JP2018100736A - 摩擦締結要素の潤滑制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被潤滑部における潤滑不良を防止することができる摩擦締結要素の潤滑制御装置を提供すること。【解決手段】油圧源から供給される潤滑油を第1吐出口および第2吐出口のいずれか一方に選択的に吐出する切替バルブと、第1吐出口と被潤滑部とを接続する第1油路と、第2吐出口とオイルクーラーとを接続する第1部分油路およびオイルクーラーと被潤滑部とを接続する第2部分油路を含む第2油路と、を備え、第1部分油路および第2部分油路の合成圧力損失は、第1油路の圧力損失より小さい、摩擦締結要素の潤滑制御装置。【選択図】図2B
Description
本発明は、摩擦締結要素の潤滑制御装置に関する。
従来より、エンジンとギヤ列との間に設けられたクラッチを備え、エンジンからの駆動力をクラッチおよびギヤ列を介して出力側に伝達する変速装置が知られている(例えば特許文献1を参照)。特許文献1には、このような変速装置において、クラッチの被潤滑部に対して潤滑油を供給する潤滑制御装置を設けたものが開示されている。特許文献1に記載の潤滑制御装置では、潤滑油路にオイルクーラー弁を設け、潤滑油温が高い場合にオイルクーラーを経由させるようにしている。
しかしながら、従来の潤滑制御装置では、オイルクーラーを経由させた場合に、オイルクーラーによる圧力損失分だけ潤滑流量が減少する。そのため、被潤滑部に供給される潤滑流量が不足し、被潤滑部において潤滑不良が発生する可能性がある。
本発明の目的は、被潤滑部における潤滑不良を防止することができる摩擦締結要素の潤滑制御装置を提供することである。
本発明に係る摩擦締結要素の潤滑制御装置は、油圧源から供給される潤滑油を第1吐出口および第2吐出口のいずれか一方に選択的に吐出する切替バルブと、前記第1吐出口と被潤滑部とを接続する第1油路と、前記第2吐出口とオイルクーラーとを接続する第1部分油路および前記オイルクーラーと前記被潤滑部とを接続する第2部分油路を含む第2油路と、を備え、前記第1部分油路および前記第2部分油路の合成圧力損失は、前記第1油路の圧力損失より小さい。
本発明によれば、被潤滑部における潤滑不良を防止することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は一例であり、本発明はこの実施形態により限定されるものではない。
まず、図1を参照して、車両の全体構成について説明する。図1に示すように、車両1は、エンジン10と、第1クラッチ20、第2クラッチ30および変速部40からなるデュアルクラッチトランスミッション(DCT)2とを備えている。そして、DCT2の出力側に、不図示のプロペラシャフトおよびデファレンシャルギヤを介して、駆動輪が動力伝達可能に連結されている。
エンジン10は、例えばディーゼルエンジンである。エンジン10の出力回転数(以下、「エンジン回転数NE」という。)および出力トルクは、アクセル開度センサ101によって検出されるアクセルペダルのアクセル開度Accに基づいて制御される。また、エンジン10の出力軸11には、エンジン回転数NEを検出するエンジン回転数センサ102が設けられている。
第1クラッチ20は、複数の入力側クラッチ板21および複数の出力側クラッチ板22を有する油圧作動式の湿式多板クラッチである。入力側クラッチ板21は、エンジン10のエンジン出力軸11と一体回転する。出力側クラッチ板22は、変速部40の第1入力軸41と一体回転する。
第1クラッチ20は、不図示のリターンスプリングによって断方向に付勢されており、クラッチ作動油圧によってピストン23が移動して、入力側クラッチ板21および出力側クラッチ板22を圧接することで接とされる。第1クラッチ20が接とされることで、エンジン10の動力が第1入力軸41に伝達される。第1クラッチ20の断接は、制御装置50によって制御される。
第2クラッチ30は、複数の入力側クラッチ板31および複数の出力側クラッチ板32を有する油圧作動式の湿式多板クラッチである。入力側クラッチ板31は、エンジン10のエンジン出力軸11と一体回転する。出力側クラッチ板32は、変速部40の第2入力軸42と一体回転する。
第2クラッチ30は、不図示のリターンスプリングによって断方向に付勢されており、クラッチ作動油圧によってピストン33が移動して、入力側クラッチ板31および出力側クラッチ板32を圧接することで接とされる。第2クラッチ30が接とされることで、エンジン10の動力が第2入力軸42に伝達される。第2クラッチ30の断接は、制御装置50によって制御される。なお、以下の説明では、入力側クラッチ板21および31、出力側クラッチ板22および32を単に「クラッチ板」と呼ぶことがある。
