示す模式図である。
図7に示すように、第3実施形態に係る排水処理装置3は、前記の排水処理装置1と同様に、最初沈殿池10と、生物反応槽20と、最終沈殿池30と、濃縮槽40と、消化槽50と、脱水機60と、ガスホルダ70と、ボイラ(熱源)80と、アンモニア酸化槽100と、アナモックス反応槽110と、を備えている。
第3実施形態に係る排水処理装置3が、前記の排水処理装置1と異なる点は、加熱槽120に代えて、微生物汚泥を加熱処理する第1熱交換槽310と、加熱処理された微生物汚泥から熱を回収する第2熱交換槽320と、を備える点である。
排水処理装置3では、亜硝酸型硝化を担う微生物汚泥を第1熱交換槽310で加熱処理して亜硝酸酸化細菌の活性を低下させる。排水処理装置3は、微生物汚泥の加熱処理に利用された熱の少なくとも一部を、加熱処理された微生物汚泥から熱交換により回収して再利用する構成である。
第1熱交換槽310は、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥を、熱媒体(H1)との熱交換によって加熱処理する。第1熱交換槽310は、例えば、多管円筒式熱交換器、二重管式熱交換器、タンクコイル式熱交換器、タンクジャケット式熱交換器等のいずれの方式でもよい。また、第1熱交換槽310は、微生物汚泥が、担体に包括固定化されている状態や、担体に付着固定化されている状態や、自己造粒によるグラニュールを形成している状態である場合には、直接接触式の熱交換を行い、加熱処理された微生物汚泥を沈降分離又は浮上分離によって回収する水槽式としてもよい。
第2熱交換槽320は、第1熱交換槽310における熱交換で放熱した熱媒体(H1)を、加熱処理された微生物汚泥との熱交換によって加温する。第2熱交換槽320は、例えば、多管円筒式熱交換器、二重管式熱交換器、タンクコイル式熱交換器、タンクジャケット式熱交換器等のいずれの方式でもよい。また、第2熱交換槽320は、第1熱交換槽310と同様の水槽式としてもよい。
図7に示すように、第1熱交換槽310と第2熱交換槽320は、第1熱交換槽310から第2熱交換槽320を経て、再び第1熱交換槽310に戻る熱媒体用の配管を介して接続され、第1熱交換槽310と第2熱交換槽320とに共通の熱媒体(H1)が循環可能とされている。排水処理装置3において行われる排水処理(第3実施形態に係る排水処理方法)は、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥を、熱媒体(H1)との熱交換によって加熱処理し、熱交換で放熱した熱媒体(H1)を、加熱処理された微生物汚泥との熱交換によって加温して、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥の加熱処理に再利用し、加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下した微生物汚泥をアンモニア酸化槽100に返送し、排水に含まれているアンモニア性窒素を亜硝酸性窒素に酸化するものである。
図7に示すように、排水処理装置3には、アンモニア酸化槽100から第1熱交換槽310に微生物汚泥を移送するための移送路L30と、第1熱交換槽310から第2熱交換槽320に加熱処理された微生物汚泥を移送するための中継路L40と、第2熱交換槽320からアンモニア酸化槽100に加熱処理された微生物汚泥を返送するための返送路L50と、が備えられてもよい。移送路L30、中継路L40及び返送路L50の構造等は、前記の移送路L10や返送路L20と同様にすることができる。
図8は、本発明の第1熱交換槽及び第2熱交換槽における処理を示す概念図である。
図8に示すように、第1熱交換槽310には、アンモニア酸化槽100から排水ごと引き抜かれた微生物汚泥(AOB+NOB)が移送路L30を通じて導入される。微生物汚泥(AOB+NOB)が含まれている排水の温度は、低温であり、例えば、冬季においては15℃程度である。併せて、第1熱交換槽310には、ボイラ80が消化ガスG1を燃焼して作った高温水(熱媒体H1)が供給される。高温水(熱媒体H1)の温度は、例えば、60℃程度の高温とされる。
