JP2018098446A - タッチパネルセンサー中間体、及びタッチパネルセンサーの製造方法 - Google Patents

タッチパネルセンサー中間体、及びタッチパネルセンサーの製造方法 Download PDF

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Hidenobu Oya
秀信 大屋
正好 山内
Masayoshi Yamauchi
正好 山内
小俣 猛憲
Takenori Omata
猛憲 小俣
直人 新妻
Naoto NIIZUMA
直人 新妻
星野 秀樹
Hideki Hoshino
秀樹 星野
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Abstract

【課題】ノイズ発生が抑制されたタッチパネルセンサーのためのタッチパネルセンサー中間体、及びタッチパネルセンサーの製造方法を提供すること【解決手段】基材2上に並設された複数の帯状センサー電極3と、前記複数の帯状センサー電極3の一端にそれぞれ接続された複数の引き出し線4と、前記複数の引き出し線4に結合されたバスライン電極5とを備えることを特徴とするタッチパネルセンサー中間体1、及び、該タッチパネルセンサー中間体1の前記バスライン電極5から通電して、前記複数の帯状センサー電極3及び前記複数の引き出し線4に電解メッキを施す電解メッキ工程を含むことを特徴とするタッチパネルセンサーの製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、タッチパネルセンサー中間体、及びタッチパネルセンサーの製造方法に関し、より詳しくは、ノイズ発生が抑制されたタッチパネルセンサーのためのタッチパネルセンサー中間体、及びタッチパネルセンサーの製造方法に関する。
特許文献1には、線幅10μm以下の導電性細線により構成された格子パターンからなる導電膜に対して、該導電膜に接続された線幅20μm以上の導電性の線から通電して、電解メッキを施すことが開示されている。
また、特許文献2には、電解メッキを均一に施す観点から、電解メッキが施される対象物(配線基板領域群)を取り囲むように導体を配置し、前記導体から通電して前記対象物に多方向から電解メッキを施すことが開示されている。
特開2015−12046号公報 特開2006−147659号公報
特許文献1の技術には、ノイズ発生が抑制されたタッチパネルセンサーを製造する観点で、更なる改善の余地が見出された。
また、特許文献2の技術は、タッチパネルセンサーの製造方法ではないため、ノイズ発生が抑制されたタッチパネルセンサーを製造することについては開示も示唆もない。
そこで本発明の課題は、ノイズ発生が抑制されたタッチパネルセンサーのためのタッチパネルセンサー中間体、及びタッチパネルセンサーの製造方法を提供することにある。
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
基材上に並設された複数のセンサー電極と、
前記複数のセンサー電極の一端にそれぞれ接続された複数の引き出し線と、
前記複数の引き出し線に結合されたバスライン電極とを備えることを特徴とするタッチパネルセンサー中間体。
2.
前記バスライン電極は、前記複数の引き出し線が集約した個所で前記複数の引き出し線に結合され、前記複数のセンサー電極及び前記複数の引き出し線からなるタッチパネルセンサー領域の外部に存在することを特徴とする前記1記載のタッチパネルセンサー中間体。
3.
前記センサー電極は金属細線からなり、
前記金属細線の線幅Aは0.01μm以上10μm以下であり、
前記引き出し線の線幅Bは5μm以上200μm以下であり、
前記バスライン電極の線幅Cは100μm以上10mm以下であり、
各線幅がA<B<Cの条件を満たすことを特徴とする前記1又は2記載のタッチパネルセンサー中間体。
4.
前記センサー電極における前記一端とは反対側の他端と、前記バスライン電極との距離が30mm以上であることを特徴とする前記1〜3の何れかに記載のタッチパネルセンサー中間体。
5.
前記バスライン電極は、長尺状の前記基材の幅方向最外部に配置されていることを特徴とする前記1〜4の何れかに記載のタッチパネルセンサー中間体。
6.
前記1〜6の何れかに記載の前記タッチパネルセンサー中間体の前記バスライン電極から通電して、前記複数の引き出し線及び前記複数のセンサー電極に電解メッキを施す電解メッキ工程を含むことを特徴とするタッチパネルセンサーの製造方法。
7.
