JP2018090630A - 泡立ち性外用組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
従来より、「アルコール」としては、エタノール(エチルアルコール)、メタノール(メチルアルコール)、イソパノール(イソプロピルアルコール)等の総称である。従来、消毒用に使われるアルコールは、ヒトへの毒性が相対的に低いとされる、エタノールとイソプロパノールであった。従来の外用組成物の中には、(酒税法による課税の観点から)第二級アルコールの一種たる2−プロパノールをエタノールに添加したものや、2−プロパノールやベンザルコニウム塩化物等との合剤にした製品もあった。
・芽胞を形成する細菌やノロウイルスに効果がない。
・皮膚、皮や人工皮革への刺激が強く、手荒れや皮革表面の劣化を引き起こす。
・蒸発し易いため、持続的な殺菌効果がなく、且つ湿潤した(すなわち、アルコール濃度低下の)状態で使用すると、効果が薄れる。
・揮発性が高い(気化しやすい)ため引火しやすく、強いアルコール臭がある。
次亜塩素酸ナトリウム使用におけるメリットとしては、速効性に優れ、様々な菌に対する抗菌効果がある(芽胞やノロウイルスにも効果が期待できる)ことである。他方、デメリットとしては、以下が挙げられる。
・対象物による希釈濃度等、取扱いの専門性要素が高い。
・皮膚、皮や人工皮革への刺激が強く、手荒れや皮革表面の劣化を引き起こす原因となる。
・プラスチックやゴム製品の劣化と金属の腐食、漂白作用(色・柄物のリネン類へ使用注意)等、使用の対象に制限がある。
・塩素臭があり、酸性の物質が混入すると塩素ガスが発生する。
非アルコール系除菌剤(例えば、除菌ジェル、泡立ち性外用組成物)のニーズに関しては、以下の可能性がある。
(1)「アルコール」アレルギーについて
日本人の約半数の44%はALDH2(アルデヒド脱水酵素)を持っていないか、その働きが弱く、アルコールアレルギーになる可能性がある。アルコール体内吸収の経路は、飲酒に限られず、例えば、アルコールで拭いた物や、混入された物(除菌シート、ウェットティッシュ、消毒液、洗剤、化粧等)に気が付かず触れてしまう事で、肌から摂取されてしまう場合がある。
イスラム教の規範「イスラム法」では、アルコールは精神を乱すとされて、口にすることが禁止され、酒を使う料理、アルコール成分が含まれる調味料等も避けなければならない。ハラルの厳格なルールは食品のみならず、化粧品や医薬品の製造工程についても定められている。
・在日ムスリムは10万人(最多はインドネシアで約2万人)、在日ハラル市場は540億円である。訪日ムスリムは35万人。訪日ハラル食市場は約25億円、宿泊・土産は100億円(合わせて、125億円)である。しかも、オリンピックや国際会議の増加で、訪日ムスリムは1,2年で倍増が期待される(出典:ブランド総合研究所資料より)
・泡タイプの場合には、適量の該組成物を塗布させることが容易である。
・泡タイプの場合には、比較的に(例えば、液状のまま塗布する液状タイプと比較して)トータルな塗布量を節約することができる。
・ジェル状タイプと比較して、塗布後のべたつきの軽減が可能で、「使用感」の向上が容易である。
前記水酸化物が、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属土類金属の水酸化物、およびテトラアルキルアンモニウムの水酸化物から選ばれることを特徴とする外用組成物。
前記水酸化物が、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属土類金属の水酸化物、およびテトラアルキルアンモニウムの水酸化物から選ばれることを特徴とする外用組成物。
(1)適量の該組成物を塗布させることが容易である。
(2)比較的に(例えば、液状のまま塗布する液状タイプと比較して)トータルな塗布量を節約することができる。
(3)塗布後のべたつきの軽減が可能で、「使用感」の向上が容易である。
(4)強い毒性・浸透性・残留性がある可能性がある「界面活性剤」を実質的に使用しない態様においても、有用な泡立ち性外用組成物を製造することができる(従来技術においては、泡沫を形成させるためには界面活性剤を配合するのが一般的であった)。
本発明の泡立ち性外用組成物は、アルコール系成分および/又は次亜塩素酸系成分を必須とすることなく、且つ泡立ち状態形成後に一定時間にわたって該泡立ち状態を保持することが可能なものである。ここに、本発明において「アルコール系成分を必須とすることなく」とは、該「アルコール系成分」を必須とすることなく(すなわち、アルコール系成分を含有しない態様においても)、本発明の泡立ち性外用組成物の本来の効果(すなわち、適度な抗菌性を有し、且つ泡立ち状態形成後に一定時間にわたって該泡立ち状態を保持することが可能であること)を発揮可能であることを言う。
本発明において、「アルコール成分」とは、炭素数が1〜10個で、且つ「OH基」の数が1〜4のアルコール化合物を言う。このようなアルコール成分の含有量は、例えば、ガスクロマトグラフ質量分析法、GC/MS(SIM)法の分析法によって測定することができる。該アルコール成分分析の詳細に関しては、必要に応じて、例えば、下記URLを参照することができる。
http://www.ube-ind.co.jp/usal/documents/f074_142.htm
http://www.an.shimadzu.co.jp/gcms/support/faq/fundamentals/index.htm
http://www.jsac.or.jp/bunseki/pdf/bunseki2008/200807nyumon.pdf(GC/MS、LC/MSのための誘導体化)
本発明の泡立ち性外用組成物は、次亜塩素酸系成分を必須とすることなく、且つ泡立ち状態形成後に一定時間にわたって該泡立ち状態を保持することが可能なものである。ここに、本発明において「次亜塩素酸系成分を必須とすることなく」とは、該「次亜塩素酸」を必須とすることなく(すなわち、次亜塩素酸系成分を含有しない態様においても)、本発明の泡立ち性外用組成物本来の効果(すなわち、適度な抗菌性を有し、且つ泡立ち状態形成後に一定時間にわたって該泡立ち状態を保持することが可能であること)を発揮可能であることを言う。
http://www.an.shimadzu.co.jp/hplc/ic/ic.htm
http://www.jaima.or.jp/jp/basic/chromatograph/ion-chromatography.html
文献「第十一改正 日本薬局方解説書」(廣川書店,1986)の「次亜塩素酸」の項目
http://www.pref.okinawa.jp/site/hoken/eiken/syoho/documents/s34_12gc-ms.pdf
本発明の泡立ち性外用組成物においては、泡立ち前(水溶性ジェル)のpHをP1とし、該組成物を密閉で25℃で保存してからt時間(hr)経過後のpHをP2とした場合に、t=48時間の際に、そのpHの減少率Pv=100×(P1−P2)/P1(%)が、20%以下であることが好ましい。このRvの値は、更には18%以下であることが好ましく、更には16%以下であることが好ましく、更には14%以下であることが好ましく、更には12%以下であることが好ましく、更には10%以下であることが好ましく、更には8%以下であることが好ましく、更には7%以下であることが好ましく、更には6%以下であることが好ましく、特に5%以下であることが好ましい。なお、P2≧P1の場合には、これらの数値は、(Pv=ゼロと見なして)上記の減少率Pvの条件を満たすものとする。
