JP2018085809A - 電圧変換装置、空調装置、電圧変換方法、及び制御プログラム - Google Patents

電圧変換装置、空調装置、電圧変換方法、及び制御プログラム Download PDF

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康之 宮▲崎▼
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Abstract

【課題】負荷への出力電圧の供給を開始する際に、入力電圧が上昇した場合であっても、突入電流が発生しにくい電圧変換装置を提供する。
【解決手段】チョッパ回路10は、直流の入力電圧Vinを変圧すると共に、その変圧量を制御可能な変圧部、及び変圧部の出力を平滑化する出力キャパシタを有する。出力キャパシタの両端の電圧が、負荷に供給される出力電圧Voutである。下位制御部42は、出力電圧Voutが目標電圧値Vrefに近づくように、変圧部を制御する。上位制御部41は、負荷への出力電圧Voutの供給が開始される際、出力電圧Voutが予め定められた安全値に満たない場合に、目標電圧値Vrefを、安全値未満の初期値から安全値に向けて、予め定められた安全速度で増大させる始動制御、及び始動制御の後に、目標電圧値Vrefを、安全値以上の値に設定する通常制御、を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、電圧変換装置、空調装置、電圧変換方法、及び制御プログラムに関する。
室内を空調する空調装置において、負荷としての圧縮機とファンに安定した電力を供給するために、直流電圧を変圧する電圧変換装置が使用されている。電圧変換装置は、直流の入力電圧を変圧すると共に、その変圧量を制御可能な変圧部と、変圧部の出力を平滑化する出力キャパシタとを有する。出力キャパシタの両端の電圧が、負荷に供給される出力電圧である。
負荷に出力電圧を供給する前は、出力キャパシタが空の状態になっている。このため、負荷への出力電圧の供給を開始する際には、まず出力キャパシタを充電する大きな電流(以下、突入電流という。)が電圧変換装置の内部を流れる。この突入電流は、電圧変換装置の故障を招く。
そこで、負荷への出力電圧の供給を開始する際、出力キャパシタが徐々に充電されるように、変圧部において、まず入力電圧を降圧するソフトスタートを行う電圧変換装置が知られている(特許文献1及び2参照)。
特開2007−288979号公報 特開2005−354860号公報
特許文献1の手法では、ソフトスタート時の入力電圧の降圧率が固定である。従って、ソフトスタート中に入力電圧が上昇した場合は、それに伴って出力キャパシタへの印加電圧も上昇する。このため、ソフトスタートの開始後の、入力電圧の上昇の仕方によっては、突入電流が発生しうる。
特許文献2の手法では、ソフトスタート時の、入力電圧の降圧率の減少速度が固定である。従って、ソフトスタート中に入力電圧が上昇した場合には、その上昇がない場合に比べて、出力キャパシタへの印加電圧の上昇速度が大きくなる。このため、特許文献1の場合と同様、突入電流が発生しうる。
本発明の目的は、負荷への出力電圧の供給を開始する際に、入力電圧が上昇した場合であっても、突入電流が発生しにくい電圧変換装置及びこれを備える空調装置、電圧変換方法、並びに制御プログラムを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る電圧変換装置は、
直流の入力電圧を変圧すると共に、その変圧量を制御可能な変圧部、及び前記変圧部の出力を平滑化する出力キャパシタを有し、前記出力キャパシタの両端の電圧が、負荷に供給される出力電圧である電圧変換回路と、
前記出力電圧が目標電圧値に近づくように、前記変圧部における前記入力電圧の前記変圧量を制御する下位制御部と、
前記負荷への前記出力電圧の供給が開始される際、前記出力電圧が予め定められた安全値に満たない場合に、前記目標電圧値を、前記安全値未満の初期値から前記安全値に向けて、予め定められた安全速度で増大させる始動制御、及び前記始動制御の後に、前記目標電圧値を前記安全値以上の値に設定する通常制御、を行う上位制御部と、
を備える。
本発明によれば、負荷への出力電圧の供給を開始する際に、入力電圧が上昇した場合であっても、出力電圧は目標電圧値に近づけられる。目標電圧値を安全値未満の初期値から安全値に向けて安全速度で増大させることで、出力電圧も同様に変動する。このため、突入電流が発生しにくい。
実施形態1に係る電圧変換装置の構成を示す概念図 実施形態1に係る制御器の機能を示す概念図 実施形態1に係る上位制御部の通常制御を示すフローチャート 実施形態1に係る上位制御部の通常制御の結果を示すグラフ 実施形態1に係る上位制御部の始動制御を示すフローチャート 実施形態1に係る上位制御部の始動制御の結果を示すグラフ 実施形態2に係る上位制御部の始動制御の結果を示すグラフ 実施形態3に係る上位制御部の始動制御の結果を示すグラフ 実施形態4に係る上位制御部の始動制御の結果を示すグラフ 実施形態5に係る電圧変換装置の構成を示す概念図 実施形態5に係る制御器の機能を示す概念図 実施形態5に係る目標電流値設定処理のフローチャート 実施形態5に係るデューティ比設定処理のフローチャート 実施形態6に係る上位制御部の動作を示すフローチャート 実施形態7に係る上位制御部の動作を示すフローチャート 実施形態8に係る電圧変換装置の構成を示す概念図 実施形態9に係る電圧変換装置の構成を示す概念図 実施形態10に係る鉄道車両用空調装置の構成を示す概念図
以下、図面を参照し、本発明の実施形態1に係る電圧変換装置について説明する。図中、同一又は対応する部分に同一の符号を付す。
[実施形態1]
図1に示すように、本実施形態に係る電圧変換装置100は、直流の入力電圧Vinを降圧もしくは昇圧して直流の出力電圧Voutとして出力し、又は入力電圧Vinをそのまま出力電圧Voutとして出力する電圧変換回路としてのチョッパ回路10と、入力電圧Vinを検出する入力電圧検出器20と、出力電圧Voutを検出する出力電圧検出器30と、入力電圧検出器20及び出力電圧検出器30の検出結果に基づいて、チョッパ回路10を制御する制御器40と、を備える。
チョッパ回路10は、入力電圧Vinを平滑化する入力キャパシタCinと、入力キャパシタCinによって平滑化された入力電圧Vinを変圧する変圧部TFと、変圧部TFの出力を平滑化する出力キャパシタCoutとを有する。出力キャパシタCoutの両端の電圧が、負荷に供給される出力電圧Voutである。
変圧部TFの構成を説明する。入力電圧Vinをチョッピングによって降圧する降圧用スイッチング素子としての降圧用トランジスタQ1と、ダイオードD1との直接接続が、入力キャパシタCinに並列接続されている。
