本発明の特徴と利点を体現するいくつかの典型的実施例を以下において詳細に説明する。本発明は異なる態様において各種の変化が可能であり、そのいずれも本発明に係る範囲を逸脱せず、且つ本発明に係る説明及び図面は本質的に説明のために用いられ、本発明を制限するものではないことが理解されるべきである。
本発明に係る小型空気圧動力装置1は、医薬・バイオテクノロジー、エネルギー、コンピューターテクノロジー、または印刷等の工業に応用し、気体を伝送するために用いることができるが、これに限らない。本発明に係る好ましい実施例に係る小型空気圧動力装置を示す正面分解模式図である図1A、図1Aに図示された小型空気圧動力装置を示す正面組立模式図である図1B、図1Aに図示された小型空気圧動力装置を示す背面分解模式図である図2A、図1Aに図示された小型空気圧動力装置を示す背面組立模式図である図2B、図1Aに図示された小型空気圧動力装置の圧力蓄積動作を示す模式図である図7Aから図7Eを参照されたい。図1A、図2Aにあるように、本発明に係る小型空気圧動力装置1は、小型流体制御装置1Aと小型バルブ装置1Bから構成されて成り、小型流体制御装置1Aは、ケーシング1a、圧電アクチュエータ13、絶縁片141、142、導電片15等の構造を有し、そのうち、前記ケーシング1aは、集気板16及びベース10を包含し、前記ベース10は、気体導入板11及び共振片12を包含するが、これらに限らない。前記圧電アクチュエータ13は、共振片12に対応するように設置され、前記気体導入板11、前記共振片12、前記圧電アクチュエータ13、前記絶縁片141、前記導電片15、もう一つの前記絶縁片142、前記集気板16等が順次積層するように設置され、且つ前記圧電アクチュエータ13は、懸吊板130、外枠131、少なくとも一つのフレーム132及び圧電セラミック板133によって組立てられており、前記小型バルブ装置1Bは、バルブ片17と、出口板18とを包含するが、これに限らない。本実施例において、図1Aにあるように、前記集気板16は、単一のプレート構造のみに限らず、周縁に側壁168を有する枠体構造としてもよく、且つ前記集気板16は、4mm〜10mmの間の長さ、4mm〜10mmの間の幅を有し、前記長さ及び前記幅の比が0.4倍〜2.5倍の間であり、周縁に構成する前記側壁168は、その底部のプレートとともに、前記圧電アクチュエータ13を設置するために用いる収容空間16aを定義し、このため、本発明に係る前記小型空気圧動力装置1の組み立てが完了すると、その正面図が図1B、図7Aから図7Eにあるとおりになり、前記小型流体制御装置1Aが前記小型バルブ装置1Bと対応するように組み立てられることが分かり、つまり、前記小型バルブ装置1Bの前記バルブ片17及び前記出口板18が順次設置されて前記小型流体制御装置1Aの前記集気板16上に位置決めされている。その組み立てが完了した背面図から分かるように、前記出口板18上の圧力リリーフ通孔181及び出口19は、前記出口19が装置(図示されていない)と連接するために用いられ、前記圧力リリーフ通孔181が前記小型バルブ装置1B内の気体を排出し、圧力逃がしの効果を達するために用いられる。この前記小型流体制御装置1Aと前記小型バルブ装置1Bの組み立て設置により、気体が前記小型流体制御装置1Aの前記気体導入板11上の少なくとも一つの気体導入孔110から導入され、圧電アクチュエータ13の作動を通じて、複数の圧力チャンバ(図示されていない)を経由して継続的に伝送され、気体を前記小型バルブ装置1B内で単方向に流動させて、圧力を前記小型バルブ装置1Bの出口側に連接された装置(図示されていない)中に蓄積させることができ、且つ圧力リリーフを行う必要があるときは、前記小型流体制御装置1Aの出力量を制御して、気体を前記小型バルブ装置1Bの前記出口板18上の前記圧力リリーフ通孔181から排出させ、圧力逃がしを行っている。
図1A及び図2Aを参照されたい。図1Aにあるように、前記小型流体制御装置1Aの前記気体導入板11は、第一表面11b、第二表面11a及び少なくとも一つの気体導入孔110を有し、本実施例において、前記気体導入孔110の数量は4個であるが、これに限らず、前記気体導入板11の前記第一表面11b及び前記第二表面11aを貫通し、主に、気体を装置外から大気圧の作用に順応して前記少なくとも一つの気体導入孔110から前記小型流体制御装置1A内に流入させるために用いている。また、図2Aにあるように、前記気体導入板11の前記第一表面11bから分かるとおり、その上には、前記気体導入板11の前記第二表面11aにある前記少なくとも一つの気体導入孔110に対応するように設置するために用いる少なく一つの集約アレイ112を有している。本実施例において、前記集約アレイ112の数量は、前期気体導入孔110に対応し、その数量は四つであるが、これに限らず、そのうち、これら集約アレイ112は、中心で交わる箇所に中心凹部111を有し、前記中心凹部111は、前記集約アレイ112と連通し合い、これにより、前記気体導入孔110から前記集約アレイ112に入り込む気体を前記中心凹部111にガイドし且つ集約して伝送することができる。本実施例において、前記気体導入板11は、一体成型された前記気体導入孔110、前記集約アレイ112及び前記中心凹部111を有し、前記中心凹部111箇所に対応するように、気体を一時的に保存するための、気体を集約する集約チャンバを構成している。