JP2018095083A - 走行装置、及び、その走行装置を用いた車両 - Google Patents

走行装置、及び、その走行装置を用いた車両 Download PDF

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多田隈 建二郎
Kenjiro Tadakuma
建二郎 多田隈
真規 岡田
Masanori Okada
真規 岡田
水野 晃
Akira Mizuno
晃 水野
敬造 荒木
Keizo Araki
敬造 荒木
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Abstract

【課題】全方向に移動可能な走行装置を提供すること
【解決手段】第1回転軸と、第1回転軸の延長線上に配置されて第1回転軸の軸心と直交する第2回転軸と、第2回転軸に支持されて第2回転軸を中心に回転するローラと、ローラの軸方向の両側に配置され、第2回転軸を支持する一対の第1フレームと、ローラよりも第1回転軸側、及び、第1回転軸から離れた側に配置され、一対の第1フレームを連結する一対の第2フレームと、第1フレーム及び第2フレームに回転可能に支持される複数の支持ローラと、複数の支持ローラに掛け回されて第3仮想軸の周りに回転するクローラと、第2フレームと第1回転軸とをクローラを避けて連結する連結部とを備え、ローラの外周面は、第2回転軸および第3仮想軸を含む断面において、クローラよりも第3仮想軸の軸方向外側に張り出す。
【選択図】図1

Description

本発明は、全方向に移動可能な走行装置、及び、その走行装置を用いた車両に関するものである。
従来より、駆動力によって第1回転軸を中心に全体が回転しつつ、第1回転軸の軸方向へ移動可能な走行装置、即ち、前後左右方向や斜め方向、旋回方向の全方向に移動可能な走行装置が開示されている。このように、全方向に移動可能な走行装置の概念として、駆動力によって第1回転軸を中心に全体が回転し、その第1回転軸と直交して互いに直行する2つの回転軸でそれぞれ受動回転するローラとクローラとを組み合わせたものが提案されている(非特許文献1)。
小松洋音、外7名、「双リング式全方向車輪機構における軸受内蔵モデルの具現化と基礎実験」、第34回日本ロボット学会学術講演会 予稿集、2016年9月7日〜9日
しかしながら、非特許文献1では、走行装置の概念が示されているのみで、ローラ及びクローラの支持の仕方に十分な工夫がなされていない。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、全方向に移動可能な走行装置、及び、その走行装置を用いた車両を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明の走行装置は、駆動力によって回転される第1回転軸と、前記第1回転軸の延長線上に配置されて前記第1回転軸の軸心と直交する第2回転軸と、前記第2回転軸に支持されて前記第2回転軸を中心に回転するローラと、前記ローラの軸方向の両側に配置され、前記第2回転軸を支持する一対の第1フレームと、前記ローラよりも前記第1回転軸側、及び、前記第1回転軸から離れた側に配置され、一対の前記第1フレームを連結する一対の第2フレームと、前記第1回転軸の軸心および前記第2回転軸と直交する第3仮想軸と平行な支持軸を介して回転可能に前記第1フレーム及び前記第2フレームに支持される複数の支持ローラと、複数の前記支持ローラに掛け回されて前記第3仮想軸の周りに回転するクローラと、前記第2フレームと前記第1回転軸とを前記クローラを避けて連結する連結部とを備え、前記ローラの外周面は、前記第2回転軸および前記第3仮想軸を含む断面において、前記クローラよりも前記第3仮想軸の軸方向外側に張り出す。
請求項1記載の走行装置によれば、第1回転軸と第2フレームとが連結部によって連結されるので、第2フレームに連結された第1フレームと、第1フレームに第2回転軸を介して支持されたローラと、第1フレーム及び第2フレームに支持された支持軸に掛け回されたクローラとが、駆動力によって回転される第1回転軸の回転に伴って第1回転軸を中心に回転する。従って、駆動力によって第1回転軸が回転されることで、走行装置全体が第1回転軸を中心に回転して、第1回転軸に垂直な方向へ走行装置を移動できる。
第2回転軸および第3仮想軸を含む断面において、クローラよりも第3仮想軸の軸方向外側にローラの外周面が張り出すので、第1回転軸を中心に走行装置全体が回転すると、ローラとクローラとが交互に路面に接地する。接地したローラ及びクローラは、第1回転軸の軸心と直交する第2回転軸および第3仮想軸の周りに回転可能なので、第1回転軸の軸方向へ走行装置を移動できる。これらの結果、走行装置を全方向に移動できる効果がある。
請求項2記載の走行装置によれば、支持ローラは、ローラとクローラとの間で第1フレームに支持軸を介して支持される補助ローラを備える。ローラを覆うように掛け回されるクローラは、ローラに対して第1回転軸の軸方向に長く形成される。外周の一部が第1フレームよりも第2回転軸の軸方向に張り出す補助ローラをローラとクローラとの間に設けることによって、路面の凹凸に追従してクローラを撓ませることができるので、請求項1の効果に加え、クローラが接地した走行装置の走破性を向上できる効果がある。
