JP2018077045A - 倒壊判定ユニット、被害状況推定装置、端末、倒壊検知システム、倒壊判定方法、および倒壊判定プログラム - Google Patents

倒壊判定ユニット、被害状況推定装置、端末、倒壊検知システム、倒壊判定方法、および倒壊判定プログラム Download PDF

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純一 和田
哲二 大和
Tetsuji Yamato
哲二 大和
皓正 高塚
Hiromasa Takatsuka
皓正 高塚
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Keitaku Kanemoto
径卓 金本
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Hiroshi Sugawara
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【課題】地震等により構造物が倒壊したかどうかの判定が簡単に行える技術を提供する。【解決手段】構造物に取り付けた絶対圧センサ3によってセンシングされた絶対圧の計測値を記憶ユニット12のセンシングデータ記憶領域12aに記憶する。倒壊判定部11aは、記憶ユニット12のセンシングデータ記憶領域12aに記憶している絶対圧センサ3によってセンシングされた絶対圧の計測値を用いて、この絶対圧センサ3を取り付けた構造物が倒壊したかどうかを判定する。【選択図】図3

Description

この発明は、一戸建て住宅、マンション、オフィスビル、橋梁、ガードレール、トンネル等の様々な種類の構造物について、その構造物の倒壊を判定する技術に関する。
従来、地震による被害を、上空から撮像した画像(例えば、人工衛星等から撮像した画像)を用いて推定する技術が特許文献1で提案されている。特許文献1に記載された技術は、地震発生前に上空から撮像した画像と、地震発生後に上空から撮像した画像とを比較し、建物の倒壊等を推定する構成である。
特開2003−287573号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術は、上空から撮像した画像が不鮮明であると、建物の倒壊を検出できない。すなわち、特許文献1に記載された技術は、上空から鮮明な画像が撮像できる状況であることを前提したものである。言い換えれば、特許文献1に記載された技術では、上空から鮮明な画像が撮像できない状況であると、建物の倒壊を推定できない。
一方で、地震が発生すると、この地震に誘発されて火山が噴火することがある。また、地震により火災(地震火災)が引き起こされることもある。火山の噴火や、地震火災が発生すると、大気中に含まれる微粒子が増加するので、上空から撮像した画像が不鮮明になる。大気中に含まれる微粒子が増加する要因には、上記した火山の噴火や、地震火災の発生に限らず、雨雲の発生等、他にも多数ある。
この発明の目的は、地震等により構造物が倒壊したかどうかの判定が簡単に行える技術を提供することにある。
この発明の倒壊判定ユニットは、上記目的を達するために、以下のように構成している。
高度関連データ記憶部が、構造物に取り付けたセンサによってセンシングされた、センシング対象物の高さに関連する計測値を高度関連データとして記憶する。ここで言う構造物とは、一戸建て住宅、マンション、オフィスビル、橋梁、ガードレール、トンネル等である。センシング対象物は、センサ本体であってもよいし、センサによって検知される被検知物であってもよい。センシング対象物がセンサ本体である場合には、構造物におけるセンサ本体の取り付け高さに関連する計測値(例えば、絶対圧)を高度関連データにすればよい。また、センシング対象物がセンサによって検知される被検知物である場合には、センサと被検知物との高さ方向にかかる距離の成分を含む計測値を高度関連データにすればよい。例えば、センサおよび被検知物を、構造物の高さが異なる位置に取り付け、このセンサで被検知物との距離をセンシングし、その計測値を高度関連データにすればよい。
倒壊判定部は、高度データ記憶部に記憶している高度関連データを用いて、センサを取り付けた構造物が倒壊したかどうかを判定する。構造物が倒壊すると、その構造物に取り付けたセンサの取り付け高さや、センサによって検知される被検知物の取り付け高さが変化するので、高度関連データであるセンサの計測値が変化する。このため、倒壊判定部は、高度関連データであるセンサの計測値によって、構造物が倒壊したかどうかを判定できる。
例えば、倒壊判定部は、センサによってセンシングされた計測値である高度関連データの大きさによって、このセンサを取り付けた構造物が倒壊したかどうかを判定する構成であってもよい。また、倒壊判定部は、センシングタイミングが異なる高度関連データである計測値の変化量を用いて、このセンサを取り付けた構造物が倒壊したかどうかを判定する構成であってもよい。
さらには、倒壊判定部は、構造物に取り付けた一対のセンサによってセンシングされた、センシング対象物の高さに関連する一対の計測値を用いて、このセンサを取り付けた構造物が倒壊したかどうかを判定する構成にしてもよい。この場合、倒壊判定部は、一対のセンサによってセンシングされた一対の計測値の差分を用いて、センサを取り付けた構造物が倒壊したかどうかを判定する構成にするのがよい。例えば、倒壊判定部は、一対のセンサによってセンシングされた一対の計測値の差分と、この差分に対する閾値との比較により、センサを取り付けた構造物が倒壊したかどうかを判定すればよい。
