JP2018072387A - 心臓模型、心臓局部模型、心臓弁模型、冠動脈模型及び大動脈模型 - Google Patents

心臓模型、心臓局部模型、心臓弁模型、冠動脈模型及び大動脈模型 Download PDF

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隆司 小杉
崇文 小杉
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Abstract

【課題】低コストで且つ数多くの医療訓練を行うことが可能な心臓模型及び心臓局部模型を提供する。【解決手段】心臓模型31は、手技を施す心臓の部位である第1の部位を模擬した第1の造形物(僧帽弁模型11−1、大動脈弁模型11−2、右冠動脈模型12−1、左冠動脈模型12−2、大動脈模型13)と、心臓のうち、第1の部位を除く第2の部位を模擬した第2の造形物(心臓後方領域本体模型21、心臓前方領域本体模型22)とを有し、第1の造形物は、第2の造形物に対して着脱可能なものである。【選択図】図1

Description

本発明は、医師等の使用者が医療訓練に係る手技を施す模型に関するものである。
従来から、医師等が医療訓練を行うために、医療訓練に係る手技を施す臓器模型が開発されている(例えば、特許文献1)。
特開2010−277003号公報
しかしながら、特許文献1では、医療訓練に係る手技を施す部分を含む臓器全体の模型を提供するものであるため、医療訓練を行うために多大なコストがかかり、また、コスト面の制約等から数多くの医療訓練を行えないという問題があった。特に、近年では、心臓の外科的手術を行える医師等の育成が急務となっている。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、低コストで且つ数多くの医療訓練を行うことが可能な心臓模型及び心臓局部模型を提供することを目的とする。
本発明の心臓模型は、手技を施す心臓の部位である第1の部位を模擬した第1の造形物と、前記心臓のうち、前記第1の部位を除く第2の部位を模擬した第2の造形物とを有し、前記第1の造形物は、前記第2の造形物に対して着脱可能なものである。
本発明の心臓局部模型は、手技を施す心臓の部位である第1の部位を模擬した第1の造形物と、前記第1の部位を含む前記心臓の局部のうち、前記第1の部位を除く第2の部位を模擬した第2の造形物とを有し、前記第1の造形物は、前記第2の造形物に対して着脱可能なものである。
本発明の心臓局部模型における他の態様は、手技を施す心臓の部位を含む前記心臓の局部を模擬した造形物からなる。
本発明の心臓弁模型は、心臓を模擬した造形物からなる心臓模型または前記心臓の局部を模擬した造形物からなる心臓局部模型に装着して用いるものであって、手技を施す心臓弁を模擬した造形物からなる。
本発明の冠動脈模型は、心臓を模擬した造形物からなる心臓模型または前記心臓の局部を模擬した造形物からなる心臓局部模型に装着して用いるものであって、手技を施す冠動脈を模擬した造形物からなる。
本発明の大動脈模型は、心臓を模擬した造形物からなる心臓模型または前記心臓の局部を模擬した造形物からなる心臓局部模型に装着して用いるものであって、手技を施す大動脈を模擬した造形物からなる。
本発明によれば、低コストで且つ数多くの医療訓練を行うことが可能な心臓模型及び心臓局部模型を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る心臓模型を構成する各模型の一例を示す図である。 図1に示す心臓模型を構成する各模型を組み合わせて形成した心臓模型の一例を示す図である。 医師等が心臓弁(具体的には、僧帽弁)に対して行う手技を説明するための心臓の簡略図である。 医師等が心臓模型の冠動脈模型に対して行う手技の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態の態様1に係る心臓模型の製造装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の態様2に係る心臓模型の製造装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の態様2に係る心臓模型の製造装置において製造された僧帽弁模型及び大動脈弁模型の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態の態様3に係る心臓模型の製造装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の態様4に係る心臓模型の製造装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の態様5に係る心臓模型の製造装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の態様5に係る心臓模型の製造装置において製造された心臓模型を構成する各模型の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態の態様5に係る心臓模型の製造装置において製造された心臓前方領域本体模型及び左冠動脈模型の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態の態様6に係る心臓模型の製造装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る心臓局部模型を構成する各模型の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る心臓局部模型の一例を示す図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
具体的に、第1の実施形態では、医師等の使用者が手技を施す心臓の部位(第1の部位)を含む心臓の全体を模擬した造形物からなる心臓模型について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る心臓模型31を構成する各模型の一例を示す図である。ここで、図1に示す心臓模型31は、例えば、医療行為を行う医師等の使用者がその医療訓練用に使用する物である。
この図1に示す心臓模型31は、僧帽弁を模擬した造形物からなる僧帽弁模型11−1、大動脈弁を模擬した造形物からなる大動脈弁模型11−2、右冠動脈を模擬した造形物からなる右冠動脈模型12−1、左冠動脈を模擬した造形物からなる左冠動脈模型12−2、大動脈を模擬した造形物からなる大動脈模型13、心臓のうち人体の後方に位置する領域を模擬した造形物からなる心臓後方領域本体模型21、及び、心臓のうち人体の前方に位置する領域を模擬した造形物からなる心臓前方領域本体模型22を有して構成されている。
ここで、以下の説明においては、必要に応じて、僧帽弁模型11−1及び大動脈弁模型11−2を代表して説明等する際には「心臓弁模型11」と称する場合があるものとし、また、右冠動脈模型12−1及び左冠動脈模型12−2を代表して説明等する際には「冠動脈模型12」と称する場合があるものとする。また、図1に示す例では、大動脈模型13は、大動脈の第1の部分を模擬した造形物からなる大動脈第1模型13−1と、大動脈の第2の部分を模擬した造形物からなる大動脈第2模型13−2とが接合部で接合(例えば嵌合)されて形成されている。
また、本実施形態においては、医師等の使用者が手技を施す心臓の部位である第1の部位として、心臓弁、冠動脈及び大動脈を想定した例について説明する。即ち、図1に示す心臓模型31において、僧帽弁模型11−1及び大動脈弁模型11−2(心臓弁模型11)、右冠動脈模型12−1及び左冠動脈模型12−2(冠動脈模型12)、並びに、大動脈模型13が、手技を施す心臓の部位である第1の部位を模擬した「第1の造形物」に相当する。また、図1に示す心臓模型31において、心臓後方領域本体模型21、及び、心臓前方領域本体模型22が、心臓のうち、手技を施す心臓の部位である第1の部位を除く第2の部位を模擬した「第2の造形物」に相当する。
