JP2018073532A - X線診断装置、x線高電圧装置及び制御方法 - Google Patents

X線診断装置、x線高電圧装置及び制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】X線管の出力が小さい場合でもゼロ電圧スイッチングを実行すること。
【解決手段】実施形態に係るX線診断装置は、インバータと、第1のアームと、第2のアームと、スイッチング素子駆動回路とを備える。第1のアームは、前記インバータに含まれ、スイッチング素子を有する。第2のアームは、前記インバータに含まれ、スイッチング素子を有し、前記第1のアームとは異なる位相で制御される。スイッチング素子駆動回路は、前記第2のアームのデッドタイムが前記第1のアームのデッドタイムよりも長くなるように前記第2のアームが有するスイッチング素子及び前記第1のアームが有するスイッチング素子のオン/オフを切り替える制御を行う。
【選択図】図6

Description

本発明の実施形態は、X線診断装置、X線高電圧装置及び制御方法に関する。
X線診断装置は、一般的に、X線高電圧装置のインバータを構成しているスイッチング素子のオン/オフを10kHz〜60kHzの周波数でスイッチングすることにより、X線管に目的の管電圧を供給している。また、スイッチング素子が低損失材料で作製されている場合、X線診断装置は、インバータを構成しているスイッチング素子のオン/オフを100kHz以上の周波数でスイッチングすることもできる。ここで、低損失材料は、例えば、シリコンカーバイド(Silicon carbide:SiC)である。
X線診断装置は、インバータを構成しているスイッチング素子のオン/オフを高い周波数でスイッチングすることにより、出力電圧のリップルを低減し、X線高電圧装置を構成しているコイル、変圧器及びコンデンサを小さくすることができる。一方、X線診断装置は、インバータを構成しているスイッチング素子のオン/オフを高い周波数でスイッチングするため、スイッチング損失が増大させてしまうことがある。X線診断装置は、スイッチング損失を低減させるため、ゼロ電圧スイッチング(Zero Voltage Switching:ZVS)を実行することができる。ゼロ電圧スイッチングは、ソフトスイッチングの一種である。
しかし、X線診断装置は、X線管の出力が小さい場合、X線高電圧装置のチョークコイル又は変圧器の漏れインダクタンスに蓄積されるエネルギーが小さいため、ゼロ電圧スイッチングを実行することができないことがある。
特許第5588875号公報
本発明が解決しようとする課題は、X線管の出力が小さい場合でもゼロ電圧スイッチングを実行することができるX線診断装置、X線高電圧装置及び制御方法を提供することである。
実施形態に係るX線診断装置は、インバータと、第1のアームと、第2のアームと、スイッチング素子駆動回路とを備える。第1のアームは、前記インバータに含まれ、スイッチング素子を有する。第2のアームは、前記インバータに含まれ、スイッチング素子を有し、前記第1のアームとは異なる位相で制御される。スイッチング素子駆動回路は、前記第2のアームのデッドタイムが前記第1のアームのデッドタイムよりも長くなるように前記第2のアームが有するスイッチング素子及び前記第1のアームが有するスイッチング素子のオン/オフを切り替える制御を行う。
図1は、実施形態に係るX線診断装置の構成の例を示す図である。 図2は、実施形態に係るX線診断装置が有するX線高電圧装置の回路構成の例を示す図である。 図3は、ゼロ電圧スイッチングを行う場合における第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、第3のスイッチング素子及び第4のスイッチング素子のオン/オフと、第1のアームの動作モードと、第2のアームの動作モードと、チョークコイルの電流との関係を示す図である。 図4は、X線管の出力が大きい場合における第1のスイッチング素子のオン/オフと、第1のスイッチング素子のコレクタ‐エミッタ間電圧と、第2のスイッチング素子のオン/オフと、第2のスイッチング素子のコレクタ‐エミッタ間電圧との関係を示す図である。 図5は、X線管の出力が小さい場合における第1のスイッチング素子のオン/オフと、第1のスイッチング素子のコレクタ‐エミッタ間電圧と、第2のスイッチング素子のオン/オフと、第2のスイッチング素子のコレクタ‐エミッタ間電圧との関係を示す図である。 図6は、実施形態における第1のアームのスイッチング素子のオン/オフと、第2のアームのスイッチング素子のオン/オフと、第2のアームの動作モードと、チョークコイルの電流との関係を示す図である。
以下、図面を参照しながら、実施形態に係るX線診断装置、X線高電圧装置及び制御方法を説明する。なお、以下の説明では、重複する説明を適宜省略する。
(実施形態)
図1を参照しながら、実施形態に係るX線診断装置1の構成について説明する。図1は、実施形態に係るX線診断装置の構成の例を示す図である。X線診断装置1は、例えば、X線CT装置である。X線診断装置1は、図1に示すように、架台2と、寝台20と、コンソール30とを有する。なお、X線診断装置1の構成は、下記の構成に限定されるものではない。
架台2は、コリメータ調整回路3と、架台駆動回路4と、X線照射装置5と、ウェッジ8と、コリメータ9と、検出器10と、データ収集回路11と、回転フレーム12とを有する。
コリメータ調整回路3は、コリメータ9の開口度及び位置を調整することにより、X線照射装置5が発生させたX線の照射範囲を調整する。コリメータ調整回路3は、コリメータ9に接続され、開口度及び位置を調整する機構と、この機構を制御する回路とを含む。この機構は、例えば、モータと、このモータが発生させた動力をコリメータ9に伝達する機械要素とを含む。また、上述した回路は、例えば、モータに電力や制御信号を供給する回路と、この回路を制御するプロセッサとを含む。
架台駆動回路4は、回転フレーム12を回転させることにより、被検体Pを中心とする円軌道上でX線照射装置5及び検出器10を旋回させる。架台駆動回路4は、回転フレーム12に接続され、これを回転させる機構と、この機構を制御する回路とを含む。この機構は、例えば、モータと、このモータが発生させた動力を回転フレーム12に伝達する機械要素とを含む。また、上述した回路は、例えば、モータに電力や制御信号を供給する回路と、この回路を制御するプロセッサとを含む。
X線照射装置5は、図1に示すように、X線高電圧装置6と、X線管7とを有する。X線高電圧装置6は、高電圧を発生させる。X線管7は、X線高電圧装置6から供給される高電圧により、X線を発生させる。X線高電圧装置6及びX線管7の詳細は、後述する。
ウェッジ8は、X線管7が発生させたX線の線量及び線質を調節するためのX線フィルタである。コリメータ9は、X線の照射範囲を調整するためのスリットである。コリメータ9は、X線管7が発生させたX線を遮蔽することができる材料で作製されている。このような材料は、例えば、鉛である。コリメータ9の開口度及び位置は、コリメータ調整回路3により調整される。
検出器10は、X線を検出する。検出器10は、複数の検出素子を有する。検出器10は、X線管7が発生させたX線を検出素子により検出する。検出素子は、入射したX線を電気信号に変換し、この電気信号をデータ収集回路11へ出力する。検出器10が有する検出素子の大きさ、形状及び数は、特に限定されない。なお、検出器10は、直接変換型及び間接変換型のいずれでもよい。データ収集回路11は、検出素子が出力した電気信号に基づいて投影データを生成する。データ収集回路11は、例えば、プロセッサにより実現される。
回転フレーム12は、円環状のフレームである。回転フレーム12は、X線照射装置5及び検出器10を支持する。X線照射装置5と検出器10は、対向している。回転フレーム12は、架台駆動回路4により駆動され、被検体Pを中心として回転する。
寝台20は、天板21と、寝台駆動回路22とを有する。天板21は、被検体Pが載せられる板状の部材である。寝台駆動回路22は、被検体Pが載せられた天板21を移動させることにより、被検体Pを架台2の撮影口内で移動させる。寝台駆動回路22は、天板21に接続され、天板21の位置を調整する機構と、この機構を制御する回路とを含む。この機構は、例えば、モータと、このモータが発生させた動力を天板21に伝達する機械要素とを含む。また、上述した回路は、例えば、モータに電力や制御信号を供給する回路と、この回路を制御するプロセッサとを含む。
コンソール30は、入力回路31と、ディスプレイ32と、投影データ記憶回路33と、画像記憶回路34と、記憶回路35と、処理回路36とを有する。
入力回路31は、指示や設定を入力するユーザにより使用される。入力回路31は、例えば、マウス、キーボードが該当する。入力回路31は、ユーザが入力した指示や設定を処理回路36に転送する。入力回路31は、例えば、プロセッサにより実現される。
ディスプレイ32は、ユーザが参照するモニタである。ディスプレイ32は、例えば、CT画像、ユーザが指示や設定を入力する際に使用するGUI(Graphical User Interface)を表示する旨の指示を処理回路36から受ける。ディスプレイ32は、この指示に基づいてCT画像やGUIを表示する。
投影データ記憶回路33は、後述する前処理機能362により生成された生データ(Raw Data)を記憶する。画像記憶回路34は、後述する画像生成機能363により生成されたCT画像を記憶する。
記憶回路35は、コリメータ調整回路3に含まれるプロセッサ、架台駆動回路4に含まれるプロセッサ及びデータ収集回路11が上述した機能を実現するためのプログラムを記憶する。記憶回路35は、寝台駆動回路22に含まれるプロセッサが上述した機能を実現するためのプログラムを記憶する。記憶回路35は、処理回路36が後述するスキャン制御機能361、前処理機能362、画像生成機能363、表示制御機能364、制御機能365及びその他の機能それぞれを実現するためのプログラムを記憶する。したがって、コリメータ調整回路3、架台駆動回路4、データ収集回路11、寝台駆動回路22及び処理回路36は、記憶回路35に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、その機能を実現する。
また、投影データ記憶回路33、画像記憶回路34及び記憶回路35は、記憶されている情報をコンピュータにより読み出すことができる記憶媒体を有する。記憶媒体は、例えば、ハードディスクである。
処理回路36は、スキャン制御機能361、前処理機能362、画像生成機能363、表示制御機能364及び制御機能365を有する。処理回路36は、例えば、プロセッサにより実現される。
スキャン制御機能361は、スキャンを実行するためにX線診断装置1を制御する機能である。処理回路36は、記憶回路35からスキャン制御機能361に相当するプログラムを読み出して実行することにより、例えば、X線診断装置1を次のように制御する。