請求項3記載の走行装置によれば、ローラには、外周面と第2回転軸との間に第2回転軸の軸方向に凹む凹部が形成されるので、凹部によってローラの質量を低減できる。これにより、ローラの質量に比例するローラのイナーシャを低減できるので、ローラの回転が開始されたり回転の方向が変わったりするときの角運動量の変化を抑制でき、ローラの受動回転を滑らかにできる効果がある。
補助ローラの外周の一部が凹部内に位置するので、ローラとクローラとの間の第1フレームに支持される補助ローラの外径を大きくできる。これにより、請求項2の効果に加え、補助ローラの強度や耐久性を向上できる効果がある。
請求項4の走行装置によれば、クローラの外周面およびローラの外周面は、第2回転軸および第3仮想軸を含む断面において、第1回転軸の軸心を中心とした半径が等しい円弧状に形成されるので、第1回転軸を中心とした走行装置の回転を滑らかにできる。
第1フレームよりも第3仮想軸の軸方向両側に位置する延長部をクローラが有するので、クローラの外周面とローラの外周面とを第2回転軸の軸方向に近づけることができ、クローラの外周面とローラの外周面との隙間を小さくできる。そのため、請求項1から3のいずれかの効果に加え、ローラとクローラとで路面への接地が切り替わるときの走行装置の上下の揺れを抑制できる効果がある。
請求項5の走行装置によれば、第2回転軸および第3仮想軸を含む断面において、第1回転軸を中心とした円の40〜60%をクローラの外周面が占め、その他をローラの外周面が占めるので、第1回転軸を中心とした走行装置の回転時に接地する(接地しない)ローラとクローラとの割合を均一に近づけることができる。
ローラとクローラとで路面への接地が切り替わるとき、慣性によって回転中のローラやクローラが接地して、その回転方向を逆転させることがある。接地しない間に慣性によるローラやクローラの回転を遅くできるので、接地しない割合を均一に近づけることによって、回転方向を逆転させるときのローラ及びクローラの角運動量の変化を抑制できる。その結果、請求項4の効果に加え、角運動量の変化に起因する走行装置のがたつきを抑制できる効果がある。
請求項6の車両は、請求項1から5のいずれかに記載の走行装置を用いたものである。3つ以上の走行装置の第1回転軸がそれぞれ車体に支持され、駆動部が車体に対して第1回転軸を中心に走行装置をそれぞれ回転させる。3つ以上の走行装置は、特定の1つの第1回転軸の両側に、その第1回転軸とのなす角が90度以上180度未満に設定される2つの第1回転軸が配置される。その結果、駆動部によって各走行装置を適切に回転させることで、請求項1から5のいずれかの効果に加え、車両を全方向に移動できる効果がある。
本発明の第1実施の形態における走行装置の斜視図である。 走行装置の側面図である。 (a)は走行装置の上面図であり、(b)は走行装置の正面図である。 (a)は図3(a)のIVa−IVa線における走行装置の断面図であり、(b)は図3(a)のIVb−IVb線における走行装置の断面図である。 (a)は走行装置を用いた車両の底面図であり、(b)は車両の側面図である。 第2実施の形態における車両の底面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1から図4(b)を参照して、本発明の第1実施の形態における走行装置1について説明する。図1は走行装置1の斜視図であり、図2は走行装置1の側面図であり、図3(a)は走行装置1の上面図であり、図3(b)は走行装置1の正面図であり、図4(a)は図3(a)のIVa−IVa線における走行装置1の断面図であり、図4(b)は図3(a)のIVb−IVb線における走行装置1の断面図である。
図1では、クローラ40のシュー42の一部、及び、ベルト41の一部を省略して図示している。図4(a)では、クローラ40の複数のシュー42を繋げ、クローラ40を模式的に図示している(図5,6も同様)。図1から図4(b)では、矢印Xは第1回転軸2の軸方向である第1方向X、矢印Yは第3仮想軸C3の軸方向である第2方向Y、矢印Zは第2回転軸4の軸方向である第3方向Zをそれぞれ示している。
図1に示すように、走行装置1は、前後左右方向や斜め方向、旋回方向の全方向に移動可能な装置である。走行装置1は、第1回転軸2と、フレーム10と、第1回転軸2とフレーム10とを連結する連結部3と、フレーム10に支持されて第1回転軸2の軸心C1と直交する第2回転軸4(図4(a)参照)と、第2回転軸4に回転可能に支持されるローラ20と、第1回転軸2の軸心C1および第2回転軸4と直交する第3仮想軸C3に平行な支持軸6を介してフレーム10に支持される複数の支持ローラ30と、複数の支持ローラ30に掛け回されて第3仮想軸C3周りに回転するクローラ40とを備える。
第1回転軸2は、金属製の軸部材であり、後述する車体51(図5参照)に支持されて駆動部53(図5参照)からの駆動力によって回転される。連結部3は、金属製の部材であり、第2方向Yへ延びて設けられる第1部3aと、第1部3aから第1方向Xへ延びて設けられる第2部3bとを備える。
図3(a)に示すように、第1部3aは、第1回転軸2の第1方向Xの端部に固定され、クローラ40よりも第2方向Yの外側まで設けられる。これにより、連結部3は、第1回転軸2とフレーム10との間のクローラ40を避けて第1回転軸2とフレーム10とを連結する。