本発明において、増粘剤は特に制限されない。すなわち、本発明の泡立ち性外用組成物の必須成分たる(水+水酸化物)との組合せにおいて好適な泡立ち状態を与える限り、本発明において使用可能な増粘剤は特に制限されない。また、本発明においては、必要に応じて、2種以上の増粘剤を、混合等により組み合わせて使用することも可能である。このように、「(水+水酸化物)との組合せにおいて好適な泡立ち状態を与えるか否か」は、後述する「実施例7」に記載の「ロスマイルス法」と同様の測定方法・条件により、該「泡立ち性」を測定することが好ましい。なお、この「ロスマイルス法」の詳細に関しては、必要に応じて、例えば以下のURLを参照することができる。
『 http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/7347/1/6-5-9_p189-193.pdf 』
(水溶性セルロース系の増粘剤)
本発明においては、(水+水酸化物)との組合せにおける適合性の点からは、水溶性セルロース系の増粘剤が好適に使用可能である。このような水溶性セルロース系の増粘剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。
CMC(カルボキシメチルセルロース)、HEC(ヒドロキシエチルセルロース)、HPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、CVP(カルボキシビニルポリマー/カルボマー)、デシルテトラデセス−20/HDIコポリマー
HEC(ヒドロキシエチルセルロース)、HEMC(ヒドロキシエチルメチルセルロース)、HPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、MC(メチルセルロース)
CMC(カルボキシメチルセルロース)、HEC(ヒドロキシエチルセルロース)、HPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、CVP(カルボキシビニルポリマー/カルボマー)、デシルテトラデセス−20/HDIコポリマー、HEMC(ヒドロキシエチルメチルセルロース)、重複HPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、MC(メチルセルロース)重複HPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)。
本発明においては、上記「非イオン性水溶性セルロースエーテル系の増粘剤」として、特に、天然または合成のセルロースをアルカリ(例えば、水酸化ナトリウム)で処理した後に、各種のエーテル化剤(例えば、塩化メチル、酸化エチレン、酸化プロピレン等)と反応させることにより得られる「メチルセルロース系」(MCEタイプ)および「ヒドロキシプロピルメチルセルロース系」(HPMCタイプ)の増粘剤が好適に使用可能である。
<メトキシ基> <ヒドロキシプロポキシ基>
(−OCH2CHOHCH3)
27〜30% 4〜7.5%
(例えば、CAS No.=9004−65−3の化合物)
27〜30% 7〜12%
19〜24% 4〜12%
(a)セルロースの水酸基を水素結合の低下を促す疎水性を与えるメチル基(−CH3)やメトキシ基(−OCH3)、および/又はヒドロキシプロポキシ基に置き換えた基を有すること。
(b)塩や金属イオンの影響を受けにくいノニオン性であること。
(c)粘度規格値(例えば、該製品の「カタログ」に記載の粘度規格値)が4.8〜18000mPa・s(20℃、2%水溶液))であること。
<信越化学HP>
http://www.metolose.jp/index.shtml
タイプ
http://www.metolose.jp/industrial/type.shtml
品種
http://www.metolose.jp/industrial/grade.shtml
本発明においては、メトキシ(−OCH3)基と、ヒドロキシプロポキシ基(−OCH2CHOHCH3)とを有するセルロース系の増粘剤であることが好ましい。ここに、該増粘剤におけるメトキシ基の含有量は、15〜40%であることが好ましく、更には18〜35%であることが好ましく、更には19〜33%であることが好ましく、特に19〜31%であることが好ましい(このようなメトキシ基の含有量の詳細に関しては、例えば、後述する「メトローズ」(商品名)の表を参照することができる)。他方、ヒドロキシプロポキシ基の含有量は、3〜18%であることが好ましく、更には3.5〜16%であることが好ましく、更には4〜15%であることが好ましく、特に4〜13%であることが好ましい(このようなヒドロキシプロポキシ基の含有量の詳細に関しては、例えば、後述する「メトローズ」の表を参照することができる)。
本発明において使用可能な水酸化物は、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属土類金属の水酸化物、およびテトラアルキルアンモニウムの水酸化物から選ばれるものである限り、特に制限されない。すなわち、本発明の泡立ち性外用組成物の必須成分たる(水+増粘剤)との組合せにおいて好適な泡立ち状態を与える限り、本発明において使用可能な「アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属土類金属の水酸化物、およびテトラアルキルアンモニウムの水酸化物から選ばれる水酸化物」は特に制限されない。なお、水中で強アルカリ性を呈するグアニジンは、分子性のものとしてプロトン化された陽イオンが共鳴安定化されるため、上記した「アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属土類金属の水酸化物、およびテトラアルキルアンモニウムの水酸化物」と同様に、本発明において使用可能である。
前記水酸化カルシウムは、酸化カルシウム(CaO)の形(例えば、焼成カルシウムの形)で、本発明の外用組成物に加えても良い。この酸化カルシウムは、粉体では中性で、水酸基を帯び、水酸化カルシウムとなり強いアルカリ性を示すからである。天然由来系の焼成カルシウムは、貝殻焼成カルシウム、サンゴ、または鶏卵から精製した酸化カルシウム、ライムと呼ばれる石灰石から生成する酸化カルシウム等をも使用することができる。
本発明においては、「CaO」(酸化カルシウム;分子量=56)を泡立ち性外用組成物に加える場合であっても、その含有量は「Ca(OH)2」(水酸化カルシウム;分子量=74)として計算するものとする。これは、本発明の泡立ち性外用組成物におけるような水を含有する系においては、CaOは、通常はCa(OH)2の状態で存在するからである。「CaO」の1モルは、「Ca(OH)2」の1モルに対応する。よって、例えば、本発明の泡立ち性外用組成物に「CaO」の1モル(56g)を加えた場合においては、その含有量は「Ca(OH)2」の1モル(74g)を加えたものとして計算する。
本発明の泡立ち性外用組成物は上述した水、水酸化物および増粘剤を必須成分とするが、必要に応じて、その他の任意成分をも含有して良い。このような「任意成分」としては、以下のものを挙げることができる。
・甘味料(例えば、グリセリン)、ヒアルロン酸、キトサン、香料抽出物などの食品添加物
このような「食品添加物」の詳細に関しては、例えば、以下のURL(厚生労働省ホームページ)で確認できる。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuten/
・カミツレエキスなどの医薬部外品添加物
このような「医薬部外品添加物」の詳細に関しては、例えば、以下のURL(独立行政法人医薬品医療機器総合機構ホームページ)で確認できる。
http://www.pmda.go.jp/index.html
本発明の泡立ち性外用組成物は、抗菌剤を必須としない。すなわち、本発明においては、抗菌剤を必ずしも必要としない。しかしながら、必要に応じて、抗菌剤を配合しても良い。このような「抗菌剤」としては、以下のものを挙げることができる。
