JP2018091475A - 締結部材 - Google Patents

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栗原 泰久
Yasuhisa Kurihara
泰久 栗原
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Kurihara Shizuka
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【課題】 締結部材の軸部の軸方向への移動によりカラーとの作用によって締結することにより、弾性による戻りトルクの発生を防止し、所定の締結力を得ることができる締結部材を提供する。【解決手段】 締結部材は、軸部2とカラー3及び座金4によって構成され、軸部2は、一方端に軸部2の外径よりも大きい外径の頭部2aが形成され、他方側には頭部2a方向に至るにしたがって小さくしたテーパ状の外径としたテーパ部2bが形成され、カラー3は、円筒状に形成され、外径が軸部2の外径と同じであり、内径が軸部2のテーパ部2bの外径に合わせて一端側から他端に至るにしたがってテーパ状に厚さを小さく形成され、座金4は、開口側4aから軸部2を挿通する溝4cを有する略U字状に形成され、閉口側4bから開口側4aに至るにしたがって厚さが小さく形成され、軸部2のテーパ部4bにカラー3を嵌挿して軸方向に相移動したとき、カラー3の外径を直径方向に拡開させるように構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、被締結部材を締結する締結部材に関し、詳しくは、締結部材の軸部の軸方向への移動によりカラーとの作用によって締結する締結部材に関する。
部品、部材の締め付け固定に使用する締結部材として、ナットおよびボルトは種々の分野に広く使用されてきた。これらのナットおよびボルトは、部品、部材を締め付けて固定するためのものであるが、これらの締結部分に振動が繰り返して作用するとナットやボルトが緩むという問題があり、ナットやボルトの弛み止めを目的として、平板ワッシャやスプリングワッシャを使用することが多用されている。ところが、平板ワッシャやスプリングワッシャを使用しても、用途によってはナットやボルトが弛むという問題は依然として解消されない。
このため、ボルトのネジとナットまたは被締結部材のネジ孔の間にテーパ状のカラーを介在させ、ボルトの雄ネジとナットの雌ネジを螺合させて、良好な締結状態を得ようとすることも、例えば、特開2011−33169号公報(特許文献1)、特開2009−299754号公報(特許文献2)特開平11−247874公報(特許文献3)などに提案されている。
特開2011−33169号公報 特開2009−299754号公報 特開平11−247874号公報
上記の特許文献に開示されているように、ネジ孔の間にテーパ状のカラーを介在させることにより、締結力を増加させることにより良好な締結状態が得られる。しかしながら、所定の締め付けトルクで締結させる場合には、ボルトの雄ネジとナットの雌ネジを螺合させるとき、ボルトを所定の締め付けトルクで回転させる必要がある。ボルトは、一般に棒状の金属から形成されていて、所定の弾性を有している。このため、ボルトに大きな締め付けトルクを加えたとき、ボルトには弾性力によって戻りトルクが発生する。この戻りトルクは、緩み方向のトルクであり、このため、ボルトを所定の締め付けトルクで締め付けても、その後に緩みを生じさせる問題がある。このようなボルトの弾性力による緩みを防止する対策として、ボルトを金属の塑性変形の限界値まで締め付けトルクを与えることが行われる。しかしながら、ボルトを塑性変形の限界状態にした場合には、負荷を与えた場合には破断する可能性があることから、締結の信頼性を失う問題がある。
