JP2018086161A - 遊技機 - Google Patents

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Jun Miyasaka
淳 宮坂
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Abstract

【課題】遊技への注目度を好適に向上させることができる遊技機を提供する。【解決手段】遊技盤ユニット80の前面には遊技領域PEが設けられている。この遊技領域PEは、遊技盤ユニット80の中央に配設された可変表示ユニット525の左側を通る左ルートと、右側を通る右ルートとに分かれている。右ルートにて第1可変入賞装置82よりも上流となる部分には、遊技球を第1可変入賞装置82へ案内する案内通路と、第1可変入賞装置82への入球が回避されるようにして当該第1可変入賞装置82よりも下流側となる位置へ遊技球を案内する迂回通路とが左右に並設されている。右ルートに発射された遊技球は中間部を通じて案内通路及び迂回通路の何れかに流入する。中間部は、当該中間部よりも上流側に位置する上側拡張部よりも遊技球の密集度合いが高くなるように構成されている。【選択図】 図6

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。
特開2002−78904号公報
上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に向上させることのできる遊技機を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
請求項1記載の発明は、
遊技領域が形成されている遊技盤と、
遊技者の発射操作に基づいて前記遊技領域へ所定の周期で遊技球を発射する遊技球発射手段と、
所定の移行条件が成立したことに基づいて遊技状態を通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態に移行させる遊技状態移行手段と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態及び入球が不可となる非受入状態に切替可能な可変入球部と、
前記特別遊技状態となっている場合に、前記可変入球部を前記受入状態に切り替える切替手段と
を備え、
前記可変入球部に向けて遊技球が流下する所定の流下経路には、
第1所定領域と、
前記第1所定領域の下流側に位置し、当該第1所定領域を通過した遊技球が通過する第2所定領域と
が設けられており、
前記第2所定領域は、前記第1所定領域よりも遊技球の密集度合いが高くなるように構成されており、
前記第2所定領域に、前記可変入球部への入球が回避される迂回通路の入口部分が形成されていることを特徴とする。
遊技への注目度を好適に向上させることができる。
一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を前方から見た斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 内枠の構成を示す正面図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 下作動入球ユニットの内部構造を示す概略図である。 内枠の構成を示す背面図である。 裏パックユニットを示す正面図である。 図6に示す遊技盤の部分拡大図である。 前扉枠の枠体と遊技盤の仕切壁部との関係を示す概略図である。 右ルートにおける流路を示す概略図である。 (a)スルーゲートへの入球確率を示す概略図、(b)操作量と流路との関係を示す概略図である。 (a)傾斜通路における遊技球の動きを示す概略図、(b)傾斜通路を通過する遊技球の通路方向における速度変化を示す概略図である。 (a)遊技球同士の距離関係を示す概略図、(b)遊技球の分散及び集合の様子を示す概略図である。 (a)遊技球群の疎密の変化を示す概略図、(b)(c)遊技球の振り分けの様子を示す概略図である。 右ルートの変形例を示す概略図である。 迂回通路の入口部分とランプ部との関係の変形例を示す概略図である。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10を正面側から見た斜視図、図3及び図4はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図3では便宜上パチンコ機10における遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
図2に示すように、外枠11は板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている(図3及び図4参照)。
図3及び図4に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
次に、前扉枠14について説明する。図1に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としてもよい。但し、安全性及び防犯性向上に鑑みれば、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部(ランプ部26)が設けられている。ランプ部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、ランプ部26の中央であってパチンコ機10の最上部にはエラー等の不具合が発生した場合に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音やBGM等などが出力されるスピーカ部29が設けられている(図3参照)。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている(図2参照)。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。なお、遊技球の発射速度は、遊技球発射ハンドル41の操作量が大きくなるに従って速くなり、この操作量を遊技者が調整することで、後述する右ルートと左ルートへの遊技球の打ち分けが可能となる。
図3に示すように、前扉枠14の背面には、通路形成ユニット45が取り付けられている。通路形成ユニット45は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と、下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有してなる。通路形成ユニット45において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部が形成されており、当該受口部を仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれる。
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。また、前扉枠14の背面における回動先端側には、図3に示すように、後方に延びる鉤金具63が上下方向に複数並設されている。これら鉤金具63は内枠13に対する施錠機構を構成する。
次に、図5に基づき内枠13について詳細に説明する。図5は内枠13の正面図である。なお、図5においては図3と同様に便宜上パチンコ機10の遊技領域PE内の構成を省略している。
内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす樹脂ベース70を主体に構成されている。樹脂ベース70の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、樹脂ベース70は外枠11の上側枠部に寄せて配置され、外枠11の下側枠部と樹脂ベース70との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板が装着されている。幕板は、樹脂ベース70(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では樹脂ベース70が幕板の上に載ることとなる。なお、幕板と樹脂ベース70との間に相互干渉の防止等を目的として若干のクリアランスを設けてもよい。
樹脂ベース70の前面における回動基端側(図3の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具71,72が取り付けられている。図示は省略するが、支持金具71,72は軸部を有しており、それら軸部に前扉枠14に設けられた軸受け部が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
樹脂ベース70の前面における回動先端側(図5の右側)には、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置75が配設されている。施錠装置75は、樹脂ベース70の右端部に沿うようにして上下に延びており、鉤金具63が前扉用鉤受け部材76に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置75は、樹脂ベース70に形成されたスリットを通じて内枠13の後方側に延出する内枠用鉤部材77を有している(図4参照)。これら内枠用鉤部材77が外枠11に固定された鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
樹脂ベース70(施錠装置75)の右下隅部には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75に一体化されており、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを左に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように施錠装置75が構成されている。
樹脂ベース70の中央部分には遊技盤ユニット80を収容する収容凹部73が形成されている。収容凹部73は遊技盤ユニット80の外形に合わせて遊技機後方に窪んでおり、遊技盤ユニット80はこの収容凹部73に嵌まった状態で手動式のロック機構によって固定されている。収容凹部73の底部には、略矩形状の窓孔74が形成されており、この窓孔74を通じて遊技盤ユニット80の背面構成が内枠13の後方に突出している。なお、この窓孔74については、樹脂ベース70に装着された遊技盤ユニット80によってそのほぼ全域が遊技機前方から覆われた状態となっている。
遊技盤ユニット80は、透明な合成樹脂材料からなる板材を主体として形成された遊技盤80aと、遊技盤80aの背面側に設けられ、各種遊技部品(可変表示装置、制御装置、可動式の演出機構、発光可能な装飾部材等)がベース体251に搭載されてなる背面ブロック80bとが一体化されてなり、背面ブロック80bの前面部分が遊技盤80aを通じて視認可能となっている。
遊技盤80aの前面には遊技球が流下する上述した遊技領域PEが形成されている。既に説明したように遊技領域PEはガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)によって覆われている。ガラスユニット22は、後側のガラスパネル23と遊技盤80aの前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。なお、遊技盤80aは合成樹脂製に限定されるものではなく、木製とすることも可能である。
(遊技盤ユニット80)
以下、図6に基づき遊技盤ユニット80(特に遊技盤80aの遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図6は遊技盤ユニット80の正面図である。
遊技盤80aには、自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。図6に示すように、各開口には、一般入賞口81、可変入賞装置82,83、作動入球ユニット84,85等がそれぞれ配設されている。一般入賞口81、可変入賞装置82,83、作動入球ユニット84,85に遊技球が入ると、それら遊技球が各入球部に対応して設けられた検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の遊技球の払い出し(賞球)等の特典が遊技者に付与される。その他に、遊技領域PEの最下部にはアウト口89が設けられており、各種入球部等に入らなかった遊技球はアウト口89を通って遊技領域PEから排出される。以下の説明では、アウト口89への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口81、可変入賞装置82,83、作動入球ユニット84,85への遊技球の入球を「入賞」とも表現する。
また、遊技盤80aには、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の遊技釘や風車等の各種遊技部品(役物)が配設されている。これら遊技釘や風車等の各種構成によって遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
遊技盤80aの中央には中央開口が形成されており、この中央開口を覆うようにして透明な開口カバーが取り付けられている。中央開口の背後には、背面ブロック80bに属する可変表示ユニット252等が位置しており、遊技機前方から当該中央開口及び開口カバーを通じて可変表示ユニット252等を視認可能となっている。
作動入球ユニット84,85は、可変表示ユニット252の下方に配設された下作動入球ユニット84と、当該下作動入球ユニット84の右方に配設された右作動入球ユニット85とによって構成されている。
右作動入球ユニット(抽選契機入球部)85には、入球補助装置(入球補助手段)としての電動役物85bが併設されている。電動役物85bは、スライド式の可動片と当該可動片を駆動させるソレノイド式の駆動部とを有してなる。可動片は遊技盤80aの前面から遊技領域PEに突出する突出位置と遊技領域PEへの突出が回避される退避位置とに移動可能となっており、電動役物85bは可動片が突出位置に配置されることで右作動口85aへの入球が可能となる受入状態(補助状態)となり、退避位置に配置されることで同入球が不可となる非受入状態(非補助状態)となるように切り替わる構成となっている。
電動役物85bが受入状態となっている場合には、突出位置に配置された可動片によって流路が寸断され、この状況化にて右作動入球ユニット85に到達した遊技球は、可動片によって右作動口85aに案内される。これに対して、電動役物85bが非受入状態となっている場合には、右作動入球ユニット85に到達した遊技球は右作動口85aの前方を素通りしてアウト口89に向かうこととなる。
遊技領域PEにて右作動入球ユニット85よりも上流となる位置(詳しくは右ルートにて可変表示ユニット252の側方となる位置)には上述したスルーゲート86が配置されている。遊技球がスルーゲート86を通過したことをトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物85bが一時的に非受入状態から受入状態に切り替えられることとなる。
本パチンコ機10では、電動役物85bによるサポートの態様が異なる複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、電動役物85bが単位時間当たりに受入状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも右作動口85aへの入賞が発生する確率が高くなる。そして、右作動口85aへの入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行される。このため、高頻度サポートモードでは、右ルートを狙って遊技球を発射することにより、遊技者は持ち球の消費(投資)を抑えながら遊技を行うことができる。
ここで、図7を参照して下作動入球ユニット84及び右作動入球ユニット85について補足説明する。図7は下作動入球ユニット84の内部構造を示す概略図である。
下作動入球ユニット84には、下作動口84aに流入した遊技球を遊技盤80aの背面側に設けられた回収通路へ案内する案内通路84cが形成されている。案内通路84cはその途中位置にて第1分岐通路84d及び第2分岐通路84eに分岐している。
案内通路84cにおける分岐位置には、当該分岐位置に到達した遊技球を第1分岐通路84dへ案内する第1案内状態と第2分岐通路84eへ案内する第2案内状態とに切替可能な振分手段84gが設けられている。この振分手段84gは、遊技球を案内したことに基づいて一方の案内状態から他方の案内状態に切り替る構成となっている。このため、下作動口84aに流入した遊技球は、第1分岐通路84d及び第2分岐通路84eに交互に振り分けられることとなる。
右作動入球ユニット85(右作動口85a)は連絡通路84fを介して第2分岐通路84eに繋がっており、当該右作動口85aに流入した遊技球は、第2分岐通路84eへ流入する。つまり、下作動口84aに流入した遊技球については両分岐通路84d,84eに流入する一方、右作動口85aに流入した遊技球は第2分岐通路84eにのみ流入する構成となっている。
第1分岐通路84d(以下、第1入球部84dともいう)には遊技球を検知する検知センサ261が配設され、第2分岐通路84e(以下、第2入球部84eともいう)において連絡通路84fの連通部分よりも下流側となる位置には遊技球を検知する検知センサ262が配設されている。これら検知センサ261,262は主制御装置に接続されており、主制御装置では検知センサ261,262からの検知情報(検知信号)に基づいて分岐通路84d,84eへの入球、すなわち作動口84a,85aへの入賞の有無を把握する。
本実施の形態においては、第1分岐通路84dへの入球に基づく抽選よりも第2分岐通路84eへの入球に基づく抽選の方が遊技者に有利となるように差が設けられている。高頻度サポートモード対応の通常遊技状態においては、右ルートへ遊技球を発射して右作動口85a→第2入球部84eへの入球を発生させつつ下作動口84a(詳しくは第1入球部84d)への入球を回避することにより、遊技者にとって有利に遊技が進むこととなる。
本パチンコ機10は、作動入球ユニット84,85(第1入球部84d及び第2入球部84e)への入球に基づいて開閉実行モード(特別遊技状態)への移行抽選(当否抽選)が実行される。この抽選モードには、低確率モード(低確率状態)と当該低確率モードよりも当選確率が高い高確率モード(高確率状態)とが設定されている。いずれの抽選モードにおいても、上記抽選に当選した場合に開閉実行モードへ移行し、可変入賞装置82,83への入球が可能となる。
再び図6の説明に戻り、可変入賞装置(特別入球装置又は特別入球手段)82,83ついて補足説明する。可変入賞装置82,83には、遊技球が通過可能な大入賞口82a,83aが形成されているとともに、それら大入賞口82a,83aを開閉する開閉部材(開閉手段)としてのシャッタ82b,83bが設けられている。シャッタ82b,83bは、遊技盤80aの背面側に設けられた可変入賞駆動部(詳しくはソレノイド等)と連結されている。可変入賞駆動部は主制御装置に接続されており、当該主制御装置からの駆動信号に基づいて動作する。これにより、シャッタ82b,83bが、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(許容状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(阻止状態)とに切り替わる。
通常時においてはシャッタ82b,83bは閉状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に(大当たり:通常の遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態への移行に当選した場合に)開状態に切り替えられるようになっている。開閉実行モードにおける可変入賞装置82の開放態様としては、例えば所定時間(詳しくは30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(詳しくは16ラウンド)を上限とした開閉扉の開放が繰り返されるように設定されている。