1)第四級アンモニウム塩
(1)ベンザルコニウム塩化物(2)ベンゼトニウム塩化物
2)クロルヘキシジン
(1)クロルヘキシジングルコン酸塩
3)両性界面活性剤
(1)アルキルジアミノエチルグリシン塩酸塩
2.中水準消毒薬
1)アルコール系
(1)エタノール(2)イソプロパノール(3)イソプロパノール添加エタノール液
(4)アルコールを基剤とする消毒薬
2)ヨードホール・ヨード系
(1)ポビドンヨード(2)ヨードチンキ
3)次亜塩素酸系
(1)次亜塩素酸ナトリウム(2)その他の次亜塩素酸系消毒薬
4)フェノール系
(1)クレゾール(2)フェノール
3.高水準消毒薬
1)アルデヒド系
(1)グルタラール(2)フタラール
2)その他の高水準消毒薬
(1)過酢酸(2)過酸化水素(3)二酸化塩素
4.その他の消毒薬
1)アクリノール水和物
2)オキシドール
3)トリクロサン
4)ホルマリン
など
http://www.yoshida-pharm.com/category/countermeasure/texts/
本発明においては、本発明の趣旨に反しない範囲で、セルロースナノファイバーを、上記した「増粘剤」として、必要に応じて使用することができる。このセルロースは、上述した「増粘剤」の全部として使用することができ、または「増粘剤」の一部として(すなわち、セルロースナノファイバーと、前述した他の「ナノファイバーでない」増粘剤とを組み合わせて)使用することができる。また、必要に応じて、2種以上のセルロースナノファイバーを、混合等により組み合わせて、増粘剤として使用することも可能である。このセルロースナノファイバーに関しては、必要に応じて、例えば、近藤哲男著「ナノファイバーが拓く新しい世界」、化学、2016年2月号、第33〜38頁、(化学同人)を参照することができる。ここに、「本発明の趣旨に反しない範囲」とは、本発明の泡立ち性外用組成物の必須成分たる(水+水酸化物)との組合せにおいて好適な泡立ち状態を与える限り、必要に応じて使用することができる、という意味である。
本発明の泡立ち性外用組成物の製造方法は特に制限されない。簡便性および効率性の点からは、例えば、以下の「製造方法A」および/又は「製造方法B」が好適に使用可能である。なお、カルボキシ基を含む増粘剤を使用した場合、該増粘剤の溶液に塩類(水酸化物)を加えた場合(製造方法A)と、該塩類の溶液に増粘剤を加えた場合(製造方法B)とでは、それらの増粘効果に差が出る傾向がある。通常は、前者(製造方法A)の方法が、より粘度が高い外用組成物を与える傾向がある。
(1)精製水を用いて、0.1%の水酸化物(例えば、シェリール=貝殻焼成カルシウム)パウダーの溶液を調製する。
(2)上記で得られた0.1%の水酸化物溶液をベースに、1%増粘剤配合の水酸化物ジェルを作製する。すなわち、0.1%水酸化物水溶液中に増粘剤を少しずつ溶解させながら、「ダマ」が出来ないように注意しつつ、ブレンダー機で1分程度撹絆する。この際に「泡立ち」が観察されるが、生成した「泡+混合物」を、直ちに密閉容器に入れる。この際(密閉容器に入れる直前)に、該混合物のpH=12以上であることを確認する。
(1)精製水に増粘剤を配合することにより、1%増粘剤水溶液を調製する。
(2)上記で得られた1%増粘剤水溶液をベースに0.1%水酸化カルシム含有ジェルを調製する。すなわち、1%増粘剤水溶液中に、水酸化カルシム(例えば、シェリール=貝殻焼成カルシウム)パウダーを少しずつ溶解させながら、「ダマ」が出来ないように注意しつつ、ブレンダー機で1分程度撹絆する。この際に「泡立ち」が観察されるが、生成した「泡+混合物」を、直ちに密閉容器に入れる。この際(密閉容器に入れる直前)に、該混合物のpH=12以上であることを確認する。
本発明の泡立ち性外用組成物は、適度な抗菌効果を示すことができる。より具体的には、後述する「実施例5」の条件(すなわち、生菌数1×10exp(8)個/mL)に調整した生菌液を使用)で測定した場合に、その混釈平板培養後の状態において、本発明の泡立ち性外用組成物を試料として使用した場合における、測定開始後15分後の生菌数(N15)」の好ましい範囲は、以下のように定義することができる。
すなわち、N0=当初の生菌数、N15=15分後の生菌数としたとき、本発明においては、比Nn=N0/N15=100以上(すなわち、1×10exp(2)以上)であることが好ましい。この比Nnは、更には3×10exp(2)以上であることが好ましく、更には6×10exp(2)以上であることが好ましく、更には8×10exp(2)以上であることが好ましく、更には1×10exp(3)以上であることが好ましく、更には3×10exp(3)以上であることが好ましく、更には6×10exp(3)以上であることが好ましく、更には8×10exp(3)以上であることが好ましく、更には1×10exp(4)以上であることが好ましく、更には3×10exp(4)以上であることが好ましく、更には6×10exp(4)以上であることが好ましく、更には8×10exp(4)以上であることが好ましく、更には1×10exp(5)以上であることが好ましく、更には3×10exp(5)以上であることが好ましく、更には6×10exp(5)以上であることが好ましく、更には8×10exp(5)以上であることが好ましく、特に1×10exp(6)以上であることが好ましい。
すなわち、N0=当初の生菌数、N15=30分後の生菌数としたとき、本発明においては、比Nn=N0/N30=100以上(すなわち、1×10exp(2)以上)であることが好ましい。この比Nnは、更には3×10exp(2)以上であることが好ましく、更には6×10exp(2)以上であることが好ましく、更には8×10exp(2)以上であることが好ましく、更には1×10exp(3)以上であることが好ましく、更には3×10exp(3)以上であることが好ましく、更には6×10exp(3)以上であることが好ましく、更には8×10exp(3)以上であることが好ましく、更には1×10exp(4)以上であることが好ましく、更には3×10exp(4)以上であることが好ましく、更には6×10exp(4)以上であることが好ましく、更には8×10exp(4)以上であることが好ましく、更には1×10exp(5)以上であることが好ましく、更には3×10exp(5)以上であることが好ましく、更には6×10exp(5)以上であることが好ましく、更には8×10exp(5)以上であることが好ましく、特に1×10exp(6)以上であることが好ましい。
上記の抗菌効果に関して、後述する「実施例5」の条件(すなわち、生菌数1×10exp(8)個/mL)に調整した生菌液を使用)において、本発明における「シェリール水溶液」試料として使用した場合における、測定開始後15分後の「生菌数」=Naqと、本発明の泡立ち性外用組成物を試料として使用した場合における「生菌数」=Ngとの比Nr(Nr15=Naq/Ng)は、測定開始後15分後に1.5以上であることが好ましい。このNr15は、更には1.6以上であることが好ましく、更には1.7以上であることが好ましく、更には1.8以上であることが好ましく、更には1.9以上であることが好ましく、更には2以上であることが好ましく、更には2.1以上であることが好ましく、更には2.2以上であることが好ましく、更には2.3以上であることが好ましく、更には2.4以上であることが好ましく、更には2.5以上であることが好ましく、更には2.6以上であることが好ましく、更には2.7以上であることが好ましく、更には2.8以上であることが好ましく、更には2.9以上であることが好ましく、更には3以上であることが好ましく、更には3.1以上であることが好ましく、更には3.2上であることが好ましく、更には3.3以上であることが好ましく、更には3.4以上であることが好ましく、特に3.5以上であることが好ましい。この比Nrが大きくなる程、本発明において「ジェル化」した抗菌効果が大きいということとなる。