前記2記載の前記タッチパネルセンサー中間体の前記バスライン電極から通電して、前記複数の引き出し線及び前記複数のセンサー電極に電解メッキを施す電解メッキ工程と、
前記電解メッキ工程に次いで、前記複数の引き出し線が集約した個所において、前記複数の引き出し線を切断する切断工程とを含むことを特徴とするタッチパネルセンサーの製造方法。
本発明によれば、ノイズ発生が抑制されたタッチパネルセンサーのためのタッチパネルセンサー中間体、及びタッチパネルセンサーの製造方法を提供することができる。
タッチパネルセンサー中間体の第一態様を示す平面図 タッチパネルセンサー中間体の第二態様を示す平面図 電解メッキ工程を実施するための電解メッキ装置の一例を説明する概略構成図 タッチパネルセンサー中間体の第三態様を示す平面図 導電性細線の形成方法の一例を説明する図 メッシュパターン形成の第一態様を説明する図 メッシュパターン形成の第二態様を説明する図 比較例に係るタッチパネルセンサーを示す平面図 実施例に係るタッチパネルセンサーを示す平面図 実施例に係るタッチパネルセンサーを示す平面図
以下に、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
<タッチパネルセンサー中間体の第一態様>
図1は、タッチパネルセンサー中間体の第一態様を示す平面図である。
第一態様に係るタッチパネルセンサー中間体1は、基材2上に並設された複数の帯状のセンサー電極3と、複数の帯状のセンサー電極3の一端にそれぞれ接続された複数の引き出し線4と、複数の引き出し線4に結合されたバスライン電極5とを備える。
タッチパネルセンサーを製造する際には、タッチパネルセンサー中間体1のバスライン電極5から通電して、複数の引き出し線4及び複数のセンサー電極3に電解メッキを施すことができる。電解メッキを施すことによって、複数の引き出し線4及び複数のセンサー電極3の導電性を向上することができる。
得られるタッチパネルセンサー(製品)において、センサー電極3は、X電極又はY電極を構成することができる。また、引き出し線4は、センサー電極3を、タッチパネルセンサーを制御するための図示しない集積回路(IC)に接続するために用いることができる。複数の引き出し線4は、バスライン電極5が除去されることによって、それぞれが独立した配線として機能することができる。
本発明によれば、タッチパネルセンサーにおいて、センサー電極3と集積回路とを接続するための配線(電気信号用配線)である引き出し線4を、該タッチパネルセンサーを製造する際の電解メッキ工程において、複数のセンサー電極3に通電するための配線として利用することができる。このとき、タッチパネルセンサー中間体1にバスライン電極5が設けられていることによって、電気信号用配線であるが故に通常は互いに電気的に独立に設けられる複数の引き出し線4を介して、一括して複数のセンサー電極3に通電を行うことができる。
また、上述したように、特許文献2には、電解メッキを均一に施す観点から、電解メッキが施される対象物を取り囲むように導体を配置し、前記導体から通電して前記対象物に多方向から電解メッキを施すことが開示されている。しかし、タッチパネルセンサーの製造方法においては、センサー電極に対して多方向から通電して電解メッキを施した場合、得られるタッチパネルセンサーがノイズを発生し、検出感度の信頼性が損なわれることがわかった。
これに対して、バスライン電極5及び引き出し線4を介して、センサー電極3の一端から通電して(つまり、一方向から通電して)電解メッキを施すことで、ノイズ発生が抑制される効果が得られる。このような一方向からの通電を実現するために、センサー電極3の一端に引き出し線4が接続されていることが重要であり、センサー電極3の他端には引き出し線の接続は不要である。
また更に、電解メッキによって、複数の引き出し線4及び複数のセンサー電極3に対して、同時に、同一種類の金属をメッキできる。例えば、高耐久の金属をメッキすることで、タッチパネルセンサーの耐久性を好適に向上することができる。
タッチパネルセンサー中間体1を構成する基材2は格別限定されないが、例えば透明性を有するものを好ましく用いることができる。基材2に透明性を付与できる材質として、例えば、ガラス、プラスチック等を挙げることができ、中でもプラスチックが好ましい。プラスチックは格別限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート等を挙げることができる。基材2は単層構造であっても積層構造であってもよい。例えば、基材2の表面にクリアハードコート層が設けられていてもよい。
また、センサー電極3、引き出し線4、及びバスライン電極5の材質は、導電性を有するものであれば格別限定されない。
<タッチパネルセンサー中間体の第二態様>
図2は、タッチパネルセンサー中間体の第二態様を示す平面図である。図2において、図1と同一の符号は同一の構成であるため、詳しい説明は省略する。
第二態様に係るタッチパネルセンサー中間体1は、長尺状の基材2上に、複数のセンサー電極3と、複数の引き出し線4とからなるタッチパネルセンサー領域(図2中、破線で囲まれた領域であり、以下、単にセンサー領域ともいう。)6を複数備えている。
タッチパネルセンサー中間体1は、基材2の長手方向に沿うセンサー領域6の列を、2列備えている。
バスライン電極5は、基材2上に2つ設けられている。各々のバスライン電極5は、一つの列を構成する複数のセンサー領域6に対して共通に設けられている。
