JP2018086359A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
Description
外本体100は、図1〜図4に示したように底板101の左右に側板102,102を取着すると共に該側板102,102の頂部に天板103を設置して正面視縦長「口」字形の枠状となし、その枠の背に背板104を固着して前面のみ開口する箱形に形成してなる。前記左右の側板102,102は前縁が後傾状態に僅かに傾斜する台形になっており、従って外本体100の開口は後傾状態の傾きを有する。
外本体100内には高さのほぼ中央に棚板状の仕切板105が設けられている。該仕切板105は金属製であって、図1,図2に示したように中央に突段部106を有する正面視略凸形であり、両端に形成した垂直な取付片107を外本体100の側板102,102内面に固着し、また、後端に形成した垂直な取付片108を外本体100の背板104内面に固着して取り付けられる。なお、仕切板105の後端の取付片108にはバーリング加工(下孔の孔径をポンチで広げながら短筒状の突起を立ち上げる金属加工)による筒状突起(図示せず)が形成されており、該筒状突起を外本体100の背板104にプレ加工した小孔(図示せず)に打ち込んで位置決めされる。また、仕切板105の両横の最奥部には外本体100の背板104との間に配線用の開口109が形成されている。
図3に扉形前面部材200の表側が、また、図1に扉形前面部材200の裏側が示されている。扉形前面部材200は、表側の下方にメダル用受皿201を有し、また、表側のほぼ中央に操作部202が設けられている。この操作部202には、メダル投入用の投入口203と、後述するメイン基板409のメモリーにデータとして蓄えられているメダルから1枚のみの投入(引き落とし)を指示する1枚投入ボタン205と、同じく1回のゲームで使用可能な最高枚数(例えば3枚)の投入を指示するMAX投入ボタン206と、後述するメダルセレクタ207の中に詰まったメダルをメダル用受皿201に戻すためのメダル返却ボタン208と、メイン基板409のメモリーにデータとして蓄えられているメダルの貯留解除命令(精算による放出命令)を入力するための貯留解除スイッチ209と、前記図柄変動表示装置300を作動させる始動レバー210と、図柄変動表示装置300の各リール301a,301b,301cを停止させる3個のリール停止ボタン211a,211b,211c等が設けられている。もちろんここに示した操作部202の構成は1つの例示であり、これらに限定されるものではない。
図柄変動表示装置300はリール回転式表示装置であって、モータ等の駆動手段303で個別に回転可能な例えば3個のリール301a,301b,301cと、該リール301a,301b,301cを組込み・収容する装置ケース302とを有し、リール301a,301b,301cの周面に描いた複数の図柄(図示せず)の組合せで遊技を行う周知のものである。
ケース部材400は、前記外本体100の仕切板105から上のスペースにほぼ合致する大きさであって、底板403と、該底板403の左右両横に立設した側板404,404と、底板403の後縁に立設した後面板405と、該後面板405と前記側板404,404の上面を覆う天板406とからなり、前面に開口部401を有する箱形である。
画像表示体500は、例えば、少なくとも液晶ディスプレイ(他にもプラズマディスプレイや有機ELディスプレイ等でもよい。)で構成される画像表示可能なパネル形のユニットであり、図11においてケース部材400の左側の側板404に設けた補強部材407にヒンジ金具420を取り付けて(取付位置は図11斜線部参照)、該ヒンジ金具420により回動自在に支持されている。
画像表示体500は、ケース部材400の開口部401の前記補強桟402から上の領域のほぼ全部を覆う大きさである。また、画像表示体500の下側には、ケース部材400の開口部401の前記補強桟402から下の領域、つまり図柄変動表示装置300の前方領域を額縁状に囲う枠部材501が一体に垂設されており、該枠部材501により前記図柄変動表示装置300のリール301a,301b,301cが縁取られる。この枠部材501の表面は装飾面になっており、適宜な模様等が描かれている。
前記枠部材501の裏側上下には照明装置502が設けられており、該照明装置502によって図柄変動表示装置300の図柄が明るく照らされる。実施形態として例示した照明装置502は、図4に示したように、図の紙面と直交する方向(スロットマシン1の幅方向)に細長い帯状の基板503に多数のLED504を並べたものであり、下側の照明装置502は、上面を例えば乳白色の透光性蓋板505で塞いだチューブ枠506の中にLED504を上向きにして配置し、一方、上側の照明装置502は、断面上向きコ字状の透光性カバー507内にLED504を下向きにして配置してなる。
前記外本体100に取り付けられている例えばメダル放出装置110や電源装置112及び扉形前面部材200の操作部202にある例えば各投入ボタン205,206や始動レバー210(以下、これらの総称として単に「本体側電気部品」という場合もある。)と、ケース部材400にある例えばメイン基板409等(ケース部材側の電気部品の総称として単に「ケース部材側電気部品」という場合もある。)とは、電気的に接続されている。そして、実施形態のスロットマシン1は、遊技ユニット(ケース部材400)が外本体100に対し着脱自在であるため、遊技ユニット(ケース部材400)の交換等に際して本体側電気部品とケース部材側電気部品とを簡単に接続又は切り離すための合理的な配線手段が設けられている。
前記のように外本体100の背板104の内面上部には、図14に示した配線中継部材113が取り付けられている。該配線中継部材113は図4,図5に示したように、前記ケース部材400の配線窓411に対応する位置にあって該配線窓411からケース部材400の空きスペース417に臨むようになっている。配線中継部材113は、前記本体側電気部品につながる本体側配線類119と、前記ケース部材側電気部品につながるケース側配線類423とを中継するものであって、外本体100の背板104にビス止めされる取付板120と、該取付板120の前面に被さるカバー体121と、該カバー体121と前記取付板120の間に納められる複数(実施形態では大小2枚)のコネクタ基板122,123とからなる。
(a)ケース部材400の後面板405に、図柄変動表示装置300のリール301a,301b,301cの回転中心を通る水平面とリール301a,301b,301cの最高高さ位置を通る水平面との間を下限とする位置に配線窓411を形成する。
(b)外本体100の背板104に、本体側電気部品につながる本体側配線類119と、ケース部材側電気部品につながるケース側配線類423とを中継する配線中継部材113を設置する。
(c)外本体100の側板102,102の内面沿いに配線を通す上下方向の配線経路を形成する。
(d)配線中継部材113につながる本体側配線類119をケース部材400の側方に導き、そこから前記配線経路を通って本体側電気部品に接続する。
上記のように配線中継部材113に設けられている2つのコネクタ124,125には、ケース部材400のメイン基板409につながっているハーネス424の先のコネクタ425と、メイン基板409以外のケース部材側電気部品につながっているハーネス426の先のコネクタ427がそれぞれ接続されている。この2つのコネクタ425,427は、図16に示したように1つのコネクタホルダー428に一体に取り付けられている。該コネクタホルダー428は、コネクタ425,427がビス止めされるホルダー主体429と、ほぼ中央に透孔430を有し前記ホルダー主体429の両横に突設した板状の取着片431と、該取着片431の透孔430に装着した周知のボタン形パネルファスナー432(商品名「ナイラッチ」:登録商標)と、からなり、図5,図8(a)に示したように配線中継部材113の前記支持筒128の先に取着片431を当て、該取着片431のボタン形パネルファスナー432を支持筒128に差し込んでロックしてある。従ってコネクタホルダー428が固定手段たる支持筒128に固定され、ひいては配線中継部材113に固定されるため、コネクタ425,427とコネクタ124,125の結合が外れない。
上記のようにコネクタ425,427は配線中継部材113のコネクタ124,125に接続されているが、ケース部材400が外本体100に組み込まれる前、つまり工場出荷から設置完了までの間、コネクタ425,427は、ケース部材400に設けた仮止め棚418に仮止めされている。
前記のようにコネクタ425とコネクタ427は、1つのコネクタホルダー428に取り付けられている。こうすることによりコネクタホルダー428を配線中継部材113の所定の位置にセットする1回の動作で2つのコネクタ425,427の接続が完了する。しかし現実の問題として、2つのコネクタ425,427とコネクタホルダー428という独立した要素を寄せ集めて一体にする構造では、コネクタ425,427とコネクタ124,125の「正確な位置決め」という困難な問題に直面する。すなわち2つのコネクタ425,427と配線中継部材113側のコネクタ124,125の4要素の位置決めが全て正確でなければ、コネクタ425,124とコネクタ427,125の一括結合は不可能であるのに、そのような位置決めの精度を量産品レベルのコストで達成するのは困難だからである。そのような問題を解決する1つの手段として、結合時の融通性に優れたドロワーコネクタを使用する方法が考えられるが、それでもまだコスト面の負担が大きい。
なお、配線口438,438とケーブル溝437を使った配線は、リール基板312のケーブル313に限定する必要はなく、ケース部材400の内部を横切るケーブル全てに適用できる。
各リール301a,301b,301cには、図24に示すように、複数種類(この図では、合計9種類のうちいずれか)の図柄が一定間隔に配置されることで構成された図柄列(配列番号1番から21番までで示した合計21個の図柄)が表記されたリール帯(図柄帯)が付されている。図24では、各リール301a,301b,301cに付されたそれぞれのリール帯321a,321b,321cに表記された図柄列を平面的に展開した状態を示す。なお、図柄列中に配置された図柄を識別するために上記配列番号を便宜的に記している。
図25は、図柄表示窓401部分を拡大したところを示している。図柄表示窓401からは、各リール301a,301b,301cの図柄列中の図柄のうち、連続する3つの図柄が視認可能となっている。このとき、例えば1つのリール301aにて表示されている3つの図柄は、その位置から「上段(または上段位置)」(例えば、リール301aの「白7図柄」の表示されている位置)、「中段(または中段位置)」(例えば、リール301aの「赤7図柄」の表示されている位置)、「下段(または下段位置)」(例えば、リール301aの「リプレイ図柄」の表示されている位置)の図柄であるとそれぞれいう。
図26は、スロットマシン1に装備されている各種の機構要素や電子機器類、操作部材等の構成を概略的に示している。スロットマシン1は遊技の進行を統括的に制御するためのメイン基板409を有しており、このメイン基板409にはCPU1110をはじめROM1112、RAM1114、入出力インタフェース1116等が実装されている。
ここで、スロットマシン1の当選役(入賞役と呼ばれるものを含む)と、それに対応する図柄の組み合わせ態様について、図27,図28を用いて具体的に説明をする。図27は、スロットマシン1の各当選役と対応する図柄の組み合わせ態様及びその特典(遊技特典、以下では遊技特典という)を示したものである。また図28は、遊技者に向けた配当表(各当選役の遊技特典の簡単な説明、表示パネル501等に表記される)である。
図27で、BCと示されている当選役が、ビッグチャンス(以下ではBCと呼称する)である。このBCには対応する図柄(BC図柄)の組み合わせ態様として「赤7図柄−赤7図柄−赤7図柄」、「青7図柄−青7図柄−青7図柄」が予め決められている。つまり、全て「赤7図柄」からなる図柄の組み合わせ(赤BC図柄の組み合わせという)、あるいは全て「青7図柄」からなる図柄の組み合わせ(これを青BC図柄の組み合わせという)が1つの有効ライン上に揃うと、BC図柄が揃ったということになる。なお、以下では、特にBC図柄という場合、赤BC図柄及び青BC図柄のいずれも含むものとする。
図27で、リプレイと示されている当選役には、対応する図柄の組み合わせ態様として「リプレイ図柄−リプレイ図柄−リプレイ図柄」が予め決められている。つまり、全て「リプレイ図柄」からなる図柄の組み合わせが1つの有効ライン上に揃うと、リプレイ図柄が揃ったということになる。
図27で、スイカと示されている当選役には、対応する図柄の組み合わせ態様として「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」が予め決められている。つまり、全て「スイカ図柄」からなる図柄の組み合わせが1つの有効ライン上に揃うと、スイカ図柄が揃ったということになる。
図27で、チェリーと示されている当選役には、対応する図柄(チェリー図柄)が予め決められている。このチェリー図柄については、「チェリー図柄−ANY−ANY」というように、チェリー図柄が1つ(この例では、左リール301aのみ)あればそれだけでチェリー図柄が揃ったとみなされる。ここでいう「ANY」とはいずれの図柄でもよいことを示す。そして、チェリー図柄が揃うと、当該ゲームにて規定枚数(例えば、1枚)のメダルの払い出しが行われる。つまり、チェリー図柄が揃うと1枚のメダルの払い出しという遊技特典が付与される。
〔 1枚×2=2枚 〕
となる。
〔 1枚×1=1枚 〕
となる。このようにチェリーについては停止した位置(左リール301aについてのみ、図柄表示窓401内の上段、中段、下段)により払い出し枚数が異なる。
図27で、チャンス役と示されている当選役には、対応する図柄(チャンス役図柄)の組み合わせ態様として「リプレイ図柄−リプレイ図柄−チェリー図柄」が予め決められている。そして、チャンス役図柄が揃うと、規定枚数(例えば、1枚)のメダルの払い出しが行われる。このときのメダルの払い出しは当該ゲームにて行われる。つまり、チャンス役図柄が揃うと1枚のメダルの払出しという遊技特典が付与される。
スロットマシン1では、RCゲームを除く全ての遊技は3ベットにて行い、RCゲームのみ2ベットにて遊技を行うものとしている。RCゲームでは、それぞれの小役の払い出し枚数はスイカを除いて全て同枚数(例えば、12枚)となる。そして、RCゲーム中はこれらの小役やチャンス役を揃いやすくする(例えば、当選確率を高くすることなどにより)ことにより、メダルの獲得が容易な複数回にわたるゲームを集中して実行させるものである。
図27に示された当選役のいずれにも該当しない場合は、ハズレとなる。そして、ハズレとなった当該ゲームでは、メダルの付与は行われず、また次回以降のゲームに変化を及ぼすこともない。なお、ハズレは遊技者に当該ゲーム及び次回以降のゲームにおいて何の遊技特典も付与しない当選役であるともいえる。
次に、スロットマシン1におけるゲーム処理の流れについて説明する。以下のゲーム処理は、メイン基板409(主にCPU1110等)にて実行される制御プログラム上の処理手順に沿って進行する。
