JP2018076847A - 電動ポンプシステム - Google Patents

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保幸 青木
Yasuyuki Aoki
保幸 青木
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Abstract

【課題】温度の影響を抑制し、正確に回転数異常を検出することが可能な電動ポンプシステムを提供する。
【解決手段】流体に圧力を発生させるポンプ部2と、ポンプ部2を駆動するモータ部3と、モータ部3を制御する制御装置7と、を備え、少なくとも、モータ部3の回転数を検出する回転数検出部91と、流体の温度を検出または推定する温度検出部92と、を備え、制御装置7は、モータ部3の回転数が、流体の温度に応じた下限閾値以下であるときに、回転数異常と判定する回転数異常判定部14を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、電動オイルポンプシステム等の電動ポンプシステムに関する。
従来、通電により作動してオイルの吸入及び吐出を行う電動オイルポンプシステムが、例えば自動車のトランスミッション用油圧ポンプとして、アイドルストップ時に低下する油圧を補助供給するために用いられている。また、電動オイルポンプは、自動車のトランスファーやリヤディファレンシャルに設置され、四輪駆動車の前後輪駆動力配分を行うクラッチを操作するために用いられたりもする。
ところで、電動オイルポンプシステムのポンプ部に異物が入り込む等して回転数異常(フリクション異常)が発生すると、トランスミッションの油圧が低下する等の不具合が生じる場合がある。このような不具合が発生した際に、検証のために電動オイルポンプシステムをトランスミッションから取り外したり輸送を行ったりすると、取り外し作業時や輸送時に異物が外れて排出されてしまい、原因の究明が困難となることが考えられる。よって、不具合が発生した際の原因究明を容易とするために、回転数異常が発生したことを検出し、当該異常の発生を記録したり上位コントローラへ通知したりすることが望まれる。
特許文献1では、モータ電流を所定の閾値範囲内に制限すると共に、モータの回転数が所定の閾値未満となったときに異常と判定する電動オイルポンプが開示されている。
特開2011−196500号公報
しかしながら、電動オイルポンプ等の電動ポンプで吸入及び吐出を行う流体(トランスミッションオイル等)は温度により粘性が変化する。そのため、温度を考慮していない特許文献1の方法では、特に低温時に流体の粘度が高くなることで、モータ回転抵抗が増えて回転数が低下するため、正常であるにもかかわらず回転数異常(電動ポンプの故障)と判定してしまう可能性がある。
そこで、本発明は、温度の影響を抑制し、正確に回転数異常を検出することが可能な電動ポンプシステムを提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するため、流体に圧力を発生させるポンプと、前記ポンプを駆動する電動機と、前記電動機を制御する制御装置と、を備えた電動ポンプシステムにおいて、少なくとも、前記電動機の回転数を検出する電動機回転数検出手段と、前記流体の温度を検出または推定する温度認識手段と、を備え、前記制御装置は、前記電動機の回転数が、前記流体の温度に応じた下限閾値以下であるときに、回転数異常と判定する回転数異常判定部を有する、電動ポンプシステムを提供する。
本発明によれば、温度の影響を抑制し、正確に回転数異常を検出することが可能な電動ポンプシステムを提供できる。
本発明の一実施の形態に係る電動オイルポンプシステムを示す斜視図である。 図1に示すA−A線断面における電動オイルポンプシステムの断面図である。 電動オイルポンプシステムのポンプ部を示す構成図である。 電動オイルポンプシステムの概略構成図である。 閾値マップの一例を示す図である。 回転数異常判定部の制御フローを示すフロー図である。
[実施の形態]
本発明の実施の形態について、図1乃至図6を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係る電動ポンプシステムとしての電動オイルポンプシステムを示す斜視図である。図2は、図1に示すA−A線断面における電動オイルポンプシステムの断面図である。図3は、電動オイルポンプシステムのポンプ部を示す構成図である。