処理回路36は、寝台駆動回路22を制御することにより、被検体Pを架台2の撮影口内へ移動させる。処理回路36は、架台2に被検体Pのスキャンを実行させる。具体的には、処理回路36は、X線高電圧装置6を制御することにより、X線管7へ高電圧を供給させる。処理回路36は、コリメータ調整回路3を制御することにより、コリメータ9の開口度及び位置を調整する。また、処理回路36は、架台駆動回路4を制御することにより、回転フレーム12を回転させる。そして、処理回路36は、データ収集回路11を制御することにより、データ収集回路11に投影データを収集させる。X線診断装置1が実行するスキャンは、例えば、コンベンショナルスキャン、ヘリカルスキャン、ステップアンドシュートである。
前処理機能362は、データ収集回路11により生成された投影データを補正する機能である。処理回路36は、記憶回路35から前処理機能362に相当するプログラムを読み出して実行することにより、投影データを補正する。この補正は、例えば、対数変換、オフセット補正、感度補正、ビームハードニング補正、散乱線補正である。前処理機能362により補正された投影データは、投影データ記憶回路33に格納される。なお、前処理機能362により補正された投影データは、生データとも呼ばれる。
画像生成機能363は、投影データ記憶回路33に格納されている生データを再構成し、CT画像を生成する機能である。処理回路36は、記憶回路35から画像生成機能363に相当するプログラムを読み出して実行することにより、CT画像を生成する。再構成方法は、例えば、逆投影処理、逐次近似法である。画像生成機能363により生成されたCT画像は、画像記憶回路34に格納される。
表示制御機能364は、画像記憶回路34に格納されているCT画像をディスプレイ32に表示する機能である。処理回路36は、記憶回路35から表示制御機能364に相当するプログラムを読み出して実行することにより、画像記憶回路34に格納されているCT画像をディスプレイ32に表示させる。
制御機能365は、架台2、寝台20及びコンソール30の各構成要素を目的に応じて適切なタイミングで動作させる機能及びその他の機能を含む。処理回路36は、上述した処理を実行する際、適宜、記憶回路35から制御機能365に相当するプログラムを読み出して実行する。
図2を参照しながら、実施形態に係るX線高電圧装置6の回路構成について説明する。図2は、実施形態に係るX線CT装置が有するX線高電圧装置の回路構成の例を示す図である。X線照射装置5は、図2に示すように、X線高電圧装置6と、X線管7とを有する。
X線高電圧装置6は、図2に示すように、ダイオードブリッジ601と、コンデンサ602と、インバータ603とを有する。インバータ603は、図2に示すように、第1のスイッチング素子1Sと、第1のダイオード1Dと、第1のコンデンサ1Cとを有する。インバータ603は、図2に示すように、第2のスイッチング素子2Sと、第2のダイオード2Dと、第2のコンデンサ2Cとを有する。インバータ603は、図2に示すように、第4のスイッチング素子4Sと、第4のダイオード4Dと、第4のコンデンサ4Cとを有する。インバータ603は、図2に示すように、第3のスイッチング素子3Sと、第3のダイオード3Dと、第3のコンデンサ3Cとを有する。X線高電圧装置6は、図2に示すように、スイッチング素子駆動回路604と、チョークコイル605と、一次コイル606と、コア607と、二次コイル608と、整流回路609とを有する。
第1のスイッチング素子1S、第1のダイオード1D、第1のコンデンサ1C、第2のスイッチング素子2S、第2のダイオード2D及び第2のコンデンサ2Cは、第1のアーム6031を構成している。第4のスイッチング素子4S、第4のダイオード4D、第4のコンデンサ4C、第3のスイッチング素子3S、第3のダイオード3D及び第3のコンデンサ3Cは、第2のアーム6032を構成している。
第1のスイッチング素子1S、第2のスイッチング素子2S、第4のスイッチング素子4S及び第3のスイッチング素子3Sは、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。
第1のコンデンサ1Cの静電容量は、ゼロ電圧スイッチングが行われる場合において、第1のアーム6031のデッドタイムが終了する時に第1のコンデンサ1Cのコレクタ‐エミッタ間電圧がゼロとなるように設定される。第2のコンデンサ2Cの静電容量は、ゼロ電圧スイッチングが行われる場合において、第1のアーム6031のデッドタイムが終了する時に第2のコンデンサ2Cのコレクタ‐エミッタ間電圧がゼロとなるように設定される。第4のコンデンサ4Cの静電容量は、ゼロ電圧スイッチングが行われる場合において、第2のアーム6032のデッドタイムが終了する時に第4のコンデンサ4Cのコレクタ‐エミッタ間電圧がゼロとなるように設定される。第3のコンデンサ3Cの静電容量は、ゼロ電圧スイッチングが行われる場合において、第2のアーム6032のデッドタイムが終了する時に第3のコンデンサ3Cのコレクタ‐エミッタ間電圧がゼロとなるように設定される。
第1のアーム6031のデッドタイムは、第1のアーム6031を構成している第1のスイッチング素子1Sがターンオフするために必要な時間及び第2のスイッチング素子2Sがターンオフするために必要な時間で決まる。第2のアーム6032のデッドタイムは、第2のアーム6032を構成している第4のスイッチング素子4Sがターンオフするために必要な時間及び第3のスイッチング素子3Sがターンオフするために必要な時間で決まる。
ダイオードブリッジ601の入力端子は、三相交流電源ACと接続されている。ダイオードブリッジ601の出力端子は、コンデンサ602の高電圧側の端子及び低電圧側の端子と接続されている。
第1のスイッチング素子1Sのエミッタと第2のスイッチング素子2Sのコレクタは、チョークコイル605の一方の端子に接続されている。つまり、第2のスイッチング素子2Sは、第1のスイッチング素子1Sに直列接続されている。第1のスイッチング素子1Sのコレクタは、コンデンサ602の高電圧側の端子に接続されている。第2のスイッチング素子2Sのエミッタは、コンデンサ602の低電圧側の端子に接続されている。
第1のダイオード1Dのカソードは、第1のスイッチング素子1Sのコレクタに接続されている。第1のダイオード1Dのアノードは、第1のスイッチング素子1Sのエミッタに接続されている。つまり、第1のダイオード1Dは、第1のスイッチング素子1Sに並列接続されている。
第1のコンデンサ1Cの一方の端子は、第1のスイッチング素子1Sのコレクタに接続されている。第1のコンデンサ1Cの他方の端子は、第1のスイッチング素子1Sのエミッタに接続されている。つまり、第1のコンデンサ1Cは、第1のスイッチング素子1Sに並列接続されている。また、チョークコイル605の一方の端子は、第1のコンデンサ1Cの他方の端子に接続されている。したがって、第1のコンデンサ1Cとチョークコイル605は、第1のスイッチング素子1Sから見ると、並列となっている。このため、後述する第1のコンデンサ1C及びチョークコイル605による並列共振が発生する。
第2のダイオード2Dのカソードは、第2のスイッチング素子2Sのコレクタに接続されている。第2のダイオード2Dのアノードは、第2のスイッチング素子2Sのエミッタに接続されている。つまり、第2のダイオード2Dは、第2のスイッチング素子2Sに並列接続されている。
第2のコンデンサ2Cの一方の端子は、第2のスイッチング素子2Sのコレクタに接続されている。第2のコンデンサ2Cの他方の端子は、第2のスイッチング素子2Sのエミッタに接続されている。つまり、第2のコンデンサ2Cは、第2のスイッチング素子2Sに並列接続されている。また、チョークコイル605の一方の端子は、第2のコンデンサ2Cの一方の端子に接続されている。したがって、第2のコンデンサ2Cとチョークコイル605は、第2のスイッチング素子2Sから見ると、並列となっている。このため、後述する第2のコンデンサ2C及びチョークコイル605による並列共振が発生する。
第3のスイッチング素子3Sのエミッタと第4のスイッチング素子4Sのコレクタは、一次コイル606の他方の端子に接続されている。つまり、第4のスイッチング素子4Sは、第3のスイッチング素子3Sに直列接続されている。第3のスイッチング素子3Sのコレクタは、コンデンサ602の高電圧側の端子に接続されている。第4のスイッチング素子4Sのエミッタは、コンデンサ602の低電圧側の端子に接続されている。つまり、第2のアーム6032は、第1のアーム6031に並列接続されている。
第3のダイオード3Dのカソードは、第3のスイッチング素子3Sのコレクタに接続されている。第3のダイオード3Dのアノードは、第3のスイッチング素子3Sのエミッタに接続されている。つまり、第3のダイオード3Dは、第3のスイッチング素子3Sに並列接続されている。
第3のコンデンサ3Cの一方の端子は、第3のスイッチング素子3Sのコレクタに接続されている。第3のコンデンサ3Cの他方の端子は、第3のスイッチング素子3Sのエミッタに接続されている。つまり、第3のコンデンサ3Cは、第3のスイッチング素子3Sに並列接続されている。また、チョークコイル605の他方の端子は、一次コイル606を介して、第3のコンデンサ3Cの他方の端子に接続されている。したがって、第3のコンデンサ3Cとチョークコイル605は、第3のスイッチング素子3Sから見ると、並列となっている。このため、後述する第3のコンデンサ3C及びチョークコイル605による並列共振が発生する。
第4のダイオード4Dのカソードは、第4のスイッチング素子4Sのコレクタに接続されている。第4のダイオード4Dのアノードは、第4のスイッチング素子4Sのエミッタに接続されている。つまり、第4のダイオード4Dは、第4のスイッチング素子4Sに並列接続されている。
第4のコンデンサ4Cの一方の端子は、第4のスイッチング素子4Sのコレクタに接続されている。第4のコンデンサ4Cの他方の端子は、第4のスイッチング素子4Sのエミッタに接続されている。つまり、第4のコンデンサ4Cは、第4のスイッチング素子4Sに並列接続されている。また、チョークコイル605の他方の端子は、一次コイル606を介して、第4のコンデンサ4Cの一方の端子に接続されている。したがって、第4のコンデンサ4Cとチョークコイル605は、第4のスイッチング素子4Sから見ると、並列となっている。このため、後述する第4のコンデンサ4C及びチョークコイル605による並列共振が発生する。
スイッチング素子駆動回路604は、第1のスイッチング素子1S、第2のスイッチング素子2S、第4のスイッチング素子4S及び第3のスイッチング素子3Sのゲート及びエミッタと接続されている。
チョークコイル605の他方の端子は、一次コイル606の一方の端子と接続されている。また、一次コイル606、コア607及び二次コイル608は、変圧器を構成している。二次コイル608の両端は、整流回路609の入力端子に接続されている。整流回路609は、X線管7に接続されている。
X線管7は、陰極と、陽極とを有する。陰極は、電子を放出する。陰極は、例えば、タングステンで作製されたフィラメントである。陽極は、例えば、タングステン、モリブデンで作製されている。
次に、図3及び図4を参照しながら、X線管7の出力が大きいため、ゼロ電圧スイッチングを行うことができる場合におけるX線高電圧装置6の動作を説明する。図3は、ゼロ電圧スイッチングを行う場合における第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、第3のスイッチング素子及び第4のスイッチング素子のオン/オフと、第1のアーム6031の動作モードと、第2のアーム6032の動作モードと、チョークコイルの電流との関係を示す図である。図4は、X線管の出力が大きい場合における第1のスイッチング素子のオン/オフと、第1のスイッチング素子のコレクタ‐エミッタ間電圧と、第2のスイッチング素子のオン/オフと、第2のスイッチング素子のコレクタ‐エミッタ間電圧との関係を示す図である。