このように、構造物が倒壊したかどうかの判定が簡単に行える。
また、この発明にかかる倒壊検知システムは、ネットワークを介して、被害状況推定装置に端末が接続される。端末は、構造物側に設置される。この倒壊検知システムでは、倒壊判定ユニットは、被害状況推定装置に設けてもよいし、端末に設けてもよい。
この発明によれば、地震等により構造物が倒壊したかどうかの判定が簡単に行える。
倒壊検知システムを示す概略図である。 図2(A)は、絶対圧センサを取り付けた一戸建ての住宅が倒壊していない状態の例を示し、図2(B)は、絶対圧センサを取り付けた一戸建ての住宅が倒壊した状態の例を示している。 被害状況推定装置の主要部の構成を示すブロック図である。 センシングデータ記憶領域に記憶されている、ある端末のセンシングデータを示す図である。 端末の主要部の構成を示すブロック図である。 被害状況推定装置の動作を示すフローチャートである。 端末の動作を示すフローチャートである。 出力装置における被害状況データに基づく画面表示の例を示す図である。 別の例にかかる被害状況推定装置の主要部の構成を示すブロック図である。 別の例にかかる端末の主要部の構成を示すブロック図である。 倒壊データを示す図である。 別の例にかかる被害状況推定装置の動作を示すフローチャートである。 別の例にかかる端末の動作を示すフローチャートである。 図14(A)は、一対の絶対圧センサを取り付けた一戸建ての住宅が倒壊していない状態の例を示し、図14(B)は、一対の絶対圧センサを取り付けた一戸建ての住宅が倒壊した状態の例を示している。
以下、この発明の実施形態である倒壊検知システムについて説明する。
図1は、この例にかかる倒壊検知システムを示す概略図である。この倒壊検知システムは、被害状況推定装置1と、複数の端末2とを備えている。各端末2は、その端末2で倒壊を検知する構造物に割り当てている。ここでいう構造物は、一戸建て住宅、マンション、オフィスビル、橋梁、ガードレール、トンネル等の人工物である。端末2は、その端末2を割り当てた構造物内、またはその構造物の周辺に設置している。各端末2は、ネットワーク8を介して被害状況推定装置1との間でデータ通信を行う。
また、各端末2には、この例では、絶対圧センサ3、およびGPSセンサ4が割り当てられている。絶対圧センサ3は、公知のように絶対圧をセンシングするセンサである。この例では、この発明で言うセンシング対象物が絶対圧センサ3であり、この絶対圧センサ3によってセンシングされた絶対圧の計測値が、この発明で言う高度関連データに相当する。この絶対圧センサ3は、例えば、高低差5cmに相当する0.6Paの気圧変化のセンシングが行えるものである(http://www.omron.co.jp/press/2016/01/c0112.html参照)。また、GPSセンサ4は、公知のように位置(緯度経度)をセンシングするセンサである。GPSセンサ4がセンシングした緯度経度の計測値を、ここでは位置データと言う。
絶対圧センサ3は、所定のセンシングタイミングで絶対圧をセンシングし、その計測値である絶対圧を端末2に入力する。GPSセンサ4は、所定のセンシングタイミングで位置(緯度経度)をセンシングし、その計測値である位置データを端末2に入力する。絶対圧センサ3、およびGPSセンサ4は、端末2に有線で接続される構成であってもよいし、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))等の近距離無線通信で接続される構成であってもよい。この例では、絶対圧センサ3、およびGPSセンサ4は、端末2に近距離無線通信で接続される構成であるとして説明する。
絶対圧センサ3、およびGPSセンサ4は、倒壊を判定する構造物に取り付けている。絶対圧センサ3、およびGPSセンサ4は、取り付けた構造物に割り当てられている端末2に接続される。絶対圧センサ3は、構造物が倒壊する前後において、センシングした絶対圧の計測値の変化量が大きくなるように取り付けるのがよい。具体的には、絶対圧センサ3は、なるべく構造物の高い位置に取り付けるのがよい。言い換えれば、絶対圧センサ3は、構造物が倒壊したときに、高さ方向に下がる距離が長くなるように取り付けるのがよい。例えば、構造物が一戸建ての住宅であれば、絶対圧センサ3は最上階の天井や屋根等に取り付けるのがよい。また、構造物がマンションや、オフィスビルであれば、絶対圧センサ3は、屋上や屋上付近の壁面に取り付ければよい。また、構造物が橋梁であれば、絶対圧センサ3は、橋脚の上面や、橋桁の側面等に取り付ければよい。また、構造物がガードレールであれば、絶対圧センサ3は支柱の天端付近に取り付ければよい。また、構造物がトンネルであれば、絶対圧センサ3はトンネルの天井等に取り付ければよい。GPSセンサ4は、絶対圧センサ3の周辺に取り付けるのが好ましい。
なお、絶対圧センサ3は、構造物が倒壊したときに、高さ方向に数m(2〜5m)程度下がる位置に取り付けてあれば、構造物が倒壊したかどうかを判定できる。
図2は、絶対圧センサを一戸建ての住宅(構造物)の屋根付近に取り付けた例を示している。図2(A)は、絶対圧センサを取り付けた一戸建ての住宅が倒壊していない状態の例を示し、図2(B)は、絶対圧センサを取り付けた一戸建ての住宅が倒壊した状態の例を示している。図2に示すように、絶対圧センサ3は、取り付けた構造物(ここでは、一戸建ての住宅)が倒壊すると、高さ方向における位置がh(m)だけ低下する。したがって、絶対圧センサ3によりセンシングされる絶対圧の計測値は、構造物の倒壊前後で、ΔP変化する。