第1熱交換槽310では、微生物汚泥(AOB+NOB)が含まれている排水と、ボイラ80から供給される高温水(熱媒体H1)とが熱交換し、低温の微生物汚泥(AOB+NOB)が熱交換によって加熱処理される。熱交換による加熱処理によって、微生物汚泥(AOB+NOB)は、例えば、60℃付近まで加熱される。そして、加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下した微生物汚泥は、高温を保持したまま中継路L40を通じて第2熱交換槽320に移送される。また、微生物汚泥(AOB+NOB)との熱交換で放熱した冷水(熱媒体H1)は、熱媒体用の配管を通じて第2熱交換槽320に送られる。
第2熱交換槽320では、第1熱交換槽310における熱交換で放熱した冷水(熱媒体H1)と、加熱処理された微生物汚泥が含まれている排水とが熱交換し、微生物汚泥(AOB+NOB)との熱交換で放熱した冷水(熱媒体H1)が熱交換によって加温される。そして、第2熱交換槽320における熱交換で放熱した微生物汚泥は、返送路L50を通じてアンモニア酸化槽100に返送される。加熱された微生物汚泥は、例えば、60℃程度から15℃付近まで冷却される。一方、微生物汚泥との熱交換で受熱した中温水(熱媒体H1)は、ボイラ80に戻されて再加熱され、再び第1熱交換槽310に供給される。中温水(熱媒体H1)の温度は、通常、第2熱交換槽320における熱交換では60℃程度にまで戻らないため、不足する熱量が消化ガスG1を燃料として与えられてから再利用される。
なお、第1熱交換槽310及び第2熱交換槽320は、アンモニア酸化槽100からの排水を熱交換用の熱媒体とし、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥をアンモニア酸化槽100からの排水中で加熱する形態としてもよいし、給水される水を熱交換用の熱媒体とし、アンモニア酸化槽100以外から給水される水中で加熱する形態としてもよい。例えば、微生物汚泥を、アンモニア酸化槽100の排水からストレーナ型、コランダ型等のざる状容器によって引き揚げて搬送し、アンモニア酸化槽100以外から給水される水を溜めた第1熱交換槽310や第2熱交換槽320に投入して熱交換を行ってよい。給水する水としては、前記の水槽式の加熱槽(120A,120B)と同様に、排水処理装置1によって排水処理された処理水W8、その他の工水、水道水等の用水を、pHや塩濃度等を適宜調整して用いることができる。
以上の排水処理装置3及び排水処理方法によると、微生物汚泥の加熱処理に利用された熱の少なくとも一部が、加熱処理された微生物汚泥から回収されて、微生物汚泥の加熱処理に再利用されるため、廃熱の活用によりエネルギ効率が改善される。すなわち、エネルギ効率に優れた加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下して亜硝酸型硝化が適正に維持されるため、嫌気性アンモニア酸化法による安定した脱窒素処理を低コストで行うことが可能である。また、加熱処理に利用する熱を、廃汚泥を嫌気性微生物によって消化する消化槽、又は、消化槽で消化される廃汚泥を加温するための熱源から供給する構成とすることにより、設備の建設コスト、付属する機器の設置コスト、保守のコスト等を削減することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る排水処理装置及び排水処理方法について説明する。
図9は、本発明の第4実施形態に係る排水処理装置の構成を示す模式図である。
図9に示すように、第4実施形態に係る排水処理装置4は、前記の排水処理装置3と同様に、最初沈殿池10と、生物反応槽20と、最終沈殿池30と、濃縮槽40と、消化槽50と、脱水機60と、ガスホルダ70と、ボイラ(熱源)80と、アンモニア酸化槽100と、アナモックス反応槽110と、第1熱交換槽310と、第2熱交換槽320と、を備えている。
第4実施形態に係る排水処理装置4が、前記の排水処理装置3と異なる点は、消化ガスG1を燃料とするボイラ(熱源)80と共に、消化ガスG1を燃料とする発電機(熱源)210と、発電機210の廃熱を熱交換して消化槽50を加温する廃熱熱交換器220と、発電機210の廃熱を熱交換して微生物汚泥の加熱処理に利用する熱を供給する廃熱熱交換器410と、を備える点である。