一部の実施例において、前記気体導入板11の材質は、ステンレス材質によって構成することができるがこれに限らず、且つその厚さは、0.3mm〜0.5mmの間であり、好ましくは0.4mmであるが、これに限らない。その他の一部の実施例において、前記中心凹部111箇所に構成する集約チャンバの深さは、これら集約アレイ112の深さと同じであるとともに、前記集約チャンバ及び前記集約アレイ112の好ましい深さは、0.15mm〜0.25mmの間であるが、これに限らない。前記共振片12は、可撓性材質によって構成することができるが、これに限らず、且つ前記共振片12は、その上に、前記気体導入板11の第一表面11bにある前記中心凹部111に対応するように設置する中空孔120を有することで、気体を流通させることができる。その他の一部の実施例において、前記共振片12は、銅材質によって構成することができるが、これに限らず、且つその厚さは、0.02mm〜0.07mmの間であり、好ましくは0.04mmであるが、これに限らない。図1Aに図示された小型空気圧動力装置の圧電アクチュエータを示す正面模式図である図3Aと、図1Aに図示された小型空気圧動力装置の圧電アクチュエータを示す背面模式図である図3Bと、図1Aに図示された小型空気圧動力装置の圧電アクチュエータを示す断面模式図である図3Cとを同時に参照すると、前記圧電アクチュエータ13は、懸吊板130、外枠131、少なくとも一つのフレーム132及び圧電セラミック板133によって組立てられており、そのうち、前記圧電セラミック板133は、前記懸吊板130の前記第一表面130bに貼着し、印加電圧を用いて前記懸吊板130の湾曲振動を駆動し、前記懸吊板130は、中心部130d及び外周部130eを有し、前記圧電セラミック板133が電圧を受けて駆動すると、前記懸吊板130は、前記中心部130dから前記外周部130eまで湾曲振動することができ、また、前記少なくとも一つのフレーム132は、前記懸吊板130及び前記外枠131の間に接続しており、本実施例において、前記フレーム132は、前記懸吊板130及び前記外枠131の間に接続するように設置し、その両端が前記外枠131と前記懸吊板130とにそれぞれ接続することで、弾性的な支持を提供し、また、前記フレーム132、前記懸吊板130及び前記外枠131の間に気体の流通のために用いる少なくとも一つの空隙135をさらに有し、且つ前記懸吊板130、前記外枠131及び前記フレーム132の形態と数量とは様々な変化が可能である。また、前記外枠131は、前記懸吊板130の外側に前記外枠131を囲繞するように設置し、且つ給電の接続のために用い、外側に向かって凸設する導電ピン134を有しているが、これに限らない。本実施例において、前記懸吊板130は、階段面を有する構造であって、即ち、前記懸吊板130の前記第二表面130aは、凸部130cをさらに有し、前記凸部130cは、円形の凸起構造とすることができるがこれに限らず、且つ前記凸部130cの高さは、0.02mm〜0.08mmの間であり、好ましくは0.03mmで、その直径は、前記懸吊板130の最小辺の長さの0.55倍の寸法である。図3Aと図3Cを同時に参照すると分かるように、前記懸吊板130の前記凸部130c表面は外枠131の第二表面131aと同一平面にあり、且つ前記懸吊板130の第二表面130a及び前記フレーム132の前記第二表面132aも同一表面にあり、前記懸吊板130の前記凸部130c及び前記外枠131の前記第二表面131aと、前記懸吊板130の前記第二表面130a及び前記フレーム132の第二表面132aとの間は、特定の深さを有している。前記懸吊板130の前記第一表面130bは、図3Bと図3Cにあるように、前記外枠131の前記第一表面131b及び前記フレーム132の前記第一表面132bと平坦な同一平面の構造にあり、前記圧電セラミック板133は、この平坦な前記懸吊板130の前記第一表面130bに貼着している。その他の一部の実施例において、前記懸吊板130の形態は、両面が平坦な板状の正方形構造としてもよいが、これに限らず、実際の実施状況に応じて任意に変化させることができる。一部の実施例において、前記懸吊板130、前記フレーム132及び前記外枠131は、一体成型の構造で、且つ金属プレートによって構成することができ、例えば、ステンレス材質によって構成することができるが、これに限らない。一部の実施例において、前記懸吊板130の厚さは、0.1mm〜0.3mmの間であり、好ましくは0.2mmである。また、前記懸吊板130の長さは、2mm〜4.5mmの間であり、好ましくは2mm〜3mm、3mm〜4mm又は4mm〜4.5mmの間で、幅は2mm〜4.5mmの間であり、好ましくは2mm〜3mm、3mm〜4mm又は4mm〜4.5mmの間であるが、これに限らない。前記外枠131の厚さは、0.1mm〜0.4mmの間であり、好ましくは0.3mmであるが、これに限らない。