開閉実行モード中は、上下2つの可変入賞装置のうち主として上側の第1可変入賞装置82が開放対象となり、所定のラウンド(例えば第7ラウンド)において下側の第2可変入賞装置83が開放対象となる。第2可変入賞装置83には、有利入球部83cと大入賞口83aに入った遊技球の流入先を有利入球部83c及びそれ以外に切り替える流路切替部材83dとが設けられている。流路切替部材83dは主制御装置に接続されており、当該主制御装置からの信号に基づいて動作する。流路切替部材の動作態様については上記抽選の結果、詳しくは当たり種別に応じて設定される。
開閉実行モード中に有利入球部83cへの入球が発生した場合には、開閉実行モード(特別遊技状態)終了後に、サポートモードが高頻度サポートモード且つ抽選モードが高確率モード対応の通常遊技状態に移行する。これにより、多量の遊技球を獲得するチャンスとなる。一方、開閉実行モード中に有利入球部83cへの入球が発生しなかった場合には、開閉実行モード終了後の抽選モードは低確率モードとなる。
ここで、可変表示ユニット252について補足説明する。可変表示ユニット252は、作動入球ユニット84,85(詳しくは入球部84d,84e)への入賞をトリガとして図柄を可変表示(変動表示)する図柄表示装置253を有している。図柄表示装置253は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置によりその表示内容が制御される。
図柄表示装置253の表示画面253aにおいては、例えば左、中及び右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、大当たりに当選した場合には、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示され、上記開閉実行モード(特別遊技状態又は大当たり)に移行することとなる。なお、図柄表示装置253については必ずしも液晶表示装置である必要はなく、ドットマトリクスや7セグタイプの表示装置であってもよい。
遊技盤80aには、中央開口を囲むようにしてセンターフレーム92が設けられている。センターフレーム92は、遊技盤80a(詳しくは板体)に対してその前面側から固定されている。このように固定された状態ではセンターフレーム92が遊技盤80aの前面から起立し、当該センターフレーム92と上記ガラスユニット22との間の隙間寸法が遊技球の直径寸法よりも小さくなるように構成されている。これにより、遊技領域PEを流下する遊技球が図柄表示装置253に衝突することが回避され、且つ遊技領域PEを流下する遊技球の流下経路が可変表示ユニット252(詳しくはセンターフレーム92)を右側から迂回する上記右ルートと、左側から迂回する上記左ルートに分かれている。
上述した右作動入球ユニット85、可変入賞装置82,83及びスルーゲート86については全て右ルートに配設されており、下作動入球ユニット84については左ルートに配設されている。左ルートを流下する遊技球は下作動入球ユニット84へ入賞し得るのに対して、右作動入球ユニット85、可変入賞装置82,83やスルーゲート86への入賞が回避される。これに対して、右ルートを流下する遊技球は右作動入球ユニット85、可変入賞装置82,83やスルーゲート86へ入賞し得るのに対して、下作動入球ユニット84への入賞が回避される。右作動入球ユニット85の電動役物85bが高頻度サポートモードになっている場合(高頻度サポートモード対応の通常遊技状態)又は開閉実行モードとなっている場合には、右ルートへ遊技球を発射することで遊技を有利に進めることができ、低頻度サポートモード対応の通常遊技状態となっている場合には左ルートへ遊技球を発射することで遊技を有利に進めることができる。つまり、遊技者は、遊技状況に応じて遊技球の流下経路を右ルート/左ルートから選択することにより、遊技を有利に進めることが可能となる。
センターフレーム92の下部を構成している枠部の上面には、遊技球が左右に転動可能なステージ部が形成されている。センターフレーム92の左枠部に形成された流入口から流入した遊技球は、同じくセンターフレーム92の左枠部に形成されたワープ通路を通じてステージ部上に排出される。ステージ部については、当該ステージ部に到達した遊技球が比較的下作動口84aへと流入しやすくなるように構成されており、このステージ部上での遊技球の動きに対する遊技者の注目度向上に貢献している。
なお、本実施の形態においては上述したように透明な開口カバーによって中央開口を覆っており、ステージ部上に到達した遊技球が背面ブロック80b(可変表示ユニット252)側へ移動しないように規制されている。
遊技盤80aにおける右側の端部には後述する誘導レール100とともに遊技領域PEを区画形成する遊技領域区画部材93が配設されている。遊技領域区画部材93の上端部付近には、誘導レール100に沿って右ルートを移動する遊技球が衝突した際にその勢いを弱める返しゴム94が配設されている。返しゴム94に衝突した遊技球はその勢いが弱められこととなり、過度に勢いよく右ルートを移動しないように規制されている。
遊技盤80aにおける左側の端部には誘導レール100を遊技領域PEの外側から覆うレールカバー95が配設されている。レールカバー95は、遊技盤80aの前面から前方へ突出した状態で当該遊技盤80aに固定されており、僅かな隙間を隔てて誘導レール100に対峙している。このレールカバー95によって誘導レール100を保護することにより、例えば遊技盤ユニット80を内枠13の枠体20に装着する際の当該枠体20と誘導レール100との干渉を抑制することが可能となっている。
レールカバー95にてガラスユニット22と対向している部分には主表示ユニット96が埋設されており、当該ガラスユニット22を通じて遊技機前方から主表示ユニット96が視認可能となっている。主表示ユニット96には、絵柄等が表示される主表示部Dが設けられている。主表示ユニット96は後述する主制御装置に電気的に接続されており、主表示部Dの表示内容は当該主制御装置によって制御される構成となっている。
主表示部Dは、第1入球部84dへの入賞に基づいた抽選結果を表示する第1入球部用表示部と、第2入球部84eへの入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する第2入球部用表示部とを有している。
第1入球部用表示部では、第1入球部84dへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、第1入球部84dへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。第1入球部84dへの入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第1入球部用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
第2入球部用表示部では、第2入球部84eへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、第2入球部84eへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。第2入球部84eへの入賞に基づく内部抽選の結果が大当たりに対応した当選結果であった場合には、第2入球部用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、その結果に応じて上記開閉実行モードへ移行される。
ここで、いずれかの入球部84d,84eへの入賞に基づいて、対応する入球部用表示部にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまで(詳しくは確定表示が終了するまで)が遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの入球部84d,84eへの入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とすることも可能である。
また、主表示ユニット96の主表示部Dには上記両表示部以外に、スルーゲート86への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部が併設されている。スルーゲート用表示部では、スルーゲート86への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート86への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート86への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、右作動入球ユニット85に設けられた上記電動役物85bが所定の態様で開放される。
更に、本実施の形態においては遊技球が第1入球部84d、第2入球部84e、スルーゲート86へ入球した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニット96の主表示部Dにはそれらの保留数を表示する保留数用表示部が設けられている。
再び図5を用いて内枠13の構成について説明すれば、樹脂ベース70における遊技盤ユニット80の下方には、上記遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。
遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が樹脂ベース70に固定されることで、同樹脂ベース70に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技盤80a側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112には断面略V字状の溝部が形成されており、その溝状部分に遊技球が嵌ることにより当該遊技球の前後位置が規定されるように構成されている。
発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤80a側、詳しくは遊技盤80aに装着された誘導レール100に向けて打ち出される。遊技球発射ハンドル41が操作されて遊技球が連続して発射される場合には、ソレノイド111が所定周期(詳しくは0.6sec毎)で駆動される。つまり、遊技球が所定周期で連続して発射される。
誘導レール100は、遊技盤80a(詳しくは板体の前面)に固定された遊技領域区画部材93とともに遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分104と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分105とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分104→出口部分105)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技盤80aにおいて出口部分105の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100を構成している各レール101,102は、遊技領域PEの略中央部分を中心とする円弧状をなしている。このため、誘導通路103を通過する遊技球は、自身に発生する遠心力により外レール102に沿って、すなわち外レール102に接触したまま移動(摺動又は転動)しやすくなっている。つまり、遊技領域PEへと遊技球を届けるようにして遊技球を発射した場合には誘導通路103において外レール102に沿った領域が実質的に遊技球が通過する通過領域(通過経路)を構成し、内レール101に沿う領域については実質的に遊技球が通過しない領域となる。
同図5に示すように、誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技盤80aの下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技盤80aの下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技盤80aの下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分104と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路が配設されている。ファール球通路は前扉枠14の通路形成ユニット45に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路内に入ることとなる。ファール球通路は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
樹脂ベース70において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には樹脂ベース70を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、樹脂ベース70に対してネジ止めされており、本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とを有している。それら本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニットの受口部が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
樹脂ベース70において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124は本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する前方位置に付勢されており、前扉枠14が開放された場合には、この付勢力によって各開閉部材124が閉状態となることで、各通路122,123からの遊技球の脱落が回避されることとなる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット45に設けられた受口部により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路122と前扉側上皿通路とが連通し、さらに本体側下皿通路123と前扉側下皿通路とが連通する。
次に、図8に基づき内枠13(樹脂ベース70及び遊技盤ユニット80)の背面構成について説明する。図8は内枠13の背面図である。
図8に示すように樹脂ベース70の背面における回動基端側(図8の右側)には、軸受け金具132が取り付けられている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部133が形成されており、これら軸受け部133により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。また、樹脂ベース70の背面には、裏パックユニット15を閉じた状態で同樹脂ベース70に固定するための固定レバー134が複数設けられている。
既に説明したように樹脂ベース70における収容凹部(遊技盤収容部)73の底部分には樹脂ベース70の厚さ方向に貫通し同樹脂ベース70の背面側に開放された窓孔74が形成されており、その窓孔74が収容凹部73に収容された遊技盤ユニット80によって内枠13の正面側から覆われている。遊技盤ユニット80(背面ブロック80b)の背面には制御装置等の各種構成が搭載されており、それら各種構成は窓孔74を通じて内枠13の背側に露出した状態となっている。ここで、遊技盤ユニット80の背面の構成について説明する。
遊技盤80aの背面側に設けられた背面ブロック80bは、遊技盤80a側に開放された略箱状のベース体251を有してなり、このベース体251が遊技盤80aの背面に固定されることで、遊技盤80aと背面ブロック80bとが一体化されている。
ベース体251の前面側は、可動式の演出機構や発光可能な装飾部材等の配置領域となっており、その背面側はそれら各種構成を制御する制御装置や上記可変表示ユニット252(図柄表示装置253)の配置領域となっている。
より具体的には、ベース体251の一部が樹脂ベース70の背面側に突出しており、その突出した部分に対して上述した図柄表示装置253(図6参照)と、その図柄表示装置253を駆動するための表示制御装置とが取り付けられている。これら図柄表示装置253及び表示制御装置254は前後方向(樹脂ベース70の厚さ方向)に図柄表示装置253が前側且つ表示制御装置254が後側となるように重ねて配置されている。さらに、ベース体251の背面部には、表示制御装置の後方に位置するようにして報知・演出制御装置255が搭載されている。
報知・演出制御装置255は、後述する主制御装置からの指示に従い音声の出力やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて構成されている。
報知・演出制御装置255の下方には、ベース体251を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が設けられている。主制御装置ユニット160は、遊技盤ユニット80(詳しくは背面ブロック80b)の背面に固定された合成樹脂製の取付台161と、その取付台161に搭載された主制御装置162とを有している。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としてのボックス封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。ボックス封印部164は、基板ボックス163の短辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも1つが用いられて封印処理が行われる。
ボックス封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス封印部164を構成する係止孔部に係止ピンを挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。ボックス封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス封印部164のうち、少なくとも1つの係止孔部に係止ピンを挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止ピンが挿入されたボックス封印部と基板ボックス163本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の係止孔部に係止ピンを挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163と取付台161とは台座封印部165によって開封不能に連結されている。詳しくは、台座封印部165は、ボックス封印部164と同様に係止孔部及び係止ピンを有しており、係止孔部に対して係止ピンが挿入されることで基板ボックス163と取付台161とが分離不能に結合されるようになっている。これにより、基板ボックス163の不正な取り外しが行われた場合に、その事実を把握しやすくなっている。
ベース体251の前面部において遊技盤80aの背面下部と対向している部分には、前記一般入賞口81,可変入賞装置82,83、作動入球ユニット84,85の遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路(図示略)が形成されている。これにより、一般入賞口81等に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤ユニット80の下方に集合する構成となっている。つまり、ベース体251には各種入賞口に入賞した遊技球を回収する機能が付与されている。
遊技盤ユニット80の下方には後述する排出通路が配されており、回収通路によって遊技盤ユニット80の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口89についても同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口89を介して排出通路内に導出される。
また、背面ブロック80bを構成するベース体251には、上述した各入球部用の検知センサとして、上記一般入賞口81に入賞した遊技球を検知する一般入賞口用検知センサと、第1入球部84d及び第2入球部84eに入った遊技球を検知する作動口用検知センサとが装着されており、それら各種検知センサによって入賞検知機構が構成されている。これら各種検知センサは主制御装置162に対して電気的に接続されており、各検知センサから検知情報(検知信号)が同主制御装置162に出力される構成となっている。