降圧用トランジスタQ1は入力キャパシタCinの正極と接続され、ダイオードD1は入力キャパシタCinの負極と接続されている。降圧用トランジスタQ1はダイオードD1にエミッタを向け、ダイオードD1は降圧用トランジスタQ1にカソードを向けている。
また、入力電圧Vinをチョッピングによって昇圧する昇圧用スイッチング素子としての昇圧用トランジスタQ2と、ダイオードD2との直接接続が、出力キャパシタCoutに並列接続されている。
昇圧用トランジスタQ2は出力キャパシタCoutの負極と接続され、ダイオードD2は入力キャパシタCinの正極と接続されている。昇圧用トランジスタQ2はダイオードD2にコレクタを向け、ダイオードD2は昇圧用トランジスタQ2にアノードを向けている。
また、降圧用トランジスタQ1及びダイオードD1の直接接続と、昇圧用トランジスタQ2及びダイオードD2の直接接続とは、リアクトルLEを介して接続されている。リアクトルLEの一端は、降圧用トランジスタQ1とダイオードD1との間に接続され、他端は、昇圧用トランジスタQ2とダイオードD2との間に接続されている。
降圧用トランジスタQ1と昇圧用トランジスタQ2は、共にIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)よりなる。降圧用トランジスタQ1と昇圧用トランジスタQ2は、それぞれゲート電圧がハイレベルのときオンし、ローレベルのときオフする。
制御器40は、降圧用トランジスタQ1に与えるゲート電圧GP1によって、降圧用トランジスタQ1のオン/オフを制御すると共に、昇圧用トランジスタQ2に与えるゲート電圧GP2によって、昇圧用トランジスタQ2のオン/オフを制御する。
昇圧用トランジスタQ2をオフした状態で、降圧用トランジスタQ1をオンすると、リアクトルLEとダイオードD2を通じて出力キャパシタCoutが充電されると共に、リアクトルLEに励磁エネルギが蓄えられる。この状態で、降圧用トランジスタQ1をオフすると、ダイオードD1、リアクトルLE、及びダイオードD2を流れる環流が生じ、リアクトルLEの励磁エネルギによって出力キャパシタCoutが充電される。
このようにして、昇圧用トランジスタQ2をオフした状態で、降圧用トランジスタQ1のオンとオフを周期的に繰り返した場合の、出力キャパシタCoutへの印加電圧の実行値、即ち出力電圧Voutは、降圧用トランジスタQ1のオン期間の1周期に対する割合をd1[%]とすると、(d1/100)・Vinで与えられる。d1を100[%]未満とすることで降圧が実現され、降圧率はd1で制御できる。このように、チョッパ回路10では、入力電圧Vinを降圧すると共に、その降圧量を制御可能である。
なお、降圧用トランジスタQ1のオン期間の1周期に対する割合d1は、降圧用トランジスタQ1に周期的なパルス状のゲート電圧GP1を与える場合に、そのゲート電圧GP1のデューティ比で制御できる。
また、降圧用トランジスタQ1をオンした状態で、昇圧用トランジスタQ2をオンすると、リアクトルLEに励磁エネルギが蓄えられる。この状態で、昇圧用トランジスタQ2をオフすると、リアクトルLEの励磁エネルギで生じる逆起電力と、入力電圧Vinとの和に相当する電圧が、ダイオードD2を通じて、出力キャパシタCoutに印加される。
このようにして、降圧用トランジスタQ1をオンした状態で、昇圧用トランジスタQ2のオンとオフを周期的に繰り返した場合の出力電圧Voutは、昇圧用トランジスタQ2のオン期間の1周期に対する割合をd2[%]とすると、Vin/{1−(d2/100)}で与えられる。d2を100[%]未満とすることで昇圧が実現され、昇圧量はd2で制御できる。このように、チョッパ回路10では、入力電圧Vinを昇圧すると共に、その昇圧量を制御可能である。
なお、昇圧用トランジスタQ2のオン期間の1周期に対する割合d2は、昇圧用トランジスタQ2に周期的なパルス状のゲート電圧GP2を与える場合に、そのゲート電圧GP2のデューティ比で制御できる。
また、降圧用トランジスタQ1を常時オンし、かつ昇圧用トランジスタQ2を常時オフした状態では、Vout=Vinとなる。つまり、チョッパ回路10は、入力電圧Vinをそのまま出力電圧Voutとして出力することが可能である。
なお、降圧用トランジスタQ1を常時オンすることは、ゲート電圧GP1のデューティ比を100[%]とすることで実現され、昇圧用トランジスタQ2を常時オフすることは、ゲート電圧GP2のデューティ比をゼロ[%]とすることで実現される。
次に、制御器40の構成について説明する。制御器40は、降圧用トランジスタQ1にゲート電圧GP1を、また昇圧用トランジスタQ2にはゲート電圧GP2を、それぞれ出力する駆動部40aと、駆動部40aを制御するプロセッサ40bと、制御プログラム40cを記憶するメモリ40dと、を有する。
制御プログラム40cは、制御器40の機能を表すアルゴリズムを記述したものである。プロセッサ40bが制御プログラム40cを実行することで、制御器40が、図2に示す上位制御部41及び下位制御部42として機能する。
図2に示すように、下位制御部42は、出力電圧検出器30で検出される出力電圧Voutが、外部から与えられる目標電圧値Vrefに近づくように、チョッパ回路10をフィードバック制御する。フィードバック制御では、駆動部40aから出力されるゲート電圧GP1及びGP2の各々のデューティ比によって、入力電圧Vinの降圧率又は昇圧率を調整することにより、出力電圧Voutを目標電圧値Vrefに近づける。
具体的には、下位制御部42は、目標電圧値Vrefと出力電圧Voutとの偏差Vref−Voutを求める比較部43と、偏差Vref−Voutがゼロに近づくような、ゲート電圧GP1及びGP2の各々のデューティ比を求めるデューティ比設定部44と、デューティ比設定部44で求められたデューティ比をもつゲート電圧GP1とGP2を形成し、ゲート電圧GP1を降圧用トランジスタQ1に、またゲート電圧GP2を昇圧用トランジスタQ2にそれぞれ出力する駆動部40aと、を有する。
上位制御部41が、下位制御部42に目標電圧値Vrefを与える。上位制御部41は、入力電圧検出器20で検出された入力電圧Vinと、出力電圧検出器30で検出された出力電圧Voutとに基づいて、目標電圧値Vrefを定める。
上位制御部41が行う制御には、負荷への出力電圧Voutの供給が開始される際の突入電流の発生を抑える始動制御と、負荷への出力電圧Voutの供給が開始された後に行う通常制御とがある。以下、まず、通常制御について説明する。通常制御とは、出力電圧Voutを、予め定められた定格区間に収める制御である。
ここで、定格区間とは、負荷にとって許容される出力電圧Voutの変動幅を意味する。定格区間の上限値をVa、下限値をVbとする。以下、図3及び図4を参照し、通常制御について具体的に説明する。