また、その他の一部の実施例において、前記圧電セラミック板133の厚さは、0.05mm〜0.3mmの間であり、好ましくは0.10mmで、前記圧電セラミック板133は、前記懸吊板130辺の長さより大きくない辺の長さを有し、長さは2mm〜4.5mmの間であり、好ましくは2mm〜3mm、3mm〜4mm又は4mm〜4.5mmの間で、幅は2mm〜4.5mmの間であり、好ましくは2mm〜3mm、3mm〜4mm又は4mm〜4.5mmの間で、また長さと幅の比は好ましくは0.44倍〜2.25倍の間であるが、これに限らない。さらにその他の一部の実施例において、前記圧電セラミック板133の辺の長さは、前記懸吊板130の辺の長さより小さくすることができ、且つ同様に、前記懸吊板130に対応する正方形の板状構造に設計することができるが、これに限らない。
本発明に係る前記小型空気圧動力装置1における関連の実施例において、前記圧電アクチュエータ13が正方形の前記懸吊板130を採用する理由としては、円形の懸吊板(図4Aの(j)〜(l)の態様の円形懸吊板j0)の設計と比較して、前記正方形の懸吊板130の構造のほうが明らかに省電力の利点を有するため、共振周波数下で作用する容量性負荷は、その消費電力が周波数の上昇に伴って増加し、また辺の長さの寸法が正方形の設計の前記懸吊板130は共振周波数が同様の円形の懸吊板j0より明らかに低いため、これに相対する消費電力も明らかに低く、つまり、本発明で正方形の設計を採用した前記圧電アクチュエータ13は、省電力であるという利点を備え、特にウェアラブルデバイスでの応用において、省電力であることは非常に重要な設計ポイントとなっている。
圧電アクチュエータの様々な実施態様を示す模式図である図4A、4B、4Cを参照すると、図示されていることから分かるとおり、前記圧電アクチュエータ13にある前記懸吊板130、前記外枠131及び前記フレーム132は、様々な形態とすることができ、且つ少なくとも図4Aに示す(a)〜(l)などの様々な態様を有することができ、例示すると、(a)の態様の外枠a1及び懸吊板a0は方形の構造であり、且つ両者間が複数のフレームa2、例えば八つのフレームa2によって連結されるが、これに限らず、また、フレームa2及び懸吊板a0、外枠a1の間に気体を流通させるための空隙a3を有している。別の(i)の態様において、外枠i1と懸吊板i0も同様に方形の構造であるが、二つのフレームi2のみによって連結されている。また、更なる関連技術を備えており、図4B及び図4Cのように、圧電アクチュエータ13の懸吊板は、図4Bの(m)〜(r)や図4Cの(s)〜(x)などの様々な態様を有することもできるが、これらの態様において、懸吊板130と外枠131とはいずれも正方形の構造である。例示すると、(m)態様の外枠m1及び懸吊板m0はいずれも正方形の構造であり、且つ両者の間が複数のフレームm2、例えば四つのフレームm2によって連結されるが、これに限らず、また、フレームm2及び懸吊板m0、外枠m1の間に気体を流通させるための空隙m3を有している。この実施例において、外枠m1及び懸吊板m0の間に連結されたフレームm2は板連接部m2とすることができるが、これに限らず、且つ板連接部m2は、二つの端部m2’、m2”を有し、一方の端部m2’が外枠m1に連接され、もう一方の端部m2”が懸吊板m0に連接され、この二つの端部m2’、m2”が対応し合い、同一軸線上に設置されている。(n)の態様においては、同様に外枠n1、懸吊板n0、及び外枠n1と懸吊板n0の間に連接されたフレームn2、流体を流通させるための空隙n3を有し、フレームn2が板連接部n2であるが、これに限らず、板連接部n2が同様に二つの端部n2’とn2”を有し、一方の端部n2’が外枠n1に連接され、もう一方の端部n2”が懸吊板n0に連接されるが、本実施態様において、前記板連接部n2は0〜45度の傾斜角で外枠n1及び懸吊板n0に連接されており、つまり、前記二つの端部n2’及びn2”は同一の水平軸線上に設置されず、互い違いの設置関係になっている。(o)の態様において、外枠o1、懸吊板o0、及び外枠o1と懸吊板o0の間に連接されたフレームo2、気体を流通させるための空隙o3等の構造はいずれも前述の実施例と同じであるが、そのうちフレームである板連接部o2の設計形態が(m)の態様と若干異なり、この態様において、前記板連接部o2の前記二つの端部o2’及びo2”は対応し合い、且つ同一軸線上に設置されている。
また、(p)の態様は、同様に外枠p1、懸吊板p0、及び外枠p1と懸吊板p0の間に連接されたフレームp2、流体を流通させるための空隙p3等の構造を有しており、この実施態様において、フレームとする板連接部p2は、懸吊板連接部p20、梁部p21、外枠連接部p22等の構造をさらに有しており、そのうち、梁部p21は、懸吊板p0と外枠p1との間の間隙p3に設置され、且つその設置方向は、外枠p1及び懸吊板p0に平行であり、また、懸吊板連接部p20が梁部p21と懸吊板p0との間に連接され、外枠連接部p22が梁部p21と外枠p1との間に連接され、且つ前記懸吊板連接部p20と外枠連接部p22とも対応し合い、同一軸線上に設置されている。
(q)の態様において、外枠q1、懸吊板q0、及び外枠q1と懸吊板q0の間に連接されたフレームq2、流体を流通させるための空隙q3等の構造がいずれも前述の(m)、(o)の態様と同じであるが、そのうち、フレームとする板連接部q2の設計形態が(m)、(o)の態様と若干異なり、この態様において、前記懸吊板q0は、正方形の形態で、且つその各辺がいずれも外枠q1に連接された二つの板連接部q2を有し、そのうち、各板連接部q2の二つの端部q2’とq2”とが同様に対応し合い、且つ同一軸線上に設置されている。また、(r)の態様においても、外枠r1、懸吊板r0、フレームr2及び空隙r3等の構造を有しており、フレームr2も板連接部r2とすることができるが、これに限らず、この実施例において、板連接部r2は、V字形の構造であって、つまり、前記板連接部r2も0〜45度の傾斜角で外枠r1及び懸吊板r0に連接されるため、各板連接部r2は、いずれも懸吊板r0に連接された端部r2”、外枠r1に連接された二つの端部r2’を有し、即ち、前記二つの端部b2’と端部b2”が同一の水平軸線上に設置されていない。
