JP2018083421A - 化粧シート及び化粧シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】焼却時における有毒ガス等の発生を抑制でき、高い耐擦傷性と透明性を維持しつつ、V溝曲げ加工性(後加工性)の優れた透明樹脂層を有する化粧シート及び化粧シートの製造方法を提供する。【解決手段】結晶性ポリプロピレン樹脂を主成分とする透明樹脂層2を有し、透明樹脂層2が、ナノサイズの造核剤を含有し、且つ、結晶性ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、SEBS樹脂を3質量部以上10質量部未満含むようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、建築物の外装及び内装用の建装材、建具の表面、家電品の表面材等に用いられる化粧シートに関するものであり、木質ボード類、無機系ボード類、金属板等に貼り合わせて化粧板として用いられる化粧シート及び化粧シートの製造方法に関する。
近年、特許文献1〜3に示すように、環境保護上の問題が懸念されているポリ塩化ビニル製の化粧シートに替わる化粧シートとして、オレフィン系樹脂を使用した化粧シート(例えば、ポリプロピレンシート)が数多く提案されている。しかしながら、これらの化粧シートは、塩化ビニル樹脂を使用しないことで、焼却時における有毒ガス等の発生は抑制されるものの、一般的なポリプロピレンシートを使用しているために表面の耐擦傷性が悪く、従来のポリ塩化ビニル化粧シートの耐擦傷性からは、遙かに劣っているものであった。
そこで、特許文献4、5に記載の技術では、表面に形成された表面保護層に電離放射線硬化性樹脂を用いることで、耐擦傷性の改善が図られている。しかしながら、後加工工程において、その加工形状、加工温度及び加工速度等の加工条件によっては、V溝曲げ加工等の折り曲げ加工を行った場合、フィルムの破断や外周部の割れが生じることがあった。
また、特許文献6に記載の技術では、曲げ初期弾性率が1000MPa以上である高結晶性ポリプロピレン樹脂について検討し、高結晶性ポリプロピレンが優れた耐擦傷性を備えていることを見出した。しかしながら、製膜性を改良するために、表面保護層に用いる高結晶性ポリプロピレンにポリエチレンを5質量%以上添加した場合、ポリエチレンとポリプロピレンとの相溶性が悪いため、V溝曲げ加工を行ったときに白化が生じてしまう。
また、特許文献7に記載の技術では、ペンタッド分率(mmmm分率)が96%以上、230℃におけるメルトフローレート(MFR)が5〜40g/10min、分子量分布(Mw/Mn)が4以下、球晶の平均粒径が1〜20μmである高結晶性ポリプロピレン樹脂を主成分とする透明樹脂層を設けることで、V溝曲げ加工等の後加工性や、化粧シート表面の耐擦傷性の改善が図られている。しかしながら、結晶化度を高くした場合、耐擦傷性が向上するものの、V溝曲げ加工時にクラックが発生しやすく、白化が生じてしまう。
また、特許文献8に記載の技術では、ナノサイズの造核剤を透明樹脂層に含ませることで、従来の結晶性ポリプロピレン樹脂を上回る高い透明性と優れた表面の耐擦傷性及び後加工性が実現されている。しかしながら、低温環境下での高速折り曲げのような特殊条件下では、透明樹脂層の白化や破断が問題になることがあった。さらに、化粧シートを用いた化粧板の用途の拡大や、消費者の品質に対する意識の益々の高度化のため、表面の耐擦傷性やV溝曲げ加工等の折り曲げ加工に対する後加工性のさらなる向上が求められている。
また、後加工性を向上させる方法として、特許文献9〜11に示すように、ランダム重合タイプのポリプロピレン樹脂に軟質成分を添加した透明樹脂層を設けることが提案されている。しかしながら、この化粧シートは、後加工性は向上されるものの、化粧シートが柔軟になっているため、耐擦傷性が悪化するという問題点がある。
特許第2707651号公報 特許第3271022号公報 特開平9−328562号公報 特開2011−169100号公報 特許第5533982号公報 特許第3861472号公報 特許第3772634号公報 国際公開第2016/076360号 特許第3185590号公報 特許第3567899号公報 特許第3175482号公報
本発明は、上記のような点に着目し、焼却時における有毒ガス等の発生を抑制でき、高い耐擦傷性と透明性を維持しつつ、V溝曲げ加工性(後加工性)の優れた透明樹脂層を有する化粧シート及び化粧シートの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するべく、結晶性ポリプロピレン樹脂を主成分とする透明樹脂層を有する化粧シートであって、透明樹脂層は、ナノサイズの造核剤を含有し、且つ、結晶性ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体樹脂を3質量部以上10質量部未満含んでいる化粧シートであることを要旨とする。
また、本発明の一態様である化粧シートの製造方法は、結晶性ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体樹脂を3質量部以上10質量部未満含んだ樹脂にナノサイズの造核剤を添加して透明樹脂層を形成する。
本発明によれば、結晶性ポリプロピレン樹脂を透明樹脂層に用いたため、焼却時における有毒ガス等の発生を防止できる。また、透明樹脂層が造核剤を含むため、結晶化度を向上でき、耐擦傷性を向上できる。さらに、造核剤がナノサイズであるため、球晶サイズを小さくして1μm以下とすることで、後加工性を向上できる。さらに、透明樹脂層が、結晶性ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体樹脂を3質量部以上10質量部未満含んでいるため、耐擦傷性と後加工性とを向上できる。これにより、焼却時における有毒ガス等の発生を抑制でき、高い耐擦傷性と透明性とを保ちつつ、後加工性に優れた透明樹脂層を具備した化粧シート及び化粧シートの製造方法を提供できる。
実施形態に係る化粧シートの積層構造を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る化粧シート1について、図面を参照して説明する。
ここで、図面は模式的なものであり、厚さと平面寸法との関係、各層の厚さの比率等は現実のものとは異なる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状および構造等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(構成)