特許文献に示されるように、テーパ状のカラーを介在させてくさび効果によって緩みを防止させることは効果的であり、ボルトを金属の塑性変形の限界値まで締め付けトルクを与える必要がなくなることは期待できる。しかし、ボルトを所定の締め付けトルクで回転させた場合には、弾性力によって戻りトルクが生じて緩む問題は依然として解消されなかった。
本発明が解決しようとする課題は、締結部材の軸部の軸方向への移動によりカラーとの作用によって締結することにより、弾性による戻りトルクの発生を防止し、所定の締結力を得ることができる締結部材を提供することにある。
そこで、本発明による締結部材は、被締結体を締結する締結部材であって、前記締結部材は、軸部とカラー及び座金によって構成され、前記軸部は、一方端に前記軸部の外径よりも大きい外径の頭部が形成され、他方側には前記頭部方向に至るにしたがって小さくしたテーパ状の外径としたテーパ部が形成され、前記カラーは、円筒状に形成され、外径が前記軸部の外径と同じであり、内径が前記軸部のテーパ部の外径に合わせて一端側から他端に至るにしたがってテーパ状に厚さを小さく形成され、前記座金は、開口側から前記軸部を挿通する溝を有する略U字状に形成され、前記閉口側から前記開口側に至るにしたがって厚さが小さく形成され、前記軸部のテーパ部に前記カラーを嵌挿して軸方向に相移動したとき、前記カラーの外径を直径方向に拡開させるように構成したことを要旨としている。
また、頭部の軸部側には、傾斜面を形成している。
さらに、円筒状に形成されカラーには、軸方向のスリットを形成することが望ましい。
さらにまた、座金の開口側を変形可能に形成することが望ましい。
また、円筒状に形成されカラーに形成されたスリットには凹部が形成され、軸部のテーパ部には前記スリットの周方向の幅よりも小さい幅の突部が突出形成され、前記軸部の回動により前記係合突部を前記凹部に係合させることが望ましい。
本発明によれば、軸部には、頭部方向に至るにしたがって小さく形成したテーパ部が形成され、このテーパ部に外径に合わせて一端側から他端に至るにしたがってテーパ状に厚さを小さくしたカラーによって締結部材を構成しているので、軸部のテーパ部に前記カラーを嵌挿した状態で、被締結部材の形成された穴に挿入し、軸部を軸方向に移動すると、軸部のテーパ部によってカラーの外径を直径方向に拡開させることができる。このとき、カラーの外周面が穴の内面に圧接するとともに、軸部のテーパ部の外周面とカラーの内周面が圧接するので、密着状態で面接合することによって大きな摩擦力が発生し、被締結部材を強固に締結することができる。
このように、軸部を軸方向に移動することで締結することから、従来のボルトとナットによる締結のように、締結後にボルトの戻りトルクが発生しないので、緩みの発生による問題が解消される。また、ボルトとナットに形成されたネジは、ネジ山に摩擦力を得ているが、摩擦面が小さく、しかも斜面に形成されているために緩みが生じ易いが、本発明による締結部材は、摩擦面を大きくして面接合しているので、緩みを生じさることがない。
また、頭部の軸部側に傾斜面を形成することにより、被締結部材の穴に締結部材を挿入した状態では、頭部の軸部側と被締結部材の間に隙間が生じているので、この隙間から座金を挿入することが可能である。さらに、閉口側から開口側に至るにしたがって厚さが小さく形成された略U字状の座金を、開口側から軸部を挿通してスライド移動することにより、座金によって軸部を小さな力で軸方向に移動することができる。
さらに、円筒状に形成されカラーに、軸方向のスリットを形成することにより、軸部のテーパ部によってカラーの外径を直径方向に拡開させることができ、これにより、カラーの外周面を広い面積で穴の内面に圧接することが可能となる。この結果、軸部のテーパ部の外周面とカラーの内周面が密着状態で面接合することから、大きな摩擦力が発生させることが可能となり、被締結部材を強固に締結することができる。
さらにまた、座金の開口側を変形可能に形成することにより、座金を挿入して軸部を軸方向に移動したのちに、座金が逆方向に戻ることが阻止されるので、被締結部材を強固に締結した状態を保持させることが可能となる。