三相交流電源ACは、三相交流を発生させる。ダイオードブリッジ601は、この三相交流を全波整流又は半波整流し、コンデンサ602に供給する。これにより、コンデンサ602は、電荷を蓄える。コンデンサ602は、インバータ603に直流電流を供給する。
スイッチング素子駆動回路604は、図3に示すように、第1のスイッチング素子1S、第2のスイッチング素子2S、第3のスイッチング素子3S及び第4のスイッチング素子4Sに制御信号を供給する。第1のスイッチング素子1Sの制御信号は、図3の一段目に実線で示されている。第2のスイッチング素子2Sの制御信号は、図3の二段目に実線で示されている。第4のスイッチング素子4Sの制御信号は、図3の一段目に一点鎖線で示されている。第3のスイッチング素子3Sの制御信号は、図3の二段目に一点鎖線で示されている。
第1のスイッチング素子1S、第2のスイッチング素子2S、第3のスイッチング素子3S及び第4のスイッチング素子4Sそれぞれに供給される制御信号は、図3に示すように、周期、オンとなる期間及びオフとなる期間が等しく、位相が異なる。このため、インバータ603の動作は、図3に示すように、動作モード410、動作モード420、動作モード430、動作モード440、動作モード450、動作モード460、動作モード470及び動作モード480の八つに分かれる。この制御は、位相シフト制御とも呼ばれる。第2のアーム6032は、第1のアーム6031とは異なる位相で制御される。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の一段目、三段目及び四段目に示すように、第1のスイッチング素子1Sがオンとなっている状態において、第4のスイッチング素子4Sをオンとし、インバータ603を動作モード410にする。
第1のアーム6031及び第2のアーム6032は、動作モード410において、オンとなる。つまり、インバータ603は、動作モード410において、オンとなる。コンデンサ602は、動作モード410において、“コンデンサ602→第1のスイッチング素子1S→チョークコイル605→一次コイル606→第4のスイッチング素子4S→コンデンサ602”の経路に電流を流す。これにより、インバータ603は、チョークコイル605及び一次コイル606に電流を供給する。インバータ603が供給する電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、増加する。また、チョークコイル605は、インバータ603が供給する電流により、エネルギーを蓄える。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の一段目に示すように、第1のスイッチング素子1Sをターンオフさせ、インバータ603を動作モード420にする。この時、第1のコンデンサ1Cは、放電されている。このため、第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、ゼロとなっている。したがって、第1のスイッチング素子1Sのターンオフは、ゼロ電圧スイッチングとなる。
第1のアーム6031は、動作モード420において、デッドタイムとなる。第2のアーム6032は、動作モード410において、還流モードとなる。この還流モードにより、第1のコンデンサ1Cが充電され、第2のコンデンサ2Cが放電される。また、動作モード420における第1のコンデンサ1Cの電圧と第2のコンデンサ2Cの電圧との和は、常に、コンデンサ602の電圧と等しくなる。
コンデンサ602は、動作モード420において、“コンデンサ602→第1のコンデンサ1C→チョークコイル605→一次コイル606→第4のスイッチング素子4S→コンデンサ602”の経路に電流を流す。第1のコンデンサ1Cは、この電流により、充電される。このため、第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、増加する。第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、例えば、図4の二段目に示した上に凸の曲線で示すように振る舞う。また、この電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、当該経路の抵抗成分により減少する。
チョークコイル605は、動作モード420において、“チョークコイル605→一次コイル606→第4のスイッチング素子4S→第2のコンデンサ2C→チョークコイル605”の経路に電流を流す。この電流は、動作モード410においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギー及び第2のコンデンサ2Cとチョークコイル605との並列共振により発生する。第2のコンデンサ2Cは、この電流により、放電される。このため、第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、減少する。第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、例えば、図4の四段目に示した下に凸の曲線で示すように振る舞う。つまり、第2のコンデンサ2Cとチョークコイル605との並列共振の深さは、第2のスイッチング素子2Sがオンしている時における第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧となる。また、この電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、当該経路の抵抗成分により減少する。
また、チョークコイル605は、動作モード420において、第1のコンデンサ1Cの充電及び第2のコンデンサ2Cの放電が完了した後においても、“チョークコイル605→一次コイル606→第4のスイッチング素子4S→第2のダイオード2D→チョークコイル605”の経路に電流を流し続ける。この電流は、動作モード410においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギーにより発生する。この電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、当該経路の抵抗成分により減少する。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の二段目に示すように、第2のスイッチング素子2Sをターンオンさせ、インバータ603を動作モード430にする。この時、第2のコンデンサ2Cは、放電されている。また、この時、第2のダイオード2Dは、導通している。このため、第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、ゼロとなっている。したがって、第2のスイッチング素子2Sのターンオンは、ゼロ電圧スイッチングとなる。
第1のアーム6031は、動作モード430において、還流モードとなる。第2のアーム6032は、動作モード420に引き続き還流モードを継続している。チョークコイル605は、この還流モードにおいて、“チョークコイル605→一次コイル606→第4のスイッチング素子4S→第2のスイッチング素子2S→チョークコイル605”の経路に電流を流す。この電流は、動作モード410においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギーにより発生する。この電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、当該経路の抵抗成分により減少する。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の一段目に示すように、第4のスイッチング素子4Sをターンオフさせ、インバータ603を動作モード440にする。この時、第4のコンデンサ4Cは、放電されている。このため、第4のスイッチング素子4Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、ゼロとなっている。したがって、第4のスイッチング素子4Sのターンオフは、ゼロ電圧スイッチングとなる。
第1のアーム6031は、動作モード430から動作モード440にかけて還流モードを継続している。この還流モードにより、第4のコンデンサ4Cが充電され、第3のコンデンサ3Cが放電される。また、動作モード440における第3のコンデンサ3Cの電圧と第4のコンデンサ4Cの電圧との和は、常に、コンデンサ602の電圧と等しくなる。第2のアーム6032は、動作モード440において、デッドタイムとなる。
チョークコイル605は、動作モード440において、“チョークコイル605→一次コイル606→第4のコンデンサ4C→第2のスイッチング素子2S→チョークコイル605”の経路に電流を流す。この電流は、動作モード410においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギーにより発生する。第4のコンデンサ4Cは、この電流により、充電される。このため、第4のスイッチング素子4Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、増加する。第4のスイッチング素子4Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、例えば、上述した充電時における第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧と同様に振る舞う。また、この電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、当該経路の抵抗成分により減少する。
チョークコイル605は、動作モード440において、“チョークコイル605→第3のコンデンサ3C→コンデンサ602→第2のスイッチング素子2S→チョークコイル605”の経路に電流を流す。この電流は、動作モード410においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギー及び第3のコンデンサ3Cとチョークコイル605との並列共振により発生する。第3のコンデンサ3Cは、この電流により、放電される。このため、第3のスイッチング素子3Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、減少する。第3のスイッチング素子3Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、例えば、上述した放電時における第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧と同様に振る舞う。つまり、第3のコンデンサ3Cとチョークコイル605との並列共振の深さは、第3のスイッチング素子3Sがオンしている時における第3のスイッチング素子3Sのコレクタ‐エミッタ間電圧となる。また、この電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、当該経路の抵抗成分により減少する。