そして、本実施形態においては、図1に示すように、まず、心臓後方領域本体模型21に対して、第1の領域21aに僧帽弁模型11−1を装着し、第2の領域21bに大動脈弁模型11−2を装着し、第3の領域21cに大動脈第1模型13−1と大動脈第2模型13−2とを接合させた大動脈模型13を装着し、所定の領域(不図示)に右冠動脈模型12−1を装着する。同様に、心臓前方領域本体模型22に対して、所定の領域(不図示)に左冠動脈模型12−2を装着する。なお、右冠動脈模型12−1及び左冠動脈模型12−2は、それぞれ、心臓後方領域本体模型21及び心臓前方領域本体模型22に加えて、他方の本体模型にも及ぶように装着するようにしてもよい。そして、図1に示すように、僧帽弁模型11−1、大動脈弁模型11−2、大動脈模型13及び右冠動脈模型12−1を装着した心臓後方領域本体模型21と、右冠動脈模型12−1を装着した心臓前方領域本体模型22とを接合(例えば嵌合)することにより、心臓模型31が形成される。
図2は、図1に示す心臓模型31を構成する各模型を組み合わせて形成した心臓模型31の一例を示す図である。この図2において、図1に示す構成と同様の構成については同じ符号を付している。
図2(a)は、完成後の心臓模型31において、図1に示す心臓後方領域本体模型21と略同じ断面(厳密に言えば同一ではない)の様子を示している。この図2(a)では、図1に示す心臓後方領域本体模型21の第1の領域21aに僧帽弁模型11−1が装着され、その第2の領域21bに大動脈弁模型11−2が装着され、その第3の領域21cに大動脈模型13が装着された様子を示している。
また、図2(b)は、完成後の心臓模型31の前面の様子を示している。この図2(b)では、心臓模型31の所定の領域に、右冠動脈模型12−1及び左冠動脈模型12−2が装着された様子を示している。
また、図2(c)は、完成後の心臓模型31の背面の様子を示している。この図2(c)では、心臓模型31の所定の領域に、右冠動脈模型12−1が装着された様子を示している。
ここで、医師等の使用者が心臓模型31の心臓弁模型11に対して手技を施す医療訓練としては、例えば、切開や縫合等の手術訓練(手術トレーニング)が挙げられる。また、医師等の使用者が心臓模型31の冠動脈模型12に対して手技を施す医療訓練としては、例えば、ステントを用いたカテーテル治療の訓練やバイパス手術の訓練が挙げられる。また、医師等の使用者が心臓模型31の大動脈模型13に対して手技を施す医療訓練としては、例えば、ステントグラフトを用いたカテーテル治療の訓練が挙げられる。なお、上述した医療訓練は、飽くまでも一例であり、本実施形態においては、医師等の使用者は、必要に応じて、心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13に対して、様々な手技に係る医療訓練を行うことができる。
ここで、医師等の使用者が心臓模型31の心臓弁模型11や冠動脈模型12に対して手技を施す医療訓練の一例について図を用いて説明する。
まず、医師等の使用者が心臓模型31の心臓弁模型11に対して手技を施す医療訓練の一例について説明する。
図3は、医師等が心臓弁(具体的には、僧帽弁)に対して行う手技を説明するための心臓の簡略図である。具体的に、図3には、簡略化した心臓の構造として、大動脈弁、僧帽弁、腱索、乳頭筋を含む心筋部が示されている。この図3に示すように、僧帽弁は、ヒモ状の腱索を通じて乳頭筋と繋がっている。そして、医師等は、例えば、僧帽弁の機能が低下して当該僧帽弁を形成する再建手術を行う場合、当該僧帽弁の形状を修復し、当該心臓弁を人工の腱索に相当する糸で乳頭筋に繋げる手技等を行う。例えば、この手技を心臓模型31を用いて訓練する場合には、医師等は、心臓模型31から僧帽弁模型11−1(僧帽弁模型11−1の一部を含む)を切除し、縫合し、当該心臓弁を、心臓後方領域本体模型21や心臓前方領域本体模型22に存在する乳頭筋の部分に糸を用いて繋げる手技を行う。
次に、医師等の使用者が心臓模型31の冠動脈模型12に対して手技を施す医療訓練の一例について説明する。
図4は、医師等が心臓模型31の冠動脈模型12に対して行う手技の一例を示す図である。具体的に、図4には、冠動脈模型12に対して行う手技のうち、冠動脈バイパス手術の訓練を行う場合を示している。
この冠動脈バイパス手術の訓練を行う場合には、医師等は、例えば、図4(a)に示すように、冠動脈模型12を切開して吻合口を形成する手技を行う。続いて、医師等は、図4(b)〜図4(e)に示すように、冠動脈模型12の吻合口に、糸42を用いて、バイパスに用いられる血管(グラフト)を模擬した造形物からなるグラフト模型41を吻合する手技を行う。また、図4(f)は、吻合後の冠動脈模型12及びグラフト模型41の断面を示している。
ここで、再び、図1の説明に戻る。
図1に示すように、心臓模型31では、医師等の使用者が医療訓練に係る手技を施す第1の造形物である心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13が、第2の造形物である心臓後方領域本体模型21や心臓前方領域本体模型22に対して、着脱可能なものである。このように構成することで、心臓模型31において、医師等の使用者が医療訓練に係る手技を施す模型のみを交換すれば、低コストで且つ数多くの医療訓練を行うことができる。
また、本実施形態においては、例えば、医師等の使用者が医療訓練に係る手技を施す心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13について、各患者を想定したものではない標準的なモデルの物として形成することができるものとする。このように構成することで、心臓模型31は、例えば経験の浅い医師等が基本的な医療技術を取得する際に有用な医療訓練用の模型とすることができる。
さらに、本実施形態においては、例えば、医師等の使用者が医療訓練に係る手技を施す心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13について、各患者を想定した各患者に固有の物として形成することもできるものとする。このように構成することで、心臓模型31は、例えば実際に手術予定のある医師等が実際の手術を想定したシミュレーション用の模型とすることができる。
次に、第1の実施形態に係る心臓模型31の製造方法について説明する。
<心臓模型31の製造方法における態様1>
まず、心臓模型31の製造方法における態様1について説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態の態様1に係る心臓模型の製造装置100−1の概略構成の一例を示すブロック図である。この心臓模型の製造装置100−1では、図1に示す心臓模型31を構成する各模型ごとに、3次元造形物(図5に示す3次元造形物300−5)を形成するものとする。
製造装置100−1は、図5に示すように、情報入力装置110、情報処理・制御装置120、3次元造形物形成装置130、第1の熱処理装置140、ウレタン樹脂含浸装置150、第2の熱処理装置160、及び、水性媒体浸漬装置170を有して構成されている。
情報入力装置110は、各種のデータを含む各種の情報を情報処理・制御装置120に対して入力する装置である。この情報入力装置110は、例えば、パーソナルコンピュータにおけるキーボード及びマウスから構成されていても、また、コンピュータネットワークに接続するための通信インターフェイスであってもよい。
情報処理・制御装置120は、情報入力装置110から入力された各種の情報を処理し、また、製造装置100−1における動作を統括的に制御する装置である。例えば、情報処理・制御装置120は、情報入力装置110から入力された各種の情報に基づいて、製造装置100−1における各装置(130〜170)を制御する。
3次元造形物形成装置130は、情報処理・制御装置120の制御に従って、石膏粉末にウレタン樹脂粉末を混合させた造形材料200を用いて、粉体積層法により3次元造形物300−1を形成する装置である。なお、本実施形態の態様1においては、造形材料200には、例えば石膏粉末にウレタン樹脂粉末に加えて更に防腐・防カビ剤が混合されている。
ここで、造形材料200について詳しく説明する。
本実施形態の態様1における造形材料200は、上述したように、石膏粉末にウレタン樹脂粉末及び防腐・防カビ剤が混合されている。具体的に、本実施形態の態様1では、造形材料200に含まれる防腐・防カビ剤として、銀含有非晶質ガラス粉末を用いる。