ΔP=h×12Pa
例えば、h=3mであれば、ΔP=36Paである。
端末2は、絶対圧センサ3がセンシングした絶対圧の計測値、およびGPSセンサ4がセンシングした位置の計測値を含むセンシングデータを、ネットワーク8を介して被害状況推定装置1に送信する。
被害状況推定装置1は、端末2毎に、その端末2から送信されてきたセンシングデータに含まれている絶対圧センサ3がセンシングした絶対圧の計測値を用いて、その端末2が割り当てられている構造物が倒壊したかどうかを判定する。
また、図1に示す出力装置9は、地震等により倒壊した構造物の位置や構造物の倒壊にかかる被害状況等を示す画面を表示するものであり、本発明において必須の構成ではない。出力装置9は、図1に示すようにネットワーク8を介して被害状況推定装置1に接続される構成であってもよいし、有線で被害状況推定装置1に直接接続される構成であってもよい。また、出力装置9は、被害状況推定装置1に一体的に構成したものであってもよい。
図3は、被害状況推定装置の主要部の構成を示すブロック図である。この例の被害状況推定装置1は、制御ユニット11と、記憶ユニット12と、通信ユニット13とを備えている。
制御ユニット11は、被害状況推定装置1本体の動作を制御する。また、制御ユニット11は、倒壊判定部11a、倒壊位置取得部11b、および倒壊件数計数部11cを有している。この例では、この制御ユニット11が、この発明にかかる倒壊判定方法を実行する。また、この発明にかかる倒壊判定プログラムは、制御ユニット11にインストールされ。この制御ユニット11で実行される。
制御ユニット11は、ハードウェアCPU、メモリ、その他の電子回路によって構成されている。ハードウェアCPUが、倒壊判定部11a、倒壊位置取得部11b、および倒壊件数計数部11cとして機能する。また、メモリは、この発明にかかる倒壊判定プログラムを展開する領域や、この倒壊判定プログラムの実行時に生じたデータ(記憶ユニット12から読み出したセンシングデータや、後述する倒壊件数の計数値等)を一時記憶する領域を有している。制御ユニット11は、ハードウェアCPU、およびメモリ等を一体化したLSIであってもよい。
倒壊判定部11aは、端末2から送信されてきたセンシングデータ(絶対圧センサ3によりセンシングされた絶対圧の計測値)を用いて、この端末2が割り当てられている構造物が倒壊したかどうかを判定する。倒壊位置取得部11bは、倒壊判定部11aにおいて倒壊したと判定された構造物に割り当てている端末2から送信されてきたGPSセンサ4のセンシングデータによって、この構造物の位置を取得する。倒壊件数計数部11cは、倒壊判定部11aにおいて倒壊したと判定された構造物の件数を計数する。
記憶ユニット12は、ネットワーク8を介して接続される端末2毎に、その端末2から送信されてきたセンシングデータをセンシングデータ記憶領域12aに記憶する。図4は、センシングデータ記憶領域に記憶されている、ある端末のセンシングデータを示す図である。すなわち、センシングデータ記憶領域12aには、図4に示すセンシングデータが端末2毎に記憶される。
図4に示すセンシングデータは、IDが0001234である端末2にかかるものである。センシングデータは、図4に示すように、センシング日時、絶対圧センサ3によりセンシングされた絶対圧の計測値、およびGPSセンサ4によりセンシングされた位置の計測値(緯度経度)を対応付けて登録したものである。この例では、記憶ユニット12のセンシングデータ記憶領域12aは、ネットワーク8を介して接続される端末2毎に、少なくとも2回分のセンシングデータ(前回、および今回送信されてきたセンシングデータ)を記憶できればよい。センシングデータ記憶領域12aが、この発明で言う高度関連データ記憶部を有する。
また、この発明にかかる倒壊判定ユニットは、この例では、上述した制御ユニット11、および記憶ユニット12によって構成される。すなわち、この例では、被害状況推定装置1が、この発明にかかる倒壊判定ユニットを備えている。
通信ユニット13は、ネットワーク8を介して端末2、および出力装置9との間におけるデータ通信を制御する。
図5は、端末の主要部の構成を示すブロック図である。端末2は、制御ユニット21と、通信ユニット22と、近距離無線通信ユニット23とを備えている。
制御ユニット21は、端末2本体の動作を制御する。また、制御ユニット21は、ハードウェアCPU、メモリ、その他の電子回路によって構成されている。
通信ユニット22は、ネットワーク8を介して被害状況推定装置1との間におけるデータ通信を制御する。
近距離無線通信ユニット23は、絶対圧センサ3、およびGPSセンサ4から送信されてきたセンシングデータの受信を行う。近距離無線通信ユニット23における無線通信は、例えばブルートゥース(Bluetooth(登録商標))で行われる。
以下、この例にかかる倒壊検知システムの被害状況推定装置1、および端末2の動作について説明する。図6は、この例の被害状況推定装置の動作を示すフローチャートである。図7は、この例の端末の動作を示すフローチャートである。
端末2は、図7に示すように、所定のセンシングタイミングになると、センシングデータを取得する(s11、s12)。センシングタイミングは、この例では(図4に示す例では)、前回のセンシングタイミングから1分経過したタイミングであるが、絶対圧センサ3による絶対圧の計測値から構造物の倒壊が適正に判定できるタイミングであれば、どのようなタイミングに設定してもよい。