測定開始後30分後の抗菌性について、上記の比Nr15と同様に定義された「比Nr30」は、測定開始後30分後に1.5以上であることが好ましい。このNrは、このNrは、更には1.6以上であることが好ましく、更には1.7以上であることが好ましく、更には1.8以上であることが好ましく、更には1.9以上であることが好ましく、更には2以上であることが好ましく、更には2.1以上であることが好ましく、更には2.2以上であることが好ましく、更には2.3以上であることが好ましく、更には2.4以上であることが好ましく、更には2.5以上であることが好ましく、更には2.6以上であることが好ましく、更には2.7以上であることが好ましく、更には2.8以上であることが好ましく、更には2.9以上であることが好ましく、更には3以上であることが好ましく、更には3.1以上であることが好ましく、更には3.2上であることが好ましく、更には3.3以上であることが好ましく、更には3.4以上であることが好ましく、特に3.5以上であることが好ましい。
「ハラル」に対応にすべき態様においては、本発明の泡立ち性外用組成物における「アルコール成分」(例えば、エタノール)の含有量を可能な限り低減することが重要である。言うまでも無く、イスラム教においては、「アルコール」の使用が厳しく制限されているから、である。
本発明の泡立ち性外用組成物は、いわゆる「用時調製」の態様で用いることも可能である。医療機関、美容室、理容室等の「除菌」が重要な施設・機関において、本発明の泡立ち性外用組成物を、その使用の直前に「その場」(in situ)で調製し、使用することが、例えば、保存方法・条件に起因する製品の劣化防止の確率を可能な限り低くする点から好ましい場合があるから、である。
本発明の泡立ち性外用組成物は、「外用」(すなわち、内服および注射以外の手段で、適用可能)であるから、ヒトおよび動物(例えば、犬、猫等のペット)の口腔ケアにおいても使用することができる。このような態様においても、例えば、口腔への適用を容易とする点からは、ヒトの手指に使用する態様よりも、必要に応じて(例えば、増粘剤の種類や使用量を変化・低減させる等の手段で)粘度をやや低めにすることができる。
本発明の泡立ち性外用組成物は、ヒト以外の動物(例えば、犬、猫等のペット)の口腔ケア等の種々のケアにも、好適に使用することができる。
本発明において使用可能な「泡立ち性」測定法は特に制限されないが、測定の簡便性/正確性/測定コストの間のバランスの点からは、後述する「実施例7」に記載の「ロスマイルス法」と同様の測定方法・条件により、該「泡立ち性」を測定することが好ましい。なお、この「ロスマイルス法」の詳細に関しては、必要に応じて、例えば以下のURLを参照することができる。
『 http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/7347/1/6-5-9_p189-193.pdf 』
(1)図16を参照して、シリンダーBに、試験液50mlを入れる。
(2)ピペットAには、同じ試験液200mlを入れる。
(3)ピペットAのコックを開け、試験液を流下させ、流下した液がシリンダーBの試験液と衝突することにより、泡が発生する。
(4)試験液の流下が終わった直後に泡の高さ(起泡カ)を計測する。
(5)1分間毎に泡の高さ(泡漆安定度)を測定し評価する。
本発明の好適な態様においては、「試験液の流下が終わった直後」からカウントした時間を「Tf」で表す。この「試験液の流下が終わった直後」をTf=0(ゼロ)とした場合に、Tf=2分における「泡の高さ」で、本発明組成物の「泡立ち性」を評価することとする。
本発明の好適な態様においては、Tf=2分における「泡の高さ」は、250mm以下であることが好ましい。この「泡の高さ」は、更には240mm以下であることが好ましく、更には230mm以下であることが好ましく、更には220mm以下であることが好ましく、更には210mm以下であることが好ましく、更には200mm以下であることが好ましく、更には190mm以下であることが好ましく、更には180mm以下であることが好ましく、更には170mm以下であることが好ましく、更には160mm以下であることが好ましく、更には150mm以下であることが好ましい。
本発明の好適な態様においては、Tf=2分における「泡の高さ」は、30mm以上であることが好ましい。該「泡の高さ」は、更には40mm以上であることが好ましく、更には50mm以上であることが好ましく、更には60mm以上であることが好ましく、更には70mm以上であることが好ましく、更には80mm以上であることが好ましく、更には90mm以上であることが好ましい。
本発明においては、上記に列挙した「泡の高さ」の「好ましい上限」、および「好ましい下限」の任意の組合せからなる「好ましい範囲」を挙げることができる。該「好ましい範囲」の代表的なものを挙げれば、以下の通りである。すなわち、Tf=2分における泡の高さの「範囲」としては、例えば、30〜210mmであることが好ましい。該「範囲」としては、更には、更には30〜200mm、40〜200mmが好ましく、更には50〜200mmが好ましく、更には60〜180mmが好ましく、更には70〜170mmが好ましく、更には80〜180mmが好ましく、更には90〜170mmが好ましく、更には100〜180mmが好ましく、更には100〜160mmが好ましく、更には100〜170mmが好ましく、更には100〜160mmが好ましく、更に100〜150mmが好ましい。
本発明において使用可能な「表面張力」測定法は特に制限されないが、測定の**簡便性/正確性/測定コストの間のバランス**の点からは、以下の「表面張力」測定法を好適に用いることができる。
<測定条件A−白金板吊板式>
・表面張力計:協和界面科学株式会社製 CBVP−A3
測定方法:白金板吊板式
この「白金板吊板式」による「表面張力」測定において、適度な泡立ちを与える点からは、本発明組成物の表面張力は、25mN/m以上であることが好ましい。該表面張力は、更には26mN/m以上であることが好ましく、更には27mN/m以上であることが好ましく、更には28mN/m以上であることが好ましく、更には29mN/m以上であることが好ましく、更には30mN/m以上であることが好ましく、更には31mN/m以上であることが好ましく、更には32mN/m以上であることが好ましく、更には33mN/m以上であることが好ましく、更には34mN/m以上であることが好ましく、更には35mN/m以上であることが好ましく、更には36mN/m以上であることが好ましく、更には37mN/m以上であることが好ましく、更には38mN/m以上であることが好ましく、更には39mN/m以上であることが好ましく、更には40mN/m以上であることが好ましく、更には41mN/m以上であることが好ましく、更には42mN/m以上であることが好ましく、更には43mN/m以上であることが好ましく、更には44mN/m以上であることが好ましく、更には45mN/m以上であることが好ましく、更には46mN/m以上であることが好ましく、更には47mN/m以上であることが好ましく、更には48mN/m以上であることが好ましく、更には49mN/m以上であることが好ましく、更には50mN/m以上であることが好ましい。
この「白金板吊板式」による「表面張力」測定において、適度な泡立ちを与える点からは、本発明組成物の表面張力は、76mN/m以下であることが好ましい。該表面張力は、更には70mN/m以下であることが好ましく、更には68mN/m以下であることが好ましく、更には66mN/m以下であることが好ましく、更には64mN/m以下であることが好ましく、更には62mN/m以下であることが好ましく、更には60mN/m以下であることが好ましく、更には58mN/m以下であることが好ましく、更には56mN/m以下であることが好ましく、更には54mN/m以下であることが好ましく、更には52mN/m以下であることが好ましく、