この電動オイルポンプシステム1は、自動車のトランスミッションに用いられ、トランスミッションケース100(図2参照)の上部に取付部材を介して取り付けられる。
電動オイルポンプシステム1は、流体に圧力を発生させるポンプとしてのポンプ部2と、ポンプ部2を駆動する電動機としてのモータ部3と、モータ部3を制御する制御装置7と、を備えている。ポンプ部2は、回転部材の回転によってオイルの吸入及び吐出を行うものである。モータ部3は、ポンプ部2を作動させる回転駆動力を発生するものである。
また、電動オイルポンプシステム1は、ポンプ部2を収容するポンプ室40が下面4aに凹陥形成されたポンプハウジング4と、ポンプハウジング4にボルト10によって締結され、ポンプ室40に連通する吸入油路601及び吐出油路602が形成されたポンププレート6と、モータハウジング81及び蓋部材82とを備えて構成されている。ポンプハウジング4及びポンププレート6は、例えばアルミニウム合金からなり、アルミダイキャストにより形成される。
図3に示すように、ポンプ部2は内接ギヤポンプによって構成されている。図3では、ポンプ部2をポンプハウジング4の下面4aと共に図示している。ポンプハウジング4の下面4aは、ポンププレート6に対向する平面からなる平坦面である。電動オイルポンプシステム1がトランスミッションケースに取り付けられたとき、ポンプハウジング4の下面4aは、鉛直方向の下方を指向する。
ポンプ部2は、回転部材として、複数の内歯210を有する環状のアウタロータ21と、複数の外歯220を有する円板状のインナロータ22とを備えている。インナロータ22は、アウタロータ21の内周側に配置されている。アウタロータ21は、インナロータ22の外歯220の数よりも1つ多い数の内歯210を有し、インナロータ22の回転中心に対して偏心した位置を中心に、ポンプ室40内で回転自在となるように配置されている。
インナロータ22は、複数の外歯220のうち一部の外歯220がアウタロータ21の内歯210に噛み合うとともに、それぞれの外歯220がアウタロータ21の内面に内接しながら回転する。また、インナロータ22は、後述するモータ部3のロータシャフト32と連結され、ロータシャフト32と共に回転する。
ロータシャフト32が回転駆動されると、ポンプ部2のアウタロータ21とインナロータ22との間隙の容積が、インナロータ22の回転によって拡大と縮小を繰り返すので、これらの間隙に通じる吸入油路601から吐出油路602に向けてオイルを送り出すポンプ動作が行われる。
モータ部3は、複数のティースを有する軟磁性金属からなるステータコア30と、ステータコア30の内側に配置されたロータコア31及びロータシャフト32と、ロータコア31に固定された複数の永久磁石33とを有している。以下、ロータシャフト32の回転軸線Oに平行な方向を軸方向という。電動オイルポンプシステム1は、ロータシャフト32の回転軸線Oが水平面に対して垂直となるように配置される。ステータコア30には、複数のティースに図略のコイル巻線が巻き回されている。コイル巻線には、制御装置7から励磁電流(モータ電流)が供給される。
モータハウジング81は、ステータコア30をコイル巻線と共にモールドするモールド樹脂部材である。モータハウジング81の素材としては、PA66(ナイロン66)やPPS(ポリフェニレンサルファイド)あるいはPBT(ポリブチレンテレフタレート)等の熱可塑性樹脂材料を用いることができる。モータハウジング81の下端開口部はポンプハウジング4によって閉塞され、モータハウジング81の上端開口部は樹脂からなる蓋部材82によって閉塞されている。モータハウジング81及びポンプハウジング4は、複数のボルト10によってポンププレート6に締結されている。
ロータシャフト32の下端部は、インナロータ22の中心部に形成された嵌合穴22aに圧入されることにより、インナロータ22と一体に回転する。これにより、インナロータ22は、ロータシャフト32を介してロータコア31に連結され、ロータコア31と共に回転する。
制御装置7は、基板70と、基板70に搭載された複数の電子部品71とからなり、モータハウジング81に設けられたコネクタ部813を介して車両の制御装置から動作指令(制御信号)を受信し、この動作指令に応じてコイル巻線に電流を供給する。制御装置7の基板70は、モータハウジング81と蓋部材82との間に配置されている。