図30は、始動処理で行われる各処理を具体的に示したものである。
上記のとおり、スロットマシン1では、内部抽選の結果(抽出乱数値の照合の結果)が当該ゲームで該当する当選役(以下では、該当当選役をいう)として許容される。これが、所定の当選役に当選となる、ということである。ここで該当当選役が許容された当該ゲームの結果は、前述した「成立フラグ」として、内部抽選の結果を示す情報コマンドとして以降の処理(リール停止処理、判定処理、払出処理等)に反映されることになる。
〔 BCに対応する乱数値の総個数/抽出範囲内の乱数値の総個数 〕
が、1/16384となり、BCの当選確率は1/16384であるということになる。
抽出乱数値が「1」の場合は、スイカの当たり値に該当する。
抽出乱数値が「6000」の場合は、リプレイの当たり値に該当する。
抽出乱数値が「6240」の場合は、BC(赤BC)の当たり値に該当する。
といったことになり、同様に、
抽出乱数値が「6305」の場合は、RC(青RC)の当たり値に該当する。
抽出乱数値が「16000」の場合は、ハズレの当たり値に該当する。
というように、1つの抽出乱数値に対して、1つの当選役のみが対応するものである。
抽出乱数値が「6290」の場合は、BC(青BC)、チャンス役の当たり値に該当する。
抽出乱数値が「6300」の場合は、RC(赤RC)、チャンス役の当たり値に該当する。
というように、1つの抽出乱数値に対して、複数(この場合2つ)の当選役が対応するものである。つまり、抽出乱数値が共有当選当たり値に該当する場合、複数の当選役のいずれにも当選したということになる。これは、前述したフラグ処理(図30のステップS107参照)にて、BC及びその他の当選役(チャンス役)の2つの当選フラグを、あるいはRC及びその他の当選役(チャンス役)の2つの当選フラグ(内部抽選フラグ)を同時にONにするということである。
BC(全体) 60/16384(1/273.07)
RC(全体) 40/16384(1/409.60)
というように、BC全体の当選確率、RC全体の当選確率が算出される。
スロットマシン1では赤BC図柄が揃った場合、そのBCゲーム(赤BCゲーム)の終了後からLRTゲーム(ロングリプレイタイムゲーム)が開始される。また、チャンス役図柄が揃った場合、次ゲームからSRTゲーム(ショートリプレイタイムゲーム)が開始される。
始動処理が終了すると、一定速度で回転を続けているリールを停止させるための操作(停止操作、つまりリール停止ボタン211a,211b,211cの押下操作)待ちの状態となる。図33では、一例として「テーブル方式」によるリール停止処理の内容を示している。以下では、リール停止制御の処理の流れを説明する。
〔 左リール→中リール→右リール 〕、
あるいは、
〔 左リール→右リール→中リール 〕となる2つの停止操作手順にさらに分けられる。これら2つをまとめて「順押し」と呼ぶ。なお、後者の停止操作手順は特に「順はさみ押し」とも呼ばれる場合もある。
〔 右リール→中リール→左リール 〕、
あるいは、
〔 右リール→左リール→中リール 〕となる2つの停止操作手順にさらに分けられる。これら2つをまとめて「逆押し」と呼ぶ。なお、後者の停止操作手順は特に「逆はさみ押し」とも呼ばれる場合もある。
〔 中リール→左リール→右リール 〕、
あるいは、
〔 中リール→右リール→左リール 〕となる2つの停止操作手順にさらに分けられる。これら2つをまとめて「中押し」と呼ぶ。
上記のリール停止処理では、成立フラグに対応した当選役図柄(該当当選役図柄)を極力図柄表示窓401内に引き込むリール停止制御を行う(いわゆる、引き込み制御といわれる)。具体的には、遊技者によるリールの停止操作が受け付けられた時点で、図柄表示窓401内に停止させることが可能な範囲(該当当選役図柄を引き込むことが可能な範囲、例えば、図柄4個分)を予め決めておき、その範囲内に該当当選役図柄がある場合、これを図柄表示窓401内に引き込んでリールを停止させる制御を実行する。なお、ここでいう「引き込むことが可能な範囲」とは、リールの停止操作が受け付けられてから当該リールが停止するまでに、リールの回転方向にみて移動が可能な図柄の最大数のことをいう。例えば、引き込み可能な範囲を最大で図柄4個分とすれば、当該リールの停止操作が受け付けられた場合、その位置を基点にしてさらに図柄4個分までリールの回転移動が可能となる。
リール停止処理が終了すると、図柄表示窓401内にていずれかの有効ライン上に当選役図柄が揃っているか(いずれかの当選役に該当する図柄の組み合わせ態様が表示されているか)否かについて判定を行う。図34では、この判定処理の内容を具体的に説明する。
前述の図34のステップS320の判定が満たされた場合、BCゲーム開始処理を実行する。このBCゲーム開始処理について図35を用いて説明する。
続いて、前述の図34のステップS384のBCゲーム終了判定処理について図36を用いて説明する。
前述の図34のステップS330の判定が満たされた場合、RCゲーム開始処理を実行する。このRCゲーム開始処理について図37を用いて説明する。
続いて、前述の図34のステップS394のRCゲーム終了判定処理について図38を用いて説明する。
RTゲーム開始処理について、図39を用いて詳細に説明する。前述の図34の判定処理において、ステップS366、S370、S384を経由する場合、RTゲーム開始処理を実行する。
次にRTゲーム終了判定処理について、図40を用いて詳細に説明する。前述の図34の判定処理において、ステップS301、S302のいずれの判定も満たされない場合、このRTゲーム終了判定処理が実行される。
RTゲームにおける各当選役及びハズレの内部抽選確率等については前述の図32等で説明した通りである。すなわち、RTゲーム中は、リプレイの当選確率が少なくとも約1/2.00程度まで高く変更されているため、約2回のゲームを行えば、そのうち約1回の割合でリプレイに当選となる可能性が非常に高いといえる。なお、その他の各当選役については、通常ゲームと同じ当選確率で毎ゲームの内部抽選が行われる。
[ リプレイ>BC(またはRC)>その他(チャンス役、スイカ、ランプ、チェリー) ]
という優先順位が付けられている。このことから、RTゲーム中に当該当選フラグが上記のその他に該当する当選役である場合には、当該当選フラグに対して(BCまたはRCの)持ち越し当選フラグ優先されることになる。
以上は、メイン基板409による制御の例であるが、スロットマシン1では、ゲームの進行にあわせてサブ基板449により各種演出動作の制御(演出処理)を実行する。これはメイン基板409から出力される各種コマンド(情報コマンド、出力信号)に基づいて、サブ基板449(主にCPU1118等)にて実行される制御プログラム上の処理手順に沿って進行する。
本実施形態の技術は、上記解決手段であらわすことができる。
(解決手段1)
解決手段1は、複数種類の図柄を施した図柄帯が付された可動表示体を複数有した図柄変動表示装置を備え、前記図柄変動表示装置は前記可動表示体に付された図柄帯上の図柄を所定個数分の図柄群として前記図柄変動表示装置内の所定箇所に表示可能とする図柄表示部を有し、遊技価値の投入と遊技者の始動操作により複数の前記可動表示体の変動を開始させ、全ての前記可動表示体の停止操作が受け付けられると、前記図柄表示部内に1回のゲームの結果を表示する遊技機であって、ゲームの進行に伴う複数の演出態様を遊技機の外部に向けて実行する演出実行手段と、前記複数の演出態様からゲームの進行に応じた演出態様を選択する演出態様選択手段と、1回のゲームごとに予め決められた複数のゲーム結果の中からいずれかを選び出す抽選を行う内部抽選手段と、前記内部抽選手段による内部抽選の結果に基づいて、変動する複数の前記可動表示体の変動停止を制御する可動表示体停止制御手段と、前記図柄表示部内に表示された所定個数分の図柄群を複数の前記可動表示体にまたがって見た場合に、各々の前記可動表示体について少なくとも1つの図柄を選び出してできる組み合わせのうち、前記複数のゲーム結果のいずれかに対応する図柄の組み合わせ態様が表示されたときにその組み合わせ態様を有効とする表示位置を決定する判定表示位置決定手段と、全ての前記可動表示体が停止した場合、前記判定表示位置決定手段により決定された前記判定表示位置に全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されたか否かを判定する図柄表示態様判定手段と、前記図柄表示態様判定手段により全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されたことが判定されると、所定数の遊技価値を付与する遊技価値付与手段とを備え、前記図柄表示態様判定手段は、前記判定表示位置に全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されなかった場合、少なくとも複数種類の図柄からなる特定の組み合わせ態様が表示されたか否かを判定する特定図柄表示態様判定手段と、前記特定図柄表示態様判定手段により前記特定の組み合わせ態様が表示されたことが判定されると、1回のゲームに必要な最小単位数の遊技価値を付与する最小単位遊技価値付与手段とをさらに備え、前記演出実行手段は、前記遊技価値付与手段が所定数の遊技価値の付与を実行する場合には当該遊技価値の付与が実行されていることを知らせる特別演出を実行させ、前記最小単位遊技価値付与手段が最小単位数の遊技価値の付与を実行する場合には当該遊技価値の付与が実行されていることを知らせない通常演出を実行させることを特徴とする遊技機である。
解決手段1によれば、本発明の遊技機は、複数種類の図柄を施した図柄帯が付された可動表示体と、この可動表示体を複数備えた図柄変動表示装置を有している。そして、遊技価値の投入が行われた状態で遊技者によるゲームの開始操作(始動操作)が受け付けられると、この複数の可動表示体を変動(回転、移動など)させるとともに内部抽選を実行し、内部抽選の結果と遊技者による停止操作に基づいて図柄変動表示装置では1回のゲームの結果が表示される。
図柄は、遊技者が視覚によって個々を識別することができる絵、記号、マーク、飾り文字等を意味する。これらの図柄は遊技者が本発明の遊技機でゲームをする際の目印(可動表示体の停止操作を行う際の目安)とすることができる。この図柄のなかには、上記の当選役図柄や、ハズレ図柄(いずれの当選役図柄に該当しない図柄)を含むことができる。図柄帯にはこれらの図柄が所定個数分だけ一定間隔で配置されており(これにより図柄列が形成される)、この図柄帯が可動表示体に付されている。
複数の可動表示体は個々に停止操作を受け付けることが可能となっており、(遊技者により)全ての可動表示体の停止操作が受け付けられると、当該ゲームにおける内部抽選の抽選結果に基づいて、各可動表示体の変動停止の制御が行われる。
図柄変動表示装置はその装置内の所定箇所に図柄表示部を備えており、図柄表示部では、各可動表示体の図柄を所定個数分の図柄群として表示することが可能となっている。なお、図柄表示部は、遊技機本体の前面側に設けることにより遊技者が遊技機に正対してゲームを行うことができる。
図柄表示部内には、上記可動表示体の回転中は変動している図柄群を、あるいは可動表示体の停止時には所定個数分の図柄群を視認することができる。そして、最終的に全ての可動表示体が停止状態となると、可動表示体ごと図柄表示部内に停止した図柄からなる図柄群が形成される。この図柄表示部内に表示された図柄群からなる態様が最終的な図柄の組み合わせ態様(表示態様)となる。
そして、ゲームの進行に伴い、複数の演出態様を遊技機の外部に向けて実行する(演出実行手段)。このような演出実行手段は、遊技者の視覚や聴覚に訴えるものを指す。例えば、液晶ディスプレイやELディスプレイ(Electroluminescence Display)、ドットLED、更にはランプ等に代表される表示手段(または発光手段)や、スピーカなどに代表される音響手段である。なお、遊技者の触覚に訴えるものを含めてもよい(例えば、振動を起こす手段)。これらの演出実行手段により、遊技者はゲームを視覚的、聴覚的(あるいは触覚的)に楽しむことができる。
1回のゲームごとに行われる内部抽選は、遊技者の開始操作を契機として行われる。ここでいう「内部」とは、抽選の中味が遊技者に知らされておらず、遊技者の知覚できないところで抽選が行われることを表したものであり、実際に内部抽選は遊技機の動作を制御する制御装置(制御基板)にて行われる。内部抽選手段の行う内部抽選の方法としては、所定の数値範囲内(最小乱数値から最大乱数値までの範囲内)で乱数を発生させておき、その中から1回のゲームごとに乱数を1つ取得すると、この取得した1つの乱数の値を予め決められた当たり値と比較することで抽選結果を判断するものが挙げられる。
内部抽選では複数種類の抽選結果(ゲーム結果)が予め決められている。そして、このゲーム結果にそれぞれ当選役を対応させている。つまり、内部抽選の結果となる複数種類のゲーム結果には、それぞれ対応する当選役が予め決められているということになる。これらの当選役は、種類別に上記所定範囲内の乱数の値がそれぞれ当たり値として割り当てられている。当たり値には当選役ごとに幅(数値範囲)が設けられており、取得された乱数の値がいずれかの当たり値の範囲内にあれば、その当たり値に対応する当選役に当選したと判断される。このような内部抽選の仕組みでは、全乱数値(所定の数値範囲内)に占める当たり値の数の割合から当選役の当選確率が算出される。
また当選役には、一つの当たり値に対して、複数の遊技特典を付与することが可能なものを含めてもよい。このようにすると、1回の内部抽選で2つの当選役に当選となる場合もあるということになる。また、当該ゲームの結果として図柄表示部内に表示された結果とは別の当選役にも同時に当選していたかもしれないという可能性(あるいは期待感)を遊技者に持たせることができる。これらのことは「当たり値には、1つの当選役に対応する単独当たり値と、複数の当選役に対応する共有当たり値がある」、あるいは「1回のゲーム結果には、1つの当選役に対応する遊技特典のみを許容する場合と、複数の当選役に対応する遊技特典を許容する場合がある」と言い換えることもできる。
1回のゲームで行われた内部抽選の結果は、少なくとも当該ゲームでは維持されている。当選役のなかには、当該ゲーム限りで結果が破棄されるものもあれば、次回以降のゲームまで持ち越されるものもある。また、内部抽選の結果がいずれの当選役にも該当しない場合、ハズレということになる。なお、ハズレも内部抽選の結果の一つである。また、ハズレは、いずれの当選役に対応する遊技特典も付与しない非当選役ともいえるため、以下では、必要に応じてハズレ役という。
そして、これらの演出実行手段により実行される演出態様には、ゲームの進行に伴う複数の内容のものが含まれている。例えば、当該ゲームにて内部抽選の結果として選び出された当選役を示唆するものや、当該ゲームから複数回のゲームにわたって連続的に行うもの(筋書き的に進んでいく態様や、段階的に進んでいく態様など)などがある。このような演出態様は、ゲームの進行に応じて行われることにより、遊技者が当該ゲームの結果(内部抽選の結果としていずれの当選役が選び出されたかを指す、以下同様)を予想したり、演出態様自体を楽しんだりして、ゲームに面白みを付加してゲームを進めやすくするものである。