更には50mN/m以下であることが好ましく、更には48mN/m以下であることが好ましく、更には46mN/m以下であることが好ましく、更には44mN/m以下であることが好ましく、更には42mN/m以下であることが好ましく、更には40mN/m以下であることが好ましく、更には38mN/m以下であることが好ましく、更には36mN/m以下であることが好ましく、更には34mN/m以下であることが好ましい。
本発明においては、上記に列挙した「白金板吊板式」による「表面張力」の「好ましい上限」、および「好ましい下限」の任意の組合せからなる「好ましい範囲」を挙げることができる。該「好ましい範囲」の代表的なものを挙げれば、以下の通りである。すなわち、「白金板吊板式」による「表面張力」は、26〜76mN/mであることが好ましい。更には、この「表面張力」は36〜56mN/mであることが好ましく、更には38〜56mN/mであることが好ましく、更には40〜56mN/mであることが好ましく、更には42〜56mN/mであることが好ましい。
・試験方法:クルス社製BP−2(最大泡圧法)を用いて25℃で測定する。試料溶液の密度は、水の値を用いる。
本発明の泡立ち性外用組成物においては、「泡立ち−泡切れ」の好適なバランスの点からは、(界面が形成され始めてから圧力が最大になるまでの時間を「Th」で表すと)このTfが450ミリ秒の時点における該組成物の表面張力が33mN/m以上であることが好ましい。この表面張力は、更には38mN/m以上であることが好ましく、更には40mN/m以上であることが好ましく、更には41mN/m以上であることが好ましく、更には42mN/m以上であることが好ましく、更には43mN/m以上であることが好ましく、更には44mN/m以上であることが好ましく、更には45N/m以上であることが好ましい。
本発明の泡立ち性外用組成物においては、「泡立ち−泡切れ」の好適なバランスの点からは、Tfが450ミリ秒の時点における該組成物の表面張力が26〜76mN/mであることが好ましい。この組成物の表面張力は、更には36〜56mN/mであることが好ましく、更には38〜56mN/mであることが好ましく、更には40〜56mN/mであることが好ましく、更には41〜56mN/mであることが好ましく、更には42〜56mN/mであることが好ましく、更には42〜54mN/mであることが好ましく、更には42〜52mN/mであることが好ましい。
http://www.face-kyowa.co.jp/science/theory/what_surface_tention/#id04
http://www.sanyo-kruss.com/qa/products02.html
(これらのサイトでは、界面が形成され始めてから圧力が最大になるまでの時間を「表面寿命(Surface Age)」と呼び、動的表面張力測定を評価する上での時間のパラメータとされている)。
<試験条件>
作用時間:試験品:15分間;対照:0(ゼロ;初期)、15分間
供試ウイルス:ネコカリシウイルス(Feline calicivirus F−9;ATCC(登録商標) VR−782(商標))
・試験の種類:ウイルス不活化効果試験
・その他の条件:実施例9におけると同様
<試験条件>
・試験菌:Trichophyton rubrum TIMM 2659(白癬菌)
・その他の条件:実施例10におけると同様
本発明の組成物において、(比較的に少量・微量ながら、および/又は不可避的に)含有される可能性のある「界面活性剤」は特に制限されないが、例えば、以下のURLに記載の分析方法(例えば、第13頁の表2および第14頁の表3に記載のLC−MS測定条件)により定量することができる。
『 https://www.scas.co.jp/scas_news/news/pdf/22/frontier2_22.pdf 』
(製造方法Aによる外用組成物の調製)
容量3000ミリリットルのパイレックス(登録商標)製ビーカーに、日本薬局方の基準に従う「精製水」(トラスコ中山株式会社社製、商品名:トラスコ精製水)の999gを入れた。次いで、該精製水に、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)粉体たる、貝殻焼成カルシウム粉体;新機能科学株式会社製、商品名:シェリールパウダー)の1gを入れ、攪拌器(ポータブル式のブレンダー機:株式会社テスコム社製、型式:THM320、商品名:スティックブレンダー;回転数=9,000〜15,000rpm)で、約1分間かけて攪拌し、その後、12時間静置した。
pH測定機器:ハンナ インスツルメンツ・ジャパン株式会社社製、型式:HI 98128、商品名:pHep5(ペップ 5)
(時間経過による粘度変化の確認)
上記実施例1で得たジェル状組成物において、その時間経過による粘度変化の有無を確認した。
<保存条件>
実施例1において得た密閉容器内のジェル状組成物を、25℃、常圧の条件下で保存した。
<粘度変化の確認方法>
確認方法:各時間経過後のジェル状組成物の粘度を、目視の方法により確認した。
確認した経過時間:ジェル状組成物調製後、24時間、48時間、ないし1週間程度まで観察した。
ジェル状組成物調製後、24時間〜48時間の期間で、粘度の変化は観察されなかった。なお、上記「メトローズ」以外の増粘剤を使用した場合には、粘度が上昇する現象も観察された。なお、このように粘度が上昇した場合であっても、本発明の外用組成物の使用・効果に実質的な悪影響は無かった。
上記実施例1において使用した増粘剤たる「メトローズ 65SH−4000」に代えて、以下の「表1」に示すジェル状組成物調製用の増粘剤を用いた以外は、実施例1と同様にして、合計11種類のジェル状組成物を得た。
<ジェル状組成物調製用の増粘剤>
*1:20℃、2%水溶液,
*2:25℃、1%水溶液30rpm,
*3:25℃、1%水溶液60rpm,
*4:乾量1%
*5:1%未中和分散液
・65SH−4000:メトキシ基=28.1(27〜30)
ヒドロキシ*プロポキシ基*=6.1(4.0〜7.5)
粘度(mPa・S):3500〜5600
・65SH−1500:メトキシ基=28.2(27〜30)
ヒドロキシ*プロポキシ基*=6.14.0〜7.5
粘度(mPa・S):1200〜1800
・65SH−15000:メトキシ基=28.1(27〜30)
ヒドロキシ*プロポキシ基*=6.0(4.0〜7.5)
粘度(mPa・S):12000〜18000
・90SH−15000:メトキシ基=23.0(19〜24)
ヒドロキシ*プロポキシ基*=9.6(4.0〜12)
粘度(mPa・S):12000〜18000
・(品名不明):ヒドロキシエチル基=1.0〜1.3
粘度(mPa・S):100〜300
・SP900:ヒドロキシエチル基=**不明**
粘度(mPa・S):4000〜5500
<CMCダイセルの官能基>
・CMC2260:カルボキシメチルキ基
粘度(mPa・S):4000〜6000
エーテル化度:0.89(0.8〜1.0)
・F−120:カルボキシメチルキ基
粘度(mPa・S):150〜200
置換度:0.56(0〜3)
・ハイビスワコー103:カルボキシ基=59.9(57.7〜63.4%)
粘度(mPa・S):17800(13000〜27000)
(1%未中和400)
・ハイビスワコー104:カルボキシ基=59.9(57.7〜63.4%)
粘度(mPa・S):25800(22000〜40000)
(1%未中和2500)
・ハイビスワコー105:カルボキシ基=59.9(57.7〜63.4%)