図4に示すように、制御装置7には、エンジンやトランスミッションを制御する上位コントローラ(上位ECU)12が接続されている。制御装置7と上位コントローラ12とは、電源供給用の電源ライン12a及びグランドライン12bと、上位コントローラ12から制御装置7に動作指令を送るための第1制御ライン12cと、制御装置7から上位コントローラ12に電動オイルポンプシステム1の状態(正常、異常など)を示す状態信号を送るための第2制御ライン12dにより接続されている。
本実施の形態では、動作指令としてパルス幅変調方式の信号を用いており、当該信号においてデューティー比を変化させることによりモータ電流の電流指令値等を伝送している。上位コントローラ12は、電流指令値に基づいてモータ部3の回転数を推定すると共に、推定したモータ部3の回転数からトランスミッションの油圧を推定し、その推定した油圧が目標油圧に近付くように制御を行う。そのため、ポンプ部2に異物が混入する等して回転数異常(フリクション異常)が発生すると、推定したモータ部3の回転数よりも、実際のモータ部3の回転数が低下し、トランスミッションの油圧が低下する、といった不具合が発生する場合がある。
上述の動作指令と同様に、状態信号としてパルス幅変調方式の信号を用い、当該信号においてデューティー比を制御すること等により、電動オイルポンプシステム1の状態を上位コントローラ12に伝送することができる。
また、図4に示すように、電動オイルポンプシステム1は、モータ部3の回転数を検出する電動機回転数検出手段としての回転数検出部91と、流体(ここではトランスミッションオイル)の温度を検出または推定する温度認識手段としての温度検出部92と、モータ部3に供給されるモータ電流の電流値を検出する電流検出手段としての電流検出部93と、モータ部3への出力電圧を検出する電圧検出手段としての電圧検出部94と、を備えている。
本実施の形態では、電動機回転数検出手段としての回転数検出部91は、モータ部3における永久磁石33の磁極の切り替わり周期を逆起電力(誘起電圧)から推定することにより、モータ部3の回転数を検出するように構成されている。ただし、電動機回転数検出手段はこれに限らず、例えばホールIC等の磁気センサを用いたものであってもよい。
また、本実施の形態では、温度認識手段としての温度検出部92は、上位コントローラ12からの動作指令にトランスミッションオイルの油温の信号を含ませることで、上位コントローラ12からトランスミッションオイルの油温の信号を受信するように構成されている。ただし、温度認識手段はこれに限らず、例えば、専用の温度センサを有していてもよいし、コイル巻線の抵抗値等からトランスミッションオイルの油温を推定するものであってもよい。回転数検出部91および温度検出部92は、制御装置7に搭載されており、演算素子、メモリ、ソフトウェア、インターフェイス等を適宜組み合わせることにより実現される。
電流検出部93は、例えば、シャント抵抗器を用いた電流検出回路からなる。また、電圧検出部94は、例えば、抵抗分圧を用いた電圧検出回路からなる。電流検出部93や電圧検出部94の具体的な回路構成等については、特に限定されるものではない。電流検出部93および電圧検出部94は、制御装置7の基板70に搭載される。
制御装置7は、電源電圧をスイッチングしてモータ部3にモータ電流を出力するスイッチング回路部11と、上位コントローラ12からの動作指令を受けて動作指令に応じたモータ電流が出力されるようにスイッチング回路部11を制御する駆動制御手段としての駆動制御部13と、モータ部3の回転数が、流体の温度(ここではトランスミッションオイルの油温)に応じた下限閾値以下であるときに、回転数異常(フリクション異常)と判定する回転数異常判定部14と、を有している。駆動制御部13及び回転数異常判定部14は、演算素子、メモリ、ソフトウェア、インターフェイス等を適宜組み合わせることにより実現される。
本実施の形態では、流体の温度(ここではトランスミッションオイルの油温)とモータ部3への出力電圧毎に、予め、製造公差によるばらつき等を考慮し、モータ電流に対する正常時にモータ部3がとり得る回転数の範囲(正常回転数範囲という)を求めておき、正常回転数範囲の下限値を下限閾値、正常回転数範囲の上限値を上限閾値とした複数のマップを作成し、図示しない記憶部に記憶させた。これは、流体の温度(ここではトランスミッションオイルの油温)とモータ部3への出力電圧によって、モータ電流の電流値に対する正常回転数範囲が変化するためである。