図1に示すように、実施形態に係る化粧シート1は、透明樹脂層2の一方の面に、絵柄層3及び原反層4がこの順に積層され、透明樹脂層2の他方の面に、トップコート層5が積層されている。なお、基材B(上記化粧シート1が貼り合せられる木質ボード類、無機系ボード類、金属板等の基材)に対する原反層4の接着性に問題があれば、原反層4と基材Bとの間にプライマー層6を適宜設けても構わない。また、意匠性を向上させるために、透明樹脂層2のトップコート層5側の面にエンボス模様2aを適宜設けてもよい。エンボス模様2aには、インキを埋め込み、さらに意匠性を向上させることも可能である。
(透明樹脂層)
透明樹脂層2は、結晶性ポリプロピレン樹脂を主成分とする層である。このように、実施形態に係る化粧シート1は、結晶性ポリプロピレン樹脂、つまり、非塩化ビニル系樹脂を透明樹脂層2に用いたため、焼却時における有毒ガス等の発生を防止できる。結晶性ポリプロピレン樹脂は、ペンタッド分率(mmmm分率)の異なるアイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン及びこれらの混合物から適宜選択できる。耐擦傷性向上のため、より好ましくは、結晶性ポリプロピレン樹脂のペンタッド分率が95%以上98%以下のプロピレンの単独重合体、すなわち、ホモポリマーである高結晶性ホモポリプロピレン樹脂であることが好ましい。
なお、上記ペンタッド分率(mmmm分率)とは、質量数13の炭素C(核種)を用いた13C−NMR測定法(核磁気共鳴測定法)により、透明樹脂層2を構成する樹脂組成物を所定の共鳴周波数にて共鳴させて得られる数値(電磁波吸収率)から算出されるものである。そして、このペンタッド分率(mmmm分率)は、樹脂組成物中の原子配置、電子構造、分子の微細構造を規定する。ポリプロピレン樹脂のペンタッド分率とは、13C−NMRにより求めたプロピレン単位が5個並んだ割合のことであって、結晶化度あるいは立体規則性の尺度として用いられる。そして、このようなペンタッド分率は、主に表面の耐傷性を決定付ける重要な要因の一つであり、基本的にはペンタッド分率が高いほどシートの結晶化度が高くなるため、耐傷性が向上する。
結晶性ポリプロピレン樹脂の含有量は、透明樹脂100質量部に対して、90質量部以上100質量部以下であればよく、より好ましくは93質量部以上97質量部以下とする。さらに、透明樹脂層2は、製膜時の冷却条件を調整することで、ヘイズ値が15%以下、より好ましくは10%以下、引張弾性率が800MPa以上2000MPa以下、引張破断伸度が200%以上であることが好ましい。
また、透明樹脂層2は、ナノサイズの造核剤を含んでいる。特に、ナノサイズの造核剤が、単層膜の外膜を具備するベシクルに内包された、造核剤ベシクルの形で添加されていることが好ましい。このように、実施形態に係る化粧シート1は、造核剤を含むため、結晶化度を向上でき、耐擦傷性を向上することができる。なお、本実施形態において、透明樹脂層2を構成する樹脂中の造核剤は、当該造核剤の一部を露出させた状態で、ベシクルに内包されていてもよい。
ナノサイズの造核剤は、平均粒径が可視光の波長領域の1/2以下であることが好ましく、具体的には、可視光の波長領域が400nm以上750nm以下であるので、平均粒径が375nm以下であることが好ましい。また、透明樹脂層2は、結晶性ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、造核剤ベシクルを0.0001質量部以上0.1質量部以下含んでいる。この範囲に造核剤ベシクルの添加量を制御することにより、押出製膜性を損なうことなく、結晶化度を向上でき、耐擦傷性を向上することができる。
ナノサイズの造核剤は、粒径が極めて小さいため、単位体積当たりに存在する造核剤の数と表面積とが粒子直径の三乗に反比例して増加する。その結果、各造核剤粒子間の距離が近くなるため、ポリプロピレン樹脂に添加された一の造核剤粒子の表面から結晶成長が生じた際に、結晶が成長している端部が直ちに、一の造核剤粒子に隣接する他の造核剤粒子の表面から成長している結晶の端部と接触し、互いの結晶の端部が成長を阻害して各結晶の成長が止まるので、結晶性ポリプロピレン樹脂の結晶部の、球晶の平均粒径を小さくすることができる。このように、実施形態に係る化粧シート1は、造核剤がナノサイズであるため、球晶サイズを小さくして1μm以下とすることで、後加工性を向上できる。
また、造核剤をナノ化する手法としては、例えば、造核剤に対して主に機械的な粉砕を行ってナノサイズの粒子を得る固相法、造核剤や造核剤を溶解させた溶液中でナノサイズの粒子の合成や結晶化を行う液相法、造核剤や造核剤からなるガス・蒸気からナノサイズの粒子の合成や結晶化を行う気相法等の方法を適宜用いることができる。固相法としては、例えば、ボールミル、ビーズミル、ロッドミル、コロイドミル、コニカルミル、ディスクミル、ハンマーミル、ジェットミル等が挙げられる。また、液相法としては、例えば、晶析法、共沈法、ゾルゲル法、液相還元法、水熱合成法等が挙げられる。さらに、気相法としては、例えば、電気炉法、化学炎法、レーザー法、熱プラズマ法等が挙げられる。
造核剤をナノ化する手法としては、超臨界逆相蒸発法がより好ましい。超臨界逆相蒸発法とは、超臨界状態または臨界点以上の温度条件下または圧力条件下の二酸化炭素を用いて対象物質を内包したカプセル(ナノサイズのベシクル)を作製する方法である。超臨界状態の二酸化炭素とは、臨界温度(30.98℃)及び臨界圧力(7.3773±0.0030MPa)以上の超臨界状態にある二酸化炭素を意味し、臨界点以上の温度条件下または圧力条件下の二酸化炭素とは、温度だけまたは圧力だけが臨界条件を越えた条件下の二酸化炭素を意味する。
また、超臨界逆相蒸発法による具体的なナノ化処理としては、まず超臨界二酸化炭素と外膜形成物質としてのリン脂質と内包物質としての造核剤との混合流体中に水相を注入し、攪拌することによって、超臨界二酸化炭素と水相のエマルジョンを生成させる。次に、減圧することで、二酸化炭素が膨張・蒸発して転相が生じ、リン脂質が造核剤粒子の表面を単層膜で覆ったナノカプセル(ナノベシクル)を生成させる。この超臨界逆相蒸発法を用いることにより、造核剤粒子表面で外膜が多重膜となる従来のカプセル化方法とは異なり、容易に単層膜のカプセルを生成することができるので、より小径なカプセルを調製することができる。