以下に、造形材料200に含まれる各粉末の重量比率について記載する。
造形材料200に含まれるウレタン樹脂粉末は、造形材料200の総重量に対する重量比率が5%〜60%の範囲であることが好適である。これは、造形材料200の総重量に対するウレタン樹脂粉末の重量比率が5%未満になると、石膏が支配的になって完成品である3次元造形物300が強度不足で脆くなるという不具合が生じ、また、造形材料200の総重量に対するウレタン樹脂粉末の重量比率が60%を超えると、完成品である3次元造形物300を保管(水性媒体中の保管)する際にその3次元造形物300の形状が保てず崩れてしまうという不具合が生じるためである。さらに、完成品である3次元造形物300の強度を高くするという観点からは、造形材料200の総重量に対するウレタン樹脂粉末の重量比率が20%〜40%の範囲であることが最適である。また、造形材料200に含まれる防腐・防カビ剤は、造形材料200の総重量に対する重量比率が0.1%〜5%の範囲であることが好適である。これは、造形材料200の総重量に対する防腐・防カビ剤の重量比率が0.1%未満になると、完成品である3次元造形物300の防腐・防カビ機能が不十分になるという不具合が生じるためである。また、造形材料200に含まれる石膏粉末は、造形材料200の総重量に対する重量比率が35%〜95%の範囲であることが好適である。
第1の熱処理装置140は、情報処理・制御装置120の制御に従って、3次元造形物形成装置130で形成された3次元造形物300−1を所定の温度で熱処理(第1の熱処理)する装置である。本実施形態の態様1においては、第1の熱処理装置140は、3次元造形物300−1に対して、最初に、温度50℃程度で30分〜1時間の熱処理を行い、次いで、温度80℃程度で30分〜1時間の熱処理を行う。本例では、この第1の熱処理装置140による第1の熱処理により、3次元造形物300−1の全体の水分をとばして石膏粒子間を固着させる。
ウレタン樹脂含浸装置150は、情報処理・制御装置120の制御に従って、第1の熱処理装置140で熱処理された3次元造形物300−2に対してウレタン樹脂を含浸させる装置である。ここで、ウレタン樹脂含浸装置150による含浸方法としては、例えば、刷毛を用いてウレタン樹脂を含浸させる形態や、ウレタン樹脂をスプレーで吹き付けて含浸させる形態、或いは、ウレタン樹脂で満たされた容器に3次元造形物300−2を浸漬して含浸させる形態等を採ることが可能である。また、本実施形態の態様1においては、ウレタン樹脂含浸装置150で用いるウレタン樹脂としては、液状のウレタン樹脂で硬化可能であれば特に限定されないが、1液湿気硬化型ウレタン樹脂を用いることにより作業の簡素化を図ることができ好ましい。また、本実施形態の態様1においては、ウレタン樹脂含浸装置150で用いるウレタン樹脂の材料として、ポリオールとポリイソシアネートの混合物を酢酸ブチルや酢酸エチルなどで希釈したウレタン樹脂を用いる。
第2の熱処理装置160は、情報処理・制御装置120の制御に従って、ウレタン樹脂含浸装置150でウレタン樹脂含浸処理がなされた3次元造形物300−3を所定の温度で熱処理(第2の熱処理)する装置である。本実施形態の態様1においては、第2の熱処理装置160は、3次元造形物300−3に対して、最初に、温度15℃以上の温度で12時間〜24時間の熱処理を行い、次いで、温度80℃程度で2時間程度の熱処理を行う。本例では、この第2の熱処理装置160による第2の熱処理により、ウレタン樹脂含浸装置150で含浸させたウレタン樹脂を硬化させる。
水性媒体浸漬装置170は、情報処理・制御装置120の制御に従って、第2の熱処理装置160で熱処理された3次元造形物300−4を水性媒体に浸漬する装置である。ここで、水性媒体とは、3次元造形物300の強度と柔らかさを損なうことがなければ特に限定されないが、水、生理食塩水、緩衝液、グリセリンやエチレングリコール等の水性有機溶媒、または、これらの混合物等を挙げることができ、それらに水溶性の物質を溶解させることもできる。また、1つの態様として、上述した水性媒体に防腐・防カビ剤を添加することができる。防腐・防カビ剤は、3次元造形物300−4及び水性媒体の防腐・防カビ機能を有し、3次元造形物300の強度と柔らかさに影響を及ぼすことがない、水溶性の防腐・防カビ剤であれば特に限定されないが、取扱いや手術トレーニング等を行うことを考慮すれば、刺激性の低いものが好ましく、過酸化水素、次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリウム、フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステルまたはその塩等を挙げることができ、それぞれ防腐・防カビ機能を発揮する適切な濃度で使用できる。本実施形態の態様1においては、水性媒体浸漬装置170は、例えば、3次元造形物300−4を、温度80℃〜95℃の水性媒体に1時間程度浸漬させることが好適である。そして、例えば手術トレーニング等を行う際には、製造装置100−1は、水性媒体浸漬装置170から3次元造形物300−5を取り出す処理を行う。
なお、図5に示す例では、第1の熱処理装置140と第2の熱処理装置160との2つの熱処理装置を設ける態様を示しているが、本実施形態の態様1においては、この態様に限定されるものではなく、例えば1つの熱処理装置を設けて、この1つの熱処理装置において第1の熱処理装置140による第1の熱処理と第2の熱処理装置160による第2の熱処理の両方を行う態様も適用可能である。また、3次元造形物300を長時間かけて自然乾燥させる場合等には、第1の熱処理装置140及び第2の熱処理装置160のうちのいずれか一方或いは両方を設けない態様も適用可能である。
本実施形態の態様1では、図1に示す心臓模型31を構成する各模型ごとに3次元造形物300−5を形成する。このため、本実施形態の態様1では、3次元造形物300−5に係る、図1に示す僧帽弁模型11−1、大動脈弁模型11−2、右冠動脈模型12−1、左冠動脈模型12−2、大動脈第1模型13−1、大動脈第2模型13−2、心臓後方領域本体模型21、及び、心臓前方領域本体模型22をそれぞれ製造する。そして、製造された各模型を組み合わせることで、心臓模型31を形成することができる。なお、図4に示すグラフト模型41についても、3次元造形物300−5で形成してもよい。
なお、本実施形態の態様1においては、情報入力装置110から各患者を想定したものではない標準的なモデルに係る3次元造形データを入力すれば、標準的なモデルに係る模型として心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13等を形成することができる。また一方で、本実施形態の態様1においては、情報入力装置110から各患者を想定した各患者に固有の3次元造形データを入力すれば、各患者に固有の模型として心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13等を形成することができる。
<心臓模型31の製造方法における態様2>
続いて、心臓模型31の製造方法における態様2について説明する。
図6は、本発明の第1の実施形態の態様2に係る心臓模型の製造装置100−2の概略構成の一例を示すブロック図である。なお、この図6において、図5に示す構成と同様の構成については同じ符号を付している。また、心臓模型の製造装置100−2では、図1に示す心臓模型31を構成する各模型ごとに、3次元造形物(図6に示す3次元造形物300−6)を形成するものとする。
製造装置100−2は、図6に示すように、情報入力装置110、情報処理・制御装置120、3次元造形物形成装置130、第1の熱処理装置140、ウレタン樹脂含浸装置150、第2の熱処理装置160、水性媒体浸漬装置170、及び、水置換処理装置180を有して構成されている。即ち、この製造装置100−2は、上述した本実施形態の態様1に係る心臓模型の製造装置100−1に対して、水置換処理装置180を追加したものである。この水置換処理装置180以外の構成については、上述した本実施形態の態様1に係る心臓模型の製造装置100−1の各構成と同じであるため、その詳細な説明は省略する。