図1及び図2に示すように、フレーム10は、ローラ20を第1方向X及び第3方向Zで囲む金属製の部材である。フレーム10は、ローラ20の第3方向Zの両側に配置される一対の第1フレーム11と、一対の第1フレーム11を連結する一対の第2フレーム12,13とを備える。
第1フレーム11は、第1回転軸2の軸心C1及び第3仮想軸C3と平行に形成される平板状の部位である。クローラ40に対向する第1フレーム11の外面11aも軸心C1及び第3仮想軸C3と平行に形成される。
第2フレーム12,13は、ローラ20の第1方向Xの両側に配置される部位である。第2フレーム12は、ローラ20よりも第1回転軸2側に配置され、第2フレーム13は、ローラ20よりも第1回転軸2から離れた側に配置される。
第2フレーム12,13は、第1方向Xの外側に向かうにつれて、第3方向Zの寸法がテーパ状に小さくなる。第2フレーム12,13の外面12a,13aは、一対の第1フレーム11の外面11aにそれぞれ連なり、外面11aに対し軸心C1側へ折れ曲がる2つの平面である。なお、外面11aに対する外面12aの角度は約45度である。
図3(a)に示すように、第2フレーム12は、両側面からクローラ40よりも第2方向Yの外側へ突出する突出部14を備える。突出部14は、先端に連結部3が固定される部位である。突出部14がクローラ40よりも第2方向Yの外側まで突出するので、クローラ40を避けて第1回転軸2と第2フレーム12とを連結できる。
図2に示すように、突出部14の先端には、連結部3の第2部3bの先端が第1方向Xに接触して第2部3bを第3方向Zで挟む係合部14aが形成される。係合部14aに嵌めた第2部3bと突出部14とは、2つのピン14bと4つのボルト14cとで固定される。その結果、第2フレーム12と連結部3との固定を強固にできるので、走行装置1を、ローラ20の第1方向Xの一方側のみに第1回転軸2が位置した片持ち状態にできる。なお、ローラ20の第1方向Xの両側に2つの第1回転軸2を位置させ、それぞれを第2フレーム12,13に連結部3で連結させて、走行装置1を両持ち状態にすることは可能である。
図3(b)に示すように、第1方向Xから見て、突出部14及び連結部3は、ローラ20の外周面22よりも内側に位置する。これにより、第1回転軸2を中心に走行装置1が回転したときに突出部14及び連結部3が路面に接触することを防止できる。
図2に示すように、第2フレーム13は、第1方向Xで分割され、ローラ20側が固定部13bであり、ローラ20から離れた側が可動部13cである。固定部13bと可動部13cとは、軸心C1に平行な連結棒13dで連結される。連結棒13dは、固定部13bに固定される部位であり、可動部13cを軸方向(第1方向X)に移動可能に支持する。
固定部13bまたは可動部13cには、固定部13bに対して可動部13cを第1方向Xに移動させ、固定部13bと可動部13cとの距離を調整する調整機構(図示せず)が内蔵される。この調整機構により固定部13bと可動部13cとの距離を調整することで、クローラ40の張力を調整できる。
図4(a)及び図4(b)に示すように、第2回転軸4は、金属製の軸部材であり、第1回転軸2の延長線上に配置される。第2回転軸4は、両端が一対の第1フレーム11にそれぞれボルト4aで固定される。
ローラ20は、ローラ20が接地したときに走行装置1を第1回転軸2の軸方向(第1方向X)に移動可能にする合成樹脂製の部材である。ローラ20は、第2回転軸4に軸受21を介して支持され、第2回転軸4を中心に受動回転する。ローラ20は、第1回転軸2の軸心C1と第2回転軸4の軸心C2と第3仮想軸C3との交点を中心とした球体から第3方向Zの先端側の一部を除いた形状に形成される。
ローラ20の外周面22は、第2回転軸4及び第3仮想軸C3を含む断面(図4(b))において、クローラ40よりも第2方向Yの外側に張り出す。これにより、第1回転軸2を中心に走行装置1全体が回転すると、ローラ20とクローラ40とが交互に路面に接地する。
ローラ20には、外周面22と第2回転軸4との間に第1フレーム11側から第3方向Zへ凹む凹部23が形成される。この凹部23によってローラ20の質量を低減できる。これにより、ローラ20の質量に比例するローラ20のイナーシャを低減できるので、ローラ20の回転が開始されたり回転の方向が変わったりするときのローラ20の角運動量の変化を抑制でき、ローラ20の受動回転を滑らかにできる。
図1に示すように、クローラ40は、クローラ40が接地したときに走行装置1を第1回転軸2の軸方向(第1方向X)に移動可能にする部材である。クローラ40は、フレーム10に支持された複数の支持ローラ30に掛け回され、第1方向X及び第3方向Zでローラ20を覆う。クローラ40は、複数の支持ローラ30に掛け回される環状のベルト41と、ベルト41の外周面に接着される複数のシュー42とを備える。
ベルト41は、ゴム状弾性体から構成される部位であり、内周面が支持ローラ30の外周31a,32a,33aに接触する。シュー42は、クローラ40の幅方向(第2方向Y)に長い合成樹脂製の部材である。複数のシュー42は、クローラ40の回転方向(第3仮想軸C3を中心とした周方向)に亘って隙間なく突き合わされ、ベルト41の外周面に裏面が接着される。この複数のシュー42の表面によりクローラ40の外周面43が構成される。