図3に示すように、上位制御部41はまず、入力電圧Vinが、定格区間内であるか(Vb≦Vin≦Va)、定格区間の上限値より大きいか(Vin>Va)、又は定格区間の下限値より小さいか(Vin<Vb)を判定する(ステップS21)。
上位制御部41は、入力電圧Vinが定格区間内であるとき(Vb≦Vin≦Va)、目標電圧値Vrefを、入力電圧Vinと等しい値に設定する通過制御を行う(ステップS22)。これに伴って、図2に示す下位制御部42は、出力電圧Voutを入力電圧Vinと一致させるべく、降圧用トランジスタQ1を常時オン、昇圧用トランジスタQ2を常時オフするゲート電圧GP1及びGP2を、チョッパ回路10に出力する。
図4に示すように、目標電圧値Vrefを入力電圧Vinと等しい値に設定することにより、期間T2、T4、及びT6で、入力電圧Vinがそのまま出力され、出力電圧Vout=入力電圧Vinの波形が得られる。
図3に戻り、上位制御部41は、ステップS21で入力電圧Vinが定格区間の上限値より大きいとき(Vin>Va)、目標電圧値Vrefを、定格区間の上限値Vaに設定する降圧制御を行う(ステップS23)。これに伴って、図2に示す下位制御部42は、入力電圧Vinを降圧させることで、出力電圧Voutを定格区間の上限値Vaに一致させるべく、昇圧用トランジスタQ2にデューティ比がゼロ[%]のゲート電圧GP2を、また降圧用トランジスタQ1には、偏差Va−Voutがゼロに近づくようなデューティ比をもつゲート電圧GP1を、それぞれ出力する。
図4に示すように、目標電圧値Vrefを上限値Vaに設定することにより、期間T1及びT5で、入力電圧Vinが上限値Vaまで降圧され、出力電圧Vout=上限値Vaの波形が得られる。
図3に戻り、上位制御部41は、ステップS1で入力電圧Vinが定格区間の下限値より小さいとき(Vin<Vb)、目標電圧値Vrefを、定格区間の下限値Vbに設定する昇圧制御を行う(ステップS24)。これに伴って、図2に示す下位制御部42は、入力電圧Vinを昇圧させることで、出力電圧Voutを定格区間の下限値Vbに一致させるべく、降圧用トランジスタQ1にデューティ比が100[%]のゲート電圧GP1を、また昇圧用トランジスタQ2には、偏差Vb−Voutがゼロに近づくようなデューティ比をもつゲート電圧GP2を、それぞれ出力する。
図4に示すように、目標電圧値Vrefを下限値Vbに設定することにより、期間T3で、入力電圧Vinが下限値Vbまで昇圧され、出力電圧Vout=下限値Vbの波形が得られる。
以上のように、通常制御によれば、出力電圧Voutが定格区間に収められる。但し、通常制御のみでは、負荷への出力電圧Voutの供給を開始する際に、チョッパ回路10に突入電流が発生する場合がある。以下、具体的に説明する。
図1において、チョッパ回路10に入力電圧Vinを印加する前、即ち負荷への出力電圧Voutの供給を開始する前は、出力キャパシタCoutが空の状態になっている。この状態で、チョッパ回路10に入力電圧Vinを印加したとき、通常制御によって、出力キャパシタCoutの両端の電圧が、ゼロから一気に定格区間内の値に高められる。このとき、チョッパ回路10内を、出力キャパシタCoutを充電する大きな突入電流が流れる。この突入電流は、チョッパ回路10を構成する各素子の劣化、ひいては電圧変換装置100の故障を招く。
そこで、この突入電流の発生を防止するために、上位制御部41は、負荷への出力電圧Voutの供給が開始される際に、出力キャパシタCoutを徐々に充電させる始動制御を行う。以下、図5及び図6を参照し、始動制御について具体的に説明する。
図5に示すように、上位制御部41は、負荷への出力電圧Voutの供給が開始される際、まず目標電圧値Vrefを初期値としてゼロに設定する(ステップS11)。これに伴って、図2に示す下位制御部42は、入力電圧Vinを降圧させることで、出力電圧Voutをゼロに一致させるべく、昇圧用トランジスタQ2にデューティ比がゼロ[%]のゲート電圧GP2を、また降圧用トランジスタQ1にも、デューティ比がゼロ[%]のゲート電圧GP1を、それぞれ出力する。
次に、上位制御部41は、目標電圧値Vrefを一定量増加させる(ステップS12)。これに伴って、図2に示す下位制御部42は、昇圧用トランジスタQ2に出力しているゲート電圧GP2のデューティ比をゼロ[%]に保ったまま、降圧用トランジスタQ1に出力しているゲート電圧GP1のデューティ比を、偏差Vref−Voutがゼロに近づくように増大させる。
次に、上位制御部41は、出力電圧Voutが、予め定められた安全値に達したか否かを判定する(ステップS13)。上位制御部41は、出力電圧Voutが安全値に達していれば(ステップS13;YES)、始動制御を終了し、上述した通常制御に移る。
ここで、安全値とは、入力電圧Vinとの電位差が、突入電流が発生しない程度に小さくなるときの、出力電圧Voutの値を意味する。出力キャパシタCoutの両端の電圧が安全値に達すれば、入力電圧Vinの典型的な値、具体的には、少なくとも、入力電圧Vinの分布の半値幅に収まる入力電圧Vinの値に対して、突入電流が発生しない。本実施形態では、安全値は、上述した定格区間の下限値Vbに等しい値とする。
上位制御部41は、出力電圧Voutが安全値Vbに達していない場合(ステップS13;NO)、出力電圧Voutが入力電圧Vinに達したか否かを判定する(ステップS14)。上位制御部41は、出力電圧Voutが入力電圧Vinに達していれば(ステップS14;YES)、始動制御を終了し、上述した通常制御に移る。
一方、上位制御部41は、出力電圧Voutが入力電圧Vinに達していなければ(ステップS14;NO)、ステップS12に戻り、再び目標電圧値Vrefを一定量増加させる(ステップS12)。このようにして、ステップS12が繰り返し行われることにより、目標電圧値Vrefが増大してゆく。
上位制御部41は、ステップS12での目標電圧値Vrefの増加量を、目標電圧値Vrefが予め定められた安全速度で増大するような値に定めている。即ち、上位制御部41は、目標電圧値Vrefを予め定められた安全速度で増大させる。
ここで、安全速度とは、突入電流の発生が抑えられるような、即ちチョッパ回路10内を流れる電流が許容値未満に抑えられるような、予め定められた時間当たりの出力電圧Voutの上昇量を意味する。
上位制御部41が目標電圧値Vrefを安全速度で増大させることに伴って、図2に示す下位制御部42によって、出力電圧Voutが安全速度で高められる。
図6を参照し、始動制御を行った場合の出力電圧Voutの変動を、具体例を挙げて説明する。なお、入力電圧Vinの変動に対して、下位制御部42が出力電圧Voutを目標電圧値Vrefに近づける速度が充分に速い。このため、図6では、理解を容易にするために、出力電圧Voutの波形を、目標電圧値Vrefの波形と一致させて示す。