続いて図4Cにあるように、(s)〜(x)の態様の外観形態は図4Bに示す(m)〜(r)の形態にほぼ対応しているが、これら(s)〜(x)の態様においては、各圧電アクチュエータ13の懸吊板130は、その上に凸部130c(図中のs4、t4、u4、v4、w4、x4等の構造)がいずれも設けられており、(m)〜(r)の態様又は(s)〜(x)等の態様のいずれも、前記懸吊板130が正方形の形態に設計され、前述の低消費電力の効果を達している。また、これらの実施態様から分かるように、懸吊板130が両面平坦な平板構造であったり、一表面が凸部を備えた階段状構造であったとしても、本発明の保護範囲内にあり、且つ懸吊板130及び外枠131の間に連接されたフレーム132の形態と数量は実際の実施状況に応じて任意に変化させることができ、本発明で示す態様に限らない。また、上述したように、これら懸吊板130、外枠131及びフレーム132は、一体成型の構造としてもよいが、これに限らず、その製造方法は、従来の加工、フォトリソグラフィエッチング、レーザー加工、電気鋳造加工或いは放電加工等の方法で製造することができるが、これらに限らない。
また、図1Aと図2Aにあるように、小型流体制御装置1Aにおいてさらに有する絶縁片141、導電片15及びもう一つの絶縁片142は、圧電アクチュエータ13の下に順次対応するように設置され、且つその形態は、圧電アクチュエータ13の外枠の形態にほぼ対応している形態である。一部の実施例において、絶縁片141、142は、これに限らないが、例えばプラスチックといった絶縁が可能な材質によって構成することで、絶縁を行っており、その他の一部の実施例において、導電片15は、これに限らないが、例えば金属といった導電可能な材質によって構成することで、電気の導通を行っている。また、本実施例において、前記導電片15は、その上に導電ピン151を設置することで、電気の導通を行ってもよい。
図1Aと、図1Aに図示された小型空気圧動力装置の小型流体制御装置の局部動作を示す模式図である図5Aから図5Eを同時に参照されたい。図5Aにあるように、小型流体制御装置1Aは、気体導入板11、共振片12、圧電アクチュエータ13、絶縁片141、導電片15及びもう一つの絶縁片142等が積層してなり、本実施例において、共振片12と圧電アクチュエータ13の外枠131周縁との間の間隙g0内にこれに限らないが、例えば導電ペーストといった材料を充填することで、共振片12と圧電アクチュエータ13の懸吊板130の凸部130cとの間にある前記間隙g0の深さが維持され、さらに、気流をより迅速に流動するようにガイドすることができ、且つ懸吊板130の凸部130cと共振片12とが適切な距離を保持するため、互いの接触干渉が減少し、騒音の発生を低減することができる。
図5Aから図5Eを参照すると、図示されているとおり、気体導入板11、共振片12、圧電アクチュエータ13が順次積層するように組立てられると、共振片12の中空孔120箇所は、その上の気体導入板11とともに気体を集約するチャンバを形成し、且つ共振片12と圧電アクチュエータ13との間に、気体を一時的に保存するために用いる第一チャンバ121をさらに形成し、第一チャンバ121は、共振片12の中空孔120を介して気体導入板11の第一表面11bの中心凹部111箇所のチャンバと連通し合い、且つ第一チャンバ121の両側は、圧電アクチュエータ13のフレーム132の間の空隙135により、その下に設置された小型バルブ装置1Bと連通し合っている。
小型空気圧動力装置1の小型流体制御装置1Aが作動すると、主に圧電アクチュエータ13が電圧を受けて作動し、フレーム132を支点として垂直方向の往復振動をおこなっている。図5Bにあるように、圧電アクチュエータ13が電圧を受けて作動し、下に向かって振動すると、共振片12が軽くて薄い片状構造であるため、圧電アクチュエータ13の振動時、共振片12もそれに伴って共振し、垂直の往復振動を行い、即ち、前記気体導入板11の中心凹部111に対応する共振片12の部分も湾曲振動して変形し、つまり前記気体導入板11の中心凹部111に対応する前記共振片12の部分が共振片12の可動部12aであり、圧電アクチュエータ13が下に向かって湾曲振動すると、共振片12の可動部12aは、流体の導入及び押圧と圧電アクチュエータ13の振動による連動とにより、圧電アクチュエータ13が下に向かって湾曲振動するとともに変形し、気体が気体導入板11上の少なくとも一つの気体導入孔110から進入し、その第一表面11bの少なくとも一つの気体ガイド溝112を介して中央の中心凹部111箇所に集約し、中心凹部111に対応するように設置された共振片12上にある中央孔120を介し、下に向かって第一チャンバ121内へと流入した後、図5Cにあるように、圧電アクチュエータ13の振動による連動を受け、共振片12もこれに伴って共振し、垂直の往復振動を行っており、この時、共振片12の可動部12aもこれに伴い下に向かって振動し、圧電アクチュエータ13の懸吊板130の凸部130c上に貼着するように当接することで、懸吊板130の凸部130c以外の区域が共振片12両側の固定部12bの間にある集約チャンバとの間隔が小さくならず、且つこの共振片12の変形により、第一チャンバ121の体積が圧縮され、第一チャンバ121内の流通空間が閉鎖することで、その内部の気体を両側に向かって流動するように押圧することを促し、圧電アクチュエータ13のフレーム132の間の空隙135を介して下に向かって流動されている。