各可動表示体が停止状態となった際に図柄表示部内に表示される図柄群のうち、それぞれの可動表示体から少なくとも1つずつ図柄を選び出したときにできる全ての可動表示体にまたがった図柄の組み合わせのうち、有効となる表示位置が決められる。ここでいう「有効となる表示位置」とは、全ての可動表示体が停止状態となった際に、予め決められた所定の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様が表示されたか否かを判定する基準となる表示位置(判定表示位置という、以下同様)のことをいう。つまり、上記所定の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様は、判定表示位置に表示されてはじめて有効(対応する遊技特典等が付与される)となるのである。
判定表示位置は、図柄表示部内での並び、組み合わせ等を意味し、複数の可動表示体にまたがる水平または斜めの並び(直線型となる形)の組み合わせのことをいう。なお、判定表示位置は直線型以外の形の組み合わせ(例えば、への字型、V字型、折れ曲がり型、ジグザグ型となる形の組み合わせなどが挙げられる)であってもよいし、さらに、直線型とこれらを適宜組み合わせてもよい。
また、遊技価値の掛け数に応じて判定表示位置を変更させてもよい。これは、「1回のゲームごとに掛けられた遊技価値の掛け数に応じて図柄表示部内の判定表示位置を変更させる」ということである。これにより、例えば遊技価値の掛け数を増やせば、判定表示位置を増やすことができたり、あるいは遊技価値の掛け数を減らせば、判定表示位置を減らすことができたり、することが可能となる。このようにすると、遊技価値の掛け数をできる限り多くしてゲームを行えば、内部抽選の結果として所定の当選役に当選となっている場合、該当する所定の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様を判定表示位置に表示できる可能性が高くなる(表示させやすくすることができる)。
全ての可動表示体が停止すると、図柄表示部内の判定表示位置に予め決められたいずれかの当選役に対応する図柄(当選役図柄という、以下同様)の組み合わせ態様(全て同種類の図柄からなる組み合わせ)が表示されたか否かを判定する(図柄表示態様判定手段)。すなわち、本発明の遊技機では、少なくとも全て同種類の図柄からなる組み合わせは、いずれかの当選役に対応していることになる。
図柄表示部内の判定表示位置に全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されると、所定数の遊技価値が付与される。なお、遊技価値の付与は当該ゲームのみに限られるものではなく、次回以降のゲーム(当該ゲームの次回を含めて以後に行われるゲームのこと、以下同様)で実行させるものでもよい。つまり、図柄表示態様判定手段の判定が満たされた場合を契機として遊技価値の付与を実行するということになる。
そして、このとき遊技価値の付与に伴い遊技者に向けて特別演出が実行される。この特別演出は、遊技価値の付与が行われていることを遊技者に向けて報知(告知、教示)する態様の演出である。
一方、図柄表示部内の判定表示位置に全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されなかった場合は、特定の組み合わせ態様(少なくとも複数種類の図柄からなる特定の組み合わせ態様のことを指す、以下同様)を除いてはハズレとなる。つまり、バラバラな図柄の組み合わせ態様(全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様以外のこと、以下同様)のほとんどは、ハズレとなる図柄の組み合わせ(この表示態様をハズレ目という、以下同様)ということになる。従って、「バラバラな図柄の組み合わせ態様はハズレである」といった認識を遊技者は持ちやすい。
そして、ハズレ目と同様にバラバラな図柄の組み合わせのうち「特定の組み合わせ態様」となった場合には、最小単位数の遊技価値が付与される(最小単位遊技価値付与手段)。この最小単位数とは、1回のゲームを行うために必要な遊技価値の最小限度の数のことをいう。以下では、この特定の組み合わせ態様のことをバラケ目といい、ハズレ目と区別して呼称する。そして、バラケ目に対応する当選役のことをバラケ目役という。なお、これに対して、全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様に対応する当選役のことをゾロ目役という。
なお、バラケ目役の場合も遊技価値の付与は当該ゲームのみに限られるものではなく、次回以降のゲームで実行させるものでもよい。つまり、特定図柄表示態様判定手段の判定が満たされた場合を契機として遊技価値の付与を実行するということになる。
そして、このときは遊技価値の付与が行われていることを遊技者に報知(告知、教示)する態様の演出は実行されず、代わりに通常演出を実行させる。つまり、通常演出とは遊技価値の付与を遊技者に意識させる態様のものではなく、ゲームの進行上、ハズレとなった場合に実行される演出(ハズレ演出という、以下同様)や普通に実行されている演出(通常状態でいつも実行されている態様の演出、ゲームの進行上で最も多い頻度にて実行される態様の演出など)のことを指す。なお、通常演出には何も行わない態様のものも含まれる。何も行わない態様ということは、演出実行手段がいずれの演出態様を実行しないことともいえる。
このように、バラケ目役の場合に通常演出を実行させることにより、遊技者には当該ゲームの結果が特段に興味を惹くものではない(つまり、ハズレの可能性が極めて高い)といった意識を持たせるだけに留めることができる。
さらに、バラケ目役では、付与される遊技価値の総数が最小単位数であるため、遊技者が遊技価値の付与されたことを気づかずにゲームを進めていってしまうことも多々あることとなる。すなわち、付与する遊技価値の総数が少なければ、その分だけ遊技価値の付与に要する時間を短縮することができ、遊技者に遊技価値が付与されたことをほとんど気づかせずにゲームを進めさせていくことも可能となる。
また、遊技者が最小単位数の遊技価値の付与が行われていることに気付いた場合には、さらなる驚きを与えることができる。すなわち、ハズレ目であったにも関わらず、遊技価値の付与が行われたということを遊技者が目の当たりにすると、どのような図柄の組み合わせであれば遊技価値が付与されるのか、ハズレ目であっても遊技価値が付与されるのか、といったことでハズレ目、特にバラケ目役に注目するようになる。
以上のことから、「バラバラな図柄の組み合わせ態様はハズレである」といったことを遊技者に認識させつつも、ハズレ目であっても遊技価値が付与される場合もあるため、ハズレ目となることが延々と続くような状況となっても、遊技者のゲームに対する興趣の低下を極力抑えることができる。
さらに、当該ゲームの結果がハズレであるのか、それともバラケ目役であるのかを、遊技者が演出態様から判別することは不可能であるため、ハズレ目となる場合によく目にする演出態様(ハズレ演出や通常演出など)を遊技者が見慣れてくるほど、さらなる驚き(衝撃、インパクト)を与えることができる。すなわち、当該ゲームの途中にも関わらず概ねその結果(当該ゲームの結果)がハズレであると予想がついてしまうような状況であっても、当該ゲームの最後(全ての可動表示体が停止状態となったときを指す)に遊技価値が付与されることにより、大きな驚きを遊技者が受けることになる。従って、遊技者はハズレ目に対する認識を改めて、バラケ目役に新たな興味を持つことになるため、ハズレ目が続くような状況であっても、常に遊技価値が付与されるのではないかという期待をもってゲームに臨めるようになり、ゲームに対する興趣の低下を極力抑えることができる。
(解決手段2)
解決手段2は、解決手段1に記載の遊技機において、前記最小単位遊技価値付与手段は、1回のゲームに必要な最小単位数の遊技価値として数量1の遊技価値を付与することを特徴とすることを特徴とする遊技機である。
解決手段2によれば、解決手段1に記載の遊技機では、バラケ目役の遊技特典として付与させる遊技価値の総数は、数量1となる。この数量1とは、例えば、メダルやコインでは1枚、遊技球などでは1個ということを指す。これは、バラケ目役にて付与される遊技価値を極力目立ちにくくすることができる最小の数量である。すなわち、1回のゲームにおいて遊技価値の付与が行われる場合、遊技価値の総数に比例して付与するための所要時間が増加することとなるため、最小の数量にすることで、この所要時間が短縮される。従って、遊技者が連続して何回ものゲームを行っている場合などでは、最小数量の遊技価値が付与されたことを見過ごしてしまう可能性が極めて高くなる。
そして、遊技者がこのバラケ目役に全く気付かずに終始ゲームを続けていった場合、遊技者が単位時間当たりに消費する遊技価値の総数を減少させることも可能となる。よって、遊技者が所有する一定数の遊技価値にて試行できるゲーム回数が増えるという効果が期待できる。
また、遊技者が最小数量の遊技価値が付与されたことに気付いた場合、どのような当選役にて遊技価値の付与が行われたのかという新たな興味を与えることができる。すなわち、ハズレ目であっても遊技価値が付与されることもあるため、遊技者は毎回のゲームに気が抜けなくなる。従って、ハズレ目ばかりが続くことによって、遊技者が興趣を低下させてしまうといったことを極力抑えることができる。
(解決手段3)
解決手段3は、解決手段1または2に記載の遊技機において、前記図柄表示態様判定手段は、前記判定表示位置に少なくとも所定の図柄を1つ含むだけで他の図柄は任意でよい図柄の組み合わせ態様が表示されたか否かを判定する所定図柄表示態様判定手段をさらに備え、前記所定図柄表示態様判定手段により少なくとも所定の図柄を1つ含み他は任意の図柄である図柄の組み合わせ態様が表示されたことが判定されると、所定数の遊技価値を付与する所定遊技価値付与手段をさらに有することを特徴とする遊技機である。
解決手段3によれば、少なくとも所定の図柄を1つ含むだけで遊技価値の付与が行われる当選役がある。言い換えれば、「当選役図柄の組み合わせには、少なくとも当選役図柄を1つ含むだけで、残りの図柄は何でもよいという組み合わせに対応する当選役」があることになる。これは、複数の可動表示体のうち、少なくとも1つの可動表示体のみで所定の図柄が表示されたかを判定することを意味する。そして、この可動表示体を判定対象可動表示体という。
つまり、「所定図柄表示態様判定手段は、判定対象可動表示体についてのみ当該可動表示体にて判定表示位置として選び出された箇所に所定の図柄が表示されたか否かを判定する」という構成を備えている。従って、所定の図柄はこの判定対象可動表示体が停止した際に、対応する判定表示位置(判定表示位置として当該可動表示体について少なくとも1つの図柄が選び出された箇所)に表示されればよいこととなる。これにより、遊技者が全ての可動表示体を停止させる操作の負担(つまり、当選役図柄の組み合わせを停止させるために毎回全ての可動表示体を正確に狙って停止させる負担)を軽減させることができる。
(解決手段4)
解決手段4は、複数種類の図柄を施した図柄帯が付された可動表示体を複数有した図柄変動表示装置を備え、前記図柄変動表示装置は前記可動表示体に付された図柄帯上の図柄を所定個数分の図柄群として前記図柄変動表示装置内の所定箇所に表示可能とする図柄表示部を有し、遊技価値の投入と遊技者の始動操作により複数の前記可動表示体の変動を開始させ、全ての前記可動表示体の停止操作が受け付けられると、前記図柄表示部内に1回のゲームの結果を表示する遊技機であって、ゲームの進行に伴う複数の演出態様を遊技機の外部に向けて実行する演出実行手段と、前記複数の演出態様からゲームの進行に応じた演出態様を選択する演出態様選択手段と、1回のゲームごとに予め決められた複数のゲーム結果の中からいずれかを選び出す抽選を行う内部抽選手段と、前記内部抽選手段による内部抽選の結果に基づいて、変動する複数の前記可動表示体の変動停止を制御する可動表示体停止制御手段と、前記図柄表示部内に表示された所定個数分の図柄群を複数の前記可動表示体にまたがって見た場合に、各々の前記可動表示体について少なくとも1つの図柄を選び出してできる組み合わせのうち、前記複数のゲーム結果のいずれかに対応する図柄の組み合わせ態様が表示されたときにその組み合わせ態様を有効とする表示位置を決定する判定表示位置決定手段と、全ての前記可動表示体が停止した場合、前記判定表示位置決定手段により決定された前記判定表示位置に全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されたか否かを判定する図柄表示態様判定手段と、前記図柄表示態様判定手段により全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されたことが判定されると、所定数の遊技価値を付与する遊技価値付与手段とを備え、前記図柄表示態様判定手段は、前記判定表示位置に全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されなかった場合、少なくとも複数種類の図柄からなる特定の組み合わせ態様が表示されたか否かを判定する特定図柄表示態様判定手段と、前記判定表示位置に少なくとも所定の図柄を1つ含むだけで他の図柄は任意でよい図柄の組み合わせ態様が表示されたか否かを判定する所定図柄表示態様判定手段とを有し、前記特定図柄表示態様判定手段により前記特定の組み合わせ態様が表示されたことが判定されると、1回のゲームに必要な最小単位数の遊技価値として数量1の遊技価値を付与する最小単位遊技価値付与手段と、前記所定図柄表示態様判定手段により少なくとも所定の図柄を1つ含み他は任意の図柄である図柄の組み合わせ態様が表示されたことが判定されると、所定数の遊技価値を付与する所定遊技価値付与手段とをさらに備え、前記演出実行手段は、前記遊技価値付与手段が所定数の遊技価値の付与を実行する場合には当該遊技価値の付与が実行されていることを知らせる特別演出を実行させ、前記最小単位遊技価値付与手段が最小単位の遊技価値の付与を実行する場合には当該遊技価値の付与が実行されていることを知らせない通常演出を実行させることを特徴とする遊技機である。
(解決手段4)
解決手段4によれば、本発明の遊技機は、複数種類の図柄を施した図柄帯が付された可動表示体と、この可動表示体を複数備えた図柄変動表示装置を有している。そして、遊技価値の投入が行われた状態で遊技者によるゲームの開始操作(始動操作)が受け付けられると、この複数の可動表示体を変動(回転、移動など)させるとともに内部抽選を実行し、内部抽選の結果と遊技者による停止操作に基づいて図柄変動表示装置では1回のゲームの結果が表示される。
図柄は、遊技者が視覚によって個々を識別することができる絵、記号、マーク、飾り文字等を意味する。これらの図柄は遊技者が本発明の遊技機でゲームをする際の目印(可動表示体の停止操作を行う際の目安)とすることができる。この図柄のなかには、上記の当選役図柄や、ハズレ図柄(いずれの当選役図柄に該当しない図柄)を含むことができる。図柄帯にはこれらの図柄が所定個数分だけ一定間隔で配置されており(これにより図柄列が形成される)、この図柄帯が可動表示体に付されている。
複数の可動表示体は個々に停止操作を受け付けることが可能となっており、(遊技者により)全ての可動表示体の停止操作が受け付けられると、当該ゲームにおける内部抽選の抽選結果に基づいて、各可動表示体の変動停止の制御が行われる。