水置換処理装置180は、水性媒体浸漬装置170から取り出した3次元造形物300−5の水分を他の樹脂成分に置き換える水置換処理を行う。この水置換処理を行うことにより、水置換処理後の3次元造形物300−6は、空中保管をすることが可能になる。
本実施形態の態様2では、図1に示す心臓模型31を構成する各模型ごとに3次元造形物300−6を形成する。このため、本実施形態の態様2では、3次元造形物300−6に係る、図1に示す僧帽弁模型11−1、大動脈弁模型11−2、右冠動脈模型12−1、左冠動脈模型12−2、大動脈第1模型13−1、大動脈第2模型13−2、心臓後方領域本体模型21、及び、心臓前方領域本体模型22をそれぞれ製造する。そして、製造された各模型を組み合わせることで、心臓模型31を形成することができる。なお、図4に示すグラフト模型41についても、3次元造形物300−6で形成してもよい。
図7は、本発明の第1の実施形態の態様2に係る心臓模型の製造装置100−2において製造された僧帽弁模型11−1及び大動脈弁模型11−2の一例を示す図である。
なお、本実施形態の態様2においても、上述した本実施形態の態様1と同様に、情報入力装置110から各患者を想定したものではない標準的なモデルに係る3次元造形データを入力すれば、標準的なモデルに係る模型として心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13等を形成することができる。また一方で、本実施形態の態様2においても、上述した本実施形態の態様1と同様に、情報入力装置110から各患者を想定した各患者に固有の3次元造形データを入力すれば、各患者に固有の模型として心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13等を形成することができる。
<心臓模型31の製造方法における態様3>
続いて、心臓模型31の製造方法における態様3について説明する。
図8は、本発明の第1の実施形態の態様3に係る心臓模型の製造装置100−3の概略構成の一例を示すブロック図である。なお、この図8において、図5に示す構成と同様の構成については同じ符号を付している。また、心臓模型の製造装置100−3では、図1に示す心臓模型31を構成する各模型ごとに、3次元造形物(図8に示す3次元造形物310)を形成するものとする。
製造装置100−3は、図8に示すように、情報入力装置110、情報処理・制御装置120、及び、3次元造形物形成装置410を有して構成されている。ここで、情報入力装置110及び情報処理・制御装置120は、それぞれ、上述した本実施形態の態様1に係る情報入力装置110及び情報処理・制御装置120と同様のものであるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の態様3では、主成分を石膏粉末とした造形材料210を用いる。そして、本実施形態の態様3においては、3次元造形物形成装置410は、情報処理・制御装置120の制御に従って、主成分が石膏粉末である造形材料210を用いた粉体積層法による造形や、各種の処理を行うことによって、3次元造形物310を形成する。
そして、本実施形態の態様3では、図1に示す心臓模型31を構成する各模型ごとに3次元造形物310を形成する。このため、本実施形態の態様3では、3次元造形物310に係る、図1に示す僧帽弁模型11−1、大動脈弁模型11−2、右冠動脈模型12−1、左冠動脈模型12−2、大動脈第1模型13−1、大動脈第2模型13−2、心臓後方領域本体模型21、及び、心臓前方領域本体模型22をそれぞれ製造する。そして、製造された各模型を組み合わせることで、心臓模型31を形成することができる。なお、図4に示すグラフト模型41についても、3次元造形物310で形成してもよい。
なお、本実施形態の態様3においても、上述した本実施形態の態様1と同様に、情報入力装置110から各患者を想定したものではない標準的なモデルに係る3次元造形データを入力すれば、標準的なモデルに係る模型として心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13等を形成することができる。また一方で、本実施形態の態様3においても、上述した本実施形態の態様1と同様に、情報入力装置110から各患者を想定した各患者に固有の3次元造形データを入力すれば、各患者に固有の模型として心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13等を形成することができる。
<心臓模型31の製造方法における態様4>
続いて、心臓模型31の製造方法における態様4について説明する。
図9は、本発明の第1の実施形態の態様4に係る心臓模型の製造装置100−4の概略構成の一例を示すブロック図である。なお、この図9において、図5に示す構成と同様の構成については同じ符号を付している。また、心臓模型の製造装置100−4では、図1に示す心臓模型31を構成する各模型ごとに、3次元造形物(図9に示す3次元造形物320)を形成するものとする。
製造装置100−4は、図9に示すように、情報入力装置110、情報処理・制御装置120、及び、3次元造形物形成装置420を有して構成されている。ここで、情報入力装置110及び情報処理・制御装置120は、それぞれ、上述した本実施形態の態様1に係る情報入力装置110及び情報処理・制御装置120と同様のものであるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の態様4では、紫外線硬化樹脂(UVレジン)の造形材料220を用いる。そして、本実施形態の態様4においては、3次元造形物形成装置420は、情報処理・制御装置120の制御に従って、紫外線を用いて紫外線硬化樹脂(UVレジン)の造形材料220を硬化させることによって、3次元造形物320を形成する。
そして、本実施形態の態様4では、図1に示す心臓模型31を構成する各模型ごとに3次元造形物320を形成する。このため、本実施形態の態様4では、3次元造形物320に係る、図1に示す僧帽弁模型11−1、大動脈弁模型11−2、右冠動脈模型12−1、左冠動脈模型12−2、大動脈第1模型13−1、大動脈第2模型13−2、心臓後方領域本体模型21、及び、心臓前方領域本体模型22をそれぞれ製造する。そして、製造された各模型を組み合わせることで、心臓模型31を形成することができる。なお、図4に示すグラフト模型41についても、3次元造形物320で形成してもよい。
なお、本実施形態の態様4においても、上述した本実施形態の態様1と同様に、情報入力装置110から各患者を想定したものではない標準的なモデルに係る3次元造形データを入力すれば、標準的なモデルに係る模型として心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13等を形成することができる。また一方で、本実施形態の態様4においても、上述した本実施形態の態様1と同様に、情報入力装置110から各患者を想定した各患者に固有の3次元造形データを入力すれば、各患者に固有の模型として心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13等を形成することができる。
<心臓模型31の製造方法における態様5>
続いて、心臓模型31の製造方法における態様5について説明する。
図10は、本発明の第1の実施形態の態様5に係る心臓模型の製造装置100−5の概略構成の一例を示すブロック図である。なお、この図10において、図5に示す構成と同様の構成については同じ符号を付している。また、心臓模型の製造装置100−5では、図1に示す心臓模型31を構成する各模型ごとに、3次元造形物(図10に示す3次元造形物330−2)を形成するものとする。
製造装置100−5は、図10に示すように、情報入力装置110、情報処理・制御装置120、3次元造形物形成装置430、及び、コーティング処理装置431を有して構成されている。ここで、情報入力装置110及び情報処理・制御装置120は、それぞれ、上述した本実施形態の態様1に係る情報入力装置110及び情報処理・制御装置120と同様のものであるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の態様5では、紫外線硬化型のエラストマー(UVエラストマー)の造形材料230を用いる。そして、本実施形態の態様5においては、3次元造形物形成装置430は、情報処理・制御装置120の制御に従って、紫外線を用いて紫外線硬化型のエラストマー(UVエラストマー)の造形材料230を硬化させることによって、3次元造形物330−1を形成する。