粘度(mPa・S):10200(7000〜14000)
(1%未中和5000)
・EMALEX2420:ヒドロキシル基=47.97%
HLB値:12
信越化学工業(株):http://www.metolose.jp/industrial/index.shtml ;等
ダイセルファインケム(株):http://www.daicelfinechem.jp/products/chemical.html
ニチリン化学工業(株) :http://www.nichirin-chem.co.jp/31seihin.html
和光純薬工業(株)::http://www.wako-chem.co.jp/kaseihin/hiviswako/index.htm
日本エマルジョン(株)::https://www.nihon-emulsion.co.jp/products/emalex
<メトローズ>
・(全般)酸及び塩基の影響を比較的受けにくく、pH3.0〜11.0の範囲では所定の粘度を発現した。なお、メトローズ使用の場合、1年以上保存した場合でも、粘度の低下は見られなかった。
・メトローズ65SH−4000:粘度関連データは、全般的に良好であった。
・メトローズ65SH−1500:
(製造方法A)粘度関連データは、ほぼ「メトローズ65SH−4000」に近い値を示した。
(製造方法B)粘度関連データは、ほぼ「メトローズ65SH−4000」に近い値を示した。
・メトローズ65SH−15000:
(製造方法A)粘度関連データは、「はちみつ状⇒24時間後良好」であった。
(製造方法B)粘度関連データは、「はちみつ状⇒24時間後良好」であった。
・メトローズ90SH−15000:
(製造方法A)粘度関連データは、「はちみつ状⇒24時間後良好」であった。
(製造方法B)粘度関連データは、「はちみつ状⇒24時間後良好」であった。
(全般)塩や金属イオンの影響を受けにくく、塩類や他の薬剤との相溶性に優れていた。
・品名不明(ヒドロキシエチル基:1.0〜1.3):
(製造方法A)粘度関連データは、「粘度緩め」であった。
(製造方法B)粘度関連データは、「粘度緩め白濁⇒48時間後透明」であった。
・SP900:
(製造方法A)粘度関連データは、「粘度強め」であった。
(製造方法B)粘度関連データは、「粘度強め白濁」であった。
・CMC2260:
(製造方法A)粘度関連データは、「ゼリー状」であった。
(製造方法B)粘度関連データは、「ゼリー状と硬めジェル分離」であった。
(全般)金属イオンや塩の混入に対して影響を受け易い傾向があった。二価塩金属類とは相性が良いものと悪いものがある。pH10以上で粘度は低下する。
・F120:
(製造方法A)粘度関連データは、「水状」であった。
(製造方法B)粘度関連データは、「水状」であった。
(全般)有効pH範囲(1%増粘液):
ハイビスワコー103:5.5〜10,
ハイビスワコー104:5〜10.5,
ハイビスワコー105:4〜11
金属イオンに対する安定性:
ハイビスワコー103:やや不安定
ハイビスワコー104:やや不安定
ハイビスワコー105:安定
・ハイビスワコー103
(製造方法A)粘度関連データは、「ゼリー状/ダマ有・pH低下」であった。
(製造方法B)粘度関連データは、「粘度なし/白濁ダマ分離硫黄臭有pH低下」であった。
・ハイビスワコー104
(製造方法A)粘度関連データは、「ゼリー状/ダマ有・pH低下」であった。
(製造方法B)粘度関連データは、「粘度なし/白濁ダマ分離硫黄臭有pH低下」であった。
・ハイビスワコー105
(製造方法A)粘度関連データは、「ゼリー状/ダマ有・pH低下」であった。
(製造方法B)粘度関連データは、「粘度なし/白濁ダマ分離硫黄臭有pH低下」であった。
(全般)イソ分岐高級アルコールに酸化エチレンを付加重合して得られるエーテル化物。アルキル基にイソ分岐を持っているので直鎖型より融点が低い。
・EMALEX2420:"成分:ポリオキシエチレンデシルテトラデシルエーテル
(製造方法A)粘度が非常に弱い。
(製造方法B)薄白濁で粘度が非常に弱い
(製造方法Bによる外用組成物の調製;増粘剤分散溶液に塩類を配合)
容量3000ミリリットルのパイレックス(登録商標)製ビーカーに、日本薬局方の基準に従う「精製水」(トラスコ中山株式会社社製、商品名:トラスコ精製水)の1000gを入れた。次いで攪拌下(ポータブル式のブレンダー機:株式会社テスコム社製、型式:THM320、商品名:スティックブレンダー;回転数=9,000〜15,000rpm)で、該精製水に、増粘剤たる「非イオン性水溶性セルロースエーテル」(信越化学工業(株)製、商品名:メトローズ 65SH−4000)の101gを、上記精製水中に増粘剤を少しずつ溶解させながら、「ダマ」が出来ないように注意しつつ、約5分間かけて徐々に加えた。更に、同条件下で、上記ブレンダー機による攪拌を、3分程度続けた後、12時間静置した。
pH測定機器:ハンナ インスツルメンツ・ジャパン株式会社社製、型式:HI 98128、商品名:pHep5(ペップ 5)
上記表2〜8に示した各種ジェル組成物(泡立ち性外用組成物)のうち、以下の「増粘剤」を使用したものは、ジェル形成直後(例えば、ジェル形成後5分の時点)において良好な泡立ち状態を示し、且つ、密閉容器内における24時間保存後においても、良好な泡立ち状態を示した。
<製造方法Aによるもの>
メトローズ:ヒドロキシプロピルメチルセルロース
65SH−15000、65SH−15000、90SH−15000
<製造方法Bによるもの>
メトローズ:ヒドロキシプロピルメチルセルロース
65SH−15000、65SH−15000、90SH−15000
(粘弾性測定)
実施例1により得られた「本発明に従うジェル状組成物」の8検体(製造年月日が異なる;保存は常温)について、以下の条件で粘弾性を測定した(測定日時:2016年1月28日(木)13:00〜16:00)。
・試験場所:栃木県産業技術センター(宇都宮市ゆいの杜1丁目5−20)
・測定機メーカー:HAAKE(ハーケ)[ドイツ国];型式:レオストレスRS600
・<測定サンプル>
・検体1:サンプル番号20150218 1年経過後サンプル (製造日:2015年2月18日)
・検体2:サンプル番号20150720 6か月経過後サンプル(製造日:2015年7月20日) ・
・検体3:サンプル番号20151209 2か月経過後サンプル(製造日:2015年12月9日) ・
・検体4:サンプル番号20160115 2週間経過後サンプル(製造日:2016年1月15日) ・
・検体5:サンプル番号20160121 1週間経過後サンプル(製造日:2016年1月21日) ・
・検体6:サンプル番号20160126 1日経過後サンプル (製造日:2016年1月26日夕刻)
・検体7:サンプル番号20160128 製造直後サンプル (製造日:2016年1月28日当日)
・検体8:サンプル番号tepika_4C10 市販アルコール性ジェルサンプル(健栄製薬株式会社製)
・粘弾性測定装置レオストレスRS600に下記測定条件を設定、測定器具を装着し、検体1〜8を測定した。
センサー:C35/1°CE(サンプル量0.200cm3;測定範囲100〜106Pa・S)
*粘度目安を参考に、粘度をサラダオイル(60〜80)からシャンプー(2,000〜3,000)までの間と想定し、測定範囲内のセンサーを選定した。
測定温度:25℃
常温保存を想定し決定した(特開2011−185950号公報における「化粧品の評価方法」を参考にした)。
せん断速度:60秒間で、0から200(1/S)まで連続的に増加させた後、続いて200(1/S)から0まで連続的に減少させる。
dγ/dt[1/s]:特開2011−185950号公報における「化粧品の評価方法」を参考にした。
(pH測定)
1. 実施日時 2016年1月28日(木)10:00〜11:30