また、チョークコイル605は、動作モード440において、第4のコンデンサ4Cの充電及び第3のコンデンサ3Cの放電が完了した後においても、“チョークコイル605→一次コイル606→第3のダイオード3D→コンデンサ602→第2のスイッチング素子2S”の経路に電流を流し続ける。この電流は、動作モード410においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギーにより発生する。この電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、当該経路の抵抗成分により減少し、ゼロとなる。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の二段目に示すように、第3のスイッチング素子3Sをターンオンさせ、インバータ603を動作モード450にする。この時、第3のコンデンサ3Cは、放電されている。また、この時、第3のダイオード3Dは、導通している。このため、第3のスイッチング素子3Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、ゼロとなっている。したがって、第3のスイッチング素子3Sのターンオンは、ゼロ電圧スイッチングとなる。
コンデンサ602は、動作モード450において、“コンデンサ602→第3のスイッチング素子3S→一次コイル606→チョークコイル605→第2のスイッチング素子2S→コンデンサ602”の経路に電流を流す。これにより、インバータ603は、チョークコイル605及び一次コイル606に電流を供給する。インバータ603が供給する電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、増加する。また、チョークコイル605は、インバータ603が供給する電流により、エネルギーを蓄える。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の二段目に示すように、第2のスイッチング素子2Sをターンオフさせ、インバータ603を動作モード460にする。この時、第2のコンデンサ2Cは、放電されている。このため、第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、ゼロとなっている。したがって、第2のスイッチング素子2Sのターンオフは、ゼロ電圧スイッチングとなる。
第1のアーム6031は、動作モード460において、デッドタイムとなる。第2のアーム6032は、動作モード460において、還流モードとなる。この還流モードにより、第2のコンデンサ2Cが充電され、第1のコンデンサ1Cが放電される。また、動作モード460における第1のコンデンサ1Cの電圧と第2のコンデンサ2Cの電圧との和は、常に、コンデンサ602の電圧と等しくなる。
コンデンサ602は、動作モード460において、“コンデンサ602→第3のスイッチング素子3S→一次コイル606→チョークコイル605→第2のコンデンサ2C→コンデンサ602”の経路に電流を流す。第2のコンデンサ2Cは、この電流により、充電される。このため、第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、増加する。第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、例えば、図4の四段目に示した上に凸の曲線で示すように振る舞う。また、この電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、当該経路の抵抗成分により減少する。
チョークコイル605は、動作モード460において、“チョークコイル605→第1のコンデンサ1C→第3のスイッチング素子3S→一次コイル606→チョークコイル605”の経路に電流を流す。この電流は、動作モード450においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギー及び第1のコンデンサ1Cとチョークコイル605との並列共振により発生する。この電流は、次第に減少する。第1のコンデンサ1Cは、この電流により、放電される。このため、第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、減少する。第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、例えば、図4の二段目に示した下に凸の曲線で示すように振る舞う。つまり、第1のコンデンサ1Cとチョークコイル605との並列共振の深さは、第1のスイッチング素子1Sがオンしている時における第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧となる。また、この電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、当該経路の抵抗成分により減少する。
また、チョークコイル605は、動作モード460において、第2のコンデンサ2Cの充電及び第1のコンデンサ1Cの放電が完了した後においても、“チョークコイル605→第1のダイオード1D→第3のスイッチング素子3S→一次コイル606→チョークコイル605”の経路に電流を流し続ける。この電流は、動作モード450においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギーにより発生する。この電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、当該経路の抵抗成分により減少する。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の一段目に示すように、第1のスイッチング素子1Sをターンオンさせ、インバータ603を動作モード470にする。この時、第1のコンデンサ1Cは、放電されている。また、この時、第1のダイオード1Dは、導通している。このため、第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、ゼロとなっている。したがって、第1のスイッチング素子1Sのターンオンは、ゼロ電圧スイッチングとなる。
第1のアーム6031は、動作モード470において、還流モードとなる。第2のアーム6032は、動作モード460に引き続き還流モードを継続している。チョークコイル605は、この還流モードにおいて、“チョークコイル605→第1のスイッチング素子1S→第3のスイッチング素子3S→一次コイル606→チョークコイル605”の経路に電流を流す。この電流は、動作モード450においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギーにより発生する。この電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、当該経路の抵抗成分により減少する。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の二段目に示すように、第3のスイッチング素子3Sをターンオフさせ、インバータ603を動作モード480にする。この時、第3のコンデンサ3Cは、放電されている。このため、第3のスイッチング素子3Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、ゼロとなっている。したがって、第3のスイッチング素子3Sのターンオフは、ゼロ電圧スイッチングとなる。
第1のアーム6031は、動作モード480において、還流モードとなる。この還流モードにより、第3のコンデンサ3Cが充電され、第4のコンデンサ4Cが放電される。また、動作モード460における第3のコンデンサ3Cの電圧と第4のコンデンサ4Cの電圧との和は、常に、コンデンサ602の電圧と等しくなる。第2のアーム6032は、動作モード480において、デッドタイムとなる。
チョークコイル605は、動作モード480において、“チョークコイル605→第1のスイッチング素子1S→第3のコンデンサ3C→一次コイル606→チョークコイル605”の経路に電流を流す。この電流は、動作モード450においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギーにより発生する。第3のコンデンサ3Cは、この電流により、充電される。このため、第3のスイッチング素子3Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、増加する。第3のスイッチング素子3Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、例えば、上述した充電時における第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧と同様に振る舞う。また、この電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、当該経路の抵抗成分により減少する。
チョークコイル605は、動作モード480において、“チョークコイル605→第1のスイッチング素子1S→コンデンサ602→第4のコンデンサ4C→一次コイル606→チョークコイル605”の経路に電流を流す。この電流は、動作モード450においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギー及び第4のコンデンサ4Cとチョークコイル605との並列共振により発生する。第4のコンデンサ4Cは、この電流により、放電される。このため、第4のスイッチング素子4Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、減少する。第4のスイッチング素子4Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、例えば、上述した放電時における第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧と同様に振る舞う。つまり、第4のコンデンサ4Cとチョークコイル605との並列共振の深さは、第4のスイッチング素子4Sがオンしている時における第4のスイッチング素子4Sのコレクタ‐エミッタ間電圧となる。また、この電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、当該経路の抵抗成分により減少する。