また、カラーのスリットに凹部を形成し、この凹部に係合する突部を軸部に突出形成することにより、被締結部材を締結した状態から締結部材を離脱させる場合、スリットに凹部に軸部を回動して突部を係合させることにより、軸部を引き抜き方向に移動するときにカラーが一体に移動するので、締結状態が解除されて締結部材を容易に離脱させることが可能となる。
本発明に関わる締結部材の被締結体への締結状態を示す断面図である。 締結部材の軸部を示す側面図である。 締結部材のカラー示す断面図である。 座金を示す斜視図である。 (A)〜(D)は、締結部材により被締結部材を締結する工程を示す説明図である。 軸部の移動によりカラーを拡開させた状態を示す断面図である。 (A)(B)は、座金を変形させて逆方向に戻ることを阻止する状態を示す説明図である。 締結部材により、止まり穴を形成した被締結部材を締結した状態を示す断面図である。 補助締結具を使用して被締結部材を締結した状態を示す断面図である。 (A)(B)は、離脱可能な締結部材により被締結部材を締結する工程を示す説明図である。 (A)〜(C)は、離脱可能な締結部材を被締結部材から離脱する工程を示す説明図である。
締結部材は、被締結体を締結する締結部材であって、軸部とカラー及び座金によって構成され、前記軸部は、一方端に前記軸部の外径よりも大きい外径の頭部が形成され、他方側には前記頭部方向に至るにしたがって小さくしたテーパ状のテーパ部が形成され、このテーパ部に嵌挿される前記カラーは、円筒状に形成され、外径が前記軸部の外径と同じであり、内径が前記軸部のテーパ部の外径に合わせて一端側から他端に至るにしたがってテーパ状に厚さを小さく形成され、前記座金は、開口側から前記軸部を挿通する溝を有する略U字状に形成され、前記閉口側から前記開口側に至るにしたがって厚さが小さく形成され、前記軸部のテーパ部に前記カラーを嵌挿して軸方向に移動したとき、前記カラーの外径を直径方向に拡開させるように構成している。
以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明する。図1は、本発明に関わる締結部材により被締結体を締結した状態を示している。締結部材1は、軸部2とカラー3及び座金4によって構成されている。
軸部2は、図2に示すように、一方端に軸部2の外径φ1よりも大きい外径とした頭部2aが形成されている。さらに、他方側には頭部2a方向に至るにしたがって小さくしたテーパ状の外径としたテーパ部2bが形成されている。このテーパ部2bは、他方端から軸方向の中央部まで形成され、軸部2とテーパ部2bとの境には段差が形成されている。また、テーパ部2bの角度θ1は、後述するように、被締結部材5に対する締結強度、軸部2の移動寸法によって適宜に決められるが、概ね98度から95度が望ましい。なお、テーパ部2bが形成される軸方向の寸法、及び、外径寸法は、後述する被締結体5によって適宜に設定される。また、軸部2は、一般的なボルトと同じ鉄系の金属材によって、鍛造加工や切削加工等によって製作される。この材質については、例えば、SS材、SCM材、S45C、SUS304、SUS316、チタン、或いは、黄銅等の金属素材、或いは、合成樹脂素材であってもよい。
一方、軸部2の頭部2aには、軸部2側に傾斜面2cが形成されている。この傾斜面2cの角度θ2は、後述する座金4に形成した斜面の角度にほぼ等しく形成されている。
カラー3は、図3に示すように、略円筒状に形成されている。カラー3は外径φ2が軸部2の外径φ1と同じとしている。内径は、軸部2のテーパ部2bの外径に合わせて一端側から他端に至るにしたがって厚さを小さくしたテーパ状にされている。このテーパ角は、軸部のテーパ部2bの角度θ1と同じにしている。また、カラー3の軸方向の寸法は、被締結部材5によって適宜設定されるが、軸部2のテーパ部2bの軸方向寸法より短く設定することが望ましい。この円筒状に形成されカラー3には、軸方向のスリット3aが形成されている。スリット3aは、図示のように。軸線に対して傾斜されているが、軸線と平行に形成しても良い。また、スリット3aの幅は、カラー3の外径寸法によって適宜に設定されるが、軸部2のテーパ部2bに嵌挿した状態で隙間が生じるように、概ね、0.1mm〜数mm以内とすることが望ましい。なお、カラー3の材質も、前述した軸部2と同じにすることが望ましい。