2. 場所 栃木県産業技術センター(宇都宮市ゆいの杜1丁目5−20 )
3. 測定機 メーカー: HORIBA 型式:6366C
4.<サンプル>
検体1: サンプル番号20150218 1年経過後サンプル (製造日:2015年2月18日)
検体2: サンプル番号20150720 6か月経過後サンプル(製造日:2015年7月20日)
検体3: サンプル番号20151209 2か月経過後サンプル(製造日:2015年12月9日)
検体4: サンプル番号20160115 2週間経過後サンプル(製造日:2016年1月15日)
検体5: サンプル番号20160121 1週間経過後サンプル(製造日:2016年1月21日)
検体6: サンプル番号20160126 1日経過後サンプル (製造日:2016年1月26日夕刻)
検体7: サンプル番号20160128 製造直後サンプル (製造日:2016年1月28日当日)
検体8: シェリールパウダー水溶液(増粘剤配合前)
5.方法
・堀場製作所製「pH標準液 100−9」(Ph:9)で、サンプル計測前に電極を洗浄し補正する。
・補正後、検体1〜8を測定。各検体計測前に「pH標準液 100−9」で電極を洗浄する。
・計測時間は電極挿入後、3分間とした。
(増粘剤スクリーニング)
本発明においては、以下の方法により、本発明の外用組成物の調製に適した「増粘剤」を簡便にスクリーニングすることができる。以下の手順から明らかなように、相当数(例えば、異なる増粘剤の10〜50検体程度)は、並列的にスクリーニングすることが可能である。
(1)実施例1におけるものと同様に、「0.1%」濃度のCa(OH)2水溶液を調製する。
(2)実施例1におけるものと同様に、スクリーニング対象たる「増粘剤」を、上記Ca(OH)2水溶液に添加して、得られた混合物のゲル化状態を目視でチェックする(例えば、「増粘剤」の種類によって、溶液状態となることがある)。
(3)更に、長時間(例えば、24時間後)に、ゲル化状態の持続性を目視でチェックする。
(4)更に長時間(例えば、1週間程度)で、ゲル化状態をチェックする。
(外用組成物の抗菌効果の測定)
以下の方法により、本発明の外用組成物の抗菌効果を測定した。
・試験場所:一般財団法人 カケンテストセンター(大阪事業所;大阪市西区)
・微生物:大腸菌 Escherichia coli NBRC 3972
・試験方法: 生菌数108個/mL(すなわち、1×10exp(8)個/mL)に調整した菌液0.1mLを、試料溶液10mLに添加し、指定時間(すなわち、15分間、30分間)静置した。その後、試験液1mLをSCDLPブイヨン培地9mLで不活性化させ、混釈平板培養にて生菌数を測定した。また、対象として、蒸留水で同様の処理を行った。
(泡立ちにおける起泡力の測定;体官能評価)
以下の方法により、新機能化学(株)の施設内において「泡立ちやすさ」(起泡力)、および、泡の消えにくさ(安定性)を測定した。なお、このような「泡立ちやすさ」、および、泡の消えにくさの測定に関しては、必要に応じて、文献(オレオサイエンス第1巻第8号、第863〜870頁、2001年)を参照することができる。
(1)本発明の泡立ち性外用組成物(実施例における増粘剤として60SH−06使用の調製品)
成分:精製水、水酸化カルシウム水溶液、増粘剤(信越化学工業株式会社製「メトローズ」60SH−06;ヒドロキシプロピルメチルセルロース)
(2)(株)大創産業[製造:エオリア(株)]薬用泡ハンドソープ
有効成分:トリクロサン
その他の成分:水、ラウリン酸、ミリスチン酸、水酸化K、ヤシ油脂肪酸エタノールアミド、グリセリン、ヒアルロン酸Na−2、アロエエキス(2)、香料、エタノール、EDTA−4Na、BHT、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、メチルパラベン、乳酸、フェノキシエタノール、無水亜硫酸Na、安息香酸Na、DL−リンゴ酸
(3)ライオン(株)社製「薬用キレイキレイ泡ハンドソープ」
有効成分:イソプロピルメチルフェノール
その他の成分:PG、ソルビット液、ラウリン酸、ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム液、水酸化K、ミリスチン酸、モノエタノールアミン、香料、ラウリルジメチルアミンオキシド液、塩化ジメチルジアリルアンモニュウム・アクリルアミド共重合体液、EDTA、ポリスチレンエマルジョン、安息香酸塩、赤401
検査手法:使用器具
(A)泡フォームボトル(東京ライト工業、商品名:ポンプフォーマーM1)容器容量:50mL
(B)計量カップ(ニッコーハンセン製、商品名:PPディスポビーカー)
容器容量:100mL
(C)泡フォームボトル(東京ライト工業製、商品名:ポンプフォーマーM1)
容器容量:50mL、ディスペンサ:0.37cc緑川⇒(C)測定用カップ(大創産業、商品名:計量カップ)容器容量:250ml
以下の方法で、各測定対象の「泡立ちやすさ」を、泡の体積で確認した。
測定対象の溶液を、計量カップ(B)で50ml計量し、シェーカー(A)緑川⇒泡フォームボトル(A)に充填した後、泡フォームボトル(C)緑川⇒測定用カップ(C)に10回のプッシュ分を受け、該泡沫の体積を確認した。上記した本発明の泡立ち性外用組成物と、上記した市販品2品との計3種類について、それぞれN=5回行い、画像など記録を取った。この際、画像は、iPhone6s(登録商標)(アップル社)を用いて記録した。
なお、計量、充填、ディスペンサをプッシュする作業は、1人の担当者で行った。
本発明の「泡立ち性外用組成物」(実施例における増粘剤として60SH−06使用の調製品)を用いて、以下の方法により、pH安定性を測定した。
・実施日時:第1回目 2016年8月6日(土) 10:00〜11:00
第2回目 2016年9月6日(火) 10:00〜11:00
・場所:新機能科学株式会社 本社 栃木県下野市笹原90−7
・サンプル 試料1A:本発明の「泡立ち性外用組成物」(2016年7月6日製造)
試料1B:本発明の「泡立ち性外用組成物」(2016年7月28日製造)
検査方法:製造後、1週間、1ヶ月、2ヶ月経過した製品のpHを試験紙で確認
製造後、泡フォームボトル(D)(大創産業製、商品名:泡ポンプボトル、容器容量:350mL)で上記期間保存。該保存の後、pH試験紙に対してディスペンサー(図18)から泡を噴霧して、pHを確認した。
<結果>
上記試験により得られた結果を、図5〜6に示す。
これらの図に示すように、製造後2ケ月経過しても、pH値が安定していることが確認された。
(泡立ちにおける起泡力の測定;機器分析)
以下の方法により、機器分析に基づき、泡立ちにおける「起泡力」を測定した。
<測定方法・条件>
1.実施日時:2016年8月4日(木) 9:30〜11:00
2.場所:地方独立行政法人大阪市立工業研究所 生物・生活材料研究部 香粧品材料研究室(大阪市城東区森之宮1−6−50)
3.測定機:ロスマイル法測定装置
4.サンプル:実施例6と同じ(3種類)
http://www.omtri.or.jp/
本発明の泡立ち性外用組成物の「落下直後」〜「5分後」までの測定結果を、図15に示す。本発明の泡立ち性外用組成物を含む「3種類」の試料の起泡−泡の安定度の測定結果を、図17のグラフに示す。
(表面張力の測定;機器分析)
検査機関:大阪市立工業研究所(http://www.omtri.or.jp/)
検査手法:表面張力測定吊板式,および最大泡圧法
<試験方法>
表面張力計:協和界面科学株式会社製 CBVP−A3
測定方法:白金板吊板式
<測定結果>
<試料> <表面張力(mN/m)>
本発明の泡立ち性外用組成物(シェリールフオーム) 45.8
L社薬用泡ハンドソープ 31.7
D社薬用泡ハンドソープ 27.7
・試験報告日:平成28年8月29日