また、チョークコイル605は、動作モード480において、第3のコンデンサ3Cの充電及び第4のコンデンサ4Cの放電が完了した後、“チョークコイル605→第1のスイッチング素子1S→コンデンサ602→第4のダイオード4D→一次コイル606→チョークコイル605”の経路に電流を流し続ける。この電流は、動作モード450においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギーにより発生する。この電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、当該経路の抵抗成分により減少し、ゼロとなる。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の一段目に示すように、第4のスイッチング素子4Sをターンオンさせ、インバータ603を動作モード410にする。この時、第4のコンデンサ4Cは、放電されている。また、この時、第4のダイオード4Dは、導通している。このため、第4のスイッチング素子4Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、ゼロとなっている。したがって、第4のスイッチング素子4Sのターンオンは、ゼロ電圧スイッチングとなる。
コンデンサ602は、動作モード410において、“コンデンサ602→第1のスイッチング素子1S→チョークコイル605→一次コイル606→第4のスイッチング素子4S→コンデンサ602”の経路に電流を流す。これにより、インバータ603は、チョークコイル605及び一次コイル606に電流を供給する。インバータ603が供給する電流の絶対値は、図3の五段目に示すように、増加する。また、チョークコイル605は、インバータ603が供給する電流により、エネルギーを蓄える。
次に、図3及び図5を参照しながら、X線管7の出力が小さいため、ゼロ電圧スイッチングを行うことができない場合におけるX線高電圧装置6の動作を説明する。図5は、X線管の出力が小さい場合における第1のスイッチング素子のオン/オフと、第1のスイッチング素子のコレクタ‐エミッタ間電圧と、第2のスイッチング素子のオン/オフと、第2のスイッチング素子のコレクタ‐エミッタ間電圧との関係を示す図である。
コンデンサ602は、動作モード410において、“コンデンサ602→第1のスイッチング素子1S→チョークコイル605→一次コイル606→第4のスイッチング素子4S→コンデンサ602”の経路に電流を流す。これにより、インバータ603は、チョークコイル605及び一次コイル606に電流を供給する。ただし、インバータ603が供給する電流は、X線管7の出力が小さいため、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さくなる。したがって、チョークコイル605がインバータ603が供給する電流により蓄えるエネルギーは、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さくなる。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の一段目に示すように、第1のスイッチング素子1Sをターンオフさせ、インバータ603を動作モード420にする。この時、第1のコンデンサ1Cは、電荷を蓄えている。このため、第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、ゼロとなっていない。したがって、第1のスイッチング素子1Sのターンオフは、ゼロ電圧スイッチングとならず、スイッチング損失を発生させる。
コンデンサ602は、動作モード420において、“コンデンサ602→第1のコンデンサ1C→チョークコイル605→一次コイル606→第4のスイッチング素子4S→コンデンサ602”の経路に電流を流す。ただし、この電流は、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さくなる。なぜなら、動作モード410においてチョークコイル605に蓄えられるエネルギーは、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さいからである。
第1のコンデンサ1Cは、この電流により、充電される。このため、第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、増加する。第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、例えば、図5の二段目に示した上に凸の曲線で示すように振る舞う。つまり、第1のコンデンサ1Cは、完全には充電されない。
チョークコイル605は、動作モード420において、“チョークコイル605→一次コイル606→第4のスイッチング素子4S→第2のコンデンサ2C→チョークコイル605”の経路に電流を流す。この電流は、動作モード410においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギー及び第2のコンデンサ2Cとチョークコイル605との並列共振により発生する。ただし、この電流は、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さくなる。なぜなら、動作モード410においてチョークコイル605に蓄えられるエネルギーは、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さいからである。
第2のコンデンサ2Cは、この電流により、放電される。このため、第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、減少する。第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、例えば、図5の四段目に示した下に凸の曲線で示すように振る舞う。ただし、第2のコンデンサ2Cとチョークコイル605との並列共振の深さは、第2のスイッチング素子2Sがオンしている時における第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧よりも小さい。つまり、第2のコンデンサ2Cは、完全には放電されない。
また、チョークコイル605は、動作モード420において、第1のコンデンサ1Cの充電及び第2のコンデンサ2Cの放電が終了した後においても、“チョークコイル605→一次コイル606→第4のスイッチング素子4S→第2のダイオード2D→チョークコイル605”の経路に電流を流し続ける。この電流は、動作モード450においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギーにより発生する。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の二段目に示すように、第2のスイッチング素子2Sをターンオンさせ、インバータ603を動作モード430にする。この時、第2のコンデンサ2Cは、電荷を蓄えている。このため、第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、ゼロとなっていない。したがって、第2のスイッチング素子2Sのターンオンは、ゼロ電圧スイッチングとならず、スイッチング損失を発生させる。
第1のアーム6031は、動作モード430において、還流モードとなる。第2のアーム6032は、動作モード420に引き続き還流モードを継続している。チョークコイル605は、この還流モードにおいて、“チョークコイル605→一次コイル606→第4のスイッチング素子4S→第2のスイッチング素子2S→チョークコイル605”の経路に電流を流す。この電流は、動作モード410においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギーにより発生する。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の一段目に示すように、第4のスイッチング素子4Sをターンオフさせ、インバータ603を動作モード440にする。この時、第4のコンデンサ4Cは、電荷を蓄えている。このため、第4のスイッチング素子4Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、ゼロとなっていない。したがって、第4のスイッチング素子4Sのターンオフは、ゼロ電圧スイッチングとならず、スイッチング損失を発生させる。
第1のアーム6031は、動作モード430に引き続き還流モードを継続している。この還流モードにより、第4のコンデンサ4Cが充電され、第3のコンデンサ3Cが放電される。ただし、第4のコンデンサ4Cは、完全には充電されない。また、第3のコンデンサ3Cは、完全には放電されない。さらに、動作モード440における第3のコンデンサ3Cの電圧と第4のコンデンサ4Cの電圧との和は、常に、コンデンサ602の電圧と等しくなる。
チョークコイル605は、動作モード440において、“チョークコイル605→一次コイル606→第4のコンデンサ4C→第2のスイッチング素子2S→チョークコイル605”の経路に電流を流す。ただし、この電流は、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さくなる。なぜなら、動作モード410においてチョークコイル605に蓄えられるエネルギーは、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さいからである。
第4のコンデンサ4Cは、この電流により、充電される。このため、第4のスイッチング素子4Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、増加する。第4のスイッチング素子4Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、例えば、上述した充電時における第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧と同様に振る舞う。つまり、第4のコンデンサ4Cは、完全には充電されない。
チョークコイル605は、動作モード440において、“チョークコイル605→第3のコンデンサ3C→コンデンサ602→第2のスイッチング素子2S→チョークコイル605”の経路に電流を流す。この電流は、動作モード410においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギー及び第3のコンデンサ3Cとチョークコイル605との並列共振により発生する。ただし、この電流は、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さくなる。なぜなら、動作モード410においてチョークコイル605に蓄えられるエネルギーは、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さいからである。
第3のコンデンサ3Cは、この電流により、放電される。このため、第3のスイッチング素子3Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、減少する。第3のスイッチング素子3Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、例えば、上述した放電時における第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧と同様に振る舞う。つまり、第3のコンデンサ3Cとチョークコイル605との並列共振の深さは、第3のスイッチング素子3Sがオンしている時における第3のスイッチング素子3Sのコレクタ‐エミッタ間電圧よりも小さい。ただし、第3のコンデンサ3Cは、完全には放電されない。