第2クラッチ30は、第1クラッチ20の外周側に設けられている。また、第1入力軸41には、軸方向油路および1つまたは複数の径方向油路からなる不図示の潤滑油路が設けられており、第1入力軸41から潤滑油が放射状に噴射されることで、第1クラッチ20の各クラッチ板が冷却され、さらに、第2クラッチ30の各クラッチ板が冷却される。第2クラッチ30の各クラッチ板を冷却した潤滑油は、第2クラッチ30の外径側等から流出し、不図示のオイルパンに戻る。なお、本実施形態では、第2クラッチ30が第1クラッチ20の外周側に設けられているものを例に挙げて説明を行うが、第1クラッチ20および第2クラッチ30の配置関係はこれに限定されない。具体的には、例えば、第2クラッチ30を、第1クラッチ20の後側に配置するようにしてもよい。
変速部40は、第1クラッチ20の出力側に接続された第1入力軸41と、第2クラッチ30の出力側に接続された第2入力軸42とを備えている。また、変速部40は、第1入力軸41および第2入力軸42と平行に配置された副軸43と、第1入力軸41および第2入力軸42と同軸上に配置された出力軸44と、を備えている。また、出力軸44の後端側には、車両1の速度を検出する車速センサ103が設けられている。
変速部40は、第1変速部60と、第2変速部70と、前後進切替部80と、を備えている。第1変速部60は、第1高速ギヤ列61と、第1低速ギヤ列62と、第1連結機構63とを備えている。
第1高速ギヤ列61は、第1入力軸41に対して相対回転可能に設けられた第1入力ギヤ61aと、第1入力ギヤ61aと噛合し、副軸43と一体回転するように設けられた第1副ギヤ61bとからなる。
第1低速ギヤ列62は、第1入力軸41に対して相対回転可能に設けられた第2入力ギヤ62aと、第2入力ギヤ62aと噛合し、副軸43と一体回転するように設けられた第2副ギヤ62bとからなる。
第1連結機構63は、不図示のギヤシフトアクチュエータによってスリーブ63aを軸方向(図1の左右方向)に移動させることによって、第1入力ギヤ61aおよび第2入力ギヤ62aを選択的に第1入力軸41と一体回転させる。
第2変速部70は、第2高速ギヤ列71と、第2低速ギヤ列72と、第2連結機構73とを備えている。第2高速ギヤ列71は、第2入力軸42に対して相対回転可能に設けられた第3入力ギヤ71aと、第3入力ギヤ71aと噛合し、副軸43と一体回転するように設けられた第3副ギヤ71bとからなる。
第2低速ギヤ列72は、第2入力軸42に対して相対回転可能に設けられた第4入力ギヤ72aと、第4入力ギヤ72aと噛合し、副軸43と一体回転するように設けられた第4副ギヤ72bとからなる。
第2連結機構73は、不図示のギヤシフトアクチュエータによってスリーブ73aを軸方向に移動させることによって、第3入力ギヤ71aおよび第4入力ギヤ72aを選択的に第2入力軸42と一体回転させる。
前後進切替部80は、前進ギヤ列81と、後進ギヤ列82と、第3連結機構83とを備えている。前進ギヤ列81は、出力軸44に対して相対回転可能に設けられた第1出力ギヤ81aと、第1出力ギヤ81aと噛合し、副軸43と一体回転するように設けられた第5副ギヤ81bとからなる。
後進ギヤ列82は、出力軸44に対して相対回転可能に設けられた第2出力ギヤ82aと、第2出力ギヤ82aとアイドラギヤ82cを介して噛合し、副軸43と一体回転するように設けられた第6副ギヤ82bとからなる。
第3連結機構83は、不図示のギヤシフトアクチュエータによってスリーブ83aを軸方向に移動させることによって、第1出力ギヤ81aおよび第2出力ギヤ82aを選択的に出力軸44と一体回転させる。
ここで、DCT2における動力伝達経路について簡単に説明する。1速は、第1連結機構63によって第2入力ギヤ62aと第1入力軸41とを連結し、第3連結機構83によって第1出力ギヤ81aと出力軸44とを連結し、かつ第1クラッチ20を接とすることで成立する。これにより、エンジン10の動力は、第1クラッチ20から、第1入力軸41、第1低速ギヤ列62、副軸43、前進ギヤ列81、出力軸44の順に伝達される。
2速は、第2連結機構73によって第4入力ギヤ72aと第2入力軸42とを連結し、第3連結機構83によって第1出力ギヤ81aと出力軸44とを連結し、かつ第2クラッチ30を接とすることで成立する。これにより、エンジン10の動力は、第2クラッチ30から、第2入力軸42、第2低速ギヤ列72、副軸43、前進ギヤ列81、出力軸44の順に伝達される。