なお、造核剤ベシクルは、Bangham法、エクストルージョン法、水和法、界面活性剤透析法、逆相蒸発法、凍結融解法、超臨界逆相蒸発法などによって調製することができる。その中でも特に超臨界逆相蒸発法がより好ましい。
造核剤としては、樹脂が結晶化する際に結晶化の起点となる物質であれば特に限定するものではない。造核剤としては、例えば、リン酸エステル金属塩、安息香酸金属塩、ピメリン酸金属塩、ロジン金属塩、ベンジリデンソルビトール、キナクリドン、シアニンブルーおよびタルク等が挙げられる。特に、ナノ化処理の効果を最大限に得るべく、非溶融型で良好な透明性が期待できるリン酸エステル金属塩、安息香酸金属塩、ピメリン酸金属塩、ロジン金属塩を用いることが好ましいが、ナノ化処理によって材料自体の透明化が可能な場合には、有色のキナクリドン、シアニンブルー、タルクなども用いることができる。また、非溶融型の造核剤に対して、溶融型のベンジリデンソルビトールを適宜混合して用いるようにしてもよい。
上述のように、本実施形態の化粧シートの特徴(発明特定事項)の一つは、「透明樹脂層は、ベシクルに内包された造核剤を含有する」ことにある。そして、造核剤をベシクルに内包させた状態で樹脂組成物に添加することで、樹脂材料中、すなわち透明樹脂層中への造核剤の分散性を飛躍的に向上するという効果が奏するが、その特徴を、完成された化粧シートの状態における物の構造や特性にて直接特定することは、状況により困難な場合も想定され、非実際的であるといえる。その理由は次の通りである。ベシクルの状態で添加された造核剤は、高い分散性を有して分散された状態になっていて、作製した化粧シートの状態においても、造核剤は透明樹脂層に高分散されている。しかしながら、透明樹脂層を構成する樹脂組成物に造核剤をベシクルの状態で添加して透明樹脂層を作製した後の、化粧シートの作製工程においては、通常、積層体への圧縮処理や硬化処理などの種々の処理が施されるが、このような処理によって、造核剤を内包するベシクルの外膜が破砕や化学反応して、造核剤が外膜で包含(包皮)されていない可能性も高く、その外膜が破砕や化学反応している状態が化粧シートの処理工程によってばらつくためである。そして、この造核剤が外膜で包含されていないなどの状況は、物性自体を数値範囲で特定することが困難であり、また破砕された外膜の構成材料が、ベシクルの外膜なのか造核剤とは別に添加された材料なのか判定が困難な場合も想定される。このように、本願発明は、従来に比して造核剤が高分散で配合されている点で相違があるものの、造核剤を内包するベシクルの状態で添加されたためなのかどうかが、化粧シートの状態において、その構造や特性を測定に基づき解析した数値範囲で特定することが非実際的である場合も想定される。
また、透明樹脂層2は、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)樹脂を含んでいる。SEBS樹脂は、スチレン−ブタジエンースチレンブロック共重合体(SBS)に水素を添加したもので、旭化成株式会社のタフテック、アロン化成株式会社のエラストマーAR、クレイトンポリマージャパン株式会社のGポリマー、株式会社クラレのセプトン、JSR株式会社のダイナロン等、市販の樹脂を用いることができる。
また、透明樹脂層2は、結晶性ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、SEBS樹脂を3質量部以上10質量部未満含んでいる。3質量部未満である場合には、SEBS樹脂を添加した効果が薄く、耐擦傷性向上は見られるが、後加工性向上の効果が不十分で、折り曲げ加工の際に白化が生じてしまう。一方、10質量部以上である場合には、後加工性向上は見られるが、耐擦傷性向上の効果が不十分となってしまう。これに対し、実施形態に係る化粧シート1は、透明樹脂層2が、結晶性ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、SEBS樹脂を3質量部以上10質量部未満含んでいるため、耐擦傷性と後加工性とを向上できる。より好ましいSEBS樹脂の含有量は、3質量部以上5質量部以下である。
また、SEBS樹脂に含まれるスチレンの比率は、11質量%以上18%質量%以下であることが望ましい。スチレンは、添加量に応じて剛性を付与することができる。少量の添加であれば、結晶性ポリプロピレンの硬度を維持したまま剛性を付与でき、後加工性を向上させることができるが、過剰量を添加すると、結晶性ポリプロピレンの硬度が低下し、耐擦傷性が悪化する。そのため、結晶性ポリプロピレンの硬度を維持したまま剛性を付与でき、後加工性を向上するためには、スチレンの比率は、11質量%以上18質量%以下が望ましい。さらに望ましくは、11質量%以上15質量%以下であることが望ましい。
また、SEBS樹脂に含まれるエチレン/ブチレンの比率は、組み合わせる結晶性ポリプロピレンに合わせ、適宜選択することができる。ブチレンは、添加量に応じて結晶性ポリプロピレンとの相溶性を向上できる。結晶性ポリプロピレンとの相溶性をよくするためには、ブチレンの比率が高い方が望ましく、40質量%以上85質量%以下であることが望ましい。さらに望ましくは、45質量%以上65質量%以下であることが望ましい。
また、SEBS樹脂の230℃におけるMFRは、3g/10min以上50g/10min以下であることが望ましい。結晶性ポリプロピレン樹脂とSEBS樹脂との相溶性が悪いと海島構造となり、後加工時(折り曲げ加工時)に、樹脂成分の界面でクラックが発生して白化し、後加工性が悪化する。結晶性ポリプロピレンとの相溶性をよくするためには、SEBS樹脂のMFRと結晶性ポリプロピレンのMFRとが近しいMFRであることが望ましく、MFRは、3g/10min以上50g/10min以下が望ましい。より好ましくは、3g/10min以上30g/10min以下であることが望ましい。
また、透明樹脂層2の製膜性を向上するためには、結晶性ポリプロピレン樹脂の分子量分布MWD(=Mw/Mn)は、2以上4未満であることが望ましい。ここで、Mwは質量平均分子量であり、Mnは数平均分子量である。MWDを2以上4未満にすることで押出時の製膜性に優れた化粧シートを得ることができる。
また、透明樹脂層2の形成方法は、透明樹脂層2を製膜できるものであればよく、特に限定されるものでは無いが、押出機を用いる方法が最も一般的である。押出機を用いる方法では、ナノサイズの造核剤、SEBS樹脂を混合した結晶性ポリプロピレン樹脂が加熱され、溶融する。その後、溶融した透明樹脂が押出機により膜状に成形され、冷却される。造核剤による結晶性ポリプロピレン樹脂の結晶成長は、上記冷却工程において起こる。