続いて、本実施形態の態様5においては、コーティング処理装置431は、情報処理・制御装置120の制御に従って、3次元造形物形成装置430で形成された3次元造形物330−1の表面を、例えばウレタン樹脂等の薄い皮膜で覆うコーティング処理を施す。このコーティング処理を施すことにより、コーティング処理後の3次元造形物330−2は、例えば衝撃に対する強度や引き裂き強度等の耐久性が向上したものとなる。そして、このように耐久性が向上した3次元造形物330−2に係る、心臓模型31を構成する各模型(特に、医師等の使用者が医療訓練に係る手技を施す心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13)を形成することができれば、医師等の使用者が医療訓練に係る手技をより好適に行うことが可能となる。
上述したように、本実施形態の態様5では、図1に示す心臓模型31を構成する各模型ごとに3次元造形物330−2を形成する。このため、本実施形態の態様5では、3次元造形物330−2に係る、図1に示す僧帽弁模型11−1、大動脈弁模型11−2、右冠動脈模型12−1、左冠動脈模型12−2、大動脈第1模型13−1、大動脈第2模型13−2、心臓後方領域本体模型21、及び、心臓前方領域本体模型22をそれぞれ製造する。そして、製造された各模型を組み合わせることで、心臓模型31を形成することができる。なお、図4に示すグラフト模型41についても、3次元造形物330−2で形成してもよい。
図11は、本発明の第1の実施形態の態様5に係る心臓模型の製造装置100−5において製造された心臓模型31を構成する各模型の一例を示す図である。
具体的に、図11(a)には、3次元造形物330−2で形成された心臓模型31の各模型として、僧帽弁模型11−1及び大動脈弁模型11−2(心臓弁模型11)、右冠動脈模型12−1及び左冠動脈模型12−2(冠動脈模型12)、大動脈第1模型13−1及び大動脈第2模型13−2(大動脈模型13)、心臓後方領域本体模型21、及び、心臓前方領域本体模型22が示されている。
また、図11(b)には、図11(a)に示す大動脈第1模型13−1と大動脈第2模型13−2とを接合させた大動脈模型13を心臓後方領域本体模型21の所定の領域に装着し、その心臓後方領域本体模型21に対して、これから、第1の領域21aに僧帽弁模型11−1を装着し、第2の領域21bに大動脈弁模型11−2を装着する様子を示している。また、図11(b)には、心臓模型31を構成する各模型を組み付ける際に用いて好適な治具500も示している。この治具500は、底面板501と、心臓模型31を構成する各模型を載置する上面板502との間に、例えばユニバーサルジョイントを備えたシャフト(不図示)が設けられている。そして、例えばこのユニバーサルジョイントにより、上面板502の面は様々な方向に可変できるようになっており、心臓模型31の各模型を組み付ける際に作業し易いものとなっている。
図12は、本発明の第1の実施形態の態様5に係る心臓模型の製造装置100−5において製造された心臓前方領域本体模型22及び左冠動脈模型12−2の一例を示す図である。なお、この図12に示す心臓前方領域本体模型22及び左冠動脈模型12−2は、図11に示すものとは異なるサンプルのものである。
図12(a)には、図11(b)に映っている心臓前方領域本体模型22の面を治具500の上面板502の載置した場合の心臓前方領域本体模型22の様子を示している。この図12(a)に示す心臓前方領域本体模型22には、左冠動脈模型12−2を接合するための接合部22aと、左冠動脈模型12−2の血管を走行させるための溝22bが形成されている。図12(b)は、図12(a)に示す心臓前方領域本体模型22の接合部22aに左冠動脈模型12−2を接合した様子を示している。
なお、本実施形態の態様5においても、上述した本実施形態の態様1と同様に、情報入力装置110から各患者を想定したものではない標準的なモデルに係る3次元造形データを入力すれば、標準的なモデルに係る模型として心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13等を形成することができる。また一方で、本実施形態の態様5においても、上述した本実施形態の態様1と同様に、情報入力装置110から各患者を想定した各患者に固有の3次元造形データを入力すれば、各患者に固有の模型として心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13等を形成することができる。
<心臓模型31の製造方法における態様6>
続いて、心臓模型31の製造方法における態様6について説明する。
図13は、本発明の第1の実施形態の態様6に係る心臓模型の製造装置100−6の概略構成の一例を示すブロック図である。なお、この図13において、図5に示す構成と同様の構成については同じ符号を付している。また、心臓模型の製造装置100−6では、図1に示す心臓模型31を構成する各模型ごとに、3次元造形物(図13に示す3次元造形物340)を形成するものとする。
製造装置100−6は、図13に示すように、情報入力装置110、情報処理・制御装置120、及び、3次元造形物形成装置440を有して構成されている。ここで、情報入力装置110及び情報処理・制御装置120は、それぞれ、上述した本実施形態の態様1に係る情報入力装置110及び情報処理・制御装置120と同様のものであるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の態様6では、例えば真空注型用樹脂の造形材料240を用いる。そして、本実施形態の態様6においては、3次元造形物形成装置440は、まず、情報処理・制御装置120の制御に従って、情報入力装置110から入力された心臓模型31を構成する各模型に係る3次元造形データに基づいて、当該各模型ごとに注型441を作製する。次いで、3次元造形物形成装置440は、情報処理・制御装置120の制御に従って、当該各模型ごとに作製した注型441に真空注型用樹脂の造形材料240を注入して、3次元造形物340を形成する。
このようにして、本実施形態の態様6では、図1に示す心臓模型31を構成する各模型ごとに3次元造形物340を形成する。このため、本実施形態の態様6では、3次元造形物340に係る、図1に示す僧帽弁模型11−1、大動脈弁模型11−2、右冠動脈模型12−1、左冠動脈模型12−2、大動脈第1模型13−1、大動脈第2模型13−2、心臓後方領域本体模型21、及び、心臓前方領域本体模型22をそれぞれ製造する。そして、製造された各模型を組み合わせることで、心臓模型31を形成することができる。なお、図4に示すグラフト模型41についても、3次元造形物340で形成してもよい。
なお、本実施形態の態様6においても、上述した本実施形態の態様1と同様に、情報入力装置110から各患者を想定したものではない標準的なモデルに係る3次元造形データを入力すれば、標準的なモデルに係る模型として心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13等を形成することができる。また一方で、本実施形態の態様6においても、上述した本実施形態の態様1と同様に、情報入力装置110から各患者を想定した各患者に固有の3次元造形データを入力すれば、各患者に固有の模型として心臓弁模型11や冠動脈模型12、大動脈模型13等を形成することができる。
<心臓模型31の製造方法における態様7>
続いて、心臓模型31の製造方法における態様7について説明する。
上述した心臓模型31の製造方法における態様1〜6では、図1に示す心臓模型31を構成する各模型の全てを、それぞれ同じ態様で形成する例について説明した。しかしながら、本発明においては、これらの態様に限定されるものではない。即ち、図1に示す心臓模型31を構成する各模型のそれぞれを、それぞれ異なる態様で形成する態様も、本発明に適用可能である。これを心臓模型31の製造方法における態様7として以下に説明する。