図5Dにあるように、共振片12の可動部12aは、湾曲振動して変形すると、初期位置に戻り、その後圧電アクチュエータ13が電圧を受けて駆動することで、上に向かって振動し、同じように、第一チャンバ121の体積を圧迫し、またこの時、圧電アクチュエータ13が上に向かって持ち上げられ、この持ち上げの移動をdとすることができ、これにより、第一チャンバ121内の気体は、両側に向かって流動し、気体を連動して継続的に気体導入板11上の少なくとも一つの気体導入孔110から進入させ、中心凹部111に形成されたチャンバ内に流入させており、さらに、図5Eにあるように、前記共振片12は、上に向かって持ち上げられる圧電アクチュエータ13の振動を受けて上に向かって共振し、共振片12の可動部12aもまた上の位置に向かい、中心凹部111内の気体を共振片12の中央孔120から第一チャンバ121内に流入させ、圧電アクチュエータ13のフレーム132の間の空隙135を介して下の小型流体制御装置1Aへと流出している。この実施態様から分かるとおり、共振片12が垂直の往復振動を行うと、圧電アクチュエータ13との間にある間隙g0がその垂直移動の最大距離に増加することができ、つまり、これら二つの構造の間に設けられた間隙g0は、共振片12を共振時にさらに大幅な上下移動を生じさせることができ、そのうち、前記圧電アクチュエータの振動移動をdとし、前記間隙g0との差をxとすると、即ちx=g0−dであり、試験によるとx≦0μmのとき、騒音がある状態となり、x=1〜5μmのとき、小型空気圧動力装置1の最大出力空気圧が350mmHgに達し、x=5〜10μmのとき、小型空気圧動力装置1の最大出力空気圧が250mmHgに達し、x=10〜15μmのとき、小型空気圧動力装置1の最大出力空気圧が150mmHgに達しており、これら数値の対応関係は、以下の表1に示すとおりである。上述の数値は、操作電圧が±10V〜±20Vの間である。このように、この小型流体制御装置1Aを経る流路設計中において圧力勾配が発生し、気体を高速で流動させ、流路の出入方向の抵抗差異により、気体を吸入側から排出側へと伝送し、且つ排出側に気圧がある状態下でも、気体を持続的に押し出す能力があるとともに、静音の効果に達することができる。
また、一部の実施例において、共振片12の垂直往復振動周波数は圧電アクチュエータ13の振動周波数と同じとすることができ、即ち、両者は同時に上にまたは同時に下に向かわせることができ、実際の実施の状況に基づいて任意に変化させることが可能であり、本実施例に示す作動方式に限らない。
図1A、図2A、図1Aに図示された小型空気圧動力装置の集気板と小型バルブ装置の圧力蓄積動作を示す模式図である図6A及び図1Aに図示された小型空気圧動力装置の集気板と小型バルブ装置の圧力逃がし動作を示す模式図である図6Bを参照されたい。図1Aと図6Aにあるように、本発明に係る小型空気圧動力装置1の小型バルブ装置1Bは、バルブ片17及び出口板18を順次積層してなり、小型流体制御装置1Aの集気板16と組み合わせて運用されている。
本実施例において、集気板16は、表面160及び基準表面161を有し、前記表面160は、その上で凹設することで、前記圧電アクチュエータ13をその中に設置するための集気チャンバ162を形成し、小型流体制御装置1Aによって下に向かって伝送される気体は、前記集気チャンバ162に一時的に蓄積されており、且つ集気板16は、第一貫通孔163及び第二貫通孔164を包含する複数の貫通孔を有し、第一貫通孔163の一端及び第二貫通孔164の一端は、集気チャンバ162と連通し合い、もう一端は、集気板16の基準表面161上にある第一圧力リリーフチャンバ165及び第一出口チャンバ166とそれぞれ連通し合っている。また、第一出口チャンバ166箇所に凸部構造167がさらに増設され、例えば円柱構造とすることができるが、これに限らず、前記凸部構造167の高さは前記集気板16の基準表面161より高く、且つ凸部構造167の高さが0.1mm〜0.55mmの間であり、好ましくは0.2mmである。
出口板18は圧力リリーフ通孔181、出口通孔182、基準表面180、第二表面187を含み、そのうち、前記圧力リリーフ通孔181、出口通孔182は出口板18の基準表面180と第二表面187を貫通しており、前記基準表面180上に第二圧力リリーフチャンバ183及び第二出口チャンバ184を凹設し、前記圧力リリーフ通孔181を第二圧力リリーフチャンバ183の中心部分に設け、且つ第二圧力リリーフチャンバ183と第二出口チャンバ184との間に、気体の流通に用いる連通流路185をさらに有し、出口通孔182の一端は、第二出口チャンバ184と連通し合い、もう一端は、出口19と連通し合い、本実施例において、出口19は、例えば圧力機といった装置(図示されていない)と接続することができるが、これに限らない。