始動制御では、目標電圧値Vrefを安全速度で高めるため、入力電圧Vinが、波形Ainのように変動する場合であっても、波形Binのように変動する場合であっても、出力電圧Voutは、波形Aout及びBoutが示すように、初期値ゼロから、一定の勾配、即ち安全速度で徐々に上昇する。
入力電圧Vinの波形Ain及びBinが急峻な上昇RZを示しても、出力電圧Voutは、急峻に上昇するのではなく、安全速度で徐々に上昇するので、突入電流の発生が抑えられる。
入力電圧Vinが、波形Ainのように、目標電圧値Vrefと交差しない場合は、出力電圧Voutが安全値Vbに達した時点TAで始動制御が終了し、通常制御に移る。出力電圧Voutが安全値Vbに達すれば、定格区間内の入力電圧Vinに対して、突入電流が発生しない。このため、通常制御に移行した時点TAでも、突入電流は発生しない。
入力電圧Vinが、波形Binのように、目標電圧値Vrefと交差する場合は、出力電圧Voutが入力電圧Vinと等しい値に達した時点TBで始動制御が終了し、通常制御に移る。出力電圧Voutが入力電圧Vinと等しい値に達すると、両電圧VoutとVinの電位差がゼロになるため、突入電流が発生しない。また、通常制御に移行した時点TBで、出力電圧Voutが定格区間の下限値Vbまで立ち上げられるが、そのときは入力電圧Vinより出力電圧Voutが大きいため、突入電流は発生しない。
以上説明したように、実施形態によれば、負荷への出力電圧Voutの供給を開始する際に、入力電圧Vinが上昇RZを示した場合であっても、出力電圧Voutは目標電圧値Vrefに近づけられる。目標電圧値Vrefを安全値Vb未満の初期値ゼロから安全値Vbに向けて安全速度で増大させることで、出力電圧Voutも同様に変動する。つまり、出力電圧Voutは、定格区間内の値へ一気に立ち上がるのではなく、安全値Vb未満の初期値ゼロから安全値Vbに向けて安全速度で徐々に増大する。このため、突入電流の発生が抑えられる。
なお、特許文献1及び2に示される従来技術では、負荷への出力電圧Voutの供給を開始する際の、変圧部TFでの降圧率又はその降圧率の減少速度が固定であった。このため、入力電圧Vinが上昇RZを示した場合は、その上昇RZの際に、突入電流が発生する場合があった。
これに対して、本実施形態では、始動制御の過程での、変圧部TFにおける降圧率及びその降圧率の減少速度は、出力電圧Voutと目標電圧値Vrefとの偏差をゼロに収束させるように、下位制御部42によって調整される。このため、負荷への出力電圧Voutの供給を開始する際に、入力電圧Vinが上昇RZを示す場合であっても、出力電圧Voutは、安全値Vb未満の領域内において安全速度で増大することとなり、突入電流が発生しにくい。
また、本実施形態によれば、通常制御においては、目標電圧値Vrefが、安全値Vb以上の領域において予め定められた定格区間内の値に設定されるので、負荷に安定した電力を供給することができる。
[実施形態2]
上記実施形態では、安全値を定格区間の下限値Vbとしたが、安全値は、通常制御を開始した際に突入電流が抑えられるような値であれば、特に限定されない。以下、その具体例を説明する。
図7に示すように、本実施形態では、安全値を定格区間の下限値Vbより小さい値とする。安全値は、始動制御を終えた時点TCで、その安全値から定格区間内の値に出力電圧Voutが立ち上がった場合でも、突入電流が発生しないような値に定められる。
本実施形態によれば、安全値が定格区間の下限値Vbより小さい値であるため、安全速度が同じ場合、実施形態1よりも速やかに始動制御を終えることができる。このため、負荷を速やかに始動できる。
[実施形態3]
上記実施形態では、図5のステップS11で、目標電圧値Vrefの初期値をゼロに設定したが、目標電圧値Vrefの初期値は、始動制御を開始した際に突入電流が抑えられるような値であれば、特にゼロに限定されない。以下、その具体例を説明する。
図8に示すように、本実施形態では、始動制御を開始する際の、目標電圧値Vrefの初期値SBがゼロを超える値に設定されうる。初期値SBは可変であり、始動制御を開始した時点の、入力電圧Vinの値に応じて、ゼロ以上、安全値未満の値に設定される。
具体的には、本実施形態では、図2に示す上位制御部41は、始動制御を開始した時点の入力電圧Vinが大きい程、突入電流が発生しやすいため、初期値SBを小さな値に設定する。また、上位制御部41は、始動制御を開始した時点の入力電圧Vinが小さい程、突入電流が発生しにくいため、速やかに始動制御を終えるべく、初期値SBを大きな値に設定する。上位制御部41は、入力電圧Vinの値と初期値SBとの対応関係を表すテーブルを有していて、そのテーブルを用いて、初期値SBを決定する。
本実施形態によれば、始動制御を開始する際の、目標電圧値Vrefの初期値SBがゼロを超える値に設定されうるため、安全速度が同じ場合、実施形態1よりも速やかに始動制御を終えることができる。このため、負荷を速やかに始動できる。
[実施形態4]
図6〜図8には、目標電圧値Vrefが直線的に増大する様子を示したが、始動制御における目標電圧値Vrefの増大のさせ方は、突入電流を抑制できれば、特に限定されない。以下、その具体例を説明する。
図9に示すように、本実施形態では、始動制御において目標電圧値Vrefを段階的に増大させる。但し、1回の目標電圧値Vrefの増分は、突入電流の発生が抑えられる程度の値に制限される。本実施形態によっても、実施形態1と同様の効果が得られる。
[実施形態5]
上記実施形態では、下位制御部42が、出力電圧Voutの値を用いたフィードバック制御を行ったが、出力電圧Voutの値だけでなく、チョッパ回路10内を流れる電流の値をも用いたフィードバック制御を行ってもよい。以下、その具体例を説明する。
図10に示すように、本実施形態に係る電圧変換装置200は、図1に示した電圧変換装置100に加えて、チョッパ回路10内を流れる電流を検出する電流検出器50を備える。電流検出器50は、降圧用トランジスタQ1とダイオードD1との直接接続へのリアクトルLEの接続点と、降圧用トランジスタQ1のエミッタと、の間に配置されており、降圧用トランジスタQ1からリアクトルLEに流れ込む電流(以下、リアクトル電流という。)ILの値を検出する。
図11に示すように、本実施形態に係る下位制御部45は、出力電圧Voutの値だけでなく、電流検出器50で検出されたリアクトル電流ILの値も用いて、チョッパ回路10をフィードバック制御する。具体的には、下位制御部45は、P(Proportional)I(Integral)制御を行う。以下、下位制御部45の動作を詳細に説明する。
比較部43が、上位制御部41から与えられた目標電圧値Vrefと、出力電圧Voutと、の偏差ΔV=Vref−Voutを求める。