本実施形態の態様7では、図1に示す僧帽弁模型11−1として、態様1に係る図5に示す3次元造形物300−5、態様2に係る図6に示す3次元造形物300−6、態様3に係る図8に示す3次元造形物310、態様4に係る図9に示す3次元造形物320、態様5に係る図10に示す3次元造形物330−2、及び、態様6に係る図13に示す3次元造形物340のうちのいずれかの3次元造形物で形成するものとする。図1に示す大動脈弁模型11−2、右冠動脈模型12−1、左冠動脈模型12−2、大動脈第1模型13−1、大動脈第2模型13−2、心臓後方領域本体模型21、及び、心臓前方領域本体模型22についても、上述した僧帽弁模型11−1と同様に、態様1に係る図5に示す3次元造形物300−5、態様2に係る図6に示す3次元造形物300−6、態様3に係る図8に示す3次元造形物310、態様4に係る図9に示す3次元造形物320、態様5に係る図10に示す3次元造形物330−2、及び、態様6に係る図13に示す3次元造形物340のうちのいずれかの3次元造形物で形成するものとする。この本実施形態の態様7により、例えば、僧帽弁模型11−1及び大動脈弁模型11−2を態様2に係る図6に示す3次元造形物300−6として形成し、右冠動脈模型12−1及び左冠動脈模型12−2を態様5に係る図10に示す3次元造形物330−2として形成し、大動脈第1模型13−1及び大動脈第2模型13−2を態様1に係る図5に示す3次元造形物300−5として形成し、心臓後方領域本体模型21及び心臓前方領域本体模型22を態様4に係る図9に示す3次元造形物320として形成するというように、図1に示す心臓模型31を構成する各模型を異なる3次元造形物とすることも可能である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
具体的に、第2の実施形態では、医師等の使用者が手技を施す心臓の部位(第1の部位)を含む心臓の局部を模擬した造形物からなる心臓局部模型について説明する。具体的に、第2の実施形態に係る心臓局部模型は、第1の実施形態で説明した心臓の全体に係る心臓模型ではなく、当該心臓のうち、例えば医師等の使用者が注目する関心領域の部分のみを心臓の局部として模擬した造形物からなるものである。
図14は、本発明の第2の実施形態に係る心臓局部模型32を構成する各模型の一例を示す図である。ここで、図14に示す心臓局部模型32は、例えば、医療行為を行う医師等の使用者がその医療訓練用に使用する物である。
具体的に、図14(a)は、完成後の心臓局部模型32を示している。また、図14(b)は、図14(a)に示す心臓局部模型32を解体して、心臓局部模型32を構成する各模型を分かり易いように示したものである。この図14(a)及び図14(b)に示すように、心臓局部模型32は、僧帽弁を模擬した造形物からなる僧帽弁模型11−1、大動脈弁を模擬した造形物からなる大動脈弁模型11−2、乳頭筋23aを含む心筋部を模擬した造形物からなる第1心筋部模型23、並びに、僧帽弁及び大動脈弁(心臓弁)の上部に位置する心筋部を模擬した造形物からなる第2心筋部模型24を有して構成されている。また、図14(c)は、図14(a)に示す心臓局部模型32を上側から見た様子を示している。
本実施形態においては、医師等の使用者が手技を施す心臓の部位である第1の部位として、心臓弁を想定した例を示している。即ち、図14(a)及び図14(b)に示す心臓局部模型32において、僧帽弁模型11−1及び大動脈弁模型11−2(心臓弁模型11)が、手技を施す心臓の部位である第1の部位を模擬した「第1の造形物」に相当する。また、図14(a)及び図14(b)に示す心臓局部模型32において、第1心筋部模型23及び第2心筋部模型24が、心臓のうち、手技を施す心臓の部位である第1の部位を除く第2の部位を模擬した「第2の造形物」に相当する。なお、ここでは、第1心筋部模型23を第2の造形物としたが、例えば僧帽弁模型11−1を糸で第1心筋部模型23の乳頭筋23aに固定する手技が施される場合もあるため、第1心筋部模型23を第1の造形物として扱うようにしてもよい。
そして、本実施形態においては、図14(b)に示す僧帽弁模型11−1、大動脈弁模型11−2、第1心筋部模型23、及び、第2心筋部模型24を適正に組み合わせることにより、図14(a)に示す心臓局部模型32が形成される。
図14(a)及び図14(b)に示すように、心臓局部模型32では、医師等の使用者が医療訓練に係る手技を施す第1の造形物である僧帽弁模型11−1及び大動脈弁模型11−2(心臓弁模型11)が、第2の造形物である第1心筋部模型23や第2心筋部模型24に対して、着脱可能なものである。このように構成することで、心臓局部模型32において、医師等の使用者が医療訓練に係る手技を施す模型のみを交換すれば、低コストで且つ数多くの医療訓練を行うことができる。
また、本実施形態においては、例えば、医師等の使用者が医療訓練に係る手技を施す僧帽弁模型11−1及び大動脈弁模型11−2(心臓弁模型11)について、各患者を想定したものではない標準的なモデルの物として形成することができるものとする。このように構成することで、心臓局部模型32は、例えば経験の浅い医師等が基本的な医療技術を取得する際に有用な医療訓練用の模型とすることができる。
さらに、本実施形態においては、例えば、医師等の使用者が医療訓練に係る手技を施す僧帽弁模型11−1及び大動脈弁模型11−2(心臓弁模型11)について、各患者を想定した各患者に固有の物として形成することもできるものとする。このように構成することで、心臓局部模型32は、例えば実際に手術予定のある医師等が実際の手術を想定したシミュレーション用の模型とすることができる。
次に、第2の実施形態に係る心臓局部模型32の製造方法について説明する。
<心臓局部模型32の製造方法における態様1>
まず、心臓局部模型32の製造方法における態様1について説明する。
この心臓局部模型32の製造方法における態様1では、図5に示す第1の実施形態の態様1に係る心臓模型の製造装置100−1を、「第2の実施形態の態様1に係る心臓局部模型の製造装置100−1」として用いるものである。この製造装置100−1の構成及びその処理の内容は、上述した第1の実施形態の態様1に係る心臓模型の製造装置100−1と同様であるため、その説明は省略する。
そして、本実施形態の態様1では、図14(a)及び図14(b)に示す僧帽弁模型11−1、大動脈弁模型11−2、第1心筋部模型23及び第2心筋部模型24の各模型を、図5に示す3次元造形物300−5で形成する。そして、形成された各模型を組み合わせることで、図14(a)に示す心臓局部模型32を形成することができる。
<心臓局部模型32の製造方法における態様2>
続いて、心臓局部模型32の製造方法における態様2について説明する。
この心臓局部模型32の製造方法における態様2では、図6に示す第1の実施形態の態様2に係る心臓模型の製造装置100−2を、「第2の実施形態の態様2に係る心臓局部模型の製造装置100−2」として用いるものである。この製造装置100−2の構成及びその処理の内容は、上述した第1の実施形態の態様2に係る心臓模型の製造装置100−2と同様であるため、その説明は省略する。
そして、本実施形態の態様2では、図14(a)及び図14(b)に示す僧帽弁模型11−1、大動脈弁模型11−2、第1心筋部模型23及び第2心筋部模型24の各模型を、図6に示す3次元造形物300−6で形成する。そして、形成された各模型を組み合わせることで、図14(a)に示す心臓局部模型32を形成することができる。
<心臓局部模型32の製造方法における態様3>
続いて、心臓局部模型32の製造方法における態様3について説明する。
この心臓局部模型32の製造方法における態様3では、図8に示す第1の実施形態の態様3に係る心臓模型の製造装置100−3を、「第2の実施形態の態様3に係る心臓局部模型の製造装置100−3」として用いるものである。この製造装置100−3の構成及びその処理の内容は、上述した第1の実施形態の態様3に係る心臓模型の製造装置100−3と同様であるため、その説明は省略する。