s12では、端末2は、近距離無線通信ユニット23における絶対圧センサ3との近距離無線通信で、この絶対圧センサ3がセンシングした絶対圧の計測値を取得する。また、端末2は、近距離無線通信ユニット23におけるGPSセンサ4との近距離無線通信で、このGPSセンサ4がセンシングした位置の計測値を取得する。
端末2は、通信ユニット22において、s12で取得したセンシングデータ(絶対圧センサ3がセンシングした絶対圧の計測値、およびGPSセンサ4がセンシングした位置の計測値)を、被害状況推定装置1に送信し(s13)、s11に戻る。s13では、端末2は、自端末のIDを用いて、被害状況推定装置1との通信を確立している。端末2のIDは、ネットワーク8を介した通信で使用するIPアドレスであってもよい。
また、被害状況推定装置1は、図6に示すように、ネットワーク8を介して接続されるいずれかの端末2から送信されてきたセンシングデータ(絶対圧センサ3がセンシングした絶対圧の計測値、およびGPSセンサ4がセンシングした位置の計測値)を通信ユニット13で受信するか、または被害状況出力タイミングになるのを待つ(s1、s2)。
被害状況推定装置1は、通信ユニット13でいずれかの端末2から送信されてきたセンシングデータを受信すると、受信したセンシングデータをセンシングデータ記憶領域12aに記憶する(s3)。s3では、今回受信したセンシングデータを、このセンシングデータを送信してきた端末2にかかるものとして記憶する。被害状況推定装置1は、端末2との通信の確立において、この端末2のIDを用いているので、s1で受信したセンシングデータを送信してきた端末2を特定できる。
s3では、その端末2に割り当てているセンシングデータの記憶領域が一杯であれば(新たなセンシングデータを追加記憶する領域の空きがなければ)、時間的に最も古いセンシングデータを削除し、今回受信したセンシングデータを記憶する。
倒壊判定部11aは、今回端末2から受信したセンシングデータを用いて、この端末2が割り当てられている構造物が倒壊したかどうかを判定する(s4)。s4にかかる倒壊判定処理は、今回センシングデータを受信した端末2が割り当てられている構造物について行う。
例えば、倒壊判定部11aは、今回の受信した絶対圧の計測値P(t)から、前回受信した絶対圧の計測値P(t−1)を減算した変化量ΔP(ΔP=P(t)−P(t−1))を算出する。倒壊判定部11aは、算出した変化量ΔPが、この構造物に対して予め定めた倒壊判定閾値α1以上であれば(ΔP≧α1であれば)、構造物が倒壊したと判定する(ΔPが、予め定めた倒壊判定閾値α1未満であれば、構造物が倒壊していないと判定する。)。
倒壊判定閾値αは、構造物が倒壊したときに、絶対圧センサ3が高さ方向に下がる距離に応じて定めている。例えば、構造物の倒壊によって、その構造物に取り付けた絶対圧センサ3が高さ方向にX(m)下がる場合、倒壊判定閾値α1は、
α1=(X×12)×γ1
にすればよい。但し、γ1は、絶対圧センサ3の計測誤差や、構造物が倒壊したときに、その倒壊状況によって絶対圧センサ3の高さ方向の位置が変動する成分を吸収するための比例定数であり、例えば、0.7〜0.9程度の値にすればよい。
また、倒壊判定閾値α1は、
α1=(X×12)−γ2
にしてもよい。γ2も、絶対圧センサ3の計測誤差や、構造物が倒壊したときに、その倒壊状況によって絶対圧センサ3の高さ方向の位置が変動する成分を吸収するための定数である。γ2は、構造物が倒壊したときに、その倒壊状況によって絶対圧センサ3の高さ方向の位置が1m程度変動するのであれば、γ=6にすればよい。
また、上記の説明では、倒壊判定部11aは、今回の受信した絶対圧の計測値P(t)から、前回受信した絶対圧の計測値P(t−1)を減算した変化量ΔPを用いて、構造物が倒壊したかどうかを判定するとしたが、今回の受信した絶対圧の計測値P(t)の計測値の大きさによって、構造物が倒壊したかどうかを判定してもよい。
具体的には、倒壊判定部11aは、今回の受信した絶対圧の計測値P(t)が、この構造物に対して予め定めた倒壊判定閾値α2以上であれば(P(t)≧α2であれば)、構造物が倒壊したと判定する(P(t)が、予め定めた倒壊判定閾値α2未満であれば、構造物が倒壊していないと判定する。)。
なお、この場合には、大気圧の変動の影響を受けるが、構造物が倒壊したかどうかの判定が簡単に行える。
また、s4では、絶対圧センサ3による最近n+1回分の絶対圧の計測値を用い、
ΔP1=P(t)−P(t−1)
ΔP2=P(t)−P(t−2)
ΔP3=P(t)−P(t−3)
・・・・
ΔPn=P(t)−P(t−n)
を算出し、ΔP1〜ΔPnの中に、その値が倒壊判定閾値α1以上であるものが、m個以上(m≦n)あると、この端末2が割り当てられている構造物が倒壊したと判定し、m個未満であると、この端末2が割り当てられている構造物が倒壊していないと判定する構成にしてもよい。この場合、記憶ユニット12のセンシングデータ記憶領域12aは、ネットワーク8を介して接続される端末2毎に、少なくともn+1回分のセンシングデータを記憶できればよい。
さらに、上記の例では、下限の閾値である倒壊判定閾値α1、α2のみを用いて、構造物が倒壊しているかどうかを判定するとしたが、上限の閾値α3も用いて構造物が倒壊しているかどうかを判定してもよい。倒壊判定部11aにおいて、構造物が倒壊したかどうかの判定に、上限の閾値α3を用いることで、大気圧の急激な変化によって、構造物が倒壊したと誤判定するのを抑えられる。