また、透明樹脂層2には、必要に応じて熱安定剤、難燃剤、紫外線吸収剤、光安定剤、ブロッキング防止剤、触媒捕捉剤を添加することもできる。さらに、本発明の特徴を損なわない範囲で着色剤、光散乱剤及び艶調整剤等の各種添加剤を添加することもできる。熱安定剤としては、フェノール系、硫黄系、リン系、ヒドラジン系等、難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等、紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、ベンゾフェノン系、トリアジン系等、光安定剤としては、ヒンダードアミン系等を任意の組み合わせで添加するのが一般的である。特に、本用途に用いる場合は耐候性を考慮する必要があり、紫外線吸収剤と光安定剤は必須となり、添加量はそれぞれ透明樹脂層100質量部として、0.1質量部以上1.0質量部以下が適量である。
(原反層)
原反層4としては、薄葉紙、チタン紙、樹脂含浸紙等の紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、アクリル等の合成樹脂、またはこれら合成樹脂の発泡体、エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレンープロピレンージエン共重合ゴム、スチレンーブタジエン共重合ゴム、スチレンーイソプレンースチレンブロック共重合ゴム、スチレンーブタジエンースチレンブロック共重合ゴム、ポリウレタン等のゴム、有機もしくは無機系の不織布、合成紙、アルミニウム、鉄、金、銀等の金属箔等から適宜選定可能である。また、原反層4は、透明樹脂層2と同一の樹脂組成物からなるシートでもよい。この場合、原反層4は、樹脂材料や樹脂組成物を膜状に成形することにより得られる。成形方法としては、例えば、カレンダー成形、押出成形等が挙げられる。
また、原反層4として、オレフィン系の原反層のような表面が不活性な基材を用いる場合は、原反層4の表裏にコロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、電子線処理、紫外線処理、重クロム酸処理等を行うことが望ましい。さらに、原反層4と絵柄層3との間にも密着を確保させるためにプライマー層を設けるようにしてもよい。また、化粧シート1に隠蔽性を付与したい場合には、原反層4として隠蔽性の着色シートを使用してもよい。
(絵柄層)
絵柄層3の形成方法としては、透明樹脂層2に、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、静電印刷、インキジェット印刷等を行う方法がある。後述のトップコート層5を設ける方法も絵柄層3を設ける方法と同様で何ら限定されるものではない。
絵柄層3にインキを使用する場合は、バインダーとしては、硝化綿、セルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、アクリル、ポリエステル系等の単独もしくは各変性物の中から適宜選定すればよい。これらは水性、溶剤系(油性)、エマルジョンタイプのいずれでも問題なく、また1液タイプでも硬化剤を使用した2液タイプでも適宜選択可能である。さらに、紫外線や電子線等の照射により、インキを硬化させることも可能である。インキを硬化させる方法は各種あるが、なかでも最も一般的な方法は、ウレタン系のインキを用いてイソシアネートで硬化させる方法である。これらバインダー以外には、通常のインキに含まれている顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、各種添加剤が添加されている。特によく用いられる顔料には、縮合アゾ、不溶性アゾ、キナクリドン、イソインドリン、アンスラキノン、イミダゾロン、コバルト、フタロシアニン、カーボン、酸化チタン、酸化鉄、雲母等のパール顔料等がある。また、インキの塗布とは別に、各種金属の蒸着やスパッタリングで意匠を施すことも可能である。
また、透明樹脂層2と原反層4とを密着させるため、透明樹脂層2と原反層4の絵柄層3面との間に接着剤層7を設けてもよい。接着剤層7は、接着方法として任意の材料選定が可能で、熱ラミネート、押出ラミネート、ドライラミネート等による積層方法があり、接着剤はアクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系等の材料から選定できる。通常はその凝集力から、イソシアネートとポリオールとの反応を利用した2液硬化タイプのウレタン系材料が望ましい。なお、積層方法にも特に規制はないが、熱圧を応用した方法、押出ラミネート法、ドライラミネート法等が一般的である。また、エンボス模様2aを施す場合には、一旦各種方法でラミネートしたシートに後から熱圧によりエンボスを入れる方法や、冷却ロールに凹凸模様を設け押出ラミネートと同時にエンボスを施す方法がある。
また、押出しと同時にエンボスを施した透明樹脂層2と原反層4とを熱あるいはドライラミネートで貼り合わせる方法等を用いることができる。さらに、絵柄層3及び接着剤層7を施す位置は、通常通り原反層4側としてもよいし、透明樹脂層2側としてもよい。
また、押出ラミネート法でさらなるラミネート強度を求める場合、透明樹脂層2と接着剤層7との間に接着性樹脂層2bを設けてもよい。接着性樹脂層2bを設ける場合、透明樹脂層2と接着性樹脂層2bとの共押出法でラミネートを行う。接着性樹脂層2bは、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリル系等の樹脂に酸変性を施したものとする。接着性樹脂層2bの厚さは、接着力向上の目的から2μm以上であることが望ましい。また、接着性樹脂層2bが厚すぎると、透明樹脂層2で表面硬度を向上させたにも関わらず、接着性樹脂層2b自体の柔らかさの影響を受けるため20μm以下であることが望ましい。
(トップコート層)
トップコート層5は、分散剤と無機微粒子とを含むことが好ましい。トップコート層5の分散剤の含有量は、トップコート層5に含まれる樹脂材料100質量部に対して、0.01質量部以上3質量部以下、より好ましくは0.1質量部以上2質量部以下である。