図4(b)に示すように、第2回転軸4の軸心C2及び第3仮想軸C3を含む断面において、クローラ40(シュー42)の外周面43は、軸心C1を中心とした円弧状に形成される。第2回転軸4の軸心C2及び第3仮想軸C3を含む断面において、クローラ40の外周面43とローラ20の外周面22とは、軸心C1を中心とした半径が等しく設定される。
クローラ40(シュー42)は、ローラ20との間に第1フレーム11(又は第2フレーム12)を挟む中央部44と、第1フレーム11よりも第3仮想軸C3の軸方向(第2方向Y)の両側に位置する延長部45とを備える。中央部44の裏面には、幅方向(第2方向Y)の中央が外周面43側へ凹んで溝部46が形成される。この溝部46にベルト41が接着される。
溝部46の幅は、支持ローラ30の軸方向寸法(第2方向Yの寸法)よりも僅かに大きく設定される。これにより、溝部46に支持ローラ30が嵌まり、支持ローラ30がベルト41に接触する。溝部46によって支持ローラ30に対するクローラ40の第2方向Yへの移動が規制されるので、クローラ40が支持ローラ30から外れることを抑制できる。
延長部45は、クローラ40(シュー42)の外周面43を周方向に延長する部位である。延長部45によって、ローラ20の第3方向Zの両側に配置される第1フレーム11の第2方向Yの両側まで、クローラ40の外周面43を延長できるので、ローラ20の外周面22とクローラ40の外周面43との隙間を小さくできる。
ローラ20の外周面22とクローラ40の外周面43との隙間を小さくした走行装置1では、第2回転軸4の軸心C2及び第3仮想軸C3を含む断面において、軸心C1を中心とした円の40〜60%(第1実施の形態では約56%)をクローラ40の外周面43が占め、その他(第1実施の形態では約44%)をローラ20の外周面22が占める。なお、外周面22と外周面43との隙間は小さいので、軸心C1を中心とした円から、その隙間を除いた部分を100%として算出している。
図1及び図4(a)に示すように、支持ローラ30は、支持軸6を介して第1フレーム11又は第2フレーム12に支持される合成樹脂製の部材である。支持ローラ30は、支持軸6に軸受(図示せず)を介して回転可能に支持される。支持ローラ30は、外周31a,32a,33aの一部がフレーム10から外側へ張り出し、そのフレーム10から張り出した外周31a,32a,33aの一部がクローラ40に接触する。
これにより、クローラ40の内周面とフレーム10との間に隙間が設けられるので、ゴム状弾性体から構成されるベルト41に複数のシュー42を取り付けたクローラ40を複数の支持ローラ30の間でフレーム10側へ撓ませることができる。その結果、路面の凹凸に追従してクローラ40を撓ませることができるので、クローラ40が接地した走行装置1の走破性を向上できる。
支持ローラ30は、第1フレーム11と第2フレーム12,13との境界にそれぞれ配置される4つの角部ローラ31と、第2フレーム12,13の第1方向Xの先端にそれぞれ配置される2つの先端ローラ32と、2つの角部ローラ31の間で第1フレーム11に支持軸6を介して支持される4つの補助ローラ33とを備える。
角部ローラ31及び先端ローラ32は、外周31a,32aに複数の歯部を有するギヤ状の部材であり、クローラ40を折り曲げるための部材である。ギヤ状の角部ローラ31及び先端ローラ32が、ゴム状弾性体から構成されるクローラ40のベルト41に接触するので、角部ローラ31及び先端ローラ32とクローラ40とのグリップ力を確保でき、角部ローラ31及び先端ローラ32に対してクローラ40を滑り難くできる。そのため、クローラ40の溝部46(図4(b)参照)に嵌まった角部ローラ31及び先端ローラ32が溝部46内を第2方向Yへ相対移動して、角部ローラ31及び先端ローラ32とクローラ40とを第2方向Yに接触し難くできる。その接触によりクローラ40の回転が妨げられることを抑制できるので、クローラ40の回転を滑らかにできる。
角部ローラ31は、第1フレーム11の外面11aと第2フレーム12,13の外面12a,13aとの角に配置される。先端ローラ32は、第2フレーム12,13の外面12a,13aの角に配置される。これらの結果、外面11aと外面12a,13aとの角や、外面12a,13aの角にクローラ40が接触することを防止でき、クローラ40の受動回転を滑らかにできる。
補助ローラ33は、外周33aが滑らかな円筒状の部材である。これにより、補助ローラ33とクローラ40とのグリップ力を小さくしてクローラ40を滑り易くできる。ローラ20とクローラ40との間で一対の第1フレーム11にそれぞれ2つの補助ローラ33が支持軸6を介して支持される。補助ローラ33は、外周33aの一部が凹部23内に位置するので、補助ローラ33の外径を大きくできる。これにより、補助ローラ33の強度や耐久性を向上できる。
角部ローラ31がローラ20の外周面22の外側に配置され、ローラ20をクローラ40で覆うので、クローラ40がローラ20に対して第1方向Xに長く形成される。ローラ20とクローラ40との間に補助ローラ33を設け、2つの角部ローラ31に掛け渡されるクローラ40の内周面に補助ローラ33を接触させることで、2つの角部ローラ31と2つの補助ローラ33とでクローラ40を路面へ押し付ける。これにより、路面とクローラ40とのグリップを確保できる。さらに、路面からクローラ40を介して受ける荷重を2つの角部ローラ31と2つの補助ローラ33とに分散できるので、1つの角部ローラ31や補助ローラ33の耐荷重を小さくでき、角部ローラ31や補助ローラ33の素材や寸法等の自由度を確保できる。
