JP2018096326A - ピストンポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮行程後に被吐出物が残留するシリンダ内のデッドボリュームを極小化してポンプ効率を高める。吸入弁の閉弁時の液密性を高める。【解決手段】内部にシリンダライナが配設されたシリンダと、シリンダライナ内に往復動可能に挿通されたピストン(5)と、シリンダの先端部に取り付けられるシリンダヘッド(7)と、シリンダ内のシリンダライナとシリンダヘッドとの間に画成されるシリンダヘッド室と、シリンダヘッド室内に配設されるバルブヘッド(6)と、バルブヘッド内に穿設されてシリンダヘッド室とシリンダライナ内とを連通させる複数の吸入路(17)と、吸入路内に個別に配設されてピストンの吸入行程時に吸入路を開弁させると共にピストンの圧縮行程時に吸入路を閉弁させる吸入弁(15)と、被吐出物を外部へ吐出するための吐出路と、吐出路を開閉弁させる吐出弁(11)とを備える。【選択図】図3
Description
本発明は、例えば、低温液化ガスなどの沸点が低い低温液体をピストンによりシリンダライナ内に吸入し、このピストンによって高圧で吐出して被供給体へ供給するために使用されて好適な、ピストンポンプに関する。
従来から、液化天然ガスを燃料とするディーゼル機関は、車両等において使用されてきた。しかしながら、近年、重油系燃料を使用する低速ディーゼル機関において、NOX 、SOX 等の排出量を減少させて排出環境性能を向上させるために、高圧の天然ガスを機関のシリンダ内に噴射して燃焼させる高圧ガス噴射型低速2サイクルディ一ゼル機関の開発が進められている。高圧ガス噴射型低速2サイクルディ一ゼル機関は、比較的大型のディ一ゼル機関であり、一般的には船舶等に使用される。
一方、船舶等においては、液化ガス供給装置をガス危険区域へ配置することができることが必要であり、そのために安全性に優れた液化ガス供給装置の開発が進められている(例えば、特許文献1参照)。この液化ガス供給装置において、低温の液化天然ガスを所望の圧力まで昇圧して吐出し、その高圧の液化天然ガスを加熱して気化させる加熱装置へ供給するための昇圧機器として、ピストンポンプが使用される。
この従来のピストンポンプは、例えば図7及び8に示すように、次のような構成を有している(例えば、特許文献2及び3参照)。ピストンポンプ101のシリンダ102内のシリンダライナ103、シリンダヘッド室104、シリンダライナ103内に挿入されるピストン105、シリンダヘッド室104内に配設されるバルブヘッド106、シリンダ102に取り付けられるシリンダヘッド107が配設される。
シリンダヘッド室104は、シリンダライナ103とシリンダヘッド107との間のシリンダ102内に設けられている。ピストン105は、図示しないコントローラにより制御された油圧ポンプなどを駆動源として、クランク機構などの運動変換機構を介して、シリンダライナ103内を往復動する。シリンダ102は液体燃料の供給口108を有し、低温の液体燃料がこの供給口108を通して比較的低圧でシリンダヘッド室104内に導かれる。
ピストン105より加圧された液体燃料は、吐出口109を通して高圧で外部へ吐出される。シリンダヘッド107内には、吐出口109に連通する吐出路110が軸方向に穿設される。シリンダライナ103は、図8に示すように、バルブヘッド106側にバルブ収容室113を有し、バルブ収容室113内には、バルブプレート115と、バルブプレート115をバルブヘッド106側へ付勢する圧力ばね114とが配設されている。
図7に示すように、ピストン105は、シリンダライナ103内に図示下方から軸方向に液密に挿入されると共に、ピストン105よりも小径の単一円柱形の先端部116を有する。ピストン105は、先端領域に複数のピストンリング溝118が削成され、各ピストンリング溝118にはピストンリング119がそれぞれ取り付けられる。
多数の液体燃料の吸入路117が、バルブヘッド106の外周部から上述のバルブプレート115の領域にあるシリンダライナ103側の端部に連通するように穿設されている(例えば、特許文献2の図5及び図6参照)。また、図8に示すように、バルブヘッド106には、シリンダライナ103側からシリンダヘッド107の吐出口109へ連通する
吐出路111が穿設され、この吐出路110内のシリンダライナ103側には吐出弁120が配設される。
吐出路111が穿設され、この吐出路110内のシリンダライナ103側には吐出弁120が配設される。
吐出弁120は、内部に配設されたばねの付勢力により、シリンダライナ103側の先端部がバルブヘッド106の出口開口部121の近傍の端面に当接することにより閉弁する。吐出弁120は、圧縮行程時にピストン105が伸長し始めると、出口開口部121側からの液体燃料の圧力で開弁すると共に、ピストン105の最大伸長位置で、ピストン105の先端部116がバルブヘッド106の出口開口部121を貫通して、出口開口部121側からの液体燃料の圧力が低下すると、内部に配設されたばねの付勢力により閉弁する。
上述の従来のピストンポンプにおいて、吸入行程時にピストン105が図示下方へ縮退し始めると、バルブ収容室113内などが極低圧となり、この時に発生する吸引力によって、低温の液体燃料が吸入路117とバルブプレート115とを介してシリンダライナ103内に吸入される。