目標電流値設定部46は、偏差ΔV=Vref−Voutをゼロに近づけるチョッピングをチョッパ回路10で行う場合の、リアクトル電流ILの値を表す目標電流値ILrefを求める。
図12を参照し、目標電流値ILrefを求める目標電流値設定処理について説明する。まず、目標電流値設定部46は、比較部43で求められた偏差ΔV=Vref−Voutに、予め定められた比例項ゲインG1を掛けた値である比例項VPを求める(ステップS31)。
次に、目標電流値設定部46は、求めた比例項VPに対して、予め定められた上限値を超える場合に、比例項VPをその上限値に制限する比例項リミット処理を施す(ステップS32)。なお、ステップS31で求めた比例項VPが上限値以下の場合は、ステップS32では、比例項VPの値は不変である。
次に、目標電流値設定部46は、偏差ΔVに予め定められた積分項ゲインG2を掛けた値G2・ΔVに、前回積分項VIを加えた値である積分項VIを求める(ステップS33)。ここで、前回積分項VIとは、この目標電流値設定処理の繰り返し周期、具体的には、出力電圧検出器30のサンプリング周期に関して、1周期前の積分項VIの値という意味である。なお、積分項VIの初期値はゼロとする。
次に、目標電流値設定部46は、求めた積分項VIに対して、予め定められた上限値を超える場合に、積分項VIをその上限値に制限する積分項リミット処理を施す(ステップS34)。なお、ステップS33で求めた積分項VIが上限値以下の場合は、ステップS34では、積分項VIの値は不変である。
次に、目標電流値設定部46は、比例項リミット処理が施された比例項VPと、積分項リミット処理が施された積分項VIとの和を求める(ステップS35)。この和を、目標電流値ILrefとする。なお、比例項ゲインG1と積分項ゲインG2がインピーダンスの逆数の次元をもつことで、目標電流値ILrefが電流の次元をもつ。
次に、目標電流値設定部46は、目標電流値ILrefに対して、予め定められた限界値を超える場合に、目標電流値ILrefをその限界値に制限する出力リミット処理を施す(ステップS36)。
ここで、限界値とは、突入電流よりも小さな値、具体的には、降圧用トランジスタQ1及びリアクトルLEの故障を招かない範囲で許される電流値の最大値を意味する。なお、ステップS35で求めた目標電流値ILrefが限界値以下の場合は、ステップS36では、目標電流値ILrefは不変である。
次に、目標電流値設定部46は、出力リミット処理が施された目標電流値ILrefを、図11に示す比較部47に出力し(ステップS37)、再びステップS31に戻る。このようにして、目標電流値設定処理が繰り返し行われる。
図11に戻り、比較部47は、目標電流値設定部46によって出力された目標電流値ILrefと、電流検出器50で検出されたリアクトル電流ILの値と、の偏差ΔI=ILref−ILを求める。
デューティ比設定部48は、偏差ΔI=ILref−ILをゼロに近づけるチョッピングがなされるような、ゲート電圧GP1及びGP2のデューティ比を求める。
図13を参照し、偏差ΔIからデューティ比を求めるデューティ比設定処理について説明する。まず、デューティ比設定部48は、比較部47で求められた偏差ΔI=ILref−ILに、予め定められた比例項ゲインG3を掛けた値である比例項CPを求める(ステップS41)。
次に、デューティ比設定部48は、求めた比例項CPに対して、予め定められた上限値を超える場合に、比例項CPをその上限値に制限する比例項リミット処理を施す(ステップS42)。なお、ステップS41で求めた比例項CPが上限値以下の場合は、ステップS42では、比例項CPの値は不変である。
次に、デューティ比設定部48は、偏差ΔIに予め定められた積分項ゲインG4を掛けた値G4・ΔIに、前回積分項CIを加えた値である積分項CIを求める(ステップS43)。ここで、前回積分項CIとは、このデューティ比設定処理の繰り返し周期、具体的には、電流検出器50のサンプリング周期に関して、1周期前の積分項CIの値という意味である。なお、積分項CIの初期値はゼロとする。
次に、デューティ比設定部48は、求めた積分項CIに対して、予め定められた上限値を超える場合に、積分項CIをその上限値に制限する積分項リミット処理を施す(ステップS44)。なお、ステップS43で求めた積分項CIが上限値以下の場合は、ステップS44では、積分項CIの値は不変である。
次に、デューティ比設定部48は、比例項リミット処理が施された比例項CPと、積分項リミット処理が施された積分項CIとの和を求める(ステップS45)。この和を、ゲート電圧GP1及びGP2のデューティ比dutyとする。なお、比例項ゲインG3と積分項ゲインG4が電流の逆数の次元をもつことで、比例項CPと積分項CIが無次元の値となる。
次に、デューティ比設定部48は、デューティ比dutyに対して、予め定められた上限値を超える場合に、デューティ比dutyをその上限値に制限する出力リミット処理を施す(ステップS46)。この上限値は、降圧用トランジスタQ1と昇圧用トランジスタQ2のスイッチング能力で決まる。なお、ステップS45で求めたデューティ比dutyが上限値以下の場合は、ステップS46では、目標電流値ILrefは不変である。
次に、デューティ比設定部48は、出力リミット処理が施されたデューティ比dutyの値を、図11に示す駆動部40aに出力し(ステップS47)、再びステップS41に戻る。このようにして、デューティ比設定処理が繰り返し行われる。
図11に戻り、駆動部40aは、デューティ比設定部48から出力されたデューティ比dutyの値をもつゲート電圧GP1とGP2を形成し、ゲート電圧GP1を降圧用トランジスタQ1に、またゲート電圧GP2を昇圧用トランジスタQ2にそれぞれ出力する。
以上説明したように、本実施形態によれば、下位制御部45が、リアクトル電流ILを監視しつつ、出力電圧Voutを目標電圧値Vrefに近づけるので、突入電流が発生する可能性を一層低減できる。つまり、目標電流値ILrefに対してリアクトル電流ILが大きくなった場合、電流偏差ΔIが負数となる結果、チョッパ回路10での降圧率が高められるので、リアクトル電流ILが抑えられる。
また、目標電流値設定部46が、出力リミット処理を行うので、始動制御において上位制御部41が目標電圧値Vrefを速く増大させ過ぎたとしても、目標電流値ILrefが突入電流より小さな限界値に制限される。このため、制御器40の信頼性及びロバスト性を高めることができる。
また、以上の結果、リアクトル電流ILが過大となることを抑えながら、可能な限り速い合理的な速度で出力キャパシタCoutを充電できるため、始動制御を速やかに終えることができ、負荷を速やかに始動できる。
[実施形態6]
上記実施形態では、下位制御部45の、出力電圧Voutを目標電圧値Vrefに近づける制御の速応性を固定したが、これを可変としてもよい。速応性は、PI制御のゲインG1〜G4によって調整できる。以下、その具体例を説明する。