次に、図4及び図9に基づき裏パックユニット15について説明する。図9は裏パックユニット15の正面図である。
図4に示すように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、裏パックユニット15の本体部としての裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤203及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は、透明性を有する合成樹脂により成形されており、図9に示すように払出機構部202等が取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有してなる。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット252を囲むのに十分な大きさを有する(図4参照)。
ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた前記軸受け部133に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。ベース部211には、内枠13に設けられた固定レバー134が挿通される複数の挿通部が形成されており、固定レバー134が挿通部215に挿通された状態にてベース部211に後方から当接することにより内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の側方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
ベース部211において払出機構部202よりも上側となる位置には、パチンコ機10(詳しくは主制御装置162)と遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータ)とを繋ぐ中継手段としての外部端子板ユニットが設けられている。外部端子板ユニットには各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じてホールコンピュータに大当たりに当選した旨を示す信号や球詰まり等の異常が発生した旨を示す信号等の各種信号が出力される。ホールコンピュータは、これらの信号に基づいて遊技機がどのような状態にあるかを把握する構成となっている。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤203及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤203には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されている。電源・発射制御基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。具体的には、遊技球発射機構110を構成しているソレノイド111の駆動制御や球送装置113の駆動制御が実行される。
また、電源・発射制御装置243には電源スイッチ247が設けられている。電源スイッチ247を操作することにより、パチンコ機10の電源を投入状態(オン状態)又は遮断状態(オフ状態)に切り替え可能となっている。
ここで、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持される。一方、主制御装置162に設けられたRAM消去スイッチ166を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
(右ルート)
既に説明したように、遊技盤80aに形成された遊技領域PEは当該遊技盤80aの中央に配置されたセンターフレーム92によって同センターフレーム92を左側から迂回する左ルートと右側から迂回する右ルートとに大別されている。本実施の形態においては、右ルートに係る構成が特徴的なものとなっている。以下、図10に基づいて右ルートに係る構成について補足説明する。図10は右ルートを示す遊技盤ユニット80の拡大図である。
遊技領域PEの中央上部となる位置には左ルート/右ルートの分岐部分が設けられており、この分岐部分と上記返しゴム94までの区間に右ルートの入口部分を構成する一条の流入通路(以下、流入部301という)が形成されている。流入部301の通路幅は、外レール102と当該外レール102に対して遊技球の直径寸法よりも僅かに大きな隙間を隔てて対向するセンターフレーム92とにより規定されており、同一箇所を複数の遊技球が同時に通過できない構成となっている。外レール102及びセンターフレーム92にて流入部301の通路壁面を形成している部分については、何れも上方に凸となる滑らかな曲面状をなしており、流入部301を通過する遊技球の挙動の乱れが抑制されている。
流入部301の下流側には二股に分岐する分岐部302が設けられている。分岐部302においてはセンターフレーム92と遊技領域区画部材93によって挟まれた領域が遊技球の流下領域となっており、それらセンターフレーム92と遊技領域区画部材93との間に形成された仕切壁によって左右(内外)二条の分岐通路311,312に区画されている。両分岐通路311,312は、通路幅が遊技球の直径寸法よりも僅かに大きい程度に抑えられており、同一箇所を複数の遊技球が同時に通過できない構成となっている。
流入部301を経て分岐部302に到達した遊技球は、それら二条の分岐通路311,312の何れかに流入することとなる。詳細については後述するが、右ルートに発射された遊技球については分岐部302に到達した際の移動速度等に応じて内側の分岐通路311(以下、内側分岐通路311という)と外側の分岐通路312(以下、外側分岐通路312という)とに分かれることとなる。なお、以下の説明においては、特に方向を特定していない場合の「移動速度」は遊技球が移動している方向における移動速度を示し、方向を特定している場合の「移動速度」は当該特定している方向における速度成分を示す。
分岐部302の下流側であって図柄表示装置253の側方となる部分、すなわち分岐部302と第1可変入賞装置82との間となる部分には、多数の遊技釘が配設されており、遊技球の流下経路(流路)の多様化が図られている。この流下領域の横幅は分岐部302と同様にセンターフレーム92の外周面(側面)及び遊技領域区画部材93によって規定されており、上流側から下流側に向けて変化している。詳しくは上段部分にて分岐部302よりも横幅が拡張された後、中段部分にて横幅が減縮され、下段部分にて横幅が再び拡張されている。以下の説明では、上段部分を「上側拡張部303」、中段部分を「中間部304」、下段部分を「下側拡張部305」と称する。
上側拡張部303には上述したスルーゲート86及び多数の遊技釘321が配設されており、上側拡張部303を流下する遊技球の一部がスルーゲート86に入球する構成となっている。詳細については後述するが内側分岐通路311を経由して上側拡張部303に流入した遊技球と外側分岐通路312を経由して上側拡張部303に流入した遊技球とを比較した場合、後者よりも前者の方がスルーゲート86への入球確率が高くなるように流下経路が形成されている。スルーゲート86へ入球した遊技球及び入球しなかった遊技球の何れについても中間部304を経由して下側拡張部305に移る。
下側拡張部305は、仕切壁部350によって左右に二分されている。仕切壁部350によって二分された流下領域のうち、遊技領域PEの中央側の領域が第1可変入賞装置82へ遊技球を案内する案内通路360を構成し、外側(遊技盤80aの周縁側)の領域が第1可変入賞装置82を迂回する迂回通路370を構成している。
迂回通路370に流入した遊技球は、右ルートにて第1可変入賞装置82よりも下流側となる位置、詳しくは上下に並設された第1可変入賞装置82と第2可変入賞装置83との間となる位置へ案内される。このため、迂回通路370に流入した遊技球については、第1可変入賞装置82への入球が回避される。
第1可変入賞装置82は横長状をなしており、案内通路360の横幅は第1可変入賞装置82の横幅と同等となるように拡張されている。案内通路360には、複数の遊技釘361が散在しており、これら遊技釘361によって第1可変入賞装置82に向けた流下経路(流路)の多様化が図られている。また、案内通路の途中位置には、上述した一般入賞口81が配設されており、所定の流下経路を通過した遊技球が一般入賞口81に入賞する構成となっている。
この一般入賞口81については上記スルーゲート86とは異なり、当該一般入賞口81に入球した遊技球がそのまま遊技領域PEから排出される構成となっている。このため、案内通路360に流入した遊技球については、全てが第1可変入賞装置82に案内されるのではなく、一般入賞口81への入球が回避された遊技球のみが第1可変入賞装置82へと案内される。
なお、案内通路360においては、当該案内通路360の入口部分(陥欠部336,337)と第1可変入賞装置82とを結ぶ直線上に遊技釘361が位置しており、案内通路360を流下する遊技球については、当該遊技釘361に対して上方から衝突することで勢いが弱まるとともに、流下方向が変化する。
上述したように、右ルートに発射された遊技球が全て第1可変入賞装置82に到達するのではなく、一部の遊技球が迂回通路370を経由することで第1可変入賞装置82への到達が回避される。詳細については後述するが、本実施の形態においては、迂回通路370や当該迂回通路370を通過する遊技球を目立ちにくくするべく様々な工夫がなされている。案内通路360と迂回通路370との分岐箇所及び第1可変入賞装置82の間に一般入賞口81を配設し、案内通路360に流入した遊技球についても一部が第1可変入賞装置82への到達が回避される構成としたことは、第1可変入賞装置82への入球の様子、すなわち発射数と入球数との不一致から迂回通路370の存在が露呈することを回避する工夫である。
第1可変入賞装置82の大入賞口82aは遊技機前方に開放されており、シャッタ82bが閉位置に配置された状態では当該シャッタ82bによって遊技機前方から覆われている。シャッタ82bは閉位置に配置された状態では遊技盤80aの前面と同一平面上に位置し、その前方を遊技球が通過可能となっている。シャッタ82bが閉位置から開位置に変位すると、当該シャッタ82bによって下側拡張部305からの流出経路が寸断され、下側拡張部305から流出して第2可変入賞装置83へ向かう遊技球が大入賞口82aに導かれることとなる。
大入賞口82aに流入することなく第1可変入賞装置82を素通りした遊技球及び上記迂回通路370を通過した遊技球は、第2可変入賞装置83に向かう。第2可変入賞装置83は、遊技盤80aの前面から突出しており、その上面部分が遊技球を遊技領域PEの中央側へ案内する転動面を構成している。当該上面部分にて第1可変入賞装置82の直下に位置する部分に大入賞口83aが形成されている。大入賞口83aは第1可変入賞装置82側(上方)を向いており、第1可変入賞装置82の大入賞口82aと同様に、左右に延びる横長状をなしている。
大入賞口83aを覆うシャッタ83bについても大入賞口83aと同様に横長となっている。シャッタ83bは遊技盤80aの厚さ方向(前後方向)にスライド移動可能となっており、遊技盤80aの前面から突出して大入賞口83aを覆う閉位置(突出位置)と、遊技盤80aの前面からの突出が回避され大入賞口83aを開放する開位置(退避位置)とに移動する。シャッタ83bは平板状をなしており、閉位置に配置された状態では可変入賞装置83のハウジングとともに上記転動面の一部を構成している。
シャッタ83bが閉位置に配置されている状況下にて第2可変入賞装置83に到達した遊技球については、当該シャッタ83bに衝突して流下方向が縦向きから横向きに変わり、当該シャッタ83bに沿って遊技領域PEの中央側へ転動することとなる。転動面による遊技球の案内先には右作動入球ユニット85が配設されており、第2可変入賞装置83を素通りした遊技球は右作動入球ユニット85に向かう。なお、以下の説明では、右ルートのうち、第1可変入賞装置82及び第2可変入賞装置83を経由して右作動入球ユニット85に向かうルートをメインルートと称する。
上述した高頻度サポートモード対応の通常遊技状態においては、右ルートに向けて発射された遊技球がスルーゲート86を通過したことを契機として、右作動入球ユニット85の電動役物85bが頻繁に動作する。通常遊技状態においては可変入賞装置82,83が閉状態に維持されるため、右ルートを流下する遊技球のほとんど(一般入賞口81を回避したもの)は可変入賞装置82,83を素通りして右作動入球ユニット85へ向かう。
右作動入球ユニット85への入球が発生すると遊技者に賞球が付与される。このため、高頻度サポートモード対応の通常遊技状態においては、右ルートへ遊技球を発射することで左ルートへ遊技球を発射する場合と比べて持ち球の減りを抑えながら遊技を進めることができる。そして、高頻度サポートモード対応の通常遊技状態から開閉実行モード(特別遊技状態)へ移行すると、可変入賞装置82,83が開状態に切り替わり、主たる入球先が右作動入球ユニット85から可変入賞装置82,83に変わる。つまり、特別遊技状態においては、右ルートに発射された遊技球の多くが可変入賞装置82,83に流入することとなる。
本実施の形態に示すタイプの遊技機においては、例えば開閉実行モードへ移行し第1可変入賞装置82が開放される状況下にて、右ルートに発射された遊技球が全て第1可変入賞装置82に入賞すれば、持ち球の増加速度や遊技の進行速度が飛躍的に高まる。しかしながら、発射された遊技球が全て第1可変入賞装置82に入球する構成とした場合には、通常遊技状態に対する開閉実行モード(特別遊技状態)の優位性が遊技者側に極端に偏ることとなる。このため、遊技全体における有利度のバランスに配慮した場合には、上記偏りのしわ寄せが通常遊技状態に及びやすくなる。この煽りを受けて通常遊技状態における遊技が遊技者側に過度に不利に偏ってしまうことは、遊技者の遊技意欲を低下させる要因になると懸念される。
これに対して、通常遊技状態における遊技が遊技者にとって過度に不利にならないように、第1可変入賞装置82に向かう遊技球に適度な零れ(迂回通路370への流入)を発生させる構成とした場合には、このような零れが発生せず全ての遊技球が第1可変入賞装置82に入球する構成と比較して特別遊技状態(開閉実行モード)における爽快感を向上させる上で妨げになる。つまり、零れの発生が遊技者の満足度の向上、ひいては遊技への注目度の向上を図る上で妨げになる。以上の理由から、有利度の過度の偏りを抑えつつ遊技者の満足度の向上を図る上では、遊技機の構成に未だ改善の余地がある。本実施の形態においては、このような事情に配慮した工夫がなされていることを特徴の1つとしている。具体的には、開閉実行モードにて主たる入球先となる第1可変入賞装置82への入球を回避する迂回通路370を設け、当該迂回通路370への入球確率を引き下げる構成とし、且つ第1可変入賞装置82を迂回する遊技球の視認を困難として、あたかも右ルートを流下する遊技球のほとんどが当該第1可変入賞装置82に流入し得るように見せる工夫(零れを際立たせない工夫)がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図11を参照して迂回通路370及びそれに関連する構成について補足説明する。図11は右ルートにおける迂回通路370及びその周辺構造を示す概略図(図10の部分拡大図)である。
(迂回通路370)
迂回通路370は、遊技盤80aの右端部に沿って縦方向(第1可変入賞装置82及び第2可変入賞装置83の並設方向)に延びている。この迂回通路370に前扉枠14のランプ部26が重なっている(図11のドットハッチング参照)。ランプ部26は発光基板と当該発光基板を遊技機前方から覆うランプカバーとを有してなり、当該ランプカバーを通じて迂回通路370が視認可能となっている。ランプカバーは、発光基板からの光を透過すべく光透過性を有してはいるものの、有色不透明な合成樹脂材料を用いて形成されているため、右ルートにて当該ランプカバーが重なっている部分(重複領域)については重なりが回避されている領域(非重複領域)と比べて遊技球の視認性が低くなっている。これにより、案内通路360と比較して迂回通路370の視認が困難であり、且つ案内通路360を通過する遊技球と比較して迂回通路370を通過する遊技球の視認が困難となるように視認性に差が生じている。
迂回通路370は、仕切壁部350及び当該仕切壁部350に遊技球の通過領域を挟んで対向する対向壁部375によって区画形成されている。これら仕切壁部350及び対向壁部375は、光を吸着する光吸着材を用いて形成されており、迂回通路370に照射される光がそれら仕切壁部350や対向壁部375によって吸収される構成となっている。これにより、迂回通路370や当該迂回通路370を通過する遊技球への光(直接光や反射光)の照射が抑えらており、上記視認性の差が顕著なものとなっている。
通路内壁を構成する仕切壁部350及び対向壁部375の距離(通路幅)については、同一箇所を複数の遊技球が同時に通過できないように、すなわち遊技球の直径寸法よりも僅かに大きくなるように規定されている。つまり、迂回通路370の通路幅は、当該迂回通路370に並列となる案内通路360の通路幅よりも小さくなっている。また、案内通路360には流路を分岐させるべく遊技釘361が複数配設されていたのに対して、迂回通路370には流路を分岐させるための遊技釘については配設されておらず、迂回通路370における流路は1つに限定されている。迂回通路370と案内通路360とは全長は同等であるものの(図10参照)、迂回通路370の通過に要する所要期間は案内通路360の通過に要する所要期間よりも短くなっている。つまり、中間部304の分岐箇所から第2可変入賞装置83に到達するまでの所要期間は迂回通路370の方が短くなっている。このため、迂回通路370に流入した遊技球は案内通路360に流入した遊技球よりも速やかに第2可変入賞装置83へ案内される。
開閉実行モードにおいては、計16回のラウンド遊技の終了後は通常遊技状態に移行するまでの待機期間、詳しくはエンディング表示等を行うエンディング期間が設けられている。このような構成においては、無駄な投資を回避すべくエンディング表示の移行に伴って遊技球の発射操作が控えられる場合がある。このような状況化にて、迂回通路370を通過した遊技球が非重複領域(メインルート)に復帰する際に目についてしまうとそれが遊技者を困惑させる要因になると懸念される。この点、本実施の形態においては、迂回通路370を通過した遊技球は素早くメインルートに復帰する。このため、迂回通路370を通過した後続の遊技球を、メインルートを流下中の他の遊技球(具体的には先行する遊技球)に紛れさせることができる。例えば、迂回通路370における遊技球の動きを遅らせる等して、所要期間を長くすることも可能であるが、このような構成では、上述した状況下にてメインルートに復帰した遊技球と先行する遊技球群との離れが大きくなり、当該後続の遊技球が目立つと想定される。以上の理由から、迂回通路370の通過に要する所要期間を案内通路360の通過に要する所要期間よりも短くすることには技術的意義がある。
既に説明したように、開閉実行モードにおいては主として第1可変入賞装置82が開放対象となり、特定のラウンドに限って第2可変入賞装置83が開放対象となる。第2可変入賞装置83には有利入球部83cが設けられており、この有利入球部83cへの入球が発生することで高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の通常遊技状態(高確遊技状態)へ移行する。高確遊技状態へ移行することで再び大当たりとなる期待が飛躍的に高まるだけでなく、少なくとも次に大当たりとなるまで当該高確遊技状態が継続されるため、持ち球を増やすチャンスとなる。すなわち、第1可変入賞装置82への入球に基づいて遊技者に付与される特典よりも第2可変入賞装置83への入球に基づいて遊技者に付与される特典の方が大きくなっている。