また、圧縮行程時にピストン105が伸長し始めると、圧力ばね114の付勢力によりバルブプレート115が閉弁すると共に、上述のように吐出弁120が開弁する。これにより、シリンダライナ103内に吸入された液体燃料が高圧で吐出路110及び吐出口109を介して外部へ吐出される仕組みである。
上述のように、従来のピストンポンブは、図8に示すように、シリンダライナ103のバルブヘッド106側にバルブ収容室113を有し、このバルブ収容室113内にバルブプレート115と圧力ばね114とが配設され、バルブプレート115が吸入弁の弁の役割を果たしている。
しかしながら、この従来のピストンポンブに設けられたバルブ収容室113は、図8に示すように、構造上ピストン105の半径方向外側に形成しなくてはならないから、このバルブ収容室113の分だけ、ピストン105の最大伸長時にピストン105によって液体燃料を押し出すことができずに液体燃料を残留させてしまうデッドボリュームが発生することになる。
このように、ピストンライナ内にデッドボリュームが存在すると、デッドボリューム内に残留していた低温の液体燃料は、直前の圧縮行程においてエンタルピが増大しているから、次の吸入行程における圧力降下によってガス化して、続く圧縮行程におけるポンプ効率を著しく損わせるという問題がある。
また、上述のように、従来のピストンポンプは、シリンダライナ103のバルブヘッド106側にバルブ収容室113が形成され、バルブ収容室113にはバルブプレート115と圧力ばね114とが収容される。このバルブプレート115は平板リング状に形成され、一つの平板によってバルブヘッド106の多数の吸入路117の出口を同時に塞ぐことにより、吸入弁を閉弁させる仕組みである(例えば、特許文献2の図5及び図6参照)
。
。
したがって、バルブプレート115及びバルブヘッド106の多数の吸入路117の出口の全体に、極めて高い面精度が要求される。また、極めて高い面精度で製作しても、現実には高圧下で充分な液密性を確保することが困難な場合が多く、高圧の液体燃料の漏洩の可能性が高くなるという問題がある。すなわち、一つのリング状平板からなるバルブプレート115によって多数の吸入路117の出口を同時に塞ぐという構造自体が、高圧の液体燃料に対する吸入弁として不適当であるという問題がある。
さらに、従来のピストンポンブは、上述のように、ピストン105が、ピストン105よりも小径の単一円柱形の先端部を有する。しかしながら、この単一の円柱形の先端部では、圧縮行程においてこの先端部116がバルブヘッド106の出口開口部121に挿入されると同時に、ピストン105の先端部116と出口開口部121との間の隙間が極端に狭まり、シリンダライナ103側に残る液体燃料の圧力が急激に高まり、液体燃料の吐出がスムーズに行われなくなる一方、ピストン105の先端部116と出口開口部121との間に一定幅の隙間を設けると、この隙間が上述のデッドボリュームとなって圧縮行程後に液体燃料の一部を残留させ、次の圧縮行程におけるポンプ効率を著しく損わせるという問題がある。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、圧縮行程後に被吐出物の一部が残留するシリンダ内のデッドボリュームを極小化して、ポンプ効率を著しく高めたピストンポンプを提供することを課題とする。
上述の課題を解決するために、本発明のピストンポンプは、内部にシリンダライナが配設されたシリンダと、シリンダライナ内に往復動可能に挿通されたピストンと、シリンダの先端部に取り付けられるシリンダヘッドと、シリンダ内のシリンダライナとシリンダヘッドとの間に画成されるシリンダヘッド室と、シリンダヘッド室内に配設されるバルブヘッドと、バルブヘッド内に穿設されてシリンダヘッド室とシリンダライナ内とを連通させる複数の吸入路と、吸入路内に個別に配設されてピストンの吸入行程時に吸入路を開弁させると共にピストンの圧縮行程時に吸入路を閉弁させる吸入弁と、被吐出物を外部へ吐出するための吐出路と、ピストンの吸入行程時にシリンダヘッドに設けた吐出路を閉弁さると共にピストンの圧縮行程時に吐出路を開弁させる吐出弁とを備えたことにある。
上述のように、本発明のピストンポンプにおいては、吸入弁が、各吸入路内にそれぞれ個別に配設されるから、従来のピストンポンプのように、構造上ピストンの半径方向外側に配置しなければならないバルブプレートのためのバルブ収容室を形成する必要がなくなり、圧縮行程におけるピストンの最大伸長時にも、ピストンによって被吐出物を外部へ押し出すことができずにシリンダライナ内に残留させてしまうデッドボリュームを、その分だけ減少させることができる。これにより、例えば低圧液体燃料などの被吐出物が、次の吸入行程における圧力降下によってガス化することが確実に防止され、ピストンポンプのポンプ効率を著しく高めることができる。
また、従来のピストンポンプは、一つのリング状平板によって多数の吸入路の出口を同時に塞ぐことにより吸入弁を閉弁させる仕組みであった。しかしながら、本発明のピストンポンプは、吸入路内に個別に配設された吸入弁を有するから、特別に高い加工精度によって製作しなくても、充分な液密性を確保することができ、被吐出物の漏洩を確実に防止することができる。