本実施形態では、ゲインG1〜G4の各々を2段階に調整可能とする。ゲインG1〜G4の各々を相対的に大きい値に設定することで、下位制御部45の速応性を高めることができる。つまり、出力電圧Voutを目標電圧値Vrefに収束させる速度を速めることができる。
図14に示すように、本実施形態では、上位制御部41が、始動制御に先立って、ゲインG1〜G4の各々を相対的に大きい値に設定する速応性向上ゲイン設定を行う(ステップS50)。上位制御部41は、始動制御を終えると(ステップS10)、ゲインG1〜G4の各々を相対的に小さい値に設定する通常ゲイン設定を行い(ステップS60)、通常制御に移る(ステップS20)。
本実施形態によれば、下位制御部45の速応性が高められた状態で始動制御を行うので、始動制御において出力電圧Voutをきめ細かく制御できる。このため、突入電流の発生を抑えながら、より合理的な速度で出力キャパシタCoutを充電できる。また、通常制御においては、ゲインG1〜G4の各々を相対的に小さい値に設定することで、出力電圧Voutを目標電圧値Vrefに近づける制御の定常安定性が高められうる。
[実施形態7]
上記実施形態では、チョッパ回路10における入力電圧Vinのチョッピングの周波数、特に降圧用スイッチング素子Q1のスイッチング周波数を固定値としたが、これを可変としてもよい。降圧用スイッチング素子Q1のスイッチング周波数は、ゲート電圧GP1の周波数によって調整できる。以下、その具体例を説明する。
本実施形態では、降圧用トランジスタQ1に出力するゲート電圧GP1の周波数を2段階に調整可能とする。ゲート電圧GP1の周波数を相対的に大きい値に設定することで、降圧を行う際の出力電圧Voutのきめ細かな制御が可能となる。
図15に示すように、本実施形態では、上位制御部41が、始動制御に先立って、ゲート電圧GP1の周波数を相対的に大きい値に設定する高周波数設定を行う(ステップS70)。駆動部40aは、高周波数設定で設定された周波数のゲート電圧GP1を降圧用トランジスタQ1に出力する。上位制御部41は、始動制御を終えると(ステップS10)、ゲート電圧GP1の周波数を相対的に小さい値に戻す通常周波数設定を行い(ステップS80)、通常制御に移る(ステップS20)。
本実施形態によれば、ゲート電圧GP1の周波数が高められた状態で始動制御を行うので、始動制御において目標電圧値Vrefへの出力電圧Voutの追従が小刻みになり、出力電圧Voutをきめ細かく制御できる。このため、突入電流の発生を抑えながら、より合理的な速度で出力キャパシタCoutを充電できる。
また、ゲート電圧GP1の周波数を高めることで、リアクトル電流ILにリップルが生じることを抑制できる。この結果、出力キャパシタCoutの劣化が抑制される。
[実施形態8]
上記実施形態では、降圧用トランジスタQ1のスイッチングによる降圧で、突入電流を抑えたが、これに加えて、チョッパ回路10の入力インピーダンスを高めることにより、突入電流を抑える機能を備えてもよい。以下、その具体例を説明する。
図16に示すように、本実施形態に係るチョッパ回路11は、図1に示すチョッパ回路10のリアクトルLEに代えて、可変リアクトル回路VLを備える。可変リアクトル回路VLの合成インダクタンスが2段階に切り替え可能であることにより、チョッパ回路11が、入力インピーダンスが相対的に小さい低インピーダンス状態と、入力インピーダンスが相対的に大きい高インピーダンス状態とに切り替え可能である。
可変リアクトル回路VLは、一端が降圧用トランジスタQ1とダイオードD1との間に接続された第1リアクトルLE1と、一端がダイオードD2と昇圧用トランジスタQ2との間に接続された第2リアクトルLE2と、を有する。
第1リアクトルLE1の他端と、第2リアクトルLE2の他端との間に、第1スイッチSW1が設けられている。第1リアクトルLE1の一端と、第2リアクトルLE2の他端との間に、第2スイッチSW2が設けられている。第1リアクトルLE1の他端と、第2リアクトルLE2の一端との間に、第3スイッチSW3が設けられている。
第1スイッチSW1をオフ、第2スイッチSW2と第3スイッチSW3をオンした状態では、第1リアクトルLE1と第2リアクトルLE2とが並列接続される。これにより、可変リアクトル回路VLが、合成リアクタンスの相対的に小さい状態となる。つまり、チョッパ回路11は、低インピーダンス状態となる。
第1スイッチSW1をオン、第2スイッチSW2と第3スイッチSW3をオフした状態では、第1リアクトルLE1と第2リアクトルLE2とが直列接続される。これにより、可変リアクトル回路VLが、合成リアクタンスの相対的に大きい状態となる。つまり、チョッパ回路11は、高インピーダンス状態となる。
制御器40は、第1〜第3スイッチSW1〜SW3の各々をオン/オフする切替部40eを有する。プロセッサ40bが切替部40eを制御する。
プロセッサ40bは、チョッパ回路11が低インピーダンス状態のときに、電流検出器50によって検出されたリアクトル電流ILの値が、予め定められた第1閾値に達すると、切替部40eに、チョッパ回路11を高インピーダンス状態に切り替えさせる。これにより、リアクトル電流ILが低減する。
また、プロセッサ40bは、チョッパ回路11が高インピーダンス状態のときに、リアクトル電流ILの値が、予め定められた第2閾値を下回ると、切替部40eに、チョッパ回路11を低インピーダンス状態に切り替えさせる。これにより、下位制御部42による出力電圧Voutの制御のきめ細かさが改善される。
なお、チョッパ回路11を高インピーダンス状態から低インピーダンス状態に切り替えた瞬間は、リアクトル電流ILが上昇する。但し、高インピーダンス状態において第2閾値に相当するリアクトル電流ILが流れている状態で、低インピーダンス状態に切り替えたときの、リアクトル電流ILの値は、第1閾値より小さな値である。
本実施形態によれば、降圧用トランジスタQ1のスイッチングによる降圧だけでなく、チョッパ回路11の高インピーダンス状態への切り替えによっても、リアクトル電流ILが低減される。このため、突入電流が発生する可能性を一層低減できる。
[実施形態9]
上記実施形態では、チョッパ回路11のリアクタンス、特に誘導リアクタンスを調整することで、チョッパ回路11の入力インピーダンスを高めたが、レジスタンスを調整することで入力インピーダンスを高めてもよい。以下、その具体例を説明する。
図17に示すように、本実施形態に係るチョッパ回路12は、図1に示したチョッパ回路10に加えて、抵抗回路RSを備える。抵抗回路RSは、ダイオードD2と出力キャパシタCoutの正極との間に設けられたスイッチSWと、スイッチSWに並列に接続された限流抵抗R1と、から構成される。
