JP2018073882A - レーザ装置、点火装置、及び内燃機関 - Google Patents

レーザ装置、点火装置、及び内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】耐久性を損なうことなく性能を向上させる。【解決手段】レーザ装置1は、光源から射出される励起光10を受光し、パルス状のレーザ光21を出力する共振器11と、共振器11から出力されたレーザ光21が照射されレーザ光21を拡散させる凹面41を有する拡散光学系12と、凹面41により拡散されたレーザ光21を集光する集光光学系13とを備える。共振器11と凹面41との間の距離は、凹面41の曲率半径より大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ装置、点火装置、及び内燃機関に関する。
可燃性ガス等の所定の点火対象に点火する1つの方式として、レーザ点火方式がある。レーザ点火方式は点火対象中でパルスレーザを集光し、ブレイクダウン(絶縁破壊)によるプラズマを発生させることにより、点火対象に点火する方式である。レーザ点火方式は電極間の放電現象を利用するプラグ点火方式等に替わる点火方式として研究開発が進められている。
例えば、光の共振によりパルス状のレーザ光を出力する共振器と共振器から出力されたレーザ光を集光する凸レンズとの間に、共振器から出力されたレーザ光を拡散させる凹レンズが配置されたレーザ着火装置が開示されている(特許文献1)。凹レンズの光拡散作用により、集光側のNA(Numerical Aperture:開口数)が増加し、ブレイクダウンの強度が向上する。
上記のように点火性能を向上させるように作用する凹レンズの入射側(共振器に対面する側)の凹面には、通常、レーザ光の反射を防止するコーティングが施される。しかし、凹レンズは共振器から出力された高出力のパルスレーザ光が直接照射される位置に配置されるため、凹面に施されたコーティングは劣化しやすい状態に置かれざるを得ない。コーティングが劣化すると、凹面に照射されたレーザ光は共振器側に反射し、反射したレーザ光は凹面より共振器側の位置で集光する。反射したレーザ光の集光位置に共振器等の構成要素が存在する場合、反射したレーザ光のエネルギーにより構成要素に損傷が生じる可能性がある。この損傷の可能性はコーティングの劣化が進行するほど大きくなる。このように、共振器と凸レンズとの間に凹レンズを配置することにより、点火性能の向上が期待される反面、耐久性の問題が懸念される。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、耐久性を損なうことなく性能を向上させることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一形態であるレーザ装置は、光源から射出される光を受光しレーザ光を出力する共振器と、前記共振器から出力された前記レーザ光が照射され前記レーザ光を拡散させる凹面を有する拡散光学系と、前記凹面により拡散された前記レーザ光を集光する集光光学系と、を備え、前記共振器と前記凹面との間の距離は、前記凹面の曲率半径より大きい、ことを特徴とする。
本発明によれば、耐久性を損なうことなく性能を向上させることが可能となる。
図1は、第1の実施の形態に係るレーザ装置の構成例を示す図である。 図2は、第1の実施の形態に係る共振器の構成例を示す図である。 図3は、第1の実施の形態に係る共振器と凹面との間の距離と反射光の反射焦点との関係の例を示す図である。 図4は、第1の比較例に係る共振器と凹面との間の距離と反射光の反射焦点との関係の例を示す図である。 図5は、第2の比較例に係る共振器と凹面との間の距離と反射光の反射焦点との関係の例を示す図である。 図6は、第2の実施の形態に係るレーザ装置の構成例を示す図である。 図7は、第3の実施の形態に係る点火装置の構成例を示す図である。 図8は、第4の実施の形態に係る内燃機関の構成例を示す図である。
以下に添付図面を参照して、レーザ装置、点火装置、及び内燃機関の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係るレーザ装置1の構成例を示す図である。レーザ装置1は共振器11、拡散光学系12、集光光学系13、及び窓部15を含む。
