JP2018079265A - ピン留め具 - Google Patents
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Abstract
Description
ピン留め具の一例として実開昭57−85208号公報に記載されたものがある。
図示は省略するが、対向する一対の挟持部材がピンを挟持する為に板バネの弾性力を利用しピンを係止させる構造である。
各々の挟持部材はスライド部と切欠部を有し、板バネはスライド部と切欠部が係合する方向に弾性力を付勢する。挟持部材の両端に操作部を設けることで指先を痛める恐れを軽減し、かつ板バネの弾性力により係止させることを可能にした。
ピンの挿脱に伴う動きによってピンと接する挟持面が擦り減り、挟持部自体の変形に繋がった。その変形によってスライド部にゆがみが生じることで、挿脱する上で引っ掛かりが生じて支障をもたらす場合もあった。
また、ピン留め具の対角線上に位置する端部を押さえて操作する場合には、操作部がスムーズに動かず引っ掛ることもあった。
さらに、対向する挟持面間の距離が所定の距離より狭くなれば、ピンが挿入出来なくなる現象が起こる恐れがあった。
さらに、ピン留め金具が不用意に回転してしまう恐れもあった。
本発明は上記のような問題点を解決するものであり、耐久性を高め、かつ利便性を向上させたピン留め具を提供することを目的とする。
前記第1カバー部材または前記第2カバー部材の何れか一方には、前記ピンの挿入を許容する挿通孔111が形成され、前記第1カバー部材または前記第2カバー部材の何れか他方には、前記ピンの挿入を許容する挿通孔131または凹部134が形成され、前記第1カバー部材および前記第2カバー部材の少なくとも何れか一方の内側面には前記弾性部材の少なくとも一部を収納することが出来る収納部112が形成されており、前記第1カバー部材および前記第2カバー部材および前記挟持部材によって前記弾性部材を装着し、前記挟持部材には前記弾性部材を伸縮自在に把持する為の把持片124が各々形成され、前記弾性部材を収納する手段を有することを特徴とするピン留め具を提供する。
前記第1カバー部材または前記第2カバー部材の何れか一方には、前記ピンの挿入を許容する挿通孔111が形成され、前記第1カバー部材または前記第2カバー部材の何れか他方には、前記ピンの挿入を許容する挿通孔131または凹部134が形成され、前記第1カバー部材および前記第2カバー部材および前記挟持部材によって前記弾性部材を装着し、前記挟持部材には前記弾性部材を伸縮自在に把持する為の把持面125Aが各々形成され、前記弾性部材を収納する手段を有することを特徴とするピン留め具を提供する。
収納部112の内径で弾性部材の径方向の幅の大きさを規定し、操作部に連動する把持片の間隔により弾性部材の長さ方向の大きさを規定することによって、弾性部材を位置決めすることが出来ようになる。
ガイド面126によって第1カバー部材110と挟持部材120が摺動可能になることで、内部機構を簡略化させることが出来る為、生産性を向上させ、コストダウンに繋げることが可能である。
また、把持片124による位置決め機構(ストッパー機能)を備えることで、対向する挟持面間の距離を一定に保つことも可能になる。
さらに、操作部の端部を押さえて操作する場合にも、引っ掛らずに操作部がスムーズに動く機構も提供する。
図1は本発明の第一の実施形態に係るピン留め具100の分解斜視図である。
本実施形態に係るピン留め具100は、第1カバー部材110と、一対の挟持部材120・120’と、係合解除部材130と、弾性部材140で構成されている。
挟持部材が一対である為に、必要に応じて、120と120’、121と121’のように、シングルクォーテーション(’)を付けて区別している。両方を包括する表現では、シングルクォーテーション(’)が付いていない方を使用して説明する。
第1カバー部材110には、ピンの挿入を許容する挿通孔111が形成され、弾性部材140の一部を収納することが出来る一対の収納空間113とその収納空間を覆う(または少なくとも一部を取り囲む)収納部112が形成されている。収納部112は略半円柱の形状を有し、両端部には開口部117が設けられ、挿通孔111を基準として組み立てられた際に外側になる外側面114を有し、開口部117と外側面114の境界となる境界縁118が形成されている。
図中に全ての符号を付けると煩雑になる為、挟持部材120と120’の同様の部位を指す場合には、原則的に挟持部材120側のみを示し、必要に応じて挟持部材120’側の部位等の符号を図中に示すことにする。
このガイド面が、第1カバー部材110の収納部112の内壁面と接して、図2で示す長さ方向(X−X方向)への移動を制御することが可能である。第1カバー部材110と挟持部材120が、このガイド面によって摺接して摺動可能である為、第1カバー部材110と挟持部材120において幅方向(Y−Y方向)のブレが発生することを抑えて安定性を高めることに繋がる。
この為、挿通孔111から挿通孔131に通じるピンの挿し込み部が狭くなることや、あるいは塞いでしまうことを防ぐことが出来るようになる。
さらに、挟持部材がピン留め具本体から抜け落ちてしまうことを防止するストッパーとしての機能を把持片124またはストッパー面129に持たせることも可能である。
(第2カバー部材)