排水処理装置4では、亜硝酸型硝化を担う微生物汚泥を加熱槽120で加熱処理して亜硝酸酸化細菌の活性を低下させる。排水処理装置4は、微生物汚泥の加熱処理に利用する熱を、消化槽50を加温する既存のボイラ80と、消化槽50を加温する既存の発電機210と、の両方から供給する構成である。排水処理装置4において、加熱処理に利用される熱は、ボイラ80から、消化ガスG1の燃焼によって作られた蒸気又は温水(熱媒体H1)によって供給されると共に、発電機210から、廃熱として排出された排ガス、蒸気又は温水(熱媒体H2)によって廃熱熱交換器410を介して供給される。
廃熱熱交換器410は、発電機210の廃熱を熱交換して、微生物汚泥を加熱処理するための高温の熱媒体(H1)を作るために備えられる。廃熱熱交換器410と第1熱交換槽310と第2熱交換槽320は、第1熱交換槽310から第2熱交換槽320、第2熱交換器320から廃熱熱交換器410を経て、再び第1熱交換槽310に戻る熱媒体用の配管を介して接続され、廃熱熱交換器410と第1熱交換槽310と第2熱交換槽320とに共通の熱媒体(H1)が循環可能とされている。廃熱熱交換器410は、例えば、多管円筒式熱交換器、二重管式熱交換器、タンクコイル式熱交換器、タンクジャケット式熱交換器、プレートフィン式熱交換器、フィンチューブ式熱交換器、直接接触式熱交換器等のいずれの方式でもよい。
図9に示すように、排水処理装置4には、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥を加熱処理するための第1熱交換槽310が備えられる。発電機210の廃熱を熱交換して消化槽50を加温する廃熱熱交換器220と、発電機210の廃熱を熱交換して微生物汚泥の加熱処理に利用する熱を供給する廃熱熱交換器410は、発電機210から廃熱熱交換器410、廃熱熱交換器410から廃熱熱交換器220を経て、再び発電機210に戻る熱媒体用の配管を介して接続され、発電機210からの廃熱を媒介する熱媒体(H2)が循環可能とされている。排水処理装置4において行われる排水処理(第4実施形態に係る排水処理方法)は、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥を、消化槽50で消化される濃縮汚泥S5(廃汚泥)を加温する既存のボイラ(熱源)50と発電機(熱源)210と、の両方から供給される熱を利用して、熱媒体(H1)との熱交換によって加熱処理し、熱交換で放熱した熱媒体(H1)を、加熱処理された微生物汚泥との熱交換によって加温して、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥の加熱処理に再利用し、加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下した微生物汚泥をアンモニア酸化槽100に返送し、排水に含まれているアンモニア性窒素を亜硝酸性窒素に酸化するものである。
第1熱交換槽310では、前記の排水処理装置3と同様に、微生物汚泥が含まれている排水と、ボイラ80から供給される高温水(熱媒体H1)とが熱交換し、低温の微生物汚泥が熱交換によって加熱処理される。また、第2熱交換槽320では、第1熱交換槽310における熱交換で放熱した冷水(熱媒体H1)と、加熱処理された微生物汚泥が含まれている排水とが熱交換し、冷水(熱媒体H1)が熱交換によって加温される。
そして、廃熱熱交換器410では、第2熱交換槽320で熱交換によって加温された冷水(熱媒体H1)と、発電機210から廃熱として排出された排ガス、蒸気又は温水(熱媒体H2)とが熱交換し、冷水(熱媒体H1)が熱交換によって更に加温される。発電機210からの廃熱との熱交換で受熱した冷水(熱媒体H1)は、ボイラ80に戻されて再加熱され、再び第1熱交換槽310に供給される。一方、冷水(熱媒体H1)との熱交換で放熱した発電機210からの廃熱を媒介する熱媒体(H2)は、廃熱熱交換器220に供給されて、消化槽50で消化される濃縮汚泥S8(廃汚泥)を加温する。