共振器11は光源が射出する励起光10を受光し、内部で光を共振させることにより、高出力のパルス状のレーザ光21を出力するデバイスである。共振器11の構成は特に限定されるべきものではないが、例えばQスイッチ法を利用した構成等であり得る。
図2は、第1の実施の形態に係る共振器11の構成例を示す図である。本例に係る共振器11はレーザ媒質61及び可飽和吸収体62を含む。レーザ媒質61の材質は例えばNd:YAG結晶等であり得る。可飽和吸収体62の材質は例えばCr:YAG結晶等であり得る。レーザ媒質61及び可飽和吸収体62は接合された、いわゆるコンポジット結晶を構成するものであり得る。レーザ媒質61は励起光10により励起される。励起光10の波長はYAG結晶において最も吸収効率が高い波長であることが好ましい。レーザ媒質61の入射側の面及び可飽和吸収体62の射出側の面は光学研磨処理がなされた面であり、ミラーの役割を果たす。レーザ媒質61の入射側の面及び可飽和吸収体62の射出側の面には励起光10の波長及び共振器11から出力されるレーザ光21の波長に応じた誘電体膜が形成されている。これにより、共振器11内で光が共振し増幅される。
拡散光学系12は共振器11から出力されたレーザ光21を拡散する光学系である。本例に係る拡散光学系12は1つの両凹レンズであり、入射側の凹面41及び射出側の凹面42を有する。入射側の凹面41にはレーザ光21の反射を防止するコーティングが施されている。共振器11から出力されたレーザ光21は入射側の凹面41に直接照射される。なお、本例においては、拡散光学系12として1つの両凹レンズを用いているが、拡散光学系12の構成はこれに限られるものではなく、例えば射出側が平面である平凹レンズ等を利用するものであってもよい。
集光光学系13は拡散光学系12により拡散されたレーザ光21を集光する光学系である。本例に係る集光光学系13は第1の平凸レンズ13A及び第2の平凸レンズ13Bを含む。第1の平凸レンズ13Aは射出側に配置される凸面51及び入射側に配置される平面52を有する。第2の平凸レンズ13Bは入射側に配置される凸面53及び射出側に配置される平面54を有する。第1の平凸レンズ13A及び第2の平凸レンズ13Bを通過したレーザ光21は焦点25において集光する。なお、本例においては、集光光学系13として2つの平凸レンズ13A,13Bを用いているが、集光光学系13の構成はこれに限られるものではなく、例えば両凸レンズ等を利用するものであってもよい。
上記のように、共振器11から出力されたレーザ光21は拡散光学系12により拡散した後に集光光学系13により集光する。このような拡散光学系12の作用により、集光光学系13のNAが増加し、焦点25におけるブレイクダウンの強度が向上する。拡散光学系12及び集光光学系13の曲率半径等を調整することにより、ブレイクダウンの強度を調整することができる。必要とされるブレイクダウンの強度は使用状況に応じて適宜設計されるべきものであるが、例えばガソリン、天然ガス等の所定の燃料の混合気に確実に点火可能な強度であることが好ましい。
窓部15は第2の平凸レンズ13Bと焦点25との間に配置される透明の材料からなる部材であり、主に防塵等の役割を果たす。窓部15の材質は例えばサファイアガラス等であり得る。
共振器11、拡散光学系12、及び集光光学系13は共振器11の共振方向に垂直な断面の中心、拡散光学系12の中心(最も薄い部分)、及び集光光学系13の中心(最も厚い部分)が1つの中心軸27上に位置するように配置されている。
図3は、第1の実施の形態に係る共振器11と凹面41との間の距離Dと反射光71の反射焦点72との関係の例を示す図である。本例に係る距離Dは共振器11の拡散光学系12側の端部31から凹面41の中央部までの距離である。距離Dは凹面41の曲率半径Rより大きい。より好ましくは、距離Dは曲率半径Rの2倍より大きい。例えば、曲率半径が5.34mmである場合、距離Dは5.34mmより大きく、より好ましくは10.68mmより大きい。