そして、本実施形態の態様3では、図14(a)及び図14(b)に示す僧帽弁模型11−1、大動脈弁模型11−2、第1心筋部模型23及び第2心筋部模型24の各模型を、図8に示す3次元造形物310で形成する。そして、形成された各模型を組み合わせることで、図14(a)に示す心臓局部模型32を形成することができる。
<心臓局部模型32の製造方法における態様4>
続いて、心臓局部模型32の製造方法における態様4について説明する。
この心臓局部模型32の製造方法における態様4では、図9に示す第1の実施形態の態様4に係る心臓模型の製造装置100−4を、「第2の実施形態の態様4に係る心臓局部模型の製造装置100−4」として用いるものである。この製造装置100−4の構成及びその処理の内容は、上述した第1の実施形態の態様4に係る心臓模型の製造装置100−4と同様であるため、その説明は省略する。
そして、本実施形態の態様4では、図14(a)及び図14(b)に示す僧帽弁模型11−1、大動脈弁模型11−2、第1心筋部模型23及び第2心筋部模型24の各模型を、図9に示す3次元造形物320で形成する。そして、形成された各模型を組み合わせることで、図14(a)に示す心臓局部模型32を形成することができる。
<心臓局部模型32の製造方法における態様5>
続いて、心臓局部模型32の製造方法における態様5について説明する。
この心臓局部模型32の製造方法における態様5では、図10に示す第1の実施形態の態様5に係る心臓模型の製造装置100−5を、「第2の実施形態の態様5に係る心臓局部模型の製造装置100−5」として用いるものである。この製造装置100−5の構成及びその処理の内容は、上述した第1の実施形態の態様5に係る心臓模型の製造装置100−5と同様であるため、その説明は省略する。
そして、本実施形態の態様5では、図14(a)及び図14(b)に示す僧帽弁模型11−1、大動脈弁模型11−2、第1心筋部模型23及び第2心筋部模型24の各模型を、図10に示す3次元造形物330−2で形成する。そして、形成された各模型を組み合わせることで、図14(a)に示す心臓局部模型32を形成することができる。
<心臓局部模型32の製造方法における態様6>
続いて、心臓局部模型32の製造方法における態様6について説明する。
この心臓局部模型32の製造方法における態様6では、図13に示す第1の実施形態の態様6に係る心臓模型の製造装置100−6を、「第2の実施形態の態様6に係る心臓局部模型の製造装置100−6」として用いるものである。この製造装置100−6の構成及びその処理の内容は、上述した第1の実施形態の態様6に係る心臓模型の製造装置100−6と同様であるため、その説明は省略する。
そして、本実施形態の態様6では、図14(a)及び図14(b)に示す僧帽弁模型11−1、大動脈弁模型11−2、第1心筋部模型23及び第2心筋部模型24の各模型を、図13に示す3次元造形物340で形成する。そして、形成された各模型を組み合わせることで、図14(a)に示す心臓局部模型32を形成することができる。
<心臓局部模型32の製造方法における態様7>
続いて、心臓局部模型32の製造方法における態様7について説明する。
上述した心臓局部模型32の製造方法における態様1〜6では、図14(a)及び図14(b)に示す心臓局部模型32を構成する各模型の全てを、それぞれ同じ態様で形成する例について説明した。しかしながら、本発明においては、これらの態様に限定されるものではない。即ち、図14(a)及び図14(b)に示す心臓局部模型32を構成する各模型のそれぞれを、それぞれ異なる態様で形成する態様も、本発明に適用可能である。これを心臓局部模型32の製造方法における態様7として以下に説明する。
本実施形態の態様7では、図14(a)及び図14(b)に示す僧帽弁模型11−1として、態様1に係る図5に示す3次元造形物300−5、態様2に係る図6に示す3次元造形物300−6、態様3に係る図8に示す3次元造形物310、態様4に係る図9に示す3次元造形物320、態様5に係る図10に示す3次元造形物330−2、及び、態様6に係る図13に示す3次元造形物340のうちのいずれかの3次元造形物で形成するものとする。図14(a)及び図14(b)に示す大動脈弁模型11−2、第1心筋部模型23、及び、第2心筋部模型24についても、上述した僧帽弁模型11−1と同様に、態様1に係る図5に示す3次元造形物300−5、態様2に係る図6に示す3次元造形物300−6、態様3に係る図8に示す3次元造形物310、態様4に係る図9に示す3次元造形物320、態様5に係る図10に示す3次元造形物330−2、及び、態様6に係る図13に示す3次元造形物340のうちのいずれかの3次元造形物で形成するものとする。この本実施形態の態様7により、例えば、僧帽弁模型11−1及び大動脈弁模型11−2を態様2に係る図6に示す3次元造形物300−6として形成し、第1心筋部模型23及び第2心筋部模型24を態様4に係る図9に示す3次元造形物320として形成するというように、図14(a)及び図14(b)に示す心臓局部模型32を構成する各模型を異なる3次元造形物とすることも可能である。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
具体的に、第3の実施形態では、第2の実施形態と同様に、医師等の使用者が手技を施す心臓の部位(第1の部位)を含む心臓の局部を模擬した造形物からなる心臓局部模型について説明する。具体的に、第2の実施形態では、心臓局部模型を構成する各模型を製造し、これらを組み合わせて当該心臓局部模型を形成する形態であるのに対し、第3の実施形態では、心臓局部模型を一体として形成する形態である点で異なる。
図15は、本発明の第3の実施形態に係る心臓局部模型33の一例を示す図である。ここで、図15に示す心臓局部模型33は、例えば、医療行為を行う医師等の使用者がその医療訓練用に使用する物である。
図15に示す心臓局部模型33は、僧帽弁を模擬した造形部分である僧帽弁部33a、大動脈弁を模擬した造形部分である大動脈弁部33b、及び、僧帽弁及び大動脈弁の周囲の心筋部を模擬した造形部分である心筋部33cを有して構成されている。
本実施形態においては、医師等の使用者が手技を施す心臓の部位(第1の部位)として、僧帽弁及び大動脈弁の心臓弁を想定した例を示している。
図15に示すように、心臓のうち、例えば医師等の使用者が注目する関心領域の部分のみの心臓局部模型33を形成することで、心臓の全体に係る心臓模型を形成する場合と比較して、低コストで且つ数多くの医療訓練を行うことができる。
また、本実施形態においては、例えば、医師等の使用者が医療訓練に係る手技を施す僧帽弁部33a及び大動脈弁部33bを含む心臓局部模型33について、各患者を想定したものではない標準的なモデルの物として形成することができるものとする。このように構成することで、心臓局部模型33は、例えば経験の浅い医師等が基本的な医療技術を取得する際に有用な医療訓練用の模型とすることができる。
さらに、本実施形態においては、例えば、医師等の使用者が医療訓練に係る手技を施す僧帽弁部33a及び大動脈弁部33bを含む心臓局部模型33について、各患者を想定した各患者に固有の物として形成することもできるものとする。このように構成することで、心臓局部模型33は、例えば実際に手術予定のある医師等が実際の手術を想定したシミュレーション用の模型とすることができる。
次に、第3の実施形態に係る心臓局部模型33の製造方法について説明する。
<心臓局部模型33の製造方法における態様1>
まず、心臓局部模型33の製造方法における態様1について説明する。
この心臓局部模型33の製造方法における態様1では、図5に示す第1の実施形態の態様1に係る心臓模型の製造装置100−1を、「第3の実施形態の態様1に係る心臓局部模型の製造装置100−1」として用いるものである。この製造装置100−1の構成及びその処理の内容は、上述した第1の実施形態の態様1に係る心臓模型の製造装置100−1と同様であるため、その説明は省略する。
そして、本実施形態の態様1では、図15に示す心臓局部模型33を、図5に示す3次元造形物300−5で形成する。
<心臓局部模型33の製造方法における態様2>
続いて、心臓局部模型33の製造方法における態様2について説明する。