また、上記以外の組み合わせ方法として、第1カバー部材110と第2カバー部材130をスポット溶接で接合させる方法やボンド等の接着剤で接着させる方法も可能である。
この実施例では弾性部材にコイルバネを使用しているが、コイルバネに限らず、シリコンゴムや板バネ等の弾性体を利用することも可能である。
図3や図4で示すピン150は、先端部に周溝が形成されているが、本発明におけるピンの概念の中に、先端部に溝のないピンや、先端が尖った針形状のピンや、ダボ形状のピンを含ませることが可能である。
図3はピン150がピン留め具100に装着されている状態を表している。弾性部材140は、挟持部材120と120’を離間させる方向へ弾性力を付勢しており、同時に挟持部121と121’を接近させる方向へ弾性力を働かせている。この弾性力の働きにより、挟持面122と挟持面122’との距離が縮まり、挟持部がピン150を押さえて、ピン150がピン留め具100に装着されるようになる。
この空間160の内部に弾性部材140が収納されており、弾性部材140が上下左右の壁面で囲まれている為、バネのゆがみが発生しにくくバネの劣化を抑えている。
自転車等に用いる空気入れで空気を圧縮した際にその反動で跳ね上る力が生じるが、略チューブ状に形成された略ボンベ空間に伸縮可能な弾性体を収めることで同様の力を活用させることが可能になる。
この略ボンベ空間が形成されている点が、本発明の要素の1つと考えることも出来る。
第1カバー部材110の中央に挿通孔111が形成され、第2カバー部材130の中央に挿通孔131が形成されている。挿通孔と凹部および収納部の組み合わせにおいて、この組み合わせが基本であり、組み合わせの変形例を図6から図8に示す。
第1カバー部材110の中央に挿通孔111が形成され、第2カバー部材130の中央に凹部134が形成されている。
第1カバー部材110の中央に凹部115が形成され、第2カバー部材130の中央に挿通孔131が形成されている。ピン150は第2カバー部材130側から挿入されて、ピン150の先端部は凹部115に収まるように設計されている。
第1カバー部材110の中央に挿通孔111が形成され、第2カバー部材130の中央に挿通孔131が形成されて、第2カバー部材130の内側面に第2収納部135が形成されている。
この第2収納部135は、収納部112と共に弾性部材を包み込む役割をする。
図1で示された開口部117から、チリやゴミ等の異物が内部へ入り込んでしまう恐れがあったが、図9においては、収納部112の開口部を塞いだ形状である為、異物が内部へ入り込むことを防ぐことが出来る。
また、収納部112の両端に段差縁119が形成され、段差縁119の内側面にストッパー面129が当たることで、挟持部材120を所定の位置に留めさせて、ストッパーの機能を有することが可能になる。
収納部112の形状は本実施形態の中で図示されたものに限らず、加工方法によって種々の形状を有する場合や収納部の表面にデザインが施される場合も有り得る。
第1カバー部材110と挟持部材120が、このスライド部127・127’と切欠部128・128’によって摺動可能である為、第1カバー部材110と挟持部材120において幅方向(Y−Y方向)のブレが発生することを抑えて安定性をより一層高めることに繋がる。
これによって、操作部123の高さによって収納部112の表面に形成された溝の役割を損ねる心配がなくなる。操作部123の高さや延びる方向については、図示されたものに限らず自由にアレンジ可能である。
スライド部127・127’が丸みのある三角形の形状(略カム形状)であり、このスライド部の形状に合わせて、切欠部128・128’も丸みのある溝形状になっている。
スライド部と切欠部がなだらかな曲面で摺接している状態であり、別の表現で言えば、スライド部と切欠部は倣い形状であると言うことも出来る。
この形状により、長さ方向(X−X方向)と幅方向(Y−Y方向)を有する平面上における対角線上に位置する端部を押さえて挟持部材120を操作する場合でも、スライド部と切欠部が途中で引っ掛かることを避け、操作部をスムーズに動かすことが可能になる。
この厚みがあることで、ピンの挿脱に伴う摩擦で挟持部が変形するという従来課題の克服することが可能になる。
弾性部材140を伸縮させる為に弾性部材140の端部と接する把持面125A・125A’が形成されている。
挟持部材120A・120A’の各々に挟持部から長さ方向に伸びるスライド部127A・127A’が形成されており、挟持部材120A・120A’の各々の中央部付近に切欠部128A・128A’が形成されている。スライド部127Aと切欠部128A’、および、スライド部127A’と切欠部128Aは互いに嵌合可能に相対向する位置に置かれている。
第1カバー部材110Aを第2カバー部材130Aの内部に置くと、段差面137に接して係止した状態になる。段差面137があることで、第1カバー部材110Aと挟持部材120Aとの間に隙間を持たせることが出来る。
挟持部材120Aが弾性部材140の弾性力を受けて外側方向へ移動する際に、係止面161と係止片138が当たることで、挿通孔111から挿通孔131に通じるピンの挿し込み部が狭くなることや、あるいは塞いでしまうことを防ぐことが出来るようになる。
この機能は、便宜上、図13に示したに過ぎない為、図13に示すピン留め具100Aに限定されるものではなく、他の図で示すピン留め具100・100B・100Cの中でも組み入れることが可能である。