ここで、第2可変入賞装置83が開状態に維持される期間、より詳しくは有利入球部83cへ入球可能となる期間は限られている。このため、第2可変入賞装置83が開放された際には速やかに当該第2可変入賞装置83へ入球させる必要がある。このような状況下にて、案内通路360を通過する遊技球は遊技釘361によって流下方向を変えながら移動するため、第2可変入賞装置83へ到達するまでの時間が長くなる。第2可変入賞装置83が開放対象となっていない場合には、そのような遊技球の動きを目で追うこと自体が遊技の楽しみの一つになる。しかしながら、時間的な制約がある状況下にて遊技球の動きが緩慢になることは、遊技者の焦りを招く要因になるだけでなく、本来得られるはずの特典を取りこぼす要因にもなり得るため、遊技者の満足度の向上を図る上では好ましくない。
ここで、迂回通路370における遊技球の通過領域については遊技釘の非配置領域となっており、且つ一般入賞口81等の他の入球部の非配置領域となっている。つまり、迂回通路370へ入球した遊技球は全て第2可変入賞装置83に向かう。また、詳細については後述するが、右ルートを流下する遊技球のうちおよそ1/10が迂回通路370に流入することとなる。第2可変入賞装置83が開放されている状況下にて右ルートに遊技球の発射を継続してさえいれば、案内通路360を通過する遊技球が上手く第2可変入賞装置83に到達できなかったとしても迂回通路370を通過した遊技球が第2可変入賞装置83に供給されることで上記特典の取りこぼしがほとんどの場合で回避されることとなる。
この点、上述したように、迂回通路370を通過した遊技球が速やかに第2可変入賞装置83に向かう構成とすることで、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
再び図11を参照して説明すると、下側拡張部305を案内通路360と迂回通路370とに仕切る仕切壁部350は、前扉枠14の窓部21(開口縁)よりも外側に位置しており、ランプ部26が案内通路360側にオーバーラップしている。すなわち、案内通路360の一部が重複領域に含まれている。遊技機においては遊技中の姿勢等によって視差が生じる。そこで、仕切壁部350を開口縁から遠ざけるようにしてオーバーラップ量Gを大きくすることにより、斜め前方から遊技領域PEを見た場合等に迂回通路370の存在が目につくことを抑制できる。
オーバーラップ量Gについては遊技球の直径寸法Dよりも小さくなるように設定されている。このため、例えば案内通路360を仕切壁部350に沿うようにして移動する遊技球についても、その全体が重複領域に入り込むことはなく、少なくとも一部が視認可能なままとなる。これにより、非重複領域に別の流路が存在しているとの印象を遊技者に与えにくくすることができる。言い換えれば、案内通路360の右側限界位置には、それ以上の右方への移動を制限する壁等が存在しているとの印象を遊技者に与えやすくなる。これは、迂回通路370の存在を隠す上で好ましい。
以上詳述したように迂回通路370を流下する遊技球を目立ちにくくすれば、第1可変入賞装置82に向かう遊技球の一部を逃がしたとしても、それを遊技者に気付かれにくくすることができ、あたかも発射した全ての遊技球が第1可変入賞装置82に向かうかのように見せることができる。但し、迂回通路370を如何に隠したとしても、当該迂回通路370の入口部分372や出口部分373での挙動から迂回通路370の存在が示唆されることになれば、上述した隠蔽機能は上手く発揮されなくなると懸念される。本実施の形態においては、このような事情に配慮した対策が講じられていることを特徴の1つとしている。以下、当該対策について説明する。
図10及び図11に示すように、迂回通路370の入口部分372は、左斜め上方を向いており、上下に離間する一対の遊技釘331U,331Lによって構成されている。より詳しくは、遊技釘331U,331Lは後述する傾斜通路の通路方向と直交する方向に並べて配設されており、迂回通路370の入口部分372が当該傾斜通路の通路方向と同じ方向を向くように構成されている。
一般的には、二つの遊技釘が遊技球の直径寸法よりも大きな隙間を隔てて対峙している場合には、その間が遊技釘の通過領域であると認識されやすい。このような事情から、非重複領域にて重複領域との境界寄りとなる位置にこのような一対の遊技釘が存在していると、それら遊技釘は重複領域への流入口(ゲート)であるかのように認識されやすいと想定される。これは、迂回通路370の存在を示唆する要因になると懸念される。この点、本実施の形態においては、一対の遊技釘331U,331Lのうち一方(本実施の形態では上側の遊技釘331U)を重複領域(具体的にはランプ部26の背後)に配置して、視認困難としている。このように一方の遊技釘331Uを隠すことにより、非重複領域に配設された下側の遊技釘331Lを流入口のイメージから遠ざけている。
なお、迂回通路370にて入口部分372を含む上流部分については傾斜通路と同じ方向に延びており、鉛直部分に達するまでの距離(全長)が遊技球の直径寸法の2倍よりも大きくなるように形成されている。これにより、入口部分372を通過した遊技球が迂回通路370の入口付近でもたつく等して遊技者の目につきやすくなることを抑制している。
上側の遊技釘331Uの上方、詳しくは重複領域には、別の遊技釘が配設されており、開口縁から遊技球の直径寸法よりも小さな距離を隔てた位置に重複領域側への遊技球の移動を妨げる障壁が形成されている。つまり、迂回通路370の入口部分372に向かう遊技球のうち上方に跳ねた遊技球については当該障壁に跳ね返る等して、案内通路360に向かうこととなる。このように、重複領域に向かう遊技球のうち入口部分372から逸れたものについては非重複領域側に跳ねかえす構成とすることにより、重複領域と非重複領域との境界部分には両領域を隔てる壁等が存在していると印象付けることができる。これは、重複領域に遊技球の流路が別途設けられている事実を隠す上で好ましい。
次に、図12及び図13(a)を参照して、上側拡張部303について補足説明し、その後、案内通路360及び迂回通路370への遊技球の振り分けに係る構成について説明する。図12は右ルートの上流部分における流路を示す概略図、図13(a)は遊技球の振り分け確率を示す概略図である。
既に説明したように、右ルートはその上流部分にて内ルート(内側分岐通路311)及び外ルート(外側分岐通路312)の計2つのルートに分岐しており、内ルートを経由して上側拡張部303に流入した遊技球と外ルートを経由して上側拡張部303に流入した遊技球とではスルーゲート86への入球確率が異なっている。
具体的には、上側拡張部303には、遊技釘321を配設することで、スルーゲート86を内側(左側)から迂回するルートA、ルートBと、スルーゲート86を通過するルートCと、スルーゲート86を右側(外側)から迂回するルートD、ルートEの5が形成されている。内ルートを通過した遊技球は、ルートAが50%、ルートBが30%、ルートCが15%、ルートDが5%、ルートEが0%となるように振り分けられるのに対して、外ルートを通過した遊技球はルートAが15%、ルートBが20%、ルートCが10%、ルートDが50%、ルートEが5%となるように振り分けられる(図13(b)参照)。つまり、スルーゲート86への入賞を発生させる上では、外ルートを狙うよりも内ルートを狙う方が有利となる。
因みに、内ルートの入口部分及び外ルートの入口部分は、流入部301の通路方向に前者が上流側、後者が下流側となるように並んでいる。外ルートの入口部分については上記返しゴム94の直下に位置しており、返しゴム94にて減勢された遊技球については、外ルートへ流入する。これに対して、右ルートへ遊技球を流入させるには、遊技球の発射速度を所定速度となるように調整する必要がある。以下、図13(b)の概略図を参照して、遊技球の発射先と遊技球発射ハンドル41(回動操作部材44)の操作量との関係について補足説明する。
回動操作部材44の回動操作量を徐々に大きくすると遊技球の発射速度が徐々に高くなり、回動操作量が下限量(本実施の形態においては20°)を超えることで遊技球が誘導通路103を経由して遊技領域PEに到達する。その後も回動操作量を増やすと、当該回動操作量が閾値(本実施の形態においては69°)を超えることにより遊技球の発射先が左ルートから右ルートへ変更されることとなる。
回動操作量が閾値を超えた後、更に回動操作量が大きくなって所定範囲(80〜100°)に達するまでの範囲(70〜79°)、遊技球の発射先が内ルートとなる。内ルートに流入した遊技球のおよそ15%はスルーゲート86に入球する。これに対して、回動操作量が所定範囲に達している場合には、遊技球の発射先が外ルートとなる。外ルートに流入した遊技球のおよそ10%はスルーゲート86に入球する。
なお、回動操作量が90〜100°となっている場合には、発射された遊技球は外レール102に接触した状態を維持しながら内ルート及び外ルートの分岐箇所に到達する。この際、遊技球は遠心力によって外レール102に押し付けられた状態となるため挙動が安定する。これに対して、回動操作量が70〜89°の範囲では、外レール102に沿って移動していた遊技球が当該外レール102から離間し、センターフレーム92側へ移動することとなる。センターフレーム92に沿って移動する遊技球は、センターフレーム92に対する接触時の影響等によってその挙動が乱れやすくなる。故に、回動操作量を70〜79°の範囲として内レールを狙ったとしても、その一部は外ルートに流入する。
右作動口85aへ入球させるには先ずスルーゲート86へ入球させる必要があり、できるだけ多くの遊技球をスルーゲート86へ入球させるには遊技球を内ルートに流入させる必要がある。以上の理由から、右作動口85aへの入球を効率よく発生させる上では、遊技球の発射先を適切に調整する必要がある。
分岐部302及び上側拡張部303にて各ルートへ振り分けられた遊技球群は、中間部304にて再び集合(合流)する。ここで、図12及び図14を参照して、当該集合に係る構成について説明する。図14(a)は通路構造を示す概略図、図14(b)は水平方向における移動速度の変化を示す概略図である。
図12に示すように、中間部304には、遊技領域PEの中央側から外側へ下り傾斜する傾斜通路333が形成されている。傾斜通路333はその傾斜角度が45°よりも小さくなるように(詳しくは30°程度)形成されており、上側拡張部303にて最も内側に位置するルートAの直下となる位置(合流箇所X1)からルートDの直下となる位置(合流箇所X4)に亘って延びている。傾斜通路333はそのほぼ全域にて上方に開放されており、各ルートを流下した遊技球は傾斜通路333へと落下する。傾斜通路333へ落下した遊技球は、傾斜通路333の底部に衝突することで傾斜通路333の通路方向へ向きを変え、傾斜通路333(中間部304)を経由して下側拡張部305へ移動する。
傾斜通路333の底部(転動面)は、上流部分と下流部分とで具体的な構造が異なっている。詳しくは、上流部分はセンターフレーム92の外周部に形成された平面状の傾斜部334によって構成されており、下流部分は傾斜部334と同じ方向に配列された複数の遊技釘331(遊技釘列331S)によって構成されている。底部にて傾斜部334により構成されている部分が平滑であるのに対して、底部にて遊技釘列331Sにより構成されている部分は小さな凹凸状をなしている。このため、遊技釘列331Sに沿って移動する遊技球は、傾斜部334に沿って移動する遊技球と比べて上方に跳ねやすくなっており、そのような挙動の変化が発生することで通路方向における加速の度合いが小さくなる。つまり、傾斜通路333においては、上流部分が高加速区間且つ下流部分が低加速区間となっている(図14(b)参照)。
図14(a)に示すように、傾斜通路333の傾斜先に上記迂回通路370の入口部分372が形成されている。言い換えれば、傾斜通路333は迂回通路370の入口部分372に向けて下り傾斜となるように形成されている。より詳しくは、傾斜通路333は上記非重複領域と重複領域とに跨るようにして形成されており、それら非重複領域と重複領域との境界に位置する部分が迂回通路370の入口部分372を構成している。傾斜通路333に移った遊技球は、当該傾斜通路333に沿って移動することで加速し、速度を上げながら迂回通路370の入口部分372に向かう。
傾斜通路333の途中位置には、当該傾斜通路333の通路方向に並ぶようにして複数の陥欠部336,337が形成されている。陥欠部336,337は、高加速区間である傾斜部334ではなく低加速区間である遊技釘列331Sに配されている。陥欠部336,337は遊技球が通過可能となっており、下側拡張部305に繋がっている。つまり、これら陥欠部336,337は案内通路360の入口部分を構成しており、傾斜通路333を移動する遊技球については陥欠部336,337を通じて案内通路360へ流入し得る構成となっている。
傾斜通路333に沿って移動する遊技球の多く(本実施の形態においてはおよそ90%)は、陥欠部336,337に流入する。但し、遊技釘列331Sに沿って移動する遊技球については、上記遊技釘列331Sにおける凹凸によって挙動が変化する場合があり、一部の遊技球については陥欠部336,337を飛び越えて迂回通路370の入口部分372へ流入することとなる。
なお、図14(a)に示すように、ルートCを経由した遊技球の落下位置(合流箇所X3)は上流側の陥欠部336の直上に位置し、ルートD及びルートEを経由した遊技球の落下位置(合流箇所X4)は下流側の陥欠部337の直上に位置している。このため、ルートC〜ルートEを経由した遊技球については、陥欠部336,337へ直接流入する場合がある。
ここで、遊技球の移動速度について補足説明する。上述した流入部301においては遊技球の移動速度が遊技球の発射速度に依存しており、その移動速度は極めて高い。但し、分岐部302に流入する際に流下方向が縦向きに変化することで、遊技球の勢いが弱まり、移動速度は低下する。分岐部302については縦に延びているため、当該分岐部302を通過する過程で遊技球が下向きに加速されるものの、それら遊技球は上側拡張部303を経由することで再度減速される。
上側拡張部303においては、遊技球の移動速度が低下することにより先行する遊技球と後続の遊技球との距離が小さくなる。特に、上側拡張部303を通過して傾斜通路333に到達した遊技球は、傾斜通路333によって下方への移動が制限される。傾斜通路333に遊技球が着地することで勢いが弱まるだけでなく、縦方向での移動速度が大きく引き下げられることとなる。つまり、中間部304においては分岐部302や上側拡張部303と比較して、遊技球の勢いが弱くなるだけでなく、縦方向における移動速度が低下する。
右ルートに発射される遊技球については、上側拡張部303を通過して中間部304に到達する際に移動速度が低下する。右ルートに遊技球が連続して発射されている場合の遊技球間の距離は遊技球の移動速度に依存するため、遊技球の移動速度が低くなる箇所が設けられている場合には、その箇所付近にて遊技球間の距離が小さくなり、その付近に存在する遊技球の数が多くなる。
図15(a)の概略図に示すように、遊技球の移動速度が比較的高くなるように設定された流入部301や分岐部302においては遊技球間の距離Daが大きくなり、遊技球群の密集度合い(密度)が低くなる(「疎」となる)。これに対して、中間部304においては遊技球が大きく減速されることで当該中間部304付近にて遊技球間の距離Dbが小さくなり、遊技球群の密集度合い(密度)が高くなる(「密」となる)。特に、縦方向における移動速度が中間部304にて低くなる点に鑑みても、縦方向における遊技球群の密集度合いが中間部304及びその周辺にて高くなる。
遊技球間の距離が大きくなって遊技球がまばらとなっている場合には、遊技球間の距離が小さくなって遊技球が密集している場合と比較して、遊技者の視界に入る遊技球の数が少なくなる。このように視界に入る遊技球の数が少ない状況では、1つ1つの遊技球の動きを注視しやすくなるため、遊技球の迂回通路370への流入、すなわち非重複領域から重複領域への移動(上記逃がし)が目につきやすくなると想定される。例えば、10個の遊技球が視界に入っている状況にてそのうち1個の遊技球を逃がす場合と、2個の遊技球が視界に入っている状況にてそのうち1個の遊技球を逃がす場合とを比較した場合には、前者よりも後者の方が目につきやすくなると想定される。
本実施の形態に示す構成においては、案内通路360及び迂回通路370への分岐部分である中間部304にて遊技球群の密集度合いを高くすることにより、案内通路360への遊技球の流入(零れ)を目につきにくくすることが可能となっている。
遊技球の動きを目で追う場合には、移動速度が速いものよりも遅いものの方が目に留まりやすい。ここで、迂回通路370の入口部分372に向かう遊技球については傾斜通路333に沿った移動が継続されるのに対して、陥欠部336,337を通じて案内通路360に流入する遊技球については遊技球の流下方向が大きく変化する。つまり、迂回通路370へ流入する遊技球の移動速度は、案内通路360へ流入する遊技球の移動速度よりも高くなるように構成されている。このように流入先に応じて遊技球の移動速度を変化させ、且つ迂回通路370への流入速度を高くなるように差を設けることで、案内通路360へ流入する遊技球を目につきやすくしている。
単に遊技球の移動速度を遅くして視界に入る遊技球の数を増やした場合には、遊技球の移動速度が遅いことから、個々の遊技球を注視する余裕が生まれる。このため、逃がしを目立ちにくくする効果が上手く発揮されなくなると想定される。この点、本実施の形態に示すように、逃がしを行う中間部304にて遊技球を加速させる構成とすることにより、上記不都合の発生を好適に抑制することができる。
また、迂回通路370の入口部分372付近にて遊技球の動きが緩慢になれば、迂回通路370(重複領域)へ遊技球が移動する様子が目につきやすくなる。この点、上述したように傾斜通路333の傾斜先に迂回通路370の入口部分372を配設することで、迂回通路370への遊技球の流入の円滑化を図っている。これにより、迂回通路370への遊技球の移動の様子を目につくことを抑制している。
本実施の形態においては、中間部304に横長状の傾斜通路333を配設し、遊技球群の密集度合いが高くなる領域を縦長ではなく横長となるように構成している。人の視界が縦よりも横に広い点に鑑みれば、遊技球群の密集度合いが高くなる領域を横長とすることが視界に入る遊技球の数を稼ぐ上で有利である。視界に入る遊技球の数を増やすことにより、特定の遊技球のみが注視される機会を減らし、迂回通路370への流入を目立ちにくくさせるという効果を一層好適に発揮させることができる。
ここで、遊技者の発射操作に基づいて所定周期で連続して発射された遊技球間の距離は、誘導通路103を経由して流入部301に到達するまでの間は規則的であり、流入部301や分岐部302においてもその規則性が概ね維持される。遊技球同士の距離について規則性が強くなれば、一部の遊技球がその規則性から外れた動きをした場合に、それが目につきやすくなると想定される。つまり、規則正しく並んでいる遊技球群の中から何れかの遊技球を逃がした場合と、不規則に並んだ遊技球群の中から何れかの遊技球を逃がした場合とでは、逃がしによって生じるブランク部分(遊技球間の距離が開いた部分)の目立ちやすさが相違し得る。本実施の形態に示す右ルートについてはこのような事情に配慮した工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図15(b)及び図16(a)を参照して当該工夫について説明する。図15(b)は遊技球の流路を示す概略図、図16(a)は中間部を通過する遊技球間の距離を示した概略図である。
図15(b)に示すように、右ルートの流路については流入部301では一条であるものの、分岐部302及び上側拡張部303にて複数に分岐している。これら分岐した流路は中間部304にて合流し、中間部304から下側拡張部305に移る際に再び分岐する。
上側拡張部303に設けられたルートA〜ルートEについては、遊技球が通過する際の所要期間が相違している。具体的には、内ルートを経由して上側拡張部303に流入した遊技球については、ルートA < ルートB < ルートC <ルートDの順に所要期間が長くなり、外ルートを経由して上側拡張部303に流入した遊技球については、ルートD < ルートE < ルートC < ルートB < ルートAの順に所要期間が長くなる。また、内ルートを経由した場合と外ルートを経由した場合とを比較した場合、前者よりも後者の方が所要期間(平均)は短くなる。なお、各ルートを通過する際の所要期間の最大差については、遊技球の発射周期(0.6sec)と同じになっている。
因みに、外ルート(外側分岐通路312)には、途中位置にて通路内側に突出する突起315が形成されている。この突起315に衝突することで当該外側分岐通路312を流下する遊技球が減速する。外ルートを経由して傾斜通路333に至る遊技球の所要期間は、内ルートを経由して傾斜通路333に至る遊技球の所要期間よりも長くなり、その差は最大で遊技球の発射周期(0.6sec)と同じ長さとなる。