また、チョークコイル605は、動作モード440において、第4のコンデンサ4Cの充電及び第3のコンデンサ3Cの放電が終了した後においても、“チョークコイル605→一次コイル606→第3のダイオード3D→コンデンサ602→第2のスイッチング素子2S”の経路に電流を流し続ける。この電流は、動作モード410においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギーにより発生する。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の二段目に示すように、第3のスイッチング素子3Sをターンオンさせ、インバータ603を動作モード450にする。この時、第3のコンデンサ3Cは、電荷を蓄えている。このため、第3のスイッチング素子3Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、ゼロとなっていない。したがって、第3のスイッチング素子3Sのターンオンは、ゼロ電圧スイッチングとならず、スイッチング損失を発生させる。
コンデンサ602は、動作モード450において、“コンデンサ602→第3のスイッチング素子3S→一次コイル606→チョークコイル605→第2のスイッチング素子2S→コンデンサ602”の経路に電流を流す。これにより、インバータ603は、チョークコイル605及び一次コイル606に電流を供給する。ただし、インバータ603が供給する電流は、X線管7の出力が小さいため、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さくなる。したがって、チョークコイル605がインバータ603が供給する電流により蓄えるエネルギーは、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さくなる。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の二段目に示すように、第2のスイッチング素子2Sをターンオフさせ、インバータ603を動作モード460にする。この時、第2のコンデンサ2Cは、電荷を蓄えている。このため、第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、ゼロとなっていない。したがって、第2のスイッチング素子2Sのターンオフは、ゼロ電圧スイッチングとならず、スイッチング損失を発生させる。
第1のアーム6031は、動作モード460において、デッドタイムとなる。第2のアーム6032は、動作モード460において、還流モードとなる。この還流モードにより、第2のコンデンサ2Cが充電され、第1のコンデンサ1Cが放電される。ただし、第2のコンデンサ2Cは、完全には充電されない。また、第1のコンデンサ1Cは、完全には放電されない。さらに、動作モード460における第1のコンデンサ1Cの電圧と第2のコンデンサ2Cの電圧との和は、常に、コンデンサ602の電圧と等しくなる。
コンデンサ602は、動作モード460において、“コンデンサ602→第3のスイッチング素子3S→一次コイル606→チョークコイル605→第2のコンデンサ2C→コンデンサ602”の経路に電流を流す。ただし、この電流は、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さくなる。なぜなら、動作モード450においてチョークコイル605に蓄えられるエネルギーは、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さいからである。
第2のコンデンサ2Cは、この電流により、充電される。このため、第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、増加する。第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、例えば、図5の四段目に示した上に凸の曲線で示すように振る舞う。つまり、第2のコンデンサ2Cは、完全には充電されない。
チョークコイル605は、動作モード460において、“チョークコイル605→第1のコンデンサ1C→第3のスイッチング素子3S→一次コイル606→チョークコイル605”の経路に電流を流す。この電流は、動作モード450においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギー及び第1のコンデンサ1Cとチョークコイル605との並列共振により発生する。ただし、この電流は、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さくなる。なぜなら、動作モード460においてチョークコイル605に蓄えられるエネルギーは、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さいからである。
第1のコンデンサ1Cは、この電流により、放電される。このため、第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、減少する。第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、例えば、図5の二段目に示した下に凸の曲線で示すように振る舞う。ただし、第1のコンデンサ1Cとチョークコイル605との並列共振の深さは、第1のスイッチング素子1Sがオンしている時における第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧よりも小さい。つまり、第1のコンデンサ1Cは、完全には放電されない。
また、チョークコイル605は、動作モード460において、第2のコンデンサ2Cの充電及び第1のコンデンサ1Cの放電が終了した後においても、“チョークコイル605→第1のダイオード1D→第3のスイッチング素子3S→一次コイル606→チョークコイル605”の経路に電流を流し続ける。この電流は、動作モード450においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギーにより発生する。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の一段目に示すように、第1のスイッチング素子1Sをターンオンさせ、インバータ603を動作モード470にする。この時、第1のコンデンサ1Cは、電荷を蓄えている。このため、第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、ゼロとなっていない。したがって、第1のスイッチング素子1Sのターンオンは、ゼロ電圧スイッチングとならず、スイッチング損失を発生させる。
第1のアーム6031は、動作モード470において、還流モードとなる。第2のアーム6032は、動作モード460に引き続き還流モードを継続している。チョークコイル605は、この還流モードにおいて、“チョークコイル605→第1のスイッチング素子1S→第3のスイッチング素子3S→一次コイル606→チョークコイル605”の経路に電流を流す。この電流は、動作モード450においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギーにより発生する。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の二段目に示すように、第3のスイッチング素子3Sをターンオフさせ、インバータ603を動作モード480にする。この時、第3のコンデンサ3Cは、電荷を蓄えている。このため、第3のスイッチング素子3Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、ゼロとなっていない。したがって、第3のスイッチング素子3Sのターンオフは、ゼロ電圧スイッチングとならず、スイッチング損失を発生させる。
第1のアーム6031は、動作モード470に引き続き還流モードを継続している。この還流モードにより、第3のコンデンサ3Cが充電され、第4のコンデンサ4Cが放電される。ただし、第3のコンデンサ3Cは、完全には充電されない。また、第4のコンデンサ4Cは、完全には放電されない。さらに、動作モード480における第3のコンデンサ3Cの電圧と第4のコンデンサ4Cの電圧との和は、常に、コンデンサ602の電圧と等しくなる。
チョークコイル605は、動作モード480において、“チョークコイル605→第1のスイッチング素子1S→第3のコンデンサ3C→一次コイル606→チョークコイル605”の経路に電流を流す。ただし、この電流は、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さくなる。なぜなら、動作モード450においてチョークコイル605に蓄えられるエネルギーは、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さいからである。
第3のコンデンサ3Cは、この電流により、充電される。このため、第3のスイッチング素子3Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、増加する。第3のスイッチング素子3Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、例えば、上述した充電時における第1のスイッチング素子1Sのコレクタ‐エミッタ間電圧と同様に振る舞う。つまり、第3のコンデンサ3Cは、完全には充電されない。
チョークコイル605は、動作モード480において、“チョークコイル605→第1のスイッチング素子1S→コンデンサ602→第4のコンデンサ4C→一次コイル606→チョークコイル605”の経路に電流を流す。この電流は、動作モード450においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギー及び第4のコンデンサ4Cとチョークコイル605との並列共振により発生する。ただし、この電流は、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さくなる。なぜなら、動作モード450においてチョークコイル605に蓄えられるエネルギーは、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さいからである。
第4のコンデンサ4Cは、この電流により、放電される。このため、第4のスイッチング素子4Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、減少する。第4のスイッチング素子4Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、例えば、上述した放電時における第2のスイッチング素子2Sのコレクタ‐エミッタ間電圧と同様に振る舞う。つまり、第4のコンデンサ4Cとチョークコイル605との並列共振の深さは、第4のスイッチング素子4Sがオンしている時における第4のスイッチング素子4Sのコレクタ‐エミッタ間電圧よりも小さい。つまり、第4のコンデンサ4Cは、完全には放電されない。