バルブ片17は、その上に弁孔170と複数の位置決め孔171とを有し、前記バルブ片17の厚さは、0.1mm〜0.3mmの間であり、好ましくは0.2mmである。
バルブ片17が集気板16及び出口板18の間に位置決めするように組み立てると、前記出口板18の圧力リリーフ通孔181が前記集気板16の前記第一貫通孔163、前記第二圧力リリーフチャンバ183が前記集気板16の第一圧力リリーフチャンバ165、前記第二出口チャンバ184が前記集気板16の第一出口チャンバ166にそれぞれ対応し、前記バルブ片17は、前記集気板16及び前記出口板18の間に設置され、第一圧力リリーフチャンバ165と第二圧力リリーフチャンバ183との連通を阻隔し、且つ前記バルブ片17の弁孔170は、前記第二貫通孔164及び前記出口通孔182の間に設置され、弁孔170が集気板16に位置する第一出口チャンバ166の凸部構造167に対応して設置され、この単一の弁孔170の設計により気体をその圧力差に応じて単方向に流動させるという目的を達することができる。
また、前記出口板18の圧力リリーフ通孔181の一端は、凸出して形成された凸部構造181aをさらに増設することができ、これに限らないが例えば円柱構造とすることができ、前記凸部構造181aの高さは、0.1mm〜0.55mmの間であり、好ましくは0.2mmであって、この凸部構造181aは、改良によってその高さが追加されており、前記凸部構造181aの高さは、前記出口板18の基準表面180より高くすることで、バルブ片17がより迅速に当接して圧力リリーフ通孔181を封鎖し、プレストレスの当接作用による完全な密閉効果を達するように強化している。また、出口板18は、少なくとも一つの位置規制構造188をさらに有し、前記位置規制構造188の高さは、0.2mmであり、本実施例を例とすると、位置規制構造188は、第二圧力リリーフチャンバ183内に設置され、且つ環状ブロック体の構造であるが、これに限らず、主に、小型バルブ装置1Bが圧力蓄積作業を行う際、バルブ片17を補助的に支持するために用いることで、バルブ片17が外れないように防止するとともに、バルブ片17をより迅速に開閉させることができる。
小型バルブ装置1Bが圧力の蓄積を作動した場合、主に図6Aにあるように、下に向かって伝送される小型流体制御装置1Aからの気体が提供する圧力に対応するか、或いは外部の大気圧が出口19に連接された装置(図示されていない)の内部圧力より大きいと、気体は、小型流体制御装置1Aの集気板16にある集気チャンバ162から第一貫通孔163と第二貫通孔164とをそれぞれ介して下に向かって第一圧力リリーフチャンバ165及び第一出口チャンバ166内に流入し、この時、下に向かう気体圧力は、可撓性のバルブ片17を下に湾曲変形させて第一圧力リリーフチャンバ165の体積を増大させると同時に、第一貫通孔163に対応する箇所において下に向かって平坦に貼着し、圧力リリーフ通孔181の端部に当接させ、出口板18の圧力リリーフ通孔181を封鎖することができるため、第二圧力リリーフチャンバ183内にある気体は、圧力リリーフ通孔181箇所から流出してしまうことがない。本実施例は、圧力リリーフ通孔181端部に凸部構造181aを増設する設計を利用することで、バルブ片17が迅速に圧力リリーフ通孔181に当接されてこれを封鎖し、プレストレスの当接作用による完全な密封効果を達するように強化し、同時に、圧力リリーフ通孔181周辺に周設された位置規制構造188を介することで、凹みが発生しないようにバルブ片17を補助的に支持している。一方では、気体が第二貫通孔164から下に向かって第一出口チャンバ166内に流入し、且つ第一出口チャンバ166箇所に対応するバルブ片17も下に向かって湾曲変形するため、これに対応する弁孔170は下に向かって開かれ、気体が第一出口チャンバ166から弁孔170を経由して第二出口チャンバ184内へ流入し、出口通孔182から出口19及び出口19に連接された装置(図示されていない)内に流入することで、前記装置に対して圧力蓄積の動作を行うことができる。
小型バルブ装置1Bが圧力逃がしを行った場合、図6Bにあるように、小型流体制御装置1Aの気体伝送量を調整することで、気体を集気チャンバ162内に入らないようにするか、出口19に連接された装置(図示されていない)の内部圧力が外部の大気圧より大きいと、小型バルブ装置1Bに圧力を解放させることができる。この時、気体は、出口19と連接する出口通孔182から第二出口チャンバ184内に入力し、第二出口チャンバ184の体積を膨張させ、可撓性のバルブ片17を上に湾曲するように変形させ、上に向かって集気板16上に平坦に貼着、当接させるため、バルブ片17の弁孔170は、集気板16に当接して閉じられる。本実施例においては、第一出口チャンバ166に凸部構造167を増設した設計を利用することができることから、可撓性のバルブ片17が上に向かって湾曲変形し、より迅速に当接することで、弁孔170がより有利にプレストレスの当接作用を達成し、完全に貼付した密閉状態とすることができるため、初期状態にある場合、バルブ片17の弁孔170は、前記凸部構造167に緊密に当接して閉じられ、前記第二出口チャンバ184内の気体は、第一出口チャンバ166内に逆流しないことから、より良い気体漏洩の防止という効果を達している。