JP2018075696A - 過負荷検知アダプタ - Google Patents

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大塚 誠
Makoto Otsuka
誠 大塚
藤井 秀治
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秀治 藤井
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【課題】過負荷検知アダプタの薄型軽量化や検知性能の向上を図る。【解決手段】第1要素部材101に連結される第1連結体1aと、第2要素部材102に連結される第2連結体1bとを備える。第1連結体1aは、シリンダ部10と、第2室32の側に向かって力が加えられたピストン部20とを備える。第2連結体1bは、第2室32に収容されてピストン部20に押されるベース部50と、第2要素部材102が連結される連結部60とを備える。ベース部50が、互いに面接触した球面の凹部71及び凸部72からなる支持部70を介して、ピストン部20に揺動可能に支持されている。【選択図】図3

Description

本発明は、産業用ロボット等のマニュピレータに用いられる過負荷検知アダプタに関する。
この種の過負荷検知アダプタは、主に、物品の搬送や組み付けに使用されるロボットアームに用いられており、ロボットアームを構成している支柱やグリッパーなどの間に介設されている。過負荷検知アダプタは、ロボットアームの稼働中に、グリッパーや支柱が障害物に衝突した場合や、物品の組み付け時に異常があった場合などに、その衝撃を検知して警報を発したり、ロボットアームに過度な負荷が加わるのを回避したりするのに用いられている。
従来の過負荷検知アダプタは、例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。特許文献1には、マニュピレータ装置とハンド装置の間に介設された過負荷防止装置が開示されており、ハンド装置に過剰な負荷が加わった場合に、内蔵する結合ピンを剪断破壊させることで、マニュピレータ装置に過負荷が加わるのを回避している。
一方、特許文献2には、加圧空気でロボットハンドをロボットアームに支持した過負荷荷防止ユニットが開示されている。ハンドに過剰な負荷加わった場合に、加圧空気が抜けてハンドの支持が無くなり、ロボットアームに過負荷が加わるのを回避している。
実開昭63−166387号公報 特開2001−287190号公報
この種の過負荷検知アダプタは、ロボットアーム等のマニュピレータのパーツ間に介設されるため、薄型化が要望されている。更に、過負荷検知アダプタは、マニュピレータの先端側に配置されるのが一般的であり、重いと力のモーメントが大きくなるため、ランニングコストが高くなるし、移動速度が制限される、急停止が困難になるなどの影響も受ける。そのため、過負荷検知アダプタは軽量化も要望されている。
その一方で、マニュピレータは、軽い物品だけでなく重い物品を支持する場合もあるため、支持強度も求められる。
障害物の近くなどでは、過負荷を高精度で検知する必要があるが、過負荷が生じ得ない位置では、マニュピレータを高速で稼働させたいという要望もある。過負荷検知アダプタの誤動作によってマニュピレータが頻度高く停止すると、生産効率が低下するため、過負荷検知アダプタの検知精度も高めたいという要望もある。
そこで本発明の目的は、支持強度を確保しながら薄型軽量化が実現できる過負荷検知アダプタを提供することにある。更には、多様な稼働速度に対応でき、検知性能にも優れた過負荷検知アダプタを提供することにある。
ここで開示する手段は、マニュピレータを構成している第1要素部材及び第2要素部材の間に介設される過負荷検知アダプタに関する。