また、チョークコイル605は、動作モード480において、第3のコンデンサ3Cの充電及び第4のコンデンサ4Cの放電が完了した後、“チョークコイル605→第1のスイッチング素子1S→コンデンサ602→第4のダイオード4D→一次コイル606→チョークコイル605”の経路に電流を流し続ける。この電流は、動作モード450においてチョークコイル605に蓄えられたエネルギーにより発生する。
スイッチング素子駆動回路604は、図3の一段目に示すように、第4のスイッチング素子4Sをターンオンさせ、インバータ603を動作モード410にする。この時、第4のコンデンサ4Cは、電荷を蓄えている。このため、第4のスイッチング素子4Sのコレクタ‐エミッタ間電圧は、ゼロとなっていない。したがって、第4のスイッチング素子4Sのターンオンは、ゼロ電圧スイッチングとならず、スイッチング損失を発生させる。
コンデンサ602は、動作モード410において、“コンデンサ602→第1のスイッチング素子1S→チョークコイル605→一次コイル606→第4のスイッチング素子4S→コンデンサ602”の経路に電流を流す。これにより、インバータ603は、チョークコイル605及び一次コイル606に電流を供給する。ただし、インバータ603が供給する電流は、X線管7の出力が小さいため、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さくなる。したがって、チョークコイル605がインバータ603が供給する電流により蓄えるエネルギーは、上述したX線管7の出力が大きい場合よりも小さくなる。
上述したように、X線高電圧装置6は、X線管7の出力が小さい場合、動作モード420、動作モード440、動作モード460及び動作モード480において、第1のコンデンサ1C、第2のコンデンサ2C、第4のコンデンサ4C及び第3のコンデンサ3Cを完全に充電し、完全に放電することができない。このため、X線高電圧装置6は、X線管7の出力が小さい場合、第1のスイッチング素子1S、第2のスイッチング素子2S、第4のスイッチング素子4S及び第3のスイッチング素子3Sのターンオン及びターンオフをゼロ電圧スイッチングとすることができない。そこで、実施形態に係るX線高電圧装置6は、第2のアーム6032を次のように制御する。
図3及び図6を参照しながら、実施形態に係るX線高電圧装置6が行う第2のアーム6032の制御方法について説明する。図6は、実施形態における第1のアーム6031のスイッチング素子のオン/オフと、第2のアーム6032のスイッチング素子のオン/オフと、第2のアーム6032の動作モードと、チョークコイルの電流との関係を示す図である。X線高電圧装置6は、一回のスキャンにおいてX線管7の出力が所定の閾値よりも常に小さい場合、次に述べる制御方法をスキャンごとに実行する。或いは、X線高電圧装置6は、一回のスキャンにおいてX線管7の出力が所定の閾値よりも小さい場合と所定の閾値以上である場合の両方がある場合、X線管7の出力が所定の閾値よりも小さい場合に次に述べる制御方法を実行する。X線管7の出力が所定の閾値よりも小さい場合と所定の閾値以上である場合の両方がある場合とは、例えば、X線診断装置1が管電流モジュレーションを実行する場合である。
スイッチング素子駆動回路604は、第1のスイッチング素子1S及び第3のスイッチング素子3Sが所定の期間同時にオンとなり、第2のスイッチング素子2S及び第4のスイッチング素子4Sが所定の期間同時にオンとなり、第4のスイッチング素子4Sがオンとなる期間が第1のスイッチング素子1Sがオンとなる期間よりも短く、かつ、第3のスイッチング素子3Sがオンとなる期間が第2のスイッチング素子2Sがオンとなる期間よりも短くなるように第1のスイッチング素子1S、第2のスイッチング素子2S、第3のスイッチング素子3S及び第4のスイッチング素子4Sに等しい周期の制御信号を供給する制御を行う。具体的には、スイッチング素子駆動回路604は、次のような制御を行う。この制御は、位相シフト制御とも呼ばれる。
スイッチング素子駆動回路604は、図6に示すように、第1のスイッチング素子1S、第2のスイッチング素子2S、第3のスイッチング素子3S及び第4のスイッチング素子4Sに等しい周期の制御信号を供給する。第1のスイッチング素子1Sの制御信号は、図6の一段目に実線で示されている。第2のスイッチング素子2Sの制御信号は、図6の二段目に実線で示されている。第4のスイッチング素子4Sの制御信号は、図6の一段目に一点鎖線で示されている。第3のスイッチング素子3Sの制御信号は、図6の二段目に一点鎖線で示されている。
第1のスイッチング素子1S、第2のスイッチング素子2S、第3のスイッチング素子3S及び第4のスイッチング素子4Sそれぞれに供給される制御信号は、図6に示すように、周期が互いに等しく、位相が互いにずれている。第1のスイッチング素子1Sに供給される制御信号と第2のスイッチング素子2Sに供給される制御信号とは、図6に示すように、各周期においてオンとなる期間及びオフとなる期間が等しい。第3のスイッチング素子3Sに供給される制御信号と第4のスイッチング素子4Sに供給される制御信号とは、図6に示すように、各周期においてオンとなる期間及びオフとなる期間が等しい。
このため、インバータ603の動作は、図6に示すように、動作モード41、動作モード42、動作モード43、動作モード44、動作モード45、動作モード46、動作モード47及び動作モード48の八つに分かれる。動作モード41、動作モード42、動作モード45及び動作モード46の内容及び期間は、それぞれ上述した動作モード410、動作モード420、動作モード450及び動作モード460の内容及び期間と同様である。
動作モード43、動作モード44、動作モード47及び動作モード48の内容は、それぞれ上述した動作モード430、動作モード440、動作モード470及び動作モード480の内容と同様である。
動作モード43の期間は、上述した動作モード430の期間よりも短い。動作モード44の期間は、上述した動作モード440の期間よりも長い。動作モード43及び動作モード44に要する期間は、動作モード430及び動作モード440に要する期間と等しい。つまり、スイッチング素子駆動回路604は、チョークコイル605に蓄えられているエネルギーが大きいうちにインバータ603を動作モード44にする。すなわち、スイッチング素子駆動回路604は、図6に示すように、動作モード44における第2のアーム6032のデッドタイムを動作モード440における第2のアーム6032のデッドタイムよりも長くする。更に言い換えると、スイッチング素子駆動回路604は、図6に示すように、動作モード43における第2のアーム6032の還流モードの期間を動作モード430における第2のアーム6032の還流モードの期間よりも短くする。なお、動作モード43は、第1のアーム6031及び第2のアーム6032が還流モードとなっているに過ぎないため、短くなっても問題無い。
このため、第4のコンデンサ4Cは、動作モード44において、X線管7の出力が小さいことにより動作モード41においてチョークコイル605に蓄えられるエネルギーが小さくなる場合でも、完全に充電される。なぜなら、チョークコイル605が“チョークコイル605→一次コイル606→第4のコンデンサ4C→第2のスイッチング素子2S→チョークコイル605”の経路に流す電流が十分に大きいからである。
また、第3のコンデンサ3Cは、動作モード44において、X線管7の出力が小さいことにより動作モード41においてチョークコイル605に蓄えられるエネルギーが小さくなる場合でも、完全に放電される。なぜなら、チョークコイル605が“チョークコイル605→第3のコンデンサ3C→コンデンサ602→第2のスイッチング素子2S→チョークコイル605”の経路に流す電流が十分に大きいからである。
したがって、動作モード44から動作モード45へ移行する際における第3のスイッチング素子3Sのターンオンは、ゼロ電圧スイッチングとなり、スイッチング損失を発生させることがない。また、動作モード47から動作モード48へ移行する際における第3のスイッチング素子3Sのターンオフは、ゼロ電圧スイッチングとなり、スイッチング損失を発生させることがない。
動作モード47の期間は、上述した動作モード470の期間よりも短い。動作モード48の期間は、上述した動作モード480の期間よりも長い。動作モード47及び動作モード48に要する期間は、動作モード470及び動作モード480に要する期間と等しい。つまり、スイッチング素子駆動回路604は、チョークコイル605に蓄えられているエネルギーが大きいうちにインバータ603を動作モード48にする。すなわち、スイッチング素子駆動回路604は、図6に示すように、動作モード48における第2のアーム6032のデッドタイムを動作モード480における第2のアーム6032のデッドタイムよりも長くする。更に言い換えると、スイッチング素子駆動回路604は、図6に示すように、動作モード47における第2のアーム6032の還流モードの期間を動作モード470における第2のアーム6032の還流モードの期間よりも短くする。なお、動作モード47は、第1のアーム6031及び第2のアーム6032が還流モードとなっているに過ぎないため、短くなっても問題無い。
このため、第3のコンデンサ3Cは、動作モード48において、X線管7の出力が小さいことにより動作モード45においてチョークコイル605に蓄えられるエネルギーが小さくなる場合でも、完全に充電される。なぜなら、チョークコイル605が“チョークコイル605→第1のスイッチング素子1S→第3のコンデンサ3C→一次コイル606→チョークコイル605”の経路に流す電流が十分に大きいからである。
また、第4のコンデンサ4Cは、動作モード48において、X線管7の出力が小さいことにより動作モード41においてチョークコイル605に蓄えられるエネルギーが小さくなる場合でも、完全に放電される。なぜなら、チョークコイル605が“チョークコイル605→第1のスイッチング素子1S→コンデンサ602→第4のコンデンサ4C→一次コイル606→チョークコイル605”の経路に流す電流が十分に大きいからである。
したがって、動作モード48から動作モード41へ移行する際における第4のスイッチング素子4Sのターンオンは、ゼロ電圧スイッチングとなり、スイッチング損失を発生させることがない。また、動作モード43から動作モード44へ移行する際における第4のスイッチング素子4Sのターンオフは、ゼロ電圧スイッチングとなり、スイッチング損失を発生させることがない。
一方、スイッチング素子駆動回路604は、図3及び図6に示すように、動作モード42における第1のアーム6031のデッドタイムを動作モード420における第1のアーム6031のデッドタイムと同じ長さとする。これは、次の理由による。
第1のアーム6031は、動作モード41においてチョークコイル605が蓄えたエネルギーが最大となった直後に動作モード42のデッドタイムに入る。このため、動作モード42においてコンデンサ602が“コンデンサ602→第1のコンデンサ1C→チョークコイル605→一次コイル606→第4のスイッチング素子4S→コンデンサ602”の経路に流す電流は、第1のコンデンサ1Cを完全に充電する上で十分な大きさとなる。また、動作モード42においてチョークコイル605が“チョークコイル605→一次コイル606→第4のスイッチング素子4S→第2のコンデンサ2C→チョークコイル605”の経路に流す電流は、第2のコンデンサ2Cを完全に放電する上で十分な大きさとなる。したがって、動作モード42から動作モード43へ移行する際における第2のスイッチング素子2Sのターンオンは、ゼロ電圧スイッチングとなる。