ここでは、油温が80℃以上の高油温時、80℃未満20度以上の中油温時、20度未満の低油温時について、それぞれモータ部3への出力電圧毎に上述のマップを作成し記憶した。ただし、油温の区切り等はこれに限定されず、使用する流体(トランスミッションオイル)や電動オイルポンプシステム1の使用環境等に応じて適宜設定可能である。また、本実施の形態では、油温とモータ部3への出力電圧毎にマップを作成したが、出力電圧がほぼ一定である場合等には、出力電圧を考慮せず、油温毎にマップを作成するようにしてもよい。この場合、電圧検出部94は省略可能である。
高油温時でモータ部3への出力電圧が10Vであるときのマップの一例を図5に示す。図5において上下2本の破線で挟まれた範囲が正常回転数範囲であり、上側の破線が上限閾値、下側の破線が下限閾値である。
回転数異常判定部14は、温度検出部92が検出した流体の温度(トランスミッションオイルの油温)と、電圧検出部94が検出した電圧(モータ部3への出力電圧)に対応したマップを参照し、電流検出部93が検出した電流(モータ電流の電流値)に対応する回転数の下限閾値及び上限閾値を抽出する。図5の例においては、モータ電流の電流値Iが3Aであるときの下限閾値は2500rpm、上限閾値は3500rpmとなる。
その後、回転数異常判定部14は、回転数検出部91が検出したモータ部3の回転数が、抽出した下限閾値より大きく上限閾値より小さい回転数範囲(つまり正常回転数範囲)内であるかを判定し、当該回転数範囲外であるとき回転数異常と判定する。
つまり、本実施の形態では、モータ部3の回転数が、下限閾値以下もしくは上限閾値以上であるときに回転数異常であると判定している。ただし、ポンプ部2への異物の混入や、トランスミッションケース100へ取り付けたの際のポンプハウジング4等のたわみの影響等によりフリクションの異常が発生した場合には、一般に正常時よりもモータ部3の回転数が低下することから、上限閾値を使用せずに、モータ部3の回転数が下限値以下であるときに回転数異常と判定してもよい。モータ部3の回転数が上限閾値以上となる場合としては、例えば、異物等によりポンプハウジング4の内壁に凹みや穴等が生じ回転抵抗が低下してしまう場合が挙げられる。つまり、本実施の形態のように、モータ部3の回転数が下限閾値以下もしくは上限閾値以上であるときに回転数異常であると判定することで、異物の混入やポンプハウジング4のたわみ等による回転数異常に加え、ポンプハウジング4に凹みや穴等が生じたことによる回転数異常も検出可能になる。
また、回転数異常判定部14は、回転数異常と判定したとき、当該回転数異常が発生したことを不揮発性メモリに記憶させる。不揮発性メモリとしては、例えば、制御装置7に搭載されているマイクロコンピュータのデータフラッシュ領域(フラッシュメモリ)を用いることができる。以下、異常の発生を示すデータ(フラグ)を、フリーズドフレームデータ(FFD)と呼称する。FFDは、異常の検証時等に外部装置や上位コントローラ12により読み出すことができる。
さらに、本実施の形態では、負荷急変等の外乱があった際に回転数異常が検出されてしまうことを避けるため、回転数異常判定部14は、モータ部3の回転数の変動が小さいときのみ回転数異常と判定している。例えば、前回検出した回転数(あるいは、過去のある時間における回転数)と今回検出した回転数の差の絶対値が所定値以下であるときに、モータ部3の回転数の変動が小さいと判定することができる。
さらにまた、本実施の形態では、誤作動を抑制するため、モータ部3の回転数が下限閾値以下である状態が所定時間継続した場合に回転数異常と判定するように回転数異常判定部14を構成した。所定時間は、例えば2〜3秒程度である。
また、電動オイルポンプシステム1の起動時には回転数の変動が大きくなるため、回転数異常判定部14は、電動オイルポンプシステム1の起動から所定時間は回転数異常の判定を行わないように構成されてもよい。
回転数異常判定部14が回転数異常と判定したとき、制御装置7は、状態信号により上位コントローラ12に回転数異常が発生したことを通知してもよい。また、上位コントローラ12は、回転数異常が発生したという状態信号を受信したとき、電動オイルポンプシステム1を停止させてもよく、アイドルストップ制御を禁止してもよい。
ここで、回転数異常判定部14の制御フローを図6を用いて説明する。回転数異常判定部14は、電動オイルポンプシステム1が起動された際に図6の制御フローを実行する。