前記過負荷検知アダプタは、前記第1要素部材に連結される第1連結体と、前記第1連結体の連結方向に対して逆方向から前記第2要素部材に連結される第2連結体と、を備える。前記第1連結体は、前記第2要素部材の側に開口を有する空間が内部に形成されたシリンダ部と、前記連結方向に摺動可能な状態で前記空間に収容されて、当該空間を、前記第1要素部材の側の第1室と前記第2要素部材の側の第2室とに区画し、当該第2室の側に向かって力が加えられたピストン部と、を備える。前記第2連結体は、抜け出し不能な状態で前記第2室に収容されて、前記ピストン部に押されるベース部と、前記開口を通じて前記シリンダ部の外に露出し、前記第2要素部材が連結される連結部と、を備える。そして、前記ベース部が、互いに面接触した球面の凹部及び凸部からなる支持部を介して、前記ピストン部に揺動可能に支持されている。
すなわち、この過負荷検知アダプタによれば、ロボットアーム等のマニュピレータを構成している、アームやグリッパー等の2つの要素部材の各々に連結される第1及び第2の連結体が備えられていて、第1連結体のシリンダ部の空間には、ピストン部が摺動可能な状態で収容されるとともに、ピストン部に押される第2連結体のベース部が抜け出し不能な状態で収容されている。そして、そのベース部が、互いに面接触した球面の凹部及び凸部からなる支持部を介して、ピストン部に揺動可能に支持されているので、ベース部はピストン部に大きな接触面積で支持される結果、大きな支持強度を確保できる。
その球面の曲率を小さくすることで、ベース部及びピストン部の各々の直径に対して厚みを小さくすることが可能になり、過負荷検知アダプタの厚みを薄くできる。厚みが薄くなることに加え、過負荷検知アダプタの内部構造が簡素になるため、過負荷検知アダプタを軽量にできる。
特に、前記ベース部に前記凸部が形成され、前記ピストン部に前記凹部が形成されているようにするのが好ましい。
第2連結体は、第2要素部材に連結されるために、連結に必要や部材や構造を設ける必要がある。そのため、ベース部に凹部を形成すると、これらの配置が困難になり、強度の確保や薄型化に支障が生じる。それに対し、ベース部に凸部を設けることで、これらを適切に設けながら、ベース部の強度の確保と薄型化が実現できる。
具体的には、前記第1室は密閉されていて、当該第1室に、調圧されたガスが供給されるようにするとよい。
そうすれば、ガスの供給により、ピストン部をベース部に向かって押し込むことができる。ガスの調圧により、その押圧力も可変できるので、過負荷検知アダプタによる支持強度を自在に変更することができる。従って、マニュピレータの動作に応じて適切な支持強度に調整できるので、過負荷の誤検知を効果的に防止できる。
その場合、前記第1室に、バネを収容する複数のバネ収容部が周方向に等間隔で設けられ、前記ピストン部に力を加える複数のバネが、前記バネ収容部に収容されているようにするとよい。
そうすれば、ガスの供給に加えて、バネの弾性力でピストン部をベース部に向かって押し込むことができる。ガスを供給しなくても一定の支持強度が確保でき、過負荷を回避する支持強度を、確実に設定することができる。しかも、バネ収容部に収容するバネの個数やバネ強度を変えることで様々な支持強度に調整することができる。
より具体的には、前記シリンダ部は、前記ピストン部に押された前記ベース部を密着した状態で受け止める密着部と、前記密着部に開口し、調圧されたガスが供給可能な細孔と、を有し、前記細孔のガス圧の変化によって前記ベース部の変化を検知する第1過過負荷検知機構が構成されているようにするのが好ましい。
そうすれば、過負荷検知アダプタに所定の過負荷が作用してベース部が僅かでも変位すると、密着部からベース部が離れて細孔に至るガスの供給経路のガス圧が変化する。そのガス圧の変化を検知することで、過負荷を即座に検知することができる。
この場合、前記シリンダ部に、前記ピストン部の位置を検出するセンサが設けられ、前記センサの検出値によって前記ベース部の変化を検知する第2過負荷検知機構が構成されているようにするのがより好ましい。
そうすれば、過負荷が増加するとそれに応じてピストン部が変位するので、第1過負荷検知機構によって過負荷が検知された後も、継続して過負荷の状態を連続的に検知することができる。しかも、ピストン部の変位は、負荷の大きさや負荷の大きさの変化量に連動しているため、過負荷の変化を詳細に把握することができる。その結果、緊急停止等の判断が適切に行え、誤検知が効果的に防止できる。