上記のように、D>Rの関係が成り立つことにより、拡散光学系12の入射側の凹面41により反射した反射光71の反射焦点72は共振器11と拡散光学系12との間の空間に位置することとなる。これにより、反射光71のエネルギーが最も高くなる反射焦点72が共振器11内に位置することを避けることができる。これにより、凹面41のコーティングが劣化してレーザ光21が凹面41に反射するようになった場合でも、反射光71のエネルギーによる共振器11へのダメージを軽減することができる。距離Dを曲率半径Rの2倍より大きくすることにより、共振器11の端部31に照射される反射光71のビーム径は十分に大きくなるため、反射光71のエネルギーによる共振器11へのダメージをより軽減することができる。
図4は、第1の比較例に係る共振器11と凹面41との間の距離Dと反射光71の反射焦点72との関係の例を示す図である。第1の比較例に係る距離Dは凹面41の曲率半径Rと一致している。このように、D=Rの関係が成り立つとき、反射焦点72は共振器11の端部31に位置することとなる。これにより、凹面41のコーティングが劣化すると、反射光71のエネルギーにより共振器11の端部、例えば射出側のミラーとして機能する可飽和吸収体62の表面(光学研磨処理面)等に損傷が生じる可能性が高くなる。
図5は、第2の比較例に係る共振器11と凹面41との間の距離Dと反射光71の反射焦点72との関係の例を示す図である。第2の比較例に係る距離Dは凹面41の曲率半径Rより小さい。このように、D<Rの関係が成り立つとき、反射焦点72は共振器11内に位置することとなる。これにより、凹面41のコーティングが劣化すると、反射光71のエネルギーにより共振器11の内部、例えばレーザ媒質61、可飽和吸収体62等に損傷が生じる可能性が高くなる。
下記表1は両凹レンズ(拡散光学系12)、第1の平凸レンズ13A(集光光学系13の一部)、第2の平凸レンズ13B(集光光学系13の一部)、及び窓部15の形状の具体例を示している。
Figure 2018073882
下記表2はレーザ装置1の各構成要素の間隔の具体例を示している。図1に示すように、L1は共振器11の射出側の端部31から拡散光学系12の入射側の凹面41の中心(最も薄い部分)までの長さである。L2は拡散光学系12の射出側の凹面42の中心(最も薄い部分)から第1の平凸レンズ13Aの入射側の平面52までの長さである。L3は第1の平凸レンズ13Aの射出側の凸面51の中心(最も厚い部分)から第2の平凸レンズ13Bの入射側の凸面53の中心(最も厚い部分)までの長さである。L4は第2の平凸レンズ13Bの射出側の平面54から窓部15の入射側の平面までの長さである。L5は窓部15の射出側の平面から焦点25までの長さである。
Figure 2018073882
上記第1の実施の形態によれば、共振器11と拡散光学系12の凹面41との間の距離Dと凹面41の曲率半径Rとの間にD>Rの関係が成り立つことにより、凹面41により反射した反射光71の反射焦点72は共振器11と拡散光学系12との間の空間に位置することとなる。これにより、凹面41のコーティングが劣化してレーザ光21が凹面41に反射するようになった場合でも、反射光71による共振器11へのダメージを軽減することができる。これにより、レーザ装置1の性能(焦点25におけるブレイクダウンの確実性)の向上と耐久性の確保とを両立させることが可能となる。
以下に、他の実施の形態について図面を参照して説明するが、上記第1の実施の形態と同一又は同様の作用効果を奏する箇所については同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
(第2の実施の形態)
図6は、第2の実施の形態に係るレーザ装置101の構成例を示す図である。レーザ装置101は共振器11、拡散光学系12、集光光学系13、窓部15、光源111、光ファイバ112、外部集光光学系113、第1の光学系保持部材121、共振器保持部材122(第1の保持部材)、第2の光学系保持部材123(第2の保持部材)、及びプラグ筐体124(第3の保持部材)を含む。
光源111は励起光10を射出するデバイスである。光源111の構成は特に限定されるべきものではないが、例えば半導体レーザ等であり得る。半導体レーザとして端面発光レーザ(EEL:Edge Emitting Laser)、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)等が挙げられる。