具体的には、上記した1番目の例においては、今回受信した絶対圧の計測値P(t)から、前回受信した絶対圧の計測値P(t−1)を減算した変化量ΔPが、α1≦ΔP≦α3の範囲内であれば、構造物が倒壊したと判定し、この範囲内で無ければ、構造物が倒壊していないと判定するようにしてもよい。
また、上記した2番目の例においては、今回受信した絶対圧の計測値P(t)が、α2≦P(t)≦α3の範囲内であれば、構造物が倒壊したと判定し、この範囲内で無ければ、構造物が倒壊していないと判定するようにしてもよい。
さらに、上記した3番目の例においては、ΔP1〜ΔPnの中に、その値がα1以上であり、且つα3以下の範囲内であるものがm個以上(m≦n)であると、この端末2が割り当てられている構造物が倒壊したと判定し、m個未満であると、この端末2が割り当てられている構造物が倒壊していないと判定するようにしてもよい。
なお、上記したs4にかかる判定手法は、あくまでも例示であり、絶対圧センサ3の計測値を用いて、上記以外の手法で構造物の倒壊を判定してもよい。また、倒壊判定閾値α1、α2、α3は、上述したように構造物毎(端末2毎)に設定されるものである。各端末2に対する倒壊判定閾値α1、α2、α3は、記憶ユニット12に記憶しておけばよい。
被害状況推定装置1は、倒壊判定部11aがs4で構造物が倒壊していないと判定すると、s1に戻る。
一方、被害状況推定装置1は、倒壊判定部11aがs4で構造物が倒壊したと判定すると、倒壊件数計数部11cが倒壊件数の計数値を1カウントアップする(s5)。また、倒壊位置取得部11bが、今回倒壊したと判定した構造物の位置、すなわちGPSセンサ4でセンシングした位置を倒壊した構造物の位置として記憶し(s6)、s1に戻る。s5、s6にかかる処理は、その順番が逆であってもよい。
なお、倒壊件数計数部11cにより計数される倒壊件数の計数値、および倒壊位置取得部11bにより取得される倒壊した構造物の位置は、制御ユニット11が備えるメモリに記憶する構成であってもよいし、記憶ユニット12に設けた記憶領域に記憶する構成であってもよい。
また、被害状況推定装置1は、s2で被害状況出力タイミングであると判定すると、その時点において倒壊件数計数部11cが計数している構造物の倒壊件数、および倒壊位置取得部11bが取得した倒壊したと判定された構造物の位置を含む倒壊状況データを、通信ユニット13おいて出力装置9に送信し(s7)、s1に戻る。被害状況出力タイミングは、予め定めたタイミングであってもよいし、出力装置9から倒壊状況データを要求されたタイミングであってもよいし、s4で構造物が倒壊したと判定された直後のタイミングであってもよいし、これら以外のタイミングであってもよい。
図8は、出力装置における被害状況データに基づく画面表示の例を示す図である。図8に示すように、出力装置9は、s4で倒壊したと判定された構造物の位置を地図上にマーキングした画面を表示する。また、この画面には、画面に表示している地図が示す地区において、s4で倒壊したと判定された構造物の件数(倒壊件数)が表示されている。したがって、オペレータ等は、この画面を見ることによって、該当地区における構造物の倒壊にかかる被害の大きさや、構造物の倒壊が集中している場所等が簡単に確認できる。
このように、この例にかかる倒壊検知システムでは、被害状況推定装置1が、構造物に取り付けた絶対圧センサ3によりセンシングされた絶対圧の計測値により、構造物が倒壊したかどうかを判定する。したがって、地震等により構造物が倒壊したかどうかの判定が簡単に行える。また、地震による火山の噴火や、地震火災の発生等の二次災害に影響されることなく、地震等による構造物の倒壊を判定できる。
次に、この発明の別の例にかかる倒壊検知システムについて説明する。この例にかかる倒壊検知システムも図1に示した構成であるが、以下に示すように、被害状況推定装置1および端末2の構成が異なる。
図9は、この例にかかる被害状況推定装置の主要部の構成を示す図である。図10は、この例にかかる端末の主要部の構成を示すブロック図である。図9では、図3に示した構成と同様の構成については同じ符号を付している。また、図10では、図5に示した構成と同様の構成については同じ符号を付している。
この例にかかる被害状況推定装置1は、制御ユニット11が倒壊判定部11a、および倒壊位置取得部11bを備えていない点で、上記の例と異なる。また、この例にかかる被害状況推定装置1は、図4に示したセンシングデータを記憶するセンシングデータ記憶領域12aに替えて、倒壊データ記憶領域12bを備えている点で、上記の例と異なる。図11は、倒壊データ記憶領域に記憶される倒壊データを示す図である。この倒壊データは、後述する処理で倒壊したと判定された構造物に割り当てられている端末2のIDと、この構造物の位置(緯度経度)とを対応付けたものである。
この例では、制御ユニット11は、ハードウェアCPU、メモリ、その他の電子回路によって構成されている。ハードウェアCPUが、倒壊件数計数部11cとして機能する。また、メモリは、被害状況推定装置1本体の動作時に生じたデータを一時記憶する領域を有している。制御ユニット11は、ハードウェアCPU、およびメモリ等を一体化したLSIであってもよい。
また、この例にかかる端末2は、制御ユニット21が、倒壊判定部21aおよび倒壊位置取得部21bを備えている点で、上記の例と異なる。倒壊判定部21aは、上記した例の倒壊判定部11aと同様に、端末2に割り当てられている絶対圧センサ3によりセンシングされた絶対圧の計測値を用いて、この端末2が割り当てられている構造物が倒壊したかどうかを判定する。倒壊位置取得部21bは、上記した例の倒壊位置取得部11bと同様に、この端末2に割り当てられているGPSセンサ4のセンシングデータによって、この端末2が割り当てられている構造物の位置を取得する。この例では、制御ユニット21が、この発明にかかる倒壊判定方法を実行する。また、この発明にかかる倒壊判定プログラムは、制御ユニット21にインストールされ。この制御ユニット21で実行される。