本発明の過負荷検知アダプタによれば、支持強度を確保しながら薄型軽量化が実現できる。
過負荷検知アダプタを適用したロボットアームの要部を示す概略図である。 図1における矢印Xの方向から見た過負荷検知アダプタの概略を示す正面図である。 図2における矢印Y−Y線での過負荷検知アダプタの概略断面図である。 過負荷検知アダプタの動作を説明する図3相当図である。 過負荷検知アダプタの動作を説明する図3相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。
<過負荷検知アダプタの構造>
図1に、ロボットアーム100(マニュピレータの一例)に適用した過負荷検知アダプタ1を示す。このロボットアーム100は、いわゆる産業用ロボットであり、主に、工作機械で加工される材料や加工品などからなるワークの搬送や組み付けに用いられている。ロボットアーム100は、三次元的な動作を可能にする多関節なアーム102と、そのアーム102の先端に取り付けられてワークを把持するグリッパー101(作業を行う装置)とを有している。
ロボットアーム100は、グリッパー101でワークを把持した状態で、所定の空間を、制御された様々な速度で自在に変位することにより、ワークの搬送作業や組み付け作業等を行う。グリッパー101は、仕様に応じて適宜選択して用いられるが、ここでは、径方向にスライドする複数のジョー101aが、グリッパー101の正面に周方向に等間隔で配置されていて、これらジョー101aでワークを把持するチャック状のグリッパーを例示している。
過負荷検知アダプタ1は、グリッパー101(第1要素部材)とアーム102(第2要素部材)との間に介設されており、グリッパー101に加わる過度な負荷を検知するとともに、過度な負荷がグリッパー101やアーム102に作用するのを防止する。
図2及び図3に、過負荷検知アダプタ1を詳細に示す。過負荷検知アダプタ1は、外径が厚みより大きい円盤状の外観を有しており、大略、グリッパー101に連結される第1連結体1aと、アーム102に連結される第2連結体1bとで構成されている。グリッパー101及びアーム102の各々は、第1連結体1a及び第2連結体1bの各々に対し、これらの中心線Jに沿って互いに逆方向から着脱可能に連結されている(すなわち、中心線Jが延びる方向が連結方向に相当する)。
(第1連結体1a)
第1連結体1aは、シリンダ部10、ピストン部20などで構成されている。
シリンダ部10は、ボディ11にリアカバー12を取り付けることによって形成されている。リアカバー12は、中央に円形の開口13が形成された円板状の部材からなる。ボディ11は、円筒状の周壁部11aと、周壁部11aの一端側を塞ぐ端壁部11bとを有しており、端壁部11bの中央には円筒状のスライド穴14が形成されている。リアカバー12は、周壁部11aの他端側を塞ぐように、周壁部11aに着脱可能に組み付けられている。それにより、シリンダ部10の内部には、アーム102側及びグリッパー101側の両側に、外部に連通した開口13及びスライド穴14を有する空間が形成されている。
ピストン部20は、中心線Jに沿って摺動可能な状態で、シリンダ部10の内部の空間に収容されている。すなわち、ピストン部20は、周壁部11aの内径と略同一の外径を有する円板状の隔壁20aと、この隔壁20aの中心に立設されてスライド穴14の内径と略同一の外径を有するスライド軸20bなどで構成されている。このスライド軸20bがスライド穴14に挿通された状態で、隔壁20aが空間に収容されることにより、ピストンは、中心線Jに沿ってシリンダ部10に摺動可能に組み付けられている。
隔壁20aの周囲の端部には、シール材21が取り付けられており、隔壁20aと周壁部11aとの間が密封されている。また、端壁部11bの内周面にもシール材22が取り付けられており、スライド軸20bと端壁部11bとの間も密封されている。それにより、空間は、隔壁20aによってグリッパー101側の第1室31とアーム102側の第2室32とに区画されている。