バスライン電極5は、全体として、基材2の長手方向に沿うように設けられている。ここでは、バスライン電極5は、基材2の長手方向に沿う線状の幹部51と、幹部51から分岐された複数の線状の枝部52とにより構成されている。
各々のセンサー領域6が備える複数の引き出し線4は、枝部52においてバスライン電極5と結合されている。複数の引き出し線4におけるバスライン電極5と反対側の端部は、複数のセンサー電極3の一端にそれぞれ接続されている。
一つのセンサー領域6に属する複数の引き出し線4は、互いに所定の間隔を隔てて、バスライン電極5と結合されている。即ち、複数の引き出し線4のそれぞれがバスライン電極5と結合する結合点は、複数の引き出し線4ごとに個別に設けられている。
第二態様に係るタッチパネルセンサー中間体1は、第一態様と同様に、基材2上に並設された複数のセンサー電極3と、複数のセンサー電極3の一端にそれぞれ接続された複数の引き出し線4と、複数の引き出し線4に結合されたバスライン電極5とを備える。
タッチパネルセンサーを製造する際には、タッチパネルセンサー中間体1のバスライン電極5から通電して、複数の引き出し線4及び複数のセンサー電極3に電解メッキを施すことができる。特に第二態様では、バスライン電極5に対して共通に設けられた複数のセンサー領域6を構成する複数の引き出し線4及び複数のセンサー電極3に電解メッキを施すことができる。
複数のセンサー領域6は、電解メッキ工程の後、基材2から個別に切り出すことができる。切り出された複数の断片は、それぞれがタッチパネルセンサーを構成し得る。
このような多面取りによって、ノイズ発生が抑制されたタッチパネルセンサーを、より効率的に製造できる効果が得られる。
次に、図3を参照して、電解メッキ工程について更に詳しく説明する。
図3は電解メッキ工程を実施するための電解メッキ装置の一例を説明する概略構成図であり、図3(a)は電解メッキ装置を平面視した様子を、図3(b)は電解メッキ装置を側面から見た様子を、それぞれ示している。
図3において、7はメッキ浴、8a、8bはアノード、9はカソードを構成するカソードロール、10は搬送ロールである。
ここでは、電解メッキ装置は、複数の搬送ロール10に掛け渡されたタッチパネルセンサー中間体1を所定の搬送方向αに搬送しながら、アノード8a、8b及びカソードロール9に図示しない電源装置から電圧を印加して、タッチパネルセンサー中間体1をメッキ浴7中で電解メッキするように構成されている。
タッチパネルセンサー中間体1は、例えば、ロール状の巻回体(図示省略)から繰り出され、複数の搬送ロール10に掛け渡される。図3の例では、タッチパネルセンサー中間体1は、該タッチパネルセンサー中間体1の両面に、ここでは図示されない上述したセンサー電極、引き出し線及びバスライン電極が設けられている。
図3の例では、二つのカソードロール9、9が、タッチパネルセンサー中間体1を挟持し、タッチパネルセンサー中間体1の両面のバスライン電極に電気的に接触するように設けられている。これにより、バスライン電極から通電して、複数のセンサー領域を構成する複数の引き出し線及び複数のセンサー電極に電解メッキを施すことができる。タッチパネルセンサー中間体1の両面に電解メッキを施す場合は、図3に示すように、タッチパネルセンサー中間体1の両面側のそれぞれにアノード8a、8bを設けることが好ましい。
カソードロール9は、メッキ浴7の下流側に配置することが好ましいが、これに限定されない。カソードロール9は、バスライン電極と接触可能であれば、何れの位置に設けられてもよい。例えば、カソードロール9を、メッキ浴7の上流側に配置してもよいし、メッキ浴7中に配置してもよい。また、カソードは、必ずしもロールの形態を有する必要はなく、タッチパネルセンサー中間体1のバスライン電極と接触可能な種々の形態を有することができる。
図3に示した電解メッキ装置は、タッチパネルセンサー中間体1を縦型搬送するように構成されているが、これに限定されない。電解メッキ装置は、例えば、タッチパネルセンサー中間体1を水平に搬送するものであってもよい。
図3に示した電解メッキ装置は、タッチパネルセンサー中間体1を搬送しながら連続式で電解メッキを施すように構成されているが、これに限定されない。電解メッキ装置は搬送機構を必ずしも有する必要はなく、バッチ式で電解メッキを施すように構成されてもよい。電解メッキ工程を実施するための電解メッキ装置は、バスライン電極から通電して引き出し線及びセンサー電極に電解メッキが可能なものであれば、自体公知のものを適宜用いることができる。
メッキ浴(メッキ液)には、例えば、メッキ金属のイオンを含有する水溶液を用いることができる。メッキ金属としては、例えば、銀、銅、ニッケル、クロム等が挙げられる。メッキ金属が異なる複数の電解メッキ工程を設けることも好ましい。例えば、銀からなる引き出し線及びセンサー電極に対して、先ず電解銅メッキを施して銅膜を形成し、次いで電解ニッケルメッキを施してニッケル層を形成することにより、導電性細線に高い導電性と耐久性を付与できる。特に表層に、ニッケル、クロム等のような高耐久の金属をメッキすることで、タッチパネルセンサーの耐久性を好適に向上できる。
次に、図2を参照して、切断工程について詳しく説明する。
切断工程は、電解メッキ工程の後に行うことができる。
切断工程では、センサー領域6からバスライン電極5が分離されるように、引き出し線4を切断する。引き出し線4の切断は、基材2上において引き出し線4のみを断線させるように行ってもよいし、基材2も含めて引き出し線4を切断してもよい。
