JP2020148106A - 光学装置、内燃機関及び内燃機関の製造方法 - Google Patents

光学装置、内燃機関及び内燃機関の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光学装置の光学素子が汚染される不都合を防止しつつエンジンへの取り付けを可能とし、良好な燃焼特性を維持可能とする。【解決手段】光源と、光源からの光が通過する一つ以上の光学素子と、一つ以上の光学素子を収容するハウジングと、ハウジングに接続され、光、電気および熱の少なくとも1つを伝送する伝送部材とを備え、伝送部材を回動可能にハウジングに接続する。【選択図】図3

Description

本発明は、光学装置、内燃機関及び内燃機関の製造方法に関する。
近年、高過給エンジン、高圧縮エンジン、シリンダ内径の大きな天然ガスエンジン等、難着火性の内燃機関の点火を行うレーザ点火装置が知られている。このレーザ点火装置は、フラッシュランプ、半導体レーザ等の励起用光源をQスイッチ式のレーザ媒質を含むレーザ共振器に照射し、短いパルス幅でエネルギーを集中させて放出するパルスレーザとして発振させる。また、このパルスレーザを、集光レンズ等の光学素子を用いて、混合気中に集光し、エネルギー密度の高い火炎核を発生させることにより、内燃機関の点火を行う。
このようなレーザ点火装置に関する特許文献としては、例えば特許文献1(特開2013−96392号公報)に、励起光源から光ファイバを介して励起光を伝送し、レーザ共振器からエネルギー密度の高いパルス光を発振させ、該パルス光を内燃機関の燃焼室の内側に集光させ、燃焼室の内側にエネルギー密度の高い火炎核を発生させて混合気の点火を行うレーザ点火装置が開示されている。このレーザ点火装置では、光ファイバが、袋ナット部により光ファイバ接続部材に螺結されている。
しかし、特許文献1に開示されているレーザ点火装置には、レーザ点火装置のエンジンへの取り付けに関して検討の余地がある。ここで、一般的な点火プラグは、シリンダヘッドのねじ穴に螺結して装着される。レーザ点火装置においても同様の装着方法を採用することが好ましいが、レーザ点火装置において、光ファイバや電線、冷却管等の部材がハウジングに完全に固定されていると、レーザ点火装置のシリンダヘッドへの装着が困難であった。また、光ファイバや電線、冷却管等の部材とハウジングとの接続状態は重要であり、部材とハウジングとの接続状態が不適切であると、レーザ点火装置における光学素子が汚染されることが懸念される。つまり、レーザ点火装置における光学素子の汚染を防止しつつレーザ点火装置のエンジンへの取り付けを行うという観点で課題がある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、光学素子の汚染を防止しつつエンジンへの取り付けが可能な光学装置、内燃機関及び内燃機関の製造方法の提供を目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、光源と、光源からの光が通過する一つ以上の光学素子と、一つ以上の光学素子を収容するハウジングと、ハウジングに接続され、光、電気および熱の少なくとも1つを伝送する伝送部材とを備え、伝送部材は、ハウジングに対して回動可能に接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、光学装置の光学素子が汚染される不都合を防止しつつエンジンへの取り付けを行うことができるという効果を奏する。その結果、良好な燃焼特性を維持できるという効果を奏する。
図1は、第1の実施の形態の内燃機関の主要部の模式図である。 図2は、第1の実施の形態の内燃機関に設けられているレーザ装置を光軸に沿って切断した状態の断面図である。 図3は、第1の実施の形態の内燃機関に設けられているレーザ装置における光ファイバの接続部の断面図である。 図4は、第2の実施の形態の内燃機関に設けられているレーザ装置を光軸に沿って切断した状態の断面図である。 図5は、第2の実施の形態の内燃機関に設けられているレーザ装置における光ファイバの接続部の断面図である。 図6は、第3の実施の形態の内燃機関に設けられているレーザ装置を光軸に沿って切断した状態の断面図である。 図7は、第3の実施の形態の内燃機関に設けられているレーザ装置における光ファイバの接続部の断面図である。
以下、添付図面を参照して、実施の形態の内燃機関の説明をする。
(第1の実施の形態)
(内燃機関の構成及び動作)