図柄変動表示装置はその装置内の所定箇所に図柄表示部を備えており、図柄表示部では、各可動表示体の図柄を所定個数分の図柄群として表示することが可能となっている。なお、図柄表示部は、遊技機本体の前面側に設けることにより遊技者が遊技機に正対してゲームを行うことができる。
図柄表示部内には、上記可動表示体の回転中は変動している図柄群を、あるいは可動表示体の停止時には所定個数分の図柄群を視認することができる。そして、最終的に全ての可動表示体が停止状態となると、可動表示体ごと図柄表示部内に停止した図柄からなる図柄群が形成される。この図柄表示部内に表示された図柄群からなる態様が最終的な図柄の組み合わせ態様(表示態様)となる。
そして、ゲームの進行に伴い、複数の演出態様を遊技機の外部に向けて実行する(演出実行手段)。このような演出実行手段は、遊技者の視覚や聴覚に訴えるものを指す。例えば、液晶ディスプレイやELディスプレイ(Electroluminescence Display)、ドットLED、更にはランプ等に代表される表示手段(または発光手段)や、スピーカなどに代表される音響手段である。なお、遊技者の触覚に訴えるものを含めてもよい(例えば、振動を起こす手段)。これらの演出実行手段により、遊技者はゲームを視覚的、聴覚的(あるいは触覚的)に楽しむことができる。
1回のゲームごとに行われる内部抽選は、遊技者の開始操作を契機として行われる。ここでいう「内部」とは、抽選の中味が遊技者に知らされておらず、遊技者の知覚できないところで抽選が行われることを表したものであり、実際に内部抽選は遊技機の動作を制御する制御装置(制御基板)にて行われる。内部抽選手段の行う内部抽選の方法としては、所定の数値範囲内(最小乱数値から最大乱数値までの範囲内)で乱数を発生させておき、その中から1回のゲームごとに乱数を1つ取得すると、この取得した1つの乱数の値を予め決められた当たり値と比較することで抽選結果を判断するものが挙げられる。
内部抽選では複数種類の抽選結果(ゲーム結果)が予め決められている。そして、このゲーム結果にそれぞれ当選役を対応させている。つまり、内部抽選の結果となる複数種類のゲーム結果には、それぞれ対応する当選役が予め決められているということになる。これらの当選役は、種類別に上記所定範囲内の乱数の値がそれぞれ当たり値として割り当てられている。当たり値には当選役ごとに幅(数値範囲)が設けられており、取得された乱数の値がいずれかの当たり値の範囲内にあれば、その当たり値に対応する当選役に当選したと判断される。このような内部抽選の仕組みでは、全乱数値(所定の数値範囲内)に占める当たり値の数の割合から当選役の当選確率が算出される。
また当選役には、一つの当たり値に対して、複数の遊技特典を付与することが可能なものを含めてもよい。このようにすると、1回の内部抽選で2つの当選役に当選となる場合もあるということになる。また、当該ゲームの結果として図柄表示部内に表示された結果とは別の当選役にも同時に当選していたかもしれないという可能性(あるいは期待感)を遊技者に持たせることができる。これらのことは「当たり値には、1つの当選役に対応する単独当たり値と、複数の当選役に対応する共有当たり値がある」、あるいは「1回のゲーム結果には、1つの当選役に対応する遊技特典のみを許容する場合と、複数の当選役に対応する遊技特典を許容する場合がある」と言い換えることもできる。
1回のゲームで行われた内部抽選の結果は、少なくとも当該ゲームでは維持されている。当選役のなかには、当該ゲーム限りで結果が破棄されるものもあれば、次回以降のゲームまで持ち越されるものもある。また、内部抽選の結果がいずれの当選役にも該当しない場合、ハズレということになる。なお、ハズレも内部抽選の結果の一つである。また、ハズレは、いずれの当選役に対応する遊技特典も付与しない非当選役ともいえるため、以下では、必要に応じてハズレ役という。
そして、これらの演出実行手段により実行される演出態様には、ゲームの進行に伴う複数の内容のものが含まれている。例えば、当該ゲームにて内部抽選の結果として選び出された当選役を示唆するものや、当該ゲームから複数回のゲームにわたって連続的に行うもの(筋書き的に進んでいく態様や、段階的に進んでいく態様など)などがある。このような演出態様は、ゲームの進行に応じて行われることにより、遊技者が当該ゲームの結果(内部抽選の結果としていずれの当選役が選び出されたかを指す、以下同様)を予想したり、演出態様自体を楽しんだりして、ゲームに面白みを付加してゲームを進めやすくするものである。
各可動表示体が停止状態となった際に図柄表示部内に表示される図柄群のうち、それぞれの可動表示体から少なくとも1つずつ図柄を選び出したときにできる全ての可動表示体にまたがった図柄の組み合わせのうち、有効となる表示位置が決められる。ここでいう「有効となる表示位置」とは、全ての可動表示体が停止状態となった際に、予め決められた所定の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様が表示されたか否かを判定する基準となる表示位置(判定表示位置という、以下同様)のことをいう。つまり、上記所定の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様は、判定表示位置に表示されてはじめて有効(対応する遊技特典等が付与される)となるのである。
判定表示位置は、図柄表示部内での並び、組み合わせ等を意味し、複数の可動表示体にまたがる水平または斜めの並び(直線型となる形)の組み合わせのことをいう。なお、判定表示位置は直線型以外の形の組み合わせ(例えば、への字型、V字型、折れ曲がり型、ジグザグ型となる形の組み合わせなどが挙げられる)であってもよいし、さらに、直線型とこれらを適宜組み合わせてもよい。
また、遊技価値の掛け数に応じて判定表示位置を変更させてもよい。これは、「1回のゲームごとに掛けられた遊技価値の掛け数に応じて図柄表示部内の判定表示位置を変更させる」ということである。これにより、例えば遊技価値の掛け数を増やせば、判定表示位置を増やすことができたり、あるいは遊技価値の掛け数を減らせば、判定表示位置を減らすことができたり、することが可能となる。このようにすると、遊技価値の掛け数をできる限り多くしてゲームを行えば、内部抽選の結果として所定の当選役に当選となっている場合、該当する所定の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様を判定表示位置に表示できる可能性が高くなる(表示させやすくすることができる)。
全ての可動表示体が停止すると、図柄表示部内の判定表示位置に予め決められたいずれかの当選役に対応する図柄(当選役図柄という、以下同様)の組み合わせ態様(全て同種類の図柄からなる組み合わせ)が表示されたか否かを判定する(図柄表示態様判定手段)。すなわち、本発明の遊技機では、少なくとも、全て同種類の図柄からなる組み合わせは、いずれかの当選役に対応していることになる。
また、少なくとも所定の図柄を1つ含むだけで当選役図柄の組み合わせ態様として判定するものもある(所定図柄表示態様判定手段)。言い換えれば、「当選役図柄の組み合わせとして、少なくとも所定の当選役図柄を1つ含むだけで残りの図柄は何でもよいという組み合わせに対応する当選役」があることになる。これは、複数の可動表示体のうち、少なくとも1つの可動表示体のみで所定の図柄が表示されたかを判定することを意味する。この可動表示体を判定対象可動表示体という。
つまり、「所定図柄表示態様判定手段は、判定対象可動表示体についてのみ当該可動表示体にて判定表示位置として選び出された箇所に所定の図柄が表示されたか否かを判定する」という構成を備えている。従って、所定の図柄はこの判定対象可動表示体が停止した際に、対応する判定表示位置(判定表示位置として当該可動表示体について少なくとも1つの図柄が選び出された箇所)に表示されればよいこととなる。これにより、遊技者が全ての可動表示体を停止させる操作の負担(つまり、当選役図柄の組み合わせを停止させるために毎回全ての可動表示体を正確に狙って停止させる負担)を軽減させることができる。
図柄表示部内の判定表示位置に全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されると、所定数の遊技価値が付与される(遊技価値付与手段)。また、図柄表示部内の判定表示位置に所定の図柄を1つ含み他は任意の図柄である図柄の組み合わせ態様が表示された場合にも、所定数の遊技価値が付与される(所定遊技価値付与手段)。なお、上記所定数は同じであることに限定されない。そして、遊技価値の付与は当該ゲームのみに限られるものではなく、次回以降のゲーム(当該ゲームの次回を含めて以後に行われるゲーム)で実行させるものでもよい。つまり、図柄表示態様判定手段の判定が満たされた場合を契機として遊技価値の付与を実行するということになる。
そして、このとき遊技価値の付与に伴い遊技者に向けて特別演出が実行される。この特別演出は、遊技価値の付与が行われていることを遊技者に向けて報知(告知、教示)する態様の演出である。なお、遊技価値の付与は当該ゲームのみに限られるものではなく、次回以降のゲーム(当該ゲームの次回を含めて以後に行われるゲーム)で実行させるものでもよい。つまり、図柄表示態様判定手段の判定が満たされた場合を契機として遊技価値の付与を実行するということになる。
一方、図柄表示部内の判定表示位置に全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されなかった場合は、特定の組み合わせ態様(少なくとも複数種類の図柄からなる特定の組み合わせ態様のことを指す、以下同様)を除いてはハズレとなる。つまり、バラバラな図柄の組み合わせ態様(全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様以外を指す)は、ハズレとなる図柄の組み合わせ(この表示態様をハズレ目という)ということになる。従って、「バラバラな図柄の組み合わせ態様はハズレである」といった認識を遊技者は持ちやすい。
なお、ここでいうハズレ目及びバラケ目には、前述の「少なくとも所定の図柄を1つ含むだけで当選役図柄の組み合わせ態様として判定するもの」は含まれない。すなわち、ハズレ目及びバラケ目は複数の可動表示体のうち、全ての可動表示体について、ハズレ目またはバラケ目を形成する図柄が表示されたかを判定することを意味する。
そして、ハズレ目と同様にバラバラな図柄の組み合わせのうち「特定の組み合わせ態様」となった場合には、最小単位数の遊技価値が付与される(最小単位遊技価値付与手段)。この特定の組み合わせ態様に対応する当選役のことをバラケ目役という。なお、これに対して、全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様に対応する当選役のことをゾロ目役という。
ここでいう最小単位数とは、1回のゲームを行うために必要な遊技価値の最小限度の数のことをいう。そして、この総数は数量1となる。この数量1とは、例えば、メダルやコインでは1枚、遊技球などでは1個ということを指す。これは、バラケ目役にて付与される遊技価値を極力目立ちにくくすることができる最小の数量である。すなわち、1回のゲームにおいて遊技価値の付与が行われる場合、遊技価値の総数に比例して付与するための所要時間が増加することになるため、最小の数量にすることで、この所要時間が短縮される。そして、遊技者が連続して何回ものゲームを行っている場合、最小数量の遊技価値が付与されたことを見過ごしてしまうといったことも有り得ることとなる。
そして、遊技者がこのバラケ目役に全く気付かずに終始ゲームを続けていった場合、遊技者が消費する遊技価値の単位時間当たりの総数を減少させる効果も奏する。これは、遊技者が所有する一定数の遊技価値にて試行できるゲーム回数が増えるということである。
また、遊技者が最小数量の遊技価値が付与されたことに気付いた場合、どのような当選役にて遊技価値の付与が行われたのかという新たな興味を与えることができる。すなわち、ハズレ目であっても遊技価値が付与されることもあるため、遊技者は毎回のゲームに気が抜けなくなる。従って、ハズレ目ばかりが続いて遊技者が興趣を大きく低下させてしまうといったことを極力抑えることができる。
なお、バラケ目役の場合も遊技価値の付与は当該ゲームのみに限られるものではなく、次回以降のゲームで実行させるものでもよい。つまり、特定図柄表示態様判定手段の判定が満たされた場合を契機として遊技価値の付与を実行するということになる。
そして、このときは遊技価値の付与が行われていることを遊技者に報知(告知、教示)する態様の演出は実行されず、代わりに通常演出を実行させる。つまり、通常演出とは遊技価値の付与を遊技者に意識させる態様のものではなく、ゲームの進行上、ハズレとなった場合に実行される演出(ハズレ演出)や普通に実行されている演出(通常状態でいつも実行されている態様の演出、ゲームの進行上で最も多い頻度にて実行される態様の演出など)のことを指す。なお、通常演出には何も行わない態様のものも含まれる。何も行わない態様ということは、演出実行手段がいずれの演出態様を実行しないことともいえる。
このように、バラケ目役の場合に通常演出を実行させることにより、遊技者には当該ゲームの結果が特段に興味を惹くものではない(つまり、ハズレの可能性が極めて高い)といった意識を持たせるだけに留めることができる。
さらに、バラケ目役では、付与される遊技価値が最小の数量である数量1のため、遊技者が遊技価値の付与されたことを気づかずにゲームを進めていってしまう可能性が極めて高くなる。これは、遊技価値の付与に要する所要時間が最大限短縮されるため、遊技者に遊技価値が付与されたことをほとんど気付かせることがないからである。
また、遊技者が最小数量の遊技価値の付与が行われていることに気付いた場合には、さらなる驚きを与えることができる。すなわち、ハズレ目であったにも関わらず、遊技価値の付与が行われたということを遊技者が目の当たりにすると、どのような図柄の組み合わせであれば遊技価値が付与されるのか、ハズレ目であっても遊技価値が付与されるのか、といったことでハズレ目、特にバラケ目役に注目するようになる。
以上のことから、「バラバラな図柄の組み合わせ態様はハズレである」といったことを遊技者に認識させつつも、ハズレ目であっても遊技価値が付与される場合もあるため、ハズレ目となることが延々と続くような状況となっても、遊技者のゲームに対する興趣の低下を極力抑えることができる。
さらに、当該ゲームの結果がハズレであるのか、それともバラケ目役であるのかを、遊技者が演出態様から判別することは不可能なものである。そのため、ハズレ目となる演出態様(ハズレ演出や通常演出など)を遊技者が見慣れてくると、より一層の効果を奏することになる。すなわち、当該ゲームの途中にも関わらず概ねその結果(当該ゲームの結果)がハズレであると予想がついてしまうような状況であっても、当該ゲームの最後(全ての可動表示体が停止状態となったときを指す)に遊技価値が付与されることにより、ハズレから遊技価値が付与されたことに対して遊技者に大きな驚き(衝撃、インパクト)を与えることができる。従って、遊技者はハズレ目に対する認識を改めて、ハズレ(特にバラケ目役)に新たな興味を持つことになるため、ハズレ目が続くような状況であっても遊技者の興趣の低下を極力抑えることができる。
(解決手段5)