バスライン電極5を分離することによって、センサー領域6を構成する複数の引き出し線4を、互いに電気的に独立させることができる。これにより、タッチパネルセンサーが得られる。切断工程後の複数の引き出し線4は、タッチパネルセンサーを制御するための図示しない集積回路(IC)に接続することができる。また、センサー電極3は、タッチパネルセンサーにおける位置検出電極、即ちX電極やY電極として用いることができる。
図2に示すように、バスライン電極5は、複数の引き出し線4が集約した個所で、複数の引き出し線4に結合されることが好ましい。これにより、引き出し線4の切断や、基材2からのタッチパネルセンサーの切り出しをより好適に行うことができる。更に、この効果をより良好に発揮する観点で、バスライン電極5は、センサー領域6の外部に存在することが好ましい。ここで、複数の引き出し線4が集約した個所というのは、複数の引き出し線4が寄せ集められている箇所のことであり、当該箇所における複数の引き出し線4の全体の幅(束の幅)は、複数のセンサー電極3に接続される箇所における複数の引き出し線4の全体の幅(束の幅)よりも狭い。また、センサー領域6の外部というのは、複数のセンサー電極3及び複数の引き出し線4からなる領域の外部であり、タッチパネルセンサー(製品)として切り出される領域の外部であることが好ましい。
この場合、複数の引き出し線4が集約した個所において複数の引き出し線4を切断することが好ましい。この切断は、基材2からのタッチパネルセンサーの切り出し(センサー領域6の輪郭である破線に沿う切り出し)を兼ねることができる。これにより、タッチパネルセンサーを構成するセンサー領域6から、バスライン電極5を容易に除去することができる。更に、切り出されたタッチパネルセンサーにおいて、上記の切断がなされた部位には、複数の引き出し線4が集約されているため、この部位を、例えばFPC(フレキシブルプリント基板;Flexible Printed Circuits)等の外部配線に接続するために好適に用いることができる。外部配線は、例えばACF(異方性導電性フィルム;Anisotropic Conductive Film)を介して、上述した部位に接続することができる。外部配線は、タッチパネルセンサーを制御するための図示しない集積回路(IC)に接続することができる。
引き出し線4の切断工程や、基材2からのタッチパネルセンサーの切り出しには、切断刃やレーザー光等、自体公知の方法を用いることができる。
センサー電極3は金属細線からなることが好ましい。図2の例では、センサー電極3は、基材2上に二次元的に配置された複数の金属細線の集合体として構成されている。金属細線の配置は、規則性を有しても、有しなくてもよい。規則性を有する配置としては、ストライプ状の配置や、図2に示すようなメッシュ状の配置等が挙げられる。
センサー電極3を構成する金属細線の線幅Aは0.01μm以上10μm以下であることが好ましい。また、引き出し線4の線幅Bは5μm以上200μm以下であることが好ましい。また、バスライン電極5の線幅Cは100μm以上10mm以下であることが好ましい。
前記金属細線、引き出し線4及びバスライン電極5の各線幅A、B及びCは、上記の範囲内で、且つA<B<Cの条件を満たすことが特に好ましい。これにより、センサー電極3の低視認性(視認することが困難である性質)、タッチパネルセンサーの機能(検出感度等)、及びメッキ安定性を向上することができる。
また、図2に示すように、センサー電極3の他端とバスライン電極5との距離β1は、30mm以上であることが好ましい。ここで、センサー電極3の他端とは、引き出し線4が接続された一端とは反対側の端部である。図2の例では、センサー電極3を帯状に設けているため、帯の一末端が一端、他末端が他端に対応している。メッキ終点(通電方向の最下流)であるセンサー電極3の他端を、バスライン電極5から所定間隔を置いて配置することによって、メッキ安定性を向上することができる。
また、基材2上に、センサー電極3に引き出し線4を介して接続されたバスライン電極5に加えて、他のバスライン電極5が存在する場合は、センサー電極3の他端と、他のバスライン電極5との距離β2は、30mm以上であることが好ましい。これにより、メッキ安定性を向上することができる。
距離β1及び又はβ2を大きく設定することによってメッキ安定性が向上する理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推定される。即ち、センサー電極3の他端は、メッキ終点(通電方向の最下流)であるため、電気抵抗等の影響で、電解メッキのための電位が不安定になり易い。一方、バスライン電極5は、通電方向の上流(即ち、カソードに近い)であるため、電解メッキのための電位が安定である。これらの結果、センサー電極3の他端に、バスライン電極5が近接していると、該バスライン電極5にメッキが集中して施されるものと推定される。これに対して、距離β1及び又はβ2を大きく設定することによって、バスライン電極5の影響が軽減され、センサー電極3の他端の電位が不安定であっても、安定にメッキが施されるものと推定される。特に、センサー電極3が例えば金属細線等の導電性細線によって構成される場合は、電気抵抗等の影響で、センサー電極3の他端の電位が不安定になり易いが、距離β1及び又はβ2を大きく設定することによって、より安定にメッキを施すことができる。この効果は、前記導電性細線の線幅が10μm以下である場合、あるいは前記導電性細線の線幅がコーヒーステイン現象を利用して形成されたものである場合などに、特に顕著に発揮される。