座金4は、図4に示すように、略U字状に形成され、開口側4aから閉口側4bに向けて、軸部2を挿通するための溝4cが形成されている。そして、閉口側4bから開口側4aに至るにしたがって厚さが小さく形成されている。この傾斜角度は、軸部2の頭部2aに形成した傾斜面2cの角度θ2に等しくすることが望ましく、概ね2〜10度としている。また、座金4の厚さ、特に閉口側4bの厚さは、軸部2を移動させる寸法によって適宜に決められるが、概ね1mmから8mm程度としている。なお、この座金4の材質も、前述した軸部2と同じにすることが望ましい。
次に、以上のように構成された締結部材1により被締結体を締結する方法について説明する。まず、図5(A)に示すように、軸部2のテーパ部2bの先端から、カラー3の厚さを大きく形成した一端側から嵌挿する。このとき、カラー3の一端側の内径がテーパ部2bの先端側の外径よりもやや小さいことから、カラー3のスリット3aを利用して拡開しながら嵌挿する。この嵌挿状態では、カラー3の外径が軸部2の外径とほぼ同じになっている。
このように、カラー3を軸部2のテーパ部2bに嵌挿した状態で、図5(B)に示すように、軸部2を被締結部材5の穴5a、5bに挿入し、図5(C)に示すように、軸部2の頭部2aを被締結部材5の表面に接合させる。被締結部材5は、例えば2枚の板材であり、同じ内径の穴5a、5bが形成されている。これらの穴5a、5bの内径は、軸部2とカラー3の外径寸法よりもやや大きくし、軸部2とカラー3が若干軽圧入状態で嵌挿させることが望ましい。このような寸法に設定することにより、カラー3の外周面が穴5bの内面に接合し、軽度の摩擦力が生ずるようにしている。
その後、軸部2の頭部2aを図5(D)に示す矢示の方向に持ち上げて、軸部2を移動させ、頭部2aと被締結部材5の表面との間に隙間をあける。このように、軸部2を矢示の方向に移動させるとき、カラー3の外周面と穴5bの内面の間に軽度の摩擦力が生じているので、軸部2のみが矢示の方向に移動する。
このように、軸部2の頭部2aと被締結部材5の表面との間に形成された隙間に、図5(D)に示すように、座金4を開口側4aから矢示の方向に挿入し、溝4cに軸部2を挿通する。座金4は、前述したように、開口側に4aよりも閉口側4bが厚くなるように形成されているので、座金4を移動させることにより、軸部2が矢示の方向にさらに移動させる。この結果、座金4により軸部2が逆方向に戻らないように固定され、締結状態が保持される。この締結状態では、軸部2とテーパ部2bの境の段差と、カラー3の端面の間が図5(D)に示すように離れている。なお、隙間に座金4を挿入するとき、ペンチまたは専用の挿入治具を使用することが望ましい。
軸部2を移動させるとき、カラー3は外周面と5bの内面との間の摩擦力によって静止状態となっているので軸部2のみが移動する。このとき、軸部2のテーパ部2bとカラー3のテーパ状に形成された内径によってカラー3の外径寸法が拡開し、図6に示すように、カラー3は外周面と穴5bの内面が密接状態となって、強力な摩擦力が生ずる。また、軸部2のテーパ部2bの外周面とカラー3の内周面との間も密接状態となって、強力な摩擦力が生ずることから、被締結部材5は締結部材1によって一体的に締結される。
図7は、座金4の変形例を示している。上述したように、座金4は軸部2の頭部2aと被締結部材5の表面との間に形成された隙間に挿入し、軸方向に移動させた軸部2が戻らないようにしている。しかし、締結部材1及び被締結部材5に外部から振動が与えられた場合、軸部2の頭部2aとの摩擦力、或いは被締結部材5との摩擦力が低下して、座金4が逆方向に戻ろうとする。これにより、被締結部材5との締結力が低下する恐れがある。