3速は、第1連結機構63によって第1入力ギヤ61aと第1入力軸41とを連結し、第3連結機構83によって第1出力ギヤ81aと出力軸44とを連結し、かつ第1クラッチ20を接とすることで成立する。これにより、エンジン10の動力は、第1クラッチ20から、第1入力軸41、第1高速ギヤ列61、副軸43、前進ギヤ列81、出力軸44の順に伝達される。
4速は、第2連結機構73によって第4入力ギヤ72aと第2入力軸42とを連結し、第3連結機構83によって第1出力ギヤ81aと出力軸44とを連結し、かつ第2クラッチ30を接とすることで成立する。これにより、エンジン10の動力は、第2クラッチ30から、第2入力軸42、第2低速ギヤ列72、副軸43、前進ギヤ列81、出力軸44の順に伝達される。
制御装置50は、アクセル開度Accおよび車速Vに基づいて、DCT2の変速段を決定するとともに、油圧回路90を介して第1クラッチ20の断接制御、第2クラッチ30の断接制御、変速部40の変速制御等の各種制御を行う。
次に、図2Aおよび図2Bの油圧回路図を参照して、本発明の油圧回路90の詳細について説明する。なお、図2Aおよび図2Bでは、第1クラッチ20の断接制御部、第2クラッチ30の断接制御部、変速部40の変速制御部等、本発明に関係のない構成については省略している。
図2Aに示すように、エンジン10で駆動されるオイルポンプ92によってオイルパン91からフィルタ91aを介して吸い上げられた作動油は、ライン圧油路L1に供給され、ライン圧制御バルブ93により、ライン圧に調圧される。ライン圧油路L1の作動油は、不図示のクラッチ制御用油路及び変速制御用油路に供給され、第1クラッチ20、第2クラッチ30の断接制御および変速部40の変速制御に用いられる。
また、ライン圧油路L1の作動油は、油路L2に供給される。油路L2は、切替バルブ95と接続されている。なお、切替バルブ95は、本発明の「切替バルブ」に相当する。
切替バルブ95は、パイロット油圧作動式のスプールバルブである。切替バルブ95は、入力ポート95a、第1出力ポート95b、第2出力ポート95cおよびパイロットポート95dを有する。切替バルブ95は、オイルポンプ92から供給される潤滑油を、第1出力ポート95bおよび第2出力ポート95cのいずれか一方に選択的に吐出する。なお、第1出力ポート95bは、本発明の「第2吐出口」に相当する。また、第2出力ポート95cは、本発明の「第1吐出口」に相当する。
また、ライン圧油路L1の作動油は、油路L3に供給される。油路L3には、切替バルブ95のパイロットポート95dへの作動油の供給を制御するソレノイドバルブ96が設けられている。ソレノイドバルブ96は、ノーマルクローズタイプのオン−オフソレノイドバルブである。
ソレノイドバルブ96の開閉は、油温センサ104で検出される潤滑油温に基づき、制御装置50により制御される。ソレノイドバルブ96がオフの場合、切替バルブ95のパイロットポート95dに作動油は供給されない(図2Aの状態)。この場合、切替バルブ95のスプールは、スプリング95eによって右方向に付勢されている。これにより、入力ポート95aおよび第1出力ポート95bが連通するとともに、第2出力ポート95cは遮断される。
また、ソレノイドバルブ96がオンとされ、切替バルブ95のパイロットポート95dに作動油が供給されると(図2Bの状態)、入力ポート95aおよび第2出力ポート95cが連通するとともに、第1出力ポート95bは遮断される。
切替バルブ95の第1出力ポート95bには、油路L4が接続されている。油路L4には、大径オリフィス97が設けられている。また、油路L4は、ATFクーラ98の入口に接続されている。さらに、ATFクーラ98の出口には、油路L7が接続されている。
なお、油路L4は、本発明の「第1部分油路」に相当する。また、油路L7は、本発明の「第2部分油路」に相当する。また、ATFクーラ98は、本発明の「オイルクーラー」に相当する。また、油路L4、ATFクーラ98および油路L7が、本発明の「第2の油路」に相当する。また、大径オリフィス97は、本発明の「第2オリフィス」に相当する。
切替バルブ95の第2出力ポート95cには、油路L5が接続されている。油路L5には、小径オリフィス99が設けられている。小径オリフィス99の長さは大径オリフィス97と同じである。また、小径オリフィス99の径は、大径オリフィス97の径よりも小さい。なお、油路L5は、本発明の「第1の油路」に相当する。また、小径オリフィス99は、本発明の「第1オリフィス」に相当する。