省スペース化や、基材2からのタッチパネルセンサーの切り出し数を向上する観点では、距離β1及び又はβ2を小さく設定することが有効である。しかし、これらを犠牲にしても、距離β1及び又はβ2を30mm以上確保することが好ましい。これによりメッキ安定性が向上し、タッチパネルセンサー機能の信頼性が向上するという効果が得られる。また、これにより不良品の発生が更に防止され、結果的に歩留まりを向上することができる。
このような効果を更に良好に発揮する観点で、バスライン電極5は、基材2の幅方向最外部に配置されていることが好ましい。上述した第二態様(図2)では、一部(図2中、左側)のバスライン電極5を長尺状の基材2の幅方向最外部に配置する場合について示したが、これに限定されない。以下に説明する第三態様のように、全てのバスライン電極5を長尺状の基材2の幅方向最外部に配置することも好ましいことである。
<タッチパネルセンサー中間体の第三態様>
図4は、タッチパネルセンサー中間体の第三態様を示す平面図である。図4において、図1及び図2と同一の符号は同一の構成であるため、詳しい説明は省略する。
第三態様において、バスライン電極5は、長尺状の基材2の幅方向最外部に配置されている。つまり、基材2上には、センサー領域6が2列で設けられている。そして、2列のセンサー領域6の各々に対応して、計2本のバスライン電極5が、基材2の長手方向に沿って設けられている。ここで、図中、左列のセンサー領域6に対応するバスライン電極5は該左列のセンサー領域6の左側に設けられ、右列のセンサー領域6に対応するバスライン電極5は該右列のセンサー領域6の右側に設けられている。この結果、全てのセンサー領域6が、2本のバスライン電極5の間に配置されている。
このような配置とすることで、距離β1及び又はβ2が大きく確保され、メッキ安定性が向上し、タッチパネルセンサー機能の信頼性が更に向上する効果が得られる。
<タッチパネルセンサー中間体の製造方法>
次に、タッチパネルセンサー中間体の製造方法について説明することで、タッチパネルセンサー中間体について更に詳しく説明する。
タッチパネルセンサー中間体は、例えば、基材2上に、センサー電極3、引き出し線4、及びバスライン電極5を形成することによって製造することができる。
センサー電極3、引き出し線4、及びバスライン電極5の形成方法は、これらをパターニングできれば格別限定されず、例えば印刷法等が好適に用いられる。印刷法においては、導電材料を含有するインクを基材上に付与してパターニングすることができる。
印刷法は格別限定されず、例えば、スクリーン印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット法等が挙げられ、中でもインクジェット法が好ましい。インクジェット法におけるインクジェットヘッドの液滴吐出方式は格別限定されず、例えばピエゾ方式やサーマル方式等が挙げられる。
インクに含有させる導電性材料は格別限定されず、例えば、導電性微粒子、導電性ポリマー等が挙げられる。
導電性微粒子として、例えば、金属微粒子、カーボン微粒子等が挙げられる。
金属微粒子を構成する金属として、例えば、Au、Pt、Ag、Cu、Ni、Cr、Rh、Pd、Zn、Co、Mo、Ru、W、Os、Ir、Fe、Mn、Ge、Sn、Ga、In等が挙げられる。これらの中でも、Au、Ag、Cuが好ましく、Agが特に好ましい。金属微粒子の平均粒子径は、例えば1〜100nm、更には3〜50nmとすることができる。平均粒子径は、体積平均粒子径であり、マルバーン社製「ゼータサイザ1000HS」により測定することができる。
カーボン微粒子としては、例えば、グラファイト微粒子、カーボンナノチューブ、フラーレン等が挙げられる。
導電性ポリマーとしては、格別限定されないが、π共役系導電性高分子を好ましく挙げることができる。π共役系導電性高分子としては、例えば、ポリチオフェン類やポリアニリン類等が挙げられる。π共役系導電性高分子は、例えばポリスチレンスルホン酸等のようなポリアニオンと共に用いてもよい。
インクに用いられる溶媒は格別限定されず、水や有機溶剤から選択された一種又は複数種を含むことができる。有機溶剤としては、例えば、1,2−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール等のアルコール類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。
また、インクには界面活性剤等の他の成分を含有させることができる。界面活性剤は格別限定されず、例えばシリコン系界面活性剤等が挙げられる。インク中の界面活性剤の濃度は、例えば1重量%以下とすることができる。
〔コーヒーステイン現象〕
センサー電極3を金属細線等のような導電性細線によって構成する場合は、該導電性細線の形成にコーヒーステイン現象を利用することが好ましい。これについて、図5を参照して説明する。
まず、図5(a)に示すように、基材1上に、導電性材料を含むインクからなるライン状液体30を付与する。
次いで、ライン状液体30を乾燥させる過程でライン状液体30の縁に導電材料を選択的に堆積させることによって、図5(b)に示すように、導電性細線31を形成することができる。この例では、ライン状液体30の長手方向に沿う両縁に導電材料を選択的に堆積させることによって、一対の導電性細線31、31を形成している。ライン状液体30の線幅を均一に形成することによって、一対の導電性細線31、31を互いに平行に形成することができる。