この心臓局部模型33の製造方法における態様2では、図6に示す第1の実施形態の態様2に係る心臓模型の製造装置100−2を、「第3の実施形態の態様2に係る心臓局部模型の製造装置100−2」として用いるものである。この製造装置100−2の構成及びその処理の内容は、上述した第1の実施形態の態様2に係る心臓模型の製造装置100−2と同様であるため、その説明は省略する。
そして、本実施形態の態様2では、図15に示す心臓局部模型33を、図6に示す3次元造形物300−6で形成する。
<心臓局部模型33の製造方法における態様3>
続いて、心臓局部模型33の製造方法における態様3について説明する。
この心臓局部模型33の製造方法における態様3では、図8に示す第1の実施形態の態様3に係る心臓模型の製造装置100−3を、「第3の実施形態の態様3に係る心臓局部模型の製造装置100−3」として用いるものである。この製造装置100−3の構成及びその処理の内容は、上述した第1の実施形態の態様3に係る心臓模型の製造装置100−3と同様であるため、その説明は省略する。
そして、本実施形態の態様3では、図15に示す心臓局部模型33を、図8に示す3次元造形物310で形成する。
<心臓局部模型33の製造方法における態様4>
続いて、心臓局部模型33の製造方法における態様4について説明する。
この心臓局部模型33の製造方法における態様4では、図9に示す第1の実施形態の態様4に係る心臓模型の製造装置100−4を、「第3の実施形態の態様4に係る心臓局部模型の製造装置100−4」として用いるものである。この製造装置100−4の構成及びその処理の内容は、上述した第1の実施形態の態様4に係る心臓模型の製造装置100−4と同様であるため、その説明は省略する。
そして、本実施形態の態様4では、図15に示す心臓局部模型33を、図9に示す3次元造形物320で形成する。
<心臓局部模型33の製造方法における態様5>
続いて、心臓局部模型33の製造方法における態様5について説明する。
この心臓局部模型33の製造方法における態様5では、図10に示す第1の実施形態の態様5に係る心臓模型の製造装置100−5を、「第3の実施形態の態様5に係る心臓局部模型の製造装置100−5」として用いるものである。この製造装置100−5の構成及びその処理の内容は、上述した第1の実施形態の態様5に係る心臓模型の製造装置100−5と同様であるため、その説明は省略する。
そして、本実施形態の態様5では、図15に示す心臓局部模型33を、図10に示す3次元造形物330−2で形成する。
<心臓局部模型33の製造方法における態様6>
続いて、心臓局部模型33の製造方法における態様6について説明する。
この心臓局部模型33の製造方法における態様6では、図13に示す第1の実施形態の態様6に係る心臓模型の製造装置100−6を、「第3の実施形態の態様6に係る心臓局部模型の製造装置100−6」として用いるものである。この製造装置100−6の構成及びその処理の内容は、上述した第1の実施形態の態様6に係る心臓模型の製造装置100−6と同様であるため、その説明は省略する。
そして、本実施形態の態様6では、図15に示す心臓局部模型33を、図13に示す3次元造形物340で形成する。
(その他の実施形態)
上述した本発明の各実施形態においては、医師等の使用者が手技を施す心臓の部位(第1の部位)の1つである心臓弁として僧帽弁及び大動脈弁を適用する例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、医師等の使用者が手技を施す心臓の部位の1つである心臓弁として更に他の弁(三尖弁及び肺動脈弁)を適用する形態も、本発明に含まれる。
また、上述した本発明の第1の実施形態においては、医師等の使用者が手技を施す心臓の部位(第1の部位)として、心臓弁、冠動脈及び大動脈を適用する例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、このうちの少なくとも1つの部位を模擬した造形物からなる模型を形成する形態も、本発明に含まれる。
また、上述した本発明の第1の実施形態においては、医師等の使用者が手技を施す心臓の部位(第1の部位)として、心臓弁、冠動脈及び大動脈を適用する例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の心臓の部位を適用する形態も、本発明に適用可能である。
また、上述した本発明の各実施形態においては、人間の心臓を想定した例について説明を行ったが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、他の動物の心臓に適用する形態も、本発明に適用可能である。
また、上述した本発明の各実施形態においては、冠動脈模型12及び大動脈模型13は、心臓模型31(或いは心臓局部模型32)に装着して用いるものを想定した説明を行ったが、本発明においてはこれに限定されるものではい。例えば、冠動脈模型12及び大動脈模型13を、心臓模型31(或いは心臓局部模型32)に装着せずに、その単品の模型に対して医師等の使用者が手技を施す医療訓練を行う形態も、本発明に適用可能である。
また、上述した本発明の第1の実施形態に係る心臓模型31を構成する各模型、上述した本発明の第2の実施形態に係る心臓局部模型32を構成する各模型、及び、上述した本発明の第3の実施形態に係る心臓局部模型33は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、または、その主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
11−1:僧帽弁模型、11−2:大動脈弁模型、12−1:右冠動脈模型、12−2:左冠動脈模型、13:大動脈模型、21:心臓後方領域本体模型、22:心臓前方領域本体模型、31:心臓模型

Claims (12)

  1. 手技を施す心臓の部位である第1の部位を模擬した第1の造形物と、
    前記心臓のうち、前記第1の部位を除く第2の部位を模擬した第2の造形物と
    を有し、
    前記第1の造形物は、前記第2の造形物に対して着脱可能なものであることを特徴とする心臓模型。
  2. 前記第1の部位は、心臓弁を含むことを特徴とする請求項1に記載の心臓模型。
  3. 前記第1の部位は、冠動脈を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の心臓模型。
  4. 前記第1の部位は、大動脈を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の心臓模型。
  5. 手技を施す心臓の部位である第1の部位を模擬した第1の造形物と、
    前記第1の部位を含む前記心臓の局部のうち、前記第1の部位を除く第2の部位を模擬した第2の造形物と
    を有し、
    前記第1の造形物は、前記第2の造形物に対して着脱可能なものであることを特徴とする心臓局部模型。
  6. 前記第1の部位は、心臓弁を含むことを特徴とする請求項5に記載の心臓局部模型。
  7. 前記第1の部位は、冠動脈を含むことを特徴とする請求項5または6に記載の心臓局部模型。
  8. 前記第1の部位は、大動脈を含むことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の心臓局部模型。
  9. 手技を施す心臓の部位を含む前記心臓の局部を模擬した造形物からなることを特徴とする心臓局部模型。
  10. 心臓を模擬した造形物からなる心臓模型または前記心臓の局部を模擬した造形物からなる心臓局部模型に装着して用いるものであって、手技を施す心臓弁を模擬した造形物からなることを特徴とする心臓弁模型。
  11. 心臓を模擬した造形物からなる心臓模型または前記心臓の局部を模擬した造形物からなる心臓局部模型に装着して用いるものであって、手技を施す冠動脈を模擬した造形物からなることを特徴とする冠動脈模型。
  12. 心臓を模擬した造形物からなる心臓模型または前記心臓の局部を模擬した造形物からなる心臓局部模型に装着して用いるものであって、手技を施す大動脈を模擬した造形物からなることを特徴とする大動脈模型。
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