油路L7と油路L5は、ATFクーラ98の下流側および小径オリフィス99の下流側において合流して油路L6となる。油路L6は、上述の第1入力軸41に設けられた潤滑油路に接続されている。この潤滑油路に供給された潤滑油は、第1クラッチ20および第2クラッチ30の各クラッチ板(以下、「クラッチ被潤滑部100」という。)に供給された後、オイルパン91に戻る。
本発明において、小径オリフィス99が設けられた油路L5の圧力損失は、大径オリフィス97が設けられた油路L4および油路L7の合成圧力損失よりも大きい。また、本発明では、油路L4の上流端から油路L7の下流端までの圧力損失が、油路L5の上流端から下流端までの圧力損失と略同一となるように、大径オリフィス97および小径オリフィス99の径が設定されている。
本発明では、ソレノイドバルブ96のオン、オフによって、クラッチ被潤滑部100に供給される潤滑油がATFクーラ98を経由するか否かが変更される。具体的には、ソレノイドバルブ96がオフの状態では、切替バルブ95は図2Aに示す左位置となり、油路L2に供給された潤滑油は油路L4、ATFクーラ98、油路L7および油路L6を経由してクラッチ被潤滑部100に供給される。
一方、ソレノイドバルブ96がオンの状態では、切替バルブ95は図2Bに示す右位置となり、油路L2に供給された潤滑油は油路L5、油路L6を経由してクラッチ被潤滑部100に供給される。
ここで、比較例として、ATFクーラを経由する油路に、ATFクーラを経由しない油路に設けられるオリフィスと同じオリフィスを設けた油圧回路190について、図2Cおよび図2Dを参照して説明する。なお、比較例の油圧回路190は、特に以下に説明する箇所を除き、本発明の油圧回路90と同様の構成である。
切替バルブ195が図2Dに示す右位置のとき、潤滑油は、油路L15、油路L16を経由してクラッチ被潤滑部200に供給される。また、切替バルブ195が図2Cに示す左位置のとき、潤滑油は、油路L14、ATFクーラ198、油路L17および油路L16を経由してクラッチ被潤滑部200に供給される。
比較例では、油路L14および油路L15に、同じ小径オリフィス199が設けられている。そのため、油路L5の圧力損失と、油路L4および油路L7の合成圧力損失とは略同一である。また、油路L14の上流端からL17の下流端までの圧力損失は、ATFクーラ198での圧力損失分、油路L15の上流端から下流端までの圧力損失より大きくなる。
そのため、切替バルブ195に供給される潤滑油の流量が一定であると仮定すると、ATFクーラ198を経由してクラッチ被潤滑部200に供給される潤滑油の流量は、ATFクーラ198を経由せずに直接クラッチ被潤滑部200に供給される潤滑油の流量よりも少なくなる。これにより、クラッチ被潤滑部200において潤滑不良が発生する可能性がある。
これに対して、本発明では、上述のとおり、油路L4および油路L7の合成圧力損失を、油路L5の圧力損失より小さくしている。また、油路L4および油路L7の合成圧力損失とATFクーラ98での圧力損失を合計した油路L4の上流端から油路L7の下流端までの圧力損失は、油路L5の上流端から下流端までの圧力損失と略同一である。
そのため、切替バルブ95に供給される潤滑油の流量が一定であると仮定すると、ATFクーラ98を経由してクラッチ被潤滑部100に供給される潤滑油の流量は、ATFクーラ98を経由せずに直接クラッチ被潤滑部100に供給される潤滑油の流量と略同一となる。これにより、クラッチ被潤滑部100における潤滑不良を防止することが可能となる。
続いて、図3のフローチャートを参照して、本発明において実行される、ATFクーラバイパス制御について詳細に説明する。なお、図3の処理は、エンジン運転中、所定の周期(例えば、10ms)で繰り返し実行される。
まず、ステップS1で、制御装置50は、油温センサ104からの信号に基づき、潤滑油温が閾値以下か否かを判断する。このような閾値は、潤滑油温が閾値以下である場合、潤滑油温を早期に上昇させる必要があると判断できるような温度として、予め実験等により決定される。
ステップS1で潤滑油温が閾値以下であると判断された場合(ステップS1:YES)、処理はステップS2に進む。そして、ステップS2で、制御装置50は、ソレノイドバルブ96をオンにする。これにより、切替バルブ95は、図2Bに示す右位置となる。
そのため、油路L2に供給された潤滑油は、ATFクーラ98を経由せず、油路L5および油路L6を経由して直接クラッチ被潤滑部100に供給される。これにより、ATFクーラ98を経由させる場合に比べて、潤滑油温を早期に上昇させることができる。