EELとVCSELとの比較において、同等のエネルギーの励起光10を射出する場合、一般的にはVCSELから射出される励起光10のビーム径はEELから射出される励起光10のビーム径より大きくなる。例えば、EELによる励起光10のビーム径が0.6mm程度である場合、VCSELによる励起光10のビーム径は1.5mm程度となる場合が多い。共振器11から出力されるレーザ光21のビーム径は共振器11に入射される励起光10のビーム径が大きいほど大きくなる。そのため、共振器11から出力され拡散光学系12の入射側の凹面41に照射されるレーザ光21のビーム径は、EELを用いた場合よりVCSELを用いた場合の方が大きくなる。凹面41に照射されるレーザ光21のビーム径が大きいほど、単位面積あたりのエネルギーが小さくなるため、凹面41に施されたコーティングの劣化が遅くなる。従って、光源111としてVCSELを用いることが好ましい。
光ファイバ112は光源111から射出された励起光10をレーザ装置101の本体(共振器11、各種光学系12,13,113等を含む筐体)内に伝送する。光ファイバ112を利用することにより、光源111と本体との位置関係の設計の自由度を向上させることができる。
外部集光光学系113は光ファイバ112により伝送された励起光10を集光して共振器11に照射する光学系である。本例に係る外部集光光学系113は第3の平凸レンズ113A及び第4の平凸レンズ113Bを含む。第3の平凸レンズ113Aは射出側に配置される凸面131及び入射側に配置される平面132を有する。第4の平凸レンズ113Bは入射側に配置される凸面133及び射出側に配置される平面134を有する。光ファイバ112から射出した励起光10は第3の平凸レンズ113A及び第4の平凸レンズ113Bにより共振器11の入射側の端部32において所定の径となるように集光される。なお、本例においては、外部集光光学系113として2つの平凸レンズ113A,113Bを用いているが、外部集光光学系113の構成はこれに限られるものではなく、例えば両凸レンズ、コリメートレンズ等を利用するものであってもよい。
第1の光学系保持部材121は外部集光光学系113を保持する部材である。第1の光学系保持部材121は第3の平凸レンズ113A及び第4の平凸レンズ113Bをそれらの中心(最も厚い部分)が中心軸27上に位置するように保持する。
共振器保持部材122は共振器11及び第1の光学系保持部材121を保持する部材である。共振器保持部材122は共振器11を共振器11の共振方向に垂直な方向の断面の中心が中心軸27上に位置するように保持する。
第2の光学系保持部材123は拡散光学系12及び集光光学系13を保持する部材である。第2の光学系保持部材123は拡散光学系12及び集光光学系13をそれらの中心(拡散光学系12においては最も薄い部分、集光光学系13においては最も厚い部分)が中心軸27上に位置するように保持する。第2の光学系保持部材123は共振器保持部材122と直接接触していない。第2の光学系保持部材123の熱伝導率は共振器保持部材122の熱伝導率より低い。
プラグ筐体124は共振器保持部材122、第2の光学系保持部材123、及び窓部15を保持する部材である。プラグ筐体124は共振器保持部材122及び第2の光学系保持部材123をそれらが直接接触しないように保持する。共振器保持部材122はその一部がプラグ筐体124の外部に露出するように保持されている。これにより、共振器11の熱が外部に放出されやすい構造となっている。プラグ筐体124の熱伝導率は共振器保持部材122の熱伝導率より低い。より好ましくは、プラグ筐体124の熱伝導率は第2の光学系保持部材123の熱伝導率より低い。
共振器11はレーザ装置101の稼働時における光の共振増幅作用により高温になる。拡散光学系12の凹面41に施されたコーティングは高温によりその劣化が促進される。従って、共振器11の放熱性を確保しつつ、共振器11の熱が拡散光学系12へ伝導することを避ける構造が必要となる。
そこで、本実施の形態においては、共振器保持部材122と第2の光学系保持部材123とがそれぞれ個別の部材から構成され、直接接触していない。第2の光学系保持部材123の熱伝導率は共振器保持部材122の熱伝導率より低くなっている。プラグ筐体124の熱伝導率は共振器保持部材122の熱伝導率より低く、より好ましくは第2の光学系保持部材123の熱伝導率より低くなっている。共振器保持部材122の一部はプラグ筐体124の外部に露出している。