同様に、スイッチング素子駆動回路604は、図3及び図6に示すように、動作モード46における第1のアーム6031のデッドタイムを動作モード460における第1のアーム6031のデッドタイムと同じ長さとする。これは、次の理由による。
第1のアーム6031は、動作モード45においてチョークコイル605が蓄えたエネルギーが最大となった直後に動作モード46のデッドタイムに入る。このため、動作モード46においてコンデンサ602が“コンデンサ602→第3のスイッチング素子3S→一次コイル606→チョークコイル605→第2のコンデンサ2C→コンデンサ602”の経路に流す電流は、第2のコンデンサ2Cを完全に充電する上で十分な大きさとなる。また、動作モード46においてチョークコイル605が“チョークコイル605→第1のコンデンサ1C→第3のスイッチング素子3S→一次コイル606→チョークコイル605”の経路に流す電流は、第1のコンデンサ1Cを完全に放電する上で十分な大きさとなる。したがって、動作モード46から動作モード47へ移行する際における第1のスイッチング素子1Sのターンオンは、ゼロ電圧スイッチングとなる。
上述したように、実施形態に係るX線高電圧装置6は、第4のスイッチング素子4Sがオンとなる期間が第1のスイッチング素子1Sがオンとなる期間よりも短く、かつ、第3のスイッチング素子3Sがオンとなる期間が第2のスイッチング素子2Sがオンとなる期間よりも短くなるように第1のスイッチング素子1S、第2のスイッチング素子2S、第3のスイッチング素子3S及び第4のスイッチング素子4Sのオン/オフを切り替える制御を行う。
このため、X線高電圧装置6は、X線管7の出力が所定の閾値よりも小さい場合でも、第2のアーム6032を構成する第4のスイッチング素子4S及び第3のスイッチング素子3Sのターンオン及びターンオフをゼロ電圧スイッチングとすることができる。すなわち、X線高電圧装置6は、X線管7の出力に関らず、第2のアーム6032を構成する第4のスイッチング素子4S及び第3のスイッチング素子3Sのターンオン及びターンオフをゼロ電圧スイッチングとすることができる。したがって、X線高電圧装置6は、第4のスイッチング素子4S及び第3のスイッチング素子3Sのスイッチング損失の発生を抑制することができる。
また、X線高電圧装置6は、第4のスイッチング素子4S及び第3のスイッチング素子3Sのターンオン及びターンオフによる不要輻射の発生を抑制することができる。なぜなら、第4のスイッチング素子4S及び第3のスイッチング素子3Sのターンオン及びターンオフは、ゼロ電圧スイッチングとなり、サージ電流を発生させないからである。
スイッチング素子駆動回路604は、第1のアーム6031及び第2のアーム6032が出力する電力又は電流が所定の閾値よりも小さい場合、上述した制御を行ってもよい。X線管7に供給される電力又は電流は、X線高電圧装置6により決定される。また、上述した通り、第1のコンデンサ1C、第2のコンデンサ2C、第4のコンデンサ4C及び第3のコンデンサ3Cの静電容量が既知である。このため、これらのコンデンサを完全に充電又は放電する上で必要な電流は、予め決まっている。したがって、スイッチング素子駆動回路604は、第1のアーム6031及び第2のアーム6032が出力する電力又は電流が所定の閾値よりも小さいか否かを判定することができる。なお、この所定の閾値は、例えば、記憶回路35に記憶されている。
スイッチング素子駆動回路604は、第1のアーム6031及び第2のアーム6032が出力する電力又は電流が所定の閾値よりも小さい場合、第2のアーム6032のデッドタイムを長くし、第1のアーム6031及び第2のアーム6032が出力する電力又は電流が所定の閾値よりも大きい場合、第2のアーム6032のデッドタイムを短くしてもよい。すなわち、スイッチング素子駆動回路604は、第1のアーム6031及び第2のアーム6032が出力する電力又は電流に応じて、第2のアーム6032のデッドタイムをどの程度長くするかを調整してもよい。更に言い換えると、スイッチング素子駆動回路604は、第1のアーム6031及び第2のアーム6032が出力する電力又は電流に応じて、第2のアーム6032の還流モードの期間をどの程度長くするかを調整してもよい。
第1のスイッチング素子1S、第2のスイッチング素子2S、第4のスイッチング素子4S及び第3のスイッチング素子3Sは、例えば、電界効果トランジスタ(Field-Effect Transistor:FET)に置き換えられてもよい。この場合、電界効果トランジスタが寄生ダイオードを有するため、X線高電圧装置6は、第1のダイオード1D、第2のダイオード2D、第4のダイオード4D及び第3のダイオード3Dを有する必要はない。
X線高電圧装置6は、チョークコイル605を一次コイル606、コア607及び二次コイル608が構成している変圧器の漏れインダクタンスで代用することができる。漏れインダクタンスの自己インダクタンスは、変圧器の設計で決まる。また、この場合、X線高電圧装置6は、チョークコイル605を有する必要はない。
X線診断装置1は、X線CT装置以外の装置でもよい。X線診断装置1は、例えば、X線アンギオグラフィ装置、X線TV装置又は一般X線撮影装置でもよい。
上述したプロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(Programmable Logic Device:PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)である。また、プログラマブル論理デバイス(Programmable Logic Device:PLD)は、例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)である。
上述した実施形態では、コリメータ調整回路3、架台駆動回路4、データ収集回路11、寝台駆動回路22及び処理回路36は、記憶回路35に保存されたプログラムを読み出して実行することにより、その機能を実現したが、これに限定されない。記憶回路35にプログラムを保存する代わりに、これらの回路それぞれにプログラムを直接組み込んでもよい。この場合、これらの回路は、直接組み込まれたプログラムを読み出して実行することにより、その機能を実現する。
図1に示した各回路は、適宜分散又は統合されてもよい。例えば、処理回路36は、スキャン制御機能361、前処理機能362、画像生成機能363、表示制御機能364及び制御機能365それぞれの機能を実行するスキャン制御回路、前処理回路、画像生成回路、表示制御回路及び制御回路に分散されてもよい。また、例えば、コリメータ調整回路3、架台駆動回路4、データ収集回路11、寝台駆動回路22及び処理回路36は、任意に統合されてもよい。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、X線管の出力が小さい場合でもゼロ電圧スイッチングを実行することができるX線診断装置、X線高電圧装置及び制御方法を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
603 インバータ
6031 第1のアーム
6032 第2のアーム
604 スイッチング素子駆動回路
実施形態に係るX線診断装置は、スイッチとダイオードとを含むスイッチング素子と、第1のアームと、第2のアームと、コンデンサと、高圧トランスと、制御部とを備える。第1のアームは、複数の前記スイッチング素子を有する。第2のアームは、複数の前記スイッチング素子を有し、前記第1のアームとは異なる位相で制御される。コンデンサは、前記第1のアーム及び前記第2のアームが有する複数の前記スイッチング素子それぞれに並列接続される。高圧トランスは、前記第1のアーム及び前記第2のアームに接続され、還流電流を前記第1のアーム及び前記第2のアームに流す。制御部は、前記第1のアームに接続された少なくとも1つのコンデンサ間の電圧を略ゼロにすることが可能な前記還流電流が流れる期間に前記第2のアームのデッドタイムの開始タイミングが含まれるように、前記第1のアーム及び前記第2のアームのスイッチング素子のオン/オフを切り替える制御を行う。

Claims (6)

  1. インバータと、
    前記インバータに含まれ、スイッチング素子を有する第1のアームと、
    前記インバータに含まれ、スイッチング素子を有し、前記第1のアームとは異なる位相で制御される第2のアームと、
    前記第2のアームのデッドタイムが前記第1のアームのデッドタイムよりも長くなるように前記第2のアームが有するスイッチング素子及び前記第1のアームが有するスイッチング素子のオン/オフを切り替える制御を行うスイッチング素子駆動回路と、
    を備える、X線診断装置。
  2. インバータと、
    前記インバータに含まれ、スイッチング素子を有する第1のアームと、
    前記インバータに含まれ、スイッチング素子を有し、前記第1のアームとは異なる位相で制御される第2のアームと、
    前記第2のアームのデッドタイムが前記第1のアームのデッドタイムよりも長くなるように前記第2のアームが有するスイッチング素子及び前記第1のアームが有するスイッチング素子のオン/オフを切り替える制御を行うスイッチング素子駆動回路と、
    を備える、X線高電圧装置。
  3. 前記第1のアームは、第1のスイッチング素子と、前記第1のスイッチング素子に直列接続された第2のスイッチング素子とを有し、
    前記第2のアームは、前記第1のアームに並列接続され、かつ、第3のスイッチング素子と、前記第3のスイッチング素子に直列接続された第4のスイッチング素子とを有し、
    前記スイッチング素子駆動回路は、前記第4のスイッチング素子がオンとなる期間が前記第1のスイッチング素子がオンとなる期間よりも短く、かつ、前記第3のスイッチング素子がオンとなる期間が前記第2のスイッチング素子がオンとなる期間よりも短くなるように前記第1のスイッチング素子、前記第2のスイッチング素子、前記第3のスイッチング素子及び前記第4のスイッチング素子のオン/オフを切り替える、請求項2に記載のX線高電圧装置。
  4. 前記スイッチング素子駆動回路は、前記第1のアーム及び前記第2のアームが出力する電力又は電流が所定の閾値よりも小さい場合、前記スイッチング素子のオン/オフを切り替える制御を行う、請求項2又は請求項3に記載のX線高電圧装置。
  5. 前記スイッチング素子駆動回路は、前記第1のアーム及び前記第2のアームが出力する電力又は電流が所定の閾値よりも小さい場合、前記第2のアームのデッドタイムを長くし、前記第1のアーム及び前記第2のアームが出力する電力又は電流が所定の閾値よりも大きい場合、前記第2のアームのデッドタイムを短くする、請求項2から請求項4のいずれか一つに記載のX線高電圧装置。
  6. 第2のアームのデッドタイムが第1のアームのデッドタイムよりも長くなるように前記第2のアームが有するスイッチング素子及び前記第1のアームが有するスイッチング素子のオン/オフを切り替える、制御方法。
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