・実施機関:地方独立行政法人大阪市立工業研究所
・試験方法:
クルス社製BP−2(最大泡圧法)を用いて25℃で測定した。試料溶液の密度は、水の値を用いた。
以下の表13〜表5、および図7に示す通りであった。
<増粘剤の違いによる起泡力確認>
1.実施日時:2016年8月6日(土) 10:00〜11:00
2.場所:新機能科学株式会社 本社(栃木県下野市笹原90−7)
3.測定器具
4.サンプル:
試料1:シェリールフォーム(増粘剤60SH−06)
試料2:シェリールジェル(増粘剤65SH−4000)
試料3:シェリールジェル(増粘剤95SH−4000)
5.検査方法:泡立ちやすさを泡の体積で確認した。
対象溶液を(B)で50ml計量し(A)に充填後、(C)に10プッシュ分を受け泡沫の体積を確認した。
計量、充填、ディスペンサをプッシュする作業は、1人の担当者で行った。
<結果>
図24に示す通りであった。
増粘剤は粘度の高いタイプより、低粘度のタイプの方が泡を形成しやすい傾向があった。
・気泡形成速度は、60SH−06>60SH−50>60SH−1万の順番で速かった。
・これは、低粘度の60SHタイプの方が高粘度タイプより溶液中で拡散し易いため、起泡の形成が速く、粒径が小さい泡が形成され易いためと推定される。
60SH−1万では、60SH−06、60SH−50と同一の濃度では粘性が高いため、泡を巻き込むための力が必要であり,泡立ちがより難しくなるためと推定される。
メトローズ(60SH−06、43mN/m(25℃))と、界面活性剤(表面張力32mN/m(25℃)では、界面活性剤の方が、表面張力が低く泡が形成され易い。
<試験条件>
試験機関:一般財団法人 北里大学環境科学センター
試験期間:2016年4月26日〜2016年4月27日
作用時間:試験品:15分間;対照:0(ゼロ;初期)、15分間
供試ネコカリシウイルス:ネコカリシウイルス(Feline calicivirus F−9;ATCC(登録商標) VR−782(商標))
・試験の種類:ウイルス不活化効果試験、作用停止液の有効性確認試験、細胞毒性確認試験
その他の試験条件は、下記表[表14−1]〜[表14−8]、および図8に示す通りであった。
本試験では、「シェリールジェル」によるネコカリシウイルス(ノロウイルス代替)に対する不活化効果を検討した。
抗ウイルス剤等の欧州標準試験法であるEN14476:2005(Chemical disinfectants and antiseptics Virucidal quantitative suspension test for chemical disinfectants and antiseptics used in human medicine)では、消毒効果の判定基準を初期感染価から4.0 log10以上の感染価の減少をもって、不活化効果ありと判定した。
本試験においては、「シェリールジェル」はl5分間の作用でネコカリシウイルスの感染価を4.0より大きく減少させる効果が認められ、ウイルス不活化効果ありと判定された。
結果を上記[表14−7]に示した。「試験試料」にウイルスを作用させた時の感染価を、「対照(PBS)」と比較した場合、差が認められなかった。以上の結果から、作用停止液は、試験品に対して有効であると判定した。
<細胞毒性確認試験の結果>
試験結果を上記[表14−8]に示した。今回の試験では、試験品希釈後の細胞毒性確認用試料原液の生細胞率は50%以上であった。以上の結果から、CRFK細胞に対する毒性は認められず、 感染価測定系は影響を受けないと判断した。
実施例10
(除菌効果試験)
試験機関:一般財団法人日本食品分析センター
試験概要:検体に試験菌液を接種後(以下「試料」という。),所定時間後に試料中の生菌数を測定した。また,あらかじめ予備試験(中和条件の確認)を行い,検体の影響を受けずに生菌数を測定できる条件を確認した。
試験結果:
結果を下記の[表]、試験条件を下記の[表]に示した。また,培養後の生菌数測定平板を[図9]〜[図10]に示した。
なお,試料をSCDLP培地で10倍に希釈することにより,検体の影響を受けずに生菌数の測定ができることを予備試験により確認した。
<増粘剤の違いによる起泡力確認>
この結果から、増粘剤は、粘度の高いタイプより、低粘度のタイプの方が泡を形成しやすいことが判明した。
この結果から、低粘度タイプの増粘剤であっても強アルカリ水溶液との相溶性やpH安定性に問題はないことが判明した。
上記の「泡立ちの良さ」、口スマイル法による「泡立ち易さ」の結果から、本発明の泡立ち性外用組成物(泡立ち性外用組成物(シェリールフオーム))と類似の市販品との間で、検査動作直後の泡立ちにおいては、大きな差異が見られないことが判明した。よって、通常の使用法においては、本発明の泡立ち性外用組成物の塗布後、手指などに「なじませる」こと等が多いと考えられることから、「塗布直後の泡の感覚」がポイントとなることが推定される。この観点からは、界面活性剤に依存しない態様であっても、「泡立ちの良い製品」を製造することが可能である
ことが判明した。
上記の「口スマイル法」(機器分析)、および社内検査(官能検査)における「泡立ち易さ」の消泡スピード結果のデータからは、本発明の泡立ち性外用組成物(シェリールフオーム)と類似の市販品との間では、本発明の泡立ち性外用組成物の方が、消泡の速度が速いことが判明した。本発明の泡立ち性外用組成物において「塗布後のすすぎ不要」を好ましいとする態様(すなわち、泡切れの速さが好ましいとする態様)においては、泡の「あと残り感」は、かえってデメリットとなる恐れがある。よって、「泡切れの速さ」が重要な態様においては「泡切れの速さ」を発揮することが好ましい。
URL: www.kansai.co.jp/rd/token/pdf/156/05.pdf
Claims (8)
- 水、水酸化物、および増粘剤を少なくとも含む、除菌・抗菌用、泡立ち性の外用組成物であって;
前記水酸化物が、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)であり、
前記外用組成物のロスマイルス法による泡立ち性が、Tf(試験液の流下が終わった直後からカウントした時間)=2分における「泡の高さ」で、30mm〜210mmであり、
前記増粘剤が、4.8〜18000mPa・s(20℃、2%水溶液)の粘度規格値を有するヒドロキシプロピルメチルセルロースであることを特徴とする外用組成物。 - 大腸菌、ネコカリシウイルスおよび白癬菌の少なくとも1種類に対する抗菌・抗ウイルス性を有する請求項1に記載の泡立ち性外用組成物。
- 白金板吊板式法による表面張力測定において、表面張力が33mN/m以上である請求項1または2のいずれか1項に記載の泡立ち性外用組成物。
- 最大泡圧法による表面張力測定(動的)において、Tf=450秒における表面張力が38mN/m以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の泡立ち性外用組成物。
- 最大泡圧法による表面張力測定(動的)において、Tf=30秒における表面張力が38mN/m以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の泡立ち性外用組成物。
- 前記水酸化カルシウムが、炭酸カルシウム主成分の材料から生成された水酸化カルシウムである請求項1〜5のいずれか1項に記載の泡立ち性外用組成物。
- 前記水酸化カルシウムが、炭酸カルシウム主成分の天然材料から生成された水酸化カルシウムである請求項6に記載の泡立ち性外用組成物。
- 前記水酸化カルシウムが、貝殻、サンゴ、卵の殻、または石灰石から生成された水酸化カルシウムである請求項7に記載の泡立ち性外用組成物。
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