スイッチSW1をオンした状態では、ダイオードD2と出力キャパシタCoutの正極とが短絡される。これにより、チョッパ回路12が低インピーダンス状態となる。スイッチSW1をオフした状態では、ダイオードD2と出力キャパシタCoutの正極との間に限流抵抗R1が介在する。これにより、チョッパ回路12が高インピーダンス状態となる。
制御器40は、スイッチSWをオン/オフする切替部40fを有する。プロセッサ40bは、チョッパ回路12が低インピーダンス状態のときに、リアクトル電流ILの値が第1閾値に達すると、切替部40fに、チョッパ回路12を高インピーダンス状態に切り替えさせる。また、プロセッサ40bは、チョッパ回路12が高インピーダンス状態のときに、リアクトル電流ILの値が第2閾値を下回ると、切替部40fに、チョッパ回路12を低インピーダンス状態に切り替えさせる。本実施形態によっても、実施形態8と同様の効果が得られる。
[実施形態10]
上記実施形態に係る電圧変換装置100〜400は、その用途は特に限定されないが、入力電圧Vinの変動が生じやすい鉄道車両用空調装置に特に適する。以下、その具体例を説明する。
図18に示すように、本実施形態では、電圧変換装置650が、鉄道車両用空調装置600を構成している。電圧変換装置650には、上述した電圧変換装置100〜400が用いられる。鉄道車両用空調装置600は、パンタグラフ901を通じて架線902から供給される交流電圧を変圧するトランス903の出力によって作動する。
まず、鉄道車両用空調装置600の、電圧変換装置650より前段の構成を説明する。鉄道車両用空調装置600は、トランス903からの電圧の印加をオン/オフする第1接触器610と、第1接触器610に直列接続された第2接触器621と、第2接触器621に並列接続された限流抵抗622と、第1接触器610に直列接続された交流リアクトル630と、交流リアクトル630とアースとの電位差が印加される整流器640と、を備える。
第1接触器610は、電圧変換装置650への電圧の印加を開始する際にオンされる。
第2接触器621は、電圧変換装置650で始動制御が行われる期間にはオフされ、電圧変換装置650で通常制御が行われる期間にはオンされる。交流リアクトル630は、サージを抑制する。
整流器640は、トランス903から出力される交流電圧を直流電圧に変換する。整流器640の出力が、電圧変換装置650の入力電圧Vinである。電圧変換装置650は、入力電圧Vinを、降圧もしくは昇圧させ、又はそのまま出力する。
次に、鉄道車両用空調装置600の、電力変換装置650より後段の構成を説明する。鉄道車両用空調装置600は、電圧変換装置650の出力電圧Voutを交流電圧に変換するインバータ660と、インバータ660から出力される交流電圧によって作動し、冷凍サイクルを構成する冷凍サイクル装置670と、を備える。
冷凍サイクル装置670は、冷媒を圧縮する圧縮機671と、冷媒を液化させる室外熱交換器672と、冷媒を減圧する膨張器673と、冷媒を気化させる室内熱交換器674と、気体の冷媒と液体の冷媒とを分離する気液分離器675と、これら圧縮機671、室外熱交換器672、膨張器673、室内熱交換器674、及び気液分離器675を接続し、冷媒を流通させる冷媒配管676と、を有する。
また、冷凍サイクル装置670は、室内熱交換器674で温度調整された空気を鉄道車両の客室に送り込む室内送風機677と、室外熱交換器672で温度調整された空気を鉄道車両の外部に放出させる室外送風機678と、を有する。圧縮機671、室内送風機677、及び室外送風機678が、インバータ660によって給電されることで作動する。
本実施形態では、架線902に、変電所の給電区間を切り替えるためのセクション904が設けられており、セクション904では架線902からの給電が遮断されるので、入力電圧Vinに急峻な変動が生じやすい。しかし、入力電圧Vinが急峻に変動しても、電圧変換装置650において出力電圧Voutの急峻な変動が抑制されるので、電圧変換装置650内での突入電流の発生が抑制されると共に、冷凍サイクル装置670の動作の安定化が図られる。
なお、図18には、架線902から交流電圧が供給される構成を例示したが、架線902から直流電圧が供給される場合は、トランス903と整流器640とを省略できる。
以上、本発明の実施形態について説明した。本発明はこれに限られず、以下に述べる変形も可能である。
上記各実施形態では、電圧変換回路としてチョッパ回路を例示したが、電圧変換回路はチョッパ回路に限られない。電圧変換回路として、オペアンプを用いた負帰還回路で構成されるリニアレギュレータや、入力電圧Vinを一旦交流に変換し、その交流電圧をトランスで昇圧もしくは降圧又は通過させた後、再度直流に変換するスイッチングレギュレータ等のDC−DCコンバータを用いてもよい。
上記各実施形態では、チョッパ回路10、11、及び12の変圧部TFが、入力電圧Vinを降圧及び昇圧する機能を有したが、変圧部TFは、必ずしも入力電圧Vinを昇圧する機能は有していなくてもよく、入力電圧Vinを降圧する機能及び入力電圧Vinをそのまま出力する機能のみを有していてもよい。
図6〜図8には、目標電圧値Vrefが直線的に増大する様子を示し、図9には、目標電圧値Vrefが階段状に増大する様子を示したが、目標電圧値Vrefの増大のさせ方は、突入電流を抑制できれば、特に限定されない。予め定められた時間あたりの目標電圧値Vrefの増加量が安全速度に該当すれば、目標電圧値Vrefを非線形な曲線的に増大させてもよい。
図1に示す制御プログラム40cをコンピュータにインストールすることで、そのコンピュータを制御器40として機能させることもできる。制御プログラム40cは、通信回線を介して配布してもよいし、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布してもよい。
10,11,12…チョッパ回路(電圧変換回路)、20…入力電圧検出器、30…出力電圧検出器、40…制御器、40a…駆動部、40b…プロセッサ、40c…制御プログラム、40d…メモリ、40e,40f…切替部、41…上位制御部、42…下位制御部、43…比較部、44…デューティ比設定部、45…下位制御部、46…目標電流値設定部、47…比較部、48…デューティ比設定部、50…電流検出器、100,200,300,400…電圧変換装置、600…鉄道車両用空調装置(空調装置)、610…第1接触器、621…第2接触器、622…限流抵抗、630…交流リアクトル、640…整流器、650…電圧変換装置、660…インバータ、670…冷凍サイクル装置、671…圧縮機、672…室外熱交換器、673…膨張器、674…室内熱交換器、675…気液分離器、676…冷媒配管、677…室内送風機、678…室外送風機、901…パンタグラフ、902…架線、903…トランス、904…セクション、TF…変圧部、Cin…入力キャパシタ、Cout…出力キャパシタ、Q1…降圧用トランジスタ(スイッチング素子)、Q2…昇圧用トランジスタ(スイッチング素子)、D1,D2…ダイオード、LE…リアクトル、VL…可変リアクトル回路、LE1…第1リアクトル、LE2…第2リアクトル、SW1…第1スイッチ、SW2…第2スイッチ、SW3…第3スイッチ、RS…抵抗回路、SW…スイッチ、R1…限流抵抗、Vin…入力電圧、Vout…出力電圧、IL…リアクトル電流、Vref…目標電圧値、ILref…目標電流値、SB…初期値、GP1,GP2…ゲート電圧、Va…定格区間の上限値、Vb…定格区間の下限値(安全値)、Ain,Bin…入力電圧の波形、Aout,Bout…出力電圧の波形、RZ…入力電圧の上昇、TA,TB,TC…始動制御の終了時点、ΔV,ΔI…偏差、duty…デューティ比。