また、第二出口チャンバ184内の気体は、連通流路185を介して第二圧力リリーフチャンバ183内へ流れ、第二圧力リリーフチャンバ183の体積を拡張し、第二圧力リリーフチャンバ183に対応するバルブ片17を同様に上に向かって湾曲変形させることができ、この時、バルブ片17は当接しておらず、圧力リリーフ通孔181端部を封鎖していないため、前記圧力リリーフ通孔181は開いた状態、即ち、第二圧力リリーフチャンバ183内の気体は圧力リリーフ通孔181から外部に流出し、圧力逃がし作業を行っている。本実施例は、圧力リリーフ通孔181端部に増設した凸部構造181a、或いは第二圧力リリーフチャンバ183内に設置した位置規制構造188を利用して、可撓性のバルブ片17を上に向かってより迅速に湾曲変形させ、より有利に圧力リリーフ通孔181が閉じた状態を離脱させることができる。このように、この単方向の圧力逃がし作業によって出口19に連接された装置(図示されていない)内の気体を、排出して圧力を低下させたり、完全に排出して圧力逃がし作業を完了したりすることができる。
図1A、図2Aと、図1Aに図示された小型空気圧動力装置の圧力蓄積動作を示す模式図である図7Aから図7Eとを同時に参照されたい。図7Aにあるように、小型空気圧動力装置1は、小型流体制御装置1Aと小型バルブ装置1Bとの組み合わせによってなり、そのうち、小型流体制御装置1Aは 上述のように、気体導入板11、共振片12、圧電アクチュエータ13、絶縁片141、導電片15、もう一つの絶縁片142、集気板16等の構造が順次積層して組み立てられ、位置決めしてなり、共振片12と圧電アクチュエータ13との間は、間隙g0を有し、且つ共振片12と圧電アクチュエータ13との間に第一チャンバ121を有しており、小型バルブ装置1Bは、同様に、バルブ片17及び出口板18等が順次積層して組み立てられ、前記小型流体制御装置1Aの集気板16上に位置決めしてなり、小型流体制御装置1Aの集気板16と圧電アクチュエータ13とは、そのの間に集気チャンバ162を有し、集気板16の基準表面161では第一圧力リリーフチャンバ165と第一出口チャンバ166とがさらに凹設され、出口板18の基準表面180では第二圧力リリーフチャンバ183と第二出口チャンバ184とがさらに凹設されており、本実施例において、前記小型空気圧動力装置による操作電圧が±10V〜±16Vであることと、これら複数の異なる圧力チャンバに圧電アクチュエータ13の駆動と、共振片12、バルブ片17の振動とを組み合わせることとで、気体を下に向かって圧力を蓄積して伝送している。
図7Bにあるように、小型流体制御装置1Aの圧電アクチュエータ13が電圧を受けて作動し、下に向かって振動すると、気体は、気体導入板11上にある気体導入孔110から小型流体制御装置1A内に進入し、少なくとも一つの気体ガイド溝112を介してその中心凹部111箇所に集約し、さらに共振片12上にある中空孔120を介して下に向かって第一チャンバ121内へ流入している。その後、図7Cにあるように、圧電アクチュエータ13の振動の共振作用を受けたことにより、共振片12もこれに伴い往復振動し、即ち下に向かって振動し、圧電アクチュエータ13の懸吊板130の凸部130c上に接近し、この共振片12の変形により、気体導入板11の中心凹部111箇所にあるチャンバの体積が増大し、同時に第一チャンバ121の体積が圧縮され、第一チャンバ121内の気体が両側に向かって流動するように押圧されることが促され、圧電アクチュエータ13のフレーム132の間の空隙135を介して下に流通することで、小型流体制御装置1Aと小型バルブ装置1Bとの間にある集気チャンバ162内へと流れ、さらに集気チャンバ162と連通し合う第一貫通孔163及び第二貫通孔164から下に向かって第一圧力リリーフチャンバ165及び第一出口チャンバ166内へと対応して流れ込んでおり、この実施態様から分かるように、共振片12が垂直の往復振動を行うと、圧電アクチュエータ13との間にある間隙g0によりその垂直移動の最大距離が増加され、つまり、前記二つの構造の間に設けられた間隙g0は、共振片12の共振時に、より大きな幅の上下移動を生じさせることができる。
続いて、図7Dにあるように、小型流体制御装置1Aの共振片12が初期位置に戻り、圧電アクチュエータ13が電圧を受けて駆動し、上に向かって振動し、そのうち、前記圧電アクチュエータの振動の移動をdとし、前記間隙g0との差をxとすると、即ちx=g0−dであり、試験によるとx=1〜5μm、前記操作電圧が±10V〜±16Vの場合、その最大出力空気圧が少なくとも300mmHgとなるが、これに限らない。同じように、第一チャンバ121の体積が押圧されることで、第一チャンバ121内の気体が両側に流動し、且つ圧電アクチュエータ13のフレーム132の間にある空隙135から集気チャンバ162、第一圧力リリーフチャンバ165、第一出口チャンバ166内に継続的に流入し、これにより、第一圧力リリーフチャンバ165及び第一出口チャンバ166内の気圧が大きくなり、可撓性のバルブ片17が下に向かって湾曲変形するようになり、第二圧力リリーフチャンバ183内において、バルブ片17は下に向かって貼着して圧力リリーフ通孔181端部の凸部構造181aを当接し、圧力リリーフ通孔181が封鎖されるとともに、第二出口チャンバ184内において、出口通孔182に対応するバルブ片17上の弁孔170は下に向かって開かれ、第二出口チャンバ184内の気体が出口通孔182から下に向かって出口19及び出口19と連接する任意の装置(図示されていない)に伝送され、圧力蓄積作業という目的を達している。