スライド軸20bの突端面には、その中心回りの均等な4箇所に、第1室31を外部に連通させる貫通孔23が形成されている。それにより、第2室32は、大気開放された空間を構成し、第1室31は密閉された空間を構成している。
隔壁20aと、隔壁20aと対向した端壁部11bの部位には、ピストン部20の回動を規制するため、位置決めピン24及びピン穴15が設けられている。具体的には、隔壁20aから位置決めピン24が突出し、端壁部11bにその突端が嵌合するピン穴15が凹設されている(位置決めピン24及びピン穴15の配置は逆であってもよい)。
また、第1室31には、複数(本実施形態では12個)のバネ収容部33が周方向に等間隔で設けられている。具体的には、全周にわたって一定の間隔を隔てた隔壁20aの12箇所の位置に円筒状の凹部が形成されており、これらと対向する端壁部11bの12箇所の部位にも円筒状の凹部が形成されている。これら対向する一対の凹部の各々がバネ収容部33を構成している。
そして、これらバネ収容部33の複数カ所に、コイルバネ34が収容されることにより、ピストン部20は、コイルバネ34の弾性力が加えられ、アーム102側に向かって、常時、付勢された状態となっている。コイルバネ34のバネ強度や設置個数は、仕様に応じて適宜変更可能であり、回避したい負荷の大きさに合わせてその総弾性力を自在に調整できる。
例えば、12個のバネ収容部33が周方向に均等に配置されているので、比較的バネ強度の弱い3個のコイルバネ34を等間隔でバネ収容部33に設置すれば、ピストン部20に均等に弾性力を作用させることができ、低負荷で回避する設定にできる。また、比較的バネ強度の強いコイルバネ34を12個全てのバネ収容部33に設置すれば、高負荷で回避する設定にできる。このように、バネ収容部33に設置するコイルバネ34のバネ強度や設置個数を変更することで、回避する負荷設定が自在に調整できる。
なお、弾性力のバランスから、バネ収容部33の個数は、3個以上が好ましい(2個ではアンバランスになる)。3や4の公倍数である6個や8個、9個でもよいが、3と4の最小公倍数である12個が、自由度に優れ、最も好ましい。13個以上でもよいが、多過ぎると、ピストン部20の強度低下や構造の複雑化を招くので好ましくない。
また、ボディ11には、第1室31に調圧された空気(ガスの一例)を供給する流体経路16が形成されている。具体的には、一端が第1室31に開口し、他端が周壁部11aに開口する孔がボディ11の内部に形成されていて、外部の空圧制御装置40から、配管を介して調圧された空気が供給可能となっている。すなわち、ピストン部20は、コイルバネ34とともに加圧空気によってもアーム102側に向かって力が加えられるようになっている。
(第2連結体1b)
第2連結体1bは、ベース部50、連結部60などで構成されている。
ベース部50は、リアカバー12の内面に対向する環状のフランジ51を有する円板状の部分であり、第2室32に抜け出し不能な状態で収容されている。連結部60は、ベース部50のアーム102側に向く側面中央に設けられた円柱状の部分であり、開口13を通じてその突端部分がシリンダ部10の外に露出するように構成されている。リアカバー12の内周面には、塵埃の侵入を防止するダストシール17(弾性部材)が取り付けられており、リアカバー12と連結部60との間の隙間はダストシール17によって封止されている。
連結部60の突端には、アーム102が連結される取付面61が設けられている。その取付面61の中心部分には、アーム102の被取付面102aとの間で中心を位置合わせするカラー62が取り付けられている。また、カラー62に隣接して、取付面61には、その位相を位置決めするための位置決めピン63も取り付けられている。
更に、第2連結体1bの中心回りの均等な4箇所には、第2連結体1bをアーム102に固定するボルトBを挿通するためのボルト孔52が貫通して形成されている。これらボルト孔52は、ピストン部20の貫通孔23と中心が一致するように配置されており、貫通孔23及びボルト孔52を通じてアーム102の被取付面102aにボルトBが締結できるように構成されている。