ステップS1で潤滑油の温度が閾値以下であると判断されなかった場合(ステップS1:NO)、処理はステップS3に進む。そして、ステップS3で、制御装置50は、ソレノイドバルブ96をオフにする。これにより、切替バルブ95は、図2Aに示す左位置となる。
そのため、油路L2に供給された潤滑油は、油路L4、ATFクーラ98、油路L7および油路L6を経由してクラッチ被潤滑部100に供給される。これにより、潤滑油は、ATFクーラ98により適切に冷却される。
以上説明したように、本実施形態によれば、油路L4および油路L7の合成圧力損失を、油路L5の圧力損失より小さくした。そのため、ATFクーラ98を経由して潤滑油をクラッチ被潤滑部100に供給する場合にも、ATFクーラ98を経由しない場合に比べて、クラッチ被潤滑部100に供給される潤滑油量が減少することを抑制することができる。これにより、被潤滑部における潤滑不良を防止することが可能となる。
また、本実施形態によれば、油路L4の上流端から油路L7の下流端までの圧力損失を、油路L5の上流端から下流端までの圧力損失と略同一とした。そのため、潤滑油がATFクーラ98を経由するか否かに関わらず、クラッチ被潤滑部100に供給される潤滑油量を略一定とすることができる。
また、本実施形態によれば、油路L4に大径オリフィス97を設け、油路L5に小径オリフィス99を設ける構成とした。そのため、オリフィス径を変更することで、油路における圧力損失を容易に調整することができる。
なお、上述の実施形態では、油路L4に設けるオリフィスと、油路L5に設けるオリフィスとを、長さが等しく、流路径が異なるものとして、圧力損失の調整を行ったが、これに限定されない。具体的には、例えば、油路L4に設けるオリフィスと、油路L5に設けるオリフィスとを、流路径が等しく、長さが異なるものとして、圧力損失の調整を行ってもよい。
さらに、例えば、油路にオリフィスを設けず、油路L4、油路L5、油路L7の流路径を調整することで、圧力損失の調整を行ってもよい。さらにまた、油路L4、油路L5、油路L7の長さを調整することで、圧力損失の調整を行ってもよい。
本発明の摩擦締結要素の潤滑制御装置は、クラッチでの発熱量が多く、ATFクーラ経由で大流量の潤滑油を供給する必要がある場合に有用である。
90、190 油圧回路
92 オイルポンプ
95、195 切替バルブ
95b 第1出力ポート
95c 第2出力ポート
97 大径オリフィス
98、198 ATFクーラ
99、199 小径オリフィス
100、200 クラッチ被潤滑部
L1 ライン圧油路
L2、L3、L4、L5、L6、L7、L14、L15、L16、L17 油路
92 オイルポンプ
95、195 切替バルブ
95b 第1出力ポート
95c 第2出力ポート
97 大径オリフィス
98、198 ATFクーラ
99、199 小径オリフィス
100、200 クラッチ被潤滑部
L1 ライン圧油路
L2、L3、L4、L5、L6、L7、L14、L15、L16、L17 油路
Claims (4)
- 油圧源から供給される潤滑油を第1吐出口および第2吐出口のいずれか一方に選択的に吐出する切替バルブと、
前記第1吐出口と被潤滑部とを接続する第1油路と、
前記第2吐出口とオイルクーラーとを接続する第1部分油路および前記オイルクーラーと前記被潤滑部とを接続する第2部分油路を含む第2油路と、を備え、
前記第1部分油路および前記第2部分油路の合成圧力損失は、前記第1油路の圧力損失より小さい、
摩擦締結要素の潤滑制御装置。 - 前記第1油路に第1オリフィスが設けられており、
前記第1部分油路に前記第1オリフィスよりも圧力損失の小さい第2オリフィスが設けられている、
請求項1に記載の摩擦締結要素の潤滑制御装置。 - 前記第1オリフィスおよび前記第2オリフィスの長さは同一であり、前記第2オリフィスの絞り径は前記第1オリフィスの絞り径よりも大きい、
請求項2に記載の摩擦締結要素の潤滑制御装置。 - 前記第1オリフィスおよび前記第2オリフィスの絞り径長さは同一であり、前記第2オリフィスの長さは前記第1オリフィスの長さよりも短い、
請求項2に記載の摩擦締結要素の潤滑制御装置。
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CN111878694A (zh) * | 2020-07-02 | 2020-11-03 | 中国石油大学胜利学院 | 一种移动式润滑油加注回收一体化装置 |
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