図6に示すように、まず、ステップS1にて、回転数異常判定部14は、回転数検出部91が検出したモータ部3の回転数を基に、モータ部3の回転数が安定しているかを判定する。具体的には、例えば、前回検出した回転数と今回検出した回転数の差の絶対値が所定値以下であるときに、モータ部3の回転数の変動が小さいと判定する。ステップS1にてNOと判定された場合、再びステップS1に戻り判定を繰り返す。
ステップS1にてYESと判定された場合、ステップS2にて、回転数異常判定部14は、温度検出部92が検出した流体の温度、すなわちトランスミッションオイルの油温が高油温(ここでは80℃以上)であるかを判定する。ステップS2にてYESと判定された場合、ステップS4にて、回転数異常判定部14は、記憶部に記憶されている高油温時のマップのうち、電圧検出部94で検出したモータ部3への出力電圧に対応したマップを抽出し、当該マップを参照して、電流検出部93で検出したモータ電流の電流値に対応する上限閾値N_Upperと下限閾値N_Lowerを求める。その後、ステップS7に進む。
ステップS2でNOと判定された場合、ステップS3にて、回転数異常判定部14は、トランスミッションオイルの油温が中油温(ここでは80℃未満20℃以上)であるかを判定する。ステップS3にてYESと判定された場合、ステップS5にて、回転数異常判定部14は、記憶部に記憶されている中油温時のマップのうち、電圧検出部94で検出したモータ部3への出力電圧に対応したマップを抽出し、当該マップを参照して、電流検出部93で検出したモータ電流の電流値に対応する上限閾値N_Upperと下限閾値N_Lowerを求める。その後、ステップS7に進む。
ステップS3にてNOと判定された場合、すなわちトランスミッションオイルの油温が低油温(ここでは20℃未満)である場合、ステップS6にて、回転数異常判定部14は、記憶部に記憶されている低油温時のマップのうち、電圧検出部94で検出したモータ部3への出力電圧に対応したマップを抽出し、当該マップを参照して、電流検出部93で検出したモータ電流の電流値に対応する上限閾値N_Upperと下限閾値N_Lowerを求める。その後、ステップS7に進む。
ステップS7では、回転数異常判定部14は、回転数検出部91が検出したモータ部3の回転数をラッチする。すなわち、回転数異常判定部14は、ステップS7に進んだ時点でのモータ部3の回転数を基準値(回転数ラッチと呼称する)として記憶する。その後、ステップS8に進む。
ステップS8では、回転数異常判定部14は、ステップS7で記憶した回転数ラッチと現在のモータ部3の回転数との差の絶対値が、予め設定した変動判定用閾値N_maxより大きいかを判定する。すなわち、回転数異常判定部14は、モータ部3の回転数が外乱等により変動していないかを判定する。ステップS8でYESと判定された場合、ステップS9にてフリクション異常カウンタをクリア(リセット)した後、ステップS1に戻る。
ステップS8でNOと判定された場合、ステップS10にて、回転数異常判定部14は、回転数検出部91が検出した現在のモータ部3の回転数が、ステップS4〜S6のいずれかで求めた下限閾値N_Lowerより大きく、かつ上限閾値N_Upper未満であるかを判定する。つまり、回転数異常判定部14は、現在のモータ部3の回転数が正常回転数範囲内にあるかを判定する。ステップS10にてYESと判定された場合、ステップS9にてフリクション異常カウンタをクリア(リセット)した後、ステップS1に戻る。
ステップS10にてNOと判定された場合、現在のモータ部3の回転数が正常回転数範囲外にあり、回転数異常が発生している可能性があるため、回転数異常判定部14は、ステップS11にて、フリクション異常カウンタをインクリメントし、ステップS12にて、フリクション異常カウンタが異常判定閾値より大きいかを判定する。ステップS12にてNOと判定された場合、ステップS8に戻る。なお、図6では図示を省略しているが、回転数異常判定部14は、所定の制御周期毎(例えば5ミリ秒毎)にステップS8の判定を行うようにされる。また、ステップS12における異常判定閾値は、制御周期を考慮し、2〜3秒程度の期間となるように適宜設定される。
ステップS12にてYESと判定された場合、すなわち、モータ部3の回転数が正常回転数範囲外にある状態が所定時間継続した場合、ステップS13にて、回転数異常判定部14は、回転数異常が発生したことを確定し、回転数異常が発生したことをFFDに記録する。このとき、回転数異常判定部14は、上位コントローラ12に回転数異常が発生したことを通知してもよい。その後、処理を終了する。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明した実施の形態によれば、以下に述べる作用及び効果が得られる。