第1方向Xに離れた2つの角部ローラ31の間に補助ローラ33を設けることで、角部ローラ31と補助ローラ33との間や2つの補助ローラ33の間でクローラ40を第1フレーム11側へ撓ませることができる。これにより、補助ローラ33を有しない場合に比べて、第1フレーム11側へのクローラ40の撓み量を規制できる。そのため、路面の凹凸に追従してクローラ40を撓ませつつ、路面の凹凸により撓んだクローラ40が第1フレーム11に接触することを抑制できる。その結果、クローラ40が接地した走行装置1の走破性を向上できると共に、クローラ40の回転を滑らかにできる。
さらに、凹凸が比較的小さければ、角部ローラ31と補助ローラ33との間や2つの補助ローラ33の間でクローラ40が撓んで凹凸を吸収し、走行装置1が凹凸に乗り上げて傾くことを抑制できる。そのため、凹凸に乗り上げることによる走行装置1の上下動を抑制できる。これにより、走行装置1と車体51との間にサスペンション(図示せず)を設けるとき、そのサスペンションを簡略にできる。
ギヤ状の角部ローラ31及び先端ローラ32に対してクローラ40が滑り難く、円筒状の補助ローラ33に対してクローラ40が滑り易い。そのため、路面の凹凸により2つの角部ローラ31の間でクローラ40が伸縮して撓み変形しつつ、その2つの角部ローラ31の間の補助ローラ33によってクローラ40の伸縮および撓み変形が妨げられることを防止できる。ここで、クローラ40全体が撓むと、クローラ40が支持ローラ30に押し付けられ、クローラ40と支持ローラ30との摩擦や、支持ローラ30と支持軸6との摩擦が大きくなり、クローラ40の回転を妨げるおそれがある。
第1方向Xに離れた2つの角部ローラ31の間でクローラ40を局所的に撓ませることによって、クローラ40の撓み変形がクローラ40の回転に与える影響を少なくできると共に、2つの角部ローラ31の間でクローラ40を撓ませ易くすることによって、クローラ40を路面の凹凸に追従して撓ませることができる。その結果、クローラ40の回転を滑らかにしつつ、クローラ40が接地した走行装置1の走破性を向上できる。
次に図5(a)及び図5(b)を参照して走行装置1を用いた車両50について説明する。図5は(a)は走行装置1を用いた車両50の底面図であり、図5(b)は車両50の側面図である。図5(a)及び図5(b)では、4つの走行装置1を区別して説明するために、それぞれ走行装置1a,1b,1c,1dとして示す。走行装置1a,1b,1c,1dの構成は走行装置1の構成と同一である。
図5(a)及び図5(b)に示すように、車両50は、全方向に移動可能な移動体である。車両50は、車体51と、4つの走行装置1a,1b,1c,1dと、走行装置1a,1b,1c,1dをそれぞれ車体51に支持する支持部52と、第1回転軸2を回転させる駆動部53とを備える。
支持部52は、走行装置1a,1b,1c,1dの第1回転軸2をそれぞれ車体51に回転可能に支持する金属製の部材である。走行装置1a,1b,1c,1dの隣り合う第1回転軸2のなす角が90度に設定されるように、各走行装置1a,1b,1c,1dが支持部52を介して車体51に支持される。
駆動部53は、走行装置1a,1b,1c,1dの第1回転軸2にそれぞれ個別に駆動力を付与し、その駆動力によって第1回転軸2を中心に走行装置1a,1b,1c,1dをそれぞれ回転させる装置であり、車体51に取り付けられる。駆動部53には、第1回転軸2を中心とした各走行装置1a,1b,1c,1dの回転速度や回転方向を制御するための制御部(図示せず)が内蔵される。
駆動部53からの駆動力によって第1回転軸2が回転されることで、連結部3により第1回転軸2に連結されたフレーム10(図1参照)と、フレーム10に第2回転軸4(図4(a)参照)を介して支持されたローラ20と、フレーム10に支持ローラ30(図1参照)を介して支持されたクローラ40とが第1回転軸2を中心に回転される。これにより、走行装置1a,1b,1c,1d全体が第1回転軸2を中心に回転するので、走行装置1a,1b,1c,1dを第1回転軸2に垂直な方向へ移動できる。
第1回転軸2を中心に走行装置1全体が回転すると、ローラ20とクローラ40とが交互に路面に接地する。接地したローラ20及びクローラ40は、第1回転軸2の軸心C1と直行する第2回転軸4及び第3仮想軸C3の周りに回転可能なので、第1回転軸2の軸方向へ走行装置1a,1b,1c,1dを移動できる。これらの結果、走行装置1a,1b,1c,1dを全方向に移動できる。
次に車両50の走行方法について一部を例示して説明する。第1回転軸2(軸心C1)を中心とした走行装置1a,1b,1c,1dの回転方向は、図5(b)のように第1回転軸2とは反対側から軸心C1の軸方向に走行装置1a,1b,1c,1dを見た場合において、時計回りがA方向であり、反時計回りがB方向である。
走行装置1a,1cを回転させずに、駆動部53によって走行装置1bをB方向に回転させ、走行装置1dをA方向に回転させ、走行装置1b,1dの回転速度を同一に設定することで、走行装置1a,1cのクローラ40が第3仮想軸C3(図1参照)の周りに受動回転しつつ、車両50が図5(a)の上側(走行装置1a側)へ直進する。