図1は、実施の形態の内燃機関の要部の模式図である。この図1に示すように、第1の実施の形態の内燃機関は、レーザ装置11、燃料噴出機構12、排気機構13、燃焼室14及びピストン15を備えたエンジン10を有している。
このようなエンジン10は、燃料噴出機構12が、燃料と空気とを含む可燃性混合気を燃焼室14内に噴出させる(吸気)。その後、ピストン15が上昇して、可燃性混合気が圧縮される(圧縮)。レーザ装置11は、レーザ光を集光させて発生させてプラズマにより、燃焼室14内の圧縮された混合気中の燃料に点火する(着火)。点火により混合気が燃焼することで、燃焼室14内で燃焼ガスが膨張し、ピストン15が降下する(燃焼)。その後、排気機構13が、燃焼ガスを燃焼室14外へ排気を行う(排気)。
エンジン10では、このような吸気、圧縮、着火、燃焼及び排気からなる一連の工程が繰り返し行われる。そして、燃焼室14内の気体の体積変化に対応してピストン15が運動し、運動エネルギーを生じさせる。燃料としては、例えば天然ガス又はガソリン等が用いられる。
レーザ装置11は、エンジン10の外部に設けられた駆動装置16及びエンジン制御装置17と電気的に接続されている。レーザ装置11は、エンジン制御装置17のレーザ制御に基づいて、駆動装置16により駆動され、レーザ光を出射するようになっている。
(レーザ装置)
図2は、レーザ装置11を光軸に沿って切断した状態の断面図である。この図2に示すように、レーザ装置11は、面発光レーザ(光源の一例)201及び第1集光光学系203を備える光源部及びハウジング250を、光ファイバ204( 光を伝送する伝送部材の一例)を介して接続することで構成されている。なお、この実施の形態の説明では、3軸方向(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向)の3次元直交座標系を用い、第1集光光学系203からのレーザ光の出射方向を+Z方向とし、レーザ光の光軸に直交する面において、互いに直交する2つの方向のうち一方をX軸方向とし、他方をY軸方向として説明する。
第1集光光学系203は、マイクロレンズアレイ203a及び集光レンズ系203b(光学素子の一例)を光軸に沿って順に配置して構成されている。
面発光レーザ201は、励起用光源であり、複数の発光部を有している。各発光部は、垂直共振器型の面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)である。
面発光レーザ201は、駆動装置16と電気的に接続されており、エンジン制御装置17の制御に基づいて、駆動装置16が面発光レーザ201を駆動することで、面発光レーザ201からレーザ光が出射される。なお、第1の実施の形態の内燃機関では、出射されるレーザ光の波長の温度依存性が低いことから、面発光レーザ201を光源に用いている。しかし、レーザの温度依存性が問題にならない場合は、端面発光レーザを光源に用いてもよい。
第1集光光学系203は、面発光レーザ201から出射されたレーザ光を、光ファイバ204の−Z側端面の中心部に集光する。第1集光光学系203は、少なくとも1つの集光レンズを有する。この実施の形態の例では、第1集光光学系203は、マイクロレンズアレイ203a、及び、集光レンズ系203bを有している。
マイクロレンズアレイ203aは、面発光レーザ201から出射されたレーザ光の光路上に配置されている。マイクロレンズアレイ203aは、面発光レーザ201の複数の発光部に対応する複数のレンズを有する。各レンズは、面発光レーザ201から入射したレーザ光を、略平行光として出射する。
集光レンズ系203bは、マイクロレンズアレイ203aを介したレーザ光を、光ファイバ204の−Z側端面の中心部に集光する。
なお、第1集光光学系203は、少なくとも1つの集光レンズを有していればよい。また、複数の光学素子を設けてもよい。
光ファイバ204は、第1集光光学系203によってレーザ光が集光される位置に光伝送部204aの−Z側端面の中心が位置するように配置されている。光ファイバ204に入射したレーザ光は、光伝送部204a内を伝播し、光伝送部204aの+Z側端面から出射される。
ハウジング250の第2集光光学系205は、第1レンズ241及び第2レンズ242を有しており、光ファイバ204から出射されたレーザ光の光路上に配置されている。第2集光光学系205は、コリメートレンズである第1レンズ241により、光ファイバ204から出射されたレーザ光を略平行光化し、集光レンズである第2レンズ242により、略平行光とされたレーザ光を集光してレーザ共振器206(光共振器の一例)に入射させる。