上記ピストンポンプにおいて、吸入弁は、棒状のステムを有する茸型の弁部と、この弁
部を閉弁方向に付勢するばねとからなる、茸型弁であることが望ましい。また、上記ピストンポンプにおいて、茸型弁は、弁部がバルブヘッド内に穿設された吸入路の出口に設けられた弁座にシリンダライナ側から当接して閉弁することが望ましい。このように、吸入弁として茸型弁を使用することにより、特別に高い加工精度によって製作しなくても、充分な液密性が確保される。
部を閉弁方向に付勢するばねとからなる、茸型弁であることが望ましい。また、上記ピストンポンプにおいて、茸型弁は、弁部がバルブヘッド内に穿設された吸入路の出口に設けられた弁座にシリンダライナ側から当接して閉弁することが望ましい。このように、吸入弁として茸型弁を使用することにより、特別に高い加工精度によって製作しなくても、充分な液密性が確保される。
上記ピストンポンプにおいて、茸型弁は、弁部の外縁部がシリンダライナの内周面内又は内周面の軸方向延長面内に収まるように配置されていることが望ましい。このように、茸型の弁部の外縁部をシリンダライナの内周面内又は内周面の軸方向延長面内に収まるように配置することにより、従来のピストンポンプのように、シリンダライナ内のピストンの半径方向外側等の領域に吸入路の出口等を設ける必要がなくなり、上述のデッドボリュームをさらに減少させることができ、ピストンポンプのポンプ効率を一段と高めることができる。
上記ピストンポンプにおいて、バルブヘッドのピストン側の端部は、軸方向断面形状が中心部に向けて凹んでいく内台形状に形成され、ピストンの先端部は、軸方向断面形状がシリンダヘッドの端面の形状に沿うように台形状に形成されていることが望ましい。このように、バルブヘッドのピストン側の端部が、軸方向断面形状が中心部に向けて凹んでいく内台形状に形成されることにより、このバルブヘッドの内台形状の傾斜部に、例えば吸入路の出口や吸入弁を配設することができる。
したがって、シリンダライナのピストンの半径方向外側等の領域に吸入路の出口等を設ける必要がなくなり、上述のデッドボリュームを一層減少させることができ、ピストンポンプのポンプ効率をさらに高めることができる。さらに、ピストンの先端部は、軸方向断面形状がバルブヘッドの端部の形状に沿うように台形状に形成されているから、これによってもデッドボリュームを減少させることができ、ピストンポンプのポンプ効率をさらに高めることができる。
また、本発明のピストンポンプは、内部にシリンダライナが配設されたシリンダと、シリンダライナ内に往復動可能に挿通されたピストンと、シリンダの先端部に取り付けられるシリンダヘッドと、シリンダライナとシリンダヘッドとの間に画成されるシリンダヘッド室と、シリンダヘッド室内に配設されるバルブヘッドと、バルブヘッド内に穿設されてシリンダヘッド室内とシリンダライナ内とを連通させる複数の吸入路と、ピストンの吸入行程時に吸入路を開弁させると共にピストンの圧縮行程時に吸入路を閉弁させる吸入弁と、被吐出物を外部へ吐出するための吐出路と、ピストンの吸入行程時にシリンダヘッドに設けた吐出路を閉弁させると共にピストンの圧縮行程時に吐出路を開弁させる吐出弁とを備えたピストンポンプにおいて、ピストンは、バルブヘッド側へ突出する突起を先端部に有し、この突起は、先端側に向けて順次小径となる複数の円柱状部材が軸方向に同軸に連続してなる形状に形成され、上記バルブヘッドは、シリンダライナ側から吐出路側へ貫通すると共に内形が突起の外形に沿うように形成されて圧縮行程におけるピストンの最大伸長時に突起を外嵌する出口開口部を有することにある。
本発明のピストンポンプにおいて、ピストンは、バルブヘッド側へ突出する突起を先端部に有し、この突起は、先端側に向けて順次小径となる複数の円柱状部材が軸方向に同軸に連続してなる形状に形成され、上記バルブヘッドは、シリンダライナ側から吐出路側へ貫通すると共に内形がピストンの突起の外形に沿うように形成されて圧縮行程におけるピストンの最大伸長時にその突起を外嵌する出口開口部を有するから、圧縮行程においてピストンの先端部がバルブヘッドの出口開口部に挿入された後も、ピストンの先端部と出口開口部との間の隙間が段階的に狭くなるため、被吐出物の急激な圧力上昇が防止され、被吐出物の吐出がスムーズになる。
また、ピストンの先端部と出口開口部との間の隙間が段階的に狭くなり、被吐出物の急激な圧力上昇が防止されるから、ピストン先端部と出口開口部との間の隙間を極めて狭く形成することができ、ピストンの最大伸長時にもピストンによって被吐出物を外部へ押し出すことができずにシリンダライナ内に残留させてしまうデッドボリュームを減少させることができる。これにより、例えば、低温液体燃料等の被吐出物が次の吸入行程における圧力降下によってガス化することが確実に防止され、ピストンポンプのポンプ効率を著しく高めることができる。
上記ピストンポンプにおいて、突起の円柱状部材は、先端側の端面の角部に面取り状の傾斜部が形成され、バルブヘッドの出口開口部は、内形が突起の傾斜部の外形に沿うように形成された傾斜部を有することが望ましい。このように、突起の円柱状部材には、先端側の端面の角部に面取り状の傾斜部が形成される一方、バルブヘッドの出口開口部は、内形が突起の傾斜部の外形に沿うように形成された傾斜部を有するから、被吐出物が突起の円柱状部材に沿って、軸方向に極めてスムーズに吐出されるようになる。