駆動部53によって走行装置1a,1dをA方向に回転させ、走行装置1b,1cをB方向に回転させ、各走行装置1a,1b,1c,1dの回転速度を同一に設定することで、路面への接地が切り替わるローラ20又はクローラ40がそれぞれ第2回転軸4又は第3仮想軸C3(図4(a)参照)の周りに受動回転しつつ、車両50が図5(a)の左上側へ直進する。
走行装置1a,1dをA方向に回転させ、走行装置1b,1cをB方向に回転させ、走行装置1a,1cの回転速度よりも走行装置1b,1dの回転速度を小さくすることで、各走行装置1a,1b,1c,1dの回転速度を同一とした場合よりも、車両50が走行装置1b側へ偏った方向へ直進する。このように、隣り合う第1回転軸2のなす角が90度に設定された車両50では、各走行装置1a,1b,1c,1dの第1回転軸2を中心とした回転速度や回転方向を適切に制御することで、車両50を全方向に移動できる。
以上のような走行装置1及び車両50によれば、第2回転軸4の軸心C2及び第3仮想軸C3を含む断面において、クローラ40の外周面43とローラ20の外周面22とは、軸心C1を中心とした半径が等しく設定されるので、第1回転軸2を中心とした走行装置1の回転を滑らかにできる。ここで、第2回転軸4を中心にローラ20が回転し、第2回転軸4と直交する第3仮想軸C3の周りにクローラ40が回転するので、ローラ20とクローラ40とが干渉して互いの回転を妨げないように、ローラ20とクローラ40とは第3方向Zに僅かに離れる。
ローラ20とクローラ40とが離れることで、それらの外周面22と外周面43との間に周方向に隙間が生じる。この隙間は、外周面22,43よりも径方向内側に凹むので、第1回転軸2を中心に走行装置1が回転すると、路面への接地がローラ20とクローラ40とで切り替わるときに走行装置1が上下に揺れる。第1実施の形態では、延長部45によりクローラ40の外周面43を延長して外周面43と外周面22との隙間を小さくできるので、ローラ20とクローラ40とで路面への接地が切り替わるときの走行装置1の上下の揺れを抑制できる。
走行装置1が第1回転軸2を中心に回転しつつローラ20及びクローラ40を受動回転させて走行装置1が移動する場合、接地していたローラ20やクローラ40が路面から離れると、慣性によってローラ20やクローラ40が回転し続ける。慣性によって回転中のローラ20やクローラ40が再び接地するとき、その回転方向を逆転させることがある。このとき、回転速度が急激に変化し、その変化が大きい程、ローラ20やクローラ40の角運動量の変化も大きくなり、走行装置1ががたつくことがある。
ローラ20やクローラ40が接地していない間には、慣性によるローラ20やクローラ40の回転を遅くできる。そのため、第1回転軸2を中心に走行装置1が回転するとき、ローラ20とクローラ40とが接地しない割合の差が大きいと、接地する割合が大きいローラ20又はクローラ40が離れて再び接地するまでに回転速度を十分に落とすことができない。そのため、接地する割合が大きいローラ20又はクローラ40の角運動量の変化が大きくなり、走行装置1ががたつき易い。
第1実施の形態では、軸心C1を中心とした円の40〜60%をクローラ40の外周面43が占め、その他をローラ20の外周面22が占めるので、第1回転軸2を中心に回転するとき、ローラ20とクローラ40とが接地する(接地しない)割合を均一に近づけることができる。ローラ20やクローラ40が接地していない間に慣性によるローラ20やクローラ40の回転速度をそれぞれ略同じだけ落とすことができるので、回転方向を逆転させるときのローラ20及びクローラ40の角運動量の変化を抑制できる。その結果、角運動量の変化に起因する走行装置1のがたつきを抑制できる。
第1回転軸2及び支持部52によって走行装置1が片持ち状態で車体51に支持される。車体51に走行装置1が両持ち状態で支持される場合には、路面に段差があると、第1方向Xに移動する走行装置1の連結部3が段差に接触して、走行装置1が段差を乗り越えることができないおそれがある。
第1実施の形態では、走行装置1が片持ち状態で車体51に支持されるので、走行装置1を第1方向Xであって連結部3とは逆方向に移動させると、その走行装置1のクローラ40が路面の段差に接触する。これにより、クローラ40が回転することで路面の段差を乗り越えることができる。
ここで、環状の車輪が段差を乗り越える場合、その車輪の直径の約1/3までの高さの段差しか乗り越えることができない。これに対してクローラ40は、図4(a)に示すように、先端ローラ32によって第1方向Xの先端が折れ曲がり、その先端部分の外周面43が円形に形成され、先端部分から角部ローラ31へ向かって直線状に形成される。
この場合、路面から外周面43の先端部分の円43aまでの高さと、その円43aの直径の1/3の高さとを合わせた高さまでの段差であれば、クローラ40に接触した路面の段差を乗り越えることができる。よって、クローラ40の先端部分を円形状に形成する場合に比べて、段差の乗り越え性能を向上できる。
角部ローラ31と先端ローラ32との間におけるクローラ40の直線部分の路面に対する角度が約70度以下であれば、クローラ40の直線部分に接触した段差を乗り越え易くできる。第1実施の形態では、外面11aに対する外面12aの角度は約45度なので、クローラ40の直線部分の路面に対する角度も約45度である。そのため、クローラ40の直線部分に接触した段差を乗り越え易くできる。