ベース部50は、互いに面接触した球面の凹部71及び凸部72からなる支持部70を介して、ピストン部20に揺動可能に支持されており、常時、ピストン部20によってアーム102側に押された状態となっている。
具体的には、ベース部50のピストン部20との対向面の中央に曲率の小さい球面の凸部72が1つ形成されており、ピストン部20のベース部50との対向面の中央に、凸部72と同じ曲率で凹む球面の凹部71が形成されている。凸部72及び凹部71は、ベース部50及びピストン部20の各対向面の直径の少なくとも3分の1以上の大きさ(外周の直径)を有し、その最大突出量及び最大窪み量は、凸部72及び凹部71の曲率半径よりも小さく、その半分以下となっている。そして、凸部72が凹部71に嵌まり込んで密着し、フランジ51がリアカバー12の内面に受け止められた状態で、凸部72及び凹部71を介してベース部50がピストン部20によってアーム102側に押し付けられている。
従って、第1連結体1a及び第2連結体1bの各々に対し、これらの中心線Jに沿った方向に強い負荷(圧縮力)が作用すると、図4に示すように、ベース部50が押し込まれてピストン部20が、グリッパー101側に変位する。
支持部70の周囲に拡がるベース部50及びピストン部20の各対向面の間には、中心側から離れるに従って離間距離が大きくなる隙間53が設けられている。その隙間53により、ベース部50は、支持部70を中心に所定の範囲で揺動可能となっている。
従って、第1連結体1a及び第2連結体1bの各々に対し、これらの中心線Jに沿わない方向から強い負荷が作用すると、図5に示すように、ベース部50が、傾くとともにピストン部20が、グリッパー101側に変位する。
このように、互いに面接触した球面の凹部71及び凸部72からなる支持部70を介して、ベース部50がピストン部20によって揺動可能に支持されることで、大きな支持強度を確保しながら過負荷検知アダプタ1の薄型軽量化が実現できる。すなわち、曲率の小さい球面の凹部71及び凸部72からなる支持部70を介することで、ベース部50はピストン部20に大きな接触面積で支持される結果、大きな支持強度を確保できる。
そして、ベース部50及びピストン部20の各々の直径に対して厚みを小さくすることが可能になるので、過負荷検知アダプタ1の厚みを薄くできる。厚みが薄くなることに加え、過負荷検知アダプタ1の内部構造が簡素になるため、過負荷検知アダプタ1を軽量にできる。
凹部71及び凸部72の各々は、ベース部50及びピストン部20のいずれに設けてもよいが、特に、ベース部50に凸部72を設けるのが好ましい。ベース部50には、アーム102に取り付けるために、カラー62や位置決めピン24、ボルトBが配置されるため、ベース部50に凸部72を設けることで、これらを適切に設けながらベース部50の強度の確保と薄型化が実現できる。
フランジ51を受け止めるリアカバー12の内面の複数カ所には、球体を回転自在に収容した位相決め部18が設けられている。そして、フランジ51の複数カ所に設けられたV形状の溝51aに、その球体の一部が入り込むことにより、ベース部50はその周方向に位置決めされている。
(過負荷検知機構)
ベース部50の変化、すなわち、アーム102とグリッパー101との間に過剰な負荷が作用し、第2連結体1bが第1連結体1aに対して変位したことを検知するために、この過負荷検知アダプタ1には、2つの過負荷検知機構(第1過負荷検知機構80及び第2過負荷検知機構90)が設けられている。
第1過負荷検知機構80は、過負荷検知アダプタ1に過負荷が作用した場合に、即座にそれを検知することができる機構であり、加圧空気を利用して構成されている。
具体的には、リアカバー12の内面には、ピストン部20に押されたベース部50のフランジ51を密着した状態で受け止める密着部81が設けられており、リアカバー12の内部には、その密着部81に開口する細孔82と、その細孔82を外部に連通させる中継孔83が形成されている。細孔82には、外部の空圧制御装置40から、配管を介して調圧された空気が供給可能となっている。