上記ピストンポンプにおいて、ピストンは、半径方向に突起の基部にまで延びる第1の溝が先端側の端面に形成されていることが望ましい。このように、ピストンの先端側の端面に、半径方向に突起の基部にまで延びる第1の溝を形成することにより、被吐出物がこの第1の溝を介して突起の基部にまでスムーズに吐出されるから、バルブヘッドとピストンの先端側の端面との間に被吐出物が残留する可能性をさらに低減させることができる。
上記ピストンポンプにおいて、円柱状部材は、軸方向に先端部にまで延びる第2の溝が外周部に形成されていることが望ましい。このように、突起の円柱状部材の外周部に、軸方向にこの円柱状部材の先端部にまで延びる第2の溝を形成することにより、被吐出物がこの第2の溝を介して円柱状部材の先端部にまでスムーズに吐出される。
上記ピストンポンプにおいて、ピストンの先端側の端面に形成された第1の溝は、突起の最基部側の円柱状部材に形成された第2の溝に連通していることが望ましい。このように、ピストンの先端側の端面に形成された第1の溝が、突起の最基部側の円柱状部材に形成された第2の溝に連通することにより、被吐出物がピストンの第1の溝及び突起の第2の溝を介して吐出路側へスムーズに吐出される。したがって、ピストンの最大伸長時における、ピストンの先端部とバルブヘッドとの間の隙間をさらに極小に形成することができ、上述のデッドボリュームを一段と減少させることができる。
本発明のピストンポンプは、内部にシリンダライナが配設されたシリンダと、シリンダライナ内に往復動可能に挿通されたピストンと、シリンダの先端部に取り付けられるシリンダヘッドと、シリンダ内のシリンダライナとシリンダヘッドとの間に画成されるシリンダヘッド室と、シリンダヘッド室内に配設されるバルブヘッドと、バルブヘッド内に穿設されてシリンダヘッド室とシリンダライナ内とを連通させる複数の吸入路と、吸入路内に個別に配設されてピストンの吸入行程時に吸入路を開弁させると共にピストンの圧縮行程時に吸入路を閉弁させる吸入弁と、被吐出物を外部へ吐出するための吐出路と、ピストンの吸入行程時にシリンダヘッドに設けた吐出路を閉弁させると共にピストンの圧縮行程時に吐出路を開弁させる吐出弁とを備える。
また、本発明のピストンポンプは、内部にシリンダライナが配設されたシリンダと、シリンダライナ内に往復動可能に挿通されたピストンと、シリンダの先端部に取り付けられるシリンダヘッドと、シリンダライナとシリンダヘッドとの間に画成されるシリンダヘッド室と、シリンダヘッド室内に配設されるバルブヘッドと、バルブヘッド内に穿設されて
シリンダヘッド室内とシリンダライナ内とを連通させる複数の吸入路と、ピストンの吸入行程時に吸入路を開弁させると共にピストンの圧縮行程時に吸入路を閉弁させる吸入弁と、被吐出物を外部へ吐出するための吐出路と、ピストンの吸入行程時にシリンダヘッドに設けた吐出路を閉弁させると共にピストンの圧縮行程時に吐出路を開弁させる吐出弁とを備えたピストンポンプにおいて、ピストンは、バルブヘッド側へ突出する突起を先端部に有し、この突起は、先端側に向けて順次小径となる複数の円柱状部材が軸方向に同軸に連続してなる形状に形成され、上記バルブヘッドは、シリンダライナ側から吐出路側へ貫通すると共に内形が突起の外形に沿うように形成されて圧縮行程におけるピストンの最大伸長時に突起を外嵌する出口開口部を有する。
シリンダヘッド室内とシリンダライナ内とを連通させる複数の吸入路と、ピストンの吸入行程時に吸入路を開弁させると共にピストンの圧縮行程時に吸入路を閉弁させる吸入弁と、被吐出物を外部へ吐出するための吐出路と、ピストンの吸入行程時にシリンダヘッドに設けた吐出路を閉弁させると共にピストンの圧縮行程時に吐出路を開弁させる吐出弁とを備えたピストンポンプにおいて、ピストンは、バルブヘッド側へ突出する突起を先端部に有し、この突起は、先端側に向けて順次小径となる複数の円柱状部材が軸方向に同軸に連続してなる形状に形成され、上記バルブヘッドは、シリンダライナ側から吐出路側へ貫通すると共に内形が突起の外形に沿うように形成されて圧縮行程におけるピストンの最大伸長時に突起を外嵌する出口開口部を有する。
したがって、圧縮行程後に被吐出物が残留してしまうシリンダ内のデッドボリュームを極小化してポンプ効率を著しく高めることができる、という優れた効果を奏する。併せて、前者の発明は、吸入弁の閉弁時の液密性を著しく高めることができる、という優れた効果を奏する。
本発明に係るピストンポンプを実施するための形態を、図1ないし図6を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一例としてのピストンポンプであり、例えば、船舶等に使用されるもので、高圧の液化天然ガス(被吐出物)を噴射して燃焼させる高圧ガス噴射型低速2サイクルディーゼル機関の、液化ガス供給装置に使用されるピストンポンプ1を示す。このピストンポンプ1は、供給された低温の液化ガスを所望の圧力まで昇圧して吐出し、この液化ガスを加熱して気化させるための加熱装置へ供給する。