(1)制御装置7が、モータ部3の回転数が流体の温度に応じた下限閾値以下であるときに回転数異常と判定する回転数異常判定部14を有することにより、温度毎に流体の粘性の影響等を考慮した適切な下限閾値を設定することが可能になり、温度の影響により正常であるにもかかわらず回転数異常と判定してしまう誤作動を抑制することが可能になる。
(2)回転数異常判定部14が、モータ部3の回転数の変動が小さいときのみ回転数異常と判定することで、起動時や外乱を受けた際の誤作動を抑制できる。
(3)回転数異常判定部14が、モータ部3の回転数が下限閾値以下である状態が所定時間継続した場合に回転数異常と判定することで、誤作動をより抑制することが可能になる。
(4)回転数異常判定部14が、回転数異常と判定したとき、不揮発性メモリに回転数異常が発生したことを記憶させることで、例えば回転数異常が発生した後に異物が排出されたような場合であっても、回転数異常が発生したことを知ることが可能になり、トランスミッションの油圧低下等の異常が発生した際の原因究明が容易になる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では一例として電動オイルポンプシステム1について説明したが、これに限らず、本発明はあらゆる電動ポンプシステムに適用可能である。つまり、ポンプ部2にて圧力を加える流体はトランスミッションオイルに限定されるものではない。
1…電動オイルポンプシステム(電動ポンプシステム)、2…ポンプ部(ポンプ)、21…アウタロータ、210…内歯、22…インナロータ、220…外歯、22a…嵌合穴、3…モータ部(電動機)、30…ステータコア、31…ロータコア、32…ロータシャフト、33…永久磁石、4…ポンプハウジング、4a…下面、40…ポンプ室、6…ポンププレート、601…吸入油路、602…吐出油路、7…制御装置、70…基板、71…電子部品、10…ボルト、11…スイッチング回路部、12…上位コントローラ、12a…電源ライン、12b…グランドライン、12c…制御ライン、12d…制御ライン、13…駆動制御部、14…回転数異常判定部、81…モータハウジング、813…コネクタ部、82…蓋部材、91…回転数検出部(電動機回転数検出手段)、92…温度検出部(温度認識手段)、93…電流検出部(電流検出手段)、94…電圧検出部、100…トランスミッションケース

Claims (5)

  1. 流体に圧力を発生させるポンプと、前記ポンプを駆動する電動機と、前記電動機を制御する制御装置と、を備えた電動ポンプシステムにおいて、
    少なくとも、前記電動機の回転数を検出する電動機回転数検出手段と、
    前記流体の温度を検出または推定する温度認識手段と、を備え、
    前記制御装置は、前記電動機の回転数が、前記流体の温度に応じた下限閾値以下であるときに、回転数異常と判定する回転数異常判定部を有する、
    電動ポンプシステム。
  2. 前記電動機に供給される電流値を検出する電流検出手段を備え、
    前記回転数異常判定部は、前記電動機の回転数が、前記流体の温度および前記電流値に応じた下限閾値以下であるときに、回転数異常と判定する、
    請求項1に記載の電動ポンプシステム。
  3. 前記回転数異常判定部は、前記電動機の回転数の変動が小さいときのみ回転数異常と判定する、
    請求項1または2に記載の電動ポンプシステム。
  4. 前記回転数異常判定部は、前記電動機の回転数が前記下限閾値以下である状態が所定時間継続した場合に回転数異常と判定する、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の電動ポンプシステム。
  5. 前記回転数異常判定部は、回転数異常と判定したとき、不揮発性メモリに回転数異常が発生したことを記憶させる、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の電動ポンプシステム。
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Cited By (3)

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