また、トップコート層5の主成分である樹脂材料100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下の無機微粒子が配合されていることが好ましい。0.1質量部未満である場合には、耐擦傷性の効果が得られない。一方、30質量部より多い場合には、無機微粒子による光の散乱作用によって透明性が損なわれることや、コストアップすることが懸念される。無機微粒子としては、例えば、アルミナ、シリカ、ベーマイト、酸化鉄、酸化マグネシウム、ダイヤモンド等の微粒子を用いることができる。無機微粒子の平均粒径は、1μm以上100μm以下が好ましく、1μm以上30μm以下がより好ましい。
また、トップコート層5の樹脂組成物は、硬化型樹脂からなる樹脂材料を主成分とし、その硬化型樹脂として、熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂の少なくとも一方を用いることが好ましく、熱硬化型樹脂と光硬化型樹脂との混合物を用いるようにしてもよい。さらに、硬化型樹脂の形態は、水性、エマルジョン、溶剤系等、特に限定するものではない。
また、熱硬化型樹脂としては、作業性、価格、樹脂自体の凝集力等を考慮すると、2液硬化型のウレタン系の熱硬化型樹脂を用いることが好ましい。ウレタン系の熱硬化型樹脂としては、アクリルポリオールとイソシアネートとを反応させて得られる樹脂を用いてもよい。イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添トリレンジイソシアネート(HTDI)、水添キシリレンジイソシアネート(HXDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、これらの誘導体(アダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート体)、及び各種プレポリマー等の硬化剤を適宜選択して用いることができる。また、耐候性を考慮すると、直鎖状の分子構造を有するヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)もしくはイソホロンジイソシアネート(IPDI)をベースとする硬化剤を使用することが好ましい。
また、光硬化型樹脂としては、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、アクリルアクリレート系等から適宜選択して用いることができる。特に、耐候性(耐光性)を考慮すると、ウレタンアクリレート系またはアクリルアクリレート系の樹脂を用いることが好ましい。さらに、光硬化型樹脂の硬化方法としては、紫外線や電子線等の活性エネルギー線で硬化することが作業性の観点から好ましい。
また、熱硬化型樹脂と光硬化型樹脂との混合物としては、熱硬化型樹脂としてのアクリルポリオールとイソシアネートとを反応し得られるウレタン系樹脂と、光硬化型樹脂としてのウレタンアクリレート系樹脂とを混合して用いることが好ましい。これによって、表面硬度の向上、硬化収縮の抑制及び無機微粒子との密着性を向上させることができる。
また、化粧シート1の表面の硬度をさらに向上させるためには、トップコート層5として、紫外線や電子線照射で硬化する樹脂を用いるようにしてもよい。さらに、耐候性を向上させるために、紫外線吸収剤及び光安定剤を適宜添加するようにしてもよい。また、各種機能を付与するために、抗菌剤、防カビ剤等の機能性添加剤の添加を適宜行うようにしてもよい。トップコート層5の塗布厚さは、通常2μm以上10μm以下が妥当である。
(プライマー層)
プライマー層6の材料としては、基本的に絵柄層3と同じ材料を用いることができるが、化粧シート1の裏面に施され、ウエブ状で巻取りを行うことを考慮すると、ブロッキングを避け、接着剤との密着を高めるために、シリカ、アルミナ、マグネシア、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機充填剤を添加させてもよい。プライマー層6の塗布厚さは、基材Bとの密着を確保することが目的であるので、0.1μm以上3.0μm以下が好ましい。なお、プライマー層6は、原反層4がオレフィン系材料のように表面が不活性なものである場合には必要であるが、表面が活性なものである場合には特に必要なものではない。
また、原反層4の厚さは、印刷作業性、コストを考慮して30μm以上150μm以下、透明樹脂層2の厚さは、意匠性、後加工性、コストを考慮して20μm以上250μm以下、より好ましくは30μm以上150μm以下にすることが望ましい。これらの積層品である化粧シート1の総厚さは80μm以上400μm以下にすることが必要である。
(作用、その他)
(1)以上のように、本実施形態の化粧シート1では、結晶性ポリプロピレン樹脂を主成分とする透明樹脂層2を有し、透明樹脂層2が、ナノサイズの造核剤を含有し、且つ、結晶性ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、SEBS樹脂を3質量部以上10質量部未満含むようにした。それゆえ、結晶性ポリプロピレン樹脂、つまり、非塩化ビニル系樹脂を透明樹脂層2に用いたため、焼却時における有毒ガス等の発生を防止できる。さらに、透明樹脂層2が造核剤を含むため、結晶化度を向上でき、耐擦傷性を向上できる。
また、造核剤の大きさがナノサイズであるため、球晶サイズを小さくして1μm以下とすることができ、後加工性を向上できる。さらに、透明樹脂層2が、結晶性ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、SEBS樹脂を3質量部以上10質量部未満含んでいるため、耐擦傷性と後加工性とを向上できる。これにより、高い耐擦傷性と透明性とを保ちつつ、後加工性に優れた透明樹脂層2を具備した化粧シート1を提供することができる。
(2)また、本実施形態の化粧シート1では、SEBS樹脂に含まれるスチレンの比率を、11質量%以上18質量%以下とした。スチレンは、添加量に応じて剛性を付与できる。少量の添加であれば、結晶性ポリプロピレンの硬度を維持しつつ剛性を付与でき、後加工性を向上できるが、過剰量を添加すると、結晶性ポリプロピレン樹脂の硬度が低下し、耐擦傷性が悪化する。結晶性ポリプロピレン樹脂の硬度を維持しつつ剛性を付与でき、後加工性を向上するためには、スチレンの比率は11質量%以上18質量%以下が望ましい。
(3)また、本実施形態の化粧シート1では、SEBS樹脂に含まれるブチレンの比率を40質量%以上85質量%以下とした。ブチレンは、添加量に応じて結晶性ポリプロピレンとの相溶性を向上できる。結晶性ポリプロピレン樹脂との相溶性をよくするためには、ブチレンの比率が高い方が望ましく、40質量%以上85質量%以下であることが望ましい。