このような流路の工夫により、傾斜通路333に至るまでの間に後続の遊技球が先行する遊技球に追いついたり、先行する遊技球を追い越したりするといった事象が発生する。つまり、右ルートの最上流部分にて維持されていた遊技球間の距離に関する規則性が中間部304においては崩れ、遊技球間の距離が多様となる(図16(a)参照)。遊技球間の距離が多様となっている部分にて一部の遊技球が迂回通路370へ流入する構成とすることにより、逃がしが発生した際のブランクが目立つことを抑制できる。
本実施の形態においては特に、同時期に中間部304に存在する遊技球の数が多くなることにより、迂回通路370への流入確率が高くなるように構成されている。すなわち、遊技球群を構成している遊技球の数が少ない場合と比較して、多い場合の方が迂回通路370への流入確率が高くなるように構成されている。ここで、図16(b),(c)の概略図を参照して傾斜通路333における遊技球の動きについて補足説明する。
傾斜通路333を経由した迂回通路370への入球態様については、遊技球が単独で陥欠部336,337を回避して迂回通路370に向かう態様と、先行する遊技球の補助によって陥欠部336,337を回避して迂回通路370に向かう態様とに大別される。
ルートA〜ルートCを通じて傾斜通路333に到達した遊技球については、傾斜通路333に沿って移動することで加速される。しかしながら、図16(b1)→図16(b2)に示すように、その速度は陥欠部336,337を飛び越えるのに十分な速度に至らないため、その多くは陥欠部336,337を飛び越えることができず、陥欠部336,337に流入することとなる。言い換えれば、遊技釘列331Sにて上方に跳ねた遊技球の一部が自力で陥欠部336,337を飛び越える場合はあるものの、ほとんどの遊技球については陥欠部336,337に流入し、迂回通路370への移動が制限される。
ここで、図16(c1)に示すように、先行する2つの遊技球B1,B2が傾斜通路333を流下している最中に後続の遊技球B3が傾斜通路333に到達すると、以下の事象が発生する。すなわち、陥欠部336,337が先行する遊技球B1,B2に入っている状況下にて後続の遊技球B3が陥欠部336,337に到達すると、当該後続の遊技球B3の陥欠部336,337への流入が先行する遊技球B1,B2によって妨げられ、後続の遊技球B3が陥欠部336,337を回避して迂回通路370に向かうこととなる。
先行する遊技球の数が多いほど、迂回通路370への流入確率が高くなることにより、少ない数の遊技球群の中から逃がしを行う場合と比較して、それを目立ちにくくすることができる。以上の理由から、同時期に通過する遊技球の数を増やし、その数が多くなるほど、逃がしが発生しやすくなる構成とすることには技術的意義がある。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果が期待できる。
第1可変入賞装置82(「可変入球部」に相当)に向かう遊技球の視認性と第1可変入賞装置82に向かわない遊技球の視認性とに差を設け、第1可変入賞装置82に向かう遊技球への注目を促す構成とすれば、第1可変入賞装置82を狙って発射された遊技球が当該第1可変入賞装置82に上手く入球せず投資が無駄になっている等の印象を遊技者に与えにくくし、遊技への注目度の向上に寄与できる。言い換えれば、発射した遊技球のうち少なくとも案内通路360に流入したものについては、そのほとんど第1可変入賞装置82に到達することとなり、遊技の爽快感を高めることができる。
このような構成においては、仮に第1可変入賞装置82への入球が回避される迂回通路370へ向けた遊技球の動きが遊技者の目についた場合、上述した効果が上手く発揮されなくなると懸念される。この点、本実施の形態に示す構成によれば、案内通路360の入口部分(陥欠部336,337)においては遊技球の移動方向を変化させて遊技球の動きを遅くすることでそれら遊技球を敢えて遊技者の目につきやすくし、迂回通路370の入口部分372においては傾斜通路333に沿って移動した遊技球が流れのままに迂回通路370へ速やか且つ円滑に流入しやすくすることで遊技者の目につきにくくすることが可能となっている。このように傾斜通路333を利用して案内通路360/迂回通路370へ振り分けられる遊技球の視認性に差を設けることにより、上述した注目度の向上効果を好適に発揮させることができる。
案内通路360に向かう遊技球については傾斜通路333の通路方向と交差する方向に流下方向が変わるため、流入時の移動速度を低くすることができる。これに対して、迂回通路370の入口部分372の向きは傾斜通路333の通路方向と同じ向きになっているため、迂回通路370の入口部分372へ流入する際に移動速度を落とす必要がなく、例えば迂回通路370に向かう遊技球は高い移動速度のまま当該迂回通路370の入口部分372を通過し得る。このようにして案内通路360へ流入する遊技球と迂回通路370へ流入する遊技球とに明確な速度差を生じさせることにより、上述した視認性の差を好適に強化できる。
第1可変入賞装置82への入球が回避された遊技球を目立ちにくくすることは、遊技者の満足度を向上させて遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。ここで、迂回通路370の視認性を低下させるための構成があからさまになってしまった場合には、その構成から零れ球が発生していること(遊技球の逃がしが行われていること)が露呈してしまう。遊技機においては遊技領域PE中央に図柄表示装置253等の各種構成が配置され、遊技者の注目が遊技領域中央に向きやすくなっていることが多い。そこで、本実施の形態に示すように、案内通路360を内側且つ迂回通路370を外側となるように並設し、傾斜通路333を遊技領域PEの中央側から外側に下り傾斜とすることにより、迂回通路370や当該迂回通路370を流下する遊技球を目につきにくくすることができる。
遊技盤ユニット80を遊技機前方から覆う前扉枠14(「扉体」に相当)のランプ部26と重なっている部分に迂回通路370を配設すれば、迂回通路370がランプ部26によって覆われることとなり、迂回通路370や当該迂回通路370を通過する遊技球の視認を困難又は不可とすることができる。これにより、第1可変入賞装置82を迂回する遊技球が遊技者の目につくことを好適に抑制できる。
また、前扉枠14のランプ部26を利用して迂回通路370を隠す構成にて迂回通路370を遊技盤80aの端部に沿うように配設すれば迂回通路370の存在が遊技領域PEの圧迫の要因になることを回避できる。特に、上述の如く傾斜通路333を外側に下り傾斜させて遊技球を遊技盤80aの端部側へ案内することにより、迂回通路370を遊技盤80aの縁に寄せることが容易となる。故に、迂回通路370を形成する上でランプ部26と遊技領域PEとの重なりが嵩むことを抑制し、実用上好ましい構成を実現できる。
傾斜通路333との関係から、遊技球の円滑な移動を実現する上では、迂回通路370の入口部分372を含む一部を傾斜通路333と同じ方向に延びる構成とすることに技術的意義があるものの、前扉枠14のランプ部26が遊技領域PEと重なっている部分を利用して迂回通路370を隠す構成においては、上記通路構造を実現する上で重複領域が嵩むことは好ましくない。この点、本実施の形態に示したように、遊技領域PEに散在する遊技釘(一対の遊技釘)を用いて入口部分372を構成し、それら遊技釘の一方を重複領域に配置すれば、当該一対の遊技釘が入口部分372を構成しているとの印象を与えにくくすることができる。すなわち、一対の遊技釘の両方を重複領域に配置する場合と比較して重複領域が無駄に嵩むことを抑制でき、且つ一対の遊技釘の両方を非重複領域に配置する場合と比較してそれが入口部分372を構成しているとの印象を与えにくくすることができる。
傾斜通路333に沿って移動する遊技球は自重によって徐々に加速する。傾斜通路333には低加速区間と高加速区間とが設けられており、加速の度合いに差が設けられている。低加速区間に案内通路360の入口部分としての陥欠部336,337を設けることにより、陥欠部336,337に流入する際の遊技球の動きが過度に速くなることを抑制できる。これにより、案内通路360へ向けた遊技球の動きを目にとまりやすくしつつ迂回通路370へ向けた遊技球の動きを目にとまりにくくすることができる。
右ルートについては縦方向に延びているため、当該右ルートを流下する遊技球の主たる流れは上方から下方となる。傾斜通路333については、この流れを横切るように形成されており、右ルートを流下する遊技球は傾斜通路にてその向きが当該傾斜通路333に沿う方向に変わることにより、僅かながら勢い弱められることとなる。遊技球が所定の周期で連続発射されている場合には、遊技球間の距離(間隔)が傾斜通路333付近で小さくなり、遊技球群の密集度合いが高くなる。遊技球の渋滞を促し、その渋滞箇所から一部の遊技球を迂回通路370へ流入させることにより、例えば遊技球群の密集度合いが低い箇所から一部の遊技球を迂回通路へ流入させる構成と比較して、遊技球の逃がし(零れ)を目立ちにくくすることができる。
遊技球群の密集度合いを高くする上では、遊技球の移動速度を急激に低下させればよい。先行する遊技球と後続の遊技球との速度が大きくなれば密集度合いも高くなる。しかしながら、単に遊技球の移動速度が遅くなってしまっては、その動きを目で追いやすくなり、上記逃がしが生じていることが容易に露呈してしまう。この点、本実施の形態に示すように、縦方向における遊技球の移動速度を落として傾斜通路付近での遊技球群の密集度合いを高くしながら、遊技球の主たる移動方向を傾斜通路の通路方向に変えることで、遊技球の移動速度自体が大幅に低下することを抑制できる。これにより、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
なお、傾斜通路333の水平線に対する傾斜角度は45°よりも小さくなっている。これは、当該傾斜通路333に到達した遊技球の勢いを弱める減勢部及び球受け部としての機能を発揮させる上で好ましい。また、人の視界が縦よりも横に長いことを鑑みた場合、傾斜通路333に集まる遊技球が横に複数並んでいることが、遊技球群を視界に収める上で好ましい。視界に収まる遊技球の数が多くなれば、1つ1つの遊技球への注目が弱くなるため、迂回通路370へ流入する遊技球が目につくことを好適に抑制できる。
既に説明したように迂回通路370に流入した遊技球については第1可変入賞装置82への入球が回避される。このため、迂回通路370への入球が遊技者の目についてしまうと、無駄な投資が嵩む等の印象を遊技者に与えやすくなると想定される。これは、遊技への注目度の向上を図る上で妨げになり得る。ここで、本実施の形態においては、上側拡張部303、中間部304、下側拡張部305について遊技球の密集度合いが相違する構成となっており、もっとも密集度合いが高くなる中間部304に迂回通路370の入口部分372が形成されている。
遊技球の密集度合いが高くなっている箇所にて遊技球を迂回通路370に逃がす構成とすることにより、以下の効果が期待できる。すなわち、遊技球がまばらとなっている箇所では個々の遊技球を注視し得るため、遊技球の逃がしが目につきやすくなる。これに対して、遊技球が密集している箇所では遊技球を逃がしたとしてもそれが目につきにくくなる。また、まばらとなっている遊技球群から1の遊技球を逃がす場合と比べて、密集している遊技球群から1の遊技球を逃がす場合には、遊技球が抜けた後の遊技球間のブランクが過度に大きくなることを抑制できるため、逃がし後の遊技球群を見た場合に生じる違和感を好適に緩和できる。このようにして、遊技球の逃がしを目につきにくくすることにより、右ルートへ発射された遊技球が効率よく第1可変入賞装置82へ入球しているかのように見せることができる。これにより、遊技者の満足度を高め、遊技への注目度の向上に寄与することができる。
中間部304には、迂回通路370の入口部分372だけでなく案内通路360の入口部分(陥欠部336,337)も設けられている。このように、各通路360,370の入口部分を近づけておくことにより、中間部304における遊技球の減少が迂回通路370への流入の示唆になることを好適に抑制できる。特に、案内通路360と迂回通路370とを比較した場合には、前者への流入率が極めて高くなっている。このため、迂回通路370への流入をあたかも案内通路360への流入であるかのようにして紛れさせることができる。
案内通路360に形成された流下経路の数は分岐箇所である中間部304よりも多くなっている。これにより、案内通路360における遊技球群の密集度合いについては、中間部304のそれよりも低くなっている。案内通路360における遊技球群の密集度合いを低下させることにより、上記逃がしによって拡がった遊技球間のブランクを目立ちにくくすることができる。
遊技領域PEを遊技球が流下するタイプの遊技機においては、遊技球の動きを目で追うことが楽しみの1つとなっている。そこで、遊技球の動きを多様として単調化の抑制が図られていることが多い。中間部304にて流路を限定すれば遊技球群の密集度合いの向上に貢献できるものの、上述した遊技機本来の興趣が弱くなると懸念される。そこで、本特徴に示すように流路を絞っている中間部304についてはその縦幅を少なくとも当該中間部304以外の領域(拡張部303,305)よりも小さくして間延びを抑えることにより、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
遊技球の発射操作に基づいて所定の周期で遊技球が連続して発射される構成においては、遊技球同士の関係にある種の規則性が生じやすい。遊技球同士の関係が規則正しくなっている箇所にて遊技球を迂回通路に逃がす構成では、上述した規則性が崩れることとなり、規則性が崩れた部分が際立ってしまう。これは、遊技球の逃がしが行われていることが遊技者の目につく要因になると想定される。この点、本実施の形態においては、遊技球の流路が複数に分岐→合流する構成となっており、この合流箇所に迂回通路の入口部分が形成されている。遊技球群は異なる分岐ルートを経て集合する。各分岐ルートについては通過に要する所要期間が各々異なる構成となっているため、合流箇所における上記規則性を好適に低下させることができる。このように規則性が弱くなっている箇所にて遊技球を逃がすことで、遊技球の逃がしを目につきにくくすることができる。また、遊技球の距離が様々となることで、遊技球が抜けた後の遊技球間のブランクを目立ちにくくすることができるため、逃がし後の遊技球群を見た場合に生じる違和感を好適に緩和できる。このようにして、遊技球の逃がしを目につきにくくすることにより、右ルートへ発射された遊技球が効率よく第1可変入賞装置82へ入球しているかのように見せることができる。これにより、遊技者の満足度を高め、遊技への注目度の向上に寄与することができる。
合流箇所にて遊技球の逃がす場合には、遊技球の密集度合いが低くなっているよりも高くなっている場合の方が当該逃がしが目につきにくくなる。ここで、上述の如く規則性を低下させる際に、疎密の偏りが大きくなってしまった場合には、密集度合いが低い状況化にて逃がしが発生することで、それが遊技者の目につきやすくなると懸念される。この点、本実施の形態に示したように、所要期間の差を遊技球の発射周期よりも短くすることにより、先行する遊技球を後続の遊技球が追い抜く機会を減らすことができ、上述した過度の偏りを好適に抑制できる。
分岐ルートを通過した遊技球は傾斜通路333に流入する。遊技球の流入箇所については傾斜通路333の通路方向にずれているため、結果として合流後の遊技球同士の位置関係を更に多様なものとすることができる。これにより、上述した規則性を一層好適に低下させることができる。
合流箇所にて遊技球を逃がすには、当該逃がしによって合流箇所に存在する遊技球の数が減る(変化する)。ここで、合流箇所に案内通路360の入口部分を設けることで、遊技球が減る要因が迂回通路370への流入だけではなくなる。故に、遊技球が減ることが迂回通路370への流入を特定する足掛かりになることを抑制できる。また、遊技球が都度同じ態様で供給されるのではなく、その供給箇所が複数に分かれている構成であるため、遊技球が増加態様についても多様化することができる。そして、流入箇所の周辺に案内通路360の入口部分が位置する構成となっているため、遊技球の数を素早く変化させることができる。これは、合流箇所に存在している遊技球の数を分かりにくくする上で有利であり、結果として迂回通路370への流入によって遊技球の数が変化した際にそれを紛らわせやすくすることができる。
複数の分岐ルートを併用して規則性を低下させる構成とする場合、分岐ルート毎の所要期間のばらつきの幅が過度に大きくなることは好ましくない。一方、所定の範囲内における所要期間の多様性を確保するには、分岐ルートの数をある程度確保する必要がある。そこで、本実施の形態に示したように(図12参照)、分岐ルート間の遊技球の移動を可能とすれば、そのような課題を好適に解決することができる。
<その他の実施の形態>
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記実施の形態に対して適用してもよい。
(1)上記実施の形態では、遊技球の流れを遅くすることで遊技球群の密集度合いを高くしている領域(中間部304)にて一部の遊技球を迂回通路370へ流入させる構成とした。このような構成を実現する上で、中間部304を複数の流路が合流する合流箇所とした(流路の数が多→少となる構成とした)が、これに限定されるものではない。遊技球の移動速度を低下させる等して迂回通路370の入口部分372付近に遊技球群の密集度合いが高い領域を形成することができるのであれば足り、流路の数を変化させる構成と併用する必要は必ずしもない。
また、上記実施の形態では、右ルートにおける流路が減少する領域(中間部304)にて一部の遊技球を迂回通路370へ流入させる構成とした。このような構成を実現する上で流路の合流箇所にて遊技球を減速させる通路構造(傾斜通路333)を有する構成としたが、少なくとも流路の数の減少によって遊技球間の距離を多様化できるのであれば足り、合流箇所にて遊技球を減速させるか否かについては任意である。
(2)上記実施の形態では、上側拡張部303を流下した遊技球が傾斜通路333の通路方向にずれた複数の位置にて当該傾斜通路333へ落下する構成としたが、これに限定されるものではない。傾斜通路333については、遊技球を案内通路360と迂回通路370とに振り分ける機能が付与されているのであれば足り、通路方向における複数の位置にて遊技球を受ける球受け部としての機能については省略することも可能である。例えば、上側拡張部303を流下した遊技球が傾斜通路333へ移る際の流入箇所を所定箇所(例えば傾斜通路の最上流部分)となるように統一する構成としてもよい。
上記分岐部302及び上側拡張部303においては、各流路を遊技球が通過するのに要する通過所要期間に差を設け、遊技球を傾斜通路333にて再集合させる際に遊技球の追いつきや追い越し等を発生させる構成としたが、少なくとも遊技球同士の距離を変化させること(好ましくは縮めること)ができるのであれば足り、上述した追いつきや追い越しを必須とするものではない。
(3)内側分岐通路311(内ルート)及び外側分岐通路312(外ルート)によって分岐部302を構成し、遊技球発射機構110から右ルートに発射された遊技球が何れかの分岐通路311,312に流入する構成とした。内側分岐通路311を狙って発射された遊技球については、必ずしも内側分岐通路311に流入するとは限らず遊技球の動きのばらつきや操作量のばらつき等によって一部の遊技球が外側分岐通路312に流入し得る構成とすることにより、先行する遊技球と後続の遊技球との距離を様々に変化させるようにしたが、このような機能を強化する上では、内側分岐通路311と外側分岐通路312との分岐箇所に振分部材501を配設し、振分部材501の状態が変わることで遊技球の流入先が切り替わる構成とすることも可能である(図17(a)の概略図参照)。なお、図17(a)においては、遊技球の通過にともなって振分先が内側分岐通路311/外側分岐通路312に交互に切り替わる構成について例示しているが、振分部材501用の駆動部(モータ)等を別途設け、所定の周期で振分部材501が動作することで振分先が切り替わる構成とすることも可能である。
因みに、並列となる分岐通路の数については2つに限定されるものではない。通過所要期間に差が設けらているのであれば足り、3つ以上とすることも可能である。この場合、例えば所要期間を「長」「中」「短」で相違させる構成とし、「長」「中」「短」の順に遊技球を振り分ける構成としてもよい。