なお、細孔82は1個でもよいが、複数の細孔82を周方向に等間隔で配置してもよい。また、密着部81にフランジ51に沿って延びる環状の細溝を形成し、この細溝に細孔82を開口させてもよい。細孔82には、ロボットアーム100の作動時には、常時、所定の加圧空気が供給されるようになっている。従って、フランジ51が僅かでも密着部81から離れると、空気が漏れて細孔82に至る経路の空気圧が変化するので、その変化を検知することによってベース部50の変化が検知できる。
一方、第2過負荷検知機構90は、第1過負荷検知機構80の検知後に、過負荷検知アダプタ1に更なる過負荷が作用した場合に、それを継続的に検知することができる機構であり、ピストン部20を利用して構成されている。
具体的には、シリンダ部10に、磁気センサ91(センサの一例)が1つ設けられており、その磁気センサ91に近接したピストン部20の部位に、永久磁石92が固定されている。磁気センサ91は永久磁石92が発する磁気の変化からピストン部20の位置を検出する。その磁気センサ91の検出値により、ベース部50の変化を継続的に検知することができる。
<過負荷検知アダプタ1の動作>
過負荷検知アダプタ1は、ロボットアーム100の使用状態に応じて様々な設定で使用することができる。ここでは、その一例として、ロボットアーム100の動作領域が、過負荷が作用するおそれが無い領域(無過負荷領域)と、過負荷が作用するおそれが有る領域(有過負荷領域)とに仕分けされ、各領域に応じた設定で使用される場合を説明する。
ロボットアーム100の作動時には、細孔82に所定の加圧空気が常時供給され、第1室31に必要に応じて加圧空気が供給されるように、空圧制御されている。そして、無過負荷領域では、第1室31に、コイルバネ34の弾性力よりも強い力でピストン部20を押す加圧空気が供給される。それにより、ベース部50は、加圧空気によって強く押されたピストン部20に支持されるため、第2連結体1bは、第1連結体1aに対してその姿勢が強固に維持される。その支持強度は、空気圧で調整できる。
従って、第1過負荷検知機構80の誤検知を高度に抑制できるので、無駄な緊急停止等を発生させること無く、ロボットアーム100を高速で作動させることができる。
一方、有過負荷領域では、第1室31への加圧空気の供給が停止される。それにより、ベース部50は、コイルバネ34の弾性力のみによって押されたピストン部20に支持されるため、第2連結体1bは、第1連結体1aに対する姿勢が、所定の支持力で維持される。コイルバネ34の弾性力であるため、加圧空気と異なり、常に一定の支持力が得られる。従って、ロボットアーム100に作用する過負荷の上限が確実に設定できる。
有過負荷領域では、ロボットアーム100は、無過負荷領域よりも低速で作動される。そして、グリッパー101やアーム102が障害物に接触するなどして、過負荷検知アダプタ1に所定の負荷が作用すると、第1過負荷検知機構80が、即座にそれを検知する。すなわち、ベース部50が僅かに変位することで、細孔82から空気が流出して空気圧が急変するので、その変化が検知される。従って、過負荷を瞬時に検知することができる。
第1過負荷検知機構80の検知によるグリッパー101等の変位は僅かである。従って、ロボットアーム100は停止せずに、例えば警報を発する等の措置がとられる。
そして、その後、続けて第2過負荷検知機構90により、過負荷検知アダプタ1に作用する負荷が検知される。第2過負荷検知機構90では、負荷の大きさや負荷の大きさの変化量が、連続して検知できるので、過負荷検知アダプタ1の状態、つまりはロボットアーム100に作用している過負荷の変化を詳細に把握することができる。従って、ロボットアーム100を停止すべきか否かを適切に判断することが可能になり、適切なしきい値を設定することで、過負荷の状態に応じて、真に必要な最適なタイミングでロボットアーム100の作動を停止させることができる。