導電性細線31の線幅は、ライン状液体30の線幅よりも細く、例えば20μm以下、15μm以下、更には10μm以下とすることができる。導電性細線31の線幅の下限は格別限定されないが、安定な導電性を付与する等の観点では、例えば1μm以上とすることができる。コーヒーステイン現象を促進させて導電性細線31の線幅を細くする観点では、インク中の導電性材料の濃度を、例えば5重量%以下とすることができ、更には0.01重量%以上1.0重量%以下とすることができる。
一又は複数の導電性細線31によって種々のパターンを形成することができる。このようなパターンからなる導電膜によって一つのセンサー電極3を構成することができる。このようなパターンとして、例えばストライプパターンやメッシュパターン等が挙げられる。以下に、図6を参照してメッシュパターン形成の第一態様について説明し、次いで、図7を参照してメッシュパターン形成の第二態様について説明する。
〔メッシュパターン形成の第一態様〕
メッシュパターン形成の第一態様においては、まず、図6(a)に示すように、基材1上に、所定の間隔で並設された複数のライン状液体30を形成する。
次いで、図6(b)に示すように、ライン状液体30を乾燥させる際にコーヒーステイン現象を利用して、各々のライン状液体30から一対の導電性細線31、31を形成する。
次いで、図6(c)に示すように、先に形成された複数の導電性細線31と交差するように、所定の間隔で並設された複数のライン状液体30を形成する。
次いで、図6(d)に示すように、ライン状液体30を乾燥させる際にコーヒーステイン現象を利用して、各々のライン状液体30から一対の導電性細線31、31を形成する。以上のようにしてメッシュパターンを形成することができる。図6(d)は、図1における一つのセンサー電極3内の一領域Pの拡大図に相当し得る。このようなパターンを基材上に延設することでセンサー電極3を形成することができる。
図6の例では、ライン状液体30及び導電性細線31を直線にしているが、これに限定されない。ライン状液体30及び導電性細線31の形状は、例えば波線又は折線等であってもよい。
〔メッシュパターン形成の第二態様〕
メッシュパターン形成の第二態様においては、まず、図7(a)に示すように、基材1上に、基材1の長手方向(図中、上下方向)及び幅方向(図中、左右方向)に所定の間隔で並設された、複数の四角形を成すライン状液体30を形成する。
次いで、図7(b)に示すように、ライン状液体30を乾燥させる際にコーヒーステイン現象を利用して、各々のライン状液体30から、一対の導電性細線31、31からなる細線ユニットを形成する。かかる細線ユニットにおいて、導電性細線31、31は、一方(外側の導電性細線31)が他方(内側の導電性細線31)を内部に包含しており、同心状に形成されている。また、導電性細線31、31はそれぞれ、ライン状液体30の両縁(内周縁及び外周縁)の形状に対応して四角形を成している。
次いで、図7(c)に示すように、基材1上に、基材1の長手方向及び幅方向に所定の間隔で並設された、複数の四角形を成すライン状液体30を形成する。ここで、複数の四角形を成すライン状液体30は、先に形成された細線ユニットの間に挟まれる位置に形成される。ここでは、四角形を成すライン状液体30は、これに隣接する細線ユニットのうちの外側の導電性細線31と接触するが、内側の導電性細線31とは接触しないように配置されている。
次いで、図7(d)に示すように、ライン状液体30を乾燥させる際にコーヒーステイン現象を利用して、各々のライン状液体30から、一対の導電性細線31、31からなる細線ユニットを更に形成する。
図7(d)に示すパターンにおいて、外側の導電性細線31は、隣接する外側の導電性細線31と互いに接続されている。一方、内側の導電性細線31は、他の内側の導電性細線31、及び、外側の導電性細線31と接続されていない。即ち、内側の導電性細線31は、孤立するように配置されている。
図7(d)に示すパターンを、そのままメッシュパターンとして用いてもよい。また、図7(d)に示すパターンにおける内側の導電性細線31を除去し、外側の導電性細線31からなるメッシュパターン(図3(e))を形成してもよい。図7(d)又は図7(e)は、図1における一つのセンサー電極3内の一領域Pの拡大図に相当し得る。このようなパターンを基材上に延設することでセンサー電極3を形成することができる。メッシュパターン形成の第二態様によれば、導電性細線31を自由度高く形成できる効果が得られる。特に一つのセンサー電極3を構成する複数の導電性細線31の配置間隔を、ライン状液体30の線幅に依拠せず自由度高く設定できる効果が得られる。
内側の導電性細線3を除去する方法は格別限定されず、例えば、レーザー光等のようなエネルギー線を照射する方法や、化学的にエッチング処理する方法等を用いることができる。
また、外側の導電性細線3に電解めっきを施す際に、内側の導電性細線3をめっき液によって除去する方法を用いてもよい。上述したように内側の導電性細線3は孤立するように配置されており、外側の導電性細線3に電解めっきを施すための通電経路から除外することができる。そのため、外側の導電性細線3に電解めっきを施している間(通電している間)に、電解めっきが施されない内側の導電性細線3を、めっき液によって溶解又は分解して除去することができる。
図7の例では、ライン状液体2及び導電性細線3を四角形にしているが、これに限定されない。ライン状液体2及び導電性細線3の形状として、例えば閉じられた幾何学図形が挙げられる。閉じられた幾何学図形としては、例えば三角形、四角形、六角形、八角形等の多角形が挙げられる。また、閉じられた幾何学図形は、例えば円形、楕円形等のように曲線要素を含むことができる。