なお、第2集光光学系205は、集光レンズを有していれば、1つの光学素子で構成されていてもよいし、3つ以上のレンズを有していてもよい。
レーザ共振器206は、Qスイッチ式のレーザ共振器となっている。実施の形態の例では、レーザ共振器206は、レーザ媒質206a及び可飽和吸収体206bを有している。レーザ共振器206は、入射されたレーザ光のエネルギー密度を高めることで形成した所定の波長のレーザ光を、短いパルス幅で出射する。
レーザ媒質206aは、例えば略直方体形状のNd:YAG(ネオジウム:ヤグ)結晶であり、イットリウムに数%のネオジムをドープした結晶となっている。
可飽和吸収体206bは、例えば略直方体形状のCr:YAG(クロム:ヤグ)結晶である。可飽和吸収体206bは、レーザ光の吸収量によって透過率が変化する。一例ではあるが、初期透過率は約0.50(50%)となっている。可飽和吸収体206bは、レーザ光の吸収量が小さい時は吸収体として機能し、レーザ光の吸収量が飽和すると透明になる。可飽和吸収体206bが透明になることで、Qスイッチ発振が行われる。
第2集光光学系205で集光されたレーザ光がレーザ共振器206に入射すると、レーザ光はレーザ共振器206内で共振し増幅される。また、レーザ媒質206aに入射したレーザ光によってレーザ媒質206aが励起される。なお、面発光レーザ201から出射されるレーザ光の波長は、YAG結晶において吸収効率の高い波長となることが好ましい。
レーザ共振器206内でレーザ光が共振して増幅される。可飽和吸収体206bにおいてレーザ光の吸収量が飽和すると、可飽和吸収体206bにおいてQスイッチ発振が行われる。これにより、エネルギー密度の高いレーザ光が、レーザ共振器206から短いパルス幅でエネルギーを集中させて出射される。
レーザ共振器206から出射されたレーザ光は、第3集光光学系207に入射される。
第3集光光学系207は、レーザ共振器206から出射されるレーザ光の光路上に配置されている。第3集光光学系207は、レーザ共振器206から出射されるレーザ光を集光させ、集光点で高いエネルギー密度を得る。集光されたレーザ光は、ある一定のエネルギー密度を超えると、燃焼室14内の可燃性混合気に含まれる気体を構成する分子が電離し、陽イオンと電子とに別れ、プラズマ化(ブレークダウン)する。
この実施の形態の例では、第3集光光学系207は、第3レンズ207a、第4レンズ207b、及び第5レンズ207cで構成されている。
第3レンズ207aは、レーザ共振器206から出射されるレーザ光の発散角度を大きくするための光学素子であり、例えば凹レンズを用いることができる。
第4レンズ207bは、第3レンズ207aからの発散光を平行光化(コリメート)するための光学素子であり、例えばコリメートレンズを用いることができる。
第5レンズ207cは、第4レンズ207bからのレーザ光を集光するための光学素子であり、例えば集光レンズを用いることができる。
なお、第3集光光学系207は、3つのレンズで構成されているが、少なくとも1つのレンズで構成されていればよく、一つの光学素子で構成されていてもよいし、複数の光学素子で構成されていてもよい。
第3集光光学系207から出射されたレーザ光は、ハウジング250の光学窓部208を透過して、燃焼室14内に集光される。
光学窓部208は、第3集光光学系207から出射されるレーザ光の光路上に配置され、入射するレーザ光に対して透明な材料で構成されている。光学窓部208の材質は、レーザ光が通過すればよく、サファイア、ガラス、樹脂等でもよい。この光学窓部208は、第2集光光学系205、レーザ共振器206、第3集光光学系207等の光学素子をハウジング250内に封止する。これにより、ハウジング250内の光学素子が外気と接することがないため、外気中に浮遊しているゴミ又は不純物等がハウジング250内の光学素子に付着する不都合を防止できる。
光学窓部208は、ハウジング250に固定されるが、その固定手法として、ロウ付け、レーザ溶接、ねじ止め、焼きばめ、接着等の固定手法を用いることができる。なお、固定手法として接着を用いた場合、接着材に由来するガス分子が発生すると、それが光学素子に付着し、強度の高いレーザ光を照射すると焼きが発生する不都合を生ずる。このため、高温時にガス分子が発生しにくい材料の接着材を使用することが好ましい。