また、各分岐通路にて通過によする所要期間を相違させるための具体的な構成については任意であり、例えば各分岐通路にて遊技球の流下速度を統一する一方、通路長の相違によって所要期間に差が生じる構成とすることも可能である。
更には、上記実施の形態では、内側分岐通路311と外側分岐通路312とを比較した場合に、内側分岐通路311を通過した遊技球の方が外側分岐通路312を通過した遊技球よりもスルーゲート86への入賞確率が高くなるように構成したが、これを変更し、外側分岐通路312を通過した遊技球の方が内側分岐通路311を通過した遊技球よりもスルーゲート86への入賞確率が高くなるように構成としてもよい。
(4)上記実施の形態では、傾斜通路333を1の遊技球のみが通過する場合と比較して、複数の遊技球がまとめて通過する場合の方が遊技球が迂回通路370へ流入する(零れが発生する)可能性が高くなるように構成した。具体的には、先行する遊技球が陥欠部336,337を通じて案内通路360へ流入するタイミングにて後続の遊技球が陥欠部336,337に到達した場合、先行する遊技球が障害となって陥欠部336,337への流入が回避され得る構成とした。このような構成においては、後続の遊技球の衝突時に先行している遊技球が下方へ押し込まれることで後続の遊技球の挙動が過度に大きく乱れることを抑制し、傾斜通路333に沿った移動を円滑なものとすることができる。但し、このように先行する遊技球によって後続の遊技球の移動を補助する構成においては、先行する遊技球が陥欠部336,337を通過する動きが刹那になっては、上記作用が発揮される機会が少なくなる。
このような事情に鑑みた場合、図17(b)の概略図に示すように、陥欠部336,337の下側に遊技球が通過可能な隙間を隔てて対峙し、遊技球を陥欠部336,337と交差する方向に案内するガイド部505,506を形成し、陥欠部336,337に流入した遊技球がガイド部505,506に沿って移動している最中は、陥欠部336,337への遊技球の流入が規制される構成とするとよい。これにより、上記実施の形態に示した構成と比べて、先行する遊技球による補助がなされる期間を長くすることができる。
(5)上記実施の形態では、遊技球を迂回通路370の入口部分372へ案内する傾斜通路333を、センターフレーム92の壁面及び遊技釘331により形成したが、その具体的構成については任意である。例えば、遊技盤80aの前面から突出し且つ案内方向に延びる樹脂製の突条部を用いて傾斜通路を形成してもよい。
なお、上記実施の形態における迂回通路370においては、上流部分を高加速区間として下流部分を低加速区間として加速の度合いに差を設けたが、区間毎に加速度の差を設けるか否かは任意である。
(6)上記実施の形態では、遊技球を迂回通路370の入口部分372へ案内する傾斜通路333が遊技領域PEの中央側から外側に向けて下り傾斜となるように形成したが、これを逆にすることも可能である。例えば、迂回通路370の入口部分372が遊技領域PEの中央側に位置している場合には、傾斜通路333を遊技領域PEの中央側に向けて下り傾斜させる構成とすることも可能である。
(7)上記実施の形態では、迂回通路370が中間部304及び下側拡張部305に跨って延びる構成とし、当該迂回通路370の入口部分372を中間部304に配設したが、右ルートにて第1可変入賞装置82よりも上流側となる位置であれば入口部分372の具体的な位置については任意である。例えば、中間部304よりも更に上流側の上側拡張部303に入口部分372を配設したり、下側拡張部305に入口部分372を配設したりすることも可能である。
但し、遊技球の流下経路(流路)が多く設定された拡張部303,305では遊技球がばらばらに移動し、遊技球群の密集度合いが低くなる(疎になる)。このため、一部の遊技球が迂回通路370へ流入した場合、それが目立つと想定される。また、拡張部303,305においては遊技球の主たる流れが上から下に向かうため、側方に位置する迂回通路370の入口部分へ遊技球を素早く流入させることが難しくなると懸念される。これらの事情に鑑みた場合、流路が少なく且つ流下方向が斜め下方となる中間部304に迂回るうと370の入口部分を設けることには技術的意義がある。
(8)上記実施の形態においては、迂回通路370の入口部分372の一部が前扉枠14(「扉体」に相当)のランプ部26に重なる構成としたが、図18の概略図に示すように、入口部分372全体がランプ部26に重なる構成、すなわち重複領域に位置する構成とすることも可能である。
(9)上記実施の形態では、迂回通路370に流入した遊技球が第1可変入賞装置82(「可変入球部」に相当)の下流側に案内される構成とすることで当該第1可変入賞装置82への入賞が回避される構成としたが、少なくとも第1可変入賞装置82への入賞を回避することができるのであれば足り、例えば迂回通路370に流入した遊技球を第2可変入賞装置83と右作動入球ユニット85との間に案内する構成としてもよいし、そのまま遊技領域PEから排出する構成としてもよい。
(10)上記実施の形態では、下側拡張部305を構成する案内通路360及び迂回通路370については、迂回通路370を流下する遊技球の視認性が案内通路360を流下する遊技球の視認性よりも低くなるように構成したが、少なくとも案内通路360と比べて視認性が低くなっているのであればよく、例えば迂回通路370を流下する遊技球を視認不可とすることも可能である。
また、上記実施の形態では、前扉枠14のランプ部26によって迂回通路370を覆う構成としたが、案内通路360と比べて視認性を低くする上では、その具体的構成については任意である。例えば内枠13の樹脂ベース70に迂回通路370を遊技機前方から覆う装飾部材(カバー部材)を設け、当該装飾部材によって迂回通路370に係る視認性を低下させる構成としてもよい。
(11)上記実施の形態では、案内通路360の左方に迂回通路370を配設したが、これに限定されるものではない。例えば、案内通路360を挟んだ左右両側に案内通路を設けてもよい。
(12)上記実施の形態では、迂回通路370にて入口部分372を含んだ上流部分が傾斜通路333と同じ方向に延びる構成とし、当該上流部分の長さを遊技球の直径寸法の2倍よりも長く設定したが、これに限定されるものではない。迂回通路370の入口部分372へ遊技球を勢いよく流入させる場合、流入した遊技球が迂回通路370内部(入口付近)でもたつくことを回避する上では上記上流部分が遊技球の直径寸法よりも長くなっているのであれば足りる。例えば、迂回通路370の入口部分372に遊技球が連続して向かう場合には、1の遊技球が向かう場合と比較して、遊技者の目につきやすくなる。そこで、上記上流部分の長さを遊技球の直径寸法よりも僅かに大きく設定し、先行する遊技球が上流部分に存在している場合には、後続の遊技球が先行する遊技球に当たって陥欠部337へ跳ね返される構成とするとよい。このような構成とすれば、先行する遊技球が本来であれば存在しない障壁として機能することで、迂回通路370の入口部分372を好適に隠すことができる。
(13)上記実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更に、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
以下の特徴A群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴A1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤ユニット80)と、
所定の移行条件が成立したことに基づいて遊技状態を通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPUにて遊技状態の移行を行う機能)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び入球が不可となる非受入状態(閉状態)に切替可能な可変入球部(例えば第1可変入賞装置82)と、
前記特別遊技状態となっている場合に、前記可変入球部を前記受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPUにおける開閉機能)と
を備え、
前記遊技領域にて前記可変入球部よりも上流となる部分には、遊技球を前記可変入球部へ案内する第1領域(案内通路360)と、前記可変入球部への入球が回避され且つ流下する遊技球が前記第1領域よりも視認困難となる第2領域(迂回通路370)とが設けられており、
前記遊技領域には前記第2領域の入口部分(入口部分372)に向けて下り傾斜となる傾斜通路(傾斜通路333)が設けられており、前記傾斜通路には前記第1領域への入口部分を構成する陥欠部(陥欠部336,337)が形成されていることを特徴とする遊技機。
特徴A1に示すように、可変入球部に向かう遊技球の視認性と可変入球部に向かわない遊技球の視認性とに差を設け、可変入球部に向かう遊技球への注目を促す構成とすれば、可変入球部を狙って発射された遊技球が当該可変入球部に上手く入球せず投資が無駄になっている等の印象を遊技者に与えにくくし、遊技への注目度の向上に寄与できる。言い換えれば、発射した遊技球のうち少なくとも第1領域に流入したものについては全て又はほとんどが可変入球部に到達することとなり、遊技の爽快感を高めることができる。
このような構成においては、仮に可変入球部への入球が回避される第2領域へ向けた遊技球の動きが遊技者の目についた場合、上述した効果が上手く発揮されなくなると懸念される。この点、本特徴によれば、第1領域への入口部分(陥欠部)においては遊技球の移動方向を変化させて遊技球の動きを遅くすることでそれら遊技球を敢えて遊技者の目につきやすくし、第2領域の入口部分においては傾斜通路に沿って移動した遊技球が流れのままに第2領域へ速やか且つ円滑に流入しやすくすることで遊技者の目につきにくくすることが可能となっている。このように傾斜通路を利用して第1領域/第2領域へ振り分けられる遊技球の視認性に差を設けることにより、上述した注目度の向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴A2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤ユニット80)と、
所定の移行条件が成立したことに基づいて遊技状態を通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPUにて遊技状態の移行を行う機能)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び入球が不可となる非受入状態(閉状態)に切替可能な可変入球部(例えば第1可変入賞装置82)と、
前記特別遊技状態となっている場合に、前記可変入球部を前記受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPUにおける開閉機能)と
を備え、
前記遊技領域にて前記可変入球部よりも上流となる部分には、遊技球を前記可変入球部へ案内する案内通路(案内通路360)と、前記可変入球部への入球が回避されるようにして当該可変入球部よりも下流側となる位置へ遊技球を案内し且つ案内中の遊技球が前記案内通路を通過する遊技球よりも視認困難となる迂回通路(迂回通路370)とが設けられており、
前記遊技領域にて前記案内通路及び前記迂回通路よりも上流側となる部分には、それら案内通路及び迂回通路に跨るようにして傾斜通路(傾斜通路333)が設けられており、
前記傾斜通路は前記迂回通路の入口部分(入口部分372)に向けて下り傾斜となっており、前記傾斜通路には前記案内通路への入口部分を構成する陥欠部(陥欠部336,337)が形成されていることを特徴とする遊技機。
特徴A2に示すように、可変入球部に向かう遊技球の視認性と可変入球部に向かわない遊技球の視認性とに差を設け、可変入球部に向かう遊技球への注目を促す構成とすれば、可変入球部を狙って発射された遊技球が当該可変入球部に上手く入球せず投資が無駄になっている等の印象を遊技者に与えにくくし、遊技への注目度の向上に寄与できる。言い換えれば、発射した遊技球のうち少なくとも案内通路に流入したものについては全て又はほとんどが可変入球部に到達することとなり、遊技の爽快感を高めることができる。
このような構成においては、仮に可変入球部への入球が回避される迂回通路へ向けた遊技球の動きが遊技者の目についた場合、上述した効果が上手く発揮されなくなると懸念される。この点、本特徴によれば、案内通路の入口部分(陥欠部)においては遊技球の移動方向を変化させて遊技球の動きを遅くすることでそれら遊技球を敢えて遊技者の目につきやすくし、迂回通路の入口部分においては傾斜通路に沿って移動した遊技球が流れのままに迂回通路へ速やか且つ円滑に流入しやすくすることで遊技者の目につきにくくすることが可能となっている。このように傾斜通路を利用して案内通路/迂回通路へ振り分けられる遊技球の視認性に差を設けることにより、上述した注目度の向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴A3.前記陥欠部は、前記傾斜通路の通路方向と交差する方向を向いており、
前記迂回通路の入口部分は、前記傾斜通路の通路方向を向くように形成されていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
案内通路に向かう遊技球については傾斜通路の通路方向と交差する方向に流下方向が変わるため、流入時の移動速度を低くすることができる。これに対して、迂回通路の入口部分の向きは傾斜通路の通路方向と同じ向きになっているため、迂回通路の入口部分へ流入する際に移動速度を落とす必要がなく、例えば迂回通路に向かう遊技球は高い移動速度のまま当該迂回通路の入口部分を通過し得る。このようにして案内通路へ流入する遊技球と迂回通路へ流入する遊技球とに明確な速度差を生じさせることにより、特徴A2に示した効果を好適に発揮させることが可能となる。
特徴A4.前記迂回通路にて当該迂回通路の入口部分を含む一部が前記傾斜通路と同じ方向に延びていることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A3に示したように、迂回通路の入口部分へ遊技球を勢いよく流入させる場合、流入した遊技球が迂回通路内部(入口付近)でもたついてしまうと、当該遊技球が後続の遊技球の流入の妨げになる。仮にこのようなもたつきが遊技者の目にとまってしまった場合には、結果として迂回通路への流入が回避されるのあればまだしも、もたつきを経て迂回通路へ流入するとその動きが目立ちやすくなる。このような事象が遊技者の目にとまった場合には、迂回通路の存在が露呈し、遊技者の遊技意欲を低下させる要因になると懸念される。この点、本特徴に示す構成とすれば、迂回通路の入口付近にて上記もたつきが発生することを抑制し、特徴A2等に示した効果を好適に発揮させることができる。
なお、本特徴に示す構成を「前記迂回通路にて当該迂回通路の入口部分を含む一部が前記傾斜通路と同じ方向に延びており、当該延びている部分の全長は遊技球の直径寸法の2倍よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴A5.前記案内通路及び前記迂回通路は、縦向きとなるように形成され且つ前記案内通路が前記迂回通路よりも前記遊技領域における中央側となるようにして左右に並んでおり、
前記傾斜通路は、前記遊技領域の中央側から外側に下り傾斜していることを特徴とする特徴A2乃至特徴A4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A2等に示したように可変入球部への入球が回避された遊技球を目立ちにくくすることは、遊技者の満足度を向上させて遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。ここで、迂回通路の視認性を低下させるための構成があからさまになってしまった場合には、その構成から零れ球が発生していること(遊技球の逃がしが行われていること)が露呈してしまう。遊技機においては遊技領域中央に絵柄表示装置(図柄表示装置253)等の各種構成が配置され、遊技者の注目が遊技領域中央に向きやすくなっていることが多い。そこで、本特徴に示すように、案内通路を内側且つ迂回通路を外側となるように並設し、傾斜通路を内側から外側に下り傾斜とすることにより、迂回通路や当該迂回通路を流下する遊技球を目立ちにくくすることができる。
特徴A6.前記遊技盤を遊技機前方から覆う扉体(前扉枠14)を備え、
前記扉体は、中央に開口(窓部21)が形成されている本体部(枠体20及びランプ部26)と当該開口を覆うパネル部(ガラスパネル23)とを有し、前記パネル部を通じて前記遊技領域が視認可能となるように構成されており、
前記遊技盤の端部には遊技機前方から前記本体部が重なる重複領域が設けられており、
前記案内通路は前記本体部との重なりが回避された非重複領域に位置し、前記迂回通路は少なくともその一部が前記重複領域に位置していることを特徴とする特徴A2乃至特徴A5のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように扉体の本体部と重なっている部分に迂回通路を配設すれば、迂回通路が本体部によって覆われることとなり、迂回通路や当該迂回通路を通過する遊技球の視認を困難又は不可とすることができる。これにより、可変入球部を迂回する遊技球が遊技者の目につくことを好適に抑制できる。
また、扉体の本体部を利用して迂回通路を隠す構成にて迂回通路を遊技盤の端部に配設すれば迂回通路の存在が遊技領域の圧迫の要因になることを回避できる。特に、特徴A5との組み合わせにおいては、傾斜通路を外側に下り傾斜させて遊技球を遊技盤の端部側へ案内することにより、迂回通路の形成に際して扉体と遊技領域との重なりが嵩むことを抑制し、実用上好ましい構成を実現できる。
なお、迂回通路については、例えば遊技盤の外縁に沿うように形成するとよい。
特徴A7.前記案内通路及び前記迂回通路は、縦向きとなるように形成され且つ前記案内通路が前記迂回通路よりも前記遊技領域における中央側となるようにして左右に並んでおり、
前記傾斜通路は、前記遊技領域の中央側から外側に下り傾斜しており、
前記遊技盤を遊技機前方から覆う扉体(前扉枠14)を備え、
前記扉体は、中央に開口(窓部21)が形成されている本体部(枠体20及びランプ部26)と当該開口を覆うパネル部(ガラスパネル23)とを有し、前記パネル部を通じて前記遊技領域が視認可能となるように構成されており、
前記遊技盤の端部には遊技機前方から前記本体部が重なる重複領域が設けられており、
前記案内通路は前記本体部との重なりが回避された非重複領域に位置し、前記迂回通路は少なくともその一部が前記重複領域に位置しており、
前記迂回通路にて当該迂回通路の入口部分を含む一部が前記傾斜通路と同じ方向に延びており、
前記迂回通路の入口部分は、上下一対の遊技釘(遊技釘331)によって構成されており、
前記上下一対の遊技釘のうち一方が前記重複領域に位置していることを特徴とする特徴A2乃至特徴A6のいずれか1つに記載の遊技機。
迂回通路の入口部分へ遊技球を勢いよく流入させる場合、流入した遊技球が迂回通路内部(入口付近)でもたついてしまうと、当該遊技球が後続の遊技球の流入の妨げになる。仮にこのようなもたつきが遊技者の目にとまってしまった場合には、結果として迂回通路への流入が回避されるのあればまだしも、もたつきを経て迂回通路へ流入するとその動きが目立ちやすくなる。このような事象が遊技者の目にとまった場合には、迂回通路の存在が露呈し、遊技者の遊技意欲を低下させる要因になると懸念される。この点、本特徴に示す構成とすれば、迂回通路の入口付近にて上記もたつきが発生することを抑制し、特徴A2等に示した効果を好適に発揮させることができる。
傾斜通路との関係から、遊技球の円滑な移動を実現する上では、迂回通路の入口部分を含む一部を傾斜通路と同じ方向に延びる構成とすることに技術的意義があるものの、扉体の本体部が遊技領域と重なっている部分を利用して迂回通路を隠す構成においては、上記通路構造を実現する上で重複領域が嵩むことは好ましくない。この点、本特徴に示すように、遊技領域に散在する遊技釘(一対の遊技釘)を用いて入口部分を構成し、それら遊技釘の一方を重複領域に配置すれば、当該一対の遊技釘が入口部分を構成しているとの印象を与えにくくすることができる。すなわち、一対の遊技釘の両方を重複領域に配置する場合と比較して重複領域が無駄に嵩むことを抑制でき、且つ一対の遊技釘の両方を非重複領域に配置する場合と比較してそれが入口部分を構成しているとの印象を与えにくくすることができる。