以上の排水処理装置4及び排水処理方法によると、微生物汚泥の加熱処理に利用される熱が、消化槽50を加温する既存のボイラ80と発電機210とから供給されるので、排水処理設備に加熱処理用の加熱装置を新たに付設しなくて済む。つまり、加熱処理用の熱源としては、既存のボイラや発電機を利用することができるため、設備の建設コスト、付属する機器の設置コスト、保守のコスト等を削減することができる。また、微生物汚泥の加熱処理に利用される熱が、消化ガスG1を燃料として供給されるので、廃熱の活用によりエネルギ効率が改善される。すなわち、加熱処理専用の熱源を新設する必要が無く、エネルギ効率に優れた加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下して亜硝酸型硝化が適正に維持されるため、嫌気性アンモニア酸化法による安定した脱窒素処理を低コストで行うことが可能である。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る排水処理装置及び排水処理方法について説明する。
図10は、本発明の第5実施形態に係る排水処理装置の構成を示す模式図である。
図10に示すように、第5実施形態に係る排水処理装置5は、前記の排水処理装置1と同様に、最初沈殿池10と、生物反応槽20と、最終沈殿池30と、濃縮槽40と、消化槽50と、脱水機60と、ガスホルダ70と、アンモニア酸化槽100と、アナモックス反応槽110と、加熱槽120と、を備えている。
第5実施形態に係る排水処理装置5が、前記の排水処理装置1と異なる点は、ボイラ(熱源)80に代えて、消化槽50で消化処理された消化汚泥S6から熱を回収して加熱処理のために供給する汚泥熱交換器510を備える点である。
排水処理装置5では、亜硝酸型硝化を担う微生物汚泥を加熱槽120で加熱処理して亜硝酸酸化細菌の活性を低下させる。排水処理装置5は、微生物汚泥の加熱処理に利用する熱を、既存の消化槽50から消化汚泥S6によって供給する構成である。
汚泥熱交換器510は、消化槽50で消化処理された消化汚泥S6を熱交換して、微生物汚泥を加熱処理するための高温の熱媒体(H3)を作るために備えられる。微生物汚泥を加熱処理するための熱媒体(H3)は、アンモニア酸化槽100からの排水であってもよいし、アンモニア酸化槽100以外から給水される水であってもよい。給水する水としては、例えば、排水処理装置5によって排水処理された処理水W8、その他の工水、水道水等の用水を、pHや塩濃度等を適宜調整して用いることができる。汚泥熱交換器510は、例えば、二重管式熱交換器、渦巻板式熱交換器、液膜式熱交換器等のいずれの方式でもよい。
図10に示すように、排水処理装置5には、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥を加熱処理するための加熱槽120が備えられる。加熱槽120は、汚泥熱交換器510と熱媒体用の配管を介して接続され、消化汚泥S6が保持する廃熱を媒介する熱媒体H3の供給を受けるように設けられる。排水処理装置5において行われる排水処理(第5実施形態に係る排水処理方法)は、アンモニア酸化槽100から引き抜かれた微生物汚泥を、既存の消化槽50から供給される熱を利用して加熱処理し、加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下した微生物汚泥をアンモニア酸化槽100に返送し、排水に含まれているアンモニア性窒素を亜硝酸性窒素に酸化するものである。
図10に示すように、排水処理装置5には、アンモニア酸化槽100から加熱槽120に微生物汚泥を移送するための移送路L10と、加熱槽120からアンモニア酸化槽100に加熱処理された微生物汚泥を返送するための返送路L20と、が備えられてもよい。微生物汚泥を加熱処理するための加熱槽120は、微生物汚泥が含まれている排水を加熱する水槽式の加熱槽(図2及び図3参照)とすることが好ましい。なお、その他の構成は、前記の排水処理装置1と同様にすることができる。
例えば、水槽式の加熱槽120には、アンモニア酸化槽100から排水ごと引き抜かれた微生物汚泥が、配管、ホース等によって形成された移送路L10を通じて導入される。併せて、加熱槽120には、加熱処理に利用される熱が、消化反応によって発熱した消化汚泥S6によって汚泥熱交換器510を介して供給される。そして、加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下した微生物汚泥は、配管、ホース等によって形成された返送路L20を通じてアンモニア酸化槽100に返送され、安定して亜硝酸型硝化が続けられる。