収納部112Aと把持面125Aと第2カバー部材130Aの内側面によって囲まれた空間160Aが形成されている。この空間160Aの内部に弾性部材140が収納されており、弾性部材140が直線的に収縮されることで、バネのゆがみが発生しにくく、バネの劣化を抑えている。
第1カバー部材110に形成された収納部112が1個の場合の例を示している。
図1では一対の収納部と一対以上の弾性部材から構成されているが、この変形例によって示されているように、
単数の収納部で単数の弾性部材でも、ピン留め具100を構成することが可能である。
第1カバー部材110に2つの挿通孔が形成されている。
ピン付装飾体の本体において2本のピンが伸びることで、不用意に回転してしまうことを防ぐことが出来る。
(請求項2の実施例には符号の末尾にAを付けて区別した)
110 第1カバー部材
111 挿通孔
112 収納部
113 収納空間
114 外側面
115 凹部
116 溝
117 開口部
118 境界縁
119 段差縁
120・120’ 挟持部材
121・121’ 挟持部
122・122’ 挟持面
123・123’ 操作部
124・124’ 把持片
125・125’ 把持面
126・126’ ガイド面
127・127’ スライド部
128・128’ 切欠部
129・129’ ストッパー面
130 第2カバー部材
131 挿通孔
132 内側面
133 側壁
134 凹部
135 第2収納部
136 爪部
137 段差面
138 係止片
140 弾性部材
150 ピン
160 空間(ボンベ空間)
161 係止面(挟持部材の一部)
Claims (5)
- 第1カバー部材(110)と、
ピンを挟持する挟持部(121)と操作部(123)が形成された1対の挟持部材(120)と、
前記第1カバー部材と前記挟持部材を組み合わせる第2カバー部材(130)と、
1個以上の弾性部材(140)と、からなるピン留め具において、
前記第1カバー部材または前記第2カバー部材の何れか一方には、前記ピンの挿入を許容する挿通孔(111)が形成され、
前記第1カバー部材または前記第2カバー部材の何れか他方には、前記ピンの挿入を許容する挿通孔(131)または凹部(134)が形成され、
前記第1カバー部材および前記第2カバー部材の少なくとも何れか一方には、前記弾性部材の少なくとも一部を収納することが出来る収納空間(113)と前記収納空間の少なくとも一部を取り囲む収納部(112)が形成され、
前記挟持部材には前記弾性部材を伸縮自在に把持する為の把持片(124)が各々形成され、
前記第1カバー部材および前記第2カバー部材および前記挟持部材によって前記弾性部材を収納する手段を備えていることを特徴とするピン留め具。 - 第1カバー部材(110A)と、
ピンを挟持する挟持部(121A)と操作部(123A)が形成された1対の挟持部材(120A)と、
前記第1カバー部材と前記挟持部材を組み合わせる第2カバー部材(130A)と、
1個以上の弾性部材(140)と、からなるピン留め具において、
前記第1カバー部材または前記第2カバー部材の何れか一方には、前記ピンの挿入を許容する挿通孔(111)が形成され、
前記第1カバー部材または前記第2カバー部材の何れか他方には、前記ピンの挿入を許容する挿通孔(131)または凹部(134)が形成され、
前記挟持部材には前記弾性部材を伸縮自在に把持する為の把持面(125A)が各々形成され、
前記第1カバー部材および前記第2カバー部材および前記挟持部材によって前記弾性部材を収納する手段を備えていることを特徴とするピン留め具。 - 前記挟持部材を前記第1カバー部材に対して摺動可能に位置決めするガイド面(126)が、前記把持片に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のピン留め具。
- 前記収納部は外側へ凸設する形状を有していることを特徴とする請求項1または3に記載のピン留め具。
- 前記挟持部材の各々は相対向する挟持部材に嵌挿可能であるスライド部(127)と切欠部(128)を備え、
前記スライド部と切欠部がなだらかな曲面で摺接することを特徴とする請求項1乃至4に記載のピン留め具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016234539A JP2018079265A (ja) | 2016-11-14 | 2016-11-14 | ピン留め具 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2018079265A true JP2018079265A (ja) | 2018-05-24 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016234539A Pending JP2018079265A (ja) | 2016-11-14 | 2016-11-14 | ピン留め具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018079265A (ja) |
-
2016
- 2016-11-14 JP JP2016234539A patent/JP2018079265A/ja active Pending
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