図1及び図2に示すように、ピストンポンプ1には、内部にシリンダライナ3が液密に配設されたシリンダ2と、シリンダライナ3内に液密に往復動可能に挿通されたピストン5と、シリンダ2の先端部に液密に取り付けられるシリンダヘッド7と、シリンダ2内のシリンダライナ3とシリンダヘッド7との間に画成される空洞であるシリンダヘッド室4と、シリンダヘッド室4内に配設されるバルブヘッド6と、バルブヘッド6内に穿設されてシリンダヘッド室4とシリンダライナ3内とを連通させる4つ(複数)の吸入路17とが配設される。4つの吸入路17は、バルブヘッド6の周方向に略90°毎に配設される
。なお、吸入路17は必ずしも4つに限定されるものではない。
。なお、吸入路17は必ずしも4つに限定されるものではない。
ピストンポンプ1には、各吸入路17内にそれぞれ個別に配設されて、ピストン5の吸入行程時に吸入路17を開弁させると共に、ピストン5の圧縮行程時に吸入路17を閉弁させる吸入弁15と、ピストン5の吸入行程時にシリンダヘッド7に設けた吐出路10を閉弁させると共に、ピストン5の圧縮行程時に吐出路10を開弁させる吐出弁11とが配設される。本ピストンポンプ1において、吸入弁15は4つの吸入路17内にそれぞれ1つずつ、計4つが配設される。吸入弁15はバルブヘッド6内に、吐出弁11はシリンダヘッド7内にそれぞれ配設される。
シリンダヘッド室4は、シリンダライナ3とシリンダヘッド7との間のシリンダ2内に、周方向の360°にわたり連通するように設けられている。ピストン5は、いずれも図示しないコントローラにより制御された油圧ポンプなどを駆動源として、クランク機構などの運動変換機構を介してシリンダライナ3内を往復動する。シリンダ2は液体燃料の供給口8を有し、低温の液体燃料がこの供給口8を介して比較的低圧でシリンダヘッド室4内へ供給される。
ピストン5より加圧された低温の液体燃料は、シリンダヘッド7の吐出口9を介して高圧で外部へ吐出される。シリンダヘッド7内には、シリンダヘッド7の吐出口9に連通する1つの吐出路10が軸方向に穿設されている。ピストン5は、ピストン5よりも小径に形成されてピストン5の先端部5aからバルブヘッド6側へ突出する突起16を有する。ピストン5は、その先端領域に複数のピストンリング溝18が削成され、それぞれにピストンリング19が取り付けられる。
バルブヘッド6には、シリンダライナ3側の端面からシリンダヘッド7の吐出路10へ連通する出口開口部21が穿設され、吐出弁11がこのシリンダヘッド7の吐出路10の下部に配設される。吐出弁11は周部に複数の流入孔を有する一方、シリンダライナ3側の先端部には流入孔が形成されていないから、この先端部が、内部のばねの付勢力によってバルブヘッド6の出口開口部21の近傍のシリンダヘッド7側の端面に当接することにより閉弁することができる。
吐出弁11は、圧縮行程時にピストン5がバルブヘッド6側へ伸長し始めると、シリンダライナ3側からの液体燃料の圧力によって内部のばねの付勢力に抗して開弁すると共に、ピストン5の最大伸長時に、ピストン5の最先端部、すなわち上述の突起16の先端部がバルブヘッド6の出口開口部21を貫通して、出口開口部21側からの液体燃料の圧力が急激に低下すると、内部のばねの付勢力によって、バルブヘッド6の出口開口部21の近傍のシリンダヘッド7側の端面に当接して、再び閉弁する。
図3に示すように、吸入弁15は、各吸入路17内にそれぞれ個別に配設される。吸入弁15は、棒状のステム26を有する茸型の弁部27と、この弁部27を閉弁方向に付勢するコイルばね28とからなる、茸型弁25である。この茸型弁25は、ポペット弁と称されることもある。
茸型弁25の弁座29は、各吸入路17の出口が配設されたバルブヘッド6の端部6aに形成される。弁座29には、例えば、主成分のコバルト、これにクロム、タングステンなどを含有させてなる、例えばステライト(商標)等の合金が肉盛り形成される。このコバルト等の合金から形成される弁座29は、鋳造、研磨等により形成されたものをバルブヘッド6の端部6aに固着する等の場合もある。このため、弁座29は、耐摩耗性、耐腐食性、耐高温性に極めて優れたものとなる。
バルブヘッド6の端部6aは、軸方向断面形状が中心部に向けて一定長だけ傾斜して凹んでいく内台形状に形成される。すなわち、バルブヘッド6の端部6aは、深さが浅い内切頭円錐状に形成される。上述の弁座29は、バルブヘッド6の端部6aの内切頭円錐状の傾斜部6bに配設される。また、茸型弁25の弁部27及び弁座29の外縁部が、シリンダライナ3の内周面の軸方向延長面内に収まるように配置される。
上述の茸型弁25は、吸入行程においてピストン5が最大伸長位置から縮退し始めるとシリンダライナ3内の圧力が急激に低下するため、主として吸入路17内に供給されている液体燃料の圧力により、コイルばね28の付勢力に抗してシリンダライナ3側へ開弁する。また、圧縮行程においてピストン5が伸長し始めると、吸入したシリンダライナ3内の液体燃料の圧力が高まり、コイルばね28の付勢力との合力が吸入路17内に供給されている液体燃料の圧力に勝って閉弁する。
このように、ピストンポンプ1においては、従来のピストンポンプのように、構造上シリンダライナ内のピストンの半径方向外側に配置しなければならないバルブ収容室を、設ける必要がなくなる。従来のバルブ収容室は、シリンダライナ内のデッドボリュームの中で大きな割合を占めていたから、デッドボリュームを大幅に減少させることができ、ピストンポンプのポンプ効率を著しく高めることができる。