(4)また、本実施形態の化粧シート1では、SEBS樹脂の230℃におけるメルトフローレート(MFR)を3g/10min以上50g/10min以下とした。結晶性ポリプロピレン樹脂とSEBS樹脂との相溶性が悪いと海島構造となってしまい、後加工時(折り曲げ加工時)に樹脂成分の界面でクラックが発生して白化する。結晶性ポリプロピレンとの相溶性をよくするためには、結晶性ポリプロピレンのMFRと近しいMFRであることが望ましく、MFRは3g/10min以上50g/10min以下が望ましい。
(5)また、本実施形態の化粧シート1では、結晶性ポリプロピレン樹脂のペンタッド分率を95%以上98%以下としたため、結晶化度を高くして良好な耐擦傷性を得ることができる。
(6)また、本実施形態の化粧シート1では、結晶性ポリプロピレン樹脂の分子量分布MWD(=Mw/Mn、ここで、Mwは質量平均分子量、Mnは数平均分子量)を2以上4未満としたため、透明樹脂層2の製膜性を向上することができる。
(7)また、本実施形態の化粧シート1では、透明樹脂層2を、結晶性ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体樹脂を3質量部以上10質量部未満含んだ樹脂に、ナノサイズの造核剤を添加して形成した。
造核剤にナノ化処理を施すことによって、透明樹脂層2に対する造核剤の分散性を著しく向上させることができる。これによって、透明性と後加工性を維持したまま、耐傷性を向上させることができる。
(8)また、本実施形態の化粧シート1では、造核剤を、単層膜の外膜を具備するベシクルに造核剤が内包されている造核剤ベシクルとした。なお、透明樹脂層2に添加した造核剤は、当該造核剤の一部を露出させた状態で、ベシクル化されていてもよい。
造核剤をベシクルに内包させることによって、透明樹脂層2に対する造核剤の分散性をさらに向上させることができる。これによって、透明性と後加工性を維持したまま、耐傷性をさらに向上させることができる。
(9)また、本実施形態の化粧シート1では、造核剤は、超臨界逆相蒸発法によってベシクルに内包されている。
超臨界逆相蒸発法を用いることによって、造核剤をベシクルに確実に内包させることができる。
(10)本実施形態の化粧シート1の製造方法では、透明樹脂層2を、結晶性ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体樹脂を3質量部以上10質量部未満含んだ樹脂に、ナノサイズの造核剤を添加して形成した。
造核剤にナノ化処理を施すことによって、透明樹脂層2に対する造核剤の分散性を著しく向上させることができる。これによって、透明性と後加工性を維持したまま、耐傷性を向上させることができる。
(11)また、本実施形態の化粧シート1の製造方法では、造核剤を、単層膜の外膜を具備するベシクルに造核剤が内包されている造核剤ベシクルとした。なお、透明樹脂層2に添加した造核剤は、当該造核剤の一部を露出させた状態で、ベシクル化されていてもよい。
造核剤をベシクルに内包させることによって、透明樹脂層2に対する造核剤の分散性をさらに向上させることができる。これによって、透明性と後加工性を維持したまま、耐傷性をさらに向上させることができる。
(12)また、本実施形態の化粧シート1の製造方法では、造核剤を、超臨界逆相蒸発法によってベシクルに内包した。
超臨界逆相蒸発法を用いることによって、造核剤をベシクルに確実に内包させることができる。
[実施例]
以下に、本発明に係る化粧シート1の具体的な実施例について説明する。なお、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
(超臨界逆相蒸発法を用いた造核剤のナノ化処理例)
まず、実施例及び比較例で用いた造核剤のナノ化処理の方法について説明する。
まず、60℃に保たれた高圧ステンレス容器に、メタノール100質量部、リン酸エステル金属塩系造核剤(アデカスタブNA−11、ADEKA製)82質量部、ホスファチジルコリン5質量部からなる混合物を入れて密閉する。続いて、高圧ステンレス容器内の圧力が20MPaとなるように二酸化炭素を注入して超臨界状態とする。続いて、激しく攪拌混合しながら高圧ステンレス容器内にイオン交換水を100質量部注入する。
続いて、高圧ステンレス容器内の温度及び圧力を保持した状態で15分間攪拌した。そして、二酸化炭素を排出して大気圧に戻すことによって、造核剤と、その造核剤が内包されたリン脂質からなる外膜とを有する造核剤ベシクル(NA−11)を得た。
(実施例1)
まず、隠蔽性のある厚さ70μmの原反層4の一方の面に、2液硬化型ウレタンインキ(東洋インキ製造株式会社製「V180」)によって柄印刷を施して絵柄層3を形成した。続いて、原反層4の他方の面に、2液硬化型ウレタンインキ(大日精化工業株式会社製PET−E、「レジウサー」)をプライマーコートとして塗布量1g/mで塗布して、プライマー層6を形成した。
続いて、表1に示すように、結晶性ポリプロピレン樹脂(ペンタッド分率 97.8%、分子量分布 2.3)100質量部に対して、造核剤ベシクル(NA−11)0.1質量部、ヒンダードアミン系光安定剤(BASF社製「キマソーブ944」)0.5質量部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(BASF社製「チヌビン328」)0.5質量部、SEBS樹脂(SEBS_1)3.0質量部を混合した混合物と、ポリエチレン系の易接着性樹脂とを溶融押出機を用いて共押出しして、厚さ80μmの透明樹脂層2と厚さ10μmの接着性樹脂層2bとを製膜した。SEBS_1は、表2に示すように、スチレン13質量%、エチレン26質量%、ブチレン61質量%を含み、MFRが3.5g/10minであるSEBS樹脂である。
続いて、製膜した接着性樹脂層2bを介して、接着剤層7としての芳香族エステル系アンカー剤(三井化学株式会社製「A3210」;塗布量1g/m)を塗布した原反層4の絵柄層3面と透明樹脂層2とを押出ラミネート法により貼り合わせた。続いて、貼り合わせて形成したシートの透明樹脂層2側の面に、エンボス形成用の金型ロールを用いてプレスをしてエンボス模様2aを施した後、そのエンボス模様2a面上に2液硬化型ウレタントップコート(DICグラフィックス社製「W184」)を塗布量3g/mで塗布して、図1に示す総厚165μmの化粧シート1を得た。
Figure 2018083421
Figure 2018083421
(実施例2)