ハウジング250は、耐熱性の高い金属で形成することが好ましい。例えば鉄、Ni−Fe系合金、Ni−Cr−Fe系合金、Ni−Co−Fe系合金、ステンレス等の耐熱性金属を用いることができる。Ni−Cr−Fe系合金として、例えばインコネル等を用いることができる。Ni−Co−Fe系合金として、例えばコバール等を用いることができる。
レーザ光は、第5レンズ207cにより、光学窓部208を通過して集光され、ブレイクダウン(点火)が発生する。このとき、燃焼室の壁近傍で点火するよりも燃焼室の中央に近い位置で点火する方が、形成された火炎を効率よく成長させる事ができる。そのため、第5レンズ207cは燃焼室側に、なるべく近い位置となるように設計されている。
また、光学窓部208は、高温高圧環境となる。このため、光学窓部208としては、サファイア等の高耐久性材料を用いて形成することが好ましく、厚みも、破損及びリークの発生しない厚みで形成することが好ましい。
また、光学窓部208から反射した光が、ハウジング250内の各種レンズ又はレーザ共振器206等で焦点を結ばないようにする必要がある。そこで、光学窓部208のレーザ光の入射面208a及び出射面208bには、反射防止膜(AR:Anti Reflection)を設け、又は反射防止構造とすることが好ましい。
反射防止構造としては、例えば特許文献2(特開2017−111278号公報)に開示されているような複数の凸状微細構造体が入射光の波長よりも短いピッチ(頂点間隔)で形成された構造を用いることができる。光学窓部208の出射面208bは、燃焼室に面し、高温高圧となるため、光学窓部208の出射面208bには、反射防止膜よりも反射防止構造のほうが好ましいであろう。
また、光学窓部208の出射面208bに、光又は熱による触媒機能を有する触媒層を設けてもよい。一例ではあるが、触媒層としては、酸化チタン(TiO2)を用いることができる。
(光ファイバの接続構成)
光ファイバ204は、光伝送部204aの−Z側の端部が、光伝送保持部204bにより、第1の集光光学系203が収容されているハウジングに固定され、光伝送部204aの+Z側の端部が、光伝送保持部204bにより、ハウジング250に固定されている。光伝送保持部204bとハウジング250は、一例としてねじ固定で固定され、リークの発生を防ぐため、封止部材240により封止される。封止部材240が設けられる位置は、光伝送部204aと光伝送保持部204bの間等であってもよく、ハウジング250内を封止できる箇所であれば良い。なお、リークが発生しない、又はリークが問題にならない場合は、封止部材240を用いなくても良い。ただし、光伝送部204aと光伝送保持部204bとの間に隙間がある場合は、封止部材240で封止する方が好ましい。
また、光伝送部204aは、レーザ光の進行方向の垂直方向に対して回動させることにより発生する、光伝送保持部204bに掛かる力が、光伝送保持部204bとハウジング250とを固定する力よりも小さくなっている。これにより、光伝送部204aを回動させても、光伝送部204aは光伝送保持部204bから外れないようになっている。
封止部材240としては、例えばOリング又は接着剤等を用いることができる。ただし、加熱されたレーザ装置11の機能を低下させないように、封止部材240としては、フッ素等の耐熱性部材を用いることが好ましい。また、不純物発生により光学部品を汚染しないためにも、ガスの出にくい部材を用いることが好ましい。すなわち、封止部材240は、溶接、ガスケット、接着、Oリング、焼きばめ又はロウ付けにより封止されている。なお、この際、前述した回動に影響が無いようにする必要がある。
ハウジング250と光伝送保持部204bを溶接する場合は、ハウジング250の材質と同じ材質の光伝送保持部204bを用いることが好ましい。例えば、ハウジング250は、放熱性向上のため、アルミニウム部材を使用することがある。この場合は、光伝送保持部204bもアルミニウム部材を使用することが好ましい。または、ハウジング250と光学窓部208との溶接性を考慮した場合、ハウジング250は、コバールを使用することがある。この場合は、光伝送保持部204bもコバールを使用することが好ましい。