解決手段5は、解決手段1から4のいずれかに記載の遊技機において、所定期間に消費される遊技価値の総数の多い通常遊技状態に比べて、前記消費される遊技価値の総数の少ない有利遊技状態にてゲームの進行を制御する有利遊技状態制御手段と、前記特定図柄表示態様判定手段による判定が満たされたことを契機として、前記有利遊技状態制御手段による遊技状態の制御を開始させる有利遊技状態開始手段をさらに備えたことを特徴とする遊技機である。
解決手段5によれば、解決手段1から4のいずれかに記載の遊技機では、少なくとも通常遊技状態、有利遊技状態という複数の遊技状態にてゲームの進行が制御されることになる。ここで通常遊技状態とは、任意の所定期間(所定回数のゲームを行う期間)に遊技者が消費する遊技価値の総数が多い状態にてゲームの進行が制御される遊技状態のことをいう。1回のゲームには掛け数として投入する遊技価値が必要であるため、ゲームを続ければその分だけ遊技者は所有している遊技価値を減らしていくことになる。そして、いずれかの当選役の遊技特典が付与された場合のみ遊技価値を減らす程度が低く抑えられたり、あるいは増やすことができたり、することとなる。なお、遊技価値を減らす程度が低く抑えられる遊技特典とは、例えば、掛け数と同数以下の遊技価値が付与されるものや、遊技価値の投入なしで1回のゲームを行うことのできるもの(いわゆる再遊技)などが挙げられる。
すなわち、消費する遊技価値の総数とは、[(所定期間に掛け数として投入された遊技価値の総数)−(付与された遊技価値の総数)]ということになる。従って、通常遊技状態は、この消費する遊技価値の総数が多くなる状態、つまり、遊技者がゲームを続ければそれだけ所有する遊技価値を減らしていく遊技状態ということになる。
一方、有利遊技状態とは、上記通常遊技状態に比べると任意の所定期間に遊技者が消費する遊技価値の総数が少ない状態にてゲームの進行が制御される遊技状態のことをいう。つまり、有利遊技状態では、遊技価値の付与機会を増やしたり、上記再遊技となる機会を増やしたり、することにより遊技者が消費する遊技価値の総数を少なく抑えた遊技状態ということになる。
例えば、掛け数と同数以下の遊技価値が付与される機会を増やしたり、再遊技となる機会を増やしたり、することにより、通常遊技状態に比べれば、遊技者が所有している遊技価値を消費していく度合いが緩やかな態様(任意の所定期間において消費される遊技価値の総数が通常遊技状態に比べて少なく抑えられている態様)となる。このような有利遊技状態でのゲームを続ければ、遊技価値の増加は見込めないが、遊技者は遊技価値をあまり減らさずにゲームを続けられるという有利な条件が保たれることになる。
なお、有利遊技状態は、あくまでも通常遊技状態に比べて有利(つまり、任意の所定期間に消費される遊技価値の総数が少ない)であればよいため、所定期間に遊技価値の増加が期待できる態様を含めてもよい。例えば、所定の当選役(掛け数を超える遊技価値が付与される遊技特典に対応する)の当選確率を通常遊技状態での当選確率と比べて向上させるなどして、有利遊技状態でのゲームが続くかぎり遊技価値の増加が可能な態様とすることなどである。この場合には、有利遊技状態でのゲームを続ければ続けるほど、遊技者は遊技価値を増やしていくことを期待することができる。
そして、当該ゲームにてバラケ目となった場合、これを契機として有利遊技状態にてゲームの進行が制御される(有利遊技状態制御手段)。ここでいう「契機」には、バラケ目が図柄表示部内の判定表示位置に表示された時点や、最小単位の遊技価値の付与が行われた時点を含むものである。
従って、実際には、次ゲーム(当該ゲームの次回に行われるゲームのこと、以下同様)から有利遊技状態が開始されることになる。つまり、バラケ目役は有利遊技状態の開始条件ということになる。
このようなことから、バラケ目となった場合、遊技価値の付与に加えて有利遊技状態の開始契機という遊技特典が付加されることになる。従って、バラケ目役にて付与される遊技価値の総数を最小単位数に抑えても、さらなる付加価値を持たせることができる。従って、遊技者がバラケ目を特定できる水準まで経験や技量を積み重ねた場合であっても、バラケ目は期待のできないものといった印象を持たせることがほとんどなく、興趣の低下を招きづらいものとすることができる。
(解決手段6)
解決手段6は、解決手段1から5のいずれかに記載の遊技機において、前記可動表示体停止制御手段は、前記特定の組み合わせ態様を前記図柄表示部内に導出させることが許容されている場合、当該組み合わせ態様を導出させる前記可動表示体の回転停止を制御する特定図柄表示停止制御手段をさらに備えたことを特徴とする遊技機である。
解決手段6によれば、解決手段1から5のいずれかに記載の遊技機では、解決手段1等で説明した「特定の組み合わせ態様(バラケ目役となる組み合わせ態様、バラケ目)」を前記図柄表示部内に導出させることが許容されている場合に、図柄表示部内の判定表示位置にバラケ目が導出されるように可動表示体の回転停止の制御を実行する。なお、特定の組み合わせ態様が許容されている場合とは、当該ゲームの結果がバラケ目役に当選となったことを指すものである。
このことから、バラケ目役については、いわゆる「取りこぼし」(当選したにも関わらず、対応する遊技特典が得られずにその遊技特典を消滅させてしまうこと)が生じないこととなる。従って、遊技者はバラケ目役に対応する遊技特典は必ず獲得することができるものとなる。
このとき、バラケ目役となる割合(内部抽選の結果としてバラケ目役に当選する割合、バラケ目役の当選確率)は低く抑えることが望ましい。例えば、内部抽選の結果として選び出される複数の当選役のうち、バラケ目役の当選確率を最も低くすることなどである。このようにすると、バラケ目は遊技者が滅多に見ることのできない価値のあるものとなる(いわゆる、レアな当選役)。従って、遊技者はハズレ目が続く状況であっても、いつバラケ目となるか分からないため、毎回のゲームに期待をもって臨むことができ、興趣の低下を極力抑えることができる。
(解決手段7)
解決手段7は、解決手段5または6のいずれかに記載の遊技機において、前記有利遊技状態制御手段は、所定期間だけ前記有利遊技状態を継続させることを特徴とする遊技機である。
解決手段7によれば、解決手段5または6に記載の遊技機では、有利遊技状態は、所定期間だけ継続する。すなわち、所定期間を経過すると(所定数のゲーム回数に到達すること)終了となる。この所定期間は数回から多くとも十回程度のゲーム回数に留めることが望ましい。すなわち、バラケ目となった後(次ゲーム)からは多くとも十回程度の期間だけ有利遊技状態が継続することとなる。
そして、解決手段6等から、バラケ目役には取りこぼしが生じないため、多くとも十回程度の有利遊技状態でのゲームは確実に行うことができる。
また、遊技者がバラケ目役(または、バラケ目)を特定できない、あるいは気付かないといった場合には、通常遊技状態からいきなり有利遊技状態が開始されたかの驚きが与えられることになり、ハズレが連続するような状況であっても興趣の低下を招きづらくすることができる。
(解決手段8)
解決手段8は、解決手段1から7のいずれかに記載の遊技機において、前記全て同種類の図柄からなる組み合わせのうち、さらに特別な組み合わせを有し、前記図柄表示態様判定手段により前記特別な組み合わせ態様が表示されたことが判定されると、前記通常遊技状態に比べて所定期間にて遊技価値の付与される機会を増加させた特別遊技状態にてゲームの進行を制御する特別遊技状態制御手段をさらに備えたことを特徴とする遊技機である。
解決手段8によれば、解決手段1から7のいずれかに記載の遊技機では、図柄表示部内の判定表示位置に特別な組み合わせ態様が表示されると、特別遊技状態という遊技状態にてゲームの進行が制御される。この特別遊技状態とは、通常遊技状態に比べて任意の所定期間に遊技価値が付与される機会を増加させた遊技状態のことをいう。このことから、「特別遊技状態制御手段は、通常遊技状態に比べて遊技価値の付与機会を増加させる遊技価値付与機会増加手段をさらに備える」という構成を含むものであるともいえる。すなわち、特別遊技状態では遊技価値の増加も望めるということになる。
この場合、特別遊技状態が継続する限りは、遊技価値が増加し続ける態様とすることが望ましい。さらにこのとき、特別遊技状態は所定の期間だけ継続すると終了するものとする。このようにすると、特別遊技状態は限られた回数のゲームにて終了するものとなり、この期間に遊技者に付与される遊技価値の総数をある程度一定なもの(平均的なもの)とすることができる。または、特別遊技状態は所定数の遊技価値が付与された場合に終了するものとしてもよい。このようにすれば、どのような遊技者(初心者、熟練者など)がゲームを行っても特別遊技状態にて獲得できる遊技価値の総数に格差が生じることがほぼなくなるため、遊技者の技量などによる不公平さ(不公平な印象)を極力なくすことができる。
(解決手段9)
解決手段9は、解決手段1から8のいずれかに記載の遊技機において、前記全て同種類の図柄からなる組み合わせのうち、改めて遊技価値を掛けることなく当該ゲームの掛け数が次回のゲームに持ち越される再遊技役に対応する組み合わせをさらに有し、前記再遊技役に対応する図柄の組み合わせ態様が前記図柄表示部内に表示されたことが前記図柄表示態様判定手段により判定されると、当該ゲームの掛け数を次回のゲームに持ち越して改めて遊技価値を掛けることなく次回のゲームを実行可能にする再遊技実行手段をさらに備えたことを特徴とする遊技機である。
解決手段9によれば、解決手段1から8のいずれかに記載の遊技機では、図柄表示部内の有効となる表示位置に再遊技役図柄の組み合わせ態様が表示されると、再遊技役に対応する遊技特典として、遊技状態が再遊技状態へ移行されることになる。この再遊技状態とは、遊技者が改めて遊技価値を掛けることなく当該ゲーム(今回のゲーム)の掛け数を持ち越して次回のゲームを実行させることができる状態のことをいう。つまり、再遊技役図柄の組み合わせが表示された場合、遊技者は遊技価値を新たに消費せずに1回分のゲームを行うことができることになる。従って、再遊技役に当選することが多くなれば、その分だけ遊技価値の消費を抑えることができ、遊技者が単位時間当たりに消費する遊技価値の量をある程度一定の範囲内に抑えることが可能となる。
また、再遊技役図柄の組み合わせについては、取りこぼしが生じないものとしてもよい。このようにすれば、遊技者の技量(目押しの技量など)によって、遊技価値の消費量に大幅な格差が生じるような事態を極力回避することができる。
さらに、解決手段5等から、有利遊技状態にて再遊技役の当選確率を向上されるような態様をとれば、有利遊技状態では遊技者は所有する遊技価値をほとんど減らさずに、現状維持しながらゲームを進めていくことが可能となる。
(解決手段10)
解決手段10は、解決手段1から9のいずれかに記載の遊技機において、前記全て同種類の図柄からなる組み合わせのうち、当該ゲームの結果として遊技価値を付与する一般小役に対応する組み合わせをさらに有し、前記一般小役に対応する図柄の組み合わせ態様が前記図柄表示部内に表示されたことが前記図柄表示態様判定手段により判定されると、当該ゲームにて前記一般小役に対応する規定数の遊技価値を付与する一般小役遊技価値付与手段をさらに備えたことを特徴とする遊技機である。
解決手段10によれば、解決手段1から9のいずれかに記載の遊技機では、図柄表示部内の有効となる表示位置に一般小役図柄の組み合わせ態様が表示されると、一般小役に対応する遊技特典として規定数の遊技価値が遊技者に付与される。つまり、一般小役に当選することが増えれば、それだけ遊技者は遊技価値を増加させることも可能となるので、遊技価値を一方的に減らし続けるといったことは軽減される。
また、一般小役は複数の種類を設けるものとしてもよい。このとき設けたそれぞれの一般小役ごとに対応する当選役図柄も別々に設けたり、それぞれの一般小役ごとに応じて付与される遊技価値の規定数を異ならせたりすることにより、複数の一般小役に価値の差をつけたり、一般小役図柄の種類を増やすことができる。このように一般小役の種類を増やすと、全ての当選役の種類も増えることとなる。従って、様々な当選役に当選する可能性が増えるので、遊技者を飽きさせてしまうといった事態を極力減少させることができる。
なお、一般小役図柄についても、取りこぼしが生じないものとしてもよい。ただし、複数の一般小役を設ける場合、そのうちの一部に留めることがよい。これは一般小役のうちでも、目押しをしなくても揃えられるものと、目押しをしないと揃えられないものとを設けることが、よりゲーム性の面白みを遊技者に付与することができるからである(技術介入度の入る余地を残しておくことにより目押しの面白みを遊技者が味わうことができる)。
また、解決手段5等から、有利遊技状態にて一般小役の当選確率を向上されるような態様をとれば、有利遊技状態では遊技者は所有する遊技価値を少しずつ増やしながらゲームを進めていくことが可能となる。さらに、これに再遊技役も加えた態様(つまり、一般小役、再遊技役ともにその当選確率が向上される態様)とすれば、有利遊技状態が続く限り遊技価値を際限なく増加させていくことも可能となる。
(解決手段11)
解決手段11は、解決手段10に記載の遊技機において、前記一般小役遊技価値付与手段は、複数の異なる種類設けられた前記一般小役のそれぞれに対応する規定数の遊技価値を遊技者に付与することを特徴とする遊技機である。
解決手段11によれば、解決手段10に記載の遊技機では、一般小役として複数の種類を設けることができる。これに伴い、各々の一般小役に対応する当選役図柄も複数の種類それぞれ設けることや、あるいは、各々の一般小役図柄として有効となる図柄の組み合わせ態様も複数種類設けることができる。
このように、一般小役に複数の種類を設けることにより、図柄表示部内で表示される図柄の組み合わせ態様を多様化させて遊技者に単調な印象を与えずに遊技者を飽きさせにくくすることができる。
(解決手段12)
解決手段12は、解決手段1から11のいずれかに記載の遊技機において、1回のゲームごとに遊技価値の掛け数を決定する掛け数決定手段と、前記複数の可動表示体を回転させて前記図柄変動表示装置の変動を開始させる始動操作部と、前記始動操作部に併設して設けられ前記複数の可動表示体の回転を順次停止させる操作可能な複数の停止操作部と、前記掛け数決定手段により掛け数が決定された状態で前記始動操作部にて遊技者の始動操作が受け付けられると前記可動表示体の回転を開始し、前記可動表示体の回転中に前記停止操作部にて前記停止操作が受け付けられると、前記停止操作の受け付け順に前記可動表示体を停止させる可動表示体駆動手段と、1回のゲームにつき、前記可動表示体駆動手段により全ての前記可動表示体が停止されると、前記図柄表示部内に表示された図柄の組み合わせ態様に基づき、必要に応じて所定の遊技特典を付与する遊技特典付与手段とをさらに備えたことを特徴とする遊技機である。
解決手段12によれば、解決手段1から11のいずれかに記載の遊技機としては、スロットマシンに代表される回胴式遊技機が挙げられる。すなわち、本発明は回胴式遊技機に好適であるといえる。スロットマシン等の回胴式遊技機では、遊技者が1回のゲームを行うのに必要な遊技価値(メダル、コイン、遊技球など)の掛け数を決めた状態で始動操作を行う(始動操作部)と、遊技者により停止操作がなされない限り、可動表示体(スロットマシン等では、リール、ドラムなどと呼ばれる)は回転を続ける。そして、遊技者による停止操作が受け付けられる(停止操作部)と、その受け付け順に前述の可動表示体の回転を停止させて、全ての可動表示体が停止状態となると、図柄表示部内に表示された図柄の組み合わせ態様に基づいて、必要に応じて規定数の遊技価値が付与されたり、その他遊技特典が付与されたりするものである。