ピストン5の先端部5aは、軸方向断面形状がバルブヘッド6の内台形状の端部6aに沿うように、台形状に形成される。すなわち、先端部5aは、バルブヘッド6の端部6aの形状に沿うように、高さが低い切頭円錐状に形成される。これによってもデッドボリュームを減少されることができ、ピストンポンプのポンプ効率をさらに高めることができる。
図4及び図5に示すように、ピストン5は、先端部5aにバルブヘッド6側へ突出する突起16を有し、この突起16は、その先端側に向けて順次小径となる3つ(複数)の円柱状部材16a,16b,16cが、軸方向に同軸に一体に連続してなる形状に形成される。なお、円柱状部材16a,16b,16cは、必ずしも3つに限定されるものではない。
図3に示すように、突起16に対応して、バルブヘッド6は出口開口部21を有し、出口開口部21は、その内形が突起16の外形に沿うように、バルブヘッド6側に向けて順次小径となる3つの内円柱状面が軸方向に同軸に連続してなる形状に形成されている。圧縮行程におけるピストン5の最大伸長時に、突起16はバルブヘッド6の出口開口部21を貫通する形でこれに内嵌する。
図4及び図5に示すように、突起16の基部側から第1番目の円柱状部材16aと第2番目の円柱状部材16bとには、先端側の端面の角部に面取り状に傾斜する突起傾斜部(傾斜部)30a,30bがそれぞれ形成される。図3に示すように、バルブヘッド6の出口開口部21は、その内形が突起16の円柱状部材16bの突起傾斜部30a,30bの外形に沿うように形成された出口傾斜部(傾斜部)31a,31bを有する。
なお、面取り状に傾斜する突起傾斜部30a,30b及びその外形に沿うように形成される出口傾斜部31a,31bは、軸方向断面が図3〜5に示すような直線状に形成されたものに限定されるものではなく、例えば湾曲ないしS字状に形成されたものなども含む。
図4及び図5に示すように、ピストン5は、先端部5aの端面5bに、外周部から突起16の基部にまで半径方向に直線状に延びる複数の、例えば4つのピストン吐出溝(第1
の溝)32が、周方向の略90°毎に放射状にそれぞれ形成される。上述の突起16の各円柱状部材16a,16b,16cには、軸方向にそれらの基部から先端部にまで直線状に延びる複数の、例えば4つの突起吐出溝(第2の溝)33a,33b,33cが、外周部に周方向の略90°毎にそれぞれ形成される。
の溝)32が、周方向の略90°毎に放射状にそれぞれ形成される。上述の突起16の各円柱状部材16a,16b,16cには、軸方向にそれらの基部から先端部にまで直線状に延びる複数の、例えば4つの突起吐出溝(第2の溝)33a,33b,33cが、外周部に周方向の略90°毎にそれぞれ形成される。
突起16の最基部側の円柱状部材16aの4つの突起吐出溝33aは、上述のピストン5の先端部5aの端面5bに設けられた4つのピストン吐出溝32にそれぞれ連通している。なお、ピストン吐出溝32及び突起吐出溝33a,33b,33cはそれぞれ1つでもよい。
ピストン吐出溝32及び突起吐出溝33a,33b,33cは、液体燃料がスムーズに吐出できる最小限の断面積に形成される。バルブヘッド6側には、これらのピストン吐出溝32及び突起吐出溝33a,33b,33cに対応する凸部等は設けられない。
図6は、上述のピストンポンプ1の吸入行程における時間経過とシリンダライナ3内の圧力との関係を示したものである。図6に示すように、直前の圧縮行程により、上述の吸入弁15と吐出弁11とが閉弁している状態での、吸入行程直前のシリンダライナ3内の圧力は極めて高いものであったが、吸入行程に入りピストン5が最大伸長位置から縮退し始めると、吸入弁15が開弁してシリンダライナ3内の圧力は急激に低下すると共に、低温の液体燃料がシリンダライナ3内に吸入される。
続く圧縮行程に入ってピストン5が最大伸長位置の方向へ移動し始めると、吸入弁15が閉弁して、ピストン5の伸長とともにシリンダライナ3内の圧力は急激に高まる。このように、本ピストンポンプ1は、上述の吸入弁15が正しく機能して、所望の性能を発揮していることが確認された。
このように、ピストン5は先端部5aに突起16を有し、突起16は、順次小径となる3つの円柱状部材16a,16b,16cが軸方向に同軸に連続してなる形状に形成される一方、バルブヘッド6は、圧縮行程におけるピストン5の最大伸長時に突起16を外嵌するように形成された出口開口部21を有するから、圧縮行程においてピストン5の先端部5aがバルブヘッド6の出口開口部21に挿入された後も、ピストン5の先端部5aと出口開口部21との間の隙間は段階的に狭くなるため、液体燃料の圧力が急上昇することが防止され、液体燃料がスムーズに吐出される。
また、ピストン5の先端部5aと出口開口部21との間の隙間が段階的に狭くなるようにしたから、ピストン5の先端部5aと出口開口部21との間の隙間を極小に形成することができ、シリンダライナ内のデッドボリュームを減少させることができる。これにより、低温の液体燃料が次の吸入行程における圧力降下によってガス化することが確実に防止され、ピストンポンプのポンプ効率を著しく高めることができる。
一方、突起16の最先端の円柱状部材16cを除く2つの円柱状部材16a,16bには、先端側の端面の角部に面取り状の突起傾斜部30a,30bが形成される一方、バルブヘッド6の出口開口部21は、内形が突起16の突起傾斜部30a,30bの外形に沿うように形成された出口傾斜部31a,31bを有するから、液体燃料が突起16の3つの円柱状部材16a,16b,16cに沿って軸方向にスムーズに吐出されるようになる。