実施例2では、透明樹脂層2を構成する混合物のSEBS樹脂(SEBS_1)の割合を5.0質量部とした。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
(実施例3)
実施例3では、透明樹脂層2を構成する混合樹脂のSEBS樹脂として、SEBS_2を用いた。SEBS_2は、スチレン15質量%、エチレン38質量%、ブチレン47質量%を含み、MFRが30g/10minである。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
(実施例4)
実施例4では、透明樹脂層2を構成する混合樹脂のSEBS樹脂をSEBS_2とし、さらにSEBS_2の割合を5.0質量部とした。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
(比較例1)
比較例1では、透明樹脂層2を構成する混合物のSEBS樹脂(SEBS_1)の割合を1.0質量部(<3質量部)とした。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
(比較例2)
比較例2では、透明樹脂層2を構成する混合物のヒンダードアミン系光安定剤(BASF社製 「キマソーブ944」)を0.6質量部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(BASF社製 「チヌビン328」)を0.6質量部、SEBS樹脂(SEBS_1)を10.0質量部(≧10質量部)とした。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
(比較例3)
比較例3では、透明樹脂層2を構成する混合樹脂のSEBS樹脂をSEBS_2とし、さらにSEBS_2の割合を1.0質量部(<3質量部)とした。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
(比較例4)
比較例4では、透明樹脂層2を構成する混合物のヒンダードアミン系光安定剤(BASF社製 「キマソーブ944」)を0.6質量部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(BASF社製 「チヌビン328」)を0.6質量部とした。また、SEBS樹脂をSEBS_2とし、さらにSEBS_2の割合を10.0質量部(≧10質量部)とした。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
(比較例5)
比較例5では、透明樹脂層2を構成する混合物のSEBS樹脂の割合を0.0質量部(<3質量部)とした。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
(比較例6)
比較例6では、透明樹脂層2を構成する混合樹脂のSEBS樹脂をSEBS_3とし、SEBS_3の割合を5.0質量部とした。SEBS_3は、スチレン19質量%、エチレン24質量%、ブチレン57質量%を含み、MFRが19g/10minである。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
(比較例7)
比較例7では、透明樹脂層2を構成する混合樹脂のSEBS樹脂をSEBS_4とし、SEBS_4の割合を5.0質量部とした。SEBS_4は、スチレン30質量%、エチレン21質量%、ブチレン49質量%を含み、MFRが27g/10minである。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
(比較例8)
比較例8では、透明樹脂層2を構成する混合樹脂のSEBS樹脂をSEBS_5とし、SEBS_5の割合を5.0質量部とした。SEBS_5は、スチレン10質量%、エチレン40質量%、ブチレン50質量%を含み、MFRが3.5g/10minである。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
(比較例9)
比較例9では、透明樹脂層2を構成する混合樹脂のSEBS樹脂をSEBS_6とし、SEBS_6の割合を5.0質量部とした。SEBS_6は、スチレン10質量%、エチレン40質量%、ブチレン50質量%を含み、MFRが10g/10minである。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
(評価)
以上の実施例1〜4、比較例1〜9について、押出時の成膜性、結晶性、透明性、耐擦傷性、後加工性の評価を行った。
(押出時の成膜性)
透明樹脂層2と接着性樹脂層2bとの押出時に、Tダイ出口の幅よりも小さくなる、所謂ネックインと呼ばれる製膜不良が発生したか否かを目視観察によって評価した。そして、ネックインが発生しなかった場合を「○」、ネックインが発生した場合を「×」とした。
(結晶性)
X線回折装置によって得られたX線回折プロファイルから算出して結晶性を評価した。具体的には、フィルム表面に対してX線源を0.5°に固定し、検出器を3°から35°まで走査速度4°/分で走査し、X線回折プロファイルを得た。続いて、得たX線回折プロファイルからプロファイルフィッティングを行い、単斜晶に由来するピークIcと非晶部Iaに由来するピークを抽出し、そのピークの面積比Ic/Iaを判定した。そして、Ic/Ia×100が30以上である場合を「○」、Ic/Ia×100が15以上〜30未満である場合を「△」、Ic/Ia×100が15未満である場合を「×」とした。
(透明性)
化粧シート1の外観から透明樹脂層2の透明性を目視観察によって評価した。そして、透明樹脂層2の透明性が十分に高い場合を「○」、透明性が低い場合を「×」とした。
(耐擦傷性)
化粧シート1をウレタン系の接着剤を用いて木質の基材Bに貼り合せた後、鉛筆硬度試験によって耐擦傷性を評価した。鉛筆硬度試験では、3B、2B、B、HB、F、H、2H、3Hの鉛筆を用い、化粧シート1に対して鉛筆の角度を45±1°に固定して、鉛筆に1kgの荷重を付加した状態でスライドさせて化粧シート1に傷が形成されるか否かを判定した(旧JIS規格 JISK5400に準拠)。そして、鉛筆硬度試験では、硬度が低い鉛筆から順に行い、引っ掻き傷を形成した鉛筆の硬度を化粧シート1の硬度とした。
(後加工性)