なお、第1実施の形態では、角部ローラ31と先端ローラ32との間でクローラ40が第2フレーム13側へ凹むので、クローラ40の直線部分の路面に対する角度が約70度より大きくてもクローラ40の直線部分に接触した段差を乗り越えることができる。
次に図6を参照して第2実施の形態における車両60について説明する。第1実施の形態では、4つの走行装置1a,1b,1c,1dを有する車両50について説明した。これに対し第2実施の形態では、3つの走行装置1a,1b,1cを有する車両60について説明する。なお、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図6は第2実施の形態における車両60の底面図である。
図6に示すように、車両60は、全方向に移動可能な移動体である。車両60は、車体61と、3つの走行装置1a,1b,1cと、走行装置1a,1b,1cをそれぞれ車体61に支持する支持部52と、第1回転軸2を回転させる駆動部63とを備える。走行装置1a,1b,1cの隣り合う第1回転軸2のなす角が120度に設定されるように、各走行装置1a,1b,1cが支持部52を介して車体61に支持される。
駆動部63は、走行装置1a,1b,1cの第1回転軸2にそれぞれ個別に駆動力を付与し、その駆動力によって第1回転軸2を中心に走行装置1a,1b,1cをそれぞれ回転させる装置であり、車体61に取り付けられる。駆動部63には、第1回転軸2を中心とした各走行装置1a,1b,1cの回転速度や回転方向を制御するための制御部(図示せず)が内蔵される。
走行装置1aを回転させずに、駆動部63によって走行装置1bをB方向に回転させ、走行装置1cをA方向に回転させ、走行装置1b,1cの回転速度を同一に設定することで、走行装置1aのクローラ40が受動回転し、接地した走行装置1b,1cのローラ20又はクローラ40が受動回転しつつ、車両60が図6の上側(走行装置1a側)へ直進する。
駆動部63によって走行装置1a,1cをA方向に回転させ、走行装置1bをB方向に回転させ、各走行装置1a,1b,1cの回転速度を同一に設定することで、接地した走行装置1a,1b,1cのローラ20又はクローラ40が受動回転しつつ、車両60が図6の左上側であって走行装置1a側へ偏った方向へ直進する。このように、隣り合う第1回転軸2のなす角が120度に設定された車両60では、各走行装置1a,1b,1cの第1回転軸2を中心とした回転速度や回転方向を適切に制御することで、車両60を全方向に移動できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、フレーム10やローラ20、クローラ40、連結部3、車体51,61の形状や寸法、素材は一例であり、種々の形状や寸法、素材を採用することは当然である。
上記第1実施の形態では、ローラ20及びシュー42が合成樹脂製である場合について説明したが必ずしもこれに限られるものではなく、ローラ20及びシュー42を金属製やゴム製とすることは当然可能である。また、ローラ20の外周面22やシュー42(クローラ40)の外周面43にゴム膜を貼ることも可能である。ローラ20の外周面22やクローラ40の外周面43がゴム製である場合には、路面に対するローラ20及びクローラ40のグリップ力を向上できるので、路面に対して走行装置1を滑り難くできる。
上記第1実施の形態では4つの走行装置1a,1b,1c,1dを有する車両50について説明し、上記第2実施の形態では3つの走行装置1a,1b,1cを有する車両60について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。車両に5つ以上の走行装置1を設けることは当然可能である。隣り合う走行装置1の第1回転軸2のなす角が全て同一であれば、任意の方向へ車両を移動させるときに、各走行装置の回転方向や回転速度の制御を容易にできる。
なお、隣り合う走行装置1の第1回転軸2のなす角が全て同一である必要はない。3つ以上の走行装置1の第1回転軸2について、特定の1つの第1回転軸2の両側に、その第1回転軸2とのなす角が90度以上180度未満に設定される2つの第1回転軸2が配置されることで、その車両を全方向に移動できる。
上記各実施の形態では、走行装置1の回転軸2が支持部52を介して車体51,61に支持され、車体51,61に駆動部53,63が取り付けられる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。支持部52及び駆動部53,63をサスペンション機構を介して車体51,61に支持させることは当然可能である。
上記第1実施の形態では、一対の第1フレーム11にそれぞれ2つの補助ローラ33が支持される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、補助ローラ33の数は適宜変更可能である。補助ローラ33の数が多い程、撓んだクローラ40が第1フレーム11に接触することをより抑制でき、クローラ40の回転をより滑らかにできる。一方、補助ローラ33の数が少ない程、クローラ40を路面の凹凸に追従させ易くできるので、クローラ40が接地した走行装置1の走破性をより向上できる。