始動操作部には併設して停止操作部が備えられている。ここで停止操作部は個々の可動表示体に対応して設けられており(すなわち、複数の停止操作部がある)、それぞれの可動表示体の回転を停止させるための操作は遊技者が任意のタイミングで行うことが可能となっている。また、始動操作部と停止操作部が併設されていることにより、遊技者は図柄変動表示装置の変動の開始及び停止させる操作を一連の動作としてスムーズに行うことができる。つまり、始動操作を行った後、始動操作部に併設された停止操作部のうち、始動操作部の最寄(最も近く)に配されている停止操作部(最寄停止操作部という)から順次停止操作を行うことにより、始動操作から全ての停止操作を終えるまで必要最小限の動作で済ませられる。従って、遊技者に[始動操作部→最寄停止操作部→他の停止操作部]といった一連の動作を自然と促すことができる。
このようにして遊技者は遊技価値を掛けてから可動表示体を回転させ、そして停止させるという一連の操作を繰り返しながらスロットマシンでのゲームを進めていくこととなる。そのうえで、図柄表示部内に表示された図柄の組み合わせ態様によって、例えば、上記一般小役であれば、当該一般小役に対応した規定数の遊技価値が付与される。さらに解決手段8等から、特別遊技状態であれば通常遊技状態に比べて遊技価値の付与機会が集中して与えられることになる。このように遊技者は1回1回のゲームごとの結果に応じて遊技価値を減らしたり、増やしたりしながらゲームを進めていき、できるだけ多くの遊技価値を獲得することに喜びを見出すことになる。
(解決手段13)
解決手段13は、表面に複数種類の図柄を含む環状の図柄列が形成された複数の可動表示体を備えた図柄変動表示装置を有し、前記図柄変動表示装置内の所定箇所に備えられ前記複数の可動表示体を回転させて図柄の表示を変動させる一方、前記複数の可動表示体の回転を停止させて前記各可動表示体について前記図柄列の一部を構成する所定個数分の図柄群を遊技機本体の前面側にて表示可能とする図柄表示部と、1回のゲームごとに遊技価値の掛け数を決定する掛け数決定手段と、前記複数の可動表示体を回転させて前記図柄変動表示装置の変動を開始させる始動操作部と、前記始動操作部に併設して設けられ前記複数の可動表示体の回転を順次停止させる操作可能な複数の停止操作部と、前記掛け数決定手段により掛け数が決定された状態で前記始動操作部にて遊技者の始動操作が受け付けられると前記可動表示体の回転を開始し、前記可動表示体の回転中に前記停止操作部にて前記停止操作が受け付けられると、前記停止操作の受け付け順に前記可動表示体を停止させる可動表示体駆動手段と、1回のゲームにつき、前記可動表示体駆動手段により全ての前記可動表示体が停止されると、前記図柄表示部内に表示された図柄の組み合わせ態様に基づき、必要に応じて所定の遊技特典を付与する遊技特典付与手段と、ゲームの進行に伴う複数の演出態様を遊技機の外部に向けて実行する演出実行手段と、前記複数の演出態様からゲームの進行に応じた演出態様を選択する演出態様選択手段と、1回のゲームごとに予め決められた複数のゲーム結果の中からいずれかを選び出す抽選を行う内部抽選手段と、前記内部抽選手段による内部抽選の結果に基づいて、回転する複数の前記可動表示体の回転停止を制御する可動表示体停止制御手段と、前記図柄表示部内に表示された所定個数分の図柄群を複数の前記可動表示体にまたがって見た場合に、各々の前記可動表示体について少なくとも1つの図柄を選び出してできる組み合わせのうち、前記複数のゲーム結果のいずれかに対応する図柄の組み合わせ態様が表示されたときにその組み合わせ態様を有効とする表示位置を決定する判定表示位置決定手段と、全ての前記可動表示体が停止した場合、前記判定表示位置決定手段により決定された前記判定表示位置に全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されたか否かを判定する図柄表示態様判定手段と、前記図柄表示態様判定手段により全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されたことが判定されると、所定数の遊技価値を付与する遊技価値付与手段とを備え、前記図柄表示態様判定手段は、前記判定表示位置に全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されなかった場合、少なくとも複数種類の図柄からなる特定の組み合わせ態様が表示されたか否かを判定する特定図柄表示態様判定手段と、前記特定図柄表示態様判定手段により前記特定の組み合わせ態様が表示されたことが判定されると、1回のゲームに必要な最小単位数の遊技価値を付与する最小単位遊技価値付与手段とをさらに備え、前記演出実行手段は、前記遊技価値付与手段が所定数の遊技価値の付与を実行する場合には当該遊技価値の付与が実行されていることを知らせる特別演出を実行させ、前記最小単位遊技価値付与手段が最小単位数の遊技価値の付与を実行する場合には当該遊技価値の付与が実行されていることを知らせない通常演出を実行させることを特徴とする遊技機である。
解決手段13よれば、本発明の記載の遊技機としては、スロットマシンに代表される回胴式遊技機が好適である。スロットマシン等の回胴式遊技機では、遊技者が1回のゲームを行うのに必要な遊技価値(メダル、コイン、遊技球など)の掛け数を決めた状態で始動操作を行う(始動操作部)と、遊技者により停止操作がなされない限り、可動表示体(スロットマシン等では、リール、ドラムなどと呼ばれる)は回転を続ける。そして、遊技者による停止操作が受け付けられる(停止操作部)と、その受け付け順に前述の可動表示体の回転を停止させて、全ての可動表示体が停止状態となると、図柄表示部内に表示された図柄の組み合わせ態様に基づいて、必要に応じて規定数の遊技価値が付与されたり、その他遊技特典が付与されたりするものである。
そして、この始動操作部に併設して停止操作部が備えられている。ここで停止操作部は個々の可動表示体に対応して設けられており(すなわち、複数の停止操作部がある)、それぞれの可動表示体の回転を停止させるための操作は遊技者が任意のタイミングで行うことが可能となっている。また、始動操作部と停止操作部が併設されていることにより、遊技者は図柄変動表示装置の変動の開始及び停止させる操作を一連の動作としてスムーズに行うことができる。つまり、始動操作を行った後、始動操作部に併設された停止操作部のうち、始動操作部の最寄(最も近く)に配されている停止操作部(最寄停止操作部という)から順次停止操作を行うことにより、始動操作から全ての停止操作を終えるまで必要最小限の動作で済ませられる。従って、遊技者に[始動操作部→最寄停止操作部→他の停止操作部]といった一連の動作を自然と促すことができる。
このようにして遊技者は遊技価値を掛けてから可動表示体を回転させ、そして停止させるという一連の操作を繰り返しながらスロットマシンでのゲームを進めていくこととなる。そのうえで、図柄表示部内に表示された図柄の組み合わせ態様によって、例えば、遊技価値の付与や、遊技価値の付与機会が増加する状態への遷移(移行)といった遊技特典が付与される。このように遊技者は1回1回のゲームごとの結果に応じて遊技価値を減らしたり、増やしたりしながらゲームを進めていき、できるだけ多くの遊技価値を獲得することに喜びを見出すことになる。
図柄は、遊技者が視覚によって個々を識別することができる絵、記号、マーク、飾り文字等を意味する。これらの図柄は遊技者が本発明の遊技機でゲームをする際の目印(可動表示体の停止操作を行う際の目安)とすることができる。この図柄のなかには、上記の当選役図柄や、ハズレ図柄(いずれの当選役図柄に該当しない図柄)を含むことができる。図柄帯にはこれらの図柄が所定個数分だけ一定間隔で配置されており(これにより図柄列が形成される)、この図柄帯が可動表示体に付されている。
複数の可動表示体は個々に停止操作を受け付けることが可能となっており、(遊技者により)全ての可動表示体の停止操作が受け付けられると、当該ゲームにおける内部抽選の抽選結果に基づいて、各可動表示体の回転停止の制御が行われる。
図柄変動表示装置はその装置内の所定箇所に図柄表示部を備えており、図柄表示部では、各可動表示体の図柄を所定個数分の図柄群として表示することが可能となっている。なお、図柄表示部は、遊技機本体の前面側に設けることにより遊技者が遊技機に正対してゲームを行うことができる。
図柄表示部内には、上記可動表示体の回転中は変動している図柄群を、あるいは可動表示体の停止時には所定個数分の図柄群を視認することができる。そして、最終的に全ての可動表示体が停止状態となると、可動表示体ごと図柄表示部内に停止した図柄からなる図柄群が形成される。この図柄表示部内に表示された図柄群からなる態様が最終的な図柄の組み合わせ態様(表示態様)となる。
そして、ゲームの進行に伴い、複数の演出態様を遊技機の外部に向けて実行する(演出実行手段)。このような演出実行手段は、遊技者の視覚や聴覚に訴えるものを指す。例えば、液晶ディスプレイやELディスプレイ(Electroluminescence Display)、ドットLED、更にはランプ等に代表される表示手段(または発光手段)や、スピーカなどに代表される音響手段である。なお、遊技者の触覚に訴えるものを含めてもよい(例えば、振動を起こす手段)。これらの演出実行手段により、遊技者はゲームを視覚的、聴覚的(あるいは触覚的)に楽しむことができる。
1回のゲームごとに行われる内部抽選は、遊技者の開始操作を契機として行われる。ここでいう「内部」とは、抽選の中味が遊技者に知らされておらず、遊技者の知覚できないところで抽選が行われることを表したものであり、実際に内部抽選は遊技機の動作を制御する制御装置(制御基板)にて行われる。内部抽選手段の行う内部抽選の方法としては、所定の数値範囲内(最小乱数値から最大乱数値までの範囲内)で乱数を発生させておき、その中から1回のゲームごとに乱数を1つ取得すると、この取得した1つの乱数の値を予め決められた当たり値と比較することで抽選結果を判断するものが挙げられる。
内部抽選では複数種類の抽選結果(ゲーム結果)が予め決められている。そして、このゲーム結果にそれぞれ当選役を対応させている。つまり、内部抽選の結果となる複数種類のゲーム結果には、それぞれ対応する当選役が予め決められているということになる。これらの当選役は、種類別に上記所定範囲内の乱数の値がそれぞれ当たり値として割り当てられている。当たり値には当選役ごとに幅(数値範囲)が設けられており、取得された乱数の値がいずれかの当たり値の範囲内にあれば、その当たり値に対応する当選役に当選したと判断される。このような内部抽選の仕組みでは、全乱数値(所定の数値範囲内)に占める当たり値の数の割合から当選役の当選確率が算出される。
また当選役には、一つの当たり値に対して、複数の遊技特典を付与することが可能なものを含めてもよい。このようにすると、1回の内部抽選で2つの当選役に当選となる場合もあるということになる。また、当該ゲームの結果として図柄表示部内に表示された結果とは別の当選役にも同時に当選していたかもしれないという可能性(あるいは期待感)を遊技者に持たせることができる。これらのことは「当たり値には、1つの当選役に対応する単独当たり値と、複数の当選役に対応する共有当たり値がある」、あるいは「1回のゲーム結果には、1つの当選役に対応する遊技特典のみを許容する場合と、複数の当選役に対応する遊技特典を許容する場合がある」と言い換えることもできる。
1回のゲームで行われた内部抽選の結果は、少なくとも当該ゲームでは維持されている。当選役のなかには、当該ゲーム限りで結果が破棄されるものもあれば、次回以降のゲームまで持ち越されるものもある。また、内部抽選の結果がいずれの当選役にも該当しない場合、ハズレということになる。なお、ハズレも内部抽選の結果の一つである。また、ハズレは、いずれの当選役に対応する遊技特典も付与しない非当選役ともいえるため、以下では、必要に応じてハズレ役という。
そして、これらの演出実行手段により実行される演出態様には、ゲームの進行に伴う複数の内容のものが含まれている。例えば、当該ゲームにて内部抽選の結果として選び出された当選役を示唆するものや、当該ゲームから複数回のゲームにわたって連続的に行うもの(筋書き的に進んでいく態様や、段階的に進んでいく態様など)などがある。このような演出態様は、ゲームの進行に応じて行われることにより、遊技者が当該ゲームの結果(内部抽選の結果としていずれの当選役が選び出されたかを指す、以下同様)を予想したり、演出態様自体を楽しんだりして、ゲームに面白みを付加してゲームを進めやすくするものである。
各可動表示体が停止状態となった際に図柄表示部内に表示される図柄群のうち、それぞれの可動表示体から少なくとも1つずつ図柄を選び出したときにできる全ての可動表示体にまたがった図柄の組み合わせのうち、有効となる表示位置が決められる。ここでいう「有効となる表示位置」とは、全ての可動表示体が停止状態となった際に、予め決められた所定の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様が表示されたか否かを判定する基準となる表示位置(判定表示位置という、以下同様)のことをいう。つまり、上記所定の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様は、判定表示位置に表示されてはじめて有効(対応する遊技特典等が付与される)となるのである。
判定表示位置は、図柄表示部内での並び、組み合わせ等を意味し、複数の可動表示体にまたがる水平または斜めの並び(直線型となる形)の組み合わせのことをいう。なお、判定表示位置は直線型以外の形の組み合わせ(例えば、への字型、V字型、折れ曲がり型、ジグザグ型となる形の組み合わせなどが挙げられる)であってもよいし、さらに、直線型とこれらを適宜組み合わせてもよい。
また、遊技価値の掛け数に応じて判定表示位置を変更させてもよい。これは、「1回のゲームごとに掛けられた遊技価値の掛け数に応じて図柄表示部内の判定表示位置を変更させる」ということである。これにより、例えば遊技価値の掛け数を増やせば、判定表示位置を増やすことができたり、あるいは遊技価値の掛け数を減らせば、判定表示位置を減らすことができたり、することが可能となる。このようにすると、遊技価値の掛け数をできる限り多くしてゲームを行えば、内部抽選の結果として所定の当選役に当選となっている場合、該当する所定の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様を判定表示位置に表示できる可能性が高くなる(表示させやすくすることができる)。
全ての可動表示体が停止すると、図柄表示部内の判定表示位置に予め決められたいずれかの当選役に対応する図柄(当選役図柄という、以下同様)の組み合わせ態様(全て同種類の図柄からなる組み合わせ)が表示されたか否かを判定する(図柄表示態様判定手段)。すなわち、本発明の遊技機では、少なくとも全て同種類の図柄からなる組み合わせは、いずれかの当選役に対応していることになる。