化粧シート1をウレタン系の接着剤を用いて木質の基材Bに貼り合せた後、V溝加工試験によって後加工性を評価した。V溝加工試験では、木質の基材B側から反対側の化粧シート1に傷が付かないようにV型の溝を木質の基材Bと化粧シート1とを貼り合わせた境界まで入れた。続いて、化粧シート1の面が山折りとなるように木質の基材BをV型の溝に沿って90度まで曲げ、化粧シート1の表面の折れ曲がった部分に白化や亀裂等が生じていないかを光学顕微鏡によって観察した。そして、白化や亀裂等が認められなかった場合を「○」、白化や亀裂が認められたが化粧シート1として容認できる程度のものである場合を「△」、化粧シート1として容認できない白化や亀裂が認められた場合を「×」とした。
これらの評価結果を表3に示す。
Figure 2018083421
表1に示すように、実施例1〜4、比較例1〜9の化粧シート1のいずれも、押出時の製膜性、結晶性、透明性が「○」となった。しかしながら、実施例1〜4の化粧シート1と比較例1〜9の化粧シート1とでは、耐擦傷性や後加工性が異なるものとなった。具体的には、実施例1〜4の化粧シート1では、透明樹脂層2にSEBS樹脂としてSEBS_1またはSEBS_2を3.0質量部または5.0質量部含ませているが、耐擦傷性が「H」、後加工性が「○」となって、耐擦傷性と後加工性とがともに良好であった。一方、比較例1、3の化粧シート1では、透明樹脂層2にSEBS樹脂としてSEBS_1またはSEBS_2を1.0質量部含ませているが、添加量が少ないため、耐擦傷性は「H」であるものの、V溝加工した際に化粧シート1として容認できない白化や亀裂が見られ、後加工性が「×」となった。また、比較例2、4の化粧シート1では、透明樹脂層2にSEBS樹脂としてSEBS_1またはSEBS_2を10.0質量部含ませているが、添加量が過剰なため、後加工性は「○」であるものの、耐擦傷性が「HB」となった。また、比較例5の化粧シート1では、透明樹脂層2にSEBS樹脂を含ませていないが、耐擦傷性は「2H」であるものの、V溝加工した際に容認できない白化や亀裂が見られ、後加工性が「×」となった。
実施例2、4、比較例6〜9の化粧シート1では、透明樹脂層2にSEBS樹脂を5.0質量部含むが、スチレンの比率が13質量%または15質量%である実施例2、4の化粧シート1では、耐擦傷性が「H」、後加工性が「○」となって、耐擦傷性と後加工性とがともに良好となった。また、スチレンの比率が19質量%または30質量%(>18質量%)である比較例6、7の化粧シート1では、V溝加工した際に化粧シート1として容認できる程度の白化や亀裂が見られ、耐擦傷性が「H」となった。さらに、スチレンの比率が10質量%(<11質量%)である比較例8、9の化粧シート1では、V溝加工した際に化粧シート1として容認できる程度の白化や亀裂が見られ、後加工性が「△」となった。
1…化粧シート、2…透明樹脂層、2a…エンボス模様、2b…接着性樹脂層、3…絵柄層、4…原反層、5…トップコート層、6…プライマー層、7…接着剤層、B…基材

Claims (12)

  1. 結晶性ポリプロピレン樹脂を主成分とする透明樹脂層を有する化粧シートであって、
    前記透明樹脂層は、ナノサイズの造核剤を含有し、且つ、前記結晶性ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体樹脂を3質量部以上10質量部未満含んでいることを特徴とする化粧シート。
  2. 結晶性ポリプロピレン樹脂を主成分とする透明樹脂層を有する化粧シートであって、
    前記透明樹脂層を、前記結晶性ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体樹脂を3質量部以上10質量部未満含んだ樹脂にナノサイズの造核剤を添加して形成したことを特徴とする化粧シート。
  3. 前記スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体樹脂に含まれるスチレンの比率は、11質量%以上18質量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧シート。
  4. 前記スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体樹脂に含まれるブチレンの比率は、40質量%以上85質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の化粧シート。
  5. 前記スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体樹脂の230℃におけるメルトフローレートが3g/10min以上50g/10min以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の化粧シート。
  6. 前記結晶性ポリプロピレン樹脂のペンタッド分率が95%以上98%以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化粧シート。
  7. 前記結晶性ポリプロピレン樹脂の分子量分布MWD(=Mw/Mn、ここで、Mwは質量平均分子量、Mnは数平均分子量)が2以上4未満であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の化粧シート。
  8. 前記造核剤は、単層膜の外膜を具備するベシクルに造核剤が内包されている造核剤ベシクルであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の化粧シート。
  9. 超臨界逆相蒸発法によって、前記造核剤をベシクルに内包させたことを特徴とする請求項8に記載の化粧シート。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の化粧シートの製造方法であって、
    前記透明樹脂層を、前記結晶性ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、前記スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体樹脂を3質量部以上10質量部未満含んだ樹脂に、前記造核剤を添加して形成することを特徴とする化粧シートの製造方法。
  11. 前記造核剤は、単層膜の外膜を具備するベシクルに造核剤が内包されている造核剤ベシクルであることを特徴とする請求項10に記載の化粧シートの製造方法。
  12. 超臨界逆相蒸発法によって、前記造核剤をベシクルに内包させることを特徴とする請求項11に記載の化粧シートの製造方法。
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