また、上述のピストン5の4つのピストン吐出溝32と、突起16の各円柱状部材16a,16b,16cの4つの突起吐出溝33a,33b,33cとにより、ピストン5が最大伸長位置近くまで到達しても、加圧された液体燃料がこれらのピストン吐出溝32と
突起吐出溝33a,33b,33cとを介して、シリンダヘッド7内の吐出弁11側へスムーズに吐出され、液体燃料が、例えばバルブヘッド6とピストン5の先端部5aの端面5bとの間に残留する可能性を低減することができる。
突起吐出溝33a,33b,33cとを介して、シリンダヘッド7内の吐出弁11側へスムーズに吐出され、液体燃料が、例えばバルブヘッド6とピストン5の先端部5aの端面5bとの間に残留する可能性を低減することができる。
したがって、ピストンの最大伸長時に、ピストン5の先端部5aとバルブヘッド6との間の隙間やピストン5の先端部5aの突起16とバルブヘッド6の出口開口部21との間の隙間などをさらに極小に形成することができ、シリンダライナ3内のデッドボリュームを一段と減少させることができる。
なお、上述のピストンポンプ1は一例にすぎず、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
本発明のピストンポンプは、上述の低温の液体燃料用のピストンポンプとしてのみならず、一般のピストンポンプとしても広く利用可能である。
1 ピストンポンプ
2 シリンダ
3 シリンダライナ
4 シリンダヘッド室
5 ピストン
5a 先端部
5b 端面
6 バルブヘッド
6a 端部
6b 傾斜部
7 シリンダヘッド
8 供給口
9 吐出口
10 吐出路
11 吐出弁
15 吸入弁
16 突起
16a,16b,16c 円柱状部材
17 吸入路
18 ピストンリング溝
19 ピストンリング
21 出口開口部
25 茸型弁
26 ステム
27 弁部
28 コイルばね
29 弁座
30a,30b 突起傾斜部(傾斜部)
31a,31b 出口傾斜部(傾斜部)
32 ピストン吐出溝(第1の溝)
33a,33b,33c 突起吐出溝(第2の溝)
101 ピストンポンプ
102 シリンダ
103 シリンダライナ
104 シリンダヘッド室
105 ピストン
106 バルブヘッド
107 シリンダヘッド
108 供給口
109 吐出口
110,111 吐出路
113 バルブ収容室
114 圧力ばね
115 バルブプレート
116 先端部
118 ピストンリング溝
117 吸入路
119 ピストンリング
120 吐出弁
121 出口開口部
2 シリンダ
3 シリンダライナ
4 シリンダヘッド室
5 ピストン
5a 先端部
5b 端面
6 バルブヘッド
6a 端部
6b 傾斜部
7 シリンダヘッド
8 供給口
9 吐出口
10 吐出路
11 吐出弁
15 吸入弁
16 突起
16a,16b,16c 円柱状部材
17 吸入路
18 ピストンリング溝
19 ピストンリング
21 出口開口部
25 茸型弁
26 ステム
27 弁部
28 コイルばね
29 弁座
30a,30b 突起傾斜部(傾斜部)
31a,31b 出口傾斜部(傾斜部)
32 ピストン吐出溝(第1の溝)
33a,33b,33c 突起吐出溝(第2の溝)
101 ピストンポンプ
102 シリンダ
103 シリンダライナ
104 シリンダヘッド室
105 ピストン
106 バルブヘッド
107 シリンダヘッド
108 供給口
109 吐出口
110,111 吐出路
113 バルブ収容室
114 圧力ばね
115 バルブプレート
116 先端部
118 ピストンリング溝
117 吸入路
119 ピストンリング
120 吐出弁
121 出口開口部
Claims (9)
- 内部にシリンダライナ(3)が配設されたシリンダ(2)と、前記シリンダライナ内に往復動可能に挿通されたピストン(5)と、前記シリンダの先端部に取り付けられるシリンダヘッド(7)と、前記シリンダ内の前記シリンダライナと前記シリンダヘッドとの間に画成されるシリンダヘッド室(4)と、前記シリンダヘッド室内に配設されるバルブヘッド(6)と、前記バルブヘッド内に穿設されて前記シリンダヘッド室と前記シリンダライナ内とを連通させる複数の吸入路(17)と、前記吸入路内に個別に配設されて前記ピストンの吸入行程時に前記吸入路を開弁させると共に前記ピストンの圧縮行程時に前記吸入路を閉弁させる吸入弁(15)と、被吐出物を外部へ吐出するための吐出路(10)と、前記ピストンの吸入行程時に前記シリンダヘッドに設けた吐出路を閉弁させると共に前記ピストンの圧縮行程時に前記吐出路を開弁させる吐出弁(11)とを備えたことを特徴とするピストンポンプ。
- 前記吸入弁(15)は、棒状のステム(26)を有する茸型の弁部(27)と、前記弁部を閉弁方向に付勢するばね(28)とからなる茸型弁(25)であることを特徴とする請求項1に記載のピストンポンプ。
- 前記茸型弁(25)は、前記弁部(27)が前記バルブヘッド(6)内に穿設された前記吸入路(17)の出口に設けられた弁座(29)に前記シリンダライナ(3)側から当接して閉弁することを特徴とする請求項2に記載のピストンポンプ。