このため、座金4の開口側4aを図7(A)に示すように、軸部2の外径付近から段差4dを設けて幅狭に形成している。幅狭な開口側4aは、剛性が小さくなることから、変形可能になり、図示しないペンチ等の工具によって開口側4aを挟むことにより、段差4d付近から屈曲して溝4cの開口側の間隔が狭くなる。この結果、座金4の開口側4aが軸部2を包持するようになり、座金4が逆方向に戻ることを阻止し、軸部2が軸方向に戻れないので、被締結部材5との締結力を保持することができる。
図8は、例えば2枚の板材を重合した一方の被締結部材5の穴5cが止め穴に形成されている場合の締結状態を示している。このような止め穴の場合も、前述した実施例と同様に、カラー3を軸部2のテーパ部2bに嵌挿した状態で、軸部2を被締結部材5の穴5aから止め穴とした穴5cまで挿入する。その後、軸部2の頭部2aを持ち上げて軸部2を移動し、頭部2aと被締結部材5の表面との間に隙間をあける。この場合にも、軸部2を矢示の方向に移動させるとき、カラー3の外周面と穴5a、5cの内面の間に軽度の摩擦力が生じているので、軸部2のみが矢示の方向に移動し、軸部2の頭部2aと被締結部材5の表面との間に隙間が形成される。
その後、隙間に座金4を開口側4aから挿入し、溝4cに軸部2を押通する。座金4は開口側4aよりも閉口側4bが厚くなるように形成されているので、座金4を移動させることにより、軸部2が矢示の方向にさらに移動させる。これによって、座金4によって軸部2が逆方向に戻らないように固定されるので、被締結部材5に形成された穴が止め穴であっても、強固に締結することができる。
図9は、比較的肉薄な2枚の板材を重合した被締結部材5をナット状の補助締結体6によって締結するようにした実施例を示している。図1に示した実施例のように、被締結部材5の板厚が軸部2のテーパ部2bの軸方向寸法に近似している場合は、十分な締結力を得ることができるが、図9に示すように、テーパ部2bよりも小さい場合は、十分な締結力が得られないことがある。このような場合は、補助締結体6を用いてテーパ部2bの軸方向寸法に近似させることにより、所定の締結力を得ることが可能となる。
補助締結体6はナット状に形成され、軸方向の内部に透孔6aが形成されている。この透孔6aの内径は、軸部2とカラー3の外径寸法よりもやや大きくし、軸部2とカラー3が若干軽圧入状態で嵌挿させるように形成することが望ましい。そして、前述した実施例と同様に、カラー3を軸部2のテーパ部2bに嵌挿した状態で、軸部2を被締結部材5の穴5a、5bを貫通するとともに、補助締結体6の透孔6aを貫通させる。その後、軸部2の頭部2aを持ち上げて軸部2を移動し、頭部2aと被締結部材5の表面との間に形成された隙間に座金4を挿入して移動させることにより、軸部2が逆方向に戻らないように固定する。このように、被締結部材5が肉薄であっても、補助締結体6をしようすることにより、強固に締結することができる。
以上説明した締結部材は、被締結部材5から離脱させることが必要となる場合がある。このような離脱可能とした締結部材について、図10、図11により説明する。締結部材10は、軸部2とカラー3及び座金4によって構成されている。前述した実施例と異なる点は、円筒状に形成されカラー3に形成されたスリット3aに、周方向に延びるように凹部3bを形成し、軸部2のテーパ部2bには、スリット3aの周方向の幅よりも小さい幅の突部2dを突出形成したことである。なお、カラー3に形成されたスリット3aは、軸線と平行に形成することが望ましい。このように構成することにより、軸部2のテーパ部2bに突出形成した突部2dがスリット3内を軸方向に移動させることができる。