光伝送部204aは、回動することが可能となっている。このため、光ファイバ204を取り外すことなく、ハウジング250を回転させてエンジン10のシリンダヘッドのねじ穴に螺結して取付けることができる。このため、光ファイバ204の取り付け時に光ファイバ204の端部の位置がずれて光学特性が悪化することを防止することができる。なお、光ファイバ204の−Z側及び+Z側のうち、いずれか一方が、回動可能であればよい。ただ、エンジン10にハウジング250を取り付ける際に回動するため、ハウジング250側(+Z側)の光伝送部204aの方を回動可能とすることが好ましい。また、ハウジング250に対して光ファイバ204を回動させても、光ファイバ204の回動軸方向におけるハウジング250と光ファイバ204との相対位置が変化せず一定である。また、ハウジング250を回転させて取付けする観点から、光ファイバ204は、ハウジング250の長軸(エンジン10に取り付けるときの回転軸)と光ファイバ204の回動軸とが一致するように、ハウジング250に固定されるのが好ましい。
図3は、光伝送部204aを拡大した状態の断面図である。この図3に示すように、本実施形態では、光伝送保持部204bの内部にボールジョイント241が設けられている。光ファイバ204は、このボールジョイント241を介して光伝送保持部204bにより、ハウジング250又は第1集光光学系203にねじにより固定されている。これにより、光ファイバ204を回動可能に保持することができ、また、光ファイバ204の光軸方向のずれを抑制することができる。なお、光ファイバ204と光伝送保持部204bには、封止部材240が設けられていることは、上述のとおりである。なお、回動させるための機構としてのボールジョイントは一例であり、これには限定されない。
(比較例)
レーザ装置の装着時に光ファイバ及び光学素子を外気に触れさせないことは重要である。このため、例えば光ファイバとハウジングの接続部を溶接やねじの螺結により固定する比較例を考える。この比較例の場合、光ファイバはハウジングと一体化しているため、レーザ装置をエンジンに取り付ける際に、ハウジング及び光ファイバが共に回動してしまう。この不都合を解消するためには、光ファイバの入射側または出射側の接続部を外しておき、ハウジングをエンジンに取り付けしてから、光ファイバの入射側を外していた場合はレーザ光源部に、光ファイバの出射側を外していた場合はハウジングに、光ファイバを接続する必要がある。しかし、この場合、外しておいた光ファイバの接続部が、不純物が浮遊している外気に触れることとなり、塵又は不純物等が光ファイバの端部やレーザ光源部、ハウジング内の光学素子等へ付着し、レーザ出力を低下させる不都合を生ずる。また、光ファイバの接続部を一度取り外す必要があり、取り付け作業の工数も増加する。
また、比較例の場合、レーザ装置をエンジンに取り付ける際には、シリンダヘッドに設けられたプラグホールに、ハウジングを回動させながら挿入する必要がある。このため、ハウジングに光ファイバが固定した状態でエンジンへ取り付けする場合、このハウジングを回動させながらプラグホールに挿入することで、ハウジングに固定されている光ファイバにねじれ及び光軸のずれが発生するおそれがある。
(実施の形態の効果)
このような比較例に対して、第1の実施の形態の内燃機関は、ハウジング250又は第1集光光学系203に対して、光伝送保持部204bにより光ファイバ204が回動可能に保持されている。このため、レーザ装置11をエンジン10に取り付ける場合に、ハウジング250に対して光ファイバ204が自由に回動するため、光ファイバ204をハウジング250から取り外さなくても、作業性良くレーザ装置11をエンジン10に取り付け可能とすることができる。
そして、光ファイバ204をハウジング250から取り外さなくてもよいため、光ファイバ204が、不純物が浮遊している外気に触れる不都合を防止できる。従って、塵又は不純物等が光ファイバ204又はハウジング250内のレーザ光源及び光学系に付着し、レーザ出力を低下させる不都合を防止できる。また、光ファイバ204をハウジング250から取り外す面倒な作業も省略できる(この分、取り付けや保守点検等のコストも低く抑えることができる)。
また、第1の実施の形態の内燃機関は、レーザ装置11をエンジン10に取り付ける際に、シリンダヘッドに設けられたプラグホールに、ハウジング250を回動させながら挿入しても、ハウジング250に対して光ファイバ204が回動可能に保持されているため、光ファイバ204にねじれを発生することなく、レーザ装置11をエンジン10に取り付けることができる。このため、光ファイバにねじれ及び光軸のずれを発生させることなく、内燃機関の組み立てを行うことができる。