以上の排水処理装置5及び排水処理方法によると、微生物汚泥の加熱処理に利用される熱が、既存の消化槽50から供給されるので、排水処理設備に加熱処理用の加熱装置を新たに付設しなくて済む。つまり、加熱処理用の熱源としては、既存の消化槽を利用することができるため、設備の建設コスト、付属する機器の設置コスト、保守のコスト等を削減することができる。また、微生物汚泥の加熱処理に利用される熱が、消化汚泥S6によって供給されるので、廃熱の活用によりエネルギ効率が改善される。すなわち、熱源を新設する必要が無く、エネルギ効率に優れた加熱処理によって亜硝酸酸化細菌の活性が低下して亜硝酸型硝化が適正に維持されるため、嫌気性アンモニア酸化法による安定した脱窒素処理を低コストで行うことが可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前記の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。例えば、本発明は、必ずしも前記の実施形態が備える全ての構成を備えるものに限定されるものではない。或る実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えたり、或る実施形態の構成の一部を他の実施形態に追加したり、或る実施形態の構成の一部を省略したりすることも可能である。
例えば、前記の排水処理装置1,2,3,4,5は、生物反応槽20を備えた排水処理系に、アンモニア酸化槽100と、アナモックス反応槽110とが組み込まれている。しかしながら、微生物汚泥によって亜硝酸型硝化を行うアンモニア酸化槽100が備えられている限り、排水処理装置におけるその他の処理槽の構成や系列数は、特に制限されるものではない。消化槽50は、排水処理系において発生した濃縮汚泥S5に代えて、その他の処理槽等から移送された廃汚泥を消化するために備えられてもよい。
また、前記の排水処理装置2,4は、排ガスや蒸気や温水(熱媒体H2)が、発電機210から排出された後、微生物汚泥の加熱処理に利用されてから、廃熱熱交換器220に供給されている。しかしながら、排水処理装置2は、排ガスや蒸気や温水(熱媒体H2)が、発電機210から排出された後、廃熱熱交換器220に供給されて、消化槽50の加温に利用されてから、微生物汚泥の加熱処理に利用されるように構成されてもよい。
また、前記の排水処理装置3は、第1熱交換槽310と第2熱交換槽320に加えて、ボイラ80を備えている。しかしながら、排水処理装置3は、ボイラ80に代えて、消化ガスG1を燃料とする発電機210と、発電機の廃熱を熱交換して消化槽50を加温する廃熱熱交換器220と、を備える等、適宜の熱源から加熱処理の熱が供給されるように構成されてもよい。また、ボイラ80に代えて、汚泥熱交換器510を備え、消化槽50から加熱処理の熱が供給されるように構成されてもよい。
また、前記の排水処理装置4は、廃熱熱交換器410を、第2熱交換槽320の熱媒体出口とボイラ80とを接続する熱媒体用の配管上に備え、廃熱熱交換器410が、第2熱交換槽320で加温された後の熱媒体(H1)を更に加温する構成とされている。しかしながら、廃熱熱交換器410は、第1熱交換槽310の熱媒体出口と第2熱交換槽320の熱媒体入口とを接続する熱媒体用の配管上に設置し、第1熱交換槽310で放熱し、第2熱交換槽320で加温される前の熱媒体(H1)を加温する構成としてもよい。排水処理装置4は、第1熱交換槽310と第2熱交換槽320に代えて、加熱槽120を備えてもよい。
また、前記の排水処理装置5は、消化槽50で消化処理された消化汚泥S6から熱を回収するものとされている。しかしながら、排水処理装置5は、消化槽50で消化処理されている濃縮汚泥S5,8から熱を回収するものとしてもよい。
また、前記の排水処理装置1,2,3,4,5において、微生物汚泥の加熱処理に利用する熱を媒介する熱媒体の種類や、熱交換の経路の設計は、特に制限されるものではない。熱媒体の種類や、熱交換の経路としては、機能を妨げない限り適宜の形態にすることが可能である。
1,2,3,4,5 排水処理装置
10 最初沈殿池
20 生物反応槽
30 最終沈殿池
40 濃縮槽
50 消化槽
60 脱水機
70 ガスホルダ
80 ボイラ(熱源)
100 アンモニア酸化槽
110 アナモックス反応槽
120 加熱槽