図柄表示部内の判定表示位置に全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されると、所定数の遊技価値が付与される。なお、遊技価値の付与は当該ゲームのみに限られるものではなく、次回以降のゲーム(当該ゲームの次回を含めて以後に行われるゲームのこと、以下同様)で実行させるものでもよい。つまり、図柄表示態様判定手段の判定が満たされた場合を契機として遊技価値の付与を実行するということになる。
そして、このとき遊技価値の付与に伴い遊技者に向けて特別演出が実行される。この特別演出は、遊技価値の付与が行われていることを遊技者に向けて報知(告知、教示)する態様の演出である。
一方、図柄表示部内の判定表示位置に全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されなかった場合は、特定の組み合わせ態様(少なくとも複数種類の図柄からなる特定の組み合わせ態様のことを指す、以下同様)を除いてはハズレとなる。つまり、バラバラな図柄の組み合わせ態様(全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様以外のこと、以下同様)のほとんどは、ハズレとなる図柄の組み合わせ(この表示態様をハズレ目という、以下同様)ということになる。従って、「バラバラな図柄の組み合わせ態様はハズレである」といった認識を遊技者は持ちやすい。
そして、ハズレ目と同様にバラバラな図柄の組み合わせのうち「特定の組み合わせ態様」となった場合には、最小単位数の遊技価値が付与される(最小単位遊技価値付与手段)。この最小単位数とは、1回のゲームを行うために必要な遊技価値の最小限度の数のことをいう。以下では、この特定の組み合わせ態様のことをバラケ目といい、ハズレ目と区別して呼称する。そして、バラケ目に対応する当選役のことをバラケ目役という。なお、これに対して、全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様に対応する当選役のことをゾロ目役という。
なお、バラケ目役の場合も遊技価値の付与は当該ゲームのみに限られるものではなく、次回以降のゲームで実行させるものでもよい。つまり、特定図柄表示態様判定手段の判定が満たされた場合を契機として遊技価値の付与を実行するということになる。
そして、このときは遊技価値の付与が行われていることを遊技者に報知(告知、教示)する態様の演出は実行されず、代わりに通常演出を実行させる。つまり、通常演出とは遊技価値の付与を遊技者に意識させる態様のものではなく、ゲームの進行上、ハズレとなった場合に実行される演出(ハズレ演出という、以下同様)や普通に実行されている演出(通常状態でいつも実行されている態様の演出、ゲームの進行上で最も多い頻度にて実行される態様の演出など)のことを指す。なお、通常演出には何も行わない態様のものも含まれる。何も行わない態様ということは、演出実行手段がいずれの演出態様を実行しないことともいえる。
このように、バラケ目役の場合に通常演出を実行させることにより、遊技者には当該ゲームの結果が特段に興味を惹くものではない(つまり、ハズレの可能性が極めて高い)といった意識を持たせるだけに留めることができる。
さらに、バラケ目役では、付与される遊技価値の総数が最小単位数であるため、遊技者が遊技価値の付与されたことを気づかずにゲームを進めていってしまうことも多々あることとなる。すなわち、付与する遊技価値の総数が少なければ、その分だけ遊技価値の付与に要する時間を短縮することができ、遊技者に遊技価値が付与されたことをほとんど気づかせずにゲームを進めさせていくことも可能となる。
また、遊技者が最小単位数の遊技価値の付与が行われていることに気付いた場合には、さらなる驚きを与えることができる。すなわち、ハズレ目であったにも関わらず、遊技価値の付与が行われたということを遊技者が目の当たりにすると、どのような図柄の組み合わせであれば遊技価値が付与されるのか、ハズレ目であっても遊技価値が付与されるのか、といったことでハズレ目、特にバラケ目役に注目するようになる。
以上のことから、「バラバラな図柄の組み合わせ態様はハズレである」といったことを遊技者に認識させつつも、ハズレ目であっても遊技価値が付与される場合もあるため、ハズレ目となることが延々と続くような状況となっても、遊技者のゲームに対する興趣の低下を極力抑えることができる。
さらに、当該ゲームの結果がハズレであるのか、それともバラケ目役であるのかを、遊技者が演出態様から判別することは不可能であるため、ハズレ目となる場合によく目にする演出態様(ハズレ演出や通常演出など)を遊技者が見慣れてくるほど、さらなる驚き(衝撃、インパクト)を与えることができる。すなわち、当該ゲームの途中にも関わらず概ねその結果(当該ゲームの結果)がハズレであると予想がついてしまうような状況であっても、当該ゲームの最後(全ての可動表示体が停止状態となったときを指す)に遊技価値が付与されることにより、大きな驚きを遊技者が受けることになる。従って、遊技者はハズレ目に対する認識を改めて、バラケ目役に新たな興味を持つことになるため、ハズレ目が続くような状況であっても、常に遊技価値が付与されるのではないかという期待をもってゲームに臨めるようになり、ゲームに対する興趣の低下を極力抑えることができる。
(解決手段14)
解決手段14は、表面に複数種類の図柄を含む環状の図柄列が形成された複数の可動表示体を備えた図柄変動表示装置を有し、前記図柄変動表示装置内の所定箇所に備えられ前記複数の可動表示体を回転させて図柄の表示を変動させる一方、前記複数の可動表示体の回転を停止させて前記各可動表示体について前記図柄列の一部を構成する所定個数分の図柄群を遊技機本体の前面側にて表示可能とする図柄表示部と、1回のゲームごとに遊技価値の掛け数を決定する掛け数決定手段と、前記複数の可動表示体を回転させて前記図柄変動表示装置の変動を開始させる始動操作部と、前記始動操作部に併設して設けられ前記複数の可動表示体の回転を順次停止させる操作可能な複数の停止操作部と、前記掛け数決定手段により掛け数が決定された状態で前記始動操作部にて遊技者の始動操作が受け付けられると前記可動表示体の回転を開始し、前記可動表示体の回転中に前記停止操作部にて前記停止操作が受け付けられると、前記停止操作の受け付け順に前記可動表示体を停止させる可動表示体駆動手段と、1回のゲームにつき、前記可動表示体駆動手段により全ての前記可動表示体が停止されると、前記図柄表示部内に表示された図柄の組み合わせ態様に基づき、必要に応じて所定の遊技特典を付与する遊技特典付与手段と、ゲームの進行に伴う複数の演出態様を遊技機の外部に向けて実行する演出実行手段と、前記複数の演出態様からゲームの進行に応じた演出態様を選択する演出態様選択手段と、1回のゲームごとに予め決められた複数のゲーム結果の中からいずれかを選び出す抽選を行う内部抽選手段と、前記内部抽選手段による内部抽選の結果に基づいて、回転する複数の前記可動表示体の回転停止を制御する可動表示体停止制御手段と、前記図柄表示部内に表示された所定個数分の図柄群を複数の前記可動表示体にまたがって見た場合に、各々の前記可動表示体について少なくとも1つの図柄を選び出してできる組み合わせのうち、前記複数のゲーム結果のいずれかに対応する図柄の組み合わせ態様が表示されたときにその組み合わせ態様を有効とする表示位置を決定する判定表示位置決定手段と、全ての前記可動表示体が停止した場合、前記判定表示位置決定手段により決定された前記判定表示位置に全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されたか否かを判定する図柄表示態様判定手段と、前記図柄表示態様判定手段により全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されたことが判定されると、所定数の遊技価値を付与する遊技価値付与手段とを備え、前記図柄表示態様判定手段は、前記判定表示位置に全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されなかった場合、少なくとも複数種類の図柄からなる特定の組み合わせ態様が表示されたか否かを判定する特定図柄表示態様判定手段と、前記判定表示位置に少なくとも所定の図柄を1つ含むだけで他の図柄は任意でよい図柄の組み合わせ態様が表示されたか否かを判定する所定図柄表示態様判定手段とを有し、前記特定図柄表示態様判定手段により前記特定の組み合わせ態様が表示されたことが判定されると、1回のゲームに必要な最小単位数の遊技価値として数量1の遊技価値を付与する最小単位遊技価値付与手段と、前記所定図柄表示態様判定手段により少なくとも所定の図柄を1つ含み他の図柄は任意である図柄の組み合わせ態様が表示されたことが判定されると、所定数の遊技価値を付与する所定遊技価値付与手段とをさらに備え、前記演出実行手段は、前記遊技価値付与手段が所定数の遊技価値の付与を実行する場合には当該遊技価値の付与が実行されていることを知らせる特別演出を実行させ、前記最小単位遊技価値付与手段が最小単位の遊技価値の付与を実行する場合には当該遊技価値の付与が実行されていることを知らせない通常演出を実行させることを特徴とする遊技機である。
解決手段14よれば、本発明の記載の遊技機としては、スロットマシンに代表される回胴式遊技機が好適である。スロットマシン等の回胴式遊技機では、遊技者が1回のゲームを行うのに必要な遊技価値(メダル、コイン、遊技球など)の掛け数を決めた状態で始動操作を行う(始動操作部)と、遊技者により停止操作がなされない限り、可動表示体(スロットマシン等では、リール、ドラムなどと呼ばれる)は回転を続ける。そして、遊技者による停止操作が受け付けられる(停止操作部)と、その受け付け順に前述の可動表示体の回転を停止させて、全ての可動表示体が停止状態となると、図柄表示部内に表示された図柄の組み合わせ態様に基づいて、必要に応じて規定数の遊技価値が付与されたり、その他遊技特典が付与されたりするものである。
そして、この始動操作部に併設して停止操作部が備えられている。ここで停止操作部は個々の可動表示体に対応して設けられており(すなわち、複数の停止操作部がある)、それぞれの可動表示体の回転を停止させるための操作は遊技者が任意のタイミングで行うことが可能となっている。また、始動操作部と停止操作部が併設されていることにより、遊技者は図柄変動表示装置の変動の開始及び停止させる操作を一連の動作としてスムーズに行うことができる。つまり、始動操作を行った後、始動操作部に併設された停止操作部のうち、始動操作部の最寄(最も近く)に配されている停止操作部(最寄停止操作部という)から順次停止操作を行うことにより、始動操作から全ての停止操作を終えるまで必要最小限の動作で済ませられる。従って、遊技者に[始動操作部→最寄停止操作部→他の停止操作部]といった一連の動作を自然と促すことができる。
このようにして遊技者は遊技価値を掛けてから可動表示体を回転させ、そして停止させるという一連の操作を繰り返しながらスロットマシンでのゲームを進めていくこととなる。そのうえで、図柄表示部内に表示された図柄の組み合わせ態様によって、例えば、遊技価値の付与や、遊技価値の付与機会が増加する状態への遷移(移行)といった遊技特典が付与される。このように遊技者は1回1回のゲームごとの結果に応じて遊技価値を減らしたり、増やしたりしながらゲームを進めていき、できるだけ多くの遊技価値を獲得することに喜びを見出すことになる。
図柄は、遊技者が視覚によって個々を識別することができる絵、記号、マーク、飾り文字等を意味する。これらの図柄は遊技者が本発明の遊技機でゲームをする際の目印(可動表示体の停止操作を行う際の目安)とすることができる。この図柄のなかには、上記の当選役図柄や、ハズレ図柄(いずれの当選役図柄に該当しない図柄)を含むことができる。図柄帯にはこれらの図柄が所定個数分だけ一定間隔で配置されており(これにより図柄列が形成される)、この図柄帯が可動表示体に付されている。
複数の可動表示体は個々に停止操作を受け付けることが可能となっており、(遊技者により)全ての可動表示体の停止操作が受け付けられると、当該ゲームにおける内部抽選の抽選結果に基づいて、各可動表示体の回転停止の制御が行われる。
図柄変動表示装置はその装置内の所定箇所に図柄表示部を備えており、図柄表示部では、各可動表示体の図柄を所定個数分の図柄群として表示することが可能となっている。なお、図柄表示部は、遊技機本体の前面側に設けることにより遊技者が遊技機に正対してゲームを行うことができる。
図柄表示部内には、上記可動表示体の回転中は変動している図柄群を、あるいは可動表示体の停止時には所定個数分の図柄群を視認することができる。そして、最終的に全ての可動表示体が停止状態となると、可動表示体ごと図柄表示部内に停止した図柄からなる図柄群が形成される。この図柄表示部内に表示された図柄群からなる態様が最終的な図柄の組み合わせ態様(表示態様)となる。
そして、ゲームの進行に伴い、複数の演出態様を遊技機の外部に向けて実行する(演出実行手段)。このような演出実行手段は、遊技者の視覚や聴覚に訴えるものを指す。例えば、液晶ディスプレイやELディスプレイ(Electroluminescence Display)、ドットLED、更にはランプ等に代表される表示手段(または発光手段)や、スピーカなどに代表される音響手段である。なお、遊技者の触覚に訴えるものを含めてもよい(例えば、振動を起こす手段)。これらの演出実行手段により、遊技者はゲームを視覚的、聴覚的(あるいは触覚的)に楽しむことができる。
1回のゲームごとに行われる内部抽選は、遊技者の開始操作を契機として行われる。ここでいう「内部」とは、抽選の中味が遊技者に知らされておらず、遊技者の知覚できないところで抽選が行われることを表したものであり、実際に内部抽選は遊技機の動作を制御する制御装置(制御基板)にて行われる。内部抽選手段の行う内部抽選の方法としては、所定の数値範囲内(最小乱数値から最大乱数値までの範囲内)で乱数を発生させておき、その中から1回のゲームごとに乱数を1つ取得すると、この取得した1つの乱数の値を予め決められた当たり値と比較することで抽選結果を判断するものが挙げられる。
内部抽選では複数種類の抽選結果(ゲーム結果)が予め決められている。そして、このゲーム結果にそれぞれ当選役を対応させている。つまり、内部抽選の結果となる複数種類のゲーム結果には、それぞれ対応する当選役が予め決められているということになる。これらの当選役は、種類別に上記所定範囲内の乱数の値がそれぞれ当たり値として割り当てられている。当たり値には当選役ごとに幅(数値範囲)が設けられており、取得された乱数の値がいずれかの当たり値の範囲内にあれば、その当たり値に対応する当選役に当選したと判断される。このような内部抽選の仕組みでは、全乱数値(所定の数値範囲内)に占める当たり値の数の割合から当選役の当選確率が算出される。
また当選役には、一つの当たり値に対して、複数の遊技特典を付与することが可能なものを含めてもよい。このようにすると、1回の内部抽選で2つの当選役に当選となる場合もあるということになる。また、当該ゲームの結果として図柄表示部内に表示された結果とは別の当選役にも同時に当選していたかもしれないという可能性(あるいは期待感)を遊技者に持たせることができる。これらのことは「当たり値には、1つの当選役に対応する単独当たり値と、複数の当選役に対応する共有当たり値がある」、あるいは「1回のゲーム結果には、1つの当選役に対応する遊技特典のみを許容する場合と、複数の当選役に対応する遊技特典を許容する場合がある」と言い換えることもできる。