なお、図2には、ハウジング250は、一つの部材として図示されているが、複数に分割されていてもよい。この場合、分割部分は、封止部材で封止することが好ましい。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態の内燃機関の説明をする。上述の第1の実施の形態の内燃機関は、レーザ光源となる第1集光光学系203と、ハウジング250とを光ファイバ204で接続した例であった。これに対して、第2の実施の形態は、レーザ光源となる第1集光光学系203をハウジング250内に設け、レーザ光源に対して電源の供給を行う電線を、ハウジング250に対して回動可能に保持した例である。なお、上述の第1の実施の形態と以下に説明する第2の実施の形態とでは、この点のみが異なる。このため、以下、両者の差異の説明のみ行い、重複説明は省略する。
図4は、第2の実施の形態の内燃機関に設けられているレーザ装置11を光軸に沿って切断した状態の断面図である。また、図5に、ハウジングと電線との接続部分を拡大した断面図を示す。第2の実施の形態の場合、図4に示すように、ハウジング250内に第1の集光光学系203が設けられており、光ファイバ204を用いずに、面発光レーザ201から出射した光を、直接レーザ共振器206に入射させる構成となっている。
面発光レーザ201に電源を供給する電線210a(電気を伝送する伝送部材の一例)は、図5に示すように内部にボールジョイント241が設けられた電線保持部210bにより回動可能に保持されたうえで、ハウジング250及びハウジング250内の面発光レーザ201に接続されている。本実施形態では、面発光レーザ201は電線210aと接続されており、一体となって回動する。つまり、電線210aおよび面発光レーザ201はハウジング250に対して回動可能である。また、電線210aと電線保持部210bには封止部材240が設けられている。また、電線保持部210bとハウジング250は、ねじで固定されている。
これにより、レーザ装置11をエンジン10に取り付ける場合に、ハウジング250に対して電線210aが自由に回動するため、ハウジング250内部の面発光レーザ201及び光学系203等を外気に触れさせることなく、レーザ装置11をエンジン10に取り付けることができる等、上述の第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態の内燃機関の説明をする。上述の第2の実施の形態の内燃機関は、レーザ光源となる第1集光光学系203をハウジング250内に設け、ハウジング250及び電線210aを、電線保持部210bを介して回動可能に接続した例であった。これに対して、第3の実施の形態は、レーザ光源となる第1集光光学系203をハウジング250内に設け、ハウジング250及び面発光レーザ201を冷却する冷却部材を、冷却部材保持部210bを介して回動可能に接続した例である。なお、上述の第2の実施の形態と以下に説明する第3の実施の形態とでは、この点のみが異なる。このため、以下、両者の差異の説明のみ行い、重複説明は省略する。
図6は、第3の実施の形態の内燃機関に設けられているレーザ装置11を光軸に沿って切断した状態の断面図である。また、図7に、ハウジングと冷却部材との接続部分を拡大した断面図を示す。第3の実施の形態の場合、図6に示すように、ハウジング250内に第1の集光光学系203が設けられており、光ファイバ204を用いずに、面発光レーザ201から出射した光を、直接レーザ共振器206に入射させる構成となっている。
面発光レーザ201を冷却する冷却部材220a(熱を伝送する伝送部材の一例)は、図7に示すように内部にボールジョイント241が設けられた冷却部材保持部220bにより回動可能に保持されたうえで、ハウジング250及びハウジング250内の面発光レーザ201に接続されている。本実施形態では、冷却部材220aを面発光レーザ201に接続させることで面発光レーザ201の放熱を図っている。面発光レーザ201は冷却部材220aと接続されており、一体となって回動する。つまり、冷却部材220aおよび面発光レーザ201はハウジング250に対して回動可能である。ただし、この形態には限定されず、冷却部材220aをハウジング250のいずれかの箇所に接続して、冷却部材220aがハウジング250に対して回動可能であるよう構成してもよい。また、冷却部材220aと冷却部材保持部220bには封止部材240が設けられている。また、冷却部材保持部220bとハウジング250は、ねじで固定されている。
これにより、レーザ装置11をエンジン10に取り付ける場合に、ハウジング250に対して冷却部材220aが自由に回動するため、ハウジング250内部の面発光レーザ201及び光学系203等を外気に触れさせることなく、レーザ装置11をエンジン10に取り付けることができる等、上述の第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