上記第1実施の形態では、フレーム10の第1方向Xの両端に2つの先端ローラ32が支持される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、先端ローラ32の数は適宜変更可能である。先端ローラ32の数を増やす程、クローラ40を緩やかに折り曲げることができるので、クローラ40の回転を滑らかにできる。
上記第1実施の形態では、角部ローラ31及び先端ローラ32がギヤ状であり、補助ローラ33が円筒状である場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。角部ローラ31及び先端ローラ32を円筒状に形成したり、補助ローラ33をギヤ状に形成したりすることは当然可能である。
上記各実施の形態では、走行装置1に1つのローラ20が設けられる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、1つの走行装置に複数のローラを設けることは当然可能である。複数のローラ20が第1方向Xに並んでフレーム10に第2回転軸4を介してそれぞれ支持されることで、ローラ20の接地時に複数のローラ20がそれぞれ接地して、路面に対する走行装置の安定性を確保できる。
また、ローラ20を第3方向Zに複数に分割することで、1つの走行装置に複数のローラを設けることも可能である。この場合、分割された各ローラの質量を、ローラ20の質量よりも小さくできるので、ローラ20のイナーシャに比べて分割された各ローラのイナーシャを低減できる。その結果、各ローラの回転が開始されたり回転の方向が変わったりするときの角運動量の変化を抑制でき、各ローラの受動回転を滑らかにできる。同様に、クローラ40を第2方向Yに複数に分割することで、分割された各クローラのイナーシャを低減して受動回転を滑らかにできる。
1,1a,1b,1c,1d 走行装置
2 第1回転軸
4 第2回転軸
6 支持軸
11 第1フレーム
12,13 第2フレーム
20 ローラ
22 外周面
23 凹部
30 支持ローラ
33 補助ローラ
33a 外周
40 クローラ
43 外周面
45 延長部
50,60 車両
51,61 車体
53,63 駆動部
C1 軸心
C3 第3仮想軸

Claims (6)

  1. 駆動力によって回転される第1回転軸と、
    前記第1回転軸の延長線上に配置されて前記第1回転軸の軸心と直交する第2回転軸と、
    前記第2回転軸に支持されて前記第2回転軸を中心に回転するローラと、
    前記ローラの軸方向の両側に配置され、前記第2回転軸を支持する一対の第1フレームと、
    前記ローラよりも前記第1回転軸側、及び、前記第1回転軸から離れた側に配置され、一対の前記第1フレームを連結する一対の第2フレームと、
    前記第1回転軸の軸心および前記第2回転軸と直交する第3仮想軸と平行な支持軸を介して回転可能に前記第1フレーム及び前記第2フレームに支持される複数の支持ローラと、
    複数の前記支持ローラに掛け回されて前記第3仮想軸の周りに回転するクローラと、
    前記第2フレームと前記第1回転軸とを前記クローラを避けて連結する連結部とを備え、
    前記ローラの外周面は、前記第2回転軸および前記第3仮想軸を含む断面において、前記クローラよりも前記第3仮想軸の軸方向外側に張り出すことを特徴とする走行装置。
  2. 前記支持ローラは、前記ローラと前記クローラとの間で前記第1フレームに前記支持軸を介して支持される、外周の一部が前記第1フレームよりも前記第2回転軸の軸方向に張り出す補助ローラを備えることを特徴とする請求項1記載の走行装置。
  3. 前記ローラには、前記外周面と前記第2回転軸との間に前記第2回転軸の軸方向に凹む凹部が形成され、
    前記補助ローラは、前記外周の一部が前記凹部内に位置することを特徴とする請求項2記載の走行装置。
  4. 前記クローラの外周面および前記ローラの前記外周面は、前記第2回転軸および前記第3仮想軸を含む断面において、前記第1回転軸の軸心を中心とした半径が等しい円弧状に形成され、
    前記クローラは、前記第1フレームよりも前記第3仮想軸の軸方向両側に位置する延長部を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の走行装置。
  5. 前記第2回転軸および前記第3仮想軸を含む断面において、前記第1回転軸を中心とした円の40〜60%を前記クローラの前記外周面が占め、その他を前記ローラの前記外周面が占めることを特徴とする請求項4記載の走行装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の走行装置を用いた車両であって、
    3つ以上の前記走行装置の前記第1回転軸をそれぞれ支持する車体と、
    前記車体に対して前記第1回転軸を中心に前記走行装置をそれぞれ回転させる駆動部とを備え、
    3つ以上の前記走行装置は、特定の1つの前記第1回転軸の両側に、その前記第1回転軸とのなす角が90度以上180度未満に設定される2つの前記第1回転軸が配置されることを特徴とする車両。
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