下記表3は共振器保持部材122、第2の光学系保持部材123、及びプラグ筐体124の具体的材質及び熱伝導率の例を示している。
Figure 2018073882
表3は例示であり、共振器保持部材122、第2の光学系保持部材123、及びプラグ筐体124の材質及び熱伝導率は上記に限られるものではない。共振器保持部材122には高い熱伝導率等が求められる。ここでは共振器保持部材122に適する材質としてアルミが例示されているが、例えば銅、マグネシウム等の他の高熱伝導率の材質であってもよい。第2の光学系保持部材123には低い熱伝導率、高い剛性等が求められる。ここでは第2の光学系保持部材123に適する材質としてSUS304が例示されているが、例えばインコネル625等の材質であってもよい。プラグ筐体124には低い熱伝導率、高い剛性等が求められる。ここではプラグ筐体124に適する材質としてインコネル625が例示されているが、例えばコバール、SUS304等の材質であってもよい。
上記のような構成により、共振器保持部材122を比較的熱伝導率が高い材料により構成しても、共振器11の熱が拡散光学系12に伝導し難くなる。すなわち、本実施の形態によれば、共振器11の放熱性を確保しつつ、拡散光学系12の高温化を避けることが可能となる。これにより、凹面41のコーティングの劣化を抑制し、凹面41による反射光71によるダメージを抑制することが可能となる。これにより、レーザ装置101の性能の向上と耐久性の確保とをより高いレベルで両立させることが可能となる。
(第3の実施の形態)
図7は、第3の実施の形態に係る点火装置201の構成例を示す図である。点火装置201は内燃機関の燃焼室に充填された燃料の混合気に点火する装置である。点火装置201は第2の実施の形態に係るレーザ装置101、駆動装置211、及び制御装置212を含む。
駆動装置211は内燃機関を制御する制御装置212からの制御信号に基づいてVCSEL等の光源111を駆動する。駆動装置211及び制御装置212はプログラムに制御されるCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を利用して構成され得るユニットである。駆動装置211は光源111から出力される励起光10の光量及び出力タイミングを、内燃機関の燃焼工程における点火のタイミングでレーザ光21が焦点25に集光するように制御する。
上記のように、ブレイクダウンの強度と耐久性とが両立された点火装置201を燃焼工程における点火に利用することにより、内燃機関の性能を向上させることが可能となる。
(第4の実施の形態)
図8は、第4の実施の形態に係る内燃機関301の構成例を示す図である。図8において、内燃機関301の主要部の構成が模式的に示されている。内燃機関301は点火装置201、燃料噴出機構311、排気機構312、燃焼室313、及びピストン314を含む。
内燃機関301の動作の概略は以下のとおりである。
(1)燃料噴出機構311が燃料及び空気の混合気を燃焼室313内に噴出する(吸気工程)。
(2)ピストン314が上昇し、混合気を圧縮する(圧縮工程)。
(3)点火装置201が燃焼室313内においてブレイクダウンが発生するようにレーザ光21を射出する。これにより、混合気に点火され、燃焼ガスが膨張し、ピストン314が降下する(燃焼工程)。
(4)ピストン314が慣性力により上昇し、排気機構312が燃焼ガスを燃焼室313外へ排気する(排気工程)。
このように、吸気、圧縮、燃焼、及び排気からなる一連の工程が繰り返される。燃焼室313内の気体の体積変化に対応してピストン314が運動し、機械エネルギーを生じさせる。燃料には例えばガソリン、天然ガス等が用いられる。
上記のように、ブレイクダウンの強度と耐久性とが両立された点火装置201を燃焼工程における点火に利用することにより、高性能な内燃機関301を提供することが可能となる。
なお、本実施の形態においては混合気の燃焼によりピストン314を運動させるピストンエンジンについて説明したが、点火装置201(レーザ装置1,101)を利用した内燃機関の構成はこれに限定されるものではない。点火装置201は可燃性ガスを燃焼させて燃焼ガスを生成させるあらゆる構成の内燃機関に採用され得るものであり、例えばロータリーエンジン、ガスタービンエンジン、ジェットエンジン等にも適用され得る。また、点火装置201は、排熱を利用して動力、温熱、冷熱等を取り出し、総合的にエネルギー効率を高めるシステムであるコジェネレーションに用いられてもよい。