最後に、上述の各実施の形態は、一例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な各実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことも可能である。また、実施の形態及び実施の形態の変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10 エンジン
11 レーザ装置
12 燃料噴出機構
13 排気機構
14 燃焼室
15 ピストン
201 面発光レーザ
203 第1の集光光学系
203a マイクロレンズアレイ
203b 集光レンズ系
204 光ファイバ
204a 光伝送部
204b 光伝送保持部
205 第2集光光学系
205a 第1レンズ
205b 第2レンズ
206 レーザ共振器
206a レーザ媒質
206b 可飽和吸収体
207 第3集光光学系
207a 第3レンズ
207b 第4レンズ
207c 第5レンズ
208 光学窓部
210a 電線
210b 電線保持部
220a 冷却部材
220b 冷却部材保持部
240 封止部材
241 ポールジョイント
250 ハウジング
特開2013−96392号公報 特開2017−111278号公報

Claims (10)

  1. 光源と、
    前記光源からの光が通過する一つ以上の光学素子と、
    一つ以上の前記光学素子を収容するハウジングと、
    前記ハウジングに接続され、光、電気および熱の少なくとも1つを伝送する伝送部材とを備え、
    前記伝送部材は、前記ハウジングに対して回動可能に接続されていること
    を特徴とする光学装置。
  2. 前記ハウジングの長軸と前記伝送部材の回動可能な軸が一致すること
    を特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 前記光学素子は、前記光源からの光の光路上に配置された集光光学素子と、前記集光光学素子を介した光が照射される光共振器とを含むこと
    を特徴とする請求項2に記載の光学装置。
  4. 前記伝送部材を回動させるときに、前記伝送部材と前記ハウジングとの、回動可能な前記軸の方向の相対位置が一定であること
    を特徴とする請求項2又は3に記載の光学装置。
  5. 前記伝送部材は、前記ハウジングに対して回動しないよう前記ハウジングに固定される伝送保持部を含むこと
    を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の光学装置。
  6. 前記伝送部材を、前記ハウジングに対して回動させることにより発生する、前記伝送保持部に掛かる力が、前記伝送保持部と前記ハウジングとを固定する力よりも小さいこと
    を特徴とする請求項5に記載の光学装置。
  7. 前記伝送保持部と前記ハウジングは、封止部材によって封止されること
    を特徴とする請求項5又は6に記載の光学装置。
  8. 前記伝送部材は、前記光源を含む光源部および前記ハウジングに接続され、前記光源部の前記光源からの光を前記ハウジング内の前記光学素子へ伝送し、
    前記伝送部材は、前記光源部に対して回動可能に前記ハウジングに接続されていること
    を特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の光学装置。
  9. 燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する内燃機関において、
    請求項1から請求項8のうち、いずれか一項に記載の光学装置を備えること
    を特徴とする内燃機関。
  10. 光源と、前記光源からの光が通過する一つ以上の光学素子を含む光学系と、一つ以上の前記光学素子を収容するハウジングと、前記ハウジングに対して回動可能に接続された伝送部材とを備える光学装置を用意する工程と、
    前記ハウジングを前記伝送部材に対して回動させながら、前記ハウジングに設けられたネジ部を、燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する内燃機関に設けられたネジ穴に螺結して固定する工程とを備える、内燃機関の製造方法。
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