最後に、図7Eにあるように、小型流体制御装置1Aの共振片12が共振して上に向かって移動し、気体導入板11の第一表面11bの中心凹部111内にある気体が共振片12の中空孔120から第一チャンバ121内に流入し、さらに圧電アクチュエータ13のフレーム132の間にある空隙135から下に向かって集気板16内へと継続的に伝送されると、この気体圧力は、下に向かって継続的に増加するため、気体は集気チャンバ162、第二貫通孔164、第一出口チャンバ166、第二出口チャンバ184及び出口通孔182を介して出口19及び出口19と連接する任意の装置内へと継続的に流れ、この圧力蓄積作業は、外部の大気圧と装置内の圧力差により駆動することができるが、これに限らない。
出口19と連接する装置(図示されていない)内部の圧力が外部の圧力より大きくなると、小型空気圧動力装置1は、図8にあるような降圧、或いは圧力を逃がす作業を行うことができ、降圧、或いは圧力を逃がす方法は、主に上述のように、小型流体制御装置1Aの気体伝送量を調整することで、気体を集気チャンバ162内に入らないようにし、この時、気体は、出口19と連接する出口通孔182から第二出口チャンバ184内に入ることで、第二出口チャンバ184の体積が膨張し、可撓性のバルブ片17が上に向かって湾曲変形し、第一出口チャンバ166の凸部構造167に上に向かって貼着して当接し、バルブ片17の弁孔170が閉じ、即ち、第二出口チャンバ184内の気体が第一出口チャンバ166内に逆流しないようになり、また、第二出口チャンバ184内の気体は、連通流路185を介して第二圧力リリーフチャンバ183内へと流れ、さらに圧力リリーフ通孔181から圧力逃がし作業が行われている。このように、この小型バルブ装置1Bの単方向の気体伝送作業によって出口19と連接する装置内の気体は、排出されて降圧するか、或いは完全に排出されて圧力逃がし作業を完了している。
本発明が用いる懸吊板130は、正方形の形態であって、懸吊板130の辺の長さが縮小され、懸吊板130の面積もこれに伴って徐々に縮小すると、寸法が縮小されたことで、懸吊板130の剛性が向上し、且つ内部の気体流路の容積が減少し、空気の押圧或いは圧縮に有利となり、最大出力空気圧が向上し、且つ懸吊板130の垂直振動時に発生する水平方向の変形も減少し、圧電アクチュエータ13が作動する際、同一の垂直方向上に維持され、傾斜しにくくなり、これにより、圧電アクチュエータ13と共振片12、或いはその他組み立て部材の間の衝突による干渉を減少することで、騒音の発生が減少し、製品の不具合発生率が低減されることが分かった。このことから、圧電アクチュエータ13の懸吊板130の寸法が縮小すると、圧電アクチュエータ13もより小さくすることができ、これにより、出力空気圧の機能を向上させるだけでなく、騒音も減少され、且つ製品の不具合発生率を抑えることができる。これに対し、寸法が大きい懸吊板130の出力空気圧は、小さく且つ不良発生率が比較的高いことが分かった。
また、懸吊板130と圧電セラミック板133は、前記小型空気圧動力装置1の要であって、両者の面積が減少するに伴い、前記小型空気圧動力装置1の面積も同時に縮小し、その重さも軽くなることで、前記小型空気圧動力装置1は体積が大きいという制限を受けることなく、モバイルデバイス上に容易に設置することができる。本発明に係る小型空気圧動力装置1は、薄型化のトレンドに達成するために、小型流体制御装置1Aと小型バルブ装置1Bとを組み立てたときの全体厚さを1.5mm〜4mmの高さにし、小型空気圧動力装置1に軽便で快適な携帯性を具備させるという目的を達成するとともに、医療器材や関連設備において広く応用することができる。
上述をまとめると、本発明の小型空気圧動力装置は、主に小型流体制御装置と小型バルブ装置とを組み合わせることで、気体を小型流体制御装置上の気体導入孔から進入させ、圧電アクチュエータの作動により、気体を設計後の流路と圧力チャンバ内とで圧力勾配を生じさせ、気体を高速流動させて小型バルブ装置内へ伝送し、さらに小型バルブ装置の単方向バルブ設計により、気体を単方向に流動させ、圧力を出口と連接する任意の装置内に累積させることができる。降圧、或いは圧力逃がしを行いたい場合、小型流体制御装置の伝送量を調整し、気体を出口と連接する装置から小型バルブ装置の第二出口チャンバに伝送し、連通流路を介して第二圧力リリーフチャンバへと伝送してから、圧力リリーフ通孔より流出させ、気体を迅速に伝送することを達し、同時に、静音の効果を達成するとともに、小型空気圧動力装置の全体体積を減少して薄型化し、小型空気圧動力装置に簡便で快適な携帯性を具備させるという目的を達し、医療器材や関連設備において広く応用することができる。
本発明について上述のように実施例に基づいて詳細に説明したが、発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であればさまざまな工夫と修飾が可能であり、それらはいずれも本発明に係る特許請求の範囲が求める保護を逸脱しない。