なお、本発明にかかる過負荷検知アダプタは、上述した実施形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。
例えば、前述した実施形態では、有過負荷領域で第1室31への加圧空気の供給が停止されるようにしたが、有過負荷領域を可能性に応じて更に細分化し、過負荷が作用する可能性が低い領域では、加圧空気の供給は停止せず、コイルバネ34の弾性力よりも強い力でピストン部20を押す圧力の範囲で、空気圧を所定圧まで弱めるように制御してもよい。このように、第1室31に供給する空気圧を調整すれば、より多様な過負荷の検知及び回避が可能になる。
第2過負荷検知機構90を構成するセンサは、磁気センサ91に限らない。近接センサや光電センサなどが代用できる。尤も、密閉空間に設置されているピストン部20の変位をその外側から検出できることから、磁気センサ91が好ましい。
1 過負荷検知アダプタ
1a 第1連結体
1b 第2連結体
10 シリンダ部
13 開口
20 ピストン部
31 第1室
32 第2室
33 バネ収容部
34 コイルバネ
50 ベース部
60 連結部
70 支持部
71 凹部
72 凸部
80 第1過負荷検知機構
90 第2過負荷検知機構
100 ロボットアーム
101 グリッパー(第1要素部材)
102 アーム(第2要素部材)

Claims (6)

  1. マニュピレータを構成している第1要素部材及び第2要素部材の間に介設される過負荷検知アダプタであって、
    前記第1要素部材に連結される第1連結体と、
    前記第1連結体の連結方向に対して逆方向から前記第2要素部材に連結される第2連結体と、
    を備え、
    前記第1連結体は、
    前記第2要素部材の側に開口を有する空間が内部に形成されたシリンダ部と、
    前記連結方向に摺動可能な状態で前記空間に収容されて、当該空間を、前記第1要素部材の側の第1室と前記第2要素部材の側の第2室とに区画し、当該第2室の側に向かって力が加えられたピストン部と、
    を備え、
    前記第2連結体は、
    抜け出し不能な状態で前記第2室に収容されて、前記ピストン部に押されるベース部と、
    前記開口を通じて前記シリンダ部の外に露出し、前記第2要素部材が連結される連結部と、
    を備え、
    前記ベース部が、互いに面接触した球面の凹部及び凸部からなる支持部を介して、前記ピストン部に揺動可能に支持されている過負荷検知アダプタ。
  2. 請求項1に記載の過負荷検知アダプタにおいて、
    前記ベース部に前記凸部が形成され、前記ピストン部に前記凹部が形成されている過負荷検知アダプタ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の過負荷検知アダプタにおいて、
    前記第1室は密閉されていて、当該第1室に、調圧されたガスが供給される過負荷検知アダプタ。
  4. 請求項3に記載の過負荷検知アダプタにおいて、
    前記第1室に、バネを収容する複数のバネ収容部が周方向に等間隔で設けられ、
    前記ピストン部に力を加える複数のバネが、前記バネ収容部に収容されている過負荷検知アダプタ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の過負荷検知アダプタにおいて、
    前記シリンダ部は、
    前記ピストン部に押された前記ベース部を密着した状態で受け止める密着部と、
    前記密着部に開口し、調圧されたガスが供給可能な細孔と、
    を有し、
    前記細孔のガス圧の変化によって前記ベース部の変化を検知する第1過過負荷検知機構が構成されている過負荷検知アダプタ。
  6. 請求項5に記載の過負荷検知アダプタにおいて、
    前記シリンダ部に、前記ピストン部の位置を検出するセンサが設けられ、
    前記センサの検出値によって前記ベース部の変化を検知する第2過過負荷検知機構が構成されている過負荷検知アダプタ。
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