130 熱交換器
210 発電機(熱源)
220 廃熱熱交換器
310 第1熱交換槽
320 第2熱交換槽
410 廃熱熱交換器
510 汚泥熱交換器

Claims (14)

  1. 排水に含まれているアンモニア性窒素を微生物汚泥によって酸化するアンモニア酸化槽と、
    前記アンモニア酸化槽から引き抜かれた前記微生物汚泥を加熱処理する加熱槽と、を備え、
    前記加熱処理に利用される熱が、廃汚泥を嫌気性微生物によって消化する消化槽、又は、前記消化槽で消化される前記廃汚泥を加温するための熱源から供給され、前記加熱処理された前記微生物汚泥が、前記アンモニア酸化槽に返送される排水処理装置。
  2. 前記微生物汚泥が、担体に包括固定化されている状態、担体に付着固定化されている状態、又は、自己造粒によるグラニュールを形成している状態である請求項1に記載の排水処理装置。
  3. 前記微生物汚泥が、水中に浮遊した状態である請求項1に記載の排水処理装置。
  4. 前記熱源が、消化ガスを燃料とするボイラであり、
    前記加熱処理に利用される熱が、前記ボイラから供給される請求項1に記載の排水処理装置。
  5. 前記熱源が、消化ガスを燃料とする発電機であり、
    前記加熱処理に利用される熱が、前記発電機から供給される請求項1に記載の排水処理装置。
  6. 前記熱源が、消化ガスを燃料とするボイラと、消化ガスを燃料とする発電機であり、
    前記加熱処理に利用される熱が、前記ボイラと前記発電機とから供給される請求項1に記載の排水処理装置。
  7. 前記加熱処理に利用される熱が、前記消化槽から、消化汚泥によって供給される請求項1に記載の排水処理装置。
  8. 排水に含まれているアンモニア性窒素を微生物汚泥によって酸化するアンモニア酸化槽と、
    前記アンモニア酸化槽から引き抜かれた前記微生物汚泥を、熱媒体との熱交換によって加熱処理する第1熱交換槽と、
    前記熱交換で放熱した前記熱媒体を、加熱処理された前記微生物汚泥との熱交換によって加温する第2熱交換槽と、を備え、
    前記加熱処理された前記微生物汚泥が、前記アンモニア酸化槽に返送される排水処理装置。
  9. 前記熱媒体が、前記アンモニア酸化槽からの排水、又は、給水される水である請求項8に記載の排水処理装置。
  10. 前記加熱処理に利用される熱が、廃汚泥を嫌気性微生物によって消化する消化槽、又は、前記消化槽で消化される前記廃汚泥を加温するための熱源から供給される請求項8に記載の排水処理装置。
  11. 排水に含まれているアンモニア性窒素を微生物汚泥によって酸化するアンモニア酸化槽を備える排水処理装置において、
    前記アンモニア酸化槽から引き抜かれた前記微生物汚泥を、廃汚泥を嫌気性微生物によって消化する消化槽、又は、前記消化槽で消化される前記廃汚泥を加温するための熱源から供給される熱を利用して加熱処理し、
    前記加熱処理された前記微生物汚泥を前記アンモニア酸化槽に返送し、
    前記排水に含まれているアンモニア性窒素を亜硝酸性窒素に酸化する排水処理方法。
  12. 排水に含まれているアンモニア性窒素を微生物汚泥によって酸化するアンモニア酸化槽を備える排水処理装置において、
    前記アンモニア酸化槽から引き抜かれた前記微生物汚泥を、熱媒体との熱交換によって加熱処理し、
    前記熱交換で放熱した前記熱媒体を、加熱処理された前記微生物汚泥との熱交換によって加温して、前記アンモニア酸化槽から引き抜かれた前記微生物汚泥の前記加熱処理に再利用し、
    前記加熱処理された前記微生物汚泥を前記アンモニア酸化槽に返送し、
    前記排水に含まれているアンモニア性窒素を亜硝酸性窒素に酸化する排水処理方法。
  13. 前記熱媒体が、前記アンモニア酸化槽からの排水、又は、給水される水であり、
    前記微生物汚泥を、pH10以上に調整した前記熱媒体と直接接触させて加熱処理する請求項12に記載の排水処理方法。
  14. 前記熱媒体が、前記アンモニア酸化槽からの排水、又は、給水される水であり、
    前記微生物汚泥を、塩濃度4%以上に調整した前記熱媒体と直接接触させて加熱処理する請求項12に記載の排水処理方法。
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