この例では、制御ユニット21は、ハードウェアCPU、メモリ、その他の電子回路によって構成されている。ハードウェアCPUが、倒壊判定部21a、および倒壊位置取得部21bとして機能する。また、メモリは、この発明にかかる倒壊判定プログラムを展開する領域や、この倒壊判定プログラムの実行時に生じたデータ(記憶ユニット24から読み出したセンシングデータ等)を一時記憶する領域を有している。制御ユニット21は、ハードウェアCPU、およびメモリ等を一体化したLSIであってもよい。
また、この例にかかる端末2は、記憶ユニット24を備えている。この記憶ユニット24には、センシングデータ記憶領域24aが設けられている。センシングデータ記憶領域には、自端末2にかかるセンシングデータのみを記憶し、他の端末2にかかるセンシングデータを記憶しない。すなわち、上記の例では、被害状況推定装置1が、端末2毎に、その端末2にかかるセンシングデータを記憶ユニット12のセンシングデータ記憶領域12aに記憶する構成であるが、この例では、各端末2が自端末2にかかるセンシングデータを記憶ユニット24のセンシングデータ記憶領域24aに記憶する点で異なる。記憶ユニット24のセンシングデータ記憶領域24aは、自端末2にかかる、少なくとも2回分のセンシングデータ(前回、および今回のセンシングデータ)を記憶できればよい。
この発明にかかる倒壊判定ユニットは、この例では、上述した制御ユニット21、および記憶ユニット24によって構成される。すなわち、この例では、端末2が、この発明にかかる倒壊判定ユニットを備えている。
次に、この例にかかる倒壊検知システムの被害状況推定装置1、および端末2の動作について説明する。図12は、この例の被害状況推定装置の動作を示すフローチャートである。図13は、この例の端末の動作を示すフローチャートである。
端末2は、図13に示すように、所定のセンシングタイミングになると、センシングデータを取得する(s31、s32)。センシングタイミングは、上記した例と同様に、絶対圧センサ3による絶対圧の計測値の変化から構造物の倒壊が適正に判定できるタイミングであれば、どのようなタイミングに設定してもよい。
s32では、端末2は、近距離無線通信ユニット23における絶対圧センサ3との近距離無線通信で、この絶対圧センサ3がセンシングした絶対圧の計測値を取得する。また、端末2は、近距離無線通信ユニット23におけるGPSセンサ4との近距離無線通信で、このGPSセンサ4がセンシングした位置データ(緯度経度)を取得する。
端末2は、s32で取得したセンシングデータをセンシングデータ記憶領域24aに記憶する(s33)。端末2は、センシングデータ記憶領域24aが一杯であれば(新たなセンシングデータを追加記憶する領域の空きがなければ)、時間的に最も古いセンシングデータを削除し、今回受信したセンシングデータを記憶する。
倒壊判定部21aは、今回取得したセンシングデータを用いて、自端末2が割り当てられている構造物が倒壊したかどうかを判定する(s34)。s34にかかる倒壊判定処理は、上記した例のs4と同様であり、上述したいずれかの手法で行われる。
なお、倒壊判定閾値α1、α2、α3は、端末2の記憶ユニット24や、制御ユニット21を構成するメモリに記憶しておけばよい。
端末2は、s34で構造物が倒壊していないと判定すると、s31に戻る。また、端末2は、s34で構造物が倒壊したと判定すると、通信ユニット22において、構造物の倒壊を示す倒壊データを被害状況推定装置1に送信し(s35)、s31に戻る。s35では、端末2は、自端末のIDを用いて、被害状況推定装置1との通信を確立している。また、s35で被害状況推定装置1に送信する倒壊データには、GPSセンサ4によってセンシングされた位置の計測値(位置データ)が含まれている。
なお、端末2は、s35で倒壊データを被害状況推定装置1に送信すると、図13に示す処理を停止する構成であってもよい。
また、被害状況推定装置1は、図12に示すように、ネットワーク8を介して接続されるいずれかの端末2から送信されてきた倒壊データを通信ユニット13で受信するか、または被害状況出力タイミングになるのを待つ(s21、s22)。
被害状況推定装置1は、通信ユニット13でいずれかの端末2から送信されてきた倒壊データを受信すると、受信した倒壊データを倒壊データ記憶領域12bに記憶する(s23)。s23では、今回受信した倒壊データを、この倒壊データを送信してきた端末2にかかるものとして記憶する。被害状況推定装置1は、端末2との通信の確立において、この端末2のIDを用いているので、s21で受信した倒壊データを送信してきた端末2を特定できる。
また、被害状況推定装置1は、倒壊件数計数部11cが倒壊件数の計数値を1カウントアップし(s24)、s21に戻る。s23、s24にかかる処理は、その順番が逆であってもよい。
なお、倒壊件数計数部11cにより計数される倒壊件数の計数値は、制御ユニット11が備えるメモリに記憶する構成であってもよいし、記憶ユニット12に設けた記憶領域に記憶する構成であってもよい。