特徴A8.前記傾斜通路には、当該傾斜通路の通路方向への遊技球の加速度合いが相対的に低くなる低加速区間(遊技釘列331Sが配設されている区間)と、加速度合いが相対的に高くなる高加速区間(傾斜部334が配設されている区間)とが設けられており、
前記陥欠部は、前記低加速区間に配されていることを特徴とする特徴A2乃至特徴A7のいずれか1つに記載の遊技機。
傾斜通路に沿って移動する遊技球は、自重によって徐々に加速する。傾斜通路には低加速区間と高加速区間とが設けられており、加速の度合いに差が設けられている。低加速区間に陥欠部を設けることにより、陥欠部に流入する際の遊技球の動きが過度に速くなることを抑制できる。これにより、案内通路へ向けた遊技球の動きを目にとまりやすくしつつ迂回通路へ向けた遊技球の動きを目にとまりにくくすることができる。
特徴A9.遊技者の発射操作に基づいて所定の周期(例えば0.6sec)で遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
前記遊技球発射手段によって発射された遊技球を前記傾斜通路が設けられている所定の流下経路(右ルート)へ案内する案内手段(例えば外レール102)と
を備え、
前記所定の流下経路は縦方向に延びており、
前記傾斜通路は前記所定の流下経路を横切るように形成されていることを特徴とする特徴A2乃至特徴A8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A9によれば、傾斜通路については、所定の流下経路を横切るように形成されている。所定の流下経路については縦方向に延びているため、当該所定の流路を流下する遊技球の主たる流れは上方から下方となるものの、傾斜通路にてその向きが当該傾斜通路に沿う方向に変わることにより、僅かながら勢い弱められることとなる。遊技球が所定の周期で連続発射されている場合には、遊技球間の距離(間隔)が傾斜通路付近で小さくなり、遊技球群の密集度合いが高くなる。遊技球の渋滞を促し、その渋滞箇所から一部の遊技球を迂回通路へ流入させることにより、例えば遊技球群の密集度合いが低い箇所から一部の遊技球を迂回通路へ流入させる構成と比較して、遊技球の逃がし(零れ)を目立ちにくくすることができる。
遊技球群の密集度合いを高くする上では、遊技球の移動速度を急激に低下させればよい。先行する遊技球と後続の遊技球との速度が大きくなれば密集度合いも高くなる。しかしながら、単に遊技球の移動速度が遅くなってしまっては、その動きを目で追いやすくなり、上記逃がしが生じていることが容易に露呈してしまう。この点、本特徴に示す構成においては、縦方向における遊技球の移動速度を落として傾斜通路付近での遊技球群の密集度合いを高くしながら、遊技球の主たる移動方向を傾斜通路の通路方向に変えることで、遊技球の移動速度自体が大幅に低下することを抑制できる。これにより、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴A10.前記傾斜通路の水平線に対する傾斜角度は45°よりも小さくなっていることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
傾斜通路の傾斜角度を45°よりも小さくすれば、当該傾斜通路に到達した遊技球の勢いを弱める減勢部又は球受け部としての機能を好適に発揮させることができる。
また、人の視界が縦よりも横に長いことを鑑みた場合、傾斜通路に集まる遊技球が横に複数並んでいることが、遊技球群を視界に収める上で好ましい。視界に収まる遊技球の数が多くなれば、1つ1つの遊技球への注目が弱くなるため、迂回通路へ流入する遊技球が目につくことを好適に抑制できる。
なお、特徴A3〜特徴A10に示した技術的思想を上記特徴A1に適用することも可能である。
<特徴B群>
以下の特徴B群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴B1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤ユニット80)と、
遊技者の発射操作に基づいて前記遊技領域へ所定の周期(0.6sec)で遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
所定の移行条件が成立したことに基づいて遊技状態を通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPUにて遊技状態の移行を行う機能)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び入球が不可となる非受入状態(閉状態)に切替可能な可変入球部(例えば第1可変入賞装置82)と、
前記特別遊技状態となっている場合に、前記可変入球部を前記受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPUにおける開閉機能)と
を備え、
前記可変入球部に向けて遊技球が流下する所定の流下経路(右ルート)には、第1所定領域(例えば分岐部302や上側拡張部303等)と、流下中の遊技球の密集度合いが前記第1所定領域よりも高くなる第2所定領域(中間部304)とが設けられており、
前記第2所定領域に、前記可変入球部への入球が回避される迂回通路(迂回通路370)の入口部分(入口部分372)が形成されていることを特徴とする遊技機。
可変入球部へ向けて発射された遊技球の一部は迂回通路に流入して当該可変入球部への入球が回避されることとなる。このような迂回通路を設けることにより、可変入球部への過度の入球を抑制できる。これは遊技の健全化等を図る上で好ましい。
特徴B1に示す構成によれば、迂回通路に流入した遊技球については可変入球部への入球が回避される。迂回通路への入球が遊技者の目についてしまうと、無駄な投資が嵩む等の印象を遊技者に与えやすくなると想定される。これは、遊技への注目度の向上を図る上で妨げになり得る。ここで、本特徴においては、遊技球の密集度合いが高くなる第2所定領域に迂回通路の入口部分が形成されている。遊技球の密集度合いが高くなっている箇所にて遊技球を迂回通路に逃がす構成とすることにより、以下の効果が期待できる。すなわち、遊技球がまばらとなっている箇所では個々の遊技球を注視し得るため、遊技球の逃がしが目につきやすくなる。これに対して、遊技球が密集している箇所では遊技球を逃がしたとしてもそれが目につきにくくなる。また、まばらとなっている遊技球群から1の遊技球を逃がす場合と比べて、密集している遊技球群から1の遊技球逃がした場合には、遊技球が抜けた後の遊技球間のブランクが過度に大きくなることを抑制できるため、逃がし後の遊技球群を見た場合に生じる違和感を好適に緩和できる。このようにして、遊技球の逃がしを目につきにくくすることにより、所定の流下経路(可変入球部)へ発射された遊技球が効率よく可変入球部へ入球しているかのように見せることができる。これにより、遊技者の満足度を高め、遊技への注目度の向上に寄与することができる。
なお、本特徴に示す「密集度合いが高い」とは、遊技球が集まりやすいこと、すなわち遊技球群が密になりやすいことを示し、「遊技領域にて単位面積当たりに存在する(し得る)遊技球の数が多い」に置き換えることも可能である。
特徴B2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤ユニット80)と、
遊技者の発射操作に基づいて前記遊技領域へ所定の周期(0.6sec)で遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
所定の移行条件が成立したことに基づいて遊技状態を通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPUにて遊技状態の移行を行う機能)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び入球が不可となる非受入状態(閉状態)に切替可能な可変入球部(例えば第1可変入賞装置82)と、
前記特別遊技状態となっている場合に、前記可変入球部を前記受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPUにおける開閉機能)と
を備え、
前記可変入球部に向けて遊技球が流下する所定の流下経路(右ルート)には、
第1所定領域(例えば分岐部302や上側拡張部303等)と、
前記第1所定領域の下流側に位置し、当該第1所定領域を通過した遊技球が通過する第2所定領域(中間部304)と
が設けられており、
前記第2所定領域は、前記第1所定領域よりも遊技球の密集度合いが高くなるように構成されており、
前記第2所定領域に、前記可変入球部への入球が回避される迂回通路(迂回通路370)の入口部分(入口部分372)が形成されていることを特徴とする遊技機。
特徴B2に示す構成によれば、迂回通路に流入した遊技球については可変入球部への入球が回避される。迂回通路への入球が遊技者の目についてしまうと、無駄な投資が嵩む等の印象を遊技者に与えやすくなると想定される。これは、遊技への注目度の向上を図る上で妨げになり得る。ここで、本特徴においては、遊技球の密集度合いが高くなる第2所定領域に迂回通路の入口部分が形成されている。遊技球の密集度合いが高くなっている箇所にて遊技球を迂回通路に逃がす構成とすることにより、以下の効果が期待できる。すなわち、遊技球がまばらとなっている箇所では個々の遊技球を注視し得るため、遊技球の逃がしが目につきやすくなる。これに対して、遊技球が密集している箇所では遊技球を逃がしたとしてもそれが目につきにくくなる。また、まばらとなっている遊技球群から1の遊技球を逃がす場合と比べて、密集している遊技球群から1の遊技球を逃がした場合には、遊技球が抜けた後の遊技球間のブランクが過度に大きくなることを抑制できるため、逃がし後の遊技球群を見た場合に生じる違和感を好適に緩和できる。このようにして、遊技球の逃がしを目につきにくくすることにより、所定の流下経路(可変入球部)へ発射された遊技球が効率よく可変入球部へ入球しているかのように見せることができる。これにより、遊技者の満足度を高め、遊技への注目度の向上に寄与することができる。
なお、本特徴に示す「密集度合いが高い」とは、遊技球が集まりやすいこと、すなわち遊技球群が密になりやすいことを示し、「遊技領域にて単位面積当たりに存在する(し得る)遊技球の数が多い」に置き換えることも可能である。
特徴B3.前記第2所定領域には、遊技球を前記可変入球部へ案内する案内通路(案内通路360)の入口部分(陥欠部336,337)が形成されており、
前記迂回通路は、当該迂回通路を通過中の遊技球が前記案内通路を通過中の遊技球よりも視認困難となるように構成されていることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3に示すように、可変入球部に向かう遊技球の視認性と可変入球部に向かわない遊技球の視認性とに差を設け、可変入球部に向かう遊技球への注目を促す構成とすれば、可変入球部を狙って発射された遊技球が当該可変入球部に上手く入球せず投資が無駄になっている等の印象を遊技者に与えにくくし、遊技への注目度の向上に寄与できる。言い換えれば、発射した遊技球のうち少なくとも案内通路に流入したものについては全て又はほとんどが可変入球部に到達することとなり、遊技の爽快感を高めることができる。
迂回通路を通過中の遊技球を目立ちにくくした場合であっても、迂回通路へ向けた遊技球の動きが遊技者の目についてしまうと、上述した効果が上手く発揮されなくなると懸念される。この点、第2所定領域に案内通路の入口部分を併設し、第2所定領域における遊技球の数が案内通路への流入によって減少する構成とすれば、第2所定領域における遊技球の減少が迂回通路への流入の示唆になることを好適に抑制できる。
なお、上記効果を発揮させるには、案内通路と迂回通路とを比較して前者への流入率が後者への流入率よりも高くすることが好ましい。
特徴B4.前記案内通路においては、形成された遊技球の流下経路の数が前記第2所定領域よりも多くなっており、前記第2所定領域と比べて遊技球群の密集度合いが低くなるように構成されていることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
案内通路においては、遊技球の流下経路が様々に分岐することにより、遊技球群の密集度合いが低下する。これにより、上記逃がしによって拡がった遊技球間のブランクを目立ちにくくすることができる。
特徴B5.前記遊技領域には、前記第2所定領域に到達した遊技球を減勢させる減勢部(傾斜部334や遊技釘列331S等)が設けられていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B4のいずれか1つに記載の遊技機。
遊技球間の距離については、先行する遊技球と後続となる遊技球との速度差に依存する。そこで、第2所定領域に減勢部を設けて遊技球の勢いを弱めることにより、上記速度差を大きくすることができる。これにより、第2所定領域における遊技球群の密集度合いを好適に高めることができる。
特徴B6.前記第1所定領域及び前記第2所定領域は縦並びなっており、
前記遊技領域には、前記第2所定領域に到達した遊技球の移動方向を縦方向から横方向に変えることにより縦方向における移動速度を低下させる流路形成部(傾斜部334や遊技釘列331S)が設けられていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B4のいずれか1つに記載の遊技機。
遊技球間の距離については、先行する遊技球と後続となる遊技球との速度差に依存する。そこで、第2所定領域にて遊技球の移動方向を縦方向から横方向に変えることにより、縦方向(第1所定領域及び第2所定領域の並び方向)における速度差を大きくすることができる。これにより、第2所定領域における遊技球群の密集度合いを好適に高めることができる。
遊技球群の密集度合いを高くする上では、遊技球の移動速度を急激に低下させればよい。先行する遊技球と後続の遊技球との速度が大きくなれば密集度合いも高くなる。しかしながら、単に遊技球の移動速度が遅くなってしまっては、その動きを目で追いやすくなり、上記逃がしが生じていることが容易に露呈してしまう。この点、本特徴に示す構成においては、縦方向における遊技球の移動速度を落として傾斜通路付近での遊技球群の密集度合いを高くしながら、遊技球の主たる移動方向を傾斜通路の通路方向に変えることで、遊技球の移動速度自体が大幅に低下することを抑制できる。迂回通路へ流入する遊技球の移動速度が低下してその動きが遊技者の目につく機会を減らすことできるため、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴B7.前記所定の流下経路は縦方向に延びており、
前記流路形成部は、前記所定の流下経路を横切る傾斜通路を構成していることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
流路形成部については、所定の流下経路を横切るように形成されている。所定の流下経路については縦方向に延びているため、当該所定の流路を流下する遊技球の主たる流れは上方から下方となるものの、傾斜通路にてその向きが当該傾斜通路に沿う方向に変わることにより、僅かながら勢い弱められることとなる。遊技球が所定の周期で連続発射されている場合には、遊技球間の距離(間隔)が傾斜通路付近で小さくなり、遊技球群の密集度合いが高くなる。遊技球の渋滞を促し、その渋滞箇所から一部の遊技球を迂回通路へ流入させることにより、例えば遊技球群の密集度合いが低い箇所から一部の遊技球を迂回通路へ流入させる構成と比較して、遊技球の逃がし(零れ)を目立ちにくくすることができる。このように、本特徴に示す構成によれば、特徴B6に示した技術的思想を簡易な構成によって好適に具現化できる。
特徴B8.前記第2所定領域を遊技球が通過する区間には、遊技球を減速させる減速区間(傾斜通路333へ落下した遊技球が衝突して向きを変える区間)と、前記減速区間にて減速された遊技球を加速させる加速区間(傾斜通路333に沿って遊技球が移動する区間)とが設けられており、前記迂回通路の入口部分は前記加速区間に設けられていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B7のいずれか1つに記載の遊技機。
遊技球が規則正しく並んでいる箇所、例えば遊技球間の距離が一定になっている箇所にて、上述した逃がしがなされると、それが目につきやすくなる。そこで、一旦減速されて密集度合いが高められた後に、再度加速させ、再加速されることで遊技球間の距離が多様になっている箇所にて遊技球を逃がす構成とすれば、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴B9.前記所定の流下経路は縦方向に延びており、
前記第1所定領域は、前記第2所定領域よりも上流側に位置し、
前記第1所定領域の横幅よりも前記第2所定領域の横幅の方が小さくなるように形成されていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B8のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、第2所定領域にて流路の幅を絞る構成とすれば、遊技球の通過箇所が限定されるため、横方向における遊技球の密集度合いを好適に高めることができる。
特徴B10.前記第2所定領域の縦幅は、前記第1所定領域の縦幅よりも短くなるように構成されていることを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
遊技領域を遊技球が流下するタイプの遊技機においては、遊技球の動きを目で追うことが楽しみの1つとなっている。そこで、遊技球の動きを多様として単調化の抑制が図られていることが多い。特徴B9に示した技術的思想を適用すれば、遊技球群の密集度合いの向上に貢献できるものの、上述した遊技機本来の興趣が弱くなると懸念される。そこで、本特徴に示すように流路を絞っている第2所定領域についてはその縦幅を少なくとも第1所定領域よりも小さくして間延びを抑えることにより、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
なお、特徴B1〜特徴B10に特徴A1〜特徴A10に示した技術的思想を適用してもよい。
<特徴C群>
以下の特徴C群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴C1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤ユニット80)と、
遊技者の発射操作に基づいて前記遊技領域へ所定の周期(0.6sec)で遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
所定の移行条件が成立したことに基づいて遊技状態を通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPUにて遊技状態の移行を行う機能)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び入球が不可となる非受入状態(閉状態)に切替可能な可変入球部(例えば第1可変入賞装置82)と、
前記特別遊技状態となっている場合に、前記可変入球部を前記受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPUにおける開閉機能)と
を備え、
前記可変入球部に向けて遊技球が流下する所定の流下経路(右ルート)には、
前記遊技球発射手段によって発射された遊技球が流入する一条の上流側通路(流入部301)と、
複数の分岐ルート(例えば内側分岐通路311や外側分岐通路312等)を有し、前記上流側通路を通過した遊技球をそれら複数の分岐ルートに振り分ける振分部(分岐部302)と、
前記分岐部よりも下流側に位置し、前記分岐ルートを経由した各遊技球が通過する一条の下流側通路(中間部304の傾斜通路333)と
が設けられており、
前記下流側通路には、前記可変入球部への入球が回避される迂回通路(迂回通路370)の入口部分(入口部分372)が形成されていることを特徴とする遊技機。