1回のゲームで行われた内部抽選の結果は、少なくとも当該ゲームでは維持されている。当選役のなかには、当該ゲーム限りで結果が破棄されるものもあれば、次回以降のゲームまで持ち越されるものもある。また、内部抽選の結果がいずれの当選役にも該当しない場合、ハズレということになる。なお、ハズレも内部抽選の結果の一つである。また、ハズレは、いずれの当選役に対応する遊技特典も付与しない非当選役ともいえるため、以下では、必要に応じてハズレ役という。
そして、これらの演出実行手段により実行される演出態様には、ゲームの進行に伴う複数の内容のものが含まれている。例えば、当該ゲームにて内部抽選の結果として選び出された当選役を示唆するものや、当該ゲームから複数回のゲームにわたって連続的に行うもの(筋書き的に進んでいく態様や、段階的に進んでいく態様など)などがある。このような演出態様は、ゲームの進行に応じて行われることにより、遊技者が当該ゲームの結果(内部抽選の結果としていずれの当選役が選び出されたかを指す、以下同様)を予想したり、演出態様自体を楽しんだりして、ゲームに面白みを付加してゲームを進めやすくするものである。
各可動表示体が停止状態となった際に図柄表示部内に表示される図柄群のうち、それぞれの可動表示体から少なくとも1つずつ図柄を選び出したときにできる全ての可動表示体にまたがった図柄の組み合わせのうち、有効となる表示位置が決められる。ここでいう「有効となる表示位置」とは、全ての可動表示体が停止状態となった際に、予め決められた所定の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様が表示されたか否かを判定する基準となる表示位置(判定表示位置という、以下同様)のことをいう。つまり、上記所定の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様は、判定表示位置に表示されてはじめて有効(対応する遊技特典等が付与される)となるのである。
判定表示位置は、図柄表示部内での並び、組み合わせ等を意味し、複数の可動表示体にまたがる水平または斜めの並び(直線型となる形)の組み合わせのことをいう。なお、判定表示位置は直線型以外の形の組み合わせ(例えば、への字型、V字型、折れ曲がり型、ジグザグ型となる形の組み合わせなどが挙げられる)であってもよいし、さらに、直線型とこれらを適宜組み合わせてもよい。
また、遊技価値の掛け数に応じて判定表示位置を変更させてもよい。これは、「1回のゲームごとに掛けられた遊技価値の掛け数に応じて図柄表示部内の判定表示位置を変更させる」ということである。これにより、例えば遊技価値の掛け数を増やせば、判定表示位置を増やすことができたり、あるいは遊技価値の掛け数を減らせば、判定表示位置を減らすことができたり、することが可能となる。このようにすると、遊技価値の掛け数をできる限り多くしてゲームを行えば、内部抽選の結果として所定の当選役に当選となっている場合、該当する所定の当選役に対応する図柄の組み合わせ態様を判定表示位置に表示できる可能性が高くなる(表示させやすくすることができる)。
全ての可動表示体が停止すると、図柄表示部内の判定表示位置に予め決められたいずれかの当選役に対応する図柄(当選役図柄という、以下同様)の組み合わせ態様(全て同種類の図柄からなる組み合わせ)が表示されたか否かを判定する(図柄表示態様判定手段)。すなわち、本発明の遊技機では、少なくとも、全て同種類の図柄からなる組み合わせは、いずれかの当選役に対応していることになる。
また、少なくとも所定の図柄を1つ含むだけで当選役図柄の組み合わせ態様として判定するものもある(所定図柄表示態様判定手段)。言い換えれば、「当選役図柄の組み合わせとして、少なくとも所定の当選役図柄を1つ含むだけで残りの図柄は何でもよいという組み合わせに対応する当選役」があることになる。これは、複数の可動表示体のうち、少なくとも1つの可動表示体のみで所定の図柄が表示されたかを判定することを意味する。この可動表示体を判定対象可動表示体という。
つまり、「所定図柄表示態様判定手段は、判定対象可動表示体についてのみ当該可動表示体にて判定表示位置として選び出された箇所に所定の図柄が表示されたか否かを判定する」という構成を備えている。従って、所定の図柄はこの判定対象可動表示体が停止した際に、対応する判定表示位置(判定表示位置として当該可動表示体について少なくとも1つの図柄が選び出された箇所)に表示されればよいこととなる。これにより、遊技者が全ての可動表示体を停止させる操作の負担(つまり、当選役図柄の組み合わせを停止させるために毎回全ての可動表示体を正確に狙って停止させる負担)を軽減させることができる。
図柄表示部内の判定表示位置に全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されると、所定数の遊技価値が付与される(遊技価値付与手段)。また、図柄表示部内の判定表示位置に所定の図柄を1つ含み他は任意の図柄である図柄の組み合わせ態様が表示された場合にも、所定数の遊技価値が付与される(所定遊技価値付与手段)。なお、上記所定数は同じであることに限定されない。そして、遊技価値の付与は当該ゲームのみに限られるものではなく、次回以降のゲーム(当該ゲームの次回を含めて以後に行われるゲーム)で実行させるものでもよい。つまり、図柄表示態様判定手段の判定が満たされた場合を契機として遊技価値の付与を実行するということになる。
そして、このとき遊技価値の付与に伴い遊技者に向けて特別演出が実行される。この特別演出は、遊技価値の付与が行われていることを遊技者に向けて報知(告知、教示)する態様の演出である。なお、遊技価値の付与は当該ゲームのみに限られるものではなく、次回以降のゲーム(当該ゲームの次回を含めて以後に行われるゲーム)で実行させるものでもよい。つまり、図柄表示態様判定手段の判定が満たされた場合を契機として遊技価値の付与を実行するということになる。
一方、図柄表示部内の判定表示位置に全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様が表示されなかった場合は、特定の組み合わせ態様(少なくとも複数種類の図柄からなる特定の組み合わせ態様のことを指す、以下同様)を除いてはハズレとなる。つまり、バラバラな図柄の組み合わせ態様(全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様以外を指す)は、ハズレとなる図柄の組み合わせ(この表示態様をハズレ目という)ということになる。従って、「バラバラな図柄の組み合わせ態様はハズレである」といった認識を遊技者は持ちやすい。
なお、ここでいうハズレ目及びバラケ目には、前述の「少なくとも所定の図柄を1つ含むだけで当選役図柄の組み合わせ態様として判定するもの」は含まれない。すなわち、ハズレ目及びバラケ目は複数の可動表示体のうち、全ての可動表示体について、ハズレ目またはバラケ目を形成する図柄が表示されたかを判定することを意味する。
そして、ハズレ目と同様にバラバラな図柄の組み合わせのうち「特定の組み合わせ態様」となった場合には、最小単位数の遊技価値が付与される(最小単位遊技価値付与手段)。この特定の組み合わせ態様に対応する当選役のことをバラケ目役という。なお、これに対して、全て同種類の図柄からなる組み合わせ態様に対応する当選役のことをゾロ目役という。
ここでいう最小単位数とは、1回のゲームを行うために必要な遊技価値の最小限度の数のことをいう。そして、この総数は数量1となる。この数量1とは、例えば、メダルやコインでは1枚、遊技球などでは1個ということを指す。これは、バラケ目役にて付与される遊技価値を極力目立ちにくくすることができる最小の数量である。すなわち、1回のゲームにおいて遊技価値の付与が行われる場合、遊技価値の総数に比例して付与するための所要時間が増加することになるため、最小の数量にすることで、この所要時間が短縮される。そして、遊技者が連続して何回ものゲームを行っている場合、最小数量の遊技価値が付与されたことを見過ごしてしまうといったことも有り得ることとなる。
そして、遊技者がこのバラケ目役に全く気付かずに終始ゲームを続けていった場合、遊技者が消費する遊技価値の単位時間当たりの総数を減少させる効果も奏する。これは、遊技者が所有する一定数の遊技価値にて試行できるゲーム回数が増えるということである。
また、遊技者が最小数量の遊技価値が付与されたことに気付いた場合、どのような当選役にて遊技価値の付与が行われたのかという新たな興味を与えることができる。すなわち、ハズレ目であっても遊技価値が付与されることもあるため、遊技者は毎回のゲームに気が抜けなくなる。従って、ハズレ目ばかりが続いて遊技者が興趣を大きく低下させてしまうといったことを極力抑えることができる。
なお、バラケ目役の場合も遊技価値の付与は当該ゲームのみに限られるものではなく、次回以降のゲームで実行させるものでもよい。つまり、特定図柄表示態様判定手段の判定が満たされた場合を契機として遊技価値の付与を実行するということになる。
そして、このときは遊技価値の付与が行われていることを遊技者に報知(告知、教示)する態様の演出は実行されず、代わりに通常演出を実行させる。つまり、通常演出とは遊技価値の付与を遊技者に意識させる態様のものではなく、ゲームの進行上、ハズレとなった場合に実行される演出(ハズレ演出)や普通に実行されている演出(通常状態でいつも実行されている態様の演出、ゲームの進行上で最も多い頻度にて実行される態様の演出など)のことを指す。なお、通常演出には何も行わない態様のものも含まれる。何も行わない態様ということは、演出実行手段がいずれの演出態様を実行しないことともいえる。
このように、バラケ目役の場合に通常演出を実行させることにより、遊技者には当該ゲームの結果が特段に興味を惹くものではない(つまり、ハズレの可能性が極めて高い)といった意識を持たせるだけに留めることができる。
さらに、バラケ目役では、付与される遊技価値が最小の数量である数量1のため、遊技者が遊技価値の付与されたことを気づかずにゲームを進めていってしまう可能性が極めて高くなる。これは、遊技価値の付与に要する所要時間が最大限短縮されるため、遊技者に遊技価値が付与されたことをほとんど気付かせることがないからである。
また、遊技者が最小数量の遊技価値の付与が行われていることに気付いた場合には、さらなる驚きを与えることができる。すなわち、ハズレ目であったにも関わらず、遊技価値の付与が行われたということを遊技者が目の当たりにすると、どのような図柄の組み合わせであれば遊技価値が付与されるのか、ハズレ目であっても遊技価値が付与されるのか、といったことでハズレ目、特にバラケ目役に注目するようになる。
以上のことから、「バラバラな図柄の組み合わせ態様はハズレである」といったことを遊技者に認識させつつも、ハズレ目であっても遊技価値が付与される場合もあるため、ハズレ目となることが延々と続くような状況となっても、遊技者のゲームに対する興趣の低下を極力抑えることができる。
さらに、当該ゲームの結果がハズレであるのか、それともバラケ目役であるのかを、遊技者が演出態様から判別することは不可能なものである。そのため、ハズレ目となる演出態様(ハズレ演出や通常演出など)を遊技者が見慣れてくると、より一層の効果を奏することになる。すなわち、当該ゲームの途中にも関わらず概ねその結果(当該ゲームの結果)がハズレであると予想がついてしまうような状況であっても、当該ゲームの最後(全ての可動表示体が停止状態となったときを指す)に遊技価値が付与されることにより、ハズレから遊技価値が付与されたことに対して遊技者に大きな驚き(衝撃、インパクト)を与えることができる。従って、遊技者はハズレ目に対する認識を改めて、ハズレ(特にバラケ目役)に新たな興味を持つことになるため、ハズレ目が続くような状況であっても遊技者の興趣の低下を極力抑えることができる。
100…外本体
104…背板
112…電源装置
113…配線中継部材
119…本体側配線類
128…支持筒
300…図柄変動表示装置
400…ケース部材
409…メイン基板
418…仮止め部材
423…ケース側配線類
425,427…コネクタ
428…コネクタホルダー
500…画像表示体
Claims (1)
- 各々に複数種類の図柄が付された複数の可動表示体と、該可動表示体に付された図柄を所定個数分の図柄群として表示可能とする図柄表示部とを備え、遊技価値の投入と遊技者の始動操作とにより複数の前記可動表示体の変動を開始させ、変動する前記可動表示体の停止操作が受け付けられると、前記図柄表示部に1回のゲームの結果が表示される遊技機であって、
ゲームの進行に伴う複数の演出態様を遊技機の外部に向けて実行する演出実行手段と、
前記複数の演出態様からゲームの進行に応じた演出態様を選択する演出態様選択手段と、
1回のゲームごとに、再遊技役を含む複数の役の中からいずれかを選び出す抽選を行う内部抽選手段と、
前記抽選の結果に基づいて、変動する複数の前記可動表示体の変動停止を制御する可動表示体停止制御手段と、
所定の有効表示位置に当選役に対応する図柄組み合わせ態様が表示されると、所定数の遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段と、
を備え、
前記遊技価値付与手段は、
前記抽選の結果として特定役が選び出されたことに基づいて前記有効表示位置に複数種類の図柄からなる特定の組み合わせ態様が表示されると、最小単位数である数量1の遊技価値を付与する最小単位遊技価値付与手段を有し、
前記演出実行手段は、
前記遊技価値付与手段による所定数の遊技価値が付与される場合に当該遊技価値の付与が実行されていることを知らせる特別演出を実行する特別演出実行手段、及び
前記最小単位遊技価値付与手段により数量1の遊技価値が付与される場合に当該遊技価値の付与が実行されていることを知らせない通常演出を実行する通常演出実行手段を有し、
さらに、
前記抽選の結果として前記特定役が選び出されたことに基づいて前記特定の組み合わせ態様が表示されて数量1の遊技価値が付与された以降のゲームにおいて、前記遊技価値の付与にかかわる特典として、有利度合いの異なる有利ゲームが複数ある中で、所定のゲーム回数にわたって行われる遊技者に有利な所定の有利ゲームを付与しうる特典付与手段を備えており、
前記特典付与手段は、
前記抽選の結果として前記特定役が選び出されたことに基づいて前記特定の組み合わせ態様が表示されて数量1の遊技価値が付与された以降のゲームにおいて付与する前記特典として、前記抽選にて前記再遊技役が所定の確率で選び出される通常ゲームと比べて、より高い確率で前記再遊技役が選び出される高確率ゲームを複数ゲームにわたって行うことを可能とし、
前記高確率ゲームが行われているときに前記内部抽選手段によって前記特定役が選び出された場合、当該高確率ゲームの遊技状態を変更することなく該高確率ゲームを延長可能とする
ことを特徴とする遊技機。
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"クランキーコンドルX", パチスロ攻略マガジン2006年11月号, JPN6016049730, 7 November 2006 (2006-11-07), JP, pages 62 - 65 * |
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