また、被害状況推定装置1は、s22で被害状況出力タイミングであると判定すると、その時点において倒壊件数計数部11cが計数している構造物の倒壊件数、および倒壊データ記憶領域12bに記憶している倒壊データを、通信ユニット13おいて出力装置9に送信し(s25)、s21に戻る。被害状況出力タイミングは、この例においても、予め定めたタイミングであってもよいし、出力装置9から倒壊状況データを要求されたタイミングであってもよいし、s21でいずれかの端末2から倒壊データを受信した直後のタイミング(s24の処理が完了したタイミング)であってもよいし、これら以外のタイミングであってもよい。
このように、この例にかかる倒壊検知システムも、地震等により構造物が倒壊したかどうかの判定が簡単に行える。また、地震による火山の噴火や、地震火災の発生等の二次災害に影響されることなく、地震等による構造物の倒壊を判定できる。
また、上記した2つの例では、絶対圧センサ3によりセンシングされた絶対圧の計測値を用いて、構造物が倒壊したかどうかを判定するとしたが、この絶対圧センサ3を、構造物における取り付け高さの変化を直接または間接的に検出できる電波式やレーザ式の測距センサ等に置き換えてもよい。例えば、測距センサと、この測距センサにより検知する被検知物を、構造物の高さが異なる位置に取り付け、測距センサと被検知物との距離の計測値を高度関連データとして用いてもよい。この場合、測距センサ、または被検知物の一方が、この発明で言うセンシング対象物である。具体的には、測距センサが、被検知物よりも高い位置に取り付けられている場合、測距センサがこの発明で言うセンシング対象物である。反対に、被検知物が、測距センサよりも高い位置に取り付けられている場合、被検知物がこの発明で言うセンシング対象物である。
また、GPSセンサ4によってセンシングされた位置データから、水平面上におけるGPSセンサ4の位置の変化量を算出し、ここで算出した水平面上におけるGPSセンサ4の位置の変化量も用いて、上記したs4やs34における構造物の倒壊判定を行ってもよい。具体的には、構造物の倒壊によって、構造物に取り付けたGPSセンサ4が水平面上で移動することを利用し、水平面上におけるGPSセンサ4の位置の変化量が予め定めた閾値よりも大きければ、絶対圧センサ3によりセンシングされた絶対圧の計測値に関係なく、構造物が倒壊したと判定する構成にしてもよい。
また、上記した2つの例において、端末2が割り当てられている構造物の位置をメモリに記憶する構成にしてもよい。このようにすれば、GPSセンサ4を不要にでき、コストダウンが図れる。同様に、被害状況推定装置1が、端末2毎に、その端末2のIDと、端末2に割り当てられている構造物の位置とを対応づけて記憶する構成にしてもよい。この場合も、GPSセンサ4を不要にでき、コストダウンが図れる。
また、端末2のIDと、その端末2に割り当てられている構造物の所有者のマイナンバー(個人番号)を対応づけた情報を、被害状況推定装置1に記憶させる構成にしてもよい。このようにすれば、地震等によって倒壊した住宅の所有者(被災者)に対する支援金や義捐金等の分配が簡単、且つ適正に行える。
また、構造物に、加速度センサ、照度センサ、UVセンサ、騒音センサ等の他の種類のセンサを1つ以上追加的に取り付け、追加したセンサによりセンシングされた計測値を使用して、構造物が倒壊したかどうかを総合的に判定する構成にしてもよい。例えば、加速度センサは、構造物の比較的高い位置に取り付けておくことで、構造物の倒壊時にセンシングされる加速度の計測値が大きくなる。また、照度センサやUVセンサは、構造物の倒壊の前後において、センシングされる計測値が比較的大きく変化する。また、騒音センサは、構造物の倒壊時にセンシングされる騒音の計測値が大きくなる。
さらに、図14に示すように、構造物に取り付けた一対の絶対圧センサ3a、3bによってセンシングされた絶対圧の計測値を用いて、構造物の倒壊判定を行ってもよい。
一対の絶対圧センサ3a、3bは、倒壊を判定する構造物に取り付ける。一対の絶対圧センサ3a、3bの取り付け高さは異なっている。図14では、一方の絶対圧センサ3aを構造物の比較的高い位置に取り付け、他方の絶対圧センサ3bを構造物の比較的低い位置に取り付けた状態を示している。図14(A)に示すように、絶対圧センサ3aは、絶対圧センサ3bよりもh1高い位置に取り付けている(絶対圧センサ3aと、絶対圧センサ3bとの高さ方向の距離がh1である。)。一対の絶対圧センサ3a、3bを取り付けた構造物の倒壊によって、図14(B)に示すように、絶対圧センサ3aと、絶対圧センサ3bとの高さ方向の距離がh2(h1>h2)になる(短くなる。)。
ここで、絶対圧センサ3aによりセンシングされた絶対圧の計測値をPax、絶対圧センサ3bによりセンシングされた絶対圧の計測値をPayとする。
構造物の倒壊の判定では、一対の絶対圧センサ3a、3bによりセンシングされた絶対圧の計測値をPax、Payの差分(Pay−Pax)を算出する。この差分は、一対の絶対圧センサ3a、3bの高さ方向の距離が短くなるにつれて、小さくなる。また、この差分は、大気圧の変動による影響をほとんど受けない。構造物の倒壊の判定は、算出した一対の絶対圧センサ3a、3bによりセンシングされた絶対圧の計測値をPax、Payの差分(Pay−Pax)が、予め定めた倒壊判定閾値α4以下であれば、構造物が倒壊したと判定する。この場合、倒壊判定閾値α4は、2つの絶対圧センサ3a、3bを構造物に取り付けたときに(構造物が倒壊していないときに)、これら2つの絶対圧センサ3a、3bによりセンシングされた絶対圧の計測値をPax、Payの差分の6〜7割の値にすればよい。このようにすれば、大気圧の変動や、絶対圧センサ3a、3bにおける絶対圧のセンシング誤差の影響も抑え、構造物の倒壊判定が行える。