- 前記茸型弁(25)は、前記弁部(27)の外縁部が前記シリンダライナ(3)の内周面内又は前記内周面の軸方向延長面内に収まるように配置されていることを特徴とする請求項3に記載のピストンポンプ。
- 前記バルブヘッド(6)の前記ピストン(5)側の端部(6a)は、軸方向断面形状が中心部に向けて凹んでいく内台形状に形成され、前記ピストンの先端部(5a)は、軸方向断面形状が前記バルブヘッドの前記端部の形状に沿うように台形状に形成されていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のピストンポンプ。
- 内部にシリンダライナ(3)が配設されたシリンダ(2)と、前記シリンダライナ内に往復動可能に挿通されたピストン(5)と、前記シリンダの先端部に取り付けられるシリンダヘッド(7)と、前記シリンダライナと前記シリンダヘッドとの間に画成されるシリンダヘッド室(4)と、前記シリンダヘッド室内に配設されるバルブヘッド(6)と、前記バルブヘッド内に穿設されて前記シリンダヘッド室内と前記シリンダライナ内とを連通させる複数の吸入路(17)と、前記ピストンの吸入行程時に前記吸入路を開弁させると共に前記ピストンの圧縮行程時に前記吸入路を閉弁させる吸入弁(15)と、被吐出物を外部へ吐出するための吐出路(10)と、前記ピストンの吸入行程時に前記シリンダヘッドに設けた吐出路を閉弁させると共に前記ピストンの圧縮行程時に前記吐出路を開弁させる吐出弁(11)とを備えたピストンポンプにおいて、前記ピストンは、先端部(5a)に前記バルブヘッド側へ突出する突起(16)を有し、前記突起は、先端側に向けて順次小径となる複数の円柱状部材(16a,16b,16c)が軸方向に同軸に連続してなる形状に形成され、前記バルブヘッドは、前記シリンダライナ側から前記吐出路側へ貫通すると共に内形が前記突起の外形に沿うように形成されて圧縮行程における前記ピストンの最大伸長時に前記突起を外嵌する出口開口部(21)を有することを特徴とするピストンポンプ。
- 前記円柱状部材(16a,16b,16c)は、先端側の端面の角部に面取り状の傾斜部(30a,30b)が形成され、前記バルブヘッド(6)の前記出口開口部(21)は
、前記内形が前記突起の前記傾斜部の外形に沿うように形成された傾斜部(31a,31b)を有することを特徴とする請求項6に記載のピストンポンプ。 - 前記ピストン(5)は、半径方向に前記突起(16)の基部にまで延びる第1の溝(32)が先端側の端面(5b)に形成されていることを特徴とする請求項6又は7に記載のピストンポンプ。
- 前記円柱状部材(16a,16b,16c)は、軸方向に先端部にまで延びる第2の溝(33a,33b,33c)が外周部に形成されていることを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載のピストンポンプ。
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JP2016243579A JP2018096326A (ja) | 2016-12-15 | 2016-12-15 | ピストンポンプ |
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JP2016243579A JP2018096326A (ja) | 2016-12-15 | 2016-12-15 | ピストンポンプ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7200310B1 (ja) | 2021-08-05 | 2023-01-06 | 株式会社三井E&Sマシナリー | ピストンポンプ |
-
2016
- 2016-12-15 JP JP2016243579A patent/JP2018096326A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6928192B1 (ja) * | 2021-05-12 | 2021-09-01 | 株式会社三井E&Sマシナリー | ピストンポンプ |
CN115342040A (zh) * | 2021-05-12 | 2022-11-15 | 三井易艾斯机械有限公司 | 活塞泵 |
JP2022174801A (ja) * | 2021-05-12 | 2022-11-25 | 株式会社三井E&Sマシナリー | ピストンポンプ |
CN115342040B (zh) * | 2021-05-12 | 2023-03-24 | 三井易艾斯机械有限公司 | 活塞泵 |
JP7200310B1 (ja) | 2021-08-05 | 2023-01-06 | 株式会社三井E&Sマシナリー | ピストンポンプ |
JP2023023502A (ja) * | 2021-08-05 | 2023-02-16 | 株式会社三井E&Sマシナリー | ピストンポンプ |
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---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
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