特徴C1に示す構成によれば、迂回通路に流入した遊技球については可変入球部への入球が回避される。迂回通路への入球が遊技者の目についてしまうと、無駄な投資が嵩む等の印象を遊技者に与えやすくなると想定される。これは、遊技への注目度の向上を図る上で妨げになり得る。ここで、遊技球の発射操作に基づいて所定の周期で遊技球が連続して発射される構成においては、遊技球同士の関係にある種の規則性が生じやすい。遊技球同士の関係が規則正しくなっている箇所にて遊技球を迂回通路に逃がす構成では、上述した規則性が崩れることとなり、規則性が崩れた部分が際立ってしまう。これは、遊技球の逃がしが行われていることが遊技者の目につく要因になると想定される。この点、本特徴においては、遊技球の流路が複数に分岐→合流する構成となっており、この合流箇所に迂回通路の入口部分が形成されている。遊技球群は異なる分岐ルートを経て集合するため、上記規則性を弱めることができる。このように規則性が弱くなっている箇所にて遊技球を逃がすことで、遊技球の逃がしを目につきにくくすることができる。また、遊技球の距離が様々となることで、遊技球が抜けた後の遊技球間のブランクを目立ちにくくすることができるため、逃がし後の遊技球群を見た場合に生じる違和感を好適に緩和できる。このようにして、遊技球の逃がしを目につきにくくすることにより、所定の流下経路(可変入球部)へ発射された遊技球が効率よく可変入球部へ入球しているかのように見せることができる。これにより、遊技者の満足度を高め、遊技への注目度の向上に寄与することができる。
特徴C2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤ユニット80)と、
遊技者の発射操作に基づいて前記遊技領域へ所定の周期(0.6sec)で遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
所定の移行条件が成立したことに基づいて遊技状態を通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPUにて遊技状態の移行を行う機能)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び入球が不可となる非受入状態(閉状態)に切替可能な可変入球部(例えば第1可変入賞装置82)と、
前記特別遊技状態となっている場合に、前記可変入球部を前記受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPUにおける開閉機能)と
を備え、
前記可変入球部に向けて遊技球が流下する所定の流下経路(右ルート)には、
複数の分岐ルート(例えばルートA〜ルートE)が形成された分岐部(例えば分岐部302や上側拡張部303)と、
前記分岐部よりも下流側に位置し、前記分岐ルートを通過した遊技球が合流する合流部(中間部304)と
が設けられており、
前記合流部に、前記可変入球部への入球が回避される迂回通路(迂回通路370)の入口部分(入口部分372)が形成されていることを特徴とする遊技機。
特徴C2に示す構成によれば、迂回通路に流入した遊技球については可変入球部への入球が回避される。迂回通路への入球が遊技者の目についてしまうと、無駄な投資が嵩む等の印象を遊技者に与えやすくなると想定される。これは、遊技への注目度の向上を図る上で妨げになり得る。ここで、遊技球の発射操作に基づいて所定の周期で遊技球が連続して発射される構成においては、遊技球同士の関係にある種の規則性が生じやすい。遊技球同士の関係が規則正しくなっている箇所にて遊技球を迂回通路に逃がす構成では、上述した規則性が崩れることとなり、規則性が崩れた部分が際立ってしまう。これは、遊技球の逃がしきが行われていることが遊技者の目につく要因になると想定される。この点、本特徴においては、遊技球の流路が複数に分岐→合流する構成となっており、この合流箇所に迂回通路の入口部分が形成されている。遊技球群は異なる分岐ルートを経て集合するため、上記規則性を弱めることができる。このように規則性が弱くなっている箇所にて遊技球を逃がすことで、遊技球の逃がしを目につきにくくすることができる。また、遊技球の距離が様々となることで、遊技球が抜けた後の遊技球間のブランクを目立ちにくくすることができるため、逃がし後の遊技球群を見た場合に生じる違和感を好適に緩和できる。このようにして、遊技球の逃がしを目につきにくくすることにより、所定の流下経路(可変入球部)へ発射された遊技球が効率よく可変入球部へ入球しているかのように見せることができる。これにより、遊技者の満足度を高め、遊技への注目度の向上に寄与することができる。
特徴C3.前記合流部には、遊技球を前記可変入球部に案内する案内通路(案内通路360)の入口部分(陥欠部336,337)が形成されており、
前記迂回通路は、当該迂回通路を通過中の遊技球が前記案内通路を通過中の遊技球よりも視認困難となるように構成されていることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3に示すように、可変入球部に向かう遊技球の視認性と可変入球部に向かわない遊技球の視認性とに差を設け、可変入球部に向かう遊技球への注目を促す構成とすれば、可変入球部を狙って発射された遊技球が当該可変入球部に上手く入球せず投資が無駄になっている等の印象を遊技者に与えにくくし、遊技への注目度の向上に寄与できる。言い換えれば、発射した遊技球のうち少なくとも案内通路に流入したものについては全て又はほとんどが可変入球部に到達することとなり、遊技の爽快感を高めることができる。
迂回通路を通過中の遊技球が目立ちにくくなっている場合であっても、迂回通路へ向けた遊技球の動きが遊技者の目についてしまうと、上述した効果が上手く発揮されなくなると懸念される。この点、第2所定領域に案内通路の入口部分を併設し、第2所定領域における遊技球の数が案内通路への流入によって減少する構成とすれば、第2所定領域における遊技球の減少が迂回通路への流入の示唆になることを好適に抑制できる。
なお、上記効果を発揮させるには、案内通路と迂回通路とを比較して前者への流入率が後者への流入率よりも高くすることが好ましい。
特徴C4.前記複数の分岐ルートは、遊技球が通過するのに要する所要期間が各々異なる構成となっていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C4によれば、合流箇所における規則性を好適に低下させることが可能となり、特徴C1に示した効果を好適に発揮させることができる。
なお、本特徴に示す構成を「前記複数の分岐ルートは、分岐箇所から合流箇所で至るまでの所要期間が各々異なる構成となっていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C3のいずれか1つに記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴C5.前記分岐ルートとして第1分岐ルート及び第2分岐ルートを有し、
前記第1分岐ルートを通過するのに要する所要期間と、前記第2分岐ルートを通過するのに要する所要期間との差は前記所定の周期よりも短くなっていることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
上述したように合流箇所にて遊技球を逃がす場合には、遊技球の密集度合いが低くなっているよりも高くなっている場合の方が当該逃がしが目につきにくくなる。ここで、特徴C1等に示したように、規則性を低下させる際に、疎密の偏りが大きくなってしまった場合には、密集度合いが低い状況化にて逃がしが発生することで、それが遊技者の目につきやすくなると懸念される。この点、本特徴に示すように、所要期間の差を遊技球の発射周期よりも短くすることにより、先行する遊技球を後続の遊技球が追い抜く機会を減らすことができ、上述した過度の偏りを好適に抑制できる。
特徴C6.前記合流部には、前記迂回通路の入口部分へ遊技球を案内可能な球通路(傾斜通路333)が形成されており、
前記複数の分岐ルートを通過した遊技球が前記球通路に流入する流入箇所は、当該球通路にて前記迂回通路の入口部分よりも上流側に位置し且つ当該球通路の通路方向にずれていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C5のいずれか1つに記載の遊技機。
分岐ルートを通過した遊技球は合流部の球通路に流入する。遊技球の流入箇所については球通路の通路方向にずれているため、結果として合流後の遊技球同士の位置関係を更に多様なものとすることができる。これにより、特徴C1等に示した効果を一層好適に発揮させることができる。
特徴C7.前記合流部には、遊技球を前記可変入球部に案内する案内通路(案内通路360)の入口部分(陥欠部336,337)が形成されており、
前記流入箇所の少なくとも1つは前記入口部分の周辺に位置していることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
合流部にて遊技球を逃がす場合には、当該逃がしによって合流部に存在する遊技球の数が減る(変化する)。ここで、合流部に案内通路の入口部分を設けることで、遊技球が減る要因が迂回通路への流入だけではなくなる。故に、遊技球が減ることが迂回通路への流入を特定する足掛かりになることを抑制できる。また、遊技球が都度同じ態様で供給されるのではなく、その供給箇所が複数に分かれている構成とすれば、遊技球が増加態様についても多様化することができる。そして、流入箇所の周辺に案内通路の入口部分が位置する構成とすれば、遊技球の数を素早く変化させることができる。これは、合流部に存在している遊技球の数を分かりにくくする上で有利であり、結果として迂回通路への流入によって遊技球の数が変化したとしてもそれを紛らわせることが可能となる。
特徴C8.前記分岐部には、並列となる複数の分岐通路が形成されており、それら分岐通路間での遊技球の移動が可能となっていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C7のいずれか1つに記載の遊技機。
複数の分岐ルートを併用して規則性を低下させる構成とする場合、分岐ルート毎の所要期間のばらつきの幅が過度に大きくなることは好ましくない。一方、所定の範囲内における所要期間の多様性を確保するには、分岐ルートの数をある程度確保する必要がある。そこで、本特徴に示すように、分岐部を構成する複数の分岐通路にて通路間の遊技球の移動を可能とすれば、そのような課題を好適に解決することができる。例えば通路が2つであっても、遊技球の往来が可能となれば、4つ以上の分岐ルートを確保できる。
特徴C9.前記分岐部には、当該分岐部に到達した遊技球を前記複数の分岐ルートに振り分ける振分手段(振分部材501)が配設されていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C8のいずれか1つに記載の遊技機。
遊技球が連続して発射されている状況下に発射速度が一定となれば、複数の分岐ルートを設けても遊技球が実際に通過するルートに偏りが生じる。これでは、上述した所要期間の多様化を図るという効果が弱くなると想定される。この点、分岐部に振分手段を設けて、当該振分手段によって流路の振り分けを行う構成とすれば、そのような不都合の発生を好適に抑制できる。
なお、特徴C1〜特徴C9に、特徴A1〜特徴A10及び特徴B1〜特徴B10に示した技術的思想を適用してもよい。
<特徴D群>
以下の特徴D群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴D1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤ユニット80)と、
遊技者の発射操作に基づいて前記遊技領域へ所定の周期(0.6sec)で遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
所定の移行条件が成立したことに基づいて遊技状態を通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPUにて遊技状態の移行を行う機能)と、
前記遊技領域における所定の流下経路(右ルート)上に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態(開状態)及び入球が不可となる非受入状態(閉状態)に切替可能な第1可変入球部(例えば第1可変入賞装置82)及び第2可変入球部(第2可変入賞装置83)と、
前記特別遊技状態となっている場合に、前記第1可変入球部及び前記第2可変入球部のうち一方を前記受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPUにおける開閉機能)と、
前記第1可変入球部及び前記第2可変入球部への入球が発生した場合に、入球先に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段(例えば払出装置224)と
を備え、
前記第2可変入球部は前記第1可変入球部と比べて前記受入状態になりにくく且つ前記第2可変入球部への入球が発生した場合に付与される特典(例えば賞球)が前記第1可変入球部への入球が発生した場合に付与される特典(例えば高確率モードへの移行)と比べて遊技者に有利となるように構成されており、
前記第1可変入球部は、前記第2可変入球部よりも上流側に位置し、
前記所定の流下経路は、前記第1可変入球部よりも上流となる位置にて前記第1可変入球部へ遊技球を案内する案内通路(案内通路360)と、前記第1可変入球部への入球が回避される迂回通路(迂回通路370)とに分岐しており、
前記迂回通路を通過した遊技球は、前記所定の流下経路にて前記第1可変入球部及び前記第2可変入球部の間となる位置に排出される構成となっていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、所定の流下経路に向けて発射された遊技球は案内通路を経由して第1可変入球部及び第2可変入球部に向かうものと、迂回通路を経由して第2可変入球部に向かうものとに分かれる。第2可変入球部は第1可変入球部と比べて受入状態となりにくいものの、入球に基づいて遊技者に付与される特典は大きいため、遊技を有利に進める上では然るべきタイミングで第2可変入球部を狙う必要がある。ここで、迂回通路を経由した遊技球については第2可変入球部へ直接向かうこととなり、第1可変入球部が第2可変入球部への入球の妨げになることを好適に抑制できる。そして、第1可変入球部への入球が不可となる迂回通路を第2可変入球部への入球を補助する補助用通路として機能させれば、無駄に投資が嵩んでいるとの印象を遊技者に与えにくくすることができる。これは、遊技者の遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
特徴D2.前記迂回通路の通過に要する所要期間は、前記案内通路の通過に要する所要期間よりも短くなっていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
迂回通路を通過する遊技球については、案内通路を経由した場合と比較して、素早く第2可変入球部に到達する。第1可変入球部と比較して重要度が高く且つ入球機会の少ない第2可変入球部については、入球が発生すべき状況下にて上手く入球が発生しなかった場合に遊技者の遊技意欲が低下すると懸念される。例えば第2可変入球部が受入状態となる期間が限られている場合には、本来であれば遊技球の動きを目で追うという遊技機本来の楽しみが遊技者の焦りを招く要因になる。この点、本特徴に示すように、迂回通路を経由した遊技球が速やかに第2可変入球部に向かう構成とすれば、そのような不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴D3.前記迂回通路を通過する遊技球は、前記案内通路を通過する遊技球よりも視認が困難となるように構成されていることを特徴とする特徴D1又は特徴D2に記載の遊技機。
特徴D1等に示したように第2可変入球部が受入状態となる場合には迂回通路が遊技者にとって有利な通路となるものの、それ以外の状況下においては迂回通路が単なる逃がし用の通路であるとの印象が強くなると懸念される。そこで、迂回通路については案内通路と比べて視認性を低くし、迂回通路を目立たせないように工夫することで、そのような不都合の発生を抑制できる。また、第2可変入球部が受入状態となる場合には、迂回通路を通過する遊技球が視認困難であることで、迂回通路を通過した遊技球が突如として第2可変入球部へ飛び込むように見せることができ、遊技の意外性を強化できる。以上の理由から、上述したように通路間で視認性の差を設けることには技術的意義がある。
なお、特徴D1〜特徴D3に、特徴A1〜特徴A10、特徴B1〜特徴B11及び特徴C1〜特徴C9に示した技術的思想を適用してもよい。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(誘導レール100)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(遊技釘等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのパチンコ機、14…前扉枠、20…枠体、22…ガラスユニット、26…環状電飾部(ランプ部)、41…遊技球発射ハンドル、80…遊技盤ユニット、80a…遊技盤、82…第1可変入賞装置、82…第2可変入賞装置、85…右作動入球ユニット、86…スルーゲート、301…流入部、302…分岐部、303…上側膨出部、304…中間部、305…下側膨出部、311…内側分岐通路、312…外側分岐通路、333…傾斜通路、334…傾斜部、336,337…陥欠部、350…仕切壁部、360…案内通路、370…迂回通路、372…入口部分、373…出口部分、PE…遊技領域。

Claims (5)

  1. 遊技領域が形成されている遊技盤と、
    遊技者の発射操作に基づいて前記遊技領域へ所定の周期で遊技球を発射する遊技球発射手段と、
    所定の移行条件が成立したことに基づいて遊技状態を通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態に移行させる遊技状態移行手段と、
    前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な受入状態及び入球が不可となる非受入状態に切替可能な可変入球部と、
    前記特別遊技状態となっている場合に、前記可変入球部を前記受入状態に切り替える切替手段と
    を備え、
    前記可変入球部に向けて遊技球が流下する所定の流下経路には、
    第1所定領域と、
    前記第1所定領域の下流側に位置し、当該第1所定領域を通過した遊技球が通過する第2所定領域と
    が設けられており、
    前記第2所定領域は、前記第1所定領域よりも遊技球の密集度合いが高くなるように構成されており、
    前記第2所定領域に、前記可変入球部への入球が回避される迂回通路の入口部分が形成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記第2所定領域には、遊技球を前記可変入球部へ案内する案内通路の入口部分が形成されており、
    前記迂回通路は、当該迂回通路を通過中の遊技球が前記案内通路を通過中の遊技球よりも視認困難となるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記案内通路においては、形成されている遊技球の流下経路の数が前記第2所定領域よりも多くなっており、前記第2所定領域と比べて遊技球群の密集度合いが低くなるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記遊技領域には、前記第2所定領域に到達した遊技球を減勢させる減勢部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の遊技機。
  5. 前記第1所定領域及び前記第2所定領域は縦並びなっており、
    前記遊技領域には、前記第2所定領域に到達した遊技球の移動方向を縦方向から横方向に変えることにより縦方向における移動速度を低下させる流路形成部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008017861A (ja) * 2006-07-10 2008-01-31 Heiwa Corp パチンコ機

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