(付記1)
少なくとも1つのハードウェアプロセッサを有し、
前記ハードウェアプロセッサが、
構造物に取り付けたセンサによってセンシングされた、センシング対象物の高さに関連する計測値を高度関連データとして高度関連データ記憶部に記憶させ、
前記高度データ記憶部に記憶している前記高度関連データを用いて、前記センサを取り付けた前記構造物が倒壊したかどうかを判定する、
倒壊判定ユニット。
(付記2)
少なくとも1つのハードウェアプロセッサを用いて、
構造物に取り付けたセンサによってセンシングされた、センシング対象物の高さに関連する計測値を高度関連データとして高度関連データ記憶部に記憶させ、
前記高度データ記憶部に記憶している前記高度関連データを用いて、前記センサを取り付けた前記構造物が倒壊したかどうかを判定させる、
処理を実行する倒壊判定方法。
1…被害状況推定装置
2…端末
3、3a、3b…絶対圧センサ
4…GPSセンサ
8…ネットワーク
11…制御ユニット
11a…倒壊判定部
11b…倒壊位置取得部
11c…倒壊件数計数部
12…記憶ユニット
12a…センシングデータ記憶領域
12b…倒壊データ記憶領域
13…通信ユニット
21…制御ユニット
21a…倒壊判定部
21b…倒壊位置取得部
22…通信ユニット
23…近距離無線通信ユニット
24…記憶ユニット
24a…センシングデータ記憶領域

Claims (13)

  1. 構造物に取り付けたセンサによってセンシングされた、センシング対象物の高さに関連する計測値を高度関連データとして記憶する高度関連データ記憶部と、
    前記高度データ記憶部に記憶している前記高度関連データを用いて、前記センサを取り付けた前記構造物が倒壊したかどうかを判定する倒壊判定部と、を備えた倒壊判定ユニット。
  2. 前記センシング対象物は、前記センサ本体である、請求項1に記載の倒壊判定ユニット。
  3. 前記高度関連データ記憶部は、前記センサによってセンシングされた絶対圧の計測値を前記高度関連データとして記憶する、請求項1、または2に記載の倒壊判定ユニット。
  4. 前記高度関連データ記憶部は、前記センサによってセンシングされた、センシングタイミングが異なる複数の前記高度関連データを記憶し、
    前記倒壊判定部は、センシングタイミングが異なる前記高度関連データである計測値の変化量を用いて、前記センサを取り付けた前記構造物が倒壊したかどうかを判定する、請求項1〜3のいずれかに記載の倒壊判定ユニット。
  5. 前記高度関連データ記憶部は、前記構造物に取り付けた一対の前記センサによってセンシングされた、センシング対象物の高さに関連する一対の計測値を高度関連データとして記憶し、
    前記倒壊判定部は、一対の前記センサによってセンシングされた一対の計測値を用いて、前記センサを取り付けた前記構造物が倒壊したかどうかを判定する、請求項1〜3のいずれかに記載の倒壊判定ユニット。
  6. 前記倒壊判定部は、一対の前記センサによってセンシングされた一対の計測値の差分を用いて、前記センサを取り付けた前記構造物が倒壊したかどうかを判定する、請求項5に記載の倒壊判定ユニット。
  7. 前記倒壊判定部は、一対の前記センサによってセンシングされた一対の計測値の差分と、この差分に対する閾値との比較により、前記センサを取り付けた前記構造物が倒壊したかどうかを判定する、請求項6に記載の倒壊判定ユニット。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の倒壊判定ユニットと、
    ネットワークを介して接続される端末と通信し、この端末から前記構造物に取り付けたセンサによってセンシングされた、センシング対象物の高さに関連する計測値を高度関連データとして受信する上位側通信ユニットと、を備えた被害状況推定装置。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の倒壊判定ユニットと、
    前記倒壊判定ユニットにおいて、前記構造物が倒壊したと判定すると、ネットワークを介して接続される被害状況推定装置に前記構造物の倒壊を送信する端末側通信ユニットと、を備えた端末。
  10. 請求項8に記載の被害状況推定装置と、
    前記ネットワークを介して前記被害状況推定装置と通信可能に接続した前記端末と、を備える倒壊検知システム。
  11. 請求項9に記載の端末と、
    前記ネットワークを介して前記端末と通信可能に接続した前記被害状況推定装置と、を備える倒壊検知システム。
  12. 構造物に取り付けたセンサによってセンシングされた、センシング対象物の高さに関連する計測値を高度関連データとして高度関連データ記憶部に記憶する高度関連データ記憶ステップと、
    前記高度データ記憶部に記憶している前記高度関連データを用いて、前記センサを取り付けた前記構造物が倒壊したかどうかを判定する倒壊判定ステップと、をコンピュータが実行する倒壊判定方法。
  13. 構造物に取り付けたセンサによってセンシングされた、センシング対象物の高さに関連する計測値を高度関連データとして高度関連データ記憶部に記憶する高度関連データ記憶ステップと、
    前記高度データ記憶部に記憶している前記高度関連データを用いて、前記センサを取り付けた前記構造物が倒壊したかどうかを判定する倒壊判定ステップと、をコンピュータに実行させる倒壊判定プログラム。
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