タッチパネルセンサー中間体は、タッチパネルセンサーを製造するために好適に用いることができる。タッチパネルセンサーとしては、例えば、タッチされた部分の抵抗値変化を検出する抵抗膜方式、あるいは静電容量変化を検出する静電容量方式、または光量変化を検出する光センサー方式等が挙げられる。
以上の説明において、一つの態様について説明された構成は、他の態様に適宜適用することができる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はかかる実施例により限定されない。
(実施例1)
1.タッチパネルセンサー中間体の製造
図1に示したものと同様のタッチパネルセンサー中間体1を製造した。
ここで、センサー電極3、引き出し線4及びバスライン電極5の形成には、インクジェット法を用いた。インクには、導電性材料として銀ナノ粒子(平均粒子径:20nm)を含有させた。
センサー電極3の形成に用いたインクは、引き出し線4及びバスライン電極5の形成に用いたインクよりも銀ナノ粒子の濃度を低く設定した。これにより、センサー電極3を構成する金属細線を、コーヒーステイン現象を利用して形成した。
センサー電極3(ここでは、金属細線からなるメッシュ)の形成に際しては、まず、基材2上にインクをライン状に付与して複数のライン状液体を形成し、液体を乾燥させる際に、ライン状液体内部の内部流動によって銀ナノ粒子をライン状液体の線幅方向両端に選択的に堆積させた。これにより、各ライン状液体から、互いに平行な金属細線が形成された。更に、これらの金属細線と交差するように、複数のライン状液体を形成し、各ライン状液体から、互いに平行な金属細線を形成した。これにより、メッシュ状に配置された金属細線からなるセンサー電極3を形成した。
表1に示すように、センサー電極3を構成する金属細線の線幅Aは5μm、引き出し線4の線幅Bは60μm、バスライン電極5の線幅Cは9mmとした。
2.タッチパネルセンサーの製造
(1)電解メッキ工程
得られたタッチパネルセンサー中間体1のバスライン電極5から通電して、複数の引き出し線4及び複数のセンサー電極3に電解メッキを施した。
ここで、メッキ浴には、銅イオンを含む水溶液を用いた。アノードが設置されたメッキ浴にタッチパネルセンサー中間体1を浸漬した状態で、前記アノードと、バスライン電極5に接続したカソードとの間に電圧を印加した。
実施例1のタッチパネルセンサー中間体1において、バスライン電極5に接続された複数の引き出し線4は、それぞれ、センサー電極3の一端に接続されている。そのため、電解メッキに際して、センサー電極3には一端からのみ通電されるようになっている。
(2)切断工程
バスライン電極5と平行に、複数の引き出し線4を横切るように、タッチパネルセンサー中間体1を基材2ごと切断し、センサー領域6からバスライン電極5を分離、除去し、タッチパネルセンサーを得た。
3.評価方法
上記により得られた2枚のタッチパネルセンサーを、一方をX電極用、他方をY電極用として、それぞれのセンサー電極が交差するように重ねて貼付けした。また、各タッチパネルセンサーの引き出し線は、ICに接続した。これにより、XYセンサー(XY座標上の位置検出を行うタッチパネルセンサー)を得た。得られたXYセンサー平面を5mm□領域ごとに分割し、各領域に導体タッチで刺激を与えたときの入力信号に対する、検出領域出力信号との差分(誤差)をノイズ量(db)として計算した。結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、バスライン電極5の線幅Cを3mmとしたこと以外は、実施例1と同様にした。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1において、バスライン電極5の線幅Cを1mmとしたこと以外は、実施例1と同様にした。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1において、バスライン電極5の線幅Cを120μmとしたこと以外は、実施例1と同様にした。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1において、バスライン電極5の線幅Cを80μmとしたこと以外は、実施例1と同様にした。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、図8(a)に示すタッチパネルセンサー中間体101を製造したこと以外は、実施例1と同様にした。タッチパネルセンサー中間体101において、バスライン電極3に接続された引き出し線4は、センサー電極3の両端に接続されている。そのため、比較例1では、電解メッキに際して、センサー電極には両端から(多方向から)通電されるようになっている。
また、比較例1の切断工程では、バスライン電極3の両端に接続された引き出し線4を切断した。切断後、バスライン電極3の一端に接続された引き出し線をICに接続した。バスライン電極3の他端に接続された引き出し線は、完全に除去することが困難であるため、他端に一部が残留した状態である(図8(b))。
実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
Figure 2018098446
<評価>
実施例1〜5では、比較例1との対比で、ノイズ量を大幅に低減できることがわかる。比較例1におけるノイズの原因は必ずしも明らかではないが、例えば、センサー電極の他端に引き出し線の一部が残留していること等が推定される。従って、本発明のタッチパネルセンサー中間体は、ノイズ発生が抑制されたタッチパネルセンサーを製造するために好ましく用いることができる。