このように構成した締結部材10によって、前述した実施例と同様に被締結部材5を締結する。すなわち、図10(A)に示すように、軸部2のテーパ部2bの先端からカラー3を嵌挿する。このとき、テーパ部2bに突出形成した突部2dがカラー3のスリット3a内に位置し、カラー3は、突部2dにガイドされながら嵌挿させる。
このように、カラー3を軸部2のテーパ部2bに嵌挿した状態で、図10(B)に示すように、軸部2を被締結部材5の穴5a、5bに挿入したのち、軸部2の頭部2aを持ち上げ、カラー3の外周面と穴5bの内面との摩擦力によってカラー3を停止させた状態で軸部2を移動し、頭部2aと被締結部材5の表面との間に生じた隙間に座金4を挿入することにより、被締結部材5を強固に締結することができる。
一方、締結部材10を被締結部材5から離脱させる場合には、頭部2aと被締結部材5の表面との間に生じた隙間に挿入されている座金4を引き抜く。その後、図11(A)に示すように、当初二点鎖線に示す位置にあった軸部2を矢示の方向に押圧し、頭部2aを被締結部材5の表面に当接させる。この状態から、図11(B)に示すように、頭部2aを矢示の方向に回動させることにより、軸部2が回動して突部2dがカラー3のスリット3aに形成された凹部3bに係合させる。そして、図11(C)に示すように、締結部材10を矢示の引き抜き方向に移動すると、突部2dが凹部3bに係合しているので、軸部2の移動によってカラー3が一体に移動する。このように、突部2dが凹部3bに係合した状態では、締結部材10が図10(A)に示す被締結部材5の穴5a、5bに挿入可能な状態となっているので、容易に締結部材10を被締結部材5から離脱させることができる。
以上、本発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。
前述した各実施例において、締結部材の頭部の被締結部材側に座金の開口側が挿入可能な段差を設け、この段差を利用して座金を挿入するようにしても良い。また、座金を弾性金属板により若干円弧状に湾曲させて略U字形に形成し、この座金を軸部の頭部と被締結部材の間に挿入し、座金の弾力によって軸部が逆方向に戻らないように固定しても良い。
本考案は、機械器具、電機機械器具、車両、建設、建築、鉄道等に用いる被締結部材の締結に適用可能である。
1 締結部材
2 軸部
2a 頭部
2b テーパ部
2c 傾斜面
2d 突部
3 カラー
3a スリット
3b 凹部
4 座金
4a 開口側
4b 閉口側
4c 溝
5 被締結体
5a 穴
5b 穴
6 補助締結体

Claims (5)

  1. 被締結体を締結する締結部材であって、
    前記締結部材は、軸部とカラー及び座金によって構成され、
    前記軸部は、一方端に前記軸部の外径よりも大きい外径の頭部が形成され、他方側には前記頭部方向に至るにしたがって小さくしたテーパ状の外径としたテーパ部が形成され、前記カラーは、円筒状に形成され、外径が前記軸部の外径と同じであり、内径が前記軸部のテーパ状の外径に合わせて一端側から他端に至るにしたがってテーパ状に厚さを小さく形成され、
    前記座金は、開口側から前記軸部を挿通する溝を有する略U字状に形成され、前記閉口側から前記開口側に至るにしたがって厚さが小さく形成され、
    前記軸部のテーパ部に前記カラーを嵌挿して軸方向に相対移動したとき、前記カラーの外径を直径方向に拡開させるように構成した締結部材。
  2. 頭部の軸部側に傾斜面を形成した請求項1に記載の締結部材。
  3. 円筒状に形成されカラーに、軸方向のスリットを形成した請求項1に記載の締結部材。
  4. 座金の開口側を変形可能に形成した請求項1に記載の締結部材。
  5. 円筒状に形成されカラーに形成されたスリットには凹部が形成され、軸部のテーパ部には前記スリットの周方向の幅よりも小さい幅の突部が突出形成され、前記軸部の回動により前記係合突部を前記凹部に係合させる請求項1及び3に記載の締結部材。
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