また、レーザ装置1,101は内燃機関以外にも適用され得るものであり、例えばレーザ加工機、レーザピーニング装置、テラヘルツ発生装置等に利用されてもよい。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記実施の形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図するものではない。この新規な実施の形態はその他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施の形態及びその変形は発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,101 レーザ装置
10 励起光
11 共振器
12 拡散光学系
13 集光光学系
13A 第1の平凸レンズ
13B 第2の平凸レンズ
15 窓部
21 レーザ光
25 焦点
27 中心軸
31,32 端部
41,42 凹面
51,53,131,133 凸面
52,54,132,134 平面
61 レーザ媒質
62 可飽和吸収体
71 反射光
72 反射焦点
111 光源
112 光ファイバ
113 外部集光光学系
113A 第3の平凸レンズ
113B 第4の平凸レンズ
121 第1の光学系保持部材
122 共振器保持部材(第1の保持部材)
123 第2の光学系保持部材(第2の保持部材)
124 プラグ筐体(第3の保持部材)
201 点火装置
211 駆動装置
212 制御装置
301 内燃機関
311 燃料噴出機構
312 排気機構
313 燃焼室
314 ピストン
特開2010−14030号公報

Claims (10)

  1. 光源から射出される光を受光しレーザ光を出力する共振器と、
    前記共振器から出力された前記レーザ光が照射され前記レーザ光を拡散させる凹面を有する拡散光学系と、
    前記凹面により拡散された前記レーザ光を集光する集光光学系と、
    を備え、
    前記共振器と前記凹面との間の距離は、前記凹面の曲率半径より大きい、
    レーザ装置。
  2. 前記距離は、前記曲率半径の2倍より大きい、
    請求項1に記載のレーザ装置。
  3. 前記共振器を保持する第1の保持部材と、
    前記拡散光学系を保持する第2の保持部材と、
    を更に備え、
    前記第1の保持部材と前記第2の保持部材とは、直接接触していない、
    請求項1又は2に記載のレーザ装置。
  4. 前記第2の保持部材の熱伝導率は、前記第1の保持部材の熱伝導率より低い、
    請求項3に記載のレーザ装置。
  5. 前記第1の保持部材と前記第2の保持部材とを保持する第3の保持部材、
    を更に備え、
    前記第3の保持部材の熱伝導率は、前記第1の保持部材の熱伝導率より低い、
    請求項4に記載のレーザ装置。
  6. 前記第1の保持部材と前記第2の保持部材とを保持する第3の保持部材、
    を更に備え、
    前記第3の保持部材の熱伝導率は、前記第2の保持部材の熱伝導率より低い、
    請求項4に記載のレーザ装置。
  7. 前記第1の保持部材の一部は、前記第2の保持部材の外部に露出している、
    請求項5又は6に記載のレーザ装置。
  8. 前記光源は、垂直共振器面発光レーザである、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のレーザ装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のレーザ装置を備え、
    前記集光光学系により集光された前記レーザ光を可燃性ガスに照射することにより前記可燃性ガスを燃焼させる、
    点火装置。
  10. 請求項9に記載の点火装置を備え、
    前記可燃性ガスの燃焼により発生する熱エネルギーを機械エネルギーに変換する、
    内燃機関。
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