(実施例6)
実施例6では、図9に示すタッチパネルセンサー中間体1を用いた。
図9のタッチパネルセンサー中間体1は、実施例3(バスライン電極の線幅C=1mm)と同様のセンサー電極3、引き出し線4及びバスライン電極5からなるセットを、基材2上に計2セット有している。
ここで、一方(図9中、左側)のバスライン電極5は、センサー電極3及び引き出し線4からなる左側のセンサー領域6の左側、即ち基材2の幅方向最外部に配置されている。他方(図9中、右側)のバスライン電極5は、センサー電極3及び引き出し線4からなる右側のセンサー領域6の左側、即ち基材2の幅方向最外部ではなく中央側に配置されている。
電解メッキ工程では、2つのバスライン電極5をカソードに接続して通電した。
切断工程では、基材2から2つのセンサー領域6を切り出すように、図9中の破線に沿って引き出し線4を切断した。これにより、2枚のタッチパネルセンサーを得た。
上記により得られた2枚のタッチパネルセンサーを用いて実施例1と同様にしてXYセンサー(XY座標系の位置検出センサー)を得、実施例1と同様に評価した。その結果、ノイズ量は15(db)であった。
(実施例7)
実施例7では、図10に示すタッチパネルセンサー中間体1を用いた。
図10のタッチパネルセンサー中間体1は、実施例3と同様のセンサー電極3、引き出し線4及びバスライン電極5からなるセットを、基材2上に計2セット有している。
ここで、一方(図10中、左側)のバスライン電極5は、センサー電極3及び引き出し線4からなる左側のセンサー領域6の左側、即ち基材2の幅方向最外部に配置されている。他方(図10中、右側)のバスライン電極5は、センサー電極3及び引き出し線4からなる右側のセンサー領域6の右側、即ち基材2の幅方向最外部に配置されている。つまり、全てのバスライン電極5が基材2の幅方向最外部に配置されている。
かかるタッチパネルセンサー中間体1に、実施例6と同様に電解メッキ工程及び切断工程を施して2枚のタッチパネルセンサーを得た。
上記により得られた2枚のタッチパネルセンサーを用いて実施例1と同様にしてXYセンサー(XY座標系の位置検出センサー)を得、実施例1と同様に評価した。その結果、ノイズ量は12(db)であった。
<評価>
実施例6、7では、センサー電極3、引き出し線4及びバスライン電極5からなるセットを基材2上に2つ設けている。そのため、1セットのみの場合(実施例3)と比較して、タッチパネルセンサーの製造効率が向上する。
実施例6では、1セットのみの場合(実施例3)と比較して、ノイズが僅かに増加した。この理由として、電解メッキ工程において2つのセット間で干渉が生じていること等が推定される。なお、実施例6は、比較例1との対比では、十分なノイズ抑制効果を発揮している。
これに対して、全てのバスライン電極5が基材2の幅方向最外部に配置されている実施例7では、1セットのみの場合(実施例3)と同等のレベルまでノイズが低減されていることがわかる。
1:タッチパネルセンサー中間体
2:基材
3:センサー電極
4:引き出し線
5:バスライン電極
6:タッチパネルセンサー領域

Claims (7)

  1. 基材上に並設された複数のセンサー電極と、
    前記複数のセンサー電極の一端にそれぞれ接続された複数の引き出し線と、
    前記複数の引き出し線に結合されたバスライン電極とを備えることを特徴とするタッチパネルセンサー中間体。
  2. 前記バスライン電極は、前記複数の引き出し線が集約した個所で前記複数の引き出し線に結合され、前記複数のセンサー電極及び前記複数の引き出し線からなるタッチパネルセンサー領域の外部に存在することを特徴とする請求項1記載のタッチパネルセンサー中間体。
  3. 前記センサー電極は金属細線からなり、
    前記金属細線の線幅Aは0.01μm以上10μm以下であり、
    前記引き出し線の線幅Bは5μm以上200μm以下であり、
    前記バスライン電極の線幅Cは100μm以上10mm以下であり、
    各線幅がA<B<Cの条件を満たすことを特徴とする請求項1又は2記載のタッチパネルセンサー中間体。
  4. 前記センサー電極における前記一端とは反対側の他端と、前記バスライン電極との距離が30mm以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のタッチパネルセンサー中間体。
  5. 前記バスライン電極は、長尺状の前記基材の幅方向最外部に配置されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のタッチパネルセンサー中間体。
  6. 請求項1〜6の何れかに記載の前記タッチパネルセンサー中間体の前記バスライン電極から通電して、前記複数の引き出し線及び前記複数のセンサー電極に電解メッキを施す電解メッキ工程を含むことを特徴とするタッチパネルセンサーの製造方法。
  7. 請求項2記載の前記タッチパネルセンサー中間体の前記バスライン電極から通電して、前記複数の引き出し線及び前記複数のセンサー電極に電解メッキを施す電解メッキ工程と、
    前記電解メッキ工程に次いで、前記複数の引き出し線が集約した個所において、前記複数の引き出し線を切断する切断工程とを含むことを特徴とするタッチパネルセンサーの製造方法。
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