Claims (11)

  1. 直流の入力電圧を変圧すると共に、その変圧量を制御可能な変圧部、及び前記変圧部の出力を平滑化する出力キャパシタを有し、前記出力キャパシタの両端の電圧が、負荷に供給される出力電圧である電圧変換回路と、
    前記出力電圧が目標電圧値に近づくように、前記変圧部における前記入力電圧の前記変圧量を制御する下位制御部と、
    前記負荷への前記出力電圧の供給が開始される際、前記出力電圧が予め定められた安全値に満たない場合に、前記目標電圧値を、前記安全値未満の初期値から前記安全値に向けて、予め定められた安全速度で増大させる始動制御、及び前記始動制御の後に、前記目標電圧値を前記安全値以上の値に設定する通常制御、を行う上位制御部と、
    を備える電圧変換装置。
  2. 前記上位制御部が、前記出力電圧が前記安全値に達した場合、又は前記出力電圧が前記入力電圧に達した場合に、前記始動制御を終えて前記通常制御を行う、
    請求項1に記載の電圧変換装置。
  3. 前記下位制御部が、
    前記目標電圧値と前記出力電圧との偏差に基づいて、前記電圧変換回路の内部を流れる電流の目標値である目標電流値を定める目標電流値設定部と、
    前記電圧変換回路の内部を流れる電流の値が前記目標電流値に近づくように、前記変圧部における前記入力電圧の前記変圧量を制御する回路制御部と、
    を有する請求項1又は2に記載の電圧変換装置。
  4. 前記目標電流値設定部が、前記目標電流値を、予め定められた値以下に制限するリミット処理を行う、
    請求項3に記載の電圧変換装置。
  5. 前記下位制御部が、前記出力電圧を前記目標電圧値に近づける制御の速応性を調整できるように構成されており、
    前記上位制御部が、前記始動制御を行う期間に、前記通常制御を行う期間よりも、前記下位制御部の前記速応性を高める、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の電圧変換装置。
  6. 前記電圧変換回路が、前記変圧部を構成するスイッチング素子によって、前記入力電圧をチョッピングすることにより変圧するチョッパ回路よりなり、
    前記下位制御部が、前記始動制御が行われる期間に、前記通常制御が行われる期間よりも高い周波数で、前記スイッチング素子をスイッチングさせる、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の電圧変換装置。
  7. 前記電圧変換回路が、入力インピーダンスが相対的に小さい低インピーダンス状態と、入力インピーダンスが相対的に大きい高インピーダンス状態とに切り替え可能であり、
    前記電圧変換回路の内部を流れる電流の値を検出する電流検出器と、
    前記電流検出器によって検出された電流の値が予め定められた値に達した場合に、前記電圧変換回路を前記高インピーダンス状態に切り替える切替部と、
    をさらに備える請求項1から6のいずれか1項に記載の電圧変換装置。
  8. 直流の入力電圧を変圧すると共に、その変圧量を制御可能な変圧部、及び前記変圧部の出力を平滑化する出力キャパシタを有し、前記出力キャパシタの両端の電圧が、負荷に供給される出力電圧であり、かつ入力インピーダンスが相対的に小さい低インピーダンス状態と、入力インピーダンスが相対的に大きい高インピーダンス状態とに切り替え可能な電圧変換回路と、
    前記出力電圧が目標電圧値に近づくように、前記変圧部における前記入力電圧の前記変圧量を制御する下位制御部と、
    前記電圧変換回路の内部を流れる電流の値を検出する電流検出器と、
    前記電流検出器によって検出された電流の値が予め定められた値に達した場合に、前記電圧変換回路を前記高インピーダンス状態に切り替える切替部と、
    を備える電圧変換装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の電圧変換装置と、
    前記出力電圧に基づいて作動し、冷凍サイクルを構成する冷凍サイクル装置と、
    を備える空調装置。
  10. 直流の入力電圧を変圧すると共に、その変圧量を制御可能な変圧部、及び前記変圧部の出力を平滑化する出力キャパシタを有し、前記出力キャパシタの両端の電圧が、負荷に供給される出力電圧である電圧変換回路を用いて、
    前記負荷への前記出力電圧の供給が開始される際、前記出力電圧が予め定められた安全値に満たない場合に、前記出力電圧が、前記安全値未満の予め定められた初期値に近づくように、前記変圧部での前記変圧量を制御するステップと、
    前記出力電圧が、前記初期値から前記安全値に向けて、予め定められた安全速度で増大するように、前記変圧部での前記変圧量を制御するステップと、
    を含む電圧変換方法。
  11. 直流の入力電圧を変圧すると共に、その変圧量を制御可能な変圧部、及び前記変圧部の出力を平滑化する出力キャパシタを有し、前記出力キャパシタの両端の電圧が、負荷に供給される出力電圧である電圧変換回路を制御するコンピュータに、
    前記出力電圧が目標電圧値に近づくように、前記変圧部における前記入力電圧の前記変圧量を制御する下位制御機能と、
    前記負荷への前記出力電圧の供給が開始される際、前記出力電圧が予め定められた安全値に満たない場合に、前記目標電圧値を、前記安全値未満の初期値から前記安全値に向けて、予め定められた安全速度で増大させる始動制御、及び前記始動制御の後に、前記目標電圧値を前記安全値以上の値に設定する通常制御、を行う上位制御機能と、
    を実現させる制御プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023024831A1 (zh) * 2021-08-26 2023-03-02 Oppo广东移动通信有限公司 转换电路、电能提供装置和相关产品

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